JP2002516666A - 少なくとも一つの特定のヌクレオチド配列の増幅方法及び使用されるプライマー - Google Patents

少なくとも一つの特定のヌクレオチド配列の増幅方法及び使用されるプライマー

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JP2002516666A
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ブリュノ・モーギン
アリ・ラーヨン
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Abstract

(57)【要約】 反応混合物中に含まれる合成または天然核酸の少なくとも一つの特異的配列を増幅する方法であって、該反応混合物は、少なくとも二つの関連ヌクレオチド配列を含む少なくとも一つの核酸、及び/またはそれぞれ少なくとも一つの関連ヌクレオチド配列を含む少なくとも二つの核酸より成り、該方法は、関連ヌクレオチド配列の増幅が可能なように核酸とハイブリダイズ可能な少なくとも一つのタイプの増幅プライマーを使用するものであって、− 増幅される特異的なヌクレオチド配列ではない少なくとも一つのヌクレオチド配列にハイブリダイズ可能で、且つ− 増幅プライマーの伸長を、このヌクレオチドの配列のレベルで妨げることが可能な、ブロッキングプライマーとして機能する、少なくとも一つの配列を該反応混合物中に加えることを含むことを特徴とする方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、反応混合物中に含まれる合成または天然核酸の少なくとも一つの特
異的ヌクレオチド配列の新規な増幅方法に関する。本発明はまた、上記増幅が可
能なプライマーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術は、増幅されるヌクレオチド配列に特異的なプライマーを使用するヌ
クレオチド配列の増幅方法を記載する。かくして、核酸の調製における、遺伝子
または遺伝子のファミリーを増幅することが可能である。多くの技術は、ポリメ
ラーゼによる伸長のためのプライマーとして機能する、標的配列に相補的なオリ
ゴヌクレオチドを使用する。
【0003】 DNAの増幅のために、特許US-A-4,683,195、US-A-4,683,202及びUS-A-4,800
,159に記載されたPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)、例えば特許出願EP-A-0,201
,184に示されたLCR(リガーゼ連鎖反応)、または特許出願WO-A-90/01069に
記載されたRCR(修復連鎖反応)が存在する。
【0004】 RNAの増幅のために、いくつかの技術が、各種の文献において記載されてい
る。これらの技術は、以下のものである: − 特許出願WO-A-90/06995の3SR(自己維持配列複製) − 特許US-A-5,194,370のSPSR(一本鎖プライマー配列複製) − 特許US-A-5,399,491のTMA(転写介在増幅)。
【0005】 しかしながら、これらの技術は、増幅プライマーの厳格な選択を課す。特に、
興味ある配列に対して比較的非特異的なプライマーは、それらが結合する多くの
関連配列の増幅を可能にするであろう。それ故、興味ある配列に対応するアンプ
リコンは、アンプリコンの混合物中に希釈され、それはこの増幅生産物の使用を
困難にする。次いでこれらの条件の下では、非常に特異的な相補的プライマーの
生産を可能にする十分に特異的なヌクレオチド配列の領域を厳格に選択すること
が必須である。しかしながら、プライマーのハイブリダイゼーションのために使
用される配列を選択する場合に、他の問題が生じ得る。特に、真に特異的な領域
は場合により独特であり、興味ある配列の内部に位置する。上記領域に対してプ
ライマーをハイブリダイズさせるように選択することは、上記興味ある配列の可
変的な大きな分画のみの生産を含む。それ故、情報のロスが存在する。さらに、
興味あるヌクレオチド配列に特異的なプライマーの生産は、非常により困難で繁
雑な作業をもたらす。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、従来のハイブリダイゼーション条件の下で興味あるヌクレオチド
配列を特異的に増幅することが可能であるため、切り詰めた増幅生産物を得る危
険性と、増幅されるヌクレオチド配列に特異的なプライマーを得る困難性は除去
される。
【0007】 これを実施するために、二つのタイプの相補的プライマーが使用される;第一
は、全ての関連ヌクレオチド配列に差異なくハイブリダイズするプライマーのタ
イプであり、第二は、これらの関連配列の一つのみにハイブリダイズするプライ
マーまたは各プライマーのタイプである。非特異的な第一のものは、伸長のため
のプライマーとして使用され、興味ある配列に関連するヌクレオチド配列に対し
て特異的な第二のものは、これらの関連ヌクレオチド配列のいくつかの伸長をブ
ロックするためのプライマーとして使用される。
【0008】 非特異的及び特異的プライマーの混合物が使用される場合、使用される特異的
配列のタイプの選択に依存して、特定の非特異的配列の伸長を妨げることができ
る。次いで、得られたアンプリコンを選択することが可能である。
【0009】 かくして、増幅が所望されない特定の関連配列の増幅が、これらの関連配列に
特異的な相補的配列を加えることによってブロックでき、これらの特異的相補的
配列は、ブロッキングプライマーとして機能する。かくして、選択的に増幅され
た興味ある配列が単離される。それ故、ブロッキングプライマーが加えられてい
ない単一のアンプリコンが、興味ある各配列について得られる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この目的のために、本発明は、反応混合物中に含まれる合成または天然核酸の
少なくとも一つの特異的なヌクレオチド配列の増幅方法に関し、該反応混合物は
、少なくとも二つの関連ヌクレオチド配列を含む少なくとも一つの核酸、及び/
またはそれぞれ少なくとも一つの関連ヌクレオチド配列を含む少なくとも二つの
核酸より成り、該方法は、関連ヌクレオチド配列の増幅を可能にするように該核
酸とハイブリダイズ可能な少なくとも一つのタイプの増幅プライマーを使用する
ものであって、 − 増幅される特異的なヌクレオチド配列ではない少なくとも一つのヌクレオチ
ド配列にハイブリダイズ可能であり、 − 増幅プライマーの伸長を、このヌクレオチド配列のレベルで妨げることが可
能な、 ブロッキングプライマーとして機能する少なくとも一つの配列を、該反応混合物
に加えることを含むことを特徴とする。
【0011】 好ましくは、ブロッキングプライマーは、増幅されるヌクレオチド配列に特異
的ではないヌクレオチド配列、または該配列の全てにハイブリダイズ可能である
【0012】 第一に、上述の増幅法で使用されるブロッキングプライマーの場合、各ブロッ
キングプライマーは、PNAまたはチオリン酸ヌクレオチドのような、修飾ヌク
レオチド及び/またはリボヌクレオチド及び/またはデオキシリボヌクレオチド
に基づくオリゴヌクレオチドである。
【0013】 第二に、上述の増幅法で使用されるブロッキングプライマーの場合、各ブロッ
キングプライマーは、増幅を妨げる少なくとも一つのエレメントを含む。
【0014】 かくして、増幅を妨げるエレメントは、ブロッキングプライマーの3’末端に
