JP2002509494A - 揮発性物質のための積層包装材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ２０℃において約９０hPa乃至約３００hPaの蒸気圧を有する溶剤を含有する揮発性組成物を包装するための積層包装材料は、ポリオレフィン（Ａ）、そのポリオレフィンと非相容性のバリヤー材料として働く第２のポリマー（Ｂ）および相容化剤として働くアルキルカルボキシル置換ポリオレフィン（Ｃ）の組み合わせを含む。

Description

【発明の詳細な説明】 揮発性物質のための積層包装材料 技術分野 本発明は一般にアセトンのごとき物質を含む歯科接着剤やプライマー塗料のご とき揮発性物質のための包装材料に関する。より詳細には、本発明は積層包装材 料に関する。特に、本発明はポリオレフィン層、そのポリオレフィン層と非相容 性のバリヤー材料として働く第２のポリマーおよび相容化剤として働くアルキル カルボキシル置換ポリオレフィンとを有する積層包装材料に関する。発明の背景 本発明は、歯科接着剤系のための容器の製造に有用な積層包装材料に関する。 積層成形された容器は、歯科接着剤系を充填した包装材料の透過性を大幅に減少 させる。歯科接着剤系のごとき接着剤系はアセトンなどのきわめて揮発性の高い 成分を含有している場合が多い。 包装技術の分野では、特に化学製品や薬品の容器の場合、ガラスおよび金属容 器の代りにプラスチックの使用が増加しつつある。プラスチック包装の利点とし ては軽量であること、壊れにくいこと（ガラスに比較して）、コストが安いこと および多種多様な加工ができることがなどがあげられる。化学製品や薬品の包装 の主たる欠点は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ（エチレンテレフタレー ト）、ポリカーボネート、ポリスチレンのごとき一般的な材料にはバリヤーの性 質が欠如していることである。 この難点を克服するために、ポリオレフィンたとえばポリエチレン、ポリカー ボネート、ポリスチレンなどの複数の層から構成されている積層成形プラスチッ ク材料が種々開発されてきた。バリヤー層のためにポリビニルアルコールおよび エチレンビニルアルコールが使用されている。ポリマーどうしが非相容性である という理由で接着性ポリマーが相容化剤として使用される場合が多い。 たとえば、米国特許第５４３８１０９号明細書はプラスチック包装材料の透過 性を低減するためのバリヤー材料を開示している。このバリヤー材料はポリエポ キシドとポリアミンから構成できる。ポリアミン−ポリエポキシドバリヤー材料 を含む多層包装材料および多層容器が開示されている。 欧州特許第０４１１６０１号明細書はポリオレフィン、そのポリオレフィンと 非相容性の２つのポリマー物質の物理的混合物およびアルキルカルボキシル置換 ポリオレフィンからなるプラスチック製品を開示しており、その製品では物理的 混合物の成分は多数の薄い重なり合った層としてポリオレフィンの中に存在して いる。さらに、酸化化合物と炭化水素の混合物に対する耐性が良好であるという 理由から、それら積層製品を自動車の燃料タンクとして使用することが開示され ている。 フランス国特許第２６５２３０３号明細書には三層（Ａ／Ｂ／Ａ）からなり、 相容性剤が２つの外側層（Ａ）を形成しているポリオレフィンと中芯層（Ｂ）を 形成しているポリアミドの中に配合されている積層成形製品が開示されている。 さらに、この製品を大型容器として使用することが記載されている。この特許明 細書は、この種の容器が溶剤の透過に対する抵抗性、衝撃に対する抵抗性および 剥離に対する抵抗性を有することを開示している。 従来公知の容器には、アセトンや酢酸エチルのごとき２０℃で９０hPa乃至３ ００hPaの範囲の蒸気圧を有する溶剤と酸性媒質との組み合わせを含有している 歯科接着剤系に用いる小型包装ユニットのために多層プラスチック材料を利用す ることの利点を有するものはまったくない。したがって、そのような包装材料が 現在求められている。発明の要約 本発明は、アセトンや酢酸エチルのごとき高い蒸気圧を有する溶剤と酸性媒質 との組み合わせを含有する歯科接着剤系を包装するために多層プラスチック容器 を使用することに関する。歯科接着剤系のために適当な溶剤は従来のプラスチッ ク容器の壁を通じて放散し、これによる損失は貯蔵寿命の観点から許容し難いほ どに大きいことが判明している。