JP2002518809A - 荷電粒子に関する装置および方法 - Google Patents

荷電粒子に関する装置および方法

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Abstract

(57)【要約】 荷電粒子に作用する装置は、特に質量分析装置に応用される。細長磁極(311)の配列は、自身の長手方向軸(350)の方向で長手方向に延長しており、また、この長手方向軸を含み、基準表面の各側部上にある磁極(311)が配列中を通過する対称性の基準表面(320)を有している。荷電粒子(314)が磁極配列のフィールド中で前記の長手方向軸(350)から空間置きされた位置で進入、または発生する。この磁極配列は、荷電磁気粒子が磁界によって課せられた湾曲運動で通過する磁界の拡張領域を、湾曲した磁界(312A、312B)となる進入領域と退出領域(312A、312B)と共に両極(311A、311B)間に提供し、これによってフリンジフィールド中をこの進入領域又は退出領域に対して垂直な角度で通過する荷電粒子のビームを収束させたり発散させたりするような配列となっている。この装置は、ビーム(314)の一般的な伝搬方向に沿った様々な焦点(331)のところに粒子のビームを収束させることによって、基準表面(320)に対して横断方向の平面上におけるパラメータ依存分散によってビームから粒子の必要とされる種を選択する解像手段(332)を含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は荷電粒子に作用する装置および方法に関する。本発明はより特定的に
は、これに限られないが、磁界を用いて、荷電粒子ビーム、または荷電粒子ビー
ムの連続体を質量(及びエネルギ)に依存して収束させ、これによって質量分析
された荷電粒子、典型的には正イオンの非常に大きいビーム電流が、公称のビー
ム方向を含む平面上で質量分散平面に対して直角な粒子電流分布になんら大きい
変化をもたらすことなく複数スロット供給源から抽出し、また、伝達されること
ができるようにする荷電粒子収束システムに関する。より特定的には、1連の均
一なリボン状イオンビームを複数のスロットイオン供給源から抽出して、質量分
析して、このリボン状ビームの均一性と形状を妨害することなく高いビーム純度
を達成することが可能である。他の態様における本発明は:光学素子に類似した
素子をシステムの1部として用いて、特定の要件と状況に対して最適な性能を達
成する手段と;連続して形成されると好ましくない結果をもたらしかねないシス
テムから伝達されない粒子質量を除去する手段と;発生した大電流が半導体ウエ
ハ又は平坦パネルディスプレイ基板上で表面帯電問題を引き起こさないように防
止する手段と;本発明を成功裏に適用するために必要なイオン供給源と抽出条件
を達成する手段と;に関する。
【0002】 本明細書の最後に、その内容を参照してここに組み込む、本発明の理解の支援
となる本発明中で引用される参考文献のリストが記載されている。
【0003】 (背景技術) イオンはイオン供給源[1]から抽出されて磁気で分析されて、質量分離を達
成し[2]、これによって、重要な商業例である半導体ウエハ、太陽電池及び平
坦パネルディスプレイの素材となる様々な基板に注入する際に用いることができ
る高純度で方向付けされたイオン(通常は正イオン)のビームを発生する。既存
の技術では、1つのイオンビームの発生と分析にだけシステムを使用するように
制限し、その1つのイオンビームのサイズ(及びビーム電流)にかなりの制限が
ある「従来型の質量分離」光学[3]と言われる、分析システムが圧倒的に用い
られている。
【0004】 US−A−4 578 589号では、リボン状ビームがそのリボン状ビーム
を発生するスロットに対して直角な平面上での分散によって分析される、荷電粒
子から成る質量分析済みリボン状ビームを発生する従来型の装置が最初に記載さ
れている。この後に、リボン状ビームがそのリボン状ビームを発生するスロット
に対して平行な平面上での分散によって質量分析されるその先行特許が記載され
ている。この第1の周知のシステムをここで、本明細書の図1a〜1cを参照し
て簡単に説明し、それに次いで、第2の形態を有する周知の装置を本明細書の図
1d〜1eを参照して説明する。
【0005】 図1aに、従来型の質量分離器の分散平面(すなわち、イオンビームが、その
(質量)x(エネルギ)の積と帯電状態に従って多くの方向に分散する平面)を
示す。このイオンビームはイオン発生源[4]から円形ビームとして抽出するこ
とが可能であるが、大ビーム電流が必要とされる場合には、その大電流は通常は
長尺のスロット(この文脈では、アスペクト比で一般的に10:1以上)から抽
出されることになっている。イオン発生源11は、イオン発生源アパーチャ12
(円形又は長尺のスロット)から電気的にバイアスされた抽出電極13を用いて
抽出して、一般的にイオン発生源抽出領域から発散するイオンビーム14(これ
は抽出電圧によって決まるエネルギを有している)を形成するイオンを発生する
。次に、このイオンビームは、図1bの側面図にも示すように分析磁石15の両
極間を通過するが、この場合、このビームは平行なリボン状ビーム14Aである
。この磁石は2つの機能、すなわち、質量分散を達成する機能と解像スロット1
6で質量分析ができるようにビームを収束させる機能を有している。少し低いイ
オン質量(大きい角度で偏向される)も少し高い質量(小さい角度で偏向される
)も伝達されないように解像スリットを介して収束させる必要がある。この分析
技法では、複数のイオンビーム(図1aの分散平面上で見た場合)を用いること
は不可能であり、抽出スロット平面上でのビームのサイズは磁石の極のギャップ
のサイズによって制限される。この磁石のサイズ、したがってそのコストは、さ
らにその消費電力(電磁石のそれ)は重要な商業的考慮要件である。この状況を
改善するために用いられてきた1つの技法を図1cに示す。磁石極のギャップ中
にビームのクロスオーバを有する長尺の抽出スロット(「リボン状平面」と呼ば
れる)の軸を含む平面上で集中リボン状ビームを発生する湾曲抽出形状[5]を
用いると、特定のサイズを有する極ギャップを介してしか伝達されないビームの
サイズを増大させる。この場合には一般的であるが、平行ビームを必要とする場
合、平行ビームを発生するリボン状平面上で収束する光学素子17(例えば湾曲
電極加速システム[5])が解像スリットの背後に必要となる。再度図1aを参
照すると、通常は少ない(典型的には1〜3度の半角)である分散平面上での発
散はイオン注入においては容認されるかも知れないが;もし容認不可能であれば
、分散平面上における光学素子18を用いて、平行ビームを目標19に到達する
前に作成すればよい。光学素子17と18は互いに分離していてもよいし1つの
光学素子に一体化してもよい。
【0006】 従来型の質量分離光学系で課せられる電流制限を克服するために、本発明者に
よる(US−A−4,578,589号に記載の)以前の発明[6]では、分散
平面上に(又はこれに平行に)長尺のイオン発生スロットを置くことによって改
善している。これによって、分析磁石で必要とされるスロットの長さと極ギャッ
プ間における実行上の相関関係が取り除かれ、また、1連の長尺スロットからの
ビームを分析することが可能となった。図1dに、長尺スロット22と抽出電極
23を介してイオン発生源21から離れて、分析磁石25に入る(分散平面上の
)平行ビーム24Pを有するこのようなシステムの分散平面を示すが、ここで、
見かけ上の物体の位置は無限遠にある。このスロットの長さは、解像スリット2
6の(イオンビームシステムの残余の部分の各容認性から見ての)容認可能な発
散度と磁石の出口から解像スリットに至る最大の容認可能長によって制限される
だけである。互いの上に積み重ねられた複数のスロットは分散平面上で同じ形状
を見る。図1eに、長尺のスロットの軸に沿った側面図を示すが、ビームライン
は図示しやすいように1つの平面に折り曲げられていない。発散ビーム24Dは
イオン発生源21から離れるところが示されているが、その取り出しアパーチャ
22とビームが抽出電極23を形成している。ビームは、(その特定の進入角度
となるように)集中レンズ27Aを発生する(有用な集中又は発散収束[7]を
達成するためのよく知られた技法)角度付き進入分析磁界に進入するが、それに
よってビームの発散がかなり減少し、次に角度付き退出領域25Bと27Bによ
り収束し、理想としては、ほぼ平行なビームとなる。図1fに、3つの取り出し
アパーチャ22からの複数(3つ)ビームレットのビーム24Mの発生源から磁
石までの図を示す。抽出領域における各ビームレットの方向は、分析磁石を最適
に伝達するように選ばれる。
【0007】 上記の2つの質量分析技法は、全体的なシステム設計に関する周知の関連の先
行技術を代表している。他の関連先行技術には、既述の角度付き進入収束[7]
や、磁石多重極収束などがある。
【0008】 磁石多重極収束は加速器ビームライン[8]では一般的に用いられているが、
四極子レンズが最も一般的に用いられている。このレンズを図2に示す。z軸3
0(x軸とy軸に対して垂直)の方向に走行するビームは、2つの収束平面yz
31とxz32の作用を受ける。磁化の方向とz軸に沿ったビーム方向と粒子充
電極性によって、これらの平面の内の一方は発散レンズとなり、他方は集中レン
ズとなる。2つの四極子レンズを磁極性が交番するように組み合わせて用いると
、双方の平面上における全体的な収束は集中的なものとなる[9]。この先行技
術によるこれらのレンズの重要な使用法の側面は、荷電粒子の伝搬の一般的な方
向はレンズの軸30のz方向に沿っており、円対称のビームであるという点であ
る。
【0009】 あらゆる既存の先行技術の制限は、高ビーム電流を発生する操作に伴う高いコ
ストであり、この状況は、低エネルギイオンビームに対する需要が増すに連れて
ますます厳しいものとなってきている。低エネルギの必要性のため、結果として
のビーム電流損失を伴う抽出電流を低下させる[10]ことになるが、ここでは
、本発明者の以前の特許[6]で述べた「加速/減速」抽出又は、抽出の後並び
に磁気分析の前もしくは後におけるビームの分離減速方法[11]が用いられて
いる。これらの技法は、空間電荷問題による制限と、ビーム中の電流密度を最大
化して全体的なビーム電流を最大化しようとすることによるビームの収差と、に
よる制限を受ける。
【0010】 これらの問題は、全く分析をしないことによって又は、イオン発生源の取り出
しスロットの長さを制限しない又はスロットの数を制限しない分析形状を考案す
ることによって克服することができる。一般的な結論としては、第1のオプショ
ン(質量分析無し)は、ビーム純度に関する要件があまりに厳しすぎるため集積
回路技術の場合実行不可能である。基本的に要望性よりコストという観点から、
平坦パネルディスプレイ注入の場合には実現可能であると考えられている。
【0011】 このビーム電流制限に対する理想的な解決策は、イオン発生源の取り出しスロ
ットの数や長さに関係なく用いることが可能な質量分析技法である。
【0012】 第1の主要な態様では本発明によれば、荷電粒子の質量及び/又はエネルギ及
び/又は帯電状態を含む1つ以上のパラメータに依存してこの荷電粒子に作用す
る装置が提供されるが、この装置は:自身の配列の伸張方向で長手方向に延長す
る細長磁極から成る配列、すなわち、この磁極の配列の伸張方向に延長し、自身
の各側部上にある少なくとも1つの磁極がこの配列を通過している基準表面を含
む配列と;磁極配列の磁界に進入する又はこの磁界から発生する荷電粒子を提供
する手段であり、この磁極が、基準平面に平行な又は実質的に平行で磁極配列の
伸張方向以外の運動方向を有する磁極配列中で移動している荷電粒子に対するパ
ラメータ依存する方向変化を与えるような前記の伸張方向に直角な平面上におけ
る構成を有している、前記手段と;を備え、これによって、パラメータに依存し
て荷電粒子を選択することが、基準平面に対して横断方向の平面上におけるパラ
メータに依存した分散によって達成される。
【0013】 また、本発明のこの態様によれば、荷電粒子の質量及び/又はエネルギ及び/
又は帯電状態を含む1つ以上のパラメータに依存してこの荷電粒子に作用する装
置が提供されるが、この装置は:配列の長手方向軸方向で長手方向に延長する細
長磁極から成る配列、すなわち、この長手方向軸を含む又はこれと実質的に平行
で、自身の各側部上にある少なくとも1つの磁極が配列を通過する基準平面を有
する配列と;前記の長手方向軸から空間置きされた位置で磁極配列の磁界に進入
する又はこの磁界から発する荷電粒子を提供する手段であり、この磁極が、基準
平面と平行な又は実質的に平行で磁極配列の前記の長手方向軸の方向以外の移動
方向で磁極配列中で移動する荷電粒子に対するパラメータに依存した方向変化を
与えるような前記長手方向軸に直角な平面上の構成を有する、前記手段と;を備
え、これによって、パラメータに依存した荷電粒子の選択が、基準表面に対して
横断方向の平面上でのパラメータに依存した分散によって達成される。
【0014】 本発明のこの態様と他の全ての態様に関連して、本発明の特徴を本発明による
装置に関して本書に記載する場合、このような特徴もまた、本発明による方法に
関連して与えられるものであり、また、このような方法もこの特徴に関連して与
えられることを理解すべきである。
【0015】 また、本発明の特徴を様々な態様に関連して記載することが望ましい又は必須
である場合、本発明による態様のこれらの特徴の内のどの1つ以上も、その特徴
以外の1つ以上のあらゆる特徴と組み合わせて本発明に従って与えられることを
理解すべきである。
【0016】 特に、本発明の第1の態様と関連して、荷電粒子の質量及び/又はエネルギ及
び/又は帯電状態を含む1つ以上のパラメータに依存してこの荷電粒子の作用す
る本発明による方法ががまた提供されるが、本方法は:配列の伸張方向で長手方
向に延長する細長磁極の配列、すなわち、この配列の伸張方向に延長し、自身の
側部にある少なくとも1つの磁極がこの配列を通過する基準表面を有する配列を
提供するステップと;この磁極配列の磁界に進入する又はここで発生する荷電粒
子を提供するステップと;この基準表面上又はこれと実質的に平行で磁極配列の
前記の伸張方向以外の移動方向で磁極配列中で荷電粒子を移動させるステップと
;前記の伸張方向に直角な平面上にある磁極構成によって発生した磁界によって
荷電粒子の運動をパラメータに依存して方向変化させるステップと;前記の基準
表面に対して横断方向の平面上でのパラメータ依存した分散によって荷電粒子を
パラメータに依存して選択するステップと; を含んでいる。
【0017】 この基準表面は、磁極の配列を通過する仮想表面から成り、また、本発明の特
徴を説明するという目的のために定められていることを理解すべきである。前記
の基準表面は物理的な物体の表面に限られない。本発明の全ての態様において、
細長磁極の配列は、この磁極配列の前記の伸張方向を定める長手方向軸を有する
のが望ましい。この配列の前記の長手方向軸は基準表面に含まれたり、又は、基
準表面から空間置きされたりこれと平行であったりする。
【0018】 本態様では本発明の多くの変更例が提供される。磁極配列中を移動する荷電粒
子は磁極配列を通過する荷電粒子のビームから成ったり、また、磁気粒子が磁極
配列内のある領域中で発生したりする。このパラメータ依存式選択の最も一般的
な使用法は、例えば、選択されたイオンビームをイオン注入のために発生する質
量分析、すなわち質量分光計や質量分離器で使用することである。
【0019】 磁極配列の長手方向軸は、直線の長手方向軸であったり湾曲した長手方向軸で
あったりする。例えば、細長磁極は直線でも湾曲していてもよい。この長手方向
軸は円の全て、又は1部、又は他の曲線を構成したりする。同様に、基準表面は
平面、すなわち平坦表面であったり、代替例では、例えば部分的に球形もしくは
円筒形の表面などの湾曲した表面であったりする。
【0020】 この長手方向軸に直角な平面上にある磁極構成は、基準表面の両側で幾何学的
対称性を有する、すなわち、極の磁気的方位が対称的であろうがなかろうが、物
理的構成部品の対称性は基準表面の周りの対称性である。このような場合、基準
表面は、配列の幾何学的対称性を成す基準表面を形成する。
【0021】 特定の好ましい形態では、磁極の配列は、荷電磁気粒子が磁界による湾曲運動
を課せられて通過する拡張された磁界領域が、荷電粒子のビームの収束及び/又
は発散、また、基準表面に対して横断方向の前記の平面上における荷電粒子のパ
ラメータ依存の発散のための湾曲した磁界を提供する進入領域及び退出領域と共
に両極間に提供されるような配列となっている。パラメータ依存発散とは、異な
ったパラメータを有する粒子には、磁極配列によって発生する運動方向の変化も
異なるということである。本発明による実施形態で最も一般的なことは、ビーム
の粒子が磁極配列の効果によって収束し、パラメータ依存発散によって粒子のビ
ームがビームの一般的な伝搬方向に沿った様々な焦点に収束するように配置され
ているという点である。このような配置においては、1つ以上のバリヤを提供し
て、1つ以上の分析アパーチャを特定のビーム中の所望の種の焦点に提供するの
が望ましく、この1つ以上のバリヤがビームの一般的な伝搬方向に沿って整合さ
れるのが望ましい。
【0022】 特定の好ましい形態では、磁極の配列が、基準表面上又はこれと実質的に平行
な運動方向で運動している荷電粒子が磁界による湾曲運動を課せられる拡張され
た磁界領域が、基準表面に直角な平面上で湾曲した湾曲磁界を提供する、この湾
曲磁界を通過する荷電粒子のビームを自身に対して垂直の角度で収束させたり発
散させたりする進入領域及び退出領域と共に両極間に提供されるような配置とな
っている。1部の実施形態では、この拡張領域もまた、基準表面に対して直角な
平面上で湾曲した湾曲磁界を有している。
【0023】 本発明による実施形態では一般的に、複数磁極配列すなわち多重極とも呼ばれ
る磁極の配列は、長手方向軸(対称軸であったりする)に対して直角の平面上に
分配された磁極から成る配列を含み、その形状は収束要件に適した形状であって
、この収束要件で決まる距離だけ離れた磁石の直線又は湾曲した軸方向に沿って
延長したものであり、これらの極のこの形状と強度はこの多重極軸に適合してい
る。したがって、多重極を含む平面上には発散はない。公称のビーム方向が軸に