位置し、その伸長をさせない。
【0015】 さらに、増幅を妨げる別のエレメントは、ブロッキングプライマーの5’末端
に位置し、保護エレメントとして機能する。
【0016】 増幅を妨げる各エレメントは、以下のもの: − ヌクレオチド若しくは修飾ヌクレオチド、または少なくとも一つの修飾ヌク
レオチドを含んでもよい若しくは含まなくてもよいオリゴヌクレオチドであって
、該ヌクレオチドは、核酸にハイブリダイズしない修飾ヌクレオチドまたはオリ
ゴヌクレオチドである、 − ヌクレオチド若しくは修飾ヌクレオチド以外の分子、 のいずれかより成る。
【0017】 この場合、該エレメントは、少なくとも5個、特に少なくとも10個、好まし
くは少なくとも15個のヌクレオチド若しくは修飾ヌクレオチド、またはヌクレ
オチドと修飾ヌクレオチドの混合物より成る。
【0018】
【発明の実施の形態】
第一の実施態様に従って、且つ該エレメントがヌクレオチドまたは修飾ヌクレ
オチド、または少なくとも一つの修飾ヌクレオチドを含んでもよい若しくは含ま
なくてもよいオリゴヌクレオチドより成る場合、該ヌクレオチド、修飾ヌクレオ
チド若しくはオリゴヌクレオチドは、核酸にハイブリダイズせず、該エレメント
は、ループの形成、及びこのループを構成するヌクレオチド及び/または修飾ヌ
クレオチドの間のハイブリダイゼーションの形成を可能にするのに十分な長さを
有する。
【0019】 第二の実施態様に従って、且つ該エレメントがヌクレオチドまたは修飾ヌクレ
オチド、または少なくとも一つの修飾ヌクレオチドを含んでもよい若しくは含ま
なくてもよいオリゴヌクレオチドより成る場合、該ヌクレオチド、修飾ヌクレオ
チド若しくはオリゴヌクレオチドは、核酸にハイブリダイズせず、該エレメント
は、全て同じ塩基を含むポリヌクレオチド及び/または修飾ポリヌクレオチドの
「テール」より成る。
【0020】 増幅法で使用され、伸長を可能にしないエレメントを含むブロッキングプライ
マーの場合、該エレメントは、核酸の3’末端にそれ自体位置する、リボースの
3’位で配置された、ヒドロキシル基の水素原子またはヒドロキシル基と置換さ
れる。
【0021】 増幅法で使用され、保護エレメントをも含むブロッキングプライマーの場合、
該エレメントは: − 核酸の5’末端でそれ自体位置する、リボースの5’位で配置されたリン酸
基と置換され、または − 核酸の5’末端でそれ自体位置する、リボースの5’位に配置されたリン酸
基に接合される。
【0022】 添付された図面は、例示として与えられ、本質的に制限するものではない。
【0023】 それ故本発明は、とりわけ遺伝子を選択的に増幅するための、その末端で修飾
されたオリゴヌクレオチドプライマーの使用に関する。
【0024】 本発明はまた、関連遺伝子のセット中に存在する特定の遺伝子を選択的に増幅
するための、修飾オリゴヌクレオチドプライマーを使用する方法に関する。
【0025】 興味ある遺伝子の分析は、分子生物学の従来法を使用して容易に分析され得る
特異的物質の一定量を、生物学的サンプルから調製可能な遺伝子増幅法の使用に
よって容易である。かくして、遺伝子領域を有するオリゴヌクレオチドプライマ
ーの使用は、興味ある分子中に顕著に富化されるヌクレオチド分子の混合物の生
産を導き、該分子は、電気泳動分析法または分子ハイブリダイゼーション法を使
用して容易に検出可能となる。このアプローチの有効性は、分析される遺伝子領
域に対して特異的なオリゴヌクレオチドプライマーの使用に基づく。それ故これ
らのプライマーは、サンプル中に存在する興味ある核酸配列と選択的にハイブリ
ダイズ可能なオリゴヌクレオチドでなければならない。
【0026】 しかしながら、構造的に近接する遺伝子のファミリーのメンバーである遺伝子
の分析は、場合によりデリケートである。一つの遺伝子について独特であるヌク
レオチド領域に対する研究は、所望の特異性を達成可能とするが、このアプロー
チは場合により困難であり、または不可能でさえあることとなり得る。
【0027】 それ故本発明は、構造的に近接する遺伝子の制限されたセットの増幅のための
特異的なオリゴヌクレオチドプライマーの使用、並びに非所望の遺伝子を特異的
にブロック可能な修飾オリゴヌクレオチドプライマーの使用を組み合わせること
を含み、これらの修飾プライマーの各タイプは、非所望の遺伝子の単一のタイプ
に対応する。
【0028】 このストラテジーは、そのヌクレオチド配列を決定することによって(例えば
ゲル中での配列決定によって、または複数のハイブリダイゼーション配列決定−
DNAチップ−によって)、混合物中の遺伝子の分析を単純化することが可能で
ある。
【0029】 本発明は、対応する核酸領域の有効な増幅が可能であるヌクレオチドプライマ
ーの混合物の使用、並びに下流配列の伸長、それ故増幅のための開始配列として
機能することができないオリゴヌクレオチドより成る、オーバーラップするまた
は下流に位置する(増幅が可能であるヌクレオチドプライマーに関して)ブロッ
キングヌクレオチドの使用を目的とする。
【0030】 かくして非所望の遺伝子または対立遺伝子について、非ブロッキングプライマ
ー及びブロッキングプライマーは、所定のプライマー極性(分析される領域の5
’プライマー上流、または3’プライマー下流)に対して同じ鎖にハイブリダイ
ズする。非ブロッキングプライマーは、もしそれが増幅される鎖にハイブリダイ
ズするように操作されていたならば、ブロッキングプライマーのハイブリダイゼ
ーション部位に対応する領域を越えてアンプルコンを生産できず、非ブロッキン
グプライマーに対応する増幅を効果的にはしない。図1,2及び13に説明され
たこの原理は、ブロッキングプライマーと非ブロッキングプライマーの機能性に
関する。
【0031】 図1に従って、増幅は、非ブロッキングプライマーP1及びP2で実施される
。完全に従来技術では、P1及びP2プライマーの伸長が進行し、複数のアンプ
リコンAが得られる。
【0032】 図2に従って、図1は非ブロッキングプライマーP1とP2での増幅物を含む
ので、正確に繰り返される。しかしながら、相補的な鎖に関して、P1プライマ
ー伸長の進行の下流で、ブロッキングプライマーP1bとして機能する、相補的
な鎖にハイブリダイズ可能であり、この鎖のレベルで増幅を妨げることが可能な
配列が加えられる。このシナリオでは、アンプリコンは生産されないであろう。
【0033】 図13に従って、図1及び図2は特異的なブロッキングプライマーと非特異的
な増幅プライマーを使用して、関連遺伝子G1とG3をブロックすることによっ
て、G2遺伝子の選択的な増幅を含むため、図1及び図2は正確に繰り返される
【0034】 本発明は、修飾ヌクレオチドを含むブロッキングプライマーの使用を目的とす
る。この原理は、図3から6において説明される。
【0035】 図3に従って、ヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドの3’末端のリボースの
2’または3’位、及び上記オリゴヌクレオチドの5’末端のリボースの5’位
で修飾され得る。
【0036】 図4に従って、R1基は、リボースの3’位でヒドロキシルを置換し、核酸/
ブロッキングプライマー二本鎖が形成された場合、ポリメラーゼによるプライマ
ーの3’末端の伸長を妨げることが可能である。
【0037】 図5に従って、R3基は、リボースの5’位でリン酸基を置換し、増幅プライ
マーの伸長の間で、5’末端の分解から及び/または置換されることから、ブロ
ッキングプライマーを保護することが可能である。
