JP2002526167A - 咽頭、気管および他の線維軟骨組織の修復 - Google Patents
咽頭、気管および他の線維軟骨組織の修復Info
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Abstract
Description
野に関する。
帯組織への、前駆体細胞の増殖および分化を誘導し得る。これらのタンパク質(
本明細書中、「骨形成タンパク質」、「形態形成タンパク質」または「モルフォ
ゲン」といわれる)としては、軟骨内骨形態形成を誘導する能力により同定され
た骨形態形成タンパク質(「BMP」)ファミリーのメンバーが挙げられる。骨
形成タンパク質は、一般に、増殖因子のTGF−βスーパーファミリーのサブグ
ループとして当該分野で分類される。Hogan,Genes&Develop
ment 10:1580−1594(1996)。骨形成タンパク質としては
、哺乳動物骨形成タンパク質−1(OP−1,BMP−7としても公知)および
そのDrosophilaのホモログ60A、骨形成タンパク質−2(OP−2
,BMP−8としても公知)、骨形成タンパク質−3(OP−3)、BMP−2
(BMP−2AまたはCBMP−2Aとしても公知)およびそのDlosoph
ilaのホモログDPP、BMP−3、BMP−4(BMP−2BまたはCBM
P−2Bとしても公知)、BMP−5、BMP−6およびそのマウスのホモログ
Vgr−1、BMP−9、BMP−10、BMP−11、BMP−12、GDF
−3(Vgr2としても公知)、GDF−8、GDF−9、GDF−10、GD
F−11、GDF−12、BMP−13、BMP−14、BMP−15、GDF
−5(CDMP−1またはMP52としても公知)、GDF−6(CDMP−2
としても公知)、GDF−7(CDMP−3としても公知)、Xenopusの
ホモログVglおよびNODAL、UNIVIN、SCREW、ADMP、なら
びにNEURALが挙げられる。
を含む。ジスルフィド結合したホモダイマーまたはヘテロダイマーは、骨形成タ
ンパク質の前駆体(「プロ形態」)から成熟形態へプロセシングされ、各サブユ
ニットはカルボキシル末端の活性ドメインを有する。このドメインは、約97〜
106個のアミノ酸残基を有し、そして保存されたシステイン残基のパターンを
含む。例えば、Massague,Annu.Rev.Cell Biol.6
:597(1990);Sampathら.,J.Biol.Chem.265
:13198(1990)を参照のこと。
strate)とともに投与されたとき、前駆体細胞の増殖および分化を刺激し
得る。結果として、それらは、他の方法では真の置換骨が生じない条件下で、骨
形成(軟骨内骨形成を含む)を誘導し得る。例えば、マトリクス材料と組み合わ
せた場合、骨形成タンパク質は、大きな部分的骨欠損、脊椎固定、および骨折に
おける新たな骨の形成を誘導する。
気管支への分岐点にまたがる軟骨性で膜性の管である。線維軟骨性組織は、咽頭
に見出される。軟骨は、咽頭の骨格的枠組みを形成し、そして靱帯および線維膜
により相互に接続されている。舌骨は、咽頭と密接に連結しているが、通常は、
異なる機能を有する別々の構造と考えられている。
そして窒息または声の喪失を生じ得る。異常性は、先天性(例えば、咽頭裂(c
left larynx))であり得るか、または後天性(例えば、声門水腫)
であり得る。1つ以上の硝子質軟骨組織の過剰な骨形成はまた、呼吸機能または
発声機能を制限し得る。なお他の異常性としては、疾患(例えば、梅毒、結核ま
たは悪性疾患)の結果としての咽頭の潰瘍が挙げられる。異常性はまた、咽頭ま
たは気管の機械的外傷(気管切開に由来する合併症を含む)から生じ得る。ヒト
咽頭のいくつかの疾患としては、咽頭癌が挙げられ、咽頭骨格に影響を及ぼす。
これらおよび他の状態の処置は、咽頭骨格または気管の部分除去または完全除去
(気管切開、咽頭切開または咽頭気管切開)を包含し得る。咽頭または気管の外
科手術的再構築手順は、複雑である。今日まで、再構築は、断裂した組織を再付
着させるために、軟骨移植片、小腸移植片、および細胞性接着剤(例えば、フィ
ブリノーゲンまたはシアノアクリレート)に依存してきた。共通する合併症とし
ては、移植片拒絶および/または自己移植片もしくは同種移植片の線維変換が挙
げられる。
半月板を含む)にもまた見出される。これらの組織における欠損の修復および再
構築は、適切な機能的置換線維軟骨の再生を必要とする。
び靱帯組織のインビボ形成を誘導するための方法およびデバイスを提供する。
キャリア中で、哺乳動物の非関節性軟骨組織の欠損位置に提供され、それにより
機能的置換軟骨組織の形成を誘導する。欠損位置は、咽頭、気管、椎間円板、半
月板、耳、鼻、肋骨、または哺乳動物の他の線維軟骨性組織において存在し得る
。例えば、この方法を用いて、輪状軟骨組織、甲状軟骨組織、披裂軟骨組織、楔
状軟骨組織、小角軟骨組織および喉頭蓋軟骨組織ならびに任意の他の非関節性硝
子軟骨組織における欠損を修復し得る。特定の環境下で、骨形成タンパク質およ
びキャリアは、好ましくは、標的組織の軟骨膜の下に配置される。
炎症性反応を誘発しないという点で生体適合性である。このキャリアはまた、少
なくとも部分的に、そして好ましくは完全に、臨床的に受容可能な期間(例えば
、4ヶ月〜1年)内に、修復された位置で再吸収され得るという点で生体再吸収
性である。このキャリアは、マトリクスもしくは「足場」構造を含んでいてもよ
いし、実質的にマトリクスを含有していなくてもよい。このキャリアは、固体(
例えば、多孔性または粒子状)であり得るか、またはゲル、ペースト、液体もし
くは他の注射可能な形態であり得る。適切なキャリアとしては、以下を含むが、
それらに限定されない材料を含む:同種異系組織(例えば、失活させた同種異系
軟骨組織、自己軟骨組織、または異種軟骨組織)、コラーゲン(例えば、I型お
よびII型のコラーゲン)、セルロース(例えば、カルボキシメチルセルロース
のようなアルキルセルロース)、リン酸カルシウム(例えば、ヒドロキシアパタ
イト)、ポロキサマー(例えば、PLURONIC F127)、ゼラチン、ポ
リエチレングリコール(例えば、PEG 3350)、デキストリン、植物油(
例えば、ゴマ油)、ならびに乳酸、酪酸、および/またはグリコール酸から構成
されるポリマー。自己血液または自原性血液もまた、キャリア中に含まれ得る。
なぜなら、このような包含は、治癒プロセスを加速することが見出されているか
らである。
本発明内に含まれる。このようなデバイスは、例えば、失活させた軟骨、I型コ
ラーゲン、またはカルボキシメチルセルロースを含むキャリア中に配置された、
1つ以上の骨形成タンパク質を含む。
る。この方法において、骨形成タンパク質は、失活させた軟骨キャリア中で、こ
の欠損位置に提供される。ここで、この軟骨は、この欠損位置へ適合するように
形づくられている。
らに限定されない:OP−1、OP−2、OP−3、BMP−2、BMP−3、
BMP−3b、BMP−4、BMP−5、BMP−6、BMP−9、BMP−1
0、BMP−11、BMP−12、BMP−13、BMP−14、BMP−15
、GDF−1、GDF−2、GDF−3、GDF−5、GDF−6、GDF−7
、GDF−8、GDF−9、GDF−10、GDF−11、GDF−12、CD
MP−1、CDMP−2、CDMP−3、DPP、Vg−1、Vgr−1、60
Aプロテイン、NODAL、UNIVIN、SCREW、ADMP、NEURA
L、およびTGF−β。本明細書中で使用される場合、用語「モルフォゲン」、
「骨モルフォゲン」、「BMP」、「骨形成タンパク質」および「骨形成因子」
は、ヒト骨形成タンパク質1(hOP−1)に代表されるタンパク質のクラスを
包含する。
チドおよびアミノ酸配列は、それぞれ、配列番号1および2に提供される。記載
しやすさのために、hOP−1は、代表的な骨形成タンパク質として列挙される
。しかし、OP−1がモルフォゲンのファミリーの代表にすぎないことは当業者
によって認識される。
的に活性な改変体(保存的アミノ酸置換を含む改変体;保存された7システイン
骨格または以下に規定されるドメインを有する骨形成的に活性なタンパク質 を含む)を含む。例えば、有用な骨形成タンパク質はまた、hOP−1のC末端
7システインドメイン(配列番号2のC末端102〜106位のアミノ酸残基に
対応するドメイン)と少なくとも70%のアミノ酸配列相同性を共有する配列を
含むタンパク質を含む。
るために、候補配列およびドメインの配列を整列する。整列は、例えば、Nee
dlemanら、J.Mol.Biol.48:443(1970)に記載され
るダイナミックプログラミングアルゴリズムおよびDNAstar、Inc.に
よって生産される市販のソフトウェアパッケージであるAlign Progr
amによってなされ得る。両方の供給源による教示が、本明細書において参考と
して援用される。初期の整列が、関連するタンパク質のファミリーの、複数配列
の整列の比較によって洗練され得る。一旦、候補配列および7システインドメイ
ンとの間の整列が作製され、そして洗練されると、パーセント相同性を計算する
。2つの配列の整列されたアミノ酸残基を、お互いのその類似性について連続的
に比較する。類似性の因子としては、類似のサイズ、形態および荷電が挙げられ
る。アミノ酸類似性を決定する特に好ましい1つの方法は、Dayhoffら、
Atlas of Protein Sequence and Struct
ure 5:345〜352(1978および補遺)(本明細書において参考と
して援用する)に記載されるPAM250マトリクスである。第1に、類似性ス
コアを、整列された対をなすアミノ酸類似性スコアの合計として計算する。パー
セント類似性および同一性について、挿入および欠失を無視する。従って、ギャ
ップペナルティーは、この計算において使用されない。次に、生のスコアを、候
補配列および7システインドメインのスコアの相乗平均によって除算して規格化
する。相乗平均は、これらのスコアの積の平方根である。この規格化した生スコ
アがパーセント相同性である。
る同一性を共有する配列を含むタンパク質が挙げられる。他の実施態様において
、有用な骨形成タンパク質は、OPX(配列番号3)ならびに一般配列7および
8(それぞれ配列番号4および配列番号5)、または一般配列9および10(そ
れぞれ配列番号6および配列番号7)を含む本明細書において規定される一般配
列のいずれか1つを有する骨形成活性タンパク質として規定される。
。本明細書において意図されるように、局所的な喉頭組織形成または気管組織形
成を誘導するためのキットの1つの実施態様は、改善されたデバイスを含み、こ
こでこの骨形成タンパク質およびキャリアは、同一の容器中において提供される
。他の実施態様において、湿潤剤または結合剤もまた提供され、他の成分とは別
にパッケージングされる。
用語は、本発明が属する分野の当業者によって一般に理解されるのと同一の意味
を有する。例示的な方法および材料を以下に記載するが、本明細書に記載される
