JP2002516871A - Igf/igfbpの医薬製剤 - Google Patents

Igf/igfbpの医薬製剤

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Abstract

(57)【要約】 IGF/IGFBP複合体の新規の医薬製剤を開示する。IGF/IGFBP複合体、好ましくはrhIGF-I/IGFBP-3複合体を、増量剤および必要によりバッファー塩と共に、しかしオスモライト塩の添加物は含有させずに調製する。また、IGF/IGFBP複合体の凍結乾燥した製剤も開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 技術分野 本発明は一般的には治療用タンパク質の製剤の分野に、そして詳細にはインス
リン様増殖因子I(IGF-I)およびインスリン様増殖因子結合タンパク質3
(IGFBP-3)の複合体の製剤に関する。
【0002】 技術背景 増殖因子は規定された標的細胞集団において広範な生物学的反応(例えばDN
A合成、細胞分化、特定の遺伝子の発現など)を刺激するポリペプチドである。
多くの異なる増殖因子ファミリーが同定されており、それには形質転換増殖因子
βファミリー(TGF-β)、上皮増殖因子および形質転換増殖因子α(TGF-
α)、血小板由来増殖因子(PDGF)、繊維芽細胞増殖因子ファミリー(FG
F)、およびインスリン様増殖因子ファミリー(IGF)があり、これにはIG
F-IおよびIGF-IIが含まれる。
【0003】 IGF-IおよびIGF-II(「IGF」)はアミノ酸配列および構造におい
て関係があり、それぞれのポリペプチドは約7.5キロダルトン(kDa)の分
子量を有する。IGF-Iは成長ホルモンの主要な作用を媒介し、従って出生後
の成長の主要な媒介物である。IGF-Iは種々の他の増殖因子の作用に関連づ
けられているが、これはそれらの増殖因子で細胞を処理することによってIGF
-Iの生成が増加するためである。これに対してIGF-IIは胎児の成長に主要
な役割を有すると考えられている。IGF-IおよびIGF-IIは共にインスリ
ン様活性を有し(このためにそのような名称になった)、神経組織における細胞
に対する分裂促進性を有する(細胞分化を刺激する)。
【0004】 ほとんど全てのIGFはIGF-I、インスリン様増殖因子結合タンパク質3
(IGFBP-3)、および酸不安定性サブユニット(ALS)と呼ばれる大型
のタンパク質サブユニットの非共有的に会合した複合体となって循環し、そのた
め遊離のIGF-Iはほとんど検出できない。3元複合体は等モル量の3つの成
分のそれぞれから成る。ALSは直接的なIGF結合活性を有さず、IGF/I
GFBP-3複合体にのみ結合すると考えられるが(Baxterら, J. Biol. Chem.
264(20):11843-11848, 1989)、いくつかの報告はIGFBP-3がIGFの非存
在下でラットALSに結合できることを示唆している(Leeら, Endocrinology 1
36:4982-4989, 1995)。3元複合体IGF/IGFBP-3/ALSは約150
kDaの分子量である。この3元複合体は「遊離のIGFの濃度の急激な変化を
防ぐIGF-IおよびIGF-IIのレザバーおよびバッファーとして「機能する
と考えられる(Blumら(1991), 「臨床的指標としてのIGFBP-3の血漿レ
ベル」, インスリン様増殖因子の最新のコンセプト(“Plasma IGFBP-3 Levels a
s Clinical Indicators” in MODERN CONCEPT OF INSULIN-LIKE GROWTH FACTOR)
, 381-393ページ, E. M. Spencer編, Elsevier, New York)。本質的に循環中に
過剰の(未結合の)IGFBP-3は存在しない一方、実質的に過剰な遊離のA
LSも存在しない(Baxter, J. Clin. Endocrinol. Metab. 67:265-272, 1988)
【0005】 IGF-IおよびIGFBP-3の複合体(「2元複合体」又は「IGF-I/
IGFBP-3」)は複合体を形成していないIGF-Iとは物理的にも化学的に
もかなり異なる。2元複合体は未複合体IGF-Iより約5倍大きく、全体のp
Iが異なり、全体の疎水性も異なる。これらの差異によって、2元複合体はIG
F-Iとかなり異なる挙動をする。
【0006】 その広範な活性のために、IGF-Iは種々の症状(筋萎縮性側索硬化症(通
常ルー・ゲーリグ病として知られる)および糖尿病を含む)の治療薬として開発
されてきた。残念ながら、IGF-Iの投与は種々の好ましくない副作用を伴い
、それらには低血糖症、浮腫(これはベル麻痺、手根管症候群、および種々の他
の有害な症状を誘引しうる)、低ホスファターゼ血症(低血清リン)、および高
ナトリウム血症(過剰の血清ナトリウム)がある。IGF-IをIGF-IとIG
FBP-3との複合体として投与すると、これらの好ましくない副作用が低減又
は除去できる(Adamsら, 1996, Prog. Growth Factor Res. 6:2-4)。
【0007】 IGF-I/IGFBP-3複合体の投与は好ましいが、複合体は多くのタンパ
ク質と同様、ほとんどの製剤中での安定性(貯蔵期間)が非常に限定されている
。種々の安定であると言われる製剤がIGF-Iに関して単独又は別のタンパク
質(例えば成長ホルモン)との併用で開示されているが、そのように開示されて
いるIGF-I/IGFBP-3のための製剤はタンパク質の安定性が低いため、
満足のいくものではなかった。これらの2元複合体の製剤は、タンパク質を、多
くの場合非常に低温(例えば-70℃)で凍結することを必要とする。冷凍庫、
特に-70℃に保持するのに必要とされる超低温冷凍庫は研究施設外では一般的
でなく、非常に高価でもある。従って、通常の冷蔵庫の温度かそれ以上で保存で
き、なおかつ長期間貯蔵できる製剤が、治療薬として使用するためのIGF-1
/IGFBPの商業的開発に重要である。
【0008】 種々の製剤がIGF、特にIGF-Iに関して開示されている。例えば米国特
許第5,681,814号は皮下投与に使用するためのIGF-I製剤を開示しているが、
