JP2002514399A - 遺伝子工学処理したストレプトマイセス・ガリレウス株由来のハイブリッドアントラサイクリン - Google Patents

遺伝子工学処理したストレプトマイセス・ガリレウス株由来のハイブリッドアントラサイクリン

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、突然変異したストレプトマイセス・ガリレウス(Streptomyces galilaeus)株DSM 11638における融合遺伝子のクローニングにより生じた新規ハイブリッドアントラサイクリンに関する。かかる株は、ストレプトマイセス・ガリレウス野生型(ATCC 31615)の突然変異誘発により得た。得られた化合物のアグリコン部分は、突然変異体に導入された遺伝子産物により生じた修飾アクラビノンであり、糖部分は、宿主株に由来するものであり、ロドサミン−2−デオキシフコース−2−デオキシフコースもしくは2−デオキシフコース−2−デオキシフコース−2−デオキシフコース、または、これらの二糖もしくは単糖形である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、ストレプトマイセス・ガリレウス(Streptomyces galilaeus)突然
変異株における融合遺伝子のクローニングにより生じる新規アントラサイクリン
に関する。得られた化合物のアグリコン部分は、突然変異体に導入した遺伝子に
より修飾が引き起こされた修飾アクラビノン(aklavinone)であり、糖部分は、
宿主株由来のものである。
【0002】 (発明の背景) アントラサイクリンは、主に二次代謝産物としてストレプトマイセス(Strept
omyces)種により産生され、抗腫瘍剤として大きな価値を有している。一般に、
アントラサイクリン分子は、アグリコン骨格および該骨格に結合している1個ま
たはそれ以上の糖部分からなる。アクラシノマイシンは、アグリコン部分として
アクラビノンを有しており、ロドサミン(アクラシノマイシンT)のような糖残
基を有する一群のアントラサイクリンであり、2−デオキシフコース(アクラシ
ノマイシンS)および第3の糖(もとは、ロジノース)を逐次的に結合すること
ができる。第3の糖残基の修飾は、一般的である。Okiら(1975)により、スト
レプトマイセス・ガリレウスからアクラシノマイシンA(AcmA)、B(Ac
mB)、およびY(AcmY)からなる最初のアクラシノマイシン複合体がまず
単離された。その後、アクラシノマイシンAであるアクラルビシンが癌の化学療
法において用いるための臨床試験を通過した。マイナーな修飾を有するアクラシ
ノマイシンを得るための研究が行われ、薬物開発のための新しい候補が見出され
た。これらの研究の間に、糖部分に修飾を有するストレプトマイセス・ガリレウ
ス突然変異株により産生された化合物が見出された(Matsuzawaら,1981)。
【0003】 アクラビノンおよびアミノ糖であるロドサミン(Rhn)からなるアクラシノ
マイシン(Acm)の一般式は、下記のとおりである:
【0004】
【化5】
【0005】 ここで、Rは、H、または単糖もしくは二糖部分である糖残基である。
【0006】
【表1】
【0007】 dFは、2−デオキシフコースであり、Cinは、シネルロースであり、Acu
は、アキュロースであり、Rhoは、ロドノースであり、Amiは、アミセトー
スである。
【0008】 さらに、アミノ糖部分を有しないアクラビノングリコシドが突然変異誘発処理
により得られたストレプトマイセス・ガリレウス株により産生された(Matsuzaw
aら,1981、およびYlihonkoら,1994)
【0009】 アクラルビシンと称されるアクラシノマイシンAは、癌の化学療法において用
いられるアクラシノマイシングループの唯一のメンバーである。主に、白血病の
ために用いられる。ダウノマイシングループを代表するアントラサイクリンであ
るドキソルビシンは、最も広範囲に用いられている細胞増殖抑制性抗生物質であ
り、かなり多くの種類の腫瘍に対して活性を示す。残念なことに、蓄積性心臓毒
性のような有害な副作用により、ドキソルビシンによる治療は、その効果にもか
かわらず中断させられる。一方、アクラルビシン治療においては、心臓毒性は、
一般的な副作用ではない。それにもかかわらず、充実性腫瘍に対する活性がない
ために、その使用は、主に白血病およびリンパ腫に限定されている。このため、
癌治療に最適なアントラサイクリンは、ドキソルビシンと同様の臨床適用性を有
するが、副作用は、むしろ、その作用形態に従って、アクラルビシンの副作用と
同様であるべきである。癌の化学療法の現況は、新しい細胞増殖抑制薬を開発す
るために、新しい分子を必要とし続けている。
【0010】 Matsuzawaら(1981)には、アクラビノン−ロドサミン−2−デオキシフコー
ス−2−デオキフコースの生産が記載されている。このアクラシノマイシンは、
ストレプトマイセス・ガリレウスATCC 31133株由来のストレプトマイ
セス・ガリレウス突然変異株7U−491および7N−1881から単離された
。同様に、該株7U−491および7N−1881は、アクラビノン−Rhn−
dFを産生し、さらに、7N−1881の培養物からアクラビノン−dF−dF
(MA144 U9)が得られた。
【0011】 (発明の概要) 本発明者らは、突然変異体に修飾アントラサイクリンを産生させるために、ス
トレプトマイセス・ガリレウス野生型株(ATCC 31615)を突然変異さ
せた。得られたストレプトマイセス・ガリレウス突然変異体をH075と命名し
、受託番号DSM 11638の下に、ドイツ国、ブラウンシュヴァイク、マシ
ェロダー・ヴェク・1ベーのドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニ
ズメン・ウント・ツェルクルツレン(Deutsche Sammlung von Mikroorganismen