方法および材料と類似または等価な方法および材料もまた、本発明の実施または
試験において使用され得る。本明細書において言及される全ての刊行物および他
の参考文献は、その全体が参考として援用される。対立する場合は、定義を含む
本明細書が、優先する。材料、方法および実施例は、例示のみであり、限定を意
図しない。
れる場合、機能的な置換非関節性軟骨および/または置換靭帯組織を生成し得る
という知見に基づく。そのような非関節性軟骨組織としては、喉頭、気管、およ
び他の線維軟骨性組織(例えば、椎間円板、肋骨、骨格関節間半月板、耳および
鼻の組織を含む)が挙げられる。本発明のデバイス、キットおよび方法は、哺乳
動物(例えば、ヒト)におけるこれらの組織の損失または損傷から生じる、失わ
れた機能または損なわれた機能の回復において有用である。
軟骨性器官が以下に記載される。関節性軟骨は、関節内の骨の部分の、関節で接
合する表面を覆う。軟骨は、直接的に骨と骨とを接触させることなく関節の運動
を可能にし、それによって反対側の骨表面の、磨り減りおよび損傷を防ぐ。関節
性軟骨は、骨化の傾向を有さない。軟骨表面は、滑らかであり、そして巨視的に
は真珠のようであり、そして高倍率下では、微細な顆粒状である。そのような軟
骨を、線維軟骨および弾性軟骨とは対照的に、硝子軟骨という。関節性軟骨は、
その栄養素の一部を隣接する滑膜の導管から得るようであり、そして一部を軟骨
が覆う骨から得るようである。関節性軟骨は、II型コラーゲンおよびIX型コ
ラーゲンならびに種々の十分に特徴づけられたプロテオグリカンの存在、ならび
にX型コラーゲン(軟骨内骨形成と関連する)の不存在と関連する。関節性軟骨
の微細構造の詳細な記載について、例えば、AydelotteおよびKuet
tner、Conn.Tiss.Res.18:205(1988);Zane
ttiら、J.Cell Biol.101:53(1985);およびPoo
leら、J.Anat.138:13(1984)を参照のこと。
骨が挙げられる。線維軟骨において、ムコポリサッカライドの網様構造が、顕著
なコラーゲン束と絡み合い、そして軟骨細胞が、硝子軟骨においてよりも、より
広範に分散する。白色線維軟骨は、種々の割合の白色繊維組織および軟骨性組織
の混合物からなる。二次軟骨性関節(secondary cartilagi
nous joint)が、脊柱中の椎骨を結合する線維軟骨の円板によって形
成される。関節間の線維軟骨が、激しい衝撃に最も曝され、そして頻繁な運動に
供される関節(例えば、膝の半月板)において見出される。そのような関節の例
としては、側頭下顎、胸鎖、肩峰鎖骨、手首および膝の関節が挙げられる。その
ような線維軟骨円板(対向する表面の両方に密接に付着する)は、軟骨板が間に
入った同心円の線維性組織から構成される。そのような繊維軟骨円板の例は、脊
柱の椎間円板である。結合線維軟骨が、椎体の間、および恥骨の間のように、ほ
んのわずかな運動のみを可能にする関節の骨表面の間に入る。寛骨臼唇は、股関
節部の寛骨臼および肩の関節窩のような関節腔のいくつかの縁を囲み;関節表面
を深める、そしてその縁を保護するように作用する。層状性線維軟骨とは、骨溝
に対する薄いコーティングをいい、これを通じて、特定の筋肉の腱が滑る。関節
間線維軟骨は、本明細書において、硝子質から主に構成される関節性軟骨から区
別するように、非関節性軟骨であると考えられる。関節円板、関節窩および寛骨
臼唇、腱についての骨溝の軟骨性裏打ちおよびいくつかの関節性軟骨のように、
より少ない量で存在する場合、線維軟骨は、そのマトリクス中に多量のI型コラ
ーゲン(一般的な結合組織)を有することにおいて、他の型の軟骨とは異なる;
次に、それは、2つの型の組織の混合物であることが、最も高い可能性で考えら
れる(例えば、靭帯または腱組織が、特定の型の軟骨というよりもむしろ、硝子
質軟骨に挿入される場合)。例えば、Gray’s Anatomyを参照のこ
と。
のような軟骨は、外耳の耳介、エウスターキオ管、小角軟骨(cornicul
a laryngis)、および喉頭蓋のヒト身体において見出される。全ての
軟骨のように、弾性軟骨はまた、軟骨細胞およびマトリクスを含み、後者は、黄
色の弾性線維の網様構造によって全ての方向に広がり、分岐し、そして各細胞の
直ぐ周辺を除いて全ての方向において吻合し、そして非原線維性の硝子質(細胞
内物質)の可変量が存在する。
組織において生じ、例えば、ケロイドおよび瘢痕型組織において代表的であり、
すなわち、毛細血管ならびにI型コラーゲンおよびII型コラーゲンの、豊富な
、不規則な、組織化されていない束から構成される)とは、区別される。
れかである。具体的には、小角軟骨、楔状軟骨、および喉頭蓋軟骨が、時間経過
しても、骨化も石灰化もほとんどする傾向がない弾性軟骨である。甲状軟骨、輪
状軟骨および披裂軟骨のほとんどが、硝子質軟骨であり、そして年齢とともに斑
状石灰化または斑状骨化され得、そして組織の機械的受容性を損ない得る。主な
喉頭の靱帯は、外因性の靭帯(例えば、甲状(thyrohoid)膜およびそ
の成分靭帯)、内在性の靭帯(例えば、輪状甲状膜およびその成分靭帯)、室ひ
だおよび関連する靭帯、声帯ひだおよび関連する靭帯が挙げられる。
および膜性の円柱状の管であり、背面で平らである。それは、喉頭の下部から、
第6頸椎のレベルまで伸長し、第4胸椎(または時として第5胸椎)と向かい合
い、そこで2つの気管支(その1つが各肺に)に分かれる。気管は、不完全な硝
子質軟骨性の輪から構成され、この輪は、線維膜によって完成する。これらは、
高度に弾性であるが、時として、高齢において石灰化する。軟骨は、弾性線維膜
に囲まれる。
は、グリコシル化された二量体であり、代表的にはSDS−PAGEによって決
定される場合、約30〜36kDの見かけ分子量を有する。還元される場合、3
0kDのタンパク質は、約16kDおよび18kDの見かけ分子量を有する2つ
のグリコシル化ポリペプチドサブユニットを生じる。還元状態において、このタ
ンパク質は、検出可能な骨形成活性を有さない。グリコシル化されていないタン
パク質(骨形成活性もまた有する)は、約27kDの見かけ分子量を有する。還
元される場合、27kDタンパク質は、2つの非グリコシル化ポリペプチドを生
じ、各々が約14kD〜約16kDの分子量を有する。代表的には、天然に存在
する骨形成タンパク質は、通常約30アミノ酸長未満のN末端シグナルペプチド
を有する前駆体として翻訳される。このシグナルペプチドには、切断されて成熟
C末端ドメインを生じる「プロ」ドメインが続く。シグナルペプチドは、Von
Heijne(Nucleic Acids Research 14:46
83〜4691(1986))の方法を使用して所定の配列において予測され得
る切断部位において、翻訳の際に迅速に切断される。プロドメインは、完全にプ
ロセスされた成熟C末端ドメインよりも、通常約3倍大きい。
ティブタンパク質(対立遺伝子改変体、系統発生的対応物およびその他の改変体
を含む)を含む。有用な骨形成タンパク質はまた、生合成的に産生されたタンパ
ク質(例えば、「ムテイン」または「変異型タンパク質」を含む)、および新規
の、タンパク質の一般的な形態形成ファミリーの骨形成活性なメンバーであるタ
ンパク質を含む。特に有用な配列としては、以下の配列のC末端96〜102ア
ミノ酸残基を含む配列が挙げられる:DPP(Drosophila由来)、V
g−1(Xenopus由来)、Vgr−1(マウス由来)、OP1およびOP
2タンパク質(米国特許第5,011,691号およびOppermannら)
、ならびにBMP−2、BMP−3、BMP−4(WO88/00205、米国
特許第5,013,649号およびWO91/18098)、BMP−5および
BMP−6(WO90/11366、PCT/US90/01630)、BMP
−8およびBMP−9というタンパク質。本発明の実施において有用な他のタン
パク質としては、OP1、OP2、OP3、BMP−2、BMP−3、BMP−
4、BMP−5、BMP−6、BMP−9、BMP−10、BMP−11、BM
P−12、BMP−13、BMP−14、BMP−15、DPP、Vg−1、V
gr−l、60Aタンパク質、GDF−1、GDF−3、GDF−5、GDF−
6、GDF−7、GDF−8、GDF−9、およびGDF−10、GDF−11
、GDF−12、GDF13、CDMP−3、UNIVIN、NODAL、SC
REW、ADMPおよびNEURALならびにこれらのアミノ酸配列改変体の活
性形態が挙げられる。1つの現在好ましい実施態様において、有用な骨形成タン
パク質としては、OP−1、OP−2、OP−3、BMP−2、BMP−4、B
MP−5、BMP−6、BMP−9およびこれらのアミノ酸配列改変体およびこ
れらのホモログ(その種ホモログを含む)のいずれか1つが挙げられる。
生じる参照形態形成タンパク質の全部または一部に対して、少なくとも70%(
例えば、少なくとも80%)の配列相同性または「類似性」を共有する配列を有
するアミノ酸配列を有するタンパク質が挙げられる。好ましい参照タンパク質は
、ヒトOP−1であり、そしてその参照配列は、ヒトOP−1の骨形成活性形態
に存在するC末端7システインドメインである。このドメインは、配列番号2の
残基330〜431に対応する。他の公知の骨形成タンパク質もまた、参照配列
として使用され得る。1つの実施態様において、候補アミノ酸配列が、Need
lemanら(J.Mol.Biol.48:443〜453(1970))の
方法(Alignプログラム(DNAstar、Inc.)のようなコンピュー
タプログラムによって、都合よく実行される)を使用することによって参照アミ
ノ酸配列と整列され得る。候補配列中の内部のギャップおよびアミノ酸挿入は、
候補配列と参照配列との間のホモロジーレベルまたは同一性レベルの計算のため
に、無視される。
びアミノ酸配列類似性の両方を含むことが理解される。相同な配列は、同一およ
び/または類似のアミノ酸残基を共有し、ここで、類似の残基は、整列された参
照配列における対応するアミノ酸残基についての保存的置換であるか、または「
許容される点変異」である。従って、参照配列と70%のアミノ酸ホモロジーを
共有する候補ポリペプチド配列は、参照配列中で、整列された残基の任意の70
%が参照アミノ酸中の対応する残基と同一であるか、またはその保存的置換であ
るかのいずれかである。特定の特に好ましい形態形成ポリペプチドは、ヒトOP
−1のC末端の7システインドメインに対して、少なくとも60%(例えば、少
なくとも65%)のアミノ酸配列同一性を共有する。
して、物理的または機能的に類似の残基である。すなわち、保存的置換物とその
参照残基は、類似のサイズ、形状、電荷、化学的性質(共有結合または水素結合
などを形成する能力を含む)を有する。好ましい保存的置換は、Dayhoff
ら(1978)、5 Atlas of Protein Sequence
and Structure、補遺3、22章、354〜352頁、Natl.
Biomed.Res.Found.、Washington, D. C.