沿っている従来の方法で多重極を用いる場合、この極配置は通常は、円の弧の周
りに分配された極性が交番する極の内の1つである。本発明の好ましい形態では
、自身同士間に幾何学的対称性を有する平面を有する2つの直線状又は湾曲した
線に1連の極が配置された形状は、この幾何学的対称性の平面上で公称のビーム
方向を有する最も一般的な形状(この形状には限られないが)である。この幾何
学的対称平面上にある両極は磁化の方向が類似しているか又は反対方向であり、
このためレンズ作用が全く異なった種類のものとなっている。この多重極レンズ
作用の最も単純な形態は、ビームが自身を通過する際に偏向(角度付き進入/退
出フリンジフィールド収束)するように類似の磁化方向と自身同士間に拡張した
磁界領域を有する双極子である。この先行技術では、その発散平面は可変強度双
極子(くさび形磁石)の幾何学的対称平面にあり;本発明によるこの態様の好ま
しい実施形態では、双極子はその長さと適合した特性を有しているため、この平
面上では発散はない。
【0024】 磁極は電磁気的に生産することが可能であり、また永久磁石とすることもでき
る。
【0025】 本発明の好ましい形態における重要な態様は、それが質量に依存し、また、ビ
ーム分析の方法として用いられることである。「質量依存」という用語は、真の
状況を簡略化して述べたものである。荷電粒子の経路は、質量だけではなく粒子
のエネルギと帯電状態にも依存する。イオン発生源から抽出されたイオンビーム
は、イオン種の加速電圧と帯電状態で決まるエネルギを有している。
【0026】 本発明によれば、第2の主要な態様では、荷電粒子のビームの粒子を、粒子の
質量及び/又はエネルギ及び/又は帯電状態を含む1つ以上のパラメータに依存
して選択する装置が提供されるが、この装置は自身の伸張方向で長手方向に延長
する細長磁極から成る配列、すなわち、伸張方向に延長し、自身の各側部にある
少なくとも1つの磁極がこの配列を通過する基準表面を有する配列を備え;これ
らの磁極は、基準表面上又はこれと実質的に平行で磁極配列の伸張方向以外の一
般的な伝搬方向で磁極配列を通過する荷電粒子ビーム又は荷電粒子ビームの連続
体をパラメータに依存して収束させるような前記の伸張方向に直角な平面上にお
ける構成を有しており;前記の基準表面が磁極配列に関して幾何学的対称性を有
する表面であり、磁極配列の構成が、幾何学的に対称な表面に対して直角な平面
上におけるパラメータ依存の分散と収束を用いることによって分析を達成するよ
うな構成である;ことを特徴とする。
【0027】 この幾何学的に対称な表面は、荷電粒子ビームの一般的な伝搬方向の直線であ
るのが望ましいが、この方向に対して直角な平面上で湾曲していてもよい。
【0028】 第3の主要な態様では本発明によれば、粒子の質量及び/又はエネルギ及び/
又は帯電状態を含む1つ以上のパラメータに依存して荷電粒子ビームの粒子の選
択をする装置が提供されるが、本装置は、配列の伸張方向で長手方向に延長する
細長磁極の配列、すなわち配列の伸張方向で長手方向に延長し、基準表面の各側
部上の少なくとも1つの磁極が配列を通過する基準表面を有する配列を備え、磁
極が、磁極配列の長手方向以外で基準平面上又は事実上それに平行な方向に磁極
配列内を運動する荷電粒子にパラメータ依存の方向変化を与えるような構成を前
記伸張方向に直角な平面上に有し、この構成が、ビームの全体の方向又は伝搬方
向に垂直な細長い断面を有する荷電粒子ビームの配列を通過することが可能とす
るような構成であり、その細長い断面がその基準平面上に又はそれに平行な方向
に延びており、これによって、基準平面に対して横断方向の平面上でのパラメー
タ依存の分散によって荷電粒子のパラメータに依存した選択を達成することがで
きる。
【0029】 基準平面に対して横断方向の方向に事実上延長された荷電粒子ビームの細長い
断面は、通常「リボン状」ビームと呼ばれるものによって与えられる。リボン状
ビームは、ビームの全体的な伝搬方向と直交する方向に湾曲することができる(
湾曲ビーム)。均一なリボン状ビームは、均一リボン状ビームとしてレンズシス
テムを通って伝搬される。分析している磁界が長い抽出スロットの軸に平行な主
成分を持たず(従ってスロットの長さと磁極のギャップとのあいだの不調和を回
避し)、分散平面が2つの極間の幾何学的対称性平面に平行ではないという点で
、この形態における本発明の分散特性は従来型の質量分離器の光学系とは異なる
が、分散平面がスロットと直交し得るという点では類似している。本発明のこの
態様の分散平面はスロットを含む平面上には決して無く、そのために、分散平面
が抽出スロットの平面上にあるという事実によって規定される他の従来型解析技
術とは異なる。
【0030】 第4の主要な態様では本発明によれば、粒子の質量及び/又はエネルギ及び/
又は帯電状態を含む1つ以上のパラメータに依存して荷電粒子に作用する装置が
提供されるが、その装置は、配列の長手方向に延長する細長磁極の配列、すなわ
ち、長手方向軸を含み、基準表面に直角な共通の磁化方向を有する両極を有する
基準表面の各側部上にある等しい数の磁極が配列を通過する基準表面を有す配列
を備え、この磁極配列は、荷電粒子が磁界によって課せられた湾曲運動で通過す
る磁界の拡張領域を、基準表面に対して横断方向の平面上で荷電粒子のパラメー
タ依存分散を与える湾曲磁界となる進入領域と退出領域と共に両極間に提供する
ような配列であり、磁極配列は磁界の初期拡張領域、1つ以上の中間領域、及び
磁界の最終拡張領域を有し、装置は、初期拡張領域内へ入る又はそこから発する
荷電粒子を生成する手段を持ち、磁極は、基準表面上又は実質的にこれと平行で
、しかも磁極配列の伸張方向とは異なった運動方向で初期拡張磁界領域から移動
、これによってこの拡張領域から配列の長手方向軸に垂直な角度で退出し、配列
の中間領域を通過し、最終領域とは反対の磁極性を有する最終拡張磁界中に移動
する荷電粒子に対してパラメータ依存の方向変化をもたらすような構成を前記伸
張方向に直角な平面上に有し、これによって、荷電粒子のパラメータに依存した
選択を、基準平面を横切る平面上でのパラメータ依存分散によって達成すること
が可能となる。
【0031】 粒子が均一磁界の初期拡張領域から発する場合、本発明のこの態様の重要な特
徴は、荷電粒子ビームの一般的方向が磁界の拡張領域を通過するする際に連続的
に変化し、また多重極領域を通過する際にはより少ない程度に変化することであ
る。従ってビームに対する単数の「一般的方向」という概念は全体として適切で
はない。(後述するような)フリンジフィールド内への角度を成す進入が集中収
束又は発散収束にとって必要な条件であるのと同様に、「極配列の直線的又は湾
曲した軸から垂線までのある角度で」ビームが極配列を通過するという条件は、
強い収束にとって必要な条件である。ビームは連続的に方向を変化させていると
いうだけの理由で、なんらかの弱い2次収束がビームに対してさえも起こりうる
【0032】 ビームに対する「伝搬の一般的方向」という概念は、ビームが磁界の無い空間
内から発する場合には適切である。従ってこの第4の態様によれば、荷電粒子は
粒子ビームとして例えば初期拡張領域内に進入することができる、又は粒子は磁
界の初期拡張領域内で発生することができる。また最終拡張領域内で運動する粒
子は、その領域を離れてそれから他の構成部品に移動することができる、又は例
えば最終領域内の目標へのイオン注入のために、その粒子は最終拡張領域内で用
いることができる。
【0033】 極の第1のセット(進入極)間の拡張磁界領域の重要性は、それが強い収束を
作るのに必要なマルチプル磁極配列を通って進行する方向を作り出して(この拡
張磁界領域に進入するビームが初めはこの進行方向を有していないと仮定すれば
)、マルチプル領域内の磁界の強度とともに(特定の質量、エネルギ及び帯電状
態を有する荷電粒子に対する)レンズの作用の強度を決定することにある。退出
拡張磁界は、ビームが磁界領域を離れるときにその角度を決定する。
【0034】 本発明の第4の態様に用いられる好ましい特徴は、磁界の初期拡張領域及び最
終拡張領域が基準平面に直交する平面に関して実質的に対称であるということで
ある。この平面は初期拡張領域及び最終拡張領域から等距離の位置にあることが
望ましい。
【0035】 質量分析システムに進入する均一で平行なリボン状ビームは同じ方向へ進行す
る均一で平行な分析済みビームとして離れるので、この特別の場合は重要である
。進入及び退出磁界が等しいという条件は、等しい磁束を意味する、あるいは望
ましい特殊の場合には磁束密度の分布及び形状が等しい(退出磁界は進入磁界の
鏡像である)ことを意味する。後者の条件によって、複雑な極形状と極の磁性体
をほとんど飽和させる磁界とを用いることが可能となり、またシステムに固有の
対称性のためにパラレルイン/パラレルアウトの特性を維持することが可能にな
る。この磁界配置は本来的に均衡しており、このことは多くの実際的な長所を有
する。
【0036】 本発明の主態様は、質量分析の機能だけでなく、エネルギ分析及び帯電状態分
析の機能をも含んでいる。粒子の初期帯電状態は所与の加速電圧に対するエネル
ギを決定する。帯電状態は(例えば中性ガス分子との相互作用によって)伝達中
に変化し得るが、単一の帯電状態から中性への変化は、イオンにとっては特に重
要である。これによって、引き続く静電加速の後にビーム内での多くの異なった
粒子エネルギに導かれる。例えば低エネルギの半導体注入に対しては、ビームの
減速が望ましい。ビーム中のいかなる中性粒子も減速されないので、ビーム中の
高エネルギイオン不純物は極めて好ましくない。次の等式に従えば、磁気分析は
質量、エネルギ及び帯電状態に対して感度がよい: R=143.95 SQR(MV/e)/B ここでRは磁界内のイオンの円運動の半径であり、Bはガウスでの磁束密度であ
り、Mは原子量単位でのイオン質量であり、Vは加速電圧であり、eは帯電状態
である。
【0037】 従って加速段又は減速段の前後で多重極レンズを用いることによって、(特に
加速又は減速前の)望ましくない帯電状態又は(特に加速又は減速後の)望まし
くないエネルギを有するイオンを濾過して除去することが可能となる。
【0038】 第5の主要な態様では本発明によれば、粒子の質量及び/又はエネルギ及び/
又は帯電状態を含む1つ以上のパラメータに依存して荷電粒子に作用する装置が
提供されるが、この装置は、配列の長手方向に延長する4つの細長磁極の配列、
すなわち、長手方向軸を含み、基準表面の各側部にある2つの磁極が配列を通過
する基準表面を有し、磁極が、基準表面に直角な磁化方向を有する第1の対の両
極間に実質的に均一な磁界から成る第1の拡張領域と、反対の磁化方向を有する
他方の2つの磁極同士間に実質的に均一な磁界から成る第2の拡張領域と、を与
えるような構成を前記長手方向軸に直角な平面上に有し、これら2セットの磁極
間の領域が四極子磁界領域を形成し、磁極が、磁極配列の長手方向軸の方向以外
でかつ基準平面上の又はそれに実質的に平行な方向に磁極配列内で運動する荷電
粒子に対してパラメータ依存の方向変化を与えるような構成を前記長手方向軸に
直角な平面上に有し、荷電粒子は第1の磁界中のパラメータ依存の湾曲軌跡と、
四極子磁界領域に達しない高曲率軌跡と、四極子磁界領域を通過する低曲率軌跡
と、四極子磁界領域中をそれに沿って通過する特定のパラメータに依存する軌跡
と、を移動し、これによって、四極子の軸上に収集手段を置くことによって荷電
粒子のパラメータに依存した収集が達成可能となる。
【0039】 第5の態様は、質量分離又は質量分光測定のために特定の質量種を収集する非
常に高い解像度を有する技法である。それは、ビームが四極子に軸に沿って進行
する際のその不確実な光学のために、イオン注入のためのビーム形成には適して
いない。それはイオンビームシステムの部分(又は全て)であり得、そのレンズ
はイオンビームを分析してそれを目標に送出するために用いられるが、このレン
ズを通過するビームの内容を分析する付加的機能を有している。
【0040】 ビームが多重極「から偏向する」という状況が起こり得る。このような状況は
、進入極の方向が磁化の方向と類似しており、またビームが偏光方向を変える多
重極内の磁界方向になる前に、特定の質量、エネルギ及び帯電状態のビームを多
重極軸に平行に変化させるのに十分なほど進入極の磁界が強くまた広い場合に当
てはまる。極端な場合、ビームは多重極軸方向に沿って進行するという状況にな
りかねない。ビームが多重極領域内にある間になんらかの質量依存の収束を経な
がら、質量のごくわずかの増大によってビームは多重極領域内へ伝達され、また
わずかの減少によって多重極領域への粒子の接近及びそれからの離反が引き起こ
される。
【0041】 第6の主要な態様では本発明によれば、粒子の質量及び/又はエネルギ及び/
又は帯電状態を含む1つ以上のパラメータに依存して荷電粒子に作用する装置が
提供されるが、この装置は、配列の長手方向に延長する4つの細長磁極の配列、
すなわち、磁極配列の伸張方向に延長し、基準表面の各側部にある少なくとも1
つの磁極が配列を通過する基準表面を有し、磁極配列は、荷電粒子が磁界よって
課せられた湾曲運動で通過する磁界の拡張領域を、基準表面に対して横断方向の
平面上で荷電粒子のパラメータ依存分散を与える湾曲磁界となる進入領域と退出
領域と共に両極間に提供するような磁極であり、磁極は、基準表面に対して直角
の磁化方向を有する2つの磁極間に拡張磁界領域を与える構成を前記伸張方向に
直角な平面上に有し、磁極は、磁極配列の長手方向以外で基準平面上又は事実上
それに平行な方向に磁極配列内を運動する荷電粒子にパラメータ依存の方向変化
を与えるような構成を前記伸張方向に直角な平面上に有し、ビーム又は複数のビ
ームが、拡張磁界のパラメータ依存湾曲軌跡と、拡張領域内の高曲率軌跡と、拡
張磁界領域を通過する低極率軌跡と、を移動し、これによって高曲率ビーム軌跡
の反射及び低曲率ビーム軌跡の伝達又は収集によってパラメータ依存のビームの
分離が可能となり、拡張磁界領域は選択的反射鏡として作用する。
【0042】 この態様の最も有用な応用例は、ビームをある角度、例えば45度で多重極拡
張領域に進入させ、それを90度の反射角で反射させて取り出す場合である。こ
れはある値以下の質量を反射し、それ以上の質量を伝達又は収集する。ビームの
形状が許せば、反射ビームの質量依存収束を用いて分析を行うことが可能である
。反射の応用例のためには、多重極は双極子(又は四極子)であるだけでよい。
【0043】 上記の態様で説明された光学系によって、必要な特性を有する目標へ送出する
ことができる質量分析済みビームを達成するために必要な質量依存特性が与えら
れる。本発明を利用するために必要な技法には、望ましくない質量種の除去及び
必要とされる光学系を伴ったビームの形成が含まれる。本発明は単一の多重極レ
ンズ構造体として説明されており;最適な特性を達成するために用いることがで
きるレンズの数と同様に、多重極内の極の数は重要な要件である。
【0044】 磁極の配列は、非垂直な方向で配列に進入するイオン注入ビームに作用するよ
うに置かれ、引き続く実質的に水平な目標へイオンを注入するために、そのビー
ムを偏向させてその領域から実質的に垂直な方向へ退出させるように配置される
のが好ましい。この配置によって、例えば水平な又は事実上水平なコンベヤ上で
移動する水平な又はおおよそ水平な目標内へのイオン注入のための特定の使用法
が見出される。その場合、垂直な又はほぼ垂直な粒子ビームによる注入が望まし
い。これが首尾よく配置されれば通常は、目標の移動するコンベヤベルトの上に
直接置かれた、垂直ビーム発生用の構成部品を提供する必要がある。このことは
ウェハ上に落ちてそれを汚染するという粒子の短所を引き起こす。本発明の実施
形態によって、水平な又はほぼ水平な平面上で注入ビームが発生し、また必要な
角度でビームが反射又は偏向されて事実上垂直に現れることが可能になる。
【0045】 第7の主要な態様では本発明によれば、粒子の質量及び/又はエネルギ及び/
又は帯電状態を含む1つ以上のパラメータに依存して荷電粒子ビームの粒子の選
択をする装置が提供されるが、この装置は、配列の長手方向に拡張する細長磁極
の配列すなわち、磁極配列の伸張方向に延長し、基準表面の各側部にある少なく
とも1つの磁極が配列を通過する基準表面を有し、磁極が、基準表面上又はこれ
と実質的に平行で、しかも磁極配列の伸張方向とは異なった一般的伝搬方向で磁
極配列を通過する荷電粒子ビーム又はビームの連続体をパラメータに依存して収
束させるような構成を前記伸張方向に直角な平面上で有し、この磁極の構成が、
パラメータに依存する位置をクロスオーバに収束させるような構成であり、また
、そのクロスオーバに位置するアパーチャを通る必要な種の粒子伝達を可能にす
る解像構造体が提供される。
【0046】 本発明のこの態様は、幾何学的対称性平面に平行であるが、必ずしもそれに沿
わない全体的伝搬方向を有し、また必ずしも幾何学的対称性平面上ではない位置
でクロスオーバ(収束)に達するビームの一般的な場合をカバーする。
【0047】 本発明の第7の主態様で用いるための好ましい特徴によれば、その基準平面は
磁極配列に関して幾何学的に対称な面であり、解像構造体のアパーチャはその幾
何学的対称性平面上に配置される。
【0048】 この態様は、発生源抽出領域から分散するビームが、レンズ構造体(中心平面
)の対称性平面と一致する又は見かけ上無限遠の目標の位置から来る平行ビーム
(必ずしも中心平面に関して対称でない、又は重要な実用的実施形態ではその一
面に対して完全に対称である)と一致する全体的伝搬方向と見なされる対称軸を
有するような重要な実用的実施形態をカバーする。クロスオーバ(収束)はレン
ズ平面上で起こる。これら2つの形状は、ビームの中央に解像構造体を有し、従
ってビームの中央部分は無くなっている。従ってその構造体は、これらの構造体
を真っ直ぐに保持する張力技術によってできるだけ薄くする必要がある。電極と
しての解像構造体の存在は、それがゼロ(接地)電位の中央領域を生成して、(
空間電荷を減少させるために)抽出領域内のビームの中央への2次電子の注入を
可能にするので、高パービアンス(高い空間電荷)のビームにとっては好都合で
ある(本発明の態様を参照)。一般に空間電荷が本発明では問題にならないこと
に注意することは重要である。その理由は、レンズ領域内には電界が存在せずま
た本発明では比較的低い電流密度のビームを用いることができるので、ビームは
中性化された空間電荷だからである。これは、発生源から目標へ伝達されるビー
