【発明の詳細な説明】
洗剤組成物 技術の分野
本発明は洗濯および皿洗い方法に使用するのに好適な、カチオンおよびアニオ
ン界面活性剤ならびに酸およびアルカリ源を含む洗剤組成物に関するものである
。
発明の背景
市販粒状洗剤の中には一層高い嵩密度を指向し、かつ界面活性剤等の洗剤活性
成分の一層高い含有量を有する粒状洗剤組成物を指向する傾向がある。かかる洗
剤は消費者に大きな便益を提供する。かかる濃縮製品に対する要望が、フィラー
材料の量および、最終的には廃棄される包装材料の量の低減化を確実にしている
。
消費者の間では、洗浄性および汚染除去性が改良された洗剤の提供に対する要
望もある。したがって最近までは、高濃度の界面活性剤を含み、かつアニオン、
ノニオンおよびカチオン界面活性剤等の各種の型の界面活性剤を含む洗剤が開発
されてきた。
高濃度界面活性剤を含む高密度洗剤は、溶解速度の低さまたはゲル生成に基ず
く溶解性の不足をきたし、洗濯機の計量分配用引き出し、または洗濯機内の洗濯
物と共に置かれる洗剤投与用装置のいずれかからの、製品の計量分配性を低下さ
せる結果になる。この計量分配性の低下は高濃度界面活性剤を含む粒子が水と接
触した際のゲル化に原因することが多い。このゲルは洗剤粉末の一部が洗濯水中
に溶解するのを阻止するので、粉末の有効性を低下させる。このことは水圧が低
い場合、および/または洗濯温度が低い場合に特に問題になる。
WO 94/28098号には、エトキシル化第一級C8−C18アルコール、アルカリ
金属アルミノケイ酸塩ビルダーおよび水溶性クエン酸塩5から40重量%の組み
合わせを含む非スプレー乾燥洗剤粉末を開示している。
EP−A−0639637号には、洗剤の分配計量プロフイールおよび溶解速度を改
良するために、過(ペル)ホウ酸塩漂白剤をアルカリ金属過炭酸塩で置換するこ
とが開示されている。クエン酸塩、または硫酸塩もしくは炭酸塩とクエン酸塩と
の混合物は過(ペル)炭酸塩漂白剤の被覆に使用できる。EP−A−0639639号
にはこの観点における類似の開示がある。
粒状材料の計量分配性を改良するための泡立ちの利用は医薬品製剤では広く用
いられている。この観点で最も広く利用される泡立ちシステムは重炭酸塩との併
用におけるクエン酸である。この泡立ちシステムは、水系伝染害虫を制御するた
めの殺虫組成物の計量分配性の改善の場合についても記載がある(例えば、GB
−A−2,184,946号公報)。
350から1500ミクロン範囲の特定粒子径の粒状クエン酸の使用はEP−
A−0534525号公報に開示がある。
粒子径150から2,000ミクロンのアルカリ金属炭酸塩および脂肪族カル
ボン酸粒子を含む衛生組成物はUS−A−5,114,647号に開示がある。
平均粒子径50−500ミクロンのフマル酸を含む入浴用配合剤はEP−A−
333223号公報に開示がある。
クエン酸を添加するとアルカリ性が低下する。しかしアルカリ性pHは、ある
種界面活性剤等の各種洗剤成分の最適性能には必要である。全体としてアルカリ
性pHは洗浄性、汚染除去性および汚れの懸濁性を促進する。したがって洗剤組
成物中への酸の混合は好ましくない。例えば、US−A−4,414,130号には、カ
チオン界面活性剤等のある種化合物がむしろ省略された、有機酸を含む洗剤が開
示されている。
この度出願人は、アニオンおよびカチオン界面活性剤を含む洗剤組成物を計量
分配するのに伴う特殊問題が、酸源およびアルカリ源の取り込みにより改善され
る一方で、カチオンおよびアニオン界面活性剤の性能は維持されることを見いだ
した。これにより、洗濯機中および洗濯済み衣料上に残留する固形洗剤粒子の問
題が除去または低減する。
その上、界面活性剤が洗濯水中に一層効率良く分配されるので、界面活性剤の
全体的性能は一層有効になり、かつ全体的に改良された清浄性、汚染除去性およ
び汚れの懸濁性が達成できる。
さらに分配用引き出し、および分配計量デバイス(デイスペンザー)中の洗剤
残渣が低減する。
本明細書中に記載された全ての文献は引例として本発明中に含める。
発明の要旨
本発明によれば、0.5%から60重量%の量のアニオン性界面活性剤、0.
01から30重量%の量のカチオン性界面活性剤、ならびに酸源およびアルカリ
源を含む洗剤組成物が提供され、この場合の酸源およびアルカリ源は水の存在下
に互いに反応し得る。
発明の詳細な説明
本発明の洗剤組成物は、4種の必須成分を含む:アニオン性界面活性剤、カチ
オン性界面活性剤、酸源およびアルカリ源。これらおよび任意成分、ならびに洗
剤調製方法の詳細を次に記載する。洗剤用界面活性剤
次に記載のように、この洗剤組成物は一種または二種以上のアニオン性界面活
性剤、および一種または二種以上のカチオン性界面活性剤を含むことができる。
追加的アニオンおよびカチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、双性イオン
界面活性剤、両性(ampholytic)および両性(amphoteric)界面活性剤からなる
群から選択された追加的界面活性剤も含まれてもよい。界面活性剤の全量は、洗
剤組成物の1%から90重量%、好ましくは3%から70重量%、一層好ましく
は5%から40重量%、さらに好ましくは10%から30重量%、最も好ましく
は12%から25重量%である。
本発明の好ましい態様は粒状洗剤組成物である。一種または二種以上の界面活
性剤が基本組成物中に含まれ、好ましくはビルダー材料も含まれる。この基本組
成物はスプレー乾燥および乾式混合/凝集法により調製できる。この基本組成物
も上記アルカリ源の幾つか、または全てを含み得る。これとは別に、酸源および
/またはアルカリ源は別途成分として、好ましくは粒状形態で洗剤基本組成物に
添加してもよい。アニオン性界面活性剤
本発明の洗剤組成物は、一種または二種以上のアニオン界面活性剤を含む。洗
浄目的に有用なアニオン界面活性剤はいずれも好適である。この例中には、アニ
オン硫酸塩、スルホン酸塩、カルボン酸塩およびサルコシン酸塩界面活性剤から
なる塩類(例えば、モノ−、ジ−、およびトリエタノールアミン塩等のナトリウ
ム、カリウム、アンモニウム、および置換アンモニウム塩を包含する)が包含さ
れる。アニオン硫酸塩界面活性剤が好ましい。
他のアニオン界面活性剤の例中には、アシルイセチオン酸塩等のイセチオン酸
塩、N−アシルタウリン酸塩、メチルタウライド(methyl tauride)の脂肪酸ア
ミド、アルキルコハク酸塩およびスルホコハク酸塩、スルホコハク酸塩のモノエ
ステル(特に飽和および不飽和C12-18モノエステル)、スホコハク酸塩のジエ
ステル(特に飽和および不飽和C6-14ジエステル)、N−アシルサルコシン酸塩
が包含される。ロジン、水素化ロジン、および獣脂油中に存在する、または獣脂
油由来の樹脂酸および水素化樹脂酸等の樹脂酸および水素化樹脂酸も好適である
。
アニオン界面活性剤の量は組成物の0.5%から60重量%、好ましくは3%
から50重量%、一層好ましくは5%から35重量%、最も好ましくは65%か
ら20重量%である。
アニオン界面活性剤:カチオン界面活性剤比は、好ましくは25:1から1:
3、一層好ましくは15:1から1:1、最も好ましくは10:1から1:1で
ある。アニオン硫酸塩界面活性剤
本発明に有用なアニオン界面活性剤には、直鎖および分岐の第一級および第二
級アルキル硫酸塩、アルキルエトキシ硫酸塩、脂肪オレイルグリセロール硫酸塩
、アルキルフエノールエチレンオキシドエーテル硫酸塩、C5−C17アシル−N
−(C1-4アルキル)およびN−(C1−C2ヒドロキシアルキル)グルカミン硫
酸塩、およびアルキルポリグルコシド(本発明ではノニオン非硫酸化化合物が記
載されている)の硫酸塩等のアルキルポリサッカライドの硫酸塩が包含される。
アルキル硫酸塩界面活性剤は、直鎖および分岐の第−級C9−C22アルキル硫
酸塩、一層好ましくはC11−C15分岐鎖アルキル硫酸塩およびC12−C14直鎖ア
ルキル硫酸塩が好ましい。
アルキルエトキシ硫酸塩界面活性剤は、モル当たりエチレンオキシド0.5か
ら20モルでエトキシル化されたC10−C18アルキル硫酸塩からなる群から選択
するのが好ましい。一層好ましくは、アルキルエトキシ硫酸塩はモル当たりエチ
レンオキシド0.5から7、好ましくは1から5モルでエトキシル化されたC11
−C18、一層好ましくはC11−C15アルキル硫酸塩である。
本発明の特に好ましい提案では、アルキル硫酸塩とアルキルエトキシ硫酸塩と
の混合物を採用する。かかる混合物はPCT出願第WO 93/18124号に開示され
ている。アニオンスルホン酸塩界面活性剤
本発明に使用するのに適するアニオンスルホン酸塩界面活性剤には、C5−
C20直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルエステル硫酸塩、C6−C22
第一級または第二級アルカンスルホン酸塩、C6-24オレフインスルホン酸塩、ス
ルホン化ポリカルボン酸;アルキルグリセロールスルホン酸塩、脂肪アシルグリ
セロールスルホン酸塩、脂肪オレイルグリセロールスルホン酸塩、およびこれら
の混合物が包含される。アニオンカルボン酸塩界面活性剤
適当なアニオンカルボン酸塩界面活性剤には、アルキルエトキシカルボン酸塩
、アルキルポリエトキシポリカルボン酸塩界面活性剤および石けん(”アルキル
カルボキシルス”)特に本発明記載の、ある種第二級石けんが包含される。
好適なアルキルエトキシカルボン酸塩には、式R(CH2CH2O)xCH2C
OO-M+[RはC6−C18アルキル基、xは0から10、エトキシレート分布は
xが0の場合の材料量が重量基準で20%未満であるような分布であり、Mはカ
チオンである]を有する化合物が包含される。適当なアルキルポリエトキシポリ
カルボン酸塩界面活性剤には、式RO−(CHR1−CHR2−O)x−R3[式中
、RはC6−C18アルキル基、xは1から25、R1およびR2は水素、メチル酸
ラジカル、コハク酸ラジカル、ヒドロキシコハク酸ラジカル、およびこれらの混
合基からなる群から選択され、R3は水素、炭素原子1から8の置換もしくは非
置換炭化水素、およびこれらの混合基からなる群から選択される]
を有する界面活性剤が包含される。
適当な石けん界面活性剤には、第二級炭素に結合したカルボニル単位を含む第
二級石けん界面活性剤が包含される。本発明の場合に好適な第二級石けん界面活
性剤は2−メチル−1−ウンデカン酸、2−エチル−1−デンカン酸、2−プロ
ピル−1−ノナン酸、2−ブチル−1−オクタン酸および2−ペンチル−ヘプタ
ン酸の水溶性塩からなる群から選択された水溶性部類である。ある種石けん中に
は気泡抑制剤も含有できる。アルカリ金属サルコシン酸塩界面活性剤
他の好適なアニオン界面活性剤は、R−CON(R1)CH2COOH[式中、
RはC5−C17直鎖または分岐アルキルまたはアルケニル基、R1はC1−C4アル
キル基、およびMはアルカリ金属イオンである]のアルカリ金属サルコシン酸塩
である。カチオン性界面活性剤
本発明洗剤組成物の他の必須成分は、洗剤組成物の0.1%から30重量%の
量で含まれるカチオン界面活性剤である。カチオン界面活性剤の量は、組成物の
0.1%から20重量%が好ましく、一層好ましくは0.4%から7重量%、最
も好ましくは0.5%から3重量%である。
アニオン界面活性剤:カチオン界面活性剤比は好ましくは25:1から1:3
、一層好ましくは15:1から1:1、最も好ましくは10:1から1:1であ
る。
好ましいカチオン界面活性剤は、カチオンエステル界面活性剤、カチオンモノ
−アルコキシル化アミン界面活性剤、カチオンビス−アルコキシル化アミン界面
活性剤およびこれらの混合物からなる群から選択される。カチオンエステル界面活性剤
カチオン界面活性剤はカチオンエステル界面活性剤を含有できる。
本発明洗剤組成物中に含まれる場合、カチオンエステル界面活性剤の好ましい量
