JP2002516876A - ワクチン抗原およびアジュバントの粘膜送達のためのヒアルロン酸ポリマーの使用 - Google Patents
ワクチン抗原およびアジュバントの粘膜送達のためのヒアルロン酸ポリマーの使用Info
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Abstract
Description
ン抗原およびアジュバントの粘膜送達のためのヒアルロン酸ポリマーの使用に関
する。
に関して、胃腸管、気道、および尿生殖器管の粘膜表面は、潜在的に感染性の細
菌、ウイルスおよび時には寄生生物を含む外来抗原に連続的に曝露される。粘膜
免疫応答は、このようなチャレンジに対して防御し、そして別個のかつ特殊化し
た特徴を有する。
る。腸管のパイアー斑または鼻咽頭のリンパ系組織における特殊化された抗原取
り込み細胞(マイクロフォールドまたはM細胞と呼ばれる)は、抗原を下層の粘
膜結合リンパ組織(MALT)に輸送する。粘膜上皮の他の領域(例えば、多列
気道上皮)において、樹状細胞は、抗原提示細胞として作用し、そして局所リン
パ球またはMALTに移動する。抗原プロセシングおよび抗原提示がMALT中
で生じ、その結果、抗原特異的IgA B細胞の活性化を生じる。引き続く活性
化IgA−B細胞の、粘膜免疫系の他の構成要素(例えば、気道、腸管および生
殖管)への輸送および再循環は、「共通の粘膜系」全体に散在する局所粘膜Ig
A応答を提供する。従って、粘膜免疫系は、粘膜表面により遭遇する抗原性チャ
レンジの型に対する応答に比類なく適合し、そして特定の病原体に対して最も有
効な型の免疫応答を提供し得る。従って、粘膜免疫系を標的化する抗原送達機構
は、免疫を達成するのに魅力的な手段を提供する。
体接着物は、長い期間、生物的基材に接着し得る、合成物質または天然に存在す
る物質である。例えば、カルボポール(Carbopol)およびポリカルボフ
ィル(共に、ポリ(アクリル酸)の合成架橋誘導体である)は、インビトロで非
常に良好な接着特性を示す。しかし、これらの生体接着物の性能は、インビボで
は繰り返されなかった。さらに、このような生体接着物は、局所刺激をもたらし
得る。よって、生体接着物送達系は、ほとんど市販されていない。
づく生体接着物送達系の開発が注目された。これらの生体接着物は、レセプター
媒介機構を介して粘膜細胞表面に接着する。別の天然の生体接着物は、ヒアルロ
ン酸(ヒアルロナンとしてもまた公知である)である。ヒアルロン酸は、天然に
存在するムコ多糖であり、D−グルクロン酸の残基およびN−アセチル−D−グ
ルコサミンからなる。ヒアルロン酸は、結合組織ならびに滑液および眼の硝子体
液および房水を含む脊椎動物の細胞外組織マトリックスにおいて見出されている
。ヒアルロン酸は、インビボおよびインビトロの両方において生体接着性である
ことが示されている。
スフェアを産生するために使用されている。例えば、Cortivoら、Bio
materials(1991)12:727〜730;欧州公開第517,5
65号を参照のこと。これらのミクロスフェアは、多くの物質の粘膜送達に使用
されている。例えば、国際公開第WO96/29998号を参照のこと。例えば
、Richardsonら、(Int.J.Pharm.(1995)115:
9〜15)は、ラットにおけるカルトシニンの腟送達の使用を記載する。さらに
、Illumら、J.Controlled Rel.(1994)29:13
3〜141および欧州公開第517,565号は、ヒツジにおけるインスリンの
鼻腔内送達のためのヒアルロン酸エステルミクロスフェアの使用を記載する。
でのところ記載されていない。
おける免疫応答を誘発するための有効な方法を提供する。本発明は、目的の抗原
および必要に応じてアジュバントと組み合わせた、ヒアルロン酸誘導体(例えば
、エステル化ヒアルロン酸ポリマーおよび自己架橋ヒアルロン酸ポリマー)の粘
膜送達は、それらと同時投与された抗原の免疫原性を増強するように作用すると
いう知見に基づく。特定の理論に結びつけられることを望まないが、ヒアルロン
酸ポリマーの生体接着特性は、鼻腔からの粘膜線毛(mucociliary)
クリアランスの速度を減少させ、それ故抗原と吸収する膜との間のより長い接触
時間を可能にすると考えられている。さらに、粘膜上皮細胞間の密着結合におい
て一過的な拡大(widening)が生じて、目的の抗原のより効率的な輸送
を可能にする。ヒアルロン酸ポリマーの使用は、広範な種々の抗原の免疫原性を
増強するための、安全かつ有効なアプローチを提供する。
および選択された抗原を含む組成物に関し、ここで、その抗原は、ヒアルロン酸
ポリマーに対して約0.1%〜約40%(w/w)の抗原量で存在する。
100%の遊離のカルボキル基が1つ以上のアルキル基でエステル化されたヒア
ルロン酸、およびこのヒアルロン酸ポリマーのこのカルボキシル基の約0.5%
〜約20%が同じかまたは異なるヒアルロン酸分子のヒドロキシル基に架橋した
ヒアルロン酸の架橋誘導体からなる群より選択される。
ボキシル基が1つ以上のアルキル基でエステル化されたヒアルロン酸、およびヒ
アルロン酸ポリマーのこのカルボキシル基の約0.5%〜約20%が同じかまた
は異なるヒアルロン酸分子のヒドロキシル基に架橋した内部エステルを含むヒア
ルロン酸の架橋誘導体からなる群より選択されるヒアルロン酸エステルから構成
されるミクロスフェア;(b)このミクロスフェア中に封入または吸着されてい
る選択された抗原であって、ここでこの抗原は、ヒアルロン酸ポリマーに対して
約2%〜約25%(w/w)の抗原量で存在する、選択された抗原;ならびに(
c)免疫学的アジュバント、を含む組成物に関する。
な粘膜賦形剤と組み合わせる工程を包含する、薬学的組成物を作製する方法、お
よび治療有効量のこの薬学的形組成物を、脊椎動物被験体に粘膜投与する工程を
包含する免疫方法に関する。
ると当業者には容易に行われる。
よび薬理学の当該分野の技術範囲内の従来の方法を用いる。そのような技術は、
文献において十分に説明される。例えば、Remington’s Pharm
aceutical Sciences、第18版(Easton、Penns
ylvania:Mack Publishing Company、1990
);Methods In Enzymology(S.Colowickおよ
びN.Kaplan編、Academic Press、Inc.);およびH
andbook of Experimental Immunology、第
I〜IV巻(D.M.WeirおよびC.C.Blackwell編、1986
、Blackwell Scientific Publications);
およびSambrookら、Molecular Cloning:A Lab
oratory Manual(第2版、1989)を参照のこと。
よび特許出願は、本明細書中でその全体において参考として援用される。
」、「an」および「その(the)」は、その内容が明らかに他のものを示す
のでない限り、複数の参照を含む。従って、例えば、「抗原(an antig
en)」に対する参照は、2つ以上のそのような因子の混合物を含む。
ることを意図する。
サミンへのβ1−3グルコシド結合により連結されたD−グルコン酸の反復モノ
マーユニットから構成され;β1−3グルコシド結合が単一のユニットを連結し
ている、分枝していない長鎖の分子である、当該分野で認識される酸性の多糖(
構造1、以下)を示すため本明細書中で使用される。
において公知である任意の種々の物質(例えば、約75%から100%の遊離の
カルボキシル基がアルキル基によってエステル化されているエステル化ヒアルロ
ン酸分子、本明細書では、集合的には「HYAFF」と称する)を示す。この用
