JP2002509330A - サーボパフォーマンスを改善するための位置誤差の非線形性のモデル化 - Google Patents

サーボパフォーマンスを改善するための位置誤差の非線形性のモデル化

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JP2002509330A
JP2002509330A JP2000540537A JP2000540537A JP2002509330A JP 2002509330 A JP2002509330 A JP 2002509330A JP 2000540537 A JP2000540537 A JP 2000540537A JP 2000540537 A JP2000540537 A JP 2000540537A JP 2002509330 A JP2002509330 A JP 2002509330A
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  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)
  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 ディスクドライブ(100)のサーボパフォーマンスを改善する装置および方法を開示する。このディスクドライブは、複数のトラック(164)上にデータが記憶された回転自在のディスク(106)に隣接するヘッド(126)を含む。サーボ回路(144)は、公称上、選択されたトラックの幅の部分上において非線形であることを特徴とし、選択されたトラックに対するヘッドの位置を示す、実(生)位置誤差信号(PES)(218、458)を発生することにより、ヘッドの位置を制御するために備えられている。このサーボ回路はさらに、実PESの近似として予測PES(456)を発生し、次に実PESと予測PESとの加算(236)によりヘッド位置を制御する。このサーボ回路は、ヘッドがディスク上のサーボバーストパターン(176)を読取るのに伴い、ヘッドからの読取り信号から決定される実バースト信号(208、210)の近似として、予測バースト信号(350、370)を発生するバースト信号発生器(300)を含む。誤差値テーブル(302、304)は、ヘッドの非対称応答を補償することにより、実バースト信号の改善された近似を発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、一般的にはディスクドライブデータ記憶装置の分野に関し、特に、
限定的にではないが、ドライブのヘッド/ディスクアセンブリの適応非線形モデ
ルの使用による、ディスクドライブのサーボパフォーマンスの改善に関する。
【0002】 (発明の背景) ディスクドライブは、一般に、大量のコンピュータ化されたデータを、効率的
に且つ費用効果高く記憶し、また検索しうるために、最新のコンピュータシステ
ムおよびコンピュータネットワークにおいて主要なデータ記憶装置として用いら
れている。現世代のディスクドライブは、数ギガバイト(GB)を超える測定記
憶容量を有し、(典型的なパーソナルコンピュータ構成におけるように)単独で
、あるいは、インタネットネットワークサーバまたはメインフレームコンピュー
タにおけるように)マルチドライブデータ記憶アレイをなして用いることができ
る。
【0003】 典型的なディスクドライブは、複数の剛性磁気記憶ディスクを含み、これらは
軸方向に整列せしめられ、かつスピンドルモータの回りに配置されて、(約10
,000回転毎分のような)一定の高速度で回転せしめられる。ディスクのトラ
ックと、ディスクドライブが取付けられているホストコンピュータとの間でデー
タを転送するために、読書きヘッドのアレイが備えられている。これらのヘッド
は、回転アクチュエータアセンブリに取付けられ、閉ループサーボシステムによ
り、トラックに隣接して制御可能に配置される。
【0004】 サーボシステムは主として、探索およびトラックフォローイングの2つの選択
可能モードの1つにより動作する。探索動作は、選択されたヘッドを関連のディ
スク表面上において、最初のトラックから離れさせ行き先トラックに向け、最初
は加速し後に減速することにより、最初のトラックから行き先トラックへ移動さ
せることを必要とする。速度制御アプローチが用いられ、それにより、ヘッドの
速度が繰返し測定され、探索のための所望の速度軌跡を定める速度プロファイル
と比較される。ヘッドが行き先トラック上に整定されると、サーボシステムはト
ラックフォローイングモードの動作に入り、このモードにおいては、ヘッドは次
の探索動作が行われるまで、行き先トラックを追跡する。
【0005】 トラック探索動作およびトラックフォローイング動作の双方は、一般に、ディ
スク上のトラックに対するヘッドの半径方向位置を示す位置誤差信号(PES)
の発生を必要とする。高性能のディスクドライブにおいては、PESは、対応す
るサーボヘッドを有する事前記録サーボディスク(専用サーボシステム)から、
または、それぞれの記録表面上のユーザデータブロック間に所定の間隔で埋込ま
れたサーボ情報(埋込みサーボシステム)から得られる。
【0006】 ヘッドはサーボシステムへサーボ情報を供給し、サーボシステムは、ヘッドが
トラックの中央上に位置する(「オントラック」である)時に一般にゼロに等し
く、ヘッドとトラックの中央との間の相対的な誤位位置ずれ(misposit
ion)距離(「オフトラック」)に公称上直線的に比例する大きさを有し、半
径方向のオフトラック方向を示す極性を有するPESを発生する。安定した動作
を得るためには、PESを実際の半径方向の誤位に関連させる伝達関数は一定で
あり、ヘッド信号振幅、記録ビット線密度、ヘッド媒体間間隔、およびヘッド傾
斜角の変化が存在する場合に、オフトラック距離に依存しないものであるべきで
ある。
【0007】 最近は、磁気抵抗(MR)ヘッドが、従来の薄膜ヘッドに代わって用いられて
いるが、そのわけは、MRヘッドの磁気記録特性が優れているからである。一般
に、MRヘッドは、選択された向きの磁界を受けた時に変化する基線直流(DC
)電気抵抗を有することを特徴とする磁気抵抗読取り素子を含む。MRヘッドは
、所定の大きさの読取りバイアス電流がMR素子を通る時にMRヘッドにおいて
測定される電圧の変化に応答して、前に記録されたデータを検出しうる。MRヘ
ッドは、現世代のディスクドライブが、1cmにつき約4,000トラック(1
インチにつき約10,000トラック)よりも大きいトラック密度を実現するこ
とを可能にした。
【0008】 MRヘッドは、より大きい磁気記録密度レベルの実現を容易ならしめたが、そ
れにもかかわらず、そのようなヘッドは、位置トランスジューサとして用いられ
る時は、位置に関する非線形読取り応答のために、関連する欠点を有する。この
非線形性は、MR素子バイアスと、MR素子の極面の幾何学的形状を横切っての
感度差と、典型的なMR素子の読取りギャップの幅が一般に関連のディスク上の
トラックの幅よりもかなり小さいことによる端部フリンジング界(end fr
inging field)固有の非線形性の悪化と、を含むさまざまな要因に
よる。
【0009】 歴史的には、PESの非線形性は、主としてトラック探索のパフォーマンスに
影響を与え、トラック到着オーバシュートまたはアンダシュートを発生させ、こ
れが到着整定時間を長くした。PESは、トラックフォローイングパフォーマン
スにはそれほど悪影響を与えない(すなわち、顕著なトラックミスレジストレー
ションすなわちTMRを誘発しない)。そのわけは、サーボ情報のサーボバース
ト(一般にA、B、C、およびDバーストと呼ばれる)により定められる読書き
のためのトラック中央が、位置決めバースト信号のゼロ応答A−B=0と公称上
一致するからである。
【0010】 しかし、MRヘッドにおいては、PESの非線形性はまた、トラックフォロー
イング中においてTMR制御にも影響を与える。そのわけは、MR素子が、ヘッ
ドの設計により支配される距離だけ、ヘッドの書込み素子から物理的に隔離され
ており、従って、(ディスクに対する)ヘッド傾斜およびヘッドの製造公差の結
果として不正確さが生じうるからである。書込みギャップと読取りギャップとは
、わずかに異なる半径方向位置にあるので、書込みギャップを正しくトラックの
中央上に置くためには、PESは位置A≠Bにおいて動作しなければならない。
さらに、読取り磁界感度の不均一性は、一般にバーストのゼロ応答A−B=0に
おいて位置偏移を生じる。正しく特性を与えられ且つ補償されなければ、非線形
性は、所望の位置決めからの食い違いを生ぜしめ、不安定性をサーボシステム内
へ導入しうる。
【0011】 MRヘッドの使用によるPESの非線形性は、従って、探索パフォーマンスに
悪影響を及ぼすのみでなく、トラックフォローイングパフォーマンスにも悪影響
