JP2002522307A - コンテナ用密閉バルブ - Google Patents

コンテナ用密閉バルブ

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JP2002522307A JP2000563540A JP2000563540A JP2002522307A JP 2002522307 A JP2002522307 A JP 2002522307A JP 2000563540 A JP2000563540 A JP 2000563540A JP 2000563540 A JP2000563540 A JP 2000563540A JP 2002522307 A JP2002522307 A JP 2002522307A
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Abstract

(57)【要約】 コンテナ用の密閉バルブは、密閉バルブとつながっている密閉ジャケットと密閉ジャケット内を動くことができるバルブ部とを備える。密閉ジャケットは内側に細径部と太径部を設ける。バルブ部は、密閉部と締め付け部とを備え、締め付け部は、少なくとも外側に肉厚部を備え、肉厚部は密閉ジャケットの通路がバルブ部によってシールされる時に、密閉ジャケットの太径部と連結する。さらに、密閉ジャケット内を前後に動くことができる頭部が備えられており、それにより、バルブ部は密閉ジャケットに応じて動かされ、通路が開放されたり閉じられたりする。一方、密閉ジャケットの通路を開放する時は、締め付け部の外側にある肉厚部は密閉ジャケットの細径部に移動され、その結果、締め付け部は頭部とかみあう位置に到達する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、コンテナ(容器)、あるいは、パイプシステムの密閉バルブに関す
るものである。
【0002】 そのようなコンテナは、圧縮性のプラスチックバッグ、グラス、ボトル等と同
様に厚紙、金属やプラスチックの包装品でもよい。コンテナは、あらゆる種類の
液体、随意に気体と混ぜられた液体はもとより、気体製品にも適している。これ
らは、圧力下や真空下の双方である。さらに、ピューレのような粘性の高い物質
、粒状化した粒状の物質などにも適している。密閉バルブを、パイプシステムに
含むようにしてもよい。
【0003】 本発明の目的は、そのようなコンテナのための効果的かつ安価に製造可能な密
閉バルブを提供することにあり、それにより、コンテナ内部は簡単に充填され、
閉められるし、そこに含まれる物質は、簡単にコンテナから注がれ、圧縮され、
吸い出される。
【0004】 この目的のために、本発明による密閉バルブは次の様な特徴を持っている。す
なわち、コンテナの開口部またはコンテナの一部を形成する開口部と接続できる
密閉ジャケットを備え、その密閉ジャケットには内部に細径部と太径部とが設け
られている。また、密閉バルブは、この密閉ジャケット内で動くことのできるバ
ルブ部を備え、バルブ部は、密閉部とそこに固く連結され、密閉ジャケットの中
で延在する締め付け部とを有している。締め付け部は、少なくとも外側に肉厚部
を備えており、その肉厚部は、密閉ジャケットの通路がバルブ部でシールされる
時に、密閉ジャケットの太径部と連携する。さらに、密閉バルブは、密閉ジャケ
ット内を前後に動く頭部、もしくはコンテナとは別に使用される頭部を備え、そ
れにより、密閉ジャケットの通路が開放されたり、閉じられたりできるように、
密閉ジャケットに対してバルブ部が動くことができる。一方、密閉ジャケットの
通路を開放する時は、締め付け部の外側の肉厚部は、密閉ジャケットの細径部の
位置に移動され、その結果、締め付け部は、頭部と係合する位置に到達する。
【0005】 それ故、頭部によってバルブ部を押し下げることにより、密閉バルブは開けら
れ、頭部を押し上げることにより、締め付け部と係合して、バルブ部は一体とな
り密閉バルブは徐々に閉められる。それ故、頭部は、タップとしても設計するこ
とができる。そして、頭部は、いくつかの位置に置かれ、密閉ジャケットに対し
てこれらの位置で随意に固定される。それにより、密閉ジャケットの通路を徐々
に開閉することが可能となる。
【0006】 所定の用途においては、頭部によりコンテナを開けるだけで十分であり、頭部
の接続ではバルブ部がコンテナ内で接触することは重要ではないが、他の多くの