語はまた、「混合」ヒアルロン酸エステルを含み、ここで、カルボキシル基は1
つより多くのアルキル基でエステル化されている。このような「混合」エステル
は、以下により十分に記載される。さらに、用語「ヒアルロン酸誘導体」はまた
、ヒアルロン酸の自己架橋誘導体(本明細書中では「ACP」と称する)をいい
、これは、内部エステルを含み、そしてここでは、ヒアルロン酸ポリマーのカル
ボキシル基の約0.5%〜約20%が、同じかまたは異なるヒアルロン酸分子の
ヒドロキシル基と架橋している。そのような分子は、以下により詳細に記載され
る。
〜約150μm、より好ましくは直径約200nm〜約30μm、そして最も好
ましくは直径約500nm〜約10μmのヒアルロン酸粒子をいう。ミクロスフ
ェアのサイズは、当該分野において周知の技術(例えば、光子相関分光法、レー
ザー回折法および/または走査型電子顕微鏡)により容易に決定される。本明細
書中で使用するためのミクロスフェアは、より詳細に記載されるように、非毒性
かつ生分解性であるヒアルロン酸ポリマーおよびその誘導体から形成される。
していない1〜24個の炭素原子の飽和炭化水素基(例えば、メチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、オクチル
、デシル、テトラデシル、ヘキサデシル、エイコシル、テトラコシルなど)およ
びシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、ベンジルなど
)をいう。
への抗原の送達かまたは口腔送達を意味する。
異的免疫応答または体液抗体応答をもたらす、1つ以上のエピトープを含む分子
を意味する。通常、エピトープは、約3〜15の間、一般的には約5〜15の間
のアミノ酸を含む。
生生物および真菌由来であり得る。この用語はまた、これらのうちの、任意の種
々の腫瘍抗原を意図する。さらに、本発明の目的のために、「抗原」とは、タン
パク質が免疫学的応答を誘発する能力を維持する限り、ネイティブな配列に対す
る改変(例えば、欠失、付加および置換(一般的に性質が保存的である))を含
むタンパク質をいう。これらの改変は、部位特異的変異誘発によるように、意図
的であり得るか、または抗原を産生する宿主の変異によるように、偶然であり得
る。
物中に存在する分子に対する体液性および/または細胞性の免疫応答の発達であ
る。本発明の目的のために、「体液性免疫応答」とは、抗体分子により媒介され
る免疫応答をいい、一方、「細胞性免疫応答」は、Tリンパ球および/または他
の白血球により媒介される応答である。細胞免疫の1つの重要な局面は、細胞傷
害性T細胞(「CTL」)による抗原特異的応答を含む。CTLは、主要組織適
合性複合体(MHC)によりコードされ、そして細胞の表面で発現されるタンパ
ク質と会合して提示されるペプチド抗原に対して特異性を有す。CTLは、細胞
内微生物の細胞内破壊またはそのような微生物に感染した細胞の溶解の誘導およ
び促進を補助する。細胞免疫の別の局面は、ヘルパーT細胞による抗原特異的応
答を含む。ヘルパーT細胞は、細胞表面上でMHC分子と会合したペプチド抗原
を提示する細胞に対して非特異的なエフェクター細胞の機能の刺激を補助するよ
うに、そして活性を集中させるように作用する。「細胞性免疫応答」とはまた、
サイトカイン、ケモカインならびに活性化T細胞および/または他の白血球(C
D4+T細胞およびCD8+T細胞由来の白血球)により産生されるそのような
他の分子の産生をいう。
会合した抗原の提示により脊椎動物被験体を感作するように作用し得る。細胞媒
介性免疫応答は、細胞表面で抗原を提示する細胞にか、またはその近くに指向さ
れる。さらに、抗原特異的Tリンパ球を産生して、免疫化宿主の将来的防御を可
能にし得る。
アッセイ(例えば、リンパ球増殖(リンパ球活性化)アッセイ、CTL細胞傷害
性細胞アッセイによるか、または感作された被験体中の抗原に特異的なTリンパ
球についてアッセイすること)によって、決定され得る。そのようなアッセイは
、当該分野において周知である。例えば、Ericksonら、J.Immun
ol.(1993)151:4189〜4199;Doeら、Eur.J.Im
munol.(1994)24:2369〜2376;および以下の実施例を参
照のこと。
/またはヘルパーT細胞の産生もしくは活性化を刺激する応答であり得る。目的
の抗原はまた、抗体媒介性免疫応答を誘発し得る。それ故、免疫学的応答は、1
つ以上の以下の効果を含み得る:B細胞による抗体の産生;ならびに/あるいは
、目的の組成物またはワクチン中に存在する抗原に特異的に指向されるサプレッ
サーT細胞および/またはγδT細胞の活性化。これらの応答は、感染性を中和
し、そして/または抗体−補体、すなわち抗体依存性細胞傷害性(ADCC)を
媒介して免疫化宿主に防御を提供するように作用し得る。そのような応答は、当
該分野において周知の標準的なイムノアッセイおよび中和アッセイを用いて決定
され得る。
た抗原を含むワクチン組成物は、それがヒアルロン酸ポリマーなしでの等量の抗
原により誘発される免疫応答よりも大きな免疫応答を誘発する能力を保有する場
合、「増強された免疫原性」を提示する。従って、ワクチン組成物は、「増強さ
れた免疫原性」を提示し得る。なぜならば、この抗原は、脊椎動物被験体によっ
てより容易に吸収されるからであるか、またはこの抗原はより強力な免疫原性で
あるからであるか、または抗原が投与される被験体における免疫応答を達成する
ために、より低い用量の抗原が必要とされるからである。そのような増強された
免疫原性は、ポリマー/抗原組成物および抗原コントロールを動物に投与し、そ
して当該分野で周知の標準的アッセイ(例えば、ラジオイムノアッセイおよびE
LISA)を用いて、この2つに対する抗体力価を比較することによって決定さ
れ得る。
とは、無毒性であるが、所望の免疫学的応答および対応する治療効果を提供する
のに十分な量の薬剤をいう。以下に指摘されるように、必要とされる正確な量は
、被験体の種、年齢、および一般的状態、処置される状態の重篤度、ならびに目
的の特定の抗原、投与の様式などに依存して被験体間で変化する。任意の個々の
症例における適切な「有効」量は、慣用的な実験を用いて当業者により決定され
得る。
てのように、感染または再感染の予防、(ii)症状の軽減または除去、および
(iii)問題の病原体の実質的または完全な除去のいずれかをいう。処置は、
予防的(感染前)または治療的(感染後)に成し遂げられ得る。
たは他の点で望ましくないことがない物質を意味し、すなわち、この物質は、任
意の望ましくない生物学的効果、またはこの物質が含まれる組成物の任意の成分
との有害な様式での相互作用をもたらすことなく、微粒子処方物とともに個体に
投与され得る。
(ヒトおよび他の霊長類(チンパンジーおよび他の無尾もしくは短尾のサル(a
pe)および有尾のサル(monkey)の種のような非ヒト霊長類を含む);
ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギおよびウマのような農業用動物;イヌおよびネコのよ
うな家庭用哺乳動物;マウス、ラットおよびモルモットのようなげっ歯類を含む
実験用動物;ニワトリ、七面鳥および他のキジ類のトリ、アヒル、ガチョウなど
のような家庭用、野生および狩猟用のトリを含む鳥類、を含むが、これらに限定
されない)を意味する。この用語は、特定の年齢を示さない。従って、成体被験
体および新生児被験体の両方を含むことが意図される。上記の系は、任意の上記
の脊椎動物種において使用されることが意図される。なぜならば、これら全ての
脊椎動物の免疫系は、同様に機能するからである。