これはIGF-I、2〜50mg/mlのオスモライト(例えば塩化ナトリウム
)、1〜15mg/mlの保存剤(例えばベンジルアルコール又はフェノール)
をpH5〜5.5でバッファー溶液に混合したものを含む。国際特許出願WO97/0
7816号は、IGF-Iおよびマンニトールをバッファー溶液に混合して含んでな
るIGF-Iの液体製剤を開示している。しかしながら、IGF-IとIGF/I
GFBP-3との間の実質的な物理的/化学的相違により、IGF-I製剤がIG
FBP-3に好適であるという合理的な見込みはない。
【0009】 留意すべきことに、IGFBP-3はIGF結合タンパク質(「IGFBP」
)中、最も多量に存在するが、他に少なくとも5つの別個のIGFBPが種々の
組織および体液中で同定されている。これらのタンパク質はIGFに結合するが
、それらは別々の遺伝子に由来しており、別個のアミノ酸配列を有する。IGF
BP-3とは異なり、他の循環IGFBPはIGFで飽和されていない。IGF
BP-3はIGFおよびALSと150kDaの3元複合体を形成できる唯一の
IGFBPである。しかしながら、他のIGFBPのいくつかもまた、治療薬と
してIGF-Iとの併用が提案されている。
【0010】 しかしながら、IGF-IをIGFBP-3との複合体として投与する利点に関
わらず、医薬品への用途に有用な製剤に関してはほとんど開示されていない。Ba
giら(J. Bone Mineral Res. 9(8):1301-1311, 1994)は、卵巣を摘出したラッ
トへのIGF-I/IGFBP-3の投与を開示している。IGF-I/IGFB
P-3複合体を単純なリン酸緩衝塩水(PBS)中に調製した。Celtrix Pharmac
euticals社は、オスモライトとして105mMの塩化ナトリウム(NaCl)を
含有する酢酸バッファー(pH5.5)中に製剤化したIGF-I/IGFBP-
3の使用を開示している。しかしながらこの製剤は市販の医薬製剤には理想的で
はない。なぜなら、これは産物の凍結乾燥ができないためである。
【0011】 凍結乾燥(制御条件下での凍結乾燥)はタンパク質の長期保存に一般的に使用
される。凍結乾燥したタンパク質は、凍結乾燥状態で分解、凝集、酸化、および
他の変性過程に実質的に耐性がある。凍結乾燥したタンパク質は通常、水(必要
によって静菌性保存剤(例えばベンジルアルコール)を含有させる)で再構成す
る。残念ながら、保存剤(例えばベンジルアルコール)の多くはタンパク質と適
合性が無いか、又は少なくとも安定性を低下させる。しかしながら現在のところ
、24時間以上の期間にわたって投与する薬剤に対しては、保存剤の添加が推奨
されており、この「推奨」が米国内で販売される薬剤に対する「要件」となるこ
ともあり得る。
【0012】 許容しうる市販の凍結乾燥医薬製品は許容しうる「リオ・ケーク(lyo cake)
」(凍結乾燥した産物の固まり)を形成しなければならない。好ましくはリオ・
ケークは滑らかな表面および均質な外観を有する。凍結乾燥したタンパク質単独
ではほとんどは許容しうるリオ・ケークとならず、そのため好適な増量剤を添加
しなければならない。一般に、マンニトール、ソルビトール、およびスクロース
のような炭化水素を増量剤として凍結乾燥医薬製品に使用する。更に、特に増殖
因子およびサイトカインのようなタンパク質の医薬製剤には、一般に緩衝剤を添
加する。緩衝剤を使用して液体状態時(すなわち凍結乾燥前および再構築後)の
製剤のpHを調整するが、これはタンパク質が一般にpHの変動又は極度のpH
に特に感受性が高いためである。
【0013】 従って、当技術分野ではIGF-I/IGFBP-3薬剤製品に高度な安定性を
与える製薬上許容される製剤が必要とされている。
【0014】発明の開示 本発明者らは、IGF-I/IGFBP-3複合体に長期にわたる安定性を与え
るIGF-I/IGFBP-3の新規の製剤を生成した。本発明の製剤は製薬上許
容される。
【0015】 本発明者らは、非常に低レベルのオスモライト塩を含有するIGF-I/IG
FBP-3複合体の医薬製剤が高レベルの塩の添加物を含有する製剤より安定性
が高いという驚くべき発見をした。更に本発明者らは、pHバッファー塩を含め
ないことにより、IGF-I/IGFBP-3製剤の安定性が更に向上するという
、予期しなかった驚くべき結果を見出した。
【0016】 更に予期しなかった驚くべき発見では、本発明者らは高タンパク質濃度で低濃
度のオスモライト塩を含有し、pHバッファー塩の添加物を含有しないIGF-
I/IGFBP-3製剤が高い安定性を有することを発見した。
【0017】 ある実施形態では、本発明の製剤はIGF-I/IGFBP-3複合体、増量剤
、およびpHバッファー塩を含有する。この実施形態の製剤には、オスモライト
塩の添加物は存在しない。
【0018】 更なる実施形態では、本発明の製剤はIGF-I/IGFBP-3複合体および
増量剤を含有する。この実施形態の製剤にはオスモライト塩の添加物又はpHバ
ッファー塩の添加物は存在しない。この実施形態の製剤は、非常に高濃度のタン
パク質を含有する医薬製剤の調製ができるため、特に有利である。
【0019】 本発明の製剤は液体製剤又は凍結乾燥製剤であってもよい。必要により、非イ
オン性界面活性剤を含有してもよい。液体製剤は必要により細菌の増殖を低減又
は除去するために保存剤を含有してもよい。
【0020】本発明の実施のための最良の方法 本発明者らは多くの予期しなかった驚くべき発見をし、これによって商業上お
よび製薬上許容される、安定なIGF/IGFBP製剤の製造が可能となった。
本発明者らは、オスモライト塩の添加物の排除によりIGF-I/IGFBP-3
製剤の安定性が向上するという、予期しなかった驚くべき結果を得た。加えて、
そして更に予期しなかったことに、本発明者らはpHバッファー塩の排除により
IGF-I/IGFBP-3製剤の安定性が向上することを発見した。本発明者ら
はまた、低レベルのオスモライト塩を含有し、pHバッファー塩の添加物を含有
しない製剤がベンジルアルコール(薬剤保存剤として一般的に使用され、しばし
ばタンパク質の凝集を促進する)の存在下で向上された安定性を有するという、
驚くべき発見をした。低レベルのオスモライト塩を含有し、pHバッファーの添
加物を含有する、又は含有しない製剤は、高濃度のIGF-I/IGFBP複合
