JP2002519101A - 使い捨て吸収製品についての使用のための方向について優先性のある汚物通過部材 - Google Patents

使い捨て吸収製品についての使用のための方向について優先性のある汚物通過部材

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、第1腰部領域、反対側の第2腰部領域、第1腰部領域と第2腰部領域との間に位置するクロッチ領域を有する吸収製品を提供する。吸収製品は、好ましくは、液体不透過性バックシート材料、吸収性コアおよび方向について優先性のある汚物通過部材を具備する。汚物通過部材は、身体に面する表面および反対側の着衣に面する表面を有し、汚物通過部材の身体に面する表面のすくなくとも一部は、身体滲出物が着用者の皮膚から一般的に離れる方向に汚物通過部材を通過することを可能とするように、身体滲出物と接触するとき溶解することが可能な可溶性材料を含む。汚物通過部材の着衣に面する表面のすくなくとも一部は、第1の方向とは反対の方向に身体滲出物が貫通することに抵抗するバリア材料を含む。汚物活性化バリア部材は好ましくは吸収製品のクロッチ領域のすくなくとも一部に配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、身体から排出される汚物による皮膚の汚染を減少させるために、別
々に、またはおむつ、成人失禁製品、生理用ナプキンなどの様な吸収製品と組み
合わせて用いられ得る、方向性について優先性を持つ汚物通過部材に関する。特
に、本発明は、身体滲出物が1方向に部材を通過することを可能とするが、逆方
向に部材を通過する滲出物の動きを制限する1以上の汚物通過部材を含む使い捨
て吸収製品に関する。
【0002】 発明の背景 おむつおよび成人失禁ブリーフのような吸収製品の主要機能は、身体滲出物が
着用者との接触に至るであろう被服または寝具のような他の製品を汚し、濡らし
、またはさもなければ汚染することを防止することである。最近では、ビュエル
(Buell)らに発行された米国特許第5,151,092号において開示さ
れたもののような使い捨ておむつは極めてポピュラーになり、一般的に、その便
利さと信頼性のために持続的な布の吸収製品に置き換わっている。しかしながら
、その様な使い捨て吸収製品の有効性にもかかわらず、滲出物が着用者の皮膚を
汚し、および/または刺激する様に、身体滲出物はしばしば漏れ、またはおむつ
の中に溜まる。加えて、身体滲出物はしばしば皮膚に強烈に粘着し、清浄化の困
難さを増加させ、長時間の残留汚染の傾向を増加させる。
【0003】 漏れおよび/または不適切な封入、困難な清浄化、および/または残留皮膚汚
染の望ましからぬ効果は特に、おむつに溜まった糞便について明瞭である。おむ
つの中に含まれる便は、時間を掛けて着用者の皮膚を害し得るし、おむつから漏
れる便はほとんど常に不快で面倒な清浄化の問題を提起する。従って、トップシ
ートを横切る糞便の動きを制限するために、および/またはおむつの中に糞便を
よりよく閉じ込めるために、バリア、ポケット、スペーサー、横方向バリアなど
のような幾つかの試みがおむつに特徴を加えるためになされてきた。しかしなが
ら、その様な試みは、そのコストと複雑さにより一般的に不成功に終わった。ま
た、トップシートに身体からの汚物が抵抗なしに通過し得る大きな開孔を与える
幾つかの試みもなされてきた。(臀部に与えられる製品の開孔の例は、1988
年7月22日に出願され、1990年2月1日に公開された特開平2-3175
6号において開示されている。)しかしながら、その様な態様は使用する上で困
難である。と言うのは、何らかの利益を提供するために、介護者は、開孔を着用
者の肛門および/または尿道に適切に調整しなければならないからである。これ
は、動く子供におむつを取り付ける時又はそのヒト自身に着衣を適合させるとき
に特に困難な作業である。更に、開孔は、有効であるためにおむつが着用されて
いる時間にわたって適切な位置ににいくらかは維持されていなければならない。
【0004】 従って、便および他の身体滲出物が着用者の皮膚から離れているままにするこ
とを補助する要素を提供することが望ましいであろう。更に、経済的な使い捨て
製品に着用者または介護者に対する便または他の身体からの汚物の有害な影響を
最小化させる能力を与えることが有益であろう。身体滲出物を1方向に通過させ
ることを可能とするがしかし反対方向への通過を抑制する吸収製品と組み合わせ
て用いられ得る製品を提供することもまた有益であろう。身体滲出物が身体から
排出されるのに応答するのが必要な場合に身体滲出物が通過し得る開孔を提供す
る使い捨て製品と組み合わせて用いられ得るバリアシートを提供することもまた
望ましいであろう。最後に、皮膚から離れていく身体滲出物により溶解され得る
が皮膚に逆戻りするそのような滲出物の通過に対して抵抗があるそのようなバリ
アシートを提供することが有益であろう。
【0005】 発明の概要 使い捨て製品は、第1腰部領域、反対側の第2腰部領域、および第1腰部領域
と第2腰部領域との間に配置されるクロッチ領域を有する。吸収製品は好ましく
は、液体不透過性バックシート材料、方向について優先性がある汚物通過部材お
よびバックシートと汚物通過部材との間に配置される吸収性コアを含む。汚物通
過部材は、好ましくは、身体に面する表面および反対側の着衣に面する表面を有
するシート、身体滲出物が汚物通過部材を通過することを可能とする様に身体滲
出物と接触するとき溶解可能な溶解性材料を含む汚物通過部材の身体に面する表
面の少なくとも一部を含む。汚物通過部材の着衣に面する表面のすくなくとも一
部は、好ましくは、前記身体滲出物の貫通に抵抗するバリア材料を含む。汚物通
過部材は、好ましくは、吸収製品のクロッチ領域の少なくとも一部に配置される
【0006】 発明の詳細な説明 ここで用いられるものとして、「吸収製品」と言う術語は、身体滲出物を吸収
し、含有するデバイスを称し、特に、身体から排出されるさまざまの滲出物を吸
収し、含有するために、着用者の身体に当接または近接して配置されるデバイス
を称する。「滲出物」および「身体由来の汚物(bodily waste)」
と言う術語は、本明細書では、尿、便、血液、粘液、膿、油およびそれらの組み
合わせおよびヒトの身体から排出される他の物体を意味するものとして用いられ
る。「使い捨て」と言う術語は、本明細書では、洗濯されるかまたはさもなけれ
ば吸収製品として修復されるかまたは再使用されることが一般的に意図されない
吸収製品を記述するために用いられる(すなわち、それらは、一回の使用の後に
廃棄され、好ましくは、リサイクルされ、堆肥化され、またはさもなければ環境
に適合する様式で廃棄されることが意図される)。(本明細書で用いられるもの
として、「配置される」と言う術語は、おむつの要素がおむつの他の要素と一体
的な構造として、またはおむつの別の要素に結合した分離要素として特定の場所
また配置において成形される(結合するおよび位置する)ことを意味するために
用いられる。ここで用いられるものとして、「結合した(joined)」と言
う術語は、ある要素を直接他の要素に固着させることによりある要素が直接別の
要素に固定される形状、およびある要素を中間部材に固着させ、それが今度は他
の要素に固着されることによりある要素が別の要素に間接的に固定される形状を
包含する。)「一体的」吸収製品とは、それが別々のホルダーとライナーのよう
な分離した手で取り扱う部分を必要としないように調和した全体を作るように互
いに統一された分離した部分で形成される吸収製品を称する。本発明の吸収製品
の好ましい態様は、図1において示される一体的使い捨て吸収製品のおむつ20
である。本明細書で用いられるものとして、「おむつ」と言う術語は、一般的に
、幼児および失禁者により胴体下部のまわりに着用される吸収製品を称する。本
発明はまた、失禁ブリーフ、失禁下着、吸収性挿入物、おむつホルダーおよびラ
イナー、タンポン、生理用パッドおよび陰唇間デバイスのような女性用衛生ガー
メント、ワイプ、モップ、包帯などの様な他の吸収性および非吸収性製品にも適
用可能である。
【0007】 図1は、構造の一部がおむつ20の構成をより明確に示すために切欠されてい
る平坦に伸ばされた状態の本発明のおむつ20の平面図である。着用者に面する
おむつ20の部分は、見る者に向かって配向されている。図1において示される
ように、おむつ20は好ましくは、液体透過性トップシート24、液体不透過性
バックシート26、好ましくはトップシート24とバックシート26のすくなく
とも一部の間に位置する吸収性コア28、サイドパネル30、弾性脚部カフス3
2、弾性腰部要素34、および一般的に40と称されるファスナーシステムを具
備する。おむつ20は、図1において、第1腰部領域36、第1腰部領域36の
反対側の第2腰部領域38および第1腰部領域と第2腰部領域の間に位置するク
ロッチ領域37を有するものとして示される。おむつ20の周囲は、縦エッジ5
0が一般的におむつ20の縦中心線100に平行に走行し、エンドエッジ52が
一般的におむつ20の横中心線110に平行な縦エッジ50のあいだに走行する
おむつ20の外側エッジにより規定される。
【0008】 おむつ20のシャーシ22はおむつ20のメインボディを具備する。シャーシ
22は、吸収性コア28および好ましくはトップシート24とバックシート26
を含む外側カバー層の少なくとも一部を含む。もし吸収製品が別々のホルダーと
ライナーを具備するならば、シャーシ22は一般的にホルダーとライナーを具備
する。(例えば、ホルダーは、製品の外側カバーを形成するように1以上の層の
材料を具備し得るし、ライナーは、トップシート、バックシート、および吸収性
コアを含む吸収性アセンブリを具備し得る。その様な場合において、ホルダーお
よび/またはライナーは、使用の時間全体にわたって適所にライナーを保持する
ために用いられるファスナー要素を含み得る。)一体的吸収製品のためには、シ
ャーシ22は、複合おむつ構造を形成するために加えられる他の要素を有するお
むつの主要構造を備える。トップシート24、バックシート26および吸収性コ
ア26はさまざまの周知の形状で組み合わせられ得るけれども、好ましいおむつ
形状は一般的に、1975年1月14日にケネス・B.ビュエル(Kennet
h B.Buell)に発行された「使い捨ておむつのための収縮性側面部分(
Contractible Side Portions for Dispo
sable Diaper)」と言う表題の米国特許第3,860,003号、
1992年9月9日にビュエルに発行された米国特許第5,151,092号、
および1993年6月22日にビュエルに発行された米国特許第5,221,2
74号、1996年9月10日にロー(Roe)らに発行された「多数の帯域の
構造的に弾性状のフィルムウエブの伸長性腰部要素を有する吸収製品(Abso
rbent Article With Multiple Zone Str
uctural Elastic−Like Film Web Extens
ible Waist Feature)」と言う表題の米国特許第5,554
,145号、1996年10月29日にビュエルらに発行された「使い捨てプル
オンパンツ(Disposable Pull−On Pant)」と言う表題
の米国特許第5,569,234号、1996年12月3日にニーズ(Neas
e)らに発行された「吸収製品のためのサイドパネルを製造するためのスクラッ
プのでない方法(Zero Scrap Method For Manufa
cturing Side Panels For Absorbent Ar
ticles)」と言う表題の米国特許第5,580,411号、およびローブ
ルズ(Robles)らの名義で1997年8月20日に出願された「多数の方
向性のある伸長性サイドパネルを有する吸収製品(Absorbent Art
icle With Multi−Directional Extensib
le Side Panels)」と言う表題の米国特許出願シリアル番号第0
8/915,471号において記載され、それらのそれぞれは参照により本明細
書に組み込まれる。
【0009】 バックシート26は一般的に、その中に吸収され含有された滲出物がベッドシ
ーツおよび下着のようなおむつ20に接触し得る製品を汚すことを防止する吸収
性コア28の着衣に面する表面45に隣接して位置するおむつ20の部分である
