JP3877133B2 - 信号再生方法及び記憶装置 - Google Patents

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    • G11B5/59644Acquisition or selection of servo format from a system reference

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号再生方法及び記憶装置に関し、特に制御系の位相余裕を改善するための信号再生方法及びそのような信号再生方法を採用する記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
RAID(Redundant Array of IndependentDisks)構成を有する記憶装置の場合、複数のハードディスクドライブ(HDD)が搭載されている。このような記憶装置では、同じタイミングで、あるHDDではオントラック状態でライトを実行し、他のHDDでは目的のシリンダへシークを実行するといったことがしばしば起こる。この場合、シークを実行しているHDDの振動により、ライトを実行しているHDDが揺らされてオフトラック状態となり、結果的に記憶装置の性能低下につながるといった問題が発生する。この問題は、「箱振動問題」又は「ロッカー振動問題」と呼ばれる。
【0003】
近年の記憶装置では、トラック・パー・インチ(TPI)の増加による記録密度の増加に伴い、小さな外乱に対しても簡単にオフトラック状態となりやすくなったことと、アクセスタイムの高速化に伴いヘッドの加速減速に大きな電流を流すようになり加振力が大きくなってきたこと等により、制御系の帯域を上げることで外乱を抑制することが必須となってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、記憶装置の再生系において、ヘッドの位置を制御するための信号を生成する演算処理には、必然的に演算ディレーを伴う。このため、制御系の位相余裕がこの演算ディレーにより浪費されてしまい、簡単には制御系のゲインを上げることができないという第1の問題があった。
【0005】
又、単純に制御系のゲインを上げると、位相余裕がなくなってしまい、閉ループが発振してしまうという第2の問題があった。
【0006】
尚、従来技術では、特に磁気ヘッドの速度が速くなると、早く、且つ、正確に速度を検出することが難しいという第3の問題もあった。
【0007】
そこで、本発明は、制御系の位相余裕を確保して、上記第1の問題、第2の問題及び/又は第3の問題を解決した信号再生方法及び記憶装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題は、記録媒体に記録されたサーボ情報をヘッドを用いて再生する信号再生方法であって、再生されたサーボ情報から求めた該記録媒体上の該ヘッドの実位置から該ヘッドの推定位置を減算して予測誤差を求めるステップと、該予測誤差を、該ヘッドを駆動する電流値を計算する制御系にフィードバックするステップとを含むことを特徴とする信号再生方法によっても達成できる。本発明になる信号再生方法によれば、上記第2の問題を解決できる。
【0011】
この場合、信号再生方法は、前記電流値を複数回に分けて出力するマルチレート制御時に、電流のマルチレート出力の前半部分に前記予測誤差のフィードバックを集中させるステップを更に含んでも良い。
【0012】
上記の課題は、記録媒体に記録されたサーボ情報をヘッドを用いて再生する信号再生方法であって、該記録媒体上の該ヘッドの実位置を復調するために該サーボ情報に含まれる位相情報を復調する位置復調ステップと、復調された位相情報の位相差に基いて該ヘッドの速度を求める速度取得ステップとを含むことを特徴とする信号再生方法によっても達成できる。本発明になる信号再生方法によれば、上記第3の問題を解決できる。
【0015】
上記の課題は、記録媒体に記録されたサーボ情報をヘッドを用いて再生する再生手段と、再生されたサーボ情報から求めた該記録媒体上の該ヘッドの実位置から該ヘッドの推定位置を減算して予測誤差を求める手段と、該予測誤差を、該ヘッドを駆動する電流値を計算する制御系にフィードバックするフィードバック手段とを備えたことを特徴とする記憶装置によっても達成できる。本発明になる記憶装置によれば、上記第2の問題を解決できる。
【0016】
この場合、記憶装置は、前記電流値を複数回に分けて出力するマルチレート制御時に、電流のマルチレート出力の前半部分に前記予測誤差のフィードバックを集中させる制御手段を更に備えた構成としても良い。
【0017】
上記の課題は、記録媒体に記録されたサーボ情報をヘッドを用いて再生する再生手段と、該記録媒体上の該ヘッドの実位置を復調するために該サーボ情報に含まれる位相情報を復調する位置復調手段と、復調された位相情報の位相差に基いて該ヘッドの速度を求める速度取得手段とを備えたことを特徴とする記憶装置によっても達成できる。本発明になる記憶装置によれば、上記第3の問題を解決できる。
【0018】