体を用いて、タンパク質を実質的に損失せずに生成することができる。
【0021】 定義 「インスリン様増殖因子」又は「IGF」はあるファミリーの因子を含み、こ
れには、限定されるわけではないがIGF-IおよびIGF-IIが含まれる。I
GFは分子量が約7.5kDaのポリペプチドである。IGFには天然に存在す
るIGF-IおよびIGF-II、その類似体又は変異体(例えば1個以上のIG
F-Iのチロシン残基(すなわち残基24、31、又は60)が非芳香族残基(
すなわちチロシン、フェニルアラニン、又はトリプトファン以外)で置換された
変異体、アミノ酸残基49、50、51、53、55、および56が変更された
変異体(例えば残基49-51がThr-Ser-Ileに変更されるか、又は残
基55-56がTyr-Glnに変更されたもの)、およびIGF-I又はIGF-
IIと他のアミノ酸配列との間の融合体がある。IGFは天然の供給源から得る
か、又は組換え法によって調製してもよい。
【0022】 「インスリン様増殖因子結合タンパク質」又は「IGFBP」は、本明細書に
おいてはあるファミリーのインスリン様増殖因子結合タンパク質をいい、限定さ
れるわけではないがIGFBP-1、IGFBP-2,IGFBP-3、IGFB
P-4、IGFBP-5、およびIGFBP-6を含む。IGFBPは天然又は組
み換え供給源から得てもよい。
【0023】 「インスリン様増殖因子結合タンパク質3」又は「IGFBP-3」はIGF
BPファミリーのメンバーの一つを指す。成熟タンパク質は264個のアミノ酸
であり、そしてヒトでは少なくとも2つの天然に存在する対立遺伝子変異タンパ
ク質を含み、このタンパク質では成熟タンパク質の5番目のアミノ酸残基がグリ
シン又はアラニンのいずれかである(それぞれGly IGFBP-3および
Ala IGFBP-3と呼ばれる)。ヒトおよび他の哺乳動物細胞で産生さ
れる場合、3つまでのN-グリコシル化が3つの独立した部位で起こってタンパ
ク質は翻訳後修飾される。細菌で生成される場合、タンパク質はグリコシル化さ
れない。またIGFBP-3はタンパク質の変異体を含み、これは例えば通常の
N-グリコシル化のアミノ酸部位が別のアミノ酸に変更された変異体であり(配
列変異体は本明細書ではX#Yと表記し、式中Xは天然のタンパク質中のアミノ
酸残基を示す1文字アミノ酸コードであり、#は成熟タンパク質配列中の残基番
号であり、そしてYは残基が変更されたアミノ酸である)、特に例えば以下のよ
うなアスパラギン酸である:N89D;N109D;N172D;N89D、N
109D;N89D、N172D;N109D、N172D;およびN89D、
N109D、N172D変異体、又はN89X;N109X;N172X;N8
9X、N109X;N89X、N172X;N109X、N172X;およびN
89X、N109X、N172X変異体。他の変異体には、116位および13
5位で天然配列のアスパラギン酸がグルタミン酸(例えばD116E、D135
E、およびD116E、D135E)もしくは他のアミノ酸(例えばD116X
、D135X、およびD116X、D135X)に変更されたものおよびIGF
BP-3’の核局在配列(NLS)における変異体(例えばK228E、R23
0G、およびK228E、R230G)、および/又は215、216、および
/または231残基の変更がある。もちろん、変異体IGFBP-3は1つより
多い変種を含んでもよい(例えば変異体IGFBP-3は加水分解耐性変種並び
にNLS変種を含んでもよい)。IGFBP-3は天然の供給源から精製するこ
とによって生産してもよく、あるいは原核又は真核宿主細胞で組換えによって生
産してもよいが、天然に存在する対立遺伝子変異体タンパク質以外の変異体は組
換え法で生産するのが好ましい。
【0024】 「増量剤」という用語は、製薬上許容される、リオ・ケークにかさを与える化
合物をいう。許容される増量剤には、それに限定されるわけではないが炭化水素
(例えば単純糖(例えばデキストロース、リボース、フラクトースなど)、糖ア
ルコール(例えばマンニトール、イノシトール、およびソルビトール)、2糖類
(トレハロース、スクロース、およびラクトースを含む)、天然に存在するポリ
マー(例えばデンプン、デキストラン、キトサン、ヒアルロネート、タンパク質
(例えばゼラチンおよび血清アルブミン)、およびグリコーゲン)、そして合成
モノマーおよびポリマーがある。本発明に使用する増量剤は好ましくはオスモラ
イト(すなわち正常なヒト血清と液体製剤とを等張にするのを補助するもの)と
しても作用する。
【0025】 本明細書で使用する「オスモライト塩」とは、製剤が正常なヒト血清と等張に
なるのを補助する目的で添加する塩を意味する。オスモライト塩は通常、一般的
にヒトへの投与に安全であるとみなされる化合物であり、塩化ナトリウム、塩化
カルシウム、塩化カリウムなどがある。製薬上許容されるオスモライト塩は一般
にUSP(米国薬局方, United States Pharmacopeial Convention社, Rockvill
e, MD, 1995)に見出される。
【0026】 「保存剤」は細菌発育阻止性、殺菌性、真菌発育阻止性、又は殺真菌性化合物
であり、製剤における細菌又は他の混入微生物の増殖を遅延又は除去するために
、本発明の製剤に添加し得るものである。保存剤は製薬上許容され、また一般に
ヒトへの投与に安全であるとみなされるものであるべきである。本発明の製剤に
有用な保存剤の例にはベンジルアルコール、フェノール、塩化ベンザルコニウム
、m-クレゾール、チメロサール(thimerosol)、クロロブタノール、メチルパ
ラベン、プロピルパラベンなどがある。製薬上許容される保存剤は一般にUSP
(同書)に見出される。0.9-1%(v/v)のベンジルアルコールは液体製
剤および再構築した凍結乾燥製剤に好ましい保存剤である。
【0027】 本明細書で用いる「非イオン性界面活性剤」とは水の表面張力を低下させる化
合物をいう。界面活性剤は時によって種々の面で有益であり、それは例えば保存
装置および投与装置へのタンパク質結合の低減、タンパク質の凝集物形成の低減
、そして凍結乾燥製剤の再構築の際のタンパク質の再可溶化の補助である。本発
明に有用な界面活性剤はタンパク質の変性を促進しない。本発明で使用できる界