。好ましい態様において、バックシート26は、液体(例えば、尿)に対して不
透過性であり、約0.012mm(0.5ミル)から約0.051mm(2.0
ミル)の厚さを有する熱可塑性フィルムのような薄いプラスチックフィルムを具
備する。適切なバックシートフィルムには、インディアナ州テールホート(Te
rre Haute)のトレデガー・インダストリーズ(Tredegar I
ndustries)Inc.により製造され、商品名X15306、X109
62およびX10964の下で販売されるものが含まれる。他の適切なバックシ
ート材料には、滲出物がバックシート26を通過することを防止しながら蒸気が
おむつ20から逃げ出ることを許容する呼吸性材料が含まれ得る。典型的な呼吸
性材料には、製織ウエブ、不織ウエブ、フィルムでコートされた不織ウエブのよ
うな複合材料、名称ESPOIR NOの下で日本の三井東圧により、および名
称EXXAIREの下でテキサス州ベイシティのEXXONケミカルCo.によ
り製造されるような微小多孔性フィルムのような材料が含まれ得る。ポリマーブ
レンドを含む適切な呼吸性複合材料は、名称HYTRELブレンドP18−30
97の下でオハイオ州シンシナチのクロペイ・コーポレーション(Clopay
Corporation)から入手可能である。その様な呼吸性複合材料は、
E.I.デュポンの名義で1995年6月22日に公開されたPCT出願WO9
5/16746およびキュロ(Curro)の名義で1996年11月6日に出
願された共に係属する米国特許出願シリアル番号第08/744,487号にお
いて極めて詳細に記載されている。不織ウエブおよび開孔形成されたフィルムを
含む他の呼吸性バックシートは、1996年11月5日にドブリン(Dobri
n)らに発行された米国特許第5,571,096号において記載されている。
それらの参照文献のそれぞれはここでは参照により本明細書に組み込まれる。
【0010】 バックシート26またはそのいずれかの部分は、1以上の方向に弾性的に伸長
性であり得る。1つの態様において、バックシート26は、構造的に弾性状のフ
ィルム(「SELF」)ウエブを含み得る。構造的に弾性状のフィルムウエブは
、添加される弾性材料の使用なしに伸長の方向に弾性状挙動を示す伸長性材料で
ある。SELFウエブは、少なくとも2つの近接して隔てられている類似しない
領域を有する緊張可能な網状構造を含む。好ましくは、領域の面積は、他の領域
の実質部分が、加えられる伸長に対する有意な抵抗力を展開する前にあらかじめ
決定された軸に対して平行な方向の与えられた軸方向伸長に応答する抵抗力を示
すように決定される。少なくとも1つの領域は、材料が張力を掛けられていない
状態にある間にあらかじめ決定された軸に対して実質的に平行な計測された他の
領域の表面経路長より大きい表面経路長を有する。より長い表面経路長を示す領
域は、他の領域の平面を超えて伸びる単数または複数の変形を含む。SELFウ
エブは、あらかじめ決定された軸に対して平行な方向に与えられた伸長に供され
るとき少なくとも1つのあらかじめ決定された軸に沿った伸長に対する制御され
た抵抗力のすくなくとも2つの有意に異なる段階を示す。SELFウエブは、ウ
エブの伸長がより長い表面経路長を有する領域の実質部分が与えられた伸長の平
面に入ることを引き起こすのに十分になるまで与えられた伸長に対する第1の抵
抗力を示し、次いで、SELFウエブは、更なる伸張に対する第2の抵抗力を示
す。伸長に対する総抵抗力は、第1の領域により与えられる伸張に対する第1の
抵抗力より大きい。本発明にとって適切なSELFウエブは、参照により本明細
書に組み込まれる1996年5月21日にチャペル(Chappell)らに発
行された弾性状挙動を示すウエブ材料(Web Materials Exhi
biting Elastic−Like Behavior)と言う表題の米
国特許第5,518,801号においてより完全に記載されている。別態様にお
いて、バックシート26は、エラストマーフィルム、発泡体、ストランド、また
はそれらの組み合わせまたは不織布もしくは合成フィルムを有する他の適切な材
料を含み得る。
【0011】 バックシート26は、当該技術において公知のいずれかの付着手段によりトッ
プシート24、吸収性コア28またはおむつ20のいずれか他の要素に結合し得
る。例えば、付着手段は、接着剤の均一連続層、接着剤のパターン化された層、
接着剤の分離した線、螺旋、または点の配列を含み得る。1つの好ましい付着手
段には、1986年3月4日にミネトラ(Minetola)らに発行された「
使い捨て汚物封入着衣(Disposable Waste−Containm
ent Garment)」と言う表題の米国特許第4,573,986号にお
いて開示された接着剤のフィラメントの開放パターンネットワークが含まれる。
他の適切な付着手段には、1975年10月7日にスプラーグ・ジュニア(Sp
rague,Jr.)に発行された米国特許第3,911,173号、1978
年11月22日にザイエッカー(Ziecker)らに発行された米国特許第4
,785,996号、および1989年6月27日にウェレニッツ(Weren
icz)に発行された米国特許第4,842,666号において示される装置お
よび方法により例示されるような螺旋パターンに旋回される幾つかの線の接着剤
フィラメントが含まれる。それらの特許のそれぞれは、参照により本明細書に組
み込まれる。満足であることが見出された接着剤は、ミネソタ州セントポールの
H.B.フラー(Fuller)カンパニーにより製造され、「HL−1620
」および「HL−1358−XZP」として販売されている。代わりに、付着手
段は、熱結合、圧力結合、超音波結合、動的機械的結合、またはいずれか他の適
切な付着手段または当該技術において公知であるそれらの付着手段の組み合わせ
を含み得る。
【0012】 トップシート24は好ましくは、吸収性コア28の身体表面47に隣接して位
置し、当該技術において公知のいずれかの付着手段によりそれにおよび/または
バックシート26に結合し得る。適切な付着手段は、おむつ20の他の要素にバ
ックシート26を結合させるための手段に関して上記されている。本発明の1つ
の好ましい態様において、トップシート24およびバックシート26は幾つかの
位置で互いに直接結合し、おむつ20の他の要素にそれらを直接結合させること
により他の配置で互いに間接的に結合する。
【0013】 トップシート24は好ましくは柔順であり、柔軟な感触があり、着用者の皮膚
に刺激がない。更に、トップシート24のすくなくとも一部は、液体透過性であ
り、液体がその厚さを容易に貫通することを可能とする。適切なトップシート2
4は、多孔性発泡体、網状発泡体、開孔されたプラスチックフィルム、または天
然繊維(例えば、木材または綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステルまたは
ポリプロピレン繊維)、または天然および合成繊維の組み合わせの製織または不
織ウエブのような広範な材料から製造され得る。もし吸収性アセンブリが繊維を
含むならば、繊維は、紡糸結合され、梳綿され、湿式載置され、溶融ブローされ
、水力交絡され、またはさもなければ当該技術において公知である様に加工処理
され得る。ステープル長のポリプロピレン繊維のウエブを含む1つの適切なトッ
プシート24は、名称「P−8」の下でマサチューセッツ州ウォルポールのイン
ターナショナル・ペーパー・カンパニーの1部門のベラテック(Veratec
),Inc.により製造される。
【0014】 適切な形成されたフィルムトップシートは、1975年12月30日にトンプ
ソン(Thompson)に発行された「先細の毛管を有する吸収性構造(Ab
sorptive Structures Having Tapered C
apillaries)」と言う表題の米国特許第3,929,135号、19
82年4月13日にミュレーン(Mullane)らに発行された「汚れ抵抗性
トップシートを有する使い捨て吸収製品(Disposable Absorb
ent Article Having A Stain Resistant
Topsheet)」と言う表題の米国特許第4,324,246号、198
2年8月3日にレーデル(Radel)らに発行された「繊維状特性を示す弾力
性プラスチックウエブ(Resilient Plastic Web Exh
ibiting Fiber−Like Properties)」と言う表題
の米国特許第4,342,314号、1984年7月31日にアー(Ahr)ら
に発行された「光沢のない可視的表面および布のような触感を示す巨視的に膨張
した3次元プラスチックウエブ(Macroscopically Expan
ded Three−Dimensional Plastic Web Ex
hibiting Non−Glossy Visible Surface
and Cloth−Like Tactile Impression)」と
言う表題の米国特許第4,463,045号、および1991年4月9日にベア
ード(Baird)に発行された「多層ポリマーフィルム(Multilaye
r Polymeric Film)」と言う表題の米国特許第5,006,3
94号において記載されている。他の適切なトップシート24は、1986年9
月2日および1986年12月16日のそれぞれにキュロ(Curro)らに発
行された米国特許第4,609,518号および第4,629,643号にした
がって作られ、それらの両方は参照により本明細書に組み込まれる。その様な形
成されたフィルムは、「ドライウィーブ(DRI−WEAVE)」としてオハイ
オ州シンシナチのザ・プロクター&ギャンブル・カンパニーおよび「CLIFF
−T」としてインディアナ州テールホートのトレデガー・コーポレーションから
入手可能である。
【0015】 好ましくは、トップシート24は、疎水性材料で作られるか、または、着用者
の皮膚を吸収性コア28において含まれる液体から隔離するために疎水性に処理
される。もしトップシート24が疎水性材料で作られるならば、好ましくはトッ
プシート24の少なくとも上方表面は液体がトップシートをより急速に移動通過
するように親水性に処理される。このことは、身体滲出物がトップシート24を
通って引き込まれ、吸収性コア28により吸収されるよりもむしろトップシート
24を流れあふれるようなことを少なくする。トップシート24は、界面活性剤
で処理することによるかまたは界面活性剤をトップシートに含ませることにより
親水性にされ得る。界面活性剤でトップシート24を処理するための適切な方法
には、界面活性剤でトップシート24材料をスプレーすることおよび界面活性剤
に材料を浸すことが含まれる。その様な処理および親水性のより詳細な検討は、
1991年1月29日にレイジング(Reising)らに発行された「多層吸
収性層を有する吸収製品(Absorbent Articles with
Multiple Layer Absorbent Layers)」と言う
表題の米国特許第4,988,344号および1991年1月29日にレイジン
グに発行された「高速獲得吸収性コアを有する吸収製品(Absorbent
Articles with Rapid Acquiring Absorb
ent Cores)」と言う表題の米国特許第4,988,345号において
含まれている。界面活性剤をトップシートに組み込むための幾つかの適切な方法
のより詳細な検討は、アジズ(Aziz)らの名義で1997年7月1日に公開
された米国法定発明登録番号H1670において見出され得る。それらの参照文
献のそれぞれは、ここでは本明細書中に参照により組み込まれる。代わりに、ト
ップシート24は、疎水性である開孔ウエブまたはフィルムを含み得る。このこ
とは、製造プロセスから親水化処理工程を除去するか、および/またはトップシ
ート24に「SCOTCHGUARD」のようなポリテトラフルオロエチレン化
合物または下記の疎水性ローション組成物のような疎水化処理を適用することに
より達成され得る。その様な態様においては、開孔は、有意な抵抗なしに尿のよ
うな水性流体の貫通を可能とするのに十分に大きいことが好ましい。
【0016】 トップシート24のいずれの部分も当該技術において公知であるローションで
コートされ得る。適切なローションの例には、1997年3月4日にローに発行
された「エモリエント剤およびポリオールポリエステル固定化剤を含むローショ
