JP2002509916A - Fpアゴニストとして有用なc11オキシミルおよびヒドロキシルアミノプロスタグランジン類 - Google Patents

Fpアゴニストとして有用なc11オキシミルおよびヒドロキシルアミノプロスタグランジン類

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、新規なPGF 類似体を提供する。具体的には、本発明は、式(I)の構造式を有する化合物に関する。R1、R2、R3、R4、R5、R6、W、X、Z、a、b、p、およびqは定義の通りである。本発明には、上記化学式の光学異性体、ジアステレオマー、およびエナンチオマー、ならびにそれらの薬剤学的に許容され得る塩、生物加水分解可能なそれらのアミド、エステル、およびイミドも含まれる。本発明の化合物は、骨障害や緑内障などの種々の疾患や状態の治療に有用である。したがって、本発明は、これらの化合物を含む医薬組成物も提供する。さらに本発明は、これらの化合物またはこれらの化合物を含有する組成物を用いた骨障害および緑内障の治療方法を提供する。 【化55】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本対象発明は、ある新規な天然のプロスタグランジンの類似体に関する。具体
的には、本対象発明は、新規なプロスタグランジンF類似体に関する。さらに本
対象発明は、上記新規なプロスタグランジンF類似体を使用する方法に関する。
好ましい使用には、骨障害および緑内障を治療する方法が含まれる。
【0002】 (発明の背景) 天然のプロスタグランジン(PGA、PGB、PGE、PGF、およびPGI
)はC−20不飽和脂肪酸である。ヒトにおける天然プロスタグランジンFであ
るPGF2 αは、脂環式環上のC9位とC11位のヒドロキシル基と、C5位とC6
との間のシス−二重結合と、C13位とC14位との間のトランス−二重結合とによ
り特徴づけられる。したがって、PGF2 αは以下の化学式を有する。
【0003】
【化2】
【0004】 天然のプロスタグランジンFの類似体は、当該技術分野において既に開示され
ている。例えば、1977年5月17日に発行されたBindraおよびJoh
nsonによる米国特許第4,024,179号;1976年7月1日に公開さ
れたBeck,Lerch,Seeger,およびTeufelによるドイツ特
許第DT−002,460,990号;1978年12月5日にに発行されたH
ayashi,Kori,およびMiyakeによる米国特許第4,128,7
20号;1977年3月8日に発行されたHess,Johnson,Bind
ra,およびSchaafによる米国特許第4,011,262号;1973年
12月4日に発行されたBergstromおよびSjovallによる米国特
許第3,776,938号;P.W.CollinsおよびS.W.Djuri
cによる「治療上有効なプロスタグランジン類似体およびプロスタグランジン類
似体」”Synthesis of Therapeutically Use
ful Prostaglandin and Prostacyclin A
nalogs”,Chem.Rev.93巻(1993),1533−1564
頁;G.L.BundyおよびF.H.Lincolnによる「17−フェニル
−18,19,20−トリノルプロスタグランジン類:I,PG1シリーズ」” Synthesis of 17−Phenyl−18,19,20−Trin
orprostaglandins:I.The PG1 Series”, rostaglandins ,9巻,1号(1975),1−4頁;W.Bar
tman,G.Beck,U.Lerch,H.Teufel,およびB.Sc
holkensによる「黄体融解プロスタグランジン類:合成および生物学的活
性」”Luteolytic Prostaglandins:Synthes
is and Biological Activity”,Prostagl andins ,17巻,2号(1979),301−311頁;C.lilje
bris,G.Selen,B.Resul,J.Sternschantz,
およびU.Hacksellによる「17−フェニル−18,19,20−トリ
ノルプロスタグランジンF2 αイソプロピルエステルの誘導体:潜在的な緑内障 薬剤」”Derivatives of 17−Phenyl−18,19,2
0−trinorprostaglandin F2 α Isopropyl Ester:Potential Antiglaucoma Agents”
Journal of Medicinal Chemistry,38巻,
2号(1995),289−304頁を参照のこと。
【0005】 天然のプロスタグランジン類は、広範な薬理学的性質を有していることが知ら
れている。例えば、プロスタグランジンは、平滑筋を弛緩して血管拡張や気管支
拡張を引き起こしたり、胃酸分泌を阻害したり、血小板凝集を阻害したり、眼圧
を低下させたり、分娩を誘発したりすることが示されている。天然のプロスタグ
ランジン類は、特定のプロスタグランジン受容体に対するそれらの活性により特
徴づけられるが、該プロスタグランジン類は一般に任意の1つのプロスタグラン
ジン受容体に特異というわけではない。したがって、天然のプロスタグランジン
類は、全身投与したときに、炎症などの副作用の他、表面刺激(surface
irritation)を引き起こすことが知られている。体内で天然プロス
タグランジンは速く代謝された後にそれらが放出されることにより、プロスタグ
ランジンのいくつかの効果を局所域に制限する。これにより、プロスタグランジ
ンが体全体にあるプロスタグランジン受容体を刺激したり天然のプロスタグラン
ジンの全身投与で見られる作用効果を引き起こしたりすることが、効果的に防止
される。
【0006】 プロスタグランジン、特にプロスタグランジンE類(PGE)は、効力ある骨
吸収刺激剤であることが知られている。PGF2 αも骨吸収の刺激剤であること が知られているが、PGE2ほど効力はない。さらに、PGF2 αは、PGE2と 比較して、骨形成への影響は非常に小さいことが証明されている。PGF2 αの 骨吸収、骨形成、骨細胞複製へのいくつかの効果は、内因性PGE2の生成の増 加により仲介されているであろうことが示唆されている。
【0007】 天然のプロスタグランジン類の広範な薬理学的性質とこれらの天然プロスタグ
ランジン類の全身投与により見られる広範な副作用との観点から、特定のレセプ
ターまたは複数レセプターに選択的な天然プロスタグランジン類の類似体を調製
する試みがなされてきた。多くのこれらの類似体が当該技術分野で開示されてい
る。種々のプロスタグランジン類似体が開示されているが、種々の疾患および状
態の治療のための効力のある選択的なプロスタグランジン類似体への必要性は続
いている。
【0008】 (発明の概要) 本発明は新規なPGF類似体を提供する。具体的には、本発明は以下の化学式
の構造を有する化合物に関する:
【0009】
【化3】
【0010】 上式で、R1、R2、R3、R4、R5、R6、W、X、Z、a、b、p、およびq
は、明細書中に定義する通りである。
【0011】 本発明には、上記化学式の光学異性体、ジアステレオマー、およびエナンチオ
マー、ならびにそれらの薬剤学的に許容され得る塩、生物加水分解可能なそれら
のアミド、エステル、およびイミドも含まれる。
【0012】 本発明の化合物は、骨障害や緑内障などの種々の疾患や状態の治療に有用であ
る。したがって、本発明は、これらの化合物を含む医薬組成物も提供する。さら
に本発明は、これらの化合物またはこれらの化合物を含有する組成物を用いた骨
障害および緑内障の治療方法を提供する。
【0013】 (詳細な説明) (用語および定義) 「アシル」は、アミドもしくはカルバメートを形成するために窒素原子をアシ
ル化するのに適した基、またはエステル基を形成するために酸素原子をアシル化
するのに適した基である。好ましいアシル基には、ベンゾイル、アセチル、te
rt−ブチルアセチル、パラ−フェニルベンゾイル、およびトリフルオロアセチ
ルが含まれる。より好ましいアシル基には、アセチルとベンゾイルが含まれる。
最も好ましいアシル基はアセチルである。
【0014】 「アルキル」は、1〜18個の炭素原子、好ましくは1〜12個の炭素原子、
より好ましくは1〜6個の炭素原子、さらにより好ましくは1〜4個の炭素原子
を有する飽和または不飽和の炭化水素鎖である。アルキル鎖は直鎖であっても分
枝鎖であってもよい。好ましい分枝アルキルは1つまたは2つの分枝を有し、1
つの分枝を有していることが好ましい。好ましいアルキルは飽和である。不飽和
アルキルは、1つ以上の二重結合および/または1つ以上の三重結合を有する。
不飽和アルキルは、二重結合を1つもしくは2つまたは三重結合を1つ有してい
ることが好ましく、二重結合を1つ有していることがより好ましい。アルキル鎖
は、非置換であってもよいし、1〜4個の置換基で置換されていてもよい。好ま
しい置換アルキルは、一置換、二置換、または三置換である。置換基は、低級ア
ルキル、ハロ、ヒドロキシ(例えば、フェノキシ)、アシルオキシ(例えば、ア
セトキシ)、カルボキシ、単環式芳香族環(例えば、フェニル)、単環式複素芳
香族環、単環式の炭素環式脂肪族環、単環式の複素環式脂肪族環、およびアミノ
であってもよい。
【0015】 「低級アルキル」は、1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子か
らなるアルキル鎖基である。
【0016】 「芳香族環」は、芳香族炭化水素環系である。芳香族環は、単環系または縮合
二環系である。単環式芳香族環は、環内に、約5〜約10個の炭素原子を含み、
好ましくは5〜7個の炭素原子を含み、最も好ましくは5〜6個の炭素原子を含
む。二環式芳香族環は、環内に、8〜12個の炭素原子を含み、好ましくは9ま
たは10の炭素原子を含む。芳香族環は、非置換であってもよいし、環上に1〜
4個の置換基で置換されていてもよい。置換基は、ハロ、シアノ、アルキル、複
素アルキル、ハロアルキル、フェニル、フェノキシ、またはそれらの任意の組み
合わせが含まれる。好ましい置換基には、ハロとハロアルキルが含まれる。好ま
しい芳香族環にはナフチルとフェニルが含まれる。最も好ましい芳香族環はフェ
ニルである。
【0017】 「骨障害」は、骨の修復または置換に対する必要性を意味する。この骨の修復
または置換に対する必要性が生じる状態には、骨粗鬆症(閉経後骨粗鬆症、男性
および女性老年性骨粗鬆症、およびコルチコステロイド誘導骨粗鬆症を含む)、
変形性関節症、パジェット病、骨軟化症、多発性骨髄腫およびその他のガン形態
、持効性床上安静(bed rest)、慢性的肢不使用、食欲不振、小重力症
(microgravity)、外因性および内因性性腺不全、骨折、偽関節、
欠損症、プロテーゼ移植などを含む。
【0018】 「炭素環式脂肪族環」は、飽和または不飽和の炭化水素環である。炭素環式脂
肪族環は芳香族ではない。炭素環式脂肪族環は、単環系、または縮合二環系、ス
ピロ二環系、もしくは架橋二環系である。単環式の炭素環式脂肪族環は、環内に
、約4〜約10個の炭素原子を含み、好ましくは4〜7個の炭素原子を含み、最
も好ましくは5〜6個の炭素原子を含む。二環式の炭素環式脂肪族環は、環内に
、8〜12個の炭素原子を含み、好ましくは9〜10個の炭素原子を含む。炭素
環式脂肪族環は、非置換であってもよいし、環上に1〜4個の置換基で置換され
ていてもよい。置換基は、ハロ、シアノ、アルキル、複素アルキル、ハロアルキ
ル、フェニル、フェノキシ、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。
好ましい置換基には、ハロとハロアルキルが含まれる。好ましい炭素環式脂肪族
環には、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル
、およびシクロオクチルが含まれる。より好ましい炭素環式脂肪族環には、シク
ロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが含まれる。
【0019】 「ハロ」は、フロオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。好ましいハロ
は、フロオロ、クロロ、およびブロモである。より好ましいハロは、クロロとフ