20007中の受け入れられる点変異について規定される判定基準を満たす置換
である。保存的置換の例は、以下の群内の置換である:(a)バリン、グリシン
;(b)グリシン、アラニン;(c)バリン、イソロイシン、ロイシン;(d)
アスパラギン酸、グルタミン酸;(e)アスパラギン、グルタミン;(f)セリ
ン、スレオニン;(g)リジン、アルギニン、メチオニン;および(h)フェニ
ルアラニン、チロシン。用語「保存的改変体」または「保存的改変」はまた、親
配列に対して特異的な抗体がまた特異的である(すなわち、生じる置換されたポ
リペプチド配列と「交差反応する」または「免疫反応する」)、所定の親アミノ
酸配列におけるアミノ酸残基の代わりにアミノ酸残基の置換の使用を含む。
ァミリーは、一般的なアミノ酸配列によって規定される。例えば、以下に記載す
る一般配列7(配列番号4)および一般配列8(配列番号5)は、今日までに同
定された好ましいタンパク質ファミリーメンバー(OP−1、OP−2、OP−
3、BMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6、60A、
DPP、Vg−1、Vgr−1、およびGDF−1を含む)の中で共有されたホ
モロジーを有する。これらのタンパク質のアミノ酸配列は、本明細書および/ま
たは先行文献において記載される。一般配列は、C末端の6または7システイン
骨格ドメインにおいてこれらの配列によって共有される同一のアミノ酸残基(そ
れぞれ一般配列7および8によって示される)、ならびに配列内の可変位置につ
いての代替的な残基を含む。一般配列は、分子間または分子内ジスルフィド結合
を形成し得る適切なシステイン骨格を提供する。これらの配列は、折り畳まれた
タンパク質の三次構造に影響し得る特定の特異的なアミノ酸を含む。さらに、一
般配列は、位置36(一般配列7)または位置41(一般配列8)においてさな
らるシステインを許容し、それによって、OP−2およびOP−3の生物学的に
活性な配列を包含する。
」を意味する):残基2のXaa=(TyrまたはLys);残基3のXaa=
(ValまたはIle);残基4のXaa=(Ser、AspまたはGlu);
残基6のXaa=(Arg、Gln、Ser、LysまたはAla);残基7の
Xaa=(AspまたはGlu);残基8のXaa=(Leu、ValまたはI
le);残基11のXaa=(Gln、Leu、Asp、His、Asnまたは
Ser);残基12のXaa=(Asp、Arg、AsnまたはGlu);残基
13のXaa=(TrpまたはSer);残基14のXaa=(IleまたはV
al);残基15のXaa=(IleまたはVal);残基16のXaa=(A
laまたはSer);残基18のXaa=(Glu、Gln、Leu、Lys、
ProまたはArg);残基19のXaa=(GlyまたはSer);残基20
のXaa=(TyrまたはPhe);残基21のXaa=(Ala、Ser、A
sp、Met、His、Gln、LeuまたはGly);残基23のXaa=(
Tyr、AsnまたはPhe);残基26のXaa=(Glu、His、Tyr
、Asp、Gln、AlaまたはSer);残基28のXaa=(Glu、Ly
s、Asp、GlnまたはAla);残基30のXaa=(Ala、Ser、P
ro、Gln、IleまたはAsn);残基31のXaa=(Phe、Leuま
たはTyr);残基33のXaa=(Leu、ValまたはMet);残基34
のXaa=(Asn、Asp、Ala、ThrまたはPro);残基35のXa
a=(Ser、Asp、Glu、Leu、AlaまたはLys);残基36のX
aa=(Tyr、Cys、His、SerまたはIle);残基37のXaa=
(Met、Phe、GlyまたはLeu);残基38のXaa=(Asn、Se
rまたはLys);残基39のXaa=(Ala、Ser、GlyまたはPro
);残基40のXaa=(Thr、LeuまたはSer);残基44のXaa=
(Ile、ValまたはThr);残基45のXaa=(Val、Leu、Me
tまたはIle);残基46のXaa=(GlnまたはArg);残基47のX
aa=(Thr、AlaまたはSer);残基48のXaa=(LeuまたはI
le);残基49のXaa=(ValまたはMet);残基50のXaa=(H
is、AsnまたはArg);残基51のXaa=(Phe、Leu、Asn、
Ser、AlaまたはVal);残基52のXaa=(Ile、Met、Asn
、Ala、Val、GlyまたはLeu);残基53のXaa=(Asn、Ly
s、Ala、Glu、GlyまたはPhe);残基54のXaa=(Pro、S
erまたはVal);残基55のXaa=(Glu、Asp、Asn、Gly、
Val,ProまたはLys);残基56のXaa=(Thr、Ala、Val
、Lys、Asp、Tyr、Ser、Gly、IleまたはHis);残基57
のXaa=(Val、AlaまたはIle);残基58のXaa=(Proまた
はAsp);残基59のXaa=(Lys、LeuまたはGlu);残基60の
Xaa=60(Pro、ValまたはAla);残基63のXaa=(Alaま
たはVal);残基65のXaa=(Thr、AlaまたはGlu);残基66
のXaa=(Gln、Lys、ArgまたはGlu);残基67のXaa=(L
eu、MetまたはVal);残基68のXaa=(Asn、Ser、Aspま
たはGly);残基69のXaa=(Ala、ProまたはSer);残基70
のXaa=(Ile、Thr、ValまたはLeu);残基71のXaa=(S
er、AlaまたはPro);残基72のXaa=(Val、Leu、Metま
たはIle);残基74のXaa=(TyrまたはPhe);残基75のXaa
=(Phe、Tyr、LeuまたはHis);残基76のXaa=(Asp、A
snまたはLeu);残基77のXaa=(Asp、Glu、Asn、Argま
たはSer);残基78のXaa=(Ser、Gln、Asn、TyrまたはA
sp);残基79のXaa=(Ser、Asn、Asp、GluまたはLys)
;残基80のXaa=(Asn、ThrまたはLys);残基82のXaa=(
Ile、ValまたはAsn);残基84のXaa=(LysまたはArg);
残基85のXaa=(Lys、Asn,Gln、His、ArgまたはVal)
;残基86のXaa=(Tyr、GluまたはHis);残基87のXaa=(
Arg、Gln,GluまたはPro);残基88のXaa=(Asn、Glu
、TrpまたはAsp);残基90のXaa=(Val、Thr、Alaまたは
Ile);残基92のXaa=(Arg、Lys、Val、Asp、Glnまた
はGlu);残基93のXaa=(Ala、Gly,GluまたはSer);残
基95のXaa=(GlyまたはAla);および残基97のXaa(Hisま
たはArg)。
に以下の5アミノ酸を含む:Cys Xaa Xaa Xaa Xaa (配列
番号8)、ここで、残基2のXaa=(Lys、Arg、AlaまたはGln)
;残基3のXaa=(Lys、ArgまたはMet);残基4のXaa=(Hi
s、ArgまたはGln);および残基5のXaa=(Glu、Ser、His
、Gly、Arg、Pro、Thr、またはTyr)。従って、残基7で始まっ
て、一般配列8における各「Xaa」は、一般配列7について定義される特定の
アミノ酸であるが、一般配列7において記載される各残基番号が、一般配列8に
おいて5つシフトするという特徴を有する。例えば、一般配列7における「残基
2のXaa=(TyrまたはLys)」は、一般配列8の残基7のXaaに対応
する。
番号6)および一般配列10(配列番号7)により規定される配列を含むタンパ
ク質が挙げられる。一般配列9および10は、以下のタンパク質の複合アミノ酸
配列である:ヒトOP−1、ヒトOP−2、ヒトOP−3、ヒトBMP−2、ヒ
トBMP−3、ヒトBMP−4、ヒトBMP−5、ヒトBMP−6、ヒトBMP
−9、ヒトBMP10、ヒトBMP−11、Drosophila 60A、X
enopus Vg−1、ウニ UNIVIN、ヒト CDMP−1(マウスG
DF−5)、ヒトCDMP−2(マウス GDF−6、ヒトBMP−13)、ヒ
ト CDMP−3(マウス GDF−7,ヒトBMP−12)、マウス GDF
−3、ヒトGDF−1、マウスGDF−1、ニワトリ DORSALIN、DP
P、Drosophila SCREW、マウス NODAL、マウス GDF
−8、ヒト GDF−8、マウス GDF−9、マウスGDF−10、ヒト G
DF−11、マウス GDF−11、ヒト BMP−15、およびラット BM
P 3b。一般配列7と同様に、一般配列9は、C末端の6システイン骨格を有
し、そして一般配列8と同様に、一般配列10は、C末端の7システイン骨格を
有する。
=(Phe,LeuまたはGlu);残基2のXaa=(Tyr、Phe、Hi
s、Arg、Thr、Lys、Gln、ValまたはGlu);残基3のXaa
=(Val、Ile、LeuまたはAsp);残基4のXaa=(Ser、As
p、Glu、AsnまたはPhe);残基5のXaa=(Phe または Gl
u);残基6のXaa=(Arg、Gln、Lys、Ser、Glu、Alaま
たはAsn);残基7のXaa=(Asp、Glu、Leu、AlaまたはGl
n);残基8のXaa=(Leu、Val、Met、IleまたはPhe);残
基9のXaa=(Gly、HisまたはLys);残基10のXaa=(Trp
またはMet);残基11のXaa=(Gln、Leu、His、Glu、As
n、Asp、SerまたはGly);残基12のXaa=(Asp、Asn、S
er、Lys、Arg、GluまたはHis);残基13のXaa=(Trpま
たはSer);残基14のXaa=(IleまたはVal);残基15のXaa
=(IleまたはVal);残基16のXaa=(Ala、Ser、Tyrまた
はTrp);残基18のXaa=(Glu、Lys、Gln、Met、Pro、
Leu、Arg、HisまたはLys);残基19のXaa=(Gly、Glu
、Asp、Lys、Ser、Gln、ArgまたはPhe);残基20のXaa
=(TyrまたはPhe);残基21のXaa=(Ala、Ser、Gly、M
et、Gln、His、Glu、Asp、Leu、Asn、LysまたはThr
);残基22のXaa=(AlaまたはPro);残基23の=(Tyr、Ph
e、Asn、AlaまたはArg);残基24のXaa=(Tyr、His、G
lu、PheまたはArg);残基26のXaa=(Glu、Asp、Ala、
Ser、Tyr、His、Lys、Arg、GlnまたはGly);残基の28
Xaa=(Glu、Asp、Leu、Val、Lys、Gly、Thr、Ala
またはGln);残基30のXaa=(Ala、Ser、Ile、Asn、Pr
o、Glu、Asp、Phe、GlnまたはLeu);残基31のXaa=(P
he、Tyr、Leu、Asn、GlyまたはArg);残基32のXaa=(
Pro、Ser、AlaまたはVal);残基33のXaa=(Leu、Met
、Glu、PheまたはVal);残基34のXaa=(Asn、Asp、Th
r、Gly、Ala、Arg、LeuまたはPro);残基35のXaa=(S
er、Ala、Glu、Asp、Thr、Leu、Lys、GlnまたはHis
);残基36のXaa=(Tyr、His、Cys、Ile、Arg、Asp、
Asn、Lys、Ser、GluまたはGly);残基37のXaa=(Met
、Leu、Phe、Val、GlyまたはTyr);残基38のXaa=(As
