JP2002506501A - 燃料搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 燃料搬送装置（１２）が、貯蔵タンク（１０）内に配置されている容器（１６）と、この容器（１６）から自動車の内燃機関（１４）へ燃料を搬送する搬送ユニット（２０）とを有している。さらに少なくとも１つの吸引式ジェットポンプ（４０）が設けられており、この吸引式ジェットポンプ（４０）が貯蔵タンク（１０）から容器（１６）内に燃料を搬送する。吸引式ジェットポンプ（４０）は独立の構成ユニットとして容器（１６）の上側縁部範囲（１７）に固定されている。吸引式ジェットポンプ（４０）は、駆動ノズル（４１）と、この駆動ノズル内に開口している駆動管路（４４）のための接続部（４３）と、駆動ノズル（４１）に後置された混合管（４２）と、この混合管内に開口している吸引管路（４６）のための接続部（４５）とを有する構成ユニットによって形成されている。構成ユニット（４０）から下方へ互いに間隔を置いた２つの壁体（４８）が突き出しており、構成ユニット（４０）は上方から容器（１６）の縁部（１７）に差し込まれ、容器（１６）の縁部（１７）が両壁体（４８）の間に導入される。吸引式ジェットポンプ（４０）に接続された吸引管路（４６）が容器（１６）から離れて貯蔵タンク（１０）内に開口している。

Description

【発明の詳細な説明】 燃料搬送装置 背景技術 本発明は、請求項１の上位概念部に記載の特徴を有する燃料搬送装置から出発 する。 このような形式の燃料搬送装置は、特許出願公開第４２１９５１６号明細書に より公知である。この燃料搬送装置は、貯蔵タンクから自動車の内燃機関へ燃料 を搬送する働きをする。貯蔵タンク内には容器が配置されており、搬送ユニット がこの容器から燃料を内燃機関に搬送する。容器内には複数の吸引式ジェットポ ンプが組み入れられており、これらの吸引式ジェットポンプによって燃料が貯蔵 タンクから容器内に搬送される。吸引式ジェットポンプには、種々異なる箇所で 貯蔵タンク内に開口している吸引管路が接続されている。こうすることによって 、比較的空の貯蔵タンクにおいても、またたとえば坂道やカーブを走行する結果 として貯蔵タンク内で燃料が不均一に分布している場合でも、容器に確実に燃料 を満たせるように確保されている。この仕様の燃料搬送装置における短所は、内 部に吸引式ジェットポンプを組み入れた、製造コストのかかる特殊な仕様の容器 が必要なことである。 発明の利点 これに対して、請求項１に記載の特徴を有する本発明による燃料搬送装置は、 容器を単純に形成でき、またこの容器にジェットポンプを独立の構成ユニットと して後からでも固定できるという利点を有している。この場合、通常の容器を使 用し、これに後からジェットポンプを固定することができる。請求項５に記載の 特徴を有する本発明による燃料搬送装置も同様に、容器と閉鎖部材を単純に形成 でき、この閉鎖部材にジェットポンプを独立の構成ユニットとして後からでも固 定できるという利点を有している。 請求項２以下に、本発明による燃料搬送装置の有利な構成が記載されている。 図面 以下に、本発明の幾つかの実施例を図面に基づき詳しく説明する。第１図は、 第１実施例による燃料搬送装置を有する貯蔵タンクの一部を垂直方向に縦断面で 示しており、第２図は、第２実施例による燃料搬送装置を示しており、第３図は 、第３実施例による燃料搬送装置を示しており、第４図は、貯蔵タンクの垂直方 向の縦断面を示しており、第５図は、貯蔵タンクの水平方向の縦断面を示してい る。 