JP2002510959A - 電子制御部を有する自動車用の電気モータユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明は、導電片及び放熱部を有するブラシ保持板において、導電片及び放熱部を含む成形部を有するブラシ保持板を備えている、自動車の電気モータユニットに関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明は、制御部を有する電気モータユニットに関する。

【０００２】 本発明により提供される電気モータユニットは、自動車のヒータ、通風機、ま
たは空調装置の電動式ファンに用いて好適なものである。

【０００３】

【従来の技術】

従来、電気モータユニットのスタータは、導電片及び放熱部を有するブラシ保
持板（ＰＰＣ）を備えている。

【０００４】 導電片は、ブラシを案内し、かつ放熱部に近接した電力回路からの電力を、Ｍ
ＯＳＦＥＴへ供給するようになっている。

【０００５】 通常はアルミニウムで形成された、電力素子（ダイオード、ＭＯＳＦＥＴ）を
再冷却する放熱部は、ケーシングを備え、ケーシング内には、制御部が印刷され
た回路により、電子部品が固定されている。

【０００６】 この種の電気モータユニットは、本願出願人によるフランス国特許願第98 031
28号明細書に記載されている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】

本発明の第１の目的は、放熱部と導電片とを、小さい誤差をもって接続するよ
うにした電気モータユニットを提供することにある。

【０００８】 本発明の第２の目的は、高い剛性及び耐水性を改善した電気モータユニットを
提供することにある。

【０００９】 本発明の第３の目的は、接続手段及び素子の組立を簡単とした電気モータユニ
ットを提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

本発明は、導電片及び放熱部を有するブラシ保持板を備える自動車の電気モー
タユニットにおいて、ブラシ保持板は、導電片及び放熱部が設けられるプラスチ
ック製の成形部を備えていることを特徴とする電気モータユニットを提供するも
のである。

【００１１】 成形部を設けることにより、部材間に遊びが生じる。

【００１２】 また、成形部は、ブラシ保持板の剛性を高めることにより、放熱部への接続を
容易とするとともに、再冷却には不必要であるが、剛性を高めるだけのために設
けられている部材を、放熱部からなくすことにより、放熱部に使用されるアルミ
ニウムの量を最少限度とすることができる。

【００１３】 さらに、成形部は、ブラシ保持板上において、電子カードが設けられるように
なっている領域とワイパブレードを、ブラシの電気領域から、耐水的に分離する
仕切り片を備えている。

【００１４】 成形部の縁が耐水面を構成するので、成形部により形成され、電子カードが設
けられる領域を、蓋部で閉じることができるようになっている。

【００１５】 電子カード及び電子部品は、成形部と蓋部とにより構成されるケーシング内に
設けられ（電気モータの低温度領域）、ブラシを保持する領域（高温度領域であ
る電気領域）から温度的に分離されている。

【００１６】 また、電気領域と低温度領域とは分離されている。

【００１７】 電気領域に湿気が入ることなく、１つの領域から他の領域へ空気を循環させる
循環手段を、仕切り片に設けるのが好ましい。

【００１８】 本発明の他の特徴及び利点は、単に例示的、かつ限定的な詳細な説明及び図面
から分かると思う。

【００１９】

【発明の実施の形態】

図１及び図２に示す電気モータユニットは、ケーシング（１）、回転軸（２）
、ケーシング（１）内に固定された外側コイル（３）、及びカーボン製のブラシ
（５）により給電される内側コイル（４）を備えている。

【００２０】 ブラシ（５）は、放熱部（７）を有する電気式のブラシ保持板（ＰＰＣＥ）に
設けた真鍮の導電片（６）により案内されている。

【００２１】 放熱部（７）上には、電力素子（８）（ダイオード、ＭＯＳＦＥＴ）が設けら
れている。

【００２２】 また、制御素子を保持する電子カード（ＣＩ）が、放熱部（７）に近接して設
けられている。

【００２３】 ＰＰＣＥは、導電片（６）及び放熱部（７）が設けられる成形部（９）を備え
ている。

【００２４】 また、成形部（９）は、プレート上の電子カード（ＣＩ）が設けられているＰ
ＰＣＥ上の領域と、ブラシが保持されている電気領域とを、耐水的に分離する仕
切り片（１０）を備えている。

【００２５】 成形部（９）の外周側、仕切り片（１０）、及び蓋部（１２）により耐水ケー
シングが構成され、その中に、電子カード（ＣＩ）が設けられている。

【００２６】 成形部（９）の外周側及び仕切り片（１０）は、蓋部（１２）と成形部（９）
の縁との間で圧縮されるジョイント（１３）のための耐水面を構成している。

【００２７】 蓋部（１２）は、板状の金属フード（１２ｂ）が設けられたプラスチックフー
ド（１２ａ）を備えている。

【００２８】 電子カード（ＣＩ）の両面には、素子が設けられており、素子を片面に設ける
場合に比べ、２倍の空間が使用されている。

【００２９】 電子カード（ＣＩ）上に半田付けする前に、成形部（９）のケーシングにより
、素子を位置合わせさせて保持することができるようになっている。

【００３０】 電力及び制御電流は、導電片（６）を介して、電子部品（電子カード（ＣＩ）
の制御素子及び放熱部（７）に設けられた電力素子（８）（ＭＯＳＦＥＴ、ダイ
オード））へ供給される。

【００３１】 導電片（６）は、電子カード（ＣＩ）や電力素子（８）に直接半田付けされて
いる。このようにして、電子カード（ＣＩ）と導電片（６）とは最適に接続され
、電子カード（ＣＩ）の表面の熱をかなり除去することができる。