を及ぼす。そのような影響は、隣接トラックに対する(上書きのような)妨害を
最小化するために必要なTMRの割当てにより、さらに実現可能なトラック密度
(従って、データ記憶容量)に対する制約ともなりうる。
【0012】 従って、本技術分野においては、ディスクドライブパフォーマンスを、位置誤
差信号の非線形性を最小化することにより最適化しうる改善の必要が引き続き残
っている。
【0013】 (発明の要約) 本発明は、ディスクドライブのサーボ制御パフォーマンスを改善するための装
置および方法を提供する。 実施例によれば、ディスクドライブは、複数のトラックが画定された回転自在
のディスクに隣接して制御可能に配置されうるヘッドを備えている。サーボ回路
が、選択されたトラックに対するヘッドの位置を一般に示す実(生)位置誤差信
号(PES)を発生することにより、トラックに隣接するヘッドの位置を制御す
る。磁気抵抗(MR)ヘッドの非対称を含むさまざまな効果の結果として、PE
Sは公称上、選択されたトラックの幅の一部において非線形であることを特徴と
する。次に、予測PESが実PESの近似として発生せしめられ、それは実PE
Sの非線形特性を含む。サーボ回路は、実PESと予測PESとの間の差に関し
てヘッド位置を制御する。
【0014】 好ましくは、サーボ回路は、ヘッドが選択されたトラックに関連するサーボバ
ーストパターンを読取るのに伴い、ヘッドからの読取り信号に応答してバースト
信号を発生する復調器を含む。実PES発生器が、バースト信号の選択された組
合せとして実PESを出力し、加算ブロックが、この実PESを予測PESと加
算して、PES誤差を発生する。推定および予測回路が、加算ブロックからのP
ES誤差に応答して、ヘッドの推定位置を発生する。
【0015】 重要なこととして、サーボ回路はさらに、復調器が発生したバースト信号の近
似として予測バースト信号を発生するバースト信号予測器と、予測バースト信号
に応答して予測位置誤差信号を発生する予測PES発生器とを備えており、予測
PES発生器は、公称上実PES発生器と同じである。特に、バースト信号予測
器は、復調器からの実バースト信号を、飽和スレショルドが適用される実質的に
三角形の波形としてモデル化し、この飽和スレショルドは概ねヘッド幅に相関せ
しめられ、適応方式で決定される。飽和スレショルドにより画定される飽和ゾー
ンは、復調器からのバースト信号の改善された予測を与えるように、曲線的に整
形されうる。
【0016】 さらに、バースト信号予測器により説明されない非対称な高次の効果を説明す
ることにより、バースト信号の推定をさらに改善するためのテーブルが、好まし
くは備えられる。このテーブルは、復調器からのバースト信号と、バースト信号
発生器が発生した予測バースト信号との間の差に関する誤差値のセットを記憶す
る。これらのサーボ回路の動作の実質的な部分は、好ましくは、ディジタル信号
プロセッサのようなプログラム可能プロセッサ装置により行われる。
【0017】 一般に、PESの線形化動作を用いることにより、磁気抵抗(MR)ヘッドの
非線形応答特性を補償することを試みた従来技術のディスクドライブとは異なり
、ここで開示される本発明の実施例は、実際のシステムの非線形性の極めて正確
な非線形モデルを策定するように有利に動作する。従って、PESを線形化する
必要がなくなるので、PESの線形化に関連する欠点が、実現可能なサーボパフ
ォーマンスおよびトラック密度レベルに対する上限を与えることもなくなる。
【0018】 もう1つの重要な利点は、ここで実施される本発明を用いて、より広い範囲の
ヘッド幅の変化に適応しうる可能性があることである。ヘッド幅公差の緩和によ
る製造コストの削減と、製造歩留りの改善と、製造コストの削減とにより、かな
りの経済的利益が保証できる。
【0019】 最後に、バースト信号予測器により用いられる飽和スレショルドは、ヘッド幅
と直接相関するので、本発明は、さらにヘッドの製造業者へのフィードバックを
行うためにも用いられ、その結果、ヘッドの製造プロセスの管理が改善されるこ
ととなる。一般に、ディスクドライブの製造業者が、時間およびリソースを集中
する努力なしに、多くのヘッドにおける実効読取素子ヘッド幅の変化を評価する
ことは困難であることは認識されよう。
【0020】 本発明の特徴である、これらの特徴および他のさまざまな特徴は、以下の詳細
な説明を読み、また関連する図面を概観することにより明らかとなろう。
【0021】 (詳細な説明) 本発明のさまざまな特徴を提示するためには、まず、本発明の実施例により構
成されたディスクドライブの構成および動作を略述することが有益であろう。 図1を参照すると、そこにはディスクドライブ100の平面図が示されており
、ディスクドライブ100は、ヘッド−ディスクアセンブリ(HDA)101と
、HDA101の下側に取付けられ、従って図1においては見えない、ディスク
ドライブプリント配線アセンブリ(PWA)と、を含む。このPWAは、HDA
101の動作を制御し、かつ、HDA101と、ディスクドライブ100がユー
ザ環境内に取付けられうるホストコンピュータと、の間でデータを転送するため
に必要な回路を備えている。
【0022】 HDA101は、さまざまなディスクドライブ部品が取付けられたベースデッ
キ102を含む。関心の対象である内部部品を露出させるために図1からは省略
されている頂部カバーは、ベースデッキ102と協働して、ディスクドライブ1
00のために、制御された空気圧、湿度、および清潔度レベルを有する内部環境
を形成する。ディスク106のスタックを一定の高速度で回転させるためのスピ
ンドルモータ104が備えられ、ディスククランプ108は、ディスク106を
スピンドルモータ104に固定している。
【0023】 ディスク106にアクセスするために、制御可能に位置決めされうるアクチュ
エータアセンブリ110が備えられ、これは、ボイスコイルモータ(VCM)1
14のコイル(その一部が113に示されている)に供給される電流に応答して
、カートリッジ軸受アセンブリ112の回りに回転する。アクチュエータアセン
ブリ110は、複数のアーム116を含み、これらから対応するフレクシャアセ
ンブリ118が延長している。ヘッド120は、フレクシャアセンブリ118の
末端部に備えられ、ディスク106の回転によりセットアップされる空気流によ
り実現されるエアベアリングにより、ディスク106上に支持される。ヘッド1
20は、好ましくは磁気抵抗(MR)ヘッドであることを特徴とする。
【0024】 ディスクドライブ100が動作停止された時に、ヘッドを、ディスク106の
最内部直径の所にあるランディングゾーン(図示せず)上に固定する、ラッチア
センブリ122が備えられている。可撓性回路アセンブリ124は、アクチュエ
ータアセンブリ110と、(上述のようにディスクドライブ100の下側に取付
けられた)ディスクドライブPWAとの間の電気通信経路を与える。
【0025】 図2は、動作上ホストコンピュータ140に接続された、図1のディスクドラ
イブ100の機能ブロック図である。図2に示されているように、HDA101
を制御するために用いられる回路は、スピンドル制御回路142と、サーボ制御
回路144と、読書きチャネル146とを含み、これらは全て動作上システムプ
ロセッサ150に接続されている。システムプロセッサ150は、以下に論じる
ような例外をもって、公知のようにこれらの回路と通信し、その動作を制御する
ことを認識すべきである。さらに、インタフェース回路152が、読書きチャネ
ル146およびシステムプロセッサ150に接続されているように示されており
、このインタフェース回路152は、ディスクドライブのためのデータインタフ
ェースおよびバッファとして働く。インタフェース回路152は、読書きチャネ
ル146の動作中に変化するタイミングシーケンスを実現するために用いられる
ハードウェアから構成される、(分離して図示されていない)シーケンサを含む
【0026】 スピンドル制御回路142は、スピンドルモータ104(図1)の回転速度を
制御する。(ここでは「サーボ回路」とも呼ぶ)サーボ制御回路144は、ヘッ
ド120が読取ったサーボ情報に応答して、アクチュエータコイル113へ電流
を供給することにより、ディスク106に対するヘッド120の位置を制御する
。読書きチャネル146は、インタフェース回路152からこのチャネルへ供給
されたユーザデータに応答して、そのデータをコード化して直列化し、ヘッド1
20が用いる書込み電流を発生し、ディスク106上の選択されたトラックの部
分を磁化することにより、ディスク106にデータを書込む動作をする。
【0027】 これに対応して、前に記憶されたデータは、ヘッドがディスク106上の選択
されたトラック上を通過する時にヘッド120が発生する読取り信号から、その