ーはもちろん変化し得るのでこのようなものに限定されないことが理解されるべ
きである。本明細書中で使用される用語は、本発明の特定の実施態様を記載する
目的のためだけであり、そして限定することを意図しないこともまた理解される
。
および材料は、本発明の実施において使用され得、好ましい材料および方法は、
本明細書中に記載される。
介送達技術を利用する。この系は、抗原がそれ自体免疫原性が弱い場合でさえも
、強力な免疫応答を生じる。本明細書中に記載されるワクチン組成物および方法
の個々の成分は公知であったが、そのような組合わせが、それらの成分を別々に
使用した場合に達成されるレベルを超えて抗原の効率を増大させることは、予期
されておらずかつ驚くべきことであった。
であるが、本発明は、本明細書中ではインフルエンザウイルスに関して例証され
る。
従って、本発明の方法は、細胞性および/または体液性免疫応答が所望される任
意の抗原(抗体、T細胞ヘルパーエピトープおよびT細胞細胞傷害性エピトープ
を誘導し得るウイルス、細菌、真菌および寄生生物である病原体由来の抗原を含
む)を用いた使用を見出す。そのような抗原には、ヒトおよび動物のウイルスに
よりコードされる抗原が含まれるが、それらに限定されず、そして構造タンパク
質または非構造タンパク質のいずれかに対応し得る。
ヘルペスウイルス(HSV)1型および2型由来のタンパク質(例えば、HSV
−1およびHSV−2の糖タンパク質gB、gDおよびgH);水痘−帯状疱疹
ウイルス(VZV)、エプスタイン−バーウイルス(EBV)およびサイトメガ
ロウイルス(CMV)由来の抗原(CMVのgBおよびgHを含む);ならびに
、HHV6およびHHV7のような他のヒトヘルペスウイルス由来の抗原)に対
する免疫応答を刺激するための使用を見出す。(例えば、サイトメガロウイルス
のタンパク質コード内容の総説について、Cheeら、Cytomegalov
iruses(J.K.McDougall編、Springer−Verla
g 1990)125〜169頁;HSV−1にコードされる種々のタンパク質
の考察について、McGeochら、J.Gen.Virol.(1988)6
9:1531〜1574;HSV−1およびHSV−2のgBタンパク質および
gDタンパク質ならびにそれらをコードする遺伝子の考察について、米国特許第
5,171,568号;EBVゲノム中のタンパク質コード配列の同定について
、Baerら、Nature(1984)310:207〜211;ならびに、
VZVの総説について、DavisonおよびScott、J.Gen.Vir
ol.(1986)67:1759〜1816を参照のこと)。
ス(HCV)、デルタ型肝炎ウイルス(HDV)、E型肝炎ウイルス(HEV)
およびG型肝炎ウイルス(HGV)を含む肝炎ウイルスの科由来の抗原はまた、
本明細書中に記載される技術において都合よく使用され得る。例として、HCV
のウイルスゲノム配列は、その配列を得るための方法と同様に公知である。例え
ば、国際公開第WO89/04669号;第WO90/11089号;および第
WO90/14436号を参照のこと。HCVゲノムは、E1(Eとしてもまた
公知である)およびE2(E2/NSIとしても公知である)を含むいくつかの
ウイルスタンパク質、ならびにN末端ヌクレオカプシドタンパク質(「コア」と
呼ばれる)をコードする(E1およびE2を含むHCVタンパク質の考察につい
て、Houghtonら、Hepatology(1991)14:381〜3
88を参照のこと)。これらの各々のタンパク質およびそれらの抗原性フラグメ
ントは、本発明の方法において使用を見出す。同様に、HDV由来のδ抗原につ
いての配列は公知であり(例えば、米国特許第5,378,814号を参照のこ
と)、そしてこの抗原はまた、本発明の方法において都合よく使用され得る。さ
らに、HBV由来の抗原(例えば、コア抗原、表面抗原、sAg、および前表面
(presurface)配列pre−S1およびpre−S2(以前はpre
−Sと呼ばれた)、および上記の組合わせ(例えば、sAg/pre−S1、s
Ag/pre−S2、sAg/pre−S1/pre−S2、およびpre−S
1/pre−S2))は、本明細書中で使用を見出す。例えば、HBV構造の考
察について、Mackett,M.およびWilliamson,J.D.の「
HBV Vaccines−from the laboratory to
licence:a case study」、Human Vaccines
and Vaccination、159〜176頁;ならびに米国特許第4
,722,840号、同第5,098,704号、同第5,324,513号(
それらの全体において参考として本明細書中で援用される);Beamesら、
J.Virol.(1995)69:6833〜6838、Birnbaumら
、J.Virol.(1990)64:3319〜3330;ならびにZhou
ら、J.Virol.(1991)65:5457〜5464を参照のこと。
は、例えば以下の科のメンバー由来のタンパク質であるがそれらに限定されない
:ピコルナウイルス科(例えば、ポリオウイルスなど);カリチウイルス科;ト
ガウイルス科(例えば、風疹ウイルス、デング熱ウイルスなど);フラビウイル
ス科;コロナウイルス科;レオウイルス科;ビルナウイルス科;ラブドウイルス
科(Rhabodoviridae)(例えば、狂犬病ウイルスなど);フィロ
ウイルス科;パラミクソウイルス科(例えば、流行性耳下腺炎ウイルス、麻疹ウ
イルス、RSウイルスなど);オルトミクソウイルス科(例えば、A型、B型お
よびC型のインフルエンザウイルスなど);ブンヤウイルス科;アレナウイルス
科;レトロウイルス科(例えば、HTLV−I;HTLV−II;HIV−1(
HTLV−III、LAV、ARV、hTLRなどとしてもまた公知である))
(とりわけ、単離体HIVIIIb、HIVSF2、HIVLAV、HIVLAI、HIVMN
;HIV−1CM235、HIV−1US4;HIV−2;サル免疫不全ウイルス(SI
V)由来の抗原を含むが、これらに限定されない)。さらに、抗原はまた、ヒト
パピローマウイルス(HPV)およびダニ媒介脳炎ウイルス由来であり得る。例
えば、これらのおよび他のウイルスの説明について、Virology、第3版
(W.K.Joklik編、1988);Fundamental Virol
ogy、第2版(B.N.FieldsおよびD.M.Knipe編、1991
)を参照のこと。
のメンバーを含む)由来のgp120エンベロープタンパク質は、公知でありそ
して報告されている(例えば、種々のHIV単離体のエンベロープ配列の比較に
ついて、Myersら、Los Alamos Database、Los A
lamos National Laboratory、Los Alamos
、New Mexico(1992);Myersら、Human Retro
viruses and Aids、1990、Los Alamos、New
Mexico:Los Alamos National Laborato
ry;およびModrowら、J.Virol.(1987)61:570〜5
78を参照のこと)。そして、任意のこれらの単離体由来の抗原は、本発明の方
法における使用を見出す。さらに、本発明は、任意の種々のエンベロープタンパ
ク質(例えば、gp160およびgp41)、gag抗原(例えば、p24ga
gおよびp55gag)、およびpol領域由来のタンパク質を含む、任意の種
々のHIV単離体由来の他の免疫原性タンパク質に等しく適用可能である。上記
で説明するように、インフルエンザウイルスは、本発明が特に有用であるウイル
スの別の例である。詳細には、インフルエンザAのエンベロープ糖タンパク質H