したがって、歯科接着剤系に存在する酸性媒質 による腐食の危険性も高い。溶剤としてエタノールまたは水を使用する歯科接着 剤は多層容器を必要としない。もちろん、そのような容器に包装することはでき る。 本発明は歯科接着剤系の包装のために使用するための多層プラスチック容器を 提供するものであり、その多層プラスチック容器は （Ａ）ポリオレフィン、 （Ｂ）上記（Ａ）と非相容性のバリヤー材料として働くポリマー、 （Ｃ）相容化剤として働くアルキルカルボキシル置換されているポリオレフィン の組み合わせからなり、上記成分（Ｂ）は成分（Ａ）の２つの外側の層の 間に中芯層として存在する。 成分（Ｃ）は接着剤層として成分（Ｂ）の中芯層と成分（Ａ）の外側層と の間に置くこともできる（５層技術）し、また、成分（Ｃ）は成分（Ａ） の物理的混合物の中に存在させることもできる（２層または３層法）。発明の詳細な説明 本明細書の全体にわたって使用されている“歯科接着剤系のための包装材料” という言葉は、Dentsply International Inc．から入手可能な“Prime & Bond” のごとき歯科接着剤系を貯蔵するために適当な容器を形成するために使用するプ ラスチック材料を意味する。 本発明の積層包装材料は、アセトンまたは酢酸エチルのごとき２０℃で約９０ 乃至約３００hPaの範囲の蒸気圧を有する溶剤に対して低い透過性を示すと共に 、酸性媒質の腐食に対する高い耐性を合わせて示す。そのような溶剤は通常歯科 接着剤系の必須要素である。 “低い透過性”という言葉は、本発明の包装材料が１年間に２３℃の温度にお いて０．５ｍｍ厚さの壁を透過して失う液体の量が１平方センチメートル当り約 ０．０２グラム以下、好ましく０．０１グラム以下、最も好ましくは０．００５ グラム以下であることを意味する。この低い透過性は、顧客の観点から許容可能 な２３℃で２年間貯蔵中のロスが１０％以下であるということと等価である。こ れ以上のロスは貯蔵製品の機能に悪影響を及ぼす。本発明による多層包装材料は 、２０℃で約９０乃至約３００hPaの範囲の蒸気圧を有する溶剤を含有する歯科 接着剤系が使用された場合に、その必要条件を満たすものである。 エタノールや水のごとき約９０hPaを下回る蒸気圧を有する溶剤が配合されて いる歯科接着剤系は積層容器を必要としない。もちろん、所望の場合にはそのよ うな容器を使用してもさしつかえない。 本発明による容器は、容量が１５ｍｌ以下、好ましくは１０ｍｌ以下、最も好 ましくは８ｍｌ以下の比較的小型の歯科接着剤系用容器であり、多層プラスチッ ク材料からつくられる。このような小さいラミネート容器はこの業界ではこれま で知られていない。 以下に記載するものを含めて、適当な多層成形容器を形成するために各種の材 料が使用可能である。 本発明の多層成形容器を製造するために使用されるポリオレフィン（Ａ）の例 はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリカーボネ ート、関連共重合体などである。ポリエチレンが好ましく、そしてこれは高密度 、中密度または低密度でありうる。貯蔵寿命の点から高密度ポリエチレンが最も 好ましい。このポリオレフィンは約３０乃至９８重量％の量、好ましくは約４０ 乃至９７重量％、最も好ましくは約４５乃至９５重量％の量で存在する。 成分（Ｂ）のために有用なポリマーの例は、ポリアミド、ポリエポキシド、ポ リエステル、ポリビニルアルコール、ビニルアルコールの共重合体、およびこれ らの物理的混合物および反応生成物である。これらの高分子材料をバリヤーポリ マーと呼ぶ。“物理的混合物”という言葉は、少なくとも２種のバリヤーポリマ ーが適当な容器の中で“塩とコショウ”のように混ぜ合わされることと定義され る。“反応生成物”という言葉は、上記のポリマーを構成する２つまたは３つの 異なる種類のモノマーがコポリマー化またはターポリマー化されたものである。 また、上記ポリマーの１つに他のポリマーがグラフト重合された生成物も含まれ る。上記に例示したポリマーはそれぞれポリオレフィン（Ａ）とは非相容性であ る。 ポリアミドにはコポリアミドが含まれ、半結晶質または無定形重合体でありう る。本発明で使用されるポリアミドは、少なくとも約５０００の分子量を有し、 一般にナイロンと呼ばれている半結晶質または無定形樹脂を含む。