データをデコードすることにより、読書きチャネル146により検索される。デ
ィスクドライブ100のさまざまな動作は、好ましくは、ダイナミックランダム
アクセスメモリ(DRAM)のような揮発性メモリ装置と、フラッシュメモリの
ような不揮発性メモリ装置との双方を含む、メモリ(MEM)154内に記憶さ
れているプログラムに従って、システムプロセッサ150により制御される。
【0028】 ここで図3を参照すると、そこには図2のサーボ回路144の機能ブロック図
が示されている。図3に提示されているように、サーボ情報は、選択されたヘッ
ド120により読取られ、前置増幅器回路156(「プリアンプ」)により増幅
される。プリアンプ156は、図1に示されているように、好ましくはHDA1
01内に配置され且つアクチュエータアセンブリ110に取付けられる。増幅さ
れた読取り信号は、復調器回路158(「復調器」または「demod」)へ供
給され、この回路は信号を(アナログディジタル変換を含めて)処理し、それを
ディジタル信号プロセッサ(DSP)160へ供給する。
【0029】 本発明の実施例によるDSP160の動作を、以下詳細に説明する。しかし、
一般に、DSP160は、復調器158からの信号から、ディスク106に対す
るヘッド120の位置を示す位置誤差信号(PES)を発生する。得られたPE
Sと、システムプロセッサ150(図2)がDSP160へ供給する制御入力と
に応答してDSP160は、コイルドライバ162へ補正信号を出力し、コイル
ドライバ162はそこでコイル113へ電流を供給して、ヘッド120の位置を
調整する。
【0030】 図4には、サーボ情報がディスク106上に配置される好ましい方法が示され
ており、この図は、選択されたトラック164の一部を示している。トラック1
64は、データブロック(D)168の間に周期的に散在せしめられた複数のサ
ーボブロック(S)166を含み、これらのサーボブロックは、サーボ回路14
4(図3)により用いられるサーボ情報を記憶し、(「セクタ」とも呼ばれる)
データブロックは、読書きチャネル146(図3)によりアクセスされるユーザ
データを記憶する。本技術分野において公知のように、サーボブロック166は
、ディスクドライブの製造中に書込まれ、車輪のスポークのように、ディスクの
記録表面のそれぞれの上に半径方向に延びる複数のくさびを形成するよう、角を
なして整列せしめられる。データブロック168は、後にディスクドライブのフ
ォーマッティング動作の際に画定される。
【0031】 図5は、図4のサーボブロック166の選択された1つの一般化された表示を
詳細に示す。図4に示されているように、それぞれのサーボブロック166は、
サーボ回路144(図3)のパフォーマンスを最適化するために用いられる自動
利得制御(AGC)および同期(sync)フィールド170と、角位置を示す
インデックスフィールド172と、半径方向位置(トラックアドレス)を示すグ
レイコード(GC)フィールド174と、サーボブロック166、従って選択さ
れたトラック164に対するヘッド120の位置を識別するサーボ回路144を
使用可能にする位置フィールド176を含む。
【0032】 図6は、複数の隣接して配置された(164のような)トラックにおける、図
4および図5のサーボブロック166の位置フィールド176を示す。さらに詳
述すると、位置フィールド176は、複数のバーストパターン178、180、
182、および184を含み、それぞれA、B、C、およびDバーストパターン
として示される。参考のために述べると、A、B、C、およびDバーストパター
ン178、180、182、および184は、空直角位相パターン(null
quadrature pattern)と呼ばれる。しかし、この段階におい
て、図6に示されている配置は開示の目的のためのものであり、特許請求の範囲
に記載されている本発明は必ずしもこれへ制限されないことを認識すべきである
【0033】 隣接するCおよびDバーストパターン182、184は、トラック境界186
、188、190、192、194(図6においては、さらに境界0ないし4と
して示されている)を画定するので、CおよびDバーストパターン182および
184のそれぞれは、実質的に対応するトラックの幅である幅(ディスク半径に
沿って測定されたもの)を有する。参考のために述べると、Cバーストパターン
182を有するトラックは「偶数」トラックとして示され、Dバーストパターン
184を有するトラックは「奇数」トラックとして示される。
【0034】 AおよびBバーストパターン178、180は、隣接するトラック境界の中間
の点線により示されているそれぞれのトラックのトラック中央を画定するように
、CおよびDバーストパターン182、184に対して1/2トラック幅だけオ
フセットされている。図6にはまた、選択されたヘッド120が示されており、
このヘッドは、ディスクがヘッド120に対しほぼ矢印196により示されてい
る方向へ回転するのに伴い、関連するA、B、C、およびDバーストパターン1
78、180、182、184を読取る。
【0035】 ここで図7を参照すると、そこには従来技術のサーボシステムの制御ダイアグ
ラム表示が示されている。図7のダイアグラムは、主として、DSPのようなプ
ログラム可能処理装置、または類似した制御装置により用いられるプログラミン
グを表し、以下に示す本発明の実施例の構成および動作のより良い理解を与える
ために示されている。従って、図7においてさまざまな部品を示すために用いら
れている参照番号は、図面の他の場所に示されている同じ、または類似の部品に
も対応している。
【0036】 図7に示されているように、プラント200が備えられ、これは一般に、ヘッ
ド、ディスク、アクチュエータアセンブリ、およびVCM(これらの部品は前に
図1に示された)を含む。プラント200は、(図5および図6の176のよう
な)位置フィールドからのサーボ情報読取り信号を、(図3におけるように15
8で示した)復調器への経路202上へ出力し、この復調器はこれに応答して、
バースト信号PS1およびPS2をそれぞれ経路204、206上へ出力する。
図7のサーボシステムはディジタルシステムであるので、PS1およびPS2信
号、およびこれらから導かれた信号はそれぞれ、サーボブロック166がサーボ
システムへ提示される速度に対応するサンプリング周波数を有するサンプルのシ
ーケンスを含む。
【0037】 一般に、PS1およびPS2バースト信号は、プラント200のヘッドが、前
に図6に示したように隣接して配置された、AおよびBバーストパターン178
、180と、CおよびDバーストパターン182、184と、のそれぞれを通過
する時に得られる。詳述すると、AおよびBバーストパターン178は、選択さ
れた周波数および振幅の正弦書込みパターンを用いて書込まれ、Bバーストパタ
ーン180は、Aバーストパターン178に対し180°の位相外れで書込まれ
、CおよびDバーストパターン182、184も同様にして書込まれる。従って
、隣接するAおよびBバーストパターン178、180の測定された振幅の和を
示すPS1信号は、ヘッド120の読取り素子がトラックの中央上に配置された
時はゼロ値を有し、(図6のトラック境界1および3におけるように)Aバース
トパターン178の中央上に配置された時は最大の正の値を有し、(図6のトラ
ック境界2および4におけるように)Bバーストパターン180の中央上に配置
された時は最大の負の値を有する。
【0038】 隣接するCおよびDバーストパターン182、184の測定された振幅の和を
示すPS2信号は、1/2トラックだけPS1信号からオフセットされているこ
とを除外すれば、PS1信号と同様である。すなわち、トラック境界上において
はゼロが生じ、トラック中央上においては正負の最大値が生じる。参考のために
述べると、図8の208および210には典型的なPS1およびPS2信号が示
されており、これらの信号は、半径方向の位置(トラック)を示すx軸212と
、相対振幅を示すy軸214とに関してプロットされている。PS1およびPS
2バースト信号はまた、以下において時々「位置信号」とも呼ばれる。
【0039】 引き続き図7において、PS1およびPS2信号は、位置誤差信号(PES)
発生器216へ供給され、この発生器は、次の関係により生(raw)PES信
号を発生する。
【0040】
【数1】
【0041】 従って、この生PES信号は、PS1を、PS1の絶対値とPS2の絶対値と
の和により除算した大きさに、PS2の極性(正負符号)を付けたものに等しい
。PES発生器216は、方程式(1)により生PESを発生するが、他の方法
論も公知であることと、本発明がそのように制限されるものではないこととを認
識すべきである。
【0042】 上述のように、PESは、サーボシステムにより安定した応答および正確な制
御を得るためには、トラック幅に対して線形であるべきである。しかし、MRヘ