ンを付されたトップシートを有する使い捨て吸収製品(Disposable
Absorbent Article Having A Lotioned
Topsheet Containing an Emollient and
a Polyol Polyester Immobilizing Age
nt)」と言う表題の米国特許第5,607,760号、1997年3月11日
にローに発行された「液体ポリオールポリエステルエモリエント剤および固定化
剤を含むローションを付されたトップシートを有するおむつ(Diaper H
aving A Lotioned Topsheet Comprising
A Liquid Polyol Polyester Emollient
And An Immobilizing Agent)」と言う表題の米国
特許第5,609,587号、1997年6月3日にローらに発行された「ポリ
シロキサンエモリエント剤を含むローションを付されたトップシートを有するお
むつ(Diaper Having A Lotioned Topsheet
Containing A Polysiloxane Emollient
)」と言う表題の米国特許第5,635,191号、および1997年7月1日
にローらに発行された「ローションを付されたトップシートを有するおむつ(D
iaper Having A Lotioned Topsheet)」と言
う表題の米国特許第5,643,588号において記載されるものが含まれる。
ローションは、単独で、または上記疎水化処理のための別の薬剤と組み合わせで
機能し得る。トップシート24はまた、抗菌剤をも含み得るかまたは抗菌剤で処
理され得るものであり、その幾つかの例は、テレサ・ジョンソン(Theres
a Johnson)の名義で1995年9月14日に公開された「臭気防除の
ためにトップシートに抗菌剤を含む吸収製品(Absorbent Artic
les Containing Antibacterial Agents
in the Topsheet For Oder Control)」と言
う表題のPCT公開WO95/24173において開示されている。さらに、ト
ップシート24、バックシート26またはトップシート24またはバックシート
26のいずれかの部分は、より布状の外観を与えるためにエンボス加工および/
またはつや消し仕上げされ得る。
【0017】 吸収性コア28は、一般的に、圧縮性であり、柔順であり、着用者の皮膚に刺
激がなく、尿および他のある種の身体滲出物のような液体を吸収し、保持するこ
とが可能であるいずれかの吸収性材料を含み得る。吸収性コア28は、広範な大
きさおよび形状(例えば、長方形、砂時計形、「T」字形、非対称形など)で製
造され得るものであり、一般的にエアフェルトと称される細砕された木材パルプ
のような使い捨ておむつおよび他の吸収製品において通常用いられる広範な液体
吸収性材料を含み得る。他の適切な吸収性材料の例には、しわのあるセルロース
の詰め物、コフォームを含む溶融ブローポリマー、化学的に硬化され、修飾され
ているかまたは架橋されたセルロース性繊維、ティッシュラップおよびティッシ
ュラミネートを含むティッシュ、吸収性発泡体、吸収性スポンジ、超吸収性ポリ
マー、吸収性ゲル化材料、またはいずれか他の公知の吸収性材料または材料の組
み合わせが含まれる。
【0018】 吸収性コア28の形状および構造もまた異なり得る(例えば、吸収性コアまた
は他の吸収構造は、異なる厚み帯域、親水性勾配、超吸収性勾配、またはより小
さな平均密度およびより小さな平均坪量獲得帯域を有し得るし、または、単数ま
たは複数の層または構造を具備し得る)。しかしながら、吸収性コア28の全吸
収能力は、設計負荷およびおむつ20の意図される用途に合致すべきである。
【0019】 吸収性コアとしての使用のための典型的な吸収構造は、1986年9月9日に
ワイズマン(Weisman)らに発行された「高密度吸収構造(High−D
ensity Absorbent Structures)」と言う表題の米
国特許第4,610,678号、1987年6月16日にワイズマンらに発行さ
れた「2重層コアを有する吸収製品(Absorbent Articles
With Dual−Layered Cores)」と言う表題の米国特許第
4,673,402号、1989年5月30日にアレマニー(Alemany)
らに発行された「低密度および低坪量獲得帯域を有する高密度吸収性部材(Hi
gh Density Absorbent Members Having
Lower Density and Lower Basis Weight
Acquisition Zones)」と言う表題の米国特許第4,834
,735号、1989年12月19日にアングスタッド(Angstadt)に
発行された「ダスチング層を有する吸収性コア(Absorbent Core
Having A Dusting Layer)」と言う表題の米国特許第
4,888,231号、1992年8月11日にヘロン(Herron)らに発
行された「個別化されたポリカルボン酸架橋された木材パルプセルロース繊維を
含む吸収構造(Absorbent Structure Containin
g Individualized,Polycarboxylic Acid
Crosslinked Wood Pulp Cellulose Fib
ers)」と言う表題の米国特許第5,137,537号、1992年9月15
日にヤングらに発行された「失禁管理のための高性能吸収製品(High Ef
ficiency Absorbent Articles For Inco
ntinence Management)」と言う表題の米国特許5,147
,345号、1994年8月30日にローに発行された「粘度の小さい糞便のた
めの使い捨て吸収製品(Disposable Absorbent Arti
cle For Low−Viscosity Fecal Material
)」と言う表題の米国特許第5,342,338号、1993年11月9日にデ
ズマレーズ(DesMarais)らに発行された「水性体液のための吸収性発
泡体材料およびその様な材料を含む吸収製品(Absorbent Foam
Materials For Aqueous Body Fluids an
d Absorbent Articles Containing Such
Materials)」と言う表題の米国特許第5,260,345号、19
95年2月7日にダイヤー(Dyer)らに発行された「水性体液のための濡れ
るまで薄い吸収性発泡体材料およびそれを作る方法(Thin−Until−W
et Absorbent Foam Materials For Aque
ous Body Fluids And Process For Maki
ng Same)」と言う表題の米国特許第5,387,207号、および19
97年7月22日にデズマレーズらに発行された「極めて大きい水対油の比を有
する高内相エマルジョンから作られた水性流体のための吸収性発泡体材料(Ab
sorbent Foam Materials For Aqueous F
luids Made From high Internal Phase
Emulsions Having Very High Water−To−
Oil Ratios)」と言う表題の米国特許第5,625,222号におい
て記載されている。それらの特許のそれぞれは、参照により本明細書に組み込ま
れる。
【0020】 おむつ20はまた、改善された適合感および封入を提供することを補助する少
なくとも1つの弾性腰部要素34をも含み得る。弾性腰部要素34は、一般的に
、着用者の腰部に動的に適合するように弾性的に伸長し、収縮することが意図さ
れる。弾性腰部要素34は、好ましくは、吸収性コア28のすくなくとも1つの
ウエストエッジ62から少なくとも縦に外側に伸び、一般的に、おむつ20のエ
ンドエッジ52のすくなくとも一部を形成する。使い捨ておむつはしばしば2つ
の弾性腰部要素を有するように構成され、1つは第1腰部領域36に位置し、1
つは第2腰部領域38に位置する。更に、弾性腰部要素34またはその構成要素
のいずれかはおむつ20に固着された単数または複数の分離要素を含み得るが、
弾性腰部要素34は、バックシート26、トップシート24、またはバックシー
ト26とトップシート24の両方のようなおむつ20の他の要素の延長部として
構築され得る。
【0021】 弾性腰部要素34は、1985年5月7日にキエビット(Kievit)らに
発行された米国特許第4,515,595号、1987年12月1日にラッシュ
(Lash)に発行された米国特許第4,710,189号、1992年9月9
日にビュエルに発行された米国特許第5,151,092号、および1993年
6月22日にビュエルに発行された米国特許第5,221,274号において記
載されているものを含む多数の異なる形状で構築され得る。他の適切な腰部形状
には、1991年6月25日にロバートソン(Robertson)に発行され
た米国特許第5,026,364号および1989年3月28日にフォアマン(
Foreman)に発行された米国特許第4,816,025号において記載さ
れるもののようなウエストキャップ要素が含まれ得る。上記参照文献の全ては参
照により本明細書に組み込まれる。
【0022】 おむつ20はまたファスナーシステム40も含み得る。ファスナーシステム4
0は、好ましくは、着用者に対しておむつ20を保持する様に、おむつ20の周
囲に横張力を提供するように重なる形状で第1腰部領域36と第2腰部領域38
を維持する。ファスナーシステム40は、好ましくは、テープタブおよび/また
はフックとループのファスナー部材を含む。しかしながら、いずれか他の公知の
ファスナー手段も一般的に許容可能である。幾つかの典型的なファスナーシステ
ムは、1974年11月19日にビュエルに発行された「使い捨ておむつのため
のテープファスナーシステム(Tape Fastening System
for Disposable Diaper)」と言う表題の米国特許第3,
848,594号、1987年5月5日にヒロツらに発行された「吸収製品」と
言う表題の米国特許第B1 4,662,875号、1989年7月11日にス
クリップス(Scripps)に発行された「改善されたファスナーデバイスを
有する使い捨ておむつ(Disposable Diaper Having
An Improved Fastening Device)」と言う表題の
米国特許第4,846,815号、1990年1月16日にネステガード(Ne
stegard)に発行された「改善されたフックファスナー部分を有する使い
捨ておむつ(Disposable Diaper With Improve
d Hook Fastener Portion)」と言う表題の米国特許第
4,894,060号、1990年8月7日にバットレル(Battrell)
に発行された「感圧接着剤ファスナーおよびそれを作る方法(Pressure
−Sensitive Adhesive Fastener And Met
hod of Making Same)」と言う表題の米国特許第4,946
,527号、および本明細書ですでに参照された1992年9月9日にビュエル
に発行された米国特許第5,151,092号、および1993年6月22日に
ビュエルに発行された米国特許第5,221,274号において開示されている
。ファスナーシステムはまた、1990年10月16日にロバートソンらに発行
された米国特許第4,963,140号において開示されている使い捨て形状で
製品を保持するための手段も提供し得る。それらの特許のそれぞれは参照により
本明細書に組み込まれる。別態様において、着衣の反対側は、パンツを形成する
ように縫合または溶接され得る。このことは、製品がトレーニングパンツのよう
なプルオンタイプのおむつとして用いられることを可能とする。
【0023】 おむつ20はまたサイドパネル30をも含み得る。おむつ20が滲出物で負荷
されたとき、着用者に対しておむつ20を最初に快適に適合させ、長く経過した
着用の時間全体にわたってこの適合を維持することにより、より快適で合致性の
ある適合を提供するためにサイドパネル30は弾力性または伸長性であり得る。
と言うのは、弾性のあるサイドパネル30はおむつ20の側面が伸長し、収縮す
ることを可能とするからである。サイドパネル30はまたおむつ20のより有効