【0038】 図6に従って、核酸/ブロッキングプライマー二本鎖は、リボースの2’位の
ヒドロキシルまたは水素の置換によって増強され得、この置換はブロッキングプ
ライマーのいくつかのヌクレオチドで生じるであろう。例えばR2基は、2'-O-
メチル基であり得、それは疎水性型の相互作用を作製することによってDNA/
RNA二本鎖を安定化する。
【0039】 目的とされるストラテジーには多くの使用が存在し、それぞれで関連配列の混
合物が分析される:ヒトまたは動物遺伝学、感染試薬の分析(ウイルス、細菌、
寄生動物等)。
【0040】 例として、HLA(ヒトリンパ球抗原)のタイピングのドメインにおける使用
が、以下に記載される。
【0041】 かくして、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)は、ヒトの第6染色体に位置
し、免疫応答の調節に関与する遺伝子のセットを含む(Bodmer等, Momenclature
for Factors of the HLA System, 1996, Tissue Antigens, 1997, 49, 297-321)
。非常に多くの多型がこれらの遺伝子について観察され、これらの遺伝子のそれ
ぞれの完全に特異的なセットの変異型(または対立遺伝子)が各患者について観
察される。何れの患者も母親から遺伝したものと父親から遺伝したものの、各遺
伝子につき二つの対立遺伝子を有することに注意することは重要である。
【0042】 このセットのMHC遺伝子において、最も一般的な名称は「HLA遺伝子」で
あり、いくつかはその核酸配列及び対応するタンパク質の機能の両者について現
在周知である。それらは本質的に、クラスIHLA遺伝子(HLA−A、HLA
−B、HLA−Cw)の名称を有するHLA遺伝子、並びにクラスIIHLA遺
伝子(HLA−DR、HLA−DQ及びHLA−DP)の名称を有するHLA遺
伝子である。これらの遺伝子は、医薬的なドメインにおける各種の重要性を有す
る、自己完全性のサーベイランスのレベルで免疫応答の調節に寄与する。第一の
使用は器官または骨髄移植の分野に関し、多くの研究が、期間提供者と受容者の
間のHLA遺伝子の最適なペアの重要性を示し、それ故組織適合性に関与する。
第二の使用は、感染試薬(ウイルス、細菌、寄生動物)または今まで十分に理解
されていない他の機構(例えば自己免疫疾患の場合)によって誘導される特定の
病理を進行する各患者の感受性の研究に関する。次いでHLA遺伝子は、所定の
民族の群について各患者で観察される免疫応答の非常に大きな多様性の形成に関
与する。最後に、HLA遺伝子の対立遺伝子の決定は、いずれかの患者の正確な
特徴付けまたは同定を可能にし、HLAタイピングの使用の第三のドメインを構
成する。
【0043】 HLAタイピングの主要な差異の一つは、共通の祖先から進化したために、こ
れらの遺伝子で観察される構造的なホモロジーに存する。そこから、興味ある遺
伝子は、近接する構造遺伝子または非構造遺伝子(シュードジーン)のセット中
で分析できる。それ故、配列決定される領域の増幅のための技術を最適化するこ
とによって、核酸配列の分析を制御すること並びに標的化の可能性を探ることが
必須である。
【0044】 例えば、HLA−Aタイピングは、患者において観察されるHLA−A遺伝子
の二つの対立遺伝子の選択的な分析に基づき、一方で構造的に近接する遺伝子H
LA−B及びHLA−Cwの分析を避ける。それ故、HLA−A遺伝子上に標的
化される領域のみとハイブリダイズ可能なヌクレオチドプライマーを使用して、
HLA−A遺伝子について観察される関連領域を特異的に増幅可能であることが
必須である。
【0045】 別の例はHLA−DRタイピングに関し、この場合多型の分析は、HLA−D
RB1、HLA−DRB3、HLA−DRB4及びHLA−DRB5にのみ関し
、それらは細胞の表面で発現される機能的タンパク質を構成するポリペプチド鎖
をコードする遺伝子に対応し、一方で、HLA−DRB2、HLA−DRB6、
HLA−DRB7、HLA−DRB8及びHLA−DRB9シュードジーンの共
増幅及び分析を避ける。HLA−DRタイピングの例は、所定のサンプルと出会
う同定される核酸配列の混合物の大きな複雑性を説明し、遺伝子のそれぞれに対
する二つの対立遺伝子の存在は困難性をさらに増大し、場合により結果の説明を
非常にデリケートにする(タイピングの曖昧性)。
【0046】 例としてHLA−DRタイピングを考慮すると、もし使用される分子分析技術
が、例えばシグナル強度(配列決定のため増大したサイズの分子に対する蛍光の
強度)またはオリゴプローブハイブリダイゼーション反応性プロフィールの解明
を使用するならば、HLA−DRB1遺伝子(各患者につき二つの対立遺伝子を
有する)の分析のみに対して分析を制限することによって、分析を単純化するこ
とは非常に有益であることがわかる。この目的は、HAL−DRB1特異的増幅
のためのオリゴヌクレオチドプライマーを選択することによって達成されるが、
HLA−DRB1遺伝子の各種の対立遺伝子について観察される核酸配列のため
、及び大きいホモロジーを有する他のHLA−DRB遺伝子の配列のため、この
アプローチは常に可能であるわけではない。一つの別法が本発明より成り、HL
A−DRB遺伝子に対して特異的であるが、HLA−DRB1遺伝子に対して非
特異的であるプライマーの混合物の使用、並びにHLA−DRB3、HLA−D
RB4及びHLA−DRB5に特異的であるブロッキングプライマーの使用に基
づく。それ故、HLA−DRB1遺伝子の選択的な増幅がここから生じ、所定の
患者に対して観察された二つのHLA−DRB1対立遺伝子がより容易に測定で
きる。
【0047】 ヌクレオチドプライマーは、例えば固相合成を使用するもののような従来法に
従って合成され、他に断り書きがなければ、糖の3’領域中の−OH残基を含み
(3’−OH)、それは増幅工程の間のその伸長を可能にする。それらは必須に
、使用に従って10から30マーの間の長さを有するオリゴヌクレオチドであり
、これは考慮される核酸配列に依存する。
【0048】 ブロッキングヌクレオチドプライマーは、上述の方法に従って調製され、該オ
リゴヌクレオチドの3’末端に位置する、伸長を阻害する官能基を含む。このブ
ロッキング官能基の目的は、相補的な配列上で読まれる情報に従って次の塩基の
DNAポリメラーゼによる付加を妨げることである。例として、この3’ブロッ
キング官能基は、リン酸−アルキルアミン基(C6−NH2)、リン酸基または
ダブシル基である;この主題に関しては図7参照。これらの基はヒドロキシル官
能基(3’−OH)を保護し、かくしてDNAポリメラーゼによって触媒される
ポリヌクレオチド重合の間でその反応性をブロックする。酵素的重合のブロッキ
ングはまた、3’位のでヒドロキシル化によっても得ることができる。実際、3
’−H、2’−OH末端を含むプライマーは、適切な試薬及び固相支持体上のオ
リゴヌクレオチド集合体の技術を使用して得ることができる。
【0049】 非ブロッキングポリマーとオーバーラップしないブロッキングポリマーの使用
を考慮しなければならない場合、このプライマーがポリメラーゼのエクソヌクレ
アーゼ活性によって分解されず、且つ増幅される領域のさらに上流(さらに5’
部位)に位置する非ブロッキングプライマーの伸長の間で置換されないように、
ブロッキングプライマーの5’末端もまた保護することが有利であろう。このた
めに、各種の修飾が、不活性化される核酸配列にハイブリダイズするブロッキン