und Zellkulturen)にて1997年6月30日にブダペスト条約の規則の下に寄託した
。ストレプトマイセス・ガリレウスH075自体は、主産生物としてアクラビノ
ン−ロドサミン−2−デオキシフコース−2−デオキシフコース(H075−1
a)を産生し、アミノグリコシドを有しないアントラサイクリンであるアクラビ
ノン−dF−dF−dF(H075−1d)を少量産生する。したがって、H0
75は、新規化合物であるアクラビノン−デオキシフコース−デオキシフコース
−デオキシフコースも産生するので、Matsuzawaら(1981)の産生性株とは異な
る。この突然変異株を、ノガラマイシン生合成のための既知の遺伝子(sno)
およびロドマイシン生合成のための既知の遺伝子(rdm)を発現するための宿
主株として用いて、新規ハイブリッドアントラサイクリンを産生した。ストレプ
トマイセス・ノガラター(S. nogalater)由来のsno1−3遺伝子は、C−9
のエチル基をアクラビノンのメチル基に置換させる。ストレプトマイセス・プル
プラセンス(S. purpurascens)由来のrdmBおよびE遺伝子は、各々、10
位および11位のヒドロキシル化を引き起こし、rdmC遺伝子産物は、アグリ
コン部分における10位を脱炭酸する。この結果、癌の化学療法において有用な
新規化合物が得られる。
【0012】 本発明の目的は、ノガラマイシン生合成のための遺伝子(sno)および/ま
たはロドマイシン生合成のための遺伝子(rdm)をストレプトマイセス・ガリ
レウス株に、好ましくは、H075突然変異体に形質転換することにより新規ハ
イブリッドアントラサイクリンを生成する方法である。
【0013】 ストレプトマイセス・ガリレウスH075において該遺伝子を発現させてアク
ラビノンにおける9位、10位および11位の置換基を変化させることにより生
成される化合物は、本発明に包含される。
【0014】 (発明の詳細な説明) 本発明の新規アントラサイクリンの産生のために宿主として用いられるストレ
プトマイセス・ガリレウス突然変異体H075(DSM 11638)は、アク
ラビノングリコシドの過剰産生性体(overproducer)である。該化合物について
の一般式IIは、下記のとおりである:
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】 ここで、R1は、CH2CH3またはCH3であり、R2は、COOCH3、Hまたは
OHであり、R3は、OHまたはHである。
【0018】
【表2】
【0019】 以下の記載において、当該化合物は、番号が上記R基に基づいて各アグリコン
に付与されており、小文字が式IIの糖部分を表す[a=Rhn−dF−dF;
b=Rhn−dF;c=Rhn;d=dF−dF−dF;e=dF−dF(Rh
n=ロドサミン、dF=デオキシフコース)]ように式IIに従って称される。
【0020】 宿主としてストレプトマイセス・ガリレウスH075を用いて得られた形質転
換株は、全部で5(糖部分)×11(アグリコン修飾)種類のアントラサイクリ
ンを産生する。
【0021】 本発明は、詳しくは、上記表1に記載した新規化合物H075−2a、b、c
、d、e、H075−3a、d、e、H075−4a、b、c、d、e、H07
5−5a、b、c、d、e、H075−6a、b、c、d、e、H075−7a
、b、c、d、e、H075−8a、b、c、d、e、H075−9a、b、c
、d、e、H075−10a、d、e、H075−11a、b、c、d、e、H
075−12a、b、c、d、e、特に、特許請求の範囲第1項記載の新規化合
物H075−2a、−2bおよび−2d;H075−3d;H075−4a;H
075−5e;H075−6bおよび−6c;H075−8a;H075−10
a;ならびにH075−11bおよび−11eに関する。
【0022】 本発明の化合物に関連する従来知られていた化合物(式IIに従って命名した
)は、 H075−1a(MA144 U1、Matsuzawaら,1981)、 H075−1b(AcmS、Okiら,1977)、 H075−1c(アクラビン、AcmT、Strelizら,1956)、 H075−1e(MA144 U9、Matsuzawaら,1981)、 H075−3b(オーラマイシン(auramycin)C、Hoshinoら,1982)、 H075−3c(オーラマイシンD、Hoshinoら,1982)、 H075−10b(ベタクラマイシン(bataclamycin)S、Yoshimotoら,198
4)および H075−10c(ベタクラマイシンT、Yoshimotoら,1984) である。
【0023】 本発明は、式IIで示される化合物の薬物開発を可能にする。本発明によれば
、本研究の化合物は、ダウノマイシンおよびアクラルビシンと比較してMES−
SAセルラインに対して活性である。同様に、マウスにおいてP388白血病細
胞を用いるイン・ビボ活性は、ダウノマイシンの該活性に匹敵した。イン・ビト
ロ細胞増殖抑制活性についての研究のために用いた腫瘍細胞パネルは、アグリコ
ン部分の置換基に依存したアクラシノマイシンまたはダウノマイシンに対する特
性を示している。これらの結果により、癌治療のための新規薬剤を見出し易くな
った。
【0024】 形質転換株により産生された化合物は、それらの化学構造のためにアクラルビ
シンよりも親水性である。このために、それらは、物理化学的特性においてアク
ラルビシンよりもドキソルビシンに似ている。ドキソルビシンは、アクラルビシ
ンとは異なるメカニズムで腫瘍細胞に対して作用する。これは、薬物−DNA−
酵素複合体を安定化して二重螺旋のDNA鎖のライゲーションを防止するトポイ
ソメラーゼIIの阻害剤であることが示唆されている。この結果、G2期で細胞
周期を停止させる。アクラルビシンは、トポイソメラーゼのDNAとの相互作用
