JP2002508953A - ポリぺプチド、そのdnaコード、その製法、及びxii因子活性化の抑制におけるそれらの使用法 - Google Patents

ポリぺプチド、そのdnaコード、その製法、及びxii因子活性化の抑制におけるそれらの使用法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリペプチド、そのDNA記号、その投与、XII因子活性化の抑制における使用法 【解決手段】ここに開示するのは、ヘメンタリア属のヒルから抽出したポリペプチドで、C1エステラ−ゼ及び/又はXII因子活性化を抑制に適当なもの、及びそのポリペプチドを記号化する核酸配列である。このポリペプチドは、製薬処方として或いは遺伝子治療において、心血管、炎症、あるいは自己免疫疾病を治療または予防するのに使われる。

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、ヒルの組織あるいは分泌物などから抽出され、血液凝固及び補体作
用の初期工程に使用される、全く新しい反応抑制剤に関するものであり、とりわ
けポリペプチド、そのcDNA記号化、及び心血管、自然免疫、炎症性の疾病に
おけるポリペプチドとその製法の使用に深く関わりを持つものである。
【0001】 血液凝固システムにおいては酵素がカスケードをなし、フィブリンの形成を起
こす。フィブリンは不溶性・繊維性の重合体蛋白であり、脈管からの漏洩を防ぎ
、失血を防ぐ。この凝固システムにおける個々の酵素は、正常な状態においては
酵素原(いわゆるチモ−ゲン)として循環しており、これは普通、不活性である
。このシステムは、以下のいずれかによって活性化される。
【0002】 (a)ガラスその他、人口装具の材料となる、陰電気を荷電した異物の表面と
の接触。これはいわゆる「内因性システム」である。
【0003】 (b)VII因子と組織因子との結合。組織因子は、多くの細胞、特に血管壁
細胞の表面に発現する被膜蛋白であり、漏出の際に血液と接触する。これは「外
因性システム」と呼ばれる。
【0004】 内因性経路の最初の工程には、陰電気を荷電した異物表面の複合体内における
、XII因子、XI因子、プレカリクレイン、高分子量キニノゲンの結合が含ま
れる。複合体内で起こる事象の相互作用により、XII因子は、αXIIa因子
へと活性化し、またXI因子はXIa因子へと活性化する。更にこの過程全体が
、プレカリクレインからカリクレインへの活性化によって加速される。αXII
因子a,βXIIa因子,XIa因子及びカリクレインは、全て開始複合体のセ
リンプロテア−ゼである。
【0005】 生理的なメカニズム全般の例に漏れず、凝固のカスケードは、時に不適当に活
性化され、血管内に止血栓を形成するに至ることがある。このため、血管が詰ま
り、末端部への血液供給が制限される。この経過は血栓症として知られており、
致死率が高い。加えて、血液と接触する人工装具の使用は、凝固カスケードの活
性化、及びしばしば活性化機能を有する、人工装具の表面を覆う被膜のために、
厳しく制限されている。こうした人工装具には、血液透析器、心肺バイパス回路
、血管ステント及び内在カテ−テルなどがある。こうした器具が使われる時、表
面にフィブリンが沈殿することを防ぐため、ヘパリンのような抗凝固剤が使われ
る。しかし、患者のうちには、血小板減少症、さらに深刻な出血に至る可能性の
あるヘパリンを受け付けない者もいる。そのため、こうした問題を起こさず、問
題の患者にも使える新しいタイプの抗凝固剤が必要とされている。
【0006】 哺乳動物の血液補体作用のシステムは、外部組織による感染に対する生体防御
の一環である。凝固システムと同様、これも複合酵素のカスケードである。活性
化されたカスケードは侵入組織の排除を行うが、これには食細胞(いわゆる免疫
付着物)として知られる蛋白質で侵入組織を覆ってしまう間接的な方法と、溶解
による直接的な方法とがある。さらにこれは局部炎症反応を起こし、白血球の活
性化と移動、血管透過性の増進、平滑筋の収縮、生体アミン類のリリースなどに
繋がる。
【0007】 (a)古典的経路(b)副経路のうち、一つ或いは双方を通して、補体作用の
活性化が起きる。
【0008】 (a)古典的な補体経路は、その最初の部分が凝固カスケードと相似している
。活性化は、抗体で覆われた表面上、或いはその他の、陰電気を帯びた表面上で
行われ、C1エステラ−ゼであるセリ−ンプロテア−ゼを増加させるが、これは
、活性化された共因子(C4b)の存在下で、カスケード内の次のプロテーゼチ
モ−ゲン(C2)を分割し、最終生成物を作り出す。この場合の最終生成物とは
、標的になった細胞を溶解する「被膜攻撃複合体」である。この経路はまた、多
くの副産物を作るが、それらは生物学的に活性を持ち、炎症性反応を強化する働
きをする。
【0009】 (b)副経路の場合、刺激剤となる物にはバクテリア性のリボ多糖、各種のポ
リアニオン、免疫グロブリンのFAb部分、陰電気を帯びたリン脂質、などがあ
り、C1,C2,C4を巻き込まずにC3の直接的な活性化を起こす。
【0010】 C1エストラ−ゼは、古典的な補体経路における、活性化された開始複合体で
ある。第一構成要素であるC1は、C1qの分子を一つ、及びC1rとC1sを
二つずつ有するヘテロ重合体である。C1qはIgG又はIgMNOのFc部分
に、或いはDNA,カラジ−ナン、ヘパリン、デクストラン硫酸塩、コンドロイ
チン硫酸塩、ある種のバクテリア性リボ多糖等、陰電気を帯びた物質に結び付く
。結合の後、Clqは、Clrの自触媒作用による活性化を誘導し、セリンプロ
テーゼを作らせるが、次いでそれがClsを活性化して別のセリンプロテーゼを
作る。活性化したClsは、C4とC2の双方を分割し、それは古典的経路全体
の活性化の要となる。
【0011】 凝固カスケードと同様、補体カスケードもまた、不適切な活性化をすることが
あり、そのような場合、重度の炎症を起こす。このため、補体カスケードは、数
多くの炎症疾病、自己免疫性疾病に関する病理学の対象とされているのである。
従って、こうした疾病の治療を行う際、補体経路のための新しい反応抑制剤を提
供し、移植組織に対する生体組織の反発を減少させ、更に血液透析器、心肺バイ
パス回路など、異物の表面における補充活性化を抑制することが好ましい。
【0012】 従って、本発明の目的は、内因性凝固カスケード及び/又は古典的な補体カス
ケードの開始複合体の反応抑制剤を提供し、それによって、陰電気を帯びた表面
における血液凝固の発生及び/又はは薬理学的に活発な補体成分の生成を減少さ
せることである。こうした反応抑制剤は、カスケード後期に酵素に作用する抑制
剤に勝る利点を有することが期待される。というのは、開始複合体の発生の方が
はるかに低い濃度で行われるからである。そのため、低濃度の抑制剤によって抑
制する事ができ、少量で処理し得る。結果として、カスケード後期の酵素抑制剤
と比べ、毒性を避け、費用を削減することができる。
【0013】 凝固と補体の開始複合体におけるセリンプロテ−ゼの既知の反応抑制剤は、低
分子量のアミジンあるいはグアニジン、寄生虫から分離できる小型ポリペプチド
、そしてC1抑制剤である、自然発生する血液セルピン(セリンプロテーゼ抑制
剤)の、3つの範疇に分けられる。
【0014】 3つとも、医学的治療に使用するには、潜在的に不利な点を有している。
【0015】 今日まで記録されている低分子量化合物は特異性を欠き、XIIa因子とC1
エステラ−ゼの抑制の効力が、他のプロテア−ゼより遥かに弱い。従って、補体
を媒介とした人間の疾病の治療には向かない。
【0016】 小型ポリペプチドはセリンプロテーゼをある程度抑制するが、古典的な補体経
路、或いは血液凝固の内因性経路のいずれかの開始複合体を抑制したという報告
は今日までない。
【0017】 しかし、C1抑制剤である血漿セルピンは、幾分特異性は欠くものの、凝固内
因性活性化とC1エステラ−ゼの双方を抑制し、XIIa因子,XIa因子,カ
リクレイン、C1s,C1r因子を抑制する。C1抑制剤は人間の血液から精製