用途においては、バルブ部が密閉ジャケットから完全に押し出されるのを防ぐた
めに、頭部に固定手段を設けることが重要である。
【0007】 前述したことから明らかなように、密閉バルブはその基本的な構造において、
3つの容易に生産できる部分、すなわち、密閉ジャケット、バルブ部と頭部の3
つからのみ構成される。さらに、例えば、ある硬質プラスチックでこれらの部分
を射出成型することにより、密閉バルブの低コスト化が図れる。もちろん、密閉
ジャケットはコンテナの一部を形成し、および/または頭部は引き込みタップの
一部を形成することが可能である。
【0008】 多くの用途において、頭部は中空路を備え、中空路はその下部において密閉ジ
ャケットの内側と連通している。それにより、密閉バルブが頭部を押すことによ
り開けられると、連通開口が大気と連結し、随意に他の充填手段、流出口や流出
手段などと接続することができる。好ましい実施形態では、頭部には幅広い上部
が設けられ、バルブ部が密閉ジャケットから少なくとも部分的に押し出される時
に、密閉要素の上側をシールする。
【0009】 上述した3つの部分に加え、さらなる部分を備えてもよい。例えば、密閉ジャ
ケットと頭部との間に配置されたシーリング部材、特にOリングを備えることに
より、液体を密閉封止することが可能となる。また例えば、密閉部の周縁部に、
さらなるシーリング部材を備えても良い。しかし、これらのシーリング部材は、
例えば、関連要素の一部を形成するプラスチック端により形成することもできる
【0010】 締め付け部は円筒形であり、輪状の肉厚部は内側と同様外側に備わっているが
、全ての側面にそのような締め付け部を押しつけることは難しい。とにかく、締
め付け部は、かなり容易に変形できる必要がある。締め付け部が指形の場合には
、内側と外側にある指形部のそれぞれに肉厚部が備えられている方が良い。実際
、それぞれの指部を押すことはより容易である。内側の肉厚部は頭部による係合
を容易にする。
【0011】 コンテナが、例えば、従来定義されていた密閉バルブと接続されているプラス
チックバッグのような、容易に圧縮できるパッキングにより形成され、さらに、
この容易に圧縮できるパッキングが、圧縮できないか、比較的圧縮しにくい外部
パッキングで配置される時には、密閉バルブには付加手段を設ける必要がある。
この目的のために、本発明においては外部のおおいと接続可能、あるいはその部
材を形成する環状部材を備える。環状部材は密閉ジャケットの周囲に取り付けら
れ、密閉ジャケットの外周表面と環状部材の内部表面との間で、気体供給通路、
特に大気供給通路が設けられ、それらの通路は、密閉ジャケットの通路を開放す
る時に開けられる。これにより、気体が内側のパッキングと外側のパッキングの
間の空間に流入する利点がある。この内側パッキングは、簡単に圧縮できるパッ
キングである。このような空間の気体が流入することにより、ポンプが頭部に接
続され、内側のパッキングが圧縮されている間は、内側のパッキングは簡単に吸
い出されて空になる。さらに、気体は上述した空間に強制的にもたらされ、コン
テナの中身は内側のパッキングから押し出される。これは、例えば、飲料充填プ
ラントの注ぎ口、あるいはタッピングヘッドによって、頭部が形成されている場
合には重要なことである。
【0012】 本発明を、図1A〜図3と共にさらに説明する。図中、同一部分は同じ符号が
付されている。
【0013】 図中の密閉バルブとその部品は、密閉ジャケット1と、バルブ部2と、頭部3
とから構成される。この実施形態では、密閉ジャケット1は、コンテナ4の一部
として不可欠である。しかし、密閉ジャケットは、ねじ込んだり、締め付けたり
、バヨネット嵌合などによりコンテナの開口の開放部として配置することもでき
る。あるいは、例えば、容器がプラスチックバッグにより形成される時には、コ
ンテナをシールすることもできる。密閉ジャケットは、円筒形状で、内側には太
径部6と細径部7とを備え、それらの両部分は端部(エッジ)8で相互につなが
っている。大きい内径を持つ部分6は、密閉ジャケット1の開口端に向かって延
びているが、小さい内径を持つ部分7は、コンテナ4の開口に向かって延びてい
る。
【0014】 バルブ部2は、前後に動けるように密閉ジャケット1内に配置されており、密
閉部9と締め付け部10とを備える。締め付け部10は、ここでは、指形部11
から形成されており、指形部11は、密閉部9から密閉ジャケットの円筒状の内
部空間内の開口端の方向に延びている。本実施形態では、そのような指形部11