従って、本発明によれば、制御系の位相余裕を確保することができ、演算ディレーを抑制したり、制御系のゲインを上げたりすることが可能となり、磁気ヘッドの速度が速くなっても、早く、且つ、正確に速度を検出することも可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明になる信号再生方法及び記憶装置の各実施例を、以下に図面と共に説明する。
【0020】
【実施例】
図1は、本発明になる記憶装置の第1実施例を示すブロック図である。記憶装置の第1実施例は、本発明になる信号再生方法の第1実施例を採用する。本実施例では、本発明がRAID構成の磁気ディスク装置に適用されている。
【0021】
図1において、磁気ディスク装置は、大略マイクロ・コントローラ・ユニットMCU1、ディジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)2、ユーザロジック回路3、ボイスコイルモータ(VCM)制御回路4、スピンドルモータ(SPM)制御回路5、リード・ライトチャネル(RDC)6、サーボ復調回路7及びディスクエンクロージャ(DE)8からなる。ディスクエンクロージャ8は、VCM11、SPM12、ヘッドIC13、磁気ヘッド16を搭載されたアーム14及び磁気ディスク15からなる。尚、説明の便宜上、図1では磁気ディスク15が1つしか図示されていないが、実際には複数設けられているので、VCM11、アーム14及び磁気ヘッド16も磁気ディスク15の数に合わせて複数設けられている。
【0022】
ヘッドIC13、リード・ライトチャネル6、サーボ復調回路7、DSP2及びユーザロジック回路3は、再生系を構成する。又、制御系は、再生系に加え、VCM制御回路4及びSPM制御回路5を有する。尚、記録系は、DSP2、ユーザロジック回路3、リード・ライトチャネル6及びヘッドIC13により構成されるが、本発明とは直接関係がないので、その説明は省略する。更に、DSP2、ユーザロジック回路3及びVCM制御回路4は、VCM11に供給する電流値を指示する回路手段を構成し、ヘッドIC13、リード・ライトチャネル6及びサーボ復調回路7は、磁気ディスク15上の現在位置(ポジション)を復調する回路手段を構成する。
【0023】
DSP2は、例えばMCU1からのシーク命令をユーザロジック回路3経由で受け付ける。DSP2は、シーク命令で指定されたシリンダ位置及びヘッド位置にアーム14を移動させるための電流値を計算し、VCM制御回路4に対して電流指示を行う。VCM制御回路4は、VCM11を駆動するための電流を生成し、アーム14は、電流値に従って移動する。指定されたシリンダ位置及びヘッド位置への移動動作が完了した後には、次の命令がMCU1から供給されるまで、その位置でオントラック動作を継続する。
【0024】
SPM制御回路5は、DSP2からユーザロジック回路3を経由して指定された回転速度で磁気ディスク15を回転させる制御信号を生成し、SPM12に供給する。これにより、磁気ディスク15は、SPM12により指定された回転速度で回転される。
【0025】
ヘッドIC13は、磁気ヘッド16が磁気ディスク15から読み取ったリード信号を増幅するアンプの役割を果たす。リード・ライトチャネル6は、リード信号のフィルタ処理、自動利得制御(AGC)処理等を行い、信号波形を整形する。サーボ復調回路7は、リードチャネル6により整形された信号波形に対して、復調アルゴリズムに従って磁気ディスク15上の現在位置(ポジション)の復調処理を行う。DSP2は、サーボ復調回路7の復調結果に基いて、次に出力する電流値を決定する。このような閉ループにより、VCM制御を行う。
【0026】
図2は、磁気ディスク15上のサーボ情報を説明する図である。同図に示すように、本実施例ではエンベデッド・サーボ(Embedded Servo)方式を採用するので、サーボ情報は、同図に示すように、磁気ディスク15の半径方向上のサーボ領域15−1に、データが記録されるデータ記録領域15−2を区画するように記録されている。このように、サーボ情報は、磁気ディスク15の一周中間欠的に記録されているので、再生信号からサーボ情報を復調するためのウィンドウとしてサーボゲート信号が生成される。サーボゲート信号の生成及び制御は、ユーザロジック回路3内の回路で行われる。又、1つのサーボ情報から次のサーボ情報が来るまでの時間を数える電圧制御発振器(VCO)カウンタも、ユーザロジック回路3内に設けられている。このVCOカウンタのリセット及びカウント最大値の設定や、サーボゲート信号のオン/オフのタイミング制御等は、DSP2により行われる。
【0027】
図3は、演算ディレーを説明するタイミングチャートである。同図中、(A)はVCOカウンタのカウント値、(B)はサーボゲート信号を示す。又、TAは割り込み開始からポジション復調までの期間、TBはポジション復調を行ってから電流値出力までの期間、TCは電流値出力を行ってから次の割り込みが発生するまでの期間を示す。演算ディレーは、上記期間TBに対応する。演算ディレーが大きくなると、制御系の位相余裕が浪費されてしまうので、演算ディレーはできるだけ小さくする必要がある。つまり、期間TB内で行われる演算処理を、最小限に抑えることが重要である。
