JP2002515434A - ピラジノン系トロンビン阻害薬 - Google Patents

ピラジノン系トロンビン阻害薬

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JP2002515434A JP2000549256A JP2000549256A JP2002515434A JP 2002515434 A JP2002515434 A JP 2002515434A JP 2000549256 A JP2000549256 A JP 2000549256A JP 2000549256 A JP2000549256 A JP 2000549256A JP 2002515434 A JP2002515434 A JP 2002515434A
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    • C07D241/20Nitrogen atoms

Abstract

(57)【要約】 本発明の化合物は、トロンビンおよび関連する血栓閉塞の阻害に有用であって、(B)のような構造(A)を有するものである。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) (背景技術) トロンビンは、前駆体であるプロトロンビンの形で血漿に存在するセリンプロ
テアーゼである。トロンビンは、溶液血漿蛋白であるフィブリノゲンを不溶性の
フィブリンに変換することで、血液凝固の機序において中心的役割を果たす。
【0002】 エドワーズら(Edwards et al., J.Amer.Chem.Soc. (1992) vol.114, pp.1854
-63)は、セリンプロテアーゼ類であるヒト白血球エラスターゼおよびブタ膵臓
エラスターゼの可逆的阻害薬であるペプチジルa−ケトベンゾオキサゾール類に
ついて記載している。
【0003】 欧州特許公開363284号には、基質ペプチドの切れやすいアミド基の窒素
原子が水素または置換カルボニル部分によって置き換わったペプチダーゼ基質の
類縁体について記載されている。
【0004】 オーストラリア特許公開86245677号にも、フルオロメチレンケトンま
たはa−ケトカルボキシル誘導体などの活性化親電子ケトン部分を有するペプチ
ダーゼ阻害薬について記載されている。
【0005】 ブラウンらは(R.J.Brown et al., J.Med.Chem. Vol.37, pp.1259-1261 (1994
))、トリフルオロメチルケトン部分およびピリジノン部分を有する、経口活性
で非ペプチド系のヒト白血球エラスターゼ阻害薬について記載している。
【0006】 マックらは(H.Mack et al., J.Enzyme Inhibition, Vol.9, pp.73-86 (1995)
)、中心的な核構造としてピリジノン部分を有する剛直なアミジノ−フェニルア
ラニン系トロンビン阻害薬について記載している。
【0007】 (発明の要旨) 本発明は、医薬的に許容される担体中での本発明の化合物を含めて、哺乳動物
において血小板の損失を阻害し;血小板凝集物形成を阻害し;フィブリンの形成
を阻害し;血栓形成を阻害し;塞栓形成を阻害する化合物を含むものである。そ
れらの化合物には適宜に、抗凝血剤、抗血小板剤および血栓溶解剤を含有させる
ことができる。該化合物は、血液、血液製剤または哺乳動物臓器に添加/投与す
ることで、所望の阻害を行うことができる。
【0008】 本発明にはさらに、医薬的に許容される担体中での本発明の化合物を含めて、
哺乳動物における不安定狭心症、難治性狭心症、心筋梗塞、一過性虚血発作、心
房細動、血栓性卒中、塞栓性卒中、深部静脈血栓症、播種性血管内凝固、フィブ
リンの眼球堆積および再疎通化血管の再閉塞もしくは再狭窄を予防もしくは治療
する化合物をも含むものである。それらの化合物には適宜に、抗凝血剤、抗血小
板剤および血栓溶解剤を含有させることができる。
【0009】 本発明はさらに、本発明の化合物を共有結合的または非共有結合的に表面に結
合させることで、哺乳動物における表面の血栓形成性を低下させる方法をも含む
ものである。
【0010】 (発明の詳細な説明及び好ましい態様) 本発明の化合物はトロンビン阻害薬として有用であり、例えば冠動脈疾患の予
防において治療的価値を持ち、下記式の構造を有する化合物またはそれの医薬的
に許容される塩である。
【0011】
【化8】 式中、Aは下記の基のいずれかから選択され;
【0012】
【化9】 式中、YおよびYは独立に、 水素、 C1−4アルキル、 C1−4アルコキシ、 C3−7シクロアルキル、 ハロゲンまたは トリフルオロメチルであり; Rは、 a)水素、 b)C1−4アルキル、 c)C1−4アルコキシ、 d)ハロゲン、 e)−OCHCF、 f)−OCHCN、 g)−COOH、 h)−OH、 i)−COOR(RはC1−4アルキルである)、 j)−CONR(RおよびRは独立に、水素またはC1−4アルキ
ルである)、 k)−(CH1−4OH、 l)−CHNHC(O)CH、 m)−CHNHC(O)CF、 n)−CHNHSOCH、 o)−SONH、 p)−(CH1−4SONR、 q)−(CH1−4SO、 r)飽和であっても不飽和であっても良く、N、OおよびSからなる群から選
択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜7員単環式または9〜10員二環式
の複素環、 s)−ZCHCOH、 t)−ZCHCOCH、 u)−ZCH14、 v)−ZCHCO(CH1−3CH、 w)−Z(CHR1−3C(O)NR1011 (RはHもしくはC1−4アルキルであり、 R10およびR11は独立に、 i)水素、 ii)C3−7シクロアルキル、 iii)アリール、 iv)ヘテロアリール、 v)ヘテロシクロアルキル、 vi)−(CH1−2NCHCH、 vii)未置換であるかまたは1以上の 水酸基、 COOH、 アミノ、 アリール、 ヘテロアリールもしくは ヘテロシクロアルキル で置換されたC1−4アルキル であるか;または R10とR11が一体となって、未置換であるか水酸基、アミノもしくは
アリールで置換されている4〜7員のシクロアルキル環を形成しており; ZはO、SまたはCHである) であり; Rは、 水素、 ハロゲン、 C1−4アルキル、 C1−4アルコキシ、 CF、 CNまたは CONH であり; Wは、 水素、 R、 ROCO、 RCO、 R(CHNHCOまたは (RCH(CHNHCO であり;nは0〜4であり; Rは、 a)R、 b)R(CHC(R12(mは0〜3であり、各R12は同一で
も異なっていても良い)、 c)(R)(OR)CH(CH(pは1〜4である)、
【0013】 d)
【化10】 (mは0〜3である)、 e)RC(R12(CH(mは0〜3であり;各R12は同一で
も異なっていても良く;(R12はC3−7シクロアルキルによって表わさ
れるCを有する環を形成していても良い)、 f)RCHC(R12(CH(qは0〜2であり;各R12
同一でも異なっていても良く;(R12はC3−7シクロアルキルによって
表わされるCを有する環を形成していても良い)、 g)(RCH(CH(rは0〜4であり;各Rは同一でも異な
っていても良く;(RはC3−7シクロアルキル、C7−12ビシクロア
ルキル、C10−16トリシクロアルキルによって表わされるCHを有する環ま
たは飽和であっても不飽和であっても良いN、OおよびSからなる群から選択さ
れる1〜3個のヘテロ原子を有する5〜7員の単環式もしくは二環式の複素環を
形成していても良い)、 h)RO(CH(pは1〜4である)、 i)RCFC(R12、 j)(RCH)(RCH)CHまたは k)R(COOR13)(CH(rは1〜4である) であり; Rは、 a)フェニル(未置換であるかまたは1以上のC1−4アルキル、C1−4
ルコキシ、ハロゲン、水酸基、COOH、CONH、CHOH、COR’
で置換されており;R’はC1−4アルキルまたはSONHである)、 b)ナフチル、 c)ビフェニル、 d)飽和であっても不飽和であっても良い5〜7員単環式または9〜10員二
環式の複素環もしくは非複素環(前記複素環は、N、OおよびSからなる群から
選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;前記複素環もしくは非複素環は、未置
換であるかまたはハロゲンもしくは水酸基によって置換されている)、 e)C1−7アルキル(未置換であるか、または1以上の 水酸基、 COOH、 アミノ、 アリール、 C3−7シクロアルキル、 CF、 N(CH、 −C1−3アルキルアリール、 ヘテロアリールもしくは ヘテロシクロアルキル によって置換されている)、 f)CF、 g)未置換またはアリールで置換されたC3−7シクロアルキル、 h)C7−12二環式アルキルまたは i)C10−16三環式アルキル であり; Rは、 a)YR15(YはOまたはS(O)であり;nは0、1もしくは2であり
;R15はH、C1−4アルキルもしくはC3−7シクロアルキルである)、あ
るいは b)ハロゲン、CN、NまたはYR16で置換されたC1−4アルキル(Y
はOまたはS(O)であり;nは0、1もしくは2であり;R16はH、C −4 アルキル、C3−7シクロアルキルもしくはアリールである) からなる群から選択され; R13は、 水素、 C1−4アルキル、 C3−7シクロアルキルまたは トリフルオロメチル からなる群から選択され; Xは 水素または ハロゲンであり; R12は、 a)水素、 b)フェニル(未置換であるかまたは1以上のC1−4アルキル、C1−4
ルコキシ、ハロゲン、水酸基、COOH、CONHで置換されている)、 c)ナフチル、 d)ビフェニル、 e)飽和であっても不飽和であっても良く、N、OおよびSからなる群から選
