JP2001518466A - トロンビン阻害薬 - Google Patents

トロンビン阻害薬

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JP2001518466A JP2000513836A JP2000513836A JP2001518466A JP 2001518466 A JP2001518466 A JP 2001518466A JP 2000513836 A JP2000513836 A JP 2000513836A JP 2000513836 A JP2000513836 A JP 2000513836A JP 2001518466 A JP2001518466 A JP 2001518466A
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Abstract

(57)【要約】 ヒトトロンビンを阻害し、(II)を含むような一般的構造(I)を有する化合物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) (背景技術) トロンビンは、前駆体であるプロトロンビンの形で血漿に存在するセリンプロ
テアーゼである。トロンビンは、溶液血漿蛋白であるフィブリノゲンを不溶性の
フィブリンに変換することで、血液凝固の機序において中心的役割を果たす。
【0002】 エドワーズら(Edwards et al., J.Amer.Chem.Soc. (1992) vol.114, pp.1854
-63)は、セリンプロテアーゼ類であるヒト白血球エラスターゼおよびブタ膵臓 エラスターゼの可逆的阻害薬であるペプチジルa−ケトベンゾオキサゾール類に
ついて記載している。
【0003】 欧州特許公開363284号には、基質ペプチドの切れやすいアミド基の窒素
原子が水素または置換カルボニル部分によって置き換わったペプチダーゼ基質の
類縁体について記載されている。
【0004】 オーストラリア特許公開86245677号にも、フルオロメチレンケトンま
たはa−ケトカルボニル誘導体などの活性化親電子ケトン部分を有するペプチダ
ーゼ阻害薬について記載されている。
【0005】 前記の刊行物に記載のトロンビン阻害薬は、アルギニンおよびリジンの側鎖を
有する。これらの構造は、他のトリプシン様酵素と比較してトロンビンに対して
示す選択性が低い。その中には、血圧降下の毒性および肝臓毒性を示すものもあ
る。
【0006】 欧州特許公開601459号には、N−[4−[(アミノイミノメチル)アミ
ノ]ブチル]−1−[N−(2−ナフタレニルスルホニル)−L−フェニルアラ
ニル]−L−プロリンアミドなどのスルホンアミド複素環系トロンビン阻害薬が
記載されている。
【0007】 WO 94/29336には、トロンビン阻害薬として有用な化合物が記載さ れている。
【0008】 (発明の開示) ヒトトロンビンを阻害し、下記の一般構造を有する化合物が開示される。
【0009】
【化11】
【0010】 例として下記の化合物がある。
【0011】
【化12】
【0012】 本発明には、医薬的に許容される担体中での本発明の化合物を含む、哺乳動物
における不安定狭心症、難治性狭心症、心筋梗塞、一過性虚血発作、心房細動、
血栓性卒中、塞栓性卒中、深部静脈血栓症、播種性血管内凝固、フィブリンの眼
球堆積および再疎通化血管の再閉塞もしくは再狭窄を予防もしくは治療する組成
物が含まれる。その組成物には、抗凝血剤、抗血小板剤および血栓溶解剤を含有
させることもできる。
【0013】 本発明は、医薬的に許容される担体中での本発明の化合物を含有する、哺乳動
物において血小板の損失を阻害し;血小板凝集物形成を阻害し;フィブリンの形
成を阻害し;血栓形成を阻害し;塞栓形成を阻害する組成物を含むものである。
その組成物には適宜に、抗凝血剤、抗血小板剤および血栓溶解剤を含有させるこ
とができる。該組成物は、血液、血液製剤または哺乳動物臓器に添加/投与する
ことで、所望の阻害を行うことができる。
【0014】 本発明にはさらに、哺乳動物における不安定狭心症、難治性狭心症、心筋梗塞
、一過性虚血発作、心房細動、血栓性卒中、塞栓性卒中、深部静脈血栓症、播種
性血管内凝固、フィブリンの眼球堆積および再疎通化血管の再閉塞もしくは再狭
窄を予防もしくは治療するための医薬品製造における本発明の化合物の使用も含
まれる。
【0015】 本発明はさらに、本発明の化合物を共有結合的または非共有結合的に表面に結
合させることで、哺乳動物における表面の血栓形成性を低下させる方法をも含む
ものである。
【0016】 (発明を実施するための最良の形態) 本発明の化合物は、下記の構造を有する化合物および該化合物の医薬的に許容
される塩である。
【0017】
【化13】
【0018】 式中、 nは0または1であり; Rは、 水素、 C1−6アルキル、 アリールC0−6アルキレン−、 C3−8シクロアルキルまたは −CH3−8シクロアルキル であり; Rは、 水素、 C1−6アルキルヒドロキシ、 C1−6アルキル、 −(CHSO(mは0〜6である)、 アリールC0−6アルキレン(アリールは未置換であるか、またはC1−4 アルキル、水酸基、C1−4アルコキシもしくはCFでモノ、ジ、トリもしく
はテトラ置換されている)、 −(CHSR(mは0〜6である)または C3−8シクロアルキル であり; Rは、 Boc、 −SO、 −SO−CH=CHR、 水素、 C1−6アルキル、 C3−8シクロアルキル、 R、 −C(O)Rまたは −SO であり; RはC1−6アルキルであるか、あるいは Rは、アリールC0−6アルキレン(アリールは未置換であるか、またはC 1−4 アルキル、水酸基、C1−4アルコキシ、ハロゲン、アミノもしくはCF でモノ、ジ、トリもしくはテトラ置換されている)、 Rは、 水素、 C1−6アルキル、 C3−8シクロアルキルまたは アリールC0−6アルキル である。
【0019】 ある種類の化合物および該化合物の医薬的に許容される塩では、化合物は下記
の構造を有する。
【0020】
【化14】 式中、Rは
【0021】
【化15】 である。
【0022】 この種類の化合物および該化合物の医薬的に許容される塩の下位分類では、R は水素、−CHOH、CH、−CHCHSCH、−CHCH
CHである。
【0023】 この下位分類の化合物および該化合物の医薬的に許容される塩の1群では、R は水素、
【0024】
【化16】 である。
【0025】 この種類の化合物の具体例を以下の表に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】 上記で示した化合物の医薬的に許容される塩も例として含まれる。
【0029】
【表3】
【0030】 本発明の化合物はキラル中心を有する場合があり、ラセミ体、ラセミ混合物お
よび個々のジアステレオマーまたはエナンチオマーとして得られる場合があるが
、それらの異性体はいずれも本発明に含まれる。本発明の化合物はまた、多形結
晶形を有する場合があるが、いずれの多形結晶形も本発明に含まれる。
【0031】 いずれかの構成要素または式Iにおいて何らかの変数が複数回存在する場合、
各個についてのそれの定義は、他の全てのものでの定義と独立である。さらに、
置換基および/または変数の組み合わせは、その組み合わせによって安定な化合
物が得られる場合にのみ許容されるものである。
【0032】 指定がない限り、本明細書で使用する場合の「アルキル」という用語は、別段
の断りがない限り炭素数1〜8の分岐および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基
を含むものである(Meはメチルであり;Etはエチルであり;Prはプロピル
であり;Buはブチルである)。「アルケニル」とは、別段の断りがない限り、
炭素原子数1〜8の分岐および直鎖の両方の不飽和脂肪族炭化水素基を含むもの
であり、例えばエテニル、プロペニルなどがある。「シクロアルキル」という用
語は、炭素原子数3〜8の環状飽和脂肪族炭化水素基を含む(例えば、「C3− シクロアルキル」とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シ
クロヘキシルおよびシクロヘプチルなどを含むものとする)。「C7−12二環
式アルキル」という用語は、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル(ノルボルニル)
、ビシクロ[2.2.2]オクチル、1,1,3−トリメチル−ビシクロ[2.