を阻害すると推定されるが、メカニズムは、よくは知られておらず、当該化合物
は、細胞周期をG1期で停止させることが見出されている。本発明のハイブリッ
ドアントラサイクリンは、染色体複製の拘束点であるG1期で細胞周期を停止し
、アクラルビシンの作用と類似の作用形態を示すことが見出された。
【0025】 本発明の化合物は、アントラサイクリンのための遺伝子を発現することができ
るいずれもの微生物細胞において生成できる。ストレプトマイセス種は、本発明
の目的に有利であり、特定の具体例は、NTG(N−メチル−N'−ニトロ−N
−ニトロソグアニジン)によるストレプトマイセス・ガリレウスATCC 31
615野生型の突然変異誘発により得られる遺伝子工学処理されたストレプトマ
イセス・ガリレウスH075(DSM 11638)の使用からなる。
【0026】 ストレプトマイセスにおいて、アクラビノンの生合成は、ポリケチド経路を経
由して進行する。ポリケチドシンターゼ(PKS)により、ポリケチド骨格が形
成される。「最小PKS」を構成する3つの特異的な遺伝子産物は、ポリケチド
アッセンブリーにおいて用いられる開始ユニットの受け取りおよび伸長ユニット
(アセテート)の数を制御する。アグリコン生合成のための開始ユニットは、上
記構造の9位の置換基を決定する。プロピオネートが、R1がエチル基であるア
クラビノン生合成において開始物質として用いられることは、従前に知られてい
た。アセテートを用いてノガラマイシンの生合成経路を開始するので(Ylihonko
ら,1996)、このエチル基は、H075においてノガラマイシンのための最小P
KS遺伝子を発現することによりメチル基に変換できる。ノガラマイシン最小P
KSのための遺伝子(sno1−3)は、pSY21を得るためにSacI−B
glIIで制限された5.4kb DNAフラグメントとしてプラスミドpSY1
5(DSM 9436)から単離できる。該フラグメントは、ストレプトマイセ
ス種において複製するマルチコピープラスミドベクターにおいてクローン化され
る。
【0027】 アクラビノンにおける10位の置換基(基R2)は、カルボメトキシ基である
。この基は、エステラーゼの活性により、好ましくは、RdmCにより除去され
て、化合物H075−7、H075−8、H075−9およびH075−12(
2=H)が生成される。RdmCは、鋳型としてpJN028を用いてPCR
(ポリメラーゼ連鎖反応)法によりrdmC遺伝子を増幅し、増幅されたフラグ
メントをpIJ486に挿入してpRdm52を得ることにより得る。R2は、
RdmCおよびRdmBの同時作用によりヒドロキシル基に変換される。この場
合、rdmCの遺伝子産物は、カルボメトキシ基の除去を引き起こすが、rdm
Bは、R2をヒドロキシル基にするヒドロキシラーゼをコードしている。rdm
CおよびrdmBは、一緒にクローン化されて、カルボメトキシ基のヒドロキシ
ル基への変換を引き起こす。
【0028】 11−ヒドロキシル基(R3)は、ヒドロキシラーゼであるrdmE遺伝子産
物の作用により付加できる。遺伝子rdmEは、pJN018から得られ、これ
をpIJE486にクローン化して、pRdm51が得られる。発現ベクターp
IJE486においてクローン化された適切に融合された遺伝子は、遺伝子産物
の個々の活性に基づく修飾により、本発明の突然変異株H075に対して特徴的
な化合物の誘導体を生じる。発現構築物は、好ましくは、多量の組換えプラスミ
ドを得るためにストレプトマイセス・リビダンス(S. lividans)TK24にお
いて構築され、用いた他のストレプトマイセス・ガリレウス株よりも高い形質転
換頻度を示すストレプトマイセス・ガリレウスH039に導入される。さらに、
該遺伝子の組み合わせを有するプラスミドがH039から単離され、ストレプト
マイセス・ガリレウスH075に導入され、上記一般式IIで示される化合物が
産生される。関連するプラスミドおよび遺伝子を表2に示す。
【0029】
【表3】
【0030】 一般式(II)で示されるアントラサイクリンは、表2に挙げたプラスミドを
0有する株であるH075クローンの発酵により生成される。該株は、H075
−pJN028、H075−pSY21、H075−pSYR1、H075−p
SYR2、H075−pSYR3、H075−pSYR4、H075−pSYR
5、H075−pRdm51、H075−pRdm52、H075−pRdm5
3およびH075−pRdm54である。生成されたアントラサイクリンは、有
機溶媒で、好ましくは、ジクロロメタン:メタノール溶液を用いて抽出すること
により単離される。目的のアントラサイクリンは、二段階でカラムクロマトグラ
フィーにより混合物から分取される。精製した化合物の細胞増殖抑制活性は、イ
ンビトロで腫瘍細胞を用いて、および、インビボで白血病モデルにおいて研究さ
れる。
【0031】 以下に、本発明の詳しい具体例を(i)ストレプトマイセス・ガリレウス野生
型(ATCC 31615)の突然変異誘発の実施、(ii)アグリコンの修飾
を引き起こすためのプラスミドの構築、(iii)H075クローンを得るため
のプラスミドのストレプトマイセス・ガリレウスH075への導入、(iv)H
075クローンにより生成した化合物の単離、クローン化された遺伝子により引
き起こされた各修飾を示す該化合物についての精製および同定工程、および(v
)インビトロおよびインビボでの細胞毒性活性の測定からなる実施例として記載
する。
【0032】 実験 使用材料 細菌株: ストレプトマイセス・ガリレウスATCC 31615は、アクラシノマイシ
ンを産生する。ここでは、該株をNTG−突然変異誘発のために野生型として用
いた。
【0033】 ストレプトマイセス・ガリレウスH039(PCT出願公開WO 96/10581)は
、アクラビノングリコシドを産生する。ここでは、H075よりも高い形質転換
頻度のために中間株として用いる。
【0034】 ストレプトマイセス・リビダンスTK24(PCT出願公開WO 96/10581)は
