JP2002508185A - ユビキチン様複合タンパク質 - Google Patents

ユビキチン様複合タンパク質

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シャー、パルビ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ヒトユビキチン様複合タンパク質(UBCLE)及びUBCLEを同定かつコードするポリヌクレオチドを提供する。また本発明は発現ベクタ、宿主細胞、抗体、アゴニスト及びアンタゴニストも提供する。また本発明は、UBCLEの発現に関連する障害を治療或いは予防するための方法も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 技術分野 本発明は、ユビキチン様複合タンパク質の核酸配列及びアミノ酸配列に関し、
癌、発生障害、免疫障害及び神経障害の診断、治療及び予防におけるこれらの配
列の使用法に関する。
【0002】 背景技術 ユビキチン複合系(UCS)は、真核細胞及びいくつかの細菌細胞内の細胞タ
ンパク質の分解において主な役割を果たす。UCSは異常なタンパク質の排除を
媒介し、遺伝子転写及び細胞サイクル進行を制御する他の重要な調節タンパク質
の半減期を調節する。UCSは、有糸分裂サイクリックキナーゼ、腫瘍性タンパ
ク質、癌抑制遺伝子、ウイルスタンパク質、転写制御因子及びシグナル伝達に関
連する受容体を分解することが報告されている(Verma, R.等(1997) Science 278
:455-460; Ciechanover, A. (1994)Cell 79:13-21)。
【0003】 いくつかのステップが、ユビキチン(Ub)接合及びタンパク質分解に関連し
ている(Jentsch, S. (1992) Annu. Rev. Genet. 26:179-207)。第一に、Ubは 小さな耐熱性のタンパク質であり、ユビキチン活性化酵素(E1)により活性化
される。このATP依存活性化は、E1のシステイン残基のチオール基に対する
UbのC末端の結合に関連する。その後活性化されたUbは、いくつかのUb接
合酵素(E2)の1つに伝達される。各E2は識別サブユニットを有し、そのサ
ブユニットが、特定の分解信号を搬送するタンパク質と相互作用することができ
る。E2は、C末端グリシンを介してUb分子を標的タンパク質の内部リジンに
結合する。種々のユビキチン依存タンパク質分解性経路は構造的に類似であるが
、個別のE2を用いており、ある場合には、ある基質の識別のためにE2ととと
もに作用するために、ユビキチンリガーゼ或いはE3として知られる補助因子が
必要とされる(Jensen, J.P.等(1995) J. Biol. Chem. 270:30408-30414)。その 後識別され、プロテアソームにより分解される標的タンパク質にユビキチン結合
するために、2つ以上のユビキチン分子が必要とされることもある。分解後、U
bは解放されて、再利用される。
【0004】 活性化前に、通常ユビキチンは、N末端ユビキチン及びC末端伸長タンパク質
(CEP)からなる融合タンパク質として、或いはUb単量体が頭−尾付着した
ポリユビキチンとして発現される。CEPは種々の調節タンパク質の特性を有す
る。大部分は非常に基本的であり、30%までのリジン及びアルギニン残基を含
み、核酸結合ドメインを有する(Monia, B.P.等(1989) J. Biol. Chem. 264:4093
-4103)。融合タンパク質は、セルの翻訳及びタンパク質分解活性の同時制御、及
び特異な細胞部位への不活性の酵素の局在化を媒介するように現れる重要な中間
体である。一旦送達されれば、C末端加水分解酵素が融合タンパク質を切断し、
機能的なUbを解放する(Monia等、前掲)。
【0005】 E2はいくつかのUCS経路の基質特異性にために重要である。全てのE2は
、約16kDの保存されたユビキチン接合(UBC)ドメインを有し、少なくと
も互いに35%同一性を有し、ユビキチン酵素チオールエステル形成のために必
要な中央に位置するシステイン残基を含んでいる(Jentsch、前掲)。高いレベル で保存された、プロリンが豊富なエレメントが、活動的なシステイン残基に対す
るN末端に配置される。この保存ドメインの構造的な変異の外側を用いて、E2
酵素をクラスに分離する。クラス1(E2−1)のE2は、保存UBCドメイン
からなり、酵母E2−1及びUBC4、5並びに7を含む。これらのE2は、そ
の活性化を実行するためにE3を必要とするものと考えられる(Jentsch、前掲) 。UBC7は、基質としてユビキチンを識別し、in vitroでポリユビキチン鎖を
形成することがわかっている(van Nocker, S.等(1996) J. Biol. Chem.271:1215
0-58)。クラス2(E2−2)のE2は、基質特異性及び細胞局在化に寄与する 種々の無関係なC末端伸長部を有する。酵母E2−2酵素、UBC2及びUBC
3は、ヒストンのような基本的な基質との相互作用を促進する強い酸性のC末端
伸長部を有する。酵母UBC6は、小胞体にタンパク質を局在させる疎水性のシ
グナル−アンカー配列を有する。
【0006】 UCSの異常な活性化はいくつかの疾患及び障害に関係する。これらは例えば
、悪液質(Llovera, M.等(1995) Int. J. Cancer 61:138-141)、癌抑制タンパク 質、p53の分解(Ciechanover、前掲)、及びアルツハイマ疾患において見られ るような神経変性(Gregori, L.等(1994)Blochem. Biophys. Res. Commun. 203:
1731-1738).を含む。ユビキチン接合は抗原提示における律速段階であるため、 ユビキチン分解経路は免疫反応においても重要な役割を果たすようになる(Grant
E.P.等(1995) J. Immunol. 155:3750-3758)。
【0007】 新規のユビキチン複合様タンパク質及びそれをコードするポリヌクレオチドの
発見は、癌、発生障害、免疫障害及び神経障害の診断、治療及び予防において有
用な新規の組成物を提供することができ、当分野における必要性を満足するもの
である。
【0008】 発明の概要 本発明は、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列或いはSEQ ID NO:1
のフラグメントを含む、実質的に精製されたポリペプチド、ユビキチン様複合タ
ンパク質(UBCLE)を特徴とする。
【0009】 さらに本発明は、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列或いはSEQ ID N
O:1のフラグメントに少なくとも90%のアミノ酸同一性を有するUBCLE
の実質的に精製された変異体を提供する。また本発明は、SEQ ID NO:1
のアミノ酸配列或いはSEQ ID NO:1のフラグメントを含むポリペプチド
をコードする単離され、精製されたポリヌクレオチド配列も提供する。また本発
明は、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列或いはSEQ ID NO:1のフラ
グメントを含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列に少なくとも9
0%ポリヌクレオチド同一性を有する単離され、精製されたポリヌクレオチド変
異配列も提供する。
【0010】 さらに本発明は、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列或いはSEQ ID N
O:1のフラグメントを含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を
含む組成物を提供する。さらに本発明は、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列
或いはSEQ ID NO:1のフラグメントを含むポリペプチドをコードするポ
リヌクレオチド配列に厳密性条件下でハイブリダイズする単離され、精製された
ポリヌクレオチド配列と、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列或いはSEQ ID NO:1のフラグメントを含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチ ド配列に相補的な単離され、精製されたポリヌクレオチド配列とを提供する。
【0011】 また本発明は、SEQ ID NO:2或いはSEQ ID NO:2のフラグメ
ントを含む単離され、精製されたポリヌクレオチド配列と、SEQ ID NO:
2或いはSEQ ID NO:2のフラグメントを含むポリヌクレオチド配列に少
なくとも90%ポリヌクレオチド同一性を有する単離され,精製されたポリヌク
レオチド変異配列とを提供する。また本発明は、SEQ ID NO:2或いはS
EQ ID NO:2のフラグメントを含むポリヌクレオチド配列に相補的な単離
され、精製されたポリヌクレオチド配列を提供する。
【0012】 さらに本発明は、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列或いはSEQ ID N
O:1のフラグメントを含むポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列の
少なくともフラグメントを含む発現ベクタを提供する。別の態様では、その発現
ベクタは宿主細胞内に含まれる。
【0013】 また本発明はSEQ ID NO:1のアミノ酸配列或いはSEQ ID NO:
1のフラグメントを含むポリペプチドを生成するための方法であって、(a)ポ
リペプチドの発現に適した条件下でUBCLEをコードするポリヌクレオチド配
列の少なくともフラグメントを含む発現ベクタを含む宿主細胞を培養する過程と
、(b)その宿主細胞培養株からポリペプチドを回収する過程とを有する方法を
提供する。
【0014】 また本発明は、適当な医薬品担体とともにSEQ ID NO:1のアミノ酸配
列或いはSEQ ID NO:1のフラグメントを有する実質的に精製されたUB
CLEを含む医薬品組成物を提供する。
【0015】 さらに本発明は、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列或いはSEQ ID N
O:1のフラグメントを含むポリペプチドに結合する精製された抗体と、そのポ
リペプチドの精製されたアゴニスト及び精製されたアンタゴニストも提供する。
【0016】 また本発明は、UBCLEのアンタゴニストの有効量を治療を要する被検者に
投与する過程を含む癌を治療或いは予防するための方法も提供する。
【0017】 また本発明は、UBCLEのアンタゴニストの有効量を治療を要する被検者に
投与する過程を含む発生障害を治療或いは予防するための方法も提供する。
【0018】 また本発明は、UBCLEのアンタゴニストの有効量を治療を要する被検者に
投与する過程を含む免疫障害を治療或いは予防するための方法も提供する。
【0019】 また本発明は、UBCLEのアンタゴニストの有効量を治療を要する被検者に
投与する過程を含む神経障害を治療或いは予防するための方法も提供する。
【0020】 また本発明は、核酸を含む生物学的サンプルのUBCLEをコードするポリヌ
クレオチドを検出するための方法であって、(a)SEQ ID NO:1のアミ
ノ酸配列或いはSEQ ID NO:1のフラグメントを含むポリペプチドをコー
ドするポリヌクレオチド配列をその生物学的サンプルの核酸の少なくとも1つに
ハイブリダイズさせ、ハイブリダイゼーション複合体を形成する過程と、(b)
そのハイブリダイゼーション複合体を検出する過程とを有し、そのハイブリダイ
ゼーション複合体の存在が生物学的サンプルのUBCLEをコードするポリヌク
レオチドの存在を相関をなすことを特徴とする方法を提供する。一態様では、生
物学的サンプルの核酸は、ハイブリダイズする過程の前にポリメラーゼ連鎖反応
により増幅される。
【0021】 発明を実施するための形態 本タンパク質、ヌクレオチド配列及び方法を記載する前に、本発明は記載され
る特定の方法、プロトコル、細胞株、ベクタ並びに薬剤に限定されず、変更され
る場合もあることを理解されたい。また本明細書で用いられる専門用語は、特定
の実施例を記載することのみを目的としており、本発明の範囲を制限することを
意図するわけではなく、本発明は添付の請求の範囲によってのみ限定されること
を理解されたい。
【0022】 本明細書で用いられるように、添付の請求の範囲では、単数形の冠詞並びに「
その(前記)」は、文脈において異なるように明確に規定されない限り、複数の
指示物を含むことに注意されたい。従って例えば、「ある宿主細胞」が示すもの
は、複数のそのような宿主細胞を含んでおり、「その抗体」は当業者には既知の
1つ或いはそれ以上の抗体及びその等価物を示しており、他も同様である。
【0023】 異なるように規定されなければ、本明細書で用いられる科学技術用語は、本発
明が属する分野の当業者に通常理解されているのと同じ意味である。本明細書で
記載される内容と類似或いは等価な任意の方法、装置並びに材料が本発明の検証
に際して用いられてもよいが、好適な方法、装置並びに材料は本明細書中に記載
される。本明細書に記載される全ての発行物は、本発明に関連して用いられる場
合がある発行物において報告される細胞株、ベクタ、方法論を記載及び開示する
ために、参照して本明細書の一部としている。本明細書に記載される内容は、本
発明が、先行発明によるそのような開示に先行して権利を与えられないことを容
認するものと解釈されるべきではない。
【0024】 定義 「UBCLE」は自然、合成、半合成或いは組換え体の何れかの任意のソース
からの任意の種、特にウシ、ヒツジ、ブタ、ネズミ、ウマ及び好適にはヒトを含
む哺乳類から得られる実質的に精製されたUBCLEのアミノ酸配列である。
【0025】 「アゴニスト」は、UBCLEに結合される際に、UBCLEの量を増加する
か、或いは活性の期間を延長する分子のことである。アゴニストはタンパク質、
核酸、炭水化物或いはUBCLEに結合し、その作用を調節する任意の他の分子
を含む場合がある。
【0026】 「アレル」或いは「アレル配列」はUBCLEをコードする遺伝子の代替形で
ある。アレルは、核酸配列における少なくとも1つの突然変異から生じ、変化し
たmRNA或いはポリペプチドを生じ、その構造或いは機能は変化する場合もし
ない場合もある。任意の所与の遺伝子は、1つ或いは多くのアレル形を有する場
合もあれば、全く有さない場合もある。アレルを引き起こす通常の突然変異は一
般に、ヌクレオチドの自然の欠失、付加或いは置換に起因する。これらの種類の
変化はそれぞれ単独で、或いは他との組み合わせにおいて、所与の配列において
1回或いは2回以上生じる場合がある。
【0027】 UBCLEをコードする「変化した」核酸配列は、同一或いは機能的に等価な
UBCLEをコードするポリヌクレオチドをもたらす種々のヌクレオチドの欠失
、挿入或いは置換を含む。本定義には、UBCLEをコードするポリヌクレオチ
ドのある特定のオリゴヌクレオチドプローブを用いて容易に検出することができ
る場合もできない場合もある多形性及びUBCLEをコードするポリヌクレオチ
ド配列に対する通常の染色体位置とは異なる位置を有する、アレルへの不適当な
或いは予想外のハイブリダイゼーションが含まれる。またコードされたタンパク
質は「変化して」、サイレント変化を生成し、機能的に等価なUBCLEをもた
らすアミノ酸残基の欠失、挿入或いは置換も含む場合もある。故意のアミノ酸置
換は、UBCLEの生物活性が保持される限り、残基の極性、電荷、可溶性、疎
水性、親水性並びにまた両親媒性における類似性に基づいて行うことができる。
例えば、負に帯電したアミノ酸はアスパラギン酸及びグルタミン酸を含み、正に
帯電したアミノ酸はリジン及びアルギニンを含み、同様の親水値を有する帯電し
ていない極性頭基(polar head group)有するアミノ酸はロイシン、イソロイシ
ン及びバリン、グリシン及びアラニン、アスパラギン及びグルタミン、セリン及
びスレオニン、フェニルアラニン及びチロシンを含む。
【0028】 「アミノ酸」或いは「アミノ酸配列」は、オリゴペプチド、ペプチド、ポリペ
プチド或いはタンパク質配列及びそのフラグメント、並びに自然発生或いは合成
分子のことである。UBCLEのフラグメントは長さが約5〜約15アミノ酸で
あり、UBCLEの生物学的活性或いは免疫学的活性を保持していることが好ま
しい。「アミノ酸配列」は自然発生タンパク質分子のアミノ酸配列を示すものと
して表されるが、アミノ酸配列等の用語は、示されるタンパク質分子に関連する
完全な自然アミノ酸配列にそのアミノ酸配列を限定することを意味しない。
【0029】 「増幅」は、核酸配列のさらなる複製の生成のことであり、一般に当分野にお
いて周知のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術を用いて実行される。
【0030】 「アンタゴニスト」は、UBCLEに結合される際にUBCLEの生物学的或
いは免疫学的活性を減少させる分子のことである。アンタゴニストはタンパク質
、核酸、炭水化物或いはUBCLEに結合し、UBCLEの作用を減少させる任
意の他の分子を含む場合がある。
【0031】 「抗体」は、エピトープ決定基を結合することができる、Fa、F(ab′) 2 及びFvのような無傷の分子及びそのフラグメントのことである。UBCLE ポリペプチドを結合する抗体は、免疫性抗原として対象の小さなペプチドを含む
無傷のポリペプチド或いはフラグメントを用いて作製ことができる。動物を免疫
するために用いられるポリペプチド或いはオリゴペプチドは、RNAの翻訳に由
来するか、或いは化学的に合成され、所望により担体タンパク質に結合すること
ができる。ペプチドに化学的に結合される通常用いられる担体は、ウシ血清アル