ムのサイズ及び数に対する制限が欠如していることによる。
【0049】 解像構造体は、通常はスリットであるアパーチャを通過するビームの伝達を可
能にし、また解像構造体に沿った他の位置にクロスオーバを有する全てのビーム
を取り除く。非常に高い質量のビームは、レンズ平面に沿ってかなりの距離のク
ロスオーバを有するか、又は全くクロスオーバを持たない(抽出領域から発散す
るビームは発散したままであるか、又は限定された場合には平行になる)。これ
らの非常に高い質量のビームは、必要とされる質量のビームの伝達を妨げること
なしに取り除かれなければならない。
【0050】 好ましい特徴に従えば、解像構造体によって妨げられる範囲を超えて軌跡を進
む粒子の伝達を妨げるために、解像構造体を通過する収束ビームの全体的伝搬方
向を横切る平面上に位置する伝達制限構造体が提供される。
【0051】 この技法は、第2のアパーチャを通過できる発散高質量ビームを取り除くよう
には見えない。第2アパーチャに関連した解像構造体の形状が正しく選択されて
いれば、高質量ビームの完全な除去が達成できるように思われる。ある状況下で
は、特にビームが細い(低発散である)場合には、解像構造体なしに第2の伝達
制限アパーチャが用いられる。例えば細いスリットを用いて、それを通って収束
していない粗悪なビームを除去し、また引き続く質量分析に役立つ、不所望ビー
ムの最大発散の低減によって、さらに先のレンズに伝達されるビームの質を改善
する。
【0052】 解像構造体の一部が、発生源の方向へビームの中央の軸に沿ってレンズ進入領
域から離れた磁界の無い領域内へ延長できることが述べられたが、そこでは空間
電荷の電位をビームの中央で低下させながら2次電子をビームの中央を通って抽
出領域の方向に伝達できる。これによって、低エネルギの注入には特に重要な、
高パービアンスの(高い空間電荷の)ビームの発散が低減される。
【0053】 第8の主要な態様では本発明によれば、全体的な粒子の抽出方向を横切る方向
に延びた細長荷電粒子発生源から正の荷電粒子を抽出するための抽出アセンブリ
が提供され、その抽出アセンブリは減速領域に引き継がれる加速領域を有して荷
電粒子ビームを生成するが、その光学系は抽出された荷電粒子の空間電荷によっ
て大きく影響され;アセンブリは浮動電位又は制御された電位の導電性材料の細
長素子を含んでおり、それはビームの中央部にかつ発生源領域の長手方向軸に平
行に配置され、また正イオンを静電的に減速する領域内に又は磁界の無い領域内
に位置しており;その配置によって、細長素子に衝突する荷電粒子によって生成
された2次電子の存在と電極として作用する素子の存在とが組み合わされて、ビ
ーム中央部における空間電荷を減少させ、その結果有効に抽出され得るビーム電
流が増大する。
【0054】 この態様におけるワイヤ又は細片は、特にビームの損失を最小限にするために
それらが非常に細い場合には、引っ張って真っ直ぐに保持できる。これはスパッ
タリングに起因する腐食の問題を引き起こす。本発明の他の態様では、表面が特
に原子又は分子イオンの形態の望ましくない荷電粒子に衝突されて、その結果望
ましくない腐食、例えば表面層及びフレークの形成をもたらす。本発明のように
これらの領域が必要なビームに非常に接近しているときは、これらの粒子によっ
て衝突されている材料は連続的に及び好ましくは自動的に取り替えられるのが望
ましい。
【0055】 第9の主要な態様では本発明によれば、ビームの一般的伝搬方向に垂直な細長
い断面を有する荷電粒子ビームを生成する又はそれに作用する装置が提供され、
そこにおいて装置はビームの長手方向軸に沿って並ぶ細長素子を含み、それは荷
電粒子ビームをインタセプトし、それらを取り除き、又は別様に荷電粒子ビーム
の動作に影響を与えるために用いられ、従ってそれは荷電粒子との接触により劣
化しやすいので、細長素子をその長手方向に移動させて、荷電粒子との接触によ
り劣化したその部分を取り替えるための手段を備えている。この装置は移動する
ワイヤ又は細片を含んでおり、それらは荷電粒子ビームをインタセプトするため
に用いられて、それによってそれらのビームを除去し又は別様に荷電粒子ビーム
の動作に影響を与えて、その除去プロセスによって、破断又は無効果を来たしか
ねない余計な腐食が防止され、又はビーム又はシステムの他の場所で行われてい
る全てのプロセスに望ましくない影響を及ぼしかねない表面物質形成又はフレー
ク形成が防止される。
【0056】 この態様は、ワイヤを真っ直ぐに保持するための張力印加を含むように拡張す
ることができる。解像及び伝達スリット構成部品のような構成部品に対する張力
印加はそれ自体発明的態様と見なし得るが、大きなリボン状ビームを取り扱う場
合にはこれは特に重要である。
【0057】 第10の主要な態様では本発明によれば、ビームの一般的伝搬方向に垂直な細
長い断面を有する荷電粒子ビームを生成し又はそれに作用するための装置が提供
され、そこで装置はビームの長手方向軸に沿って並ぶ細長素子を含んでおり、そ
れは荷電粒子ビームをインタセプトする又は別様に荷電粒子ビームの動作に影響
を与えるために用いられ、また装置は細長素子を真っ直ぐに保持するための張力
印加手段を備えている。
【0058】 1つ以上のワイヤ又は1つ以上の細片の移動と張力印加は1つのさらに発明的
な組み合せである。
【0059】 これまで検討されてきた本発明の重要な態様は、ビームの形成よりもむしろ分
析に関連している。これらの多重極レンズは光学系の中で用いるための汎用ライ
ンレンズであり、それらは別の光学素子内に進入させるために又は目標に送出す
るためにビームを収束又は平行にするために用いることができる。収束は常に質
量に依存しているので、システムの解像力を増大させるための引く続く収束操作
にとっては望ましい傾向が存在する。個々のレンズ/解像スリットの組み合せに
よる解像力は、形状的な要因によって変化する。
【0060】 質量分析とビーム形成の組み合せの最も簡単な例は、強い多重極レンズの使用
である。レンズは例えば発散ビームを集中ビーム又は平行ビームに収束させるた
めに用いられる。前者の場合には、クロスオーバへの収束を解像スリットにおけ
る質量分光測定のために用いることができるが、その結果形成される分析後の発
散ビームはおそらく最終的な要件ではない。ほとんどのイオン注入プロセスに対
しては、理想的なビームは平行ビームである。
【0061】 簡潔化のために、本発明の先行する態様で説明されたタイプの多重極レンズを
ここでは簡単に「ラインレンズ」と呼ぶ。
【0062】 強いラインレンズは、レンズ領域内でクロスオーバが達成され、そのクロスオ
ーバの後にビームが同じレンズ内で収束し続けるようなレンズであると見なされ
る。これは、単一のラインレンズを用いて分析し、それから平行に収束すること
が可能であることを意味する。従って前記の第10の主態様には更なる重要な特
定の態様が存在する。
【0063】 好ましい特徴に従えば、多重極配列内の解像スリットを通って伝達されるビー
ムをさらに引き続いて収束させることによって必要とされる光学的特性を有する
ビームを生成するように、クロスオーバの位置が選択される。
【0064】 最もありそうな「必要とされる光学的特性」は平行ビームである。平行ビーム
が目標に直接送出される場合には、これは特に有用なラインレンズ形状である。
レンズを離れるビームの質は「標準の」レンズほど良好ではないが、質量分散は
優れている。多重極レンズの光学系内で強いレンズを用いる場合、このことを考
慮しなければならない。
【0065】 2つのタイプのラインレンズが、幾何学的対称性平面を横切る極配列の観点か
ら次のように呼ばれる: 2つの幾何学的に対向する極間の磁界が幾何学的対称性平面と交わるような「
横断磁界」ラインレンズ。
【0066】 2つの幾何学的に対向する極間の磁界が幾何学的対称性平面に沿って進むよう
な「軸方向磁界」ラインレンズ。
【0067】 横断磁界ラインレンズは、反射条件への接近によって多重極磁界との相互作用
を生じ、また強化された質量分散を引き起こすので、強いレンズである。所与の
導体電力消費量に対して、横断磁界レンズは一般に軸方向磁界レンズよりも非常
に強い。
【0068】 検討されている本発明の態様はここで、単一ラインレンズからの質量分光測定
とビーム光学系の両方を含んでいる。1つ以上のレンズを用いる理由は多くある
: a) (エミッタンス[1]によって測定された)ビームの質は、達成可能な解
像力[12]を決定する。ビームを狭い伝達制限アパーチャを通過させることに
よって、又はより望ましくは伝達制限アパーチャと解像アパーチャの両方の組み
合せを通過させることによって、エミッタンスを改善できる。こうして収束の第
2段は、入力ビームの改善された質と2重収束の累積効果に起因する強化された
解像力を示すことができる; b) 2レンズ光学系によって複数のクロスオーバが可能となりその結果、イオ
ン衝撃によって生じたかなりの量のスパッタリング物質を生成する抽出領域と第
1レンズ質量分光測定領域、及び目標との間に非常に良好な「非照準線」特性が
得られる。不純物に対する半導体の敏感さのために質量分光測定は必要であり、
従って目標への到達から起因する他の形の汚染を防ぐためにもまた同様に厳しい
予防措置を講ずることが必要である。 c) 磁気ラインレンズからの出力光学系は、引き続く加速段又は減速段の必要
性によって決定される。加速は自然に集中させる収束プロセスなので、発散ビー
ムが望ましい。高パービアンスビームの減速より、空間電荷ビームのブローアッ
プの考慮が優先する。単結晶シリコンの注入においてチャネリング放出が重要で
ある場合には、正確に平行なビームが必要である。この場合「標準の」レンズが
好ましい。 d) イオンビームが、分析システムを通って伝達されるべき必要な種よりもか
なり軽い原子又は分子種のかなりの部分を含む場合、第1レンズはこの種の除去
専用の弱いレンズであることが望ましい。この結果は、そのような軽いイオンが
抽出領域に反射し返されるような横断磁界ラインレンズに対してだけ重要である
【0069】 好ましい特徴に従えば、第1配列を退出するビームのパラメータ依存収束を行
うように配置されたさらに1つ以上の細長磁極及び関連する解像構造体が提供さ
れ、そのために、配列構成要素の組み合せが、スパッタリング等に起因する汚染
粒子のための結合システムを通る照準線を不明瞭にする。
【0070】 2つ以上のラインレンズを用いて特定の光学的要件を実現する各種の方法が存
在する。一般的に、第1レンズは(目標の位置は抽出条件によって決定されるの
で)第1アパーチャを通る必要なビームを収束させるのに適合するように独立に
制御できる必要がある。その次のレンズは独立に制御可能である必要はない。ダ
ブレットレンズとトリプレットレンズは、通常の電源を用いることによって電源
の要件を簡単にすることができるので、必要な導体の数を低減してレンズ系の長
さを短縮できる。
【0071】 その後にダブレットが続く独立した第1レンズから成る3レンズ系の使用例は
、第1レンズの軸が次のダブレットの軸と一致しないような複数レンズを用いる
別の態様を導入する。この非対称の方法の長所は、ビームの中央部における解像
平面の必要性を回避できるということである。空間電荷ビームのブローアップに
起因する抽出発散問題が存在せずその結果極めて低発散のビームを生成するよう
な低パービアンスのビームに対して、このことは特に重要である。最も簡単な例
は第1レンズによって平行ビームに収束されたビームの場合であり;この平行ビ
ームは偏心するダブレットの第1レンズに入るが、そのダブレットの倍率は、幾
何学的に対称なダブレット平面の他の面上で今度は偏心するビームと平行ビーム
−クロスオーバ−平行ビームの形状を与えるように選択される。次に、平行出力
ビームを幾何学的対称性平面の第1の面に返す反復プロセスが続く。このビーム
形状は良好な解像力と優れた照準線状況を与える。
【0072】 第11の主要な態様では本発明によれば、粒子の質量及び/又はエネルギ及び
/又は帯電状態を含む1つ以上のパラメータに依存して荷電粒子ビームの粒子の
選択をする装置が提供されるが、この装置は:配列の第1の長手方向に延長する
細長磁極の第1の配列、すなわち、配列の第1の伸張方向で長手方向に延長する
細長磁極の第1の配列であり、この配列は、第1の伸張方向で延長し、基準表面
の各側部にある少なくとも2つの磁極が配列を通過する第1の基準表面を有し、
磁極が、基準表面上又は実質的にこれと平行で、しかも第1の伸張方向とは異な
った一般的伝搬方向で磁極配列を通過する荷電粒子ビーム又はビームの連続体を
パラメータに依存して収束させるような構成を第1の伸張方向に直角な平面上に
有し、前記第1の基準表面が、第1の磁極配列に関して幾何学的対称性を有する
表面であり、また、磁極の構成が、第1の配列を退出する平行ビームを収束させ
るような構成である第1の配列と;第2の配列の第2の伸張方向で長手方向に延
長する第2の細長磁極配列であり、この配列が、第2の伸張方向に延長し、各側
部にある少なくとも2つの磁極が配列を通過する第2の基準表面を有し、第2の
基準表面が、第2の基準表面に対して平行でまた、これから間隔置きされており
、前記平行ビームが、第2の基準表面中に導入され、これからオフセットされて
いる第1の配列から退出し、第2の配列の磁極が、第2の基準表面上又は実質的
にこれと平行でしかも第2の磁極配列の第2の伸張方向とは異なった一般的伝搬
方向で第2の磁極配列を通過する平行ビームをパラメータに依存して収束させる
ような構成を第2の伸張方向に直角な平面上に有し、前記第2の基準表面が、第
2の磁極配列に関して幾何学的対称性を有する表面であり、第2の磁極配列の構
成が、第2の基準表面の反対側のクロスオーバから出現するビームとのパラメー
タ依存したクロスオーバに収束させるような構成であり、クロスオーバの前後に
あり、第2の基準表面から自身の反対側にビームに対してオフセットされて位置
付けされている構成部品によって解像アパーチャを画定するクロスオーバのとこ
ろに解像構造体を提供する第2の配列と;を備えている。
【0073】 別個の平行な対称性平面を有する2つ以上の複数磁極配列ラインレンズから成
る装置が提供され、それらは荷電粒子ビーム又はビームの連続体又は対称性平面
を横切ってかなり延長したビームを質量に応じて収束させ、それらのビームは複
数磁極ラインレンズを通る対称性平面に平行な全体的伝搬方向を有し、平行ビー
ムの第1の収束によって質量分析が可能となり、この平行ビームはそれから次の
レンズの対称性平面の1面上に偏心して導入され、この対称性平面上の1つ以上
のクロスオーバに収束し、またビームの対称性平面の反対側の解像構造体が提供
されて、この構造体の1つ以上のアパーチャの位置でのクロスオーバを伴うビー
ムの伝達が可能となる。
【0074】 この技法の1つの特徴は、解像構造体が幾何学的対称性平面の一方又は他方の
どちらかの面上にあるために、解像構造体は「無限に薄く」できるということで
ある。
【0075】 本発明の次のそして最も重要な一般的態様は、リボン状ビームは分析システム
の対称性平面に沿って進むので、要求されるビーム電流を達成するのに必要な多
くのビームが存在し得るという事実である。磁気回路は横断磁界レンズに対して
は直列であり、軸方向磁界レンズに対しては交互の平行/逆平行の構造を有する
【0076】 本発明の好ましい特徴に従えば、それぞれが隣接するシステムと共通の磁気回
路の少なくとも一部を共有する等間隔に配置されたそれぞれの基準平面を有する
複数のビームシステムが提供される。
【0077】 本発明のこの態様と前記の態様との組み合せによって、利用できるビーム電流
に対する実際的制限が事実上存在しないような完全に分析済みのビームラインシ
ステムが可能となる。
【0078】 第12の主要な態様では本発明によれば、目標素子へのイオン注入又は他の反
応を行うために目標領域に進入するイオンビームを生成する手段を備えている装
置が提供され;そこにおいて目標領域は多重極磁気閉じ込めによって囲まれ、そ
のために目標領域内で形成された荷電粒子は、目標との反応又は背景ガス又は蒸
気との反応又は他のプラズマ発生手段によって保持され、またビームはカスプの
平行なセットの間の又はそれを通る領域を通過することが可能となり;目標領域
内に置かれた又はそこを通る又はその中で機械的に走査される目標素子の表面上
の正又は負の極性の表面電荷の中性化のための目標領域内で、電気的に中性なガ
スプラズマが形成され又は保持され得るような配置を有する。
【0079】 本発明の前記の主態様は、非常に大きなイオンビーム電流が、表面電荷の問題
を引き起こしやすい半導体ウェハ又は平坦パネルディスプレイ等の目標へ送出さ
れることを可能にする。本発明にとって非常に重要なことは、表面荷電を防止す
る手段が使用できるということである。
【0080】 第13の主要な態様では本発明によれば、粒子の全体的抽出方向に対して横断
方向の方向に細長い細長荷電粒子発生源からの荷電粒子を抽出するための装置が
提供され、その装置は:細長発生源の長手方向軸を含む平面の各面上に位置する
電極構造体によって生成された2つの電界構成要素から形成された電気抽出領域
を生成する手段と;電気抽出領域を細長発生源の方向に又はそれから離れる方向
に移動させる手段と;抽出領域の2つの電界構成部品の間の相対運動を生成する
手段とを含む。
【0081】 本発明のこの態様は、広範囲な抽出電圧を最適化するための抽出領域の形状的
な必要性に関する。これを達成する従来の方法は単に、抽出電極を高い抽出電圧
で発生源領域から離れるように移送させて、過度に高い電界勾配の抽出ギャップ
を横切るブレークダウンを防ぎ、また抽出電極アセンブリを低い抽出電圧で発生
源に接近するように移動させて、電界を可能な限り高く維持して抽出済みビーム
電流を最大化することである。この単純な電極移動は理想的ではない;理想的に
は抽出電極内のアパーチャの幅は、電極が発生源に近づくにつれて減少し、電極
がそれから離れるにつれて増大するはずである。
【0082】 これを達成するには2つの方法がある。第1は、抽出光学系の制御と(必要な
方向以外へのビームの抽出を引き起こす意図しない小さな整合不良を補正する)
ビームの整合とのために電極構造体の2つの独立した半分を個別に機械的に移動
させる方法である。もう1つは、静止した電極の配列を備えて電極電位分布をこ
れらの電極に沿って移動させ、可変の抽出領域形状を形成して、これらの電極を
横切る(すなわち、ビームの両側の)領域を変化させて整合を補正する機能を達