グプライマーの完全性を維持できるであろう。いくつかの可能性が例として挙げ
られる:アクリジン核、ジメトキシトリチル(DMT)、トリリン酸基、及び「
ステムループ」付加配列。上記修飾は、図8に集合して表される。
【0050】 アクリジン核は、強力な内部キレート剤である;かくしてそれはプライマー/
標的配列二本鎖に非常に大きな安定性を与え、プライマーの置換を避ける。5’
−ヒドロキシル末端に対する保護基として使用されるジメトキシトリチル(DM
T)、アンチセンスストラテジーにおいて使用されるトリリン酸基、及び二次「
ステム−ループ」構造を形成可能な付加的配列は、エキソヌクレアーゼ活性によ
り生じ得る分解からプライマーを保護する。
【0051】 表1:ブロッキングプライマーの3’(及び)5’末端の修飾
【表1】
【0052】 非ブロッキングプライマー及びブロッキングプライマーの混合物を使用する原
理は、3’末端(下流)、または3’末端及び5’末端(分析される領域の上流
)に対して使用でき、核酸配列の特徴付けに依存し、または分析される領域の遺
伝子の複雑性に依存する。
【0053】 ブロッキングプライマーを使用する増幅のアプローチはまた、分析される各種
の核酸配列(各種のローカス、各種の遺伝子、または各種の遺伝子の領域)に対
して同じ増幅の間、分析される同じ核酸配列にハイブリダイズ可能なプライマー
の混合物に対応する単一の増幅、またはハイブリダイズ可能なプライマーのいく
つかの混合物に対応する複数の増幅のストラテジーとしても使用できる。
【0054】 3’及び5’ブロック化オリゴヌクレオチドプライマーの合成例 ブロック化オリゴヌクレオチドプライマーを、製造者によって提案されたプロ
トコールに従った自動ホスホルアミダイト法に従って、Expidite機械(Perseptiv
e Biosystems)を使用して合成した。3’及び5’修飾の導入のために必要とさ
れるホスホルアミダイト試薬は、Glenn Researchから得られた。
【0055】 オリゴヌクレオチド精製を、逆相HPLCによって実施する(半調製10mm
×25cmBeckman ODSカラム;C18;5μmの孔;溶出;0.1M酢酸トリ
エチルアンモニウム、pH7の水溶液と混合した10から30%のアセトニトリ
ルの30分勾配)。オリゴヌクレオチドを含む分画を回収し、乾燥した。次いで
各種のオリゴヌクレオチドを精製水中に取り出し、UV吸収を測定することによ
って定量した。
【0056】 本発明の原理を説明するために、HLAドメインにおける使用の二つの例を以
下に記載する。
【0057】
【実施例】
実施例1:HLA−DRB3遺伝子の増幅の特異的ブロッキング いくつかのHLA−DRB遺伝子は、HLA−DRβポリペプチド鎖をコード
できる:HLA−DRB1、HLA−DRB3、HLA−DRB4、及びHLA
−DRB5。遺伝的な様式で移行するこのセットの機能的遺伝子の配置は、患者
によって変化し、かくして患者は各種の保存的なハプロタイプを示す。もしHL
A−DRB1遺伝子の存在が常に観察されるのであれば、一つ以上の他の遺伝子
(HLA−DRB3、HLA−DRB4、HLA−DRB5)の存在は任意であ
り、同じ染色体によって運ばれるHLA−DRB1対立遺伝子に依存する。さら
に、二つのハプロタイプ(一方は母親から由来し、他方は父親から遺伝する)の
存在のため、分析されるHLA−DRB配列の混合物の複雑性は、非常に可変的
である。それ故、HLA−DRB1対立遺伝子と関連する主な情報の分析は、例
えばHLA−DRB3のような他のHLA−DRB遺伝子が存在するか否かに従
って、説明が困難である。それ故、存在する可能性のあるHLA−DRB3対立
遺伝子を増幅することなく(1997の文献に挙げられた11の対立遺伝子の間で1
または2の生じ得る対立遺伝子)全ての生じ得るHLA−DRB1対立遺伝子(
1997の文献, Nomenclature for factors of the HLA system, 1996, Tissue Ant
igens, 49, 3-II, March 1997に上げられた184)を増幅できることが有利で
あろう。
【0058】 DRB3遺伝子の増幅の特異的な阻害を説明するために、二つの実施例が以下
に記載され、第一は、アミン含有アーム(オリゴヌクレオチド5858、配列番
号3)を取り込むことによって修飾された3’末端を含むオリゴヌクレオチドを
使用し、第二は、−Hを含む修飾3’末端及びアクリジンを含む修飾5’末端を
含むオリゴヌクレオチドを使用する(オリゴヌクレオチド5967、配列番号4
)。
【0059】 DNAを細胞溶解及びプロテイナーゼK切断の従来法に従って抽出し、次いで
フェノール抽出の後エタノール沈降によって精製した。DNA溶液(H2O中に
100ng/μlに調節した濃度)を2−8℃で保存する。
【0060】 増幅のために使用される一般的条件は、以下の通りである: − 10×バッファー : 10μl − 非保護5’プライマー(5867、配列番号1) (10μM)(最終0.1μM) : 1μl − ブロッキング5’プライマー (10μM)(最終0から1.2μM) :0から12μl − 非保護3’プライマー(P2、配列番号2) (10μM)(最終0.1μM) : 1μl − dNTP(20mM)(最終0.2mM) : 1μl − Taqポリメラーゼ(5IU/μl)(1.5U): 0.3μl − DNA(100ng/μl)(100ng) : 1μl − H2O(QS) : 100μl
【0061】 Perkin Elmer GeneAmp 9600機で使用される増幅プログラムの特徴は、以下の
ものであった: 95℃で2分(1サイクル) 95℃で30秒+55℃で30秒+72℃で30秒(32サイクル) 72℃で7分(1サイクル) 得られた増幅生産物を、アガロースゲル電気泳動によって等量の部分(5μl
)を分析して回収し、次いでエチジウムブロマイドで染色した。このコントロー
ルの後、調製された増幅物を、bioMerieuxオリゴ検出HLA−DRタイピングキ
ット(Ref. 74 500)で分析した。この試験により、HLA−DRB1、HLA−
DRB3、HLA−DRB4及びHLA−DRB5対立遺伝子を検出し分析する
ことによって、ミクロタイタープレート中の可逆的ハイブリダイゼーション技術
を使用してHLA−DRタイピングを決定することが可能である。
【0062】 5’−リン酸/3’−C6−NH2オリゴでのDRB3ブロッキング: DNA:OMW系(ECCAC 9058)、DRB11301、DRB301 5’ゲノムHLA−DRBプライマー(オリゴヌクレオチド5867、配列番号
1):最終0.1μM 3’ゲノムHLA−DRBプライマー(オリゴヌクレオチドP2、配列番号2)
:最終0.1μM 5’ブロッキングHLA−DRB3プライマー(オリゴヌクレオチド5858、
配列番号3):最終0,0.3,0.6,0.9,1.2μM
【0063】 ミクロプレートハイブリダイゼーション: 特異的プローブのそれぞれについて観察されるハイブリダイゼーションシグナ
ル(492nm×1000で読み取られた光学密度)の値が、以下の表2に示さ
れている:
【0064】 表2:濃度の関数としての各種の標的配列に対するブロッキングプライマー58
58のハイブリダイゼーションに対するシグナル
【表2】
【0065】 ブロッキングなしで読み取られた値に対する、0.6μMについて読み取られ
た値の比の計算により、DRB3遺伝子の増幅の阻害を評価することが可能であ
る。
【0066】 プローブ13及び3+6は、DRB1遺伝子について特異的であり、プローブ