され、DNA組み替えの例も報告されている。血液を原料とするC1抑制剤は、
血液自体の欠乏から来る疾病である、血管神経性浮腫を治療するのに使われてい
る。ヒトを対象とした試験的臨床実験の最近の結果として、敗血症性ショック及
び毛細血管漏洩症候群の治療にも効果を挙げた事が報告されている。さらに、心
筋梗塞後の再灌流障害を持つネコ科動物のモデルにおける、C1抑制剤の適用は
、心臓収縮の回復をめざましく促し、心筋梗塞における梗塞部分を減少させてい
る。しかしながらC1抑制剤は、分子量104、000 Daの大型蛋白であり
、478のアミノ酸を含んでいる。DNA組み替えをした蛋白は、結果として非
常に高価になる。医療におけるC1抑制剤の効果は確実だが、しかしその生成の
困難を考えると、C1抑制剤の効果を受け継ぎ、尚且つ製造が簡単で安価という
新種の化合物が必要になるのである。
【0018】 故に、本発明の更なる目的は、薬理学的合成及び/又は治療使用により適った
、凝固及び/又は補体カスケードの開始複合体の抑制剤を提供する事にある。こ
の目的に添って、我々は、凝固及び/又は補体の開始複合物を抑制する新しいポ
リペプチドを、ヘモメンテリア属の外部性寄生虫であるヒルから分離し、それに
特徴を明らかにした。こうしたポリペプチドはSDS PAGE上に、20から
25kDaの分子量と一致する電気泳動移動度を有し、下記の10個のアミノ酸
をN末端に有している。
【0019】
【式1】 X−K−K−K−L−P−K−X´−O−K− [SEQ ID No.1] ここではアミノ酸は、一文字の記号に短縮されている。Xは何らかの自然のア
ミノ酸、好ましくはアラニンかN−アシルアラニン、N−アルキルアラニン、特
にアラニンを指す。またX´は、システイン[SEQ ID No.9]あるい
はグルタミン酸[SEQ ID No.10],特にシステインをさす。「アシ
ル」とは、ホルミルやアセチル等、(C1−5アルコキシル基の)カルボニ−ル
をさし、「アルキル」とは真っ直ぐな或いは分岐した、C1−5 のアルキル連 鎖をさす。
【0020】 特に、これらのポリペプチドは、以下の10のアミノ酸をN末端部に有してお
り、その[SEQ ID No.1]においては、Xはアラニンである。
【0021】
【式2】 A−K−K−K−L−K−X1−Q−K[SEQ ID Nos.11及び 12] そしてX1 は、上記のとおり、システインかグルタミン酸、特にシステインを指
す。
【0022】 本発明によるポリペプチドは、37個のアミノ酸配列[SEQ ID No.
13]を備えていることが好ましい。60個のアミノ酸配列[SEQ ID
No.2]であれば一層よい。
【0023】 特に、本発明によるポリペプチドが122個のアミノ酸の配列[SEQ ID No.3]を備え、計算上、約14kDaの分子量を示す事が好ましい。
【0024】
【式3】 1 10 20 30
AKKKLPKCQKQEDCGSWDLKCNNVTKKCECRNQVCG 40 50 60 70 RGCPKERYQRDKYGCRKCLCKGCDGFKCRLGCTYGF 80 90 100 KTDKKGCEAFCTCNTKETACVNIWCTDPYKCNPESG 110 120 RCEDPNEEYEYDYE [SEQ ID Nos:1,2及び、9乃至13]は、[SEQ ID N
o:3]の断片或いは配列の一部である事が理解される。
【0025】 ゆえに本発明はポリペプチドを、特にヘメンテリア属のヒルから抽出し、分離
し、精製或いは合成したポリペプチドを提供する。このポリペプチドは、C1エ
ステラ−ゼ及び/又はXII因子活性化の抑制に適し、又以下に定義するアミノ
酸の配列を備えている。
【0026】 本発明は更に、ここに提示された配列のいずれかと、実質上、相同あるいは相
似のポリペプチドを提供する。ここには派生物(キメラ派生物等)あるいはその
生物前駆物質(ポリペプチドがいわゆる「リーダー配列」とリンクする場所を含
む)、或いはそれらのいずれかの塩類が含まれる。
【0027】 こうした、本発明の範囲に入るヘメンテリアから派生したポリペプチドは、以
後すべて、集合的に「ヘモスタシン」と呼ばれる。
【0028】 ヘモスタシンは、血液凝固及び/又は補体作用に関し、開始複合体の強力な抑
制剤となる。結果として、ヒトの血漿(例8に表示)における、活性化したトロ
ンボプラスチンの一部の凝固時間を引き延ばし、及び/又は古典的なCH50分
析(以下にあげる例10に表示)において0.05μl/mlの範囲の濃度で、
抗体被膜した羊の赤血球の溶血を抑制する。
【0029】 本発明のヘモスタシンの定義においては、「相同」という言葉は、ポリペプチ
ド連鎖中、リストに上がっていないアミノ酸の含有量が20%以下であるものを
指す。20%という数字は、もう一つのヒル蛋白であるヒルジンに関する事実を
基に定められた。即ち、ヒルジンの多種の同族体は、ヒルド・メジチナリスの体
内に自然発生し、文献にも報告されているが、その際、派生体の多くが、ポリペ
プチド連鎖の65のアミノ酸のうち15において差異を呈しているのである。ヒ
ルジン同様、ヘモスタシンも多形性であり、第16番アミノ酸がセリン(S)[
SEQ ID No.7]でなくトレオニン(T)であり、第60番がアスパラ
ギン酸(D)[SEQ ID No:8]でなくアスパラギン(N)である配列
もここに含まれる。
【0030】 「相似」という言葉は、1個又はそれ以上の付加的アミノ酸が、ヘモスタチン
の薬理学的活動を阻害しない条件で、ポリペプチド連鎖の中に挿入されているこ
とを指す。
【0031】 従って本発明によるヘモスタシンは、ヒルジンにおいて観察されてきたチロシ
ン119及び/又は121の芳香族リングの硫酸化など、転写後の修飾を含むア
ミノ酸配列をも含有している。更に、潜在的グリコシル基化のサイトとして知ら
れる[SEQ ID No.2]のポジション23乃至25において、モチーフ
NVTが発生するため、ヘモスタシンは更に、[SEQ ID No:2]をも
包含する。[SEQ ID No:2]においては、10個以下の糖類と糖類派
生物とを、単独又は分岐した連鎖内に含む、Nリンク複合カルボヒドラ−ゼによ
って、アスパラギン23が修飾されている。
【0032】 ヘモスタシンは、N末端で先端を切った形態で、そのために分子量の減った上
記ポリペプチドをも含む。例として、[SEQ ID No:1]に示された,
N末端アミノ酸削除の形態を呈する一、二のポリペプチド、またアミノ酸をN末
端アミノグループに添加した事によって、N末端拡張の形態を呈する一、二のポ
リペプチドが挙げられる。同様にヘモスタシンは、先端を切った、あるいは拡張
した(分子量の増減は問わない)形態を持つ、C末端における[SEQ ID
No:3,7,8]のポリペプチドも含む。特に、配列が[SEQ ID No
:2,3,7或いは8]のアミノ酸37(R)の後ろで分割されているポリペプ
チドもヘモスタシンに含まれ、そのため、このポリペプチドは、通常は普通のジ
スルフィド結合によって交差する、2つあるいはそれ以上のポリペプチド連鎖と
して存在しているのである。
【0033】 「生物前駆物質」という言葉は、生体内あるいは他の使用状況で本発明による
ヘモスタシンに転換するポリペプチドを意味する。ヘモスタシンには特に、生体
内で発現する際に、「リーダー配列」が存在するポリペプチド、また特にその「
リーダー配列」が[MSFKIVLLLFLVVCVVASLA]を備えている
ポリペプチドも含まれる。
【0034】 ヘモスタシンは塩類の形を、望ましくは何らかの適当な非毒性の金属イオン、
有機酸或いは無機酸、塩基を有する薬剤学的に受け入れられる塩の形を取ること
ができるという利点を有する。無機酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、
リン酸、及びナトリウム一水化正リン酸塩、ヒドロ硫酸カルシウムなどの酸性金
属塩が挙げられる。有機酸の例としては、酢酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン
酸、ズルフォニック酸など、1個、2個或いは3個のカルボキシル基を有する酸
が挙げられる。塩基の例としては、アンモニア、第一級アミン、第二級アミン、
第三級アミン、あるいは第四級アンモニウムイオンが挙げられる。当業者には他
の有用な塩類も知られている。
【0035】 ヘモスタシンは、ヘメンテリア属のヒル実質的な全身部、あるいはその唾液腺
、吻その他の組織或いは分泌物を、適当な緩衝材の中で均質化する事によって抽
出される。第XII因子活性化の抑制剤、補体作用の抑制剤のいずれも、これま
でヘメンテリア属のヒルの体内に確認され、或いはそこから抽出されたことはな
かった。本発明は更に、ヘメンテリア属のヒルから抽出し得る、XII因子の活
性化の抑制剤及び/又はC1エステラ−ゼの抑制剤を提供する。更にその他或い
は加えて、本発明はヘメンテリア属のヒルから抽出したヘモスタシンを提出する
。このヘモスタシンは、XII因子活性化及び/又はC1エステラ−ゼ活動を抑
制するのに適当である。抑制剤あるいはヘモスタシンは、XII因子活性化及び
C1エステラ−ゼ活動の双方を抑制することが好ましい。
【0036】 ここで使われる「抽出し得る」という言葉は、分離及び/あるいは精製その他
の方法により、直接物質を引き出す場合のほか、間接的抽出、派生物への化学的
変異、遺伝子操作を含めた化学的・生物学的方法による合成などをもさす。
【0037】 本発明による抑制剤あるいはヘモスタシンは、一般的にはヘメンテリア属のヒ
ルから、イオン交換、ゲル瀘過、リバース・フェーズ色相分析など、既知の技術
を組み合わせて使うことによって、抽出あるいは精製される。
【0038】 同属に、あるいは同種に属するヒル同士は、しばしば類似した生化学効果及び
高度に相同性を持つアミノ酸配列を有するポリペプチドを、唾液の中に有してい
る。さらに、同種のヒルの体内には、数種の異なるイソフォームが存在するが、
それらは単に少数のアミノ酸の差異を見せるにすぎない。類似した生化学的特性
を持つ複数のヒルから取られた唾液腺成分あるいは組織分泌物の多くが、ポリペ
プチドの同族メンバ−であり、上に説明したように、本発明もやはりこうした、
ヘメンテリア属のヒルから抽出されたイソフォームとの相同物を備えている。
【0039】 本発明はさらに、血液凝固の内因性経路の抑制剤を提供する。この抑制剤は、
ヘメンテリア属リンコブデリダ目のヒルの中で、特にギリア−ニ或いはオフィシ
ナリス種、中でも特にH.ギリア−ニ種に属する、ヒル組織或いは分泌物から抽
出される。こうした抑制剤は、活性化部分トロンボプラスチン凝固時間を延長す
るが、プロトロンビン時間とトロンビン時間は延長しないため、抗凝固効果を血
漿内に有している。この効果は恐らく、ガラス或いはデキストラン硫酸塩のよう
な物質の表面による血漿活性化を抑える、ヘモスタシンの抑制効果によって起き
たものと思われる。この効果は、酵素として活性を持つXIIa因子、XIa因
子の出現の減少によって、計測出来るものである。
【0040】 本発明はさらに、C1エステラ−ゼの抑制剤を提供する。この抑制剤は、ヘメ
ンテリア属リンコブデリダ目のヒルの中で、特にギリア−ニ種或いはオフィシナ
リス種、中でも特にH.ギリア−ニ種に属するヒルが持つ、組織或いは分泌物か
ら抽出される。ヘモスタシンは精製されたClによる、d−Val−Ser−A
rg−4ニトロアニリドからの4−ニトロアニリドの酵素分割と、抗体に敏感な
赤血球の補体仲介による溶血全般と、血清中で抗体結合に反応して起こる、免疫
学的に検出される被膜攻撃複合体の形成とを抑制する能力を有する。
【0041】 これに代わる方法として、その時点及びその後、ポリペプチドが発現する状況
で、ヘモスタシンポリペプチドをコード化するDNA配列を有する発現ベクトル
によって、必要な場合は、こうして得たポリペプチドの分離によって、形質転換
されている宿主を提供することにより、ヘモスタシンを用意することも可能であ
る。。この方法は、一般的には、発現を望まれるポリペプチドをコード化するヌ
クレオチド配列の獲得、そして遺伝子の組み替えにおけるポリペプチドの発現に
基づいている。現在、組織の遺伝子操作による開拓により、完全な生物学的活性
を見せる、望みどおりの生成物の生成が可能になっている。従って本発明も、本
発明によるヘモスタシンポリペプチドの等価物である、遺伝子組み替え、合成、
遺伝・蛋白操作によるヘモスタシンを範囲に含める。
【0042】 従って、本発明はさらに、核酸配列、とくに分離され、精製され、あるいは遺
伝子組み替えを施された核酸配列を提供する。これは次のものを含む。 (a)本発明に含まれる、ポリペプチド、特にヘモスタインを記号化した配列 (b)厳しい条件下で配列(a)と実質的に相同であるか、(a)との間に雑種
を形成する配列 (c)遺伝子記号の退化がなければ配列(a)(b)と実質的に相同であるか、
それとの間に雑種を形成する配列 (d)配列(a)(b)(c)のいずれかに特有なオリゴヌクレオチド。
【0043】 特に、本発明は上に定義された核酸配列を提供する。この配列はcDNA或い
はmRNA等のDNA或いはRNA配列である。中でも特に、本発明は[SEQ ID No:4]によって確認されたDNA配列を提供する。この配列は、こ
こでリーダー配列を含む[SEQ ID No:3]として確認されたポリペプ
チドと一致している。更に、上で[SEQ ID Nos:7及び8]への言及
と共に説明した多形性が与えられると、本発明はさらにここでそれぞれ[SEQ ID Nos:5及び6]として確認された類似のDNA配列を提供する。
【0044】 従って、本発明は更に、本発明によるポリペプチドの準備方法を提供する。こ
の方法は以下の項目から成る。
【0045】 (a)ヘメンテリア属のヒルから取った組織あるいは抽出物の分離及び/又は
精製。
【0046】 (b)ポリペプチドをコード化する核酸配列の発現及び任意に行うその結果と
してのポリペプチドの分離及び/又は精製。 本発明は更に、本発明による何らかの核酸配列を有する遺伝子組み替え構造、こ
うした構造を有するベクトル、こうしたベクトルによって形質変換された宿主を
提供する。
【0047】 従って本発明はさらに、細胞、プラスミド、ウイルス、生組織ほか、遺伝的に
あるいは蛋白に操作されて、本発明によるポリペプチドやヘモスタシンを生成し
てきた担体を提供する。これら担体は、ここに提示された配列を組み入れている
。こうした細胞には哺乳類のような動物のもの、例えばヒトの細胞やヒト化細胞
が含まれ、ここで述べられた状態を治療あるいは予防する遺伝子治療に使われて
いる。従って本発明の別の態様においては、ここで述べられた体の不調を治療あ
るいは予防する手段が提供されている。そこではポリペプチドが、患者の細胞中
で発現されるように投与されるが、こうした細胞には、そのための核酸配列が組
み込まれている。本発明のヘモスタシンは、遺伝子治療に代わり、薬剤学的な製
品として投与される。
【0048】 従って本発明は、遺伝子治療を含めた医療の場における、ここで述べたポリペ
プチド特にヘモスタシン或いはポリペプチドの使用、及びこうしたポリペプチド
の製薬における使用を提供する。
【0049】 従って、本発明はさらに、本発明による(上記のとおり)ヘモスタシンを有す
る薬剤学的な製品と、薬剤学的に受け入れられるそのキャリアとを提供する。「
薬剤学的に受け入れられるキャリア」という用語は、不活性で毒性がない固体あ
るいは液体状の増量剤、希釈用あるいはカプセル用物質、あるいは他の賦形剤で
、活性のある原料や患者に逆反応を起こさないものをさしている。
【0050】 こうした処方やキャリアは、当業者間では良く知られており、例えば、非経口
的、経口的、局所的な方法で、患者に組織的に施される投薬を含んでいる。
【0051】 ここで使われる「非経口的」という用語は、皮下、静脈内、筋肉内、動脈内、
器官内への注射と輸液の技術をさす。非経口的処方は、既知の手法に従えば、丸
剤或いは定期的な注射の形で静脈内に投与されるか、皮下に行われるのが好まし
い。好ましい液体状キャリアは、非経口的な使用法によって知られており、蒸留