、アントラサイクリンを産生しない。これは、クローニングにおいて第一宿主と
して用いられる無制限−修飾株である。
【0035】 プラスミド: 下流にクローン化された遺伝子の構成的な発現を可能にするプロモーターであ
るermE(Bibbら,1985)を、一般に用いられるストレプトマイセスクローニ
ングベクターであるpIJ486およびpIJ487[Wardら,1986;イギリス
国、ジョン・イネス・センター(John Innes Centre)のHopwood教授から入手し
た]のMCS(マルチクローニング部位)に挿入し、プラスミドpIJE486
またはpIJE487を得た。
【0036】 プラスミドpSY15は、ストレプトマイセス・リビダンスDSM 9436
に含まれ、該プラスミドは、ベクターpIJ486中にストレプトマイセス・ノ
ガラター由来のノガラマイシンクロモフォアに対する遺伝子を含有する。pSY
15は、PCT出願公開WO 96/10581に詳細に記載されている。
【0037】 pSY21は、pIJ486中にpSY15からの3.5kb SacI−Bg
lII DNAフラグメントをサブクローニングすることにより得た(Ylihonko
ら,1996)。
【0038】 EB3は、pIJ486中に挿入されたRdm6(PCT出願公開WO92/16629
)の6kb EcoRI−BamHIフラグメントを含有するプラスミドである
。該挿入体は、11−ヒドロキシラーゼに対する遺伝子、10−デメチラーゼに
対する遺伝子、10−ヒドロキシラーゼに対する遺伝子、アミノメチラーゼに対
する遺伝子(rdmD)およびシクラーゼに対する不完全遺伝子(rdmA)を
含有する。最後の2つの遺伝子、rdmDおよびrdmAは、アクラビノン修飾
に関与しない。
【0039】 pJN028は、遺伝子rdmB、C、D用の発現構築物である。2.8kb
StyIフラグメントをpIJE487中にクローン化した(Niemi および Man
tsala,1995)。
【0040】 pJN018は、pIJ487中にクローン化されたEB3の2.7kb Pp
uMI−BamHIフラグメントを含有するプラスミドである。ライゲーション
のために、平滑末端を用いた。該挿入体は、11−ヒドロキシラーゼに対する完
全遺伝子を含有する(Niemi および Mantsala,1995)。
【0041】 栄養培地および溶液
【0042】 NTG(N−メチル−N'−ニトロ−N−ニトロソグアニジン)(シグマ(S
IGMA)) DMSO 1ml当たり50μgのチオストレプトン(シグマ)貯蔵溶液。
【0043】 TSB(トリプトン−大豆ブロス) 1リットル当たり:オキソイド(Oxoid)トリプトン−大豆ブロス粉末30g
。 ISP4 Bacto ISP培地4、ディフコ(Difco);37g/リットル
。 E1 1リットル当たり:グルコース20g、デンプン20g、ファーマメデ
ィア(Farmamedia)5g、酵母エキス2.5g、K2HPO4・3H2O 1.3g、
MgSO4・7H2O 1g、NaCl 3g、CaCO3 3g。1リットルになる
まで水道水を添加し、pHを7.4に調節する。
【0044】 実施例1 ストレプトマイセス・ガリレウスATCC 31615の突然変異
誘発および該突然変異株の特徴付け 突然変異誘発のために、ストレプトマイセス・ガリレウスATCC 3161
5を、250mlのエルレンマイヤーフラスコ中、TSB培地50mlで培養し
た。突然変異誘発のための全てのフラスコには、培養の間、菌糸を分散させるた
めに瓶の底に糸を入れた。該株の培養は、振盪器中、30℃、330rpmで2
日間行った。培養物1mlを、さらに、TSB 50mlを入れた次の瓶に接種
し、培養を1日間(30℃、330rpm)続けた。この若い培養物を2%Na
OHでpH8.5に調節し、NTG 800μg/mlを添加して、37℃で20
分間、細胞に作用させた。株の突然変異誘発培養物を2つの管に分け、300r
pmで10分間遠心分離した。合わせたペレットを用いて、TSB培地50ml
に接種した。30℃、330rpmで1日間培養した後、全培養物を遠心分離し
、TSB培地10mlに懸濁した。細胞懸濁液の力価は、ISP4平板上で、適
当な希釈物、例えば、1:10希釈物を平板培養することにより測定した。突然
変異誘発培養物のコロニーを野生型のコロニーと比較し、野生型とは異なった特
徴を示しているものをさらなる特徴付けのために選択した。
【0045】 突然変異体のうちの1つをH075と命名した。寒天プレート上に深い黄色で
出現したので、野生型ストレプトマイセス・ガリレウスATCC 31615と
は異なるものであった。野生型と異なる他の特徴は、見出されなかった。
【0046】 選択した突然変異体をE1培地60ml中で4日間(28℃、330rpm)
培養した。1Mリン酸緩衝液250μlをE1培養物250μlに添加し、該ペ
レットを遠心分離により上清から分取した。該ペレットを、室温で1時間振盪す
ることにより、トルエン−メタノール(1:1)500μlにより抽出した。リ
ン酸緩衝液250μlを添加し、遠心分離することにより、有機相を水から分取
した。有機相の10μl試料をTLC(薄層クロマトグラフィー)プレート(キ
ーゼルゲル(Kieselgel)60、メルク(Merck))上に適用し、トルエン:酢酸
エチル:メタノール:ギ酸(50:50:15:3)により展開させた。該突然
変異株の培養物から得られた主要化合物からは、0.016のRf値が得られ、
一方、野生型の主要化合物からは、各々、アクラシノマイシンA、YおよびBを
示す0.11、0.13および0.23のRf値が得られた。加水分解フラクショ
ンから得られたアクラビノンの量と比較したアクラビノングリコシドの合計量は
、野生型により産生されたものの少なくとも5倍であった。
【0047】 実施例2 アクラビノン修飾を引き起こすプラスミドの構築およびプラスミド