2.1]ヘプチル(ボルニル)などを含むものとする。本明細書で使用する場合
の「アリール」という用語は、指定のない限り、フェニルまたはナフチルなどの
安定な6〜10員の単環系または二環系を表す。該アリール環は未置換であって
も、1以上のC1−4低級アルキル;水酸基;アルコキシ;ハロゲン;アミノに
よって置換されていても良い。「ヘテロアリール」という用語は、O、Nまたは
Sから選択される1個もしくは2個のヘテロ原子を有する5〜7員の不飽和環を
指す。「アルコキシ」は、酸素架橋を介して結合した炭素原子数1〜8のアルキ
ル基を表す。本明細書で使用される「ハロ」という用語は、フッ素、塩素、臭素
およびヨウ素を意味する。「対イオン」とは、塩素イオン、臭素イオン、水酸イ
オン、酢酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、過塩素酸イオン、硝酸イオン、安
息香酸イオン、マレイン酸イオン、酒石酸イオン、ヘミ酒石酸イオン、ベンゼン
スルホン酸イオンなどの小型で1価の負電荷を有する化学種を表すのに用いられ
る。
【0033】 別段の断りがない限り、本開示を通して使用される標準的命名法では、指定さ
れた側鎖の末端部分を最初に記載し、次に結合箇所に向かって隣接する官能基部
分を記載する。例えば、「メチルカルボニルアミノ」で置換されたエチル置換基
は、下記のものである。
【0034】
【化17】
【0035】 本明細書で使用する場合の「複素環」という用語は、別段の断りがない限り、
安定な5〜7員の単環式もしくは二環式の複素環系または安定な7〜10員の二
環式複素環系を表し;該環は飽和でも不飽和でも良く;該環は炭素原子ならびに
N、OおよびSからなる群から選択される1〜3個のヘテロ原子から成り;該窒
素および硫黄ヘテロ原子は酸化されていても良く;窒素ヘテロ原子は4級化され
ていても良く;上記で定義のいずれかの複素環がベンゼン環に融合した二環基を
含むものである。特に有用なものとしては、1個の酸素もしくは硫黄;1〜4個
の窒素原子;あるいは1個もしくは2個の窒素原子との組み合わせで1個の酸素
もしくは硫黄を有する環がある。該複素環にはヘテロ原子または炭素原子が結合
して、安定な構造を形成しても良い。そのような複素環部分の例としては、ピペ
リジニル、ピペラジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキシピペリジニル、
2−オキソピロロジニル、2−オキソアゼピニル、アゼピニル、ピロリル、4−
ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、イ
ミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリ
ダジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾ
リジニル、モルホリニル、チアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、キヌ
クリジニル、イソチアゾリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、
ベンズイミダゾリル、チアジアゾイル、ベンゾピラニル、ベンゾチアゾリル、ベ
ンゾオキサゾリル、フリル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、チエ
ニル、ベンゾチエニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チ
アモルホリニルスルホンおよびオキサジアゾリルなどがある。モルホリノはモル
ホリニルと同義である。
【0036】 式Iの化合物の医薬的に許容される塩(水溶性もしくは油溶性もしくは分散性
の薬剤の形で)には、例えば無機もしくは有機の酸もしくは塩基から形成される
従来の無毒性の塩または4級アンモニウム塩が含まれる。そのような酸付加塩の
例としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香
酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、カン
ファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシ
ル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリ
ン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨ
ウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メ
タンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、
パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸
塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、
トシル酸塩およびウンデカン酸塩などがある。塩基塩には、アンモニウム塩;ナ
トリウム塩およびカリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩およびマグネ
シウム塩などのアルカリ土類金属塩;ジシクロヘキシルアミン塩などの有機塩基
との塩;N−メチル−D−グルカミン;ならびにアルギニン、リジンなどのアミ
ノ酸との塩などがある。さらに、メチル、エチル、プロピルおよびブチルの塩化
物、臭化物およびヨウ化物などの低級アルキルハライド;ジメチル硫酸、ジエチ
ル硫酸、ジブチル硫酸およびジアミル硫酸などのジアルキル硫酸;デシル、ラウ
リル、ミリスチルおよびステアリルの塩化物、臭化物およびヨウ化物などの長鎖
ハライド;ベンジルおよびフェネチルの臭化物などのアラルキルハライドその他
のような薬剤によって、含塩基性窒素基を4級化することができる。
【0037】トロンビン阻害薬−治療的使用 抗凝血療法は、各種血栓状態、特に冠動脈および脳血管の疾患の治療および予
防が適応である。当業者であれば、抗凝血療法が必要な状況は容易に理解できる
。本明細書で使用する「患者」という用語は、ヒトを含めた霊長類、ヒツジ、ウ
マ、畜牛、ブタ、イヌ、ネコ、ラットおよびマウスなどの哺乳動物を意味するも
のとする。
【0038】 トロンビン阻害は、血栓状態の患者の抗凝血療法においてだけでなく、保存全
血の凝集防止ならびに検査用もしくは保存用の他の生物検体での凝血防止などの
ために凝血阻害が必要ないかなる場合においても有用である。従って、トロンビ
ンを含有するまたはトロンビンを含有すると予想される媒体であって、例えば人
工血管、ステント、整形外科的補綴具、心臓補綴具および体外循環系からなる群
から選択される材料と哺乳動物血液との接触の場合のように、凝血を阻害するこ
とが望ましい媒体に、トロンビン阻害薬を加えるかまたは該媒体とトロンビン阻