AおよびNAは、免疫応答を生じるために特に重要である。インフルエンザAの
多くのHAサブタイプが同定されている(Kawaokaら、Virology
(1990)179:759〜767;Websterら、「Antigeni
c variation among type A influenza v
iruses」、127〜168頁、P.PaleseおよびD.W.King
sbury(編)、Genetics of influenza virus
es、Springer−Verlag、New York)。従って、任意の
これらの単離体由来のタンパク質はまた、本明細書中に記載される免疫技術にお
いて使用され得る。
、コレラ、結核、破傷風、百日咳、髄膜炎および他の病的状態を引き起こす生物
体(Meningococcus A、BおよびC、Hemophilus i
nfluenza B型(HIB)、およびHelicobacter pyl
oriを含むが、これらに限定されない))由来の細菌性抗原を用いた使用を見
出す。寄生生物性抗原の例は、マラリアおよびライム病を引き起こす生物体由来
の抗原である。
段を提供する。例えば、本発明の系は、問題の癌に対して特異的な特定のタンパ
ク質(例えば、活性化癌遺伝子、胎児の抗原または活性化マーカー)に対する体
液性免疫応答および細胞媒介性免疫応答の両方を増大させるために使用され得る
。そのような腫瘍抗原は、とりわけ、MAGE1、2、3、4など(Boon,
T.、Scientific American(1993年3月):82〜8
9)を含む任意の種々のMAGE(メラノーマ関連抗原E);任意の種々のチロ
シナーゼ;MART1(T細胞によって認識されるメラノーマ抗原)、変異体r
as;変異体p53;p97メラノーマ抗原;CEA(癌胎児抗原)を含む。
らかである。
み合わせられる。本発明の組成物における使用のためのヒアルロン酸ポリマーは
、例えば、Fidia Advanced Biopolymers Srl(
Abano Terme、Italy)より入手可能である。例えば、本明細書
中に記載される方法において有用なポリマーは、ヒアルロン酸のエステル化誘導
体および自己架橋誘導体を含むが、これらに限定されない。これらのポリマーは
、種々の分子量で入手可能であり、そして所定の抗原を用いる使用に適切な分子
量は、当業者によって容易に決定される。従って、例えばエステル化誘導体につ
いて、適切な分子量は、約2,000〜300,000、より好ましくは約50
,000〜約250,000、さらにより好ましくは約75,000〜約200
,000、および最も好ましくは約100,000〜約150,000の桁であ
る。
キシル基が、エチル、プロピル、ペンチル、ベンジル、ドデシルなどのようなア
ルキル基でエステル化され、遊離のカルボキシル基と対応するアルコールとの反
応によって形成されるものである。このような誘導体は、その生体適合性および
エステル結合の加水分解により生分解される能力により、特に好ましい。上記の
アルキル基でエステル化されない残基は、C10〜20の脂肪族アルコール由来の脂
質鎖/アルキル残基と反応して「混合」エステルを生成し得る。この実施態様に
おいて、好ましくは75%のカルボキシル基が、例えばベンジル基でエステル化
され、そして少なくとも約5%の残りの基が脂肪族アルコールでエステル化され
る。例えば、国際公開第WO97/07833号を参照のこと。
で、Rは、上記のようなアルキル基を表す。
,965,353号、および欧州特許公開第517,565号に記載され、そし
て例えば、Fidia Advanced Biopolymers Srl(
Abano Terme、Italy)より入手可能である。代表的な処方物と
しては、HYAFF7(エチルエステル)、HYAFF9(プロピルエステル)
、HYAFF11(ベンジルエステル)、HYAFF21(ペンチルエステル)
、HYAFF73(ドデシルエステル)など(これらは約100%エステル化さ
れている):ならびにHYAFF11p50(ベンジルエステル)、HYAFF
7p75(エチルエステル)、およびHYAFF11p75(ベンジルエステル
)など(これらは約50〜75%エステル化されている)として公知の処方物が
、挙げられる。
をする物質(例えば、強無機酸または酸型のイオン交換体)の存在下で、アルコ
ールとの反応によって、または無機塩基もしくは有機塩基の存在下で、所望のア
ルコール性残基を導入し得るエーテル化剤との反応によって容易に生成される。
例えば、ヒアルロン酸の第四アンモニウム塩は、欧州公開第216,453号に
記載されるとおりにエーテル化剤(例えば、非プロトン性有機溶媒)を用いて処
理され得る。また、本明細書中にその全体が参考として援用される、欧州公開第
433,133号ならびに米国特許第4,851,521号および同第4,96
5,353号を参照のこと。
下でより詳細に記載されるように、同時投与される抗原、所望される生体接着の
程度、ならびに所望される送達速度に部分的に依存する。エステル化の適切な百
分率および型は、問題の抗原および障害の性質に基づいて当業者によって容易に
決定される。
明細書中のワクチン抗原を送達するための用途を見出す。一般に、本発明ととも
に用いるためのACPは、ヒアルロン酸ポリマーの約0.5%〜約20%、好ま
しくは約3%〜約10%、そして最も好ましくは約4%〜約5%のカルボキシル
基が、同じまたは異なるヒアルロン酸分子のヒドロキシル基に架橋されているA
CPである。この分子の残りの部分は、塩化され得る。本明細書中で使用するた
めの1つの好ましい形態のACPは、粘性のゲル様組成物である。例えば、国際
公開第WO 97/07883号を参照のこと。
ずれかを有するヒアルロン酸を、カルボキシル官能基を活性化する薬剤を用いて
最初に活性化することにより作製される。代表的な薬剤としては、カルボジイミ
ド、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ベンジルイソプロピルカルボジイミド、
ベンジルエチルカルボジイミド、エトキシアセチレン、脂肪族炭化水素、脂環式
炭化水素または芳香族炭化水素由来のハロゲン誘導体などが挙げられる。中間体
活性化誘導体および/または第三級有機塩基(例えば、トリエチルアミン)もし
くは第三級無機塩基の形成に好都合な補助的な薬剤が存在し得る。
そしてこの混合物は、熱または照射(特にUV光)に曝露される。このようにし
て、触媒の添加後および/または温度の高い状態でのリンスに続いていずれかで
自発的に分離する不安定な中間体が形成され、それにより、同じまたは他のヒア
ルロン酸分子のヒドロキシルとの内部エステル結合が形成される。例えば、これ
らの誘導体を生成するための方法については、欧州公開第341,745号およ
び国際公開第WO 97/07883号を参照のこと。
用いて、吸着されたかまたは物理的に取り込まれた(封入された)かのいずれか
の抗原とともにミクロスフェアとして提供され得る。例えば、ミクロスフェアは
、溶媒エバポレーション技術および抽出技術を用いて作製され得る。一般に、こ
れらの方法は、不連続相および連続相と呼ばれる、混合不可能な2つの液体のエ
マルジョンを調製することを必要とする。不連続相は、(封入されるべきである
場合)抗原を含むポリマー/溶媒溶液の微小滴(microdroplets)
を含む。不連続相は、続いて、粒子安定剤/界面活性剤を含む連続水相と混合さ
れる。このエマルジョンが安定化された後、不連続相は、エバポレーションまた
は抽出によって除去される。例えば、Benedettiら、J.Contro
lled Rel.(1990)13:33−41;Ghezzoら、Int.
