JP2002505422A - 液滴前駆物質領域の分析に基づくフローサイトメータの液滴の選択的精製および富化選別 - Google Patents

液滴前駆物質領域の分析に基づくフローサイトメータの液滴の選択的精製および富化選別

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Abstract

(57)【要約】 フローサイトメータ選別機構は、問題の標的液滴内に含まれている担体流体の複数の隣接する前駆物質領域およびこの標的液滴のいずれかの側の液滴についての前駆物質領域の中味に従って、連続的に生成される流体液滴を制御可能な形で選別すべく動作する。液滴が、高度に精製された収集物貯蔵庫へと選別される所望の細胞のみを含んでいるのみならず、所望の細胞の予め定められた近傍範囲内で検出されるはずである場合、所望でない細胞が単にアボートされるのではなく、液滴は補助的富化コンテナ内へと選別され、このコンテナの中味は次に再選別のために回収可能であることから、この多重領域選別ウィンドウスキームは、特定のタイプの細胞を高度に精製された量だけ収穫するための所要時間を短縮する上で特に有用である。全ての液滴は複数の液滴回収コンテナのうちの1つへと選択されることから、実質的に、検出されたまたは標的の細胞が失なわれることは全くない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 〔発明の分野〕 本発明は、一般にフローサイトメータ(flow cytometer)といったような流体
分析システムに関し、特に、予め選択されたタイプの血球といったような規定の
成分の存在について、ヒト血球を含有する流体といったような流体を分析し、そ
の後選択された複数の隣接する液滴前駆物質領域(droplet precursor region)
の成分構成に基づいて、複数の収集貯蔵庫のうちの選択されたものへ、連続的に
生成された流体液滴を選別するための方法に向けられている。 〔発明の背景〕 フローサイトメータは、疾病の診断または治療に対する補助として患者の体液
(例えば血球)中の粒子を分析するため、医療業界において一般的に利用されて
いる。制限的意味のない一例としては、化学療法治療の間にこのような計器は、
化学療法に先立ち患者の骨髄から取り出された一定量の血液から健康な血球(ス
テンシル:stencil )を選別し収集するために使用することができる。1回の化
学療法治療セッションがひとたび完了すると、このとき、収集された一定量のこ
れらの細胞は、移動(migration )および健康な血球の増殖を容易にすべく、患
者の体内に戻すよう注射される。
【0002】 この目的で、図1に概略的に例示されているように、コンテナ12内に貯蔵さ
れた遠心分離済み血液標本の細胞といった分析対象の粒子10は、(加圧された
)連続したまたは間断のない担体流体(例えば食塩水)14の中に粒子を注入し
、1またはそれ以上のレーザー18といったような光学照明サブシステムによっ
て放射された出力ビーム16の中を通過する流路15に沿ってこの担体流体を導
くことによって、分析される。中を通る担体流体によって遮断された後のレーザ
ー出力ビーム16の経路内に光学的に配置されているのは、光検出器サブシステ
ム21の1またはそれ以上の光検出器である。
【0003】 この光検出器サブシステム21は、細胞から反射されたものを含む、流路15
内の流体(の中の粒子/細胞)の中味、細胞による光の遮断および細胞に付着し
た螢光染料抗体(fluorescent dye antibody)からの発光によって変調されるよ
うな光を受光するように位置づけされている。どの光検出器の出力信号がどの照
明された細胞を表しているかについての混同を避けるため、サイトメータを通る
流体流路は、レーザーの出力ビーム16との交差場所19を通して一度に1個の
割合で粒子または細胞を通すように構成されサイズ決定されている。その結果と
して、光検出器サブシステム21からの出力信号が、担体流体中の粒子によって
変調されるにつれて、各変調信号を、流体担体流内のそれぞれの細胞と結びつけ
ることができる。
【0004】 光検出器サブシステム21の出力が、所望の細胞の1またはそれ以上のパラメ
ータに結びつけられた規定の「選別」基準を満たす場合には、「選別遅延」に続
いて、その細胞を含有する担体流体の液滴が、音響(例えば圧電)駆動の液滴発
生器25を用いて、液滴流23の形にひとたび形成された時点で、(下流側液滴
選別器30を用いて)この液滴の選別を制御するために、光検出器の出力信号を
使用することができる。この目的で、光検出器の出力は標準的にはディジタル化
され、次に連係する監視制御プロセッサによって実行される細胞タイプマッピン
グまたは同定アルゴリズムにより分析される。この分析に基づいて、制御プロセ
ッサは、液滴を選別するかアボート(abort )するよう、液滴選別器に命令する
【0005】 選別遅延は、交差場所19でレーザービームにより照明されるにつれてその細
胞のための出力信号を光検出器が生成する瞬間と、その細胞を含有する流体流(
fluid stream)の一部分が或る下流側の場所29で液滴の形に分裂する時間との
間に経過する時間的間隔である。選別遅延は、問題の細胞を含有する担体流体(
carrier fluid )の領域部分がレーザービームによる照射を受ける時点と、問題
の細胞を含有する液滴が最終的に担体流体流(carrier fluid stream)から分離
する時点との間の時間差を計数器の出力が示すように、高速選別制御クロックに
よって駆動される計数器といったような遅延タイマーによって規定されうる。
【0006】 液滴発生器25によって生成される個々の液滴23は、液滴発生器の出口ポー
ト27で直ちに形成されるのではなくむしろ、出口ポート27の下流側の場所2
9で、自然にかつ無作為な形で分裂する。液滴が個々に形成される出口ポート2
7の下流側の空間内の点29は、液滴発生器25の圧電トランスジューサへの駆
動信号のパラメータを変動させることによって調整でき、また液滴23が、液滴
発生器25の圧電振動の周波数と同期化状態となるようにすべく規定することが
できる。制限的意味のない一例としては、液滴発生器25に適用される音響駆動
周波数は約3〜70psiの流体圧力で約4〜100KHzでありうる。
【0007】 ひとたび液滴23が、間隔どりされた形で順次個別に形成された時点で、これ
らの液滴を、液滴選別器30を用いて収集コンテナ41内へ制御可能な形で選別
するかまたは、アボートされるかまたは廃棄された廃棄物のコンテナ43の中へ
、主走行経路24に沿って選別されない状態でこれらを通すことができる。液滴
選別器の静電荷電用カラー31は、個々の液滴23が流体流から分離する液滴流