面活性剤の例には、それらに限定されるわけではないがポリオキシエチレンソル
ビタンモノラウレート(Tween 20)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエ
ート(Tween 80)、ドデシルポリ(オキシエチレングリコールエーテル)23(Br
ij 35)、およびオクチルフェノールポリ(エチレングリコールエーテル)10(T
riton(登録商標)X-100)がある。一般に、本発明の組成物に使用できる非イオ
ン性界面活性剤はUSP(同書)に見出される。
【0028】 特定の製剤に関して本明細書で用いる「安定な」という用語は、所定の条件下
で所定の期間保存した後の純度に対する最低限の許容される標準に製剤が適合す
ることを意味する。これは、通常の保存条件下(すなわち凍結乾燥製剤では約2
0℃、又は液体製剤では冷蔵、冷凍、もしくは20℃)で1年の過程の間に、製
剤中のIGF/IGFBPが好ましくは30未満、より好ましくは15未満のパ
ーセンテージ・ポイントの凝集の増加を示すことを意味し、これはサイズ排除ク
ロマトグラフィーで測定する(物質をSECで分析し、主要なIGF/IGFB
Pのピーク以外の物質のピーク面積と総ピーク面積の比をとって凝集のパーセン
トを測定する)。安定な製剤は、通常の保存条件下で1年の過程の間に好ましく
は10未満、より好ましくは5パーセンテージ・ポイントの分解の増加を示すが
、これは逆相HPLCで測定する(物質をRP-HPLCで分析し、主要なIG
FおよびIGFBPのピーク以外の物質のピーク面積と総ピーク面積の比をとっ
て分解のパーセンテージを測定する)。
【0029】 好ましいIGFには野生型IGF-I(最も好ましくは組み換えヒトIGF-I
、rhIGF-I)および変異体IGFがあり、それらは当技術分野で知られる
いずれの方法によって生産してもよい。好ましくはrhIGF-Iは、国際特許
出願WO94/04076号およびWO96/40722号に開示される技術を使用して組換えによっ
て生産する。好ましいIGFBPには組み換え野生型ヒトIGFBP-3があり
、これにはヒトIGFBP-3の天然に存在する対立遺伝子変異体(特に野生型
ヒトIGFBP-3のGlyおよびAla対立遺伝子変異体)および変異体
(例えば89、109、116、135、172、228、および230位での
変異体)がある。本発明に有用なIGFBPは当技術分野で知られるいずれの方
法によって生産してもよく、好ましくは国際特許出願WO94/04076号およびWO96/4
0722号に開示される融合タンパク質技術を使用して組換えによって生産する。
【0030】 IGF/IGFBP複合体は単にIGFおよびIGFBPを混合して形成され
るのが好ましい。IGF-IとIGFBP-3の場合、複合体は更なる操作を行わ
ずに迅速に生成する。必要な場合には複合体の形成後、複合体を更に精製しても
よい。そのような精製は当技術分野で知られる技術によって行い得る。
【0031】 好ましくは、本製剤に使用するためのIGF/IGFBP複合体(comples)
は5%未満の分解産物および15%未満の凝集物を有する。
【0032】 通常、pHバッファー塩および溶解したオスモライト塩(例えばNaCl)を
含む水溶液中で、IGFおよびIGFBPで複合体を形成する。本発明の製剤の
形成には、溶解した塩、および必要に応じてpHバッファー塩を溶液から除去し
なければならない。これは当技術分野で知られるいずれのバッファー交換技術に
よって行ってもよく、それらの技術には、限定されるわけではないがディアフィ
ルトレーション(diafiltration)、透析、逆浸透および他の限外濾過技術、そし
てサイズ排除クロマトグラフィーによる脱塩がある。タンパク質溶液を本発明の
製剤に直接交換してもよく、あるいは好ましくは純水中に交換する。タンパク質
溶液を純水に交換する場合、製剤の他の成分を水/タンパク質溶液に添加し、完
全に混合する。製剤の成分(例えば増量剤)は乾燥化学物質(ほとんどの増量剤
および界面活性剤のいくつかはこの形態で製造者から供給される)、又は液体濃
縮物として添加してもよい。
【0033】 本発明の製剤はオスモライト塩の添加物を含有しない。IGFおよびIGFB
Pの生成および精製の間にバッファー溶液に添加する塩を完全に除去することは
不可能に近い(特に製剤を工業的工程で製造する場合)ため、製剤がオスモライ
ト塩を全く含有しないということはないかもしれない。しかしながら、本発明の
製剤中のオスモライト塩の濃度は低く、好ましくは12.5mM未満、より好ま
しくは2.5mM未満、そして最も好ましくは1mM未満である。
【0034】 ある好ましい実施形態では、IGF/IGFBP複合体をpHバッファー(す
なわちpH変化に対して緩衝能を有するバッファー塩を含有する溶液)中で調製
する。pHバッファーは好ましくは約5.0〜7.0のpHであり、より好まし
くは約5.5〜6.5である。IGF/IGFBPを水中にバッファー交換し、
次いで所望のpHのpHバッファー塩の濃縮溶液又は乾燥pHバッファー塩をI
GF/IGFBP溶液に添加してもよい。あるいはまた、IGF/IGFBPは
pHバッファー中に直接バッファー交換してもよい。好ましくはIGF/IGF
BPはpHバッファー中に直接バッファー交換する。バッファー塩は製薬上許容
されるバッファー塩、例えばリン酸ナトリウム、リン酸カリウム、酢酸ナトリウ
ム、クエン酸ナトリウム、およびコハク酸ナトリウムであってもよい。好ましい
バッファー塩はクエン酸ナトリウムおよびコハク酸ナトリウムであり、より好ま
しくはコハク酸ナトリウムである。安定性を試験する実験で、IGF-1/IG
FBP-3をpHバッファーと共に含有し、オスモライト塩の添加物は含有しな
い医薬製剤は、オスモライト塩の添加物を含有する製剤より安定性が高いという
、驚くべき発見があった。更に驚くべき結果として、pH5.5のコハク酸バッ
ファーを含有する製剤がクエン酸および酢酸バッファーを含有する製剤より安定
性が高いことが見出された。
【0035】 本発明の別の好ましい実施形態では、IGF/IGFBP複合体を純水中にバ
ッファー交換する。必要な場合には、増量剤(単数又は複数種)をIGF/IG
FBP溶液に添加して正常なヒト血清と等張にしてもよい。好ましくは、増量剤