n、Glu、Thr、Pro、Lys、His、Gly、Met、Valまたは
Arg);残基39のXaa=(Ala、Ser、Gly、ProまたはPhe
);残基40のXaa=(Thr、Ser、Leu、Pro、HisまたはMe
t);残基41のXaa=(Asn、Lys、Val、ThrまたはGln);
残基42のXaa=(His、TyrまたはLys);残基43のXaa=(A
la、Thr、LeuまたはTyr);残基44のXaa=(Ile、Thr、
Val、Phe、Tyr、MetまたはPro);残基45のXaa=(Val
、Leu、Met、IleまたはHis);残基46のXaa=(Gln、Ar
gまたはThr);残基47のXaa=(Thr、Ser、Ala、Asnまた
はHis);残基48のXaa=(Leu、AsnまたはIle); 残基49の
Xaa=(Val、Met、Leu、ProまたはIle);残基50のXaa
=(His、Asn、Arg、Lys、TyrまたはGln);残基51のXa
a=(Phe、Leu、Ser、Asn、Met、Ala、Arg、Glu、G
lyまたはGln);残基52のXaa=(Ile、Met、Leu、Val、
Lys、Gln、AlaまたはTyr);残基53のXaa=(Asn、Phe
、Lys、Glu、Asp、Ala、Gln、Gly、LeuまたはVal);
残基54のXaa=(Pro、Asn、Ser、ValまたはAsp);残基5
5のXaa=(Glu、Asp、Asn、Lys、Arg、Ser、Gly、T
hr、Gln、ProまたはHis);残基56のXaa=(Thr、His、
Tyr、Ala、Ile、Lys、Asp、Ser、GlyまたはArg);残
基57のXaa=(Val、Ile、Thr、Ala、LeuまたはSer);
残基58のXaa=(Pro、Gly、Ser、AspまたはAla);残基5
9のXaa=(Lys、Leu、Pro、Ala、Ser、Glu、Argまた
はGly);残基60のXaa=(Pro、Ala、Val、ThrまたはSe
r);残基61のXaa=(Cys、ValまたはSer);残基63のXaa
=(Ala、ValまたはThr);残基65のXaa=(Thr、Ala、G
lu、Val、Gly、AspまたはTyr);残基66のXaa=(Gln、
Lys、Glu、ArgまたはVal);残基67のXaa=(Leu、Met
、ThrまたはTyr);残基68のXaa=(Asn、Ser、Gly、Th r、Asp、Glu、LysまたはVal);残基69のXaa=(Ala、P ro、GlyまたはSer);残基70のXaa=(Ile、Thr、Leuま たはVal);残基71のXaa=(Ser、Pro、Ala、Thr、Asn またはGly);残基72のXaa=(Val、Ile、LeuまたはMet) ;残基74のXaa=(Tyr、Phe、Arg、Thr、TyrまたはMet );残基75のXaa=(Phe、Tyr、His、Leu、Ile、Lys、 GlnまたはVal);残基76のXaa=(Asp、Leu、AsnまたはG lu);残基77のXaa=(Asp、Ser、Arg、Asn、Glu、Al a、Lys、GlyまたはPro);残基78のXaa=(Ser、Asn、A sp、Tyr、Ala、Gly、Gln、Met、Glu、AsnまたはLys );残基79のXaa=(Ser、Asn、Glu、Asp、Val、Lys、 Gly、GlnまたはArg);残基80のXaa=(Asn、Lys、Thr 、Pro、Val、Ile、Arg、SerまたはGln);残基81のXaa =(Val、Ile、ThrまたはAla);残基82のXaa=(Ile、A sn、Val、Leu、Tyr、AspまたはAla);残基の83Xaa=( Leu、Tyr、LysまたはIle);残基84のXaa=(Lys、Arg 、Asn、Tyr、Phe、Thr、GluまたはGly);残基85のXaa =(Lys、Arg、His、Gln、Asn、GluまたはVal);残基8 6のXaa=(Tyr、His、GluまたはIle);残基87のXaa=( Arg、Glu、Gln、ProまたはLys);残基88のXaa=(Asn 、Asp、Ala、Glu、GlyまたはLys);残基89のXaa=(Me tまたはAla);残基90のXaa=(Val、Ile、Ala、Thr、S erまたはLys);残基91のXaa=(ValまたはAla);残基92の Xaa=(Arg、Lys、Gln、Asp、Glu、Val、Ala、Ser またはThr);残基93のXaa=(Ala、Ser、Glu、Gly、Ar gまたはThr);残基95のXaa=(Gly、AlaまたはThr);およ び残基97のXaa=(His、Arg、Gly、LeuまたはSer)。さら に、ラットBMP3bおよびマウスGDF−10において残基53の後に、Il eが存在する;GDF−1において残基54の後に、Thrが存在する;BMP 3における残基54の後に、Valが存在する;BMP−8およびDORSAL INにおいて残基78の後に、Glyが存在する;ヒトGDF−1における残基 37後に、Pro、Gly、GlyおよびProが存在する。
端に以下の5つのアミノ酸残基を含む:Cys Xaa Xaa Xaa Xa
a (配列番号9)、ここで残基2のXaa=(Lys、Arg、Gln、Se
r、His、Glu、Ala、またはCys);残基3のXaa=(Lys、A
rg、Met、Lys、Thr、Leu、Tyr、またはAla);残基4のX
aa=(His、Gln、Arg、Lys、Thr、Leu、Val、Pro、
またはTyr);および残基5のXaa=(Gln、Thr、His、Arg、
Pro、Ser、Ala、Gln、Asn、Tyr、Lys、Asp、またはL
eu)である。従って、残基6で開始する、一般配列10における各「Xaa」
は、一般配列番号9として規定された特定のアミノ酸である。ここで、一般配列
9について記載された各残基番号は一般配列10では5つずれているという違い
がある。例えば、一般配列9における「残基1のXaa=(Phe、Leuまた
はGlu)」は、一般配列10における残基6のXaaに対応する。
、ヒトOP−1のC末端の7システインドメインと、60%より大きい、好まし
くは65%より大きい同一性を有する。これらの特に好ましい配列は、Dros
ophila 60Aタンパク質を含む、OP−1タンパク質およびOP−2タ
ンパク質の対立遺伝子改変体および系統学的改変体を含む。従って、特定の特に
好ましい実施態様において、有用なタンパク質とは、一般的アミノ酸配列「OP
X」(配列番号3)を有するダイマーを含む活性タンパク質を含む。これは、7
システインの骨格を定義し、そして同定されたいくつかのOP−1改変体とOP
−2改変体との間に相同性を有する。OPXにおける各Xaaは、マウスまたは
ヒトのOP−1またはOP−2のC末端配列における対応する位置に存在する残
基から独立して選択される。
またはArg);残基11のXaa=(ArgまたはGln);残基16のXa
a=(GlnまたはLeu);残基19のXaa=(IleまたはVal);残
基23のXaa=(GluまたはGln);残基26のXaa=(Alaまたは
Ser);残基35のXaa=(AlaまたはSer);残基39のXaa=(
AsnまたはAsp);残基41のXaa=(TyrまたはCys);残基50
のXaa=(ValまたはLeu);残基52のXaa=(SerまたはThr
);残基56のXaa=(PheまたはLeu);残基57のXaa=(Ile
またはMet);残基58のXaa=(AsnまたはLys);残基60のXa
a=(Glu、AspまたはAsn);残基61のXaa=(Thr、Alaま
たはVal);残基65のXaa=(ProまたはAla);残基71のXaa
=(GlnまたはLys);残基73のXaa=(AsnまたはSer);残基
75のXaa=(IleまたはThr);残基80のXaa=(PheまたはT
yr);残基82のXaa=(AspまたはSer);残基84のXaa=(S
erまたはAsn);残基89のXaa=(LysまたはArg);残基91の
Xaa=(TyrまたはHis);そして残基97のXaa=(ArgまたはL
ys)。
形成配列をコードするDNAまたはRNAに対して、低ストリンジェンシー、中
ストリンジェンシー、または高ストリンジェンシーなハイブリダイゼーション条
件下でハイブリダイズする核酸によりコードされるアミノ酸配列を含む。例示的
な参照配列は、OP−1、OP−2、BMP−2、BMP−4、BMP−5、B
MP−6、60A、GDF−3、GDF−5、GDF−6、GDF−7などの保
存された7システインドメインを規定するC末端配列を含む。高ストリンジェン
トなハイブリダイゼーション条件は、本明細書においては、40%ホルムアミド
、5×SSPE、5×デンハルト溶液、および0.1% SDS中で、37℃、
一晩、および、0.1×SSPE、0.1% SDSで50℃で洗浄、のハイブ
リダイゼーションと規定される。標準的なストリンジェンシー条件は、市販の、
標準的分子クローニングテキストにおいて十分特徴付けられる。例えば、Mol
ecular Cloning A Laboratory Manual、第
2版、Sambrookら(Cold Spring Harbor Labo
ratory Press 1989);DNA Cloning,第I巻およ
びII巻(D.N.Glover編、1985);Oligonucleoti
de Synthesis(M.J.Gait編、1984);Nucleic
Acid Hybridization(B.D.Hames&S.J.Hi
ggins編、1984);およびB.Perbal、A Practical
Guide To Molecular Cloning(1984)を参照
のこと。
真核生物宿主細胞において、インタクトかもしくは短縮されたゲノムDNAもし
くはcDNAから、または合成DNAから発現され得る。二量体タンパク質は、
培養培地から単離され、そして/またはインビトロで再折り畳みされ、そして二
量体化されて、生物学的に活性な組成物を形成し得る。ヘテロ二量体は、インビ
トロで別の異なるポリペプチド鎖と組み合わせることにより形成され得る。ある
いは、ヘテロ二量体は、別の異なるポリペプチド鎖をコードする核酸を同時発現
することにより単一の細胞において形成され得る。組換えヘテロ二量体タンパク
質産生についての例示的なプロトコールについては、例えば、WO 93/09
229および米国特許第号5,411,941号を参照のこと。現在、好ましい
宿主細胞としては、限定しないが、E.coliを含む原核生物、および酵母(
例えば、Saccharomyces)または哺乳動物細胞(例えば、CHO、
COS、またはBSC細胞)を含む真核生物が挙げられる。他の宿主細胞もまた
効果的に利用され得る。作製方法、使用方法、および骨形成活性についての試験
方法を含む、本発明の実施において有用なタンパク質の詳細な説明は、米国特許
第5,266,683号および同5,011,691号(その開示は、本明細書
において参考として援用される)を含む多くの刊行物において開示されている。
処方方法論としては、マトリックスまたはキャリア物質上への可溶性タンパク質
の凍結乾燥が挙げられる。有用なタンパク質可溶化溶液としては、エタノール、
尿素、生理学的緩衝液(例えば、生理食塩水)、酸性緩衝液およびアセトニトリ
ル/トリフルオロ酢酸溶液などが挙げられる。例えば、米国特許第5、266、
683を参照のこと。タンパク質の望ましい最終濃度は、タンパク質の比活性、