択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜7員単環式または9〜10員二環式
の複素環、 f)C1−4アルキル(未置換であるか、または1以上の 水酸基、 COOH、 アミノ、 アリール、 ヘテロアリールもしくは ヘテロシクロアルキル によって置換されている)、 g)CF、 h)C3−7シクロアルキル、 i)C7−12二環式アルキルまたは j)C10−16三環式アルキル である。
【0014】 本発明の化合物またはその化合物の医薬的に許容される塩の1群においては、 Wは、未置換であるか1以上の 水酸基、 COOH、 アミノ、 アリール、 C3−7シクロアルキル、 CF、 N(CH、 −C1−3アルキルアリール、 ヘテロアリールまたは ヘテロシクロアルキル で置換されたC1−7アルキルであり; Xは水素であり; Aは、
【0015】
【化11】 である。
【0016】 化合物またはそれの医薬的に許容される塩のこの群の小群では、 Rは、 −CHOH、 −CHOCH、 −CHSCH、 −CHSPh、 −SCHまたは −S(O)CHである。
【0017】 下記化合物
【0018】
【化12】 の酸化代謝物である本発明の化合物の一つは、下記の化合物である。
【0019】
【化13】
【0020】 この化合物は3−(2−フェネチレンアミノ)−6−ヒドロキシメチル−1−
(2−メチル−6−アミノ−3−メチレンカルボキサミドメチル)ピラジン−2
−オンである。従って、酸化分解を介してin vivoで本発明の化合物を形成する
ことは、本発明の範囲に含まれるものである。
【0021】 本発明の化合物の例を以下に示してある。本発明の化合物の阻害活性は、K が20nM以上であることを示す「」またはKが20nM未満であることを
示す「**」によって表してある。値は、本明細書で後述するin vitroアッセイ
によって求めたものである。
【0022】
【表1】
【0023】 本発明の化合物はキラル中心を持つ場合があり、ラセミ体、ラセミ混合物なら
びに個々のジアステレオマーもしくはエナンチオマーとして得られる場合があっ
て、全ての異性体が本発明に含まれる。本発明の化合物は多形結晶形を有する場
合もあり、全ての多形結晶形が本発明に含まれる。
【0024】 ある変数が何らかの構成または式Iで複数個ある場合、各個でのそれの定義は
、他の箇所でのそれの定義と独立である。さらに、置換基および/または変数の
組み合わせは、そのような組み合わせによって安定な化合物が得られる場合に限
り許容されるものである。
【0025】 別段の断りがない限り、本明細書で使用する場合の「アルキル」という用語は
、指定数の炭素原子を有する分岐および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を含
むものとし(Meはメチルであり;Etはエチルであり;Prはプロピルであり
;Buはブチルである);「アルコキシ」は、酸素架橋を介して結合した指定数
の炭素原子の直鎖もしくは分岐アルキル基を表し;本明細書で使用される「ハロ
」という用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を意味し;「対イオン」とは
、塩化物イオン、臭化物イオン、水酸化物イオン、酢酸イオン、トリフルオロ酢
酸イオン、過塩素酸イオン、硝酸イオン、安息香酸イオン、マレイン酸イオン、
硫酸イオン、酒石酸イオン、ヘミ酒石酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオンなど
の小型で1価の負電荷を有する化学種を表すのに用いられる。
【0026】 「C3−7シクロアルキル」という用語は、シクロプロピル、シクロブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルなどを含むものとする。
【0027】 「C7−12二環式アルキル」という用語は、ビシクロ[2.2.1]ヘプチ
ル(ノルボルニル)、ビシクロ[2.2.2]オクチル、1,1,3−トリメチ
ル−ビシクロ[2.2.1]ヘプチル(ボルニル)などを含むものとする。
【0028】 本明細書で使用する場合の「アリール」という用語は、別段の断りがない限り
、安定な6〜10員の単環系または二環系を表す。該アリール環は未置換であっ
ても、1以上のC1−4低級アルキル;水酸基;アルコキシ;ハロゲン;アミノ
によって置換されていても良い。「アリール」基の例としては、フェニルおよび
ナフチルなどがある。
【0029】 本明細書で使用する場合の「複素環」という用語は、別段の断りがない限り、
安定な5〜7員の単環式もしくは二環式の複素環系または安定な9〜10員の二
環式複素環系を表し;該環は飽和でも不飽和でも良く;該環は炭素原子ならびに
N、OおよびSからなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子から成り;該窒
素および硫黄ヘテロ原子は酸化されていても良く;窒素ヘテロ原子は4級化され
ていても良く;上記で定義のいずれかの複素環がベンゼン環と縮合した二環基を
含むものである。二環式不飽和環系には、部分不飽和または完全不飽和であって
も良い二環系が含まれる。部分不飽和二環系には例えば、シクロペンテノピリジ
ニル基、ベンゾジオキサン基、メチレンジオキシフェニル基などがある。特に有
用なものとしては、1個の酸素もしくは硫黄;1〜4個の窒素原子;あるいは1
個もしくは2個の窒素原子との組み合わせで1個の酸素もしくは硫黄を有する環
がある。該複素環にはヘテロ原子または炭素原子が結合して、安定な構造を形成
しても良い。そのような複素環基の例としては、ピペリジニル、ピペラジニル、
2−オキソピペラジニル、2−オキシピペリジニル、2−オキソピロロジニル、
2−オキソアゼピニル、アゼピニル、ピロリル、4−ピペリドニル、ピロリジニ
ル、ピラゾリル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリ
ジニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、
オキサゾリジニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、
チアゾリル、チオフェニル、オキサゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、
キヌクリジニル、イソチアゾリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニ
ル、ベンズイミダゾリル、チアジアゾイル、ベンゾピラニル、ベンゾチアゾリル
、ベンゾオキサゾリル、フリル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、
テトラゾール、チエニル、ベンゾチエニル、チアモルホリニル、チアモルホリニ
ルスルホキシド、チアモルホリニルスルホンおよびオキサジアゾリルなどがある
。モルホリノはモルホリニルと同義である。本明細書において不飽和複素環は、
「ヘテロアリール」環と称される場合がある。
【0030】 式Iの化合物の医薬的に許容される塩(水溶性もしくは油溶性もしくは分散性
の薬剤の形で)には、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸
、硝酸などの無機酸から誘導される塩あるいは例えば無機もしくは有機の酸もし
くは塩基から形成される4級アンモニウム塩のような従来の無毒性塩などがある
。酸付加塩の例としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン
酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟
脳酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン
酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩
、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化
水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレ
イン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、
硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピ
オン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩
、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩およびウンデカン酸塩などがある。塩
基塩には、アンモニウム塩;ナトリウム塩およびカリウム塩などのアルカリ金属
塩;カルシウム塩およびマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;ジシクロヘ
キシルアミン塩などの有機塩基との塩;N−メチル−D−グルカミン;ならびに
アルギニン、リジンなどのアミノ酸との塩などがある。さらに、メチル、エチル
、プロピルおよびブチルの塩化物、臭化物およびヨウ化物などの低級アルキルハ
ライド;ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、ジブチル硫酸およびジアミル硫酸などの
ジアルキル硫酸;デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリルの塩化物、臭
化物およびヨウ化物などの長鎖ハライド;ベンジルおよびフェネチルの臭化物な
どのアラルキルハライドその他のような薬剤によって、含塩基性窒素基を4級化
することができる。