ブミン及びサイログロブリン、キーホールリンペットヘモシアニンを含む。その
後結合されたペプチドを用いて動物(例えばマウス、ラット或いはウサギ)を免
疫する。
【0032】 「抗原決定基」は、特定の抗体と接触する分子の部分(すなわちエピトープ)
のことである。タンパク質或いはそのフラグメントを用いて宿主動物を免疫する
際、タンパク質の多くの領域が、タンパク質上の所与の領域或いは三次元構造体
に特異に結合する抗体の生成を誘発する場合がある。これらの領域或いは構造体
は抗原決定基と呼ばれる。抗原決定基は、抗体に結合するために、無傷の抗原(
すなわち免疫反応を誘発するために用いられるイムノゲン)と競合する場合があ
る。
【0033】 「アンチセンス」は、特異なDNA或いはRNA配列に相補的なヌクレオチド
配列を含む任意の組成物である。用語「アンチセンス鎖」は、「センス」鎖に相
補的な核酸鎖を示すために用いられる。アンチセンス分子はペプチド核酸を含み
、合成或いは転写を含む任意の方法により生成することができる。一度細胞内に
導入されれば、相補ヌクレオチドは細胞により生成される自然配列と結合し、二
重鎖を形成し、転写或いは翻訳のいずれかを遮断する。記号「負(マイナス)」
はアンチセンス鎖を示す際に用いられる場合があり、「正(プラス)」はセンス
鎖を示す場合に用いられることがある。
【0034】 「生物学的活性」は、自然発生分子の構造的、調節的或いは生化学的機能を有
するタンパク質のことである。同様に「免疫学的活性」は自然、組換え或いは合
成UBCLE、又はその任意のオリゴペプチドが、適当な動物或いは細胞におい
て特異な免疫反応を誘発し、かつ特異な抗体と結合する能力のことである。
【0035】 「相補的」或いは「相補性」は、塩基対による許容塩類及び温度条件下でのポ
リヌクレオチドの自然結合のことである。例えば、配列「A−G−T」の場合、
相補配列「T−C−A」に結合する。2つの一本鎖分子間の相補性は、核酸のあ
るものだけが結合する「部分的」であるか、或いは完全な相補性が一本鎖分子間
に存在する場合には完全である場合もある。核酸鎖間の相補性の度合いは、核酸
鎖間のハイブリダイゼーションの効率及び強度に著しく影響する。これは核酸鎖
間の結合に及びPNA分子の設計及び使用に依存する増幅反応において特に重要
である。
【0036】 「所与のポリヌクレオチド配列を含む組成物」は、所与のポリヌクレオチド配
列を含む任意の組成物に幅広く用いられる。その組成物は乾燥状態或いは水溶液
状態を含む。UBCLEをコードするポリヌクレオチド配列或いはそのフラグメ
ントを含む組成物はハイブリダイゼーションプローブとして用いることもできる
。そのプローブは凍結乾燥状態で保管され、炭水化物のような安定化剤と関連す
ることもできる。ハイブリダイゼーションでは、そのプローブは塩類(例えばN
aCl)、界面活性剤(例えばSDS)及び他の組成物(例えばデンハート液、
粉乳、サケ精子DNA等)を含む水溶液に分散される場合もある。
【0037】 「コンセンサス」は、核酸配列のうち、不要な塩基を分解するために再配列さ
れているもの、或いは5´或いは3´方向にXL-PCR (Perkin Elmer, Norwalk, C
T)を用いて伸長され、再配列されているもの、或いはフラグメント構築用コンピ
ュータプログラム(例えばGELVIEW Fragment Assembly System、GCG, Madison W
I)を用いて2つ以上のインサイト社クローンの重複配列から構築されているも ののことである。ある配列は伸長及び構築のいずれもが施され、コンセンサス配
列を生成している。
【0038】 「ポリヌクレオチドの発現と相関がある」は、ノーザン分析によるUBCLE
をコードするポリヌクレオチドに類似のリボ核酸の存在の検出が、サンプルにお
いてUBCLEをコードするmRNAの存在を示しており、それによりそのタン
パク質をコードするポリヌクレオチドからの転写物の発現と相関があることを示
す。
【0039】 「欠失」は、アミノ酸配列或いはヌクレオチド配列いずれかにおいて変化し、
1つ或いはそれ以上のアミノ酸残基或いはヌクレオチドが欠如することである。
【0040】 「誘導体」は、UBCLEをコードする核酸配列或いはUBCLE又はコード
されたUBCLEの相補配列の化学修飾体のことである。そのような修飾の例示
は、水素をアルキル基、アシル基或いはアミノ基に置換することである。核酸誘
導体は、自然分子の生物学的及び免疫学的機能を保持するポリペプチドをコード
する。誘導体ポリペプチドは、グリコシレーション、ポリエチレングリコール形
成(pegylation)或いは由来したポリペプチドの生物学的或いは免疫学的機能を
保持する任意の類似のプロセスにより修飾されるポリペプチドである。
【0041】 「相同性」は相補性の度合いのことである。部分的相同性或いは完全相同性(
すなわち同一)がある。部分的相同性配列は、同一配列が標的核酸にハイブリダ
イズするのを少なくとも部分的に抑制する配列であり、実用的な用語「実質的に
相同性の」を用いることが好ましい。完全に相補的な配列の標的配列へのハイブ
リダイゼーションの抑制は、低い厳密性の条件下でハイブリダイゼーション検定
法(サザンブロット或いはノーザンブロット、溶液ハイブリダイゼーション等)
を用いて検査することができる。実質的に相同的な配列或いはプローブは、低い
厳密性の条件下で完全に相同的な配列及びプローブの標的配列への結合と競合し
、それを抑制するであろう。低い厳密性の条件は非特異な結合が許容されるよう
な条件であることは言うまでもない。低い厳密性条件は、2つの配列の互いへの
結合が特異な(すなわち選択的な)相互作用であることを必要とする。非特異な
結合の欠如は、部分的な度合いの相補性さえ存在しない(例えば約30%同一性
より小さい)第2の標的配列の使用により検査される場合もある。非特異な結合
が存在しない場合、そのプローブは第2の非相補的標的配列にハイブリダイズし
ないであろう。
【0042】 「ヒト人工染色体」(HAC)は、大きさが10Kから10MのDNA配列を
含み、安定した有糸分裂染色体の分離及び保持に必要とされる全ての要素を含む
直鎖状の小染色体である。
【0043】 「ヒト化抗体」は、ヒト抗体により似せるために非抗原結合領域内においてア
ミノ酸が置換されているが、その一方で元の結合能力を保持している抗体分子の
ことである。
【0044】 「ハイブリダイゼーション」は、核酸の鎖が塩基対を介して相補鎖と結合する
任意のプロセスのことである。
【0045】 ハイブリダイゼーション複合体」は、相補的なGとC塩基との間、並びに相補
的なAとT塩基との間に水素結合を形成することにより2つの核酸配列間に形成
される複合体のことである。これらの水素結合は、塩基スタッキング相互作用に
よりさらに安定化する場合もある。2つの相補的核酸配列は、逆平行形状におい
て水素結合する。ハイブリダイゼーション複合体は、溶液(例えばC0t或いは R0t分析)内に、又は溶液中に存在する一方の核酸配列と固形支持体(例えば 紙、膜、フィルタ、チップ、ピン、或いはスライドガラス、又は細胞或いはその
核酸が固定されている任意の他の適切な支持体)上に固定化される別の核酸配列
との間に形成することもできる。
【0046】 「挿入」或いは「付加」は、自然発生分子に比べて、1つ或いはそれ以上のア
ミノ酸残基或いはヌクレオチドがそれぞれ加わるアミノ酸配列或いはヌクレオチ
ド配列における変化のことである。
【0047】 「マイクロアレイ」は、紙、ナイロン或いは他の種類の膜、フィルタ、チップ
、スライドガラス或いは任意の他の適当な固形支持体のような支持体上に配列さ
れる個別のポリヌクレオチド或いはオリゴヌクレオチドからなるアレイのことで
ある。
【0048】 「調節」は、UBCLEの生物学的活性の変更ことである。例えば調節により
、UBCLEのタンパク質活性、結合特性或いは生物学的、機能的或いは免疫学
的特性が増減するようになる。
【0049】 「核酸配列」はオリゴヌクレオチド、ヌクレオチド或いはポリヌクレオチド並
びにそのフラグメント、一本鎖或いは二本鎖の場合があり、センス鎖或いはアン
チセンス鎖を表すゲノム或いは合成起源のDNA或いはRNA、ペプチド核酸(
PNA)或いは任意のDNA様或いはRNA様物質のことである。「フラグメン
ト」は、長さが60ヌクレオチドより長い核酸配列であり、長さが少なくとも1
00ヌクレオチド或いは少なくとも1000ヌクレオチド、さらに少なくとも1
0,000ヌクレオチドであるフラグメントを含むことが最も好ましい。
【0050】 「オリゴヌクレオチド」は、少なくとも約6ヌクレオチドから60ヌクレオチ
ドの核酸配列、好ましくは約15−30ヌクレオチドの核酸配列、より好ましく
は20−25ヌクレオチドの核酸配列であり、PCR増幅或いはハイブリダイゼ
ーション検定法において用いることができる。ここで用いる場合、オリゴヌクレ
オチドは、一般に当分野において定義されているような用語「アンプリマ」、「
プライマ」、「オリゴマ」及び「プローブ」と実質的に等価である。
【0051】 「ペプチド核酸」(PNA)は、リジンにおいて終端するアミノ酸残基のペプ
チドバックボーンに結合する、長さが少なくとも5ヌクレオチドからなるオリゴ
ヌクレオチドを含むアンチセンス分子或いは抗遺伝因子(anti-gene agent)こ とである。PNAはポリエチレングリコール化され、細胞の寿命を延長し、その
中で相補一本鎖DNA及びRNAを優先的に結合し、転写延長を停止する(Niel
sen PE 等(1993) Anticancer Drug Des 8:53-63)。
【0052】 「サンプル」は幅広い意味に用いられる。UBCLEをコードする核酸或いは
そのフラグメント又はUBCLE自体を含むと予想される生物学的サンプルは、
溶液中に存在するか、或いは固形支持体、組織、組織転写物(tissue print)等
に結合されている体液、細胞からの抽出物、染色体、細胞器官或いは細胞から単
離された膜、細胞、ゲノムDNA、RNA或いはcDNAを含む。
【0053】 「特異な結合」或いは「特異に結合する」は、タンパク質或いはペプチドとア
ゴニスト、抗体とアンタゴニストとの間の相互作用のことである。その相互作用
は、結合分子により識別されるタンパク質の特定の構造(すなわち抗原決定基或
いはエピトープ)の存在に依存する。例えば、抗体がエピトープ「A」に対して
特異である場合には、標識された「A」を含むある反応におけるエピトープA(
或いは遊離し、標識されないA)及びその抗体を含むタンパク質の存在が、その
抗体に結合される標識されたAの量を減らすであろう。
【0054】 「厳密性条件」は、ポリヌクレオチド配列と、特許請求の範囲に記載されたポ
リヌクレオチド配列との間のハイブリダイゼーションを許容する条件のことであ
る。適切なレベルの厳密性条件は、例えば、プレハイブリダイゼーション及びハ
イブリダイゼーション領域における塩又はホルムアミドの濃度、又はハイブリダ
イゼーション温度によって決定することができ、当分野でよく知られている。詳
述すると、厳密性は、塩の濃度を低下させること、ホルムアミドの濃度を上昇さ
せること、又はハイブリダイゼーション温度を高めることによって高めることが
できる。
【0055】 例えば、高い厳密性条件の下でのハイブリダイゼーションは、約37℃〜42
℃における約50%のホルムアミド濃度で生じるようになる。低い厳密性条件の
下でのハイブリダイゼーションは、約30℃〜35℃の温度での約35%〜25
%のホルムアミド濃度で生じるようになる。詳細には、高い厳密性条件の下での
ハイブリダイゼーションは、50%のホルムアミド濃度、5X SSPE、0.
3%SDS、及び200μg/mlの剪断された変性サケ精子DNAを用いて4
2℃で生じるようになる。低い厳密性条件の下でのハイブリダイゼーションは、
上記の条件で、温度を35℃に下げ、ホルムアミド濃度を35%にする際に生じ
るようになる。特定のレベルの厳密性に対応する温度範囲は、目的の核酸のプリ
ン対ピリミジン比を計算し、それに従って温度を調節することによってさらに狭
めることができる。上記の温度範囲及び条件の変更については当分野で周知であ
る。
【0056】 「実質的に精製された」は、自然環境から除去されるか、単離されるか或いは
分離された核酸配列或いはアミノ酸配列のことであり、それらは自然に関連する
他の成分を少なくとも60%、好適には75%、最も好適には90%含まないも
のである。
【0057】 「置換」は、1つ或いはそれ以上のヌクレオチド或いはアミノ酸が、それぞれ
異なるヌクレオチド或いはアミノ酸に置き換えられることである。
【0058】 「形質転換」は、外来DNAが侵入し、受容体細胞を変化させるプロセスを意
味する。それは当分野において周知の種々の方法を用いて自然或いは人工的条件
下で生じさせることができる。形質転換は、外来核酸配列を原核或いは真核宿主
細胞に挿入するための任意の既知の方法に基づく場合がある。その方法は形質転
換される宿主細胞に基づいて選択され、限定はしないが、ウイルス感染、電気穿
孔法、熱ショック、リポフェクション並びに粒子照射を含む場合がある。そのよ
うに「形質転換された」細胞は、安定に形質転換された細胞を含んでおり、その
細胞では挿入されたDNAが、自動的に複製するプラスミド或いはその宿主染色
体の一部の何れかとして複製されることができる。またその細胞は、限られた期
間だけ挿入されたDNA或いはRNAを一時的に発現する細胞も含む。
【0059】 ここで用いるUBCLEの「変異体」は、1つ或いはそれ以上のアミノ酸によ
り変更されるアミノ酸配列のことである。変異体は「保存的に」変化する場合が
あり、その場合置換されたアミノ酸は、例えばロイシンをイソロイシンに置き換
える場合のように、類似の構造的及び化学的特性を有する。さらにまれにではあ
るが、変異体は、グリシンをトリプトファンに置き換える場合のように「非保存
的に」変化する場合がある。また類似の少数変異体は、アミノ酸欠失或いは挿入
、又はその両方を含む場合もある。生物学的及び免疫学的活性を無くすことなく
アミノ酸残基が置換、挿入或いは欠失されるかを判定する際の指標は、当業者に
周知のコンピュータプログラム、例えばDNASTARソフトウエアを用いて見出すこ とができる。
【0060】 発明 本発明は、新規のヒトユビキチン様複合タンパク質(UBCLE)、UBCL
Eをコードするポリヌクレオチド及び癌、発生障害、免疫障害及び神経障害の診
断、治療或いは予防のためのこれらの組成物の使用法の発見に基づいている。
【0061】 本発明のUBCLEをコードする核酸は、アミノ酸配列アライメントに対する
コンピュータ検索を用いて副腎腫瘍cDNAライブラリ(ADRETUT05)
からのインサイト社クローン2501808において最初に同定された。コンセ
ンサス配列、SEQ ID NO:2は、重複並びにまた伸長した核酸配列、イン
サイト社クローン2501808(ADRETUT05)、291812(TM
LR3DT01)及び743853(BRAITUT01)に由来した。
【0062】 一実施例では、本発明はSEQ ID NO:1のアミノ酸配列を含むポリペプ
チドを含む。UBCLEは長さが198アミノ酸であり、残基Y75とV89との間
に潜在的なユビキチン接合酵素活性部位、残基N176において潜在的なNグリコ シレーション部位、残基R181において潜在的なcAMPリン酸化部位、残基T4 4 において潜在的なカゼインキナーゼIIリン酸化部位、残基T147及びT178に おいて2つの潜在的なプロテインキナーゼCリン酸化部位を有する。図2に示さ
れるように、UBCLEはUBCH5C(GI 1145691、SEQ ID
NO:3)と化学的及び構造的相同性を有する。詳細にはUBCLEとUBCH
5Cとは32%配列同一性を有する。ノーザン分析は種々のcDNAライブラリ
にけるこの配列の発現を示しており、その少なくとも52%は不死化或いは癌性
であり、その少なくとも39%は細胞増殖に関連する。特に神経系組織での発現
が注目される。
【0063】 また本発明は、UBCLEのUBCLE変異体を含む。好適なUBCLE変異
体はUBCLEアミノ酸配列に少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも
約90%、最も好ましいUBCLE変異体はUBCLEに少なくとも約95%ア
ミノ酸が同一である変異体である。
【0064】 また本発明はUBCLEをコードするポリヌクレオチドを含む。特定の実施例
では本発明は、UBCLEをコードする、SEQ ID NO:2の配列を含むポ
リヌクレオチド配列を含む。
【0065】 また本発明は、UBCLEをコードするポリヌクレオチド配列の変異配列を含
む。詳細には、そのようなポリヌクレオチド変異配列は、UBCLEをコードす
るポリヌクレオチド配列に少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約9
0%、最も好ましくは少なくとも約95%のポリヌクレオチド配列同一性を有す
るであろう。
【0066】 遺伝子コードの縮重の結果として、UBCLEをコードする多数のヌクレオチ
ド配列が生成され、その中には任意の既知の自然発生遺伝子のヌクレオチド配列
に最低限の相同性を示すものもあることは当業者には理解されよう。このように
本発明は、可能なコドン選択に基いて組み合わせを選択することにより形成され
るようになるヌクレオチド配列のあらゆる可能な変異配列を考慮する。これらの
組み合わせは、自然発生UBCLEのヌクレオチド配列に適用されるような標準
的なトリプレット遺伝子コードに従って形成され、全てのそのような変形例が明
確に開示されているものと考慮されたい。
【0067】 UBCLEをコードするヌクレオチド配列及びその変異配列は、適当に選択さ
れた厳密性条件下で、自然発生UBCLEのヌクレオチド配列にハイブリダイズ
できることが好ましいが、実質的に異なるコドン使用法を有するUBCLEをコ
ードするヌクレオチド配列或いはその誘導体を生成することが有利な場合もある
。コドンを選択して、特定のコドンが宿主によって利用される頻度に応じて、ペ
プチドの発現が特定の原核或いは真核発現宿主において生じる割合を増加しても