ならびに欠損の型、容積、および解剖学的位置に依存する。1つの好ましい実施
態様において、有用なタンパク質は、0.5〜1.0ngタンパク質/25mg
マトリックスの骨形成比活性半値を有する。より低い比活性を有するタンパク質
もまた用いられ得る。タンパク質の所望される最終濃度はレシピエントの年齢、
性別および全般的健康度に依存し得る。例えば、4cm2の欠損あたり10〜1
000μgの骨形成タンパク質が、一般的に有効用量である。欠損または断裂が
小さいほど、より少量で十分であり得る。投与の最適化は、慣用的な実験以上を
必要とせず、そして当業者の範囲内である。
部位に適合するようなサイズおよび形状に形成された、合成かまたは天然の供給
源からのマトリックスを包含し得る。あるいは、このデバイスは、ゲル、ペース
ト、パテ、セメント、シートあるいは液体を処方するためのキャリアを含み得る
。例えば、溶液中のマトリックスなしの骨形成デバイスは、酢酸塩(20mM、
pH 4.5)もしくはクエン酸緩衝液またはリン酸塩緩衝化生理食塩水(pH
7.5)中のOP−1の特定の形態を可溶化することにより処方化され得る。
ある場合には、骨形成のタンパク質は、完全に可溶性ではなくてもよいし、そし
て欠損部位への投与の際に沈殿してもよい。懸濁液、凝集処方物またはインビボ
沈殿は、本明細書に開示された本発明に従って実行された場合、マトリックスな
しの骨形成デバイスの操作性を害さない。液体または半液体形態中のマトリック
スなしのデバイスは、外科の手段ではなく注入によって欠損部位にデバイスを提
供するように、注入よる投与に特に適切である。一連のマトリックスなしのデバ
イスは下に記載される。微粒子物質を含むマトリックス物質が、効果的にこれら
のデバイスに加えられ得る。
達の直前に調製される。例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)含有デ
バイスは、外科手術の直前に混合するのに適切であり、現場で調製され得る。1
つの実施態様において、低粘度CMC(AQUALON)をパッケージングし、
そして骨形成タンパク質OP−1と別々に放射線照射する。次いで、このOP−
1タンパク質をCMCキャリアと混合し、骨形成活性について試験する。この様
式で調製されるデバイスは、CMCなしの従来のデバイスと同じく生物学的に活
性である。このデバイスは、軟骨または組織形成を誘導することにより欠損部位
を修復する。この目的に有効な骨形成タンパク質の量は、当業者により容易に決
定され得る。
形成タンパク質は、類似の様式で調製され得る。
トース、グリシン、または他の添加剤もしくは充填剤を用いて、20mM(pH
4.5)酢酸緩衝液から凍結乾燥する。この様式で調製したOP−1は、4℃〜
30℃で保管する場合、少なくとも6カ月間は、生物学的活性を保持し得る。
液(または他の非揮発性緩衝液)から、あるいは20mM(pH4.5)酢酸緩
衝液中での再構成のため水から凍結乾燥し得る。一般に、ラクトース、スクロー
ス、グリシンおよびマンニトールのような添加剤は、凍結乾燥したマトリックス
なしの骨形成デバイスにおける使用に適切である。特定の実施態様において、こ
のようなデバイス (0.5 mg/ml OP−1および5%添加剤)を、凍
結乾燥前に湿潤構成または乾燥構成に調製し得る。
0mMおよび20mMの酢酸緩衝液(pH4、4.5および5)中のOP−1の
液体処方物は、安定であり、そして少なくとも6ヶ月間、骨形成活性である。
Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:6591−6595
(1983)および米国特許第4、968、590号(本明細書において参考と
して援用される)に記載される。このアッセイは、エーテル麻酔下のレシピエン
トラットにおける皮下部位中の試験サンプルのデポ化を必要とする。1cmの垂
直の切開を滅菌条件下で胸部領域を通して皮膚に行い、そして閉鎖性(鈍的:b
lunt)切開によりポケットを調製する。ある環境下で、約25mgの試験サ
ンプルをポケットに深く埋め込み、そして切開を金属性皮膚クリップで閉じる。
異所性部位により、同所性部位の使用から生じる可能性のあるあいまい性なく、
骨誘導の研究を行うことが可能になる。
数工程のカスケードは以下を含む:埋め込んだマトリックスへのフィブリンおよ
びフィブロネクチンの結合、細胞の走化性、線維芽細胞の増殖、軟骨芽細胞への
分化、軟骨形成、血管浸潤、骨形成、再構成、および骨髄分化。
進行を示す。これには以下を含む:(1)1日目の多形核白血球による一過性浸
潤;(2)2日目および3日目の間葉細胞遊走および増殖;(3)5日目および
6日目の軟骨細胞出現;(4)7日目の軟骨マトリックス形成;(5)8日目の
軟骨石灰化;(6)9日目および10日目の血管浸潤、骨芽細胞の出現、および
新しい骨の形成;(7)12日目〜18日目の骨芽細胞の出現および骨再構成;
ならびに(8)21日目の小骨における造血性骨髄分化。
しい。トルイジンブルーまたはヘマトキシリン/エオシンでの染色により、軟骨
内骨の最終的発生を明確に示す。12日でのバイオアッセイは、骨誘導性活性が
試験サンプルと関連しているか否かを決定するのに十分である。
いられ得る。酵素活性は、切除した試験材料の均一化後、分光光度的に決定され
得る。活性はインビボで9〜10日でピークに達し、その後、徐々に減少する。
組織学により骨の発生を示さないサンプルは、このようなアッセイ条件下でアル
カリホスファターゼ活性を有さないはずである。このアッセイは、試験サンプル
をラットから取り出したすぐ後に、骨形成を定量するのに有用である。例えば、
いくつかのレベルの純度で骨形成タンパク質を含有するサンプルは、工業スケー
ルで生成され得る処方物を探す目的で、試験され、最も有効な用量/純度レベル
を決定された。アルカリホスファターゼ活性レベルおよび組織学的評価により測
定される結果は、「骨形成単位(bone forming unit)」で示
され得る。1骨形成単位は、12日目に、骨形成活性半値に要するタンパク質の
量を示す。さらに、用量曲線は、各工程の精製スキームでインビボにおける骨誘
導活性について、その工程で得られたタンパク質濃度をアッセイすることにより
、作成され得る。このような曲線の作成には慣用的な実験しか必要としない。
って明白な、当該分野で通常みられる記載された条件およびパラメーターの適切
な改変、および適応は、本発明の精神および範囲内にある。
成する際の、骨形成タンパク質の有効性を実証する。
れるべきドナーイヌ甲状腺層を数回、凍結融解し、細胞を遊離して取り出した。
次いで、甲状の層を、0.5N HCl(例えば、溶液10容量の、4回交換;
1回の交換あたり2時間)の中で鉱物質除去した。4.5cm2切片の処置した
甲状腺の同種異系移植片マトリックスを、約250μgの成熟OP−1で被覆し
、移植可能な骨形成デバイスを形成した。
m2の欠損を宿主動物の甲状軟骨の左板に作製した。この欠損に移植片を調節し
、そしていくつかの縫合を用いて組み込んだ。次いで、軟骨膜および隣接する筋
肉を置換した。回復後、この動物に、自由に運動をさせた。この動物を、手術後
の18週目に屠殺した。
。手術および回復は、声の喪失を生じなかった。手動操作により、著しい異常が
ないことが同定され、そして柔軟な、力学的に受容可能な組織が形成されたこと
が示唆された。屠殺後に、喉頭全体を解剖し、そして4%パラホルムアルデヒド
に固定し、そして70%エタノールに後固定した。すべての軟組織を注意深く解
剖することにより、骨形成または病理学的構造(例えば、病理学的鉱化、異常な
脈管形成など)がないことが確認された。甲状軟骨は、操作した側および未操作
の側の両方で、十分に形成され、そしてその操作した側を示すことは困難であっ
た。この甲状軟骨は、軟骨様の色で、脈管形成が増加した外見を有さなかった。
触診によって、約2mmのわずかな突出のみが、再構築された側で見出された。
最大の指圧によっても、この置換軟骨の不安定性は示されなかった。この新規な
組織は、強度、可撓性および柔軟性が、もとの組織と類似していた。喉頭線によ
る動作の干渉は、推論されなかった。
好に取り込まれたことを示した。この新規な軟骨組織は、手術後4ヶ月目に、そ
れが引き続き存在していることによって示されるように、恒久的(すなわち、安
定)であり、そして吸収を受けないことが明らかになった。一時的な軟骨は、代
表的に、3ヶ月以内に吸収されるか、または繊維症組織へと変換される。骨芽細
胞および新規な骨形成を、この組織の部分において同定した。これは、骨形成の
発生を示す。
により作製された甲状軟骨欠損の力学的に受容可能な再構築の形成を誘導するこ
とを示した。軟骨性キャリアは、受容可能であり、隣接する構築物へ迅速に放出
をしないことが示された。従って、OP−1を、軟骨成長および修復を刺激する
ために使用し得る。
決定するため、および代替的キャリアと骨形成性タンパク質濃度との比較測定た
めの、プロトコルを提供する。
2つの異なる手術プロトコル(すなわち、軟骨膜の下に移植されたデバイスおよ
び筋膜の下に移植されたデバイス)を、試験する。筋膜は、軟骨膜よりも少ない
前駆体細胞を提供することが、意図される。動物を16週目に屠殺する。以下の
表Iは、このプロトコルを要約する。
力を決定するためのプロトコルを提供する。
さは、2.0〜4.5cm2の範囲である。骨形成性デバイスを調製するために
、以下の3つの型のマトリクス/キャリアのうちの1つを使用する:(i)鉱物
質除去し、gaudier抽出し、そしてCMC(例えば、CMC0.15〜0
.25g/1gポリマー)と組み合わせて、簡明性、完全性特性および取り扱い
特性を最大にした、骨コラーゲンマトリクス;(ii)合成コラーゲン−GAG
マトリクス;および(iii)マトリクスのないキャリア。骨形成性タンパク質
の量は、(i)50μg/欠損;(ii)100μg/欠損;(iii)500
μg/欠損;または(iv)750μg/欠損である。骨形成デバイスを移植す
るための外科的プロトコルは、軟骨膜の置換、または軟骨膜の除去および筋膜お
よび筋肉のみの置換を包含する。
週目および36週目に屠殺する。
どを測定するための標準的プロトコルを使用して、評価し得る。
24週目または36週目に、組織学によって、安定な軟骨形成が明らかになるこ
とが、認識される。
置換喉頭を再生する際の骨形成性タンパク質の効力を決定するためのプロトコル
を提供する。
除去するに十分な欠損を作製する。置換同種移植片マトリクスを、例えば、実施
例1または2に記載のプロトコル、あるいはPCT公開公報WO 95/335
02に記載のプロトコルを使用して、作製する。
μg OP−1)でコートし、そして外科的に移植する。動物を、視覚的に、そ
して手動の操作によりモニターし、そして手術後、12週目、24週目、および
36週目に屠殺する。この移植片の完全な取り込みにより、力学的に受容可能な
機能的置換軟骨および靭帯組織の形成を生じること、ならびにこの置換組織が、
声または括約筋活性の実質的な損失を伴わずに、柔軟な開口構造を生じることが
、認識される。
植片を用いて甲状軟骨欠損を処置することによって、試験した。移植の前に、同
種移植片を凍結し、融解し、そして鉱物質除去した。動物を、手術後の4ヶ月後
に屠殺した。すべての検体の喉頭外科医による肉眼検査を行い、そして病理学的
変化は、屠殺した動物の首のいずれの領域にても、観察されなかった。周囲の筋
肉および他の結合構造において、病理学的骨形成は観察されなかった。また、喉
頭自体の内側部分(3つすべての喉頭区画(すなわち、前庭、喉頭腔および声門