【0031】 本願に記載されている可能性のあるいくつかの略称を以下に示す。
【0032】
【表2】
【0033】 プロテイナーゼ阻害測定のためのin vitroアッセイ ヒトα−トロンビンおよびヒトトリプシンのアッセイを、ルイスらの著作(Le
wis et al., Thrombosis Research, Issue No.70, p.173 (1993))に記載の方法
にほぼ従って行った。
【0034】 そのアッセイは、0.05M TRIS緩衝液(pH7.4)、0.15M N
aCl、0.1%PEG中25℃で行った。トリプシンアッセイでは1mM C
aClも含有させた。p−ニトロアニリド(pna)基質の加水分解速度を測
定したアッセイでは、サーモマックス(Thermomax)96ウェルプレート読取装
置を用いて、p−ニトロアニリンの時間依存的出現を測定した(405nm)。
sar−PR−pnaを用いて、ヒトα−トロンビン(K=125μM)およ
びウシトリプシン(K=125μM)のアッセイを行った。p−ニトロアニリ
ド基質濃度は、吸光係数8270cm−1−1を用いた342nmでの吸光度
測定値から求めた。
【0035】 トロンビンの阻害度が高い強力な阻害薬(K<10nM)を用いたある種の
試験では、さらに感受性の高い活性アッセイを用いた。そのアッセイでは、蛍光
発生基質Z−GPR−afc(K=27μM)のトロンビン触媒加水分解速度
を、7−アミノ−4−トリフルオロメチルクマリン産生に関連する500nm(
400nmで励起)での蛍光増加から求めた。Z−GPR−afcのストック液
の濃度は、ストック液小分けサンプルのトロンビンによる完全な加水分解で産生
された7−アミノ−4−トリフルオロメチルクマリンの380nmでの吸光度の
測定値から求めた。
【0036】 活性のアッセイは、基質のストック液を10倍以上に希釈して、最終濃度≦0
.1Kとし、酵素または阻害薬と平衡となった酵素を含む溶液とすることで行
った。酵素と阻害薬との間で平衡を得るのに必要な時間は、対照実験で決定した
。阻害薬非存在下での生成物形成の初期速度(V)または阻害薬存在下での生
成物形成の初期速度(V)を測定した。競争的阻害があり、K/[S]、[
I]/eおよび[I]/e([S]、[I]およびeはそれぞれ、基質、阻害薬
および酵素の総濃度を表す)と比較して1が無視できるものと仮定すると、阻害
薬の酵素からの解離についての平衡定数(K)は、式1で示した[I]へのV /Vの依存性から得ることができる。
【0037】
【数1】
【0038】 このアッセイによって示された活性は、本発明の化合物が、不安定狭心症、難
治性狭心症、心筋梗塞、一過性虚血発作、心房細動、血栓性卒中、塞栓性卒中、
深部静脈血栓症、播種性血管内凝固、ならびに再疎通化血管の再閉塞もしくは再
狭窄を患う患者における各種状態を治療する上で、治療上有用であることを示し
ている。1000nM以上というヒトトリプシンに対する阻害活性(Kによっ
て表される)によって明らかなように、本発明の化合物は選択的化合物である。
【0039】 トロンビン阻害薬−治療的使用−使用方法 抗凝血療法は、各種血栓状態、特に冠動脈および脳血管の疾患の治療および予
防が適応である。当業者であれば、抗凝血療法が必要な状況は容易に理解できる
。本明細書で使用する「患者」という用語は、ヒトを含めた霊長類、ヒツジ、ウ
マ、畜牛、ブタ、イヌ、ネコ、ラットおよびマウスなどの哺乳動物を意味するも
のとする。
【0040】 トロンビン阻害は、血栓状態の患者の抗凝血療法においてだけでなく、保存全
血の凝集防止ならびに検査用もしくは保存用の他の生物検体での凝血防止などの
ために凝血阻害が必要ないかなる場合においても有用である。従って、トロンビ
ンを含有するまたはトロンビンを含有すると予想される媒体であって、例えば人
工血管、ステント、整形外科的補綴具、心臓補綴具および体外循環系からなる群
から選択される材料と哺乳動物血液との接触の場合のように、凝血を阻害するこ
とが望ましい媒体に、トロンビン阻害薬を加えるかまたは該媒体とトロンビン阻
害薬とを接触させることができる。
【0041】 本発明の化合物は、哺乳動物における静脈血栓塞栓症(例えば、剥離血栓によ
る静脈の血流障害もしくは閉塞;剥離血栓による肺動脈の血流障害もしくは閉塞
)、心原性血栓塞栓症(例えば、剥離血栓による心臓の血流障害もしくは閉塞)
、動脈血栓症(例えば、動脈によって血液供給される組織の梗塞を引き起こし得
る該動脈内での血栓形成)、アテローム性動脈硬化(例えば、不規則に分布した
脂質沈着物を特徴とするアテローム性動脈硬化)の治療または予防において、さ
らには血液と接触して血液を凝固させる医療機器の性向を低下させる上で有用で
ある。
【0042】 本発明の化合物によって治療もしくは予防することができる静脈血栓塞栓症の
例としては、静脈の血流障害;肺動脈の血流障害(肺塞栓症);深在静脈血栓症
;癌および癌の化学療法に関連する血栓症;蛋白C欠乏症、蛋白S欠乏症、抗ト
ロンビンIII欠乏症および因子Vライデン(Leiden)などの血栓形成性疾患に
固有の血栓症;全身エリテマトーデス(炎症性結合組織疾患)などの後天性血栓
形成性障害によって生じる血栓症などがある。静脈血栓塞栓症に関しても、本発
明の化合物は留置カテーテルの開通性維持に有用である。
【0043】 本発明の化合物によって治療もしくは予防することができる心原性血栓塞栓症
の例としては、血栓塞栓性卒中(脳への血液供給障害に関連する神経障害を起こ
す剥離血栓)、心房細動に関連する心原性血栓塞栓症(心腔上部筋原線維の急速
な不規則攣縮)、人工心臓弁などの補綴心臓弁に関連する心原性血栓塞栓症なら
びに心疾患に関連する心原性血栓塞栓症などがある。
【0044】 動脈血栓症の例としては、不安定狭心症(冠動脈起源の胸部における重度の収
斂性疼痛)、心筋梗塞(血液供給不足によって生じる心筋細胞の死)、虚血性心
疾患(血液供給の障害(動脈狭窄など)が原因の局所貧血)、経皮経管冠動脈血
管形成術時またはその後の再閉塞、経皮経管冠動脈血管形成術後の再狭窄、大動
脈冠動脈バイパス人工血管の閉塞および閉塞性脳血管疾患などがある。動脈血栓
症に関しても、本発明の化合物は、動静脈カニューレにおける開通性維持に有用
である。
【0045】 アテローム性動脈硬化の例としては、動脈硬化症などがある。
【0046】 血液と接触する医療機器の例としては、人工血管、ステント類、整形外科補綴
具、心臓補綴具および体外循環システムなどがある。
【0047】 本発明のトロンビン阻害薬は、錠剤、カプセル(それぞれ、徐放製剤または持
続性製剤を含む)、丸薬、粉剤、粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、懸濁液、シロ
ップおよび乳濁液などの経口製剤で投与することができる。同様に該化合物は、
静脈投与剤(ボラスまたは注入)、腹腔内投与剤、皮下投与剤または筋肉投与剤
の形で投与することができ、それら使用形態はいずれも医薬業界の当業者には公
知である。抗凝血剤としては、有効であるが無毒性の量の所望の化合物を用いる
ことができる。フィブリンの眼球堆積治療のためには、該化合物を眼内投与もし
くは局所投与しても、経口投与もしくは非経口投与しても良い。
【0048】 これらトロンビン阻害薬は、有効成分の徐放が行えるような形で製剤できる蓄
積注射または植込物製剤の形で投与することができる。有効成分は、圧縮してペ
レットまたは小円筒とし、蓄積注射または植込物として皮下または筋肉内に植え
込むことができる。植込物には、例えばダウ・コーニング社製造のシラスティッ
ク(Silastic)、シリコーンゴムその他のポリマーなどの生物分解性ポリマーま
たは合成シリコーンのような不活性材料を用いることができる。
【0049】 当該トロンビン阻害薬はさらに、小単ラメラ小胞、大単ラメラ小胞および多ラ
メラ小胞などのリポソーム投与系の形で投与することもできる。リポソームは、
コレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリン類などの各種リ
ン脂質から形成することができる。
【0050】 当該トロンビン阻害薬はさらに、該化合物分子が結合した個々の担体としてモ
ノクローナル抗体を利用して投与することもできる。当該トロンビン阻害薬は、
標的捕捉性(targetable)医薬担体としての可溶性ポリマーと結合させることも
できる。そのようなポリマーには、ポリビニルピロリドン、ピラン共重合体、ポ
リヒドロキシ−プロピル−メタクリルアミド−フェノール、ポリヒドロキシエチ
ル−アスパルトアミド−フェノールまたはパルミトイル残基で置換されたポリエ
チレンオキサイド−ポリリジンなどがあり得る。さらに、当該トロンビン阻害薬
は、例えばポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸とポリグリコール酸との共重
合体、ポリε−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル類、
ポリアセタール類、ポリジヒドロピラン類、ポリシアノアクリレート類およびヒ
ドロゲルの架橋もしくは両親媒性ブロック共重合体のような薬剤の徐放を行う上
で有用な種類の生物分解性ポリマーに結合させることができる。
【0051】 当該トロンビン阻害薬を用いる投与法は、患者の種類、動物種、年齢、体重、
性別および医学的状態;治療すべき状態の重度;投与経路;患者の腎機能および
肝機能;ならびに使用する特定の化合物または該化合物の塩などの各種要素に応
じて選択される。通常の技術を有する医師または獣医であれば、状態の進行を予
防、処置または停止させる上で必要な薬剤の有効量を容易に決定・処方すること
ができる。
【0052】 上記の効果を得るべく使用する場合の当該トロンビン阻害薬の経口用量は、約
0.01mg/kg/日〜約30mg/kg/日、好ましくは0.025〜7.