が4つ備えられており、それらはやや柔軟に密閉部9に一体化されている。この
指形部11の端部には、その外側と内側の両側に肉厚部12と13がそれぞれ備
わっている。
【0015】 密閉ジャケット1とバルブ部2、特に密閉部9との間で液体を密閉封止するた
めに、密閉部9はOリングのシーリング部材14を備える。
【0016】 密閉ジャケット1内では、頭部3が前後に動くことができる。この頭部は、中
空路16をもつ円筒体15を備えており、円筒体の下部は、密閉ジャケット1の
内側と連通している。円筒体15の円形端部(エッジ)18の外部には厚みを薄
くしてロック手段が設けられるとともに、密閉フランジ19の形状とした幅広の
中央部分が設けられる。後者の2つの部分間で液体を密閉封止するために、シー
リング部材がOリング20の形状で備えられている。
【0017】 図1Aでは、バルブ部2と頭部3はコンテナを閉じる位置にあり、この位置で
は所望に応じて、頭部3を取り除くことができる。図1Bでは、バルブ部と頭部
は最下位置に押し下げられ、この位置では、密閉フランジ19の円形突出端21
が密閉ジャケット1の内側の端部8に当接し、締め付け部10の外側の肉厚部1
3は、密閉フランジ19の下端と円形端部18の上側の間で保持されている。
【0018】 密閉バルブの作動は、以下の通りである。 図1Aに示す位置においては、頭部3を押し下げると、つまりコンテナ4の開
口部の方向に押し下げると、指形部11が内側に引き込まれて肉厚部12が端部
8を通過する。それにより、これらの指形部11の肉厚部13は、円形端部18
の後方に位置する。密閉フランジ19の突出端21が密閉ジャケット1の端部8
に当接するまで、頭部3とバルブ部2は共にさらに押し下げられる。この時、バ
ルブ部2は、図1Bに示す位置にあるが、コンテナ4の開口部はゆるめられ、中
空路16を介してその中身を流出することが可能となる。締め付け部10が端部
18の後方で固定されていることから、バルブ部2はさらに下に動くことはでき
ず、コンテナそれ自身に当接保持される。コンテナが再び閉じられる時は、頭部
3を引き上げるだけでよい。これにより、端部18は、図1Aに示す位置に再び
たどり着くまで、バルブ部2を上昇させる。
【0019】 ここで述べられた密閉バルブは、図4Aと図4Bに示す二重壁構造パッキング
として使用してもよい。これらの図から分かるように、コンテナ22は、密閉バ
ルブの密閉ジャケット1と堅固に接続されている。ここでは、このコンテナ22
は、プラスチックバッグのような簡単に圧縮できる内側パッキングを有している
。圧縮できない外側パッキングに、例えば、ねじ込みによって固定されている環
状要素23を、密閉ジャケット1の周りに配置する。環状要素も、この外側パッ
キングと一体にすることができる。密閉ジャケット1の外周表面と環状要素23
の内周表面との間に、気体供給通路24を設ける。これらの通路により、中身が
内側パッキング21から流出すると、多くの場合大気である気体が流れ込む。す
なわち、外側から内側パッキングと外側パッキングの間の空間に、図4Bの矢印
で示す方向に空気が押し込まれる。従って、容器の中身が内側パッキングから吸
い出されると、大気が自動的に中間の空間に流入する。あるいは、気体が圧縮さ
れてこの中間の空間に入る場合は、容器の中身が内側パッキングから押し出され
得る。図4Aに示す位置では、弁体2は閉じられており、気体供給通路24も閉
じられている。頭部が下方へ動かされて弁体2を開けると、密閉ジャケット1も
環状要素23に応じて下方へ動かされる。その結果、気体供給通路24は開放さ
れ、気体が流れ込む、すなわち、内側パッキングと外側パッキングの間の空間2
5に押し込められる。図4Aと4Bに示す実施形態では、例えば、頭部が飲料用
充填プラントの一部を構成したり、その充填プラントのコックの頭部に固定され
て使用しうる。実際ここで重要となるのは、内側パッキングの開口部が中間の空
間25に流入する気体導入口に連結されることである。
【0020】 本発明は、図に関連させて説明した実施例に限定されることはなく、もちろん
付随している請求項の範囲内である限り、その全ての変形例を含む。特に、頭部
3を、密閉ジャケット1とバルブ部2により閉じた状態のコンテナとは別部材と
することができる。しかし、頭部は上述した方法によりコンテナを開閉するため
に必要である。密閉ジャケットの円形の内側断面は必要ではない。もし、バルブ
部と頭部がその形に適合するなら、多角形、すなわち円形ではない断面とするこ