ロオロであり、特にフルオロが好ましい。
【0020】 「ハロアルキル」は、1個以上のハロ置換基で置換された、直鎖、分枝、また
は環式の炭化水素である。好ましいハロアルキルは、C1〜C12であり、より好 ましくはC1〜C6であり、さらにより好ましくはC1〜C3である。好ましいハロ
置換基は、フロオロとクロロである。最も好ましいハロアルキルは、トリフルオ
ロメチルである。
【0021】 「複素アルキル(heteroalkyl)」は、炭素と、少なくとも1個の
複素原子とを含む、飽和または不飽和の鎖であって、2個の複素原子は隣あって
いないものである。複素アルキル鎖は、鎖内に、1〜18個の構成原子(炭素お
よび複素原子)を含み、好ましくは1〜12個の構成原子を含み、より好ましく
は1〜6個の構成原子を含み、さらにより好ましくは1〜4個の構成原子を含む
。複素アルキル鎖は、直鎖であっても分枝鎖であってもよい。分枝複素アルキル
は1つまたは2つの分枝を有していることが好ましく、1つの分枝を有している
ことが好ましい。好ましい複素アルキルは飽和である。不飽和複素アルキルは、
1つ以上の二重結合および/または1つ以上の三重結合を有する。不飽和複素ア
ルキルは、二重結合を1つもしくは2つまたは三重結合を1つ有していることが
好ましく、二重結合を1つ有していることがより好ましい。複素アルキル鎖は、
非置換であってもよいし、1〜4個の置換基で置換されていてもよい。好ましい
置換複素アルキルは、一置換、二置換、または三置換である。置換基は、低級ア
ルキル、ハロ、ヒドロキシ、アリールオキシ(例えば、フェノキシ)、アシルオ
キシ(例えば、アセトキシ)、カルボキシ、単環式芳香族環(例えば、フェニル
)、単環式複素芳香族環、単環式の炭素環式脂肪族環、単環式の複素環式脂肪族
環、およびアミノであってもよい。
【0022】 「複素芳香族環」は、環内に炭素と1〜約4個の複素原子とを含む、芳香族環
系である。複素芳香族環は、単環系、または縮合二環系である。単環式複素芳香
族環は、環内に、約5〜約10個の構成原子(炭素および複素原子)を含み、好
ましくは5〜7個の構成原子を含み、最も好ましくは5〜6個の構成原子を含む
。二環式複素芳香族環は、環内に、8〜12個の構成原子を含み、好ましくは9
個または10個の構成原子を含む。複素芳香族環は、非置換であってもよいし、
環上に1〜4個の置換基で置換されていてもよい。置換基は、ハロ、シアノ、ア
ルキル、複素アルキル、ハロアルキル、フェニル、フェノキシ、またはそれらの
任意の組み合わせであってもよい。好ましい置換基には、ハロ、ハロアルキル、
およびフェニルが含まれる。好ましい複素芳香族環には、チエニル、チアゾロ、
プリニル、ピリミジル、ピリジル、およびフラニルが含まれる。より好ましい複
素芳香族環には、チエニル、フラニル、およびピリジルが含まれる。最も好まし
い複素芳香族環は、チエニルである。
【0023】 「複素原子」は、窒素原子、硫黄原子、または酸素原子である。2以上の複素
原子を含有する基は、異なる複素原子を含んでいてもよい。
【0024】 「複素環式脂肪族環」は、環内に炭素と1〜約4個の複素原子とを含む、飽和
または不飽和の環であって、環中では2個の複素原子は隣あっておらず、かつ炭
素に結合した複素原子を有する環中の該炭素はさらに該炭素に結合したヒドロキ
シル基、アミノ基、またはチオール基を有しないものである。複素環式脂肪族環
は芳香族ではない。複素環式脂肪族環は、単環系、または縮合二環系もしくは架
橋二環系である。単環式の複素環式脂肪族環は、環内に、約4〜約10個の構成
原子(炭素および複素原子)を含み、好ましくは4〜7個の構成原子を含み、最
も好ましくは5〜6個の構成原子を含む。二環式の複素環式脂肪族環は、環内に
、8〜12個の構成原子を含み、好ましくは9個または10個の構成原子を含む
。複素環式脂肪族環は、非置換であってもよいし、環上に1〜4個の置換基で置
換されていてもよい。置換基は、ハロ、シアノ、アルキル、複素アルキル、ハロ
アルキル、フェニル、フェノキシ、またはそれらの任意の組み合わせであっても
よい。好ましい置換基には、ハロとハロアルキルが含まれる。好ましい複素環式
脂肪族環には、ピペラジル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒド
ロピラニル、およびピペリジルが含まれる。
【0025】 「フェニル」は、約1〜約4個の置換基で置換されていてもよいし置換されて
いなくてもよい、単環式芳香族環である。置換基は、縮合されていてもよいが架
橋されておらず、フェニル環上のオルト位、メタ位、もしくはパラ位で置換され
ていてよく、またはそれらの任意の組み合わせとすることもできる。置換基は、
ハロ、シアノ、アルキル、複素アルキル、ハロアルキル、フェニル、フェノキシ
、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。好ましいフェニル環上の置
換基には、ハロとハロアルキル、が含まれる。最も好ましい置換基はハロである
。フェニル環上での好ましい置換形式は、オルトまたはメタである。フェニル環
上での最も好ましい置換形式は、メタである。
【0026】 (化合物) 本対象化合物は、次の構造式を有する化合物に関する。
【0027】
【化4】
【0028】 上記構造式において、R1はCO2H、C(O)NHOH、CO27、CH2O H、S(O)27、C(O)NHR7、C(O)NHS(O)27、またはテト ラゾールであり;ここで、R7はアルキル、複素アルキル、単環式の炭素環式脂 肪族環、単環式の複素環式脂肪族環、単環式芳香族環、または単環式複素芳香族
環である。好ましいR7はメチル、エチル、およびイソプロピルである。好まし いR1は、CO2H、C(O)NHOH、CO27、C(O)NHS(O)27
およびテトラゾールである。最も好ましいR1はCO2HおよびCO27である。
【0029】 上記構造式において、WはO、NH、S、S(O)、S(O)2、または(C H2mであり;ここで、mは0から約3の整数である。好ましいWはOおよび(
CH2mである。最も好ましいWは(CH21である。
【0030】 上記構造式において、R2はHであり、R3はHまたは低級アルキルであり、ま
たはR2およびR3はともに共有結合を形成する。
【0031】 上記構造式において、R4は、H、アルキル、複素アルキル、単環式の炭素環 式脂肪族環、単環式の複素環式脂肪族環、単環式芳香族環、または単環式複素芳
香族環である。好ましいR4はHおよび低級アルキルである。最も好ましいR4
Hである。
【0032】 上記構造式において、R5はそれぞれ、H、CH3、およびC25からなる群か
ら独立し選択される。好ましいR5はHおよびCH3である。最も好ましいR5は Hである。
【0033】 上記構造式において、XはNHR8またはOR8であり、ここで、R8はそれぞ れ、H、アシル、アルキル、複素アルキル、単環式の炭素環式脂肪族環、単環式
の複素環式脂肪族環、単環式芳香族環、および単環式複素芳香族環からなる群か
ら独立して選択される。好ましいR8はHである。好ましいXはOR8である。最
も好ましいXはOHである。
【0034】 上記構造式において、R6はそれぞれ、H、CH3、C25、OR8、NHR8
らなる群から独立し選択される。好ましいR6はH、CH3、C25、OR8であ る。最も好ましいR6はHおよびCH3である。
【0035】 上記構造式において、YはO、NHR8、S、S(O)、またはS(O)2であ
り、ただし、いずれの炭素もそれに結合した2つ以上の複素原子を有していない
。好ましいYはO、NHR8、およびSである。最も好ましいYはOである。
【0036】 上記構造式において、ZはH、メチル、単環式の炭素環式脂肪族環、単環式の
複素環式脂肪族環、単環式芳香族環、または単環式複素芳香族環、二環式の炭素
環式脂肪族環、二環式の複素環式脂肪族環、二環式芳香族環、または二環式複素
芳香族環であり、ただし、YがS、S(O)、またはS(O)2であり、ZがH であるとき、qは少なくとも1である。好ましいZは単環式芳香族環および単環
式複素芳香族環である。より好ましいZはチエニルおよびフェニルである。
【0037】 上記構造式において、aおよびbは単結合、シス二重結合、およびトランス二
重結合からなる群から独立して選択される。好ましいaは単結合またはシス二重 結合であり、好ましいbは単結合またはトランス二重結合である。
【0038】 上記構造式において、pは1から5の整数であり、qは1から5の整数であり
、p+qは1から5である。
【0039】 本発明にはさらに、上記構造式の光学異性体、ジアステレオマー、およびエナ
ンチオマーが含まれる。本発明化合物のすべての立体中心における好ましい立体
化学は、天然のPGF2 αの立体化学と同様のものである。
【0040】 本対象発明の新規なPGF類似体は、骨障害、特に骨質量、骨体積、または骨
強度の有意な増加が求められる骨障害の治療に有用であることが見出されている
。驚くべきことに、本対象発明化合物は、既知の骨障害治療よりも次の有利な点
を提供することが見出されている:(1)新たな小柱(trabeculae)
の形成による小柱数の増加、(2)より正常な骨代謝回転率を維持しながら、骨
質量および骨体積を増加すること、および/または(3)皮質多孔度(cort
ical porosity)を増加することなく骨内膜表面での骨形成を増加
すること。
【0041】 薬理学的活性を測定し評価するために、当業者に知られた種々のアッセイを用
いて、動物で本対象化合物の検査を行う。例えば、本対象化合物の骨活性は、ホ
対象化合物の骨質量、骨体積、または骨密度を増加する能力を検査するために設
計したアッセイを用いて、好都合に実証することができる。そのようなアッセイ
の具体例は、卵巣摘除したラットのアッセイである。
【0042】 卵巣摘除したラットのアッセイでは、生後6ヶ月のラットに卵巣摘除術を施し
、2ケ月そのままにし、次いで1日1回試験化合物を皮下投与する。この研究の
終了の際、二重エネルギーX線吸収測定装置(dual energy x−r
ay absorptometry(DXA))または抹消定量コンピュータ断
層撮影装置(peripheral quantitative comput
ed tomography(pQCT))またはマイクロコンピュータ断層撮
影装置(mCT)により、骨質量および/または骨密度を測定することができる
。あるいは、静的または動的な組織体型測定(histomorphometr
y)を用いて、骨体積または骨形成の増加を測定することができる。
【0043】 緑内障に対する薬理学的活性は、本対象化合物の眼圧を降下させる能力を検査
するために設計されたアッセイを用いて実証することができる。そのようなアッ
セイの具体例は、次のリファレンス:C.liljebris,G.Selen
,B.Resul,J.Sternschantz,およびU.Hacksel
l,「17−フェニル−18,19,20−トリノルプロスタグランジンF2 α イソプロピルエステルの誘導体:潜在的な緑内障薬剤」”Derivative
s of 17− Phenyl−18,19,20−trinorprost
aglandin F2 Isopropyl Ester:Potentia
l Antiglaucoma Agents”,Journal of Me dicinal Chemistry ,38巻,2号(1995),289−3
04頁に記載されおり、この内容を本明細書に取り入れる。
【0044】 本対象発明に有用な化合物は、慣用的な有機合成を用いて製造することができ
る。特に好ましい合成は、以下の2つの一般反応スキームである:
【0045】
【化5】
【0046】 スキーム1において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、X、Y、p、q、およ
びZは、他に特に定義しない限り、上に定義されたものである。スキーム1の出
発物質として記載されている7[3−(R)−ヒドロキシ−5−オキソ−1−シ
クロペント−1−イル]ヘプタン酸メチル(S1a)は、市販されている(住友
化学またはCayman化学などから市販)。
【0047】 上記スキーム1において、7[3−(R)−ヒドロキシ−5−オキソ−1−シ
クロペント−1−イル]ヘプタン酸メチル(S1a)を溶媒中でシリル化試薬お
よび塩基と反応させてシリル化する。好ましいシリル化試薬には、塩化tert
−ブチルジメチルシリルおよびtert−ブチルジメチルシリルトリフルオロメ