よい。コードされたアミノ酸配列を変更することなくUBCLEをコードするヌ
クレオチド配列及びその誘導体を実質的に変更する他の理由は、より長い半減期
のような、自然発生配列から生成された転写物より望ましい特性を有するRNA
転写物を生成することを含む。
【0068】 また本発明は、合成化学的に完全に、UBCLE及びその誘導体をコードする
DNA配列或いはそのフラグメントを生成することを含む。生成後、本特許出願
の出願時点で当分野において周知の薬剤を用いて、合成配列を、任意の多くの入
手可能な発現ベクタ及び細胞系に挿入することができる。さらに合成化学的に、
UBCLEをコードする配列或いは任意のそのフラグメントに突然変異を導入す
ることもできる。
【0069】 また本発明にはWahl,G.M及びS.L.Berger(1987;Methods Enzymol. Vol. 152:39
9-407)及びKimmel, A.R.(1987;Methods Enzymol. Vol 152: 507-511)に教示され
るような種々の厳密性の条件下で請求されるヌクレオチド配列、詳細にはSEQ
ID NO:2或いはSEQ ID NO:2のフラグメントに示されるヌクレオ
チド配列にハイブリダイズすることができるポリヌクレオチド配列が含まれる。
【0070】 当分野において周知で、一般に入手可能なDNA配列決定のための方法が本発
明の任意の実施例を実行するために用いられる。これらの方法はDNA polymerase
I, Sequenase(US Biochemical Corp, Cleveland OH))のKlenow fragment、Taq
polymerase (Perkin Elmer)、耐熱性T7 polymerase (Amersham, Chicago IL)或 いはGibco BRL (Gaithersburg MD)により市販されているELONGASE Amplificatio
n Systemのような組換えポリメラーゼとプルーフリーディングエキソヌクレアー
ゼの組み合わせのような酵素を利用する。このプロセスはHamilton Micro Lab 2
200 (Hamilton, Reno NV), Peltier Thermal Cycler (PTC200; MJ Research, Wa
tertown MA) 及びABI Catalyst並びに373及び377 DNA sequencers (Perkin Elme
r)のような機器を用いて自動化することが好ましい。
【0071】 UBCLEをコードする核酸配列は、部分ヌクレオチド配列を利用して、かつ
プロモータ及び調節エレメントのような上流配列を検出するための当分野におい
て既知の種々の方法を用いて伸長させることができる。例えば、用いられる場合
がある1つの方法、「制限部位」PCRは、汎用プライマを用いて既知の位置に
隣接する未知の配列を回収する(Sarkar. G (1993) PCR Methods Applic 2:318-
322)。詳細には、ゲノムDNAがリンカー配列に対するプライマ及び既知の領 域に特異なプライマの存在下で最初に増幅される。その後増幅された配列は、同
じリンカープライマ及び第1のプライマに内在する別の特異なプライマを用いて
第2巡目のPCRにかけられる。各回のPCRの生成物は、適当なRNAポリメ
ラーゼを用いて転写され、逆転写酵素を用いて配列決定される。
【0072】 また逆PCRを利用して、既知領域に基づく多岐プライマを用いて配列を増幅
或いは伸長することもできる(Triglia T等(1988) Nucleic Acids Res 16:8186 )。プライマはOLIGO4.06 Primer Analysis Software (National Biosciences I
nc, Plymouth MN)或いは別の適当なプログラムのような市販のソフトウエアを用
いて、長さが22−30ヌクレオチドになり、50%以上のGC含量を有し、さ
らに約68−72℃の温度で標的配列にアニールするように設計される。その方
法はいくつかの制限酵素を用いて、遺伝子の既知の領域に適当なフラグメントを
生成する。その際そのフラグメントは、分子内連結反応により環状にされ、PC
Rテンプレートとして用いられる。
【0073】 用いられる場合がある別の方法は、ヒト及び酵母人工染色体DNAの既知の配
列に隣接するDNAフラグメントをPCR増幅することを伴う捕獲PCR(Lage
rstrom M 等(1991) PCR Methods Applic 1:111-19)である。この方法では、多 数の制限酵素消化及び連結を用いて、PCRを実行する前に遺伝子操作された二
本鎖配列をDNA分子の未知のフラグメントに配置することができる。
【0074】 未知の配列を回収するために用いられることがある別の方法は、Parker JD 等
(1991; Nucleic Acids Res 19:3055-3060)による方法である。さらにある方法 はPCR、入れ子状プライマ及びPromoterFinderライブラリを用いて、ゲノムD
NAを歩行することができる(Clontech, Palo Alto CA)。このプロセスにより
ライブラリをスクリーニングする必要がなくなり、イントロン/エクソン接合部
を見つける際に有用である。
【0075】 完全長cDNAに対してスクリーニングする際に、より長いcDNAを含むよ
うに大きさを選択されたライブラリを用いることが好ましい。またランダムに初
回抗原刺激を受けたライブラリも、それらが遺伝子の5´及び上流領域を含むよ
り大きな配列を含むという点で好ましい。ランダムに初回抗原刺激を受けたライ
ブラリの使用は、オリゴd(T)ライブラリが完全長cDNAを産生しない状況
では特に好ましい。ゲノムライブラリは5´非転写制御領域に配列を伸長するた
めに有用な場合がある。
【0076】 市販の毛細管電気泳動系を用いて、配列決定或いはPCR生成物の大きさを解
析したり、或いはそのヌクレオチド配列を確認することもできる。詳細には毛細
管配列決定法は、電気泳動分離のための流動性ポリマ、レーザにより活性化され
る(各ヌクレオチドに対して1種類の)4つの異なる蛍光性染料及びCCDカメ
ラによる放射波長の検出を用いる場合がある。出力/光強度が適当なソフトウエ
ア(例えばGenotyper及びSequence Navigator 、Perkin Elmer)を用いて電気信
号に変換され、サンプルの装填からコンピュータ解析及び電子データ表示までの
全プロセスがコンピュータ制御される。毛細管電気泳動法は、特定のサンプルの
限定された量内に存在する場合があるDNAの小片の配列決定に特に好ましい。
【0077】 本発明の別の実施例では、UBCLEをコードするポリヌクレオチド配列或い
はそのフラグメントが、適当な宿主細胞においてUBCLE、そのフラグメント
或いはその機能的等価物の発現をもたらすために組換えDNA分子に用いられる
場合がある。ゲノムコードの固有の縮重により、概ね同一か或いは機能的に等価
なアミノ酸配列をコードする他のDNA配列が生成され、この配列を用いてUB
CLEをクローニングし、発現することもできる。
【0078】 非自然発生コドンを有するUBCLEをコードするヌクレオチド配列を生成す
ることが有利な場合もあることは当業者には理解されよう。例えば、特定の原核
或いは真核宿主により選択されたコドンを選択して、タンパク質発現の割合を増
加したり、或いは自然発生配列から生成される転写物より長い半減期のような所
望の特性を有するRNA転写物を生成することもできる。
【0079】 本発明のヌクレオチド配列は、限定はしないが、遺伝子生成物のクローニング
、プロセッシング並びにまた発現を修飾する変更を含む種々の理由によりUBC
LEをコードする配列を変更するために、当分野において周知の方法を用いて遺
伝子操作することができる。遺伝子フラグメント及び合成オリゴヌクレオチドの
ランダムなフラグメント化及びPCR再構築によるDNA混合を用いて、ヌクレ
オチド配列を遺伝子操作することができる。例えば、位置指定突然変異誘発を用
いて、新しい制限部位の挿入、グリコシレーションパターンの変更、コドン優先
度の変更、スプライシング変異配列の生成或いは突然変異の導入等を行うことも
できる。
【0080】 本発明の別の実施例では、UBCLEをコードする自然、修飾或いは組換えポ
リヌクレオチドは、融合タンパク質をコードするために異種配列に結合されるこ
ともできる。例えば、UBCLE活性のインヒビタ用のペプチドライブラリをス
クリーニングするために、市販されている抗体により識別されるキメラUBCL
Eタンパク質をコードすることが有用な場合もある。また融合タンパク質は、U
BCLEをコードする配列と異種タンパク質配列との間に位置する切断部位を含
むように遺伝子操作されることもでき、それによりUBCLEは切断され、異種
部分から離れて精製されるようになる。
【0081】 別の実施例では、当分野で周知の化学的方法を用いて、UBCLEをコードす
る配列を、全体的に或いは部分的に合成することができる(Caruthers MH 等 (1
980) Nuc Acids Res Symp Ser 215-23, Horn T等(1980) Nuc Acids Res Symp Se
r 225-232参照)。別法では、タンパク質自体が、UBCLEのアミノ酸配列或 いは一部を合成するために化学的方法を用いて生成される場合がある。例えばペ
プチド合成は種々の固相技術(Roberge JY 等(1995) Science 269:202-204)を 用いて実行することができ、自動合成は、例えばABI 431A Peptide Synthesizer
(Perkin Elmer)を用いることにより実現することができる。
【0082】 新たに合成されたペプチドは、調製用高速液体クロマトグラフィにより実質的
に精製されることができる(例えばCreighton (1983) Proteins, Structures an d Molecular Principles, WH Freeman and Co, New York NY)。合成ペプチドの
組成物は、アミノ酸分析及び配列決定により確認することができる(例えばEdma
n degradation procedure; Creighton、上記)。さらにUBCLEのアミノ酸配
列或いはその任意の一部は、直接合成中に変更されるか、並びにまた他のタンパ
ク質或いはその任意の一部からの配列を用いる化学的方法により結合され、変異
体ポリペプチドを生成することもできる。
【0083】 生物学的に有効なUBCLEを発現するために、UBCLEをコードするヌク
レオチド配列或いはその機能的等価物が、適当な発現ベクタ、すなわち挿入され
たコード化配列の転写及び翻訳のために必要なエレメントを含むベクタ内に挿入
されてもよい。
【0084】 当業者に周知の方法を用いて、UBCLEをコードする配列及び適当な転写或
いは翻訳制御エレメントを含む発現ベクタを作製することができる。これらの方
法は、in vitro組換えDNA技術、合成技術並びにin vivoゲノ
ム組換えを含む。そのような技術はSambrook等(1989) Molecular Cloning, A La boratory Manual, Cold Spring Harbor Press, Plainview NY及びAusubel FM 等
(1989) Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, New Y
ork NYに記載されている。
【0085】 種々の発現ベクタ/宿主系を利用して、UBCLEをコードする配列を含有し
、発現する場合もある。これらは、限定はしないが、組換えバクテリオファージ
、プラスミド或いはコスミドDNA発現ベクタと形質転換されたバクテリア、酵
母発現ベクタと形質転換された酵母、ウイルス発現ベクタで感染した昆虫細胞系
(例えばバキュロウイルス)、ウイルス発現ベクタと形質転換された植物細胞系
(例えば、カリフラワーモザイクウイルスCaMV、タバコモザイクウイルスT
MV)或いはバクテリア発現ベクタと形質転換された植物細胞系(例えば、Ti
或いはpBR322プラスミド)又は動物細胞系のような微生物を含む。本発明
は用いられる宿主細胞により制限されない。
【0086】 「制御エレメント」或いは「調節配列」はベクタの非翻訳領域、すなわちエン
ハンサ、プロモータ並びに5´及び3´非翻訳領域であり、転写及び翻訳を実行
するために宿主細胞タンパク質と相互作用する。そのようなエレメントは強度及
び特異性において異なる場合がある。用いられるベクタ系及び宿主により、構成
的及び誘導性プロモータを含む、任意の数の適当な転写及び翻訳エレメントを用
いることができる。例えばバクテリア系においてクローニングする際に、Bluesc
ript ファージミド(Stratagene, LaJolla CA) のハイブリッドlacZプロモー
タ或いはpSport 1 プラスミド(Gibco BRL)等の誘導性プロモータを用いることが
できる。バキュロウイルスポリヘドリン(polyhedrin)プロモータは昆虫細胞に
用いられる。植物細胞のゲノムに由来するプロモータ或いはエンハンサ(例えば
熱ショック、RUBISCO及び貯蔵タンパク質遺伝子)或いは植物ウイルスに
由来するプロモータ或いはエンハンサ(例えばウイルス性プロモータ或いはリー
ダ配列)が、ベクタにクローニングされる場合もある。哺乳動物細胞系では、哺
乳動物遺伝子或いは哺乳動物ウイルスに由来するプロモータが好ましい。UBC
LEをコードする配列の多数の複製を含む細胞株を発生させる必要がある場合に
は、SV40或いはEBV系のベクタを適当な選択可能マーカと共に用いること
ができる。
【0087】 バクテリア系では、いくつかの発現ベクタが、UBCLEのための使用に応じ
て選択されてもよい。例えば大量のUBCLEが抗体を誘導するために必要とさ
れるとき、容易に精製される融合タンパク質を高レベルで発現させるベクタを用
いることができる。そのようなベクタは、限定するわけではないが、UBCLE
をコードする配列が、アミノ末端Met及び後続のβ−ガラクトシダーゼの7残
基に対する配列の枠内のベクタに結合されることができ、ハイブリッドタンパク
質が生成される、多機能coliクローニング及びBluescript(Stratagene)
のような発現ベクタ、並びにpINベクタ(Van Heeke & Schuster (1989) J Bi
ol Chem 264:5503-5509)等を含む。またpGEXベクタ(Promega, Madison WI
)を用いて、外来のポリペプチドをグルタチオンS−トランスフェラーゼ(GS
T)を有する融合タンパク質として発現してもよい。一般にそのような融合タン
パク質は可溶性であり、グルタチオン−アガロースビードへの吸収及びそれに後
続する遊離グルタチオンの存在時の溶出により分離した細胞から容易に精製する
ことができる。そのような系内で形成されるタンパク質はヘパリン、トロンビン
或いは第XA因子プロテアーゼ切断部位を含むように設計され、対象のクローニ
ングされたポリペプチドが自由にGST成分から遊離されるようにする。
【0088】 酵母、サッカロミセスセレビジエでは、α因子、アルコールオキシダーゼ及
びPGHのような構成的及び誘導性プロモータを含むいくつかのベクタを用いる
ことができる。再確認する場合には、Ausubel 等 (上記)及びGrant等(1987;Meth
ods in Enzymology 153:516-544)を参照されたい。
【0089】 植物発現ベクタが用いられる場合には、UBCLEをコードする配列の発現は
、いくつかのプロモータの任意のものにより行われる。例えばCaMVの35S
及び19Sプロモータのようなウイルス性プロモータは単独で、或いはTMVか
らのω−リーダ配列と共に用いることができる(Takamatsu 等 (1987) EMBO J 6
:307-311)。別法では、RUBISCOの小サブユニットのような植物プロモー
タ或いは熱ショックプロモータ(Coruzzi 等 (1984) EMBO J 3:1671-1680; Brog
lie 等 (1984) Science 224:838-843及びWinter J and Sinibaldi RM (1991) Re
sults Probl Cell Differ 17:85-105)を用いる場合もある。これらの構成体は 、直接DNA形質転換或いは病原体媒介形質移入により植物細胞内に導入される
ことができる。その技術は一般に入手できるいくつかの概説に記載される(例え
ば、Hobbs S or Murry LE in McGraw Hill Yearbook of Science and Technolog y (1992) McGraw Hill New York NY, pp. 191-196を参照されたい)。
【0090】 また昆虫系もUBCLEを発現するために用いることができる。例えばある系
では、Autographa californica核多角体病ウイルス(AcNPV)をベクタとし
て用いて、ヨトウガ(Spodoptera frugiperda)細胞或いはイクラサキンウワバ 幼虫(Trichoplusia larvae)において外来遺伝子を発現する。UBCLEをコ ードする配列は、ポリヘドリン(polyhedrin)遺伝子のようなウイルスの非必須
領域にクローニングし、ポリヘドリンプロモータの制御下に置かれる。UBCL
Eをコードする配列を有効に挿入することにより、ポリヘドリン遺伝子は非活性
になり、コートタンパク質を欠如する組換えウイルスが生成される。その後組換
えウイルスを用いて、UBCLEが発現される、例えばヨトウガ細胞或いはイク
ラサキンウワバ幼虫を感染させる(Engelhard EK 等 (1994), Proc Nat Acad Sc
i 91:3224-3227)。
【0091】 哺乳類宿主細胞では、いくつかのウイルス性発現系が利用される場合がある。
アデノウイルスが発現ベクタとして用いられる場合には、UBCLEをコードす