ッドの構成および動作に関連するさまざまなファクタが、位置(トラック)を示
すx軸220と、大きさを示すy軸222とに関してプロットされた図9の生P
ES曲線218が示しているように、生PESに非線形応答を与える。
【0043】 従って、従来技術においては、224に示されているようなPES線形化ブロ
ックが組み込まれ、これは、PES発生器216から経路226を経て生PES
を受け、これを修正して、図10の曲線228により示されているような線形化
されたPESを発生する。図10の線形化されたPES曲線228は、位置(ト
ラック)を示すx軸230と、振幅を示すy軸232とに関してプロットされて
いる。図7の線形化ブロック224の動作は、多くの公知の方法論の任意のもの
により行われうる。
【0044】 線形化されたPESは、経路234上へ出力され、加算ブロック236におい
て、後述されるようにして発生せしめられた経路238上の予測位置値XPRED
比較される。ブロック236の出力はPESの予測誤差であり、これは、LX、 LV、およびLWによりそれぞれが示されている、一連の利得ブロック240、2
41、および242のそれぞれへ(経路239を経て)供給される。利得ブロッ
ク240、241、および242の出力は、経路243、244、および245
を経て加算ブロック246、247、および248へ供給され、これらのブロッ
クは図示されているように、ヘッド位置の推定(XEST)、速度の推定(VEST
、およびバイアスの推定(BEST)を経路249、250、および251上へ供 給する。
【0045】 推定位置XESTは、加算ブロック252において、指令入力ブロック256か ら経路254上へ供給されるヘッドの所望位置を示す所望位置XDESと加算され る。もちろん、トラックフォローイング中は、ヘッドは公称上トラックの中央上
に配置される。しかし、時には、ヘッドの傾斜を考慮して、または誤差回復動作
において、(通常は、トラック幅の百分率で測定して、±10%のオフトラック
のような)選択された量だけ、ヘッドをトラック中央から離して配置すると有利
であることがわかっている。従って、所望位置XDESは、トラックフォローイン グ中には通常ゼロとなる。
【0046】 同様にして、推定速度VESTは、加算ブロック258において、ヘッドの所望 速度を示す所望速度VDESと加算される。所望速度VDESも同様に指令入力ブロッ
ク256から経路260に沿って供給され、これは一般に、ヘッドが最初のトラ
ックから行き先トラックへ移動する時にヘッドの速度軌跡を制御するために速度
制御アプローチが用いられる探索動作中に利用される。従って、通常のトラック
フォローイング動作中には、所望速度VDESもまたゼロとなる。
【0047】 加算ブロック252、258からの出力信号は、図示されているように経路2
62、264に沿って、KXおよびKVの利得を有する利得ブロック266および
268へ供給される。図7のサーボシステムによるバイアスの調整は考慮されて
いないので、推定バイアスWESTは、利得KWを有する対応する利得ブロック27
0へ直接印加される。利得ブロック266、268、270からの出力信号は、
経路272、274、276上へ供給され、加算ブロック278において加算さ
れ、誤差信号を経路280上へ発生する。この誤差信号は、オブザーバ/予測器
ブロック282(「オブザーバ」)へ供給され、このブロックはさらに、経路2
49、250、および251から、推定位置、推定速度、および推定バイアスX EST 、VEST、およびWESTを受ける。これらに応答して、オブザーバ282は、 前述の予測位置XPREDを経路284上へ出力し、これは遅延ブロック285によ
り1サンプルだけ遅延せしめられた後に、経路238を経て加算ブロック236
へ供給される。
【0048】 予測位置XPREDはさらに第2遅延ブロック286へも供給されるので、遅延し
た予測位置XPRED(経路287)は加算ブロック246により加算され、推定位
置XESTを発生する。オブザーバ282はまた、予測速度および予測バイアスフ ォース(VPREDおよびWPRED)の値を経路288および289上へ出力する。こ
れらのVPREDおよびWPREDの値は、遅延ブロック290および291により遅延
せしめられるので、遅延したVPREDおよびWPREDの値(経路292および293
)は、加算ブロック247および248により加算され、推定速度VESTおよび 推定バイアス推定WESTを発生する。
【0049】 最後に、経路280からの誤差信号はさらに、利得KPを有する利得ブロック 294へ供給され、利得ブロック294は、オブザーバ282とプラント200
との間の応答の差を補償する。すなわち、KPは必要に応じて動作中に頻繁に調 整され、オブザーバ292の応答特性を、プラント200と公称上同じに維持す
る。
【0050】 図7の従来技術のサーボシステムは、反復不可能なランナウト(NRRO)誤
差、反復可能なランナウト(RRO)誤差、測定雑音、および線形化ブロック2
24の動作により適切にモデル化されえず従って除去されえないMRヘッド効果
およびプロセス変動を含むさまざまな効果の影響を受けやすい。図7の従来技術
のサーボシステムを用いると、与えられたシステムの実現可能なパフォーマンス
レベルを制限し、さらに設計基準(最大サンプリング速度、トラック密度など)
に制限を課することになる。
【0051】 従って、本発明の実施例による図3のサーボシステムの動作の制御ダイアグラ
ム表示を示す図11を提示した。特に、図11の制御ダイアグラムは、図3のデ
ィジタル信号プロセッサ(DSP)のプログラムされた動作を示している。図1
1の動作ブロックおよび相互接続経路のいくつかは、図7に示されているものと
同様であるので、それらに対しては同じ参照番号が用いられている。しかし、図
11を最初に見ると、図7の線形化ブロック224が図11から除去されている
ことが注目される。さらに、図11は、バースト信号予測器300(位置信号予
測器、またはPS予測器とも呼ばれる)、PS1Pテーブル302、PS2Pテー
ブル304、およびPES発生器ブロック216と実質的に同じ第2PES発生
器ブロック305を含む、図7になかったいくつかの新しいブロックを備えてい
る。
【0052】 詳細に後述されるように、図11のダイアグラムは、システムからの生PES
の非線形性に適合するように適応調整された予測非線形PESを発生することに
より、サーボ制御を行う動作をする。この予測非線形PESは、ヘッド位置のよ
り正確な推定を与え、従来技術と比較して改善された制御特性を可能にする。
【0053】 ここで特に図11を参照すると、プラント200によりサーボ信号が復調器1
58へ供給され、この復調器は前と同様に、(図8の208、210のような)
PS1信号およびPS2信号を発生かつ出力し、これらの信号はPES発生器2
16により組合わされて、図9の曲線218により表される生PESを発生する
。もっとも、図7とは異なり、経路226上の生PESは、加算ブロック236
において、以下のように発生せしめられた予測PESと組合わされる。
【0054】 オブザーバ282により経路284上へ出力された予測位置XPREDはPS予測
器300へ供給され、この予測器は経路306および308上へそれぞれPS1 P 信号およびPS2P信号を発生し、これらのPS1P信号およびPS2P信号は、
復調器158から出力されるPS1信号およびPS2信号と公称上同じになるよ
うに適応調整される。PS1P信号およびPS2P信号のさらなる適応が、PS1 P テーブル302およびPS2Pテーブル304により実現され、その後、経路3
10、312上のテーブル適応せしめられたPS1P信号およびPS2P信号から
、PES発生器308により予測PESが発生せしめられる。この予測PESは
、遅延ブロック285への経路314上へ出力され、その後、遅延された予測P
ESは、経路316を経て加算ブロック236へ供給される。
【0055】 PS予測器300がPS1P信号およびPS2P信号を発生する方法は、図12
の制御ダイアグラム表示により示されている。図12に示されているように、予
測位置XPREDは、2つの別個のチャネル経路へ入力として供給され、その1つは
PS1Pを発生するために用いられ、第2のものはPS2Pを発生するために用い
られる。まず、PS1Pの発生を説明する。
【0056】 XPREDは、最初にフラクション(fraction)ブロック318への入力
として示されており、このブロックはそれぞれのトラックのためのXPREDのフラ
クション部分(fractional portion)を除去する動作をする
。ブロック318の必要性は図13から十分に認識することができ、図13は、
位置(トラック)を示すx軸322と、大きさを示すy軸324とに関してプロ
ットされたXPRED曲線320のグラフ表示を与える。XPREDは、最初のトラック