タンスルホネートが含まれる。最も好ましいシリル化試薬は、tert−ブチル
ジメチルシリルトリフルオロメタンスルホネートである。好ましい塩基には、ト
リエチルアミン、トリメチルアミン、および2,6−ルチジンが含まれる。より
好ましい塩基には、トリエチルアミンと2,6−ルチジンが含まれる。最も好ま
しい塩基は、2,6−ルチジンである。好ましい溶媒には、ハロゲン化炭素溶媒
であり、最も好ましい溶媒であるジクロロメタンを含む。反応は、好ましくは−
100℃と100℃の間、より好ましくは−80℃と80℃の間、最も好ましく
は−70℃と23℃の間の温度で行う。
【0048】 得られたシリル化化合物を当業者に知られた方法により単離する。そのような
方法には、抽出、溶媒の蒸発乾固、蒸留、および結晶化が含まれるが、これらに
限定されるものではない。真空下で蒸留により単離した後に、シリルエーテルを
精製することが好ましい。
【0049】 次いで、例えば次のリファレンス:H.O.Houseら,「カルボアニオン
の化学:オルガノ銅リチウム試薬生成のための好都合な前駆物質」"The C hemistry of Carbanions: A Convenient
Precursor for the Generation of Lit
hium Organocuprates",J.Org.Chem.40巻( 1975)1460−69頁;およびP.Knochelら,「有効かつ選択的
なa’/d’マルチカップリング試薬としての亜鉛および銅カルベノイド」"Z inc and Copper Carbenoids as Efficie
nt and Selective a’/d’ Multicoupling
Reagents",J.Amer.Chem.Soc.111巻(1989 )6474−76頁で記述されているようにして、上記シリル化化合物を、適切
な臭化アルケニルのグリニャール形成を介して生成されるキュプレート(cup
rate)と反応させる。好ましい臭化アルケニルには、4−ブロモ−1−ブテ
ン、4−ブロモ−1−ブチン、4−ブロモ−2−メチル−1−ブテン、および4
−ブロモ−2−エチル−1−ブテンが含まれる。最も好ましい臭化アルケニルは
、4−ブロモ−1−ブテンである。好ましい溶媒には、エーテル性溶媒が含まれ
、その中でもジエチルエーテルとテトラヒドロフランが好ましい。最も好ましい
溶媒は、テトラヒドロフランである。グリニャール試薬は、100℃と23℃と
の間の温度、より好ましくは85℃と30℃の間の温度、最も好ましくは75℃
と65℃の間の温度で生成する。反応時間は、好ましくは1時間と6時間の間で
あり、より好ましい反応時間は2時間と5時間の間であり、最も好ましい反応時
間は3時間と4時間の間である。
【0050】 グリニャール試薬がひとたび生成すると、アルケニルマグネシウム化学種から
キュプレートが生じる。キュプレート形成用の温度範囲は、−100℃と0℃の
間である。好ましい温度範囲は、−80℃と−20℃の間である。より好ましい
温度範囲は、−75℃と−50℃の間である。好ましい反応時間は、30分と6
時間の間である。より好ましい反応時間は、45分と3時間の間である。最も好
ましい反応時間は、1時間と1.5時間の間である。
【0051】 S1bとして示されている化合物は、通常の当業者に知られた方法により単離
することができる。そのような方法には、抽出、溶媒の蒸発乾固、蒸留、および
結晶化が含まれるが、これらに限定されるものではない。10%EtOH/ヘキ
サンを溶離剤として用いシリカゲル(Merk社、230−240メッシュ)で
のフラッシュクロマトグラフィーによりS1bを精製することが好ましい。
【0052】 次いで、S1bを水素化物還元剤および極性プロトン性溶媒と反応させ、C9 アルコールを得る。好ましい還元剤には、水素化アルミニウムリチウム、水素化
ホウ素ナトリウム、およびL−セレクトリド(L−selectride)が含
まれる。最も好ましい還元剤は、水素化ホウ素ナトリウムである。好ましい溶媒
には、メタノール、エタノール、およびブタノールが含まれる。最も好ましい溶
媒は、メタノールである。還元は、−100℃と23℃の間の温度で行う。好ま
しい温度範囲は、−60℃と0℃の間である。最も好ましい温度範囲は、−45
℃と−20℃の間である。
【0053】 得られたS1bで表されるアルコールを、通常の当業者に知られた方法により
単離することができる。そのような方法には、抽出、溶媒の蒸発乾固、蒸留、お
よび結晶化が含まれるが、これらに限定されるものではない。20%EtOH/
ヘキサンを溶離剤として用いシリカゲル(Merk社、230−240メッシュ
)でのフラッシュクロマトグラフィーにより該アルコールを精製することが好ま
しい。
【0054】 該アルコールは、本明細書中で前述したように保護することができる。次いで
、保護されたまたは保護されていない該アルコールをハロゲン化炭素溶媒中でメ
タ−クロロ過安息香酸で処理し、S1cとして示される新規なエポキシド中間体
を得る。好ましいハロゲン化炭素溶媒には、ジクロロメタン、ジクロロエタン、
およびクロロホルムが含まれる。より好ましいハロゲン化炭素溶媒は、ジクロロ
メタンおよびジクロロエタンである。最も好ましいハロゲン化炭素溶媒は、ジク
ロロメタンである。
【0055】 S1cとして表される化合物を、通常の当業者に知られた方法により単離する
ことができる。そのような方法には、抽出、溶媒の蒸発乾固、蒸留、および結晶
化が含まれるが、これらに限定されるものではない。20%EtOH/ヘキサン
を溶離剤として用いシリカゲル(Merk社、230−240メッシュ)でのフ
ラッシュクロマトグラフィーによりS1bを精製することが好ましい。
【0056】 S1cで表されるエポキシド中間体を、例えば、J.G.Smith,「合成
上有用なエポキシド反応物」"Synthetically Useful R eactants of Epoxides",Synthesis(1984 )629−656頁で記述されているようにして、種々の酸素、硫黄、および窒
素含有求核剤と反応させて、C11−保護−13,14−ジヒドロ−15−置換−
16−テトラノルプロスタグランジンF1 α誘導体を得る。
【0057】 硫黄求核剤を用いるとき、反応は、好ましくは150℃と0℃の間で、より好
ましくは120℃と20℃の間で、最も好ましくは80℃と50℃の間で行う。
反応に好ましい塩基には、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルア
ミン、およびトリメチルアミンが含まれる。最も好ましい塩基はトリエチルアミ
ンである。この反応に好ましい溶媒は、芳香族炭化水素溶媒である。好ましい溶
媒には、キシレン、トルエン、およびベンゼンが含まれる。最も好ましい溶媒は
ベンゼンである。窒素求核剤および酸素求核剤を用いるとき、好ましい溶媒には
、エーテル性溶媒および極性プロトン性溶媒が含まれる。より好ましいエーテル
性溶媒には、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、およびテトラヒドロフラン
が含まれる。最も好ましいエーテル性溶媒はテトラヒドロフランである。より好
ましい極性プロトン性溶媒には、エチルアルコール、メチルアルコール、および
tert−ブチルアルコールが含まれる。最も好ましい極性プロトン性溶媒はエ
チルアルコールである。
【0058】 窒素求核剤および酸素求核剤との開環反応はルイス酸により触媒することがで
きる。好ましいルイス酸には、過塩素酸マグネシウム、トリフルオロメタンスル
ホン酸トリメチルシリル、およびトリメチルアルミニウムが含まれる。最も好ま
しいルイス酸は、過塩素酸マグネシウムである。反応は、150℃と23℃の間
で、好ましくは125℃と40℃の間で、より好ましくは100℃と75℃の間
で行う。
【0059】 C−9およびC−15の選択的な保護は当業者の1人に知られた方法により達
成することができる。好ましい保護基には、アシル化剤、アルキル化剤、および
カルボネート形成剤が含まれるが、これらには限られない。最も好ましい保護基
はアセチルである。好ましい溶媒には、ハロ炭化水素およびアミン溶媒が含まれ
る。最も好ましくはピリジンである。好ましい試薬には、ハロゲン化アセチルお
よび無水酢酸が含まれる。最も好ましいのは無水酢酸である。反応の温度範囲は
−100℃から100℃である。好ましい範囲は−10℃から40℃である。よ
り好ましい範囲は−5℃から30℃である。好ましい反応時間は1時間から48
時間である。より好ましいのは6時間から12時間である。
【0060】 S1dとして表される化合物は当業者に知られた方法により単離される。この
ような方法には、抽出、溶媒蒸発、蒸留、および結晶化が含まれるが、これらに
は限られない。好ましくは、10%EtOAc/ヘキサンを溶離剤として用いて
シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(Merck,230−400メ
ッシュ)によりS1dを精製する。
【0061】 化合物S1dにおいて得られたC−11エーテルは、フッ化物等価物を用いて
脱保護する。脱保護剤には、テトラブチルフッ化アンモニウム,ピリジン中のフ
ッ化水素,フッ化カリウム、および強酸での処理が含まれる。好ましいのはHF
/ピリジンである。温度範囲は−100℃から50℃である。好ましい温度範囲
は−50℃から30℃である。最も好ましいのはである−20℃から10℃であ
る。好ましい溶媒はTHF、アセトニトリル、およびEt2Oである。最も好ま しいのはアセトニトリルである。
【0062】 この化合物は当業者の1人に知られた方法により単離される。このような方法
には、抽出、溶媒蒸発、蒸留、および結晶化が含まれるが、これらには限られな
い。好ましくは、20%EtOAc/ヘキサンを溶離剤として用いてシリカゲル
でのフラッシュクロマトグラフィー(Merck,230−400メッシュ)に
より、この化合物を精製する。
【0063】 化合物S1eはC−11アルコールを酸化してケトンにすることにより生成す
る。酸化はSwern、Jones、PCC、PDCにより行うことができるが
、これらに限られない。最も好ましいのはPCCである。最も好ましい溶媒はジ
クロロメタンである。好ましい反応温度は−30℃から100℃である。最も好
ましいのは0℃から50℃である。化合物S1eは当業者の1人に知られた方法
により単離することができる。このような方法には、抽出、溶媒蒸発、蒸留、お
よび結晶化が含まれるが、これらには限られない。好ましくは、Florcil
を通して濾過し、溶媒蒸発により、この化合物を精製する。
【0064】 化合物S1fは、溶媒のバッファー溶液中でNH2OR4の反応により形成する
。好ましいバッファーは酢酸ナトリウムである。好ましい溶媒比は、3:1:1
(メタノール:ジオキサン:水)である。好ましい温度範囲は−20℃から10
0℃である。S1fで表される化合物は、当業者の1人に知られた方法により単
離される。このような方法には、抽出、溶媒蒸発、蒸留、および結晶化が含まれ
るが、これらには限られない。好ましくは、10%EtOAc/ヘキサンを溶離
剤として用いてシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(Merck,2
30−400メッシュ)によりS1fを精製する。
【0065】 S1fの脱保護は当業者の1人に知られた方法により行い、式Iで表される化
合物を生成する。式Iで表される化合物は、実施例1〜15で例示される。
【0066】 S1fのオキシムの還元により、ヒドロキシルアミンとして化合物S1hを与
える。還元はシアノ水素化ホウ素ナトリウムで処理することにより行う。好まし
い溶媒はMeOHである。好ましい温度範囲は−100℃から100℃である。
【0067】 S1hの脱保護は当業者の1人に知られた方法により行い、式IIで表され
る化合物を生成する。式IIで表される化合物は、実施例29〜34で例示され
る。
【0068】
【化6】
【0069】 スキーム2において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、W、X、Z、およびP
は、特に定義しない限り、上で定義した通りである。スキーム2の出発物質とし
て表されるCoreyアルデヒド(S2a)は市販されている(Aldrich
化学またはCayman化学などから市販).