害薬とを接触させることができる。
【0039】 本発明の化合物は、哺乳動物における静脈血栓塞栓症(例えば、剥離血栓によ
る静脈の血流障害もしくは閉塞;剥離血栓による肺動脈の血流障害もしくは閉塞
)、心原性血栓塞栓症(例えば、剥離血栓による心臓の血流障害もしくは閉塞)
、動脈血栓症(例えば、動脈によって血液供給される組織の梗塞を引き起こし得
る該動脈内での血栓形成)、アテローム性動脈硬化(例えば、不規則に分布した
脂質沈着物を特徴とするアテローム性動脈硬化)の治療または予防において、さ
らには血液と接触して血液を凝固させる医療機器の性向を低下させる上で有用で
ある。
【0040】 本発明の化合物によって治療もしくは予防することができる静脈血栓塞栓症の
例としては、静脈の血流障害;肺動脈の血流障害(肺塞栓症);深在静脈血栓症
;癌および癌の化学療法に関連する血栓症;蛋白C欠乏症、蛋白S欠乏症、抗ト
ロンビンIII欠乏症および因子Vライデン(Leiden)などの血栓形成性疾患に
固有の血栓症;全身エリテマトーデス(炎症性結合組織疾患)などの後天性血栓
形成性障害によって生じる血栓症などがある。静脈血栓塞栓症に関しても、本発
明の化合物は留置カテーテルの開通性維持に有用である。
【0041】 本発明の化合物によって治療もしくは予防することができる心原性血栓塞栓症
の例としては、血栓塞栓性卒中(脳への血液供給障害に関連する神経障害を起こ
す剥離血栓)、心房細動に関連する心原性血栓塞栓症(心腔上部筋原線維の急速
な不規則攣縮)、人工心臓弁などの補綴心臓弁に関連する心原性血栓塞栓症なら
びに心疾患に関連する心原性血栓塞栓症などがある。
【0042】 動脈血栓症の例としては、不安定狭心症(冠動脈起源の胸部における重度の収
斂性疼痛)、心筋梗塞(血液供給不足によって生じる心筋細胞の死)、虚血性心
疾患(血液供給の障害(動脈狭窄など)が原因の局所貧血)、経皮経管冠動脈血
管形成術時またはその後の再閉塞、経皮経管冠動脈血管形成術後の再狭窄、冠動
脈バイパス人工血管の閉塞および閉塞性脳血管疾患などがある。動脈血栓症に関
しても、本発明の化合物は、動静脈カニューレにおける開通性維持に有用である
【0043】 アテローム性動脈硬化の例としては、動脈硬化症などがある。
【0044】 血液と接触する医療機器の例としては、人工血管、ステント類、整形外科補綴
具、心臓補綴具および体外循環システムなどがある。
【0045】 本発明のトロンビン阻害薬は、錠剤、カプセル(それぞれ、徐放製剤または持
続性製剤を含む)、丸薬、粉剤、粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、懸濁液、シロ
ップおよび乳濁液などの経口製剤で投与することができる。同様に該化合物は、
静脈投与剤(ボラスまたは注入)、腹腔内投与剤、皮下投与剤または筋肉投与剤
の形で投与することができ、それら使用形態はいずれも医薬業界の当業者には公
知である。抗凝血剤としては、有効であるが無毒性の量の所望の化合物を用いる
ことができる。フィブリンの眼球堆積治療のためには、該化合物を眼内投与もし
くは局所投与しても、経口投与もしくは非経口投与しても良い。
【0046】 これらトロンビン阻害薬は、有効成分の徐放が行えるような形で製剤できるデ
ポー注射またはインプラント製剤の形で投与することができる。有効成分は、圧
縮してペレットまたは小円筒とし、デポー注射またはインプラントとして皮下ま
たは筋肉内に植え込むことができる。インプラントには、例えばダウ・コーニン
グ社(Dow-Corning Corporation)製造のシラスティック(Silastic)、シリコ ーンゴムその他のポリマーなどの生物分解性ポリマーまたは合成シリコーンのよ
うな不活性材料を用いることができる。
【0047】 当該トロンビン阻害薬はさらに、小単ラメラ小胞、大単ラメラ小胞および多ラ
メラ小胞などのリポソーム投与系の形で投与することもできる。リポソームは、
コレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリン類などの各種リ
ン脂質から形成することができる。
【0048】 当該トロンビン阻害薬はさらに、該化合物分子が結合した個々の担体としてモ
ノクローナル抗体を利用して投与することもできる。当該トロンビン阻害薬は、
標的捕捉性(targetable)医薬担体としての可溶性ポリマーと結合させることも
できる。そのようなポリマーには、ポリビニルピロリドン、ピラン共重合体、ポ
リヒドロキシ−プロピル−メタクリルアミド−フェノール、ポリヒドロキシエチ
ル−アスパルトアミド−フェノールまたはパルミトイル残基で置換されたポリエ
チレンオキサイド−ポリリジンなどがあり得る。さらに、当該トロンビン阻害薬
は、例えばポリ酢酸、ポリグリコール酸、ポリ酢酸とポリグリコール酸との共重
合体、ポリε−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル類、
ポリアセタール類、ポリジヒドロピラン類、ポリシアノアクリレート類およびヒ
ドロゲルの架橋もしくは両親媒性ブロック共重合体のような薬剤の徐放を行う上
で有用な種類の生物分解性ポリマーに結合させることができる。
【0049】 当該トロンビン阻害薬を用いる投与法は、患者の種類、動物種、年齢、体重、
性別および医学的状態;治療すべき状態の重度;投与経路;患者の腎機能および
肝機能;ならびに使用する特定の化合物または該化合物の塩などの各種要素に応
じて選択される。通常の技術を有する医師または獣医であれば、状態の進行を予
防、処置または停止させる上で必要な薬剤の有効量を容易に決定・処方すること
ができる。
【0050】 上記の効果を得るべく使用する場合の当該トロンビン阻害薬の経口用量は、約
0.01mg/kg/日〜約30mg/kg/日、好ましくは0.025〜7.
5mg/kg/日、より好ましくは0.1〜2.5mg/kg/日、最も好まし
くは0.1〜0.5mg/kg/日の範囲である(別段の断りがない限り、有効
成分の量は遊離塩基基準である)。例えば、体重80kgの患者には、約0.8
mg/日〜2.4g/日、好ましくは2〜600mg/日、より好ましくは8〜
200mg/日、最も好ましくは8〜40mg/日を投与することになろう。そ
こで、1日1回投与用に好適に調製された医薬品には、0.8mg〜2.4g、
好ましくは2mg〜600mg、より好ましくは8mg〜200mg、最も好ま
しくは8mg〜40mgが含まれることになると考えられ、例えば8mg、10
mg、20mgおよび40mgを含有させる。有利には、該トロンビン阻害薬は
、1日2回、3回または4回の分割用量で投与することができる。1日2回投与
の場合、好適に調製された医薬品には、0.4mg〜4g、好ましくは1mg〜
300mg、より好ましくは4mg〜100mg、最も好ましくは4mg〜20
mgが含まれることになると考えられ、例えば4mg、5mg、10mgおよび
20mgを含有させる。
【0051】 静脈投与では、患者には0.025〜7.5mg/kg/日、好ましくは0.