水、食塩水、水性デクストロ−ゼ、糖類の溶体、エタノール、グリコール、油脂
類を含む。
【0052】 経口投与のための錠剤やカプセルには、結合剤、増量剤、滑沢剤、保潤剤など
、従来の賦形剤を含まれる。経口的液体製剤は、水性あるいは油性の懸濁液、水
溶液、乳濁液、シロップ類、エリキシル類その他の形を取り、あるいは水あるい
は他の適当な担体と共に使う再構築用の乾燥製品として提供される。こうした液
体製剤には、懸濁剤、乳濁剤、非・水性の担体、保存薬など、従来使われてきた
混合薬も含まれ得る。
【0053】 局所への適用に適した調剤方法は、水性又は油性の懸濁液、水溶液、乳濁液、
ゲル、或いは好ましくは乳濁液軟膏の形を取り得る。
【0054】 本発明による製薬処方の投薬量単位は、望ましい投薬を行うために一日に求め
られるヘモスタインの量、或いはその約数を含む。定められた患者(ヒトのよう
な哺乳類が想定される)のために薬剤学上受け入れられる最適量の投薬量、及び
投薬率は、活性成分の効力、患者の年齢、体重、全般的な健康、性別、食生活、
投薬の時間と経路、体内からの除去の速度、治療の目的(治療か予防かなど)、
治療される疾病の性質など、多様な因子によって決まる。
【0055】 体重1kgにつき0.005から50mg、好ましくは0.05から10mg
、更に好ましくは0.1から1mgの範囲の全身的な投与は、効果を挙げること
が予想される。治療される疾病の性質によっては全身的、局所的に関わらず、一
回の投薬が体重当たり0.05mgから10mgになって構わない。経口処方は
、一日に2回から6回、できれば3回から4回に分けて、投薬されるのが好まし
い。
【0056】 本発明は更に、補体作用及び/又は内因性の凝固とその後遺症を防ぐために、
血液に触れる人工装具或いは体外循環器の表面とヘモスタシンとの共有結合複合
体を提供する。
【0057】 本発明は、上に説明し、以後の例で補遺する生物的活性ゆえに、C1エステラ
−ゼの開始及び/又はXII因子の活性化に関する病気或いは不調の、治療ある
いは予防の方 法のためのポリペプチド、特にヘモスタシンの使用法、或いはその薬剤学的な処
方或いは核酸配列コードを提供する。又これに代わり、本発明は、C1エステラ
−ゼの開始及び/又はXII因子の活性化に関する病気或いは不調の、治療或い
は予防の方法を提供する。この方法とは、患者に対して効果を挙げ、且つ抑制を
行う量のポリペプチドの投薬、或いはその薬剤学的処方から成る。この使用法あ
るいは方法は、心血管の疾病、炎症、自己免疫疾病のうち、一つあるいは複数の
病気あるいは不調に対して施行されることが好ましい。
【0058】 ヘモスタシンは例えば、重度の静脈血栓、肺塞栓症、血管形成と動脈内膜切除
を伴う血栓症などの血栓症のうち、いずれかを病む患者について、損傷が起こす
活性化あるいは凝固を抑制するために使う事ができる。更にヘモスタシンは、補
体作用活性化と血液凝固の内因性経路の双方を抑制する能力を持っており、血液
透析、心肺バイパス、移植組織の反発、また敗血症、心筋梗塞、脳卒中、特に虚
血期間(心臓発作、脳卒中の後などに起きる)後の再灌流によって組織が損傷を
起こした場合の脳卒中、粥状動脈硬化、ショック、脈管炎、リューマチ性関節炎
、鎌状血球貧血あるいは血管浮腫などの症候群において、症状を緩和する事がで
きる。加えて、ヘモスタシンは、補体作用の活性化に伴う症状に使用できる。こ
の活性化の有無は、活性化した成分、及びその成分が体液及び/又はその病気組
織への沈着中にある自然の抑制剤と結びついた複合体の出現によって判断される
。病気組織の例としては、多様な自己免疫疾病(狼瘡関節炎など)、糸球体腎炎
、腎炎、腎障害、全身性硬化、べ−チェット症候群、大脳狼瘡、ギランバレ−症
候群、多様な硬化、重傷筋無力症、天疱瘡、水泡性類天疱瘡、光毒性反応、熱性
火傷、過敏症、喘息、皮膚反応、感染、炎症性腸疾患、甲状腺炎、不妊、アルツ
ハイマー病、発作性夜間ヘモグロビン尿病、溶血性貧血などがある。
【0059】 本発明のヘモスタシン或いはその処方は、再灌流に続く組織損傷を減少させる
ため、又は血液透析器或いは心肺バイパス装置の表面に起きる補体作用活性化を
防ぐため、付加的な抗凝固剤あるいは血栓溶解剤と結合させて処方される。更に
、ヘモスタシンは、移植反発を緩和するために、免疫反応抑制剤と結合させて、
ステロイド系あるいは非ステロイド系の抗炎症薬と共に使用される。
【0060】 「結合させて」という用語は、同時に或いは時を置いて、薬剤学的に活性を持
つ一つ又は複数の他成分を、ヘモスタシンと共に投与する事を指す。
【0061】 本発明によるポリペプチドの分離及び性格解明の過程は、それに伴う配列リス
トと共に、以下の例によってのみ示される。
【0062】 ここで、 S2314はH−D−Val−Ser−Arg−4−ニトロアニリド; S2266はH−D−Val−Leu−Arg−4−ニトロアニリド; S2302はH−D−Pro−Phe−Arg−4−ニトロアニリド; S2366はpyroGlu−Pro−Arg−4−ニトロアニリド; 及び S2238はH−D−Phe−pip−Arg−4−ニトロアニリド を表わす。
【0063】 実施例1 ヘメンタリア属のヒル抽出物による古典的な補体経路の抑制 ヒルの体内において古典的な補体経路抑制剤が発生することは、被膜攻撃複合
体の免疫学的検定によって証明できる。多様な種のヒルからの抽出物を、唾液複
合体あるいは個々の腺のいずれかを、CAE(英国バ−クシャ−、ワ−キンガム
市、タウトリ−・ロ−ド、チャ−ルズ・ハウス、ダイアソリン株式会社)希釈液
内で均質化する事で用意し、ディアソリンCAEテストで検出した。CAE希釈
液(0.5ml)と,抽出物(0.095ml)と、正常なヒトの血清(0.0
95ml)とを含んだサンプルを作り、うち0.15mlを、抗体コーティング
を施した窪みに入れた。37℃で1時間培養した後、サンプルを破棄し、窪みを
洗浄緩衝液で3回洗浄した。固定した被膜攻撃複合体を、ホ−スラディッシュペ
ルオキシダ−ゼ(0.15ml)と結合させた特異抗体により、37度で30分
培養して検査した。遊離抗体は、上記のように3回洗って除去し、結合した抗体
は、基質溶液を足した芳香族化合物(0.15ml)と、室温における30分間
の培養によって可視化した。この後、反応停止液で反応を停止させた。窪みの内
容物を清潔な微量定量プレートに移し、450nmで解読した。抗CAE単位の
数は、制御血清が窪みごとにCAE100単位を含み、抑制剤1単位が100%
の確率でCAE1単位を抑制するということを基にして計算された。抑制活動は
、ヘメンタリア・オフィシナリス種及びH.ギリア−ニ種双方のヒルの唾液複合
体内に明らかに見られ、唾液腺内で最も高い数値を示した(表1)。
【0064】
【表1】
【0065】 実施例2 ヘメンテリア属ヒルの抽出物による補体のC1s成分の抑制 補体のC1s成分の抑制剤の存在は、ヒル抽出物が持つ、酵素の発色検査を抑
制する能力によって実証される。ヘメンテリア・オフィシナリス種のヒル一体の
、前部腺、後部腺、吻を有する唾液複合物全体の抽出物を、リン酸塩緩衝を施し
た食塩水(0.45ml)内での均質化によって用意した。またヘメンテリア・
ギリア−ニ種のヒル一体の、前唾液腺からの抽出物を、リン酸塩緩衝を施した食
塩水(0.5ml)内での均質化によって用意した。双方の抽出物を、13、0
00rpmで3分間、遠心分離器にかけ、上澄みを検査に使用した。キュベット
内容物は、8 mMのS 2314(0.01ml)と,抽出物あるいはリン酸
塩緩衝を施した食塩水 (0.04ml)と,0.1Mのソジウムリン酸緩衝剤 pH7.3(0.14ml)とであった。。この中に0.025mg/mlの
C1s(カル・バイオケム社)(0.01ml)を加えて反応を起こさせ、その
際の吸収度の増加を、ベックマンDU650分光光度計内で、405nmにおい
てチェックした。
【0066】 表2は、酵素を水に置き換えた同様のキュベットでバックグラウンドを差し引
いた後の、酵素触媒反応率を示している。酵素を水に置き換えた際の反応率は、