下腔)を含む)に、何の変化も見出されなかった。
のみを移植したコントロールイヌ由来の3つの検体(群I)、(ii)500μ
g OP−1でコートされ、そして宿主甲状軟骨の軟骨膜の下に配置された移植
片を有するイヌ由来の4つの検体(群II);(iii)500μg OP−1
でコートされ、そして宿主甲状軟骨の首の筋膜の下に配置された移植片を有する
イヌ由来の2つの検体(群III);ならびに塩および塩酸グアニジンで抽出さ
れ、500μg OP−1でコートされ、そして宿主甲状軟骨の軟骨膜の下に配
置された、移植片を有するイヌ由来の2つの検体(群IV)。
ンに48時間固定する。次いで、修復した欠損を含む左の甲状板を、解剖し、そ
して4%パラホルムアルデヒドに後固定した。各甲状板を、検体全体に広がる4
つのブロックに分割し、そして各ブロックを個々に、プラスチック中に包理した
。次に、約1〜2mm分離した、この欠損全体にわたっての連続した切片を使用
して、組織学的分析を実施した。
暴露しなかった。この移植片すべてを、その端が宿主欠損部位に約2mm重複す
る様式で縫合した。
察されなかった。さらに、同種移植片全体が、明らかな大きさの減少を伴わずに
、完全にインタクトなままであった。吸収、新規な脈管形成または炎症は、観察
されなかった。1匹のイヌにおいて、移植した同種移植片が縫合の失敗のために
側方に滑った。そしてこの欠損は、不規則な繊維性結合組織によって閉鎖された
。
の際に安定であるようであった。この欠損領域を強力に触診することによってず
らすことは不可能であった。このことは、この移植片が、移植部位での規則的な
力学的緊張に耐えていることを示した。これらの緊張には、燕下、呼吸、および
咳の間の軟組織(筋肉、筋膜など)の圧縮を含んだ。組織学的分析によって、O
P−1が、甲状軟骨欠損の骨、軟骨および靭帯様の修復を誘導したことが示され
た。この移植された同種移植片は、4ヶ月の観察時間内に、完全には吸収されな
かった。
端に、新規に形成された軟骨が明らかであった。この新規な軟骨は、この欠損の
約40〜50%に広がり、そして完全に宿主甲状軟骨に融合していた。この新規
な軟骨は、横断する弾性軟骨繊維を有する硝子軟骨であった。
duation)を伴って、観察された。間葉細胞が骨芽細胞へ分化する場合に
、後者の細胞は、それ自身の周囲にマトリクス成分を沈着させ、それ自身の分泌
生成物中にそれ自身を取り囲んだ。結果として、小さい裂孔が形成された。他の
細胞とのいかなる接触も伴わずに、軟骨芽細胞はこれらの空間に存在した。この
マトリクスは、好酸性であった。軟骨芽細胞の軟骨細胞への成熟は、細胞の肥大
、および空隙の形状から卵型または角型の立体配置への変化を伴った。
物理的に分離されていることが、見出された。左欠損部位の軟骨の再モデリング
が、4ヶ月の観察期間内で観察された。このことは、新規に形成された軟骨が、
少なくともその期間の間安定であることを示す。右の欠損部位の軟骨のより少な
い量が、骨層に接触していた。この欠損の中央部および右の部分は、残りの同種
移植片、新規に形成された骨、および靭帯様構築物から構成された。この新規な
骨は、この欠損領域の約20〜25%を占めた。新規に形成された小柱の表面は
、厚い骨の縫合線に沈着している活性な軟骨芽細胞で不規則に覆われていた。欠
損部位全体は、結合繊維性組織中に緊密に詰められていた。この軟骨表面および
骨表面は、軟骨膜および軟骨膜様組織に直接覆われており、この組織は、非常に
細胞性であり、かつ脈管形成され、前駆体細胞を含んでいた。
。この結合組織の重要な特徴は、膠原線維の規則的な平行な方向であった。この
繊維細胞は、個々の束の程度の境界を定めて、この組織を低い細胞性物質にした
。この細胞の核および繊維は、部位依存性の波形の外観を有した。このような結
合組織は、腱および靭帯を形成する、優勢型である。喉頭が靭帯を含む場合、こ
の特定の微小環境において前駆体細胞を有することが予期される。これらの非常
に組織化された繊維の個々の束は、緩い結合組織によって、共に保持されていた
。この結合組織もまた、腱および靭帯に特有である。さらに、この組織の血管分
布の減少が、標準的整形外科手順において生存可能な再生能力の原因となる、靭
帯のさらなるマーカーであった。
場所にあった。両方の同種移植片表面を覆う骨は、前側(外側)欠損部位の同種
移植片に、そして後ろ側(内側)欠損部位の同種移植片から離れて、直接接触し
ていた。軟骨内骨形成が観察され、骨による軟骨原基の置換によって示された。
この同種移植片は、結合繊維性組織層によって2つの小片に分裂した。厚い繊維
性層はまた、この後ろ側の同種移植片部位から新規に形態された骨を分離した。
新規に形成された骨は、骨の縫合線に覆われた小柱、および活性な立方骨骨芽細
胞から構成された。このことは、骨の誘導が、同種移植片の除去の速度に依存し
ないこと、およびII型コラーゲンから構成された同種移植片が、その再生部位
で形成された組織の型を指向しないことを示した。
用してこの移植片を覆うことが、新規組織の誘導および同種移植片の除去におい
て、有意な遅延を生じたことを示した。
た、移植片) この群のイヌにおいて、閉鎖された欠損は、硬くそしてそして力学的(指での
)圧縮の際に安定であるようであり、そして群IIの動物由来のものと区別し得
なかった。組織学的分析によって、OP−1が、甲状軟骨欠損の骨、軟骨および
靭帯様の修復を誘導したことが示された。群IIの動物においてと同様に、この
プロセスは、4ヶ月の観察期間内に完了しなかった。しかし喉頭組織欠損の有効
な治癒が観察された。
端に、新規に形成された骨および軟骨が明らかであった。骨および軟骨は、それ
ぞれ、この完全な厚さの欠損領域の約30〜35%および25〜30%を占めた
。宿主甲状軟骨と新規な骨との間の境界は、骨連続体の形成により治癒されたが
、宿主甲状軟骨と新規な軟骨との間の境界は、軟骨連続体の形成により治癒され
た。この骨連続体は、微小仮骨形成機構による宿主甲状軟骨への完全融合を描写
した。すなわち、青年期の宿主甲状軟骨板は、2つの硝子軟骨層で覆われた骨層
を含み得;外科手術手順の間の欠損を作製することによって、この宿主骨は、事
実上損傷され(破損され);OP−1でコートされた移植片をこの欠損部位に導
入することは、微小仮骨形成による骨治癒を誘導した。
存在しようが、存在しまいが、隣接する欠損の境界に形成された骨もまた存在し
た。この観察は、OP−1が、宿主骨髄から前駆体を誘引したことを示した。対
照的に、宿主甲状板に骨が存在しない場合、軟骨連続体が発達し、その宿主甲状
を、残りの同種移植片および/または周囲の靭帯様組織に結合した。このような
様式で、新規に形成された組織および再吸収されなかった同種移植片組織は、非
常に緊密な再生している欠損部位を含んだ。新規に形成された骨は、その欠損の
中央まで伸長し、そして再吸収されなかった同種移植片の小片の間に位置した。
それは、造血骨髄で満たされ、そして完全に鉱化された。群IIの動物における
ように、新規に形成された靭帯様の構造物もまた観察され、その構造物中では、
靭帯の束が、新規に形成された軟骨および骨に付着していた。
P−1が、甲状板軟骨欠損の再生および修復を誘導したこと、ならびにその新規
な組織が、燕下、咳および呼吸についての、その動物の力学的必要性を満たした
ことを示した。この新規組織は、骨、軟骨および靭帯様構造物を誘導し、80%
を越えてこの欠損領域を構成する。
周囲の組織に、大部分依存したことを示した。この治癒プロセスにおける組織分
化は、キャリア依存性ではないようであった。なぜなら、II型コラーゲンキャ
リアが、新規な軟骨形成を促進するのみではなかったからである。
例えば、骨髄、骨の血管など)が、組織の「骨−軟骨−靭帯連続体」に緊密に結
合されていることを示した。従って、OP−1は、この特定の微小環境において
、複数の組織のモルフォゲンとして作用するようであった。
的な軟骨および靭帯様組織の形成もまた誘導し得ることを示した。
力に対する別の研究を記載する。この研究は、2つの副研究への分割される5つ
の実験群を含んだ。群I〜IIIは、同一の甲状軟骨欠損の修復に対する異なる
OP−1キャリアの効果を比較した。試験したキャリアは、CMC、CMC/血
液ペースト剤、およびHELISTAT(登録商標)スポンジ(I型コラーゲン
組成物)であった。群IVおよびVは、異なる動物モデルおよび手術モデルを記
述し、このモデルにおいて、ヒト臨床的実施において使用されるようなより大き
い欠損を作製し、そしてOP−1/CMCデバイス、VICRYL外科用メッシ
ュ、およびPYROST(骨鉱物組成物)剛性支持体の組み合わせにより修復し
た。これら後者の2つの群は、臨床設定について構想された、混合生成物および
手順の近似であった。群I−IIIに対する手術を、群IVおよびVに対する手
術の1または2ヶ月前に実施した。この実験プロトコルを、以下の表IIに要約
する。
ス、OP−1/CPC血液ペースト剤(blood paste)、OP−1/
HELISTAT(登録商標))が欠損部位で骨および軟骨形成を誘導すること
を示した。いくつかのインプラントは、欠損部位の周囲の既存の軟骨に、部分的
に組み込まれ、そして他のインプラントは、完全に組み込まれた。
機械的に受容可能な置換を生成するにおける骨形成タンパク質の効力を示す。配
置している(allocating)いくつかの硝子軟骨輪の1つの少なくとも
2/3を除去するのに十分な欠損部を作製する。ドナー気管同種移植片マトリク
スを、実施例1において上述したように調製する。合成ポリマーマトリクスもま
た使用され得る。好ましくは、10〜750μgのOP−1を用いる。置換マト
リクスを、骨形成タンパク質で被覆し、そして2つの残りの輪の間に金属ミニプ
レートを用いて外科的に移植する。
)によってモニタリングする。これら動物を、手術の24週後に屠殺する。移植
片の全取り込みが生じ、そして新たに誘導された靱帯様膜が形成し、そして新た
な輪を近隣の気管輪と連結し、可撓性の開口管様構造を生じて呼吸を中断するこ
とが認識される。
損部を修復するために組織の再生を促進する際に、インビボで有効であるか否か
を示すために使用され得る。
実施例1に記載のように失活させる。各円板を、前頭面で二等分し、そして3m
m全厚の輪状欠損部を各半分で作製する。円板をモルフォゲンで被覆し、そして
外科的に再移植する。円板を、再移植後の種々の時点で、欠損部位での修復の程
度について試験する。
」)および線維輪(「AF」)細胞によって軟骨マトリクス修復を刺激すること
における骨形成タンパク質の効力を示す。
disc)を単離し、そしてNP組織を解剖によりAF組織から分離した。N
P細胞およびAF細胞を、連続的な酵素消化により、2つの組織から別個に単離
し、そして1.2%低粘度滅菌アルギン酸塩中に再懸濁した。次いで、これを、
22ゲージ針を通して102mM CaCl2溶液に注入することにより、ビー
ズに形成させた。このビーズを、10%ウシ胎児血清(「FBS」)、25μg
/mlアスコルビン酸塩、および50μg/mlゲンタマイシンを含有するDM
EM/F−12培地中に、別個に培養した。この培地を毎日交換した。
養したコントロール群であった。第二の群および第三の群は、0.1U/mlコ
ンドロイチナーゼABC(「C−ABC」)によって2時間、化学核溶解(ch
emo−nucleolysis)に供した。この手段は、通常、プロテオグリ
カン(「PG」)のコンドロイチン硫酸鎖およびデルマタン硫酸鎖を分解するた
めに使用される。プロテオグリカンは、IVDの細胞外マトリクスの必要な成分