【0070】 上記スキーム2において、Coreyアルデヒドは、アルコールに結合された
シリル基(P1)またはエステル基(P1)のいずれかを有して、市販されている
。好ましい保護基には、tert−ブチルジメチルシリル、アセテート、ベンゾ
エート、およびパラ−フェニルベンゾエートが含まれる。最も好ましい保護基は
tert−ブチルジメチルシリルである。
【0071】 まず、Coreyアルデヒド(S2a)をアルデヒド保護基と反応させ、ケ
タールまたはアセタールを生成する。このタイプの保護の例は、Greeneお
よびWuts,Protecting Grous in Organic S ynthesis ,第2版、Wiley&Sons,N.Y.1991で見るこ
とができる。この場合、特に好ましいのは環式ケタールおよびアセタールである
。アルデヒド(S2a)を適当な1,2−ジオールおよび適当な酸触媒と反応さ
せる。溶媒はジオールおよびエーテルまたはジクロロメタンなどの無水溶媒とす
ることができる。室温においてエーテル中でこの変換を行うのに、1,2−ビス
−TMSエチレングリコールが特に有用である。
【0072】 次いで、ケタール−保護S2aは、所望ならば、通常行う保護/脱保護を行い
、当業界で知られた方法を用いて、P1基をより適したものに変換してもよい。 アシル基に対してはシリル基の交換が特に有用である。逆も同様である。さらに
、o−ブロモ−ベンジルエーテル基に対してはシリル基またはアシル基の交換が
有用である。
【0073】 次いで、化合物(S2b)をDIBALによる還元を行い、ヘミアセタールを
生成する。この中間体は単離せずに、できる限り早めにWittig塩と反応さ
せてアルケン(S2c)を形成する。特に好ましいWittig塩はオメガブロ
モ−4〜5炭素直鎖カルボン酸および3−オキソ−カルボン酸由来のものである
。これらを好都合に適当な溶媒中でトリフェニルホスフィンと組み合わせ、反応
性のWittig塩を形成する。その他の好ましい試薬には、直鎖オメガ−ブロ
モテトラゾールおよび第1級ニトリルが含まれる。
【0074】 化合物(S2c)は単離せずに、粗製物をジエチルエーテル中でジアゾメタン
と、好ましくはメタノール中でTMSジアゾメタンと反応させて、S2dを得る
。さらに、このとき適当な保護基をC9アルコール上に置くこともできる。化合 物S2dは、当業者の1人に知られた方法により単離する。このような方法には
、抽出、溶媒蒸発、蒸留、および結晶化が含まれるが、これらには限られない。
好ましくは、10%EtOAc/ヘキサンを溶離剤として用いてシリカゲルでの
フラッシュクロマトグラフィー(Merck,230−400メッシュ)により
これを精製する。
【0075】 次いで、化合物(S2d)を、所望ならば、任意選択によりC−5,6で還元
して飽和α鎖のプロスタグランジンを生成し、あるいは還元せずに用いる。環式
ケタールを、適当な溶媒中、酸または酸性イオン交換樹脂で除去し、遊離アルデ
ヒドを得る。好ましい溶媒には、THF/水混合物が含まれる。
【0076】 生じたアルデヒド(S2e)は単離せずに、ケトン−安定化ホスホニウム塩と
反応させる。これらは、一般に「Wadsworth−Horner−Emmo
ns」試薬といわれる。この反応には温和な塩基が必要である。適当な塩基の例
には、炭酸ナトリウムまたはトリエチルアミンが含まれる。ケトン(S2f)生
成物は当業者の1人に知られた方法により生成する。このような方法には、抽出
、溶媒蒸発、蒸留、および結晶化が含まれるが、これらには限られない。好まし
くは、20%EtOAc/ヘキサンを溶離剤として用いてシリカゲルでのフラッ
シュクロマトグラフィー(Merck,230−400メッシュ)によりケトン
(S2f)を精製する。
【0077】 上記スキーム2で見られるように、ケトン(S2f)は3つの方法で反応させ
ることができる。ケトンをLuche試薬などの還元剤で還元することにより、
S2gで例示されるように、C−15をアルコールとする。
【0078】 この時点で、必要または所望するならば、C−9およびC−15におけるS2
gのアルコールを脱保護してもよい。そうするならば、このアルコールは本明細
書中の前に記載したようにして保護することができる。次いで、保護または非保
護アルコールを含有するS2g化合物を脱保護剤で処理し、C−11上で選択的
にP1を取り除く。このような選択的な脱保護剤の例は、GreeneおよびW utsで与えられる。
【0079】 あるいは、P1がo−ブロモベンジルエーテルであるとき、(n−Bu)3Sn
Hなどのラジカル還元剤による臭素の還元により、C−11のラジカル誘導酸化
を引き起こされ、必要とされる保護なしにケトンとなる。
【0080】 S2hタイプの化合物は式IIIおよび式IVの化合物に変換することができ
る。式IIIで表される化合物は実施例16〜28に例示される。式IVで表さ
れる化合物は実施例35〜40に例示される。
【0081】 ケトン(S2f)はS2lタイプの化合物に変換することができる。これは、
ケトン(S2f)に適当な求核剤を添加することにより起こる。求核剤の例には
、メチル臭化マグネシウムが含まれる。上記と実質的に同じ技術を用いて、S2
lタイプの化合物を式Vの化合物に変換することができ、式Vの化合物は式VI
の化合物に変換することができる。式Vで表される化合物は実施例41〜43に
例示され、式VIで表される化合物は実施例44に例示される。
【0082】 さらに、S2fタイプの化合物を反応させ、C−15におけるケトンを活性ア
ミンと反応させることにより、S2mタイプの化合物を得ることができる。活性
アミンの例には、メチルアミンおよびエチルアミンが含まれる。生成物は標準的
な技術を用いて還元または求核剤と反応させることができ、所望ならば、この還
元は、パラジウム−炭素上で水素ガスなどの剤を用いて、アルケンの還元にまで
拡張することができる。あるいは、水素化ホウ素ナトリウムはアルケンを壊さず
に選択的にイミンを還元する。最終的に、適当な求核剤、好ましくはメチルセリ
ウム試薬などをイミンに添加することができる。メチルセリウム求核剤(約1.
5当量)の添加は、T.Imamotoら,"Carbon−Carbon B ond Forming Reactions Using Cerium M
etal or Organocerium (III)Reagents", J.Org.Chem .Vol.49(1984)p.3904−12;T.I
mamotoら,"Reactions of Carbonyl Compo unds with Grignard Reagents in the P
resence of Cerium Chloride",J.Am.Che m.Soc. Vol.111(1989)p.4392−98;およびこれらの
引用文献に記載され、アミノメチル誘導体を与える。その場合、化合物S1n中
のR5はメチル基であろう。
【0083】 S2hタイプの化合物用の上記反応を用いて、式VIIの化合物はS2nから
生成することができる。式VIIにより表される化合物は実施例45に例示され
る。式VIIIの化合物は式VIIの化合物からつくることができる。式VII
で表される化合物は実施例46に例示されている。
【0084】 式IXの化合物は式IIIの化合物のスルホン化またはヒドロキシルアミノ化
により生成することができる。式IXで表される化合物は実施例47〜48に例
示されている。
【0085】 これらの化合物は、当業者の1人に知られた方法により単離される。このよう
な方法には、抽出、溶媒蒸発、蒸留、および結晶化が含まれるが、これらには限
られない。
【0086】 次の非限定的な実施例は、本発明の化合物、組成物、および使用を例示するも
のである。
【0087】 (実施例) 1Hおよび13CNMR、元素分析、質量分析、高分解能質量分析、および/ま たはIRスペクトルを適宜用いて化合物を分析する。
【0088】 一般に、不活性な溶媒を、好ましくは乾燥形態で用いる。例えば、テトラヒド
ロフラン(THF)はナトリウムとベンゾフェノンとから蒸留し、ジイソプロピ
ルアミンは水素化カルシウムから蒸留しており、その他のすべての溶媒は適当な
等級として購入する。クロマトグラフィーは、シリカゲル(70−230メッシ
ュ;Aldrich社)またはシリカゲル(230−400メッシュ;Merc
k社)のいずれかを適宜用いて行う。薄層クロマトグラフィー分析は、ガラスを
マウントしたシリカゲルプレート(200−300メッシュ;Baker)で行
い、UV光、EtOH中の5%リンモリブデン酸、または10%H2SO4水溶液
中のモリブデン酸アンモニウム/硫酸第二セリウムを用いて可視化する。
【0089】 (実施例1) 11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−フェニルチオ−16−テトラ
ノルPGD1 α(1j)の調製:
【0090】
【化7】
【0091】 a.7−(2−オキソ−4−(1,1,2,2−テトラメチル−1−シラプロ
ポキシ)シクロペント−1−エニル)ヘプタン酸メチル(1a):−78℃での
CH2Cl2中のメチル−7−[3−(R)−ヒドロキシ−5−オキソ−1−シク
ロペンテン−1−イル]ヘプタノエート(1当量)の溶液に、2,6ルチジン(
1.3当量)を15分間にわたって滴下して加える。溶液を−78℃で維持し、
CH2Cl2中のTBDMSトリフレート(1.2当量)を15分間にわたって滴
下して加える。反応物を室温まで徐々に暖め、室温で15時間攪拌する。10%
HCl水溶液を加え、層を分離する。水層をCH2Cl2で抽出し、有機層を合わ
せる。有機層を食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、そして濃縮する。残渣
を真空下(10mmHg)で蒸留し、黄色の液体としてシリルエーテル1aを得
る。
【0092】 b.7−(5−ブト−3−エニル−2−ヒドロキシ−4−(1,1,2,2−
テトラメチル−1−シラプロポキシ)シクロペンチル)ヘプタン酸メチル(1c
):室温でのTHF中のMg0粉末(2当量)のスラリーに、I2の結晶1つを加
え、1−ブロモブテン(2当量)を10分間にわたって滴下して加える。反応は
、添加するに伴い発熱となる。添加終了後、反応物を3時間還流し、室温まで冷
却する。グリニャールをTHFとともに蒸留し、次いで攪拌機を備える3首フラ
スコにカニューレを介して加え、−78℃でTHF/DMSの1:1溶液中のC
uBr.DMS(2当量)で満たす。グリニャールの添加後(約20分間)、反
応物を−78℃で1時間攪拌する。反応物の色は、この時点で暗赤色である。次
いで、THF中のケトン1b(1当量)の溶液を25分間にわたって滴下して加
える。反応物を−78℃で15分間攪拌し、次いで2時間にわたって室温にゆっ
くりと暖める。反応物をNH4Cl水溶液および過剰のDMSでクエンチし、一 晩蒸発乾固する。反応物を食塩水/CH2Cl2間に分配させ、層を分離する。水
層をCH2Cl2で逆抽出し、有機層を合わせ、乾燥する(Na2SO4)。溶媒を
真空で除去し、残渣をSiO2上でクロマトグラフィー精製し(10%ヘキサン /EtOAc)、ケトン1bを透明なオイルとして得る。
【0093】 このケトン1b(1当量)をMeOH中に溶かし、−40℃まで冷却する。水
素化ホウ素ナトリウム(0.9当量)を10分間にわたって数回に分けて加える
。添加終了後、反応物を−40℃で13時間攪拌し、次いで−78℃で12時間
攪拌する。反応物を水でクエンチし、食塩水とCH2Cl2の間で分配させ、層を
分離する。水層をCH2Cl2で逆抽出し、有機層を合わせ、乾燥する(Na2S O4)。溶媒を真空で除去し、残渣をSiO2上でクロマトグラフィー精製し(3
0%EtOAc/ヘキサン)、無色のオイルとしてアルコール1cを得る。
【0094】 c.7−(2−ヒドロキシ−5−(2−(2−オキシラニル)エチル−4−(
1,1,2,2−テトラメチル−1−シラプロポキシ)シクロペンチル)ヘプタ
ン酸メチル(1d):アルコール1c(1当量)をCH2Cl2に溶かし、0℃ま
で冷却する。重炭酸ナトリウムを加え、続いてm−CPBA(純度57%〜85
%)(3当量)を15分間にわたって数回に分けて加える。添加終了後、反応物
を室温で20時間攪拌する。反応物を水に注ぎ込み、食塩水とCH2Cl2の間で
分配させ、層を分離する。水層をCH2Cl2で逆抽出し、有機層を合わせ、乾燥