ポリアミドの 例をあげれば６，６−ナイロン、６，９−ナイロン、６，１０−ナイロン、６， １２−ナイロンおよびポリカプロラクタムやポリラウリルラクタムのごときラク タムの開環によって製造されたポリアミドである。上記ポリマーの２つの共重合 または上記ポリマーの３つの三量重合によって製造されたポリアミドを本発明の 組成物に使用することもできる。 有用なポリエポキシドの例は、たとえばポリフェノールのような芳香族ポリオ ールのポリグリシジルエーテルである。このようなポリエポキシドは、たとえば 、アルカリの存在でエピクロロヒドリンまたはジクロロヒドリンを使用して芳香 族ポリオールをエーテル化することによって製造することができる。芳香族ポリ オールは、たとえば、ビス（４−ヒドロキシフェニル）−２，２−プロパン（ビ スフェノールＡ）、ビス（４−ヒドロキシフェニル）−１，１−エタン、（４− ヒドロキシフェニル）−１，１−イソブタン、ビス（４−ヒドロキシ−ｔｅｒｔ −ブチルフェニル）−２，２−プロパン、ビス（４−ヒドロキシナフチル）メタ ン、 ４，４’−ジヒドロキシベンゾフェノン、１，５−ジヒドロキシナフタレンなど でありうる。また、ポリエポキシドとしては１，２−エタンジオール、１，２− プロパンジオール、１，３−プロパンジオール、１，４−ブタンジオール、１， ５−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリ エチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどの多価脂肪族アルコールの ポリグリシジルエーテルも適当である。これらポリエポキシドは通常約２００以 上の分子量を有する。ポリエステルは公知であり、良く知られた条件で二塩基カ ルボン酸をグリコールと反応させて製造される。ポリエステルの製造に使用され るカルボン酸の例はテレフタル酸、イソフタル酸などである。 ポリビニルアルコールおよび約１０重量％までのメチルアクリレート、メチル メタクリレートまたは他の低級アルキル（メタ）アクリレートを含有するビニル アルコールの共重合体あるいは５０モルパーセントまでのエチレンを含有するエ チレン／ビニルアルコール共重合体は、通常酢酸ビニルを単独で重合するかある いはそれを他のモノマーと共重合し、次いでケン化を行って対応するポリビニル アルコールホモ重合体またはビニルアルコール共重合体を得ることによって製造 される。 成分（Ｂ）は、約１乃至４０重量％、好ましくは約５乃至２５重量％、最も好 ましくは約８乃至１５重量％の量で存在する。 成分（Ｃ）は、相容化剤として働き、隣接するポリオレフィン層およびバリヤ ーポリマー層とを接着するアルキルカルボキシル置換ポリオレフィンである。相 容化剤の使用は重要である。なぜならば、これが存在しないと、多層容器を構成 しているバリヤーポリマー層がポリオレフィンマトリックス（Ａ）によく接着せ ず、容器が有用な機械的諸特性を有し得ないからである。アルキルカルボキシ置 換ポリオレフィン相容化剤は、ポリオレフィン基本骨格自体にまたは側鎖にカル ボキル部分が結合されているポリオレフィンである。ここで、“カルボキシル部 分”とは酸、エステル、無水物および塩からなる群から選択されたカルボキル基 を意味する。 相容化剤は直接合成またはグラフティングによって製造することができる。直 接合成の例はα−オレフィンとカルボキシル部分を有するオレフィン系モノマー との重合である。グラフティングの例はポリオレフィン基本骨格へのカルボキシ ル部分を有するモノマーの付加である。グラフティングによって製造された相容 化剤の場合、ポリオレフィンはポリエチレンまたはエチレンの共重合体などであ る。ポリオレフィンは不飽和カルボン酸、無水物またはエステルモノマーとグラ フトされる。適当な不飽和カルボン酸、無水物、エステルおよび塩の例は、アク リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、こ れらの酸無水物、金属塩、モノエステルおよびジエステルならびにグリシジルメ タクリレート、２−ヒドロキシエチルアクリレート、２−ヒドロキシエチルメタ クリレート、モノエチルマレエート、ジ−ｎ−ブチルマレエートなどである。 成分（Ｃ）は約０．１乃至６０．０重量％、好ましくは約０．