5mg/kg/日、より好ましくは0.1〜2.5mg/kg/日、最も好まし
くは0.1〜0.5mg/kg/日の範囲である(別段の断りがない限り、有効
成分の量は遊離塩基基準である)。例えば、体重80kgの患者には、約0.8
mg/日〜2.4g/日、好ましくは2〜600mg/日、より好ましくは8〜
200mg/日、最も好ましくは8〜40mg/日を投与することになろう。そ
こで、1日1回投与用に好適に調製された医薬品には、0.8mg〜2.4g、
好ましくは2mg〜600mg、より好ましくは8mg〜200mg、最も好ま
しくは8mg〜40mgが含まれることになると考えられ、例えば8mg、10
mg、20mgおよび40mgを含有させる。有利には、該トロンビン阻害薬は
、1日2回、3回または4回の分割用量で投与することができる。1日2回投与
の場合、好適に調製された医薬品には、0.4mg〜4g、好ましくは1mg〜
300mg、より好ましくは4mg〜100mg、最も好ましくは4mg〜20
mgが含まれることになると考えられ、例えば4mg、5mg、10mgおよび
20mgを含有させる。
【0053】 静脈投与では、患者には0.025〜7.5mg/kg/日、好ましくは0.
1〜2.5mg/kg/日、より好ましくは0.1〜0.5mg/kg/日を投
与できるだけの量で有効成分を投与することになると考えられる。そのような量
は、多くの好適な方法、例えば1回の長時間または1日数回で低濃度の有効成分
を大量に投与したり、例えば1日1回で短時間に高濃度の有効成分を低量にて投
与する等で投与することができる。代表的には、約0.01〜1.0mg/mL
(例:0.1mg/mL、0.3mg/mLおよび0.6mg/mL)の濃度を
有効成分を含む従来の静脈投与製剤を調製し、それを0.01mL/kg〜10
.0mL/kg(例:0.1mL/mg、0.2mL/mgおよび0.5mL/
mg)の1日量で投与することができる。1例を挙げると、有効成分濃度0.5
mg/mLの静脈投与製剤8mLを1日2回投与される体重80kgの患者は、
有効成分を1日当たり8mg投与されることになる。静脈投与で許容されるpH
範囲で妥当な緩衝能力を有するグルクロン酸、L−乳酸、酢酸、クエン酸または
医薬的に許容される酸/共役塩基を緩衝剤として用いることができる。選択にお
いては、薬剤の溶解度を考慮する必要がある。当業者であれば、投与する薬剤の
溶解度に応じて、製剤の適切な緩衝液およびpHを選択することは容易である。
【0054】 当該化合物はさらに、好適な経鼻媒体の局所使用により、あるいは当業者には
公知の経皮貼付剤の形を用いる経皮経路によって、経鼻製剤で投与することがで
きる。経皮投与系の形で投与するには当然のことながら、投与は、投与法を通じ
て間歇的ではなく連続的に行う。
【0055】 当該トロンビン阻害薬は代表的には、所期の投与形態、すなわち経口錠剤、カ
プセル、エリキシル剤、シロップなどに関して好適に選択され、従来の医薬実務
に適合する好適な医薬用の希釈剤、賦形剤または担体(本明細書では総称して「
担体」材料と称する)との混合で、有効成分として投与される。
【0056】 例えば、錠剤もしくはカプセルの形での経口投与の場合、活性薬剤成分を、ラ
クトース、デンプン、ショ糖、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マ
グネシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、マンニトール、ソルビトー
ルなどの経口用・無毒性で医薬的に許容される不活性の担体と組み合わせること
ができ;液体製剤での経口投与の場合、経口薬剤成分を、エタノール、グリセリ
ン、水などの経口用・無毒性で医薬的に許容される不活性担体と組み合わせるこ
とができる。さらに、所望もしくは必要に応じて、その混合物に、好適な結合剤
、潤滑剤、崩壊剤および着色剤を組み込むこともできる。好適な結合剤には、デ
ンプン;ゼラチン;グルコースもしくはβ−ラクトースなどの天然糖類;コーン
甘味剤;アカシア、トラガカントもしくはアルギン酸ナトリウムなどの天然およ
び合成のガム;カルボキシメチルセルロース;ポリエチレングリコール;ロウな
どがある。これら製剤で使用される潤滑剤には、オレイン酸ナトリウム、ステア
リン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナト
リウム、塩化ナトリウムなどがある。崩壊剤には、デンプンメチルセルロース、
寒天、ベントナイト、キサンタンガムなどがあるが、これらに限定されるもので
はない。
【0057】 当該トロンビン阻害薬の投与に好適な代表的な錠剤核は、以下の標準成分量で
構成されるが、これらに限定されるものではない。
【0058】
【表3】 マンニトール、微結晶セルロースおよびステアリン酸マグネシウムは、別の医薬
的に許容される賦形剤に代えることができる。
【0059】 当該トロンビン阻害薬は、フィブリノーゲン受容体拮抗薬(例えば、不安定狭
心症の治療もしくは予防のため、あるいは血管形成術および再狭窄後の再閉塞を
予防するため)、アスピリンなどの抗凝血剤、プラスミノーゲン活性化剤または
ストレプトキナーゼなどの血栓溶解剤等(これらに限定されるものではない)の
好適な抗血小板薬との併用で投与して、各種血管病の治療において相乗効果を得
るようにすることができるか、あるいは抗高コレステロール血症薬などの脂質低
下剤(例えば、ロバスタチン、HMG CoAシンターゼ阻害薬などのHMG C
oAレダクターゼ阻害薬)と併用してアテローム性動脈硬化を治療もしくは予防
することができる。例えば、冠動脈疾患を患う患者および血管形成術を受けた患
者には、フィブリノーゲン受容体拮抗薬とトロンビン阻害薬との併用が有効であ
ると考えられる。さらに当該トロンビン阻害薬は、組織プラスミノーゲン活性化
因子介在の血栓溶解性再潅流の有効性を高める。最初に、血栓形成後に当該トロ
ンビン阻害薬を投与することができ、後に、組織プラスミノーゲン活性化因子そ
の他のプラスミノーゲン活性化因子を投与する。
【0060】 他の好適な抗血小板薬、抗凝血薬または血栓溶解剤と併用する本発明のトロン
ビン阻害薬の代表的な用量は、別の抗血小板薬、抗凝血薬および血栓溶解剤との
併用を行わない場合に投与されるトロンビン阻害薬の用量と同じとすることがで
きるか、あるいは別の抗血小板薬、抗凝血薬および血栓溶解剤との併用を行わな
い場合に投与されるトロンビン阻害薬の用量より実質的に少なくすることができ
、それは患者の治療上のニーズによって決まる。
【0061】 以下の実施例は、本発明者らが想到する本発明を説明するためのものであって
、本発明の範囲または精神を限定するものと解釈すべきではない。
【0062】 方法1(実施例Iで例示) 段階Aで、原料の1−エトキシカルボニルメチル−3−ヒドロキシ−6−メチ
ルピラジノンを、トルエン中オキシ塩化リンなどの脱水性塩素源と反応させて3