する(Na2SO4)。溶媒を真空で除去し、残渣をSiO2上でクロマトグラフ ィー精製し(20%EtOAc/ヘキサン)、無色のオイルとしてエポキシドジ
アステレオマー1dを得る。
【0095】 d.13,14−ジヒドロ−16−フェニルチオテトラノルPGF1 α(1e ):5mLの丸底フラスコ中に、エポキシド1d(1当量)および乾燥ベンゼン
100μLを加える。J.G.Smith,「合成上有用なエポキシドの反応物
」"Synthetically Useful Reactants of Epoxides",Synthesis(1984)629−656頁および この中で引用されているレファレンスに記載されているように、フラスコを0℃
まで冷却し、次いでチオフェノール(1.2当量)60μLおよびトリエチルア
ミン(1.2当量)78μLで処理する。冷浴を取り除き、反応物を窒素下、室
温で一晩攪拌する。TLCを用いて反応をモニタする。必要ならば過剰なチオフ
ェノールを加える。反応物を食塩水でクエンチし、塩化メチレンで抽出する。有
機層を1NのHCl、食塩水で3回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、
1eを得る。
【0096】 e.メチル9,15−アセチル13,14−ジヒドロ−16−フェニルチオテ
トラノルPGF1 α(1g):25mL丸底フラスコ中で、ジオール1e(1当 量)および無水酢酸(2mL)をピリジン(10mL)中で一晩攪拌する。反応
物を減圧下で濃縮する。残渣をジクロロメタン(40mL)に溶解し、1NのH
Clで2回洗浄する。有機層をMgSO4で乾燥し、溶媒を真空下で除去して、 粗製の(1f)が残る。
【0097】 粗製の1fを乾燥アセトニトリル(10mL)中のHF/ピリジン(6当量)
で処理する。混合物を0℃で2時間攪拌し、減圧下で濃縮する。粗製の物質をヘ
キサン中の30%酢酸エチルを用いてシリカゲルカラムでフラッシュする。適当
な分画をプールし、濃縮し、(1g)を無色のオイルとして得る。
【0098】 f.メチル9,15−アセチル13,14−ジヒドロ−16−フェニルチオテ
トラノルPGD1 α(1h):50mL丸底フラスコ中で、アルコール1g(1 当量)を粉末モレキュラーシーブ10グラムとともにジクロロメタン(20mL
)に加える。次いで、PCC(3当量)を加え、溶液を一晩攪拌する。混合物を
Floracilを通して濾過し、濃縮して、黄色のオイル(1h)とする。
【0099】 g.メチル9,15−アセチル11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−1
6−フェニルチオテトラノルPGD1 α(1i):25mL丸底フラスコ中、3 :1:1(MeOH:ジオキサン:水)(5mL)中で、ケトン1h(1当量)
、酢酸ナトリウム(9当量)、およびヒドロキシルアミン(2当量)を加える。
溶液を一晩攪拌し、エーテル(50mL)を加える。次いで、有機層を1NのH
Clおよび食塩水で洗浄する。次いで、有機層をMgSO4で乾燥し、減圧下で 濃縮する。粗製の物質をヘキサン中の30%酢酸エチルを用いてシリカゲルでフ
ラッシュする。適当な分画を回収し、濃縮し、黄色の液(1i)とする。
【0100】 h.11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−フェニルチオ−16−
テトラノルPGD1 α(1j):15mL丸底フラスコ中、3:1(THF:水 )中で1i(1当量)およびLiOH(3当量)を加える。混合物を一晩攪拌し
、減圧下で濃縮する。残渣を0.1%酢酸を含む5%MeOH:ジクロロメタン
中においてシリカゲルカラムでフラッシュし、適当な分画を合わせ、濃縮し、無
色のオイル(1j)を得る。
【0101】 (実施例2〜15) 実施例2〜15は、適当な出発物質を代わりに用いて、実施例1で記載されて
いる方法と実質的に同じ方法を用いて調製される。当業者は、反応の温度、圧力
、雰囲気、溶媒、または順序を適宜変えることができる。さらに、当業者は、副
作用を防ぎ、あるいは収率を増加するために、適宜保護基を用いることができる
。このようなすべての改変は、有機化学の技術分野の当業者ならば容易に行うこ
とができ、したがって本発明の範囲の属するものである。
【0102】 (実施例2) 11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−(2,4−ジフロオロフェニ
ルチオ)−16−テトラノル−PGD1メチルエステル
【0103】
【化8】
【0104】 (実施例3) 11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−(2,4−ジフロオロフェノ
キシ)−16−テトラノルPGD1
【0105】
【化9】
【0106】 (実施例4) 11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−アザ−17−(2,4−フロ
オロフェニル)−17−トリノル−PGD1メチルエステル
【0107】
【化10】
【0108】 (実施例5) 11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−(4−フロオロフェニルチオ
)−16−テトラノルPGD1エチルエステル
【0109】
【化11】
【0110】 (実施例6) 11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−(4−フロオロフェノキシ)
−16−テトラノルPGD1
【0111】
【化12】
【0112】 (実施例7) 11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−(3−クロロフェノキシ)−
16−テトラノルPGD1
【0113】
【化13】
【0114】 (実施例8) 11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−メチル−16−(3−クロロ
フェノキシ)−16−テトラノルPGD1
【0115】
【化14】
【0116】 (実施例9) 11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−(2−メトキシフェニルチオ
)−16−テトラノルPGD1
【0117】
【化15】
【0118】 (実施例10) 11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−(3−メトキシフェニルチオ
)−16−テトラノルPGD1イソプロピルエステル
【0119】
【化16】
【0120】 (実施例11) 11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−(チオメチル−(2−チエニ
ル))−16−テトラノルPGD1メチルエステル
【0121】
【化17】
【0122】 (実施例12) 11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−((3−トリフロオロメチル
)フェノキシ)−16−テトラノルPGD1メチルエステル
【0123】
【化18】
【0124】 (実施例13) 11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−(2−メチルフェノキシ)−
16−テトラノルPGD1グリセリルエステル
【0125】
【化19】
【0126】 (実施例14) 11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−(3−メチルフェニルチオ)
−16−テトラノルPGD1
【0127】
【化20】
【0128】 (実施例15) 11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−フェニルチオ−16−テトラ
ノルPGD1メチルエステル
【0129】
【化21】
【0130】 (実施例16) 11−オキシミル−16−(2−フロオロフェノキシ)−16−テトラノル−P
GD2 α(1n)の調製:
【0131】
【化22】
【0132】 a.7−ベンゾイルオキシ−6−(2,5−ジオキソラニル)−2−オキサビ
シクロ[3.3.0]オクタン−3−オン(16b):磁気攪拌棒を備える丸底
フラスコ中に−78℃で塩化メチレン中1,2−ビス(トリメチルシリルオキシ
)エタンを入れる。これに20分間以内にCH2Cl2中の16aの溶液を加える
。反応物を−78℃で1時間攪拌し、次いでゆっくりと1時間25℃まで暖める
。反応物を0℃で水でクエンチし、塩化メチレンで抽出し、MgSO4で乾燥し 、真空下で濃縮し、粗製の16b(FW=318.32g/mole)を得る。
【0133】 b.6−(2,5−ジオキソラニル)−7−ヒドロキシ−2−オキサビシクロ
[3.3.0]オクタン−3−オン(16c):0℃においてメタノール(78
6mL)中の粗製16b(63.85g,201mmol,1当量)のよく攪拌
した溶液に、MeOH(98.3mL)中のナトリウムメトキシド(13.27
g,246mmol,1.2当量)の懸濁液を加える。反応物を0℃で1時間攪
拌し、次いで1時間で25℃まで暖める。MeOH(5x100mL)で全体を
洗浄した酸性イオン交換樹脂で反応物を中和する。濾液を真空下で濃縮して、シ
ロップを得て、これをシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにかけ、4
:1ヘキサン:酢酸エチルおよびCH2Cl2中の2%MeOHで溶出し、16c
を黄色のシロップとして得る。
【0134】 c.6−(2,5ジオキソラニル)−2−オキサ−7−(o−ブロモベンジル
オキシ)ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン(16d):磁気攪拌棒を
有する丸底フラスコ中で,CH2Cl2中の16cの溶液を攪拌する。この溶液に
−78℃でNaHの懸濁液を滴下して加える。反応物を30分間−78℃で攪拌
し、次いでオルト−ブロモ臭化ベンジルを加え、反応物を一晩、25℃でまで暖
める。反応物を水(100mL)でクエンチする。有機層を水(3x100mL
)で洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空下で濃縮し、黄色のオイルを得て、これ をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにかけ、ヘキサンで溶出し、次
いでCH2Cl2中の1%MeOHで溶出する。次いで、生成物を1NのHCl、
0.1NのHCl、水および食塩水で洗浄し、16dを得る。
【0135】 d.メチル7−(5−(2,5−ジオキソラニル)−2−ヒドロキシ−4−(
o−ブロモベンジルオキシ)シクロペンチル)ヘプト−5−エノエート(eno
ate)(16f):磁気攪拌棒を有する丸底フラスコ中で、乾燥トルエン中の
16dの溶液を攪拌する。この溶液に、−78℃で、ヘキサン中のDIBALを
ゆっくりと加える。反応混合物を2時間攪拌し、次いで0℃まで暖める。飽和N
4Clを反応混合物に加え、次いで、これをゆっくりと25℃まで暖める。水 (100mL)で希釈し、不溶性の沈殿物を吸引濾過により除去し、固形物をE
tOAc(2x25mL)で洗浄する。液層をEtOAc(3x50mL)で抽
出し、有機層を合わせ、MgSO4で乾燥し、真空下で濃縮し、黄色のシロップ を得る。生成物16eはすぐに用いるか−70℃で一晩保存しなければならない
。窒素下、0℃でTHF中の(4−カルボキシブチル)トリフェニルホスホニウ
ムの懸濁液に、トルエン中のKHMDSの溶液を加える。生じた深いオレンジ色
の反応混合物を1時間25℃で攪拌する。−78℃以上で反応混合物に、THF
中の16eの溶液を加える。反応混合物を一晩、25℃まで暖める。反応物を0
℃において水でクエンチし、pHを1NのHClで3.5〜4.0に調整する。
水層をEtOAcで抽出し、有機層を合わせ、MgSO4で乾燥し、真空下で濃 縮し、粗製の酸を含むシロップを得る。0℃においてMeOH中で酸をよく攪拌
した溶液に、TMSジアゾメタンを反応混合物が薄黄色を保持するまで加える。
1滴の酢酸、氷酢酸を加え、薄層クロマトグラフィーにより、反応が完了したこ
とを確かめる。反応溶液を真空下で濃縮し、ヘキサン中の30%EtOAcで溶
出してシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、16fを得