【００３２】 ＭＯＳＦＥＴやダイオードのような電力素子は、外部空気に露出したブレード
を有するアルミニウム製の放熱部（７）により冷却される。

【００３３】 放熱部（７）、プラスチック製の成形部（９）及び蓋部（１２）は、外部に対
して、かつ、電気モータの内部に対して（熱的保護、埃からの保護、電磁波から
の保護等）、耐水性のケーシングを構成している。

【００３４】 成形部（９）及び蓋部（１２）により構成されたケーシング内において、放熱
部（７）により発生された熱を除去しうる手段は、仕切り片（１０）の内側にあ
るのが好ましい。

【００３５】 成形部（９）には、導電片（６）に給電するワイヤの通路（切欠（１７））が
形成されている。特に、成形部（９）は、導電片（６）及び電子制御部に給電す
る接続モジュールを組み込み可能とする手段を備え、また、コネクタを追加する
ことにより外部と接続させることができる。

【００３６】 電子部品は、外枠（Ｆ）により覆われている。

【００３７】 図２〜図４からわかるように、ＰＰＣＥの成形部（９）は、弾性フラップ（１
４）を有している。弾性フラップ（１４）は、ケーシング（１）がスタンピング
されて形成された相補型の取付部（１５）と協動し、ケーシング（１）をＰＰＣ
Ｅに固定している。

【００３８】 このような取り付けは、大変経済的である。これに対し、従来では、ケーシン
グをＰＰＣＥに固定する手段は、Ｕ形状の圧延薄板で構成されている。

【００３９】 弾性フラップ（１４）と、ケーシング（１）に形成された相補型の取付部（１
５）とは、一定の関係位置をもって互いに嵌合するようになっている。

【００４０】 弾性フラップ（１４）及び取付部（１５）は、例えば１１５°、１１５°、１
３０°の角度で分離されている。

【００４１】 図４に示すように、弾性フラップ（１４）の一端は、半円柱状の突起部（１６
）となっている。この突起部（１６）により、例えば、ケーシング（１）をＰＰ
ＣＥに取り付けることが容易となり、また、取り付けの間、モータに組み込まれ
た電子部品の重さのために、ＰＰＣＥの位置が低くなるのを防止することにより
、全体的な機械的安定度を確実なものとしている。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明による電気モータユニットの断面図である。

【図２】 本発明による電気モータユニットの分解斜視図である。

【図３】 図１及び図２の電気モータユニットのケーシングにブラシ保持板を連結する時
の分解斜視図である。

【図４】 ケーシングにブラシ保持板を連結する時の拡大斜視図である。

【符号の説明】

１ ケーシング ２ 回転軸 ３ 外側コイル ４ 内側コイル ５ ブラシ ６ 導電片 ７ 放熱部 ８ 電力素子 ９ 成形部 １０ 仕切り片 １２ 蓋部 １２ａ プラスチックフード １２ｂ 金属フード １３ ジョイント １４ 弾性フラップ １５ 取り付け部 １６ 突起部 ＣＩ 電子カード Ｆ 外枠

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 5H605 AA02 BB05 CC07 DD12 DD16 EA25 5H611 AA00 BB01 TT03 5H613 AA01 BB23 GA12 GB12 KK08 5H623 AA10 BB07 GG01 HH01 LL09

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 導電片及び放熱部を有するブラシ保持板を備える自動車の電
   気モータユニットにおいて、ブラシ保持板は、導電片及び放熱部が設けられるプ
   ラスチック製の成形部を備えていることを特徴とする電気モータユニット。
2. 【請求項２】 成形部は、ブラシ保持板上において、電子カードが設けられ
   た領域を、ワイパブレードの領域から、耐水性をもって分離する仕切り片を備え
   ていることを特徴とする、請求項１に記載の電気モータユニット。
3. 【請求項３】 成形部の外周側と仕切り片とにより形成された、電子カード
   が設置された領域を閉じる蓋部をさらに設け、成形部の縁は、蓋部のための耐水
   面を形成していることを特徴とする、請求項２に記載の電気モータユニット。
4. 【請求項４】 仕切り片は、前記領域の熱を除去しうる手段を含んでいるこ
   とを特徴とする、請求項３に記載の電気モータユニット。
5. 【請求項５】 導電片を、電子カード及び電力素子に直接半田付けするよう
   にしたことを特徴とする、請求項１〜４のいずれかに記載の電気モータユニット
   。
6. 【請求項６】 成形部は、電子カード、電子カードの素子、またはブラシ保
   持板の素子が設けられるケーシングを有していることを特徴とする、請求項１〜
   ５のいずれかに記載の電気モータユニット。
7. 【請求項７】 成形部は、ケーシングに形成された相補型の取付部と協動す
   る弾性フラップを備えていることを特徴とする、請求項１〜６のいずれかに記載
   の電気モータユニット。
8. 【請求項８】 弾性フラップ及び相補型の取付部は、ブラシ保持板とケーシ
   ングとの相対位置を規制するように嵌合していることを特徴とする、請求項７に
   記載の電気モータユニット。
9. 【請求項９】 成形部は、導電片に給電するワイヤの通路を備えていること
   を特徴とする、請求項１〜８のいずれかに記載の電気モータユニット。
10. 【請求項１０】 成形部は、導電片及び電子制御部に給電する接続モジュー
    ルを組み込み可能とし、かつ、相補的なコネクタにより外部と接続しうる手段を
    備えていることを特徴とする、請求項９に記載の電気モータユニット。
11. 【請求項１１】 請求項１〜１０のいずれかに記載の電気モータユニットに
    より構成された、自動車の加熱器、ファン、または空調装置に用いられるモータ
    駆動型のファン部用の電気モータユニット。