とが可能である。さらに、締め付け部の内側に肉厚部を設ける必要はない。閉じ
る動作中に、締め付け部にはたらく摩擦力により、頭部はバルブ部に沿ってコン
テナを閉じる位置まで動かされうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1Aと1Bは、本発明による密閉バルブの閉じた状態と開いた状態
における実施形態をそれぞれ概略的に示す図である。
【図2】図2は、図1Aと1Bで示す密閉バルブの密閉ジャケットの斜視図で
ある。
【図3】図3は、この密閉バルブのバルブ部の一部の斜視図である。
【図4】図4Aと4Bは、バルブに簡単に圧縮できる内側のパッキングと圧縮
できない外側のパッキングを配置して使用される密閉バルブを概略的に示す図で
ある。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年7月6日(2000.7.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】 本発明は、密閉ジャケットとバルブ部とを備えるコンテナ(容器)、あるいは
、パイプシステムの密閉バルブに関するもので、密閉ジャケットは、コンテナ内
に設けられた開口、またはコンテナの一部を形成する開口に着脱可能とされ、密
閉ジャケットの内側には、狭い部分と広い部分とが設けられ、バルブ部は密閉ジ
ャケット内で可動とされ、バルブ部は、密閉部と、この密閉部に堅く連結される
とともに密閉ジャケット内で延在する締め付け部とを有し、締め付け部には、少
なくともその外側に肉厚部が設けられ、この肉厚部は、密閉ジャケットを介する
通路がバルブ部で閉鎖されるとき、密閉ジャケット内の広い部分と協働し、さら
に、密閉ジャケット内で前後に可動とされ、もしくはコンテナとは別に使用され
る頭部が設けられ、この頭部により、バルブ部は密閉ジャケットに対して移動さ
れ、これにより、密閉ジャケットを介する通路が開放および/または閉鎖される
ように構成される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】 そのようなコンテナは、圧縮性のプラスチックバッグ、グラス、ボトル等と同
様に厚紙、金属やプラスチックの包装品でもよい。コンテナは、あらゆる種類の
液体、随意に気体と混ぜられた液体はもとより、気体製品にも適している。これ
らは、圧力下や真空下の双方である。さらに、ピューレのような粘性の高い物質
、粒状化した粒状の物質などにも適している。密閉バルブを、パイプシステムに
含むようにしてもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】 初めの段落で述べた密閉バルブは、WO94/29215にて知られている。
そこには、締め付け要素の外側の肉厚部は、閉じ栓の形状をしたバルブ部に関し
て、管を有する頭部をロックする機能を備えている。前述した肉厚部は、一時的
にのみ肉厚部の端部に当接しているので、短時間に、バルブ部に関して管を有す
る頭部をロックするに必要な対抗力が発生する。最初の例では、密閉ジャケット
を押すことにより、
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年9月21日(2000.9.21)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、密閉ジャケットとバルブ部とを備えるコンテナ(容器)、あるいは
、パイプシステムの密閉バルブに関するもので、密閉ジャケットは、コンテナ内
に設けられた開口、またはコンテナの一部を形成する開口に着脱可能とされ、密
閉ジャケットの内側には、狭い部分と広い部分とが設けられ、バルブ部は密閉ジ
ャケット内で可動とされ、バルブ部は、密閉部と、この密閉部に堅く連結される
とともに密閉ジャケット内で延在する締め付け部とを有し、締め付け部には、少
なくともその外側に肉厚部が設けられ、この肉厚部は、密閉ジャケットを介する
通路がバルブ部で閉鎖されるとき、密閉ジャケット内の広い部分と協働し、さら
に、密閉ジャケット内で前後に可動とされ、もしくはコンテナとは別に使用され
る頭部が設けられ、この頭部により、バルブ部は密閉ジャケットに対して移動さ
れ、これにより、密閉ジャケットを介する通路が開放および/または閉鎖される
ように構成される。
【0002】 そのようなコンテナは、圧縮性のプラスチックバッグ、グラス、ボトル等と同