る配列は、後期プロモータ及び3連のリーダ配列からなるアデノウイルス転写/
翻訳複合体に結合される場合がある。ウイルスゲノムの非必須E1或いはE3領
域内の挿入により、感染した宿主細胞においてUBCLEを発現することができ
る生ウイルスを得ることができる(Logan and Shenk (1984) Proc Natl Acad Sc
i 81:3655-59)。さらにラウス肉腫ウイルス(RSV)エンハンサのような転写
エンハンサを用いて、哺乳動物宿主細胞内の発現を増加させることができる。
【0092】 またヒト人工染色体(HAC)を用いて、プラスミドに含まれ、発現させるこ
とができるDNAのより大きなフラグメントを送達することもできる。治療のた
め、6〜10MのHACが構成され、従来の送達方法(リポソーム、ポリカチオ
ンアミノポリマ或いはベシクル)を用いて送達される。
【0093】 また特異な開始シグナルを用いて、UBCLEをコードする配列のより効率的
な転写を達成することもできる。そのシグナルはATG開始コドン及び隣接配列
を含む。UBCLEをコードする配列、その開始コドン及び上流配列が適当な発
現ベクタ内に挿入される場合には、追加の転写或いは翻訳制御シグナルは不要で
ある。しかしながらコードする配列或いはその一部のみが挿入される場合には、
ATG開始コドンを含む外来の翻訳制御シグナルが与えられるべきである。さら
に開始コドンは、全挿入物を確実に転写するために、正確な読み枠内に置かれな
ければならない。外来転写エレメント及び開始コドンは、自然及び合成両方の種
々の起源からなることができる。発現の効率は、論文に記載されるように、使用
される特定の細胞系に適したエンハンサを含有することにより高められる場合が
ある(Scharf D 等 (1994) Results Probl Cell Differ 20: 125-162)。
【0094】 さらに宿主細胞株は、挿入した配列の発現を調節できるように、或いは所望の
ように発現したタンパク質を処理できるように選択することができる。そのよう
なポリペプチドの調節は、限定はしないが、アセチル化、カルボキシル化、グリ
コシル化、リン酸化、脂質化或いはアシル化を含む。またタンパク質の「プレプ
ロ」形態を切断する翻訳後プロセッシングを用いて、正確な挿入、折りたたみ並
びにまた機能を促進することができる。翻訳後活性のために特異な細胞機構及び
特性機構を有する種々の宿主細胞(例えばCHO、HeLa、MDCK、HEK
293及びWI38)がAmerican Type Culture Collection(ATTC; Bethesda,
MD)から市販されており、外来タンパク質の正確な調節及びプロセッシングを確
実にするように選択することができる。
【0095】 長期間組換え体タンパク質を歩留まり高く生産する場合、安定した発現が望ま
しい。例えば、UBCLEを安定して発現する細胞株は、複製或いは内性発現エ
レメントのウイルス起源及び同じ或いは別のベクタにおける選択可能マーカ遺伝
子を含む発現ベクタを用いて形質転換することができる。ベクタの導入に続いて
、細胞を強化培地内で1〜2日間成長させ、その後選択培地に切り替えるように
する。選択可能マーカの目的は、選択への耐性を与えることであり、その存在に
より、導入された配列を有効に発現する細胞が成長し、回収されるようになる。
安定して形質転換された細胞の耐性クローンは、細胞タイプに適した組織培養技
術を用いて増殖させることができる。
【0096】 任意の数の選択系を用いて、形質転換された細胞株を回収することができる。
これらは、限定はしないが、それぞれtk-細胞或いはaprt-細胞において用
いることができる単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼ(Wigler,M等(1977) C
ell 11:223-32)及びアデニンフォスフォリボシール転換酵素遺伝子(Lowy I等(
1980) Cell 22:817-23)含む。また代謝拮抗物質、抗生物質或いは除草剤耐性を
選択のための基準として用いることができる。例えば、dhfrはメトトレキセ
ートへの耐性を与え(Wigler M等(1980)Proc Natl Acad Sci 77:3567-70)、n ptはアミノグリコシッドネオマイシン及びG−418への耐性を与え(Colber
e-Garapin F等(1981) J Mol Biol 150:1-14)、als或いはpatはそれぞれ クロルスルフロン及びホスフィノトリシン(phosphinotricin)アセチル基転移 酵素への耐性を与える(Murry、前掲)。さらに選択可能遺伝子が記載されてお り、例えば、trpBにより細胞がトリプトファンの代わりにインドールを利用
できるようになり、hisDにより細胞がヒスチジンの代わりにヒスチノール(
histinol)を利用できるようになる(Hartman S.C及びR.C Mulligan(1988)Proc
Natl Acad Sci 85:8047-51)。最近では、アントシアニン、β−グルクロニダー
ゼ及びその基質GUS並びにルシフェラーゼ及びその基質ルシフェリンのような
マーカと共に可視マーカを使用することが普及しており、転換体を同定するのみ
ならず、特異なベクタ系に起因する一過性或いは安定したタンパク質発現の量を
定量するために幅広く用いられる(Rhodes CA等(1995) Methods Mol Biol 55:12
1-131)。
【0097】 マーカ遺伝子発現の存否は、対象の遺伝子が存在することを示唆するが、その
存在及び発現は確認される必要がある。例えば、UBCLEをコードする配列が
マーカ遺伝子配列内に挿入される場合には、UBCLEをコードする配列を含む
組換え細胞は、マーカ遺伝子機能の欠如により同定されることができる。別法で
は、マーカ遺伝子は、単一のプロモータの制御下でUBCLEをコードする配列
と直列に配置される。誘導及び選択に応じたマーカ遺伝子の発現は通常、同様に
直列型遺伝子の発現を示す。
【0098】 別法では、UBCLEをコードする核酸配列を含み、UBCLEを発現する宿
主細胞は、当業者に知られる種々の手順により同定されることができる。この手
順は、限定はしないが、核酸或いはタンパク質の検出並びにまた定量化のための
膜、溶液或いはチップ系技術を含むDNA−DNA或いはDNA−RNAハイブ
リダイゼーション及びタンパク質バイオアッセイ或いはイムノアッセイ技術を含
む。
【0099】 UBCLEをコードするポリヌクレオチド配列の存在は、UBCLEをコード
するポリヌクレオチドのプローブ或いはフラグメントを用いるDNA−DNA或
いはDNA−RNAハイブリダイゼーション或いは増幅により検出されることが
できる。核酸増幅系アッセイは、UBCLEをコードするDNA或いはRNAを
含む形質転換体を検出するために、UBCLEをコードする配列に基づくオリゴ
ヌクレオチド或いはオリゴマを使用することを伴う。
【0100】 UBCLEの発現を検出し、測定するための種々のプロトコルは、そのタンパ
ク質に対して特異なポリクローナル抗体或いはモノクローナル抗体のいずれかを
用いており、当業者には周知である。例えば酵素結合免疫測定法(ELISA)
、ラジオイムノアッセイ(RIA)、蛍光標示式細胞分取(FACE)などであ
る。UBCLEにおける2つの非干渉性エピトープに反応するモノクローナル抗
体を用いる2部位のモノクローナル系イムノアッセイ(monoclonal-based immun
oassay)が好ましいが、結合タンパク競合測定法が用いられてもよい。ここで記
載した検定法及び他の検定法は、Hampton R 等(1990, Serological Methods, a Laboratory Manual, APS Press, St. Paul MN)及びMaddox DE 等 (1983, J Exp'
Med 158:1211-1216)に記載される。
【0101】 幅広い標識及び接合技術が当業者には知られており、種々の核酸及びアミノ酸
検定法において用いることができる。UBCLEをコードするポリヌクレオチド
に関連する配列を検出するための標識化ハイブリダイゼーション或いはPCRプ
ローブを生成するための手段は、オリゴ標識化、ニックトランスレーション、末
端標識化或いは標識化ヌクレオチドを用いるPCR増幅を含む。別法では、UB
CLEをコードする配列或いはその任意の一部が、mRNAプローブの生成のた
めにベクタ内にクローニングされる場合もある。そのようなベクタが当分野にお
いて知られ、市販されており、T7、T3或いはSP6のような適当なRNAポ
リメラーゼ及び標識されたヌクレオチドを加えることによりin vitro
RNAプローブを合成するために用いることができる。これらの手順は種々の市
販のキット(Pharmacia&upjohn (Kalamazoo,MI)、Promega (Madison WI)及びUS
Biochemical Corp (Cleveland OH))を用いて行われる。適当なリポータ分子或 いは標識が用いられる場合もあり、放射性核種、酵素、蛍光剤、化学発光剤或い
は色素生産剤並びに基質、コファクタ、インヒビタ、磁気粒子等を含む。
【0102】 UBCLEをコードするヌクレオチド配列と形質転換された宿主細胞は、細胞
培養からのタンパク質の発現及び回収のために適した条件下で培養されることが
できる。組換え体細胞により生成されるタンパク質は、用いられる配列並びにま
たベクタにより、分泌されるか或いは細胞内に含有される。UBCLEをコード
するポリヌクレオチドを含む発現ベクタは、原核細胞膜或いは真核細胞膜を介し
てUBCLEの分泌を促すシグナル配列を含むように設計することができること
は当業者には理解されよう。他の組換え構造を用いて、可溶性タンパク質の精製
を容易にするポリペプチド領域をコードするヌクレオチド配列にUBCLEをコ
ードする配列を結合する場合もある。そのような精製を容易にする領域は、限定
はしないが、固定化金属上で精製できるようにするヒスチジン−トリプトファン
モジュールのような金属キレート化ペプチド、固定化免疫グロブリン上で精製で
きるようにするタンパク質Aドメイン及びFLAGS伸長/親和性精製系(Immu
nex Corp., Seatile, WA)において用いられるドメインを含む。精製ドメインと
UBCLEとの間に第XA因子或いはエンテロキナーゼ(Invitrogen, San Dieg
o, CA)に対して特異な配列のような分割可能リンカー配列を含有することによ り、精製が容易になる場合もある。1つのそのような発現ベクタが、UBCLE
及びチオレドキシン或いはエンテロキナーゼ切断部位に先行する6ヒスチジン残
基をコードする核酸を含む融合タンパク質の発現をもたらす。ヒスチジン残基は
、IMAC(Porath, J. 等 (1992, Prot. Exp. Purif. 3:263-281)に記載され るような固定化金属イオン親和性クロマトクグラフィ)において精製を容易にし
、一方エンテロキナーゼ切断部位は融合タンパク質からのUBCLEを精製する
ための手段を提供する。融合タンパク質を含むベクタの議論はKroll,D.J.等(199
3;DNA Cell Biol. 12:441-453)に与えられる。
【0103】 組換え生成物に加えて、UBCLEのフラグメントは、固相技術(Merrifield
J (1963) J Am Chem Soc 85:2149-2154)を用いる直接ペプチド合成により生成
される場合もある。タンパク質合成は手動技術を用いて或いは自動化により実行
されることができる。例えば、Applied Biosystems 431A Peptide Synthesizer
(Perkin Elmer)を製造者により提供される取扱説明書に従って用いることにより
自動合成を実現してもよい。UBCLEの種々のフラグメントは化学的に個別に
合成されるか、或いは化学的方法を用いて結合され、完全長分子を生成すること
ができる。
【0104】 治療 UBCLEとヒトUBCH5C(GI 1145690)との間には化学的及
び構造的同一性がある。さらに、UBCLEは癌、発生障害、免疫障害及び神経
障害において発現され、その中で細胞サイクル及び細胞シグナル伝達においてあ
る役割を果たしている。それゆえUBCLEは癌、発生障害、免疫障害及び神経
障害においてある役割を有するものと考えられる。
【0105】 E2酵素によるp53のような癌抑制タンパク質の分解は癌の発生の一因とな
る。それゆえ一実施例では、UBCLEのアンタゴニストを被検者に投与して、
癌を治療或いは予防することができる。そのような癌は、限定はしないが、腺癌
、白血病、リンパ腫、黒色腫、骨髄腫、肉腫、及び奇形癌、具体的には、副腎、
膀胱、骨、骨髄、脳、乳房、子宮頚、胆嚢、神経節、消化管、心臓、腎臓、肝臓
、肺、筋肉、卵巣、膵臓、副甲状腺、陰茎、前立腺、唾液腺、皮膚、脾臓、精巣
、胸腺、甲状腺、及び子宮の癌が含まれる。
【0106】 さらに別の実施例では、UBCLEをコードするポリヌクレオチドの相補配列
を発現するベクタを被検者に投与して、限定はしないが上記癌を含む癌を治療或
いは予防することができる。
【0107】 UCSの酵素による神経タンパク質(AP)の処理の異常性は神経障害の一因
となる場合もある。それゆえ別の実施例では、UBCLEの活性化を媒介するア
ンタゴニストを被検者に投与して、神経障害を治療或いは予防することもできる
。そのような神経障害は、限定はしないが、静座不能、アルツハイマー病、健忘
症、筋萎縮性側索硬化症、双極性障害、緊張病、脳性腫瘍、痴呆、うつ病、ダウ
ン症、遅発性ジスキネジア、ジストニア、てんかん、ハンチントン舞踏病、多発
性硬化症、神経繊維腫症、パーキンソン病、妄想性精神症、精神分裂病及びトゥ
ーレット病を含むことができる。
【0108】 さらに別の実施例では、UBCLEをコードするポリヌクレオチドの相補配列
を発現するベクタを被検者に投与して、限定はしないが上記障害を含む神経障害
を治療或いは予防することができる。
【0109】 さらに別の実施例では、UBCLEのアンタゴニストを被検者に投与して発生
障害を治療或いは予防することもできる。そのような発生障害は、限定はしない
が、尿細管性アシドーシス、クッシング症候群、軟骨形成不全性小人症、遺伝性
粘膜上皮形成異常、遺伝性角皮症、シャルコー‐マリー‐ツース病及び神経線維
腫症のような遺伝的神経障害、甲状腺不全症、水頭症、シドナム舞踏病及び脳性
麻痺のような発作障害、脊椎披裂及び先天性緑内障、白内障或いは感覚神経性聴
力損失を含むことができる。
【0110】 さらに別の実施例では、UBCLEをコードするポリヌクレオチドの相補配列
を発現するベクタを被検者に投与して、限定はしないが上記障害を含む発生障害
を治療或いは予防することができる。
【0111】 さらに別の実施例では、UBCLEのアンタゴニストを被検者に投与して免疫
障害を治療或いは予防することができる。そのような免疫障害は、限定はしない
が、アジソン病、成人呼吸窮迫症候群、アレルギー、強直性脊椎炎、アミロイド
症、貧血症、喘息、アテローム性動脈硬化症、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫
性甲状腺炎、気管支炎、胆嚢炎、接触性皮膚炎、クローン病、アトピー性皮膚炎
、皮膚筋炎、糖尿病、肺気腫、結節性紅斑、萎縮性胃炎、糸球体腎炎、グッドパ
スチャー症候群、痛風、グレーブス病、橋本甲状腺炎、過好酸球増加症、過敏性
腸症候群、紅班性狼瘡、多発性硬化症、重症筋無力症、心筋または心膜の炎症、
変形性関節炎、骨粗鬆症、膵炎、多発筋炎、リウマチ性関節炎、強皮症、シェー
グレン症候群、全身性アナフィラキシ、全身性紅班性狼瘡、全身性硬化症、潰瘍
性大腸炎、ウェルナー症候群、及び癌、血液透析、体外循環の合併症、ウイルス
感染、細菌感染、真菌感染、寄生虫感染、原虫感染、及び蠕虫感染;及び外傷を
含む場合もある。
【0112】 さらに別の実施例では、UBCLEをコードするポリヌクレオチドの相補配列
を発現するベクタを被検者に投与して、限定はしないが上記障害を含む免疫障害
を治療或いは予防することができる。
【0113】 一態様では、UBCLEを特異に結合する抗体を、アンタゴニストとして直接
、或いはUBCLEを発現する細胞或いは組織に医薬品因子を運ぶためのターゲ
ッティング或いは送達機構として間接的に用いることができる。
【0114】 他の実施例では、本発明のタンパク質、アンタゴニスト、抗体、アゴニスト、
相補配列或いはベクタの任意のものが、他の適当な治療薬剤と組み合わせて投与
される場合もある。併用療法において用いるのに適した薬剤の選択は、従来の製
薬原理に基づいて当業者により行われることができる。治療薬剤の組み合わせは
相互依存的に作用し、上記種々の疾患の治療及び予防に影響を与えるようになる
。このアプローチを用いて、少ない投与量の薬剤で治療有効度を達成し、それに
より有害な副作用に対する危険性を低減することができる。
【0115】 UBCLEのアンタゴニストは当業者に広く知られた方法を用いて生成される
ことができる。詳細には、精製されたUBCLEを用いて抗体を生成するか、或
いは医薬品因子のライブラリをスクリーニングし、UBCLEと特異に結合する
ものを同定することができる。
【0116】 UBCLEに対する抗体は当業者に周知の方法を用いて生成することができる
。そのような抗体は、限定はしないが、ポリクローナル、モノクローナル、キメ
ラ、一本鎖、Fabフラグメント及びFab発現ライブラリにより生成されるフ
ラグメントを含む場合がある。中和性抗体(ダイマ形成を抑制する抗体)が特に
治療上の使用に適している。
【0117】 抗体を生成する場合、ヤギ、ウサギ、ラット、マウス、ヒト等を含む種々の宿
主を、UBCLE或いはその任意のフラグメント又は免疫原特性を有するオリゴ
ペプチドを注射することにより免疫することができる。宿主種に応じて、種々の
アジュバントを用いて免疫学的反応を高めることができる。そのようなアジュバ
ントは、限定はしないが、フロイントアジュバント、水酸化アルミニウムのよう