な適用も提供し得る。と言うのは、おむつ着用者が着用の間に他の部分よりも遠
くに弾性のあるサイドパネル30を引張る場合でさえ、おむつ20は着用の間に
「自己調節(self−adjust)」するであろうからである。
【0024】 本発明のおむつ20は好ましくは第2腰部領域38に配置されるサイドパネル
30を有するけれども、おむつ20は、第1腰部領域36または第1腰部領域3
6と第2腰部領域38の両方に配置されるサイドパネル30を備え得る。サイド
パネル30は、いずれか適切な形状で構築され得る。弾性を有するサイドパネル
を有するおむつの例は、1989年8月15日にウッドらに発行された「シャー
リングされた耳を有する使い捨ておむつ(Disposable Diaper
Having Shirred Ears)」と言う表題の米国特許第4,8
57,067号、1983年5月3日にサイアラファ(Sciaraffa)ら
に発行された米国特許第4,381,781号、1990年7月3日にバン・ゴ
ンペル(Van Gompel)らに発行された米国特許第4,938,753
号、1992年9月9日にビュエルに発行された本明細書ですでに参照された米
国特許第5,151,092号、および1993年6月22日にビュエルに発行
された米国特許第5,221,274号、「持続する動的適合を提供する吸収製
品(Absorbent Articles Providing Susta
ined Dynamic Fit)」と言う表題の1997年9月23日にラ
ボン(La Von)らに発行された米国特許第5,669,897号、ローブ
ルズ(Robles)らの名義で1993年11月19日に出願された「多方向
伸長性サイドパネルを有する吸収製品(Absorbent Article
With Multi−Directional Extensible Si
de Panels)」と言う表題の米国特許出願シリアル番号第08/155
,048号において開示され、それらのそれぞれは参照により本明細書に組み込
まれる。
【0025】 おむつ20は好ましくは更に、液体および他の身体滲出物のより優れた封入を
提供する脚部カフス32を含む。脚部カフスはまた、レッグバンド、サイドフラ
ップ、バリアカフス、または弾性カフスとも称され得る。米国特許第3,860
,003号は、弾性を有する脚部カフス(ガスケットカフス)を提供するために
サイドフラップおよび単数または複数の弾性部材を有する収縮性の脚部開口を提
供する使い捨ておむつを記載する。1989年2月28日および1990年3月
20日のそれぞれにアジズらに発行された米国特許第4,808,178号およ
び第4,909,803号は、脚部領域の封入を改善させる「起立」弾性フラッ
プ(バリアカフス)を有する使い捨ておむつを記載する。1987年9月22日
にローソン(Lawson)に、1989年1月3日にドラグー(Dragoo
)にそれぞれ発行された米国特許第4,695,278号および第4,795,
454号は、ガスケットカフスとバリアカフスを含む二重カフスを有する使い捨
ておむつを記載する。幾つかの態様においては、上記の様に、脚部カフスの全て
または一部をローションで処理することが望ましいであろう。
【0026】 本発明の態様はまた、汚物を受容し封入するためのポケット、汚物のためのボ
イドを提供するスペーサー、製品の中での汚物の動きを制限するためのバリア、
おむつの中に溜まる汚物を受容し封入する区画またはボイド等またはそれらのい
ずれかの組み合わせをも含み得る。吸収製品における使用のためのポケットおよ
びスペーサーの例は、「駆逐性スペーサーを有するおむつ(Diaper Ha
ving Expulsive Spacer)」と言う表題の1996年5月
7日にローらに発行された米国特許第5,514,121号、「コアスペーサー
を有する使い捨て吸収製品(Disposable Absorbent Ar
ticle Having Core Spacers)」と言う表題の199
2年12月15日にドライヤー(Dreier)らに発行された米国特許第5,
171,236号、「ポケットカフスを有する吸収製品(Absorbent
Article Having A Pocket Cuff)」と言う表題の
1995年3月14日にドライヤーに発行された米国特許第5,397,318
号、「頂点を有するポケットカフスを有する吸収製品(Absorbent A
rticle Having A Pocket Cuff With An
Apex)」と言う表題の1996年7月30日にドライヤーに発行された米国
特許第5,540,671号、「衛生吸収製品における使用のためのスペーサー
およびそのようなスペーサーを有する使い捨て吸収製品(Spacers Fo
r Use In Hygienic Absorbent Articles
And Disposable Absorbent Articles H
aving Such Spacer)」と言う表題の1993年12月3日に
公開されたPCT出願WO93/25172、および1994年4月26日にフ
リーランド(Freeland)に発行された「使い捨て吸収製品における使用
のための可撓性スペーサー(Flexible Spacers For Us
e In Disposable Absorbent Articles)」
と言う表題の米国特許第5,306,266号において記載されている。区画ま
たはボイドの例は、1990年11月6日にカーン(Khan)に発行された「
使い捨て大便区分おむつ(Disposable Fecal Compart
menting Diaper)」と言う表題の米国特許第4,968,312
号、1991年2月5日にフリーランドに発行された「汚物隔離のための弾性ラ
イナーを有する吸収製品(Absorbent Article With E
lastic Liner For Waste Material Isol
ation)」と言う表題の米国特許第4,990,147号、1991年11
月5日にホルト(Holt)らに発行された「使い捨ておむつ」と言う表題の米
国特許第5,62,840号、および1993年12月14日にフリーランドら
に発行された「使い捨て吸収製品のための3区分トップシートおよびその様な3
区分トップシートを有する使い捨て吸収製品(Trisection Tops
heets For Disposable Absorbent Artic
les And Disposable Absorbent Article
s Having Such Trisection Topsheets)」
と言う表題の米国特許第5,269,755号において開示されている。適切な
横方向バリアの例は、ドライヤーらの名義で1996年9月10日に発行された
「多数の有効な高さの横方向部分を有する吸収製品(Absorbent Ar
ticle Having Multiple Effective Heig
ht Transverse Partition)」と言う表題の米国特許第
5,554,142号、フリーランドらの名義で1994年7月7日に公開され
た「起立した横方向部分を有する吸収製品(Absorbent Articl
e Having An Upstanding Transverse Pa
rtition)」と言う表題のPCT特許WO94/14395、およびロー
らに1997年8月5日に発行された「尖った起立した横方向部分を有する吸収
製品(Absorbent Article Having Angular
Upstanding Transverse Partition)」と言う
表題の米国特許第5,653,703号において記載されている。上記引用され
た参照文献の全てはここでは参照により本明細書に組み込まれている。
【0027】 本発明の好ましい態様において、吸収製品20は、方向について優先性のある
汚物通過部材60すなわち「汚物通過部材」60を含む。汚物通過部材60は、
着用者の皮膚との接触に至るかまたは着用者の皮膚を汚染する着用者により排出
される便、尿または他の身体由来の汚物の量を減少させることを助けることを意
図する。接触および皮膚の汚染の減少は、汚物通過部材60を通過する身体滲出
物が皮膚から離れることに由来する。そのとき汚物通過部材60は、着用者に向
かってその厚さを逆流して通過する汚物に対するバリアとして作用する。
【0028】 具体的には、汚物通過部材60は、好ましくは、身体に面する表面62および
反対側の着衣に面する表面64を有する。身体に面する表面62のすくなくとも
一部は、ヒトまたは哺乳類の身体由来の汚物の中に通常見出される物質により溶
解されることが可能である1以上の可溶性材料66を含む。好ましくは、身体に
面する表面62の中に含まれる汚物溶解性物質は、最初に、汚物通過部材60の
構造的一体性を提供することが可能である。排泄の際に、身体由来の汚物は汚物
通過部材60の一部を溶解し、それにより、汚物の通過を可能として、好ましく
は汚物と汚物通過部材60との間の接触の領域において汚物通過部材60のすく
なくとも一部の構造的一体性を消去させる。
【0029】 限定されないが、水分、pH、酵素、温度、圧力、化学物質(例えば、塩、タ
ンパク質)などを含む身体の排出物のさまざまの特性は、材料66の溶解を解発
すなわち開始させ得る。汚物通過部材60の溶解は、身体滲出物が着用者の皮膚
から離れた方向に汚物通過部材の厚さを通過することを可能とする。さらに、汚
物通過部材60の着衣に面する表面64のすくなくとも一部は、好ましくは、身
体滲出物による濡れおよび/または貫通に抵抗するバリア材料70を含む。従っ
て、一旦滲出物が汚物通過部材60を通過すると、それは、汚物により最初に溶
解しない汚物通過部材60のすくなくとも一部の中のバリア材料70の抵抗特性
により着用者の皮膚から隔てられる。
【0030】 汚物通過部材60は、いずれか適切な吸収性または非吸収性材料を具備し、多
数の形状を取り得る。例えば、汚物通過部材60のいずれかの部分は、フィルム
、ウエブ、スクリム、メッシュ、発泡体、それらの積層体または他の構造などを
含み得る。1つの態様において、汚物通過部材60のすくなくとも一部は、可溶
性材料66のみを含む。別態様において、汚物通過部材60は、可溶性材料66
によりともに保持されるファイバー、フィラメントなどの様な不溶性要素を含む
。(本明細書で用いられるものとして、「不溶性」と言う術語は、汚物溶解性部
材66を溶解することを意図する身体の汚物または他の物体と接触するとき溶解
しない材料を称する。)その様な態様においては、可溶性材料66の分解は、汚
物通過部材60の構造が分解することを可能とする(すなわち、不溶性要素はも
はや可溶性材料66により互いに保持されない)。さらに他の態様においては、
汚物通過部材60は網状不溶性部材86を含み、その1例が図7において示され
ている。(本明細書で用いられるものとして、「網状」材料とは、いずれかの反
復または非反復パターンで材料の厚さにわたって伸びる空隙、開孔、穴または空
間を含むいずれかの材料を称する。空隙は、いずれか特定の大きさまたは形態に
限定されない。)網状不溶性部材86は、身体の汚物が通過し得る空隙88また
は開孔を含む。本発明において、空隙88のすくなくとも一部は、好ましくは、
その中に配置される可溶性材料66を有する。従って、身体の汚物に暴露された
とき、間隙88に配置されている可溶性材料66は分解し、身体の汚物の通過の
ための空隙86を開く。空隙88の一部またはすべてもまた、身体の汚物が着用
者の皮膚に向かって空隙を通過することを防止するように汚物抵抗性物体68を
含む。可溶性材料66とともに使用するための適切な網状構造には、開孔フィル
ム、スクリム、網、製織および不織ウエブ、発泡体などが含まれる。
【0031】 いずれの態様においても、可溶性材料66は、汚物通過部材60の身体に面す
る表面62に溜まった滲出物に容易に接触可能であるべきである。適切な水溶性
材料には、限定されないが、ポリビニルアルコール、セルロース性材料、でんぷ
ん、ポリビニルアニリン、ポリアクリルアミド、アルギネート、水溶性アルキド
組成物、およびそれらの誘導体が含まれる。適切なポリビニルアルコールフィル
ムの一般例は、商品名「ALCAM」および「AQUAFILM」の下でドイツ
のフランクフルトのヘキストAGから入手可能である。好ましい態様においては
、フィルムは、約.001ないし約0.5mmの厚さであり、好ましくは、約.