実施例の説明 第１図〜第３図に部分的に示した自動車の燃料貯蔵タンク１０内に、貯蔵タン ク１０から自動車の内燃機関１４の噴射装置へ燃料を搬送するための燃料搬送装 置１２が配置されている。燃料搬送装置１２は、ポット状の容器１６を有してお り、このポット状の容器１６は貯蔵タンク１０の底部１８上に載っていて、詳し く示さない形式で底部１８に固定されることができる。容器１６は、たとえば耐 燃料性プラスチックから成ってよく、その上側端部が開いている。容器１６内に は搬送ユニット２０が挿入されており、この搬送ユニット２０は運転中に容器１ ６から燃料を吸引して内燃機関１４へ搬送する。搬送ユニット２０はポンプ部と 、このポンプ部を駆動する、特に電気的な駆動モータを備えたモータ部とを有し ている。さらに容器１６内にはフィルタ２２が配置でき、搬送ユニット２０から 搬送された燃料はこのフィルタ２２により、内燃機関１４に搬送される前に濾過 される。フィルタ２２は搬送ユニット２０を取り囲むように容器１６内に配置で きる。搬送ユニット２０は、容器１６内で振動減衰部材２４を介して支承され得 る。 貯蔵タンク１０は上側の壁２６内に開口部２８を有しており、この開口部２８ を通して容器１６をその中に配置されている搬送ユニット２０と一緒に貯蔵タン ク１０内に導入できる。開口部２８はフランジの形をした閉鎖部材３０によって 閉鎖可能である。この閉鎖部材３０を通って、搬送ユニット２０を内燃機関１４ と、もしくは搬送ユニット２０の駆動モータに供給するための電源と接続するた めに油圧的および／または 電気的な管路を案内できる。閉鎖部材３０と容器１６との間にばね状部材２９が 固定されてよく、このばね状部材２９によって容器１６が貯蔵タンク１０の底部 １８に押し付けられる。 第１図には、第１実施例による燃料搬送装置１２が示されている。閉鎖部材３ ０には圧力調節器３２が配置されている。圧力調節器３２は、搬送ユニット２０ の吐出し側と接続された供給路３３と、内燃機関１４と接続された排出路３４と 、貯蔵タンク１０内に開口している戻し路３５とを有している。規定の圧力を越 えると、搬送ユニット２０から搬送される燃料がこの戻し路３５によって加減さ れる。この配置に対して択一的に、圧力調節器３２を内燃機関１４の近傍に配置 してもよい。この場合は、圧力調節器３２から貯蔵タンク１０へ戻し路が続いて おり、圧力調節器３２によって加減される燃料はこの戻し路を通って貯蔵タンク １０内に還流できる。圧力調節器３２の戻し路３５には、貯蔵タンク１０内で延 びている管路３６が接続されている。圧力調節器３２の供給管路３３は、管路３ ７を介して搬送ユニット２０の吐出し側と接続されている。 容器１６の上側縁部１７には、独立の構成ユニットとして吸引式ジェットポン プ４０が固定されている。吸引式ジェットポンプ４０は、駆動ノズル４１と、こ れに後置された混合管４２と、駆動ノズル４１内に開 口している駆動管路４４のための接続部４３と、混合管４２内に開口している吸 引管路４６のための接続部４５とを有する構成ユニットによって形成されている 。混合管４２の端部範囲４７は、下方に折れ曲がっていてよい。構成ユニットの 接続部４３および４５はスリーブとして形成されており、これに駆動管路４４も しくは吸引管路４６が差し込まれている。吸引式ジェットポンプ４０の構成ユニ ットの接続部４３に接続されている駆動管路４４は、圧力調節器３２の戻し路３ ５に接続された管路３６から分岐しているか、または管路３６自体によって形成 されてよい。管路３６および駆動管路４４は、プラスチックまたは金属から成る 剛性的な管またはフレキシブルな管、いわゆる波形管として、あるいはフレキシ ブルなチューブとして形成されてよい。