様に厚紙、金属やプラスチックの包装品でもよい。コンテナは、あらゆる種類の
液体、随意に気体と混ぜられた液体はもとより、気体製品にも適している。これ
らは、圧力下や真空下の双方である。さらに、ピューレのような粘性の高い物質
、粒状化した粒状の物質などにも適している。密閉バルブを、パイプシステムに
含むようにしてもよい。
【0003】 初めの段落で述べた密閉バルブは、WO94/29215にて知られている。
そこには、締め付け要素の外側の肉厚部は、閉じ栓の形状をしたバルブ部に関し
て、管を有する頭部をロックする機能を備えている。前述した肉厚部は、一時的
にのみ肉厚部の端部に当接しているので、短時間に、バルブ部に関して管を有す
る頭部をロックするに必要な対抗力が発生する。最初の例では、密閉ジャケット
を押すことにより、肉厚部は密閉ジャケットの狭い部分の端部に合致する。その
動作中、管を有する頭部はまだ自由に動くことができる(図2)。管を有する頭
部がさらに押されると、バルブ部の端部が、頭部と管部(図3)との間にある溝
とかみ合うので、頭部はバルブ部にてロックされる。その後、管を有する頭部が
再びさらに押されると、前述した肉厚部は密閉ジャケットの狭い部分の端部に沿
って押され、コンテナは完全に開けられて管の流出口がコンテナ内に位置する(
図4)。後者の位置においては、一方では頭部を有するバルブ部と他方では密閉
ジャケットとの間では固定されず、そのため、お互いに関与し合うこれらの部分
の位置はもはや定まらず、全く調整できない。バルブ要素は密閉プラグの形状を
しているので、流出口が管に引き入れられ、管がバルブ部をひねる際に、バルブ
部がコンテナの中に落ちて、再び閉じることができなくなるというおそれがある
【0004】 本発明の目的は、そのようなコンテナのための効果的かつ安価に製造可能な密
閉バルブを提供することにあり、それにより、コンテナ内部は簡単に充填され、
閉められるし、そこに含まれる物質は、簡単にコンテナから注がれ、圧縮され、
吸い出される。
【0005】 この目的のために、本発明による密閉バルブは次の特徴を備える。締め付け部
の外側の肉厚部は締め付け部の上側近くに位置しており、それにより、密閉ジャ
ケットの通路を開放する時は、締め付け部の外側の肉厚部は、密閉ジャケットの
狭部の位置に移動され、その結果、締め付け部は、頭部と係合する位置に到達す
る。
【0006】 それ故、頭部によってバルブ部を押し下げることにより、密閉バルブは開けら
れ、頭部を押し上げることにより、締め付け部と係合して、バルブ部は一体とな
り密閉バルブは徐々に閉められる。それ故、頭部は、タップとしても設計するこ
とができる。そして、頭部は、いくつかの位置に置かれ、密閉ジャケットに対し
てこれらの位置で随意に固定される。それにより、密閉ジャケットの通路を徐々
に開閉することが可能となる。
【0007】 所定の用途においては、頭部によりコンテナを開けるだけで十分であり、頭
部の接続ではバルブ部がコンテナ内で接触することは重要ではないが、他の多く
の用途においては、バルブ部が密閉ジャケットから完全に押し出されるのを防ぐ
ために、頭部に固定手段を設けることが重要である。
【0008】 前述したことから明らかなように、密閉バルブはその基本的な構造において、
3つの容易に生産できる部分、すなわち、密閉ジャケット、バルブ部と頭部の3
つからのみ構成される。さらに、例えば、ある硬質プラスチックでこれらの部分
を射出成型することにより、密閉バルブの低コスト化が図れる。もちろん、密閉
ジャケットはコンテナの一部を形成し、および/または頭部は引き込みタップの
一部を形成することが可能である。
【0009】 多くの用途において、頭部は中空路を備え、中空路はその下部において密閉ジ
ャケットの内側と連通している。それにより、密閉バルブが頭部を押すことによ
り開けられると、連通開口が大気と連結し、随意に他の充填手段、流出口や流出
手段などと接続することができる。好ましい実施形態では、頭部には幅広い上部
が設けられ、バルブ部が密閉ジャケットから少なくとも部分的に押し出される時
に、密閉要素の上側をシールする。
【0010】 上述した3つの部分に加え、さらなる部分を備えてもよい。例えば、密閉ジャ
ケットと頭部との間に配置されたシーリング部材、特にOリングを備えることに
より、液体を密閉封止することが可能となる。また例えば、密閉部の周縁部に、
さらなるシーリング部材を備えても良い。しかし、これらのシーリング部材は、