【0028】
図4は、再生系が行う処理の要部を説明するフローチャートである。同図は、図3中、期間TBに行われるDSP2の処理を示す。
【0029】
図4中、ステップS1で割込みが開始されると、ステップS2は、マトリクス計算を行う。マトリクス計算には、磁気ディスク装置内の電流に関する計算を行う電流計算と、磁気ディスク15上の現在位置(ポジション)や磁気ヘッド16の現在速度等を求めるオブザーバ計算とがある。ステップS3は、マトリクス計算の結果に基いてフィルタ計算を行い、VCM11を駆動するためにVCM制御回路4に指示する電流値を計算する。ステップS4は、計算された電流値をユーザロジック回路3に指示する。尚、期間TBではマトリクス計算の電流計算のみを行い、期間TCでマトリクス計算のオブザーバ計算を行うことで、処理時間をある程度短縮して演算ディレーを減少させることができる。
【0030】
本実施例では、フィルタ計算の一部を期間TA及び/又は期間TCで行い、フィルタ計算の残りの部分のみを期間TBで行うことで、期間TBで行われる演算の処理時間を更に短縮する。
【0031】
n次のフィルタ計算は、入力をu(k)、出力をy(k)とすると、次式(1)で表すことができる。式(1)中、aはフィルタ分母の係数、bはフィルタ分子の係数を示す。
【0032】
【数1】
Figure 0003877133
式(1)
式(1)は、次式(2)の形で表すことができる。
【0033】
【数2】
Figure 0003877133
式(2)
従って、過去のサンプルに基いて行える次式(3)の計算を期間A及び/期間Cで行い、ポジションを復調した後の期間Bでは現在のサンプルの復調結果を必要とする次式(4)の計算を行うことで、期間Bにおいて行われる演算の処理時間を大幅に短縮することができ、この処理時間の短縮効果は、フィルタの次数nが大きくなる程大きい。
【0034】
【数3】
Figure 0003877133
式(3)
【0035】
【数4】
Figure 0003877133
式(4)
更に、図5に示すように、過去のサンプルのシフト処理も、DSP2に比較的大きな負荷を与えるので、このシフト処理も期間A及び/又は期間Cで行うことにより、期間Bにおいて行われる演算の処理時間を更に短縮することができる。
【0036】
図6は、フィルタ計算を説明するフローチャートである。同図中、ステップS11は、y(k)=bu(k)+tmp(k)に設定する。ステップS11は、第1のメイン計算を行う演算処理部分S20を構成する。ステップS12はi=1に設定する。ステップS13は、iがn以下であるか否かを判定し、判定結果がYESであると、ステップS14はtmp(k+1)=-ay(k+1-i)+bu(k+1-i)を算出し、処理はステップS13へ戻る。ステップS13の判定結果がNOになると、処理はステップS16へ進む。ステップS12〜S14は、第2のメイン計算を行う演算処理部分S21を構成する。
【0037】
ステップS16は、i=1に設定し、ステップS17は、iがn以下であるか否かを判定する。ステップS17の判定結果がYESであると、ステップS18は、y(k-i)=y(k-i+1)及びu(k-i)=u(k-i+1)を算出し、処理はステップS17へ戻る。ステップS17の判定結果がNOになると、処理は終了する。ステップS16〜S18は、上記シフト処理を行うベクトルシフト処理部分S22を構成する。
【0038】
演算処理部分S20のステップS11は、期間TBで実行される。演算処理部分S21のステップS12〜S14は、期間TA及び/又は期間TCで実行される。又、ベクトルシフト処理部分S22のステップS16〜S18は、期間TA及び/又は期間TCで実行される。
【0039】
本実施例によれば、ポジション復調を行ってから電流値を出力するまでの期間Bには、フィルタ計算のうち、現在のサンプルでの復調結果を必要とする、1〜2割程度の演算処理のみを行うだけで良いため、演算ディレーを大幅に低減することができる。又、演算ディレーの低減効果は、フィルタの次数nが大きくなる程大きく、将来記憶装置の制御部及びフィルタ部が更に複雑化しても、演算ディレーを効果的に低減可能となる。
【0040】
尚、フィルタ計算のうち、過去のサンプルに基いて行える残りの演算処理を行う期間は、時間的な余裕に応じて、期間A及び/又は期間C内で行えば良い。
【0041】
次に、本発明になる記憶装置の第2実施例を説明する。記憶装置の第2実施例は、本発明になる信号再生方法の第2実施例を採用する。本実施例では、本発明がRAID構成の磁気ディスク装置に適用されている。尚、記憶装置の第2実施例のブロック構成は、図1に示す第1実施例のブロック構成と同じであるため、その図示及び説明は省略する。
【0042】
図7は、第2実施例の要部の動作を説明する機能ブロック図である。同図中、コントローラ21は、ターゲットポジションを入力される減算器31、対応する乗算係数Kp,Kv,Kb,Keを乗算する乗算器32,33,34,35、及び加算器36,37からなる。オブザーバ22は、VCMモデル41、減算器42、対応する乗算係数Lb,Lv,Lpを乗算する乗算器43,44,45、及び加算器46,47からなる。コントローラ21及びオブザーバ22は、図1におけるDSP2に対応している。