混合管４２内に開口している接続部４５ と接続された吸引管路４６も同様に剛性的な管またはフレキシブルな管として、 あるいはフレキシブルなチューブとして形成されてよい。吸引管路４６は、貯蔵 タンク１０の底部１８の近傍で、容器１６から離れた箇所で貯蔵タンク１０内に 開口している。特に吸引管路４６は、貯蔵タンク１０の、自動車の進行方向に見 て後側の縁部の近傍で開口している。ここには、自動車で坂道を走行する際に貯 蔵タンク１０内にある燃料が集まる。 吸引ジェットポンプ４０を形成する構成ユニットは 、好ましくは耐燃料性プラスチックから成り、特に射出成形によって一体的に形 成できる。吸引式ジェットポンプ４０を形成している構成ユニットは、この構成 ユニットから下方に突き出している２つの壁体４８を有している。これらの壁体 ４８は、容器１６を基準にして半径方向で容器１６の壁厚さに相応して互いに間 隔を置いており、容器１６の壁の局面に相応に湾曲して形成されている。構成ユ ニット４０は、容器１６の縁部１７が壁体４８の間に配置されるように上方から 容器１６の縁部１７に差し込まれている。構成ユニット４０の両壁体４８の間の 半径方向間隔は、容器１６の壁厚さよりやや小さくてよく、そうすることにより 、容器１６の縁部１７に差し込んだときに両壁体４８がばね状に互いに押し広げ られて、容器１６における構成ユニット４０の確実な保持が達成される。 容器１６における構成ユニット４０の保持をさらに改善するために、第１図に 示されている係止結合部を付加的に設けることができる。この係止結合部におい て、たとえば構成ユニット４０の１つの、または２つの壁体４８または少なくと もこれらの壁体の部分が半径方向でばね状に形成され、容器１６の縁部１７に半 径方向で係止可能である。たとえば壁体４８は、容器１６の一方の壁に向き合わ されている、容器１６の一方の壁の凹部５０または肩部に係止可能な係止用突起 ４９を有することができる。容器１６の壁が係止用突 起を有し、構成ユニット４０の壁体４８が凹部または肩部を有していて、これに 係止用突起が係止可能であるようにしてもよい。 圧力調節器３２の戻し路３５に接続された管路３６は、貯蔵タンク１０の底部 １８の近傍まで案内されてよく、そこで別の吸引式ジェットポンプ３８が接続さ れてよい。この吸引式ジェットポンプ３８により、燃料は容器１６のすぐ横に位 置している貯蔵タンクの範囲から開口部３９を通って容器１６内に搬送される。 第２図には、第２実施例による燃料搬送装置１２が示されているが、その基本 的な構造は上述した第１実施例に対して変更されておらず、以下に述べる部材が 異なるのみである。容器１６における構成ユニット４０の係止結合部に対して択 一的に、または付加的に、第２実施例による燃料搬送装置には保持部材５２が設 けられており、この保持部材５２によって吸引式ジェットポンプ４０を形成する 構成ユニットが容器１６の縁部１７に固定されている。保持部材５２は、たとえ ばクランプ状に形成されていて、耐燃料性のプラスチックまたは金属から成るこ とができる。保持部材５２は、たとえば構成ユニット４０を上方から把持する区 分５３と、容器１６の縁部１７と係合する単数または複数のアーム５４を有して いる。保持部材５２が金属から成ると、アーム５４は、たとえば構成ユニット４ ０を固定するために容器１６の縁部１７と爪状に係合 できる。択一的に、保持部材５２は容器１６の縁部１７とラッチ状に固定可能で ある。 第１実施例とは異なり、第２実施例による燃料搬送装置１２では、吸引式ジェ ットポンプ４０の駆動ノズル４１に接続された駆動管路４４が、圧力調節器３２ の戻し路３５と接続されておらず、搬送ユニット２０の吐出し側を圧力調節器３ ２の供給路３３と接続している管路３７から分岐していることである。