各実験において、0.03乃至0.11mAbs/分を示した。表2は、ヘメン
テリア・オフィシナリス種、ヘメンテリア・ギリア−ニ種の双方のヒルからの抽
出物が持つ、C1sを抑制する能力を明らかにし、この酵素の抑制剤の存在を示
している。
【0067】
【表2】
【0068】 実施例3 H.ギリア−ニ種のヒルの活性分画による、古典的補体経路の抑制 ヘメンテリア・ギリア−ニ種のヒルは後唾液腺に豊富な補体抑制因子をもって
いるため、この実施例における材料に使われた。150の個体から取った腺を、
20mMのトリス塩酸 pH8.0(4ml)内で均質化し、遠心分離を行った
。ペレットをさらに2回、4mlの緩衝液とともに抽出し、上澄みを保存した。
上澄みを取り出し、それまでトリス塩酸 pH8.0内で平衡を保っていたQ−
セファロ−スの60 ×100mmのカラムに注いだ。蛋白を開始緩衝剤から溶
離し、トリスを含んだ1Mの食塩水に線状勾配によって移し、280nmにおけ
る吸収を検査した。CAEメソッドの検出(実施例1参照)に先立ち、すべての
活性分画を、2回の変化を起こす間、10 mMの塩酸pH7.0(20ボリュ
ーム)を通して透析し、次いで水(20ボリューム)で透析した。抑制活動は、
約0.75Mの食塩水において溶離された。
【0069】 さらに、それまで20mMのソジウムアセテ−トpH 5.0内で平衡を保っ
ていたCM−セファロ−スの50×100mmのカラムで、クロマトグラフィに
よる精製を行った。Q−セファロ−スから得られた活性分画を、20mMのソジ
ウムアセテ−ト pH 5.Oを通して透析し、カラムに戻した。次いで蛋白を
開始緩衝液から溶離し、同じ緩衝液を含んだ1Mの食塩水へと、線状勾配により
移した。CAEメソッドによる検出に先立って、活性分画を水で十分に透析した
。抑制活動は、約0.6Mの食塩水において溶離された。
【0070】 凍結乾燥の後、活性分画を水の中で再構築し、それまでリン酸緩衝液 pH7
.4のなかで平衡を保っていたス−パ−デクス75の16×600mmのカラム
に注いだ。CAEメソッドによる活性分画の直接検出により、0.52乃至0.
66ボリュームにおいて、抑制活動のピークが溶離された。活動分画は、減少条
件において、SDS PAGEとの相同性を示し、見掛け上の分子量は24.7
kDaであった。
【0071】 活性分画のサンプルを、それまで0.1%のv/vトリフルオロ酢酸の中で平
衡を保っていた、リバ−スフェ−ズのProRPC HPLC(アマ−シャム・
ファ−マシア・バイオテック社、英国)の5×10 mmのカラムに注いだ。次
いでサンプルを、線状勾配を用いて、当初の緩衝液から溶離し、0.1%のv/
vトリフルオロ酢酸中にある75%のv/vアセトニトリルへと移した。210
nmにおける吸収度を見て抽出度をチェックした。減少条件において、SDS
PAGEと相同である単独のピークが溶離され、これはCAEメソッドによって
溶離された補体の抑制活動を含んでいた。
【0072】 実施例4 部分的(N末端)アミノ酸配列 実施例3が説明する、ProPRC HPLCから取られ、ピークを含んだ分
画には、応用バイオシステム 473Aの自動シークエンサによる、N末端から
の単位値アミノ酸配列を示す蛋白(今後、「ヘモスタシン」と名付ける)が含ま
れている。最初の10のアミノ酸を定義した後、最初の29のアミノ酸配列が発
見された。
【0073】
【式4】 X−K−K−K−L−P−K−X´−Q−K−Q−E−D−C−G−S−W−
D−L−K−C−N−W−V−T−K−K−C−E− ここで、XとX´は、これ以前定義されたとおり、 それぞれ[SEQ ID Nos:14及び15]を表す。
【0074】 ProRPC HPLCから取られ、最高値を含む分画のLysCエンドプロ
テア−ゼによる消化、及びproRPC HPLCによる蛋白質分解の分画の精
製により、当ポリペプチドについて二つの内因性配列が定義された。
【0075】 実施例5に記載したように、この配列情報は、配列のための二本鎖DNA作成
ができるプライマ−のデザインを可能にした。
【0076】 実施例5 ヘメンテリア.ギリア−ニ属のヒルから取ったmRNA及び部分性cDNA配
列、遺伝子組み替えをしたDNAベクトルとプラスミド アンビオン・ミクロ(A)ピュアキット(米国テキサス州オースティン、ウッ
ドワード・ストリ−ト2130、アンビオン社)に説明されているグアンジュウ
ム・チオシアン酢酸溶液(8mm)内で、凍結した組織を溶かす事によって、ヘ
メンタリア・ギリア−ニ属のヒル20体から、mRNAを摘出した。ダウンス均
一化法に従い、希釈緩衝液(16mm)が加えられ、撹拌され、遠心分離器にか
けて(12000g,摂氏4度、15分間)上澄みをすくいとった。上澄みは室
温で60分間、オリゴdT(デオキシチミジン)及びレジン(20mg)と混ぜ
られ、遠心分離器にかけて(4000g、室温、3分間)収集された。オリゴd
Tのペレットはその後、多量の食塩と結合した緩衝液(1ml)の添加と、撹拌
と、遠心分離(4000g、室温、3分間)との3サイクルで処理された。最終
的なペレットを、撹拌カラムに加えられた洗浄用緩衝液(0.5mls)に再懸
濁させ、遠心分離器にかけた(5000g、室温、20秒間)。カラムは更に3
回、同じように洗浄緩衝液(5mls)の添加と遠心分離によって洗浄された。
結合したポリA + RNA を、アンモニウム・アセテート(20μl)、グ
リコーゲン(1μl)エタノール(550μl)の存在下で、予熱された(65
℃)抽出緩衝剤(100μl)の添加と、遠心分離と、沈積とによって収集し、
−20℃で保存した。
【0077】 上記のように分離したmRNAの半量を使い、逆転写によって相補性のDNA
鎖を構成した。エタノール標品(400μl)を遠心分離器に掛け、ペレットを
蒸留水(8μl)内で溶解させた。mRNA(7μl)と,dNTPs混合物(
ベイリンガ−・マンハイム社)(各2.5mM)(4μl)と,ランダム六量体
プライマ−(2μl)と,蒸留水(3μl)、逆転写反応生成物(RT−PCR
)とを有するアンビオン・レトロスクリプト・キットを使用して、逆転写反応生
成物(RT−PCR)を組み立てた。この溶液を、85℃において3分間培養し
、PT−PCR 緩衝剤(10x 凝縮状態で2μl)と、胎盤性RNAase 抑制剤(1μl)と,M−MLV逆転写酵素(1μl)とを、氷上で添加した
。反応生成物を42℃において80分間反応させ、92℃で10分間培養して非
活性化した。反応生成物は−20℃で保管された。
【0078】 PT−PCRを使って、配列を作る二本鎖cDNAの生成した。上で用意され
た第一鎖cDNA、及び実施例4に示された既知のアミノ酸配列に相当し、記号
をA、Bと縮小された二つのプライマ−を使い、反応生成物を組み立てた (ア
ンビオン・レトロスクリプト・キット使用)。使われた物は、上記の逆転写酵素
反応生成物(5μl)と,反応緩衝剤(10× 凝縮状態で5μl)と,dNT
Ps混合物(各2.5mM)(2.5μl)と,5μM プライマ−A(2.5
μl)と,5μMプライマ−B(2。5μl)と、ス−パ−Taq+ 2単位(ア
ンビオン)(0.5μl)と、蒸留水(22μl)とである。反応生成物混合物
を94℃で2分間変性させ、テクネ・ジニアスDNAサ−マルサイクラ−内で、
94℃で30秒と、45℃で60秒と、72℃で90秒とを1サイクルと設定し
て、30サイクル循環させた。最終的な培養は72℃で10分間行われた。結果
としてできたPCRサンプルは、特異性を増加させるため、実施例4に説明され
たアミノ酸配列に基く別のプライマ−類を使用したPCRに、更に一過程掛けら
れた。この反応生成物混合物は、上記PCR反応生成物(5μl)と,Taq緩
衝剤(英国ペイズリ−市、インチナン・ビジネス・パ−ク、ライフ・テクノロジ
ーズ社)(10×凝縮状態で5μ)と、dNTPsミックス(各2.5mM)(
2.5μl)と,プライマ−C(5μl)(2.5μl)と,プライマ−D(5
μl)(2.5μl)と,Taq(ライフ・テクノロジーズ社)(1U)(0.