J.Pharm.(1992)87:21−29;Illumら、J.Cont
rolled Rel.(1994)29:133−141;欧州公開第517
,565号を参照のこと。
は、この溶媒が、ポリマーとも抗原とも化学的に反応せず、そしてこの連続相に
おいて不混和性であるように選択される。例えば、非プロトン性溶媒(ジメチル
スルホキシド(DMSO)、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プ
ロパノール(HFIP)などを含むがこれらに限定されない)のような任意の数
の溶媒が用いられ得る。このポリマーは、約0.5% w/v〜約10% w/
v、好ましくは約1% w/v〜約8% w/v、そして最も好ましくは約6%
w/v〜約8% w/vの濃度で添加される。用いられる抗原および所望され
るローディングに依存して、ヒアルロン酸ポリマーに対して約0.1%(w/w
)〜約40%(w/w)の抗原、より好ましくは約1%(w/w)〜約25%(
w/w)の抗原、そしてさらにより好ましくは約2%(w/w)〜約20%(w
/w)の抗原を有するミクロスフェアをもたらす量の抗原が、添加される。この
混合物は、不連続相を形成する。
l oil)またはパラフィン油(Sigma Chemical Co.,S
t.Louis,MO)を含む連続相混合物が調製される。非イオン性界面活性
剤のようなエマルジョン安定剤(例えば、マンニドモノオレアート(manni
de monooleate)(Arlacel A(登録商標))、デキスト
ラン70,000、ポリオキシエチレンエーテル(Triton(登録商標))
、ポリグリコールエーテル(Tergitol(登録商標))など(全て、例え
ば、Sigma Chemical Co.,St.Louis,MOから容易
に商業的に入手可能である)を含む)が存在する。界面活性剤は、約0.3%〜
約10%、好ましくは約0.5%〜約8%、そしてより好ましくは約1%〜約5
%の濃度で存在する。
6の比で添加され、そして例えば、約700rpm〜1000rpmにて機械的
に攪拌することにより、エマルジョンが形成される。次いで、有機溶媒は、エバ
ポレーションまたは抽出される。エバポレーションされる場合、このエマルジョ
ン温度を、溶媒の沸点未満に保持し、そしてこの溶媒がエバポレーションされる
まで徐々に上昇させる(溶媒の沸点未満に依然として維持しながら)。例えば、
米国特許第3,891,570号およびBenedettiら、J.Contr
olled Rel.(1990)13:33−41を参照のこと。
あって、ヒアルロン酸誘導体ではない)を、このエマルジョンに約2:1のv/
v比で添加し、次いでこの溶液を、ミクロスフェアが形成されるまで攪拌する。
例えば、DMSOを用いる場合、DMSOを、酢酸エチルまたは酢酸アセチルを
用いて抽出し得る。他の適切な抽出溶媒は、当業者によって容易に決定され得る
。溶媒抽出技術のさらなる説明については、例えば、Illumら、J.Con
trolled Rel.(1994)29:133−141;およびGhez
zoら、Int.J.Pharm.(1992)87:21−29;および欧州
公開第517,565号を参照のこと。
によって油相から分離される。ミクロスフェアは、適切な溶液(例えば、ヘキサ
ン)中に再懸濁されて、過剰な鉱油および界面活性剤が除去され得、次いでこの
溶液が濾過される。このプロセスは、溶媒の除去を確実にするために何回も繰り
返され得る。次いで、このミクロスフェアは、風乾または減圧下で乾燥される。
燥を用いて形成され得る:Kyyronenら、Int.J.Pharm.(1
992)80:161−169;Ghezzoら、Int.J.Pharm.(
1992)87:21−29;およびMasters,K.(1976)Spr
ay Drying 第2版 Wiley,New York。「ナノスフェア
」と称される特に小さいミクロスフェアは、国際公開第WO 96/29998
号に記載されるように超臨界逆溶媒(supercritical antis
olvents)(SAS)を用いて生成され得る。
せるために用いられる方法に依存して改変され得る。例えば、この抗原がポリマ
ーマトリックス中に物理的に分散される場合、放出は、ポリマーネットワークを
通る抗原の分散速度によって大部分が制御される。さらに、溶媒がエバポレート
されるのではなく抽出される場合、ミクロスフェアは、より多孔質の表面を含み
、このことは、封入された抗原のより迅速な放出をもたらす。
合を形成する傾向の減少に起因して、ヒアルロン酸の生体接着性を減少させる。
さらに、異なるエステルおよび架橋程度によって与えられるミクロスフェアの疎
水性は、生体接着の量に影響を与える。なぜなら、粘膜組織は、生体接着につい
ての重要な関係を有し得るかなりの疎水性を提示するようであるからである。従
って、例えば、より高い程度のエステル化は一般に、封入されたタンパク質のよ
り遅くかつ減少した放出を生じるが、生体接着特性が増強されたミクロスフェア
を生成する。
beat frequency))、ならびに物理的因子(例えば、粒子の大
きさ、凝集の密度および程度、ならびに水溶解度)は、生体接着および生体腐食
(bioerosion)の程度に影響を与える。例えば、Pritchard
ら、Int.J.Pharm.(1996)129:137−145を参照のこ
と。
を有するミクロスフェアの混合物は、所定の抗原についての所望の生体接着およ
び放出反応速度を達成するため、ならびに一次免疫応答および二次免疫応答の両
方を提供するための処方物において用途を見出す。
周知の任意の多数の方法を用いて、特定の処方が適切な生体接着特性を有するか
否かを評価するために決定され得る。例えば、表面張力測定に基づく、インビト
ロでの剥離重量研究が実施され得る。例えば、Smartら、J.Pharm.
Pharmacol.(1984)36:295−299を参照のこと。手短に
は、試験ミクロスフェアは、生物学的基質、例えば、上皮組織に適用され、そし
て2つの組織切片を、それらの間に挟まれた試験生体接着剤から剥離するために
必要な重量を決定する装置を用いて剥離重量研究が実施される。例えば、Pri
tchardら,Int.J.Pharm.(1996)129:137−14
5を参照のこと。あるいは、粘膜毛様体輸送速度(mucociliary t
ransport rate)が、接着性の決定因子として用いられ得る。なぜ
なら、試験物質の接着性が大きいほど、輸送速度が遅いからである。このような
研究は、例えば、Pritchardら、前出に記載されるように、カエル(R
ana pipiens)から切り出された上部口蓋の一部に沿った生体接着剤
の動きをモニタリングすることにより実施され得る。
が適切な量の抗原を所定の疾患について免疫系に提供するか否かを決定するため
に、当該分野で周知の標準的な技術を用いて、例えば、インビトロ放出プロフィ
ールによって決定され得る。例えば、溶解試験は、例えば、ミクロスフェアを適
切な緩衝液(例えば、リン酸緩衝液またはBSA)に連続的に攪拌しながら分散
させることにより、実施され得る。この溶液のサンプルを、一定の時間間隔で取
り出し、そして目的の抗原について例えば、ELISAまたは任意の他の適切な
アッセイを用いてアッセイする。Ghezzoら、Int.J.Pharm.(
1992)87:21−29を参照のこと。
ンレーザーを備えている分光光度計を用いて決定され得る。一般に、粒子の大き
さは室温にて決定され、そして問題のサンプルの複数の分析物(例えば、5〜1
0回)を含み、粒子直径についての平均値が得られる。粒子の大きさはまた、走
査型電子顕微鏡(SEM)を用いて容易に決定される。こうするために、乾燥し
たミクロスフェアは、金/パラジウム混合物を用いて、約100オングストロー
ムの厚さにスパッターコーティングされ、次いで走査型電子顕微鏡を用いて調べ
られる。
切な量のミクロスフェアが、適切な免疫応答を惹起するために被験体に送達され
得るように決定される。抗原含量は、当該分野で公知の方法に従って、例えば、
ミクロスフェアを破壊し、そして任意の封入された抗原を抽出することにより、
決定され得る。例えば、ミクロスフェアは、溶媒(例えば、DMSO)に溶解さ
れ得るか、または例えば、5%(w/v)SDSを含有する0.1M NaOH
中に分散され得る。このサンプルは攪拌され、必要に応じて遠心分離され、そし
て上清が適切なアッセイを用いて目的の抗原についてアッセイされる。例えば、
Benedettiら、J Controlled Rel.(1990)13
:33−41;およびO’Haganら、Int.J.Pharm.(1994
)103:37−45を参照のこと。
アルロン酸誘導体は、当該分野で周知のいくつかの方法のうちのいずれかを用い
て、その中に封入された抗原ではなく、抗原と直接合わされ得る。例えば、抗原
は、ミクロスフェア中に封入するのではなく、抗原とヒアルロン酸ポリマーとを
適切な緩衝液中で混合し、用いたヒアルロン酸ポリマーに依存して種々の時間の