から測定された、グレイコード(すなわちトラックアドレス)成分と、位置(す
なわち、それぞれのトラック内の場所)成分との双方を含む多ビット値であるこ
とが理解されるので、図13のグラフには位置と大きさとの間の線形関係が示さ
れている。すなわち、トラックアドレスに対応するXPRED値の部分を除去し、位
置成分を残すことが必要である(例えば、最下位ビットのみ、または位置を示す
ビットを用いる)。
【0057】 得られた位置成分(フラクションセグメント)は、FRAC(XPRED)で示さ
れ、図14の326に、同様のx、y軸328、330に関してプロットされて
示されており、ゼロ(0)から1に及んでいる。PS1およびPS2信号(図8
の208、210)は、ゼロ値の周りに正規化されている(すなわち、ゼロPE
Sはトラック中央を示す)ので、図12のダイアグラムは次に1/2減算ブロッ
ク332へ送られ、このブロックは、図14のフラクションセグメントを、図1
5に示されているように1/2トラックだけ下へ移動させる。詳述すると、図1
5は、対応するx、y軸336、338に関してプロットされ、−1/2から+
1/2までの範囲にある大きさの値を有する、偏移された一連のフラクションセ
グメント334を示す。
【0058】 引き続き図12において、それらのセグメントは、次に反転ブロック340に
より選択的に反転され、1つおきのセグメントが反転されて、図16の342に
示されているような、対応するx、y軸344、346に関してプロットされた
実質的に三角波形の曲線が得られる。選択的に反転されると、PMAX適用ブロッ ク348が、曲線342の正および負の突出した部分に対し選択された大きさの
飽和スレショルドPMAXを適用し、図17の350に示されているような、対応 するx、y軸352、354に関してプロットされたPS1P信号を発生する。 得られたPS1P信号350は、図8のPS1信号208の線セグメント近似で あることが認められる。
【0059】 同様にして、PS2P信号は、図12のPS予測器300のPS2Pチャネル経
路により、第2のフラクション、1/2減算、反転、およびPMAX適用ブロック 318、332、340、および348を用いて発生される。しかし、PS2信
号は、PS1信号に対して1/2トラックだけ偏移している(図8参照)ので、
1/2トラック偏移ブロック356がさらに備えられている。このようにして、
PS予測器300は、(図18に、x、y軸360、362に関してプロットさ
れている)調整されたフラクションセグメント358と、(図19に、x、y軸
366、368に関してプロットされている)実質的に三角波形の曲線364と
、(図20に、x、y軸372、374に関してプロットされている)PS2P 信号370とを連続して発生する。PS1P信号におけると同様に、PS2P信号
370は、図8のPS2信号210の線セグメント近似を構成する。この場合、
MAX適用ブロック348はさらに、PS1およびPS2信号のより良い予測を 得るために、PS1PおよびPS2P信号に対し曲線整形を適用する能力を備えて
いることに注意すべきである。しかし、この追加の能力は、以下において詳述さ
れる。
【0060】 PMAXの値は、それぞれのヘッド120において独自のものであり、一般にそ れぞれのヘッドの幅に相関せしめられる。従って、得られるPMAXの値は、PS 1PおよびPS2P信号の発生を容易にするのみでなく、(トラックに対する)ヘ
ッドの個々の幅に基づく他のタイプの補償努力においても用いられうる。PMAX の値をそれぞれのヘッドのために適応決定する方法を、図21および図22を参
照しつつ以下に説明する。
【0061】 最初に、図21は、本発明の実施例により、図11のPS予測器によって用い
られる飽和スレショルドPMAXを適応設定するために用いられる追加のブロック を有する図11の制御ダイアグラム表示を示す。前と同様に、前述の図面からの
同じブロックおよび経路は、図21においても同じ参照番号で示してある。図2
1に対応する図22は、それぞれのヘッド120のためのPMAXの値の適応選択 において、図21のダイアグラムにより行われる諸ステップを示す、PS予測器
適応ルーチン400のためのフローチャートを示す。
【0062】 図22のステップ402に示されているように、このルーチンはまず、第1ヘ
ッドの評価のための選択へ進む。専用のサーボシステムにおいては、サーボヘッ
ドまたは諸サーボヘッドは、ルーチン400の動作中に選択されるが、(図3の
サーボ回路144のような)埋込みサーボシステムにおいては、全てのサーボヘ
ッド120は順番に選択されることを認識すべきである。
【0063】 引き続き図22を参照すると、ステップ404においては、PMAXの初期値が 選択される。PMAXはディジタル値として表されるので、好ましくはシステムの 構成から得られる最小のゼロでない値が選択される。ステップ404はさらに、
いったんPMAXの初期値が選択されると、値PMAX1がPMAXに等しくセットされる
ことを示しており、PMAX1は、PS予測器300のPMAX適用ブロック348( 図12)により、経路306および308上へPS1PおよびPS2P信号を発生
するために用いられる値である。
【0064】 次に、ステップ406により増分値ΔPMAXが選択され、このΔPMAXは、ΔP MAX とPMAX1との和に関連してPMAX2値を発生するために用いられる。このPMAX 2 値は、図11および図12のPS予測器300と同じ公称構造を有する、図2 1のΔPS予測器408により用いられる。
【0065】 PMAX1およびPMAX2の値が得られると、図22のルーチンは、ステップ410
へ継続され、そこでは、サーボ回路144が、毎サーボブロック166(図4)
ごとに1/8トラック幅の好ましい速度で、ディスク106の制御された掃引を
開始するので、ディスク106からのサーボ位置フィールド情報が、1/8トラ
ック増分でサーボ回路144へ連続して供給される。ヘッド120が、ディスク
106を横切って掃引される時、ステップ410はさらに、経路204および2
06(図21)からのPS1およびPS2信号の値と、PS予測器300から経
路306および308上へのPS1PおよびPS2P信号出力の値とを測定する。
【0066】 図22のフローは、ステップ410から判断ステップ411へ進み、そこでは
、DSP160が、測定されたPS1、PS2が公称上予測PS1P、PS2P
に(選択された公差内で)等しいかどうかを決定する。もし等しくなければ、フ
ローはステップ413へ進み、PMAXの値が増加せしめられ、PS予測器300 およびΔPS予測器408により用いられるPMAX1およびPMAX2値が更新される
【0067】 PMAX値が更新される方法は、図21を参照することにより理解されうる。最 初に、経路306および308のPS1PおよびPS2P信号が、PS1Pおよび PS2Pテーブル302および304を通過することに注意すべきである。しか し、テーブル302および304は、以下において詳述される連続する動作中に
最適化されるので、テーブル302および304は、この時信号を修正する動作
をしない(すなわち、経路306、308の信号は、経路310、312の信号
と同じである)。
【0068】 このようにして、経路310、312からのPS1PおよびPS2P信号は、(
公称上PES発生器216と同じ)PES発生器305へ供給され、PES発生
器305は経路314上へ予測非線形PESを出力し、これは上述のように、遅
延ブロック286により遅延せしめられ、加算ブロック236において経路22
6のPES信号と加算される。
【0069】 同時に、ΔPS予測器408は、PMAX2値を用いてΔPS1PおよびΔPS2P 信号を経路412、414上へ発生し、これらは、公称上PES発生器216、
305と同じPES発生器416へ供給される。PES発生器416は同様にし
て、(ΔPS1PおよびΔPS2P値に基づき)予測非線形PES値を発生し、こ
れを経路418を経て遅延ブロック285へ出力し、その後この値は経路420
に沿って加算ブロック422へ送られ、加算ブロック422はPES発生器30
5、416からの2つの出力を加算して、経路424上へ予測勾配を形成する。
【0070】 この予測勾配は、乗算器426により、加算ブロック236からのPES誤差
信号に乗算され、経路428上への積信号を形成し、この信号は利得Kμを有す
る利得ブロック430へ供給される。利得Kμは、PMAX適応プロセスの収束を 制御するために選択された収束率である。利得ブロック430からPMAX更新値 が経路432により、PS予測器300およびΔPS予測器408へ送り返され
、PMAX更新値はPMAX値に加算されるので、PMAX1およびPMAX2値の双方がそれ
により更新される。