52aは、DRB3遺伝子について特異的である。増幅の間のオリゴヌクレオチ
ド5858の添加は、DRB1遺伝子の増幅に影響することなくDRB3遺伝子
の増幅を阻害する。この阻害は量依存的であり、全体の阻害は、0.6μM以上
のブロッキングDRB3オリゴヌクレオチド濃度について観察される。
【0067】 配列決定: DRB3遺伝子のブロッキングの存在下または不存在下で得られた増幅生産物
を、ABI Prism Big Dye Terminator Cycle Sequencing Ready Reactionキット(P
erkin-Elmer Ref. 4303152)を使用して配列決定した。可逆的反応の電気泳動に
より、ブロッキングなしのアッセイについて、及びオリゴヌクレオチド5858
の0.9μMを使用するブロッキング有りのアッセイについて以下のものが得ら
れる。
【0068】 HLA−DRB遺伝子のアミノ酸56から65をコードする領域(HLA公式
文献)に関する電気泳動のモンタージュにより、HLA−DRB3遺伝子の増幅
の阻害が説明される(図9及び10)。
【0069】 予測配列 5’>3’ 56 60 65 DRB11301 CCT GAT GCC GAG TAC TGG AAC AGC CAG AAG GAC DRB301 CCT GTC GCC GAG TCC TGG AAC AGC CAG AAG GAC DRB11301+DRB301(正方向) CCT GWY GCC GAG TMC TGG AAG AGC CAG AAG GA
C DRB11301+DRB301(逆方向) GGA CWR CGG CTC AKG ACC TTG TCG GTC TTC CT
G 読み取り配列フ゛ロッキンク゛ なしのアッセイ GGA CWR CGG CTC AKG ACC TTG TCG GTC TTC CTGフ゛ロッキンク゛ 有りのアッセイ(0.9μM) GGA CTA CGG CTC ATG ACC TTG TCG GTC TTC CTG
【0070】 かくして、DRB3特異的ブロッキングプライマー(オリゴヌクレオチド58
58、3’−C6−NH2)の添加は、57位及び60位での関連塩基の消失によ
って示されるように、DRB3遺伝子の増幅を阻害し、DRB301対立遺伝
子に対応する配列の不存在を示す。
【0071】 5’−アクリジン/3’−HオリゴヌクレオチドでのDRB3ブロッキング DNA:OMW系(ECCAC 9058)、DRB11301、DRB301 5’ゲノムHLA−DRBプライマー(オリゴヌクレオチド5867、配列番号
1):最終0.1μM 3’ゲノムHLA−DRBプライマー(オリゴヌクレオチドP2、配列番号2)
:最終0.1μM 5’ブロッキングHLA−DRB3プライマー(オリゴヌクレオチド5967、
配列番号4):最終0,0.3,0.6,0.9,1.2μM
【0072】 ミクロプレートハイブリダイゼーション: 特異的プローブのそれぞれについて観察されるハイブリダイゼーションシグナ
ル(492nm×1000で読み取られた光学密度)の値が、以下の表3に示さ
れている:
【0073】 表3:濃度の関数としての各種の標的配列に対するブロッキングプライマー59
67のハイブリダイゼーションに対するシグナル
【表3】
【0074】 「0.6μMについての読み取り値/ブロッキングなしでの読み取り値」の比
の計算により、DRB3遺伝子の増幅の阻害を評価可能である。
【0075】 ここで再言するが、増幅の間のオリゴヌクレオチド5967の添加は、DRB
1遺伝子の増幅に影響することなくDRB3遺伝子の増幅を阻害する。この阻害
は量依存的であり、全体の阻害は、0.3μM以上のブロッキングDRB3オリ
ゴヌクレオチド濃度について観察される。
【0076】 実施例2:HLA−DRB4遺伝子の増幅の特異的ブロッキング 実施例1に記載されたものと状況は匹敵する。HLA−DRB1タイピングの
相互作用を単純化するために、DRB4遺伝子を共増幅することなく、DRB1
遺伝子対してゲノムHLA−DRBプライマーでHLA−DRB増幅を制限する
ことが有利であろう。本発明は、DRB4特異的ブロッキングプライマーの使用
を記載する。
【0077】 実験プロトコールは、実施例1に記載されたものと同様である: DNA:T7536系(ECCAC 9076)、DRB1−0901、DRB401 5’ゲノムHLA−DRBプライマー(オリゴヌクレオチド5867、配列番号
1):最終0.1μM 3’ゲノムHLA−DRBプライマー(オリゴヌクレオチドP2、配列番号2)
:最終0.1μM 5’ブロッキングHLA−DRB4プライマー(オリゴヌクレオチド5965、
配列番号5):最終0,0.3,0.6,0.9,1.2μM
【0078】 ミクロプレートハイブリダイゼーション: 特異的プローブのそれぞれについて観察されるハイブリダイゼーションシグナ
ル(492nm×1000で読み取られた光学密度)の値が、以下の表4に示さ
れている:
【0079】 表4:濃度の関数としての各種の標的配列に対するブロッキングプライマー59
65のハイブリダイゼーションに対するシグナル
【表4】
【0080】 「0.6μMについての読み取り値/ブロッキングなしでの読み取り値」の比
の計算により、DRB4遺伝子の増幅の阻害を評価可能である。
【0081】 プローブgはDRB1遺伝子について特異的であり、プローブ53はDRB4
遺伝子について特異的である。増幅の間のオリゴヌクレオチド5965の添加は
、DRB1遺伝子の増幅に影響することなく、DRB4遺伝子の増幅を阻害する
。この阻害は量依存的であり、全体の阻害は、0.6μM以上のブロッキングD
RB4オリゴヌクレオチド濃度で観察される。
【0082】 配列決定: DRB4遺伝子のブロッキングの存在下または不存在下で得られた増幅生産物
を、ABI Prism Big Dye Terminator Cycle Sequencing Ready Reactionキット(P
erkin-Elmer Ref. 4303152)を使用して配列決定した。可逆的反応の電気泳動に
より、ブロッキングなしのアッセイについて、及びオリゴヌクレオチド5965
の0.9μMを使用するブロッキング有りのアッセイについて以下のものが得ら
れる。
【0083】 HLA−DRB遺伝子のアミノ酸29から47をコードする領域(HLA公式
文献)に関する電気泳動のモンタージュにより、HLA−DRB4遺伝子の増幅
の阻害が説明される(図11及び12)。
【0084】 予測配列 5’>3’ 30 35 DRB10901 AGA GGC ATC TAT AAC CAA GAG GAG AAC GTG CGC
TTC GAC AGC GAC GTG GGG GAG TAC DRB401 AGA TAC ATC TAT AAC CAA GAG GAG TAC GCG CGC
TAC AAC AGT GAC CTG GGG GAG TAC DRB10901+DRB401(正方向) AGA KRC ATC TAT AAC CAA GAG GAG WAC GYG CG
C TWC RAC AGY GAC STG GGG GAG TAC DRB10901+DRB401(逆方向) TCT MYG TAG ATA TTG GTT CTC CTC MTG CRC GC
G AWG YTG TCR CTG SAC CCC CTC ATG 読み取り配列フ゛ロッキンク゛ なしのアッセイ TCT MYG TAG ATA TTG GTT CTC CTC WTG CRC GCG AWG TTG TCR CTG SAC CCC CTC ATGフ゛ロッキンク゛ 有りのアッセイ(0.9μM) TCT CCG TAG ATA TTG GTT CTC CTC TTG CAC GCG AAG CTC TCC CTG CAC CCC CTC ATG