−クロロピラジノン化合物を得る。これを段階Bで、N−ブロモコハク酸イミド
および過酸化ベンゾイルなどの開始剤を用いてラジカル条件下に臭素化して、ブ
ロモメチル誘導体を得る。段階Cにおいて、トリエチルアミンなどの塩基存在下
に、チオフェノールなどの適切な求核剤で臭素を置き換える。次に段階Dで、3
−塩素基を適切なアミン(この場合、フェネチルアミン)で置き換えて、3−ア
ミノピラジノンを得る。段階Eでのエステルの加水分解とそれに続く段階Fでの
適切なアミン(この場合、2−アミノ−5−アミノメチル−6−メチルピリジン
)とのカップリングによってアミドを得る。次に段階Gで、m−CPBAなどの
酸化剤でチオエーテルを酸化して、スルホキシドを得ることができる。段階Hで
、スルホキシドをHCl水溶液で加溶媒分解してヒドロキシメチル誘導体を得る
。段階Hで求核剤を適切に選択することで、同様にして他の置換基を導入するこ
とができる。
【0063】
【化14】
【0064】 方法2(実施例IVで例示) 段階Aで、原料の2,6−ジクロロピラジンをアンモニアと反応させてアミノ
ピラジン化合物を得る。段階Bで、第2の塩素を適切な求核剤(この場合チオメ
トキシド)で置き換えて、チオエーテルを得る。段階Cで、NBSなどの求電子
性臭素源を用いてピラジン化合物を臭素化する。次に段階Dで、アミノ基をジア
ゾニウム塩を経由して加水分解することで、ヒドロキシピラジン化合物を得る。
段階Eで、ブロモ酢酸t−ブチルなどの酢酸エステル相当物でアルキル化して、
N−アルキル化ピラジノン化合物を得る。次に段階Fで、3−臭素基を適切なア
ミン(この場合フェネチルアミン)で置き換えることで、3−アミノピラジノン
を得る。段階Gでのエステルの加水分解とそれに続く段階Hでの適切なアミン(
この場合、2−アミノ−5−アミノメチル−6−メチルピリジン)とのカップリ
ングによってアミドを得る。次に段階Iで、チオエーテルをm−CPBAなどの
酸化剤で酸化することで、スルホキシドを得ることができる。
【0065】
【化15】
【0066】 実施例I 6−ヒドロキシメチル−3−(2−フェネチルアミノ)−1−(2−アミノ−
6−メチル−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジノン。
【0067】 段階A:3−クロロ−1−エトキシカルボニルメチル−6−メチルピラジノン アルゴン下、1−エトキシカルボニルメチル−3−ヒドロキシ−6−メチルピ
ラジノン(5.3g、25mmol)の脱水トルエン(50mL)中混合物を撹
拌しながら、それにオキシ塩化リン(2.8mL、30mmol)を加えた。得
られた混合物を加熱して60℃とした。64時間後、混合物を冷却し、水および
酢酸エチルを加えた。有機層を脱水し(NaSO)、減圧下に溶媒留去した
。残留物をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(50%EtO
Ac/ヘキサン)によって精製して、標題化合物を結晶固体として得た。
【0068】 H NMR(CDCl):δ1.30(t、J=7.1Hz、3H)、2
.25(s、3H)、4.27(q、J=7.1Hz、2H)、4.77(s、
2H)、7.03(s、1H)。
【0069】 段階B:6−ブロモメチル−3−クロロ−1−エトキシカルボニルメチル−ピ
ラジノン 3−クロロ−1−エトキシカルボニルメチル−6−メチルピラジノン(3.3
8g、14.7mmol)の脱水ベンゼン(50mL)溶液を撹拌しながら、そ
れにN−ブロモコハク酸イミド(2.61g、14.7mmol)を加えた。過
酸化ベンゾイル(70%、30mg、0.087mmol)を加え、溶液を加熱
して75℃とした。16時間後、混合物を塩化メチレンと5%メタ重亜硫酸ナト
リウムとの間で分配した。有機層を脱水し(NaSO)、減圧下に溶媒留去
した。残留物をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%E
tOAc/ヘキサン)によって精製して、標題化合物を結晶固体として得た。
【0070】 H NMR(CDCl):δ1.32(t、J=7.1Hz、3H)、4
.23(s、2H)、4.28(q、J=7.1Hz、2H)、4.94(s、
2H)、7.23(s、1H)。
【0071】 段階C:3−クロロ−1−エトキシカルボニルメチル−6−フェニルチオメチ
ル−ピラジノン トリエチルアミン(3.0mL、21.5mmol)および6−ブロモメチル
−3−クロロ−1−エトキシカルボニルメチルピラジノン(3.86g、12.
5mmol)の塩化メチレン(20mL)溶液を撹拌しながら、それにチオフェ
ノール(1.28mL、12.5mmol)を滴下した。15分後、混合物を塩
化メチレンと水との間で分配した。有機層を脱水し(NaSO)、減圧下に
溶媒留去して、標題化合物を結晶固体として得た。それをそのまま次の段階に用
いた。
【0072】 H NMR(CDCl):δ1.32(t、J=7.1Hz、3H)、3
.78(s、2H)、4.28(q、J=7.1Hz、2H)、5.01(s、
2H)、6.60(s、1H)、7.33(s、5H)。
【0073】 段階D:1−エトキシカルボニルメチル−3−(2−フェネチルアミノ)−6
−フェニルチオメチルピラジノン 3−クロロ−1−エトキシカルボニルメチル−6−フェニルチオメチル−ピラ
ジノン(前段階からの生成物全て)のトルエン(15mL)中混合物をアルゴン
下に撹拌しながら、それにフェネチルアミン(3.77mL、30mmol)を
加え、得られた混合物を加熱還流した。16時間後、反応液を冷却し、混合物を
塩化メチレンと水との間で分配した。有機層を脱水し(NaSO)、減圧下
に溶媒留去した。粗生成物をメタノールから再結晶して、標題化合物を結晶固体
として得た。
【0074】 H NMR(CDCl):δ1.30(t、J=7.1Hz、3H)、2
.90(t、J=7.1Hz、2H)、3.62(q、J=7.1Hz、2H)
、3.79(s、2H)、4.24(q、J=7.1Hz、2H)、4.96(
s、2H)、6.11(brt、1H)、6.49(s、1H)、7.19〜7
.39(m、10H)。
【0075】 段階E:1−ヒドロキシカルボニルメチル−3−(2−フェネチルアミノ)−
6−フェニルチオメチルピラジノン 1−エトキシカルボニルメチル−3−(2−フェネチルアミノ)−6−フェニ
ルチオメチルピラジノン(3.39g、8.0mmol)の1:1メタノール/
THF(20mL)溶液を撹拌しながら、それに水酸化リチウム(378mg、
9.0mmol)の水溶液(水10mL)を加えた。30分後、溶液を15%K
HSO溶液で酸性とし、塩化メチレンで抽出した。有機層を脱水し(Na
)、減圧下に溶媒留去して、標題化合物を融点69〜70℃の結晶固体とし
て得た。
【0076】 H NMR(CDCl):δ2.88(t、J=7.1Hz、2H)、3
.60(brq、2H)、3.78(s、2H)、4.98(s、2H)、6.