る。
【0136】 e.メチル7−(2−ヒドロキシ−4−(o−ブロモベンジルオキシ)−5−
ホルミル−シクロペンチル)ヘプト−5−エノエート(16g):磁気攪拌棒を
備える丸底フラスコ中に、ある量のケタール16fを入れる。このフラスコに1
NのHCl1部に対してアセトン2部の混合物を十分な量加え、ケタールを完全
に溶液に完全に入れる。TLCにより出発物質が消費されるまで、通常一晩、こ
の物質を攪拌する。生成物16gを含有する粗製の混合物をエーテルで抽出し、
エーテル抽出物を好ましくはTMS−ジアゾメタンによりインサイチューで再エ
ステル化する。有機抽出物を減圧下、0℃で濃縮し、さらに精製を行わずにすぐ
に用いる。
【0137】 f.ジメチル−3−(2−フロオロフェノキシ)−2−オキソ−ブチルホスホ
ネート(16j):攪拌棒および温度計を備えるフレイム乾燥、丸底フラスコ中
に、無水THF中のジメチルメチルホスホネート(1.0当量)を入れる。溶液
を−78℃まで冷却し、n−ブチルリチウム(1.05当量)で処理する。反応
混合物を15分間攪拌する。この溶液に無水THF中のメチル−2−(2−フロ
オロフェノキシ)プロピオネート(1.1当量)を加える。混合物をさらに6時
間にわたって室温まで暖める。混合物を、塩化アンモニウムの飽和溶液で処理し
、CH2Cl2で抽出する。有機層を水続いて食塩水で洗浄する。水層を合わせ、
CH2Cl2で逆抽出し、有機層を合わせ、無水MgSO4で乾燥し、濾過し、減 圧下で濃縮する。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢
酸エチル/2−プロパノール45/50/5からヘキサン/酢酸エチル/2−プ
ロパノール40/50/10)により行い、ジメチル−4−(2−フロオロフェ
ニル)−2−オキソ−ブチルホスホネート(16j)1.34g(70%)をオ
イルとして得る。
【0138】 g.11−o−ブロモベンジルオキシ−16−(2−フロオロフェノキシ)−
17−トリノル−15−オキソ−PGF2 αメチルエステル(16k):磁気攪 拌棒を備えるフレイム乾燥丸底フラスコに、DMEおよび水中のジメチル−4−
(2−フロオロフェニル)−2−オキソ−ブチルホスホネート(16j)(1.
43当量)を入れる。この溶液に臭化リチウム(1.65当量)、トリエチルア
ミン(1.65当量)、および(16g)(1.0当量)を加える。溶液を室温
で48時間攪拌する。この時点でさらにトリエチルアミンおよび水を加え、溶液
をさらなる時間攪拌する。溶液を食塩水に注ぎ込み、3回に分けて酢酸エチルで
抽出する。有機層を合わせ、無水MgSO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮す る。精製をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール
19/1)により行い、11−o−ブロモベンジルオキシ−17−(2−フロオ
ロフェニル)−17−トリノル−15−オキソ−PGF2 αメチルエステル(1 k)をオイルとして得る。
【0139】 h.11−o−ブロモベンジルオキシ−15−(R,S)−16−(2−フロ
オロフェノキシ)−17−トリノル−PGF2 αメチルエステル(16l):攪 拌棒を備えるフレイム乾燥丸底フラスコ中に、メタノール中の17−(2−フロ
オロフェニル)−17−トリノル−15−オキソ−PGF2 αメチルエステル( 16k)(1.0当量)、三塩化セリウム(1.05当量)を入れる。溶液を室
温で5分間攪拌する。溶液を−10℃まで冷却し、メタノール中の水素化ホウ素
ナトリウム(1.02当量)を加える。溶液を−10℃で3時間攪拌する。混合
物を水で処理し、pHを1Nの塩酸で6〜7にする。混合物を酢酸エチルで抽出
し、有機層を合わせ、無水MgSO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮する。精 製をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の3%メタノール
からジクロロメタン中の5%メタノール)により行い、15(R)エピマーおよ
び15(S)エピマーを無色のオイルとして得る。
【0140】 i.9,15−ビス−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−13,14−
ジヒドロ−16−(2−フロオロフェノキシ)−17−トリノル−PGD2メチ ルエステル(16m):磁気攪拌棒を備える丸底フラスコ中に、CH2Cl2中の
16l(1当量)の溶液を攪拌する。この溶液に−78℃で2,6−ルチジン(
2.9当量)続いてTBDMSOTf(2.8当量)を滴下して加える。反応物
を30分間−78℃で攪拌し、次いで25℃まで一晩暖める。反応物を水でクエ
ンチする。有機層を水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、真空下で濃縮し、黄色の オイルを得て、これをシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにかけ、ヘ
キサン次いでCH2Cl2中の1%MeOHで溶出する。次いで、生成物を、1N
のHCl、0.1NのHCl、水および食塩水で洗浄し、ビス−保護中間体を得
る。この中間体を攪拌棒を備えるフレイム乾燥丸底フラスコ中に入れる。トリ−
n−ブチル水素化スズをエーテルに加え、反応物を24時間攪拌する。1NのH
Clでクエンチし、次いで有機物を食塩水で2回逆洗浄する。MgSO4で乾燥 し、有機層を減圧下で濃縮し、クロマトグラフを行い、PGD類似体16mを得
る。
【0141】 j.11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−(2−フロオロフェノ
キシ)−17−トリノル−PGD2(16n):攪拌棒を備える丸底フラスコを 0ーCまで冷却し、メチルエステル(16m)およびピリジン中のHFの溶液を 加える。溶液を室温まで暖め、続いてTLCを行う。出発物質が消費したとき、
溶液を濃縮し、酢酸エチルおよび0.1%炭酸ナトリウム水溶液間で分配させる
。有機抽出物を合わせ、クロマトグラフを行い、粗製の生成物を1:1:3 p
−ジオキサン:水:メタノール中のヒドロキシルアミンおよび酢酸ナトリウム(
1:9)をとともに一晩攪拌する。混合物を減圧下で濃縮し、50/50 TH
F/水溶液中の水酸化リチウム一水和物(1.8当量)を加える。混合物を室温
で6時間攪拌し、次いで水で希釈し、1NのHClでpH2〜3に酸性化する。
水層を3回酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせる。合わせた有機層を、無水M
gSO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、粗製の酸を生成する。精製をHP LCにより行い、分析試料16nを生成する。
【0142】 (実施例17〜28) 実施例17〜28は、適当な出発物質を代わりに用いて、実施例16で記載さ
れている方法と実質的に同じ方法を用いて調製される。当業者は、反応の温度、
圧力、雰囲気、溶媒、または順序を適宜変えることができる。さらに、当業者は
、副作用を防ぎ、あるいは収率を増加するために、適宜保護基を用いることがで
きる。このようなすべての改変は、有機化学の技術分野の当業者ならば容易に行
うことができ、したがって本発明の範囲の属するものである。
【0143】 (実施例17) 11−オキシミル−16−(2,4−ジフロオロフェニルチオ)−17−トリノ
ル−PGD2メチルエステル
【0144】
【化23】
【0145】 (実施例18) 11−オキシミル−16−アザ−(3,5−ジフロオロフェニル)−17−トリ
ノルPGD2
【0146】
【化24】
【0147】 (実施例19) 11−オキシミル−16−(2−フロオロフェニルチオ)−17−トリノル−P
GD2メチルエステル
【0148】
【化25】
【0149】 (実施例20) 11−オキシミル−16−(4−フロオロフェノキシ)−16−テトラノルPG
2エチルエステル
【0150】
【化26】
【0151】 (実施例21) 11−オキシミル−16−(4−フロオロフェニルチオ)−16−テトラノルP
GD2
【0152】
【化27】
【0153】 (実施例22) 11−オキシミル−16−(2−メトキシフェノキシ)−16−テトラノルPG
2
【0154】
【化28】
【0155】 (実施例23) 11−オキシミル−16−(3−メトキシフェノキシ)−16−テトラノルPG
2イソプロピルエステル
【0156】
【化29】
【0157】 (実施例24) 11−オキシミル−17−オキソ−(2−メチル−チエニル)−18−ジノルP
GD2メチルエステル
【0158】
【化30】
【0159】 (実施例25) 11−オキシミル−16−((3−トリフロオロメチル)フェノキシ)−16−
テトラノルPGD2メチルエステル
【0160】
【化31】
【0161】 (実施例26) 11−オキシミル−16−(2−メチルフェノキシ)−16−テトラノルPGD 2 メチルエステル
【0162】
【化32】
【0163】 (実施例27) 11−オキシミル−16−(3−メチルフェノキシ)−16−テトラノルPGD 2
【0164】
【化33】
【0165】 (実施例28) 11−オキシミル−16−フェノキシ−16−テトラノルPGD2
【0166】
【化34】
【0167】 (実施例29) 11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−フェニルチオ16−テトラノ
ルPGD1 α(29b)の調製:
【0168】
【化35】
【0169】 実施例1の化合物1iをTHF:酢酸(1:1)中のシアノ水素化ホウ素ナト
リウムで処理し、2時間反応させる。混合物を1NのHClでクエンチし、食塩
水で2回洗浄する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、圧力下で還元する。生
じたオイルを30%酢酸エチル:ヘキサンを用いてクラマトグラフにかける。適
当な分画を合わせ、黄色のオイルに還元し、29aが生成する。脱保護を上記方
法で行い、29bが生成する。
【0170】 (実施例30〜34) 実施例30〜34は、適当な出発物質を代わりに用いて、実施例29で記載さ
れている方法と実質的に同じ方法を用いて調製される。当業者は、反応の温度、
圧力、雰囲気、溶媒、または順序を適宜変えることができる。さらに、当業者は
、副作用を防ぎ、あるいは収率を増加するために、適宜保護基を用いることがで
きる。このようなすべての改変は、有機化学の技術分野の当業者ならば容易に行
うことができ、したがって本発明の範囲の属するものである。
【0171】 (実施例30) 11−ヒドロキシルアミノ−13,14−ジヒドロ−16−(3−クロロフェノ
キシ)−16−テトラノル−PGD1
【0172】
【化36】
【0173】 (実施例31) 11−ヒドロキシルアミノ−13,14−ジヒドロ−16−(2,4−ジフロオ
ロフェニルチオ)−16−テトラノルPGD1メチルエステル
【0174】
【化37】
【0175】 (実施例32) 11−ヒドロキシルアミノ−13,14−ジヒドロ−16−アミノフェニル−1
6−テトラノル−PGD1メチルエステル
【0176】
【化38】
【0177】 (実施例33) 11−ヒドロキシルアミノ−13,14−ジヒドロ−16−(4−フロオロフェ
ニルチオ)−16−テトラノルPGD1エチルエステル
【0178】
【化39】
【0179】 (実施例34) 11−ヒドロキシルアミノ−13,14−ジヒドロ−16−(4−フロオロフェ
ノキシ)−16−テトラノルPGD1
【0180】
【化40】
【0181】 (実施例35) 11−ヒドロキシルアミノ−16−フェノキシ−16−テトラノル−1−テトラ
ゾリルPGD2
【0182】
【化41】
【0183】 11−オキシミル−16−フェノキシ−16−テトラノル−1−テトラゾリル
PGD2は、カルボキシレートの代わりにテトラゾイルホスホニウム塩を用い、 o−フロオロフェニルの代わりにフェニルを用い、実施例16で記載されている
方法と実質的に同じ方法を用いて調製する。この化合物(35a)に、1:1
酢酸およびテトラヒドロフランの混合物中のシアノ水素化ホウ素ナトリウム1.