【0043】
加算器37から出力されるコントローラ21の出力u(n)は、説明の便宜上、図1におけるユーザロジック回路3及びVCM制御回路4を経由して得られる出力に対応するものとし、加算器24及びオブザーバ22のVCMモデル41に供給される。加算器24には、加速度外乱も供給され、加算器24の出力は制御対象25に供給される。制御対象25は、図1におけるVCM11に対応する。
【0044】
実ポジション計算部201は、図1における磁気ヘッド16、ヘッドIC13、リード・ライトチャネル6及びサーボ復調回路7に対応し、求められた実ポジションをオブザーバ22の減算器42に供給される。これにより、VCMモデル41から出力される推定ポジションは、減算器42により実ポジションから減算され、減算器42の出力は、予測誤差としてコントローラ21の乗算器35を介して加算器37にフィードバックされる。
【0045】
尚、加算器46に入力されるBiasBar(n)は予測バイアス、加算器47に入力されるVelBar(n)は予測速度、加算器46から出力されるBiasHat(n)は推定バイアス、加算器47から出力されるVelHat(n)は推定速度、乗算器45から出力されるPosHat(n)は推定ポジションを示す。ここで、Lを任意の係数とすると、推定値は、現在の予測値に対して予測誤差を用いて修正を施した(推定値=予測値+(L×予測誤差))で表される。又、予測値は、バイアスについては予測値=推定値であり、速度に関しては物理式のv=v0+atに基いて算出される。従って、VelBar(n+1)=VelHat(n)+(BiasHat(n)+u(n))×tsで表され、BiasBar(n+1)=BiasHat(n)で表される。
【0046】
加速度外乱が全く無く、且つ、モデル化誤差が全く無い状態では、減算器42から出力される予測誤差はゼロになる。そこで、本実施例では、予測誤差を外乱の一種とみなして、図7中太線で示すように、予測誤差をフィードバックするフィードバックパスを設けることで、制御系の位相余裕を浪費することなく、ゲインを上げることができる。言いかえると、従来の制御系と同等のゲインに設計した制御系の場合、本実施例によるといそう余裕を稼ぐことができる。又、本実施例は、従来の制御系に図7中太線で示すフィードバックパスを追加しただけの構成であるため、コントローラ21の次数を増加する必要もなく、容易に実現可能である。
【0047】
次に、第2実施例の変形例について、図8〜図10と共に説明する。マルチレート制御は、1回のサーボ復調動作に対して、複数回に分けて電流をVCM11に出力することで、より滑らかに磁気ヘッド16の動きを制御するものである。上記第2実施例の予測誤差のフィードバックにおいて、このようなマルチレート制御を行っている場合には、更に位相余裕を改善することが望ましい。そこで、本変形例では、マルチレート出力の前半部分に予測誤差のフィードバックを集中させる。
【0048】
図8は、第2実施例の変形例の要部を示す図である。同図に示すように、本変形例では、乗算器35の入力側に、スイッチ38が設けられている。スイッチ38は、例えばコントローラ21側に設けられる。例えば4倍マルチレート制御を行っている場合には、VCM11に出力される4発の電流値のうち、最初の1発目に対してのみ予測誤差フィードバックを行い、残りの3発の電流値に対しては予測誤差フィードバックを行わないように、スイッチ38のオン/オフを制御する。この場合、乗算器35の乗算係数Keは、VCM1に出力される4発の電流値に対して均等に予測誤差フィードバックを行う場合に比べて、値を4倍程度に設定しておく。これにより、予測誤差が発生した場合には、できるだけ速く修正することができる。
【0049】
図9は、第2実施例の変形例の動作を説明するタイミングチャートである。同図中、(A)はサーボゲート信号、(B)はVCM制御回路4に対する電流指示値を示す。
【0050】
又、図10は、第2実施例の変形例の要部を示す機能ブロック図である。同図中、DSP2は、実ポジション計算部201、推定ポジション計算部202、電流計算部203、Keフィードバックオン/オフ制御部204及びマルチレート制御部205からなる。破線で囲んだ推定ポジション計算部202、電流計算部203及びKeフィードバックオン/オフ制御部204からなる回路部分206は、図7に示すコントローラ21及びオブザーバ22に対応する。
【0051】