【0071】 このようにして、図22のステップ410、411、および413の動作は、
PS1P、PS2PがPS1、PS2に十分に等しくなるまで続けられる。その後
、フローはステップ434へ進み、そこではPMAXの得られた収束値が、選択さ れたヘッド120のために記憶される。
【0072】 このルーチンは次に判断ステップ438において、(サーボ情報を送る)全て
のヘッドが評価され終わったかどうかを決定する。もし評価され終わっていなけ
れば、フローはステップ440へ進み、そこでは次のヘッドが選択されて、ルー
チンはステップ404へ復帰する。全てのヘッドが評価され終わった時は、ルー
チンは判断ステップ438からステップ442へ進んで終わる。
【0073】 図22のルーチンによる図21の回路図の動作の以上の説明を終り、次にPS
PおよびPS2P信号の飽和ゾーンを形づくるPMAX適用ブロック348(図1 2)の動作を説明する。図23を参照すると、そこにはPS1EおよびPS2E
号 の選択された一方の部分のグラフ表示が示されている(444で示されてい る)。本説明を容易にするために、部分444は、位置を示すx軸446と、振
幅を示すy軸448とに関して正規化されている。しかし、図23により与えら
れているこの一般化された表示と、以下のそれについての議論とは、PS1Pお よびPS2P信号双方の、正負双方へ広がる飽和ゾーンのそれぞれへ適用される よう容易に調整されうる。
【0074】 一般に、上述のように、(図17の350および図20の370にもっと完全
に示されているように)PS1PおよびPS2P信号により与えられる第1パス近
似は、実質的に直線セグメントから形成されている。しかし、MRヘッドは、一
般に(図23の450に示されているような)直線形飽和ゾーンを与えず、むし
ろ曲線形特性を示す。従って、PMAX適用ブロック348は、曲線部分452に より示されるような曲線形飽和ゾーン応答を選択するようにさらに動作する。P
S予測器300が、この曲線形応答を含むように動作上PS1PおよびPS2P
修正する方法を次に簡単に説明する。
【0075】 まず、図23の曲線部分452は、第2次の、2次応答としてモデル化されう
ることを認識すべきである。部分452は、サーボパフォーマンスを劣化させう
る不連続性を防止するために、点(x′,PMAX)および点(x″,PMAX)にお
いて同じ傾きを有することが望ましい。さらに、もし部分452の(454で示
された)頂点が座標(1/2,C0)を有するとすれば、部分452を記述する ために次の関数関係を用いうる。
【0076】
【数2】 ただし、C0およびC2は、以下のようにして決定される定数である。x=x′に
おいてC2を解くと、以下のようになる。
【0077】
【数3】 x=x′においてC0を解くと、以下のようになる。
【0078】
【数4】
【0079】 従って、図11、図21のPS予測器300は、以上の導出に基づきPS1P およびPS2P信号の飽和ゾーンに対し2次整形を適用し、(図17の352、 図20の372のような)位置軸付近の飽和ゾーンの相対位置に関する値を調整
する。このようにして、PS1PおよびPS2P信号は、以下のように記述されう
る。
【0080】
【数5】
【0081】 ただし、「|input|」は、図12のPMAX適用ブロック348へ供給され る信号の絶対値であり、「output」は、PMAX適用ブロック348の出力 (経路306、308上のPS1PまたはPS2P)であり、「f(x−1/2)
」は上述の2次整形を記述する。従って、PMAX適用ブロック348は、一般に 方程式(11)の条件により動作して、PS1PおよびPS2P信号を出力する。
【0082】 上述のPS1およびPS2信号の2次モデルは、安定したサーボ動作を容易な
らしめる十分に精密な近似モデルを与えるが、MRヘッドの構成および動作に関
連するもっと高次の効果がなお存在し、これらが、実位置信号PS1、PS2と
、予測位置信号PS1P、PS2Pとの間の小さい食い違いを与えることを認識す
べきである。そのよう効果は、図24に示されており、この図は、選択された予
測信号456の部分を、対応する位置信号458に関連させて示している。
【0083】 図24に示されているように、MRヘッドの典型的な非対称応答(信号458
により示されている)は、必ずしも以上に詳述した予測モデルにより説明されな
い。その結果、前述のPS1およびPS2テーブル302、304(図11、図
21)が、これらの非対称効果を説明するために有利に用いられうる。
【0084】 図25は、図24に提示されているMRヘッドの非対称性を処理するための、
図3のPS1およびPS2テーブル302、304に対する適切な値のセッティ
ングにおける、図3のDSPのプログラミングを表す、テーブル適応ルーチン4
60のフローチャートを示す。
【0085】 図25に示されているように、最初ステップ462において第1ヘッドが選択
され、その後、選択されたヘッドはブロック464において、1/8トラック増
分により対応するディスクを横切って掃引され、PS1、PS2、PS1P、お よびPS2Pについて連続して測定が行われる。ステップ464の動作は、図2 2のステップ410の動作と実質的に同じであることが認められる。 次に、ステップ466においては、テーブルセットT1、T2が、次の関係によ
り計算される。
【0086】
【数6】
【0087】 これらは、ステップ468に示されているように、テーブル302、304(
図11、図21)へ供給される。一般に、T1およびT2のセットは、実際のPS
1、PS2信号と、対応する予測されたPS1P、PS2P信号との間の誤差の表
示を、1/8トラック増分毎に与える。図25のルーチンは、これらのテーブル
セットを最終値へ収束させるよう動作するので、判断ステップ470は次に、Δ
1およびΔT2をT1、T2のそれぞれの最も最近決定された2つの値の間の差と
する時(すなわち、ΔT1、ΔT2は最も最近のサンプリング間隔におけるテーブ
ル値の変化を示す)、収束範囲値ΔT1、ΔT2が十分に0に等しいかどうかを決
定する。
【0088】 従って、図25のルーチンは、選択されたヘッドのためのテーブルセットT1 、T2が、実質的に最終値に整定されるまで、ステップ464、466、468 、および470を経て循環する。このルーチンは次に判断ステップ472へ進み
、このステップは、全ての適用可能なヘッドが評価され終わったかどうかを決定
する。もし評価され終わっていなければ、ステップ472は次のヘッドを選択し
、プロセスが繰返される。全てのヘッドが評価され終わって、PS1P、PS2P テーブル302、304が、それぞれのヘッドのための最終的に収束したテーブ
ルセットT1、T2を含んでいる時は、ルーチンは476において終了する。
【0089】 後の動作中に、PS1P、PS2Pテーブル302、304へ供給された実際の
PS1P、PS2P信号出力は、その後、補間技術を用いてT1、T2セットにより
修正される。これらのセット値は、好ましくは、1トラックにつき8位置サンプ
ルの掃引速度で決定されるが、これらのセット値は、処理オーバヘッドおよびテ
ーブルサイズ(記憶)能力を含むさまざまな考慮に依存して、異なる速度で決定
されうる。
【0090】 以上において実施された本発明は、従来技術よりも優れたいくつかの重要な利
点を提供していることを理解すべきである。MRヘッドの非線形特性により導入
される問題の処理において、従来技術は一般に、ヘッドから得られる生PESを
線形化することと、サーボ制御動作においてその線形化されたPESを用いるこ
ととを試みる。従って、実現可能なサーボパフォーマンスおよびトラック密度の
レベルは、MRヘッドサイズの変化と、非対称出力特性と、システムの反復可能
なランナウト(RRO)および反復不可能なランナウト(NRRO)効果とのよ
うなさまざまなファクタを考慮して実質的に線形のPESを与える、この従来技
術の線形化機能の能力に主として依存する。
【0091】 これと対照すると、本発明はPESを線形化する試みをやめ、代わりに非線形
の生PESの極めて正確なモデルを定式化し、次にこれをサーボ制御中に用いる
。従って、PESを線形化する必要がないので、PESの線形化に関連する欠点
が、実現可能なサーボパフォーマンスおよびトラック密度のレベルに対し上限を
与えることはない。さらに、本発明の非線形PES予測は、最新の適応制御方法
の適用を容易にする。
【0092】 本発明のもう1つの重要な利点は、従来技術に比べ、より広い範囲のヘッド幅
の変動に適応しうる可能性があることである。ヘッドは通常、ディスクドライブ
において、媒体(ディスク)に次いで最も高価な部品に属するので、これはかな
りの経済的利益となる。すなわち、本発明の使用は、ヘッド幅公差の緩和と、製
造歩留りの改善とをもたらすことができ、それらは一般に製造コストを削減する
傾向がある。