成する方法である。
【0083】 (発明を実施するための最良の形態) 次に本発明の実施形態を、周知の装置を図示する1部の図面を含む以下の添付
図面を参照して例示して説明する。
【0084】 上述されたように、イオン注入と粒子加速器のための従来の及びより最近の質
量分析の先行技術が、図1a〜1fに示されている。図1eの進入極と退出極及
び図2の四極子レンズでの収束作用に関して述べられた傾斜境界フリンジフィー
ルド収束は、関連する磁気収束の先行技術を表す。
【0085】 第1の態様において本発明は、荷電粒子ビーム及び特にイオンビームの質量依
存収束を達成できる長い(真っ直ぐな又は湾曲した軸に平行な)多重極配列を用
いてイオンビームを収束するという概念に基づいている。その概念はイオンに限
定されたものではなくて正又は負の極性を有する全てのタイプの荷電粒子に当て
はまるが、イオンビームが当面の重要な応用例を表すので、本説明ではイオンビ
ームに言及する。磁極配列によって形成された成形磁界を通過するイオンは、質
量に依存した(またエネルギと帯電状態にも依存した)元の経路からの偏向を経
、そしてそれは、望ましくないビームをインタセプト表面で消失させつつ、必要
とされる質量イオンビームを選択的に伝達することによって、質量分析を達成す
るために用いられ得る。
【0086】 多重極領域内への進入は第1の2つの極間の空間を通ってイオンビームに突き
当たるので、多重極配列を、間をビームが通過する一連の双極子であると便宜的
に見なせる。第1の態様の一般的な場合では、これらの双極子は特別な対称性を
持たないで配置される。双極子はそれ自身多重極の最も単純な形態なので、多重
極は、互いにそれらの磁界が相互作用できるほど十分接近している双極子の1つ
以上のセットであると見なせる。双極子の分離が増大するにつれて相互作用は減
少してゆき、ついには、それらは独立した双極子と見なすのがより適切であると
いう点まで達する。本発明の重要な態様は単一の双極子の動作から明らかであり
、最も単純な実用的実施形態は2つの双極子又は1つの四極子から構成されるの
が最もよい。
【0087】 本発明は全体としてまず、図3a〜3fに示される単一の特定の実施形態を参
照して説明される。それから本発明の基本的概念が図4a〜5bを参照して説明
される。そして残余の図を参照して更なる態様が説明される。
【0088】 図3aは、リボン状荷電粒子ビームの質量分光測定のための本発明の実施形態
の3次元的図示表現である。図3bは、分析磁石の対の2つのあいだに延びる平
面で切り取った図3aの装置の平面図である。図3cは、発生源に平行な矢印A
の方向に切り取った、図3aの装置の端面図である。
【0089】 図3aに示すように、細長磁極311の配列は図3dに示す電磁コイル330
によって付勢され、概念的磁力線312によって示されるように図の左の磁極を
通って上方に及び図の右の磁極を通って下方に方向づけられた質量分析磁界を生
成するように配置される。細長磁極配列は、図3bの長手方向軸350の方向に
延長する。配列は図3cの320で示される基準平面を有する。
【0090】 ガスプラズマ放電発生源から生成された荷電粒子例えばホウ素イオンの実質的
に平行なリボン状ビーム314の発生源313は、隣接磁極対311A、311
Bの間のギャップ315の方向に向けられ、それから磁極対311C、311D
の間のギャップ316を通るように配置される。ビームは、図3cには示されて
いるが図3aでは明瞭化のために省略されている一連の積み重ねられた発生源ス
ロットから、この対の上方及び下方を反復して通る。
【0091】 磁極311Aと311Bの間の磁界は、ギャップ315の大部分にわたって磁
極311A、311Bに実質的に垂直であるが、312A及び312Bで示され
る境界フリンジフィールドでは湾曲している。同様に磁極311C及び311D
間の磁界は、ギャップ316のエッジにおいて湾曲した境界フリンジフィールド
を有する。
【0092】 リボン状ビーム314は実質的に均一であるが、発生源スロット313と第1
の磁極対311A、311Bとの間でわずかなビームの発散が存在する。図の中
で、ビーム314の中心平面は320で示され、ビームの発散はビーム314の
エッジ部分321及び322によって図示される。
【0093】 ビーム314がギャップ315に侵入すると、荷電粒子ビームに対する磁界3
12の影響によって、ビーム314は湾曲経路内に屈曲されて図3bの平面図に
おいて右方に進む。ビーム314は、磁極311A及び311Bの前面に垂直な
ギャップ315の進入領域に入る。これはこの実施形態に特有の条件である。そ
の結果、湾曲進入フリンジフィールド312Aはリボン状ビーム314の中心平
面320からの発散にたいして大きな影響を与えないので、ビームがギャップ3
15を通って湾曲経路に屈曲されて図3bの右方に進むあいだ、ビーム314の
発散321、322は続く。
【0094】 しかしながらビーム314がギャップ315から退出するときは、ビームの斜
めになった退出角度のために、湾曲境界フリンジフィールド312Bの効果は、
この例では収束レンズの効果によってビーム314の発散321、322を収束
させることである。実際の実施形態では大きさ及びフィールドの強さは、ギャッ
プ315から現れるビーム314が平行面を有するリボン状ビームになるような
発散角度を有するように設定される。これはまたビーム内の粒子のエネルギ、質
量及び帯電状態にも依存する。従ってビーム内の粒子の所与のエネルギ及び電荷
に対して、より重い粒子はより小さな集中の効果を及ぼされ、より軽いイオンは
より大きな集中の効果を及ぼされる。実際の実施形態ではパラメータは、必要な
種がギャップ315から平行面を有するリボン状ビームとして退出するように設
定される。
【0095】 図3bを参照して、ギャップ315から退出するリボン状ビーム314は平面
320の平面図に見られるように非湾曲経路をたどる。磁極311の2つのセッ
ト間のこの領域にはビームに作用する磁界が存在しないので、ビームは直線経路
をたどるのである。実際は磁極311の2つのセットは互いに接近して配置され
ているので、ビーム部分のこの部分は実際小さいが、他の配置においては経路は
必要に応じて長くできる。
【0096】 ビームが磁極311の第2のセットに到達すると、平行リボン状ビームが第2
ギャップ316に進入する傾斜角で結合された湾曲境界フリンジフィールド31
2Cは、図3cに示すようにビームに対して収束レンズの収束効果を及ぼす。さ
らにギャップ316内の下向きの磁界の効果によって、図3bの平面図に見られ
るように中心平面320内ビーム314の運動の湾曲経路が形成される。ギャッ
プ316への進入に際してのフリンジフィールドの収束効果は、進入境界だけで
発生する。図3bの平面図に示されるビームの湾曲経路は、ギャップ316を通
るビームの運動全体にわたって影響を受ける。
【0097】 必要とされる荷電粒子の種に対して、ビーム及び分析磁石のパラメータは、平
面図で見た場合、第1ギャップ315への入射における伝搬方向と同じ伝搬方向
にビームが現れるように配置される。
【0098】 しかしながら図3aの3次元図面の垂直平面で考えると図3cの側面図に示さ
れるように、第2ギャップ316から現れるリボン状ビームは湾曲境界磁界の効
果のために収束する。退出するビーム314の集中は、図3cの331で示され
る焦点に収束し、発生源313を離れる元のビーム314内の種が異なればその
焦点も異なる。元のビーム内のより重い荷電粒子は分析磁石からより遠い距離で
収束し、(同じ粒子エネルギに対して)より軽い質量の荷電粒子は発生源により
近い点で収束する。
【0099】 ビーム314内の必要とされる種だけの最終的退出を可能にするために、必要
とされる種のための質量分析アパーチャが焦点331において与えられている。
これは2つの主要な形態で達成される。図3cに見られる形態では、磁気アセン
ブリ311から退出するビーム314の中心平面320に沿って配置された薄い
バリア332が与えられる。アパーチャ333がバリア332内の必要とされる
焦点331に形成されて、必要とされる種の通過を可能にする。図3cに示され
るアパーチャ333は概略的であって、実際の実施形態に必要とされるよりもは
るかに大きく表されている。これらの説明図3a〜3fに示されている大きさは
ずべて純粋に略図的なものであって、分析装置の実際の大きさを表してはいない
。退出するビーム314の望ましくない種は、焦点331よりも手前又は向こう
に収束し、バリア332に衝突して失われる。後に例えば図14で説明するよう
に、バリア構成部品を中心線320の両面に配置することによってバリアの代り
の形態を提供するすることができる。
【0100】 再び境界フリンジフィールド312A,312B等の効果の検討に戻ると、リ
ボン状ビームが磁極面に直角に進入する際に収束効果が発生しない理由が、説明
図3e及び3fでさらに詳細に説明される。図3eは図3cのギャップ315の
側面図を拡大したものである。ギャップ315への入口における概念的磁力線3
12Aを考えると、磁界312Aは成分312Dと312Eとを有していると考
えられる。成分312Dは図3bの平面図に示されるようにリボン状ビーム31
4を湾曲させる効果を与える。ビームは磁界成分312Eと同じ方向に進んでい
るので、成分312Eは進入するビーム314に対していかなる効果も与えない
。(この説明では2次的効果は無視されているがこれについては後に詳述する。
)従って進入するビーム314に対して、成分312Eによる大きな収束効果は
発生しない。
【0101】 しかしながら、ギャップ315の退出領域においては、湾曲フリンジフィール
ド312Bは成分312F及び312Gを有すると考えることができる。成分3
12Gは、ビームの退出に際して図3bの平面図におけるビームのなんらかの湾
曲に寄与する。成分312Fは今度は、磁極の境界に対して傾斜した角度で退出
する退出ビームに平行ではない。こうして発散ビーム内の荷電粒子と磁界成分3
12Fとの間の作用によって、湾曲効果がビームに及ぼされる。この効果は平面
図におけるビーム314と成分312Fとがなす角度に応じて変化し、また粒子
の電荷質量とエネルギに依存する。前記の特定の実施形態では、必要とされる種
に対しては図3eのビーム314の発散領域に対する成分312Fの効果によっ
てビームを集中させて平行面を有するリボン状ビームになるように、パラメータ
が選択される。ビーム314の中心平面320では磁界312Bはリボン状ビー
ムの平面に垂直なので、成分312Fに等しい成分は存在しない。光学レンズで
は、ビームのレンズ中心における部分は偏向なしに通過するだけなので、収束効
果はリボン状ビームの発散領域だけで発生する。
【0102】 こうして図3aから3fに示される装置の概要は次のようになる。荷電粒子に
作用する装置は質量分析装置の中で特別の応用例を有する。細長磁極311の配
列は、配列の長手方向軸350の方向に延長しており、その配列は基準平面32
0を有するが、それは長手方向軸を含みまた基準平面の両側に磁極を有する配列
311を通っている。荷電粒子314は、長手方向軸350から距離を置いた場
所で、磁極配列のフィールドに進入し又はそこを退出する。磁極配列によって両
磁極311A、311Bの間に、荷電粒子がフィールドにより強いられた湾曲運
動を伴って通過する拡張領域とともに、垂線から進入又は退出領域までの角度で
フリンジフィールドを通過する荷電粒子ビームの収束又は発散を行う湾曲フリン
ジフィールド312A、312Bが形成される。装置は、基準平面320を横切
る平面上でのパラメータに依存した分散によって、又荷電粒子ビーム314をそ
の全体的伝搬方向に沿った異なる焦点331において収束させることによって、
ビームから必要とされる粒子種を選択する解像手段332を備えている。
【0103】 ここで2次効果の検討に戻ると、ビーム314の発散部分が磁界成分312B
とわずかな角度で相互作用するために、ギャップ315内へのビーム314の進
入においてなんらかのわずかな屈曲が起こり得る。同様に、湾曲境界フリンジフ
ィールド312A内においても主ビーム314のなんらかの小さな屈曲が起こり
得るので、ビームは進入した直後からすぐに、平面図での成分312Eに対して
ある角度を成す。しかしながら退出領域での主ビームの退出角度のほうがより大
きく傾斜しているために、これらの2次効果はギャップ315の退出領域で達成
される収束に比べて非常に小さい。
【0104】 説明の目的のためのこれらの略図を検討すると、本発明の他の実施形態では、
図3a〜3eの単純な形態を超えた他の多くの屈曲と収束の効果が達成し得ると
考えられる。例えば、必要に応じてビームは磁気分析システムに傾斜した角度で
進入できるし、又は傾斜した角度で退出できる。前記の実施形態では、ビームが
ある傾斜した平面図角度で進入すれば、それは常に同じ傾斜平面図角度で退出す
る。しかしながら、他の実施形態における磁界システムでは、異なる進入角度と
退出角度が実現できるように別な設計をすることも可能である。同様に境界フィ
ールドによる収束効果が、必要に応じて収束又は発散レンズの効果を発揮できる
ようにすることも可能である。
【0105】 最後にビームの成分によってたどられる経路を検討すると、図3bの平面図の
詳細である図3fが参照される。 図3fにおいて、ビームが磁気システムを通
過する際の概念的ビーム成分314H及び314Lの経路が示されている。ビー
ム成分314Hはビーム内のより重い荷電粒子の経路を表し、成分314Lはビ
ーム内のより軽い成分を表す。ビームのより軽い成分314Lはより重い成分3
14Hよりもより湾曲した経路にそって磁極間のギャップを通過するので、図3
fの紙面上でビームのなんらかの分散が発生すると考えられる。その結果より軽
い成分314Lに対して、リボン状ビームはより重い成分にたいしてよりも大き
く横方向に変位する。しかしながら、必要とする種の通過を可能にするアパーチ
ャを提供し、望ましくない種を取り除く手段を備える余裕が無いために、この分
散は質量分析に関する限り有効な分散ではない。図3a〜3fに示すシステムで
は、発生する唯一の有効な分散は図3a及び3cの紙面上での、それらの図に表
される分散である。ビームのスロットに垂直な平面上のこの分散だけが、質量分
析のための位置分析アパーチャにとって実行可能である。
【0106】 本発明の種々の更なる実施形態及びそれらの技術的効果がここで説明される。
【0107】 図4aには、平行な磁化を伴う2つの長尺の磁極41を通るセクションと、平
行な磁極の面43の間の幾何学的対称性平面(中心平面)に沿って通過するイオ
ンビーム42と、この中心平面と直角に交差する磁界とを伴う横断的磁界双極子
の最も簡単な場合を示す。進入フリンジフィールド44と退出フリンジフィール
ド45は湾曲した形状を持ち、それによってイオンビームがフリンジフィールド
を通過する角度(及び、フィールドの方向とイオンの電荷)に依存した収束作用
が生み出される。収束作用を引き起こすのは中心平面に平行なフリンジフィール
ド成分なので、ビームに強い収束作用を及ぼすためには、イオンビームがこの方
向に対してある角度をもって進むことが必要である。図4bは、磁極面の間の中
心平面を横切って通る複数のイオンビームを表す磁化方向に沿った図である。ビ
ーム42Aは進入領域に直角に入るので集中収束は無い。それは磁界を横切る際
、収束を与えるような角度で退出するように偏向される。ビーム42Bへの収束
作用は進入の際は集中であり、退出の際は発散であり、また図1eのようにビー
ム42Cに対する収束は進入と退出の際に集中である。図1dの状況とは異なり
、進入境界46と退出境界47は平行なので、中心平面上では収束又は質量分散
は発生しない。図4cは構造的には双極子であるが、フィールドの形状は2重の
双極子である、又は(進入境界と退出境界間の)短い磁極幅に対しては四極子で
ある。角度をなした進入ビーム42Dに対する収束効果は一般的に集中であるが
、次節で説明されるタイプの強く集中する収束を起こしながら大きく偏向する低
エネルギビームに対しては、状況が複雑になる。図4eと4fは軸方向フィール
ドタイプの双極子を表しており、そこでは中心平面上の磁界の方向は進入及び退
出境界に垂直な方向の平面に沿っている。フリンジフィールド44Bと45Bは
反対の全体方向を有しており、フィールド44Cと45Cは双極子が孤立してい
ると見なされるときは平行であるが、詳細な動作は他の磁気回路の特性によって
決まる。進入境界へ垂直に進入するビームに対しては収束は一般的に弱い集中で
ある。傾斜した進入は、ビーム軸の中心平面からのずれをもたらす。
【0108】 本発明の第2と第3の主要な態様は、これらの双極子の全ての組み合せを用い
ることによって所望の全体的な収束効果を生み出す。磁極領域内の磁化は電磁的
に形成することができる;磁極は、この電磁的に形成された磁界を強化又は制御
するためにかなりの透磁率を有する磁性体であってもよく(また通常そうであり
)、又は磁極は永久磁石であってもよい。磁化の方向は簡潔化のために図4の中
で直交する方向で表されているが、それらは中間的方向を有するのが好都合であ
る。磁極に関連する導体の配置は、磁界の形状に影響を及ぼす。
【0109】 第3の態様では多重磁極配列は長く、又ビームは中心平面を横切って延長する
幅広のリボン状ビームである。
【0110】 本発明の第4の主要な態様では、進入及び退出双極子は図4aに示す横断磁界
タイプであり、磁極の幅は実質的ビーム偏向をもたらすように選択される。第4
の態様では、ビームは適切な手段によってこれらの横断磁界双極子間の拡張磁界
領域内を出発し又はそこに導入され、多重磁極を通過して別の領域に入る。フィ
ールドが均一な場合は、荷電粒子の経路はこれらの領域の双方において円形であ
り、また特定の経路は多重磁極領域を繰り返し横切りながら、特定の要求に応じ
て適切に収束される。多重磁極を横切る位置は1方向に偏る傾向がある;多重磁
極の軸が湾曲している場合は、それは反対方向に偏向及び偏流する反対電荷を有
する粒子を伴う閉じたループにすることができる。第5の態様ではビームは磁界
の無い空間内を出発しまたそこで終える。
【0111】 1つの態様は大きさが同じでかつ反対の進入及び退出拡張磁界領域の重要な例
であり、このタイプの2重双極子ラインレンズの例が図5a及び5bに概略的に
示されている(それは幅広の四極子又は2つの分離した双極子ラインレンズであ
ってもよい)。進入境界に対していかなる角度においても中心平面に沿ってレン