例えば、関連要素の一部を形成するプラスチック端により形成することもできる
【0011】 締め付け部は円筒形であり、輪状の肉厚部は内側と同様外側に備わっているが
、全ての側面にそのような締め付け部を押しつけることは難しい。とにかく、締
め付け部は、かなり容易に変形できる必要がある。締め付け部が指形の場合には
、内側と外側にある指形部のそれぞれに肉厚部が備えられている方が良い。実際
、それぞれの指部を押すことはより容易である。内側の肉厚部は頭部による係合
を容易にする。
【0012】 コンテナが、例えば、従来定義されていた密閉バルブと接続されているプラス
チックバッグのような、容易に圧縮できるパッキングにより形成され、さらに、
この容易に圧縮できるパッキングが、圧縮できないか、比較的圧縮しにくい外部
パッキングで配置される時には、密閉バルブには付加手段を設ける必要がある。
この目的のために、本発明においては外部のおおいと接続可能、あるいはその部
材を形成する環状部材を備える。環状部材は密閉ジャケットの周囲に取り付けら
れ、密閉ジャケットの外周表面と環状部材の内部表面との間で、気体供給通路、
特に大気供給通路が設けられ、それらの通路は、密閉ジャケットの通路を開放す
る時に開けられる。これにより、気体が内側のパッキングと外側のパッキングの
間の空間に流入する利点がある。この内側パッキングは、簡単に圧縮できるパッ
キングである。このような空間の気体が流入することにより、ポンプが頭部に接
続され、内側のパッキングが圧縮されている間は、内側のパッキングは簡単に吸
い出されて空になる。さらに、気体は上述した空間に強制的にもたらされ、コン
テナの中身は内側のパッキングから押し出される。これは、例えば、飲料充填プ
ラントの注ぎ口、あるいはタッピングヘッドによって、頭部が形成されている場
合には重要なことである。
【0013】 本発明を、図1A〜図3と共にさらに説明する。図中、同一部分は同じ符号が
付されている。
【0014】 図中の密閉バルブとその部品は、密閉ジャケット1と、バルブ部2と、頭部3
とから構成される。この実施形態では、密閉ジャケット1は、コンテナ4の一部
として不可欠である。しかし、密閉ジャケットは、ねじ込んだり、締め付けたり
、バヨネット嵌合などによりコンテナの開口の開放部として配置することもでき
る。あるいは、例えば、容器がプラスチックバッグにより形成される時には、コ
ンテナをシールすることもできる。密閉ジャケットは、円筒形状で、内側には太
径部6と細径部7とを備え、それらの両部分は端部(エッジ)8で相互につなが
っている。大きい内径を持つ部分6は、密閉ジャケット1の開口端に向かって延
びているが、小さい内径を持つ部分7は、コンテナ4の開口に向かって延びてい
る。
【0015】 バルブ部2は、前後に動けるように密閉ジャケット1内に配置されており、密
閉部9と締め付け部10とを備える。締め付け部10は、ここでは、指形部11
から形成されており、指形部11は、密閉部9から密閉ジャケットの円筒状の内
部空間内の開口端の方向に延びている。本実施形態では、そのような指形部11
が4つ備えられており、それらはやや柔軟に密閉部9に一体化されている。この
指形部11の端部には、その外側と内側の両側に肉厚部12と13がそれぞれ備
わっている。
【0016】 密閉ジャケット1とバルブ部2、特に密閉部9との間で液体を密閉封止するた
めに、密閉部9はOリングのシーリング部材14を備える。
【0017】 密閉ジャケット1内では、頭部3が前後に動くことができる。この頭部は、中
空路16をもつ円筒体15を備えており、円筒体の下部は、密閉ジャケット1の
内側と連通している。円筒体15の円形端部(エッジ)18の外部には厚みを薄
くしてロック手段が設けられるとともに、密閉フランジ19の形状とした幅広の
中央部分が設けられる。後者の2つの部分間で液体を密閉封止するために、シー
リング部材がOリング20の形状で備えられている。
【0018】 図1Aでは、バルブ部2と頭部3はコンテナを閉じる位置にあり、この位置で
は所望に応じて、頭部3を取り除くことができる。図1Bでは、バルブ部と頭部
は最下位置に押し下げられ、この位置では、密閉フランジ19の円形突出端21
が密閉ジャケット1の内側の端部8に当接し、締め付け部10の外側の肉厚部1
3は、密閉フランジ19の下端と円形端部18の上側の間で保持されている。
【0019】 密閉バルブの作動は、以下の通りである。 図1Aに示す位置においては、頭部3を押し下げると、つまりコンテナ4の開