25μl)と,蒸留水(34.75μl)とから成る。この反応生成物混合物を
、94℃で2分間間変性させ、さらにテクネ・ジニアスDNAサ−マルサイクラ
−内で、94℃で30秒間、50℃で30秒間、72℃で90秒間を1サイクル
と設定して、30サイクル循環させた。最終の培養は72℃で10分間、行われ
た。
【0079】 1%のアガロ−ス・ゲルの電気泳動移動度を可視化した際、およそ250の塩
基対からなる単独のDNA帯を、PCR反応生成物の中に確認した。このDNA
断片を、プロメガ・ウィザ−ド・プレップ・カラムで精製し、プラスミド・ベク
トルpCR2.1(インヴィトロゲンTAクロ−ニング・キット)に結合させた
。結果としてできた遺伝子組み替えプラスミドは、強力な大腸菌(INVαF´
)と、遺伝子組み替え群生クロ−ンと、生成されたプラスミドDNAとに導入さ
れた。プラスミドはABIシ−ケンサ上に配列され、有効なアミノ酸配列に対応
するcDNA配列が[SEQ ID No:6]と確認された。
【0080】 実施例6 完全cDNA配列 実施例5で分離されたmRNAに残りの半分を使い、新しく1処理単位のcD
NAを用意し、cDNA末端速成増幅剤(RACE)を使って、配列全体から5
´末端と3´末端を次のように分離した。すなわち、mRNA(400μl)の
エタノール溶液を遠心分離器に掛け、結果として出たペレットを、蒸留水(4μ
l)内で溶解した。逆転写反応生成物は、クロ−ンテク・cDNA増幅キット(
英国ベイシングスト−ク市、ウェイドロ−ド、クロ−ンテク・ラボラトリ−ズ英
国社)の,mRNA(4μl)とオリゴdTプライマ−(1μl)を使って、組
み立てられた。この溶液を、70℃で2分間培養し、続いて第1鎖緩衝剤(10
×凝縮状態で2μ)と、dNTPs混合物(各10mM)(1μl)と,AMV
逆転社酵素(20U)(1μl)と,蒸留水(1μl)とを氷上で添加した。反
応生成物は42℃で60分間、反応させた。次いで、第一鎖反応生成物(10μ
l)と,蒸留水(48.4μl)と、第二鎖緩衝剤(5×凝縮状態で16μl)
と、dNTPs混合物(各10mM)(1.6μl)と、20×第2鎖酵素カク
テル(4μl)とを氷上で添加した。この混合物を16℃で90分間培養した。
続いて、T4DNAポリメラ−ゼ(2μl)を加え、16℃でさらに45分間培
養を続けた。10mMのEDTAによって反応を停止させ、フェノール/クロロ
フォルムによって純粋なDNAを抽出し、それをエタノールで沈殿させた。ペレ
ットは蒸留水(10μl)内で溶解した。
【0081】 分離を促進するため、二本鎖のcDNA(5μl)と,5×結紮緩衝剤(2μ
l),マラソンアダプタ−配列(10μM)(2μl)と,T4リガ−ゼ(1U
)(Iμl)とを16℃で14時間培養する方法で、マラソンアダプタ配列を、
二本鎖cDNAの端に結び付け、その後、70℃で5分間、転写を終了させた。
次いで、トリシンEDTA緩衝剤(10mMのトリシン−KOH pH8.5,
0.1mMのEDTA)(240μl)を添加した。
【0082】 実施例5で生成された配列に基き、特定のプライマ−類(プライマ−EとF)
をデザインした。配列全体から5´末端と3´末端を分離するために、RACE
を使用した。ここでデザインされた培養剤は、10×PCR反応生成物緩衝剤(
5μl)と、dNTP混合物(10mM))(1ml)と,50mMのMgCl (1.5μl)と,Taq(2U)(0.5μl)と,蒸留水(35μl)と
である。5´末端のためにはcDNA(5μl)と,AP1プライマ−(コンテ
ック社)(1μl)と、10μMのプライマ−E[AGTGTTGCAAGTA
CAGAA](1μl)とをデザインした。また3´末端のために、cDNA(
5μl)と,APIプライマ−(1μl)と、遺伝特定プライマ−F[AAGA
AATGCGAATGCAGG](10μM)とをデザインした。反応生成物混
合物を、94℃で2分間変性させ、テクノジニアスDNAサ−マルサクラ−で、
94℃で30秒、45℃で60秒、72℃で90秒を1サイクルとして30サイ
クル循環させ、最終培養を72℃で10分間行った。
【0083】 DNAc断片は実施例5で説明したように精製され、配列された。この際、実
施例4に定義されたアミノ酸配列に相当する配列が定義された。この結果、ヘモ
スタシンを記号化するヌクレオチド配列がさらに2つ、解明された。完全なDN
A配列[SEQ ID No:4]と、変異体DNA配列[SEQ ID No
:5]である。このDNAから、3つのヘモスタシン変異体[SEQ ID N
o:3,7,8]の完全なアミノ酸配列が推定された。移動後の修飾は考えず、
アミノ酸配列に基いて計算された分子量は、およそ14、200Daであった。
ヌクレオチド配列[SEQ ID Nos:5,6]はどちらも5´末端に、リ
ーダーアミノ酸配列[MSFKIVLLLFLVVCVVASLA]を備えてい
る。これは抽出された自然の蛋白のN末端には付着しない。
【0084】 実施例7 ヘモスタシン1によるXII因子活性化の抑制XII因子活性化についてのヘ
モスタシン1の効果(実施例3、4を参照)を、色素による検査によって調べた
。キュベットに、アセトン0.33ボリュームを使ったヒトの血漿の処理及び1
0分間の培養によって用意されたアセトン処理の血漿の上澄み(0.025ml
)と、3.36g/lEDTA pH7.9を含んだ50mMのトリス塩酸緩衝
液と、10μMのダイズトリプシン抑制剤(0.04ml)と、抑制剤サンプル
あるいはリン酸緩衝をした食塩水(0.1ml)と、40μg/mlのデキスト
ラン硫酸塩(0.1ml)とを用意した。以上の物を、20℃で10分間培養し
、0.87mMのS2302(クアドラテク社)添加をした後、405nmで吸
収率変化を計測したところ、βXIIa因子が、検出された。ヘモスタシン1は
、XII因子の活性化を抑制するが、その程度は濃度によって異なる。デキスト
ラン硫酸塩の濃度を変える事により、およその競合的反応速度が明らかになり、
Ki値が0.31μg/mlまで計算された。
【0085】 実施例8 活性化された部分的トロンボプラスチン検出−ヘモスタシン1 ヘモスタシン1の効果が、血漿凝固に基く従来の方法によって検査された。ま
ず、ヘモスタシン濃度が0.02乃至1.23μMの範囲であるか、あるいはそ
れと等量の緩衝制御液を有するヒトの血漿のサンプルが作られた。このサンプル
について、組織トロンボプラスチンによる活性化が行われる際に凝固発生に掛か
る時間(1段プロトロンビン時間)、トロンビンによる活性化の際の同時間(ト
ロンビン時間)、トロンボシル(オ−ソ・ディアグノクティックス、アマ−シャ
ム、バックス)による活性化の際の同時間(活性トロンボプラスチン時間)が、
シンタックスCA5000自動凝固計によって計測された。ヘモスタシン1によ
り、活性化された部分的トロンボプラスチン時間が延長された。3.8μl/m
l濃度は、活性化トロンボプラスチン時間を、50%延長した。XII因子に関
するヘモスタシン効果は、血漿の凝固を抑制するその能力に反映されていた。
【0086】 実施例9 CAE検査におけるヘモスタシン1の容量反応効果 実施例3のように用意されたヘモスタシン1のIC50を、実施例1に説明し
たように、CAE検査で調べた。検査中、ヘモスタシンの濃度を変えると、効果
は0.241μg/mlのIC50で容量反応的であった。
【0087】 実施例10 古典的なCH50検査−ヘモスタシン1 古典的な補体経路は、抑制剤溶血検査によってを示すことができる。この検査
において抑制剤は、抗体で被膜した赤血球を溶解させる補体能力を抑制する。溶