は、洗剤組成物の0.1%から20.0重量%、一層好ましくは0.4%から7
重量%、最も好ましくは0.5%から3.0重量%である。
カチオンエステル界面活性剤としては、少なくとも一つのエステル(すなわち
−COO−)結合および少なくとも一つのカチオン荷電基を含む界面活性を有す
る水分散性化合物が好ましい。
塩素エステル界面活性剤を包含する適当なカチオンエステル界面活性剤は、例
えば米国特許第4228042号、同第4239660、および同第4260529号公報に開示さ
れている。
好ましい提案では、このエステル結合およびカチオン荷電基は、少なくとも3
原子(すなわち3原子鎖長)、好ましくは3から8原子、一層好ましくは3から
5原子、最も好ましく3原子を含む鎖からなるスペーサー基により界面活性剤分
子中で互いに分離されている。このスペーサー基鎖を形成する原子は、炭素、窒
素、酸素原子およびおよびこれらの混合原子からなる群から選択されるが、上記
鎖中のいずれの窒素または酸素原子も鎖中の炭素原子とのみ結合することが前提
である。したがって、例えば−O−O−(すなわちペルオキシド)、−N−N−
、および−N−O−結合を有するスペーサー基は除外され、一方、例えば−CH2
−O−CH2−および−CH2−NH−CH2−結合を有するスペーサー基は包含
される。好ましい提案のスペーサー基鎖は炭素原子のみを含み、一層好ましくは
この鎖はヒドロカルビル鎖である。
好ましいカチオン性エステル界面活性剤は次式:
[式中、R1はC5−C31直鎖もしくは分岐アルキル、アルケニルもしくはアルカ
リール鎖またはM-N+(R6R7R8)(CH2)s;XおよびYは独立にCOO、
OCO、O、CO、OCOO、CONH、NHCO、OCONH、およびNHC
OO(ここで、少なくとも一つのXもしくはYはCOO、OCO、OCOO、O
CONHもしくはNHCOO基)からなる群から選択され;R2、R3、R4R6、
R7およびR8は独立にアルキル、アルケニル、炭素原子1から4の
ヒドロキシアルキルおよびヒドロキシアルケニル基、およびアルカリール基;R5
は独立にHまたはC1-3アルキル基;m、n、sおよびtの値は独立に0から8
の範囲にあり、bの値は0から20の範囲にあり、かつa、uおよびvの値は独
立に0または1のいずれかであるが、
uもしくはvの少なくとも一つは1でなければならないことを前提とし;Mは
カウンターアニオンである]
を有する界面活性剤である。
好ましいMは、ハロゲン化物、メチル硫酸塩、硫酸塩および硝酸塩、一層好ま
しくはメチル硫酸塩、塩化物、臭化物またはヨウ化物からなる群から選択される
。
好ましい提案におけるカチオンエステル界面活性剤は次式:
[式中、R1はC5−C31直鎖もしくは分岐のアルキル、アルケニルまたはアルカ
リール鎖;xはCOO、OCO、OCOO、OCONH、およびNHCOOから
なる群から選択され:R2、R3およびR4は独立に炭素原子1から4のアルキル
およびヒドロキシアルキル基からなる群から選択され;R5は独立にHまたはC1 -3
アルキル基であり;n値は0から8の範囲にあり、b値は0から20の
範囲にあり、a値は0または1、m値は3から8である]
を有する界面活性剤から選択される。
一層好ましくはR2、R3およびR4は独立にC1-4アルキル基およびC1-4ヒド
ロキシサルキル基から選択される。好ましい提案ではR2、R6およびR4の少な
くとも一つ、好ましくはただ一つのみがヒドロキシアルキル基である。このヒド
ロキシアルキルは炭素原子1から4、一層好ましくは炭素原子2から3、最も好
ましくは炭素原子2を有する。他の好ましい提案ではR2、R3およびR4の少な
くとも一つはC2-3アルキル基であり、一層好ましくは二つのC2-3アルキル基が
存在する場合である。
好ましい提案ではR2、R3およびR4の二つ、ならびに環構造部分からのカチ
オン荷電基の窒素。この環構造は他の一つの窒素原子もしくは一層好ましくは酸
素原子、またはこれらの混合原子を含むのが好ましい。この環構造は好ましくは
5から8原子、最も好ましくは6原子を含む。
特に好ましい提案では、R2、R3およびR4の二つ、およびモルホリノ環構造
もしくは置換モルホリノ環構造部分からのカチオン荷電基である窒素。この型の
特に好ましいカチオン性エステル界面活性剤は次式:
[式中、R1はC5−C31直鎖もしくは分岐型アルキル、アルケニルまたはアルカ
リール鎖;xはCOO、OCO、OCOO、OCONH、およびNHCOOから
なる群から選択され;R9は炭素原子1から4のアルキル、アルケニル、ヒドロ
キシアルキルおよびヒドロキシアルケニル基からなる群から選択され;R5は牡
立にHまたはC1-3アルキル基であり;n値は0から8の範囲にあり、b値は0
から20の範囲にあり、a値は0または1のいずれか、m値は3から8である]
を有するエステル類である。
一層好ましいR2、R3およびR4はC1-4アルキル基およびC1-4ヒドロキシア
ルキル基から独立に選択される。好ましい提案では、R2、R3およびR4の少な
くとも一つ、好ましくはただ一つのみがヒドロキシアルキルの場合である。この
ヒドロキシアルキル基は炭素原子1から4、一層好ましくは2または3、最も好
ましくは炭素原子2を有する。他の好ましい提案ではR2、R3およびR4の少な
くとも一つはC2-3アルキル基、一層好ましくは二つのC2-3アルキル基が存在す
る場合である。
特に好ましい水分散性カチオンエステル界面活性剤は次式:
[式中、mは1から4、好ましくは2または3、R1はC11-19直鎖もしくは分岐
アルキル鎖である]
を有するエステルである。
この型の特に好ましい塩素エステルには、ステアロイル塩素エステル第四級メ
チルアンモニウムハロゲン化物(R1=C17アルキル)、パルミトイル塩素エス
テル第四級メチルアンモニウムハロゲン化物(R1=C15アルキル)、ミリスト
イル塩素エステル第四級メチルアンモニウムハロゲン化物(R1=C13アルキル
)、ラウロイル塩素エステル第四級メチルアンモニウムハロゲン化物(R1=C1 1
アルキル)、ココイル塩素エステル第四級メチルアンモニウムハロゲン化物(
R1=C11-13アルキル)、タロウイル塩素エステル第四級メチルアンモニウムハ
ロゲン化物(R1=C15-17アルキル)、およびこれらの混合物が包含される。
他の好ましいカチオンエステル界面活性剤は次の構造式:
[式中、dは0から20である]
を有する。
好ましい提案におけるカチオン性エステルは洗濯条件下では加水分解性である
。
特に好ましい上記塩素エステルは、所望鎖長の脂肪酸を酸触媒の存在下でジメ
チルアミノエタノールで直接エステル化して調製できる。次いでエタノール、水
、プロピレグリコール、または好ましくはエトキシル化度がモル当り3から50
エトキシ基であるC10-18脂肪アルコールエトキシレート等の脂肪アルコールエ
トキシレート等の溶剤の存在下に、反応生成物をハロゲン化メチルで第四級化し
て所望のカチオン材料を形成させる。これらは、所望鎖長の長鎖脂肪酸を酸触媒
材料の存在下に2−ハロエタノールで直接エステル化しても調製できる。次いで
反
応生成物をトリメチルアミンで第四級化して所望のカチオン材料を形成させる。カチオン性モノ−アルコキシル化アミン界面活性剤
本発明カチオン界面活性剤はカチオンモノ−アルコキシル化アミン界面活性剤
を含有でき、このものは次の一般式:
[R1は炭素原子約6から18約、好ましくは炭素原子6から約16、最も好ま
しくは炭素原子約6から約11を含むアルキルまたはアルケニル部位;R2、R3
は、それぞれれ独立に、炭素原子1から約3のアルキル基、好ましくはメチルで
あり;R4は水素(好ましい)、メチルおよびエチルから選択され、xは塩化物
、臭化物、メチル硫酸塩、硫酸塩その他のアニオン;AはC1-4アルコキシ特に
エトキシ(すなわち−CH2CH2O−)、プロポキシ、ブトキシおよびこれらの
混合基であり;pは1から約30、好ましくは1から約15、最も好ましくは1
から約8である]
を有する。
本発明の使用に特に好ましいカチオン性モノ−アルコキシル化アミン界面活性
剤は次式:
[R1はC6-18ヒドロカルビルおよびそれらの混合基、好ましくはC6-14、特に
C6-11アルキル、好ましくはC8およびC10アルキル、xは電荷バランスを提供
するいずれかのアニオン好ましくは塩化物または臭化物アニオンである]
の界面活性剤である。
上記型の化合物中には、エトキシ(CH2CH2O)単位(EO)がブトキシ、
イソプロポキシ[CH(CH3)CH2O]および[CH2CH(CH3O]単位(
i−Pr)もしくはn−プロポキシ単位(Pr)、またはEOおよび/またはP
rおよび/またはi−Pt単位で置き換えられた化合物も包含される。
粒状洗剤組成物に使用の場合、ヒドロカルビル置換基R1がC6-11、特にC10
のカチオン性モノ−アルコキシル化アミン界面活性剤が好ましく、その理由は高
級鎖長材料に比べて特に冷水条件下でのランドリー粒体の溶解速度をこれらが増
進するからである。
カチオン性モノ−アルコキシル化アミン界面活性剤の量は,組成物の0.1%
から20重量%、一層好ましくは0.4%から7重量%、最も好ましくは0.5
%から3.0重量%である。カチオン性ビス−アルコキシル化アミン界面活性剤
本発明のカチオン界面活性剤は、次の−般式:
[R1は炭素原子約6から18約、好ましくは炭素原子6から約16、一層好ま
しくは炭素原子約6から約11,最も好ましくは炭素原子約8から約10を含む
アルキルもしくはアルケニル部位、R2はC1-3のアルキル好ましくはメチル基、
R3およびR4は水素(好ましい)、メチルおよびエチルから選択され、xは電気
的中性を提供するのに十分な塩化物、臭化物、メチル硫酸塩、硫酸塩その他のア
ニオン;AおよびA’は独立に変更可能であり、かつそれぞれC1-4アルコキシ
特にエトキシ(すなわち−CH2CH2−O)、プロポキシ、ブトキシおよびこら
らの混合基から選択され;pは1から約30、好ましくは1から約4、qは1か
ら約30、好ましくは1から約4、および最も好ましくはpおよびq共に1であ
る]
を有するカチオン性ビス−アルコキシル化アミンであってもよい。
本発明で使用するのに特に好ましいカチオン性ビス−アルコキシル化アミン界
面活性剤は、次式:
[R1はC6-18ヒドロカルビルおよびそれらの混合基、好ましくはC6、C8、C1 0
、C12、C14アルキルおよびこれらの混合基であり、xは電荷バランスを提供
するいずれかのアニオン、好ましくは塩化物アニオンである]
の界面活性剤である。上記カチオン性ビス−アルコキシル化アミン界面活性剤の
構造を参照するに、好ましい化合物のR1は(ココナツ)C12-14アルキル画分脂
肪酸由来であるから、R2はメチルであり、ApR3およびA’qR4はそれぞれ
モノエトキシである。
ここで有用な他のカチオン性ビス−アルコキシル化アミン界面活性剤には、次
式:[式中、R1はC6-18ヒドロカルビル、好ましくはC6-14アルキル、独立にpは
1から約3、qは1から約3、R2はC1-3アルキル、好ましくはメチル、および
xはアニオン特に塩化物または臭化物アニオンである]
の化合物が包含される。
上記の型の他の化合物中には、エトキシ(CH2CH2O)単位(EO)がブト
キシ、イソプロポキシ[CH(CH3)CH2O]および[CH2CH(CH3O]
単位(i−Pr)もしくはn−プロポキシ単位(Pr)、またはEOおよび/ま
たはPrおよび/またはi−Pr単位で置き換えられた化合物も包含される。
本発明の粒状洗剤組成物に使用の場合、ヒドロカルビル置換基R1がC6-11、
特にC8またはC10のカチオン性ビス−アルコキシル化アミン界面活性剤が好ま
しい界面活性剤であり、その理由は高級鎖長材料に比べて特に冷水条件下でのラ
ンドリー粒体の溶解速度をこれらが増進するからである。
カチオン性ビス−アルコキシル化アミン界面活性剤の量は、洗剤組成物の0.