のH075への形質転換
【0048】 2.1 一般的な方法 H075産生物のアグリコン部分であるアクラビノンの修飾を引き起こすプラ
スミドを表2に挙げる。該遺伝子の供給源として用いたプラスミドは、「使用材
料」の項において上記している。該プラスミドを関連するストレプトマイセス・
リビダンスTK24株から単離し、好都合な制限部位を用いて遺伝子融合を行っ
た。製造者の指示に従ってMBIファーメンタス(Fermentas)の制限酵素を用
いて消化を行った。平滑末端ライゲーションのために、挿入体および適当な制限
酵素で消化したベクターを、製造者により推奨された条件を用いて5'−付着末
端の充填を行い得るようにヌクレオチドの存在下においてクレノウ(Klenow)ポ
リメラーゼ(ウィスコンシン州マディソンのプロメガ・コーポレーション(Prom
ega Corp.))で処理した。該ベクターをCIAP(ウシ腸アルカリホスファタ
ーゼ(Calf Intestinal Alkaline Phosphatase)、プロメガ(Promega))で処
理して、5'−末端からホスフェートを除去し、ベクター分子の分子内閉鎖を防
止した。ライゲーションは、製造者の指示に従って、T4 DNAリガーゼ(プ
ロメガ)により行った。
【0049】 2.2 プラスミド構築 pRdm51: 11位でアクラビノンのヒドロキシル化を引き起こす遺伝子
(rdmE)をpJN018から誘導した。プラスミドpJN018をBamH
I制限酵素で消化し、pIJE486のBamHI部位でライゲートした。Xh
oIを用いてermEプロモーターと平行な配向を確認して、2.2kbおよび
7kbのフラグメントを得た。
【0050】 pRdm52は、PCR法によりEB3からの900bp DNAフラグメン
トを増幅することにより作製した。増幅領域と隣接するヌクレオチド配列は、5
'−ACATGTCCGAACGCATCGTGCCG−3'および5'−AGC
AGCGGGCGGGAGAGACGATG−3'であった。BamHIおよび
XbaIについての制限部位を、増幅した領域の末端に導入し、該フラグメント
を決定された配向でpIJE487にクローン化した。
【0051】 pRdm53: pJN018をBamHIで消化し、その2.8kbフラグ
メントの末端を平滑化した。該フラグメントを平滑末端化pRdm52(クレノ
ウ酵素で処理したHindIII部位)においてクローン化した。
【0052】 pRdm54: BglIIで消化することによりEB3から6kb DNA
フラグメントを分取し、該フラグメントをpIJE486のBamHI部位にク
ローン化した。ermEプロモーター下での発現のために遺伝子の配向を決定す
るために、MluI部位を用いた。
【0053】 pSYR1: pSY21においてpJN018からの11−ヒドロキシラー
ゼに対する遺伝子を有するDNAフラグメントをサブクローニングすることによ
り、アクラビノンの9位および11位で修飾を引き起こすプラスミドを構築した
。pJN018をEcoRIおよびHindIIIで消化し、5'−末端をクレ
ノウポリメラーゼにより平滑化した。該2.9kbフラグメントをpSY21の
平滑化XbaI部位にライゲートした。rdmEの発現は、それ自体のプロモー
ターにより促進されたので、クローン化したフラグメントの配向は、重要ではな
かった。
【0054】 pSYR2: EcoRI−HindIIIによりプラスミドpRdm52か
ら1.2kb DNAフラグメントを消化した。該フラグメントを平滑末端として
pSY21にクローン化した。
【0055】 pSYR3: 3kb EcoRI−HindIIIフラグメントを平滑末端
ライゲーションとしてpSY21においてクローン化した。
【0056】 pSYR4: pRdm54をBglIIで消化し、ermEプロモーターを
含有する6.2kb DNAフラグメントを、XbaIで消化し、クレノウポリメ
ラーゼにより平滑末端化したpSY21中にライゲートした。
【0057】 pSYR5: pRdm53からの3kb BglIIフラグメントを、pS
Y21の平滑末端化XbaI部位においてクローン化した。
【0058】 2.3 形質転換プロトコール ライゲーション混合物をプロトプラスト形質転換によりストレプトマイセス・
リビダンスTK24に導入し、該プラスミドをミニプレップ(miniprep)法(Ho
pwoodら,1985)により確認した。いくつかのプラスミドについて、適当な制限
部位を用いて、配向が、ermEプロモーターから下流に向かうことを確認した
【0059】 適切なプラスミド構築物をTK24から単離し、ストレプトマイセス・ガリレ
ウスH039に導入した。ストレプトマイセス・ガリレウス株のプロトプラスト
形質転換のために用いた技法は、PCT出願公開WO96/10581に記載されている。
H039中で増幅した該プラスミドを、次いで、ストレプトマイセス・ガリレウ
スH075に導入して、特徴的なアントラサイクリンのための修飾反応を生じた
。11種類の形質転換株「H075クローン」が得られ、これらをH075−p
JN028、H075−pSY21、H075−pSYR1、H075−pSY
R2、H075−pSYR3、H075−pSYR4、H075−pSYR5、
H075−pRdm51、H075−pRdm52、H075−pRdm53お
よびH075−pRdm54と命名した。
【0060】 実施例3 ストレプトマイセス・ガリレウスH075クローンにより蓄積され
た化合物の産生、単離および精製
【0061】 3.1 アントラサイクリン産生のための培養条件 チオストレプトン(10μg/ml)で補足したE1培地60mlを含有する
250mlのエルレンマイヤーフラスコ2個にH075クローンの平板培養物を
接種した。4〜5日後、該フラスコを用いて、チオストレプトン(10μg/m
l)で補足したE1培地13リットルを含有するバイオスタット(Biostat)発