口部の方向に押し下げると、指形部11が内側に引き込まれて肉厚部12が端部
8を通過する。それにより、これらの指形部11の肉厚部13は、円形端部18
の後方に位置する。密閉フランジ19の突出端21が密閉ジャケット1の端部8
に当接するまで、頭部3とバルブ部2は共にさらに押し下げられる。この時、バ
ルブ部2は、図1Bに示す位置にあるが、コンテナ4の開口部はゆるめられ、中
空路16を介してその中身を流出することが可能となる。締め付け部10が端部
18の後方で固定されていることから、バルブ部2はさらに下に動くことはでき
ず、コンテナそれ自身に当接保持される。コンテナが再び閉じられる時は、頭部
3を引き上げるだけでよい。これにより、端部18は、図1Aに示す位置に再び
たどり着くまで、バルブ部2を上昇させる。
【0020】 ここで述べられた密閉バルブは、図4Aと図4Bに示す二重壁構造パッキング
として使用してもよい。これらの図から分かるように、コンテナ22は、密閉バ
ルブの密閉ジャケット1と堅固に接続されている。ここでは、このコンテナ22
は、プラスチックバッグのような簡単に圧縮できる内側パッキングを有している
。圧縮できない外側パッキングに、例えば、ねじ込みによって固定されている環
状要素23を、密閉ジャケット1の周りに配置する。環状要素も、この外側パッ
キングと一体にすることができる。密閉ジャケット1の外周表面と環状要素23
の内周表面との間に、気体供給通路24を設ける。これらの通路により、中身が
内側パッキング21から流出すると、多くの場合大気である気体が流れ込む。す
なわち、外側から内側パッキングと外側パッキングの間の空間に、図4Bの矢印
で示す方向に空気が押し込まれる。従って、容器の中身が内側パッキングから吸
い出されると、大気が自動的に中間の空間に流入する。あるいは、気体が圧縮さ
れてこの中間の空間に入る場合は、容器の中身が内側パッキングから押し出され
得る。図4Aに示す位置では、弁体2は閉じられており、気体供給通路24も閉
じられている。頭部が下方へ動かされて弁体2を開けると、密閉ジャケット1も
環状要素23に応じて下方へ動かされる。その結果、気体供給通路24は開放さ
れ、気体が流れ込む、すなわち、内側パッキングと外側パッキングの間の空間2
5に押し込められる。図4Aと4Bに示す実施形態では、例えば、頭部が飲料用
充填プラントの一部を構成したり、その充填プラントのコックの頭部に固定され
て使用しうる。実際ここで重要となるのは、内側パッキングの開口部が中間の空
間25に流入する気体導入口に連結されることである。
【0021】 本発明は、図に関連させて説明した実施例に限定されることはなく、もちろん
付随している請求項の範囲内である限り、その全ての変形例を含む。特に、頭部
3を、密閉ジャケット1とバルブ部2により閉じた状態のコンテナとは別部材と
することができる。しかし、頭部は上述した方法によりコンテナを開閉するため
に必要である。密閉ジャケットの円形の内側断面は必要ではない。もし、バルブ
部と頭部がその形に適合するなら、多角形、すなわち円形ではない断面とするこ
とが可能である。さらに、締め付け部の内側に肉厚部を設ける必要はない。閉じ
る動作中に、締め付け部にはたらく摩擦力により、頭部はバルブ部に沿ってコン
テナを閉じる位置まで動かされうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1Aと1Bは、本発明による密閉バルブの閉じた状態と開いた状態
における実施形態をそれぞれ概略的に示す図である。
【図2】図2は、図1Aと1Bで示す密閉バルブの密閉ジャケットの斜視図で
ある。
【図3】図3は、この密閉バルブのバルブ部の一部の斜視図である。
【図4】図4Aと4Bは、バルブに簡単に圧縮できる内側のパッキングと圧縮
できない外側のパッキングを配置して使用される密閉バルブを概略的に示す図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハンセン, ヒューベルタス ヨゼフ フ ランス オランダ国 エヌエル−1078 ヴィーヴィ ー アムステルダム ディンテルストラー ト 46 (72)発明者 ニューウェンフライゼン, エドヴィン オランダ国 エヌエル−2134 イーエック ス ホーフトドルプ ローステルボス 50 Fターム(参考) 3E062 BA20 BB02 KB15 3E064 EA12 FA03 HS07 3H052 AA01 BA25 BA35 CA04 CA24 CD09 EA16