22内の点をとり囲む金属リングを含んでいてよく、標準的には長さが数滴分で
ある。これは液滴発生器25の出口ポート27の下流側で垂直に、かつ、帯電し
た液滴23が収集および廃棄物コンテナに向かって下向きに走行するにつれて間
を通る、連係する1セットの静電(反対の極性、高圧)偏向板33および35の
上流側に、位置づけされる。
【0008】 システムワークステーション50によって実行される細胞分析および選別ルー
チンの制御下で、規定の荷電電圧が、偏向制御回路52を介して、選別遅延によ
り決定された時点で荷電用カラー31に選択的に印加され、かくして細胞を含有
する流体流のそのセグメントに荷電し、そのため、その点で流れから分裂し、問
題の細胞を含有するあらゆる液滴がカラーにより誘起された電荷を運ぶことにな
る。このとき、この電荷を運ぶ個々の帯電した液滴(その1つが23Cに示され
ている)が、2つの相対する極性の高圧偏向板33および35の間を通過するに
つれて、この液滴は、同時に同じまたは類似の電荷をもつ偏向板によってはね返
される一方で、反対の電荷をもつ偏向板にひきつけられる。選別すべき細胞を含
有する液滴については、この静電ステアリング作用は、帯電した液滴23Cを経
路26に沿って主要流の走行経路24の片側まで、そして主要液滴流の経路の側
に配置された収集コンテナ41の中に導く。
【0009】 選別電荷が加わった時点で流れから分裂する液滴のみが偏向板によって偏向さ
れその後標的選別コンテナの中に収集されることになるため、個々の液滴23が
連続する流体流22を形成するかまたはそこから分裂する点29の場所は、液滴
の正確な選別にとって非常に重要である。上述のように、流体流22内の任意の
与えられた細胞について、光検出器サブシステム21がその細胞についての出力
信号を生成する時点とその細胞を含む液滴23が流体流から分裂する時点との間
の「選別」遅延が存在する。前述したとおり、この選別遅延の間、光検出器から
の出力信号はディジタル化され、次に、問題の細胞を含有する液滴が収集コンテ
ナ41内に選別されるべきかまたは廃棄物コンテナ43内にアボートされるべき
かを決定するため、(ワークステーション50により制御されるかまたはその中
に設置された)システムの制御プロセッサによって実行される液滴選別ルーチン
により、分析され処理される。
【0010】 選別遅延は、担体流体の圧力、なかんづく液滴発生器出口ポートのサイズおよ
び表面の特徴、担体流体の粘度および圧電振動の振幅により影響されることから
、液滴形成点を正確に場所設定するために予備較正サイクルが行われる。制限的
意味のない例として、これは、流体流22を観察するため顕微鏡対物レンズまた
はビデオシステムを用いて、レーザー交差点19から予め定められた距離のとこ
ろに液滴形成点29を手動で位置づけすることによって達成できる。液滴発生器
25に対する駆動信号の励振周波数と同期的に発光ダイオードをストロボ発光さ
せることによって、流体流22から形成された液滴23は、静止しているように
見えることになる。圧電アクチュエータ28に対する駆動信号の振幅を増減させ
ることにより、液滴形成点29をレーザー交差点19から近くまたは遠くなるよ
うに動かすことができる。システムオペレータはこのとき、最初に液滴が形成す
る点を、基準または位置づけマークに調整することができる。
【0011】 次にオペレータは、実際の選別遅延時間から数滴以内にシステムを置くように
、以前の実験に基づいて決定された選別遅延時間を、選別システムに入力する。
システムを1滴の精度以内にもってくるために、オペレータは、サイズに関して
生体細胞を模擬するテストビードを用いて、較正選別作業を段取りし実行する。
ビードは、スライド上に選別され、スライド上のビード数が、選別されたものと
してシステムが報告したビードの数と一致するか否かを決定するために、このス
ライドを顕微鏡で観察する。数が一致しない場合には、システムは、選別遅延時
間を変更することによってかまたは音響駆動信号を調整して、液滴形成点を移動
させることによって調整される。この作業は、ビード計数が正しくなるまで必要
なだけ反復的に繰返される。システムをかくしてまず較正した状態で、オペレー
タが流体流および液滴を移動に関して観察を行いながら、このシステムを、ドリ
フトについて視覚的に監視することが可能である。選別パラメータが同じであり
続けるのを確認するため、上述のスライドおよびビード分析シーケンスを繰返す
ことができる。
【0012】 フローサイトメータの粒子(例えば血球)処理速度は、往々にして比較的低い
データ速度(例えば1秒あたり約10000〜30000細胞の範囲)に制限さ
れることから、このときおおよそ5%以下にすぎない所望の細胞の普通の収量率
に対し、高度に精製された一定量の細胞(例えばおよそ100万以上)を収集ま
たは収獲するのに必要とされる時間は、6時間にも及び得る。この比較的長い収
獲時間の原因の1つは、システムの監視用コンピュータによって実行される選別
ルーチンが、慣例的に、唯一良い細胞以外の「事象」(event )を含む(近くに
有する)と判定された液滴を、たとえかかる液滴が所望の細胞をも含有したとし
ても廃棄物コンテナ内にアボートする(廃棄する)ことになる、という事実にあ
る。良い細胞を含有するかかるアボートされた液滴は、ひとたび廃棄されると、
回収不能である。
【0013】 残念なことに、データ速度を増大させることは実際には分離細胞および液滴を
減少させ、かくして所望でない成分または異常(anomaly )を、空間的に所望の
細胞のより近くに置き、より多くの細胞(最高50パーセント)をアボートさせ
ることになるため、単にサイトメータを通してデータ速度(液滴処理速度)を増
大させることによって収獲時間を短縮させることはできない。また、データ速度
を増大させることでシステムジッタ(system jitter )が増大する可能性がある
。これらの条件のいずれもが、所望の細胞を含有する液滴をアボートさせてしま
うほど、問題のタイプの細胞に充分に近いところに異常を置く可能性がある。 〔発明の要約〕 本発明によると、従来のフローサイトメータ選別スキーム(scheme)がもつ上
述の欠点は、新しくかつ改善されたフローサイトメータ選別機構により有効に解
消され、該選別機構は、その回収可能な中味が、遠心分離済み血球を含有するも
のといったような、もとの貯蔵コンテナの中味のものと比べて著しく高い有用な
細胞の密度をもつ複数の収集貯蔵庫のうちから選択されたものまで、連続的に生
成された流体液滴を制御可能な形で選別するためのシステムの監視用コンピュー
タによって容易に実行可能である。
【0014】 本発明の選別ルーチンは、問題の標的液滴内に含まれている担体流体の複数の