５乃至５０重量 ％、最も好ましくは約０．８乃至４５重量％の量で存在する。 特に歯科接着剤系のために設計された本発明による多層包装材料は、ポリオレ フィン（Ａ）と相容化剤（Ｃ）の物理的混合物の少なくとも１つの層とバリヤー ポリマー（Ｂ）の少なくとも１つの層とを含む。 本発明の別の実施例においては、ラミネートはポリオレフィン（Ａ）の第１の 層、相容化剤（Ｃ）の第２の層およびバリヤーポリマー（Ｂ）の第３の層を含む 。 歯科接着剤系のための多層包装材料の本発明の好ましい実施例においては、第 １の層がポリオレフィン（Ａ）と相容化剤（Ｂ）の物理的混合物、第２の層がバ リヤーポリマー（Ｂ）そして第３の層が第１の層と同じものである（３層法と呼 ばれる）。 本発明の別の好ましい実施例は、３種類の異なる材料からなり、５つの層で構 成される、すなわち、ポリオレフィン（Ａ）／相容化剤（Ｃ）／バリヤーポリマ ー（Ｂ）／相容化剤（Ｃ）／ポリオレフィン（Ａ）で構成される（５層法）。 上記した歯科接着剤系のための多層包装材料は通常のプラスチック加工技術に よって容器に成形することができる。それらの構造は公知の積層技法または押出 し技法によって形成することができる。ボトルやチューブのごとき成形容器は、 包装材料をブロー成形することによってあるいは当技術分野で公知となっている 全ての成形技術によって上記の包装材料から製造することができる。好ましいの は上記包装材料のブロー成形を組み合わせた同時押出しを使用する方法である。 製造の観点から、５層同時押出し法は３層同時押出し法よりも幾分劣る。なぜ ならば、３層法の場合に２つの押出し機が設置されるが、これに比較して５層法 の場合、３つの押出し機をより複雑に設置する必要があるからである。本発明で は約１５ｍｌより小さい容量の歯科接着剤のために使用するのに適当な容器が意 図されているので、この状況はさらに強められる。本発明による多層プラスチッ ク容器は全体として、同じ厚さの単一層のプラスチック材料の容器に比較して、 ２０℃において約９０hPa乃至約３００hPaの範囲の蒸気圧を有する溶剤を含有し ている歯科接着剤系に対して改善された流体バリヤー特性を示す。 本発明は以下の実施例によってさらに詳細に説明される。なお、以下の実施例 は本発明を単に説明するためのものであり、多くの修正や変更は当技術分野の通 常の知識を有する者にとって明らかである。表Ｉは実施例１乃至３および比較例 ４と５の包装材料の中に貯蔵されたアセトンの重量損失を示す。表IIは実施例１ と比較例５の包装材料の中に貯蔵された酢酸エチルの重量損失を示す。表IIIは 、４８℃の温度で３カ月の間、実施例１のボトルに貯蔵された“Prime & Bond 2 .1”に対して得られた象牙質上の接着力の数値を示す。これらの数値は３カ月に わたる接着力の安定性を示し、２０℃において約９０hPa乃至約３００hPaの範囲 の蒸気圧を有する溶剤を含有している歯科接着剤系のための包装として意図され た実施例１のボトルの有用性を証明している。試験方法 バリヤーの有効性は、試験容器にアセトンと酢酸エチルを容器の全容量の５０ 乃至７５％まで入れ、２３℃または３７℃の温度において数週間にわたり重量損 失を測定することによって判定された。それぞれの温度およびそれぞれの溶剤に ついて、試験は同一な３つの試料を用いて行われた。各ボトルを定期的に重量測 定し、重量損失を時間に対してプロットして定常状態の平均重量損失を各実験ご とに求めた。この平均定常状態重量損失を１年の期間に外挿した。透過性は重量 損失、平均壁厚、容器表面積に基づいて計算された。実施例１ 下記組成物が使用された： 積層ボトルは次の３層から構成：第一層は高密度ポリエチレンＧＦ４７５０（ Hoechst AG）と相容化剤ＡＤＭＥＲ Ｌ２１００（Mitui Petrochemical Ltd.） との重量比５０：５０の物理的混合物からなる。第２層すなわち中芯層はエチレ ン／ポリビニルアルコール共重合体ＥＰ−Ｆ１０１Ａ（Kuraray Ltd.）からなり 、積層体の壁厚の１０％までを構成する。第３層は第１層と同じ材料からなり、 層順序はＡ／Ｂ／Ａとなる。この構成の各ボトルにアセトンおよび酢酸エチルを 充填した。実施例２ 下記組成物が使用された： 積層ボトルは次の順序の５層から構成： １．高密度ポリエチレンＧＦ４７５０（Hoechst AG）の層、 ２．