なミネラルゲル、及びリゾレシチン、プルロニックポリオル、ポリアニオン、ペ
プチド、油乳剤、キーホールリンペットヘモシアニン及びジニトロフェノールの
ような表面活性物質を含む。ヒトに用いられるアジュバントの中では、BCG(
カルメット−ゲラン杆菌)及びコリネバクテリウムパルヴムが特に好ましい。
【0118】 UBCLEに対する抗体を誘発するために用いられるオリゴペプチド、ペプチ
ド、或いはフラグメントは、少なくとも5アミノ酸からなるアミノ酸配列を有し
、より好ましくは少なくとも10アミノ酸からなるアミノ酸配列を有する。それ
らは自然タンパク質のアミノ酸配列の一部と同一であり、小さな自然発生分子か
らなる完全なアミノ酸配列を含むことが好ましい。UBCLEアミノ酸の短い伸
展部はキーホールリンペットヘモシアニンのような別のタンパク質の伸展部及び
キメラ分子に対して生成される抗体と融合されることもできる。
【0119】 UBCLEに対するモノクローナル抗体は、培養中の持続細胞株による抗体分
子の生成を実現する任意の技術を用いて調製することができる。これらの技術は
、限定はしないが、ハイブリドーマ技術、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術及びE
BV−ハイブリドーマ技術を含む(Koehler等(1975) Nature 256:495-497、Kozb
or 等 (1985) J.Immunol Methods 81:31-42、Cote等(1983) Proc Natl Acad Sci
80:2026-2030、Cole, S.P 等 (1984) Mol. Cell Biol.62:109-120)。
【0120】 さらに「キメラ抗体」を生成するために開発された技術、適当な抗原特異性及
び生物活性を有する分子を得るためのマウス抗体遺伝子のヒト抗体遺伝子へのス
プライシングを用いることができる(Morrison 等(1984) Proc Natl Acad Sci 8
1:6851-6855: Neuberger 等(1984) Nature 312:604-608; Takeda 等(1985) Natu
re 314:452-454)。別法では、一本鎖抗体の生成のために記載される技術を、当
分野で知られた方法を用いて適合して、UBCLE特異性一本鎖抗体を生成して
もよい。関連する特異性を有するが、個別のイディオタイプ組成物からなる抗体
が、ランダムに組み合わせた免疫グロビンライブラリからの鎖混合により生成さ
れることもできる(Burton D.R.(1991)Proc Natl Acad Sci 88:11120-11123)。
【0121】 また抗体は、リンパ球集団においてin vivoで生成を誘発することにより、或 いは組換え免疫グロブリンライブラリ又は論文(Orlandi 等(1989, Proc Natl A
cad Sci 86:3833-3837、Winter G and Milstein C (1991; Nature 349:293-299)
に開示されるような非常に特異的な結合剤のパネルをスクリーニングすることに
より生成することもできる。
【0122】 またUBCLEに対する特異な結合部位を含む抗体フラグメントを発生させる
こともできる。例えば、そのようなフラグメントは、限定はしないが、抗体分子
のペプシン消化により生成することができるF(ab´)2フラグメント及びF
(ab´)2フラグメントのジスルフィド架橋を還元することにより生成するこ
とができるFabフラグメントを含む。別法では、Fab発現ライブラリを、所
望の特異性を有するモノクローナルFabフラグメントを迅速にしかも容易に同
定できるように作製してもよい(Huse WD 等 (1989) Science 256:1275-1281) 。
【0123】 種々のイムノアッセイを用いて、所望の特異性を有する抗体を同定するために
スクリーニングすることができる。確立された特異性を有するポリクローナル抗
体或いはモノクローナル抗体のいずれかを用いる結合タンパク競合測定法或いは
免疫放射測定法用の種々のプロトコルが、当分野では周知である。そのようなイ
ムノアッセイは典型的には、UBCLEとその特異的抗体との間の複合形成体を
測定することを含む。2つの非干渉性UBCLEエピトープに反応するモノクロ
ーナル抗体を利用する2部位モノクローナル系イムノアッセイが好ましいが、結
合タンパク質競合測定法を用いることもできる(Maddox、前掲)。
【0124】 本発明の別の実施例では、UBCLEをコードするポリヌクレオチド或いはそ
の任意のフラグメント又は相補配列を治療のために用いる場合もある。一態様で
は、UBCLEをコードするポリヌクレオチドに対する相補配列が、mRNAの
転写を遮断することが望ましい状況において用いられる。詳細には、細胞は、U
BCLEをコードするポリヌクレオチドに相補的な配列と形質転換されることが
できる。このように相補分子或いはフラグメントを用いて、UBCLE活性を調
節するか、或いは遺伝子機能の調節を実現することができる。そのような技術は
当分野では周知であり、センス或いはアンチセンスオリゴヌクレオチド又はより
大きなフラグメントを、UBCLEをコードする配列のコード化或いは調節領域
に沿った種々の位置から設計することができる。
【0125】 レトロウイルス、アデノウイルス、ヘルペスウイルス或いはワクシニアウイル
スに、また種々の細菌性プラスミドに由来する発現ベクタが、標的となる器官、
組織或いは細胞集団にヌクレオチド配列を送達するために用いられる場合がある
。当業者には周知の方法を用いて、UBCLEをコードする遺伝子のポリヌクレ
オチドに相補的な核酸配列を発現するベクタを作製することができる。これらの
技術は、Sambrook 等(前掲)及びAusubel 等 (前掲)の両方に記載される。
【0126】 UBCLEをコードする遺伝子は、細胞或いは組織を、UBCLEをコードす
る高レベルのポリヌクレオチド或いはそのフラグメントを発現する発現ベクタと
形質転換することにより遮断されるようになる。そのような作製物は、翻訳でき
ないセンス或いはアンチセンス配列を細胞内に導入するために用いられる。DN
A内に統合されない場合であっても、そのようなベクタは、内因性ヌクレアーゼ
により無能にされるまで、RNA分子を転写し続けることができる。一過性の発
現は、非複製ベクタを用いて一ヶ月或いはそれ以上の間持続し、適当な複製エレ
メントがベクタ系の一部であるならさらに長く持続するようになる。
【0127】 上記のように遺伝子発現の修飾は、UBCLEをコードする遺伝子の制御、5
´或いは調節領域(シグナル配列、プロモータ、エンハンサ及びイントロン)に
対する相補配列或いはアンチセンス分子(DNA、RNA或いはPNA)を設計
することにより得られるようになる。転写開始部位、例えば開始部位からの位置
−10と+10との間に由来するオリゴヌクレオチドが好ましい。同様に「三重
らせん」塩基対技術を用いて抑制を実現することができる。二重らせんの能力の
抑制がポリメラーゼ、転写因子或いは調節分子を結合するのに十分に開放される
ようになるため、三重らせん対は有用である。三重DNAを用いる最近の治療の
進歩は、論文(Gee JE 等(1994)In: Huber BE and BI Carr, Molecular and Imm unologic Approaches, Futura Publishing Co. Mt Kisco NY)に記載されている 。また相補配列或いはアンチセンス分子は、転写物がリボソームに結合するのを
防ぐことによりmRNAの翻訳を遮断するように設計することができる。
【0128】 リボザイム、すなわち酵素RNA分子が、RNAの特異な切断を触媒するため
に用いられる場合がある。リボザイム作用の機構は、相補的標的RNAへのリボ
ザイム分子の配列特異性ハイブリダイゼーションを伴い、それにヌクレオチド鎖
切断分割が伴う。用いられる例は、UBCLEをコードする配列のヌクレオチド
鎖切断分割に特異にしかも有効に触媒作用することができる遺伝子操作されたハ
ンマヘッドモチーフリボザイムを含む。
【0129】 任意の潜在的なRNA標的内の特異なリボザイム切断部位は、配列を含むリボ
ザイム切断部位GUA、GUU及びGUCに対して標的分子を走査することによ
り最初に同定される。一度同定されれば、切断部位を含む標的遺伝子の領域に対
応する15〜20の間のリボヌクレオチドの短いRNA配列は、オリゴヌクレオ
チドを無能にする副次構造的な特徴に対して評価されることができる。また候補
標的の適合性も、リボヌクレアーゼ保護アッセイを用いて相補的なオリゴヌクレ
オチドとのハイブリダイゼーションに対する容易性を検査することにより評価す
ることができる。
【0130】 本発明の相補的リボ核酸分子及びリボザイムは、核酸分子の合成に関して当分
野で知られた任意の方法により調製することができる。これらは、固相ホスホラ
ミダイト化学合成のようなオリゴヌクレオチドを化学的に合成するための方法を
含む。別法では、RNA分子は、UBCLEをコードするDNA配列のin vitro 及びin vivo転写により生成することができる。そのようなDNA配列は、T7 或いはSP6のような適当なRNAポリメラーゼプロモータを用いて種々のベク
タ内に組み込むことができる。別法では、これらのcDNA作成物は、相補RN
Aを合成し、細胞株、細胞或いは組織内に構成的に或いは誘導的に導入すること
ができる。
【0131】 RNA分子を修飾して細胞内安定性及び半減期を改善することもできる。可能
な修飾は、限定はしないが、分子の5´並びにまた3´末端でのフランキング配
列の付加、或いは分子のバックボーンにおけるホスホジエステラーゼ連鎖ではな
くホスホロチオネート或いは2´O−メチルの使用を含む。この概念はPNAの
生成に固有のものであり、イノシン、キュェオシン及びワイブトシン並びにアセ
チル−、メチル−、チオ−、及び内因性エンドヌクレアーゼにより容易には識別
されないアデニン、シチジン、グアニン、チミン及びウリジンの同様に修飾され
た形成体のような従来にはない塩基を含有することにより、これら分子の全体に
拡張されることができる。
【0132】 細胞或いは組織内にベクタを導入するために多くの方法が利用可能であり、in vivoin vitro及びex vivoで使用するのに同様に適している。ex vivo治療の 場合、ベクタは、患者から取り出された基幹細胞内に導入され、同じ患者に戻さ
れる自家移植物に対してクローンのように繁殖することができる。形質移入、リ
ポソーム注射或いはポリカチオンアミノポリマによる送達(Goldman, C.K. 等(1
997)Nature Biotechnology 15:462-66)は、当分野で周知の方法を用いて実現す
ることができる。
【0133】 上記治療方法の任意の方法は、例えばイヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ウサギ、サル
、そして最も好ましくはヒトのような哺乳類を含む、治療を要する被検体に適用
されることができる。
【0134】 本発明のさらに別の実施例は、上記任意の治療効果のために、製薬的に許容可
能な担体と共に用いられる医薬品組成物の投与に関連する。そのような医薬品組
成物は、UBCLE、UBCLEに対する抗体、擬態、アゴニスト、アンタゴニ
スト或いはUBCLEのインヒビタからなることができる。組成物は単独で、或
いは限定はしないが、食塩水、緩衝食塩水、デキストロース及び水を含む任意の
滅菌の生体適合性医薬品担体において投与されることがある、安定化化合物のよ
うな少なくとも1つの他の薬剤との組み合わせて投与されることができる。これ
らの組成物は単独で、或いは他の薬剤、薬物或いはホルモンと組み合わせて患者
に投与してもよい。
【0135】 本発明に用いられる医薬品組成物は、限定はしないが、経口、静脈内、筋肉内
、動脈内、骨髄内、クモ膜下、心室内、経皮、皮下、腹膜内、鼻腔内、腸内、局
所、舌下、直腸手段を含む任意の経路により投与されることができる。
【0136】 活性処方成分に加えて、これらの医薬品組成物は、製薬的に用いることができ
るプレパラートへの活性化合物の処理を容易にする医薬品添加物及び補助剤を含
む適当な製薬的に許容可能な担体を含む場合もある。さらに製剤及び投与に関す
る技術についての詳細は、Remington's Pharmaceutical Sciences(Maack Publis
hing Co. Easton PA)の最新版に見出される。
【0137】 経口投与の場合の医薬品組成物は、経口投与に適した投与量の当分野で周知の
製薬的に許容可能な担体を用いて調剤することができる。そのような担体により
、医薬品組成物は、患者が経口摂取するための錠剤、丸剤、糖衣剤、カプセル剤
、液剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー、懸濁剤等として調剤されることができ
る。
【0138】 経口投与するための医薬品調剤は、活性化合物と固形の医薬品添加物とを混合
して、選択的にはその混合物を細かく砕いて、さらに所望に応じて、錠剤或いは
糖衣剤コアを得るために適当な補助剤を加えた後、顆粒剤の混合物を処理して得
られるようになる。適当な医薬品添加物は、ラクトース、スクロース、マンニト
ール或いはソルビトールを含む糖、トウモロコシ、小麦、米、じゃがいも或いは
他の植物からのデンプン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース或いはカルボキシルメチルセルロースナトリウムのようなセルロース、及び
アラビアゴム及びトラガカントゴムを含むゴム、並びにゼラチン及びコラーゲン
のようなタンパク質を含む炭水化物或いはタンパク質賦形剤である。必要なら、
架橋結合されたポリビニルピロリドン、寒天、アルギン酸或いはアルギン酸ナト
リウムのようなその塩を含む、崩壊剤或いは可溶化剤が加えられてもよい。
【0139】 糖衣剤コアは濃縮糖液のような適当なコーティングと共に用いられ、その濃縮
糖液はアラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポルゲル(carbop
ol gel)、ポリエチレングリコール並びにまた二酸化チタン、ラッカー溶液及び
適当な有機溶剤或いは溶剤混合物を含む場合もある。染料或いは色素が製品識別
、或いは活性化合物の量、すなわち投与量を特徴付けるために、錠剤或いは糖衣
錠コーティングに加えられる場合もある。
【0140】 経口投与される医薬品製剤は、ゼラチンからなる押込嵌合式のプッシュフィッ
トカプセル剤、並びにゼラチン及びグリコール或いはソルビトールのようなコー
ティングからなる軟らかく封止されたソフトシールカプセル剤を含む。プッシュ
フィットカプセル剤は、ラクトース或いはデンプンのような賦形剤或いは結合剤
、タルク或いはステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤、さらに選択的に安定
化剤と混合された活性処方成分を含むことができる。ソフトカプセル剤では、活
性化合物は、脂肪油、パラフィン油、或いは安定化剤を用いる場合も用いない場
合があるが液体ポリエチレングリコールのような適当な溶液内に溶解或いは懸濁
される場合がある。
【0141】 非経口投与のための医薬品製剤は、活性化合物の水溶液を含む。注射するため
に、本発明の医薬品組成物は、水溶液内で、好ましくはハンクス溶液、リンガー
溶液或いは生理緩衝食塩水のような生体適合性緩衝液内で調製される。水性の注
入懸濁液は、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ソルビトール或いはデ
キストランのように、懸濁液を増粘する物質を含む場合がある。さらに活性化合
物の懸濁液は、適当な油性の注射懸濁液として調製される場合もある。適当な親
油性溶剤或いは溶媒は、ゴマ油のような脂肪油、或いはオレイン酸エチル又はト
リグリセリドのような合成脂肪酸エステル、或いはリポソームを含む。選択に応
じて懸濁液は、高濃縮の溶液の調製を可能とするために化合物の可溶性を増加さ
せる適当な安定化剤或いは薬剤を含む場合もある。
【0142】 局所或いは鼻腔投与の場合、特定の障壁を浸透させるのに適した浸透剤が調製
において用いられる。そのような浸透剤は当分野で一般に知られている。
【0143】 本発明の医薬品組成物は、当分野において知られた、例えば、従来の混合、溶
解、顆粒化、糖衣形成、微粒子化、乳状化、カプセル化、封入(entrapping)或
いは凍結乾燥処理による方法で製造される。
【0144】 医薬品組成物は塩類として提供され、限定はしないが、塩酸、硫酸、酢酸、乳
酸、酒石酸、リンゴ酸、琥珀酸等の多くの酸を用いて形成することができる。塩
類は、対応する遊離塩基形の場合より、水性或いはプロトン性溶剤において可溶
性を有する傾向がある。他の場合に好ましい製剤は、使用前に緩衝剤と結合され
たpH範囲4.5−5.5の1mM−50mMヒスチジン、0.1%−2%スク
ロース、2%−7%マンニトールの任意のもの或いは全てを含む凍結乾燥粉末で
ある。
【0145】 医薬品組成物が調製された後、それらは適当な容器に入れられ、指示された条
件の治療のためにラベルを貼付される。UBCLEの投与の場合、そのようなラ
ベル貼付は、投与の量、頻度並びに方法を含むであろう。
【0146】 本発明に用いるために適した医薬品組成物は、活性処方成分が目的を果たすた
めの有効な量だけ含まれる組成物を含む。有効な量を投与することは、当業者の
能力内で果たすことができる。
【0147】 任意の化合物の場合、製薬的に有効な量は、例えば腫瘍性細胞の細胞培養アッ
セイ、或いは通常マウス、ウサギ、イヌ或いはブタの動物標本のいずれかにおい
て最初に見積もられる。また動物標本を用いて、所望の濃縮範囲及び投与の経路
が確定される。その後その情報を用いて、ヒトに投与するための有効な量及び経
路を確定することができる。
【0148】 製薬的に有効な量は、症状或いは状態を改善する、例えばUBCLE或いはそ
のフラグメント、UBCLEの抗体、アゴニスト、アンタゴニスト、或いはUB