解は、405nmにおいてリリースされたヘモグロビンを計測する事で数量化さ
れる。実施例3において用意されたヘモスタシン1のCH50を、標準的な溶血
(CH50)検査において検査した。トリエタノ−ルアミン緩衝食塩水(TBS
−G)(128.3mMの食塩と、17.7mMの塩酸と、20.6mMのトリ
エタノ−ルアミンと、0.5mMの塩化マグネシウムと、0.15mMの塩化カ
ルシウムと、0.05%(w/v)のゼラチン。pH 7.35)の中で、20
00rpmで10分間の遠心分離作用と再懸濁により、ヒツジの赤血球を3回洗
浄した。TBS−G(4ml)の中で1:200に希釈したヘモリシン(ハ−ラ
ン・セララブ社)を、赤血球(4ml,TBS−G内で1:4に希釈)に加え、
まず37℃で30分、次いで0℃でさらに30分、定期的に撹拌しながら培養し
た。その結果、赤血球は抗体で被膜された。この赤血球を、TBS−Gのなかで
2回洗浄し、2.5%(w/v)のグルコースと0.1%のソジウムアジドとを
補充したTBS−G内で再懸濁させ、さらにTBS−Gで希釈した結果、赤血球
は405nmで完全に溶けて吸収性を示すようになった。
【0088】 この検査においては、微量定量プレートの窪みに、TBS−G(0.2ml)
或いは抗体で覆われた赤血球を加えた水(0.05ml)を入れ、それぞれ溶血
度が0%乃至100%の場合における吸収度を示した。試験用の窪みに、TBS
−G(0.1ml)、ヘモスタシン、リン酸塩緩衝血清(PBS)(0.05m
l),TBS−G中で希釈されて75%の溶血(0.05ml)を示すヒト血清
(補体)、赤血球(0.05ml)を入れた。このプレートに蓋をし、37℃で
1時間培養し、1000rpmで3分間遠心分離した。上澄み(0.2ml)を
平たい窪みを持つ微量定量プレートに移し、405nmで吸収度を読み取った。
溶解率は、PBS(表3)と比較された。検査中、ヘモスタシンの濃度を変える
事によって、効果が0.019μg/mlのIC50に容量反応を示した。
【0089】
【表3】
【0090】 実施例11 補体作用の副経路 − ヘモスタシン1による無抑制 補体作用は、古典的な経路の他にも、カルシウムイオンのキレ−ト化とマグネ
シウムイオンの提供による副経路で行う事ができる[サ−バスG,ウォルマ−J
,デュカトウJ,イムノル メス、140:93−100(1991)]。ウサ
ギの赤血球を、10mMのEGTAと7mMの塩化マグネシウムpH7.2(す
なわちVCM−MEG)を含んだゼラチン状動脈緩衝液内で、2000rpmで
10分間の遠心分離と再懸濁によって4回洗浄した。微量定量プレートの窪みに
、VCM−MEG(0.15ml)と,テストサンプル(0.075ml)と、
VCM−MEGで1:4に希釈したヒトの血漿と、1% v/v の洗浄ずみの
赤血球(0.075ml)とを入れた。プレートに蓋をして37℃で45分間培
養し、その後、0.2MのEDTA(0.0225ml)の添加と、1000r
pmでの3分間の遠心分離と、新しい、平底の微量定量プレートへの上澄み(0
.1ml)の移動とを行い、405nmで吸収度を読み取った。溶血率を、PB
S緩衝液の対照と、血漿を除いたサンプル(0%溶血)と、水(0.015ml
)をVCM−MEG緩衝剤(100%溶血)に代えた例とに比較した。20μg
/mlまで、ヘモスタシン1によって副経路が大きく抑制されている例は見られ
なかった。
【0091】 実施例12 補体C1sのためのヘモスタシンの選択 多様なセリン・プロテア−ゼのためのヘモスタイン1の選択を、色素を使った
基質検査の中で行った。この検査においては、公表されたKmか、それに近い濃
度を持つ市販の基質を使った。多様な濃度のヘモスタシン1を入れたキュベット
において、4つのニトロアニリドの基質からのリリースを405nmで行い、酵
素率グラフを分光光度計でチェックした。組織カリクレインは、パデュティン(
ドイツ、リバ−ク−セン市、バイエルAG社)であり、血漿カリクレインはクア
ドラテク社(英国、サリ−州、エプソン)の製品であった。 βXIIa因子は、正常なヒトの血漿から、0.33ボリュームのアセトンによ
る血漿処理、次いで遠心分離によって、活性化された。アセトン処理をした血漿
(0.025ml),3.36g/l EDTA pH(0.075ml)を含
む50mMのトリス塩酸、リン酸塩緩衝食塩水(0.1ml),10μMのダイ
ズトリプシン抑制剤(シグマ社)(0.04ml)及び40μg/mlデクスト
ラン硫酸塩(0.1ml)を10分間、37℃で培養し、次いでヘモスタシン1
或いはその担体であるリン酸塩処理をした食塩水(0.1ml)のいずれかの存
在下で、22mMのトリス塩酸pH7.9(0.46ml)内の塩基S2302
を、0.87mM,加えた。
【0092】 XIa因子を、同様に、正常なヒトの血漿から活性化し、2.5μl/mlの
トウモロコシトリプシン抑制剤(英国バックス市、ジェランズクロス、ロ−・リ
エージェント社)の存在下で、S2366を使った検査を行い、βXII因子に
よる基質排除を抑制した。
【0093】 ヒトのトロンビンをNIBS社(英国ポッタ−ズ・バ−、ブランシュ・レ−ン
)から購入した。その酵素、C1r(シグマ社)、Cls(カル・バイオケム社
)を37℃で1時間培養し、次いでその活性化を許す使用をした。補体因子Dは
、シグマ・ケミカル社から購入した。 表4は、ヘモスタイン1は、以上の酵素すべてのCls補体因子を抑制するにと
どまり、他のものについては7.4g/lまで効果を示さない事を示している。
【0094】
【表4】
【0095】 実施例13 ヘモスタイン1によるXI因子活性の抑制 XI因子の活性はαXIIa因子の生成によって決まるため、その活性化もま
た、ヘモスタシンで抑制される事が予想される。血漿は、アセトン処理をした血
漿(0.025ml)と,3.36g/l EDTA pH7.9(0.075
ml)を含む50mMのトリス塩酸と,10μMのダイズトリプシン抑制剤(0
.04ml)と,20℃で10分間培養された抑制剤サンプルあるいはリン酸塩
緩衝した食塩水(0.1ml)を入れたガラス製キュベット内における、多様な
濃度の存在下或いは不在下で活性化された。A 0.3mlサンプルを、50m
Mのトリス塩酸pH 7.9(0.26ml)と,50μg/mlトウモロコシ
トリプシン抑制剤(0.04ml)と,4mMのs2366(0.2ml)とを
入れたキュベット内での撹拌によって、XI因子aの活性化について検査した。
XI因子のガラスによる活性化は、7.4μg/mlのIC50によって抑制さ
れた。
【0096】
【配列表】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年1月27日(2000.1.27)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 9/00 A61P 37/02 4H045 9/10 43/00 29/00 C07K 14/815 37/02 C12N 1/21 43/00 C12P 21/02 C C07K 14/815 A61K 35/62 C12N 1/21 C12N 15/00 ZNAA C12P 21/02 A61K 37/02 // A61K 35/62 37/64 (72)発明者 フィニー,サラ イギリス国 ミッド グラモルガン シー エフ32 9ディーユー ブリジェンド ト ンドゥ グラン−ワイ−ナント 122 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA19 CA04 EA04 GA11 HA03 HA17 4B064 AG21 CA19 CC24 DA01 4B065 AA90Y AB01 AC14 BA02 CA24 CA44 4C084 AA13 BA02 BA07 BA22 BA23 CA51 CA53 DC32 DC41 NA14 ZA022 ZA152 ZA162 ZA362 ZA402 ZA512 ZA542 ZA552 ZA662 ZA812 ZA842 ZA892 ZA942 ZA962 ZB072 ZB082 ZB112 ZB132 ZB152 ZB322 ZB352 ZC062 ZC542 4C087 AA01 AA02 BB12 NA14 ZA02 ZA15 ZA16 ZA36 ZA40 ZA51 ZA54 ZA55 ZA66 ZA81 ZA84 ZA89 ZA94 ZA96 ZB07 ZB08 ZB11 ZB13 ZB15 ZB32 ZB35 ZC06 ZC54 4H045 AA10 AA20 AA30 BA10 CA50 DA56 EA20 EA24 FA72 FA73 FA74