1%から20重量%、好ましくは0.4%から7重量%、最も好ましくは0.5
%から約3.0重量%である。アルカリ源
本発明のアルカリ源は、水中に存在する酸源と反応してガスを発生し得るよう
に洗剤組成物中に存在させる。このガスは炭酸ガスが好ましく、したがってアル
カリは炭酸塩または炭酸塩由来の適切な誘導体である。
本発明洗剤組成物はアルカル源を約2%から約75重量%、好ましくは約5%
から約60%、最も好ましくは約10%から約30重量%で含むのが好ましい。
アルカリ源が凝集化洗剤粒子として存在する場合、この凝集物は約10%から約
60重量%のアルカリ源を含むのが好ましい。
好ましい実施態様でのアルカリ源は炭酸塩である。好ましい炭酸塩の例には、
炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムおよびセスキ炭酸ナトリウムならびにこれら
の混合物を包含するアルカリ土類金属およびアルカリ金属炭酸塩があり、西独特
許出願第2,321,1001(1973年11月15日付き)に開示の超微細炭酸カルシウムが
ある。アルカリ金属過炭酸塩も炭酸塩種の好適な源であり、本発明の「無機過水
和物塩類」中に詳細な記載がある。
アルカリ源は、ケイ酸塩等の他の成分を含有してもよい。好適なケイ酸塩の例
中には、SiO2:Na2O比が1.0から2.8、好ましくは1.6から2.0
、最も好ましくは2.0である水溶性ケイ酸ナトリウムが包含される。このケイ
酸塩は無水塩または水和物塩のいずれかの形態である。SiO2:Na2O比が2
.0のケイ酸ナトリウムが最も好ましいケイ酸塩である。アルカリ金属過ケイ酸
塩も適当なケイ酸塩源である。他の好適な源は当業者には周知のはずである。酸 源
本発明によれば酸源は、水中に存在するアルカリ源と反応してガスを発生し得
るように、この洗剤中に含まれる。
酸源の好ましい量は、組成物の0.1%から50重量%、一層好ましくは0.
5%から25重量%、さらに好ましくは1%から12重量%、さらに好ましくは
1%から7重量%、最も好ましくは2%から5重量%である。本発明の好ましい
実施態様では、酸源は組成物の約1%から約3重量%の範囲、最も好ましくは約
3重量%で含まれる。
酸源の80%またはそれ以上が約150ミクロンから約710ミクロン範囲の
粒径、好ましくは酸源の少なくとも約37重量%が約350ミクロンまたはそれ
以下の粒径を有する。酸源の100%が約710ミクロンまたはそれ以下の粒径
を有するのが好ましいが、上記基準が満足される限り必須要件ではない。二者択
一に、粒状酸源の約38%以上、一層好ましくは38.7%以上は約350ミク
ロンまたはそれ以下の粒径を有する。
酸源の粒径は、一連のTylerシーブ上で酸性度源の試料を篩にかけて計算する
。例えばTylerシーブメッシュ100は150ミクロンの孔寸法に該当する。こ
れにより得られた重量画分をシーブの孔寸法に対してプロットする。
酸源としては、有機酸、鉱酸もしくは無機酸またはそれらの誘導体、それらの
混合物のいずれか適当な酸である。この酸源はモノ−、ビ−またはトリ−プロト
ン酸であってもよい。好ましい誘導体には、酸の塩類もしくはエステル類が包含
される。酸性度の源は貯蔵安定性を改善できる非吸湿性のものが好ましい。しか
し本発明ではモノ水和物酸源が有用である。有機酸およびそれらの誘導体が好ま
しい。この酸は水溶性であることが好ましい。好適な酸には、クエン酸、グルタ
ール酸、酒石酸、コハク酸またはアジピン酸、リン酸モノナトリウム塩、重硫酸
ナトリウム、ホウ酸、またはそれらの塩類もしくはエステル類が包含される。ク
エン酸が特にの好ましい。追加的洗剤成分
本発明の洗剤組成物は追加的洗剤成分も含有できる。これら追加的成分の詳細
な性質、使用量は組成物の物理的形態、および採用する洗濯操作の詳細に応じて
変わる。
本発明洗剤組成物は、追加的界面活性剤、漂白剤、ビルダー、有機高分子化合
物、酵素、気泡抑制剤、ライム石けん分散剤、汚染懸濁剤および抗再沈着剤、な
らびに腐食防止剤から選択した追加的洗剤成分の一種または二種以上を含有する
。アルコキシル化ノニオン(非イオン)界面活性剤
いずれのアルコキシル化ノニオン界面活性剤でも本質的には本発明に適する。
エトキシル化およびプロポキシル化ノニオン界面活性剤が好ましい。
好ましいアルコキシル化界面活性剤は、アルキルフエノールのノニオン縮合物
、ノニオンエトキシル化アルコール、ノニオンエトキシル化/プロポキシル化脂
肪アルコール、プロピレングリコールを用いたノニオンエトキシレート/プロポ
キシレート縮合物、およびプロピレンオキシド/エチレンジアミン付加物を用い
たノニオンエトキシレート縮合生成物の群から選択できる。ノニオン(非イオン)性アルコキシル化アルコール界面活性剤
アルキレンオキシド特にエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドの1から
25モルと脂肪アルコールとの縮合物は本発明における使用に適する。脂肪アル
コールのアルキル鎖は直鎖もしくは分岐のいずれか、第一級または第二級のいず
れでもよく、一般的には炭素原子6から22を含む。特に好ましいのは、アルコ
ールモル当たりエチレンオキシド2から10モルを用いた炭素原子8から20を
含むアルキル基を有するアルコールの縮合物である。ノニオン性ポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤
本発明の使用に適するポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、構造式R2CONR1Z
[式中、R1はH、C1-4ヒドロカルビル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキ
シプロピル、エトキシ、プロポキシ、またはこれらの混応基、好ましくはC1-4
アルキル、一層好ましくはC1またはC2アルキル、最も好ましくはC1アルキル
(すなわちメチル);R2はC5-31ヒドロカルビル、好ましくは直鎖C5-19アル
キルもしくはアルケニル、一層好ましくは直鎖C9-17アルキルもしくはアルケニ
ル、またはこれらの混合基;およびZは鎖に直結した少なくとも3ヒドロキシル
を有する直鎖ヒドロカルビル鎖を有するポリヒドロキシヒドロカルビル、または
そのアルコキシル化誘導体(好ましくはエトキシル化または
プロポキシル化)であり、Zは還元アミノ化反応における還元糖由来のものが好
ましく、一層好ましいZはグリシチルである]
を有するアミド化合物である。ノニオン性脂肪酸アミド界面活性剤
好適な脂肪酸アミド界面活性剤には、次式:R6CON(R7)2[式中、R6は
炭素原子7から21、好ましくは9から17を含むアルキル基、各R7は水素、
C1-4アルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、および−(CH2H4O)xH(式中
、xは1から3の範囲にある)からなる群から選択される]
を有する界面活性剤が包含される。ノニオン(非イオン)性アルキルポリサッカライド界面活性剤
本発明に適するアルキルポリサッカライドはLlenadoの米国特許第4,565,647
号(1986年1月21日付き)中に、炭素原子6から30の親油基を有するもの
、およびサッカライド単位1.3から10を含む親油基を有するポリサッカライ
ド例えばポリグリコシドが開示されている。
好ましいアキルポリグリコシドは次式:
R2(CnH2nO)t(glycosyl)x
[式中、R2はアルキル、アルキルフエノール、ヒドロキシアルキル、ヒドロキ
シアルキルフエニル、およびこれらの混合物からなる群から選択され、このアル
キル基は炭素原子10から18を含み;tは0から10、xは1.3から8であ
る]
を有する。このグリコシルは好ましくはグルコース由来のものである。両性(amphoteric)界面活性剤
本発明に適する両性(amphoteric)界面活性剤には、アミンオキシド界面活性
剤およびアルキルアンフオ(ampho)カルボン酸が包含される。
好ましいアミンオキシドには、式R3(OR4)xNO(R5)2[式中、R3は炭
素原子8から26のアルキル、ヒドロキシアルキル、アシルアミドプロピルおよ
びアルキルフエニル基、またはこれらの混合基から選択され;R4は炭素原子2
から3を含むアルキレンまたはヒドロキシアルキレン基、またはこれらの混合基
であり;xは0から5、好ましくは0から3;および各R5は炭素原子1から3
を含むアルキルもしくはヒドロキシアルキル基、またはエチレンオキシド基1か
ら3を含むポリエチレンオキシド基である]