である。低いレベルのPGは、変性円板疾患と関連している。PG合成の減少は
、円板変性において寄与する役割を果たすと考えられる。第二の群および第三の
群は、その後12日間培養し、第二の群は、200ng/mlのOP−1の存在
下におき、第三の群はOP−1の不在下に置いた。
全ての群において、アッセイを行った。有糸分裂速度を、Hoechst 33
258染料およびフルオロメトリーを使用してDNAの量を測定することによっ
て決定した。硫酸化PG合成の量を、Hauselmannら、J.Cell
Sci.107:17−27(1994)(この教示内容は、本明細書中に参考
として援用される)に記載のDMMB染料アッセイを用いて測定した。
第三の群の細胞ならびに第一のコントロール群よりも、PGが有意に豊富なマト
リクスを再樹立した。これらの結果は、骨形成タンパク質が、細胞外マトリクス
の生長を刺激し得ることを示す。
て軟骨マトリクス修復を刺激することにおける骨形成タンパク質の効力を示す。
てNP組織を解剖によりAF組織から分離した。NP細胞およびAF細胞を、連
続的な酵素消化により、2つの組織から別個に単離し、そして1.2%低粘度滅
菌アルギン酸塩中に再懸濁した。次いで、これを、ビーズに形成させた。これら
細胞を、10%FBSを含有するDMEM/F−12培地中に、別個に培養した
。この培地を毎日交換した。7日後、各培養物を3つの群に分けた。第一の群は
、OP−1で処理しないコントロール群であった。第二の群および第三の群を、
72時間、OP−1の存在下で増殖させた。第二の群は、100ng/mlのO
P−1で処理し、そして第三の群は、200ng/mlのOP−1で処理した。
放射性標識3H−プロリンを、OP−1とのインキュベーションの最後の4時間
の間、培養物に添加した。インキュベーション後、培養物からコラーゲンを抽出
し、そしてコラーゲン産生速度を、抽出物への3H−プロリンの取り込みを測定
することにより決定した。コラーゲン産生は、軟骨マトリクスの生長および修復
と関連している。細胞増殖速度を決定するために、各群のDNAの含量をHoe
chst 33258染料を用いて測定した。
の両方においてコラーゲン産生を増大した。第三の群は、第二の群よりも多くの
放射性標識を取り込み、また、第一のコントロール群よりも多くの放射性標識を
取り込んだ。骨形成タンパク質は、高濃度で有意な有糸分裂効果を有した。この
ことが、コラーゲン産生の上昇のいくらかを説明する。それにもかかわらず、コ
ラーゲン合成速度は、細胞増殖の増大が説明された場合でさえ、有意に増大した
。これらの結果は、骨形成タンパク質が、細胞外マトリクスの生長および修復を
刺激することを示唆する。
て軟骨マトリクス成分(例えば、コラーゲンおよびPG)の合成を刺激すること
における骨形成タンパク質の効力を示す。
てNP組織を解剖によりAF組織から分離した。NP細胞およびAF細胞を、連
続的な酵素消化により、2つの組織から別個に単離し、そして1.2%低粘度滅
菌アルギン酸塩ビーズ中にカプセル化した(これは、Chibaら、Spine 22:2885(1997)に記載の通りである(この教示内容は、本明細書
中に参考として援用される))。これらビーズを、10%FBSを含有するDM
EM/F−12培地中に、別個に培養した。この培地を毎日交換した。7日後、
各培養物を3つの群に分けた。第一の群は、OP−1で処理しないコントロール
群であった。第二の群および第三の群を、72時間、OP−1の存在下で増殖さ
せた。第二の群は、100ng/mlのOP−1で処理し、そして第三の群は、
200ng/mlのOP−1で処理した。
リンを、OP−1とのインキュベーションの最後の16時間の間、培養物に添加
した。PG合成についてのマーカーを提供するために、放射性標識35S−硫酸を
、OP−1とのインキュベーションの最後の4時間の間、培養物に添加した。細
胞増殖についてのマーカーを提供するために、MTTを、OP−1とのインキュ
ベーションの最後の60分の間、培養物に添加した。次いで、アッセイを、細胞
培養物に対して実施し、細胞増殖、PG合成、およびコラーゲン合成を測定した
。細胞増殖を、この細胞を溶解し、そして遠心分離し、そして550nmでの上
清の吸光度を測定することによってアッセイした(これは、Mossman、J
.Immunol.Methods 65:55(1984)に記載の通りであ
る(この教示内容は、本明細書中に参考として援用される))。PG合成を、マ
トリクスへの35Sの取り込みを測定することにより決定した(これは、Mokら
、J.Biol.Chem.269:33021(1994)およびMasud
aら、Anal.Biochem.217:167(1994)に記載の通りで
ある(この教示内容は、本明細書中に参考として援用される))。コラーゲン合
成を、マトリクスへの3H−プロリンの取り込みを測定することによりアッセイ
した(これは、Hauselmannら、前出に記載の通りである)。
両方においてPGおよびコラーゲンの両方の合成を増大することを示した。第三
の群は、両方の種類の放射性標識を第二の群よりも多く取り込み、また、両方の
種類の放射性標識を第一のコントロール群よりも多く取り込んだ。骨形成タンパ
ク質は、高濃度で有意な有糸分裂効果を有した。このことが、コラーゲンおよび
PG産生の上昇のいくらかを説明した。それにもかかわらず、コラーゲンおよび
PGの合成速度は、細胞増殖の増大が説明された場合でさえ、有意に増大した。
これらの結果は、骨形成タンパク質が、細胞外マトリクスの生長および修復を刺
激することを示唆する。
いて研究する。一方のモデルは、線維輪の刺創を包含し(これは、Lipson
ら、Spine 6:194(1981)に記載の通りである)、そして他方の
モデルは、円板内C−ABC注射を包含する(これは、Katoら、Clin.
Orthop. 253:301(1990)に記載の通りである)。
いて切開を行う。各ウサギは、2つの円板を処置する:一方の円板は、OP−1
で処置し、他方の円板は、生理食塩水で処置する。円板内注射モデルについては
、ニュージーランドホワイトウサギの腰椎円板を露出し、OP−1の存在および
不在下でC−ABCを椎間円板に注射する。処置後の種々の時間で、これらのウ
サギを安楽死させ、そして椎間円板隙の修復に対するOP−1の効果を当該分野
で周知の方法によって評価する。これらの方法としては、修復された円板におけ
る種々の細胞外マトリクス成分の磁気共鳴像、機械的試験、組織学的分析、およ
び生化学的研究が挙げられる。
別の研究を記載する。
した。それらは、OP−1/CMCデバイス、OP−1/CMC/血液ペースト
剤、およびOP−1/HELISTATスポンジであった。血液ペースト剤デバ
イスを、160μlのOP−1を5mg/mlで、400μlの20%CMCと
注射器連結部を介して混合し、次いで、240μlの採血したばかりの自己血液
を添加し、そして連続的に混合することによって調製した。欠損部に適用した最
終容量は、0.8mlであった。HELISTATデバイスを、225μlのO
P―1を6mgのHELISTATスポンジ上に2cm2欠損領域毎に適用する
ことによって調製した。
損部を上述のように作製した;OP−1デバイスをこれら欠損領域に適用し、欠
損部に隣接した軟骨膜層間に維持した。第二の処置方法では、部分的な垂直喉頭
切除をまず実施し、そしてOP−1/HELISTATデバイスを移植した;再
構築された領域の固定化を、実施例6に記載のように、PYROSTを用いて達
成した;このインプラントを、咽頭粘膜弁(内側)と軟骨膜(外側)との間に配
置した。第三の処置方法は、前方輪状スプリットおよび管腔増強(lumina
l augmentation)を包含した;この方法において、OP−1/H
ELISTATデバイスを移植し、そしてPYROSTを用いて固定化した。
題は記録されなかった。手術の4ヶ月後にイヌを殺傷し、そして全ての標本(大
きな再構築された領域を含む)は、触診の際に硬いようであった。咽頭の解剖を
実施したが、不完全に治癒した領域があれば、これを乱さないように特に注意し
た。以前に記載のように、標本を切断し、そしてプラスチック中に包埋した。
)で処置した。3匹のイヌ全ての甲状欠損は、ほぼ完全に治癒した。驚くべきこ
とに、CMCは非常に液状であり得たが、新たに誘導された組織は、欠損の縁内
に正確に配置された。この観察は、軟組織による閉鎖が首尾よく行われたことを
示唆した。このことはまた、CMCが、OP−1のためのキャリアとして働き得
るという最初の証拠であった。さらに、OP−1が長期間にわたりCMC内に残
存し、タンパク質分解に対して保護されたという証拠は存在しなかったが、新た
に誘導された骨は、欠損内に十分に取り込まれた。同種移植片マトリクスととも
に適用されたOP−1が、骨、軟骨および靱帯を誘導し得た、上記のイヌの研究
とは異なり、この研究は、骨および靱帯のみが形成されたことを示した。新たな
骨は、両方の軟骨端に十分に接続され、かつ靱帯様軟組織により包まれた。Vo
n Kossa染色は、新たな骨の完全な鉱化を示した。豊富な骨髄は、ほぼ完
全に小骨を満たした。軟骨原基のレムナントが見出された。骨表面は、非常に活
性な骨芽細胞で覆われ、このことにより、骨表面に沿っての厚い類骨層を沈着さ
せた。新たに形成された小骨の外側にある皮質骨は、破骨細胞、骨芽細胞および
毛細血管で満たされた皮質下骨再モデリングユニットにより示されるように、集
中的な再モデリングを経験していた。軟骨−骨のいくつかの境界においては、軟
骨性骨形成のプロセスはなお活性であったが、2つの組織の間の境界は、はっき
りとは区別されなかった。この結果は、古い軟骨と新たな骨との間に形成された
新たな軟骨層が時間とともに骨化し、そして新たに形成した軟骨がごく一時的に
存在し、そのため、恒久的組織の特性を欠如したことを示した。
リアとして使用した;新たに形成された軟骨は、骨から分離され、そして恒久性
に見えた。しかし、この研究において、異なるキャリア(CMC)を用い、そし
て組織形成がモルフォゲンの徐放によって制御されず、細胞外マトリクスキャリ
アによっても誘導されなかった場合、骨形成は、軟骨形成にまさった。この結果
は、以前の研究および現在の研究の両方において組織形成のために増した前駆体
細胞が、同じ細胞プールに由来し、そしてCMCの存在下でのモルフォゲン閾値
が、骨形成を促進したことを示唆した。言い換えると、このキャリア材料および
そこに含まれるモルフォゲンは、組織分化の結果に協同的に影響を及ぼした。さ
らに実施例5においては、同種移植片キャリアは、4ヶ月の観察期間内の吸収に
より、完全には除去されなかった。ここで、CMCキャリアを使用した場合、治
癒速度は、有意により早かった。なぜなら、欠損領域全体が閉鎖し、そしてほぼ
完全に同じ期間内で再モデリングされたからである。
(前出)で処置した。全てのイヌにおける欠損は、完全に治癒した。群Iの実験
におけるように、骨および靱帯組織が誘導されたが、新たな軟骨は明白でなかっ
た。新たに形成された組織は、欠損縁内に正確に配置された。血液をCMCに添
加することは、より新たな骨を作製したようであり、この骨は、皮質下骨再モデ
リングを受けていた。この再モデリングは、広範な類骨の継ぎ目を有する新たな
骨髄の島を生じた。新たな骨は、両方の軟骨端に十分に接続され、かつ靱帯様軟
組織により包まれた。Von Kossa染色は、新たな骨の完全な鉱化を示し
た。骨表面は、活性な骨芽細胞で覆われ、骨表面に沿って厚い類骨層が沈着した
。古い軟骨および新たな骨が合わさった端は、十分に組織化された結合組織の薄