ズに入る平行リボン状ビームは、進入ビームに平行な平行ビームとしてレンズを
離れる。従ってレンズ系はビームの形状を妨害しないので、ラインレンズに入る
均一なビームはそれがレンズを通過してそれから退出する際にも均一なビームの
ままである。ビームは、非常に強いリボン状平面に直角な平面上で集中する収束
作用を受ける。図5a及び5bは、垂直な入射角で進入境界51Aに入るライン
発生源52からのリボン状ビームを示す。図6は図5aと同じ図であるが、成形
電磁極53と54及び磁束線56を生成する導体コイル55を有するコンピュー
タモデリングされた形状について、そのビーム方向に平行な平面上で多重磁極の
中心平面に直角な収束作用を表している。進入境界51Aでは、垂直な入射角の
ために大きな収束は無い(フリンジフィールド内でのビームの偏向に起因するわ
ずかな発散的収束が存在するが、これは弱い2次的な効果である);ビームは磁
極53間の磁極ギャップを通過する際に偏向し、その結果境界51Bを通る傾斜
した退出軌跡を生じるが、それは発散ビーム57Aを平行ビーム57Bに収束さ
せる発散収束を与え、ビームの質量エネルギ、エネルギ及び帯電状態及び(導体
55内の電流によって決定される)フィールドの強さは、こうした条件をもたら
すように選択される。ビーム57Bは2つの双極子間の磁界の無い空間を通って
真っ直ぐ進み、集中収束を受けて斜めに境界51Cへ入って集中ビーム57Cを
与え、最後の境界51Dからの垂線方向への退出にはさらなる大きな収束は無い
。図6における収束クロスオーバ58の位置は質量によって決まり、本発明の質
量分析技法の基礎である。
【0112】 図7aは、双極子73と74間の実質的四極子磁界成分71Eと71Fとさら
に4つの境界フリンジフィールド71A、71B、71C及び71Dを形成する
実質的な磁界相互作用が存在するように、図5の2つの双極子を1つにすること
によって形成された四極子レンズの軸にそった図である。図7abは、四極子を
通過してその中で連続的に偏向されるライン発生源72からのビーム77を伴っ
た中心平面の図である。図8は図7aと同等であるが、導電体85によって形成
された反対方向の磁化を有する成形磁極83と84を有する実用的なコンピュー
タモデリングされた形状である。ライン発生源82からのビーム87Aは境界フ
リンジフィールド81A、81B、81C及び81Dを通過して、比率が10:
11:12の質量に対してクロスオーバ88A、88B及び88Cへの質量依存
収束に至る。
【0113】 レンズの倍率が大きくなるにつれて又はイオン質量が減少するにつれて、クロ
スオーバの位置はレンズの中央に接近し、その結果、クロスオーバがレンズ内で
生じてクロスオーバの後にさらなる収束が起こるというような、後述される状況
が発生する。レンズの倍率が増大するにつれて、ついにはその収束は、分散平面
に見られるように無限大の倍率(ゼロ長の焦点距離)を有するように見える局面
に達する。これは図9a及び9bに示される状況に対応しており、そこでは図9
bのビーム97Aは伝達され、ビーム97Bは四極子領域に達する前に180度
偏向され(分散平面上で見られるように反射され)、またビームは四極子の軸に
そって進むような限定的な場合がある。収集カップ99をいくらかこの軸に沿っ
て配置して非常に高い質量選択性を獲得し、またそれを非常に高い解像度の質量
分光計又は質量分離器のための理想的な形状にすることによって、本発明第5の
態様はこれを利用する。フリンジフィールド91B、91C、91E及び91F
によって生成される四極子の収束は、この軸に沿ってビームを封入してカップ9
9における効果的な収集をもたらす。
【0114】 第6の態様における本発明は、「反射された」ビームを用いて有効なイオン鏡
を形成する。反射されたビームの収束は双極子についての図10aに示されてお
り(反射状況を取り扱う場合にはこれは全て必要である)、この場合のビームは
図10bに示すように、45度の入射角で入り90度の「反射」の後にクロスオ
ーバに収束される平行ビームである。より有効な状況は、平行な入力ビームが平
行ビームとして反射される場合であり、それはわずかに低いレンズ倍率において
起こる。反射/伝達の判断基準又は収集プレート109が、反射される最大質量
を制限するために用いられる。「反射された」という用語が用いられる理由は、
光学系は「入射角=反射角」という判断基準に従うからである。双極子からの反
射は、イオン発生源と目標との間に照準線が無くてもよい場合に必要とされるよ
うな大きな角度で広いビームを偏向するために有効な技法である。進入及び退出
ビームが重ならないくらいに十分狭い場合は、質量分析のために収束クロスオー
バ108を用いることができる。
【0115】 第7の態様における本発明は、構造体内のアパーチャにおいて及びそれを通っ
て収束させることによって必要とするビームだけが伝達され他の全てのビームは
遮断される構造体から成る。1つの態様における本発明はこの構造体の特別の重
要な場合であり、それは必要とされる種の中心平面におけるクロスオーバの位置
にアパーチャを有する。別の態様における本発明は追加的な構造体から成り、そ
の構造体は中心平面に沿って不都合にも長い距離にあるクロスオーバに収束する
か又は全く収束しない高い質量種の伝達を妨げる。図11にこの質量分析構造体
の例を示す。解像構造体111は、目標の位置118から発散するビームに作用
するラインレンズ112の作用の結果として、必要とされるビーム117に対す
るクロスオーバ収束のための選択された位置にアパーチャを有する中心平面上の
薄い構造体から成る。この構造体は発生源方向の位置11Aに十分延長して、反
射後に中心軸に交差する全てのビームを遮断する。解像構造体が目標の方向に延
長する距離は、それに続くビームの光学系によって決まる。解像構造体が位置1
11Bで止まることになっていれば、この構造体によって遮断されないビームの
伝達を防止するための手段を用いなければならない。この手段は、位置115及
び116におけるビームストップと組み合わされた中心平面クロスオーバ位置に
おけるアパーチャ114Aを有する伝達制限構造体114から成り、それらの位
置はいくつのビーム中心が取り除かれたかを決定して位置111Bを超えたクロ
スオーバへの全てのビーム収束の伝達を防止するが、アパーチャ114の幅がビ
ームストップ(115と116)の幅と同じであるという限定的な場合もある。
これらのビームストップは、ビームが最も広くなるような位置に、すなわちレン
ズ112に、及び目標への伝達のために平行ビームを形成するのに用いられる全
てのそれに続くレンズ113の位置に配置されるのが最も良い。アパーチャ11
4Aと組み合わされたビームストップ115はまた、照準線を目標の位置118
近傍の抽出領域に限定する。
【0116】 前記の解像構造体は、高い発散度を有する高パービアンス低エネルギのビーム
に対して最も適している。その理由は部分的には、実質的発散(例えば0.25
°の中央半角を取り除くビームストップでは3°の半角)を有するビームについ
ては、ビームストップによって取り除かれるビームの部分がより少ないからであ
る。第8の主要な態様における本発明は、抽出領域内のビーム中心の空間電荷の
電位を低下させる手段を提供することによって、質量解像のためのビーム中心構
造体の必要性を利用するが、その抽出領域では、空間電荷が低エネルギ2次電子
の存在によって中性化される(静電界が無い多重磁極レンズ領域にわたって発生
するような)ビームの形成を静電界が防止する。ワイヤ119(又は細片)は次
のようないくつかの機能を有する:− a) それはその位置における電位を制御してビームの幾何学的軸に沿う電位に
影響を与える; b) それは、このワイヤに当たるイオンによって生じた2次電子がビーム中心
に沿って抽出領域の方向に運動してビーム内の空間電荷を減少させることを可能
にする。このワイヤはレンズ112の磁界領域112Aの外側にあるので、電子
の移動度はそのレンズの磁界に拘束されない; c) それは、レンズ112から反射し返されて直接抽出領域に入るビームの中
心から(陽子等の)非常に小さな質量のイオンを取り除く(より発散した軽いイ
オンは十分に軸の外に反射し返されて、電位の問題を引き起こさない)。
【0117】 このワイヤは制御された電位にあるか、又はそれは浮動して、その電位は2次
電子の効果によって決定することができる。ここで検討すべき2つの問題が存在
する;このワイヤは腐食し(また望ましくない表面変化を被り)、またその位置
は正確に制御される必要があるということである。これは第9の主要な態様にお
ける本発明を導入するが、それによって(解像及び伝達制限構造体等の)ワイヤ
及び細片がそれらの軸方向に沿ってゆっくりと移動して、ビーム(必要とされた
ビームと取除かれたビームの両方)に露出された表面を連続的に満たして、(破
断に至りかねない)材料の過度の除去又は表面層の過度の形成を防止する。多く
のイオン注入の状況ではこれらの予防策は必要ではない;他の保守手順の時間間
隔と比較した図11のワイヤ119の腐食速度は、このワイヤが継続的な形で更
新されるべき必要性を決定する。他の構成部品の継続的な交換への必要性はビー
ムの化学的性質によって決定される。構成部品の更新の必要性の1つの特別な例
は、酸素イオンビームの場合である;原子酸素が図11の構成部品114内のア
パーチャ114Aを通って伝達されれば、分子状酸素が構成部品114に当たり
、これが金属製の構成部品と仮定すれば、酸化物の形成によって表面が帯電し、
その結果ビームの劣化をきたしかねない。
【0118】 これらの更新可能な構成部品はおそらくドラム又はコイルから運ばれるが、そ
れらが薄いフレキシブルな材料で出来ていれば最も好都合である。アパーチャに
接近している解像構造体の一部は、必要とされるビームを伝達するのに必要な解
像アパーチャの幅を最小化するためにできるだけ細くする必要がある。ワイヤ1
19は抽出領域に近接した小径のワイヤであれば最も効果的である。細いワイヤ
と細片の使用は第10の主要な態様における本発明につながるが、それはそれら
を真っ直ぐに保持することによってそれらが要求される場所に常に正確に位置づ
けられるようにするために、これらの構成部品に張力印加するものである。
【0119】 1つの態様における本発明は、質量分析だけでなくビームの形成にも関連する
。一般的に、半導体材料に対するイオン注入はビームが(リボン状平面及び分散
平面上で)平行ビームであることを必要とする。図12には、図8に示されるタ
イプの四極子レンズが「強いレンズ」のモードで用いられる場合のビーム光学系
が表されている。これは、必要とされるビーム127Aが128Aにおけるクロ
スオーバを通過し、それから必要とされるビーム127Bが単一の四極子レンズ
を用いて平行ビームに収束される場合である。必要とされるビームがホウ素(質
量11原子量単位)である場合、位置128Aにおける収束それから質量10a
muである次により軽い質量の位置における収束は、反射するビーム127C内
で起こり(外側のビームだけが示されている)、質量12amuは、解像アパー
チャ位置がより明確である位置128Bに収束する。これらの強いレンズが強化
された分散を示し、また入力ビームの性質に対して著しい鈍感さを示すのは、こ
れらの強いレンズの特徴である。
【0120】 別の態様における本発明は、質量分析、複数のクロスオーバによる強化された
質量分析、(目標に付着するスパッタリングによる汚染からの)照準線の保護、
及び最終的に要求される光学系へのビームの収束を達成するための2つ以上のレ
ンズの使用に関連する。磁気ラインレンズを離れる最終的に要求されるビームの
光学系は、それに続くビームの加速又は減速が要求されなければ、一般的には平
行ビームである。
【0121】 図13には、目標の位置132からのリボン状ビームの発散のために位置13
8Aと138Bでクロスオーバを形成する(有益な特殊の場合に共通の中心平面
を有する)2つのレンズ131Aと131Bから成るシステムが示され、最終出
力ビーム137は分散平面上で公称平行である。リボン状ビームが、発生源13
2を離れるときにリボン状平面上で均一で平行であれば、目標に到着するビーム
は平行である。ライン発生源が湾曲してリボン状平面上で集中又は発散ビームを
形成すれば、レンズ系はその同心上で湾曲してこの形状を維持する。
【0122】 2つのレンズは同じ又は反対の磁極性を有することができる。抽出条件の変化
に起因する目標位置の変化に適合できるように、第1のレンズは第2のレンズと
は独立して変化し得ることが最良である。レンズが全ての導体を通る等しい電流
を伴う整合する対として用いることができる状況では、また磁極性が2つのレン
ズで反対であれば、(それらは等しくて反対の電気的極性を有するので)2つの
隣接する導体が取除かれた複レンズを形成することが可能となる。同様のことが
3つ以上のレンズにも当てはまる。
【0123】 第11の主要な態様での本発明は、中央の解像構造体が魅力的な提案でなくな
るような低い発散作用の発生源抽出領域を離れる(これに限定はしないが)低パ
ービアンスビームの取り扱いに関連する。光学系の第1の部分は狭い平行ビーム
を形成するために用いられる。ビームはそれから1つ以上のラインレンズから成
るパラレルイン/パラレルアウトレンズ系に入るが、そこではビームは常にこれ
らのレンズ中心平面の一方の面上又は他方の面上にある。偏心したビームは、無
限遠の位置にあるために見かけ上中心平面上にある目標位置を有するという点で
平行ビームの条件は独特である。これはビームのクロスオーバが中心平面上にあ
ることを意味する。このような非対称のレンズの組み合せの使用は平行ビームの
条件に限定されない。
【0124】 図14に、平行進入ビームから位置148Aと148Bのところに2つのクロ
スオーバを発生する複ラインレンズ141の例を示す。解像構造体は、表面14
4が中心平面上にあると無限に薄い解像構造体を作成する構成部品142と14
3から成っている。この構造体中には照準線はない。このレンズシステムに入る
ビームは、解像構造体を有するレンズシステムからでも持たないレンズシステム
からでも来ることがあり得る。
【0125】 これらのラインレンズを組み合わせることができる方法の例を図15aと15
bに示すが、図15aは対称性システムの例を示し、図15bは非対称性システ
ムの例を示し、視野は抽出スロットの軸に沿っている。重要な構成部品は「強い
」レンズ151と、「標準の」レンズ152と、ビームを高エネルギに加速する
後段加速システム153と、ビームエネルギを減速する後段減速システム154
と、伝達制限構造体155と、解像構造体156と、ワイヤもしくは細片という
形態を有する空間電荷電極157と、である。ビームは1つ以上のクロスオーバ
158に導かれる。
【0126】 図15a(i)に、分析に必要な解像構造体156と伝達制限構造体155の
アパーチャ位置にクロスオーバ158を提供し、また、目標へ伝達される平行ビ
ーム発生する強いレンズモードで用いられる1つのレンズ151の最も簡単な場
合を示す。1つのクロスオーバを有するいかなるシステムを用いる場合はいつで
も主に考慮すべきことは、発生源とクロスオーバ位置間の領域中の表面に当たる
反射ビームによって引き起こされるスパッタリングされた材料の目標への伝達で
ある。システムの詳細な形状によって、照準線状況が決まる。これは三フッ化ボ
ロンから生成されたボロンイオンの場合には問題とはならないが、その理由は、
より低いイオン質量においては深刻な不純物ビームはないからである。ジボロン
やデカボロンの供給物を用いてボロンを注入すると、どんな種が必要であるかに
よって水素イオンやその他が反射される。これは、これまた供給物に依存した問
題点であるクロスオーバの目標側にある解像構造体からスパッタリングされる材
料に関する問題がある(これらの重いイオンのほとんどは、伝達制限アパーチャ
を通過することはない)。スパッタリングされた材料の伝達という問題は、磁気
鏡を用いてビームを90°偏向させて目標に当てれば解消する。
【0127】 図15a(ii)に、後段加速システム153を用いて平行ビームを生成する
「通常」レンズモードで用いられる1つの磁気レンズ152を示し、図15a(
iii)においては、第2の強いレンズ151が平行ビームを発生して、スパッ
タリングされた汚染の伝達を非常に効果的に防止する第2のクロスオーバ158
Aを提供している。
【0128】 図15a(iv)に減速システムを示す。第1のレンズ152はビームを質量
解像のためにクロスオーバ158に収束され;第2のレンズ152Aは集中ビー
ムを後段減速システム154A中に提供し、強いレンズである第3のレンズ15
1は平行ビームを発生してエネルギフィルタとして動作する。
【0129】 図15a(v)は、レンズ152と152Aを有する2磁気レンズシステムの
例であるが、ここで、第2のレンズを用いて可変クロスオーバ位置158Aを後
段加速システム153に対する入力として提供して、最終ビームの光学系の最適
化を可能としている。
【0130】 図15a(vi)に、上記のビームラインの内のどのビームラインの前にも追
加することが可能なレンズ段を示す。このタイプの最初のレンズは複数の機能を
有することができる、すなわち:ビームを狭いスリットを介して収束させて、次
の段にまで通過するビームの反射度を向上させ、また、余分のクロスオーバを提
供し、これによって質量解像度を増すことができる;可変の物体位置に対処する
には独立に制御された第1のレンズが常に必要である(この位置は抽出条件の関
数である);水素ビームがかなりある場合、この第1のレンズを水素除去レンズ
とすることによってこれらの軽いイオンの反射を防止するのが望ましい。
【0131】 図15b(i)に、低発散ビームが発生源から抽出され、また、中心解像構造
体に対する要件が容易でない場合における非対称性システムの例を示す。第1の
レンズ152は平行ビームを発生し、これが強い複レンズであるレンズ151D
に非対称的に導入され、これによって卓越した照準線特性をもたらしている。図
15b(ii)に、代替例としての非対称性レイアウトを示すが、この場合、:
レンズ151は強いレンズである必要はなく、レンズ152と151は1つのレ
ンズと交換して、平行ビームを発生させてもよく、その選択は解像力と照準線の
問題によって決まる。図15b(iii)と(iv)は、加速段に対する入力光
学系を制御するオプションのレンズ152Aが後段加速153の前にある類似の
システムである。図15b(iv)に示すシステムは、非常に大きい電流の酸素