隣接前駆物質領域および標的液滴のいずれかの側の液滴についての前駆物質領域
、の中味に応じて、それぞれの「標的」流体液滴を選別するように動作する。以
下で記述するように、この多領域(multi-region)選別ウインドウスキームは、
高度に精製された一定量の特定のタイプの細胞を収獲するための所要時間を短縮
する上で特に有用である。進歩性ある方法の1つの態様によると、所望の細胞の
みを含む液滴が、高度に精製された収集貯蔵庫まで選別されるばかりでなく、か
つ、所望でない細胞が単にアボートされるのではなく、むしろ所望の細胞の予め
定められた近傍内で万一検出された場合に、液滴は、その中味をその後の再選別
のため回収することのできる補助的「富化」(enrichment)コンテナ内へと選別
される。全ての液滴が複数の回収コンテナのうちの1つに選別されることから、
従来の近傍ベースのアボート決定の場合のように、細胞が失なわれることは実質
的に全くない。その結果、富化コンテナの中味の2重収集および再選別を通して
、合計収獲時間を大幅に削減することができる。
【0015】 本発明による多数の回収可能な収集貯蔵庫を利用するフローサイトメータシス
テムの計装アーキテクチャは、基本的に、上述した図1のサイトメータと同じコ
ンポーネントを含んでいるが、液滴は、主液滴走行経路の相対する側に配置され
ている複数の粒子回収コンテナのうちのいずれかに選別可能であり、そうでなけ
れば選別されずに廃棄物コンテナへと直接送られる。回収コンテナというのは、
そこからさらなる使用のため(例えば上述の化学療法治療の場合のように患者の
体内に戻すための再注入)一定量の極く純粋な選別された液滴が回収され得るか
、またはそこから、一定量の極純粋以下の純度であるもののもとの供給源のもの
に比べて著しく高い所望の粒子/細胞の密度をもつ液滴を、本発明のサイトメー
タ選別機構を通した再処理のために取り出すことができるような、選別済み液滴
の収集コンテナまたは貯蔵庫のことである。
【0016】 複数の粒子回収コンテナの使用と連係して、システムワークステーションによ
って実行される選別制御ルーチンは、問題の液滴が形成されるもととなる流体流
の部分の中と同様に、問題の液滴のいずれかの側にある液滴が形成されるもとと
なる流体流の隣接部分の中の複数の隣接する液滴前駆物質領域の中味に基づいて
、それぞれの流体液滴を選別するように動作する。
【0017】 液滴前駆物質領域というのは、隣接する流体流から分裂したそれぞれの液滴内
に最終的に含有されることになる粒子/細胞担体流体内の複数の逐次的に隣接す
る領域の1つを意味する。「前駆物質」という語は、液滴分離場所の上流側の場
所にある流体流内、特にレーザー出力ビームによって照明された担体流体の部分
内で、流体流が、最終的には実際の液滴になる予定ではあるもののまだその形に
はなっていない一続きの隣接する領域で構成されているものとみなされうる、と
いう事実を反映している。
【0018】 それぞれの液滴内の流体がそのような複数の前記液滴前駆物質領域へと細分化
され得る分解能は、レーザービーム交差場所と下流側液滴形成場所との間の選別
遅延を測定する、上述の選別遅延計数器を刻時するのに使用されるような、クロ
ック信号の周波数に従って設定できる。 1つの液滴につき、制限的意味のない4つの液滴前駆物質領域という分解能に
ついて、最終的に流れから分裂し、複数の回収コンテナのうちの1つへと選別さ
れるかもしくはアボートされる標的液滴となる連続的流体流の部分は、12の液
滴前駆物質領域からなるシーケンス全体の中に4つの液滴前駆物質領域からなる
最も内側または中間のシーケンスを含むことになる。残りの8つの領域のうち、
最初の4つは、直ぐ隣接する下流液滴と結びつけられ、最後の4つは、すぐ隣接
する上流液滴と結びつけられる。
【0019】 本発明によると、3つの液滴からなるシーケンス内の中央または第2の(標的
)液滴が選別またはアボートされるべきか、また選別される場合にはどのように
選別されるべきかを決定するため、選別基準ウインドウを規定することによって
それぞれに異なる選別モードを実行することができる。制限的意味のない例とし
ては、選別モードには、以下のモードが含められる。最大幅の非アボート(アボ
ートオフ)モードは、標的液滴およびその直ぐ隣接する各々の液滴の液滴前駆物
質領域の全てを含む選別ウインドウを有する。この選別モードは、所望の細胞の
最も高い収量を提供するように意図されているが、また、所望のもの以外の粒子
を収集することをも可能にし、かくして所望の細胞の純度は100%未満となる
ことが予期され得る。この第1の選別モードでは、問題となっている少なくとも
1つの所望の細胞/粒子が(3つの液滴について12全ての前駆物質領域を含む
)選別ウインドウ内のいずれかの場所で検出された場合、標的液滴は、回収コン
テナへと選別される。
【0020】 多重選別モードは、それぞれの回収コンテナまで多数のタイプの細胞を選択的
に選別するためまたは、選別ウインドウ内の細胞純度に基づいて異なる回収コン
テナへと同一タイプの細胞を選択的に選別するために使用することができる。 多数のタイプの細胞を選別する場合、標的液滴は、以下の条件が満たされた場
合、問題のタイプの細胞を収集するように予め定められた回収コンテナの1つに
選別されることになる。まず最初に、問題の異なるタイプの細胞/粒子のうちの
少なくとも1つが、標的液滴の全ての領域および隣接する下流側液滴のすぐ隣接
する領域および隣接する上流側液滴のすぐ隣接する領域を含むものといったよう
な、規定の多重前駆物質領域内のどこかに発見されなくてはならない。第2にそ
の細胞タイプに関して、選別ウインドウ内に、その他のタイプの受容可能な細胞
を含め、他のいかなる事象も存在してはならない。この後者の必要条件は、選別
ウインドウが両方のタイプの細胞を含んでいる場合、それはアボートされるとい
うことを意味している。
【0021】 このモードで同じタイプの細胞を選別する場合には、標的液滴がアボートされ
ることは決してない。このモードは、高純度コンテナに一定の与えられたタイプ
の粒子のみを含有する標的液滴を選別するものの、そうでなければ標的液滴をア
ボートするのではなくむしろ補助的富化コンテナに標的液滴を選別するように設
計されている。いかなる液滴もアボートされることはない。その結果、そうでな
ければ1またはそれ以上の所望の細胞を含有する標的液滴となるものを高純度コ
ンテナに選別することを選別ウインドウ内の或る異常が妨げている場合、標的液
滴は、アボートされ有意な数の所望の細胞となり得たものを失なう代りに、その
中味が再度遠心分離に付されその後本発明のサイトメータシステムを通して再び
処理されうるような富化コンテナに直接選別されることになる。