はマンニトール、ソルビトール、スクロース、イノシトール、ラクトース、デキ
ストロース、又は増量剤の混合物である。ある好ましい実施形態では、増量剤は
マンニトールおよびスクロースであり、増量剤を総量の6%(w/v)まで、マ
ンニトールのスクロースに対する好ましい比である3:2(すなわち3.6%(
w/v)マンニトールおよび約2.4%(w/v)スクロース)で添加する。ま
た、低張にし、凍結乾燥し、その後低容量の水で再構築して、増加したタンパク
質濃度の等張製剤を生成する製剤が考えられる。例えば、IGF-I/IGFB
P-3複合体を1.5%マンニトール、1%スクロース中、50mg/mlタン
パク質に調製し、凍結乾燥した後再構築して元の容量の0.5倍とし、ヒト血清
と等張の100mg/mlの再構築製剤を得てもよい。この実施形態ではオスモ
ライト塩又はバッファー塩のいずれも製剤に添加しない。マンニトールおよびス
クロース中にIGF-I/IGFBP-3を含有し、pHバッファーの添加物又は
オスモライト塩の添加物をいずれも含有しない医薬製剤が、pHバッファーおよ
びオスモライト塩を含有する製剤より安定性が高いという、驚くべき発見があっ
た。さらに、この実施形態の製剤は、非常に高いタンパク質濃度を含有する製剤
を生成できるので、特に有利であることが見出された(実施例5参照)。
【0036】 本発明の製剤は液体製剤として保存してもよく、又は凍結乾燥してもよい。液
体製剤は、好ましくは長期間の保存には冷凍する。冷凍した液体製剤は超低温冷
凍庫(すなわち約-70℃未満)、非解凍冷凍庫(non-defrosting freezers)(
すなわち約-20℃)、又は解凍冷凍庫(defrosting freezers)(すなわち約5
℃と-15℃の間の循環)で保存してもよい。好ましくは、液体製剤は超低温冷
凍庫で保存するが、非解凍冷凍庫又は解凍冷凍庫での保存も許容される。
【0037】 凍結乾燥製剤はまず液体として調製し、次いで冷凍および凍結乾燥する。凍結
乾燥過程は当業者に公知であり、制御された条件下での冷凍製剤からの水の昇華
を含む。凍結乾燥製剤は冷蔵庫又は通常の室温(例えば約20℃)で保存しても
よい。凍結乾燥製剤は水溶液を添加して製剤を再溶解して使用のために再構築す
る。好ましくは再構築溶液は水(例えばUSP WFI又は注射用水)又は静菌
性水(例えば0.9%ベンジルアルコールを含有するUSP WFI)であるが
、バッファー又は他の賦形剤を含有する溶液を使用してもよい。水および静菌性
水は再構築溶液に好ましい。他の保存剤を再構築溶液に添加してもよく、これに
はフェノール(好ましくは約0.2〜0.3%)、m-クレゾール(好ましくは
約0.25〜0.3%)、チメロサール(好ましくは約0.25〜0.3%)、
メチルパラベン(好ましくは約0.25〜0.3%)、プロピルパラベン(好ま
しくは約0.25〜0.3%)、クロロブタノール(好ましくは約0.5%)な
どがある。
【0038】実施例 実施例1:pHバッファーの比較 凍結した組み換えヒト(rh)IGF-I/IGFBP-3(50mM酢酸、p
H5.5、105mM NaClに10mg/mlで混合)を解凍し、3mlの
サンプルに分配した。1つのサンプルは20mMコハク酸ナトリウム、3%マン
ニトール、2%スクロース、pH5.5の溶液500mlずつに対して3回透析
した。第2のサンプルは20mMクエン酸ナトリウム、3%マンニトール、2%
スクロース、pH5.5の溶液500mlずつに対して3回透析した。透析完了
後、サンプルを10mg/mlに再調整した。サンプルをシェルフ凍結乾燥機に
配し、18℃で約10分間平衡化させ、その後温度を5℃まで18分間低下させ
た。5℃で平衡化させた後、温度を急激に-15℃まで低下させ、約12分間保
持し、その後-35℃まで低下させ、この時点で凍結乾燥機内の圧力を低下させ
(200-300millitorr)、サンプルを4時間凍結乾燥させた。温度を(真空
下で)6時間にわたって20℃まで上昇させ、その後20℃で(真空下)更に2
8時間保持した。
【0039】 2つの再構築サンプル、および対照サンプル(50mM酢酸ナトリウム、10
5mM NaCl、pH5.5に混合した10mg/mlのIGF-I/IGF
BP-3)を37℃で10日間インキュベートした。10日目の最後にサンプル
の目視検査をし、その後逆相高速液体クロマトグラフィー(RP-HPLC)お
よびサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)で分析した。RP-HPLCはVyd
ac 4.6x250mm C18カラム(5μmビーズサイズ)を使用して実施
し、5% アセトニトリル、0.1% トリフルオロ酢酸(TFA)でロードし
、26%〜34%のグラジエントで40分にわたって溶出した。SEC分析はPh
armasia Superdex 75HR 10/30カラムを使用し、50mM リン酸カリウム、0
.5M NaCl、pH7.0中、0.5ml/分の流速で実施した。50mM
酢酸塩、pH5.5、および105mM NaClに混合した10mg/ml
のrhIGF-I/IGFBP-3サンプル(実験中-80℃で保存した)を解凍
し、対照として使用した。
【0040】 RP-HPLC分析は、主要なIGF-IおよびIGFBP-3のピーク以外の
物質の全物質に対する割合を測定することによってIGF-IおよびIGFBP-
3の分解を測定する(%分解として表す)。クエン酸塩およびコハク酸塩バッフ
ァーはこの試験でほぼ同等であり、また対照ともほぼ同等であった。酢酸塩バッ
ファー(対照)では3.6%の分解であり、クエン酸塩およびコハク酸塩の製剤
ではそれぞれ3.5%および4.1%であった。
【0041】 SEC分析は3サンプル間で大きな相違を示した。SEC分析はタンパク質凝
集物の生成を測定するのに使用され、サンプル中の主要なIGF-I/IGFB
P-3のピーク以外の物質と全物質の比較によって%凝集物で表される。対照は
最も高レベルの凝集物、6%を含有し、クエン酸塩では5%であった。コハク酸
塩は驚くべきことに他の製剤より良好であり、37℃で10日後にわずか2.5
%の凝集であった。
【0042】実施例2:pHバッファーを含有する製剤のためのpHの最適化 10mg/mlのrhIGF-I/IGFBP-3サンプル5mlを、pH4.