【0093】 本発明のさらにもう1つの重要な利点は、本発明が、一般に動作温度の変化に
より誘発されるような、動作中のヘッド特性の変化のリアルタイム(オンザフラ
イ)補償を行いうることである。
【0094】 上述のように、PMAX飽和スレショルドは、一般に読取り素子のヘッド幅に対 し直接相関を有することが見出された。従って、本発明は、プロセス品質のイン
ディケータとして容易に用いることができ、ヘッドの製造業者への貴重なフィー
ドバックを容易ならしめて、ヘッドの製造プロセスの管理を改善する。ディスク
ドライブの製造業者が、比較的に重要なリソースを消費することなしに、多くの
ヘッドにおける実効読取素子ヘッド幅の変化を評価するのは困難でありうること
は認識されよう。
【0095】 要約すると、本発明は、(100のような)ディスクドライブのサーボパフォ
ーマンスを最適化する装置および方法に向けてのものであることは明らかである
。 ヘッド(120)は、サーボ情報(166)により複数のトラック(164)
が画定された回転自在のディスク(106)に隣接して配置される。サーボ回路
(144)は、サーボバーストパターン(178、180、182、184)か
ら、公称上、選択されたトラックの幅の部分上において非線形であることを特徴
とし、かつ選択されたトラックに対するヘッドの位置を示す実位置誤差信号(図
11の経路226へ供給される図9の218)を発生することにより、ヘッドを
トラックに隣接して制御可能に配置する。このサーボ回路はさらに、ヘッドの推
定位置(経路284上のXPRED)から、実位置誤差信号の近似として(経路31
4、316上の)予測位置誤差信号を発生し、実位置誤差信号と予測位置誤差信
号とを比較する。
【0096】 このサーボ回路はさらに、ヘッドが選択されたトラックのサーボバーストパタ
ーンを読取るのに伴い、ヘッドからの読取り信号に応答してバースト信号(図8
の208、210)を発生する復調器(158)と、バースト信号の選択された
組合せとして実位置誤差信号を発生する実位置誤差信号発生器(216)と、こ
の実位置誤差信号を予測位置誤差信号と比較して位置誤差信号の誤差を発生する
加算ブロック(236)と、位置誤差信号の誤差に応答して、ヘッドの予測位置
を発生する推定および予測回路(240、241、242、246、247、2
48、282)と、復調器が発生したバースト信号の近似として予測バースト信
号(350、370、444、456)を発生するバースト信号予測器(300
)と、予測バースト信号に応答して予測位置誤差信号を発生する予測位置誤差信
号発生器(305)とを含みうる。
【0097】 実位置誤差信号を発生するために用いられるバースト信号と、バースト信号発
生器が発生した予測バースト信号との間の差に関する誤差値のセットを記憶する
テーブル(302、304)をさらに備えることができ、バースト信号発生器が
発生した予測バースト信号を修正する動作をするこのテーブルは、それらの誤差
値を用いて復調器からのバースト信号の改善された近似を発生し、予測位置誤差
信号発生器は、テーブルにより修正された予測バースト信号を用いて予測位置誤
差信号を発生する。
【0098】 添付の特許請求の範囲の目的のために、以上の説明と矛盾することなく、「信
号」という用語は、アナログおよびディジタル双方の表現を含むものと理解すべ
きである。「回路」という用語は、ハードウェアおよびソフトウェア/ファーム
ウェア双方のタイプの具体化を含むものと理解すべきである。「位置誤差信号」
という用語は、選択されたトラックの選択された半径方向位置(トラックの中央
のような)に対する、ヘッドの相対位置を示す信号を表すものと理解すべきであ
り、選択された範囲を有し、第1の範囲値は一般に選択されたトラックの一方の
境界に対応し、第2の範囲値は一般に選択されたトラックの残りの境界に対応し
、中間範囲値は一般にトラックの中央に対応して第1および第2の範囲値の間に
ある。
【0099】 「バースト信号」という用語は、(178、180、182、184のような
)1つまたはそれ以上のバーストパターンから得られるものであり、バーストパ
ターンの選択トラックとのアラインメントに関し、一般に循環的性質を有するこ
とを理解すべきである。例えば、限定的な意味でいうのではないが、PS1バー
スト信号は、AおよびBバーストパターン178、180の間のトラック中央に
おけるゼロ値から循環して、AおよびBバーストパターンの中央における反対方
向へ増大した最大値に達する。さらに、開示の目的上、空サーボパターンを示し
たが、他のタイプのサーボパターンも、特許請求の範囲に記載された本発明によ
り容易に用いられうることも理解すべきである。
【0100】 「プログラム可能処理装置」という用語は、DSP160のような、関連する
プログラミングの命令を行う任意数のタイプのプログラム可能プロセッサを示す
と理解すべきである。「加算する」、「加算」などの用語は、値の大きさを加え
、または減算する動作を含むと理解されるべきである。「波形」、「曲線」など
の用語は、ディジタル表現された値を含むと理解されるべきである。最後に、あ
る方法の請求項は、特定の順序の諸ステップを有するが、特許請求の範囲に記載
されている本発明は、特許請求の範囲の言葉により特に示されていない限り、提
示されている諸ステップの順序へ必ずしも限定されるものではないことは容易に
理解されよう。
【0101】 本発明が、上述の目的および利点ならびにその中の固有のものを実現するため
に適していることは明らかである。ここで選択された実施例は、本開示の目的の
ために説明されたが、当業者が容易に着想でき、かつ添付の特許請求の範囲に開
示され定められている本発明の精神に含まれる多くの変更が行われうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例により構成されたディスクドライブの平面図である。
【図2】 図1のディスクドライブの機能ブロック図である。
【図3】 図2のサーボ回路の機能ブロック図である。
【図4】 図1のディスク上の選択されたトラックの一部の表示であり、サーボブロック
およびデータブロックのレイアウトを示している。
【図5】 図4のサーボブロックの1つを詳細に示す。
【図6】 複数の隣接して配置されたトラックにおける、図4のサーボブロックの位置フ
ィールドを示す。
【図7】 対応ディスクに対するヘッド位置の制御における、従来技術のサーボシステム
の動作を示す制御ダイアグラム表示である。
【図8】 図6の位置フィールドに応答して発生した、位置信号PS1およひPS2のグ
ラフ表示である。
【図9】 図8のPS1およひPS2信号に応答して発生した、生位置誤差信号(PES
)の表示であり、この生位置誤差信号は非線形性を含むことを特徴とする。
【図10】 線形化されたPESの表示であり、理想的な所望の応答を示す。
【図11】 本発明の実施例による図3のサーボシステムの動作を示す制御ダイアグラム表
示である。この制御ダイアグラム表示は、図3のディジタル信号プロセッサ(D
SP)のプログラムされた動作を表す。
【図12】 図11の位置信号(PS)予測器の動作の制御ダイアグラム表示であり、この
予測器は、図8のPS1およひPS2信号の予測として、それぞれPS1P信号 およひPS2P信号を発生する。
【図13】 関連ディスクのトラックにおいて測定された位置に対する図11の予測器オブ
ザーバブロックが発生する予測位置XPREDのグラフ表示である。
【図14】 図13の曲線から一連のフラクションセグメントを発生する、図12のフラク
ションブロックの動作を示す。
【図15】 図14からフラクションセグメントの相対値を調整する、図12の2分の1(
1/2)減算ブロックの動作を示す。
【図16】 公称上三角波形の応答を発生するために、図15の1つおきのセグメントを反
転する、図12の反転ブロックの動作を示す。
【図17】 PS1P信号を発生するために、図16の波形に対し飽和スレショルドPMAX
適用する、図12のPMAX適用ブロックの動作を示す。
【図18】 図18のセグメントが1/2トラックだけ偏移せしめられていることを除外す
れば、図14のセグメントと同様の一連のフラクションセグメントを発生する、
図12の2分の1(1/2)トラック偏移ブロックおよびフラクションブロック
の動作を示す。
【図19】 図18のセグメントから公称上三角波形の応答を発生する、図12の反転ブロ
ックの動作を示す。
【図20】 PS2P信号を発生するために、図19の波形に対し飽和スレショルドPMAX
適用する、図12のPMAX適用ブロックの動作を示す。
【図21】 本発明の実施例により、図11および図21のPS予測器が用いる飽和スレシ
ョルドPMAXを適応設定するために用いられる、追加のブロックを有する図11 の制御ダイアグラム表示を示す。
【図22】 図3のDSPのプログラミングを示し、かつ飽和スレショルドPMAXの設定に おける図21の制御ダイアグラムの動作を提示する、PS予測器適応ルーチンの