【0022】 標的液滴を高純度コンテナに選別するためには、2つの必要条件が満たされな
くてはならない。第1に、選別ウインドウ(例えば標的液滴の領域および隣接す
る下流および上流側液滴の領域を含む多領域ウインドウ)内に、少なくとも1つ
の規定のタイプの細胞/粒子が存在しなくてはならない。第2に、選別ウインド
ウ内にはその他のいかなるタイプの細胞も事象も存在してはならない。これらの
必要条件の両方が満たされた場合にのみ、標的液滴は高純度回収コンテナに選別
される。その他の全てのケースについて、標的液滴は富化コンテナに選別される
ことになる。
【0023】 多重領域選別ウインドウスキームは、高度に精製された一定量の特定のタイプ
の細胞を収獲するために必要とされる時間を短縮する上で特に有用である。所望
の細胞のみを含む標的液滴が高度に精製された収集貯蔵庫に選別されるばかりで
なく、万一所望でない細胞が所望の細胞の予め定められた近傍内で検出された場
合、標的液滴はアボートされ従って失なわれるのではなく、むしろ、その後再選
別のためその中味を回収できる富化コンテナの中に選別される。全ての液滴が複
数の回収コンテナのうちの1つに選別されることから、従来の近傍ベースのアボ
ート決定の場合のように細胞が失われることは全く無い。その結果、富化コンテ
ナの中味の2重収集および再選別を通して、合計収獲時間を著しく削減すること
ができる。
【0024】 比較的狭い包有ウインドウを使用することによって、所望の細胞の非常に高い
純度を達成するために、付加的なアボートオンモードを使用することができる。
このモードでは、あらゆる粒子/細胞(所望のタイプの粒子を含む)の存在が標
的液滴のアボートをひきおこすことになるような比較的広い第2の排除ウインド
ウによって制限されている、所望の細胞のみのための第1の比較的狭い選別ウイ
ンドウを採用する。選別ウインドウの幅は、標的液滴の液滴前駆物質領域により
少ないものまたはその全てが構成されていてよい。
【0025】 本発明の新しい改良型フローサイトメータ選別スキームについて詳述する前に
、本発明が、第1に、実際には従来のフローサイトメータ計装およびそれに連係
するディジタル信号処理コンポーネントおよびかかる回路およびコンポーネント
の動作を制御する専用の付帯的監視用制御回路を規定通りに配置したものにある
、ということを考慮すべきである。その結果、かかる回路およびコンポーネント
の構成およびそれらがその他の通信システム機器とインタフェースされる要領は
、大部分が、本明細書中の記述を理解する当業者には直ちに明らかとなる細部に
よって開示をあいまいにさせないことを目的として、本発明に関係するような特
定的細部のみを示した、容易に理解可能なブロック図の中に例示されている。か
くして、ブロック図の例示は、主として、本発明をより容易に理解できるように
するのに便利な機能的グループの形で、フローサイトメータシステムの主要コン
ポーネントを示すように意図されている。
【0026】 図2は、本発明による多数の回収可能な収集貯蔵庫を利用するフローサイトメ
ータシステムの計装アーキテクチャを概略的に例示している。その中で示されて
いるように、システムは基本的に、上述の図1に示されたものと同じコンポーネ
ントを含んでなるが、液滴は、主液滴走行経路24に相対する側に配置された複
数の粒子回収コンテナ61および62のうちのいずれかに選別可能であり、そう
でなければ選別されずに廃棄物コンテナ63へと直接送られる。回収コンテナと
いうのは、そこからさらなる使用(例えば上述の化学療法治療の場合のように患
者の体内に戻すための再注入)のため一定量の極く純粋な選別された液滴が回収
され得るか、またはそこから、一定量の極純粋以下の純度であるもののもとのコ
ンテナ12のものに比べて著しく高い所望の粒子/細胞の密度をもつ液滴を、本
発明のサイトメータ選別機構を通した再処理のために取り出すことができるよう
な、選別済み液滴の収集コンテナまたは貯蔵庫のことである。
【0027】 さらに以下で記述するように、複数の粒子回収コンテナの使用と連係して、シ
ステムワークステーション50によって実行される選別制御ルーチンは、問題の
液滴が形成されるもととなる流体流の隣接部分内と同様、問題の液滴のいずれか
の側にある液滴が形成されるもととなる流体流の隣接部分内の複数の隣接する液
滴前駆物質領域の中味に基づいて、それぞれの流体液滴を選別するように動作す
る。
【0028】 より特定的には、図3に概略的に示されているように、液滴前駆物質領域とい
うのは、隣接する流体流から分裂したそれぞれの液滴23内に最終的に含有され
ることになる、その通路を含めた流路15の中の担体流体内の複数の逐次的に隣
接するセグメントまたは領域22−iの1つを意味する。「前駆物質」という語
は、場所19でレーザー出力ビーム16と交差する担体流体の部分内を含めた液
滴分離場所29の上流側の場所にある流体流内で、流体流22が、最終的には液
滴分離場所29で間断のない流体流から分裂する実際の液滴になる予定ではある
もののまだその形にはなっていない一続きの隣接する領域で構成されているもの
とみなされうる、という事実を反映するために用いられる。
【0029】 それぞれの液滴23内の流体が複数Nの前記液滴前駆物質領域まで細分化され
得る分解能は、レーザービーム交差場所19と液滴形成場所29との間の選別遅
延すなわち流体走行時間を測定する、上述の選別遅延計数器を刻時するのに使用
されるような、クロック信号の周波数に従って設定できる。制限的意味のない一
例として、図4は、最終的にそれぞれの液滴23に形成される予定の流体流22
内のN=4個の連続した液滴前駆物質領域22−1、22−2、22−3および
22−4からなるセットを示している。すなわち流体領域22−1、....22−
4のシーケンス内の流体および粒子の合計体積は、液滴形成場所において流体流
から分裂する流体および粒子量を含む液滴23と同じ体積を占めることになる。
1滴あたりのかかる領域の数は、この数またはその他の任意の数に制限されず、
システムのパラメータおよびユーザーの必要条件に従って変動しうる、というこ
とを考慮すべきである。
【0030】 本発明の選別制御ルーチンが、その液滴についての複数の隣接する液滴前駆物
質領域および問題の液滴のいずれかの側における液滴前駆物質領域の中味に基づ
いて、それぞれの流体液滴を制御可能な形で選別する要領が、図5に概略的に示
されている。1滴につき4つの液滴前駆物質領域という分解能のこの制限的意味
のない例については、最終的に問題の「標的」液滴23−2(すなわち複数の回
収コンテナのうちの1つの中に選別されるかまたはアボートされるべき液滴)と
なる予定の連続した流体流22の部分は、12の液滴前駆物質領域22−1....