間インキュベートし、そして所望の場合、この処方物を将来の使用のために凍結
乾燥することにより、吸着させ得る。従って、例えば、HYAFFまたは混合型
エステル誘導体が用いられる場合、この抗原は一般に、ヒアルロン酸ポリマーに
対して約0.1%(w/w)〜約40%(w/w)の抗原、より好ましくは約1
%(w/w)〜約25%(w/w)の抗原、そしてさらにより好ましくは約2%
(w/w)〜約20%(w/w)の抗原を表す量でヒアルロン酸ポリマーと共に
インキュベートされる。抗原の百分率は、以下でより詳細に議論されるように、
所望の用量および処置される状態に依存する。抗原とポリマーとのインキュベー
ションを、約0時間〜48時間以上、好ましくは約0時間〜約24時間、より好
ましくは約1時間〜約10時間、そして最も好ましくは約2時間〜約4時間の間
進行させる。インキュベーション後、懸濁物は、凍結乾燥され得、そして乾燥し
た組成物は、免疫の前に適切なビヒクルに懸濁され得る。
97/07833号(Fidia Advanced Biopolymers Srl(Abano Terme,Italy)から入手可能)を参照のこと
。ACPゲルは、生理食塩水を用いて1:30に希釈され、そして抗原と(そし
て必要に応じてアジュバントと)混合される(以下をさらに参照のこと)。次い
で、この溶液は、以下でより詳細に考察されるように被験体に、例えば、鼻腔内
に直接投与され得る。
続いての粘膜送達のために処方される。この組成物は、一般に、粘膜送達に適切
な1以上の「薬学的に受容可能な賦形剤またはビヒクル」(例えば、水、生理食
塩水、グリセロール、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸、エタノールなど
)を含む。さらに、補助的な物質(例えば、湿潤剤または乳化剤、pH緩衝物質
など)がこのようなビヒクル中に存在し得る。
つ線毛の機能を有意に乱さない、ビヒクルを含む。希釈剤(例えば、水、生理食
塩水または他の公知の物質)は、本発明とともに用いられ得る。鼻処方物はまた
、保存剤(例えば、クロロブタノールおよび塩化ベンザルコニウムであるがこれ
らに限定されない)を含み得る。界面活性剤は、鼻粘膜による本タンパク質の吸
収を増強するために存在し得る。
およびキャリア(例えば、ココアバター(カカオ脂)または他のトリグリセリド
、エステル化、水素化、および/または分別により改変された植物油、グリセリ
ンゼラチン、多価アルカリグリコール、種々の分子量のポリエチレングリコール
の混合物、ならびにポリエチレングリコールの脂肪酸エステル)を含む。
、ポリエチレントリグリセリドの混合物を含むペッサリー基剤、または油(例え
ば、トウモロコシ油またはゴマ油)に懸濁された、必要に応じてコロイド状シリ
カを含むペッサリー基剤)に取り込まれ得る。例えば、Richardsonら
、Int.J.Pharm.(1995)115:9−15を参照のこと。
ては、例えば、Remington:The Science and Pra
ctice of Pharmacy,Mack Publishing Co
mpany,Easton,Pennsylvania,第19版,1995を
参照のこと。当業者は、特定の抗原および送達部位に使用するために適切なビヒ
クルを容易に決定し得る。
アジュバントは、例えば、同じ組成物中で、または別個の組成物中で、本発明の
ヒアルロン酸処方物と同時に投与され得る。あるいは、アジュバントは、本発明
のヒアルロン酸組成物の前にまたはその後に投与され得る。このようなアジュバ
ントは、以下を含むがこれらに限定されない:(1)アルミニウム塩(ミョウバ
ン)(例えば、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、硫酸アルミニウムな
ど);(2)水中油型エマルジョン処方物(他の特定の免疫刺激剤(例えば、ム
ラミルペプチド(以下を参照のこと)または細菌細胞壁成分)を有するかまたは
有さない)、例えば、(a)マイクロフルイダイザー(microfluidi
zer)(例えば、Model 110Y マイクロフルイダイザー(Micr
ofluidics,Newton,MA))を用いてサブミクロンの粒子に処
方された、5%スクアレン、0.5% Tween 80、および0.5% S
pan 85を含む(必要に応じて種々の量のMTP−PE(以下を参照のこと
)を含むがその必要はない)、MF59(国際公開第WO 90/14837号
)など、(b)10%スクアレン、0.4% Tween 80、5%プルロニ
ック(pluronic)ブロックポリマーL121、およびthr−MDP(
以下を参照のこと)を含む、サブミクロンエマルジョンにマイクロフルイダイズ
されたかまたはより大きな粒子の大きさのエマルジョンを生成するようにボルテ
ックスされたかのいずれかの、SAF、ならびに(c)2%スクアレン、0.2
% Tween 80、およびモノホスホリルリピドA(monophosph
orylipid A)(MPL)、トレハロースジミコレート(TDM)、お
よび細胞壁骨格(CWS)からなる群から選択される1以上の細菌細胞壁成分(
好ましくはMPL+CWS(DetoxTM)を含む、RibiTMアジュバント
システム(RAS)(Ribi Immunochem,Hamilton,M
T);(3)サポニンアジュバント(例えば、StimulonTM(Cambr
idge Bioscience,Worcester,MA)が用いられ得る
かまたはそれから粒子が生成され得る(例えば、ISCOM(免疫刺激複合体)
);(4)完全フロイントアジュバント(CFA)および不完全フロイントアジ
ュバント(IFA);(5)サイトカイン(例えば、インターロイキン(IL−
1、IL−2など)、マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)、腫瘍壊
死因子(TNF)など);(6)細菌ADP−リボシル化毒素(例えば、コレラ
毒素(CT)、百日咳毒素(PT)、またはE.coli熱不安定毒素(LT)
、特にLT K63(ここでリジンが、野生型アミノ酸を63位で置換している
)、LT R72(ここで、アルギニンが、野生型アミノ酸を72位で置換して
いる)、CT−S 109(ここでセリンが、野生型アミノ酸を109位で置換
している)、およびPT−K9/G129(ここでリジンが野生型アミノ酸を9
位で置換しており、そしてグリシンが129位で置換している)(例えば、国際
公開第W093/13202号および同第W092/19265号を参照のこと
)の無毒化変異体;ならびに(7)免疫刺激剤として作用して、組成物の有効性
を増強する他の物質。
イソグルタミン(thr−MDP)、N−アセチル(acteyl)−ノルムラ
ミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(ノル−MDP)、N−アセチルムラ
ミル−L−アラニル−D−イソグルタミニル(isogluatminyl)−
L−アラニン−2(1’−2’−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ヒドロ
キシホスホリルオキシ(huydroxyphosphoryloxy))−エ
チルアミン(MTP−PE)などが挙げられるがこれらに限定されない。
ン酸−抗原およびアジュバント成分は、代表的に、1:50〜50:1、好まし
くは1:10〜10:1、より好ましくは約1:3〜3:1、そして最も好まし
くは約1:1の容量比で用いられる。しかし、他の比が、特定の目的のためによ
り適切であり得、例えば、特定の抗原が、ヒアルロン酸組成物中に組み込まれる
のが困難でありかつ低い免疫原性を有するという両方の場合、より高い相対量の
抗原成分が必要とされる。
、または排除するために充分な免疫学的応答を被験体において生じさせる抗原の
量が組成物中に含まれる。正確な必要量は、とりわけ、処置される被験体;処置
される被験体の年齢および一般的状態;被験体の免疫系が抗体を合成する能力;
所望される防御の程度;処置される状態の重篤度;選択される特定の抗原および
その投与形態などの要因に依存して変動する。適切な有効量は、当業者によって
容易に決定され得る。従って、「治療有効量」は、慣用的な試験によって決定さ
れ得る比較的広範な範囲に入る。例えば、本発明の目的については、有効用量は
、代表的に1用量あたり、約1μg〜約100mg、より好ましくは約5μg〜
約1mg、そして最も好ましくは約10μg〜約500μgの送達される抗原の
範囲である。
。例えば、鼻腔内、肺、膣、および直腸の技術を含む粘膜送達技術については、
Remington:The Science and Practice o
f Pharmacy,Mack Publishing Company,E
aston,Pennsylvania,第19版,1995を、ならびに鼻腔
内投与の技術については欧州公開第517,565号およびIllumら、J.