駆動管路 ４４内に吐出し弁６０を配置できる。吐出し弁６０は、内燃機関１４の始動時に 、この内燃機関１４に十分な燃料搬送を可能にするために、搬送ユニット２０の 吐出し側で規定の圧力を越えると初めて駆動管路４４を開放する。この搬送ユニ ット２０の吐出し側と圧力調節器３２の供給路３３との間の管路３７と、駆動管 路４４との接続は、容器１６における吸引式ジェットポンプ４０の固定にかかわ りなく、それゆえ第１実施例に基づく燃料搬送装置１２においても駆動管路４４ と管路３６との接続に代えて設けることができる。混合管４２に接続された吸引 管路４６は、貯蔵タンク１０内の、容器１６から離れた箇所で開口している。 第３図には、第３実施例による燃料搬送装置１２が示されている。この実施例 でも基本的な構造は上述した第１実施例と変わりなく、以下に述べる部材が異な るのみである。吸引式ジェットポンプ４０は容器１６に固定されておらず、閉鎖 部材３０の、貯蔵タンク１ ０内に向いている内側に固定されている。吸引式ジェットポンプ４０を、駆動ノ ズル４１と、混合管４２と、接続部４３および４５とを有する構成ユニットとし て形成することは、第１実施例におけるのと同じである。閉鎖部材３０はその内 側に凹部６２を有しており、これに吸引式ジェットポンプ４０を形成する構成ユ ニットから上方に突き出した付加部６４が挿入可能であり、摩擦接続および／ま たは形状接続により、たとえば付加部６４をばね状に圧縮するか、または係止結 合部によって保持される。択一的に閉鎖部材３０はその内側から突き出した付加 部を有してもよく、これに吸引式ジェットポンプ４０を形成する構成ユニットが 摩擦接続および／または形状接続によって固定可能である。閉鎖部材３０は一般 に、吸引式ジェットポンプ４０を形成する構成ユニットが当該閉鎖部材３０に簡 単に固定できるように形成されている。この場合、第２実施例におけるように、 吸引式ジェットポンプ４０を固定するために、独立の保持部材を設けることがで きる。吸引式ジェットポンプ４０の駆動ノズル４１はその接続部４３を介して駆 動管路４４と接続されている。駆動管路４４はまた圧力調節器３２の貫流管路３ ６またはこの搬送ユニット２０の吐出し側と圧力調節器３２の供給路３３との間 の管路３７と接続されている。吸引式ジェットポンプ４０の、混合管４２に接続 されている吸引管路４６は、容器１６から離れて貯蔵 タンク１０内に開口している。 第４図および第５図には、容器１６から離れた範囲における貯蔵タンク１０の 縦断面図が示されている。貯蔵タンク１０内には、貯蔵タンク１０の底部１８と 上側壁２６との間に延びている、いわゆる立ち壁７０が設けられている。立ち壁 ７０は、吸引式ジェットポンプ４０の吸引管路４６が貫通するための開口部７２ を有している。開口部７２は、貯蔵タンク１０の底部１８の近傍に配置されてよ く、貯蔵タンク１０の立ち壁７０と底部１８との間に吸引管路４６が配置されて よい。吸引管路４６を簡単に差し通せるように、開口部７２は導入斜面７４を有 することができる。吸引管路４６は立ち壁７０によってその位置に固定されるの で、吸引管路４６の開口部は貯蔵タンク１０の所定の範囲にあり、吸引式ジェッ トポンプ４０によりこの範囲から燃料が容器内１６に搬送される。