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンテナまたはパイプシステム用の密閉バルブは、密閉ジャケットとバルブ部
    とを備え、 前記密閉ジャケットは、コンテナ内に設けられた開口、またはコンテナの一部
    を形成する開口に着脱可能とされ、前記密閉ジャケットの内側には、狭い部分と
    広い部分とが設けられ、 前記バルブ部は、前記密閉ジャケット内で可動とされ、密閉部とこの密閉部に
    固く連結されるとともに前記密閉ジャケット内で延在する締め付け部とを有し、
    前記締め付け部には、少なくともその外側に肉厚部が設けられ、この肉厚部は、
    前記密閉ジャケットを介する通路が前記バルブ部で閉鎖されるとき、前記密閉ジ
    ャケット内の前記広い部分と協働し、さらに、 前記密閉ジャケット内で前後に可動とされる頭部、もしくはコンテナとは別に
    使用される頭部が設けられ、この頭部により、前記バルブ部は前記密閉ジャケッ
    トに対して移動され、これにより、密閉ジャケットを介する通路が開放および/
    または閉鎖され、一方、前記密閉ジャケットを介する通路を開放するとき、前記
    締め付け部の外側の肉厚部が前記密閉ジャケットの狭い部分に位置し、その結果
    、前記締め付け部は前記頭部と係合する位置へ達するようにしたことを特徴とす
    るコンテナ用密閉バルブ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の密閉バルブにおいて、 前記頭部は前記密閉ジャケットに対していくつかの位置に移動することができ
    、それにより前記密閉ジャケットの通路を徐々に開閉することを可能にすること
    を特徴とする密閉バルブ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の密閉バルブにおいて、 前記バルブ部が前記密閉ジャケットから完全に押し出されることを防ぐために
    、前記頭部にロック手段が設けられていることを特徴とする密閉バルブ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3に記載されたいずれかの密閉バルブにおいて、 前記頭部には中空路が備えられ、その中空路の下端は、前記密閉ジャケットの
    内側と連通されていることを特徴とする密閉バルブ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4に記載されたいずれかの密閉バルブにおいて、 前記頭部には、前記密閉ジャケットを閉じることができる幅広い中央部が設け
    られていることを特徴とする密閉バルブ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5に記載されたいずれかの密閉バルブにおいて、 前記密閉ジャケットと前記頭部との間に、液体を密閉封止することができるよ
    うにシーリング部材、特にOリングが設けられることを特徴とする密閉バルブ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6に記載されたいずれかの密閉バルブにおいて、 締め付け部は指形であり、それぞれの指形部の内側と外側には肉厚部が備えら
    れていることを特徴とする密閉バルブ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7に記載されたいずれかの密閉バルブにおいて、 外側のおおいと接続可能な環状部材、またはおおいの一部を形成している環状
    部材が備えられ、環状部材は前記密閉ジャケットの周りに取り付けられ、前記密
    閉ジャケットの外周表面と環状部材の内周表面との間に、前記密閉ジャケットの
    通路を開放する際に開けられる気体供給通路を設けることを特徴とする密閉バル
    ブ。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8に記載されたいずれかの密閉バルブにおいて、 前記頭部は、充填ヘッドまたはタッピングヘッドによって形成されるか、また
    は、それら充填ヘッドまたはタッピングヘッドの一部を形成することを特徴とす
    る密閉バルブ。
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