Controlled Rel.(1994)29:133−141を参照のこ
と。
多回用量スケジュールは、初期のワクチン接種過程が、1〜10回の別個の用量
を用いてであり得、続いて他の用量が、免疫応答を維持および/または強化する
ために選択された間隔(例えば、2回目の用量については1〜4ヶ月)をおいて
次回に与えられ、そして必要に応じてそれに続く用量が数ヶ月後に与えられるス
ケジュールである。ブーストは、一次免疫応答について与えられるのと同じ処方
を用いてであり得るか、またはその抗原を含む異なる処方物を用いてであり得る
。投薬レジメはまた、少なくとも部分的に、被験体の必要性によって決定され、
そして開業医の判断に依存する。さらに、疾患の予防が所望される場合、このワ
クチンは一般に、目的の病原体による一次感染前に投与される。処置(例えば、
症状または再発の低減)が所望される場合、このワクチンは一般に、一次感染後
に投与される。
ビボで試験され得る。例えば、意識的なヒツジモデルは、大きな鼻腔、カニュー
レ挿入のための頸静脈への接近しやすさ、ならびに実験条件下でのヒツジの穏や
かな気質に起因して、物質の鼻送達を試験するための当該分野で認識されたモデ
ルである。例えば、Longeneckerら、J.Pharm.Sci.(1
987)76:351−355およびIllumら、J.Controlled
Rel.(1994)29:133−141を参照のこと。それゆえ、ヒツジ
は、この動物に手短に鎮静剤を飲ませて投与の間のくしゃみを予防し、そして経
口チューブ/鼻チューブを問題のワクチンとともにヒツジの外鼻孔の規定の深さ
まで挿入することにより、試験物質が投与され得る。次いで、通常、粉末の凍結
乾燥形態であるワクチンは、鼻腔に吹き込まれる。次いで、血液サンプルが、投
与の前および投与に続いて、カニューレ挿入された頸静脈から収集される。血液
サンプルは、上記のように、当該分野において公知の標準的な技術を用いて抗体
力価についてアッセイされ得る。細胞免疫応答はまた、上記の通りにモニタリン
グされ得る。
真菌によって引き起こされる広範な種々の疾患および感染を処置および/または
予防するために、ならびに種々の腫瘍抗原に対する免疫応答を刺激するために有
用である。上記のように、この組成物は治療的または予防的にのみ用いられ得る
のではなく、この組成物は、例えば、診断目的のためにポリクローナルおよびモ
ノクローナルの両方の抗体を調製するためにも、ならびに目的の抗原の免疫精製
(immunopurification)のためにも用いられ得る。ポリクロ
ーナル抗体が所望される場合、選択された哺乳動物(例えば、マウス、ウサギ、
ヤギ、ウマなど)が、本発明の組成物を用いて免疫される。この動物は通常、2
〜6週間後に1以上の抗原投与によってブーストされる。次いで、ポリクローナ
ル抗血清が、免疫された動物から得られ、そして公知の手順に従って処理される
。例えば、Jurgensら(1985)J.Chrom.348:363−3
70を参照のこと。
ture(1975)256:495−96の方法またはその変法を用いて調製
される。代表的には、マウスまたはラットは、上記の通りに免疫される。しかし
、血清を抽出するために動物から採血するよりも、脾臓(および必要に応じてい
くつかの大きなリンパ節)を取り出し、そして単細胞に解離する。所望の場合、
脾臓細胞は、細胞懸濁物を、タンパク質抗原でコーティングしたプレートまたは
ウェルに適用することにより、(非特異的接着細胞を除去した後に)スクリーニ
ングされ得る。この抗原に特異的な膜結合型免疫グロブリンを発現するB細胞は
、このプレートに結合し、そして残りの懸濁物を用いるリンスによっては流され
ない。次いで、得られるB細胞または全ての解離した脾臓細胞は、ミエローマ細
胞と融合するように誘導されて、ハイブリドーマを形成し、そして選択培地(例
えば、ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン培地である「HAT」)中で
培養される。得られるハイブリドーマは、限界希釈によってプレーティングされ
、そして免疫した抗原に特異的に結合する(そして関連のない抗原に結合しない
)抗体の生成についてアッセイされる。次いで、選択された、モノクローナル抗
体分泌性ハイブリドーマは、インビトロ(例えば、組織培養瓶もしくは中空繊維
リアクターにおいて)またはインビボ(マウスにおいて腹水として)のいずれか
で培養される。例えば、M.Schreierら、Hybridoma Tec
hniques(1980);Hammerlingら、Monoclonal
Antibodies and T−cell Hybridomas(19
81);Kennettら、Monoclonal Antibodies(1
980)を参照のこと;米国特許第4,341,761号;同第4,399,1
21号;同第4,427,783号;同第4,444,887号;同第4,45
2,570号;同第4,466,917号;同第4,472,500号、同第4
,491,632号;ならびに同第4,493,890号もまた参照のこと。目
的のポリペプチドに対して生成されたモノクローナル抗体のパネルは、種々の特
性(すなわち、アイソタイプ、エピトープ、親和性など)についてスクリーニン
グされ得る。
施例は、例示の目的のためにのみ提供され、そして本発明の範囲を如何様にも限
定することは意図しない。
たが、いくつかの実験誤差および偏差が、もちろん許容されるべきである。
ルを用いて約100%エステル化した)は、Fidia Advanced B
iopolymers Srl(Abano Terme,Italy)によっ
て供給された。これらの微粒子の平均の大きさは、Malvern Maste
rsizer Instrumentによって決定した場合、約8ミクロンであ
った(大きさの分布の一部は1ミクロン未満であり、そして一部は10ミクロン
を超えていた)。
cines,Sienna,Italy)および10〜25μgのLT−K63
(国際公開第WO 93/13202号)の用量を達成するために、微粒子への
1% w/wのHA/LT−K63ローディングを標的化した。このようにする
ために、1mgのHAおよび1mgのLT−K63(84mM Na2HPO4、
11mM KH2PO4、82mM NaCl中)を、PBS中の100mgのブ
ランクミクロスフェアとともに、4℃にて3時間インキュベートした。次いで、
懸濁物を、−80℃にて凍結し、そして一晩凍結乾燥した。
fおよびO’Hagan,Int.J.Pharm.(1995)115:25
9−263に記載される通りに微量−BCAにより総タンパク質含量を評価する
ことにより確認した。実際の負荷量は、微粒子に対して約0.8% w/w〜1
.0% w/wの抗原/LT−K63の範囲であった。
濁し、その後、動物に鼻腔内送達した。マウスについては、この処方物を、50
μ1の生理食塩水中に懸濁した;モルモットについては、この処方物を、250
μlの生理食塩水中に懸濁した;そしてミニブタ(micro pig)につい
ては、この処方物を500μl中に懸濁した。
ペットを用いて鼻腔内投与した。動物を、28日後にブーストした。
63と同時凍結乾燥したHA 群5 生理食塩水中のLT−K63(25μg)を有するHA 群6 0.5mgのHYAFFプラシーボ微粒子および25μgのLT−K
63と同時凍結乾燥したHA 動物を、42日目に採血し、そして抗HA力価を、ELISAによってサンプ