酵容器に接種し、発酵を4〜6日間行った(330rpm、30℃、通気速度1
3リットル/分)。
【0062】 3.2 アントラサイクリンの単離および精製 発酵ブロス(13リットル)を1Mリン酸緩衝液でpH7.0に調節し、遠心
分離により菌糸をブロスから分取した。菌糸を2回メタノール(2×1リットル
)で抽出した。メタノール抽出物を上清と合わせ、混合物をpH7.5でジクロ
ロメタン/メタノール(3:1)で2回抽出した。合わせた有機相を真空濃縮し
、粘性残留物をクロロホルム:酢酸(99:1)に溶解し、シリカフラッシュカ
ラム(5cm)に負荷した。該カラムをメタノールの漸増する直線勾配液で展開
した。純粋なフラクションを合せ、pH7.0のリン酸緩衝液で中和し、水で2
回洗浄した。ロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。残留物を酢酸エチル
に溶解し、ヘキサンを用いて沈殿させた。沈殿した固体を真空下で乾燥させた。
【0063】 3.3 新規化合物の構造 NMRスペクトルから収集したデータに従って、純粋なアントラサイクリンの
構造を決定した。NMRデータのシグナルを表3〜6に示す。図1および図2に
は、H075−4aの1H−NMRおよび13C−NMRスペクトルを示す。得ら
れたシグナルをH075産生物アクラビノン−Rhn−dF−dFから得たシグ
ナルと比較し、この差異から新規化合物の構造解明を推定した。
【0064】 アントラサイクリンの構造は、表3〜6に示されたNMRデータから推定した
【0065】
【表4】
【0066】
【表5】
【0067】
【表6】
【0068】
【表7】
【0069】
【表8】
【0070】
【表9】
【0071】
【表10】
【0072】 分子の個々の変化は、以下のとおりNMRスペクトル(上記表3、4、5およ
び6)の変化として示された。
【0073】 アグリコン部分の変化: R9: R9でのメチルは、エチル側鎖により生じる1.3−1.8ppmでの連
結した多重項および三重項1ppmの代わりに1.20−1.35ppmでの水素
3個の一重項を示す。
【0074】 R10: R10での置換基の除去は、炭素スペクトルにおけるC−15およびC
−16の欠損シグナルおよびメトキシ基からの欠損一重項として示される。脱カ
ルボキシル化化合物(H075−7、8、9および12)は、CH2基により生
じる二重の二重項および二重項を示し、ヒドロキシル化化合物(H075−2、
6、10および11)は、4.5−4.8ppmでの水素1個の一重項を示す。
【0075】 R11: 11位のヒドロキシル化は、H−11の欠損シグナルとして示される
【0076】 糖部分の変化: 中性グリコシドは、C3の基N(CH3)2により生じる6Hの欠損一重項のため
に同定される。
【0077】 該単糖類および二糖類は、三糖類からのスペクトルと比較し、第1の糖として
ロドサミンまたはデオキシフコースのいずれかを有することが見出され、全ての
場合、第2の糖は、二糖類においてデオキシフコースであることが見出された。
【0078】 化合物H075−8a、−2b、−2a、−3d、−4a、−11b、−5e
、−2d、−11e、−6b、−6c、および−10aは、これらの基準に従っ
て、式IIで示される化合物と同定された。
【0079】 実施例4 インビトロでの細胞毒性活性 4.1 新規化合物のインビトロ・スクリーニング 4.1.1 細胞培養物 新規アントラサイクリンの細胞毒性を2つのセルライン:ヒト子宮肉腫MES
−SA(CRL−1976;アメリカ合衆国、メリーランド州、ロックヴィルの
アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC))およびMES−
SA/Dx5(CRL−1977;アメリカ合衆国、メリーランド州、ロックヴ
ィルのATCC)を用いてインビトロで試験した。MES−SA/Dx5は、濃
度が漸増するドキソルビシン中でMES−SA細胞を増殖させることにより開発
された(Harker および Sikic,1985)。選択された変異株は、ドキソルビシン
に対して100倍の耐性を有し、また、いくつかの他の細胞毒性薬剤に対して顕
著な交差耐性を示す(多剤耐性、MDR)。
【0080】 単層培養物を、10%FBS(ウシ胎児血清、ギブコ・ビーアールエル(Gibc
o BRL))で補足したL−グルタミン(ギブコ・ビーアールエル)を有するマッ
コイの5A培地(McCoy's 5A medium)中で増殖させた。抗生物質は、全く添加
しなかった。耐性が少なくとも20継代の間安定であるので、MES−SA/D
x5細胞は、アントラサイクリン選択なしで増殖させた(HarkerおよびSikic,1
985)。細胞を5%CO2を用いて37℃に維持し、3−5日ごとに継代培養した
【0081】 4.1.2 細胞毒性アッセイ 96ウエルのマイクロタイタープレート(透明な底を有する無菌の白色プレー
ト、アメリカ合衆国、マサチューセッツ州、ケンブリッジのコーニング・コース
ター・コーポレイション(Corning Costar Corporation))中で細胞毒性試験を
行った。アントラサイクリンをエタノール10μl中で該プレートにピペットで
加え、対照プレートのためには純粋なエタノールを用いた。ダウノルビシンおよ
びアクラルビシンを陽性対照として用いた。エタノールを蒸発させた後、細胞を
適当な培地100μl中で該プレート中に接種した。ウエル当たりの接種細胞の
数は、MES−SAについては2500個、MES−SA/Dx5については3
000個、LL/2については3000個、B16−F0およびB16−F1に
ついては2000個、KLN−205については2000個、ならびに、MLT
C−1については8000個であった。5%CO2を用いて37℃で3日間細胞
をインキュベートした後、細胞のATP含有量を測定した。
【0082】 4.1.3 ルミネッセンスATP検出 プレートをひっくり返して増殖培地を取り出し、ATP抽出試薬ソマライゼ(