CLEのインヒビタの主成分の量である。そのような化合物の治療に対する有効
度及び毒性は、細胞培養或いは実験動物における標準的な製薬的手順、例えばE
D50(集団の50%において製薬的に有効な量)及びLD50(集団の50%
が致死する量)により確定することができる。治療効果と毒性効果の投与量比が
治療指数であり、比LD50/ED50として表すことができる。大きな治療指
数を示す医薬品組成物が望ましい。細胞培養アッセイ及び動物実験から得られる
データは、ヒトに投与するための量の範囲を処方する際に用いられる。そのよう
な化合物の投与量は、毒性が非常に少ないか或いは全くなくED50を含む血中
濃度の範囲内にあることが好ましい。投与量は、用いられる投与形態、患者の感
度及び投与経路によりこの範囲内で変化する。
【0149】 厳密な投与量は、治療を要する患者に関連する要因により医師によって確定さ
れるであろう。量及び投与を調整して、十分なレベルの活性成分を与えたり、或
いは所望の効果を維持することもある。考慮される場合がある要因は疾患状態の
重症度、被検者の健康状態、患者の年齢、体重及び性別、食事、投与の時間及び
頻度、薬物の組み合わせ、反応への敏感度、並びに治療に対する耐性/反応を含
む。特定の製剤の半減期及びクリアランス率に応じて、3〜4日毎、毎週或いは
2週間毎に一度、長時間作用性の医薬品組成物が投与される場合もある。
【0150】 通常の投与量は0.1μg〜100,000μgまで変化し、投与の経路にも
よるが、全投与量は約1gまでである。詳細な投与量及び送達の方法に関する手
引きは文献に与えられており、一般に当分野の開業医が利用できる。当業者は、
タンパク質或いはそのインヒビタの場合とは異なる製剤を、ヌクレオチドの場合
に用いるであろう。同様にポリヌクレオチド或いはポリペプチドの送達は特定の
細胞、状態、位置等に対して特異であろう。
【0151】 診断 別の実施例では、UBCLEを特異に結合する抗体を、UBCLEの発現によ
り特徴付けられる状態或いは疾患の診断のために、又はUBCLE、アゴニスト
、アンタゴニスト或いはインヒビタを用いて治療中の患者をモニタするための検
定法において用いることができる。診断のために有用な抗体は、治療の場合に上
記した方法と同様の方法で調製することができる。UBCLEに対する診断検定
法は、抗体及び標識を用いて、ヒト体液或いは細胞又は組織の抽出物においてU
BCLEを検出する方法を含む。抗体は、修飾しても修飾しなくても用いること
ができ、リポータ分子と共有結合或いは非共有結合の何れかで結合することによ
り標識されることができる。当分野において知られる種々のリポータ分子を用い
ることができ、そのいくつかが上記される。
【0152】 UBCLEを測定するためのELISA、RIA及びFACSを含む種々のプ
ロトコルが当分野において知られており、UBCLE発現の変更されたレベル或
いは異常なレベルを診断するための方法を提供する。UBCLE発現のための正
常或いは標準的な値は、正常な哺乳動物被検者、好ましくはヒトから取り出され
た体液或いは細胞抽出物を複合体形成に適した条件下でUBCLEに対する抗体
と結合することにより確立される。標準的な複合体形成量は種々の方法により定
量することができるが、光計測による手段が好ましい。被検者において発現した
UBCLEの量、制御及び疾患、生検組織からのサンプルが標準値と比較される
。標準値と被検者値との間の偏差が疾患を診断するためのパラメータを確立する
【0153】 本発明の別の実施例では、UBCLEをコードするポリヌクレオチドを診断の
ために用いることができる。用いられるポリヌクレオチドはオリゴヌクレオチド
配列、アンチセンスRNA及びDNA分子及びPNAを含む。ポリヌクレオチド
を用いて、UBCLEの発現が疾患と相関をなす可能性がある生検組織の遺伝子
発現を検出かつ定量することができる。診断検定法を用いて、UBCLEの存否
及び過剰発現を識別することができ、さらに治療処置中のUBCLEレベルの調
節をモニタすることができる。
【0154】 一態様では、UBCLE或いは密接に関連する分子をコードするゲノム配列を
含むポリヌクレオチド配列を検出することができるPCRプローブを用いるハイ
ブリダイゼーションにより、UBCLEをコードする核酸配列を同定することが
できる。非常に特異な領域、例えば5´調節領域内の10個の特有のヌクレオチ
ド、或いは特異性の低い領域、例えば特に3´コード化領域の何れかからなるプ
ローブの特異性及びそのハイブリダイゼーション或いは増幅の厳密性(最大、高
、中間或いは低)が、そのプローブがUBCLEをコードする自然発生配列、ア
レルのみを同定するか、或いは関連する配列を同定するかを確定するであろう。
【0155】 またプローブは関連する配列の検出に用いることもでき、UBCLEをコード
する配列の任意のものからのヌクレオチドの少なくとも50%を含むことが好ま
しい。本発明のハイブリダイゼーションプローブはDNA或いはRNAであり、
SEQ ID NO:2のヌクレオチド配列に、或いはプロモータ、エンハンサエ
レメント及び自然発生UBCLEのイントロンを含むゲノム配列に由来する。
【0156】 UBCLEをコードするDNAのための特異なハイブリダイゼーションプロー
ブを生成するための手段は、UBCLE或いはUBCLE誘導体をコードする核
酸配列を、mRNAプローブの生成のためにベクタにクローニングする過程を含
む。そのようなベクタは当分野では周知で、市販されており、適当なRNAポリ
メラーゼ及び適当な標識化ヌクレオチドを加えることによりin vitroでRNAプ
ローブを合成するために用いることができる。ハイブリダイゼーションプローブ
は、種々のリポータ群、例えば32P或いは35Sのような放射性核種、又はアビジ
ン/ビオチン結合系等を介してプローブに結合されるアルカリ性フォスファター
ゼのような酵素標識により標識されることができる。
【0157】 UBCLEをコードするポリヌクレオチド配列はUBCLEの発現に関連する
障害の診断のために用いることができる。そのような障害は、限定はしないが、
腺癌、白血病、リンパ腫、黒色腫、骨髄腫、肉腫、及び奇形癌、具体的には、副
腎、膀胱、骨、骨髄、脳、乳房、子宮頚、胆嚢、神経節、消化管、心臓、腎臓、
肝臓、肺、筋肉、卵巣、膵臓、副甲状腺、陰茎、前立腺、唾液腺、皮膚、脾臓、
精巣、胸腺、甲状腺、及び子宮の癌と、静座不能、アルツハイマー病、健忘症、
筋萎縮性側索硬化症、双極性障害、緊張病、脳性腫瘍、痴呆、うつ病、ダウン症
、遅発性ジスキネジア、ジストニア、てんかん、ハンチントン舞踏病、多発性硬
化症、神経繊維腫症、パーキンソン病、妄想性精神症、精神分裂病及びトゥーレ
ット病のような神経障害と、尿細管性アシドーシス、クッシング症候群、軟骨形
成不全性小人症、遺伝性粘膜上皮形成異常、遺伝性角皮症、シャルコー‐マリー
‐ツース病及び神経線維腫症のような遺伝的神経障害、甲状腺不全症、水頭症、
シドナム舞踏病及び脳性麻痺のような発作障害、脊椎披裂及び先天性緑内障、白
内障或いは感覚神経性聴力損失のような発生障害と、アジソン病、成人呼吸窮迫
症候群、アレルギー、強直性脊椎炎、アミロイド症、貧血症、喘息、アテローム
性動脈硬化症、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性甲状腺炎、気管支炎、胆嚢炎
、接触性皮膚炎、クローン病、アトピー性皮膚炎、皮膚筋炎、糖尿病、肺気腫、
結節性紅斑、萎縮性胃炎、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、痛風、グレー
ブス病、橋本甲状腺炎、過好酸球増加症、過敏性腸症候群、紅班性狼瘡、多発性
硬化症、重症筋無力症、心筋または心膜の炎症、変形性関節炎、骨粗鬆症、膵炎
、多発筋炎、リウマチ性関節炎、強皮症、シェーグレン症候群、全身性アナフィ
ラキシ、全身性紅班性狼瘡、全身性硬化症、潰瘍性大腸炎、ウェルナー症候群、
及び癌、血液透析、体外循環の合併症、ウイルス感染、細菌感染、真菌感染、寄
生虫感染、原虫感染、及び蠕虫感染;及び外傷のような免疫障害とを含む。UB
CLEをコードするポリヌクレオチド配列は、サザン分析或いはノーザン分析、
ドットブロット、又は他の膜系技術において、又はPCR技術において、又は変
更されたUBCLE発現を検出するために患者生検からの体液或いは組織を利用
するディップスティック、pin、ELISA検定法或いはマイクロアレイにお
いて用いることができる。そのような定性的或いは定量的方法は当分野において
周知である。
【0158】 特定の態様では、UBCLEをコードするヌクレオチド配列は、種々の癌、特
に上記したような癌の活性化或いは誘発を検出する検定法において有用である。
UBCLEをコードするヌクレオチド配列は標準的な方法において標識され、ハ
イブリダイゼーション複合体の形成に適した条件下で患者からの体液或いは組織
サンプルに加えられることができる。適当な時間インキュベートした後、サンプ
ルは洗浄され、そのシグナルが定量され、標準値と比較される。生検された或い
は抽出されたサンプルのシグナルの量が比較制御サンプルのシグナルの量から著
しく変更されている場合には、そのヌクレオチド配列はサンプル内のヌクレオチ
ド配列とハイブリダイズされており、サンプル内のUBCLEをコードするヌク
レオチド配列の変更レベルの存在が関連する疾患の存在を示す。またそのような
検定法を用いて、動物実験、臨床試験或いは個々の患者の治療をモニタする際に
特定の治療措置の有効度を評価することができる。
【0159】 UBCLEの発現に関連する疾患を診断する基準を与えるために、発現に対す
る正常或いは標準値が確立される。これは、動物或いはヒトいずれかの正常な被
検者から取り出された体液或いは細胞抽出物を、当分野で周知の複合体形成に適
した条件下でUBCLEをコードする配列或いはそのフラグメントと結合するこ
とにより与えられる。標準的なハイブリダイゼーションは、正常な被検者から得
られた値を、既知の量の実質的に精製されたポリヌクレオチドが用いられる実験
から得られた値と比較することにより定量することができる。正常サンプルから
得られた標準値が、疾患の症状がある被検者のサンプルから得られた値と比較さ
れる。標準値と被検者値との間の偏差を用いて、疾患状態の存在を立証する。
【0160】 一度疾患が確定され、治療プロトコルが開始されれば、その患者の発現のレベ
ルが正常な患者において観測されるレベルに接近し始めるか否かを評価するため
に、ハイブリダイゼーション検定法が規則的に繰り返される。継続的な検定法か
ら得られる結果を用いて、数日から数ヶ月の期間に渡る治療の有効度を示すこと
ができる。
【0161】 癌の場合、個々の患者からの生検組織内の異常な量の転写物の存在が、疾患の
発生に対する素因を示すか、或いは実際の臨床的な症状が発生する前に疾患を検
出するための手段を提供する。この種のより決定的な診断により、専門医は、予
防措置或いは初期段階での積極的な治療を行うことができ、それにより癌の発生
を予防したり、或いは進行するのを防ぐこともできる。
【0162】 UBCLEをコードする配列から設計されるオリゴヌクレオチドに対するさら
なる診断上の使用は、PCRの使用を含む場合がある。そのようなオリゴマは化
学的に合成されるか、酵素的に生成されるか、或いはin vitroで生成されてもよ
い。オリゴマは、2つのヌクレオチド配列、すなわち1つがセンス方向(5´−
>3´)を有し、もう1つがアンチセンス方向(3´<−5´)を有するヌクレ
オチド配列からなり、特異な遺伝子或いは条件の同定のために最適化された条件
下で用いられることが好ましい。同一の2つのオリゴマ、入れ子状の組のオリゴ
マ、或いはオリゴマの縮重プールであっても、密接に関連するDNA或いはRN
A配列を検出並びにまた定量するために低い厳密性条件下で用いることができる
【0163】 またUBCLEの発現を定量するために用いることができる方法は、ヌクレオ
チドの放射標識或いはビオチン標識、或いは制御核酸の相互増幅並びに実験結果
が書き込まれる標準曲線を含む(Melby, P.C. 等 (1993) J. Immunol. Methods,
159:235-244; Duplaa, C. 等 (1993) Anal. Blochem. 229-236)。多数サンプ ルを定量する速度は、ELISAフォーマットの検定法を実行することにより加
速することができ、その際対象のオリゴマは種々の希釈法において表され、スペ
クトル光計測反応或いは色計測反応が迅速な定量化がもたらされる。
【0164】 さらに別の実施例では、ここで記載されたポリヌクレオチド配列の任意のもの
に由来するオリゴヌクレオチド或いはその長寸のフラグメントをマイクロアレイ
の標的として用いることもできる。マイクロアレイを用いて、多数の遺伝子の発
現レベルを同時にモニタし(転写画像を生成するために)、遺伝子変異配列、突
然変異及び多形性を同定することができる。この情報は、遺伝子機能を確定し、
疾患の遺伝的基礎を理解し、かつ疾患を診断する際に有用であり、また治療薬剤
の活性を発生及びモニタする際に有用であろう。
【0165】 一実施例では、全て参照してその全体を本明細書の一部としているPCT出願
WO95/11995(Chee等)、Lockhart, D.J.等(1996; Nat. Biotech. 14
:1675-1680)及びSchena, M等(1996; Proc. Natl. Acad. Sci. 93:10614-10619
)に記載される方法に従ってマイクロアレイが準備及び使用される。
【0166】 マイクロアレイは、多数の固有の一本鎖核酸配列、通常固形支持体に固定され
るcDNAの合成アンチセンスオリゴヌクレオチド或いはフラグメントのいずれ
がからなることが好ましい。そのオリゴヌクレオチドは長さが約6−60ヌクレ
オチドであることが好ましく、15−30ヌクレオチドであることがより好まし
く、約20−25ヌクレオチドであることが最も好ましい。ある種のマイクロア
レイの場合、長さが7−10ヌクレオチドしかないオリゴヌクレオチドを用いる
ことが好ましいこともある。マイクロアレイは、既知の5´或いは3´配列に及
ぶオリゴヌクレオチド、完全長配列に及ぶ連続的なオリゴヌクレオチド、或いは
その配列の長さに沿った特定の領域から選択される固有のオリゴヌクレオチドを
含む場合がある。マイクロアレイに用いられるポリヌクレオチドは対象の遺伝子
に特異なオリゴヌクレオチドであり、その中では少なくともその配列のフラグメ
ントが既知であるか、或いは特定の細胞タイプ、発生的或いは疾患状態に共通の
1つ或いはそれ以上の未同定のcDNAに特異である。ある状況では、マイクロ
アレイにおいてオリゴヌクレオチドの対を用いることが適切である。その「対」
は、好ましくは中央に位置する1つのヌクレオチドを除いて同一であろう。その
対の第2の(1つだけ一致しない)ヌクレオチドは、制御体として機能する。オ
リゴヌクレオチド対の数は2−100万の範囲にある。
【0167】 あるマイクロアレイ用に既知の配列に対するオリゴヌクレオチドを生成するた
めに、対象の遺伝子が、ヌクレオチド配列の5´或いはより好ましくは3´末端
で開始するコンピュータアルゴリズムを用いて試験される。そのアルゴリズムは
、その遺伝子に対して固有で、ハイブリダイゼーションに適した範囲内にGC含
有物を有し、ハイブリダイゼーションに干渉することがある予測される副構造体
のない所定の長さのオリゴマを同定する。一態様ではそのオリゴマは、光照射化
学処理(light-directed chemical process)を用いて支持体上の指定された領 域で合成される。支持体は紙、ナイロン或いは他の種類の膜、フィルタ、チップ
、スライドガラス或いは任意の他の適切な固定支持体である。
【0168】 別の態様では、オリゴヌクレオチドは、参照してその全体を本明細書の一部と
しているPCT出願WO95/251116(Baldeschweiler等)に記載される
ような、化学的結合手順及びインクジェット吐着装置を用いることにより支持体
の表面上で合成されることができる。別の態様では、ドット(或いはスロット)
ブロットに類似の「グリッド(gridded)」アレイ(HYBRIDOT apparatus, Life T
echnologies)を用いて、真空系、熱、紫外線(UV)、機械的或いは化学的結合
手順を利用して、支持体の表面にcDNAフラグメント或いはオリゴヌクレオチ
ドを配列及び結合することができる。さらに別の態様では、アレイは手動で或い
は市販の装置、材料及び機器(including Brinkmann multichannel pipettors or
robotic instruments)を用いて生成され、8ドット、24ドット、96ドット 、384ドット、1536ドット或いは6144オリゴヌクレオチド、又は市販
の機器を有効に使用するのに適した2〜1,000,000の任意の他の数量を
含む。
【0169】 マイクロアレイを用いてサンプルの分析を行うために、生物学的サンプルから
ポリヌクレオチドが抽出される。生物学的サンプルは任意の体液(例えば血液、
尿、唾液、粘液、胃液等)、培養された細胞、バイオプシ或いは他の組織標本か
ら得ることができる。プローブを作製するために、サンプルから抽出されたポリ
ヌクレオチドを用いて、マイクロアレイ上の核酸に相補的な核酸配列を生成する
。マイクロアレイがcDNAからなる場合には、アンチセンスRNA(aRNA
)がプローブに適している。それゆえ一態様では、mRNAを用いてcDNAを
生成し、さらに蛍光性ヌクレオチドの存在下で、cDNAを用いてフラグメント
或いはオリゴヌクレオチドaRNAプローブを作製する。これらの蛍光標識され
たプローブは、マイクロアレイでインキュベートされ、プローブ配列がマイクロ
アレイのcDNAオリゴヌクレオチドにハイブリダイズするようにする。別の態
様では、相補的な核酸配列をプローブとして用いて、ハイブリダイゼーション技
術の領域で周知の制限酵素、PCR技術及びオリゴ標識化(Oligolabelling)或