ル血清中の総抗HA IgG力価を評価することにより決定した。表1に示すよ
うに、アジュバントありおよびなしの両方で、HYAFFと組み合わせて抗原を
投与した動物は、抗原単独で投与した動物よりも高い抗体力価を有していた。H
YAFFおよびアジュバントとともに抗原を投与した動物は、最大の力価を有し
ていた。
ed Biopolymers Srl(Abano Terme,Italy
)から入手し、そして輸送されるとともに用いた。このゲルに、10μgのHA
および10μg〜25μgのLT−K63を水溶液中で添加し、ゲル対水の比を
1:30とした。
5匹の動物からなる3群のBalb/Cマウスに鼻腔内投与した。処方物を、調
製してから60分以内に投与した。動物を、28日後にブーストし、42日目に
採血し、そして抗HA力価をELISAにより決定した。鼻洗浄物からのIgA
力価もまた、アッセイした。
は、抗原単独で投与した動物よりも高い抗体力価を有していた。
。用いた方法は、モルモットに表3に示す200μlの処方物を投与し、そして
28日目に1回および56日目に1回の2回ブーストしたこと以外は、上記の通
りであった。表3に示すように、ACPおよびアジュバントと組合せて抗原を投
与した動物は、抗原単独で投与した動物よりも高い抗体力価を有していた。
catan)において評価した。12匹のブタを、表4に示すように、各群4匹
からなる3つの群に分けた。適切な用量を達成するために、ブタに、16ゲージ
のTeflonカテーテルを用いて、500μlのACP処方物または50mg
のHYAFF処方物を鼻腔内投与した。コントロールのブタに、500μlの抗
原単独を与えた。ブタに、28日目にブーストし、そして血清を採集し、そして
抗HA血清IgGレベルについてELISAを用いてアッセイした。
ブタの群は両方とも、抗原単独を投与したブタよりも高い力価を有しており、H
YAFF処方物を投与したブタが最大の力価を有していた。
) 筋肉内(i.m.)または鼻腔内(i.n.)のいずれかで送達された、表5
に指定される処方物が免疫応答を誘発する能力を、ミニブタ(Yucatan)
において評価した。詳細には、12匹のブタを、表5に示すように、各群4匹の
ブタからなる3群に分けた。ブタを、25μgのHA抗原でi.m.にて(群1
)、25μgのHA抗原および100μgのLT−K63でi.n.にて(群2
)、またはHYAFFミクロスフェアを有する25μgのHAおよび100μg
のLT−K63でi.n.にて(群3)のいずれかで免疫した。ブタを、0週目
および4週目に免疫した。血清および鼻分泌物を、28日目、42日目および5
6日目に採集し、そして抗HA血清IgGレベルおよびIgAレベルについてE
LISAを用いてアッセイした。
タは、HYAFFを欠くi.m.群またはi.n.群のいずれよりも有意に高い
応答を生じた。HYAFF処方物はまた、より高いHA特異的鼻IgA応答を与
えた。血球凝集阻害(HI)力価(表5を参照のこと)もまた、HYAFF免疫
群の動物において最大であった。
よりも良好な結果を達成することを示す。
る。本発明の好ましい実施態様がいくぶん詳細に記載されているが、添付の特許
請求の範囲によって規定される本発明の精神および範囲から逸脱することなく、
明らかな改変が行われ得ることが理解される。
−K63を鼻腔内に(黒塗りの棒)、ならびにHYAFF微粒子およびLT−K
63とともにHAを鼻腔内に(斜交平行線の棒)投与されたブタにおける抗HA
IgGの力価を示す。
−K63を鼻腔内に(黒塗りの棒)、ならびにHYAFF微粒子およびLT−K
63とともにHAを鼻腔内に(斜交平行線の棒)投与されたブタにおける抗HA
IgAの力価を示す。
Claims (20)
- 【請求項1】 ヒアルロン酸エステルポリマーおよび選択された抗原を含む
組成物であって、該抗原が、ヒアルロン酸ポリマーに対して約0.1%〜約40
%(w/w)の抗原量で存在する、組成物。 - 【請求項2】 前記抗原が、ヒアルロン酸ポリマーに対して約2%〜約25
%(w/w)の抗原量で存在する、請求項1に記載の組成物。 - 【請求項3】 前記ヒアルロン酸エステルが、約75%〜約100%の遊離
のカルボキシル基が1つ以上のアルキル基でエステル化されたヒアルロン酸、お
よび前記ヒアルロン酸ポリマーの該カルボキシル基の約0.5%〜約20%が同
じまたは異なるヒアルロン酸分子のヒドロキシル基と架橋したヒアルロン酸の架
橋誘導体からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。 - 【請求項4】 免疫学的アジュバントをさらに含む、請求項1に記載の組成
物。 - 【請求項5】 前記アジュバントが、LT−K63およびLT−R72から
なる群より選択される細菌性ADPリボシル化毒素の無毒化変異体である、請求
項4に記載の組成物。 - 【請求項6】 前記選択された抗原がウイルス抗原である、請求項1に記載
の組成物。 - 【請求項7】 前記選択された抗原がインフルエンザ抗原である、請求項6
に記載の組成物。 - 【請求項8】 前記ヒアルロン酸エステルが、ミクロスフェアの形態で提供
される、請求項1に記載の組成物。 - 【請求項9】 前記選択された抗原が、前記ミクロスフェア中に封入されて
いる、請求項8に記載の組成物。 - 【請求項10】 前記選択された抗原が、前記ミクロスフェアに吸着されて
いる、請求項8に記載の組成物。 - 【請求項11】 組成物であって、(a)約75%〜約100%の遊離のカ
ルボキシル基が1つ以上のアルキル基でエステル化されているヒアルロン酸、お
よびヒアルロン酸ポリマーの該カルボキシル基の約0.5%〜約20%が同じま
たは異なるヒアルロン酸分子のヒドロキシル基と架橋したヒアルロン酸の架橋誘
導体からなる群より選択される、ヒアルロン酸エステルポリマーから構成されて
いるミクロスフェア;(b)該ミクロスフェア中に封入、または吸着されている
選択された抗原であって、該抗原が、ヒアルロン酸ポリマーに対して約2%〜約
25%(w/w)の抗原量で存在する、抗原;ならびに(c)免疫学的アジュバ
ント、を含む、組成物。 - 【請求項12】 前記選択された抗原が前記ミクロスフェア中に封入されて
いる、請求項11に記載の組成物。 - 【請求項13】 前記選択された抗原が前記ミクロスフェアに吸着されてい
る、請求項11に記載の組成物。 - 【請求項14】 請求項1に記載の組成物を薬学的に受容可能な粘膜賦形剤
と組み合わせる工程を包含する、薬学的組成物を生成する方法。 - 【請求項15】 請求項11に記載の組成物を薬学的に受容可能な粘膜賦形
剤と組み合わせる工程を包含する、薬学的組成物を生成する方法。 - 【請求項16】 治療有効量の、請求項14に記載の薬学的組成物を脊椎動
物被験体に粘膜投与する工程を包含する、免疫方法。 - 【請求項17】 治療有効量の、請求項15に記載の薬学的組成物を脊椎動
物被験体に粘膜投与する工程を包含する、免疫方法。 - 【請求項18】 前記投与が鼻腔内でなされる、請求項16に記載の方法。
- 【請求項19】 前記投与が鼻腔内でなされる、請求項17に記載の方法。
- 【請求項20】 粘膜免疫のための医薬品の製造におけるヒアルロン酸エス
テルポリマーの使用であって、該医薬品が該ポリマーおよび選択された抗原を含
み、ここで、該抗原がヒアルロン酸ポリマーに対して約0.1%〜約40%(w
/w)の抗原量で存在する、使用。
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