相容化剤ＡＤＭＥＲの層、 ３．エチレン／ポリビニルアルコール共重合体ＥＰ−Ｆ１０１Ａ（Kuraray Ltd. ）の層、これは積層体の壁厚の１０％までを構成する。 ４．２と同じ層、 ５．１と同じ層。 層順序はＡ／Ｂ／Ｃ／Ｂ／Ａである。この構成の各ボトルにアセトンを充填し た。実施例３ 下記組成物が使用された： 積層チューブは次の順序の５層から構成： １．高密度ポリエチレンの層、 ２．相容化剤の層、 ３．バリヤーポリマーの層、 ４．２と同じ層、 ５．１と同じ層。 層順序はＡ／Ｂ／Ｃ／Ｂ／Ａである。この構成の各チューブにアセトンを充填 した。比較例４ 比較例４ではポリプロピレンのみで製造されたボトルが使用された。通常この ボトルは“ProBond-Adhesive”（Dentsply）のためのパーケッジとして使用され ていた。このボトルにはアセトンを充填した。比較例５ 比較例５では低密度ポリエチレンのみで製造されたボトルが使用された。通常 このボトルは“Dyract Cem-Liquid”（Dentsply）のためのパーケッジとして使 用されていた。このボトルにはアセトンと酢酸エチルを充填した。表 Ｉ 表 II 表 III 以上の結果から、歯科接着剤のごとき揮発性物質のための積層包装材料の目的 が本発明によって達成されたことが明らかである。最良の実施態様以外の本発明 の可能な実施態様のすべては必ずしも記載されていないので、本発明の範囲は後 記の請求項の範囲の記載によってのみ決定されるべきである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） // Ｃ０８Ｌ 23:00 Ｃ０８Ｌ 23:00

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．２０℃において約９０hPa乃至約３００hPaの蒸気圧を有する溶剤を含有する 揮発性組成物を包装するための積層包装材料において、ポリオレフィン（Ａ） 、そのポリオレフィンと非相容性のバリヤー材料として働く第２のポリマー（ Ｂ）および相容化剤として働くアルキルカルボキシル置換されたポリオレフィ ン（Ｃ）の組み合わせからなる積層包装材料。 ２．積層プラスチック材料がブロー成形と組み合わせた同時押出しを使用して積 層容器に成形されている請求項１記載の積層プラスチック材料。 ３．積層包装材料が約１５ｍｌより少ない最大容量を有するボトルまたはチュー ブに成形されている請求項１記載の積層プラスチック材料。 ４．２０℃において約９０hPa乃至約３００hPaの範囲の蒸気圧を有する溶剤に対 して、約２３℃において一年の期間にわたり０．５ｍｍの厚さの容器を透過す る量が１平方センチメートル当りのグラムで測定して０．０２以下である透過 度を示すバリヤー特性を有している請求項１記載の積層プラスチック材料。 ５．ポリオレフィン（Ａ）と相容化剤（Ｃ）との物理的混合物の少なくとも１つ の層とバリヤーポリマー（Ｂ）の少なくとも１つの層からなる請求項１記載の 積層プラスチック材料。 ６．ポリオレフィン（Ａ）の第１の層、相容化剤（Ｃ）の第２の層およびバリヤ ーポリマー（Ｂ）の第３の層からなる請求項１記載の積層プラスチック材料。 ７．ポリオレフィン（Ａ）と相容化剤（Ｃ）との物理的混合物である第１の層と 、バリヤーポリマー（Ｂ）である第２の層および第１の層と同一である第３の 層とからなる請求項１記載の積層プラスチック材料。 ８．ポリオレフィン（Ａ）／相容化剤（Ｃ）／バリヤーポリマー（Ｂ）／相容化 剤（Ｃ）／ポリオレフィン（Ａ）の５層からなる請求項１記載の積層プラスチ ック材料。 ９．ポリオレフィン（Ａ）がポリブチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ リスチレン、ポリカーボネートおよび類縁共重合体からなる群から選択されて いる請求項１記載の積層プラスチック材料。 １０．バリヤー材料として働くポリマーがポリアミド、ポリエポキシド、ポリエ ステル、ポリビニルアルコール、ビニルアルコールの共重合体、それらの物理 的混合物および反応生成物からなる群から選択されている請求項１記載の積層 プラスチック材料。 １１．アルキルカルボキシル置換ポリオレフィン相容化剤がポリオレフィン基本 骨格自体にまたは側鎖に結合されたカルボキシル部分を有するポリオレフィン である請求項１記載の積層プラスチック材料。