22−12のシーケンス内に、液滴前駆物質領域22−5、22−6、22−7
および22−8の中心セットを含んでいる。さまざまなモードリスト内で、これ
らの領域は、括弧に入れて領域(1)−(12)と記されている。この12の液
滴前駆物質領域のシーケンスは、一般に楕円形の液滴23−1、23−2および
23−3のシーケンスとして例示されている3つのすぐ連続した液滴の中味とな
る予定のものを定義する。
【0031】 12の担体流体前駆物質領域22−1....22−12のシーケスおよびそれら
に付随する液滴23−1、23−2および23−3のすぐ下に示されているのは
、3つの液滴23−1、23−2および23−3のシーケンス内の中央のまたは
第2の(標的)液滴23−2を選別すべきかまたはアボートすべきか、および選
別するならばいかにしてそれを選別すべきかを決定するため、以下で個別に記述
するそれぞれの選別モードM0〜M8によって採用される選別基準ウインドウで
ある。
【0032】 M0モード(最大幅選別ウインドウ−アボートオフ) この第1の選別モードは、所望の細胞の最も高い収量を提供することを意図さ
れたものであるが、また、所望の細胞の純度が100パーセント未満となり得る
ように、所望のもの以外の粒子を収集できるようにもする。この第1の選別モー
ドに従うと、問題の所望の細胞/粒子(図5全体を通して「善玉(good guy)」
とラベルづけされている)が最大サイズの選別ウインドウ(12の前駆物質領域
22−1....22−12を全て含むもの)の中のどこかに発見された場合、そう
でなければ液滴をアボートする(アボートはオフにされている)可能性のある事
象/異常(event/anomaly )が存在するか否かとは無関係に、液滴走行経路24
の「左」側に示されたコンテナ61といったような回収コンテナのうちの選択さ
れたものに標的液滴22−2を選別する決定が下される。図5では、この選別決
定は、「優先性左側選別」(Priority SORT LEFT)とラベルづけされている。こ
のモードでは、選別されるために(左)、標的液滴23−2が、問題の細胞を実
際に含有している必要はない。必要とされるのは、12の前駆物質領域22−1
....22−12のうちの少なくとも1つが少なくとも1つの所望の細胞を含有し
ていることだけである。
【0033】 モードM1(4分の1液滴重複選別ウインドウ−アボートオン) この第2の選別モード(そしてまたそれぞれM2およびM3という第3および
第4の選別モード)は、液滴走行経路24の「左」側のコンテナ61に選別され
るものおよび液滴を走行経路24の「右」側のコンテナ62に直接選別されるも
のという2つのタイプの粒子のいずれをも選別するように意図されている。この
選別モードでは、標的液滴23−2は、以下で示す条件が満たされた場合にのみ
、問題のタイプのセルを収集すべく予め定められた回収コンテナのうちの1つに
選別されることになる。そうでなければ標的液滴23−2はアボートされること
になる。
【0034】 まず第1に、問題の2つの規定された細胞/粒子のいずれか(その各々が「善
玉」である)のうちの少なくとも1つが、標的液滴23−2の4つの領域22−
5....22−8の全てと、隣接する下流側液滴23−1の直ぐ隣接する領域22
−4と、上流側液滴23−3のすぐ隣接する領域22−9とを含む6つの前駆物
質領域選別ウインドウの中のどこかに、発見されなくてはならない。
【0035】 第2に、2つの可能性ある「善玉」のうちの検出されたものに対して、その6
つの前駆物質領域ウインドウ内で、その他のタイプの細胞または事象(もう1つ
のタイプの善玉を含む)であってはならない。この後者の必要条件は、選別ウイ
ンドウが両方のタイプの善玉を含む場合、それはアボートされることになるとい
うことを意味している。
【0036】 制限的意味のない例としては、処理対象の流体標本は、赤色および緑色の螢光
染料抗体で染色され、それぞれコンテナ61および62の中に収集されることに
なる2つの異なるタイプの血球を含む可能性がある。この場合、6領域ウインド
ウ内で少なくとも1つの緑色細胞(善玉)が検出され、そのウインドウ内には他
のタイプ(悪玉(bad guy ))の細胞または異常(例えば赤色細胞、ただしこれ
に限られるわけではない)が全く検出されない場合、標的液滴23−2は、緑色
細胞コンテナ62に直接選別されることになる。そうでなければ、標的液滴は、
アボートされることになる。
【0037】 逆に、6領域ウインドウ内に少なくとも1つの赤色細胞(同じ善玉)が検出さ
れ、そのウインドウ内にその他のタイプ(悪玉)の細胞または異常(例えば緑色
細胞、ただしこれに限られるわけではない)が全く検出されない場合は、標的液
滴23−2は赤色細胞コンテナ61の左側に選別されることになる。そうでなけ
れば、標的液滴23−2はアボートされる。
【0038】 モードM0の場合のように、モードM1では、標的液滴23−2は、左右いず
れかに選別されるべき問題の細胞を実際に含有している必要はない。必要とされ
るのは、6つの前駆物質領域22−4....22−9のうちの少なくとも1つが少
なくとも1つの所望の細胞を含有し、悪玉細胞を全く含まないことだけである。 モードM2(2分の1滴重複選別ウインドウ−アボートオン) 上述のように、この第3の選別モードは、液滴走行経路24の「左」側のコン
テナ61により選別されるものおよび液滴走行経路24の「右」側のコンテナ6
2に選別されるもの、という2つのタイプの粒子のいずれをも選別する。モード
M2は、隣接する液滴23−1および23−3の前駆物質領域内への50%の重
複を網羅するように選別ウインドウが拡張されるという点を除いて、モードM1
と同一である。すなわち、この第3の選別モードでは、問題の2つの規定された
(善玉)細胞/粒子のいずれかが標的液滴23−2の4つの領域22−5....2
2−8の全てと、隣接する下流側液滴23−1の2つの直ぐ隣接する領域22−
3および22−4と、上流側液滴23−3の2つのすぐ隣接する領域22−9お
よび22−10とを含む8つの前駆物質領域ウインドウの中のどこかに発見され
、その選別ウインドウ内にはその他の検出されたタイプの細胞または事象が全く
存在しない場合には、問題のタイプの細胞を収集すべく予め定められた回収コン
テナのうちの1つに、標的液滴23−2を選別するという決定が下される。そう
でなければ標的液滴は廃棄物コンテナ63へとアボートされる。
【0039】 モードM3(全液滴重複選別ウインドウ−アボートオン) 第4の選別モードM3は、隣接する液滴23−1および23−3の前駆物質領
域全ての中への100%の重複を網羅するように選別ウインドウが拡張されると
いう点を除いて、モードM1およびM2と同一である。すなわち、この第4の選
別モードでは、問題の2つの規定された(善玉)細胞/粒子のいずれかのうちの
少なくとも1つが、第1の液滴23−1の4つの領域22−1....22−4の全
てと、標的液滴23−2の4つの領域22−5....22−8の全てと、第3の液