【0085】 かくして、DRB4特異的ブロッキングプライマー(オリゴヌクレオチド58
65、3’−C6−NH2)の添加は、30位、37位、38位、40位、41位
、42位及び44位での関連塩基の消失によって示されるように、DRB4遺伝
子の増幅を阻害し、DRB401対立遺伝子に対応する配列の不存在を示す。
【0086】 本発明は、一つ(同種サンプルの場合)または二つ(異種サンプルの場合)の
ヌクレオチド配列の混合物に対する分析を減少するブロッキングプライマーを使
用する、HLA−DRB3、−DRB4及び−DRB5遺伝子の、並びにHLA
−DRB2、−DRB6、−DRB7、−DRB8及び−DRB9シュードジー
ンの特異的な増幅の特異的ブロッキングを含む、高解像HLA−DRB1タイピ
ングのために使用され得る。上記ストラテジーは、上述のようにその3’及び5
’末端で修飾された、HLA−DRB3特異的ブロッキングプライマー(例えば
オリゴヌクレオチド5816(配列番号6)、5868(配列番号7)及び58
85(配列番号8))、HLA−DRB4プライマー(例えばオリゴヌクレオチ
ド5883(配列番号9)、5916(配列番号10)及び5917(配列番号
11))並びにHLA−DRB5特異的プライマー(例えばオリゴヌクレオチド
5021(配列番号12)、5870(配列番号13)、5871(配列番号1
4)、5881(配列番号15)、5902(配列番号16)、5903(配列
番号17)、5913(配列番号18)及び5914(配列番号19))を使用
する。
【0087】 HLA−DRB3、−DRB4及び−DRB5遺伝子の完全なブロッキングは
、ブロッキングプライマーの混合物を使用して実施できる。
【0088】 以下の表5において、iはイノシンを表す:
【0089】 表5:増幅のためのプライマーとして使用されるオリゴヌクレオチドのヌクレオ
チド配列
【表5】
【0090】 天然の塩基ではないイノシンは、核酸/ブロッキングプライマーハイブリッド
を弱めるために使用される。特にイノシンは、二つの水素結合を経て相補的なヌ
クレオチドに結合し、それ故ピリミジンに置換された場合、二つの鎖の間の結合
はその領域でより弱くなる。遺伝子は単一の塩基によって他の関連遺伝子とは異
なり得るため、該遺伝子に相補的なブロッキングプライマーの側で、イノシンで
この必須位置の周りの塩基を置換することは有利である。かくして核酸/ブロッ
キングプライマー二本鎖の結合が弱くなり、ハイブリダイゼーションはプライマ
ーが標的遺伝子配列に完全に相補的な場合にのみ生じ得る。ブロッキングプライ
マーの特異性は、かくして強化される。
【0091】 それ故本発明は、酵素的な標的遺伝子の増幅のための工程の間その伸長を可能
にしない、修飾3’末端を含むオリゴヌクレオチドに対応するブロッキングオリ
ゴヌクレオチドプライマーを使用する、関連遺伝子の混合物中に存在する遺伝子
を選択的に増幅するための方法に関する。
【0092】 本発明はまた、標的遺伝子のさらに5’末端に向かって位置する領域に対して
特異的なプライマーを使用する、標的遺伝子の酵素的な増幅のための工程におい
て、移転または分解をしないようにする修飾5’末端を含む、請求項1に記載さ
れた文脈においてブロックするプライマーの使用に関する。
【0093】 上述の文脈においてブロックするプライマーの使用の場合、5’末端での修飾
は容易である。かくして二つの異なる可能性が存在する。
【0094】 第一の実施態様に従って、3’−OH基は、例えば−H、−リン酸若しくは−
ダブシル基、または−NH2基で終結する炭素ベースの鎖のような、天然で見出
されない基で置換される。
【0095】 第二の実施態様に従って、5’例えば−リン酸基は、−DMT、アクリジン若
しくは−チオリン酸基、または「ステム−ループ」構造のような、天然で見出さ
れない基で置換される。
【0096】 上述のようなブロッキングプライマーはまた、非末端位でオリゴヌクレオチド
の修飾を含み得、その標的配列に対するハイブリダイゼーションを促進するため
に使用される。
【0097】 上述のようなブロッキングプライマーは、コード鎖または相補的鎖にハイブリ
ダイズ可能である(5’ブロッキングプライマーまたは3’ブロッキングプライ
マーの使用)。
【0098】 一つのブロッキングプライマー、またはブロッキングプライマーの混合物を使
用することも可能である。
【0099】 ブロッキングプライマーの使用は、例えばPCR、TMA、またはいずれかの
他の技術のような、標的配列を増幅するための方法に対して特に有利である。
【0100】 最後に本発明は、配列番号3から19,及びその相補的な配列によって定義さ
れるものから選択される一つ以上のブロッキングプライマーの、HLA−DRB
3、−DRB4及び−DRB5遺伝子の増幅を阻害するための使用に関する。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、二つのプライマーを使用する、核酸の鎖とその相補的
な鎖の増幅の原理の模式図である;この場合、単純化するために鎖当たり一つの
プライマーが存在する。
【図2】 図2は、本発明に示された技術を使用した、図1に従った増幅
の原理の模式図である。
【図3】 図3は、ブロッキングプライマーのヌクレオチドで実施可能な
各種の置換基を表し、式中: − R1は、ブロッキングプライマーの3’末端に存在し、増幅の間の何れの延
長をも妨げるエレメントであり; − R2は、ブロッキングプライマーのヌクレオチドのリボースの2’位の少な
くとも一つに存在し得、ブロッキングプライマー/核酸二本鎖の安定性を補強す
るエレメントであり、並びに; − R3は、ブロッキングプライマーの5’末端に存在し、保護エレメントとし
て機能するエレメントである。
【図4】 図4は、ブロッキングプライマーが核酸にハイブリダイズする
場合の、該ブロッキングプライマーの3’末端でのR1エレメントの位置を表す
【図5】 図5は、ブロッキングプライマーが核酸にハイブリダイズする
場合の、該ブロッキングプライマーの5’末端でのR3エレメントの位置を表す
【図6】 図6は、ブロッキングプライマー/核酸二本鎖を表し、Xは、
このヌクレオチドのリボース上の位置で、二本鎖の安定性を増強するR2エレメ
ントを含む、ブロッキングプライマーのヌクレオチドを表す。
【図7】 図7は、ブロッキングプライマーの3’位で加えることによっ
て、増幅の間の何れの伸長をも妨げる、各種の構造体を表す。
【図8】 図8は、図3に表されたように、3’位での修飾に加えて、ブ
ロッキング位置の5’位で加えられることによって、増幅の間のブロッキングプ
ライマーの分解または排出を妨げることで保護エレメントとして機能する、各種
の構造体を表す。
【図9】 図9は、ブロッキングプライマーを使用することなく、HLA
−DRB遺伝子のアミノ酸56から65をコードする領域(HLA公式名称に従
って)について観察される、HLA−DRB11301及びHLA−DRB3
01リンパ芽球系から得たDNAのサンプルに対する配列決定反応の結果に対
応する電気泳動図を表す。
【図10】 図10は、HLA−DRB3遺伝子の増幅を阻害する5’−
リン酸/3’−C6−NH2オリゴヌクレオチドを使用する、HLA−DRB遺伝
子のアミノ酸56から65をコードする領域(HLA公式名称に従って)につい