1〜2.5mg/kg/日、より好ましくは0.1〜0.5mg/kg/日を投
与できるだけの量で有効成分を投与することになると考えられる。そのような量
は、多くの好適な方法、例えば1回の長時間または1日数回で低濃度の有効成分
を大量に投与したり、例えば1日1回で短時間に高濃度の有効成分を低量にて投
与する等で投与することができる。代表的には、約0.01〜1.0mg/mL
(例:0.1mg/mL、0.3mg/mLおよび0.6mg/mL)の濃度を
有効成分を含む従来の静脈投与製剤を調製し、それを0.01mL/kg〜10
.0mL/kg(例:0.1mL/mg、0.2mL/mgおよび0.5mL/
mg)の1日量で投与することができる。1例を挙げると、有効成分濃度0.5
mg/mLの静脈投与製剤8mLを1日2回投与される体重80kgの患者は、
有効成分を1日当たり8mg投与されることになる。静脈投与で許容されるpH
範囲で妥当な緩衝能力を有するグルクロン酸、L−乳酸、酢酸、クエン酸または
医薬的に許容される酸/共役塩基を緩衝剤として用いることができる。選択にお
いては、薬剤の溶解度を考慮する必要がある。当業者であれば、投与する薬剤の
溶解度に応じて、製剤の適切な緩衝液およびpHを選択することは容易である。
【0052】 当該化合物はさらに、好適な経鼻媒体の局所使用により、あるいは当業者には
公知の経皮貼付剤の形を用いる経皮経路によって、経鼻製剤で投与することがで
きる。経皮投与系の形で投与するには当然のことながら、投与は、投与法を通じ
て間歇的ではなく連続的に行う。
【0053】 当該トロンビン阻害薬は代表的には、所期の投与形態、すなわち経口錠剤、カ
プセル、エリキシル剤、シロップなどに関して好適に選択され、従来の医薬実務
に適合する好適な医薬用の希釈剤、賦形剤または担体(本明細書では総称して「
担体」材料と称する)との混合で、有効成分として投与される。
【0054】 例えば、錠剤もしくはカプセルの形での経口投与の場合、活性薬剤成分を、ラ
クトース、デンプン、ショ糖、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マ
グネシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、マニトール、ソルビトール
などの経口用・無毒性で医薬的に許容される不活性の担体と組み合わせることが
でき;液体製剤での経口投与の場合、経口薬剤成分を、エタノール、グリセリン
、水などの経口用・無毒性で医薬的に許容される不活性担体と組み合わせること
ができる。さらに、所望もしくは必要に応じて、その混合物に、好適な結合剤、
潤滑剤、崩壊剤および着色剤を組み込むこともできる。好適な結合剤には、デン
プン;ゼラチン;グルコースもしくはβ−ラクトースなどの天然糖類;コーン甘
味剤;アカシア、トラガカントもしくはアルギン酸ナトリウムなどの天然および
合成のガム;カルボキシメチルセルロース;ポリエチレングリコール;ロウなど
がある。これら製剤で使用される潤滑剤には、オレイン酸ナトリウム、ステアリ
ン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリ
ウム、塩化ナトリウムなどがある。崩壊剤には、デンプンメチルセルロース、寒
天、ベントナイト、キサンタンガムなどがあるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0055】 当該トロンビン阻害薬の投与に好適な代表的な錠剤核は、以下の標準成分量で
構成されるが、これらに限定されるものではない。
【0056】未コーティング錠核における賦形剤についての組成範囲案
【0057】
【表4】
【0058】 マニトール、微結晶セルロースおよびステアリン酸マグネシウムは、別の医薬
的に許容される賦形剤に代えることができる。
【0059】 当該トロンビン阻害薬は、フィブリノーゲン受容体拮抗薬(例えば、不安定狭
心症の治療もしくは予防のため、あるいは血管形成術および再狭窄後の再閉塞を
予防するため)、アスピリンならびにヘパリンもしくはワーファリンなどの抗凝
血剤、プラスミノーゲン活性化剤またはストレプトキナーゼなどの血栓溶解剤等
(これらに限定されるものではない)の好適な抗血小板薬との併用で投与して、
各種血管病の治療において相乗効果を得るようにすることができるか;あるいは
抗高コレステロール血症薬などの脂質低下剤(例えば、ロバスタチン、シンバス
タチン(simvastatin)などのHMG CoAレダクターゼ阻害薬、HMG Co Aシンターゼ阻害薬等)と併用してアテローム性動脈硬化を治療もしくは予防す
ることができるか;あるいはインシュリン増感剤ならびに1)組織プラスミノー
ゲン活性化因子、ウロキナーゼ、プラスミンという1以上の蛋白のレベルおよび
/または活性を高め、ないしは2)プラスミノーゲン活性化因子抑制因子−1、
トロンビン活性化フィブリン溶解抑制因子およびフィブリノーゲンという1以上
の蛋白のレベルおよび/または活性を低下させる薬剤など(これらに限定される
ものではない)のプロ線維素溶解剤(profibrinolytic agents)のような(これ
らに限定されるものではない)抗アテローム成長効果を発揮する他の薬剤と併用
することもできる。
【0060】 例えば、冠動脈疾患を患う患者および血管形成術を受けた患者には、フィブリ
ノーゲン受容体拮抗薬とトロンビン阻害薬との併用が有効であると考えられる。
さらに当該トロンビン阻害薬は、組織プラスミノーゲン活性化因子介在の血栓溶
解性再潅流の有効性を高める。最初に、血栓形成後に当該トロンビン阻害薬を投
与することができ、後に、組織プラスミノーゲン活性化因子その他のプラスミノ
ーゲン活性化因子を投与する。
【0061】 他の好適な抗血小板薬、抗凝血薬または血栓溶解剤と併用する本発明のトロン
ビン阻害薬の代表的な用量は、別の抗血小板薬、抗凝血薬および血栓溶解剤との
併用を行わない場合に投与されるトロンビン阻害薬の用量と同じとすることがで
きるか、あるいは別の抗血小板薬、抗凝血薬および血栓溶解剤との併用を行わな
い場合に投与されるトロンビン阻害薬の用量より実質的に少なくすることができ
、それは患者の治療上のニーズによって決まる。
【0062】 以下の合成法を用いて、本発明の化合物を製造することができる。
【0063】 以下の実施例は、本発明者が意図する本発明をするためのものであり、本発明
の範囲または精神を限定するものと解釈すべきではない。
【0064】 本発明の化合物の形成に使用されるアミドカップリングは代表的には、ジシク
ロヘキシルカルボジイミドや1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)
カルボジイミドなどの試薬を用いるカルボジイミド法によって行われる。アミド
またはペプチド結合を形成する他の方法には、酸塩化物、アジド、混合無水物ま
たは活性化エステルを介した合成経路などがあるが、これらに限定されるもので
はない。代表的には、液相アミドカップリングを行うが、古典的なメリフィール
ド法による固相合成を代わりに用いることができる。1以上の保護基の付加およ
び脱離も代表的な方法である。
【0065】 本発明の化合物は、以下に示した一般的手順に従って製造することができる。
【0066】
【化18】
【0067】中間体の製造
【0068】
【化19】
【0069】 段階A
【0070】
【化20】
【0071】 N−t−Boc−L−Phe(10.6g、40.0mmol)のEtOAc
(350mL)溶液を−10℃とし、それにN−メチルモルホリン4.4mL(
40mmol)を加え、次にクロロギ酸イソブチル5.2mL(40mmol)
を加えた。得られた冷溶液を1時間攪拌してから、水100mLを加えて反応停
止した。有機相を回収し、脱水した(MgSO)。得られた混成無水物含有溶
液に、ピペットでCHエーテル溶液180mLを加え、全体を室温で2時
間攪拌した。Nで溶液をパージすることで過剰のジアゾメタンを除去してから
、溶媒を減圧下に除去した。得られた油状物を、EtN 6.8mL(48m mol)を含む純粋EtOH500mLに再度溶かした。混合物に、安息香酸銀
2.8g(12mmol)を注意深く加えたところ、Nが激しく発生した。得
られた黒色溶液を室温で2時間攪拌し、濃縮し、クロマトグラフィー精製(9:
1ヘキサン/EtOAc)を行って、所望のエステルI−1を黄色油状物として
得た。
【0072】 1H NMR(CDCl)d:7.2〜7.4(m、5H)、5.05(m、
1H)、4.19(q、J=7.2Hz、2H)、2.85(m、2H)、2.