5当量を加える。反応物をTLCによりモニターする。出発物質が完全に消費さ
れた後、反応物を水で希釈し、EtOAcで完全に抽出し、ヒドロキシルアミン
が生成する。
【0184】 (実施例36〜40) 実施例36〜40は、適当な出発物質を代わりに用いて、実施例35で記載さ
れている方法と実質的に同じ方法を用いて調製される。当業者は、反応の温度、
圧力、雰囲気、溶媒、または順序を適宜変えることができる。さらに、当業者は
、副作用を防ぎ、あるいは収率を増加するために、適宜保護基を用いることがで
きる。このようなすべての改変は、有機化学の技術分野の当業者ならば容易に行
うことができ、したがって本発明の範囲の属するものである。
【0185】 (実施例36) 11−ヒドロキシルアミノ−16−フェニルチオ−16−テトラノル−PGD2 α
【0186】
【化42】
【0187】 (実施例37) 11−ヒドロキシルアミノ−20−エトキシPGD2 α
【0188】
【化43】
【0189】 (実施例38) 11−メトキシルアミノ−16−(3,5−ジフロオロフェノキシ)−16−テ
トラノルPGD2 α
【0190】
【化44】
【0191】 (実施例39) 11−ヒドロキシルアミノ−16−(3−チオフラニル)−17−トリノル−P
GD2 α
【0192】
【化45】
【0193】 (実施例40) 11−ヒドロキシルアミノ−16−((3−トリフロオロメチル)フェノキシ)
−17−トリノルPGD2 αメチルエステル
【0194】
【化46】
【0195】 (実施例41) 11−オキシミル−15−メチル−16−2−フロオロフェノキシ−17−トリ
ノル−PGD2メチルエステル
【0196】
【化47】
【0197】 実施例16の化合物16kを乾燥THFに溶解し、TBDMSTf1.2当量
および2,6ルチジン1.5当量を加える。標準的なワークアップによりTBD
MS保護型16kが生成し、これをTHFに溶解する。メチルセリウム求核剤(
約1.5当量)の添加により(例えば、塩化セリウム仲介求核剤添加:T.Im
amotoら,「金属セリウムまたはオルガノセリウム(III)試薬を用いた
炭素−炭素結合の生成反応」"Carbon−Carbon Bond For ming Reactions Using Cerium Metal or
Organcerium (III) Reagents",J.Org.C hem .49巻(1984)3904−12頁;T.Imamoto,ら,「塩
化セリウム存在下でのカルボニル化合物とグリニャール試薬との反応」"Rea ctions of Carbonyl Compounds with Gr
ignard Reagents in the Presence of C
erium Chloride",J.Am.Chem.Soc.111巻(1 989)4392−98頁;およびこれらの中で引用されているリファレンスを
参照のこと)、生成物S41cが得られ、これを精製後に液体アンモニアに溶解
し、十分な量の金属リチウムを加えてベンジルエーテルの除去を行う。精製後、
実施例1に記載するようにS41cをヒドロキシルアミンで濃縮し、脱保護して
、表題化合物S41dを生成する。
【0198】 (実施例42〜43) 実施例42〜43は、適当な出発物質を代わりに用いて、実施例41で記載さ
れている方法と実質的に同じ方法を用いて調製される。当業者は、反応の温度、
圧力、雰囲気、溶媒、または順序を適宜変えることができる。さらに、当業者は
、副作用を防ぎ、あるいは収率を増加するために、適宜保護基を用いることがで
きる。このようなすべての改変は、有機化学の技術分野の当業者ならば容易に行
うことができ、したがって本発明の範囲の属するものである。
【0199】 (実施例42) 11−オキシミル−15−エチル−17−フェノキシ−18−ジノル−PGD2
【0200】
【化48】
【0201】 (実施例43) 3−オキソ−11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−15−メチル−16−
フェノキシ−16−テトラノル−PGD1 α
【0202】
【化49】
【0203】 (実施例44) 3−オキソ−11−ヒドロキシルアミノ−13,14−ジヒドロ−15−メチル
−16−フェノキシ−16−テトラノル−PGD1 α
【0204】
【化50】
【0205】 50mL丸底フラスコに、酢酸およびテトラヒドロフランの1:1混合物中の
、3−オキソ−11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−15−メチル−16
−フェノキシ−17−トリノル−PGD2(実施例43のもの)およびシアノ水 素化ホウ素ナトリウム1.5当量を入れる。反応物をTLCによりモニターする
。出発物質が完全に消費された後、反応物を水で希釈し、pHを3.0に調整し
、EtOAcで完全に抽出し、表題ヒドロキシルアミン含有PGF類似体を生成
する。
【0206】 (実施例45) 11−オキシミル−15−メチル−15−デオキシ−15−メチルアミノ−16
−2−フロオロフェノキシ−16−テトラノル−PGD2メチルエステル
【0207】
【化51】
【0208】 実施例16の化合物16kを乾燥THFに溶解し、TBDMSTf1.2当量
および2,6ルチジン1.5当量を加える。標準的なワークアップによりTBD
MS保護型16kが生成し、これをTHFに溶解し、メチルアミンで濃縮して、
中間体イミンを得る。メチルセリウム求核剤(約1.5当量)の添加により(例
えば、塩化セリウム仲介求核剤添加:T.Imamotoら,「金属セリウムま
たはオルガノセリウム(III)試薬を用いた炭素−炭素結合の生成反応」"C arbon−Carbon Bond Forming Reactions
Using Cerium Metal or Organcerium (I
II) Reagents",J.Org.Chem.49巻(1984)39 04−12頁;T.Imamoto,ら,「塩化セリウム存在下でのカルボニル
化合物とグリニャール試薬との反応」"Reactions of Carbo nyl Compounds with Grignard Reagents
in the Presence of Cerium Chloride" ,J.Am.Chem.Soc.111巻(1989)4392−98頁;およ
びこれらの中で引用されているリファレンスを参照のこと)、生成物S45bが
得られ、これを精製後にTHFに溶解し、十分な量のトリ−n−ブチル水素化ス
ズを加えてベンジルエーテルの酸化除去を行う。精製後、実施例16に記載する
ようにS45cをヒドロキシルアミンで濃縮し、脱保護して、表題化合物S45
dを生成する。
【0209】 (実施例46) 11−ヒドロキシルアミノ−15−メチル−15−デオキシ−15−メチルアミ
ノ−16−2−フロオロフェノキシ−16−テトラノル−PGF2 ?メチルエステ
【0210】
【化52】
【0211】 50mL丸底フラスコに、酢酸およびテトラヒドロフランの1:1混合物中の
11−オキシミル−15−メチル−15−デオキシ−15−メチルアミノ−16
−o−フロオロフェノキシ−17−トリノル−PGD2メチルエステル(実施例 45)および1.5当量のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを充填する。反応物を
TLCによりモニターする。出発物質が完全に消費された後、反応物を水で希釈
し、EtOAcで完全に抽出して、ヒドロキシルアミン含有PGF類似体を生成
する。
【0212】 (実施例47) 11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−((3−トリフロオロメチル
)フェノキシ)−16−テトラノル−PGD11−ヒドロキサム酸の調製:
【0213】
【化53】
【0214】 磁気攪拌棒を備えるフレイム乾燥25mL丸底フラスコ中に、メタノール中の
11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−((3−トリフロオロメチル
)フェノキシ)−17−トリノル−PGD1メチルエステル(実施例12)(1 .0当量)を入れる。この溶液にメタノール(1.25当量)中のヒドロキシル
アミンを加える。溶液を18時間攪拌する。次いで、溶液を1N塩酸で処理し、
酢酸エチルで3回抽出する。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水
MgSO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮しる。残渣をクロマトグラフィーに より精製して、11−オキシミル−13,14−ジヒドロ−16−((3−トリ
フロオロメチル)フェノキシ)−16−テトラノル−PGD11−ヒドロキサム 酸を得る。
【0215】 (実施例48) 実施例48は、適当な出発物質を代わりに用いて、実施例47で記載されてい
る方法と実質的に同じ方法を用いて調製される。当業者は、反応の温度、圧力、
雰囲気、溶媒、または順序を適宜変えることができる。さらに、当業者は、副作
用を防ぎ、あるいは収率を増加するために、適宜保護基を用いることができる。
このようなすべての改変は、有機化学の技術分野の当業者ならば容易に行うこと
ができ、したがって本発明の範囲の属するものである。
【0216】 (実施例48) 11−オキシミル−16−フェノキシ−17−トリノル−PGD21−N−メタ ンスルホンアミド
【0217】
【化54】
【0218】 (組成物) 本対象発明の組成物は、安全かつ有効な量の本対象化合物と薬剤学的に許容さ
れ得る担体とを含む。本明細書で用いられる「安全かつ有効な量」とは、健全な
医学的判断の範囲内で、治療される状態においてポシティブな改変を有意にもた
らすには十分だが重篤な副作用を回避するには十分に低い(妥当な利益/危険比
において)化合物量を意味する。安全かつ有効な量の化合物は、治療される特定
の状態、治療される患者の年齢や健康状態、状態の重篤性、治療の期間、併用治
療の性質、利用される特定の薬剤学的に許容され得る担体、および担当医師の知
識や経験による要因などにより変わる。
【0219】 化合物の他に、本対象発明の組成物には薬剤学的に許容され得る担体が含まれ
る。本明細書で用いられる「薬剤学的に許容され得る担体」という用語は、対象
への投与に適している、1つまたは複数の相溶な固形物または液体フィラー希釈
剤またはカプセル化物質を意味する。本明細書で用いられる「相溶な」という用
語は、通常の使用状況下で本化合物の薬剤学的効力を実質的に減じてしまう相互
作用がないような形で、本組成物の構成成分が本化合物と混ざり合うことができ
ることや互いに混ざり合うことことができることを意味する。薬剤学的に許容さ
れ得る担体は、治療される対象への投与に適するように十分に精製度が高いもの
であって、十分に毒性が低いものでなければならないことは当然のことである。
【0220】 薬剤学的に許容され得る担体またはその構成成分として役立ち得る物質の幾つ
かの例として、ラクトース、グルコースおよびスクロースなどの糖類;トウモロ
コシデンプンおよびポテトデンプンなどのデンプン類;カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロースなどのセルロース類と
その誘導体;粉末化したトラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;ステアリン酸
やステアリン酸マグネシウムなどの固形潤滑剤;硫酸カルシウム;ピーナッツ油
、綿実油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびカカオ脂の油などの植物