諸ステップを示すフローチャートである。
【図23】 PS1およびPS2信号のより良い予測を得るために、追加の第2次の2次整
形が、好ましくはPS1PおよびPS2Pの飽和ゾーンに対し用いられるさまを一
般的に示す、PS1PおよびPS2P信号の正規化部分のグラフ表示である。
【図24】 PS1およびPS2信号のさらに良い推定を得るために、図11のPS1およ
びPS2テーブルの使用により、さらに適応補償されうるMRヘッドの非対称を
示す。
【図25】 図24に提示されているMRヘッドの非対称を処理するための、図3のPS1
およびPS2テーブルのための適切な値の設定における図3のDSPのプログラ
ミングを表す、テーブル適応ルーチンの諸ステップを示すフローチャートである
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成11年8月13日(1999.8.13)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0068
【補正方法】変更
【補正内容】
【0068】 このようにして、経路310、312からのPS1PおよびPS2P信号は、(
公称上PES発生器216と同じ)PES発生器305へ供給され、PES発生
器305は経路314上へ予測非線形PESを出力し、これは上述のように、遅
延ブロック285により遅延せしめられ、加算ブロック236において経路22
6のPES信号と加算される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正内容】
【0084】 図25は、図24に提示されているMRヘッドの非対称性を処理するための、
図3のPS1およびPS2テーブル302、304に対する適切な値のセッティ
ングにおける、図11、図21のDSPのプログラミングを表す、テーブル適応
ルーチン460のフローチャートを示す。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0086
【補正方法】変更
【補正内容】
【0086】
【数6】
【手続補正書】
【提出日】平成13年2月9日(2001.2.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 実バースト信号の改善された近似を発生する。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクドライブの回転自在ディスクに対するヘッドの位置
    を制御する方法において、 (a)前記ディスク上のトラックに対する前記ヘッドの相対位置を概略示す実
    位置誤差信号を、前記トラックに関連するサーボ情報から得るステップと、 (b)前記実位置誤差信号の近似として予測位置誤差信号を、前記実位置誤差
    信号の非線形性が前記予測位置誤差信号に反映されるように非線形モデルを用い
    て発生するステップと、 (c)前記実位置誤差信号と前記予測位置誤差信号との間の差に関連して前記
    ヘッドの位置を制御するステップと、 を含む方法。
  2. 【請求項2】 ステップ(a)の前記実位置誤差信号を、前記ヘッドが前記
    サーボ情報の近くを通過する時に発生するバースト信号の選択された組合せに関
    連して得る、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記発生ステップ(b)が、 (b1)前記ヘッドの推定位置から第1および第2の三角波形を発生するステ
    ップと、 (b2)前記第1および第2の三角波形に対し、選択された大きさの飽和スレ
    ショルドを適用し、それぞれが公称上直線的な一連の直線部分として特徴付けら
    れる少なくとも第1および第2の予測バースト信号を形成するステップと、 (b3)前記第1および第2の予測サーボバースト信号を組合わせて、前記予
    測位置誤差信号を発生するステップと、 を含む、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 ステップ(b2)の前記飽和スレショルドの前記適用が、前
    記第1および第2の予測バースト信号内に一連の飽和ゾーンを定め、前記発生ス
    テップ(b)が、 (b4)前記予測バースト信号を前記一連の飽和ゾーンの曲線的整形により修
    正して修正予測バースト信号を発生し、それによりステップ(b3)の前記第1
    および第2の予測バースト信号の前記組合わせが前記修正予測バースト信号を用
    いるようにするステップと、 をさらに含む、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記発生予測ステップ(b)が、 (b4)ステップ(a)の前記バースト信号と、ステップ(b2)の前記予測
    バースト信号との間の差に関する誤差値のテーブルを備えるステップと、 (b5)前記予測バースト信号を前記誤差値のテーブルの適用により修正して
    テーブル修正予測バースト信号を発生し、それによりステップ(b3)の前記第
    1および第2の予測バースト信号の前記組合わせが前記テーブル修正予測バース
    ト信号を用いるようにするステップと、 をさらに含む、請求項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】 回転自在ディスク上に複数のトラックが画定されている該回
    転自在ディスクに隣接するヘッドと、 選択されたトラックのサーボバーストパターンから前記選択されたトラックに
    対する前記ヘッドの位置を示す実位置誤差信号を発生し、前記ヘッドの推定位置
    から前記実位置誤差信号の近似として予測位置誤差信号を発生し、それにより前
    記実位置誤差信号の非線形性が前記予測位置誤差信号内に存在するようにし、前
    記実位置誤差信号と前記予測位置誤差信号を比較することにより、前記ヘッドを
    前記トラックに隣接して制御可能に配置するサーボ回路と、 を含む、ディスクドライブ。
  7. 【請求項7】 前記サーボ回路が、 前記ヘッドが前記選択されたトラックの前記サーボバーストパターンを読取る
    のに伴い、前記ヘッドからの読取り信号に応答してバースト信号を発生する復調
    器と、 前記バースト信号の選択された組合せとして前記実位置誤差信号を発生する、
    動作上前記復調器に結合した実位置誤差信号発生器と、 前記実位置誤差信号を前記予測位置誤差信号と加算して位置誤差信号の誤差を
    発生する、動作上前記実位置誤差信号発生器に結合した加算ブロックと、 前記位置誤差信号の誤差に応答して、前記ヘッドの前記推定位置を発生する、
    動作上前記加算ブロックに結合した推定および予測回路と、 前記復調器により発生された前記バースト信号の近似として予測バースト信号
    を発生する、動作上前記推定および予測回路に結合したバースト信号予測器と、 前記予測バースト信号に応答して前記予測位置誤差信号を発生する、動作上前
    記バースト信号予測器および前記加算ブロックに結合した予測位置誤差信号発生
    器と、 を含む、請求項6に記載のディスクドライブ。
  8. 【請求項8】 前記バースト信号予測器が、実質的に三角形の一連の波形を
    形成しかつ該三角形の波形の正および負に突出している部分に飽和スレショルド
    を適用して飽和ゾーンを形成することにより、前記予測位置誤差信号を発生する
    、請求項7に記載のディスクドライブ。
  9. 【請求項9】 前記バースト信号予測器が、前記飽和ゾーンを曲線的に整形
    することにより前記予測バースト信号をさらに発生する、請求項8に記載のディ
    スクドライブ。
  10. 【請求項10】 前記サーボ回路が、 動作上前記バースト信号予測器および前記予測位置誤差信号発生器に結合され
    かつ機能上前記バースト信号予測器と前記予測位置誤差信号発生器との間に配置
    されたテーブルであって、該テーブルは、前記実位置誤差信号を発生するために
    用いられる前記バースト信号と、前記バースト信号発生器により発生された前記
    予測バースト信号との間の差に関する誤差値のセットを発生し、前記バースト信
    号発生器により発生された前記予測バースト信号を修正する動作をする当該テー
    ブルは、前記誤差値を用いて前記復調器からの前記バースト信号の改善された近
    似を発生し、前記予測位置誤差信号発生器が、前記テーブルが修正した前記予測
    バースト信号を用いて前記予測位置誤差信号を発生する、前記テーブル、 をさらに含む、請求項7に記載のディスクドライブ。
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