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘメンテリア属のヒルから抽出され、CLエステラ−ゼ及び
    /又は第XII因子活性化の抑制に適したポリペプチド。
  2. 【請求項2】 N末端に[SEQ ID No:1]を有する請求項1記載
    のポリペプチド。或いは実質的にそれと相同或いは相似であるポリペプチド、ま
    たはこれらのいずれかの派生物、生物的前駆物質、塩類。
  3. 【請求項3】 SDS PAGE上に、20から25 kDa の間の分子
    量と一致する電気泳動移動度を有する、請求項2記載のポリペプチド。
  4. 【請求項4】 [SEQ ID Nos:2 或いは11乃至15]のいず
    れかを有する請求項2記載のポリポプチド。
  5. 【請求項5】 [SEQ ID Nos:3,7,8]のいずれかを有する
    請求項3記載のポリペプチド。
  6. 【請求項6】 N末端に端を切った形態の[SEQ ID No:1]を有
    する請求項1記載のポリペプチド。
  7. 【請求項7】 例えば[SEQ ID No:13]を有するポリペプチド
    など、C末端に端を切った形態の[SEQ ID No.3,7,8]を有する
    請求項1記載のポリペプチド。
  8. 【請求項8】 ヘメンテリア・ギリア−ニ種、あるいはヘメンテリア・オフ
    ィシナリス種のヒルから抽出される、前記請求項のいずれかに記載のポリペプチ
    ド。
  9. 【請求項9】 分離、精製、あるいは遺伝子組み替えをされた、前記請求項
    のいずれかに記載のポリペプチド。
  10. 【請求項10】 a)請求項1から9のいずれかで定義されたポリペプチド
    を記号化する配列、 (b)より厳しい条件下で、配列(a)と実質的に相同であるか、あるいはそ
    れとの間に雑種を成す配列、 (c)遺伝記号の変異がない場合に、配列(a)(b)と実質的に相同である
    か、それと雑種を形成する配列、及び (d)(a)(b)(c)の配列のいずれかに特有のオリゴヌクレオチド、 を含む核酸配列。
  11. 【請求項11】 DNA配列を含む、請求項10に記載の核酸配列。
  12. 【請求項12】 [SEQ ID No.4]を有する請求項10或いは請
    求項11に記載の核酸配列。
  13. 【請求項13】 [SEQ ID Nos.5或いは6]のいずれかを有す
    る請求項10或いは請求項11に記載の核酸配列。
  14. 【請求項14】 分離、精製、あるいは遺伝子組み替えをした、請求項10
    から13のいずれかに記載の核酸配列。
  15. 【請求項15】 核酸配列を有する、請求項10乃至14のいずれかの遺伝
    子組み替え構造。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の構造を有するベクトル。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載のベクトルによって形質変換され、或い
    は核酸細胞に感染を受けた宿主。
  18. 【請求項18】 請求項10乃至14のいずれかに記載された核酸配列を組
    み込んだ細胞、プラスミド、ウイルス、生組織、その他の担体。
  19. 【請求項19】 請求項1乃至9のいずれかに記載のポリポプチド、あるい
    は請求項10乃至18のいずれかに記載の核酸配列の、遺伝子治療を含む医学的
    使用法。
  20. 【請求項20】 請求項1乃至9のいずれかに記載のポリポプチドの、薬剤
    学的処方における使用法。
  21. 【請求項21】 請求項1乃至9のいずれかに記載のポリペプチドを有する
    薬剤学的薬処方、及び薬剤学的に受け入れられるそのキャリア。
  22. 【請求項22】 静脈内など非経口的使用、経口的使用、或いは局所的使用
    における、請求項21に記載された処方。
  23. 【請求項23】 C1エステラ−ゼ開始及び/又はXII因子の活性化に関
    連する病状或いは不調の治療或いは予防における、請求項1から9に記載された
    ポリペプチドの使用法、あるいはその処方、あるいはその核酸配列記号。
  24. 【請求項24】 C1エストラ−ゼの開始及び/又はXII因子の活性化に
    関連する病状或いは不調の治療或いは予防のための方法であって、請求項1乃至
    9のいずれかに記載の効力ある抑制剤、あるいはその処方が必要な際の、患者へ
    の投与方法を含む方法。
  25. 【請求項25】 ポリポプチドが患者の細胞内への発現によって投与される
    、請求項24に記載の方法であって、この細胞が、請求項10乃至14のいずれ
    かに記載の核酸配列を組み込んでいる方法。
  26. 【請求項26】 請求項19、20、23乃至25のいずれかに記載の使用
    方法であって、病状或いは不調が心血管病、炎症、自己免疫症状の一つ或いは複
    数を含む方法。
  27. 【請求項27】 請求項26に記載の使用方法であって、病状或いは不調が
    、重度の静脈血栓、肺塞栓症、血管形成と動脈内膜切除に関係する血栓症、血液
    透析、心肺バイパス、移植器官あるいは組織の反発、敗血症、心筋梗塞、卒中、
    虚血期後の再灌流による組織の損傷、ショック、脈管炎、リューマチ性関節炎、
    鎌状血球貧血、血管浮腫、狼瘡関節炎などの自己免疫性疾病、糸球体腎炎、腎炎
    、腎障害、全身硬化、べ−チェット症候群、大脳狼瘡、ギランバレ−症候群、多
    種の硬化、重症筋無力症、天疱瘡、水泡性天疱瘡、光毒性反応、熱性火傷、過敏
    症、喘息、皮膚反応、感染、炎症性腸疾病、甲状腺障害、不妊、アルツハイマー
    病、発作性夜間ヘモグロビン尿症、溶血性貧血のうち一つ或いは複数である使用
    方法。
  28. 【請求項28】 請求項1から9のいずれかに記載されたポリピプチドの準
    備方法であって、 (a)ヘメンテリア属のヒルからの組織或いは抽出物の分離及び/又は精製、或
    いは (b)ポリペプチドを記号化する核酸配列の発現及び結果として生まれるポリポ
    プチドの任意による分離及び/又は精製、 を含む方法。
  29. 【請求項29】 これまで説明されたものと実質を同じくし、特に実施例に
    関わるポリペプチド、核酸配列、処方、組み入れ、方法或いは使用法。
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