05ないし約.08mmの厚さである。しかしながら、汚物通過部材60のいず
れかの部分は、限定されないが、強度、呼吸性、不透明度および分解速度を含む
所望の特性を提供するように異なる厚さおよび/または組成を有し得る。
【0032】 上記可溶性材料66は任意にpH感受性であり得る。本明細書で用いられるも
のとして、「pH感受性」と言う術語は、あるpH範囲では不溶性であるが、他
のpH範囲では可溶性である材料を称する。それ自体として、可溶性材料66は
pHしきい値を有し得る。可溶性材料の「pHしきい値」は、材料が可溶性から
不溶性にまたはその逆に変化するpHである。例えば、可溶性材料66は、6未
満のpHでは実質的に不溶性であるが6を超えるpHでは可溶性であるかもしれ
ない。従って、その材料のpHしきい値は6のpHである。本発明の好ましい態
様においては、可溶性材料のpHしきい値は、好ましくは、約5ないし約9であ
り、好ましくは約5.5ないし約8.5である。しかしながら、他のpHしきい
値も考えられる。pHの変化は、可溶性材料66の分解の原因となるかまたは分
解を解発し得るかまたは、汚物通過部材60の分解の速度を増加させるかまたは
減少させる働きをするようにもまた用いられ得る。従って、汚物通過部材60の
性能は、製品に溜まる汚物のタイプおよび量のような要因に依存して変化し得る
。典型的なpH感受性可溶性材料は当該技術において公知であり、限定されない
が、ポリアクリルアミド、フタレート誘導体、ホルマリン処理されたゼラチン、
シェラック、ケラチン、セルロース誘導体(例えば、酸化されたセルロース)、
およびポリアクリル酸誘導体が含まれる。他の好ましいpH感受性可溶性材料に
は、酢酸セルロースフタレート、酢酸ビニル、ポリ酢酸ビニルフタレート、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロースフタレート、およびアクリル酸とアクリルエス
テルのコポリマーとブレンドされたポリメタクリレートが含まれる。さらに他の
pH感受性可溶性材料は、その開示が本明細書に参照により組み込まれる「pH
で解発される浸透圧破裂性デリバリーデバイス」と言う表題の欧州特許公開EP
612520 A2において記載されている。
【0033】 典型的なpH感受性可溶性フィルムは、表面に、(ペンシルバニア州フィラデ
ルフィアのローム・ハースCo.から入手可能な)「V920」のような約4.
8重量%ポリメチルメタクリレート(PMMA)と(ニュージャージー州サマー
セット(Somerset)のクレアノバ(Creanova),Inc.から
入手可能なpH感受性材料の)19.0重量%「EUDRAGIT S−100
」のアセトン溶液の薄層を与え、それがフィルムを形成するまで溶液を乾燥し、
表面からフィルムを除去することにより製造され得る。もちろん、EUDRAG
IT S−100対PMMA V920の比は、例えば、約95:5から約40
:60または所望のように変化し得る。このフィルムは、それより高いpHでフ
ィルムが水溶性であり、それより低いpHでフィルムが実質的に不溶性である約
pH6.5〜7.5のpHしきい値を有すると思われる。別のpH感受性フィル
ムは、テネシー州キングズポート(Kingsport)のイーストマン・ケミ
カルCo.から入手可能な398−10のような約1.8重量%酢酸セルロース
およびイリノイ州シカゴのFMC Corp.から入手可能なCD−910のよ
うな約4.2重量%酢酸セルロースフタレートを含むアセトン溶液を用いて製造
され得る。このフィルムは、約pH6.0から7.0のpHしきい値を有すると
思われる。上記の様に、組成物の成分の比は、所望のように変化し得るがしかし
、好ましくは、約95:5ないし約40:60である。
【0034】 可溶性材料66はまた塩濃度感受性でもあり得る(例えば、低いか高いかいず
れかのイオン強度の付近でより可溶性である)。それ自体として、可溶性材料6
6は、塩濃度(すなわち、イオン強度)しきい値を有し得る。可溶性材料の「塩
濃度しきい値」は、材料が可溶性から不溶性にまたはその逆に変化する塩濃度で
ある。例えば、好ましい態様においては、可溶性材料66は、蒸留水(すなわち
、塩濃度が本質的にゼロである)中では実質的に不溶性であるが、塩含有水中で
は可溶性であり得る。従って、その材料の塩濃度しきい値は、ちょうどゼロを超
えたところにある。このタイプの塩濃度溶解性の感受性を有する典型的な材料に
は、米国特許第4,258,849号および第4,245,744号において記
載されているものの様なポリビニルアルコール材料が含まれ、その両方は参照に
より本明細書に組み込まれる。代わりに、可溶性材料66は蒸留水中で溶解性で
あるが、しかし、イオンを含む水の存在下で不溶性であり得る。この別の塩濃度
依存性を有する典型的な材料には、ベンゾ(Benzo)15−クラウン−5(
カタログ番号12335)、ベンゾ15−クラウン−6、(カタログ番号123
38)、15−クラウン−5(カタログ番号28123)および15−クラウン
−6(カタログ番号28125)としてスイスのブッフス(Buchs)のフル
カ(Fluka)から入手可能なクラウンエーテルが含まれる。好ましくは、そ
れらのクラウンエーテルは、結晶系フィルムの形成を可能とする様に架橋される
。塩濃度の変化は、可溶性材料66の溶解を引き起こすかまたは解発し得るかま
たは汚物通過部材60の分解の速度を増加させるかまたは減少させる働きをする
ためにもまた用いられ得る。従って、汚物通過部材60の性能は、製品に溜まる
汚物のタイプと量のような要因に依存して変化し得る。
【0035】 可溶性材料66はまた温度感受性でもあり得る(例えば、低いかまたは高いか
のいずれかの温度でより溶解性である)。それ自体として、可溶性材料66は、
温度しきい値を有し得る。可溶性材料の「温度しきい値」は、材料が不溶性(ま
たは固体)から可溶性(または少なくとも部分的に液体)に変化するかまたはそ
の逆に変化する温度である。例えば、好ましい態様において、可溶性材料66は
、冷たい水(例えば、35℃未満)の中で実質的に不溶性(すなわち固体)であ
るが、しかし、温かい水の中では可溶性(すなわち、少なくとも部分的に液体)
であり得る。従って、その材料の温度しきい値は35℃である。温度の増加と共
に固体から液体への遷移をする典型的な材料には、ワックス、ゼラチン、および
ペクチンが含まれる。代わりに、可溶性材料66は、冷たい水の中では可溶性で
あるが温かい温度では不溶性であるかもしれない。この別の温度依存性を有する
典型的な材料には、ニュージャージー州ネワーク(Newark)のジャーケム
・インダストリーズ(Jarchem Industries)から入手可能な
NIPAM(n−イソプロピルアクリルアミド)が含まれる。温度の変化は溶解
性材料66の溶解を引き起こすかまたは解発し得るかまたは、汚物通過部材60
の分解の速度を増加させるかまたは減少させる働きのためにもまた用いられ得る
。従って、汚物通過部材60の性能は、製品に溜まる汚物のタイプと量のような
要因に依存して変化し得る。
【0036】 別態様において、可溶性材料66の溶解は、酵素活性により解発され得る。例
えば、製品に存在する酵素は、身体由来の汚物の加水分解と結びついてpH変化
をもたらし、それが今度は可溶性部材66の分解を促進し得る(例えば、ウレア
ーゼと尿素の混合物はアンモニアを遊離させ、pH上昇をもたらす)。代わりに
、図4において示されるように、大便の酵素により加水分解されることが可能な
加水分解基質84が汚物通過部材60の身体に面する表面62の上にまたはそれ
に隣接して配置され得る。大便の酵素が加水分解基質84を加水分解するとき、
可溶性材料66の溶解を解発し得るpH変化が起こる。適切な加水分解基質には
、ケラチン、コラーゲン、でんぷん、およびトリグリセリド、尿素、および大便
の中に通常見出される酵素についての他の公知の基質が含まれる。汚物の中にp
H変化をもたらし得るかまたは汚物通過部材60の上に配置される加水分解基質
84と接触するとき身体由来の汚物の中に見出される酵素には、限定されないが
、プロテアーゼ、リパーゼ、ウレアーゼなどが含まれる。他の態様においては、
酵素活性は、汚物通過部材60が身体由来の汚物の通過を許容するように汚物通
過部材60のいずれかの部分に他の化学的または機械的変化をもたらし得る。い
ずれの場合においても、酵素活性に由来するpH変化は溶解を解発し得るのみな
らず、汚物通過部材60の分解の速度を増加または減少させる働きをもし得る。
【0037】 更にもう1つの態様においては、汚物通過部材60は、身体由来の汚物の中に
存在する酵素により加水分解されるまで汚物通過部材60に構造的一体性を提供
する酵素分解性材料82を含み得る。例えば、汚物通過部材60のすくなくとも
一部は、汚物通過部材60に構造的一体性を提供するコラーゲンフィルムまたは
バインダー(または他のタンパク質性材料)を含み得る。トリプシン、キモトリ
プシン等のような大便の中に見出されるプロテアーゼにより加水分解されるとき
、酵素分解性部材82の構造はその一体性を失い、従って、着用者の皮膚から離
れたすくなくとも1方向に身体由来の汚物の通過を可能とする。
【0038】 汚物通過部材60の着衣に面する表面64のすくなくとも一部もまた好ましく
はバリア材料70を含む。上記の様に、バリア材料70は、汚物通過部材60を
通過する身体由来の汚物が汚物通過部材60を通過して逆流し、着用者の皮膚を
汚染することを防止することを意図する。従って、バリア材料70は、着用者の
皮膚に向かう身体由来の汚物の通過に抵抗し、排除し、または完全に遮蔽するい
ずれかの材料を含み得る。バリア材料70は、汚物通過部材60の着衣表面64
のすべてのまたはいずれかの部分にわたって配置され得る。さらに、バリア材料
70は、汚物通過部材60に組み込まれ得るかまたは汚物通過部材60のいずれ
か他の部分に別にして加えられ得る。バリア材料の発明を限定しない幾つかの例
には、シリコーンオイルまたはワックス、ポリテトラフルオロエチレンコーティ
ング、ペトロラタムのような石油系ワックスおよびオイル、シリコーンポリマー
などが含まれる。その様なバリア材料は、液体、固体、または半固形オイル、ワ
ックス、パウダー、ファイバーなどまたはバリア特性を与えることが可能ないず
れか他の構造または物体の形態でいずれか公知の手段により与えられ得る。適切