て観察された、HLA−DRB11301及びHLA−DRB301リンパ
芽球系から得たDNAのサンプルに対する配列決定反応の結果に対応する電気泳
動図を表す。
【図11】 図11は、ブロッキングプライマーを使用することなく、H
LA−DRB遺伝子のアミノ酸29から47をコードする領域(HLA公式名称
に従って)について観察される、HLA−DRB10901及びHLA−DR
B401リンパ芽球系から得たDNAのサンプルに対する配列決定反応の結果
に対応する電気泳動図を表す。
【図12】 図12は、HLA−DRB4遺伝子の増幅を阻害する5’−
アクリジン/3’−Hオリゴヌクレオチドを使用する、HLA−DRB遺伝子の
アミノ酸29から47をコードする領域(HLA公式名称に従って)について観
察された、HLA−DRB10901及びHLA−DRB401リンパ芽球
系から得たDNAのサンプルに対する配列決定反応の結果に対応する電気泳動図
を表す。
【図13】 図13は、同じ染色体に位置する関連遺伝子のファミリー中
の遺伝子の選択的増幅の原理の模式図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年5月23日(2000.5.23)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】 しかしながら、これらの技術は、増幅プライマーの厳格な選択を課す。特に、
興味ある配列に対して比較的非特異的なプライマーは、それらが結合する多くの
関連配列の増幅を可能にするであろう。それ故、興味ある配列に対応するアンプ
リコンは、アンプリコンの混合物中に希釈され、それはこの増幅生産物の使用を
困難にする。次いでこれらの条件の下では、非常に特異的な相補的プライマーの
生産を可能にする十分に特異的なヌクレオチド配列の領域を厳格に選択すること
が必須である。しかしながら、プライマーのハイブリダイゼーションのために使
用される配列を選択する場合に、他の問題が生じ得る。特に、真に特異的な領域
は場合により独特であり、興味ある配列の内部に位置する。上記領域に対してプ
ライマーをハイブリダイズさせるように選択することは、上記興味ある配列の可
変的な大きな分画のみの生産を含む。それ故、情報のロスが存在する。さらに、
興味あるヌクレオチド配列に特異的なプライマーの生産は、非常により困難で繁
雑な作業をもたらす。 文献GB-A-2 293 328は、増幅が可能なプライマーに組み合わせたブロッキング
配列を提案する。二つの区別されるシナリオが存在する。第一に、ブロッキング
配列は、増幅が企図されるプライマーとはわずかに異なる。それらが使用される
場合、貧弱なペアリングと非特異的な増幅を避けるために、これらの二つのタイ
プのプライマーの間で競合が存在するであろう。第二に、増幅のためのプライマ
ーは、増幅される標的配列の上流にある一方で、ブロッキング配列は異なり、上
記標的配列の下流に位置し、増幅生産物が周知の部位にものであるようにし、ブ
ロッキングプライマーは伸長の継続を妨げる。全ての場合において、ブロッキン
グは3’位のddNTPを介して生産される。 文献WO-A-96/40992は、必要な場合に機能的になるマスクされたプライマーを
使用する増幅法を記載する。上記プライマーは例えば、特にループの形態で、ヌ
クレオチドの助けの下でのブロッキングにより得られる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】 この目的のために、本発明は、反応混合物中に含まれる合成または天然核酸の
少なくとも一つの特異的なヌクレオチド配列の増幅方法に関し、該反応混合物は
、少なくとも二つの関連ヌクレオチド配列を含む少なくとも一つの核酸、及び/
またはそれぞれ少なくとも一つの関連ヌクレオチド配列を含む少なくとも二つの
核酸より成り、該方法は、関連ヌクレオチド配列の増幅を可能にするように該核
酸とハイブリダイズ可能な少なくとも一つのタイプの増幅プライマーを使用する
ものであって、 − 増幅される特異的なヌクレオチド配列ではない少なくとも一つのヌクレオチ
ド配列にハイブリダイズ可能であり、 − 増幅プライマーの伸長を、この配列の濃度で妨げることが可能な、 ブロッキングプライマーとして機能する少なくとも一つの配列を、該反応混合物
に加えることを含むことを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】 第一に、上述の増幅法で使用されるブロッキング配列の場合、各ブロッキング
配列は、PNAまたはチオリン酸ヌクレオチドのような、修飾ヌクレオチド及び
/またはリボヌクレオチド及び/またはデオキシリボヌクレオチドに基づくオリ
ゴヌクレオチドである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】 第二に、上述の増幅法で使用されるブロッキング配列の場合、各ブロッキング
配列は、増幅を妨げる少なくとも一つのエレメントを含む。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】 かくして、増幅を妨げるエレメントは、ブロッキング配列の3’末端に位置し
、その伸長をさせない。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】 さらに、増幅を妨げる別のエレメントは、ブロッキング配列の5’末端に位置
し、保護エレメントとして機能する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】 増幅法で使用され、保護エレメントをも含むブロッキング配列の場合、該エレ
メントは: − 核酸の5’末端でそれ自体位置する、リボースの5’位で配置されたリン酸
基と置換され、または − 核酸の5’末端でそれ自体位置する、リボースの5’位に配置されたリン酸
基に接合される。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】 増幅法で使用され、保護エレメントをも含むブロッキング配列の場合、該エレ
メントは: − 核酸の5’末端でそれ自体位置する、リボースの5’位で配置されたリン酸
基と置換され、または − 核酸の5’末端でそれ自体位置する、リボースの5’位に配置されたリン酸
基に接合される。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、二つのプライマーを使用する、核酸の鎖とその相補的
な鎖の増幅の原理の模式図である;この場合、単純化するために鎖当たり一つの
プライマーが存在する。
【図2】 図2は、本発明に示された技術を使用した、図1に従った増幅
の原理の模式図である。
【図3】 図3は、ブロッキングプライマーのヌクレオチドで実施可能な
各種の置換基を表し、式中: − R1は、ブロッキングプライマーの3’末端に存在し、増幅の間の何れの延
長をも妨げるエレメントであり; − R2は、ブロッキングプライマーのヌクレオチドのリボースの2’位の少な
くとも一つに存在し得、ブロッキングプライマー/核酸二本鎖の安定性を補強す
るエレメントであり、並びに; − R3は、ブロッキングプライマーの5’末端に存在し、保護エレメントとし
て機能するエレメントである。
【図4】 図4は、ブロッキング配列が核酸にハイブリダイズする場合の
、該ブロッキングプライマーの3’末端でのR1エレメントの位置を表す。
【図5】 図5は、ブロッキング配列が核酸にハイブリダイズする場合の
、該ブロッキングプライマーの5’末端でのR3エレメントの位置を表す。