43(m、2H)、1.40(s、9H)、1.25(t、J=7.2Hz、3
H)
【0073】 段階B
【0074】
【化21】
【0075】 I−1(1.5g、4.9mmol)のTHF(50mL)および水(50m
L)溶液に、LiOH・HO 1.05g(25mmol)を加え、混合物を 15時間攪拌してから、溶媒を減圧下に除去した。得られた塩を純粋EtOAc
100mLに再度溶かし、混合物を1 HCl 30mLで酸性とした。有機 相を分液し、ブラインで洗浄し、脱水し(MgSO)、濃縮して酸I−2を得
た。
【0076】 1H NMR(CDCl)d:7.2〜7.4(m、5H)、5.05(m、
1H)、4.19(m、1H)、2.80〜3.00(m、2H)、2.40〜
2.55(m、2H)、1.40(s、9H)
【0077】 段階C
【0078】
【化22】
【0079】 I−2(13.5g、48.3mmol)のTHF(300mL)溶液を0℃
とし、それにEtN 8.0mL(58.0mmol)を加え、次にジフェニ ルホスフィニッククロライド7.00mL(53.1mmol)を加えた。混合
物を45分間攪拌してから、4−アミノピリジン9.0g(96.7mmol)
を加えた。反応混合物を室温で3時間攪拌し、EtOAc 300mLで希釈し 、5%NaCO 50mLで反応停止した。有機相を分液し、飽和NHC lで洗浄し(50mLで3回)、脱水し(MgSO)、濃縮して、所望のアミ
I−3を得た。
【0080】 1H NMR(CDCl)d:8.65(bs、1H)、8.40(d、J=
6.8Hz、2H)、7.48(d、J=6.8Hz、2H)、7.2〜7.4
(m、5H)、5.15(bd、1H)、4.19(m、1H)、2.80〜3
.00(m、2H)、2.5〜2.57(m、2H)、1.40(s、9H)
【0081】 段階D
【0082】
【化23】
【0083】 I−3(14g、39.4mmol)のCHCl(90mL)溶液を0℃
とし、それにTFA 90mLを加えた。混合物を2時間攪拌し、濃縮して乾固 させた。得られた油状物をEtOAc 200mLに再度溶かし、5% Na
50mLで3回抽出した。有機相を脱水し(MgSO)、濃縮して、上 記アミンI−4を得た。
【0084】 1H NMR(CDCl)d:8.40(d、J=6.8Hz、2H)、7.
40(d、J=6.8Hz、2H)、7.1〜7.3(m、5H)、3.4(m
、1H)、2.85(m、2H)、2.60(m、2H)、2.35(m、1H
【0085】 段階E
【0086】
【化24】
【0087】 I−4(4.25g、16.7mmol)のTHF(300mL)溶液を0℃
とし、それに滴下漏斗によってLiAlH 100mLを注意深く加えた。混 合物を室温で20時間攪拌し、水10mL、15%NaOH 10mLおよび水 30mLを滴下することで(0℃で)反応停止した。反応混合物をEtOAc 200mLで希釈し、固体を濾去した。濾液を飽和酒石酸NaK(50mLで2
回)およびブラインで洗浄した。有機相を脱水し(MgSO)、濃縮して黄色
油状物を得た。それをクロマトグラフィー(NHで飽和した5%MeOH/C
HCl)精製して、上記のジアミンI−5を得た。
【0088】 1H NMR(CDCl)d:8.15(d、J=6.8Hz、2H)、7.
1〜7.3(m、5H)、6.40(d、J=6.8Hz、2H)、5.30(
bs、1H)、3.2〜3.4(m、2H)、3.15(m、1H)、2.80
(m、1H)、2.55(m、1H)、1.85(m、1H)、1.58(m、
1H)
【0089】実施例1
【0090】
【化25】
【0091】 段階1
【0092】
【化26】
【0093】 アミノエステルHCl塩2.5g(20mmol)のDCM(50mL)中混
合物に、EtN 2.8mL(20mmol)を加えることでグリシンメチル エステルを製造した。10分間攪拌後、ピリジン5.0mL(60mmol)を
加え、次にα−トルエンスルホニルクロライド2.85g(15mmol)を加
えた。反応混合物を1時間攪拌し、DCM 100mLで希釈し、水で反応停止 した。有機相を分液し、5% NaCO(10mLで3回)、1 HCl(
10mLで3回)およびブラインで洗浄した。有機相を濃縮することで粗エステ
ル(4.5g、18.5mmol)を得て、それをジオキサン21mLと水7m
Lに溶かし、それにLiOH・HO 3.0g(71.4mmol)を加えた 。この新たな反応混合物を室温で16時間攪拌し、濃縮し、1 HClによっ てpH=1の酸性とした。固体をEtOAcに溶かし、有機相を分液し、ブライ
ンで洗浄した。溶液を脱水・濃縮して、N−ベンジルスルホニルグリシン1−1 を白色固体として得た。
【0094】 1H NMR(DMSO−d)d:7.45(m、2H)、7.38(m、3
H)、6.80(bs、1H)、4.35(s、2H)、3.63(d、J=6
Hz、2H)
【0095】 段階2
【0096】
【化27】
【0097】 ジアミンI−5(140mg、0.62mmol)のDMF(2mL)溶液に
、N−α−トルエンスルホニルグリシン(1−1)140mg(0.62mmo
l)、HOBT 83mg(0.62mmol)、EDC 118mg(0.62
mmol)およびDIPEA 0.22mL(1.2mmol)を加えた。混合 物を室温で16時間攪拌し、濃縮し、クロマトグラフィー(NHで飽和した1
0%MeOH/CHCl)を行って、1−2を白色固体として得た。
【0098】 1H NMR(CDCl)d:8.15(d、J=6.8Hz、2H)、7.