を有する化合物が包含される。C10-18アルキルジメチルアミンオキシド、およ
びC10-18アシルアミドアルキルジメチルアミンオキシドが好ましい。
好ましいアルキルアンフオ(apho)ジカルボン酸塩の好ましい例はMiranol,I
nc.,Dayton,NJ.製のMiranol(TM)C2M Conc.である。双性イオン界面活性剤
本発明組成物または成分中には双性イオン界面活性剤も均一混合できる。これ
らの界面活性剤は広義には第二級または第三級アミンの誘導体、複素環式第二級
または第三級アミン誘導体、または第四級アンモニウム、第四級ホスホニウムま
たは第三級スルホニウム化合物の誘導体として記載される。ベタインおよびスル
タイン界面活性剤は本発明で用いる双性イオン界面活性剤の例である。
好ましいベタインは式R(R’)2N+R2COO−[式中、RはC6-18ヒドロ
カルビル基、各R1は典型的にはC1-3アルキル、およびR2はC1-5ヒドロカルビ
ル基である]を有する化合物である。好ましいベタインはC12-18ジエチルアン
モニオヘキサン酸塩およびC10-18アシルアミドプロパン(またはエタン)ジメ
チル(またはジエチル)ベタインである。複合ベタイン界面活性剤も本発明に適
する。水溶性ビルダー化合物
本発明洗剤組成物は水溶性ビルダー化合物を、組成物の1%から80重量%、
好ましくは10%から70重量%、最も好ましくは20%から60重量%の量で
含む。
好ましい水溶性ビルダー化合物には、水溶性モノマー型ポリカルボン酸塩、ま
たはこれらの酸型、ホモもしくは共重合体型ポリカルボン酸またはそれらの塩類
(この場合のポリカルボン酸はせいぜい二つの炭素原子により互いに隔離された
少なくとも二つのカルボキシル基を含む)、ホウ酸塩、リン酸塩、および上記い
ずれかの混合物が包含される。
カルボン酸塩またはポリカルボン酸塩ビルダーはモノマー型またはオリゴマー
型であり得るが、価格および性能が理由でモノマー型ポリカルボン酸塩が好まし
い。
一つのカルボキシ基を含む好適なカルボン酸塩には、酪酸、グリコール酸およ
びそのエーテル誘導体の水溶性塩が包含される。二つのカルボキシ基を含むポリ
カルボン酸塩には、コハク酸、マロン酸、(エチレンジオキシ)ジ酢酸、マレイ
ン酸、ジグリコール酸、酒石酸、タルトロン酸およびフマル酸の水溶性塩類、な
らびにエーテルカルボン酸塩およびスルフイニルカルボン酸塩が包含される。
カルボキシ基を含むポリカルボン酸塩には、特に水溶性クエン酸塩、アコニッ
ト酸塩およびシトラコン酸塩ならびに英国特許第1,379,241号公報に記載のカル
ボキシメチルオキシコハク酸塩等のコハク酸塩誘導体、英国特許第1,389,732号
公報に記載のラクトキシコハク酸塩、およびオランダ特許出願第7205873号公報
に記載のアミノコハク酸塩、および英国特許第1,387,447号記載の2−オキサ−
1,1,3−プロパントリカルボン酸塩等のオキシポリカルボン酸塩材料が包含
される。
四つのカルボキシ基を含むポリカルボン酸塩には、英国特許第1,261,829号公
報に開示のオキシジコハク酸塩、1,1,2,2−−エタンテトラカルボン酸塩
、1,1,3,3−プロパンテトラカルボン酸塩および1,1,2,3−プロパ
ンテトラカルボン酸塩が包含される。スルホ置換基を含むポリカルボン酸塩には
、英国特許第1,398,421号および同第1,398,422号公報および米国特許第3,936,44
8号公報に開示のスルホコハク酸誘導体、および英国特許第1,439,000号公報に記
載のスルホン化熱分解クエン酸塩が包含される。好ましいポリカルボン酸塩はモ
ル当たり三つまでのカルボキシル基を含むヒドロキシカルボン酸塩、一層好まし
くはクエン酸塩である。
洗剤貯蔵または洗浄条件下にホウ酸塩を生成し得るホウ酸塩形成材料を含むビ
ルダー同様に、ホウ酸塩ビルダーも本発明の有用な水溶性ビルダーである。
水溶性リン酸塩ビルダーの適当な例は、アルカリ金属トリポリリン酸塩、ナト
リウム、カリウムおよびアンモニウムピロリン酸塩、ナリウムおよびカリウムオ
ルソリン酸塩、重合度6から12のナトリウムポリメタ/リン酸塩、ならびにフ
イチン酸塩(phytic acid salts)である。部分溶解性または不溶性ビルダー化合物
本発明洗剤組成物は通常は部分溶解性または不溶性ビルダー化合物を組成物の
1%から80重量%、好ましくは10%から70重量%、最も好ましくは20%
から60重量%の量で含有できる。
大部分が水不溶性のビルダーの例にはナトリウムアルミノケイ酸塩が包含され
る。
好適なアルミノケイ酸塩ゼオライトは単位セル式Naz[(AlO2)z(Si
O2)y]・XH2O[式中、zおよびyは少なくとも6;z:yモル比は1.0
から0.5およびxは少なくとも5、好ましくは7.5から276、一層好まし
くは10から264である]を有する。アルミノケイ酸塩材料は水和形であり、
好ましくは10%から28%、一層好ましくは18%から22%の結合水を含む
。
アルミノケイ酸塩ゼオライトは天然に存在する材料であるが、合成品が好まし
い。合成結晶アルミノケイ酸塩イオン交換材料は商品名Zeolite A、Zeolite BZe
olit P、Zeolite X、Zeolite HSおよびこれらの混合物として市販される。
Zeolite Aは次式:
Na12[(AlO2)12(SiO12]・xH2O
[式中、xは20から30、特に27]を有する。Zeolite xは
Na86[(AlO2)86(SiO106]・276 H2O
を有する。本発明に使用するに好ましい結晶性層状ケイ酸塩は次式
NaMSixO2x+1・yH2O
[式中、Mはナトリウムまたは水素、xは1.9から4の数、yは0から20の
数である]を有する。この型の結晶性層状ナトリウムケイ酸塩はEP−A−第01
64514号に開示があり、これらの製法はDE−A−第3417649号公報およびDE−
A−第3742043号に開示がある。上記一般式中Xは2、3または4の値、好まし
くは2である。最も好ましい材料はHoechst AGから商品名NaSK−6として市
販のδ−Na2Si2O5である。有機ペルオキシ(過オキシ)酸漂白システム
本発明洗剤組成物の好ましい特徴は有機ペルオキシ酸漂白システムにある。好
ましい実施態様におけるこの漂白システムには、過酸化水素および有機ペルオキ
シ酸漂白剤前駆体化合物が含まれる。有機ペルオキシ酸の生成は過酸化水素源と
この前駆体とのその場における反応により起こる。好ましい過酸化水素源には、
無機過(ペル)水和物漂白剤が包含される。別の好ましい実施態様では、予備成
形有機ペルオキシ酸を組成物中に直接均一混合する。過酸化水素源と有機ペルオ
キシ酸前駆体とを、予備成形有機ペルオキシ酸と組み合わせた混合物を含む組成
物も想定できる。無機過(ペル)水和物漂白剤
無機過水和物塩は過酸化水素の好ましい源である。通常、これらの塩はアルカ
リ金属、好ましくはナトリウム塩として組成物の1%から40重量%、一層好ま
しくは2%から30重量%、最も好ましく5%から25重量%の量で均一混合さ
れる。
無機過水和物塩の例中には、過ホウ酸塩、過炭酸塩、過リン酸塩、過硫酸塩お
よび過ケイ酸塩が包含される。無機過水和物塩は通常はアルカリ金属塩である。
この無機過水和物塩は追加的保護無しに結晶性固体として含有させてもよい。し
かし、ある種過水和物塩の場合、かかる粒状組成物の好ましい実施態様では粒状
製品も過水和物塩の貯蔵安定性を向上させるために、被覆済みの材料形態を利用
する。適当な被膜には,アルカリ金属ケイ酸塩、炭酸塩もしくはホウ酸塩、また
はこれらの混合物等の無機塩類、またはワックス、油類、もしくは脂肪石けん等
の有機材料が包含される。
ナトリウム過ホウ酸塩は好ましい過水和物であり、かつ名目式NaBO2H2O2
の1水和物または4水和物NaBO2H2O2・3H2Oの形態で使用できる。
アルカリ金属過炭酸塩特にナトリウム過炭酸塩は本発明に対する好ましい過水
和物である。ナトリウム過炭酸塩は2Na2CO3・3H2O2に該当する式を有す
る付加化合物であり、結晶性固体として入手できる。
カリウム過オキシモノ過硫酸塩は本発明の洗剤組成物に使用できる他の無機過
水和物塩である。過(ペル)オキシ酸漂白剤前駆体
過オキシ酸漂白剤前駆体は、過加水分解反応において過酸化水素と反応して過
オキシ酸を生ずる化合物である。−般的に過オキシ酸漂泊剤前駆体は式:
[式中、Lは脱離基、およびXは過加水分解に際して生ずる過オキシ酸の構造が
式:
であるような、本質的にはいずれの官能価でもよい]
にて表される。
過オキシ酸漂白剤前駆体化合物の好ましい含有量は、洗剤の重量基準で好まし
くは0.5%から20%、一層好ましくは1%から15%、最も好ましくは1.