マシンには理想的であり;必要とされるビームが原子酸素である場合、分子ビー
ムのほとんどは1つの構成部品155、すなわち伝達制限構造体に当たり、この
構造体が(酸素帯電問題を防止するために)移動中の細片であったり炭素であっ
たりするが、酸化物はガス状であり、したがって吸い出すことができる。
【0132】 別の態様における本発明は、ラインレンズシステムを組み合わせて、複数スロ
ットのイオン発生源から平行平面上を走行している多くのリボン状ビームを質量
分析して収束させる機能に関連する。この態様は、長いイオン発生源スロットを
包含する平面上にビームを留めるあらゆる質量分析技法の一般的な場合をその範
囲に含み、第12の態様は磁気ラインレンズという特定の場合をその範囲に含ん
でいる。
【0133】 図16に、共通磁気回路を発生する平行方向の磁化163と164を有する複
数のレンズ161と161Aを用いた2レンズビームラインを複数個示す。平行
平面上の1連のビーム167が平行線発生源162から発生される。
【0134】 この第12の態様における本発明は、表面帯電によって目標表面に対する破損
を引き起こすことなく本発明によって利用可能とされる第ビーム電流を注入する
ことができる必要性に関する。図17に、ビーム177がラインレンズ質量分析
・収束システムビームライン171から離れて多重磁界プラズマ領域172に進
入する様子を示す。フィラメント173を用いて、多重磁界領域中でガス状プラ
ズマを発生することが可能であり、また、目標素子179(分かりやすいように
1つの目標素子を図示してある)が、多重磁界領域172中に入って通過するか
又は機械的に走査されて、プロセスとしてイオンビーム177中を通過すること
が可能である。
【0135】 別の態様における本発明は、ビームの走査を伴うことなく、1連の均一リボン
状ビームを介して目標を単に通過することによって目標の均一注入を達成する機
能に依存しているため、中程度と高程度の強度の均一なイオンビームを提供する
必要性に関する。仮想の極発生源がこのような均一なビームを提供することが可
能であるが、非常に高い均一性及び/又は高ビーム電流密度を求めるには、2つ
(以上)の段階のプロセスでイオン化をすることによってかなりの向上を達成す
ればよい。図18に、ホットフィラメントアーク放電とマイクロ波発生が最も重
要な技法の内の2つである、複数のメカニズム(図示せず)の内の1つによって
プラズマを発生させる2つのプラズマ発生領域181を示す。領域181で発生
したプラズマは、この発生技法によって形成された一次電子がイオン化イベント
同士間で、この一次電子を発生する領域に近傍にプラズマが過度に集中しない程
度に十分長い平均自由経路を有するに十分なほどガス圧力が低い場合には、非常
に均一である。すると、この均一なプラズマは仮想極182中を延長して、イオ
ンビーム187の抽出元であるプラズマ領域183に入り、これによって、一次
電子発生手段がこの領域にあった場合に得られるよりも均一なプラズマを発生す
る。この技法は、一次電子発生の分布に対して均一性が敏感である圧力でプラズ
マを発生することを必要とする高ビーム電流密度が必要な場合には決定的に重要
である。
【0136】 本発明のこの態様は、非常に均一で高電流密度のイオンビームを発生するため
に非常に均一な強プラズマが必要である場合には重要である。均一性と高電流密
度というこの双方に対する要件のため、イオン発生源で矛盾が生じる。高電流密
度という要件は、プラズマ領域中の比較的高いガス圧力で最も良好に達成するこ
とができる強プラズマからビームを抽出しなければならないことを意味し;良好
な均一性という要件は、プラズマ粒子がプラズマ領域全体を自由に移動して均一
なプラズマとする低圧力環境下で最も良好に達成される。最良の解決策は、比較
的高い圧力の領域(10-3torr)で最初にプラズマを発生して次にこのプラ
ズマを仮想極を介して低圧(吸入による低圧)領域(10-4torrであり、ま
た、イオンビームの抽出元である)に送る。これは、極端に均一で中程度の電流
密路を有するビームを発生するにはよい技法であり、この場合、例えば単一段の
発生源におけるフィラメントの配列から生成される局所化された発生源とは対称
的に、仮想極は一次電子とプラズマを発生する均一な発生源として動作する。
【0137】 第13の態様における本発明は、均一なプラズマから均一なビームを抽出する
必要性に関する。これには、正確な形状を有する抽出電極を正確に調整する必要
がある。実際には、正確な固定位置付けでこれを達成することは不可能である。
抽出ギャップは抽出スロットの長さと適合していなければならないが、その理由
は、ビーム電流は一般的に、抽出スロット中のプラズマ表面での電気勾配によっ
て異なるからである(ただし、ビーム電流が発生源によって制限される場合と、
空間電荷に対する考慮が抽出光学系に大きな影響を与えない場合は例外である)
。ビーム軸と幾何学軸が正確に整合するように、抽出電極はリボン状ビーム抽出
システムの中心対称平面と正確に整合していなければならない。また、固定位置
付けでは、この要件を達成することはほとんど不可能である。
【0138】 本発明のこの態様での最も重要な問題点は、広範囲の抽出電圧にわたって最適
な形状を維持することが可能でなければならないという点である。これは、固定
形状抽出電極システムでは不可能である。理想的は装置としては、システムの全
てのアパーチャを可変形状とすることができる機械的装置がある。抽出スロット
は可変形状でもよいが、必要とされるスロット幅の公差と信頼性のあるメカニズ
ムでこれを達成しようとすると、実際上の難しさのため、それは極端に達成困難
となる。したがって、本発明のこの態様は、可変形状の抽出フィールドを、抽出
プロセスで必要とされる他の電極を制御することによって生成する動作を取り扱
う。
【0139】 図19aに、イオン発生源の取り出し電極191と、抽出電極アセンブリ19
2A及び192B(加速電極又は遮蔽電極とも呼ばれる)と、減速電極アセンブ
リ193A及び193B(接地電極とも呼ばれるが、それは、後続のビームライ
ンが接地電位にあるときには常に接地電位にあるからである)と、を示すが、こ
れらがイオンビーム197をプラズマ表面191Aから発生する。従来型の抽出
システムでは、電極192A、192B、193A及び193Bを含む構造体は
固定形状のアセンブリである。本発明のこの態様によって、これらの構成部品の
1部又は全てが個別に移動させることができる。
【0140】 電極192と193間に電圧差を設けるのは、空間電荷によるビームの中性化
にとって重要な、低エネルギ電子がイオン発生源に向かって加速され、この結果
ビームから失われるのを防止するための電界を提供する方法である。この電界は
一般には抽出フィールドの光学系を決定するに際してほんの小さい影響力しか有
しないので、電極192Aと193A、また、電極192Bと193Bとの相対
的な位置を固定することが一般的には可能である。周知に装置においては、抽出
電極/減速電極アセンブリ192A〜193Bの位置は、取り出し電極191に
対しては全体として固定されているように、取り出し電極191の平面に対して
直角な方向に沿ってこれに向かったりこれから離れたりするように移動させるこ
とが可能である。しかしながら、本発明によれば、抽出電極アセンブリ192A
と減速電極193Aを、194に示す運動の集中経路に沿って、取り出し電極1
91に向かったりこれから離れるように移動させることができれば利点であるこ
とが理解されよう。
【0141】 図19bは、運動194の経路を達成するための、この態様の本発明を実施す
る装置の平面図である。本装置の側面図である図19dに示すように、取り出し
電極191と、抽出電極アセンブリ192Aと、減速電極アセンブリ193A及
び193Bと、は全て、図19bの紙面の平面に対して直角な方向に細長い細長
部材である。電極アセンブリ192A及び192B並びに193A及び193B
は、これまた細長い抽出電極支持構造体198Aと198Bに搭載されていて、
さらにその上方端と下方端が1対の傾斜ロッド196Aと196Bに取り付けら
れている。このロッド196AとBは、その近接した端で、自身はシャフト19
9Cに搭載されているスイベルピン199Aによって支持バー199Bに旋回可
能に接続されている。ロッド196Aと196Bは、その遠位端がピン195と
接触し、弾性片寄り手段(図示せず)によってピン195に向かって内側に片寄
っている。支持バー199Bはシャフト199Cに滑動可能に搭載され、これに
よって、支持バー199Bは取り出し電極191に向かったりこれから離れたり
して直線運動したり、また、ピン199Dの周りを旋回して回転運動したりする
ことができる。
【0142】 図19bに、本発明のこの態様による多くの実際上の実施形態の内の1つを示
す。1対のピン195(抽出電極構造体の各端に1つずつ)がビームライン軸と
1直線上に取り出し電極の背後に位置付けされている。これらのピンは発生源の
上もしくは上方、また、接地電位にある発生源の下方にあってもよい。2つずつ
のロッド又はバー196の2セット(頂部と底部)分がこれらのピンに対してバ
ネ装着されており;抽出電極支持構造体198がこれらのロッドに固定されてお
り、これによって、引っ張られた電極電極192A及び193A並びに192及
び193B(正確に直線状となるように引っ張られている)を搬送しており;ロ
ッド196は、繁用アセンブリ199上のピン199Dの周りに旋回可能な支持
バー199B上のスイベルピン199Aに固定されている。シャフト199Cが
自身の軸に沿ったり横切ったりする移動と199Dの周りの回転運動と組み合わ
されると、広範囲にわたる機械的運動が可能となり、これによって電極アセンブ
リ位置を精密に調整するうえで便利な機械的な利点となる(ビームの整合は2つ
の利用可能な技法―変位とせん断―によって実行される)。長尺の抽出システム
の各端にある類似の独立式のメカニズムによって、均一な抽出を達成するために
必要な調整が与えられる。
【0143】 図19cに、抽出フィールドの運動が電気的に達成される他の技法を示す。こ
の技法は、抽出電極がイオン発生源取り出し電極に非常に近接している必要があ
る、非常に低いエネルギを抽出する場合に特に適している。それぞれ5kVと1
kVでビームを加速する、2セットの電位分布を例として示す。この場合、電極
同士間の間隔は、その間で信頼性的に認容される1kVという小さい値である。
ビームの整合は、1つ以上の電極上でビームにバイアス電位を印加することによ
って達成される。これらの電極は直線状になるように引っ張られている。
【0144】 図19dに図19bに示す実施形態の側面図を示す。この図が示す実施形態の
重要な側面は、アセンブリ199の上部構成部品と下部構成部品(上方構成部品
199Uと下方構成部品199L)を互いに独立に移動させる機能である。これ
によって、抽出電極アセンブリの上方端と下方端を、(抽出電極192Aと19
2Bの相対的な、そして分析システムの中心平面に対する正確な位置付けに依存
して)必要とされる方向で走行する均一なビームを(抽出電極192A及び19
2Bとイオン発生源取り出し電極191間の抽出ギャップに依存して)達成する
ために必要なまさにその位置に置くことを可能とする。抽出電極支持構造体19
8Aと198Bは構成部品198Cによって支持ロッド196と196Bに接続
され、また、抽出電極192A、192B、193A及び193Bは、支持構造
体198Aと198Bに搭載されている圧縮バネの使用に基づいて引っ張りシス
テム(図示せず)によって直線状に維持されている。支持ロッド196と196
Bを位置決めするピン195は、イオン発生源チャンバ191Bの頂部と底部に
搭載されている。
【0145】 図15aと15b、様々な要件に対して可能なビームラインのレイアウトの1
部を示した。多分最も重要な即時的な応用分野は、集積回路の半導体ウエハに対
する低エネルギ(500eV〜5keV)のボロン注入である。図20に、この
専用の応用物のある好ましい実施形態を示す。
【0146】 図20に、300mmウエハのイオン注入用の5ビーム式注入器の平面図を示
す。この多重磁界イオン発生源は、発生源プラズマを封入する実極磁石と、合計
で約500Aの電流を、なんらかの便利な数の直列接続された電導体で分け合っ
て搬送する矩形の外部断面を有するアルミ製チューブ212中の電導体で形成さ
れた5つの仮想極と、となる12mmx3mm断面のネオジム鉄ボロン永久磁石
211を包含する23個の円形アルミ製チューブ210から成っている。ビーム
は5つの仮想極203から抽出される。これらの矩形断面チューブは、2mm幅
の抽出スロットがこれらの仮想極電極の全長にわたって、そして特に40cmと
いう抽出長に沿って正確に平行に保持され得るように圧縮バネによって引っ張ら
れた状態で保持されている。発生源プラズマは、低電圧ホットフィラメント放電
を用いて、又は、発生源領域201中でマイクロ波イオン化を利用して発生し、
また、ビームは仮想極203を介して中心発生源領域202から抽出される。発
生源ガス又は蒸気は、薄壁のアルミ製ボックス213中に含まれている。発生源
の端プレートは、多重磁界封じ込めを完全なものとするための永久磁石配列を含
んでいる。これらの磁石と導体は冷却剤をチューブに流し込むことによって冷却
される。この構成方法によってこのタイプの大型発生源が極端に直線的に構成さ
れ、作成可能な発生源のサイズには実質的になんら制限がない。
【0147】 簡単な変更例として、この発生源を、2つの5ビーム式抽出システムとビーム
ラインを発生源の両側に置いた「二重側部」型にしたものがある。
【0148】 イオンビームは可変形状で引っ張られている(これで直線状に保たれる)抽出
電極214から抽出されて磁気ラインレンズシステム中に入る。強い収束モード
にある1つのラインレンズ204が平行ビームを分析して目標領域に伝達するが
、この領域は、イオン発生源と類似の方法で構成された多重磁界ケージ220(
目標とのビームの相互作用やホットフィラメント放電などの他の手段によって発
生可能な表面電荷中性化プラズマを封じ込めるケージ)内に含まれる制御プラズ
マ環境を有している。このケージの向こう側には、ビームのプロフィールをセッ
トアップするために用いられるビームプロフィールファラデーシステム221が
あるが、抽出電極の位置は目標領域に到達するビームの均一性に影響を与える主
要な変数である。このシステムの複数ビーム性は、ビーム中の不均一性が機械的
公差のためにどれほど小さかろうと、放出は多重ビーム注入では全体的に平均化
される傾向があるという利点を有している。300mmウエハホルダ230の略
図を見れば縮尺が分かる。これらのホルダは、目標領域中を通って実極チューブ
231間を通過して300mmウエハを搬送する。
【0149】 ウエハを1つ以上のウエハに装着するにはかなりの時間が必要であり、また、
商業的見地から見ると、これはウエハのスループット性能が失われて好ましくな
いことになる。入手可能なビーム電流を可能な限り効率的に用いることが可能で
あることが重要である。図3bから、分析技法によってリボン平面上でビームが
変位することが分かる。正に帯電したイオンの場合、そして、第1のギャップに
おけるフィールド方向が正の側のy方向(上向き)であり、第2のギャップにお
けるフィールド方向が負の側のy方向である場合、ビームの変位は右側と言うこ
とになる。フィールド方向を逆転すると、この変位は左側になる。このビーム変
位がリボン状ビーム幅の半分を越えると、フィールドを逆転させると、ビームの
軌跡が2つに分離する。これによって、2つの互いに分離した目標領域が存在す
るシステム形状が可能となる。イオンビームをこれらの目標領域の内の一方に方
向付けすると、他方の目標領域を搬出/再装着プロセスで用いることができる。
装着プロセスの所要時間が「ビームを目標まで」の所要時間より短い場合、非常
に効率的なビームの利用が可能であり、ビーム利用の損失は、フィールドの逆転
後の質量選択最適化に必要な短期間だけである。
【0150】 2つ以上のラインレンズを有するシステムでは、最終的な変位結果を最大化又
は最小化するようにビーム変位を配慮することが可能であり、3つ以上のライン
レンズを有する場合には、有用な中間変位によって3つ以上の位置が利用可能と
なる。これらのラインレンズの内の1つ以上のラインレンズの極性を逆転させて
、必要な分離ビーム軌跡を達成することが可能である。
【0151】 (参照文献) [1] イオン発生源の物理と技術、Ed.Ian G Brown、John
Wiley & Sons(1989)、第3章、イオン抽出、R Kell
er [2] J H Freeman、Proc.Roy.Soc.A.311、1
23〜130(1969) [3] J F Freeman、Proc.Int.Mas Spectro
sc.Conf.,日本、京都(1969) [4] [1]の46ページを参照 [5] Aitken、イオン注入技法、Ed. H Ryssel & H
Glawischnig、Springer−Verlag(1982)、35
1ページ [6] 米国特許第Us−A−4 578 589号 [7] H A Enge、Rev.Sci.Instr.、15、278(1
964) [8] 電子とイオン光学系への序文、P Dahl、Academic Pr
ess(1973)、51ページ [9] [8]の68ページを参照 [10] H Ito & N Bryan、Proc.11th Int.Co
nf.Ion Impl.Tech.、米国、323ページ(1996) [11] J Englandら、Proc.11th Int.Conf.Io
n Impl.Tech.、米国、470ページ(1996) [12] [8]の26ページを参照
【図面の簡単な説明】
【図1a】 従来型の質量分離器光学系として周知の先行技術によるイオンビーム質量分析
システムの中心平面の図である。
【図1b】 平行ビームを示す図1aの平面に沿った側面図である。
【図1c】 発生源抽出領域から離れる集中ビームを示す図1aの平面に沿った側面図であ
る。
【図1d】 代替の先行技術のイオンビーム質量分析システムの中心平面の図である。
【図1e】 イオン発生源抽出領域から離れる1つの発散ビームを示す図1aの平面に沿っ
た側面図である。
【図1f】 イオン発生源抽出領域から離れる3つの発散ビームを示す図1aの平面に沿っ
た側面図である。
【図2】 荷電粒子ビームの収束用の磁気四極子の先行技術による使用法の軸に沿った、