いはTransProbe kits (Amersham Pharmacia)を用いて、核酸配列としてポリヌク
レオチド、フラグメント、相補的或いはアンチセンス配列を作製することができ
る。
【0170】 インキュベーションの条件は、ハイブリダイゼーションが正確な相補的一致或
いは種々の低い相補性の度合で生じるように調整される。ハイブリダイズされな
かったプローブを除去した後、スキャナを用いて蛍光のレベル及びパターンを確
定する。スキャナで読取られた画像は検査され、マイクロアレイ上の各オリゴヌ
クレオチド配列の相補性の度合及び相対的な存在比を確定する。同時に、個々の
配列の全てに対して、検出系を用いて、ハイブリダイゼーションの存否或いは量
を測定することができる。このデータは、サンプル内の配列、突然変異、変異配
列或いは多形性についての大規模な相関調査の場合に用いることができる(Helle
r, R.A.等, (1997) Proc. Natl. Acad. Sci. 94:2150-55)。
【0171】 本発明の別の実施例では、UBCLEをコードする核酸配列を用いて、自然発
生ゲノム配列をマッピングするために有用なハイブリダイゼーションプローブを
生成することもできる。その配列は特定の染色体に或いは染色体の特異領域に、
又はPrice CM (1993; Blood Rev 7:127-34)及びTrask BJ (1991; Trends Genet
7:149-154)に記載されるような、例えばヒト人工染色体(HAC)、酵母菌人工
染色体(YAC)、細菌性人工染色体(BAC)、細菌性P1構造体或いは単一
染色体cDNAライブラリのような人工染色体構造にマッピンクされてもよい。
【0172】 蛍光in situハイブリダイゼーション(Verma 等(1988) Human Chromosomes: A Manual of Basic Techniques, Pergamon Press, New York NYに記載されるFI
SH)は、他の物理的な染色体マッピング技術及び遺伝マップデータと相関をな
す。遺伝子マップデータの例は種々の科学雑誌或いはOnline Mendelian Inherit
ance in Man(OMIM)に見出すことができる。物理的染色体マップ上のUB CLEをコードする遺伝子の位置と特定の疾患或いは特定の疾患に対する素因と
の間の相関は、その遺伝的疾患に関連するDNAの領域の境界を定めることを可
能にする。本発明のヌクレオチド配列を用いて、正常者と保菌者、すなわち感染
した個体との間の遺伝子配列の差を検出することができる。
【0173】 染色体標本のin situハイブリダイゼーション及び確立された染色体マーカを 用いる連鎖分析のような物理的マッピング技術が、遺伝子マップを拡張するため
に用いることができる。マウスのような別の哺乳動物種の染色体上の遺伝子の配
置が、特定のヒト染色体の数或いは腕が未知であっても、関連するマーカを明ら
かにできる場合もある。新規の配列は、物理的なマッピングにより染色体腕或い
はその一部に割り当てることができる。これは、位置クローニング或いは他の遺
伝子発見技術を用いる疾患遺伝子を検索する研究者に貴重な情報を与える。一度
疾患或いは症候群が、特定のゲノム領域、例えばATから11q22−23まで
(Gatti等(1998) Nature 336:577-580)への遺伝子連鎖により自然のまま局在され
ていれば、その領域に対する任意の配列マッピングが、さらなる研究のための関
連或いは調節遺伝子を表すことができる。また本発明のヌクレオチド配列を用い
て、正常個体と保菌者、すなわち感染個体との間における転座、逆位等により染
色体位置内の差を検出することができる。
【0174】 本発明の別の実施例では、UBCLE、その触媒作用或いは免疫原性フラグメ
ント又はオリゴペプチドを用いて、種々の薬物スクリーニング技術の任意のもの
において化合物のライブラリをスクリーニングすることができる。そのようなス
クリーニングにおいて用いられるフラグメントは溶液中に遊離するか、固形支持
体に付着するか、細胞表面上に支持されるか、或いは細胞内に配置されてもよい
。UBCLEと被試験因子との間に形成される結合複合体が測定される場合もあ
る。
【0175】 薬物スクリーニングに用いる場合がある別の技術は、PCT出願WO84/0
3564に記載されるような、対象のタンパク質への適当な結合親和性を有する
化合物の高スループットスクリーニングを実現する。この方法では、UBCLE
に適用されるような、多数の異なる小さな検査化合物がプラスチックピン或いは
ある他の表面のような固体支持体上で合成される。検査化合物はUBCLE或い
はそのフラグメントと反応し、洗浄される。その後結合されたUBCLEが当分
野で周知の方法により検出される。また精製されたUBCLEは、上記の薬物ス
クリーニング技術において用いるためのプレート上に直接コーティングされるこ
ともできる。別法では、非中和性抗体を用いて、ペプチドを捕捉し、それを固体
支持体上に固定化することもできる。
【0176】 別の実施例では、UBCLEを特異に結合することができる中和性抗体がUB
CLEを結合するための検査化合物と競合する、競合薬物スクリーニングアッセ
イを使用する。このようにして、抗体を用いて、UBCLEと1つ或いはそれ以
上の抗原決定基を共有するあらゆるペプチドの存在を検出することができる。
【0177】 さらに別の実施例では、その新規の技術が、限定はしないがトリプレット遺伝
子コード及び特異な塩基対相互作用のような特性を含む現在知られているヌクレ
オチド配列の特性に依存する場合には、UBCLEをコードするヌクレオチド配
列を、将来開発されるあらゆる分子生物学技術において用いることができる。
【0178】 以下の例は、本発明を例示するために与えるものであり、本発明を制限するも
のではない。
【0179】
【実施例】
1 ADRETUT05cDNAライブラリの作製 ADRETUT05cDNAライブラリは、片側副腎切除中の52歳女性の右
側副腎から得られた腫瘍組織から作製された。病理学的にはクロム親和性細胞腫
を示していた。患者の病歴には、良性高血圧症、抑うつ障害、慢性副鼻腔炎、特
発性結腸直腸炎、尿路感染症及び過敏性結腸があった。患者の家族の病歴には、
ある兄弟に良性高血圧症、母親に脳欠陥障害、続発性パーキンソン症候群及び過
敏性結腸、兄弟達に冠状動脈粥状硬化症、高脂血症及び悪性脳腫瘍、父親に続発
性パーキンソン症候群があった。
【0180】 冷凍組織をBrinkmann Homogenizer Polytron-PT 3000(Brinkmann Instrument
s, INC., Westbury, NJ)を用いて、Trizol試薬(1 gm tissue/l0 ml Trizol; Cat. #10296-028; Gibco/BRL)、フェノールの単一組成(monoplasti
c)溶液及びグアニジウムイソチオシアネートの中でホモジナイズし溶解した。 氷上で短時間インキュベートした後、クロロフォルムが加えられ(1:5v/v
)、この溶解産物を遠心分離した。上側のクロロフォルム層が新しいチューブに
除去され、RNAがイソプロパノールで抽出され、DEPC処置水に再懸濁され
、37℃で25分間DNアーゼ処理された。RNAは、酸性フェノールpH4.
7を用いて再抽出され、0.3Mの酢酸ナトリウム及び2.5倍量のエタノール
を用いて沈殿させた。その後このmRNAをOLIGOTEX kit(QIAGEN, Chatsworth
, CA)を用いて単離し、cDNAライブラリの作製のために用いた。
【0181】 このmRNAをcDNA合成、プラスミドクローニング用のSUPERSCRIPT Plas
mid System (Life Technologies)における推奨プロトコルに従って取り扱った(C
at. # 18248-013,Gibco/BRL)。cDNAをSEPHAROSE CL4Bカラム(Cat. #275105
-01; Pharmacia)上で分画化し、400bpを越えるサイズのcDNAをpINCY
1に結合した。次いで、プラスミドpINCYをDH5αコンピテント細胞(Cat.#18258-
012; Gibco/BRL)に形質転換した。
【0182】 2 cDNAクローンの単離及び配列決定 プラスミドDNAは細胞から放出され、REAL Prep 96 Plasmid Kit(Catalog
#26173,QIAGEN, Inc.)を用いて精製した。推奨プロトコルを用いたが、以下の 点を変更した。1)25mg/Lのカルベニシリン及び0.4%のグリセロールと共 に1mlの滅菌Terrific Broth(Catalog#22711, Life Technologies, Gaithersbu
rg, MD)において細菌を培養した。(2)植菌の後、培地を19時間インキュベ
ートし、インキュベーション終了時に、細胞を0.3mlの溶解バッファに溶解し
た。(3)イソプロパノール沈殿の後、プラスミドDNAペレットを0.1mlの
蒸留水に再懸濁した。プロトコルの最終ステップの終了後、サンプルを96穴ブ
ロックに移し4℃で保管した。
【0183】 このcDNAの配列決定は、Peltier Thermal Cyclers (PTC200 from MJ Res
earch, Watertown, MA)及びApplied Biosystems 377 DNA Sequencing Systems と組み合わせてHamilton Micro Lab 2200 (Hamilton, Reno, NV)を用いてSang
er F.及びA.R. Coulsonの方法(1975, J. Mol. Biol.94:441f)により行われた 。
【0184】 3 cDNAクローン及びそれらの類推されるタンパク質の相同性検索 配列表のヌクレオチド配列及び、それらから類推されるアミノ酸配列を問い合
わせ配列として用いて、例えばGenBank、SwissProt、BLOCKS、及びPima IIのよ うなデータベースを検索した。これらのデータベースには既に同定された配列が
注釈付きで含められており、BLAST(Basic Local Alignment Toolを表す)を用 いて相同性(類似性)を有する領域をこのデータベースのなかから検索した(Al
tschul. S.F. (1993) J. Mol. Evol. 36:290-300; Altschulら(1990) J. Mol. B
iol. 215:403-10)。
【0185】 BLASTは、ヌクレオチド及びアミノ酸配列の両方のアライメントを作成して配 列の類似性を決定する。そのアライメントの局所的性質のために、BLASTは厳密 な一致、すなわち原核生物(細菌)や真核生物(動物、菌類、又は植物)を起源
とする相同体を求める際に特に有効である。一次配列パターンや二次構造ギャッ
プの問題を処理する際には、参照して本明細書の一部としているSmith R.F.及び
T.F. Smith(1992, Protein Engineering 5:35-51)に記載のアルゴリズムのよ うな他のアルゴリズムを用いることができる。本明細書に開示された配列の長さ
は少なくとも49ヌクレオチドであり、不必要な塩基は12%以下である(この
場合、A、C、G、又はTではなく、Nが記録される)。
【0186】 BLAST法は、参照して本明細書の一部としているKarlin. S.及びS.F. Altschul
(1993: Proc. Nat. Acad. Sci. 90:5873-7)に詳細に記載されているように、 問い合わせ配列とデータベースの配列の一致を検索し、発見したあらゆる配列の
一致の統計的有意性を評価して、ユーザが選択した有意性の閾値を満たす一致の
みを報告する。本出願での閾値は、ヌクレオチドで10-25、ペプチドで10-10 に設定した。
【0187】 インサイト社ヌクレオチド配列が霊長類(pri)、齧歯類(rod)及び哺
乳動物(mam)配列の場合にGenBankデータベースに対して検索され、
その後同じクローンから推定されたアミノ酸配列が、GenBank機能タンパク質デ ータベース、哺乳動物(mamp)、脊椎動物(vrtp)及び真核生物(eu
kp)に対して相同性を検索された。
【0188】 4 ノーザン分析 ノーザン分析は、遺伝子の転写物の存在を検出するために用いられる実験技術
であり、標識されたヌクレオチド配列と特定の細胞タイプまたは組織に由来する
RNAが結合した膜とのハイブリダイゼーションを行う(Sambrook等、前掲)。
【0189】 BLAST(Altschul, S.F. 1993及び1990, 前出)を用いる類似のコンピュータ技
術を用いて、GenBank又はLIFESEQTMデータベース(Incyte Pharmaceuticals)の
ようなデータベースにおける同一或いは関連する分子を検索した。この分析は、
多くの膜系ハイブリダイゼーションと比較して非常に高速である。さらにコンピ
ュータ検索の感度を変更して、ある一致が正確な一致か、相同的であるかの分類
を決定することができる。
【0190】 検索の基準値は、積スコア(product score)であり、これは以下の式で定義 されるものである。 (配列の一致率(%)×最大BLASTスコア(%))/100 この積スコアは、2つの配列間の類似性の程度、及び配列の長さの一致の両方を
考慮している。例えば、積スコアが40の場合は、一致は誤差が1〜2%の範囲
で正確であり、スコアが70の場合は正確に一致している。相同な分子は、通常
積スコアとして15〜40を示すものを選択することにより同定されるが、スコ
アの低いものも関連する分子として同定することもできる。
【0191】 ノーザン分析の結果は、UBCLEをコードする転写物が発生するライブラリ
のリストとして報告される。配列の存在量(abundance)及び存在率(percent a
bundance)のリストも報告される。存在量は、特定の転写物の検出回数を直接反
映し、存在率は、存在量をcDNAライブラリ内で検出された配列の総数で割っ
た値である。
【0192】 5 UBCLEをコードする配列の延長 インサイト社クローン2501808の核酸配列を用いて、部分ヌクレオチド
配列を完全長まで伸長するためにオリゴヌクレオチドプライマを設計した。1つ
のプライマを合成してアンチセンス方向の伸長を開始し、他のプライマを合成し
てセンス方向の配列を伸長した。プライマを用いて、対象の領域に対する新規で
未知のヌクレオチド配列を含むアンプリコンを「外側に」発生させる既知の配列
の伸長を容易にした。初期プライマが、OLIGO 4.06 (National Biosciences)或 いは他の適当なプログラムを用いてcDNAから設計され、長さが約22−30
のヌクレオチドになり、50%以上のGC含有物を有し、約68−72℃の温度
で標的配列にアニーリングするようにした。ヘアピン構造及びプライマ−プライ
マ2量体化をもたらすことになるヌクレオチドの伸展は避けられた。
【0193】 選択されたヒトcDNAライブラリ(Gibco/BRL)を用いて配列を伸長した。 2つ以上の伸長が必要或いは望まれる場合には、既知領域をさらに伸長させるた
めに、追加のプライマの組が設計される。
【0194】 XL-PCR kit (Perkin Elmer)の取扱説明書に従って、酵素及び反応混合物を完 全に混合することにより、高い忠実度の増幅が得られた。各プライマを40pm
olかつキット全ての他の成分を推奨された濃度で開始する場合、PCRがPelt
ier Thermal Cycler (PTC200; MJ Research, Watertown MA)を用いて、 ステップ1 1分間94℃(初期変性) ステップ2 1分間65℃ ステップ3 6分間68℃ ステップ4 15秒間94℃ ステップ5 1分間65℃ ステップ6 7分間68℃ ステップ7 さらに15サイクル間ステップ4−6の繰返し ステップ8 15秒間94℃ ステップ9 1分間65℃ ステップ10 7分15秒間68℃ ステップ11 12サイクル間ステップ8−10の繰返し ステップ12 8分間72℃ ステップ13 4℃(保持) のパラメータで実行された。
【0195】 反応混合物の5−10μl部分標本が低濃度(約0.6−0.8%)アガロー
スミニゲル上で電気泳動法により分析され、どの反応物が配列の伸長に成功した
かを判定した。最も大きな生成物を含むと考えられる帯がゲルから切除され、QI
A QuickTM (QIAGEN Inc.Chatsworth, CA)を用いて精製され、再結合及びクロー ニングを容易にするためにクレノウ酵素を用いて、オーバーハングから切除され
た。
【0196】 エタノール沈殿後、その生成物は13μlの連結緩衝液中に再溶解され、1μ
lT4−DNAリガーゼ(15ユニット)及び1μlT4ポリヌクレオチドキナ
ーゼが加えられ、その混合物は2〜3時間室温で、或いは16℃で一晩の間イン
キュベートされた。コンピテントcoli細胞(40μlの適当な媒質内に
ある)が3μlの連結混合物と形質転換され、80μlのSOC媒質内で培養さ
れた(Sambrook J 等、前掲)。37℃で1時間インキュベートした後、 oli 混合物が、2xCarbを含むLuria Bertani (LB)-agar (Sambrook J 等
、上記)上に蒔かれた。翌日、いくつかのコロニーが各プレートから無作為に選 び取られ、適当な市販の滅菌96穴微量定量プレートの個々のウエル内に置かれ
た150μlの液体LB/2xCarb媒質内で培養された。その翌日、各5μ
lの一晩おいた培養株が有菌の96穴プレートに移され、水で1:10に希釈さ
れた後、5μlの各サンプルがPCRアレイに移された。
【0197】 PCR増幅の場合、4ユニットのrTthDNAポリメラーゼ、ベクタプライ
マ及び伸長反応のために用いられる1つ或いは両方の遺伝子特異的プライマを含
む18μlの濃縮PCR反応混合物(3.3x)が各ウエルに加えられた。増幅
は、 ステップ1 60秒間94℃ ステップ2 20秒間94℃ ステップ3 30秒間55℃ ステップ4 90秒間72℃ ステップ5 さらに29サイクルの間ステップ2−4の繰返し ステップ6 180秒間72℃ ステップ7 4℃(保持) の条件で実行された。