5、5.0、5.5、6.0、又は6.5の3%マンニトール、2%スクロース
を含有する20mM コハク酸ナトリウムバッファーに対して(24時間にわた
り、500mlで3回交換)透析した。透析後、OD276を測定してタンパク
質濃度をチェックし、必要に応じて濃度を調整し、10mg/mlのサンプルと
した。各サンプルのpHをチェックしてpHが意図するpHの0.1pHポイン
ト以内であることを確認し、その後サンプルを、実施例1に記載するように無菌
濾過および凍結乾燥した。サンプルのpHを再構築後にチェックし、その後サン
プルを再び無菌濾過し、それぞれのアリコートを5℃および37℃に10日間放
置した。製剤の安定性をRP-HPLCおよびSECでアッセイした。
【0043】 SEC分析は、凝集の増加はpHの上昇と関係があることを示した。pH4.
5バッファーでは3.5%の凝集、pH5では4%、pH5.5では4.2%で
あり、pH6および6.5ではそれぞれ5.3%および7.2%の凝集であった
【0044】 RP-HPLC分析は逆の傾向を示し、一般に分解の増加はpHの低下と関係
があった。pH4.5では最も高い分解(6.2%)であったが、pH5、5.
5、6、および6.5ではそれぞれ4%、3.8%、3.5%、および4.2%
であった。
【0045】 これらの結果に基づき、pHバッファーを含有する製剤のための最良のpHと
してpH5.5を選択した。
【0046】実施例3:pHバッファーを含有する製剤のためのpHバッファー濃度の最適化
5mlのrhIGF-I/IGFBP-3サンプルを3%マンニトール(w/
v)、2%スクロース(w/v)、および種々の濃度(0、5mM、10mM、

0mM、および40mM)のコハク酸ナトリウムを含有するpH5.5の溶液に
対して透析した。バッファーを500mlずつ3回交換してサンプルを48時間
透析した。透析後、OD276を測定してタンパク質濃度をチェックし、必要に
応じて濃度を調整し、サンプルを10mg/mlとした。各サンプルのpHをチ
ェックしてpHが意図するpHの0.1pHポイント以内であることを確認し、
その後サンプルを、実施例1に記載するように無菌濾過、および凍結乾燥した。
サンプルのpHを再構築後にチェックし、その後サンプルを再び無菌濾過し、そ
れぞれのアリコートを5℃および37℃にて10日間放置した。製剤の安定性を
RP-HPLCおよびSECでアッセイした。
【0047】 SEC分析は凝集とコハク酸塩バッファー濃度との間に直接的な相関関係があ
ることを示した。40mMのコハク酸塩では5.5%の凝集であり、一方20m
M、10mM、5mM、および0のサンプルではそれぞれ4.5%、3.6%、
3.2%、および2.4%であった。
【0048】 RP-HPLC分析では、全てのサンプルが分解に関して同等であったが(3
.5〜4%の分解)、5mMサンプルだけは7.5%の分解であった。分解にお
けるこの“急上昇(spike)”は、IGFBP-3の分解に関与する過程又は酵素
のいずれかに最適な塩であるためでありうる。
【0049】 これらの結果はpHバッファーの添加物を含有しない凍結乾燥製剤はpHバッ
ファーを含有する製剤より安定性が高いことを示している。
【0050】実施例4:高濃度のIGF-I/IGFBP-3を含有する製剤 30mlのrhIGF-I/IGFBP-3の10mg/ml溶液を3.6%(
w/v)マンニトール、2.4%(w/v)スクロース(製剤溶液)に対して徹
底的に透析し、その後10、20、および40mg/mlに濃縮するために、ま
ずAmicon Centricon(登録商標)10遠心限外濾過装置を使用した限外濾過によっ
て溶液を濃縮し、OD276で濃度を試験し、その後製剤溶液を添加して濃度を
調整した。製剤溶液に混合したrhIGF-I/IGFBP-3の10mg/ml
、20mg/ml、および40mg/mlサンプルを実施例1に記載するように
凍結乾燥し、その後、水又は0.9%ベンジルアルコールを添加した水で再構築
し、無菌濾過した。サンプルを37℃で7日間放置した後、RP-HPLCおよ
びSECで安定性についてアッセイした。アッセイの結果を表1に示す。
【0051】 RP-HPLC分析は、タンパク質濃度の上昇はタンパク質分解に与える影響
が少なく、またベンジルアルコールの添加は分解に影響を与えないことを示して
いる。
【0052】 SEC分析は、タンパク質濃度の上昇によりサンプルにおける凝集のレベルが
増加することを示した。興味深いことに、ベンジルアルコールの添加は、通常は
タンパク質の凝集を増加させるが(特にIGF-I/IGFBP-3)、オスモラ
イト塩の添加物又はpHバッファーの添加物を含有しないマンニトール/スクロ
ース製剤では凝集に実質上の影響を与えなかった。
【0053】表1 サンプル 分 解 凝 集 10mg/ml 1.4% 1.2% 10mg/ml+ベンジルアルコール 1.2% 1.2% 20mg/ml 1.9% 2.1% 20mg/ml+ベンジルアルコール 1.7% 2.1% 40mg/ml 1.9% 4.2% 40mg/ml+ベンジルアルコール 1.3% 6.1% 更なる実験は75mg/mlに濃縮したrhIGF-I/IGFBP-3を使用
して実施した。該タンパク質をまず3.6%マンニトール/2.4%スクロース
に対して十分に透析し、次いで10kDaのカットフィルターを装備した攪拌式
セル限外濾過装置を使用して濃縮した。溶液を無菌濾過によって滅菌し、上記の
ように凍結乾燥し、その後再構築した。再構築したタンパク質をOD276で7
5mg/mlとなるようにアッセイした。0.9%ベンジルアルコール含有およ
び未含有サンプルを37℃で7日間インキュベートし、その後RP-HPLCお
よびSECでアッセイした(結果を以下の表2に示す)。
【0054】 非常に高いタンパク質濃度では高度のタンパク質凝集が起こった。興味深いこ
とに、ベンジルアルコールは低タンパク質濃度では凝集又は分解に影響を与えな
かったが、この非常に高いタンパク質濃度でのベンジルアルコールの添加は凝集
を促進し、分解は促進しなかった。
【0055】表2 サンプル 凝 集 分 解 75mg/ml 15% 3.4% 75mg/ml+ベンジルアルコール 27% 3.0%
【0056】実施例5:非常に高濃度のIGF-I/IGFBP-3を含有する製剤 rhIGF-I/IGFBP-3を以下の4つの異なる配合物の1つに対して徹
底的に透析した:(1)3.6%マンニトール、2.4%スクロース;(2)1
.5%マンニトール、1%スクロース;(3)0.525%マンニトール、0.