【図6】 図6は、ブロッキング配列/核酸二本鎖を表し、Xは、このヌ
クレオチドのリボース上の位置で、二本鎖の安定性を増強するR2エレメントを
含む、ブロッキング配列のヌクレオチドを表す。
【図7】 図7は、ブロッキングプライマーの3’位で加えることによっ
て、増幅の間の何れの伸長をも妨げる、各種の構造体を表す。
【図8】 図8は、図3に表されたように、3’位での修飾に加えて、ブ
ロッキング位置の5’位で加えられることによって、増幅の間のブロッキング配
列の分解または排出を妨げることで保護エレメントとして機能する、各種の構造
体を表す。
【図9】 図9は、ブロッキングプライマーを使用することなく、HLA
−DRB遺伝子のアミノ酸56から65をコードする領域(HLA公式名称に従
って)について観察される、HLA−DRB11301及びHLA−DRB3 01リンパ芽球系から得たDNAのサンプルに対する配列決定反応の結果に対
応する電気泳動図を表す。
【図10】 図10は、HLA−DRB3遺伝子の増幅を阻害する5’−
リン酸/3’−C6−NH2オリゴヌクレオチドを使用する、HLA−DRB遺伝
子のアミノ酸56から65をコードする領域(HLA公式名称に従って)につい
て観察された、HLA−DRB11301及びHLA−DRB301リンパ
芽球系から得たDNAのサンプルに対する配列決定反応の結果に対応する電気泳
動図を表す。
【図11】 図11は、ブロッキングプライマーを使用することなく、H
LA−DRB遺伝子のアミノ酸29から47をコードする領域(HLA公式名称
に従って)について観察される、HLA−DRB10901及びHLA−DR
B401リンパ芽球系から得たDNAのサンプルに対する配列決定反応の結果
に対応する電気泳動図を表す。
【図12】 図12は、HLA−DRB4遺伝子の増幅を阻害する5’−
アクリジン/3’−Hオリゴヌクレオチドを使用する、HLA−DRB遺伝子の
アミノ酸29から47をコードする領域(HLA公式名称に従って)について観
察された、HLA−DRB10901及びHLA−DRB401リンパ芽球
系から得たDNAのサンプルに対する配列決定反応の結果に対応する電気泳動図
を表す。
【図13】 図13は、同じ染色体に位置する関連遺伝子のファミリー中
の遺伝子の選択的増幅の原理の模式図である。
【手続補正書】
【提出日】平成12年11月28日(2000.11.28)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 CA01 CA09 CA20 HA08 HA11 HA14 HA19 4B063 QA13 QA19 QQ42 QR08 QR31 QR42 QR55 QR62 QS24 QS34

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応混合物中に含まれる合成または天然核酸の少なくとも一
    つの特異的配列を増幅する方法であって、該反応混合物は、少なくとも二つの関
    連ヌクレオチド配列を含む少なくとも一つの核酸、及び/またはそれぞれ少なく
    とも一つの関連ヌクレオチド配列を含む少なくとも二つの核酸より成り、該方法
    は、関連ヌクレオチド配列の増幅が可能なように核酸とハイブリダイズ可能な少
    なくとも一つのタイプの増幅プライマーを使用するものであって、 − 増幅される特異的なヌクレオチド配列ではない少なくとも一つのヌクレオチ
    ド配列にハイブリダイズ可能で、且つ − 増幅プライマーの伸長を、このヌクレオチドの配列のレベルで妨げることが
    可能な、 ブロッキングプライマーとして機能する、少なくとも一つの配列を該反応混合物
    中に加えることを含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 ブロッキングプライマーが、増幅される特異的ヌクレオチド
    配列ではないヌクレオチド配列または該配列の全てにハイブリダイズ可能である
    ことを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 各ブロッキングプライマーが、PNAまたはチオリン酸ヌク
    レオチドのような、修飾ヌクレオチド及び/またはリボヌクレオチド及び/また
    はデオキシリボヌクレオチドに基づくオリゴヌクレオチドであることを特徴とす
    る、請求項1または2記載の増幅方法において使用されるブロッキングプライマ
    ー。
  4. 【請求項4】 各ブロッキングプライマーが、増幅を妨げる少なくとも一つ
    のエレメントを含むことを特徴とする、請求項3記載のプライマー。
  5. 【請求項5】 該増幅を妨げるエレメントが、ブロッキングプライマーの3
    ’末端に位置し、伸長させないことを特徴とする、請求項4記載のプライマー。
  6. 【請求項6】 該増幅を妨げるエレメントが、ブロッキングプライマーの5
    ’末端に位置し、保護エレメントとして機能することを特徴とする、請求項5記
    載のプライマー。
  7. 【請求項7】 増幅を妨げる各エレメントが、ヌクレオチド若しくは修飾ヌ
    クレオチド、または少なくとも一つの修飾ヌクレオチドを含む若しくは含まない
    オリゴヌクレオチドより成り、該ヌクレオチド、修飾ヌクレオチド若しくはオリ
    ゴヌクレオチドが核酸にハイブリダイズしないことを特徴とする、請求項4から
    6のいずれか一項記載のプライマー。
  8. 【請求項8】 増幅を妨げる各エレメントが、ヌクレオチドまたは修飾ヌク
    レオチド以外の分子より成ることを特徴とする、請求項4から6のいずれか一項
    記載のプライマー。
  9. 【請求項9】 該エレメントが、少なくとも5個、特に少なくとも10個、
    好ましくは少なくとも15個の、ヌクレオチド若しくは修飾ヌクレオチド、また
    はヌクレオチド及び修飾ヌクレオチドの混合物より成ることを特徴とする、請求
    項4から7のいずれか一項記載のプライマー。
  10. 【請求項10】 該エレメントが、ループの形成、並びにこのループを構成
    するヌクレオチド及び/または修飾ヌクレオチドの間のハイブリダイゼーション
    の形成を可能にするのに十分な長さを有することを特徴とする、請求項4から7
    または9のいずれか一項記載のプライマー。
  11. 【請求項11】 該エレメントが、全て同じ塩基を含む、ポリヌクレオチド
    及び/または修飾ポリヌクレオチドの「テール」より成ることを特徴とする、請
    求項4から7または9のいずれか一項記載のプライマー。
  12. 【請求項12】 該エレメントが、核酸の3’末端にそれ自体位置する、リ
    ボースの3’位に配置された、ヒドロキシル基の水素原子、またはヒドロキシル
    基と置換されていることを特徴とする、請求項4,5または7から11のいずれ
    か一項記載の、含まれたエレメントが伸長を可能にしないプライマー。
  13. 【請求項13】 該エレメントが: − 核酸の5’末端にそれ自体位置する、リボースの5’位に配置されたリン酸
    と置換され、または − 核酸の5’末端でそれ自体位置する、リボースの5’位に配置されたリン酸
    に接合される、 ことを特徴とする、請求項4及び6から12のいずれか一項記載の、含まれたエ
    レメントが保護的であるプライマー。
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