滴23−3の4つ領域22−9....22−12の全てとを含む12の前駆物質領
域ウインドウ内のどこかに発見され、12の領域ウインドウ内にはその他のタイ
プの細胞または事象が全く検出されない場合には、問題のタイプの細胞を収集す
べく予め定められた回収コンテナのうちの1つに、標的液滴23−2を選別する
という決定が下され、そうでなければ、標的液滴23−2はアボートされる。
【0040】 モードM4(4分の1液滴重複選別ウインドウ−富化選別) 第5の選別モード(またそれぞれM5およびM6という第6および第7の選別
も)においては、標的液滴がアボートされることは決してない。これらのモード
は、一定の与えられたタイプの粒子のみを、液滴走行経路24の「左」側にある
コンテナ61内といったような高純度コンテナに選別するが、そうでなければ標
的液滴を、アボートするのではなくむしろ液滴走行経路24の「右」側にあるコ
ンテナ62といったようなもう1つのコンテナに選別するように設計されている
。換言すると、これらのモードの各々が一定の与えられたタイプの細胞について
の2重選別モードである。2重選別は、1つの回収コンテナ内の高純度の一定量
の所望の細胞を提供し、また、さらなる選別のために回収されうる「善玉」細胞
の第2のコンテナをも提供する。
【0041】 この後者の蓄積は、第5〜第7のモードM4〜M6の各々において、検出済み
または処理済みのいかなる標的細胞も廃棄またはアボートされない、という事実
に起因するものである。結果として、そうでなければ少なくとも1つの所望の細
胞を含有する標的液滴なるはずのものを高純度コンテナに選別するのを選別ウイ
ンドウ内の或る異常が妨げている場合、標的液滴は、アボートされ有意な数の所
望の細胞となりうるものを失なうのではなく、その中味が再度遠心分離に付され
次に本発明のサイトメータシステムを通して再び処理されうるような富化コンテ
ナへと直接選別されることになる。
【0042】 標的液滴を高純度コンテナに選別するためには、2つの必要条件が満たされな
くてはならない。第1に、選別ウインドウ、すなわち標的液滴23−2の4つの
領域22−5....22−8の全てと、隣接する下流液滴23−1のすぐ隣接する
領域22−4と、上流液滴23−3のすぐ隣接する領域22−9とを含有する6
つの前駆物質領域ウインドウ内に、少なくとも1つの規定のタイプの細胞/粒子
「善玉」が存在しなくてはならない。第2に、6つの前駆物質領域選別ウインド
ウ内にはその他のいかなるタイプの細胞または事象も存在してはならない。これ
らの必要条件の両方が満たされた場合にのみ、標的液滴23−2は、回収コンテ
ナのうち、問題のタイプの細胞を収集するように予め定められたコンテナ(例え
ばコンテナ61へ向かい左に選別)に選別されることになる。
【0043】 その他のあらゆるケースについて、標的液滴23−2は、実際に富化コンテナ
として役立つもう1つの回収コンテナ62に(右へ)選別されることになる。ま
た、モードM4〜M6の各々において、標的液滴23−2は、高純度コンテナへ
と左に選別されるべき問題の細胞を実際に含む必要はない。必要なのは、6つの
前駆物質領域22−4....22−9のうちの少なくとも1つが所望の細胞を含み
、いかなる悪玉細胞も含まないことだけである。
【0044】 モードM5(2分の1液滴重複選別ウインドウ−富化選別) (8つの前駆物質領域まで拡大された)選別ウインドウのサイズを除いて、第
6の選別モードは、上述の第5の選別モードと同一であり、高純度コンテナ61
に対し一定の与えられたタイプの粒子のみを「左に選別する」が、そうでなけれ
ば富化コンテナ62に標的液滴を選別するように設計されている。モードM5の
選別ウインドウの8つの前駆物質領域は、標的液滴23−2の4つの領域22−
5....22−8の全てと、隣接する下流側液滴23−1の2つのすぐ隣接する領
域22−3および22−4と、上流側液滴23−3の2つの直ぐ隣接する領域2
2−9および22−10である。
【0045】 モードM6(全液滴重複選別ウインドウ−富化選別) モードM6は、選別ウインドウが、隣接する液滴23−1および23−3の前
駆物質領域の全ての中へ100%の完全な重複を網羅すべく拡張させられるとい
う点を除いて、モードM4およびM5と同一である。 モードM4〜M6の多領域選別ウインドウスキームは、高度に精製された一定
量の特定のタイプの細胞を収獲するために必要とされる時間を短縮する上で特に
有用であるということがわかるだろう。所望の細胞のみを含む標的液滴が、高度
に精製された収集貯蔵庫に選別されるばかりでなく、万一所望でない細胞が所望
の細胞の予め定められた近傍内で検出された場合、標的液滴は単純にアボートさ
れるのではなく、むしろ、その後再選別のためその中味を回収できる補助的「富
化」コンテナの中に選別される。全ての標的(所望の細胞を含有する)液滴が、
複数の回収コンテナのうちの1つに選別されることから、従来の近傍ベースのア
ボート決定の場合のように検出/処理済み細胞が失なわれることは全く無い。そ
の結果は、富化コンテナの中味の2重収集および再選別を通して、合計収獲時間
を著しく削減することができる。
【0046】 制限的意味のない例として、30,000細胞/秒のデータ速度で善玉細胞の
みを含む標的液滴を選別するため、モードM6の液滴重複ウインドウを用いて1
00万個の(血球)細胞個体群を収獲する場合、2分の1%の個体群密度は、毎
秒可能な細胞150個という潜在的収量速度を提供する。しかしながら、その他
のタイプの細胞が近接していることから、選別された所望の細胞のみの個体群は
さらに一定の百分率(例えばわずか55パーセント)だけ削減されるものと予想
でき、その結果、実際には毎秒75個の細胞という高純度の収量速度をもたらす
ことになる。この収量速度では、高純度コンテナは500K/75または6, 6
66秒=1. 85時間で、合計500K個の細胞(所望の細胞個体群の2分の1
)を蓄積することになる。毎秒標的細胞150個という残りの50%分の富化コ
ンテナデータ速度については、対応する収量速度は75個/秒である。この補助
的収量速度で、その間、富化コンテナは、500K/7500または66. 66
秒(1. 1時間)すなわち高純度コンテナが500Kの細胞を蓄積するのに必要
とされる時間(1. 85時間)内で合計量500Kの所望の細胞を蓄積すること
になる。
【0047】 モードM7およびM8 モードM7およびM8は、比較的狭い包有(inclusion )ウインドウを使用す
ることにより非常に高い純度の所望の細胞を提供するように意図されている。こ
れら2つのモードの各々は、何らかの粒子/細胞の存在が標的液滴をアボートす
ることになるような比較的広い排除(exclusion )ウインドウによって制限され
ている、所望の細胞のみのための第1の比較的狭い選別包有ウインドウを採用す
る。
【0048】 モードM7(絶対計数−アボートオン) モードM7は、非常に高純度の所望の細胞を提供するように意図されている。
この目的で、このモードM7は、何らかの粒子/細胞の存在が標的液滴をアボー