Somalyze)200μlをウエルに添加した。次いで、プレートを室温で30分間
インキュベートした。22℃でルミノスキャン・ルミノメーター(Luminoskan l
uminometer)(フィンランド国、ヘルシンキのラブシステムズ・オサケ・ユキチ
ュア(Labsystems Oy))を用いてATP測定を行った。ルシフェリンおよびル
シフェラーゼを含有するATPモニタリング試薬20μlを分注し、各ウエルに
ついて、2秒の遅延時間を有する10秒の積分測定(integral measurement)を
行った。用いた全ての試薬は、フィンランド国、トゥルクのバイオ−オービット
・オサケ・ユキチュア(Bio-Orbit Oy)から入手した。
【0083】 直接ルミノメーター出力(相対的な光単位、RLU)を用いて、細胞毒性効果
を算出した。この光シグナルは、広範囲にわたって、ATPの量に正比例する(
バイオ−オービットATP標準を用いて測定した、データは、示さない)。他方
、ATPの量は、生存細胞の量に正比例する(Kangasら,1984)。結果は、未処
理細胞の対照値のパーセンテージとして表す。IC50値(未処理対照シグナルの
50%のATPシグナルを生じる薬物濃度)を対照の%対薬物濃度プロットから
グラフにより評価した。
【0084】 4.1.4 新規アントラサイクリンのインビトロ活性
【0085】
【表11】
【0086】 表7に従って、H075−4aは、研究したヒトセルラインに対して潜在的な
活性を示す。その活性は、アクラルビシンのものと同様である。アミノ糖(a、
b、c)を有する化合物は、全て、MES−SAに対して活性を示した。さらに
また、二糖類dF−dF(e)を有するアントラサイクリンは、MES−SAに
対して中程度の活性を示した。
【0087】 4.2 H075−4aについてのさらなる研究 4.2.1 マウスセルラインに対するインビトロ活性 H075−4aは、また、数種類のマウスセルライン(全て、アメリカ合衆国
、メリーランド州、ロックヴィルのATCCから購入した):ルイス(Lewis)
肺癌(LL/2)(CRL−1642)、B16−F0黒色腫(CRL−632
2)、B16−F1黒色腫(CRL−6323)、KLN−205肺扁平上皮癌
(CRL−1453)およびMLTC−1ライディヒ細胞腫(CRL−2065
)を用いて、参照としてダウノマイシン、アクラルビシンおよびH075−1a
(MA 144U1)を用いて、インビトロで試験した。
【0088】 全ての細胞を、単層として増殖させ、各セルラインについてのATCCの標準
的な指示に従って5%CO2を用いて37℃で培養した:LL/2は、4.5g/
リットル グルコースおよび10%FCSを有するダルベッコの改変イーグル培
地中で、B16−F0およびB16−F1は、可欠アミノ酸および10%FCS
を有するアールのBBS中のMEM(イーグル)中で、KLN−205は、可欠
アミノ酸および10%FCSを有するアールのBSS中のMEM(イーグル)中
で、MLTC−1は、25mM HEPESおよび10%FBSを有するRPM
I 1640中で。全ての培地は、ギブコ・ビーアールエルから購入し、血清は
、ギブコ・ビーアールエル・ウシ胎児血清であった。
【0089】 細胞毒性アツセイおよびATPモニターリングは、ヒトセルラインについて記
載したと同様の方法で行った。
【0090】
【表12】
【0091】 表8から推定されるように、化合物H075−4aは、試験した種々のセルラ
インに対して活性である。活性は、アクラルビシンの活性と同様である。
【0092】 4.2.2 フローサイトメトリー(H075−4aの作用形態) 懸濁培養において増殖しているL1210マウスリンパ性白血病細胞を、5%
CO2を用いて37℃で、4.5g/リットル グルコース10%FBSを有する
ダルベッコの改変イーグル培地中で指数増殖下に維持した。該実験は、25cm 2 の細胞培養フラスコにエタノール溶解したアントラサイクリンを適当な最終濃
度になるような量で添加することにより開始した。エタノールを蒸発させた後、
細胞約50000個/mlの懸濁液5mlをフラスコに添加した。フローサイト
メトリー分析は、初期の細胞懸濁液ならびに1、2および3日の薬物を用いるか
または用いないインキュベーションの後からなっていた。
【0093】 細胞を、Vindelovら(1985)の方法に従ってフローサイトメトリーDNA分析
のために調製した。該分析は、エピックス(Epics)XLフローサイトメーター
(フロリダ州マイアミのコールター・コーポレイション(Coulter Corporation
))を用いて行った。試料を15mVの空冷アルゴンイオンレーザー(488n
m)で照明し、ヨウ化プロピジウムの蛍光を620nmバンドパスフィルター(
band pass filter)を介して検出した。各試料中の細胞の数は、細胞懸濁液50
μlに内部校正物(1×106フルオレスブライト(Fluoresbrite)ビーズ/m
lを含有する溶液50μl)を添加することにより、別々に計数した。
【0094】 フローサイトメトリー研究をベースとして、研究した細胞についての細胞周期
が検出できた。G1期は、RNAおよびタンパク質合成のための段階であり、複
製のためではない。G1期からS期への変転は、複製の開始を意味し、該期は、
DNAの全てが複製されるまで続く。S期から有糸分裂(M)までの期間は、G
2期である。ハイブリッドアントラサイクリンH075−4aは、アクラルビシ
ンと同様にG1期において細胞を分裂停止した。これは、複製の開始がこの化合
物により防止されたことを示唆している。
【0095】
【表13】
【0096】 実施例5 インビボでの細胞毒性活性:白血病モデル デンマーク国、リのエム・アンド・ビー・アクティー・ゼルスカブ(M & B A/
S)から購入したDBA/2JBom雌性マウスにおいて連続腹腔内(i.p.)