【0198】 PCR反応物の部分標本が、分子重量マーカと共にアガロースゲル上で処理さ
れた。PCR生成物の大きさが、元の部分cDNAと比較され、適当なクローン
が選択され、プラスミドに結合され、そして配列決定された。
【0199】 同様にして、SEQ ID NO:2のヌクレオチド配列を用いて、上記手順、
5´伸長用に設計されたオリゴヌクレオチド及び適当なゲノムライブラリを用い
て5´調節配列を得る。
【0200】 6 個々のハイブリダイゼーションプローブの標識及び使用 SEQ ID NO:2に基づくハイブリダイゼーションプローブを用いて、c
DNA、mRNA並びにゲノムDNAをスクリーニングする。約20塩基対から
なるオリゴヌクレオチドの標識について特に記載されるが、より大きなcDNA
フラグメントの場合でも概ね同じ手順を用いる。オリゴヌクレオチドをOLIGO4.0
6(National Bioscience)のような最新のソフトウェアを用いてデザインし、5
0pmolの各オリゴマと、250μCiの[γ‐32P]アデノシン三リン酸(Am
ersham)及びT4ポリヌクレオチドキナーゼ(DuPont NEN、Boston MA)とを組 み合わせて用いることにより標識する。標識されたオリゴヌクレオチドを、Seph
adex G-25超精細樹脂カラム(Pharmacia & Upjohn)を用いて精製する。毎分1
7カウントの標識されたプローブを含むアリコットを、エンドヌクレアーゼ(A
seI,Bgl II,EcoRI,Pst I,Xba1或いはPvuII;DuPont NEN)の1つを用いて切
断したヒトゲノムDNAの典型的な膜系ハイブリダイゼーション分析において用
いる。
【0201】 各切断物からのDNAを、0.7%アガロースゲル上で分画して、ナイロン膜
(Nytran Plus, Schleicher & Schuell, Durham NH)に転写する。ハイブリダイ
ゼーションは40℃で16時間行われる。非特異的シグナルを取り除くため、ブ
ロットを、0.1xクエン酸ナトリウム食塩水及び0.5%ドデシル硫酸ナトリ
ウムまでの徐々に厳密性が増す条件で順次室温にて洗浄する。XOMAT ARTMフィル
ム(Kodak, Rochester, NY)を、Phosphoimager cassette(Molecular Dynamics
, Sunnyvale, CA)においてブロットに数時間露光した後、ハイブリダイゼーシ ョンパターンを視覚的に比較する。
【0202】 7 マイクロアレイ マイクロアレイ用のオリゴヌクレオチドを作製するために、本明細書に記載の
ヌクレオチド配列を、ヌクレオチド配列の3´末端からコンピュータアルゴリズ
ムを用いて調査する。このアルゴリズムは、その遺伝子に固有で、ハイブリダイ
ゼーションに適した範囲内のGC含量を有し、かつハイブリダイゼーションを妨
げるような予想される2次構造が存在しない、所定の長さの各オリゴマを同定す
る。このアルゴリズムは、長さ20ヌクレオチドの20個の配列特異的オリゴヌ
クレオチド(20量体)を同定する。各配列の中央の1個のヌクレオチドだけが
変化している点を除いて一致しているオリゴヌクレオチドの組を作製する。この
プロセスはマイクロアレイにおける各遺伝子について繰り返され、20個の20
量体の組が二組、光照射化学プロセスを用いてシリコンチップの表面上で合成さ
れ配列される(Chee, M、前掲)。
【0203】 別法では、化学結合手順及びインクジェット装置を用いて、基板の表面上でオ
リゴマを合成する(Baldeschweiler, J.D.、前掲)。さらに別の形態では、ドッ
トブロット法(またはスロットブロット法)に類似した「グリッド」アレイを用
いて、真空システム、熱、UV、機械的又は化学的結合手順を利用してcDNA
フラグメント又はオリゴヌクレオチドを基板の表面に配置し結合させる。アレイ
は、手を用いることにより、又は市販の材料及び機械を用いることによって製造
することができ、8ドット、24ドット、94ドット、384ドット、1536
ドット、又は6144ドットの格子を有することができる。ハイブリダイゼーシ
ョン後、マイクロアレイを洗浄してハイブリダイズしていないプローブを取り除
き、スキャナーを用いて蛍光のレベル及びパターンを決定する。走査画像を調べ
て、マイクロアレイ上の各オリゴヌクレオチド配列の相補性の程度及び相対的な
量を求める。
【0204】 8 相補的ポリヌクレオチド UBCLEをコードする配列或いはその任意の一部に対して相補的な配列は、
自然発生のUBCLEの発現を低減又は阻害するために用られる。約15〜約3
0個の塩基対を含むオリゴヌクレオチドの使用について特に記載されるが、より
小さな配列或いはより大きな配列フラグメントの場合でも概ね同じ方法を用いる
ことができる。Oligo4.06ソフトウェア及びUBCLEのコーディング配列を用 いて、適切なオリゴヌクレオチドを設計することができる。転写を阻害するため
には、最も固有の5′配列から相補的なオリゴヌクレオチドをデザインし、これ
を用いてプロモータがコーディング配列に結合するのを阻害する。翻訳を阻害す
るためには、相補的なオリゴヌクレオチドをデザインして、リボソームがUBC
LEをコードする転写物に結合するのを防ぐ。
【0205】 9 UBCLEの発現 UBCLEの発現は、cDNAを適切なベクタ内にサブクローニングし、その
ベクターを宿主細胞に移入することによって達成される。この場合、大腸菌にお
いてUBCLEを発現させるためにクローニングベクタも用いられる。クローニ
ング部位の上流には、β−ガラクトシダーゼに対するプロモータが存在し、その
後ろにはアミノ末端Met及びβ−ガラクトシダーゼの7残基を含む配列が存在す る。後続のこれら8つの残基は、転写に役立つバクテリオファージプロモータで
あり、多くの固有の制限部位を含むリンカーである。
【0206】 単離された形質移入菌株を、IPTGを用いて標準的な方法で誘導し、初めの
βガラクトシダーゼの7残基、約5〜15残基のリンカー、及び完全長タンパク
質からなる融合タンパク質を作製する。このシグナル配列が細菌増殖培地へのU
BCLEの分泌を誘導し、この培地を以下に記載の活性のアッセイにおいて直接
用いることができる。
【0207】 10 UBCLEの活性の実証 UBCLE活性は、遊離ユビキチンからのジユビキチン複合体の形成のより実
証される(van Nocker等、前掲)。UBCLEは、75pmol 125I−標識されたユ ビキチン、20nMコムギE1、2 mMMgATP、0.1mMジチオスレイトール及
び50 mMTris-HCI, pH 8.0とともにインキュベートされる。その反応物は4℃ で2分間インキュベートされ、ジユビキチン生成物が、ポリアクリルアミドゲル
電気泳動により遊離ユビキチンから分離された。ジユビキチンはオートラジオグ
ラフィにより視覚化され、ゲルから除去され、γラジオアイソトープカウンタに
おいてカウントされる。その反応物内に形成されたジユビキチンの量は、検定法
のUBCLEの活性に比例する。
【0208】 11 UBCLE特異的抗体の産生 標準的なプロトコルを用いたウサギの免疫化及び抗体の産生には、PAGE電
気泳動法(Sambrook前掲)または他の精製技術を用いて実質的に精製されたUB
CLEを用いる。SEQ ID NO:11−20から類推されるアミノ酸配列を
DNAStarソフトウエア(DNASTAR社)を用いて解析して免疫原性の高い領域を決定
し、対応するオリゴペプチドを当業者が周知の手段により合成して、当業者に周
知の方法で抗体を産生するために用いる。C末端付近或いは隣接する親水性領域
内のエピトープのような、適切なエピトープの選択については、Ausubel等(前 掲)の論文等に記載されている。
【0209】 典型的にはオリゴペプチドは長さ15残基で、fmoc(フルオレニルメトキ
シカルボニル)化学作用を用いるApplied Biosystems Peptide Synthesizer Mod
el 431Aを用いて合成され、M-maleimidobenzoyl-N-hydroxysuccinimide ester(
MBS: Ausubel等、前出)と反応することによりキーホールリンペットヘモシアニ
ン(KLH, Sigma, St.Louis, MO)に結合される。ウサギは、完全なフロイントアジ
ュバント内でオリゴペプチド−KLH複合体で免疫される。その結果生じる抗血
清は、例えば、プラスチックにペプチドを結合し、1%BSAで遮断し、ウサギ
抗血清と反応させ、洗浄し、さらに放射ヨウ素標識されたヤギ抗ウサギIgGと
反応させることにより、抗ペプチド活性に対して検査される。
【0210】 12 特異的抗体を用いる自然発生UBCLEの精製 自然発生或いは組換えUBCLEは、UBCLEに対して特異な抗体を用いる
免疫親和性クロマトグラフィにより実質的に精製される。免疫親和性カラムが、
UBCLE抗体を、CnBr-activated Sepharose (Pharmacia&Upjohn)のような活
性化されたクロマトグラフ樹脂に共有結合させることにより構成される。結合後
、製造者の取扱説明書に従って樹脂は遮断及び洗浄される。
【0211】 UBCLEを含む培地を免疫親和性カラム上を通過させ、カラムは、UBCL
Eを選択吸収させる条件下(例えば洗浄剤中に高イオン強度緩衝剤を入れたもの
)で洗浄される。カラムは、抗体/UBCLE結合を分裂させる条件下(pH2
−3の緩衝剤或いは尿素或いはチオシアネートイオンのような高濃度のカオトロ
ープ)で溶出され、UBCLEが回収される。
【0212】 13 UBCLEと相互作用する分子の同定 UBCLE或いはその生物学的活性フラグメントが、125I Bolton-Hunter試薬
(Bolton AE 等(1973) Biochem J 133:529)を用いて標識される。多穴プレートの
ウエル内に以前に配列された候補分子が、標識されたUBCLEでインキュベー
トされ、洗浄され、標識されたUBCLE複合体を有する任意のウエルが検定さ
れる。種々のUBCLE濃度から得られたデータを用いて、数、親和性及びUB
CLEと候補分子との関係を示す値を計算する。
【0213】 上記明細書中に記載された全ての特許出願及び特許は参照して本明細書の一部
としている。記載された本発明の方法及びシステムの種々の変更例及び変形例は
、本発明の範囲及び精神から逸脱することなく当業者には明らかとなろう。本発
明は特定の好適な実施例に関連して記載されてきたが、請求される本発明はその
ような特定の実施例に不当に制限されるべきでないことを理解されたい。実際に
、本発明を実施するために記載された形態の種々の変更例は、分子生物学或いは
関連する分野の当業者には明らかであり、以下の請求の範囲内に入ることを意図
するものである。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1A】 UBCLEのアミノ酸配列(SEQ ID NO:1)及び核酸配列(SEQ ID NO:2)を示す図である。そのアライメントはMacDNASIS PROTM softwar
e (Hitachi Software Engineering CO. Ltd. San Bruno, CA)を用いて生成され た。
【図1B】 UBCLEのアミノ酸配列(SEQ ID NO:1)及び核酸配列(SEQ ID NO:2)を示す図である。そのアライメントはMacDNASIS PROTM softwar
e (Hitachi Software Engineering CO. Ltd. San Bruno, CA)を用いて生成され た。
【図1C】 UBCLEのアミノ酸配列(SEQ ID NO:1)及び核酸配列(SEQ ID NO:2)を示す図である。そのアライメントはMacDNASIS PROTM softwar
e (Hitachi Software Engineering CO. Ltd. San Bruno, CA)を用いて生成され た。
【図2】 DNASTARTM software (DNASTAR Inc, Madison WI)のマルチシーケンスアライメ
ントプログラムを用いて生成された、UBCLE(2501808、SEQ I D NO:1)と、UBCH5C(GI 1145691、SEQ ID NO: 3)との間のアミノ酸配列アライメントを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 37/00 C12N 1/21 4H045 C07K 16/40 9/00 C12N 1/21 C12Q 1/68 A 5/10 C12N 15/00 ZNAA 9/00 A61K 37/02 C12Q 1/68 C12N 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 シャー、パルビ アメリカ合衆国カリフォルニア州94087・ サニーベイル・#5・クイーンシャルロッ トドライブ 1608 (72)発明者 コーレイ、ニール・シー アメリカ合衆国カリフォルニア州94040・ マウンテンビュー・#30・デールアベニュ ー 1240 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA14 CA04 DA02 DA05 EA04 GA11 4B050 CC01 CC03 DD11 LL01 LL03 4B063 QA01 QA13 QA18 QQ02 QQ42 QQ53 QR55 QS34 4B065 AA01X AA87X AA93Y AB01 AC14 BA02 CA33 CA44 4C084 AA02 AA06 AA07 AA17 BA22 CA56 NA14 ZA021 ZA151 ZB071 ZB261 ZC781 4H045 AA10 AA11 BA10 CA40 DA76 EA50 FA72 FA74

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SEQ ID NO:1のアミノ酸配列或いはSEQ ID
    NO:1のフラグメントを含む実質的に精製されたユビキチン様複合タンパク質
    (UBCLE)。
  2. 【請求項2】 請求項1のアミノ酸に少なくとも90%アミノ酸同一性を
    有するUBCLEの実質的に精製された変異体。
  3. 【請求項3】 請求項1のUBCLEをコードする単離され、精製された
    ポリヌクレオチド配列。
  4. 【請求項4】 請求項3のポリヌクレオチド配列に少なくとも90%ポリ
    ヌクレオチド同一性を有する単離され、精製されたポリヌクレオチド変異配列。
  5. 【請求項5】 請求項3のポリヌクレオチド配列を含む組成物。
  6. 【請求項6】 請求項3のポリヌクレオチド配列に厳密性条件下でハイブ
    リダイズする単離され、精製されたポリヌクレオチド配列。
  7. 【請求項7】 請求項3のポリヌクレオチド配列に相補的な単離され、精
    製されたポリヌクレオチド配列。
  8. 【請求項8】 SEQ ID NO:2或いはSEQ ID NO:2のフラ
    グメントを含む単離され、精製されたポリヌクレオチド配列。
  9. 【請求項9】 請求項8のポリヌクレオチド配列に少なくとも90%ポリ
    ヌクレオチド同一性を有する単離され、精製されたポリヌクレオチド変異配列。
  10. 【請求項10】 請求項8のポリヌクレオチド配列に相補的な単離され、
    精製されたポリヌクレオチド配列。
  11. 【請求項11】 請求項3のポリヌクレオチド配列の少なくともフラグメ
    ントを含む発現ベクタ。
  12. 【請求項12】 請求項11の発現ベクタを含む宿主細胞。
  13. 【請求項13】 SEQ ID NO:1のアミノ酸配列或いはSEQ I D NO:1のフラグメントを含むポリペプチドを生成するための方法であって 、 前記ポリペプチドの発現に適した条件下で請求項12の宿主細胞を培養する過
    程と、 前記宿主細胞培養株から前記ポリペプチドを回収する過程とを有することを特
    徴とする方法。
  14. 【請求項14】 適当な医薬品担体とともに請求項1のUBCLEを含む
    医薬品組成物。
  15. 【請求項15】 請求項1のUBCLEに特異に結合する精製された抗体
  16. 【請求項16】 請求項1のUBCLEの精製されたアゴニスト。
  17. 【請求項17】 請求項1のUBCLEの精製されたアンタゴニスト。
  18. 【請求項18】 請求項17のアンタゴニストの有効量を治療を要する被
    検者に投与する過程を含む癌を治療或いは予防するための方法。
  19. 【請求項19】 請求項17のアンタゴニストの有効量を治療を要する被
    検者に投与する過程を含む発生障害を治療或いは予防するための方法。
  20. 【請求項20】 請求項17のアンタゴニストの有効量を治療を要する被
    検者に投与する過程を含む免疫障害を治療或いは予防するための方法。
  21. 【請求項21】 請求項17のアンタゴニストの有効量を治療を要する被
    検者に投与する過程を含む神経障害を治療或いは予防するための方法。
  22. 【請求項22】 核酸を含む生物学的サンプルのUBCLEをコードする
    ポリヌクレオチドを検出するための方法であって、 (a)前記生物学的サンプルの前記核酸の少なくとも1つに請求項7のポリヌ
    クレオチドをハイブリダイズさせ、それによりハイブリダイゼーション複合体を
    形成する過程と、 (b)前記ハイブリダイゼーション複合体を検出する過程とを有し、前記ハイ
    ブリダイゼーション複合体の存在が前記生物学的サンプルのUBCLEをコード
    するポリヌクレオチドの存在と相関をなすことを特徴とする方法。
  23. 【請求項23】 前記生物学的サンプルの前記核酸が、前記ハイブリダイ
    ズする過程の前に、ポリメラーゼ連鎖反応により増幅されることを特徴とする請
    求項22に記載の方法。
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