5%から10%である。
好適な過オキシ酸漂白剤前駆体化合物は典型的には、一つまたは二つ以上のN
−またはO−アシル基を含み、これら前駆体は広範囲の種類から選択できる。好
ましい種類には、無水物、エステル、イミド、ラクタム;およびイミダゾールお
よびオキシムのアシル化誘導体が包含される。これら種類の中で有用な材料はG
B−A−第1586789号公報に記載がある。好ましいエステルについてはGB−A
−第836988号、同第864798号、同第1147871号、同第2143231号およびEP−A−
第0170386号中に記載がある。脱離基
脱離基(以後L基と呼称)は最適時間枠(例えば洗浄サイクル)以内で生起す
る過加水分解反応に対して十分に反応性であらねばならない。しかし、L基が反
応性に過ぎると、この活性剤は漂白組成物に使用する場合の安定化が困難になる
。
好ましいL基は次の基:[式中、R1は炭素原子1から14を含むアルキル、アリール、またはアルカリ
ール基;R3は炭素原子1から8を含むアルキル鎖;R4はHまたはR3;および
YはHまたは可溶化基である]
およびこれらの混合基からなる基から選択される。
R1、R3およびR4のいずれも本質的にはいずれの置換基で置換されていても
よく、置換基の例にはアキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、アミン、ニ
トロシル、アミドおよびアンモニウムまたはアルキルアンモニウム基が包含され
る。
好ましい可溶化基は−SO3 -M+、−CO2 -M+、−SO4 -M+、−N+(R3)4
X-およびO<−−N(R3)3、ならびに最も好ましくは−SO3 -
M-および−CO2 -M+[式中、R3は炭素原子1から3を含むアルキル鎖、Mは
漂白活性化剤に安定性を付与するカチオン、およびXは漂白活性化剤に安定性を
付与するアニオンである]である。
Mはアルカリ金属、アンモニウムまたは置換アンモニウムカチオンであること
が好ましく、ナトリウムおよびカリウムが最も好ましく、Xはハライド(ハロゲ
ン化物)アニオン、水酸アニオン、メチル硫酸または酢酸アニオンである。アルキル過カルボン酸漂白前駆体
アルキル過カルボン酸漂白前駆体は過加水分解に際して過カルボン酸を形成す
る。この種型の好ましい前駆体は過加水分解に際して過酢酸を提供する。
イミド型の好ましいアルキル過カルボン酸前駆体化合物には、アルキレン基が
炭素原子1から6を含むN−,N,N1N1テトラアセチル化アルキレンジアミン
、特にアルキレン基が炭素原子1、2および6を含むこれらの化合物が包含され
る。テトラエチレンジアミン(TAED)は特に好ましい。
他の好ましいアルキル過カルボン酸前駆体には、ナトリウム3,5,5−トリ
−メチルヘキサノイルベンゼンスルホン酸塩(iso−NOBS)、ナトリウム
ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸塩(NDBS)、ナトリウムアセトキシベ
ンゼンスルホン酸塩(ABS)およびペンタアセチルグルコースが包含される。アミド置換アルキルペルオキシ酸前駆体
アミド置換アルキルペルオキシ酸前駆体化合物は本発明に適し、次の一般式:
[式中、R1は炭素原子1から14のアルキル基、R2は炭素原子1から14の
アルキレン基、およびR5はHまたは炭素原子1から10のアルキル基、および
Lは本質的にいずれの脱離基でもよい]
の化合物を包含する。この種の型のアミド置換漂白活性化剤化合物はEP−A−
第0170386号公報に記載がある。過(ペル)安息香酸前駆体
過安息香酸前駆体化合物は、過加水分解に際し過安息香酸を与える。好適なO
−アシル化過安息香酸前駆体駆化合物には、置換および非置換ベンゾイルオキシ
ベンゼンスルホン酸塩、およびソルビトール、グルコース、および全てのサッカ
ライドのベンゾイル化剤によるベンゾイル化産物、ならびにN−ベンゾイルコハ
ク酸イミド、テトラベンゾイルエチレンジアミンおよびN−ベンゾイル置換尿素
を包含するイミド型の化合物が包含される。好適なイミダゾール型安息香酸前駆
体には、N−ベンゾイルイミダゾールおよびN−ベンゾイルベンズイミダゾール
が包含される。他の有用なN−アシル基含有過安息香酸前駆体には、N−ベンゾ
イルピロリドン、ジベンゾイルタウリンおよびベンゾイルピログルタミン酸が包
含される。カチオン過(ペル)オキシ酸前駆体
カチオン過オキシ酸前駆体化合物は過加水分解に際してカチオン過オキシ酸を
生ずる。
典型的には、カチオン過オキシ酸前駆体は適当な過オキシ酸前駆体化合物の過
オキシ酸部分をアンモニウムもしくはアルキルアンモニウム基好ましくはエチル
もしくはメチルアンモニウム基等の正荷電官能基で置換することにより形成され
る。カチオン過オキシ酸前駆体は通常はハライド(ハロゲン化物)イオン等の適
当なアニオンとの塩として固形洗剤組成物中に含まれる。
カチオン的に置換されるべき過オキシ酸前駆体は過安息香酸、またはその置換
誘導体、上記のような前駆体化合物であってもよい。これとは別に、この過オキ
シ酸前駆体化合物は次に述べるようなアルキル過カルボキシル酸前駆体化合物ま
たはアミド置換アルキル過オキシ酸前駆体であってもよい。
カチオン過オキシ酸前駆体は米国特許第4,904,406号;同第4,751,015号;同第
4,988,451号;同第4,397,757号;同第5,269,962号;同第5,127,852号;同第5,09
3,022号;同第5,106,528号公報;U.K.第1,382,594号;EP第475,512号;同
第458,396号および同第284,292号;ならびにJP 87-318,332号公報に記載があ
る。
好ましいカチオン過オキシ酸前駆体の例はUK特許出願第9407944.9号および
米国特許出願第08/298903号、同第08/298650号、同第08/298904号および同第08/
298906号公報に記載されている。
好ましいカチオン過オキシ酸前駆体には、アンモニウムもしくはアルキルアン
モニウム置換のアルキルもしくはベンゾイルオキシベンゼンスルホン酸塩、N−
アセチル化カプロラクタム、およびモノベンゾイルテトラアセチルグルコースベ
ンゾイルペルオキシドのいずれかが包含される。N−アセチル化カプロラクタム
系の好ましいカチオン過オキシ酸前駆体には、トリアルキルアンモニウムメチレ
ンベンゾイルカプロラクタムおよびトリアルキルアンモニウムメチレンアルキル
カプロラクタムが包含される。ベンゾキサジン有機過オキシ酸前駆体
ベンゾキサジン型の好ましい前駆体化合物は例えばEP−A−第332,294号お
よびEP−A−第482,807号中に記載があり、特に式:
[式中、R1はH、アルキル、アルカリール、アリール、またはアリールアルキ
ルである]
を有する化合物である。予備形成有機ペル(過)オキシ酸
有機ペルオキシ酸漂白システム中には、有機ペルオキシ酸漂白剤前駆体化合物
以外にまたはその代替物としての予備形成有機ペルオキシ酸を、組成物の重量基
準で1%から15%、一層好ましくは1%から10%の量で含み得る。
有機過オキシ酸化合物の好ましい種類は、次の一般式:
[R1は炭素原子1から14のアルキル、アリールもしくはアルカリール基、R2
は炭素原子1から14のアルキレン、アリーレン、およびアルカリーレン基、お
よびR5はHもしくは炭素原子1から10のアルキル、アリール、またはアルカ
リール基]
のアミド置換化合物である。この型のアミド置換有機過オキシ酸化合物はEP−
A−第0170386号中に記載がある。
他の有機過オキシ酸には、ジアシルおよびテトラアシル過オキシド特にジ過オ
キシドデカンジオン酸、ジ過オキシテトラデカンジオン酸およびジ過オキシヘキ
サデカンジオン酸が包含される。モノ−およびジ過アゼライン酸、モノ−および
ジ過ブラシル酸(diperbrassylic acid)およびN−フタロイルアミノ過オキシ
カプロン酸も本発明では有用である。漂白触媒
この組成物は漂白剤用触媒を含む遷移金属を任意に含有する。漂白剤用触媒の
好ましい型は、銅、鉄またはマンガンカチオン等の、漂白触媒活性の境界を定め
る重金属カチオン、漂白触媒活性が低くもしくは漂白触媒活性が全くない亜鉛ま
たはアルミニウムカチオン等の補助金属カチオン、および触媒金属および補助金
属に対する明確な安定度定数を有する金属イオン封鎖剤、具体的にはエチレンジ
アミンテトラ酢酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)およびこれ
らの水溶性塩を含む触媒系である。かかる触媒は米国特許第4,430,243号公報に
開示がある。
漂白触媒の他の型には、米国特許第5,246,621号および同第5,244,594号公報に
開示のマンガン系錯体が包含される。これら触媒の好ましい例には、MnIV 2(
u−O)3(1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン)2−
(PF6)2、MnIII 2(u−O)1(u−OAc)2(1,4,7−トリメチル−
1,4,7−トリアザシクロノナン)2−(ClO4)2、MnIV 4(u−O)6(
1,4,7−トリアザシクロノナン)4−(ClO4)2、MnIIIMnIV 4(u−
O)1(u−OAc)2−(1,4,7−トリメチル−1,4,7−トリアザシク
ロノナン)2−(ClO4)3およびこれらの混合物が包含される。他のものは欧
州特許出願第549,272号に開示がある。本発明の使用に有用な他のリガンドには
、1.5,9−トリメチル−1,5,9−トリアザシクロドデカン、2−メチル
−1,4,7−トリアザシクロノナン、2−メチル−1,4,7−トリアザシク
ロノナン、1,2,4,7−テトラメチル−1,4,7−トリアザシクロノナン
、およびこれらの混合物が包含される。
好ましい漂白触媒の例は米国特許第4,246,612号、同第5,227,084号を参照。同
じく米国特許第5,194,416号公報にはMn(1,4,7−トリメチル−1,4,
7−トリアザシクロノナン)(OCH3)3-(PF6)等の一核性のマンガン
(IV)錯体の教示がある。米国特許第5,114,606号公報に開示の他の型の漂白
触媒は、マンガン(III)および/または(IV)と、少なくとも三つの遂次
C−OH基を有する非カルボン酸塩ポリヒドロキシ化合物であるリガンドとの間
の水溶性錯体である。他の例には、テトラ−N−デンテート(dentate)および
ビ−N−デンテートと錯化した二核性のMnが包含され、これらには
N4MnIII(u−O)2MnIVN4)+および[Bipy2MnIII(u−O)2MnIV
bipy2]−(ClO4)3がある。 その他の好ましい漂白触媒は、例えば
欧州特許出願第408,131号(コバルト錯体触媒)、同第384,503号および同第306,
089号(メタロ−ポルフイリン触媒)、米国特許第4,728,455号[マンガン/マル
チデンテート(multudentate)リガンド触媒]、米国特許第4,711,748号および
欧州特許出願第224,952号(アルミノケイ酸触媒上に吸着したマンガン)、米国
特許第4,601,845号(マンガンおよび亜鉛またはマグネシウム塩を用いたアルミ
ノケイ酸塩支持体)、米国特許第4,626,373号(マンガン/リガンド触媒)、米
国特許第4,119,557号(第2鉄錯体触媒)、西独特許明細書第2,954,019号(コバ
ルトキレート触媒)、カナダ特許第866,191号(遷移金属含有塩類)、米国特許
第4,430,243号(マンガンカチオンおよび非触媒金属カチオンを用いたキレート
)、および米国特許第4,728,455号(マンガングルコン酸触媒)中に記載がある
。重金属イオン封鎖剤
本発明洗剤組成物またはその成分は、任意成分としての重金属イオン封鎖剤を
含有できる。ここでの重金属イオン封鎖剤とは、重金属イオンを封鎖(キレート
)するように作用する成分を意味する。これら成分はカルシウムおよびマグネシ
ウムキレート化能も示すが、鉄、マンガンおよび銅等の重金属イオンを優先的に
捕捉する選択性を示す。
重金属イオン封鎖剤の洗剤中の濃度は、洗剤組成物の重量基準で0.005%
から20%、好ましくは0.1%から10%、一層好ましくは0.25%から7
.5%、最も好ましくは0.5%から5%の量である。
本発明に適する重金属イオン封鎖剤には、アミノアルキレンポリ(アルキレン
ホスホン酸塩)、アルカリ金属エタン1−ヒドロキシジホスホン酸塩およびニト
リロトリメチレンホスホン酸塩が包含される。
上記種の中で好ましいのは、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン
酸塩)、エチレンジアミントリ(メチレンホスホン酸塩)、ヘキサメチレンジア
ミンテトラ(メチレンホスホン酸塩)およびヒドロキシエチレン1,1ジホスホ
ン酸塩である。
本発明に用いるに適した重金属イオン封鎖剤の他の例には、ニトリロトリ酢酸
、エチレンジアミンテトラ酢酸、エチレントリアミンペンタ酢酸、エチレンジア
ミンジコハク酸、エチレンジアミンジグルタル酸、2−ヒドロキシプロピレンジ
アミンジコハク酸もしくはこれらの塩類等のポリアミノカルボン酸が包含される
。特に好ましいのはエチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸(EDDS)また
はこれらのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、もしくは置換アン
モニウム塩類、またはこれらの混合物である。
本発明に用いるに適した重金属イオン封鎖剤の他の例は、2−ヒドロキシエチ
ルジ酢酸またはグリセリルイミノジ酢酸(EP−A−第317,542号およびEP−
A−第399,133号に記載)等のイミノジ酢酸誘導体である。イミノジ酢酸−N−
2−ヒドロキシプロピルスルホン酸およびアスパルチン酸N−カルボキシメチル
N−2−ヒドロキシプロピル−3−スルホン酸封鎖剤(EP−A−第516,102号
に記載)もまた本発明に適する。β−アラニン−N,N’−ジ酢酸、アスパルチ
ン酸−N,N’−ジ酢酸、アスパルチン酸−N−モノ酢酸およびイミノジコハク
酸封鎖剤(EP−A−第509,382号に記載)もまた適する。
EP−A−第476,257号公報には、好適なアミノ系封鎖剤の記載がある。EP
−A−第510,331号には、コラーゲン、ケラチンまたはカゼイン由来の好適な封
鎖剤の記載がある。EP−A−第528,859号公報中には好適なアルキルイミノジ
酢酸封鎖剤の記載がある。ジピコリン酸および2−ホスホノブタン−1,2,4
−トリカルボン酸も好適である。グリシンアミド−N,N’−ジコハク酸(GA
DS)、エチレンジアミン−N,N’−ジグルタル酸(EDDG)および2−ヒ
ドロキシプロピレンジアミン−N−N’−ジコハク酸(HPDDS)もまた好適
である。酵素
本発明洗剤組成物またはその成分中に有用な他の好ましい成分は一種または二
種以上の追加的酵素である。
好ましい追加的酵素材料には、市販のリパーゼ、クチナーゼ、アミラーゼ、中
性およびアルカリ性プロテアーゼ、エステラーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、
ラクターゼおよびペルオキシダーゼが包含され、洗剤組成物中に簡便に均一混合
される。好ましい酵素については米国特許第3,519,570号および同第3,533,139号
中に記載がある。
市販の好ましいプロテアーゼ酵素には、商標名Alcalase、Savinase、Primase
、Durazym、およびEsperase[Novo Industres,A/S(Denmark)]として市販さ
れる酵素、商標名Maxatase、MaxacalおよびMaxapem(Gist-Brocades)として市
販される酵素、Genencor Internationalから市販の酵素、および商標名Opticlea
nおよびOptimase(Solvay Enzymes)として市販される酵素が包含される。プロ
テアーゼ酵素は組成物の重量基準で0.0001%から4%の量で本発明の組成
物中に均一混合される。
好ましいアミラーゼには、例えばGB−第1,269,839号公報(Novo)に一層詳
細に記載されている、B licheniformisの特別菌株から得られたα−アミラーゼ
が包含される。市販の好ましいアミラーゼには、例えばGist-Brocadesから
商標名Rapidaseとして市販される酵素、およびNovo Industries A/Sから商標名T
ermamylおよびBANとして市販される酵素が包含される。アミラーゼ酵素は組成物
の重量基準で0.0001%から2%活性酵素の量で本発明の洗剤組成物中に均
一混合される。
脂肪分解酵素は組成物の重量基準で0.0001%から2%、好ましくは0.