1〜7.5(m、10H)、6.95(d、16Hz、1H)、6.40(d、
J=6.8Hz、2H)、5.20(bs、1H)、4.25(s、2H)、3
.51(s、2H)、3.0〜3.3(m、2H)、2.84(t、2H)、1
.85(m、1H)、1.58(m、1H)
【0099】 元素分析:C2428SO 計算値:C;63.69、H;6.24、N;12.38 実測値:C;63.42、H;6.24、N;12.17
【0100】実施例2
【0101】
【化28】
【0102】 4−クロロベンゼンスルホニルクロライドおよびグリシンメチルエステルを原
料として、実施例1に記載の方法と同様にして2−1を製造した。
【0103】実施例3
【0104】
【化29】
【0105】 3,4−ジクロロベンゼンスルホニルクロライドおよびグリシンメチルエステ
ルを原料として、実施例1に記載の方法と同様にして3−1を製造した。
【0106】実施例4
【0107】
【化30】
【0108】 2−ナフタレンスルホニルクロライドおよびグリシンメチルエステルを原料と
して、実施例1に記載の方法と同様にして4−1を製造した。
【0109】実施例5
【0110】
【化31】
【0111】 4−メトキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンスルホニルクロライドおよび
グリシンメチルエステルを原料として、実施例1に記載の方法と同様にして5− を製造した。
【0112】実施例6
【0113】
【化32】
【0114】 α−トルエンスルホニルクロライドおよびL−セリンメチルエステルを原料と
して、実施例1に記載の方法と同様にして6−1を製造した。
【0115】実施例7
【0116】
【化33】
【0117】 α−トルエンスルホニルクロライドおよびL−アラニンメチルエステルを原料
として、実施例1に記載の方法と同様にして7−1を製造した。
【0118】実施例8
【0119】
【化34】
【0120】 α−トルエンスルホニルクロライドおよびD−アラニンメチルエステルを原料
として、実施例1に記載の方法と同様にして8−1を製造した。
【0121】実施例9
【0122】
【化35】
【0123】 α−トルエンスルホニルクロライドおよびL−メチオニンメチルエステルを原
料として、実施例1に記載の方法と同様にして9−1を製造した。
【0124】実施例10
【0125】
【化36】
【0126】 N−α−トルエンスルホニル−L−メチオニンスルホンメチルエステルを原料
として、実施例1に記載の方法と同様にして10−1を製造した。
【0127】実施例11
【0128】
【化37】
【0129】 段階1
【0130】
【化38】
【0131】 3,4−ジクロロベンジルクロライド(4.3mL、31.1mmol)のM
eOHおよび水の1:1混合液(15mL)溶液に、Na4.9g(
31.1mmol)を加え、混合物を100℃で3時間加熱した。その後、溶液
を冷却して室温とし、16時間攪拌した。得られた粘稠固体をHOAc 7mL および水7mLで希釈して懸濁液を得た。塩素ガスを混合物に20分間吹き込み
、まだ不均一な混合物を1時間攪拌した。反応混合物をエーテル50mLで希釈
し、10%Na10mL、飽和NaHCO10mL、水10mLお
よびブライン10mLで洗浄した。有機相をMgSOで脱水し、濃縮して、所
望のスルホニルクロライド11−1を白色固体として得た。
【0132】 1H NMR(CDCl)d:7.60(d、J=2.2Hz、1H)、7.
58(d、J=7.8Hz、1H)、7.28(dd、J=2.2,7.8Hz
、1H)、4.80(s、2H)
【0133】 段階2
【0134】
【化39】
【0135】 アミノエステルHCl塩1.25g(10mmol)のDCM(25mL)中
混合物に、EtN 1.4mL(10mmol)を加えることでグリシンメチ ルエステルを製造した。10分間攪拌後、ピリジン2.5mL(30mmol)
を加え、次に3,4−ジクロロ−α−トルエンスルホニルクロライド(11−1 )2.33g(9.0mmol)を加えた。反応混合物を5時間攪拌し、DCM
100mLで希釈し、水で反応停止した。有機相を分液し、5% NaCO (10mLで3回)、1 HCl(10mLで3回)およびブラインで洗浄し た。有機相を濃縮することで粗エステル(1.9g、6.1mmol)を得て、
それをジオキサン30mLと水10mLに溶かし、それにLiOH・HO 1 .28g(30.5mmol)を加えた。この新たな反応混合物を室温で17時
間攪拌し、濃縮し、1 HClによってpH=1の酸性とした。固体をEtO Acに溶かし、有機相を分液し、ブラインで洗浄した。溶液を脱水・濃縮して、
N−(3,4−ジクロロベンジルスルホニル)グリシン11−2を白色固体とし
て得た。
【0136】 1H NMR(CDCl)d:7.65(s、1H)、7.42(d、J=7
.8Hz、1H)、7.38(d、J=7.8Hz、1H)、7.02(bt、
1H)、4.35(s、2H)、3.80(d、J=6Hz、2H)
【0137】 段階3
【0138】
【化40】
【0139】 ジアミンI−5(385mg、1.7mmol)のDMF(5mL)溶液に、
スルホニル化グリシン(11−2)506mg(1.7mmol)、HOBT 229mg(1.7mmol)、EDC 326mg(1.7mmol)および DIPEA 0.60mL(3.4mmol)を加えた。混合物を室温で16時 間攪拌し、濃縮し、クロマトグラフィー精製(NHで飽和した5%MeOH/
CHCl)を行って、11−3を白色固体として得た。
【0140】 1H NMR(DMSO−d)δ:8.05(d、J=6.8Hz、2H)、
7.1〜7.6(m、8H)、6.40(d、J=6.8Hz、2H)、5.2
5(bt、1H)、4.20(s、2H)、3.60(s、2H)、3.0〜3
.3(m、2H)、2.84(t、2H)、1.85(m、1H)、1.58(
m、1H)
【0141】 元素分析:C2426SOCl 計算値:C;55.28、H;5.03、N;10.74 実測値:C;55.58、H;5.17、N;10.68
【0142】実施例12
【0143】
【化41】
【0144】 4−クロロベンジルクロライドを原料とし、実施例11に記載の方法と同様に
して12−1を製造した。
【0145】実施例13
【0146】
【化42】
【0147】 4−トリフルオロメチルベンジルクロライドを原料とし、実施例11に記載の
方法と同様にして13−1を製造した。
【0148】実施例14
【0149】
【化43】
【0150】 4−トリフルオロメチルベンジルクロライドを原料とし、実施例11に記載の
方法と同様にして14−1を製造した。
【0151】 プロテイナーゼ阻害測定のためのin vitroアッセイ ヒトα−トロンビンおよびヒトトリプシンのアッセイを、0.05M TRI S緩衝液(pH7.4)、0.15M NaCl、0.1%PEG中25℃で行 った。トリプシンアッセイでは、1mM CaClも含有させた。
【0152】 p−ニトロアニリド(pna)基質の加水分解速度測定では、サーモマックス
(Thermomax)96ウェルプレート読取装置を用いて、p−ニトロアニリンの時 間依存的出現を測定した(405nmで)。sar−PR−pna(サルコシン
−Pro−Arg−p−ニトロアニリド)を用いて、ヒトα−トロンビン(K =125μM)およびヒトトリプシン(K=59μM)のアッセイを行った。
p−ニトロアニリド基質濃度は、8270cm−1−1の吸光係数を用いて、