油類;プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよび
ポリエチレングリコールなどのポリオール類;アルギン酸;Tweens(登録
商標)などの乳化剤;ラウリル硫酸ナトリウムなどの界面活性剤(wettin
g agents);着色剤;香味剤;賦形剤;錠剤化剤(tableting
agents);安定化剤;抗酸化剤;保存剤;無パイロジェン(pyrog
en)水;等張化生理食塩水;ならびにリン酸バッファー液剤である。
【0221】 化合物と併用して用いられる薬剤学的に許容され得る担体の選択は、基本的に
は本化合物が投与される方法により決められる。本発明の化合物は全身投与して
もよい。投与経路には、経皮;経口;皮下注射または静脈内注射を含む非経口;
局所;および/または鼻内が含まれる。
【0222】 用いられる本発明の化合物の適当な量は、動物モデルを用いた慣例的な実験に
より決めることができる。そのような動物には、無傷のまたは卵巣摘除されたラ
ットモデル、クロアシイタチ、イヌおよび非ヒト霊長類モデルの他、不必要とな
った(disuse)モデルが含まれるが、これらに限定されない。
【0223】 注射用の好ましい単位剤形には、水、生理食塩水、またはそれらの混合物の無
菌液剤が含まれる。上記液剤のpHは、約7.4に調整するであろう。注射また
は外科インプラントに適した担体には、ヒドロゲル、放出調節性品または放出持
続性品、ポリ乳酸、およびコラーゲンマトリクスが含まれる。
【0224】 局所適用に適した薬剤学的に許容され得る担体には、ローション剤、クリーム
剤、ゲル剤などが含まれる。本化合物を非経口投与する場合、好ましい単位剤形
は錠剤やカプセル剤などである。経口投与において単位剤形の調製に適した薬剤
学的に許容され得る担体は、当該技術分野で周知である。これらの選択は、本対
象化合物目的においてあまり厳格なものではない味覚、コスト、自己安定性など
の二次的な考慮事項によりなされてもよく、その選択は当業者が困難を要せずに
行うことができる。
【0225】 (使用方法) 本発明の化合物は、例えば、目の障害、高血圧、受胎能制御、鼻鬱血、神経因
性膀胱障害、胃腸障害、皮膚障害、および骨粗鬆症などを含む、多くの医療障害
の治療に有用である。
【0226】 本発明の化合物は、(1)新たな小柱の形成を介して骨体積および小柱数を増
加すること、(2)常態の骨代謝回転率を維持しながら骨質量を増加すること、
および/または(3)存在している皮質から骨を取り除かずに骨内膜表面での形
成を増加することに有用である。したがって、これらの化合物は骨障害の治療お
よび予防に有用である。
【0227】 骨障害治療用の好ましい投与経路は、経皮および鼻内である。その他の好まし
い投与経路には、直腸、舌下、および経口が含まれる。
【0228】 全身投与における本化合物の用量範囲は、1日で、体重1kgあたり約0.0
1μgから約1000μgであり、好ましくは体重1kgあたり約0.1μgか
ら約100μgであり、最も好ましくは体重1kgあたり約1μgから約50μ
gである。皮下による用量は、薬物動態学および経皮製剤化の技術分野における
当業者に知られている技術に基づき、同様の血清レベルまたは血漿レベルを達成
するように設計する。全身投与での血漿レベルは、0.01〜100ナノグラム
/ml、より好ましくは0.05〜50ng/ml、最も好ましくは0.1〜1
0ng/mlの範囲であることが望ましい。これらの用量は1日分の投与割合に
基づくものであるが、臨床必要量を計算するのに1週間分または1ヶ月分の蓄積
用量を用いてもよい。
【0229】 所望の効果を達成するために、治療する患者、治療する状態、治療する状態の
重篤さ、および投与経路などに基づいて用量を変えてもよい。
【0230】 本発明の化合物は、眼圧を低下することにも有用である。したがって、これら
の化合物は緑内障の治療に有用である。緑内障の治療に好ましい投与経路は、局
所である。
【0231】 (組成物および方法の実施例) 次の非限定的な実施例は本対象発明を例示したものである。次の組成物および
方法の実施例は、本発明を限定するものではないが、当業者に本発明の化合物、
組成物、および方法を調製し使用するための指針を提供するものである。各々の
場合において、本発明範囲内のその他の化合物を、下記の実施例化合物の代わり
に用いても同様の結果が得られる。実施例は指針を与えるものであり、治療する
状態や患者によりこれを改変してもよいことは、当業者ならば容易に理解できる
であろう。
【0232】 (実施例A) 錠剤の形態をとる医薬組成物を混合や直接圧縮などの慣用的な方法により調製
し、次のように製剤化する: 成分 量(錠剤あたりmg) 実施例1の化合物 5 微結晶セルロース 100 スターチグリコレートナトリウム 30 ステアリン酸マグネシウム 3 上記組成物を1日に1回経口投与すると、骨粗鬆症を患っている患者での骨体
積が著しく増加する。
【0233】 (実施例B) 液剤の形態をとる医薬組成物を慣用的な方法により調製し、次のように製剤化
する: 成分 実施例32の化合物 1mg リン酸バッファー生理食塩水 10ml メチルパラベン 0.05ml 上記組成物1.0mlを1日に1回皮下投与すると、上記組成物により骨粗鬆
症を患っている患者での骨体積が著しく増加する。
【0234】 (実施例C) 眼圧低下用の局所による医薬組成物を慣用的な方法により調製し、次のように
製剤化する: 成分 量(質量%) 実施例1の化合物 0.004 デキストラン70 0.1 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.3 塩化ナトリウム 0.77 塩化カリウム 0.12 EDTAニナトリウム(エデト酸ニナトリウム) 0.05 塩化ベンザルコニウム 0.01 HCLおよび/またはNaOH pH7.2〜7.5 精製水 100%に調整
【0235】 本対象発明の特定の実施態様を記載したが、本発明の真意および範囲を逸脱す
ることなく、本明細書中に開示された組成物に種々の変形または改変を施するこ
とができることは当業者には明らかである。付属の特許請求の範囲においては、
本発明の範囲内にあるそのような改変がすべて含まれることを意図している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE,G H,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 アンバーギー ジャック スナイダー ジ ュニア アメリカ合衆国 45140 オハイオ州 ラ ブラン ド ストックトン ドライブ 265 (72)発明者 ウォス ジョン オーガスト アメリカ合衆国 45249 オハイオ州 シ ンシナ ティー ハーパーポイント ドラ イブ 8505 (72)発明者 デ ビスワナス アメリカ合衆国 45241 オハイオ州 シ ンシナ ティー コーネル ウッズ ドラ イブ 11269 (72)発明者 ソーパー デービッド リンゼイ アメリカ合衆国 45249 オハイオ州 シ ンシナ ティー ブリスベン プレイス 12075 Fターム(参考) 4C086 AA02 AA03 DA02 DA05 DA06 DA07 MA01 MA04 NA14 ZA33 ZA97 4H006 AA01 AA03 AB27 UE14 UE32 UE35 UE51 UE52 UE55 UE56

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の構造式を有する化合物であって、 【化1】 式中、 (a)R1は、CO2H、C(O)NHOH、CO27、CH2OH、S(O)2 7 、C(O)NHR7、C(O)NHS(O)27、またはテトラゾールであり;
    7は、アルキル、複素アルキル、単環式の炭素環式脂肪族環、単環式の複素環 式脂肪族環、単環式芳香族環、または単環式複素芳香族環であることを特徴とし
    ; (b)Wは、O、NH、S、S(O)、S(O)2、または(CH2mであり; mは0から約3の整数であることを特徴とし; (c)R2はHであり、R3はHまたは低級アルキルであり、またはR2およびR3 はともに共有結合を形成し; (d)R4は、H、アルキル、複素アルキル、単環式の炭素環式脂肪族環、単環 式の複素環式脂肪族環、単環式芳香族環、または単環式複素芳香族環であり; (e)R5はそれぞれ、H、CH3、およびC25からなる群から独立して選択さ
    れ; (f)Xは、NHR8またはOR8であり、R8はそれぞれ、H、アシル、アルキ ル、複素アルキル、単環式の炭素環式脂肪族環、単環式の複素環式脂肪族環、単
    環式芳香族環、および単環式複素芳香族環からなる群から独立して選択されるこ
    とを特徴とし; (g)R6はそれぞれ、H、CH3、C25、OR8、およびNHR8からなる群か
    ら独立して選択され; (h)Yは、O、NHR8、S、S(O)、またはS(O)2であり、ただし、い
    ずれの炭素もそれに結合した2つ以上の複素原子を有さず; (i)Zは、H、メチル、単環式の炭素環式脂肪族環、単環式の複素環式脂肪族
    環、単環式芳香族環、単環式複素芳香族環、二環式の炭素環式脂肪族環、二環式
    の複素環式脂肪族環、二環式芳香族環、または二環式複素芳香族環であり、ただ
    し、YがS、S(O)、またはS(O)2であって、ZがHであるとき、qは少 なくとも1であり; (j)aおよびbは、単結合、シス二重結合、およびトランス二重結合からなる
    群から独立して選択され; (k)pは、1から5の整数であり、qは0から5の整数であり、p+qは1か
    ら5であることを特徴とする化合物、 および前記構造式の任意の光学異性体、ジアステレオマー、エナンチオマー、
    またはそれらの薬剤学的に許容される塩、または生物分解可能なアミド、エステ
    ル、またはイミド。
  2. 【請求項2】 R1はCO2H、C(O)NHOH、CO27、C(O)NH
    S(O)27、またはテトラゾールであることを特徴とする請求項1に記載の化
    合物。
  3. 【請求項3】 R4およびR5はそれぞれHであり、XはOHであることを特
    徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 p+qは1または2であり、Zは単環式芳香族環または単環
    式複素芳香族環であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の
    化合物。
  5. 【請求項5】 p+qは3から5であり、ZはHまたはメチルであることを
    特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 Wは(CH21であることを特徴とする請求項1から5のい
    ずれか1項に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 aはシス二重結合であり、bはトランス二重結合であること
    を特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 ヒトまたはその他の動物における骨障害を治療するための薬
    剤の製造における請求項1から7のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  9. 【請求項9】 前記骨障害が骨粗鬆症であることを特徴とする請求項8に記
    載の使用。
  10. 【請求項10】 ヒトまたはその他の動物における緑内障を治療するための
    薬剤の製造における請求項1から7のいずれか1項に記載の化合物の使用。
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