001%から1%、最も好ましくは0.001%から0.5%の活性脂肪分解酵
素量で本発明の洗剤組成物中に均一混合される。
リパーゼは起源が黴もしくは細菌であり、例えばリパーゼ生産株Pseudomanas pseudoalcaligenes
またはPseudomas fluorescensを包含するHumicola sp.、The rmomyces
sp.またはPseudomonas sp.から得られる。これらの菌株の化学的また
は遺伝子的変異種からのリパーゼもまた本発明に対して有用である。好ましいリ
パーゼの一つはPseudomonas pseudoalcaligenes由来であり、EP−B−第02182
72号に記載がある。
他の好ましいリパーゼは、Humicola lanuginosaからの遺伝子をクローン化し
、この遺伝子を宿主としてのAspergillus oryza中で発現させて得られ(EP−
A−第0258068号に記載がある)、このものは商品名LipolaseとしてNovo Indust
ries A/S,Bagsvaerd,Denmarkから市販されている。このリパーゼはHuge-Jense
nらの米国特許第4,810,414号公報(1989,3月7日付き)中にも記載がある。有機高分子化合物
有機高分子化合物は本発明洗剤組成物またはその成分に対する好ましい追加的
成分であり、粒状成分を一緒に結合するように作用するいずれかの粒状成分の成
分として含まれるのが好ましい。有機高分子化合物とは、本質的には洗剤組成物
中の分散剤、および抗再沈着剤および汚れ懸濁剤として通常使用される高分子有
機化合物のいずれかを意味し、本発明でクレー凝集剤として記載される高分子量
有機化合物のいずれかが包含される。
本発明洗剤組成物中の有機高分子化合物の通常の濃度は,組成物の重量基準で
0.1%から30%、好ましくは0.5%から15%、最も好ましくは1%から
10%の量である。
有機高分子化合物の例中には、水溶性有機ホモ−または共重合体ポリカルボン
酸もしくはその塩類が包含され、このポリカルボン酸は2個以下の炭素原子によ
り互い隔離された少なくとも二つのカルボキシル基を含む。後者型のポリマーは
GB−A−第1,596,756号公報に記載されている。かかる塩類の例は、分子量2
000−5000のポリアクリル酸塩および無水マレイン酸との共重合体例えば
分子量20,000から100,000、特に40,000から80,000の
共重合体である。
本発明に有用なポリアミノ化合物はEP−A−第305282号、EP−A−第305
283号およびEP−A−第351629号に開示のようなアスパルチン酸由来の化合物
が包含される。
マレイン酸、アクリル酸、ポリアスパルチン酸およびビニルアルコールから選
択されたモノマー単位を含むターポリマー、特に平均分子量5,000から10
,000のターポリマーは本発明に特に適する。
本発明洗剤組成物中に均一混合するのに適する他の有機高分子化合物には、メ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロースおよびヒドロキシエチルセルロースが包含される。
他の有用な有機高分子化合物は、特に分子量が1000−10000、一層好
ましくは2000から8000および最も好ましくは約4000のポリエチレン
グリコールである。
本発明での使用に好ましいクレー分散剤/抗再沈着剤である他の有機化合物は
次式:
[式中、XはH、C1-4アルキルもしくはヒドロキシアルキルエステルまたはエ
ーテル基、およびこれらの混合基からなる群から選択され、aは0から20、好
ましくは0から4(例えばエチレン、プロピレン、ヘキサメチレン)、bは1ま
たは0;カチオンモノアミンの場合(b=0)、nは少なくとも16、通常の範
囲は20から35;カチオンジアミンの場合(b=1)、nは少なくとも約12
、通常の範囲は約12から約42である]
のエトキシル化カチオンモノアミンおよびジアミンであってもよい。
本発明に用いる他の分散剤/抗再沈着剤はEP−B−第011965号および米国特
許第4,659,802号および米国特許第4,664,848号に記載がある。気泡抑制システム
機械洗濯組成物として処方された本発明洗剤組成物には、気泡抑制システムが
組成物の重量基準で0.01%から15%、好ましくは0.05%から10%、
最も好ましくは0.1%から5%の量で含まれる。
本発明に適する気泡抑制システムには、例えばシリコーン系消泡化合物および
2−アルキルアルカノール消泡化合物を包含する周知消泡化合物が含有される。
本発明における消泡化合物とは、特に溶液の撹拌を伴う洗剤組成物溶液から生
ずる気泡もしくは泡立ちを抑制する作用のある化合物またはその混合物のいずれ
かを指す。
本発明にとり特に好ましい消泡化合物は,シリコーン成分を含む消泡化合物の
いずれかとして本発明で定義するシリコーン系消泡化合物である。かかるシリコ
ーン系消泡化合物は通常はシリカ成分も含有する。本発明および当業界で一般的
に使用される「シリコーン」なる用語は、各種タイプのシロキサン単位およびヒ
ドロカルビル基を含む比較的高分子量のポリマーを指す。好ましいシリコーン消
泡化合物はシロキサン特にトリメチルシリル末端ブロック単位を有するポリメチ
ルシロキサンである。
他の好ましい消泡化合物には、モノカルボキシル脂肪酸およびその可溶性塩が
包含される。これらの材料はWayne St.Johnの米国特許第2,954,347号(1960,
9月27日付き)中に記載されている。泡立ち抑制剤として使用する上記モノカル
ボキシル脂肪酸およびその塩類は通常は炭素原子10から24、好ましくは12
から18のヒドロカルビル鎖を有している。好適な塩類には、ナトリウム、カリ
ウム、およびリチウム塩類、ならびにアンモニウムおよびアルカノールアンモニ
ウム塩類等のアルカリ金属塩類が包含される。
他の好ましい消泡化合物には、例えば高分子量脂肪エステル(例えば脂肪酸ト
リグリセリド)、1価アルコールの脂肪酸エステル、脂肪族C18-40ケトン(例
えばステアロン)、トリ−からヘキサ−アルキルメラミンまたは炭素原子1から
24を含む第一級もしくは第二級アミン2から3モルと塩化シアヌル酸との反応
生成物として形成されるジ−からテトラ−アルキルジアミンクロルトリアジン等
のN−アルキル化アミノトリアジン、プロピレンオキシド、ビスステアリン酸ア
ミドおよびモノステアリルジ−アルカリ金属(例えばナトリウム、カリウム、リ
チウム)リン酸塩およびリン酸エステルが包含される。
好ましい気泡抑制システム中には次の:
(a)消泡化合物、好ましくはシリコーン系消泡化合物、最も好ましくは
(i)シリコーン系消泡化合物の重量基準で50%から99%、好ましく
は75%から95%の量のポリジメチルシロキサン;および
(ii)シリコーン/シリカ消泡化合物の重量基準で1%から50%、好
ましくは5%から25%の量のシリカ;
[上記シリカ/シリコーン消泡化合物は重量基準で5%から50%、好ましくは
10%から40%で均一混合される]
との組み合わせで含まれるシリコーン系消泡化合物;
(b)最も好ましくはポリオキシアルキレン含有量が72−78%、エチレンオ
キシド:プロピレンオキシド比が1:0.9から1:1.1のシリコーングリコ
ールレーキ(rake)共重合体を重量基準で0.5%から10%、好ましくは1%
から10%の量で含む分散剤化合物[この種型の特に好ましいシリコーングリコ
ールレーキ(rake)共重合体は商品名DCO544の下にDow Corning社から市
販される];
(c)最も好ましくはエトキシル化度が5から50、好ましくは8から15のC16-18
エトキシル化アルコールを重量基準で5%から80%、好ましくは10%
から70%の量で含む不活性担体流動化合物;
が含まれる。
特に好ましい粒状気泡抑制システムはEP−A−第0210731号公報に開示があ
り、シリコーン系消泡化合物および融点50℃から85℃の有機担体材料を含み
、ここでの有機担体材料はグリセロールモノエステルおよび炭素原子12から2
0の炭素鎖を有する脂肪酸を含む。EP−A−第0210721号公報には他の好まし
い粒状泡立ち抑制システムが開示され、この場合の有機担体材料は炭素原子12
から20を含む炭素鎖を有する脂肪酸もしくはアルコール、またはそれらの混合
物であり、その融点は45℃から80℃である。クレー軟化システム
この洗剤組成物はクレーミネラル化合物および任意にクレー凝集剤を包含する
クレー軟化システムを含有できる。
クレーミネラル化合物はスメクテイト(smectite)クレー化合物が好ましい
。スメクテイトクレーは米国特許第3,862,058号、同3,948,790号、同054,6324,0
62,647号公報に開示がある。Procter and Gamble Companyの欧州特許第EP−A
−第299,575号、同第313,146号公報には適当な有機高分子クレー凝集剤の記載が
ある。高分子性染料転移抑制剤
本発明洗剤組成物には、高分子性染料転移抑制剤を重量基準で0.01%から
10%、好ましくは0.05%から0.5%の量で含有できる。
この高分子性染料転移抑制剤は、ポリアミンN−オキシドポマー、N−ビニル
ピロリドンとN−ビニルイミダゾールとの共重合体、ポリビニルピロリドンポリ
マー、もしくはこれらの組み合わせから選択するのが好ましく、これらのポリマ
ーは架橋されたポリマーであってもよい。a)ポリアミンN−オキシドポリマー
本発明に適するポリアミンN−オキシドポリマーは次の構造式:
[式中、Pは重合可能単位、およびAはxは0または1;Rは脂肪族、エトキシル化脂肪族、芳香族、複素環式もしくは
脂環式基またはこれらの組み合わせを示し、N−O−基の窒素はこれらの基に結
合またはこれらの基の一部を形成できる]
にて表される単位を含む。
このN−O基は次の一般構造式:
[式中、R2、R2およびR3は脂肪族、芳香族、複素環式もしくは脂環式基また
はこれらの組み合わせ、xまたは/およびyまたは/およびzは0または1、お
よびN−O−の窒素はこれらの基に結合またはこれらの基の一部を形成でき、こ
のN−O基は重合可能単位(P)の一部を形成または高分子主鎖に結合可能であ
り、またはこの両方の組み合わせである]
にて表わすことができる。
N−O基が重合可能単位の一部を形成する場合の好適なポリアミンN−オキシ