い層により明瞭に分離された。軟骨性骨形成の徴候は、古い軟骨では検出されず
、このことにより、骨化のプロセスが、OP−1/CMCデバイスで処置した欠
損におけるより、OP−1/CMC/血液デバイスで処置した欠損において早か
ったことが示唆された。血液中に存在する骨形成前駆体の存在は、この差異を説
明し得た。
1の処置方法(前出)で処置した。全てのイヌにおける欠損は、新たな骨の形成
により完全に治癒した。群IおよびIIのイヌとは異なり、群IIIのイヌは、
治癒した欠損部位で靱帯様組織をあまり含んでいなかった。1匹の動物において
は、新たな組織は縁内に正確に配置され、そしてごく少量が側方にはみ出した。
他の動物では、新たな組織が複数の層を形成した;1匹のイヌでは、新たな組織
は欠損枠の完全に外にあり、隣接領域における骨形成を誘導した。
新たな骨と古い軟骨との縁は、薄い線維層により分離された。HELISTAT
スポンジ由来の少量のコラーゲンが、再吸収されないままだった。1匹の動物に
おけるスポンジの転位は、欠損部位の外側で豊富な骨形成を導いた。骨小体の方
向は、スポンジ内のコラーゲン線維の経路に従い、このことは、骨化が、モルフ
ォゲンが結合したキャリアマトリクスにより誘導されたことを示唆した。この群
の動物において観察された靱帯様組織の量における減少は、I型コラーゲンが靱
帯前駆体細胞を誘引する、より少ない能力に起因するようであった。
2の処置方法(前出)で処置した。左側の甲状板(thyroid lamin
a)および周辺軟組織(室ひだおよび声帯ひだ)の前方半分を外科的に除去した
。再構築した領域の固定を、PYROSTを用いて行った。インプラントを咽頭
粘膜弁(内側)および軟骨膜(外側)の間に配置した。咽頭骨格の再生はなお進
行中であり、外科手術の4ヶ月後現在で、骨が、除去した甲状軟骨を満たした。
新たな骨はなお、再モデリングを経験し、そして咽頭骨格の完全性のために良好
な足場を提供された。声帯軟骨と甲状軟骨との間の間隙は、組織化されていない
結合組織で満たされ、このことにより通常の空気の流れが可能になった。
3の処置方法(前出)で処置した。輪状弓の前方部分を横切開し、そして管腔伸
長をPYROSTの外部移植により作製した。輪状末端の間の空間をOP−1/
HELISTATデバイスで満たした。管腔は、伸長したままであったが、PY
ROSTは、部分的に除去されるか、粉末化され、そして新たな骨と統合した。
中心領域は、活性な再モデリングを受けた新たな骨により占有された。驚くべき
ことに、最小の骨組織は、PYROSTに隣接して形成され、これは、隣接する
HELISTATスポンジから放出されたOP−1タンパク質についてのアフィ
ニティーマトリクスとして働き得た。1つの標本において、新たな骨およびPY
ROSTが取り囲む骨は、伸長骨領域を形成し、管腔直径を損なわなかった。靱
帯様組織は全く形成されず、輪状軟骨の付近の前駆体細胞が欠如したことを示し
た。
Claims (56)
- 【請求項1】 哺乳動物の非関節性軟骨組織における欠損位置を修復するた
めの方法であって、該方法は、生体適合性で、生体再吸収性のキャリア中の骨形
成タンパク質を該欠損位置に提供し、それにより機能的置換軟骨組織の形成を誘
導する工程を包含する、方法。 - 【請求項2】 前記欠損位置が線維軟骨組織に存在する、請求項1に記載の
方法。 - 【請求項3】 前記欠損位置が咽頭に存在する、請求項1に記載の方法。
- 【請求項4】 前記欠損位置が気管に存在する、請求項1に記載の方法。
- 【請求項5】 前記欠損位置が椎間円板に存在する、請求項1に記載の方法
。 - 【請求項6】 前記欠損位置が半月板に存在する、請求項1に記載の方法。
- 【請求項7】 前記欠損位置が耳、鼻、または肋骨に存在する、請求項1に
記載の方法。 - 【請求項8】 前記キャリアが自己組織または同種異系組織を含む、請求項
1に記載の方法。 - 【請求項9】 前記キャリアが失活した同種異系軟骨組織を含む、請求項8
に記載の方法。 - 【請求項10】 前記欠損位置が咽頭に存在する、請求項9に記載の方法。
- 【請求項11】 前記欠損位置が気管に存在する、請求項9に記載の方法。
- 【請求項12】 前記欠損位置が椎間円板に存在する、請求項9に記載の方
法。 - 【請求項13】 前記欠損位置が関節半月板に存在する、請求項9に記載の
方法。 - 【請求項14】 前記キャリアがコラーゲンを含む、請求項1に記載の方法
。 - 【請求項15】 前記欠損位置が咽頭に存在する、請求項14に記載の方法
。 - 【請求項16】 前記欠損位置が気管に存在する、請求項14に記載の方法
。 - 【請求項17】 前記欠損位置が椎間円板に存在する、請求項14に記載の
方法。 - 【請求項18】 前記欠損位置が半月板に存在する、請求項14に記載の方
法。 - 【請求項19】 前記キャリアがカルボキシメチルセルロースを含む、請求
項1に記載の方法。 - 【請求項20】 前記キャリアが、同種異系血液または自己血液をさらに含
む、請求項19に記載の方法。 - 【請求項21】 前記欠損位置が咽頭に存在する、請求項19に記載の方法
。 - 【請求項22】 前記欠損位置が気管に存在する、請求項19に記載の方法
。 - 【請求項23】 前記欠損位置が椎間円板に存在する、請求項19に記載の
方法。 - 【請求項24】 前記欠損位置が半月板に存在する、請求項19に記載の方
法。 - 【請求項25】 請求項1に記載の方法であって、前記キャリアが、ヒドロ
キシアパタイト;アルキルセルロース;ポロキサマー;ゼラチン;ポリエチレン
グリコール;デキストリン;植物油;ならびに乳酸、酪酸、グリコール酸のポリ
マー、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される1つ以上のメンバー
を含む、方法。 - 【請求項26】 前記骨形成タンパク質がOP−1である、請求項1に記載
の方法。 - 【請求項27】 請求項1に記載の方法であって、前記骨形成タンパク質が
、OP−2、OP−3、BMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5;B
MP−6、BMP−9、BMP−10、BMP−11、BMP−12、BMP−
13、BMP−14、BMP−15、BMP−3b、DPP、Vg−1、Vgr
−1、60Aプロテイン、GDF−1、GDF−2、GDF−3、GDF−5、
GDF−6、GDF−7、GDF−8、GDF−9、GDF−10、およびGD
F−11からなる群より選択される、方法。 - 【請求項28】 請求項1に記載の方法であって、前記骨形成タンパク質が
、ヒトOP−1の、保存された7システインドメインを含む、C末端の102〜
106個のアミノ酸に対して少なくとも70%の相同性を有するアミノ酸配列を
含む、方法。 - 【請求項29】 請求項1に記載の方法であって、前記骨形成タンパク質が
、OPX(配列番号3)、一般配列6(配列番号4)、一般配列7(配列番号5
)、一般配列8(配列番号6)、または一般配列9(配列番号7)によって規定
されるアミノ酸配列を含む、方法。 - 【請求項30】 前記欠損位置が咽頭に存在する、請求項26に記載の方法
。 - 【請求項31】 前記欠損位置が気管に存在する、請求項26に記載の方法
。 - 【請求項32】 前記欠損位置が椎間円板に存在する、請求項26に記載の
方法。 - 【請求項33】 前記欠損位置が半月板に存在する、請求項26に記載の方
法。 - 【請求項34】 前記骨形成タンパク質および前記キャリアが、非関節性軟
骨組織の軟骨膜の下に移植される、請求項1に記載の方法。 - 【請求項35】 哺乳動物の非関節性軟骨組織における欠損を修復するため
の移植可能デバイスであって、該デバイスが失活した軟骨中に配置された骨形成
タンパク質を含む、移植可能デバイス。 - 【請求項36】 前記軟骨が自己軟骨または同種異系軟骨である、請求項3
5に記載のデバイス。 - 【請求項37】 前記骨形成タンパク質がOP−1である、請求項35に記
載のデバイス。 - 【請求項38】 前記軟骨が同種異系軟骨である、請求項37に記載のデバ
イス。 - 【請求項39】 請求項35に記載のデバイスであって、前記骨形成タンパ
ク質は、OPX(配列番号3)、一般配列6(配列番号4)、一般配列7(配列
番号5)、一般配列8(配列番号6)、または一般配列9(配列番号7)により
規定されたアミノ酸配列を含む、デバイス。 - 【請求項40】 哺乳動物の非関節性軟骨組織における欠損を修復するため
の移植可能デバイスであって、該デバイスが、コラーゲンキャリア中に配置され
た骨形成タンパク質を含む、移植可能デバイス。 - 【請求項41】 前記骨形成タンパク質がOP−1である、請求項40に記
載のデバイス。 - 【請求項42】 請求項40に記載のデバイスであって、前記骨形成タンパ
ク質が、OPX(配列番号3)、一般配列6(配列番号4)、一般配列7(配列
番号5)、一般配列8(配列番号6)、または一般配列9(配列番号7)により
規定されたアミノ酸配列を含む、デバイス。 - 【請求項43】 哺乳動物の非関節性軟骨組織における欠損を修復するため
の移植可能デバイスであって、該デバイスは、カルボキシメチルセルロースキャ
リア中に配置された骨形成タンパク質を含む、移植可能デバイス。 - 【請求項44】 前記骨形成タンパク質がOP−1である、請求項43に記
載のデバイス。 - 【請求項45】 請求項43に記載のデバイスであって、前記骨形成タンパ
ク質が、OPX(配列番号3)、一般配列6(配列番号4)、一般配列7(配列
番号5)、一般配列8(配列番号6)、または一般配列9(配列番号7)により
規定されたアミノ酸配列を含む、 デバイス。 - 【請求項46】 前記キャリアが、同種異系血液または自己血液をさらに含
む、請求項43に記載のデバイス。 - 【請求項47】 哺乳動物の非軟骨性欠損位置における軟骨形成を促進する
方法であって、該方法は、失活した軟骨キャリア中の骨形成タンパク質を該欠損
位置に提供する工程であって、ここで、該軟骨キャリアが該欠損位置に適合する
ように形づくられている、方法。 - 【請求項48】 前記軟骨キャリアが軟骨同種移植片である、請求項47に
記載の方法。 - 【請求項49】 請求項47に記載の方法であって、前記骨形成タンパク質
が、ヒトOP−1の、保存された7システインドメインを含む、C末端の102
〜106個のアミノ酸に対して少なくとも70%の相同性を有するアミノ酸配列
を含む、方法。 - 【請求項50】 前記骨形成タンパク質がヒトOP−1である、請求項49
に記載の方法。 - 【請求項51】 哺乳動物の靱帯における欠損位置を修復する方法であって
、該方法は、生体適合性で、生体再吸収性のキャリア中の骨形成タンパク質を該
欠損位置に提供し、それにより機能的置換靱帯組織の形成を誘導する工程を包含
し、ここで、該骨形成タンパク質が、BMP−12でもBMP−13でもなく、
そして該欠損位置が骨格関節ではない、方法。 - 【請求項52】 前記欠損位置が咽頭に存在する、請求項51に記載の方法
。 - 【請求項53】 前記キャリアが軟骨を含む、請求項51に記載の方法。
- 【請求項54】 前記キャリアがカルボキシメチルセルロースを含む、請求
項51に記載の方法。 - 【請求項55】 前記キャリアがコラーゲンを含む、請求項51に記載の方
法。 - 【請求項56】 前記骨形成タンパク質がOP−1である、請求項51に記
載の方法。
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