なバリア材料の例には、商品名#200、#749、および#1401の下でミ
シシッピ州ミッドランド(Midland)のダウ・コーニングから入手可能で
あるシリコーンオイルおよび#2503のようなダウ・コーニングシリコーンワ
ックスが含まれる。付加的に適切なバリア材料には、下記のスキンケア組成物ま
たはその成分のいずれかが含まれる。その様なシリコーンオイルのコーティング
レベルは、0.001から1g/cm2 の範囲で適切であることが見出された。
例えば、#1401ダウ・コーニングオイルは、0.06g/cm2 の付着レベ
ルでPVAフィルムの表面に与えられ、続いて、適切なバリアを形成するように
3日間空気乾燥にさらされる。
【0039】 バリア材料70に加えて、汚物通過部材60は、着用者の皮膚に近接して汚物
通過部材60を保持するように作用する1種類以上の身体粘着組成物80を含み
得る。その様な身体粘着組成物80は、汚物通過部材60を構成する材料と一体
であり得るかまたは汚物通過部材60の全部またはいずれかの部分の上に直接ま
たは間接に配置される分離した材料であり得る。1つの好ましい態様においては
、図5に示されるように、身体粘着組成物80は、汚物通過部材60の身体に面
する表面62の一部に配置されている。特に好ましい態様においては、身体粘着
組成物80は、汚物通過部材60の周辺のエッジ85のすくなくとも一部に隣接
して配置されている。しかしながら、身体粘着組成物80が周辺のエッジ85か
ら離れて位置する態様も考えられる。身体粘着組成物80は、限定されないが、
ライン、ストライプ、ドットなどを含むいずれかのパターンまたは形状で汚物通
過部材60の上に配置され得る。
【0040】 身体粘着組成物80は、着用者の皮膚に脱着可能に粘着することが可能ないず
れか1種類以上の物質を含み得る。更に、身体粘着組成物80は、ゲル、ローシ
ョン、フィルム、ウエブなどの形態で存在し得る。適切な身体粘着組成物の例に
は、接着剤、ゼラチン、ペトロラタム、シリコーンまたは石油ワックスのような
ワックス、シリコーンまたは石油系オイルのようなオイル、下記の様なスキンケ
ア組成物またはその成分などが含まれる。適切な接着剤には、限定されないが、
アクリル系ポリマー接着剤などのようなヒドロゲルまたはヒドロコロイド接着剤
が含まれる。(幾つかの典型的なヒドロゲルおよび/またはヒドロコロイド接着
剤は、米国特許第4,231,369号、4,593,053号、4,699,
146号、4,738,257号および5,726,250号において開示され
、それらのそれぞれは参照により本明細書に組み込まれる。)接着剤はまた、皮
膚のような生物の組織についての使用について合致性のあるいずれかの「医療用
接着剤」をも含み得る。身体粘着組成物80としての使用にとって適切なアクリ
ル性医療用接着剤には、名称MA−46、MA−312、「MTTM」ハイMV
TR接着剤、およびAS−17の下でペンシルバニア州グレンロック(Glen
Rock)のアドヒーシブ・リサーチ,Inc.から入手可能な接着剤が含ま
れる。アドヒーシブ・リサーチInc.由来のSB−2のようなゴム系医療用接
着剤もまた適切であろう。他の典型的な接着剤には、ミシシッピ州ミッドランド
のダウコーニングから入手可能なダウコーニングメディカルアドヒーシブ(タイ
プB)、イリノイ州リバティービル(Libertyville)のホリスター
(Hollister)Inc.由来の「MEDICAL ADHESIVE」
、ミネソタ州セントポールの3M Corp.から入手可能な3M スプレー・
アドヒーシブズ#79、76、77および90、ならびにミシシッピ州ファーン
デール(Ferndale)のファーンデール・ラボラトリーズから入手可能な
「MATISOL」液体接着剤が含まれる。他の医療用接着剤は、米国特許第4
,078,568号、4,140,115号、4,192,785号、4,39
3,080号、4,505,976号、4,551,490号、4,768,5
03号において記載されており、ポリアクリレートおよびポリメタクリレートヒ
ドロゲル接着剤は、米国特許第5,614,586号および5,674,275
号において開示されており、それらのそれぞれの開示は参照により本明細書に組
み込まれる。ポリビニルピロリドンおよび多官能基アミン含有ポリマーを含むさ
らにもう1つの典型的な接着剤は、WO94/13235A1において開示され
ている。(それらの参照文献のそれぞれの開示は参照により本明細書に組み込ま
れる。)上記のものの代わりにまたは加えて用いられ得る代わりの身体接着手段
には静電気、吸引などが含まれる。いずれの場合においても、身体粘着組成物8
0は蒸気が通過することを可能とし(すなわち呼吸性)、皮膚に合致性があり、
さもなければ皮膚にフレンドリーであることが好ましい。
【0041】 共に係属するEPO出願番号97110730.5および97120336.
9(それらの両方は参照により本明細書に組み込まれる)において記載される好
ましい態様においては、皮膚からの身体粘着組成物の除去は比較的痛みを伴わな
い。それらの態様においては、身体接着剤または身体粘着組成物は、C’37と略
称される37℃(華氏100度)の温度における弾性モジュラスおよびG’’37 の37℃(華氏100度)の温度における粘性モジュラスを有する。接着剤は更
に、100rad/secの周波数におけるG’37と1rad/secの周波数
におけるG’37の差であるΔG’37として定義される動的弾性挙動と100ra
d/secの周波数におけるG’’37と1rad/secの周波数におけるG’
37の差である動的粘性挙動ΔG’’37を有する。さらに、身体接着剤は好まし
くは以下の条件を満足させる。
【0042】 G’37(1rad/sec)は、約1500Paから約20000Pa、好ま
しくは約1500Paから約15000Pa、最も好ましくは、約3000Pa
から約10000Paの範囲に存在する。
【0043】 G’’37(1rad/sec)は、約100Paから約15000Pa、好ま
しくは約100Paから約10000Pa、最も好ましくは300Paから約5
000Paの範囲に存在する。
【0044】 G’37(1rad/sec)/G’’37(1rad/sec)の比は、約3か
ら約30の範囲に存在する。
【0045】 比{G’37(100rad/sec)−G’’37(100rad/sec)/
G’37(1rad/sec)−G’’37(1rad/sec)}は、約0.5未
満ではなく、好ましくは約0.7から3の範囲にあり、最も好ましくは約1から
約1.8の範囲にある。
【0046】 ΔG’37/G’37(1rad/sec)の比は、約1.5を超えず、好ましく
は約0.8を超えず、またはΔG’37は約10000Paを超えず、好ましくは
5000Pa未満であり、最も好ましくは約2000Pa未満であるかのいずれ
かであるかまたは両方である。
【0047】 すくなくとも約1rad/sから100rad/sまでの周波数範囲について
の比G’37/G’’37の値は、いずれの周波数間隔においても約50、好ましく
は約30を超えないけれども、好ましくは約3.3以上、より好ましくは約5以
上、最も好ましくは約10以上であるべきである。
【0048】 所望の特性を得るために、身体粘着組成物は、0.5から20重量%、好まし
くは5%から15重量%の大分子量ポリマー物質または下記可塑化剤の中で可溶
性または膨潤性のそのような物質の混合物を含み得る。発明を限定しない例とし
て、そのような大分子量すなわちポリマー物質は、天然のガムまたは天然のガム
とゼラチンのような誘導体、その誘導体とアルギネート、ポリアクリル、ポリビ
ニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン(PVP)また
はポリビニルエーテル、そのコポリマーおよび誘導体、セルロース誘導体、ブロ
ックコポリマー熱可塑性エラストマーおよび好ましくはスチレンブロックコポリ
マーおよびより好ましくは水素化されたグレードのスチロール/エチレン−ブチ
レン/スチロール(SEBS)、スチレン/イソプレン/スチレン(SIS)、
およびスチロール/エチレン−プロピレン/スチロール(SEPS)のような天
然物および/または合成品であり得る。更に、好ましい身体接着剤組成物は、室
温で液体である45から99.5重量%、好ましくは51から99.5重量%の
可塑化物質または可塑化物質の混合物を含み得る。発明を限定しない例として、
可塑化剤は、水、(特にグリセロールのような)さまざまのアルコール、グリコ
ールおよびそのエーテル、ポリグリコール、液体ポリブテン、フタレート、アジ
ペート、ステアレート、パルミテート、セバケート、またはミリステートのよう
なエステル、植物油、鉱油のような天然または合成油、またはそれらの組み合わ
せであり得る。更に、身体接着剤は、0%から50重量%の組成物、好ましくは
0%から600重量%の大分子量ポリマー物質、その主たる範囲が特に合成高分
子に基づく系においてTgを調節すべきである粘着性樹脂を含み得る。また、好
ましい身体接着剤は、0から10重量%、より好ましくは0から5重量%の、親
水性または疎水性液体可塑化剤の両方のゲルおよびゲル形成プロセスを促進し、
安定化させるための物体を含み得る。それらは、例えば、C8 からC22の脂肪酸
、その金属塩およびそのポリオキソ誘導体、ラノリン誘導体、シリカ、ベントナ
イト、モンモリロナイトおよびその誘導体、ポリアミド、ワックスまたはそれら
の混合物のような油性の系のためのものであり得る。
【0049】 保存料、抗酸化剤、抗UV剤、顔料、鉱物フィラー、レオロジー改良剤、等と
して当該技術において公知の一般的な添加剤もまたそれぞれ10%までの量で含
まれ得る。また、化学的架橋が系の中で形成されるとき、架橋剤は好ましくは5
重量%までの量で存在し得る。化学的架橋は、酸性ポリアクリルと多糖とのあい
だの反応による異なる官能基を有するポリマーの相互中和によってもまた形成さ
れ得る。
【0050】 身体接着組成物として、それとともに、またはその代わりに用いられ得る適切
なスキンケア組成物には、市販のヒトへの使用のための皮膚の保護薬剤製品につ
いての米国連邦食品薬品局(FDA)の仮の最終モノグラフにより定義されるも
のとしてのカテゴリーI活性成分が含まれ、それには現在、アラントイン、アル