ドには、Rが脂肪族、芳香族、脂環式または複素環式基から選択されたポリアミ
ンN−オキシドが包含される。かかるポリアミンN−オキシドの一つの種類には
、N−O基の窒素がR基の一部を形成する場合のポリアミンN−オキシドの群が
包含される。好ましいポリアミンN−オキシドは、Rがピリジン、ピロール、ピ
ロリジン、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、キノリン、アクリジンおよ
びこれらの誘導体である場合のポリアミンN−オキシドである。
他の好ましいポリアミンN−オキシドは、N−O基がその重合可能単位に結合
している場合のポリアミンN−オキシドである。これらポリアミンN−オキシド
の好ましい種類には、一般式(I)[式中、Rは芳香族、複素環式中または脂環
式基であり、この場合のN−O官能基の窒素は上記R基の一部をなす]にて表さ
れるポリアミンN−オキシドが包含される。この種類の例は、Rがピリジン、ピ
ロール、イミダゾールおよびこれらの誘導体等の複素環式化合物である場合のポ
リアミンオキシドである。
このポリアミンN−オキシドは殆どすべての重合度で得られる。この材料が所
望の水溶性と染料懸濁力とを有する限り重合度は限界的ではない。典型的には、
この平均分子量は500から1000,000の範囲以内である。b)N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとの共重合体
本発明に好適な共重合体は、平均分子量が5,000から50,000範囲の
N−ビニルイミダゾールとN−ビニルピロリドンとの共重合体である。好ましい
共重合体のN−ビニルイミダゾール:N−ビニルピロリドンのモル比は1から0
.2である。c)ポリビニルピロリドン
本発明洗剤組成物は、平均分子量が2,500から400,000のポリビニ
ルピロリドン(”PVP”)も利用できる。好ましいポリビニルピロリドンは商
品名PVP K−15(粘度平均分子量10,000)、PVP K−30(平
均分子量40,000)、PVP K−60(平均分子量160,000)、お
よびPVP K−90(平均分子量360,000)の商品名の下にISP Corpor
ation,New York,NYおよびMontreal,Canadaから市販されている。PVPK−
15もISP Corporationから入手できる。BASF Corporationから市販さ
れる他の好適なポリビニルピロリドンには、Sokalan HP 165およびSokalan HP 1
2がある。d)ポリビニルオキサゾリドン
本発明洗剤組成物は、高分子性染料転移抑制剤としてのポリビニルオキサゾリ
ドンを利用できる。上記ポリビニルオキサゾリドンの平均分子量は2,500か
ら400,000である。e)ポリビニルイミダゾール
本発明洗剤組成物は、高分子性染料転移抑制剤としてのポリビニルイミダゾー
ルを利用できる。このポリビニルイミダゾールの平均分子量は2,500から4
00,000が好ましい。蛍光増白剤
本発明洗剤組成物は親水性蛍光増白剤のある種の型を約0.005重量%から
5重量%で任意に含有する。
本発明に有用な親水性蛍光増白剤には、次式:
[式中、R1はアニリノ、N−2−ビス−ヒドロキシエチルおよびNH−2−ヒ
ドロキシルエチルから選択され;R2はN−2−ビス−ヒドロキシエチル、N−
2−ヒドロキシエチル−N−メチルアミノ、モルフイリノ、クロロおよびアミノ
から選択され;かつMはナトリウムもしくはカリウム等の塩形成性カチオンであ
る]
にて表される増白剤が包含される。
上記式においてR1がアニリノであり、R2がN−2−ビス−ヒドロキシエチル
であり、かつMがナトリウム等のカチオンである場合の上記増白剤は、4,4’
−ビス[(4−アニリノ−6−(N−2−ビス−ホドロキシルエチル)−s−ト
リアジン−2−イル)アミノ]−2,2’−スチルベンジスルホン酸・ジナトリ
ウム塩である。特有のこの増白剤種は商標名Tinopal-UNPA-GXとして
Ciba-Geigy Corporationから市販されている。Tiopal-UNPA-GXは本発明洗剤組成
物において有用な親水性増白剤である。
上記式においてR1がアニリノ、R2がN−2−ヒドロキシエチル−N−2−メ
チルアミノであり、かつMがナトリウム等のカチオンである場合のこの増白剤は
、4,4’−ビス[(4−アニリノ−6−(N−2−ヒドロキシエチル−N−メ
チルアミノ)−s−トリアジン−2−イル)アミノ]2,2’−スチルベンジス
ルホン酸・ジナトリウム塩である。特有のこの増白剤種は商品名Tinopal 5BM-GX
としてCiba-Geigy Corporationから市販されている。
上記式においてR1がアニリノ、R2がモルフイリノであり、かつMがナトリウ
ム等のカチオンである場合のこの増白剤は、4,4’−ビス[(4−アニリノ−
6−モルフイリノ−s−トリアジン−2−イル)アミノ]2,2’−スチルベン
ジスルホン酸・ナトリウム塩である。特有のこの増白剤種は商品名Tinopal AMS-
GXとしてCiba-Geigy Corporationから市販されている。カチオン織物軟化剤
カチオン織物軟化剤も本発明の組成物中に均一混合できる。好ましいカチオン
織物軟化剤には、GB−A−第1 514276号およびEP−B−第0 011 340号公報
に開示の水不溶性第三級アミンまたは長(dilong)鎖アミド材料が包含される。
カチオン織物軟化剤の通常の量は、組成物の0.5%から15重量%、通常1
%から5重量%で均一混合される。他の任意成分
本発明組成物中に含有させるのに好ましい他の任意成分には、香料、色素、お
よびフイラー塩類が包含され、好ましいフイラー塩は硫酸ナトリウムである。組成物のpH
1%蒸留水溶液中で測定した本発明組成物の好ましいpHは少なくとも10.
0、好ましくは10.0から12.5、最も好ましく10.5から12.0であ
る。組成物の形態
本発明洗剤組成物は、洗剤成分中に含まれる各種化合物の乾式混合および凝集
法を包含する多様な方法で製造できる。本発明の上記酸源は乾式添加が好ましい
。
本発明洗剤組成物は、粒状、錠剤、フレーク、トローチおよびバー形態を包含
する各種物理的形状をとることができる。特にこの組成物は、汚れ織物と共に洗
濯機ドラム中に配設された分配デバイス手段による洗濯機への添加に適応した所
謂濃縮粒状洗剤組成物である。
本発明粒状組成物の基本組成物の平均粒径は0.1mmから5.0mmである
が、粒子のせいぜい5%が直径1.7mm以上であり、粒子の5%以下が直径0
.15mm未満の平均粒子径であることが好ましい。
ここに定義する平均粒子径なる用語は、組成物試料を一連のシーブ上、好まし
くはTylerシーブ上で多数の画分(普通は5画分)にシーブして計算する。これ
により得られた重量画分をシーブ孔サイズに対してプロットする。50重量%の
試料が通過する孔サイズを平均粒子径として採用する。
本発明粒状洗剤組成物の嵩密度は、通常は少なくとも600g/リットル、一
層好ましくは650g/リットルから1200g/リットルである。嵩密度は、
漏斗下方に配置された軸方向に並んだ円筒キヤップ中へ漏斗内容物を空けてから
にし得るように下部末端にフラップバルブを備え、基体上にしっかり鋳造した円
錐漏斗からなるシンプルな漏斗とキヤップデバイスの手段で測定する。この漏斗
は高さ130mmで、上端部および下端部それぞれで130mmおよび40mm
の内径を有する。下部末端が基体の上面上方140mmになるように取り付ける
。キヤップの相対的高さは90mm、内部高さは87mm、内部直径84mmで
ある。名目容量は500mlである。
測定を行うには、手で注いで漏斗を粉粒体で満たし、フラップバルブを開き粉
末がカップから溢れるようにする。充填したキヤップをフレームから外し、例え
ばナイフ等の直線端部の道具を上部エッジを横切って通過させてカップから余剰
の粉粒体を除去する。次いで充填キヤップを計量し、嵩密度g/リットルを決定
するために、得られる粉末重量値を2倍する。必要に応じて測定を繰り返す。界面活性剤凝集粒子
本発明界面活性剤システムは界面活性剤凝集粒子の形態の粒状組成物であるこ
とが好ましい。この凝集粒子はフレーク状、小球形、丸実状、ヌードル状、リボ
ン状であってもよいが、粒状であることが好ましい。粒子処理に最も好ましい方
法は高活性界面活性剤ペーストを用いて粉末(例えばアルミノケイ酸塩、炭酸塩
)を凝集し、生成凝集物の粒径を特定限界内に調節する方法である。かかる方法
には、パン凝集器(pan agglomerator)、Z刃混合機または一層好ましくはSchu
gi(Holland)BV,29 Chroomstraat 82311 AS,Lelystad,NetherlandおよびGeb
ruder Loedige Maschinenbau GmbH,D-4970 Paderbom 1.Elsenerstrasse 7-9,
Postfach 2050,Germany製等のイン・ライン混合機の一種または二種以上の凝集
機中で高活性界面活性剤ペーストと共に有効量の粉末を混合する工程が包含され
る。
レディゲCB(商標名)等の高シェア・ミキサーの使用が最も好ましい。界面活
性剤の50%から95重量%好ましくは70%から85重量%を含む高活性界面
活性剤ペーストが通常使用される。このペーストはポンプ輸送可能な粘度が保た
れるに十分な高温で凝集物中へポンプ輸送できるが、使用アニオン界面活性剤の
劣化が防止できる程度の十分低温でポンプ輸送する。ペーストの通常の操作温度
は50℃から80℃である。
本発明の特に好ましい実施態様での洗剤組成物は、約600g/l以上の密度
を有し、かつ5重量%以上のアルカリ好ましくは(重)炭酸塩または過炭酸塩を
含む粉末もしくは粒状形態である。炭酸塩材料は乾式添加または凝集物経由のい
ずれかで搬送される。酸好ましくはクエン酸は乾式添加法で製品中に導入、また
は別途の粒子経由で1%以下までは導入できる。洗濯洗浄法
本発明における機械洗濯法には、本発明の機械洗濯洗剤組成物の有効量を溶解
または分散させた洗濯機中の水性洗濯溶液を用いて汚れた洗濯物を処理すること
が包含される。洗剤組成物の有効量なる用語は、典型的製品使用量および従来型
の機械洗濯法で通常採用される洗濯液容量と同じように、洗浄液容量5から65
リットル中に溶解または分散した製品40gから300gをを指す。