35%スクロース;又は(4)水。透析後、攪拌式セル濃縮装置を使用して溶液
を50mg/mlタンパク質濃度まで濃縮した。
【0057】 サンプル(1mlの配合物1、2mlの配合物2、4mlの配合物3、および
10mlの配合物4)をバイアルに移し、実施例1に記載したように凍結乾燥し
た。名目上のrhIGF-I/IGFBP-3濃度が50、100、200、およ
び500mg/mlのものを調製し、異なる製剤を設計した(最終濃度の計算値
はそれぞれ49、96、187、および495mg/ml)。濃厚なシロップと
なってアッセイできなかった製剤4以外は、サンプルを再構築してそれぞれ正味
1gの重量とし、OD276の測定によってタンパク質濃度を測定した。SEC
によってBrij 35の存在下で純度を測定した(凍結乾燥しなかったrhIGF-I
/IGFBP-3サンプルで、このアッセイで98.57%の純度のものを標準
とした)。結果を表3に示す。
【0058】表3 製剤 名目濃度 予期される濃度 測定された濃度 SECでの純度
1 50mg/ml 49mg/ml 50mg/ml 98.29%
2 100mg/ml 96mg/ml 96mg/ml 98.31%
3 200mg/ml 187mg/ml 186mg/ml 97.57%
4 500mg/ml 495mg/ml 測定不能 測定不能 pH値も凍結乾燥前および再構築後に測定した。結果を表4に示す。
【0059】表4 製剤 名目濃度 凍結乾燥前のpH 再構築後のpH
1 50mg/ml 未測定 6.88 2 100mg/ml 6.91 6.87 3 200mg/ml 6.62 6.80 4 500mg/ml 6.60 未測定 浸透度も浸透圧計を使用して凍結乾燥前および再構築後に測定した。血液、血
漿、および血清の通常の浸透度の実験値は280〜296mOsm/kgの範囲
である(診断および治療のメルクマニュアル(Merck Manual of Diagnosis and
Therapy), R. Berkow編, 第16版, 2581, 1992)。結果を表5に示す。
【0060】表5 製剤 名目濃度 予想される浸透度 測定された浸透度
1 50mg/ml 304mOsm/kg 309.5mOsm/kg
2 100mg/ml 293mOsm/kg 297 mOsm/kg
3 200mg/ml 294mOsm/kg 290 mOsm/kg これらの製剤での凍結乾燥したタンパク質の安定性を評価するための第2の実
験では、rhIGF-I/IGFBP-3を製剤1、2、又は3に対して徹底的に
透析し、実施例1に記載するように凍結乾燥した。凍結乾燥後、サンプルを(a
)再構築して50、100、もしくは200mg/mlとする(“時間0”)か
、又は(b)22℃もしくは37℃で1ヶ月保持し(それぞれ“22℃”および
“37℃”)、その後再構築して50、100、もしくは200mg/mlの名
目濃度とした。サンプルの純度をSEC又はRP-HPLCでアッセイした(実
施例1に記載するように)。-80℃で保存したrhIGF-I/IGFBP-3
を対照とした。結果(SECおよびRP-HPLCについて、それぞれ表6およ
び7に示す)は、製剤1、2、および3はこれらの条件下で安定であるが、増量
剤が低濃度の製剤(例えば製剤3)はdes(Gly-Pro)IGF-I生成の
ためにわずかに安定性が低いことを示した。
【0061】表6 SEC純度(%) SEC純度(%) SEC純度(%)
製剤 名目濃度 時間0 1ヶ月、22℃ 1ヶ月、37℃
対照 10mg/ml 96.7 97.5 97.5 1 50mg/ml 未測定 97.9 97.5 2 100mg/ml 98.4 96.5 97.8 3 200mg/ml 98.3 98.3 97.3 対照サンプルはインキュベーション期間の間-80℃に保持した。
【0062】表7 HPLC純度(%) HPLC純度(%) HPLC純度(%)製剤 名目濃度 時間0 1ヶ月、22℃ 1ヶ月、37℃
対照 10mg/ml 99.3 99.6 99.6 1 50mg/ml 未測定 99.5 99.6 2 100mg/ml 99.4 99.4 99.6 3 200mg/ml 99.4 99.3 99.4 対照サンプルはインキュベーション期間の間-80℃に保持した。
【0063】 本開示中で引用した特許、特許出願、および刊行物はその全体を参照により本
明細書に組み入れる。
【0064】 本発明について、直接的な説明および実施例の両方によって詳細に記載した。
本発明の同等物および改変は当業者に明白であり、本発明の範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は成熟ヒトIGFBP-3(Ala)変異体のアミノ酸配列(1文字ア
ミノ酸コード)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,G H,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,Z W (72)発明者 オガワ,ヤスシ アメリカ合衆国 カルフォルニア州,パシ フィカ Fターム(参考) 4C076 AA29 CC30 DD07 DD37 DD38 DD41Z DD67 EE30 FF36 FF63 4C084 AA03 BA44 DB58 MA44 NA05 NA06 ZA022 ZC352

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インスリン様増殖因子(IGF)とインスリン様増殖因子結