実ポジション計算部201は、図7の場合と同様に、磁気ディスク15上の実ポジションを計算して出力する。例えば4倍マルチレート制御の場合、実ポジション計算部201が1回動作するのに対して、回路部分206は4回動作する。推定ポジション計算部202は、図7のVCMモデル41の場合と同様に、磁気ディスク15上の推定ポジションを計算して出力する。電流計算部203は、実ポジション及び推定ポジションを用いて、VCM制御回路4に出力するべき電流指示値を計算して出力する。Keフィードバックオン/オフ制御部204は、4倍マルチレート制御であれば、VCM制御部4に出力される4発の電流値のうち、最初の1発目に対してのみ予測誤差フィードバックを行い、残りの3発の電流値に対しては予測誤差フィードバックを行わないように、予測誤差フィードバックのオン/オフを制御する。マルチレート制御部205は、電流計算部203からの4発の電流指示値のうち、1発目の電流指示値は電流計算部203での計算が終了すると同時にVCM制御回路4に対して出力し、2発目〜4発目の電流指示値は保持し、VCOカウンタのカウント値に基いて電流値を出力する時間が来るとVCM制御回路4に対して電流値を出力する。
【0052】
ところで、サーボカットからオントラック状態へ移行させる処理は、リゼロ処理と呼ばれる。図11は、リゼロ処理を説明するフローチャートである。同図中、ステップS31では、サーボ情報の復調を行わないサーボカット状態で、一定電流をVCM11へ流すことで、磁気ヘッド16を待機位置(又はリトラクト位置)に保持している。ステップS31の状態でリゼロ処理が開始されると、ステップS32及びステップS33が並行して行われる。ステップS32は、目隠しシークを行い、ステップS33は、サーボマークロック確認を行う。目隠しシークは、磁気ヘッド16の推定位置が正しいという前提で、推定位置に基いてシークを行うもので、ブラインドシークとも呼ばれる。サーボマークロック確認は、磁気ディスク15上のサーボ情報のうちサーボマークの位置にロックすることで、サーボ情報を読み取る。ステップS32及び33の後、ステップS34は、磁気ヘッド16の現在速度を確認する。
【0053】
ステップS35は、ディスチャージ処理を行い、磁気ヘッド16の速度がゼロになうような制御を行う。ステップS36は、シリンダ情報(グレイコード)を用いて、磁気ヘッド16の現在位置を確認する。ステップS37は、ファイン制御を行い、磁気ヘッド16の現在位置を磁気ディスク15上の所望の位置に微調整する制御を行う。
【0054】
上記リゼロ処理では、ステップS34における現在速度の確認を速く、且つ、正確に行えることが重要である。しかし、磁気ディスク装置の記録密度が増大するにつれ、現在速度を早く、且つ、正確に確認することが、主に以下に説明する理由▲1▼〜▲3▼のために、難しくなってきている。
【0055】
理由▲1▼:記録密度の増大に伴い、磁気ディスク15上のサーボ情報が記録されるサーボ領域15−1の占める割合を極力減らす必要があるため、1サーボフレーム内にシリンダ情報(フルグレイコード)を記録することができない。そこで、シリンダ情報は、複数のサーボフレームに分割して記録される。しかし、分割されたシリンダ情報を復調するには、インデックスを確定して現在何番目のサーボフレームに位置しているか等を把握する必要があるため、現在速度を確認するのに時間がかかりすぎてしまう。
【0056】
理由▲2▼:磁気ディスク15には、シリンダ情報に加えて、一定シリンダ数毎に同じパターンを繰り返すポジション情報が記録されている。そこで、ポジション情報に基いて、相対的な位置を復調することができる。しかし、例えば32シリンダ毎に同じパターンが繰り返し記録されている場合、例えば32シリンダ/サンプルと64シリンダ/サンプルとは、32シリンダ毎に同じパターンが繰り返すので、同じ速度に見えてしまう。このため、ポジション情報に基いて現在の速度を確認したのでは、正確な速度を得ることができない。
【0057】
理由▲3▼:磁気ディスク装置の非動作時に、磁気ヘッド16を待機位置に磁石を用いて保持するためのマグネットキャッチ力は、磁気ディスク装置の耐衝撃性能を向上するために強くなる傾向にある。このため、温度変化や経時変化等によりアーム14の駆動力が目標値から少しずれただけでも、目隠しシークの途中で磁気ヘッド16がマグネットキャッチ力により待機位置に戻されてしまたり、待機位置とは磁気ディスク15の半径方向上反対方向にある限界位置まで到達してしまったりして、目隠しシークが正常に行われなくなってしまう。この結果、目隠しシークは、シーク終了時には磁気ヘッド16が磁気ディスク15上の所望の位置で止まっていることを想定しているにもかかわらず、実際にはかなりの速度で移動している可能性がある。
【0058】
このように、上記の如き理由▲1▼〜▲3▼から、目隠しシーク後に磁気ヘッド16の現在の速度を速く、且つ、正確に確認することは、非常に難しい。
【0059】
そこで、磁気ヘッド16の現在速度を速く、且つ、正確に検出可能な、本発明になる記憶装置の第3実施例を説明する。記憶装置の第3実施例は、本発明になる信号再生方法の第3実施例を採用する。本実施例では、本発明がRAID構成の磁気ディスク装置に適用されている。尚、記憶装置の第3実施例のブロック構成は、図1に示す第1実施例のブロック構成と同じであるため、その図示及び説明は省略する。
【0060】