342nmでの吸光度測定値から求めた。
【0153】 トロンビンの阻害度が高い強力な阻害薬(K<10nM)を用いたある種の
試験では、さらに感受性の高い活性アッセイを用いた。そのアッセイでは、蛍光
発生基質Z−GPR−afc(Cbz−Gly−Pro−Arg−7−アミノ−
4−トリフルオロメチルクマリン)(K=27μM)のトロンビン触媒加水分
解速度を、7−アミノ−4−トリフルオロメチルクマリン産生に関連する500
nm(400nmで励起)での蛍光増加から求めた。Z−GPR−afcのスト
ック液の濃度は、ストック液小分けサンプルのトロンビンによる完全な加水分解
で産生された7−アミノ−4−トリフルオロメチルクマリンの380nmでの吸
光度の測定値から求めた。
【0154】 活性のアッセイは、基質のストック液を10倍以上に希釈して、最終濃度≦0
.1Kとし、酵素または阻害薬と平衡となった酵素を含む溶液とすることで行
った。酵素と阻害薬との間で平衡を得るのに必要な時間は、対照実験で決定した
。阻害薬非存在下での生成物形成の初期速度(V)または阻害薬存在下での生
成物形成の初期速度(V)を測定した。競争的阻害があり、K/[S]、[
I]/eおよび[I]/e([S]、[I]およびeはそれぞれ、基質、阻害薬
および酵素の総濃度を表す)と比較して1が無視できるものと仮定すると、阻害
薬の酵素からの解離についての平衡定数(K)は、式1で示した[I]へのV /Vの依存性から得ることができる。
【0155】
【数1】
【0156】 このアッセイによって示された活性は、本発明の化合物が、不安定狭心症、難
治性狭心症、心筋梗塞、一過性虚血発作、心房細動、血栓性卒中、塞栓性卒中、
深部静脈血栓症、播種性血管内凝固、ならびに再疎通化血管の再閉塞もしくは再
狭窄を患う患者における各種状態を治療する上で、治療用有用であることを示し
ている。
【0157】 血栓性閉塞を測定するためのin vivo試験 クルツらの報告に記載の方法(Kurtz et al., Thrombosis Research, No.60,
p.269 (1990))に実質的に従った、以下に記載のラット塩化第二鉄アッセイを用
いた3−(2−フェニルエチルアミノ)−6−メチル−1−(2−アミノ−6−
メチル−5−メチレンカルボキサミドメチルピリジニル)−2−ピリジノンの試
験を行って、本発明のトロンビン阻害薬のin vivo活性を求めた。ジアル(dial )−ウレタン溶液(体重100g当たり0.1mLの腹腔内投与)により、雄ス
プレーグ・ドーリーラット(体重200〜350g)に麻酔を施し、長さ12イ
ンチのPE50管に連結されている23ゲージ針を用いて側部尾静脈にカニュー
レ挿管した。管を管アダプタによって三方弁に取り付けた。生理食塩水(対照)
または被験化合物のうちの適当な方を、尾静脈カテーテルから投与した。長さ0
.75インチのPE205管を用いて、気管開口術を行った。右頸動脈を露出さ
せ、直径1.3mmのドップラー流動プローブを血管に取り付けた。加熱灯を用
いて、体温を37℃に維持した。
【0158】 ラット6匹を、尾静脈を介して投与される生理食塩水または被験化合物の連続
静脈注入に無作為に割り付けた。被験化合物は、10μg/kg/分の速度で投
与した。投与注入を開始してから60分後に、35%FeClで飽和させた3
mm正方形のワットマン(Whatman)No.1濾紙を、流動プローブに対して遠 位の露出頸動脈に取り付けた。血栓閉塞が起こらなかった場合には、FeCl 投与後、さらに90分間投与注入を継続し(総注入期間150分)、あるいは血
管の血栓閉塞が起こってから30分後に注入を終了した。閉塞までの時間は、F
eCl投与から血管の血栓閉塞までの時間とした。試験終了後(閉塞を起こさ
なかった動物ではFeCl投与から90分後、あるいは血栓閉塞が起こってか
ら30分後)、心臓穿刺により、3.8%クエン酸ナトリウム0.3mL中に、
3mLの採血を行った。
【0159】実施例15 錠剤製造 活性化合物3−1をそれぞれ25.0、50.0および100.0mg含有す
る錠剤を、以下に記載のように製造する。
【0160】
【表5】
【0161】 活性化合物、セルロースおよびコーンスターチの一部を全て混和し、造粒して
、10%コーンスターチペーストを得る。得られる細粒を篩にかけ、乾燥し、残
りのコーンスターチおよびステアリン酸マグネシウムと混合する。次に、得られ
た細粒を打錠して、1錠当たり有効成分をそれぞれ25.0mg、50.0mg
および100.0mg含有する錠剤とする。
【0162】実施例16 錠剤製造 3−1錠剤の組成例を以下に示す。
【0163】
【表6】
【0164】 2mg錠、10mg錠および50mg錠は、ヒドロキシプロピルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび二酸化チタンの水系分散液でフィル
ムコーティングし、公称重量増2.4%とした。
【0165】 直接打錠による錠剤製造 活性化合物3−1、マニトールおよび微結晶セルロースを、指定の径(一般に
は250〜750μm)のメッシュスクリーンで篩い、好適な混合機で合わせた
。次に、得られる乾燥粉末混合物中に薬剤が均等に分散するまで、混合物を混合
した(通常15〜30分間)。ステアリン酸マグネシウムを篩にかけ、混合機に
加え、その後さらに混和して(代表的には2〜10分間)、前圧縮混合物を得た
。次に、該前圧縮混合物に、許容される崩壊時間を有する(規格は、圧縮錠の大
きさおよび力価によって変動する)好適な物理的強度の錠剤が得られるだけの力
を加えることで(通常は0.5〜2.5メートルトンの範囲)、圧縮を行った。
力価2mg、10mgおよび50mgの場合、錠剤を除塵し、水溶性ポリマーお
よび顔料の水系分散液でフィルムコーティングした。
【0166】 乾燥細粒を用いた錠剤製造 別法として、乾燥粉末混合物を軽く力を加えることで圧縮し、再度粉砕して、
所定粒径の細粒を得る。該細粒をステアリン酸マグネシウムと混和し、上記のよ
うに打錠する。
【0167】実施例17 静脈投与製剤 3−1の静脈投与製剤を、一般的な静脈投与製剤法に従って調製した。
【0168】
【表7】
【0169】 組成A〜Cの例としては以下のものがある。
【0170】
【表8】
【0171】 グルクロン酸に代えて、静脈投与に好適なpH範囲で妥当な緩衝能力を有する
L−乳酸、酢酸、クエン酸またはいずれかの医薬的に許容される酸/共役塩基な
どの他の各種緩衝剤酸を用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CN,CU,CZ,EE,GD,GE,H R,HU,ID,IL,IS,JP,KG,KR,KZ ,LC,LK,LR,LT,LV,MD,MG,MK, MN,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,US ,UZ,VN,YU (72)発明者 ネイラー−オルセン,アデル・エム アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 Fターム(参考) 4C055 AA01 BA01 CA01 DA52 DB02 DB10 4C086 AA01 AA02 AA03 BC17 MA01 MA02 MA04 NA14 ZA40 ZA54 ZC20

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の構造を有する化合物および該化合物の医薬的に許容さ