    合タンパク質(IGFBP)の複合体の医薬製剤であって、 IGF/IGFBP複合体; 増量剤;および pHバッファー塩、 を含んでなり、オスモライト塩(osmolyte salt)の添加物を含有しない、前記
    医薬製剤。
  2. 【請求項2】 前記pHバッファー塩がコハク酸ナトリウムを含む、請求項
    1記載の製剤。
  3. 【請求項3】 前記pHバッファー塩が約40ミリモル(mM)未満の濃度
    である、請求項2記載の製剤。
  4. 【請求項4】 前記pHバッファー塩が約20mM未満の濃度である、請求
    項3記載の製剤。
  5. 【請求項5】 前記pHバッファー塩が10mM未満の濃度である、請求項
    2記載の製剤。
  6. 【請求項6】 約5.5から6.5のpHである、請求項1記載の製剤。
  7. 【請求項7】 前記増量剤がマンニトールを含む、請求項1記載の製剤。
  8. 【請求項8】 前記増量剤がソルビトールを含む、請求項1記載の製剤。
  9. 【請求項9】 前記増量剤がスクロースを含む、請求項1記載の製剤。
  10. 【請求項10】 前記増量剤がマンニトールおよびスクロースを含む、請求
    項1記載の製剤。
  11. 【請求項11】 前記増量剤が約6%(w/v)で存在する、請求項1記載
    の製剤。
  12. 【請求項12】 前記マンニトールが約3.6%(w/v)で存在し、前記
    スクロースが約2.4%(w/v)で存在する、請求項11記載の製剤。
  13. 【請求項13】 前記製剤が非イオン性界面活性剤を更に含む、請求項1記
    載の製剤。
  14. 【請求項14】 前記IGFBPがIGFBP-3である、請求項1記載の
    製剤。
  15. 【請求項15】 前記IGFがIGF-Iである、請求項1記載の製剤。
  16. 【請求項16】 前記IGFBPがIGFBP-3である、請求項15記載
    の製剤。
  17. 【請求項17】 前記製剤が保存剤を更に含む、請求項1記載の製剤。
  18. 【請求項18】 前記保存剤がベンジルアルコールである、請求項17記載
    の製剤。
  19. 【請求項19】 前記IGF/IGFBPが1ミリリットル当たり50ミリ
    グラム(50mg/ml)であり、前記マンニトールが1.5%(w/v)であ
    り、そして前記スクロースが1%(w/v)である、請求項10記載の製剤。
  20. 【請求項20】 前記IGF/IGFBPが100mg/mlであり、前記
    マンニトールが3%(w/v)であり、そして前記スクロースが2%(w/v)
    である、請求項10記載の製剤。
  21. 【請求項21】 インスリン様増殖因子(IGF)とインスリン様増殖因子
    結合タンパク質(IGFBP)の複合体の医薬製剤であって、 IGF/IGFBP複合体;および 増量剤、 を含んでなり、オスモライト塩の添加物およびpHバッファー塩の添加物を含有
    しない、前記医薬製剤。
  22. 【請求項22】 前記増量剤がマンニトールである、請求項21記載の製剤
  23. 【請求項23】 前記増量剤がソルビトールである、請求項21記載の製剤
  24. 【請求項24】 前記増量剤がスクロースである、請求項21記載の製剤。
  25. 【請求項25】 前記増量剤がマンニトールおよびスクロースを含む、請求
    項21記載の製剤。
  26. 【請求項26】 前記増量剤が約6%(w/v)で存在する、請求項21記
    載の製剤。
  27. 【請求項27】 前記マンニトールが約3.6%(w/v)で存在し、前記
    スクロースが約2.4%(w/v)で存在する、請求項26記載の製剤。
  28. 【請求項28】 非イオン性界面活性剤を更に含む請求項21記載の製剤。
  29. 【請求項29】 前記IGFがIGF-Iである、請求項21記載の製剤。
  30. 【請求項30】 前記IGFBPがIGFBP-3である、請求項21記載
    の製剤。
  31. 【請求項31】 前記IGFBPがIGFBP-3である、請求項29記載
    の製剤。
  32. 【請求項32】 保存剤を更に含む請求項21記載の製剤。
  33. 【請求項33】 前記保存剤がベンジルアルコールである、請求項32記載
    の製剤。
  34. 【請求項34】 凍結乾燥されている、請求項1記載の製剤。
  35. 【請求項35】 凍結乾燥されている、請求項21記載の製剤。
  36. 【請求項36】 インスリン様増殖因子(IGF)とインスリン様増殖因子
    結合タンパク質(IGFBP)の複合体の凍結乾燥した医薬製剤であって、 IGF、IGFBP、増量剤、およびpHバッファー塩を含んでなり、オスモ
    ライト塩の添加物を含有しない混合物を生成し;そして、 該混合物を凍結乾燥してIGF、IGFBP、増量剤、およびpHバッファー
    塩の凍結乾燥製剤を生成することによって製造される前記医薬製剤。
  37. 【請求項37】 インスリン様増殖因子(IGF)とインスリン様増殖因子
    結合タンパク質(IGFBP)の複合体の凍結乾燥した医薬製剤であって、 IGF、IGFBP、および増量剤を含んでなり、オスモライト塩の添加物を
    含有しない混合物を生成し;そして、 該混合物を凍結乾燥してIGF、IGFBP、および増量剤の凍結乾燥製剤を
    生成することによって製造される前記医薬製剤。
JP2000551792A 1998-06-01 1999-05-28 Igf/igfbpの医薬製剤 Pending JP2002516871A (ja)

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