26(brt、1H)、6.55(s、1H)、7.18〜7.33(m、10
H)。
【0077】 段階F:3−(2−フェネチルアミノ)−6−フェニルチオメチル−1−(2
−アミノ−6−メチル−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジ
ノン 1−ヒドロキシカルボニルメチル−3−(2−フェネチルアミノ)−6−フェ
ニルチオメチルピラジノン(3.2g、8.0mmol)、2−アミノ−5−ア
ミノメチル−6−メチルピリジン・2塩酸塩(1.7g、8.0mmol)、H
OBT・HO(2.3g、12.0mmol)およびNMM(7.7mL、7
0mmol)のDMF(75mL)溶液を0℃で撹拌しながら、それにEDC・
HCl(2.3g、12.0mmol)を加えた。16時間後、混合物を水中に
投入した。得られた沈殿を濾取し、水で洗浄し、乾燥して、標題化合物を融点2
02〜203℃の結晶固体として得た。
【0078】 H NMR(dDMSO):δ2.22(s、3H)、2.82(t、J
=7.1Hz、2H)、3.46(brq、2H)、3.99(s、2H)、4
.12(d、J=5.3Hz、2H)、4.77(s、2H)、6.22(d、
J=8.2Hz、1H)、6.60(s、1H)、7.11〜7.35(m、1
4H)、8.45(brt、1H); HRMS(FAB)C2831S(M+1) 計算値:515.2224 実測値:515.2203。
【0079】 段階G:3−(2−フェネチルアミノ)−6−フェニルスルフィニルメチル−
1−(2−アミノ−6−メチル−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)
−ピラジノン 3−(2−フェネチルアミノ)−6−フェニルチオメチル−1−(2−アミノ
−6−メチル−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジノン(4
.1g、7.9mmol)の1:1メタノール/THF(300mL)溶液を撹
拌しながら、それにm−CPBA(55%、2.5g、7.9mmol)を加え
た。30分後、混合物を溶媒留去して乾固させ、残留物をシリカでのフラッシュ
カラムクロマトグラフィー(15%メタノール/クロロホルム)によって精製し
た。得られた固体を希NaHCO溶液、水およびエタノールで洗浄し、乾燥し
て、標題化合物を結晶固体として得た。
【0080】 H NMR(dDMSO):δ2.22(s、3H)、2.83(t、J
=7.4Hz、2H)、3.47(brq、2H)、3.95(d、J=14.
2Hz、1H)、4.11(m、2H)、4.17(d、J=14.2Hz、1
H)、4.77(s、2H)、5.77(brs、2H)、6.22(d、J=
8.2Hz、1H)、6.35(s、1H)、7.18〜7.31(m、7H)
、7.53〜7.60(m、5H)、8.49(brt、1H); HRMS(FAB)C2831S(M+1) 計算値:531.2173 実測値:531.2165。
【0081】 段階H:6−ヒドロキシメチル−3−(2−フェネチルアミノ)−1−(2−
アミノ−6−メチル−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジノ
ン・2塩酸塩 3−(2−フェネチルアミノ)−6−フェニルスルフィニルメチル−1−(2
−アミノ−6−メチル−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジ
ノン(250mg、0.47mmol)の10:3 1MHCl/THF(13
mL)溶液を50℃で1時間撹拌した。溶液を冷却し、揮発分を減圧下に除去し
た。残留溶液をNaHCOによって中和し、沈殿物を濾取し、水で洗浄した。
固体をメタノール/4MHClのジオキサン溶液に溶かし、減圧下に溶媒留去し
た。固体を酢酸エチルと磨砕して、標題化合物を結晶固体として得た。
【0082】 H NMR(CDOD):δ2.52(s、3H)、3.03(t、J=
7.5Hz、2H)、3.72(t、J=7.5Hz、2H)、4.32(d、
J=5.5Hz、1H)、4.37(s、2H)、4.87(s、2H)、6.
70(s、1H)、6.83(d、J=9.1Hz、1H)、7.23〜7.3
2(m、 (M+1) 計算値:423.2139 実測値:423.2130。
【0083】 実施例II 6−メトキシメチル−3−(2−フェネチルアミノ)−1−(2−アミノ−6
−メチル−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジノン・2塩酸
塩。
【0084】 3−(2−フェネチルアミノ)−6−フェニルスルフィニルメチル−1−(2
−アミノ−6−メチル−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジ
ノン(250mg、0.47mmol)を10:1MeOH/4MHClに溶か
したもののジオキサン(11mL)溶液を16時間撹拌した。溶液を減圧下に溶
媒留去した。固体を再結晶し(MeOH/CHCl)、標題化合物を結晶固体
として得た: HRMS(FAB)C2329(M+1) 計算値:437.2296 実測値:437.2296。
【0085】 実施例III 6−メチルチオメチル−3−(2−フェネチルアミノ)−1−(2−アミノ−
6−メチル−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジノン・2ト
リフルオロ酢酸塩。
【0086】 実施例I段階C〜Fの手順を用いて、標題化合物を遊離塩基として得た。その
遊離塩基をMeOH(1mL)に溶かし、4MHClのジオキサン溶液(0.5
mL)を加えた。溶液を減圧下に溶媒留去し、固体を酢酸エチルで洗浄した。残
留物を分取HPLC(C18、CHCN/HO/0.1%TFA直線勾配)
によって精製して、標題化合物をガラス状物として得た: HRMS(FAB)C2329S(M+1) 計算値:453.2067 実測値:453.2068。
【0087】 実施例IV 6−メチルスルフィニル−3−(2−フェネチルアミノ)−1−(2−アミノ
−6−メチル−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジノン・2
トリフルオロ酢酸塩。
【0088】 段階A:6−アミノ−2−クロロピラジン 2,6−ジクロロピラジン(10g、67.1mmol)および濃水酸化アン
モニウム(50mL)の混合物を封管中、140℃で16時間加熱した。反応液
を冷却し、水で希釈して沈殿を得て、それを濾取し、水洗し、乾燥して、標題化
合物を結晶固体として得た: H NMR(CDCl):δ4.78(brs、2H)、7.86(s、
1H)、7.91(s、1H)。
【0089】 段階B:6−アミノ−2−メチルチオピラジン 6−アミノ−2−クロロピラジン(5.2g、40mmol)およびナトリウ
ムチオメトキシド(3.3g、47mmol)の脱水DMF(30mL)中混合
物を封管中、100℃で16時間加熱した。反応液を冷却し、水と塩化メチレン
の間で分配した。有機層を脱水し(NaSO)、減圧下に溶媒留去して、標
題化合物を結晶固体として得た: H NMR(CDCl):δ2.50(s、3H)、4.57(brs、
2H)、7.62(s、1H)、7.81(s、1H)。
【0090】 段階C:3−アミノ−2−ブロモ−5−メチルチオピラジン 6−アミノ−2−メチルチオピラジン(2.6g、18.4mmol)のクロ
ロホルム(100mL)溶液を撹拌しながら、それにNBS(3.28g、18
.4mmol)をゆっくりと加えた。1時間後、反応混合物を10%メタ重亜硫
酸ナトリウム溶液とクロロホルムとの間で分配した。有機層を脱水し(Na
)、減圧下に溶媒留去した。粗生成物をシリカゲルでのフラッシュカラムク
ロマトグラフィー(20%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、標題化合
物を結晶固体として得た: H NMR(CDCl):δ2.49(s、3H)、4.97(brs、
2H)、7.59(s、1H)。
【0091】 段階D:2−ブロモ−3−ヒドロキシ−5−メチルチオピラジン 3−アミノ−2−ブロモ−5−メチルチオピラジン(2.44g、11.1m
mol)の酢酸(100mL)溶液を0℃で撹拌しながら、それに亜硝酸ナトリ
ウム(842mg、12.2mmol)の水溶液(水100mL)を加えた。反
応液を室温まで昇温させ、16時間後、反応混合物を水と塩化メチレンとの間で
分配した。有機層を脱水し(NaSO)、減圧下に溶媒留去した。粗生成物
をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(40%酢酸エチル/ヘ
キサン)によって精製して、標題化合物を結晶固体として得た: H NMR(CDCl):δ2.59(s、3H)、7.28(s、1H
)。
【0092】 段階E:3−ブロモ−1−t−ブトキシカルボニルメチル−6−メチルチオピ
ラジノン 2−ブロモ−3−ヒドロキシ−5−メチルチオピラジン(100mg、0.4
5mmol)の脱水THF(10mL)溶液をアルゴン下に撹拌しながら、それ
に水素化ナトリウム(60%鉱油中分散品40mg、1.0mmol)を加えた
。ブロモ酢酸t−ブチル(202μL、1.5mmol)を加え、反応液を16