トすることになるような比較的広い排除ウインドウによって制限されている、所
望の細胞のみのための第1の比較的狭い選別包有ウインドウを採用する。より特
定的に言うと、この第8の選別モードでは、標的液滴23−2を回収コンテナに
保持しまたは選別するためには、標的液滴23−2についての中央の2つの前駆
物質領域22−6および22−7からなる比較的狭い選別包有ウインドウ内に、
少なくとも1つの問題の所望の細胞/粒子(「善玉」)が見られその他のタイプ
の粒子または事象は全く見い出せないことが必要である。第2に、残りの前駆物
質領域22−1....22−5および22−8....22−12は、空でなくてはな
らない。そうでなければ標的液滴はアボートされる。
【0049】 モードM8(マトリクスモード−アボートオン) モードM8は、選別包有ウインドウが標的液滴に伴う前駆物質領域の全てを包
含しており、かつ、排除ウインドウが2つの隣接する液滴についての前駆物質領
域の全てを含有しているという点を除いて、モードM7と実質的に同じである。
すなわち、より特定的に言うと、この第9の選別モードでは、標的液滴23−2
を回収コンテナに保持しまたは選別するためには、標的液滴23−2についての
全ての前駆物質領域22−5....22−8からなる選別包有ウインドウ内に、問
題となっている少なくとも1つの所望の細胞/粒子(「善玉」)が見られその他
のタイプの粒子または事象は全く見い出せないことが必要である。第2に、隣接
する下流側液滴23−1についての前駆物質領域22−1....22−4および隣
接する上流側液滴23−3についての前駆物質領域22−9....22−12は、
空でなくてはならない。そうでなければ標的液滴23−2はアボートされる。
【0050】 以上の記述からわかるように、従来のフローサイトメータ選別スキームの欠点
は、問題の標的液滴内に含まれている担体流体の複数の隣接する前駆物質領域お
よび標的液滴のいずれかの側の液滴についての前駆物質領域の中味に従って連続
的に生成された流体液滴を制御可能な形で選別するように動作する、本発明のフ
ローサイトメータ選別機構によって有効に解消される。所望の細胞のみを含む標
的液滴が高度に精製された収集貯蔵庫に選別されるばかりでなく、万一所望でな
い細胞が所望の細胞の予め定められた近傍内で検出された場合、液滴は単にアボ
ートされるのではなく、むしろ、その後再選別のためその中味を回収できる補助
的富化コンテナの中に選別されることから、この多領域選別ウインドウスキーム
は、高度に精製された一定量の特定のタイプの細胞を収獲するために必要とされ
る時間を短縮する上で特に有用である。全ての液滴が複数の回収コンテナのうち
の1つに選別されることから、従来の近傍ベースのアボート決定の場合のように
、検出/処理済み細胞が失なわれることは全く無い。その結果、富化コンテナの
中味の2重収集および再選別を通して、合計収獲時間を著しく削減することがで
きる。
【0051】 本発明に従ったさまざまな実施形態を示し説明してきたが、本発明はこれらの
形態に制限されるわけではなく、当業者にとっては既知の数多くの変更および修
正を受けることが可能であり、従って、本明細書に示し記述した細部に制限され
ることを望んでいるのではなく、当業者にとって明白なものであるような全ての
変更および修正を網羅することを意図する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 フローサイトメータの一般的計装アーキテクチャを概略的に例示する図である
【図2】 本発明による多数の回収可能な収集貯蔵庫を利用したフローサイトメータシス
テムの一般的計装アーキテクチャを概略的に例示する図である。
【図3】 連続する流体流から分裂したそれぞれの標的液滴内に最終的に含有されること
になる担体流体内の複数の液滴前駆物質領域を概略的に例示する図である。
【図4】 4つの連続する隣接液滴前駆物質領域のセットを示す図である。
【図5A】 本発明の選別制御ルーチンのさまざまなモードが、標的液滴についての複数の
隣接する液滴前駆物質領域および標的液滴のいずれかの側の液滴についての液滴
前駆物質領域の中味に基づいてそれぞれの標的液滴を選別する要領を概略的に例
示する図である。
【図5B】 本発明の選別制御ルーチンのさまざまなモードが、標的液滴についての複数の
隣接する液滴前駆物質領域および標的液滴のいずれかの側の液滴についての液滴
前駆物質領域の中味に基づいてそれぞれの標的液滴を選別する要領を概略的に例
示する図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スターリング,ジェイ.デビッド アメリカ合衆国,フロリダ 33146,コー ラル ゲイブルズ,クレモナ アベニュ 720 【要約の続き】

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体媒質の中に存在する可能性のある、ある量の規定の成分
    を蓄積するための、流体媒質液滴選別方法において、 (a)前記流体媒質のそれぞれの液滴内に含有されることになる複数の逐次的
    に隣接した液滴前駆物質領域へと前記流体媒質を細分化する段階、 (b)前記規定の成分および規定の成分以外の成分を含め、成分の存在につい
    て前記流体媒質の液滴前駆物質領域を検査する段階、および (c)前記それぞれの液滴のものを含む前記流体媒質の選択された数の前記液
    滴前駆物質領域の中の前記規定成分の存在を段階(b)で検出したことに応答し
    て、かつ前記選択された数の液滴前駆物質領域以外の前記流体媒質の液滴前駆物
    質領域の中味に従って、複数の液滴収集経路のうちの1つへとそれぞれの液滴を
    選別する段階、 を含んでなる液滴選別方法。
  2. 【請求項2】 前記複数の液滴収集経路が、中味が回収可能である少なくと
    も1つのコンテナを含んでいる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記流体媒質の前記選択された数の液滴前駆物質領域が、前
    記それぞれの液滴の全ての液滴前駆物質領域よりも少ない請求項1に記載の方法
  4. 【請求項4】 前記流体媒質の前記選択された数の液滴前駆物質領域が、前
    記それぞれの液滴の液滴前駆物質領域の全てを含む請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記流体媒質の前記選択された数の液滴前駆物質領域が、前
    記それぞれの液滴の液滴前駆物質領域および少なくとも1つの付加的液滴の液滴
    前駆物質領域を含む請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記少なくとも1つの付加的液滴には、前記それぞれの液滴
    に隣接する複数の液滴が含まれる請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記段階(c)には、前記流体媒質の前記選択された数の前