吸引管路４６ はその長手方向で立ち壁７０を基準にしてなおも少し運動できるので、吸引管路 ４６の長さ誤差を補償できる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シュテフェン ミハッチュ ドイツ連邦共和国 Ｄ―71636 ルートヴ ィッヒスブルク イェニッシュシュトラー セ ５ (72)発明者 クラウス−ディーター フーフナーゲル ドイツ連邦共和国 Ｄ―71696 メークリ ンゲン ミュールヴィーゼンシュトラーセ 25 (72)発明者 ギュンター−パウル バリーア ドイツ連邦共和国 Ｄ―71739 オーバー リークシンゲン ウルメンヴェーク ９ (72)発明者 アルベルト ゲルハルト ドイツ連邦共和国 Ｄ―71732 タム ウ ラッハー ヴェーク １ (72)発明者 ゲルハルト ヤウフ ドイツ連邦共和国 Ｄ―71706 マルクグ レーニンゲン ボナーツヴェーク ２ 【要約の続き】 トポンプ（４０）に接続された吸引管路（４６）が容器 （１６）から離れて貯蔵タンク（１０）内に開口してい る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 1. 貯蔵タンク（１０）から自動車の内燃機関（１４）へ燃料を搬送するため の燃料搬送装置であって、貯蔵タンク（１０）内に配置されている容器（１６） と、この容器（１６）から内燃機関（１４）へ燃料を搬送する搬送ユニット（２ ０）と、少なくとも１つの吸引式ジェットポンプ（４０）とを有しており、この 吸引式ジェットポンプ（４０）が貯蔵タンク（１０）から容器（１６）内に燃料 を搬送し、かつ容器（１６）に配置されている形式のものにおいて、少なくとも １つの吸引式ジェットポンプ（４０）が独立の構成ユニットとして容器（１６） の上側縁部範囲（１７）に固定されていることを特徴とする燃料搬送装置。 2. 吸引式ジェットポンプ（４０）が容器（１６）の上側縁部範囲（１７）で 容器（１６）の壁上に差し込まれている、請求項１記載の燃料搬送装置。 3. 吸引式ジェットポンプ（４０）が係止結合部（４９、５０）を介して容器 （１６）に固定されている、請求項１または２記載の燃料搬送装置。 4. 吸引式ジェットポンプ（４０）が付加的な保持部材（５２）を介して容器 （１６）に固定されている、請求項１または２記載の燃料搬送装置。 5. 貯蔵タンク（１０）から自動車の内燃機関（１４）へ燃料を搬送するため の燃料搬送装置において、 貯蔵タンク（１０）内に配置されている容器（１６）と、容器（１６）から内燃 機関（１４）へ燃料を搬送する搬送ユニット（２０）と、少なくとも１つの吸引 式ジェットポンプ（４０）とを有しており、該吸引式ジェットポンプ（４０）が 貯蔵タンク（１０）から容器（１６）内に燃料を搬送する形式のものにおいて、 貯蔵タンク（１０）が少なくとも１つの開口部（２８）を有しており、該開口部 （２８）を通して容器（１６）が貯蔵タンク（１０）内に導入可能であり、かつ 閉鎖部材（３０）によってカバー可能であり、さらに吸引式ジェットポンプ（４ ０）が独立の構成ユニットとして閉鎖部材（３０）の、貯蔵タンク（１０）内に 向いている内側に固定されていることを特徴とする燃料搬送装置。 6. 吸引式ジェットポンプ（４０）が係止結合部を介して閉鎖部材（３０）に 固定されている、請求項５記載の燃料搬送装置。 7. 吸引式ジェットポンプ（４０）が付加的な保持部材を介して閉鎖部材（３ ０）に固定されている、請求項５記載の燃料搬送装置。 8. 吸引式ジェットポンプ（４０）は、駆動ノズル（４１）と、これに後置さ れた混合管（４２）と、駆動ノズル（４１）内に開口している駆動管路（４４） のための接続部（４３）と、混合管（４２）内に開口している吸引管路（４６） のための接続部（４５）と を含んで成る構成ユニットを有している、請求項１から７までのいずれか１項記 載の装置。 9. 吸引式ジェットポンプ（４０）の構成ユニットが一体的に形成されており 、特にプラスチックから射出成形によって作製されている、請求項８記載の燃料 搬送装置。