時間撹拌した。揮発分を減圧下に留去し、残留物を水と塩化メチレンとの間で分
配した。有機層を脱水し(NaSO)、減圧下に溶媒留去した。粗生成物を
シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(30%酢酸エチル/ヘキ
サン)によって精製して、標題化合物を結晶固体として得た: H NMR(CDCl):δ1.49(s、9H)、2.55(s、3H
)、4.85(s、2H)、7.05(s、1H)。
【0093】 段階F:6−メチルチオ−3−(2−フェネチルアミノ)−1−t−ブトキシ
カルボニルメチルピラジノン 実施例I段階Dの方法を用いて、フェネチルアミンおよび3−ブロモ−1−t
−ブトキシカルボニルメチル−6−メチルチオピラジノンから、標題化合物を結
晶固体として得た: H NMR(CDCl):δ1.48(s、9H)、2.29(s、3H
)、2.93(t、J=7.1Hz、2H)、3.68(q、J=6.8Hz、
2H)、4.91(s、2H)、6.26(brt、1H)、7.20〜7.3
2(m、6H)。
【0094】 段階G:6−メチルチオ−3−(2−フェネチルアミノ)−1−ヒドロキシカ
ルボニルメチル−ピラジノン 6−メチルチオ−3−(2−フェネチルアミノ)−1−t−ブトキシカルボニ
ルメチルピラジノン(95mg、0.25mmol)の1:1MeOH/THF
(5mL)溶液を撹拌しながら、それに水酸化カリウム(85mg、1.5mm
ol)の水溶液(水3mL)を加えた。16時間後、溶液を10%KHSO
液で酸性とし、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を脱水し(NaSO )、減圧下に溶媒留去して、標題化合物を結晶固体として得た: H NMR(CDCl):t−ブチル基がなくなっているのが認められる
【0095】 段階H:3−(2−フェネチルアミノ)−6−メチルチオ−1−(2−アミノ
−6−メチル−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジノン・2
塩酸塩 実施例I段階Fの手順を用い、1−ヒドロキシカルボニルメチル−3−(2−
フェネチルアミノ)−6−メチルチオピラジノンおよび2−アミノ−5−アミノ
メチル−6−メチルピリジン・2塩酸塩から、標題化合物を遊離塩基として得た
。遊離塩基を1:1MeOH/THFに溶かし、4MHClのジオキサン溶液(
1mL)を加えた。溶液を減圧下に溶媒留去し、固体を再結晶して(MeOH/
EtOAc)、標題化合物を結晶固体として得た: HRMS(FAB)C2229S(M+1) 計算値:439.1911 実測値:439.1911。
【0096】 段階I:3−(2−フェネチルアミノ)−6−メチルスルフィニル−1−(2
−アミノ−6−メチル−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジ
ノン・2トリフルオロ酢酸塩 3−(2−フェネチルアミノ)−6−メチルチオ−1−(2−アミノ−6−メ
チル−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジノン・2塩酸塩(
30mg、0.06mmol)のメタノール(5mL)溶液を撹拌しながら、そ
れにm−CPBA(55%、19mg、0.06mmol)を加えた。1時間後
、混合物をNaHCO溶液で中和し、水で希釈した。得られた沈殿を濾取し、
水で洗浄した。遊離塩基をMeOH(1mL)に溶かし、4MHClのジオキサ
ン(1mL)溶液を加えた。溶液を減圧下に溶媒留去し、固体を分取HPLC(
18、CHCN/HO/0.1%TFAの直線勾配)によって精製して、
標題化合物をガラス状物として得た: HRMS(FAB)C2229S(M+1) 計算値:455.1860 実測値:455.1836。
【0097】 実施例V 胆管にカニューレ挿管した雄ラットからの3−(2−フェネチレンアミノ)−
6−ヒドロキシメチル−1−(2−メチル−6−アミノ−3−メチレンカルボキ
サミドメチル)ピラジン−2−オンの精製。
【0098】 生理食塩水中20mg/kgの炭素14で標識した下記化合物
【0099】
【化16】 を1mL/kgでラットに静脈投与した。胆汁および尿を、24時間にわたって
定期的に採取した。これらのうちの少量ずつについて、総放射能を分析した。尿
についてはさらに、溶離液を0.1%トリフルオロ酢酸−水およびアセトニトリ
ル勾配とするゾルバックス(Zorbax)XDB−C8カラムを用いるHPLCによ
って分別し、分画を質量分析によって分析した。約28分で溶出した分画が、メ
チルピラジノン部分でヒドロキシル化した代謝物を示した。分取HPLCによっ
て単離されたサンプルについてのNMR測定によってヒドロキシル化の正確な位
置を決定したところ、4.35ppmでの新たなメチレン1重線出現(これは、
ピラジノン環の5位にあるプロトンによる6.76ppmの1重線との遠隔カッ
プリングを示している)によって明らかなように、ピラジノン環(すなわち、3
−(2−フェネチレンアミノ)−6−ヒドロキシメチル−1−(2−メチル−6
−アミノ−3−メチレンカルボキサミドメチル)ピラジン−2−オン)のメチル
基上であった。
【0100】 別の方法では、尿をHPLCによって分別した。分画少量ずつについて総放射
能を分析し、残りを窒素下に溶媒留去して乾固させ、トロンビン活性に対する阻
害効果についてのバイオアッセイを行った。2個の分画が、かなりの阻害活性を
有することが認められ、そのうちの1個は3−(2−フェネチレンアミノ)−6
−ヒドロキシメチル−1−(2−メチル−6−アミノ−3−メチレンカルボキサ
ミドメチル)ピラジン−2−オンであった。
【0101】 実施例VI 錠剤製造 以下の活性化合物をそれぞれ25.0mg、50.0mgおよび100mg含
む錠剤を、以下に示すように製造する(組成A〜I)。有効成分Iは6−ヒドロ
キシメチル−3−(2−フェネチルアミノ)−1−(2−アミノ−6−メチル−
5−メチルカルボキサミド−メチルピリジニル)−ピラジノンであり、有効成分
IIは6−メトキシメチル−3−(2−フェネチルアミノ)−1−(2−アミノ
−6−メチル−5−メチルカルボキサミドメチル−ピリジニル)−ピラジノン・
2塩酸塩であり、有効成分IIIは6−メチルチオメチル−3−(2−フェネチ
ルアミノ)−1−(2−アミノ−6−メチル−5−メチルカルボキサミド−メチ
ルピリジニル)−ピラジノン・2トリフルオロ酢酸塩であり、有効成分IVは6
−メチルスルフィニル−3−(2−フェネチルアミノ)−1−(2−アミノ−6
−メチル−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジノン・2トリ
フルオロ酢酸塩である。
【0102】
【表4】
【0103】 活性化合物、セルロースおよびコーンスターチの一部を全て混和し、造粒して
、10%コーンスターチペーストを得る。得られる細粒を篩にかけ、乾燥し、残
りのコーンスターチおよびステアリン酸マグネシウムと混合する。次に、得られ
た細粒を打錠して、1錠当たり有効成分をそれぞれ25.0mg、50.0mg
および100.0mg含有する錠剤とする。
【0104】 実施例VII 錠剤製造 6−メチルスルフィニル−3−(2−フェネチルアミノ)−1−(2−アミノ
−6−メチル−5−メチルカルボキサミドメチルピリジニル)−ピラジノン・2
トリフルオロ酢酸塩錠の組成例を以下に示す。
【0105】
【表5】
【0106】 2mg錠、10mg錠および50mg錠は、ヒドロキシプロピルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび酸化チタンの水系分散液でフィルム
コーティングし、公称重量増2.4%とした。
【0107】 直接打錠による錠剤製造 有効成分IV、マンニトールおよび微結晶セルロースを、指定の径(一般には
250〜750μm)のメッシュスクリーンで篩い、好適な混合機で合わせた。
次に、得られる乾燥粉末混合物中に薬剤が均等に分散するまで、混合物を混合し
た(通常15〜30分間)。ステアリン酸マグネシウムを篩にかけ、混合機に加
え、その後さらに混和して(代表的には2〜10分間)、前圧縮混合物を得た。
次に、該前圧縮混合物に、許容される崩壊時間を有する(規格は、圧縮錠の大き
さおよび力価によって変動する)好適な物理的強度の錠剤が得られるだけの力を
加えることで(通常は0.5〜2.5メートルトンの範囲)、圧縮を行った。力
価2mg、10mgおよび50mgの場合、錠剤を除塵し、水溶性ポリマーおよ
び顔料の水系分散液でフィルムコーティングした。
【0108】 乾燥細粒を用いた錠剤製造 別法として、乾燥粉末混合物を軽く力を加えることで圧縮し、再度粉砕して、
所定粒径の細粒を得る。次に該細粒をステアリン酸マグネシウムと混和し、上記
のように打錠する。
【0109】 実施例VIII 静脈投与製剤 一般的な静脈投与製剤法に従って、6−メチルスルフィニル−3−(2−フェ
ネチルアミノ)−1−(2−アミノ−6−メチル−5−メチルカルボキサミドメ
チルピリジニル)−ピラジノン・2トリフルオロ酢酸塩の静脈投与水系製剤を製
造した。
【0110】
【表6】 1N水酸化ナトリウムを用いて、溶液のpHを約3.9〜4.1に調節する。
【0111】 水系組成A〜Cの例としては以下のものがある。
【0112】
【表7】 各溶液について、1N水酸化ナトリウムを用いて、溶液のpHを約4.0に調節