ミニウムヒドロオキシドゲル、カラマイン、ココアバター、ジメチコン、(組み
合わせで)タラ肝油、グリセリン、カオリン、ペトロラタム、ラノリン、鉱油、
サメ肝油、白色ペトロラタム、タルク、トピカルスターチ、酢酸亜鉛、炭酸亜鉛
、酸化亜鉛などが含まれる。他の潜在的に有用な材料は、市販のヒトへの使用の
ための皮膚の保護薬剤製品についての米国連邦食品薬品局の仮の最終モノグラフ
により定義されるものとしてのカテゴリーIII活性成分であり、それは現在、
生の酵母細胞誘導物、アルディオキサ、酢酸アルミニウム、微小多孔性セルロー
ス、コレカルシフェロール、コロイダルオートミール、システィン塩酸塩、デク
スパンタノール、ペルー産バルサムオイル、タンパク質加水分解物、ラセメチオ
ニン、重炭酸ナトリウム、ビタミンAなどを含む。FDAのモノグラフに掲載さ
れているスキンケア成分の多くは、現在、「A AND D」軟膏、「VASE
LINE」石油ゼリー、「DESITIN」おむつかぶれ軟膏およびデイリーケ
ア軟膏、「GOLD BOND」医療用ベビーパウダー、「AQUAPHOR」
治癒軟膏、「BABY MAGIC」ベビーローション、「JOHNSON’S
ULTRA SENSITIVE」ベビークリーム、ジョンソンのベビーロー
ション、リップバームなどのような商業的に入手可能なスキンケア製品において
利用されている。他の適切なスキンケア組成物(例えばローション)は、米国特
許第5,643,588号、米国特許第5,607,760号、米国特許第5,
609587号、および米国特許第5,635,191号において詳細に記載さ
れており、それらの参照文献のそれぞれは参照により本明細書に組み込まれる。
【0051】 スキンケア組成物は、(大便の化学的改変剤)、pH調節剤、酵素阻害剤、抗
微生物剤、(シクロデキストリンまたは活性炭のような)脱臭剤または抗微生物
剤もまた含み得る。酵素阻害剤の例には、プロテアーゼインヒビター(例えば、
ヘキサミジン誘導体)、リパーゼインヒビター(例えば、トリアセチン)、ウレ
アーゼインヒビターなどが含まれる。クエン酸は、適切なプロトン供与pH調節
剤の1例である。1つの好ましい態様において、約57重量%のペトロラタム、
約42重量%のステアリルアルコール、および約1%のアロエエクストラクトを
含むスキンケア組成物は、約5mg/cm2 の付着レベルで汚物通過部材60の
外側1cmに付与される。
【0052】 図1および2は、汚物通過部材60がおむつ20の様な吸収製品に恒久的に結
合する本発明の1つの好ましい態様を示す。汚物通過部材60はおむつ20の中
または上のいずれの場所にも位置し得るけれども、汚物通過部材60のすくなく
とも一部がクロッチ領域37の中に配置されるように位置することが好ましい。
汚物通過部材60のすくなくとも一部が使用のあいだ着用者の皮膚と密着して接
触するように汚物通過部材60が配置されることもまた好ましい。従って、汚物
通過部材60は、コア28の身体に面する表面47に隣接して位置し得る。もし
おむつ20がトップシート24を含むならば、汚物通過部材60は好ましくは、
トップシート24の頂部上に、またはそれから外側に、そして着用者の身体に向
かって位置する。この形状は、トップシート24が汚物通過部材60を通る身体
の汚物の動きを妨げないことを保証するであろう。代わりに、汚物通過部材60
は、トップシート24の下に、またはトップシートとコア28もしくは他の下に
ある構造との間に配置され得る。他の態様において、汚物通過部材60は、トッ
プシート24の一体的部分またはカフス、横方向バリア、ポケット要素などの様
なおむつのいずれか他の部分であり得る。いずれの場合においても、ボイドおよ
び/または離間要素もしくは離間部材によりおむつ20の下部構造から分離する
ように汚物通過部材60を設計することが好ましいであろう。図2において示さ
れるもののようなボイド90は、汚物が溜められ得るか、および/または着用者
の皮膚から離れて固定され得る位置を提供することにより汚物通過部材60、し
たがっておむつ20の有効性を増加させ得る。ボイド90は、汚物通過部材60
を短縮する弾性または収縮部材、またはおむつ20の一部を物理的に分離する構
造を提供する(上記のものを含む)離間部材を含むいずれか公知の要素または手
段により創出され得る。汚物通過部材60のすくなくとも一部をクロッチ領域3
7のすくなくとも一部の中のおむつ20の下部構造への付着から自由にしておく
こともまた望ましいであろう。
【0053】 上記の様に、汚物通過部材60は、おむつ20の中にどこにでも配置され得る
し、トップシート24のようなそのいずれかの部分とも一体化され得るしまたは
結合し得る。図1において示されるように、1つの好ましい態様においては、汚
物通過部材60はトップシート24とは別の要素であり、使用の間に着用者の皮
膚に向かってトップシート24から外側に配置される。汚物通過部材60は、ク
ロッチ領域37を通って第1腰部領域36から第2腰部領域38に伸びる。好ま
しくは、汚物通過部材60はその周囲エッジ85のまわりに結合し、最も好まし
くは腰部領域の少なくとも1つの中に結合する。図2において示されるように、
汚物通過部材60は第1腰部領域36と第2腰部領域38の両方のおむつ20の
下部構造に結合し得る。他の態様において、汚物通過部材60は、単数また複数
のバリア脚部カフス、横方向バリア、汚物ポケット、またはおむつ20のいずれ
か他の要素または構造を構成し、それらに結合し、またはそれらと一体的であり
得る。いずれの場合においても、汚物通過部材60は、部材のすくなくとも一部
が、おむつが着用されている間着用者の肛門、尿道、および/または膣に隣接し
て位置するように配置されることが好ましい。
【0054】 もし汚物通過部材60がおむつ20のいずれかの部分に結合するならば、それ
は、おむつの下部構造に連続的または断続的に結合し得る。更に、汚物通過部材
60は、おむつ20に恒久的に結合し得るかまたは開放可能もしくは再固着可能
に結合し得る。適切な恒久的結合手段には、限定されないが、接着剤、熱、圧力
、レーザー、超音波、電磁波結合、それらの組み合わせまたはいずれか他の公知
の結合手段が含まれる。適切な開放可能で再固着可能な結合手段には、限定され
ないが、フック・アンド・ループ・ファスナー、接着剤、スナップ、クリップ、
磁石結合、静電結合などが含まれる。
【0055】 汚物通過部材60はまた、汚物の貫通を助けるために、単数または複数の開孔
、スリット、スロット、穿孔および/または柔弱化された領域も含み得る。更に
、可溶性材料66の分解の速度は、可溶性材料66の強度または厚さを減少させ
るかまたはその有効表面積を増加させる(すなわち、それを粗面化し、筋付けし
、穿孔し、またはスリット形成することによる)ことにより大きくし得る。他の
公知の機械的および/または化学的修飾が、限定されないが、強度、呼吸性、粘
着性、貫通性、感触および美観を含むいずれか他の所望の特性を与えるために汚
物通過部材60になされ得る。
【0056】 汚物通過部材60の一部または全部に弾力性または伸長特性を与えることもま
た望ましいであろう。例えば、汚物通過部材60の一部は、汚物通過部材60を
ギャザリングし(収縮させ)、使用のあいだ着用者の皮膚にそれが近づくように
引く弾性体を含み得る。弾性材料は、常にまたは単にある種の機械的または化学
的入力の前後に弾力性を提供し得る。例えば、汚物通過部材60は、熱または水
のそれぞれに供された後汚物通過部材60をギャザリングする熱収縮性で水で活
性化する弾性要素を含み得る。従って、汚物通過部材60が、着用されるまで、
またはエラストマーを活性化し、汚物通過部材60を収縮させる身体由来の汚物
を着用者が排泄するまで、トップシート24、存在するならばコア28または他
の下にある構造に沿って平坦に存在する態様が考えられる。代わりに、汚物通過
部材60それ自体は、エラストマー性または伸長性材料を含み得るかまたは、弾
性体様の伸長特性を与えるように加工処理され得る。非弾性材料に弾性体様伸長
特性を与えるための適切な手段は、参照により本明細書に組み込まれる上記米国
特許第5,518,801号において記載されている。
【0057】 本明細書に記載されている使い捨て吸収製品に対する別態様において、汚物通
過部材60は、おむつ、成人失禁デバイス、生理用ナプキン、おむつカバーなど
のような封入製品とともに用いられ得るかまたはそれらとは独立の分離構造であ
り得る。図3および5において示されるように、汚物通過部材60は、身体表面
62および着衣表面64を有する単一材料を含み得る。上記の様に、身体表面6
2のすくなくとも一部は、好ましくは、身体由来の汚物に溶解性の材料66を含
む。すなわち、身体表面62のすくなくとも一部は、汚物が着用者の皮膚から離
れる方向に汚物通過部材60を通過することを許容するようにある種の身体由来
の汚物と接触するとき溶解するであろう。上記態様については、着衣表面64の
すくなくとも一部は、汚物の動きが着用者の皮膚に向かって汚物通過部材60を
逆流することに抵抗するか妨げるバリア材料70を含む。
【0058】 おむつのような製品に一体化されないならば、汚物通過部材60が着用者の身
体に極めて近接してそれ自体を維持するある手段を有することは重要である。ベ
ルト、ストラップまたは他の公知の手段が用いられ得るけれども、汚物通過部材
60が上記の様な身体接着組成物80を含むことが好ましい。身体接着組成物8
0は、汚物通過部材60の上のいずれにも配置され得る。好ましい態様において
、身体接着組成物80は、可溶性材料66の溶解性を実質的に妨げることなく、
汚物通過部材60が所望の位置(例えば肛門および/または尿道のまわり)の身
体にしっかりと粘着することを可能とする様に身体表面62の上に選択的に配置
される。
【0059】 汚物通過部材60は、いずれの形態および/または大きさでもあり得る。図3
および5において示されるように好ましい態様において、汚物通過部材60は、
一般的に長方形または一般的に砂時計型であり得る。しかしながら、限定されな
いが、円、楕円、正方形、三角形などを含む他の形態も考慮される。汚物通過部
材60が肛門、尿道または膣のような身体の異なる部分に近接して適合すること
を可能とする他のより複雑な形態もまた考えられる。1つの好ましい態様におい
て、汚物通過部材60は長方形であり、約10cm×約30cmの寸法を有する