    れる塩。 【化1】 [式中、 nは0または1であり; Rは、 水素、 C1−6アルキル、 アリールC0−6アルキレン−、 C3−8シクロアルキルまたは −CH3−8シクロアルキル であり; Rは、 水素、 C1−6アルキルヒドロキシ、 C1−6アルキル、 −(CHSO(mは0〜6である)、 アリールC0−6アルキレン(アリールは未置換であるか、またはC1−4 アルキル、水酸基、C1−4アルコキシもしくはCFでモノ、ジ、トリもしく
    はテトラ置換されている)、 −(CHSR(mは0〜6である)または C3−8シクロアルキル であり; Rは、 Boc、 −SO、 −SO−CH=CHR、 水素、 C1−6アルキル、 C3−8シクロアルキル、 R、 −C(O)Rまたは −SO であり; RはC1−6アルキルであるか、あるいは Rは、アリールC0−6アルキレン(アリールは未置換であるか、またはC 1−4 アルキル、水酸基、C1−4アルコキシ、ハロゲン、アミノもしくはCF でモノ、ジ、トリもしくはテトラ置換されている)、 Rは、 水素、 C1−6アルキル、 C3−8シクロアルキルまたは アリールC0−6アルキル である。]
  2. 【請求項2】 下記の構造を有する請求項1に記載の化合物および該化合物
    の医薬的に許容される塩。 【化2】 [式中、Rは 【化3】 である。]
  3. 【請求項3】 Rが水素、−CHOH、CH、−CHCHSCH 、−CHCHSOCHである請求項2に記載の化合物および該化合物
    の医薬的に許容される塩。
  4. 【請求項4】 Rが水素、 【化4】 である請求項3に記載の化合物および該化合物の医薬的に許容される塩。
  5. 【請求項5】 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】 からなる群から選択される請求項4に記載の化合物および該化合物の医薬的に許
    容される塩。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の化合物および医薬的に許容される担体を含
    有する組成物。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の組成物を血液に加える段階を有する、血液
    でのトロンビン阻害方法。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の組成物を血液に加える段階を有する、血液
    での血小板凝集物形成の阻害方法。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載の組成物を血液に加える段階を有する、血液
    での血栓形成の阻害方法。
  10. 【請求項10】 フィブリノーゲン受容体拮抗薬とともに請求項1に記載の
    化合物を血液に加える段階を有する、血液での血栓形成の阻害方法。
  11. 【請求項11】 哺乳動物において血栓形成阻害、血栓形成予防、トロンビ
    ン阻害、フィブリン形成阻害および血小板凝集物形成阻害を行うための医薬品の
    製造での、請求項1に記載の化合物または該化合物の医薬的に許容される塩の使
    用。
  12. 【請求項12】 哺乳動物における静脈血栓塞栓症および肺塞栓症の治療ま
    たは予防方法であって、請求項6に記載の組成物を該哺乳動物に投与する段階を
    有する方法。
  13. 【請求項13】 深部静脈血栓症の治療または予防方法であって、請求項6
    に記載の組成物を該哺乳動物に投与する段階を有する方法。
  14. 【請求項14】 哺乳動物における心原性血栓塞栓症の治療または予防方法
    であって、請求項6に記載の組成物を該哺乳動物に投与する段階を有する方法。
  15. 【請求項15】 哺乳動物における血栓塞栓性卒中の治療または予防方法で
    あって、請求項6に記載の組成物を該哺乳動物に投与する段階を有する方法。
  16. 【請求項16】 哺乳動物における癌および癌化学療法に関連する血栓症の
    治療または予防方法であって、請求項6に記載の組成物を該哺乳動物に投与する
    段階を有する方法。
  17. 【請求項17】 哺乳動物における不安定狭心症の治療または予防方法であ
    って、請求項6に記載の組成物を該哺乳動物に投与する段階を有する方法。
  18. 【請求項18】 哺乳動物に対して請求項6に記載の組成物を投与する段階
    を有する、哺乳動物における心筋梗塞の治療または予防方法。
  19. 【請求項19】 哺乳動物に対して請求項6に記載の組成物を投与する段階
    を有する、哺乳動物における心房細動関連の心原性血栓塞栓症の治療または予防
    方法。
  20. 【請求項20】 哺乳動物に対して請求項6に記載の組成物を投与する段階
    を有する、哺乳動物における補綴心臓弁関連の心原性血栓塞栓症の治療または予
    防方法。
  21. 【請求項21】 哺乳動物に対して請求項6に記載の組成物を投与する段階
    を有する、哺乳動物における心疾患関連の心原性血栓塞栓症の治療または予防方
    法。
  22. 【請求項22】 哺乳動物に対して請求項6に記載の組成物を投与する段階
    を有する、哺乳動物におけるアテローム性動脈硬化の治療または予防方法。
  23. 【請求項23】 哺乳動物に対して請求項6に記載の組成物を投与する段階
    を有する、蛋白C欠乏症、蛋白S欠乏症、アンチトロンビンIIIおよび因子V
    ライデンなどの先天性血栓形成性疾患を有する哺乳動物における血栓症の治療ま
    たは予防方法。
  24. 【請求項24】 哺乳動物に対して請求項6に記載の組成物を投与する段階
    を有する、全身エリテマトーデスなどの後天性血栓形成性障害を有する哺乳動物
    における血栓症の治療または予防方法。
  25. 【請求項25】 哺乳動物に対して請求項6に記載の組成物を投与する段階
    を有する、哺乳動物における虚血性心疾患の治療または予防方法。
  26. 【請求項26】 血液と接触する機器の血液凝固傾向を低下させる方法であ
    って、該機器を請求項6に記載の組成物でコーティングする段階を有する方法。
  27. 【請求項27】 哺乳動物に対して請求項6に記載の組成物を投与する段階
    を有する、経皮経管冠動脈血管形成術時またはその後の哺乳動物における再閉塞
    の治療または予防方法。
  28. 【請求項28】 哺乳動物に対して請求項6に記載の組成物を投与する段階
    を有する、経皮経管冠動脈血管形成術後の哺乳動物における再狭窄の治療または
    予防方法。
  29. 【請求項29】 哺乳動物に対して請求項6に記載の組成物を投与する段階
    を有する、哺乳動物における冠動脈バイパス人工血管の閉塞の治療または予防方
    法。
  30. 【請求項30】 哺乳動物に対して請求項6に記載の組成物を投与する段階
    を有する、哺乳動物における閉塞性脳血管疾患の治療または予防方法。
  31. 【請求項31】 哺乳動物に対して請求項6に記載の組成物を投与する段階
    を有する、哺乳動物に挿管された動静脈カニューレにおける開通性維持方法。
  32. 【請求項32】 哺乳動物に対して請求項6に記載の組成物を投与する段階
    を有する、哺乳動物における留置カテーテルの開通性維持方法。
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