図12は、本実施例で用いるサーボ情報のサーボトラックライタ(STW)パターンを説明する図である。ライト状態からサーボ情報を復調するためにリード状態に切り替わる際に、リード信号がトランジェントを持つために、直ちには正常なリードが行えない減少を、ライト・ツー・リード・トランジェントと言う。同図中、キャップ領域GAPは、このライト・ツー・リード・トランジェントを吸収するために設けられている。サーボマークSVMKは、サーボ情報の開始位置を示し、データ領域には存在しない特殊なパターンを有する。ポジション領域Pには、ポジション復調用の位相情報が記録されており、後述するように、EVEN1,ODD1,EVEN2層からなる。領域HSCには、シリンダ番号、磁気ヘッドの番号、セクタ番号等が記録されている。
【0061】
図13は、ポジション領域P内におけるポジション復調用の位相情報の記録パターンを示す図である。同図中、水平方向の破線は隣接トラックの境界線を示し、斜めの実線は位相情報の最大値(山)を示し、斜めの破線は位相情報の最小値(谷)を示す。EVEN1,EVEN2層では、上記山谷のパターンがトラックに対してなす角度が同じであり、ODD1層における角度とは異なるようになっている。位相情報の本来の用途は、ODD1層とEVEN1,EVEN2層との位相差から、磁気ヘッド16の現在の位置、即ち、ポジションを復調するためである。磁気ヘッド16が速度を持っている場合でも、ODD層の中心を基準としてODD層とEVEN層との位相差が計算できるように、ポジション領域P内では、EVEN1,EVEN2層でODD1層を挟む構成となっている。ポジションは、EVEN1層とEVEN2層のベクトルの和とODD1層のベクトルの位相を比較することで求められる。
【0062】
図14は、磁気ヘッド16の速度がゼロの場合の位相差ゼロの状態を説明する図である。同図(A)は、磁気ヘッド16の走査軌跡を矢印で示し、同図(B)はODD1層のベクトルO1とEVEN1,EVEN2層のベクトルE1,E2の和を示す。この場合、ODD1層とEVEN1,EVEN2層との位相差はゼロである。
【0063】
図15は、磁気ヘッド16の速度がゼロでない場合の位相差ゼロの状態を説明する図である。同図(A)は、磁気ヘッド16の走査軌跡を矢印で示し、同図(B)はODD1層のベクトルO1とEVEN1,EVEN2層のベクトルE1,E2の和を示す。この場合、ODD1層とEVEN1,EVEN2層との位相差はゼロである。
【0064】
このように、EVEN1層のベクトルE1とEVEN2層のベクトルE2の和を求め、ODD1層のベクトルO1と比較することで、ODD1層とEVEN1,EVEN2層との位相差が求められ、この位相差からポジションを復調することができる。しかし、図15(B)中、ハッチングで示すベクトルE1,E2のなす角度は、磁気ヘッド16の移動速度に比例する。そこで、本実施例では、EVEN1層とEVEN2層との位相差を利用して、磁気ヘッド16の現在速度を確認する。ただし、、EVEN1層とEVEN2層との位相差から求めることのできる磁気ヘッド16の速度は、スピンドルモータ12の回転変動の影響をも含んでいるため、精度が比較的低い。従って、EVEN1層とEVEN2層との位相差から求めることのできる磁気ヘッド16の速度の精度は、ポジションの復調結果からと組み合わせることで向上することができる。つまり、例えば32シリンダグループの場合、±16シリンダ/サンプル以下の速度についてはポジションの復調結果を用いて速度を求め、それ以上の速度についてはEVEN1層とEVEN2層との位相差から求めれば良い。
【0065】
図16は、第3実施例の動作を説明するフローチャートである。同図に示す速度検出処理は、図1に示すDSP2により行われる。
【0066】
図16において、速度検出処理が開始されると、ステップS41は、Pe1をEVEN1層の位相に設定し、ステップS42はPe2をEVEN2層の位相に設定する。ステップS43は、速度変換係数をKで示すと、磁気ヘッド16の速度VelEEをVelEE=K(Pe1-Pe2)から求める。ステップS44は、速度VelEEが十分小さいか否かを判定する。上記の如く、例えば32シリンダグループの場合、速度VelEEが±16シリンダ/サンプル以下の速度であれば、ステップS44の判定結果がYESとなり、±16シリンダ/サンプルより大きな速度であれば、ステップS44の判定結果がNOとなる。ステップS44の判定結果がYESであると、ステップS45は、磁気ヘッド16の速度を、復調した今回のポジションと前回のポジションとの差分から求め、処理は終了する。他方、ステップS44の判定結果がNOであると、ステップS46は、磁気ヘッド16の速度が速度VelEEであるものとし、処理は終了する。ステップS46により磁気ヘッド16の速度を求める場合、ステップS45とは異なり、1サンプル内で速度を求めることができる。
【0067】
本実施例によれば、磁気ヘッド16の速度が比較的高い場合であっても、正しい速度を速く求めることができ、リゼロ処理の成功率を向上することができる。又、本実施例における速度検出処理は、リゼロ処理時に限らず、シークエラーが発生した際に磁気ヘッド16を近隣シリンダで停止する処理等においても採用可能であり、磁気ヘッド16が比較的高速で移動している場合の速度検出に適している。
【0068】
尚、本発明は、以下に付記する発明をも包含するものである。
【0069】