そして、ビームの伝搬方向の図である。
【図3a】 複数リボン状ビームの質量分析用の本発明による実施形態を示す3次元線図で
ある。
【図3b】 1対の分析磁石同士間で延長する平面に沿った図3aの装置の平面図である。
【図3c】 発生源に平行な方向に沿った図3aの装置の端面図である。
【図3d】 発生源に平行な方向から見た磁気回路の詳細図である。
【図3e】 発生源に平行な方向から見た収束動作を遂行するフリンジフィールドの成分の
図である。
【図3f】 平面図で見た様々な質量が描く様々な軌跡の図である。
【図4a】 双極子の中心平面上で磁界を作る双極子の粒子軌跡を示す端面図である。
【図4b】 双極子の中心平面上で磁界を作る双極子の粒子軌跡を示す平面図である。
【図4c】 双極子の中心平面上で磁界を作る双極子の粒子軌跡を示す端面図である。
【図4d】 双極子の中心軸に沿って磁界を作る双極子の粒子軌跡を示す平面図である。
【図4e】 双極子の中心軸に沿って磁界を作る双極子の粒子軌跡を示す端面図である。
【図4f】 双極子の中心軸に沿って磁界を作る双極子の粒子軌跡を示す端面図である。
【図5a】 十分離間され、磁気的に互いに反対である双極子の対の粒子軌跡を示す端面図
である。
【図5b】 十分離間され、磁気的に互いに反対である双極子の対の粒子軌跡を示す平面図
である。
【図6】 十分離間され、磁気的に反対である双極子中を通過する粒子軌跡のコンピュー
タで発生した端面図である。
【図7a】 四極子の配列の端面図である。
【図7b】 粒子軌跡を示す平面図である。
【図8】 四極子配列を通過する3つの粒子軌跡のコンピュータで発生した端面図である
【図9a】 四極子軸の沿って走行する粒子を収集する収集手段を有する四極子配列の端面
図である。
【図9b】 四極子軸の沿って走行する粒子を収集する収集手段を有する四極子配列の平面
図である。
【図10a】 磁気鏡として用いられる双極子の端面図である。
【図10b】 磁気鏡として用いられる双極子の平面図である。
【図11】 分散平面上で平行出力ビームを発生する2レンズシステムに応用される解像と
伝達を制限する構造体の図である。
【図12】 必要とされる種の平行退出ビームを有する強いレンズモードにおける四極子レ
ンズ中の粒子軌跡のコンピュータ発生した端面図である。
【図13】 2つのクロスオーバと平行退出ビームを有する2レンズシステム中の粒子軌跡
のコンピュータ発生した端面図である。
【図14】 非対称性質量分析の例を示すコンピュータ発生した端面図である。
【図15a】 対称性分析を用いた複数のビームライン構成の図である。
【図15b】 非対称性分析を用いた複数のビームライン構成の図である。
【図16】 複数ビーム分析の端面図である。
【図17】 目標をガス状プラズマで囲むことによって目標表面の帯電を防止する多重磁界
プラズマ封入システムの図である。
【図18】 2段式仮想極イオン発生源の断面図である。
【図19a】 相対的な抽出磁界運動の先行技術の図である。
【図19b】 相対的な抽出磁界運動の1つの実施形態の図である。
【図19c】 相対的な抽出磁界運動の1つの実施形態の図である。
【図20】 本発明を実現する、1連の荷電粒子ビームを発生して分析する装置の端面の線
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW 【要約の続き】 てビームから粒子の必要とされる種を選択する解像手段 (332)を含んでいる。

Claims (55)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子の質量及び/又はエネルギ及び/又は帯電状態を含
    む1つ以上のパラメータに依存して前記荷電粒子に作用する装置において、前記
    装置が: 配列の伸張方向で長手方向に延長する細長磁極の配列であり、前記配列が前記
    磁極配列の伸張方向に延長し、基準表面の各側部にある少なくとも1つの磁極が
    前記配列を通過する基準表面を有する、前記配列と; 前記磁極配列のフィールドに進入する又はここで発生する荷電粒子を提供する
    手段と; を備え、前記磁極が、前記基準表面上又はこれと実質的に平行で、また、前記磁
    極配列の伸張方向以外である運動の方向を有する前記磁極配列中を移動している
    荷電粒子に対してパラメータに依存した方向変化を与えるような前記伸張方向に
    対して直角な平面上の構成を有し、これによって、前記基準表面に対して横断方
    向の平面上でのパラメータ依存の分散によって、荷電粒子をパラメータに依存し
    て選択する装置。
  2. 【請求項2】 前記基準表面の各側部上にある磁極の前記構成が前記基準表
    面に対して幾何学的対称性を有する、請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記磁極配列が、前記基準表面上又はこれと実質的に平行な
    運動方向を持って移動する荷電粒子が磁界によって課せられる湾曲運動を有する
    磁界の拡張領域を、前記基準表面に対して直角な平面上で湾曲した湾曲磁界とな
    る進入領域と退出領域と共に両極間に提供し、これによって前記進入領域又は前
    記退出領域に対して垂直な角度で前記湾曲フィールド中を通過する荷電粒子のビ
    ームを収束させたり発散させたりするような配列である、請求項1に記載の装置
  4. 【請求項4】 前記拡張領域もまた、前記基準表面に直角な平面上で湾曲し
    た湾曲磁界を有する、請求項3に記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記細長磁極配列が、前記磁極配列の前記伸張方向を画定す
    る長手方向軸を有する、請求項1に記載の装置。
  6. 【請求項6】 荷電粒子を提供する前記手段が、前記配列中を通過するよう
    に荷電粒子のビームを方向付けする手段であり、前記ビームが前記配列に、前記
    配列の長手方向軸から空間置きされた位置から進入する方向付け手段を備える、
    請求項5に記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記ビームの前記一般的伝搬方向に直角な細長断面を有する
    ビームを、それが前記配列を通過するように方向付けする手段であり、前記細長
    断面が前記基準表面上又はこれと実質的に平行な方向に細長い、請求項1に記載
    の装置。
  8. 【請求項8】 粒子の必要とされる種を前記ビームから、前記基準表面に対
    して横断方向の平面上での前記パラメータ依存分散によって選択する解像手段を
    含む、請求項1に記載の装置。
  9. 【請求項9】 粒子のビームを、前記ビームの一般的な伝搬方向に沿った別
    の焦点に収束させることによってパラメータ依存分散を発生する手段を含む、請
    求項1に記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記解像手段が、前記粒子ビーム中の所望の種の焦点に分
    析アパーチャを与える1つ以上のバリヤであり、前記ビームの前記一般的伝搬方
    向に沿って整合される1つ以上のバリヤを含む、請求項9に記載の装置。
  11. 【請求項11】 磁極の前記配列が、前記荷電粒子が、磁界によって課せら
    れた湾曲運動で通過する磁界の拡張領域を、前記基準表面に直角な平面上で前記
    荷電粒子をパラメータ依存分散させる湾曲した磁界となる進入領域と退出領域と
    共に両極間に提供するような配列であり; 前記磁極配列が、初期の拡張された磁界の領域と、1つ以上の中間領域と、最
    終的な拡張された磁界領域と、を有し;前記装置が前記初期拡張領域に進入する
    又はここで発生する荷電粒子を提供する手段を有し; 前記磁極が、前記基準表面上又はこれと平行で、また、前記磁極配列の前記伸
    張方向とは別の運動方向を持って前記初期の拡張された磁界領域中を運動し、こ
    れによって前記拡張された磁界領域から前記配列の前記伸張方向に垂直な角度で
    離れ、前記配列の前記中間領域を通過して、前記初期領域に反対の磁極正を有す
    る最終的な拡張された磁界領域中に移動する荷電粒子に対してパラメータに依存
    して方向を変化させるような前記伸張方向に直角な平面上の構成を有する; 請求項1に記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記初期拡張磁界領域と前記最終拡張磁界領域が前記基準
    表面に直角な平面の周りに実質的に対称性である、請求項11に記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記直角な平面が前記初期拡張領域と前記最終拡張領域か
    ら等距離に置かれている、請求項12に記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記磁極配列が、前記基準表面の各側部に2つずつの磁極
    を有する四極子を含む、請求項1に記載の装置。
  15. 【請求項15】 荷電粒子のパラメータ依存収集が、収集手段を前記四極子
    の軸上に置くことによって達成されるように配置される、請求項14に記載の装
    置。
  16. 【請求項16】 前記磁極配列が、前記荷電粒子が磁界によって課せられた
    湾曲運動で通過する実質的に均一な磁界の拡張領域を、前記基準表面に対して横
    断方向の平面上で前記荷電粒子をパラメータに依存して分散させる湾曲したフリ
    ンジフィールドとなる前記実質的に均一な磁界の進入領域と端出領域と共に、両
    極間に提供するような配列であり; 前記磁極が、前記基準表面に直角な磁化方向を有する両極間に磁界の拡張領域
    を与えるような前記伸張方向に直角な平面上の構成を有し; 前記磁極が、前記基準表面上又はこれと実質的に平行で、前記磁極の前記伸張
    方向とな異なった運動方向で前記磁極配列中を移動する荷電粒子に対してパラメ
    ータに依存した方向変化を与えるような前記伸張方向に直角な平面上の構成を有
    し; 前記1つ以上のビームが、前記拡張磁界中のパラメータ依存の湾曲した軌跡と
    、前記拡張磁界領域内に留まる高曲率軌跡と、前記拡張磁界領域中を通過する低
    曲率軌跡と、で移動し、これによって、高曲率ビーム軌跡の反射並びに低曲率ビ
    ーム軌跡の伝達もしくは収集によってパラメータに依存してビームを分離し、ま
    た、前記拡張磁界領域が選択反射鏡として動作する; 請求項1に記載の装置。
  17. 【請求項17】 前記磁極配列の前記構成が、パラメータに依存する位置を
    有するクロスオーバに収束させるような構成であり、また、必要とされる種の粒
    子が前記クロスオーバにあるアパーチャを介して伝達できるような解像構造体が
    提供される、請求項1に記載の装置。
  18. 【請求項18】 前記基準表面が、前記磁極配列に関して幾何学的対称性を
    有する表面であり、また、前記解像構造体の前記アパーチャが幾何学的対称性を
    有する前記平面上にある、請求項17に記載の装置。
  19. 【請求項19】 前記解像構造体によって邪魔される範囲を超えた軌跡を辿
    って粒子が伝達されることを防止するための、収束されたビームが前記解像構造
    体中を伝搬する一般的な方向に対して横断方向の平面上にある伝達制限構造体を
    含む、請求項18に記載の装置。
  20. 【請求項20】 正に帯電した荷電粒子の一般的な抽出方向に対して横断方
    向に細長い細長荷電粒子発生源から前記正荷電粒子を抽出する抽出アセンブリを
    含み、前記抽出アセンブリが、前記抽出された荷電粒子の空間電荷によってかな
    り影響される光学系を有する荷電粒子ビームを発生するように減速領域の前に加
    速領域を有し; 前記アセンブリが、前記ビームの中心に、そして前記発生源の領域の前記細長
    軸に平行に置かれ、また、正イオンの静電的減速フィールド又はフィールドのな
    い領域に位置付けされた、浮動電位又は制御された電位にある導電性材料製の細
    長素子を含み; 前記配置が、前記細長素子に当たる荷電粒子によって発生した二次電子の存在
    と、電極として作用する前記素子と、が組み合わされて、前記ビームの中心にあ
    る前記空間電荷を減少させ、これによって、有用に抽出可能なビーム電流を増加
    させるような配置である; 請求項1に記載の装置。
  21. 【請求項21】 ビームの前記1つ以上の一般的伝搬方向に直角な細長断面
    を有する荷電粒子のビームを発生、又はこれに作用する手段を含み; 荷電粒子ビームをインタセプトする又は前記ビームを除去もしくは別様に前記
    荷電粒子ビームの動作に影響するために用いられ、これによって、前記荷電粒子
    と接触することによって劣化する前記ビームの前記細長軸に沿って整合された細
    長素子を含み、また、前記細長素子をその細長軸の方向に移動させて、前記荷電
    粒子との接触によって劣化した自身の部分を交換する手段を含む; 請求項1に記載の装置。
  22. 【請求項22】 ビームの前記1つ以上の一般的伝搬方向に直角な細長断面
    を有する荷電粒子のビームを発生する又はこれに作用する手段を含み; 前記荷電粒子ビームをインタセプトする又は別様に前記荷電粒子ビームの動作
    に影響するために用いられる前記ビームの前記細長軸に沿って整合した細長素子
    を含み、また、前記細長素子を引っ張ってそれを直線状に維持する手段を含む; 請求項1に記載の装置。
  23. 【請求項23】 前記基準表面が、磁極の第1の配列に関して幾何学的対称
    性を有する表面であり、また、前記磁極の構成が、前記配列から退出する平行ビ
    ームを収束させるような構成であり; 第2の配列の伸張方向で長手方向に延長する細長磁極の第2の配列が提供され
    、前記配列が、前記第2の延長方向に延長し、基準表面の各側部上にある少なく
    とも2つの磁極が前記配列を通過する第2の基準表面を有し、前記第2の基準表
    面が、前記第1の基準表面に平行でこれから空間置きされており、また、前記平
    行ビームが、前記第2の基準平面からオフセットされている前記第2の配列中に
    導入されている前記第1の配列から退出し; 前記第2の配列の前記磁極が、前記第2の基準表面上又は実質的にこれと平行
    で、また、前記第2の磁極配列の伸張方向以外の一般的伝搬方向で前記第2の磁
    極配列中を通過する前記平行ビームをパラメータに依存して収束させるような構
    成を前記第2の伸張方向に直角な平面上に有し; 前記第2の基準表面が前記第2の磁極配列に関して幾何学的対称性を有する表
    面であり、また、前記第2の磁極配列の構成が、前記第2の基準表面の反対側の
    クロスオーバから出現するビームをパラメータに依存したクロスオーバに収束さ
    せるような構成であり; 前記クロスオーバの前後に位置付けされ、前記第2の基準表面から前記ビーム
    の反対側の自身の側にオフセットされた構成部品によって解像アパーチャを画定
    する、前記クロスオーバのところにある解像構造体が提供される; 請求項1に記載の装置。
  24. 【請求項24】 荷電粒子の質量及び/又はエネルギ及び/又は帯電状態を
    含む1つ以上のパラメータに依存して前記荷電粒子に作用する方法であり、前記
    方法が: 配列の伸張方向で長手方向に延長する細長磁極の配列を提供するステップだり
    、前記配列が、前記配列の前記伸張方向に延長し、また、基準表面の各側部にあ
    る少なくとも1つの磁極が前記配列を通過する基準表面を有するステップと; 前記磁極配列のフィールドに進入する又はここで発生する荷電粒子を提供する
    ステップと; 前記荷電粒子を前記磁極配列中で、前記基準表面上又はこれと実質的に平行で
    、また、前記磁極配列の前記伸張方向以外の運動方向で移動させるステップと; 前記伸張方向に直角な平面上の前記磁極構成によって発生した磁界によって前
    記荷電粒子の運動方向にパラメータ依存した変化をもたらすステップと; 前記基準表面に対して横断方向の平面上でのパラメータ依存分散によって荷電
    粒子をパラメータに依存して選択するステップと; を含む方法。
  25. 【請求項25】 荷電粒子のビームの粒子を前記粒子の質量及び/又はエネ
    ルギ及び/又は帯電状態を含む1つ以上のパラメータに依存して選択する装置で
    あり、前記装置が、配列の伸張方向で長手方向に延長する細長磁極から成る配列
    を備え; 前記配列が、前記伸張方向に延長し、基準表面の各側部上にある少なくとも1
    つの磁極が前記配列中を通過する基準表面を有し; 前記磁極が、前記基準表面上又はこれと実質的に平行で、また、前記磁極配列
    の前記伸張方向以外の一般的伝搬方向で前記磁極配列中を通過する荷電粒子から
    成るビーム又はビームの連続体をパラメータに依存して収束させるような構成を
    前記伸張方向に直角な平面上に有し; 前記基準表面が、前記磁極配列に関して幾何学的対称性を有する表面であり、
    また、前記磁極の前記構成が、前記幾何学的対称性の表面に対して直角な平面上
    でパラメータ依存した分散と収束を実行して分析を達成するような構成である; 装置。
  26. 【請求項26】 粒子の質量及び/又はエネルギ及び/又は帯電状態を含む
    1つ以上のパラメータに依存して荷電粒子の粒子を選択する装置において、前記
    装置が、配列の伸張方向で長手方向に延長する細長磁極の配列を備え; 前記配列が、前記配列の前記伸張方向に延長し、基準表面の各側部上にある少
    なくとも1つの磁極が前記配列を通過する基準表面を有し; 前記磁極が、前記基準表面上又は実質的にこれと平行で、また、前記磁極配列
    の前記伸張方向とは異なった運動方向で前記磁極配列中を移動する荷電粒子にパ
    ラメータ依存の方向変化をもたらすような構成を、前記伸張方向に直角な平面上
    に有し; 前記構成が、ビームの1つ以上の一般的な伝搬方向に直角な細長断面を有する
    荷電粒子のビームが前記配列を通過することを可能とし、前記細長断面が前記基
    準表面上又はこれと平行な方向にあり; これによって、前記基準平面に対して横断方向の平面上でのパラメータ依存分