【0060】 汚物通過部材60は、弾性体、スリット、3次元形状などの様な他の形態また
は適合要素をも含み得る。更に、汚物通過部材60は、おむつ、失禁着衣、下着
等のような製品に汚物通過部材60を結合させるためのファスナーを含み得る。
その様なファスナーには、限定はされないが、ボタン、ジッパー、テープ、フッ
ク・アンド・ループ・ファスナー、スナップ、バックルなどが含まれ得る。
【0061】 本発明の特定の態様が例示され、記載されてきたけれども、当業者にとっては
、さまざまの他の変更および修正が発明の精神および範囲から逸脱することなく
なされ得ることが明らかであろう。それゆえ、本発明の範囲内にあるすべてのそ
のような変更および修正を特許請求の範囲の中でカバーすることが意図されてい
る。
【図面の簡単な説明】
明細書は本発明とみなされる主題を特別に指摘し、明確に権利請求する特許請
求の範囲を含むけれども、本明細書の記載は、同様の名称が実質的に同一の要素
を称するために用いられる添付の図面とともに理解される以下の記述からよりよ
く理解されるであろうと思われる。
【図1】 図1は、本発明の1つの態様を含むおむつの平面図である。
【図2】 図2は、着用者に対して形状が適合するであろうものとして示された本発明の
1つの態様の断面図である。
【図3】 図3は、本発明の、方向について優先性のある汚物通過部材の1つの態様の平
面図である。
【図4】 図4は、図2において示された、方向について優先性のある汚物通過部材の断
面図である。
【図5】 図5は、方向について優先性のある汚物通過部材の別態様の断面図である。
【図6】 図6は、本発明の別態様の平面図である。
【図7】 図7は、本発明の方向について優先性のある汚物通過部材の1つの態様の部分
拡大図である。
【符号の説明】
20…おむつ、24…トップシート、26…バックシート、28…吸収性コア
、30…サイドパネル、32…弾性脚部カフス、34…弾性腰部要素、40…フ
ァスナーシステム、60…汚物通過部材、68…汚物抵抗性物体、80…身体粘
着組成物、86…網状不溶性部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W (71)出願人 ONE PROCTER & GANBL E PLAZA,CINCINNATI, OHIO,UNITED STATES OF AMERICA (72)発明者 ロー、ドナルド・キャロル アメリカ合衆国、オハイオ州 45069 ウ エスト・チェスター、アンバーウッド・コ ート 6324 (72)発明者 シュミット、マティアス ドイツ連邦共和国、デー − 65510 イ トシュタイン、アルトケーニヒベーク 3 (72)発明者 テズ、ビクトル・ベニアミノビッチ ロシア共和国、196066 サンクト・ペテル ブルグ、レンソベタ・ストリート 27、ア パートメント 95 (72)発明者 リトビン、サイモン・ソロモノビッチ アメリカ合衆国、マサチューセッツ州 02468 ニュートン、キッピー・ドライブ 4 (72)発明者 ピニャイエフ、アレクセイ・ミハイロビッ チ アメリカ合衆国、オハイオ州 45215 シ ンシナティ、タウン・コモンズ・ウエイ 83、アパートメント 31 (72)発明者 コムジャコフ、オレグ・ニコラエビッチ ロシア共和国、195271 サンクト・ペテル ブルグ、ザムシナ・ストリート 50、アパ ートメント 27 Fターム(参考) 3B029 BA17 BB05 BC05 4C003 AA06 AA11 CA04 FA01 GA02 4C098 AA09 CC02 CC07 DD04 DD05 DD10 DD25 DD26 DD27 DD30

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1腰部領域、反対側の第2腰部領域、第1腰部領域と第2
    腰部領域の間に配置されるクロッチ領域を有する吸収製品であって、その吸収製
    品は、 液体不透過性バックシート材料、 身体に面する表面および反対側の着衣に面する表面を有する方向について優先
    性のある汚物通過部材を含み、方向について優先性のある汚物通過部材の身体に
    面する表面のすくなくとも一部が、身体滲出物が着用者の皮膚から一般的に離れ
    る第1の方向に方向について優先性のある汚物通過部材を通過することを可能と
    する様に身体滲出物と接触するとき溶解することが可能である可溶性材料を含み
    、方向について優先性のある汚物通過部材の着衣に面する表面のすくなくとも一
    部が第1の方向と一般的に反対側の第2の方向に身体滲出物が貫通することに抵
    抗するバリア材料を含み、汚物で活性化されるバリア部材が吸収製品のクロッチ
    領域のすくなくとも一部に配置されることを特徴とする吸収製品、および バックシートと方向について優先性のある汚物通過バリア部材との間に位置す
    る吸収性コア を具備する吸収製品。
  2. 【請求項2】 方向について優先性のある汚物通過部材のすくなくとも一部
    と吸収性コアのすくなくとも一部との間に位置するトップシートをさらに含む請
    求項1記載の吸収製品。
  3. 【請求項3】 製品が着用されるとき、方向について優先性のある汚物通過
    部材と吸収性コアとの間に位置するボイドをさらに含む請求項1または2記載の
    吸収製品。
  4. 【請求項4】 方向について優先性のある汚物通過部材と吸収性コアとの間
    に位置する離間部材をさらに含み、製品が着用されるときその離間部材が吸収性
    コアから方向について優先性のある汚物通過部材のすくなくとも一部を離間させ
    る、請求項1ないし3のいずれか1項記載の吸収製品。
  5. 【請求項5】 身体の滲出物が着用者の皮膚に接触することを防止する製品
    であって、 身体に面する表面および反対側の着衣に面する表面を有する方向について優先
    性のある汚物通過部材を備え、 方向について優先性のある汚物通過部材の身体に面する表面のすくなくとも一
    部が、身体滲出物が着用者の皮膚から一般的に離れる第1の方向に方向について
    優先性のある汚物通過部材を通過することを可能とする様に、身体の滲出物と接
    触したとき溶解し得る可溶性材料または身体の滲出物において見出される酵素と
    接触したとき分解する酵素分解性材料を含み、 方向について優先性のある汚物通過部材の着衣に面する表面のすくなくとも一
    部が第1の方向と一般的に反対側の第2の方向に身体滲出物が貫通することに抵
    抗するバリア材料を含むことを特徴とする製品。
  6. 【請求項6】 可溶性材料が、好ましくはポリビニルアルコール、セルロー
    ス性材料、でんぷん、ポリビニルアニリン、ポリアクリルアミド、アルギネート
    および水溶性アルキド組成物、およびそれらの誘導体からなる群より選択される
    水溶性材料、または溶解性材料が不溶性から可溶性に変化するしきい値を有する
    塩濃度感受性材料、好ましくはクラウンエーテル、または、可溶性材料が不溶性
    から可溶性に変化するしきい値を有する、好ましくはワックス、ペクチンまたは
    ゼラチンからなる群より選択される温度感受性材料を含む、請求項1ないし5の
    いずれか1項記載の製品。
  7. 【請求項7】 可溶性材料がフィルムを含む請求項1ないし6のいずれか1
    項記載の製品。
  8. 【請求項8】 可溶性材料が、可溶性材料が不溶性から可溶性に変化するp
    Hしきい値を有するpH感受性材料を含み、pHしきい値が約5.5ないし約8
    .5であり、可溶性材料が好ましくは、ポリアクリルアミド、フタレート誘導体
    、ホルマリン処理されたゼラチン、シェラック、ケラチン、セルロース誘導体、
    ポリアクリル酸誘導体および酢酸ビニルからなる群より選択される請求項1ない
    し7のいずれか1項記載の製品。
  9. 【請求項9】 可溶性材料の溶解性を変化させるように身体の滲出物と接触
    したとき製品の温度、塩濃度、pHの変化をもたらす方向について優先性のある
    汚物通過部材に隣接して配置される酵素をさらに含む請求項6または8記載の製
    品。
  10. 【請求項10】 可溶性材料に隣接して配置される加水分解基質をさらに含
    み、その加水分解基質は、可溶性材料の溶解性を変化させるように大便の酵素に
    より加水分解されたとき製品の温度、塩濃度、pH変化をもたらす請求項6また
    は8記載の製品。
  11. 【請求項11】 バリア材料が、シリコーン、オイル、ワックス、およびポ
    リテトラフルオロエチレン系組成物からなる群より選択される請求項1ないし1
    0のいずれか1項記載の製品。
  12. 【請求項12】 方向について優先性のある汚物通過部材の身体に面する表
    面上にあるかまたはそれと一体である身体粘着組成物をさらに含み、その身体粘
    着組成物は好ましくは、ゼラチン、シリコーン、オイル、ワックス、ヒドロコロ
    イド、およびヒドロゲル接着剤からなる群より選択される請求項1ないし11の
    いずれか1項記載の製品。
  13. 【請求項13】 身体粘着組成物が方向について優先性のある汚物通過部材
    の身体に面する表面の周囲のすくなくとも一部に近接して配置される請求項12
    記載の製品。
  14. 【請求項14】 可溶性材料または酵素分解性材料が、製品が着用されると
    き着用者の肛門または尿道に近接するように位置する請求項1ないし13のいず
    れか1項記載の製品。
  15. 【請求項15】 方向について優先性を有する汚物通過部材が空隙を有する
    網状不溶性部材を含み、空隙のすくなくとも一部がその中に配置される可溶性材
    料または酵素分解性材料を有する請求項1ないし14のいずれか1項記載の製品
  16. 【請求項16】 方向について優先性を有する汚物通過部材が少なくとも1
    つのスリット、ホール、穿孔または柔弱化された領域を含む請求項1ないし15
    のいずれか1項記載の製品。
  17. 【請求項17】 優先性のある汚物通過部材のすくなくとも一部が弾性的に
    伸長性である請求項1ないし16のいずれか1項記載の製品。
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