(付記1) 記録媒体に記録されたサーボ情報をヘッドを用いて再生する信号再生方法であって、
再生されたサーボ情報から、電流に関する電流計算と該記録媒体上の該ヘッドの位置及び速度に関するオブザーバ計算を行うマトリクス計算ステップと、
該マトリクス計算ステップの計算結果に基いて、該ヘッドを駆動する電流値を計算するフィルタ計算ステップとを含み、
該フィルタ計算ステップは、該ヘッドの位置を復調してから該電流値が出力されるまでの第1期間中、現在のサンプルの復調結果を必要とする演算のみを行い、過去のサンプルの復調結果を必要とする演算は該第1の期間以外の第2の期間中に行うことを特徴とする、信号再生方法。
【0070】
(付記2) 前記フィルタ計算ステップは、過去のサンプルを必要とするベクトルシフト処理を前記第2の期間中に行うことを特徴とする、(付記1)記載の信号再生方法。
【0071】
(付記3) 前記マトリクス計算ステップは、前記電流計算を前記第2の期間中に行い、前記オブザーバ計算を前記第2の期間中に行うことを特徴とする、(付記1)又は(付記2)記載の信号再生方法。
【0072】
(付記4) 前記第2の期間は、前記第1の期間の前及び/又は後のタイミングに設けられていることを特徴とする、(付記1)〜(付記3)のいずれか1項記載の信号再生方法。
【0073】
(付記5) 記録媒体に記録されたサーボ情報をヘッドを用いて再生する信号再生方法であって、
再生されたサーボ情報から求めた該記録媒体上の該ヘッドの実位置から該ヘッドの推定位置を減算して予測誤差を求めるステップと、
該予測誤差を、該ヘッドを駆動する電流値を計算する制御系にフィードバックするステップとを含むことを特徴とする、信号再生方法。
【0074】
(付記6) 前記電流値を複数回に分けて出力するマルチレート制御時に、電流のマルチレート出力の前半部分に前記予測誤差のフィードバックを集中させるステップを更に含むことを特徴とする、(付記5)記載の信号再生方法。
【0075】
(付記7) 記録媒体に記録されたサーボ情報をヘッドを用いて再生する信号再生方法であって、
該記録媒体上の該ヘッドの実位置を復調するために該サーボ情報に含まれる位相情報を復調する位置復調ステップと、
復調された位相情報の位相差に基いて該ヘッドの速度を求める速度取得ステップとを含むことを特徴とする、信号再生方法。
【0076】
(付記8) 前記速度取得ステップは、前記ヘッドの速度が一定以上の場合にのみ前記位相差に基いて速度を求めることを特徴とする、(付記7)記載の信号再生方法。
【0077】
(付記9) 記録媒体に記録されたサーボ情報をヘッドを用いて再生する信号再生方法であって、
該記録媒体上の該ヘッドの実位置を復調するために該サーボ情報に含まれる位相情報を復調する位置復調ステップと、
復調された位相情報の位相差に基いて該ヘッドの速度を求める第1の速度取得ステップと、
今回及び前回復調された位置に基いて該ヘッドの速度を求める第2の速度取得ステップと、
一定速度以上の場合については該第1の速度取得ステップで求めた速度を採用し、該一定速度より小さい場合については該第2の速度取得ステップで求めた速度を採用するステップとを含むことを特徴とする、信号再生方法。
【0078】
(付記10) 記録媒体に記録されたサーボ情報をヘッドを用いて再生する再生手段と、
再生されたサーボ情報から、電流に関する電流計算と該記録媒体上の該ヘッドの位置及び速度に関するオブザーバ計算を行うマトリクス計算手段と、
該マトリクス計算手段の計算結果に基いて、該ヘッドを駆動する電流値を計算するフィルタ計算手段とを備え、
該フィルタ計算手段は、該ヘッドの位置を復調してから該電流値が出力されるまでの第1期間中、現在のサンプルの復調結果を必要とする演算のみを行い、過去のサンプルの復調結果を必要とする演算は該第1の期間以外の第2の期間中に行うことを特徴とする、記憶装置。
【0079】
(付記11) 前記フィルタ計算手段は、過去のサンプルを必要とするベクトルシフト処理を前記第2の期間中に行うことを特徴とする、(付記10)記載の記憶装置。
【0080】
(付記12) 前記マトリクス計算手段は、前記電流計算を前記第2の期間中に行い、前記オブザーバ計算を前記第2の期間中に行うことを特徴とする、(付記10)又は(付記11)記載の記憶装置。
【0081】
(付記13) 前記第2の期間は、前記第1の期間の前及び/又は後のタイミングに設けられていることを特徴とする、(付記10)〜(付記12)のいずれか1項記載の記憶装置。
【0082】
(付記14) 記録媒体に記録されたサーボ情報をヘッドを用いて再生する再生手段と、
再生されたサーボ情報から求めた該記録媒体上の該ヘッドの実位置から該ヘッドの推定位置を減算して予測誤差を求める手段と、
該予測誤差を、該ヘッドを駆動する電流値を計算する制御系にフィードバックするフィードバック手段とを備えたことを特徴とする、記憶装置。
【0083】
(付記15) 前記電流値を複数回に分けて出力するマルチレート制御時に、電流のマルチレート出力の前半部分に前記予測誤差のフィードバックを集中させる制御手段を更に備えたことを特徴とする、(付記14)記載の記憶装置。
【0084】