    散によって荷電粒子がパラメータに依存して選択される; 装置。
  27. 【請求項27】 粒子の質量及び/又はエネルギ及び/又は帯電状態を含む
    1つ以上のパラメータに依存して荷電粒子に作用する装置において、前記装置が
    、配列の長手方向軸の方向で長手方向に延長する細長磁極の配列を備え; 前記配列が、前記長手方向軸を含み、また、両極が基準表面に直角な共有磁化
    方向を有する基準表面の各側部にある等しい数の磁極が前記配列を通過する基準
    表面を有し; 前記磁極配列が、磁界によって課せられた湾曲運動で前記荷電粒子が通過する
    磁界の拡張領域を、前記基準表面に対して横断方向の平面上で前記荷電粒子をパ
    ラメータに依存して分散させる湾曲した磁界となる進入領域と退出領域と共に両
    極間に提供するような配列であり; 前記磁極配列が、磁界の初期の拡張領域と、1つ以上の中間領域と、磁界の最
    終の拡張領域と、を有し;また、前記装置が、前記初期拡張領域に進入する又は
    ここで発生する荷電粒子を提供する手段を有し; 前記磁極が、前記基準表面上又はこれと実質的に平行で、前記磁極配列の前記
    伸張方向とは異なった運動方向で前記初期磁界拡張領域から移動し、これによっ
    て、前記磁界拡張領域から前記配列の前記長手方向軸に垂直な角度で離れ、前記
    配列の前記中間領域中を通過して、前記初期領域とは反対の磁極性を有する前記
    最終磁界拡張領域中に移動する荷電粒子に対してパラメータ依存の方向変化をも
    たらすような構成を前記伸張方向に直角な平面上に有し; これによって、前記基準表面に対して横断方向の平面上でのパラメータ依存分
    散によって荷電粒子をパラメータに依存して選択する; 装置。
  28. 【請求項28】 前記粒子が前記最終磁界拡張領域から退出することを可能
    とする退出手段を含む、請求項27に記載の装置。
  29. 【請求項29】 前記初期磁界拡張領域と前記最終磁界拡張領域が、前記基
    準表面に直角な平面の周りで実質的に対称である、請求項27又は28に記載の
    装置。
  30. 【請求項30】 前記直角な平面が、前記初期拡張領域と前記最終拡張領域
    から等距離にある、請求項29に記載の装置。
  31. 【請求項31】 前記磁極配列が、前記基準平面の各側部に2つの磁極を有
    する四極子を含む、請求項1に記載の装置。
  32. 【請求項32】 粒子の質量及び/又はエネルギ及び/又は帯電状態を含む
    1つ以上のパラメータに依存して荷電粒子に作用する装置において、前記装置が
    、配列の長手方向軸の方向で長手方向に延長する4つの細長磁極の配列を備え; 前記配列が、前記長手方向軸を含み、基準表面の各側部上にある2つの磁極が
    前記配列を通過する基準表面を有し; 前記磁極が、前記基準表面に直角な磁化方向を有する一方の対の両極間で実質
    的に均一な磁界の第1の拡張領域と、反対の磁化方向を有する他方の2つの両極
    間で実質的に均一な磁界の第2の拡張領域と、を与えるような構成を前記長手方
    向軸に直角な平面上で有し、これら2セットの極間の領域が四極子磁界を形成し
    ; 前記磁極が、前記基準表面上又はこれと実質的に平行で、しかも、前記磁極の
    前記長手方向軸の方向とは異なった運動方向を有する前記磁極配列中を移動する
    荷電粒子に対してパラメータに依存した方向変化をもたらすような構成を記長手
    方向軸に直角な平面上で有し; 前記荷電粒子が、前記第1の磁界中のパラメータ依存の湾曲軌跡と、前記四極
    子磁界領域には届かない高曲率軌跡と、前記四極子磁界領域を通過する低極率軌
    跡と、前記四極子磁界領域中に進入しこれに沿って通過する特定のパラメータに
    依存した軌跡と、を移動し; これによって、荷電粒子が、前記四極子軸上に収集手段を置くことによってパ
    ラメータに依存して収集される; 装置。
  33. 【請求項33】 粒子の質量及び/又はエネルギ及び/又は帯電状態を含む
    1つ以上のパラメータに依存して荷電粒子に作用する装置において、前記装置が
    、配列の伸張方向で長手方向に延長する細長磁極の配列を備え; 前記配列が、前記磁極配列の前記伸張方向に延長し、基準表面の各側部上にあ
    る少なくとも1つの磁極が前記配列を通過する基準表面を有し; 前記磁極配列が、前記荷電粒子が磁界によって課せられた湾曲運動で通過する
    磁界の拡張領域を、前記基準表面に対して横断方向の平面上で前記帯電粒子をパ
    ラメータに依存して分散させる湾曲した磁界となる進入領域と退出領域と共に両
    極間に提供するような配列であり; 前記磁極が、前記基準表面に直角な磁化方向を有する両極間に磁界の拡張領域
    を与えるような構成を前記伸張方向に直角な平面上に有し; 前記磁極が、前記基準表面上又はこれと実質的に平行で、しかも、前記磁極配
    列の前記伸張方向とは異なった運動方向で前記磁極配列中を移動する荷電粒子に
    パラメータに依存した方向変化をもたらすような構成を前記伸張方向に直角な平
    面上に有し; 前記拡張領域中のパラメータ依存湾曲軌跡と、前記拡張磁界領域内に留まる高
    曲率軌跡と、前記拡張磁界領域中を通過する低曲率軌跡と、を前記1つ以上のビ
    ームが移動し、これによって、高曲率ビーム軌跡の反射並びに低曲率ビーム軌跡
    の伝達及び収集によってビームがパラメータに依存して分離され、前記拡張磁界
    領域が選択反射鏡として作用する; 装置。
  34. 【請求項34】 反射可能な最小曲率軌跡を画定する収集表面となる電導性
    構成部品を前記拡張磁界領域中に含む、請求項33に記載の装置。
  35. 【請求項35】 前記磁極配列が、前記配列に非垂直方向から進入するイオ
    ン注入ビームを偏向するように位置付けされ、また、前記ビームを偏向し、これ
    によって前記ビームが前記磁界を実質的に垂直方向に退出して、後続の実質的に
    水平方向の目標の中にイオン注入するように配置されている、請求項33又は3
    4に記載の装置。
  36. 【請求項36】 荷電粒子のビームの粒子を、前記粒子の質量及び/又はエ
    ネルギ及び/又は帯電状態を含む1つ以上のパラメータに依存して選択する装置
    において、前記装置が、配列の伸張方向で長手方向に延長する細長磁極の配列を
    備え; 前記配列が、前記磁極配列の前記伸張方向で延長し、基準表面の各側部上にあ
    る少なくとも1つの磁極が前記配列を通過する基準表面を有し; 前記磁極が、前記基準表面上又はこれに実質的に平行で、しかも前記磁極の前
    記伸張方向とか異なった一般的伝搬方向で前記磁極配列を通過する荷電粒子のビ
    ーム又はビームの連続体をパラメータに依存して収束するような構成を前記伸張
    方向に直角な平面上に有し; 前記磁極配列の前記構成が、パラメータに依存する位置を有するクロスオーバ
    二種右側させるような構成であり、また、前記クロスオーバのところにあるアパ
    ーチャを介して、必要とされる種の粒子を伝達させることを可能とする解像構造
    体が提供される; 装置。
  37. 【請求項37】 前記基準表面が、前記磁極配列に関して幾何学的対称性を
    有する表面であり、また、前記解像構造体の前記アパーチャが前記幾何学的対称
    性の平面上にある、請求項36に記載の装置。
  38. 【請求項38】 前記磁極配列の前記構成が、解像力を増し、照準線の特徴
    を改善するために前記解像構造体の複数のアパーチャを介して前記ビームの複数
    のクロスオーバを発生するような構成である、請求項37に記載の装置。
  39. 【請求項39】 前記解像構造体によって邪魔される範囲を越える軌跡を辿
    って粒子が伝達されるのを防止する、収束したビームが前記解像構造体中を伝播
    する一般的方向に対して横断方向の平面上に位置付けされた伝達制限構造体を含
    む、請求項36、37又は38に記載の装置。
  40. 【請求項40】 粒子の一般的伝搬方向に対して横断方向で細長い細長荷電
    粒子発生源からの正の荷電粒子を抽出する抽出アセンブリであり、前記抽出アセ
    ンブリが、前記抽出された荷電粒子の空間電荷によってかなり影響される光学系
    を有する荷電粒子を発生するための減速領域の前に位置付けされた加速領域を備
    え; 前記アセンブリが、浮動電位又は制御された電位にある導電性材料製の細長素
    子を含み、前記ビームの中心で、かつ、前記発生源領域の細長軸に平行に置かれ
    、正イオン用の静電減速磁界又は磁界のない領域に位置付けされており; 前記配置が、前記細長素子に当たる荷電粒子によって発生した二次電子の存在
    と、電極として作用する前記素子の存在と、が組み合わされて、前記ビームの中
    心のところにおける前記空間電荷を減少させ、これによって、有用に抽出可能な
    ビーム電流を増す; 荷電粒子ビーム装置。
  41. 【請求項41】 配列の伸張方向で長手方向に延長する細長磁極の配列を備
    える、対称的パラメータ依存分析システムと組み合わせて用いられ; 前記配列が、前記伸張方向に延長し、基準表面の各側部にある少なくとも1つ
    の磁極が前記配列を通過する基準表面を有し; 前記磁極が、前記基準表面上又は実質的にこれと平行で、しかも前記磁極配列
    の前記伸張方向とは異なった一般的伝搬方向で前記磁極配列中を通過する荷電粒
    子のビーム又はビームの連続体をパラメータに依存して収束させるような構成を
    前記伸張方向に直角な平面上に有し; 前記基準表面が、前記磁極配列に関して幾何学的対称性を有する表面であり、
    また、前記磁極の構成が、前記幾何学的対称性表面に対して直角な平面上でパラ
    メータに依存して分散させて収束させることによって分析を達成するような構成
    である; 請求項40に記載の装置。
  42. 【請求項42】 ビームの前記1つ以上の一般的伝搬方向に直角な細長断面
    を有する荷電粒子のビームを発生する又はこれに作用する装置において、前記装
    置が、荷電粒子ビームをインタセプトするために用いられるビームの細長軸に沿
    って整合された細長素子を、これらのビームを除去するため又は前記荷電粒子の
    動作に別様に影響するために有し、また、これによって前記荷電粒子と接触して
    劣化し、また、前記細長素子をその細長軸の方向に移動させて前記荷電粒子との
    接触によって劣化した自身の部品を交換するための手段を含む装置。
  43. 【請求項43】 ビームの前記1つ以上の一般的伝搬方向に直角な細長断面
    を有する荷電粒子のビームを発生する又はこれに作用する装置において、前記装
    置が、前記荷電粒子をインタセプトする又は別用に前記荷電粒子の動作に影響す
    るために用いられるビームの細長軸に沿って整合された細長素子を含み、また、
    前記細長素子を直線状に維持するために引っ張る手段を含む装置。
  44. 【請求項44】 前記クロスオーバの位置が、前記複数磁極配列の前記解像
    スリットを介して伝達された前記ビームを後でさらに収束させることによって、
    必要とされる光学的特徴を有するビームが生成されるように選択される、請求項
    36、37又は38に記載の装置。
  45. 【請求項45】 前記第1の配列を退出するビームをパラメータに依存して
    収束させるために1つ以上のさらなる細長磁極配列及び関連の解像構造体を含み
    、これによって、前記配列の構成部品を組み合わせて、スパッタリング又は他の
    理由による汚染粒子用の合成システム中の照準線を不明瞭にする、請求項36、
    37又は38に記載の装置。
  46. 【請求項46】 前記磁極配列の構成が、前記解像構造体の複数のアパーチ
    ャを介して前記ビームの複数のクロスオーバを発生させて、解像力を増し照準線
    特徴を改善するような構成である、請求項45に記載の装置。
  47. 【請求項47】 粒子の質量及び/又はエネルギ及び/又は帯電状態を含む
    1つ以上のパラメータに依存して荷電粒子のビームの粒子を選択する装置であり
    、前記装置が: 配列の第1の伸張方向で長手方向に延長する第1の細長磁極配列であり、前記
    配列が、前記第1の伸張方向に延長し、基準表面の各側部にある少なくとも2つ
    の磁極が前記配列を通過する第1の基準表面であり;前記磁極が、前記基準表面
    上又は実質的にこれと平行で、しかも前記磁極配列の前記第1の伸張方向とは異
    なった一般的伝搬方向で前記磁極配列を通過する荷電粒子ビーム又はビームの連
    続体をパラメータに依存して収束させるような構成を前記第1の細長方向に直角
    な平面上に有し;前記第1の基準表面が、前記第1の磁極配列に関して幾何学的
    対称性を有する表面であり、前記磁極配列の前記構成が、前記第1の配列から退
    出する平行ビームを収束させるような構成である、第1の細長磁極配列と; 第2の配列の第2の伸張方向で長手方向に延長する第2の細長磁極配列であり
    、前記配列が、前記第2の伸張方向に延長し、前記基準表面の各側部にある少な
    くとも2つの磁極が前記配列を通過する第2の基準表面を有し、前記第2の基準
    表面が、前記第1の基準表面に対して平行でしかもこれから空間置きされており
    、また、前記平行ビームが、前記第2の基準表面からオフセットされた前記第2
    の配列中に導入されている前記第1の配列を退出し;前記第2の配列の前記磁極
    が、前記第2の基準表面上又は実質的にこれと平行で、しかも前記第2の磁極配
    列の前記第2の伸張方向とは異なった一般的伝搬方向で前記第2の磁極配列を通
    過する前記平行ビームをパラメータに依存して収束させるような構成を前記第2
    の伸張方向に直角な平面上に有し;前記第2の基準表面が、前記第2の磁極配列
    に関して幾何学的対称性を有する表面であり、前記第2の磁極配列の前記構成が
    、前記第2の基準表面の反対側の前記クロスオーバから出現する前記ビームをパ
    ラメータに依存したクロスオーバに収束させるような構成であり;前記クロスオ
    ーバの前後にありしかも前記第2の基準表面からその反対側の前記ビームに対し
    てオフセットされている構成部品によって解像アパーチャを画定する前記クロス
    オーバのところに解像構造体が提供されている、第2の細長磁極配列と; を備える装置。
  48. 【請求項48】 各々が共通磁気回路の少なくとも1部を隣り合ったシステ
    ムと共用するそれぞれが規則的に空間置きされた基準表面を有する複数のビーム
    システムが提供される、請求項1、25、26、27、32、33、36、40
    、42、43又は47に記載の装置。
  49. 【請求項49】 目標素子に関するイオン注入又は他の反応のために目標領
    域に進入するイオンビームを発生する手段を備える装置において; 前記目標領域が、前記目標との反応又は背景ガスもしくは蒸気との反応によっ
    て前記目標領域内で形成された荷電粒子を保持する複数の磁気封じ込め物又は他
    のプラズマ発生手段によって囲まれており、また、前記ビームがカスプの平行な
    セット間又は中で前記領域を通過することを可能とし; 前記装置の配置が、電気的に中性であるガス状プラズマを前記目標領域中で形
    成したり保持したりして、前記目標領域中を通過している又はその中で機械的に
    走査されて置かれている前記目標素子の表面上にある正又は負の極性を有する表
    面電荷を中性化することができるような配置である; 装置。
  50. 【請求項50】 カスプ発生用の磁極配列間を通過する複数のリボン状ビー
    ムと目標の場合に用いることに適している、請求項49に記載の装置。
  51. 【請求項51】 粒子の一般的伝搬方向に対して横断方向に細長い細長荷電
    粒子発生源から荷電粒子を抽出する装置であり、前記装置が: 前記細長発生源の細長軸を含む平面の両側に1つずつ置かれている電極構造体
    によって発生する2つの電界成分から形成される抽出電界を提供する手段と; 前記細長発生源に向かったりこれから離れたりするように前記抽出電界を移動
    させる手段と; を備える装置。
  52. 【請求項52】 相対的運動を発生する前記手段が、前記2つの電極構造体
    を、前記細長発生源に向かったりこれから離れたりするように前記抽出電界が移
    動している間に、互いに近づいたり離れたりするように移動させる手段を含む、
    請求項51に記載の装置。
  53. 【請求項53】 相対的運動を発生する前記手段が、電極構成部品の配列と
    、前記構成部品の電位を変化させる手段と、を含む、請求項52に記載の装置。
  54. 【請求項54】 1つのビーム又は複数ビームから成るセットの内の各々の
    質量、エネルギ又は帯電状態分析及び/又はビーム収束のため、1つ以上の磁気
    ラインレンズを用いて荷電粒子に作用する装置において、前記1つのビーム又は
    前記複数ビームの各々に対して、これらの磁気ラインレンズの内の1つ以上の中
    における磁界方向を逆転させて、前記ラインレンズの1つ以上の軸及び前記ビー
    ムの初期公称伝搬方向を含む平面上での又はこの平面に平行な前記荷電粒子ビー
    ムの変位の最終結果を変化させ、これによって、2つ以上の分離したビーム軌跡
    を発生して2つ以上の分離した目標領域の使用を可能とする装置。
  55. 【請求項55】 1つのビーム又は複数ビームのセットの内の各々のビーム
    の質量、エネルギ又は帯電状態分析及び/又はビーム収束用の1つ以上の磁気ラ
    インレンズを用いて荷電粒子に作用する方法において、前記1つのビーム又は前
    記複数ビームのセットの内の各々のビームに対して、これらの磁気ラインレンズ
    の内の1つ以上のレンズ中の磁界方向を逆転させて、前記ラインレンズの1つ以
    上の軸及び前記ビームの初期公称伝搬方向を含む平面上での又はこの平面と平行
    な最終的変位結果を変化させ、これによって、2つ以上の分離したビーム軌跡を
    発生して2つ以上の分離した目標領域の使用を可能とする方法。
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