    記液滴前駆物質領域の中の前記規定成分の存在(ただしその他の成分は全く不存
    在)を前記段階(b)が検出したことに応答して、複数の液滴収集経路のうちの
    1つへとそれぞれの液滴を選別する段階が含まれる請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 段階(a)(c)が、フローサイトメータ内で実施される請
    求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 少なくとも前記規定の成分そして潜在的には前記規定の成分
    以外の成分を含有するサンプルを、前記担体流体の中に射出し、光学エネルギー
    ビーム照明および検出器サブシステムによってさえぎられる流路に沿って前記担
    体流体を導くように前記フローサイトメータが構成されており、前記サブシステ
    ムは、前記光学エネルギービームによって照明されるような前記液滴前駆物質領
    域のうちの連続する領域の中味を表す出力信号を生成するように動作し、前記そ
    れぞれの液滴を提供する下流液滴発生器および、前記それぞれの液滴が中を通り
    しかも、前記それぞれの液滴のものを含む前記流体媒質の前記選択された数の前
    記液滴前駆物質領域内の前記規定の成分の前記存在を前記サブシステムにより生
    成された出力信号が表していることに応答して、かつ、前記選択された数の液滴
    前駆物質領域以外の前記流体媒質の液滴前駆物質領域の中味に従って、複数の経
    路のうちの1つへと前記それぞれの液滴を選別するように動作する液滴選別器に
    対し前記流路が結合されている請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 それぞれの液滴が、複数の血球を含有する流体から得られ
    、前記規定の成分が第1のタイプの血球に対応する請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記段階(c)には、前記選択された数の液滴前駆物質領
    域が前記規定の成分のみを含んでいることに応答して第1の液滴収集物貯蔵庫へ
    とそれぞれの液滴を選別し、前記規定の成分以外の成分を前記選択された数の液
    滴前駆物質領域が含んでいることに応答して第2の液滴収集物貯蔵庫へと前記そ
    れぞれの液滴を選別する段階が含まれる請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記段階(c)に従って、前記第2の液滴収集貯蔵庫から
    回収されたそれぞれの液滴を選別する段階(d)を含む請求項11に記載の方法
  13. 【請求項13】 前記段階(c)には、前記それぞれの液滴の任意の液滴前
    駆物質領域およびすぐ隣接する液滴の任意の液滴前駆物質領域の中の前記規定の
    成分の存在を前記段階(b)で検出したことに応答して、複数の液滴収集経路の
    うちの前記の1つへと前記それぞれの液滴を選別する段階が含まれる請求項1に
    記載の方法。
  14. 【請求項14】 少なくとも規定の成分そして潜在的にはこの規定の成分以
    外の成分を含む担体流体が中を通り、しかも光学エネルギービームの照明および
    検出器サブシステムによってさえぎられる流路を備えるフローサイトメータにお
    いて、前記サブシステムは、前記光学エネルギービームにより照明されるように
    、液滴前駆物質領域のうちの連続するものの中味を表す出力信号を生成するよう
    に動作し、前記液滴前駆物質領域は、前記流路に結合されている下流液滴発生器
    によって生成されるような前記流体媒質のそれぞれの液滴内に含まれており、さ
    らに前記それぞれの液滴が中を通る液滴選別器を備え、この液滴選別器は、前記
    それぞれの液滴の液滴前駆物質領域を含む前記流体媒質の選択された数の前記逐
    次的に隣接する液滴前駆物質領域の中の前記規定の成分の存在を前記サブシステ
    ムにより生成された出力信号が表していることに応答して、しかも、前記選択さ
    れた数の液滴前駆物質領域以外の前記流体媒質の液滴前駆物質領域の中味に従っ
    て複数の液滴収集経路のうちの1つへと、前記それぞれの液滴を選別するように
    動作する、フローサイトメータ。
  15. 【請求項15】 前記複数の液滴収集経路が、中味が回収可能である少なく
    とも1つのコンテナを含んでいる請求項14に記載のフローサイトメータ。
  16. 【請求項16】 前記流体媒質の前記選択された数の液滴前駆物質領域が、
    前記それぞれの液滴の全ての液滴前駆物質領域よりも少ない請求項14に記載の
    フローサイトメータ。
  17. 【請求項17】 前記流体媒質の前記選択された数の液滴前駆物質領域が、
    前記それぞれの液滴の全ての液滴前駆物質領域を含む請求項14に記載のフロー
    サイトメータ。
  18. 【請求項18】 前記流体媒質の前記選択された数の液滴前駆物質領域が、
    前記それぞれの液滴の液滴前駆物質領域および少なくとも1つの付加的液滴の液
    滴前駆物質領域を含む請求項14に記載のフローサイトメータ。
  19. 【請求項19】 前記少なくとも1つの付加的液滴には、前記それぞれの液
    滴に隣接する複数の液滴が含まれる請求項18に記載のフローサイトメータ。
  20. 【請求項20】 前記液滴選別器は、前記流体媒質の前記選択された数の前
    記液滴前駆物質領域の中の前記規定成分の存在(ただしその他の成分は全く不存
    在)を前記サブシステムが検出したことに応答して、前記複数の液滴収集経路の
    うちの1つへとそれぞれの液滴を選別するように動作する請求項14に記載のフ
    ローサイトメータ。
  21. 【請求項21】 それぞれの液滴が、複数の血球を含有する流体から得られ
    、前記規定の成分が第1のタイプの血球に対応する請求項14に記載のフローサ
    イトメータ。
  22. 【請求項22】 前記液滴選別器は、前記選択された数の液滴前駆物質領域
    が前記規定の成分のみを含んでいることに応答して第1の液滴収集物貯蔵庫へと
    それぞれの液滴を選別し、前記規定の成分以外の成分を前記選択された数の液滴
    前駆物質領域が含んでいることに応答して第2の液滴収集物貯蔵庫へと前記それ
    ぞれの液滴を選別するように動作する請求項14に記載のフローサイトメータ。
  23. 【請求項23】 前記液滴選別器は、前記それぞれの液滴の任意の液滴前駆
    物質領域およびすぐ隣接する液滴の任意の液滴前駆物質領域の中の前記規定の成
    分の存在を前記サブシステムが検出したことに応答して、複数の液滴収集経路の
    うちの前記の1つへと前記それぞれの液滴を選別するように動作する請求項14
    に記載のフローサイトメータ。
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