(付記16) 記録媒体に記録されたサーボ情報をヘッドを用いて再生する再生手段と、
該記録媒体上の該ヘッドの実位置を復調するために該サーボ情報に含まれる位相情報を復調する位置復調手段と、
復調された位相情報の位相差に基いて該ヘッドの速度を求める速度取得手段とを備えたことを特徴とする、記憶装置。
【0085】
(付記17) 前記速度取得手段は、前記ヘッドの速度が一定以上の場合にのみ前記位相差に基いて速度を求めることを特徴とする、(付記16)記載の記憶装置。
【0086】
(付記18) 記録媒体に記録されたサーボ情報をヘッドを用いて再生する再生手段と、
該記録媒体上の該ヘッドの実位置を復調するために該サーボ情報に含まれる位相情報を復調する位置復調手段と、
復調された位相情報の位相差に基いて該ヘッドの速度を求める第1の速度取得手段と、
今回及び前回復調された位置に基いて該ヘッドの速度を求める第2の速度取得手段と、
一定速度以上の場合については該第1の速度取得手段で求めた速度を採用し、該一定速度より小さい場合については該第2の速度取得手段で求めた速度を採用する手段とを備えたことを特徴とする、記憶装置。
【0087】
以上、本発明を実施例により説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能であることは、言うまでもない。
【0088】
【発明の効果】
本発明によれば、制御系の位相余裕を確保することができる。ポジション復調を行ってからVCMに対する電流値を出力するまでの期間に、フィルタ計算のうち、現在のサンプルでの復調結果を必要とする、1〜2割程度の演算処理のみを行う場合、演算ディレーを大幅に低減することができ、演算ディレーの低減効果は、フィルタの次数nが大きくなる程大きくなる。他方、予測誤差を外乱の一種とみなして、予測誤差をフィードバックするフィードバックパスを設ける場合、制御系の位相余裕を浪費することなく、ゲインを上げることができる。
【0089】
ポジション領域内のEVEN層の位相差に基いて磁気ヘッドの速度を求める場合、比較的高い速度であっても、正しい速度を速く求めることができ、リゼロ処理等の成功率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる記憶装置の第1実施例を示すブロック図である。
【図2】磁気ディスク上のサーボ情報を説明する図である。
【図3】演算ディレーを説明するタイミングチャートである。
【図4】再生系が行う処理の要部を説明するフローチャートである。
【図5】過去のサンプルのシフト処理を説明する図である。
【図6】フィルタ計算を説明するフローチャートである。
【図7】第2実施例の要部の動作を説明する機能ブロック図である。
【図8】第2実施例の変形例の要部を示す図である。
【図9】第2実施例の変形例の動作を説明するタイミングチャートである。
【図10】第2実施例の変形例の要部を示す機能ブロック図である。
【図11】リゼロ処理を説明するフローチャートである。
【図12】STWパターンを説明する図である。
【図13】ポジション復調用の位相情報の記録パターンを示す図である。
【図14】磁気ヘッドの速度がゼロの場合の位相差ゼロの状態を説明する図である。
【図15】磁気ヘッドの速度がゼロでない場合の位相差ゼロの状態を説明する図である。
【図16】第3実施例の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 MCU
2 DSP
3 ユーザロジック回路
4 VCM制御回路
7 サーボ復調回路
11 VCM
15 磁気ディスク
16 磁気ヘッド

Claims (2)

  1. 記録媒体に記録されたサーボ情報をヘッドを用いて再生する信号再生方法であって、
    該記録媒体上の該ヘッドの実位置を復調するために該サーボ情報に含まれる位相情報を復調する位置復調ステップと、
    復調された位相情報の位相差に基いて該ヘッドの速度を求める第1の速度取得ステップと、
    今回及び前回復調された位置に基づいて該ヘッドの速度を求める第2の速度取得ステップと、
    所定時間にヘッドが通過したシリンダ数が所定値以上の場合については該第1の速度取得ステップで求めた速度を採用し、該所定値より小さい場合については該第2の速度取得ステップで求めた速度を採用するステップとを含むことを特徴とする、信号再生方法。
  2. 記録媒体に記録されたサーボ情報をヘッドを用いて再生する再生手段と、
    該記録媒体上の該ヘッドの実位置を復調するために該サーボ情報に含まれる位相情報を復調する位置復調手段と、
    復調された位相情報の位相差に基いて該ヘッドの速度を求める第1の速度取得手段と、
    今回及び前回復調された位置に基づいて該ヘッドの速度を求める第2の速度取得手段と、
    所定時間にヘッドが通過したシリンダ数が所定値以上の場合については該第1の速度取得手段で求めた速度を採用し、該所定値より小さい場合については該第2の速度取得手段で求めた速度を採用する手段とを備えたことを特徴とする、記憶装置。
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