移植により、P388白血病を維持した。該動物をユニバーシティ・オブ・トゥ
ルク、セントラル・アニマル・ラボラトリーの施設に維持した。該動物ユニット
の管理は、以下のガイドラインをベースとし、それに従う:“European Convent
ion for the protection of Vertebrate Animals used for Experimental and o
ther Scientific Purposes, European Treaty Series No. 123 (EU No. 609/86)
, Official Journal of European Communities No. L 358, Strasbourg 24th No
vember 1986”および“The Statute No. 1360/90 of the Finnish Law, Helsink
i 21st December 1990: Asetus kokeellisiin ja muihin tieteellisiin tarkoi
tuksiin kaytettavien selkaran-kaisten elainten suojelemiseksi tehdyn eur
ooppalaisen yleissopimuksen voimaansaat-tamisesta. Suomen saadoskokoelma
”。
【0097】 インビボ試験は、0日目にダルベッコのリン酸緩衝生理食塩水に懸濁したP3
88細胞106個をマウスにi.p.注射することにより開始した。マウス3匹の
グループを用いた。1日目に、個々の体重に基づいて薬物をi.p.投与した。対
照グループには、ビヒクル(ダルベッコのリン酸緩衝生理食塩水中10%エタノ
ール)を投与した。動物の生存時間を記録し、表10に示す。このデータに従っ
て、本発明の化合物は、ダウノマイシンの活性と比較して高い活性を示す。
【0098】
【表14】
【0099】 寄託した微生物: 以下の微生物を、DMSZ(ドイツ国、D−38124ブ
ラウンシュヴェイク、マシェロダー・ヴェク・1ベーのドイッチェ・サムルンク
・フォン・ミクロオルガニスメン・ウント・ゼルクルツレンGmbH)にてブダ
ペスト条約の規則の下に寄託した。
【0100】 微生物 受託番号 寄託日 ストレプトマイセス・ガリレウスH075 DSM 11638 1997年6月30日
【0101】 引用文献 Bibb, M.J., Janssen, G.R. および Ward, J.M. (1985)。Cloning and analys
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【図面の簡単な説明】
【図1】 化合物H075−4aの1H−NMR−スペクトル。
【図2】 化合物H075−4aの13C−NMR−スペクトル。
【図3】 MES−SAセルラインに対する化合物H075−4aの活性。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (C12P 19/56 C12R 1:465) C12R 1:465) C12N 15/00 (72)発明者 テロ・クンナリ フィンランド、エフイーエン−20810トゥ ルク、クピッターンカトゥ97番、アーエス 6 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA80 CA04 DA05 EA04 GA11 HA20 4B064 AF49 BH04 BH05 CA03 CA19 CC24 DA05 4C057 AA17 BB04 CC03 JJ51 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 EA10 MA01 MA04 NA14 ZB26

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式II: 【化1】 [式中、 R1は、CH2CH3であり、R2は、COOCH3であり、R3は、OHであり、
    4は、Rhn−dF−dFである(=H075−4a)か、または R1は、CH3であり、R2は、OHであり、R3は、OHであり、R4は、Rh
    n−dFである(=H075−11b)か、または R1は、CH2CH3であり、R2は、Hであり、R3は、Hであり、R4は、Rh
    n−dF−dFである(=H075−8a)か、または R1は、CH3であり、R2は、OHであり、R3は、Hであり、R4は、Rhn
    −dFである(=H075−6b)か、または R1は、CH2CH3であり、R2は、OHであり、R3は、Hであり、R4は、R
    hn−dFである(=H075−2b)であるか、または R1は、CH3であり、R2は、OHであり、R3は、OHであり、R4は、dF
    −dFである(=H075−11e)か、または R1は、CH2CH3であり、R2は、OHであり、R3は、Hであり、R4は、R
    hn−dF−dFである(=H075−2a)か、または R1は、CH3であり、R2は、OHであり、R3は、Hであり、R4は、Rhn
    である(=H075−6c)か、または R1は、CH3であり、R2は、COOCH3であり、R3は、OHであり、R4
    、dF−dFである(=H075−5e)か、 R1は、CH2CH3であり、R2は、OHであり、R3は、Hであり、R4は、d
    F−dF−dFである(=H075−2d)か、または R1は、CH3であり、R2は、COOCH3であり、R3は、Hであり、R4は、
    dF−dF−dFである(=H075−3d)か、または R1は、CH2CH3であり、R2は、OHであり、R3は、OHであり、R4は、
    Rhn−dF−dFである(=H075−10a)] で示される癌治療に有用なアントラサイクリン化合物。
  2. 【請求項2】 R1がCH2CH3であり、R2がCOOCH3であり、R3がO
    Hであり、R4がRhn−dF−dFである(=H075−4a)か、または R1がCH3であり、R2がOHであり、R3がOHであり、R4がRhn−dF
    である(=H075−11b)か、または R1がCH2CH3であり、R2がOHであり、R3がOHであり、R4がRhn−
    dF−dFである(=H075−10a)請求項1記載のアントラサイクリン化
    合物。
  3. 【請求項3】 式III: 【化2】 [式中、R1は、CH3またはCH2CH3であり、R2は、HまたはOHであり、
    3は、HまたはOHである] で示される化合物アクラビノン−Rhn−dF−dFの誘導体。
  4. 【請求項4】 ストレプトマイセス・ガリレウス(Streptomyces galilaeus
    )宿主H075に、アクラビノン骨格の9、10および11位のうちの少なくと
    も1つの位置の置換基を変化させることができるノガラマイシンおよび/または
    ロドマイシン生合成のための遺伝子を導入し、 該遺伝子を発現できる条件下、得られた株を培養し、 産生されたハイブリッドアントラサイクリンを回収することを特徴とするハイ
    ブリッドアントラサイクリンの生成方法。
  5. 【請求項5】 式II: 【化3】 [式中、R1は、CH2CH3またはCH3であり、R2は、COOCH3、Hまたは
    OHであり、R3は、OHまたはHであり、R4は、Rhn−dF−dF、Rhn
    −dF、Rhn、dF−dF−dF、またはdF−dFであり、ここで、Rhn
    は、ロドサミンであり、dFは、デオキシフコースである] で示される化合物の生成のための請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 式II: 【化4】 [式中、R1は、CH2CH3であり、R2は、COOCH3であり、R3は、Hであ
    り、R4は、Rhn−dF−dF、Rhn−dF、Rhn、dF−dF−dF、
    またはdF−dFであり、ここで、Rhnは、ロドサミンであり、dFは、デオ
    キシフコースである] で示されるアントラサイクリンの生成方法であって、該アントラサイクリンを産
    生できる条件下でストレプトマイセス・ガリレウスH075(DSM 1163
    8)株を培養し、産生されたアントラサイクリンを回収することを特徴とするア
    ントラサイクリンの生成方法。
  7. 【請求項7】 ストレプトマイセス・ガリレウスH075(DSM 116
    38)。
  8. 【請求項8】 構築が実施例2に記載されているプラスミドpSY21、p
    JN028、pSYR1、pSYR2、pSYR3、pSYR4、pSYR5、
    pRdm51、pRdm52、pRdm53およびpRdm54においてクロー
    ン化された遺伝子組合わせの少なくとも1つを有するストレプトマイセス・ガリ
    レウスH075株。
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