した。 *遊離塩基0.50mg **遊離塩基0.25mg ***遊離塩基0.12mg
【0113】 グルクロン酸に代えて、静脈投与に好適なpH範囲で妥当な緩衝能力を有する
L−乳酸、酢酸、クエン酸またはいずれかの医薬的に許容される酸/共役塩基な
どの他の各種緩衝剤酸を用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 241/20 C07D 241/20 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CN,CU,CZ,EE, GD,GE,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KG,KR,KZ,LC,LK,LR,LT,LV ,MD,MG,MK,MN,MX,NO,NZ,PL, RO,RU,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,T R,TT,UA,US,UZ,VN,YU,ZA (72)発明者 スタントン,マシユー・ジー アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 (72)発明者 バラニ,シユアシユ・ケイ アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 Fターム(参考) 4C063 AA01 BB09 CC34 DD12 EE01 4C086 AA01 AA03 BC17 BC48 GA08 MA01 MA04 NA14 ZA54 ZC20

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式の構造を有する化合物または該化合物の医薬的に許容
    される塩。 【化1】 [式中、 Aは下記の基のいずれかから選択され; 【化2】 およびYは独立に、 水素、 C1−4アルキル、 C1−4アルコキシ、 C3−7シクロアルキル、 ハロゲンまたは トリフルオロメチルであり; Rは、 a)水素、 b)C1−4アルキル、 c)C1−4アルコキシ、 d)ハロゲン、 e)−OCHCF、 f)−OCHCN、 g)−COOH、 h)−OH、 i)−COOR(RはC1−4アルキルである)、 j)−CONR(RおよびRは独立に、水素またはC1−4アルキ
    ルである)、 k)−(CH1−4OH、 l)−CHNHC(O)CH、 m)−CHNHC(O)CF、 n)−CHNHSOCH、 o)−SONH、 p)−(CH1−4SONR、 q)−(CH1−4SO、 r)飽和であっても不飽和であっても良く、N、OおよびSからなる群から選
    択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜7員単環式または9〜10員二環式
    の複素環、 s)−ZCHCOH、 t)−ZCHCOCH、 u)−ZCH14、 v)−ZCHCO(CH1−3CH、 w)−Z(CHR1−3C(O)NR1011 (RはHもしくはC1−4アルキルであり、 R10およびR11は独立に、 i)水素、 ii)C3−7シクロアルキル、 iii)アリール、 iv)ヘテロアリール、 v)ヘテロシクロアルキル、 vi)−(CH1−2NCHCH、 vii)未置換であるかまたは1以上の 水酸基、 COOH、 アミノ、 アリール、 ヘテロアリールもしくは ヘテロシクロアルキル で置換されたC1−4アルキル であるか;または R10とR11が一体となって、未置換であるか水酸基、アミノもしくは
    アリールで置換されている4〜7員のシクロアルキル環を形成しており; ZはO、SまたはCHである) であり; Rは、 水素、 ハロゲン、 C1−4アルキル、 C1−4アルコキシ、 CF、 CNまたは CONH であり; Wは、 水素、 R、 ROCO、 RCO、 R(CHNHCOまたは (RCH(CHNHCO であり;nは0〜4であり; Rは、 a)R、 b)R(CHC(R12(mは0〜3であり、各R12は同一で
    も異なっていても良い)、 c)(R)(OR)CH(CH(pは1〜4である)、 d) 【化3】 (mは0〜3である)、 e)RC(R12(CH(mは0〜3であり;各R12は同一で
    も異なっていても良く;(R12はC3−7シクロアルキルによって表わさ
    れるCを有する環を形成していても良い)、 f)RCHC(R12(CH(qは0〜2であり;各R12
    同一でも異なっていても良く;(R12はC3−7シクロアルキルによって
    表わされるCを有する環を形成していても良い)、 g)(RCH(CH(rは0〜4であり;各Rは同一でも異な
    っていても良く;(RはC3−7シクロアルキル、C7−12ビシクロア
    ルキル、C10−16トリシクロアルキルによって表わされるCHを有する環ま
    たは飽和であっても不飽和であっても良いN、OおよびSからなる群から選択さ
    れる1〜3個のヘテロ原子を有する5〜7員の単環式もしくは二環式の複素環を
    形成していても良い)、 h)RO(CH(pは1〜4である)、 i)RCFC(R12、 j)(RCH)(RCH)CHまたは k)R(COOR13)(CH(rは1〜4である) であり; Rは、 a)フェニル(未置換であるかまたは1以上のC1−4アルキル、C1−4
    ルコキシ、ハロゲン、水酸基、COOH、CONH、CHOH、COR’
    で置換されており;R’はC1−4アルキルまたはSONHである)、 b)ナフチル、 c)ビフェニル、 d)飽和であっても不飽和であっても良い5〜7員単環式または9〜10員二
    環式の複素環もしくは非複素環(前記複素環は、N、OおよびSからなる群から
    選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;前記複素環もしくは非複素環は、未置
    換であるかまたはハロゲンもしくは水酸基によって置換されている)、 e)C1−7アルキル(未置換であるか、または1以上の 水酸基、 COOH、 アミノ、 アリール、 C3−7シクロアルキル、 CF、 N(CH、 −C1−3アルキルアリール、 ヘテロアリールもしくは ヘテロシクロアルキル によって置換されている)、 f)CF、 g)未置換またはアリールで置換されたC3−7シクロアルキル、 h)C7−12二環式アルキルまたは i)C10−16三環式アルキル であり; Rは、 a)YR15(YはOまたはS(O)であり;nは0、1もしくは2であり
    ;R15はH、C1−4アルキルもしくはC3−7シクロアルキルである)、あ
    るいは b)ハロゲン、CN、NまたはYR16で置換されたC1−4アルキル(Y
    はOまたはS(O)であり;nは0、1もしくは2であり;R16はH、C −4 アルキル、C3−7シクロアルキルもしくはアリールである) からなる群から選択され; R13は、 水素、 C1−4アルキル、 C3−7シクロアルキルまたは トリフルオロメチル からなる群から選択され; Xは 水素または ハロゲンであり; R12は、 a)水素、 b)フェニル(未置換であるかまたは1以上のC1−4アルキル、C1−4
    ルコキシ、ハロゲン、水酸基、COOH、CONHで置換されている)、 c)ナフチル、 d)ビフェニル、 e)飽和であっても不飽和であっても良く、N、OおよびSからなる群から選
    択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜7員単環式または9〜10員二環式
    の複素環、 f)C1−4アルキル(未置換であるか、または1以上の 水酸基、 COOH、 アミノ、 アリール、 ヘテロアリールもしくは ヘテロシクロアルキル によって置換されている)、 g)CF、 h)C3−7シクロアルキル、 i)C7−12二環式アルキルまたは j)C10−16三環式アルキル である。]
  2. 【請求項2】 Wが、未置換であるか1以上の 水酸基、 COOH、 アミノ、 アリール、 C3−7シクロアルキル、 CF、 N(CH、 −C1−3アルキルアリール、 ヘテロアリールまたは ヘテロシクロアルキル で置換されたC1−7アルキルであり; Xが水素であり; Aが、 【化4】 である請求項1に記載の化合物または該化合物の医薬的に許容される塩。
  3. 【請求項3】 Rが、 −CHOH、 −CHOCH、 −CHSCH、 −CHSPh、 −SCHまたは −S(O)CHである請求項2に記載の化合物または該化合物の医薬的に
    許容される塩。
  4. 【請求項4】 【化5】 【化6】 【化7】 からなる群から選択される請求項3に記載の化合物または該化合物の医薬的に許
    容される塩。
  5. 【請求項5】 治療上有効量の請求項1に記載の化合物を含む医薬組成物。
  6. 【請求項6】 患者における血栓形成を阻害する方法であって、請求項5に
    記載の組成物で患者を治療する段階を有する方法。
  7. 【請求項7】 哺乳動物においてトロンビンを阻害し、血栓形成を阻害し、
    血栓形成を治療し、あるいは血栓形成を予防する医薬品の製造における、請求項
    1に記載の化合物または該化合物の医薬的に許容される塩の使用。
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