好ましい使用法の提案では、洗濯法に分配計量デバイス(デイスペンサー)が
採用される。この分配デバイスに本発明洗剤製品を仕込み、洗浄サイクル開始に
先立って洗濯機ドラム中へ製品を直接導入するためにこのデバイスを用いる。デ
バイスの容積は、洗浄法で通常使用されるのに十分量の洗剤製品が含まれ得るよ
うな容量でなければならない。
洗濯物を洗濯機に仕込んだ後、洗剤製品を含む分配デバイスをドラマット(dr
umat)内部に置く。洗濯機の洗濯サイクル開始時に、ドラム中に水を導入し、か
つ周期的にドラムを回転させる。この分配デバイスの設計は、乾燥洗剤製品の収
納は許容するが、次いでドラムの回転ならびに洗浄水との接触の結果としての撹
拌に呼応した洗濯サイクルを通じて製品の放出が許容されるような設計でなけれ
ばならない。
洗濯中に洗剤製品の放出を許容するために、このデバイスは製品を通過させる
多数の開口を有している。別法としてこのデバイスは、液は透過させるが固体製
品は透過させない材料から製作してもよい。この材料は溶解した製品の放出を許
容するはずである。洗濯サイクル開始時に洗剤製品が急速に放出されて、この洗
濯サイクル段階で洗濯機ドラム中に製品の一次的で局部的な高濃度が提供される
ことが好ましい。
好ましい分配デバイスは再使用が可能であり、また乾燥状態および洗濯サイク
ルの両方で容器の保全性が維持されるように設計される。本発明組成物に対して
特に好ましい分配デバイスは次の特許に記載がある:GB−B−第2,157,717号
、GB−B−第2,157,718号、EP−A−第0201376号、EP−A−第0288345号
およびEP−A−第0288346号公報。J.BlandによるManufacturing Chemist,19
89年11月号,41−46頁の記事も、通常グラニユレット”granulette”として
周知の型である、粒状ランドリー製品に使用するのに特に好ましい分配デバイス
を記載している。本発明組成物に用いる他の好ましい分配デバイスはPCT特許
出願第WO94/11562号公報中に開示がある。
特に好ましい分配デバイスはEP−A−第0343969号および同第0343070号公報
に開示がある。後者出願はオリフイスを区画する支持リングから伸長したバッグ
形態の柔軟シースを包含するデバイスを開示し,このオリフイスは洗濯プロセス
の1回洗濯サイクルに十分な製品をバッグが受け入れるのに適したオリフイスで
ある。洗濯媒体の一部はこのオリフイス経由でバッグへ流れ、製品を溶解し、次
いでこの溶液はオリフイス経由で洗濯媒体中に上向きに通過する。支持リングに
は、湿潤未溶解製品が外に出ることを防止するためのマスキング集成装置が具備
され、この装置は通常はスポークホエール配置の中央ボスから伸長する放射状伸
長壁、またはこの壁が螺旋状をなす類似構造体を包含している。
これとは別に、上記分配装置(デバイス)は袋(バッグ)もしくはポーチ等の
柔軟性容器であってもよい。このバッグは、EP−A−第0018678号公報に開示
のような、内容物を保持するように水不透過性保護材料で被覆した繊維質構造で
あってもよい。別法として、EP−A−第0011500号、同第0011501号、同第0011
502号、および同第0011968号に開示のような水性媒体中で破壊するよに設計され
た端部シールもしくはふたを備えた水不溶性合成高分子材料から形成されてもよ
い。水で壊れるシール部の簡便な形態には、ポリエチレンまたはポリプロピ
レン等の水不透過性フイルムで形成されたポーチの一端に沿って塗布され、シー
ルされた水溶性接着剤が包含される。組成物の包装
漂白性組成物の市販製品は、紙、カードボード、プラスチック材料および適切
なラミネートのから作られたものを包含する、適当な容器のいずれか中に包装で
きる。好ましい包装製品はEP−A−第94921505.7号に記載がある。実施例に用いた略号
この洗剤組成物における、成分識別用略号は次の意味を有する:
LAS : 直鎖C12アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
TAS : タロウ(獣脂油)アルキル硫酸ナトリウム
C45AS : C14-15直鎖アルキル硫酸ナトリウム
CxyEz S : C1x-1y分岐アルキル硫酸ナトリウムのエチレンオキシドzモ
ル縮合物
C45E7 : C14-15大半が直鎖の第一級アルコールのエチレンオキシド平
均7モルとの縮合物
C25E3 : C12-15分岐第一級アルコールのエチレンオキシド平均7モル
縮合物
C25E5 : C12-15分岐第一級アルコールのエチレンオキシド平均5モル
縮合
CEQ : R1COOCH2CH2N+(CH3)3[R1=C11-13]
QAS I : R2N+(CH3)2(C2H4OH)[R2=C12-14]
QAS II: R2N-(CH3)2(C2H4OH)2[R2=C10-14]
石けん : タロウおよび椰子油80/20混合物由来の直鎖アルキルカル
ボン酸ナトリウム
TFAA : C16-18アルキルN−メチルグルカミド
TPKFA : C12-14トップドホールカット脂肪酸
STPP : 無水トリポリリン酸ナトリウム
Zeolite A:
式Na12(AlO2SiO2)1227H2Oで表される水和型ア
ルミノケイ酸ナトリウム[一次粒子径範囲1.0から10マイ
クロメーター]
NaSKS−6 : 式δ−Na2Si2O5で表される層状結晶性ケイ酸塩
クエン酸 : 無水クエン酸
炭酸塩 : 無水炭酸ナトリウム[粒子径200μmから900μm]
重炭酸塩 : 無水炭酸水素ナトリウム[粒子径分布400μmから120
0μm]
ケイ酸塩 : 無定形ケイ酸ナトリウム(SiO2:Na2O=2.0)
硫酸ナトリウム : 無水硫酸ナトリウム
クエン酸塩 : 活性86.4%のクエン酸トリナトリウム・2水和物[粒
子径分布425μmから850μm]
MA/AA : 1:4マレイン酸/アクリル酸共重合体[平均分子量約7
0,000]
CMC : ナトリウムカルボキシメチルセルロース
プロテアーゼ : 活性4KNPU/gの脂肪分解性酵素[商標名Savinaseと
してNOVO Industries A/Sから市販]
アルカラーゼ : 活性3AU/gの脂肪分解酵素[NOVO Industries A/Sか
ら市販]
セルラーゼ : 活性1000 CEVU/gのセルロー加水分解酵素[商標名Carezym
eとしてNOVO Industres A/Sから市販]
アミラーゼ : 活性 60KNU/gの澱粉分解酵素[商標名Termamyl 60T
としてNOVO Industres A/Sから市販]
リパーゼ : 活性100KLU/gの脂肪分解酵素[商標名LipolaseとしてNOVO
Industres A/Sから市販]
エンドラーゼ : 活性3000CEVU/gのエンドグルナーゼ酵素[NOVOIndustres
A/Sから市販]
PB4 : 名目式NaBO2・3H2O・H2O2にて表されるペルホウ
酸ナトリウム・四水和物
PBI : 名目式NaBO2・H2O2にて表される無水ペルホウ酸ナ
トリウム・一水和物漂白剤
過炭酸塩 : 名目式2Na2CO3・3H2O2にて表されるペル炭酸ナト
リウム
NOBS : ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム
TAED : テトラアセチルエチレンジアミン
DTPMP : ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸塩)
[ 商標名Dequest 2060としてMonsanto社から市販]
光活性化漂白剤 : 漂白デキストリン可溶性ポリマー中に封入されたスルホン
化亜鉛フタロシアニン
増白剤1 : ジナトリウム4,4’−ビス(2−スルホスチリル)ビフ
エニル
増白剤2 : ジナトリウム4,4’−ビス(4−アニリノ−6−モルホ
リノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ)スチ
ルベン−2:2’ジスルホン酸塩
HEDP : 1,1−ヒドロキシエタンジホスホン酸
PVNO : ポリビニルピリジンN−オキシド
PVPVI : ポリビニルピロリドンとビニリイミダゾールとの共重合体
SRP1 : オキシエチレンオキシおよびテレフタロイル主鎖を有するスル
ホベンゾイル末端キヤップドエステル
SRP2 : ジエトキシル化ポリ(1,2−プロピレンテレフタレート)短
鎖ブロックポリマー
シリコーン消泡剤: 分散剤としてのシロキサン−オキシアルキレン共重合体を
用いたポリジメチルシロキサン泡立ち調整剤[上記泡立ち調整
剤:上記分散剤比=10:1から100:1]
アルカリ性 : 本発明記載のアルカリ性放出試験を用いて得られる、
NaOHの重量当量
次の実施例における全ての量は組成物重量基準の%を示す:実施例1
嵩密度750g/lの粒状洗濯洗剤組成物を本発明に従って調製した:
実施例2
本発明に従って次の洗剤組成物を調製した: 実施例3
着色衣料の洗濯に特に使用する無漂白剤洗剤組成物を本発明に従って調製した
:
実施例4
次の洗剤組成物を本発明に従って調製した:
実施例5
次の洗剤組成物を本発明に従って調製した:
実施例6
次の高密度、漂白剤含有洗剤組成物を本発明に従って調製した:
実施例7
次の高密度洗剤組成物を本発明に従って調製した:
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フロントページの続き
(31)優先権主張番号 60/017,886
(32)優先日 平成8年5月17日(1996.5.17)
(33)優先権主張国 米国(US)
(31)優先権主張番号 9616076.6
(32)優先日 平成8年7月31日(1996.7.31)
(33)優先権主張国 イギリス(GB)
(31)優先権主張番号 9705824.2
(32)優先日 平成9年3月20日(1997.3.20)
(33)優先権主張国 イギリス(GB)
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),BR,CA,CN,C
Z,HU,JP,MX,TR,US
(72)発明者 グレアム、アレキサンダー、ソリー
イギリス国ノーサンバーランド、モーペ
ス、ランカスター、パーク、カーリュ、ヒ
ル、14