JP2002504689A - 複数の検体の検出において使用するための化学ルミネセンス組成物 - Google Patents

複数の検体の検出において使用するための化学ルミネセンス組成物

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Abstract

(57)【要約】 方法、組成物およびキットを開示する。方法は媒体中の2種以上の成分の相対量の存在を測定することを目的とする。成分を含有することが疑われる媒体および成分の各々のための標識試薬を含有する組合せ物を提供する。標識試薬は電磁放射線により活性化される化学ルミネセンス組成物を含有する。活性化により化学ルミネセンス組成物の各々より発光されるルミネセンスは示差的に検出され得る。第1のsbp構成員を用いる場合はそれは成分または第2の構成員に結合し、成分の量に関連した複合体を形成することができる。化学ルミネセンス組成物の少なくとも1種は蛍光エネルギーアクセプターを含有する。上記を組合せた後、化学ルミネセンス組成物を活性化する。化学ルミネセンス組成物の各々により発生したルミネセンスの量を検出し、媒体中の成分の各々の量に関連付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【背景技術】
1.技術分野 本発明は単一の試験媒体中の多数の異なる成分を検出するための方法、組成物
およびキットに関する。
【0002】 臨床診断分野は容易にかつ正確に測定できる有益な材料の種類並びに測定方法
の双方に関し、近年広範に拡大している。液体中に低濃度で存在する物質を検出
するための好都合で信頼性があり非有害である手段が望まれている。臨床化学に
おいては、これらの物質は10-12モル未満の濃度で体液中に存在する。このよ うな低濃度の物質を検出することの困難さは使用できるサンプルサイズが比較的
小さいことにより増強される。
【0003】 血液および他の生物学的液体中の多くの検体を測定する必要性は多くの種類の
医薬品においてますます顕著になってきている。内分泌学においては、多くの種
類のホルモンの血漿中濃度を知ることは、診断上の問題点を解決するために必要
である場合が多く、あるいは、比が疾患の進行を判断する際の根拠となり得るよ
うな所定の診断における一組のマーカーとなる。アレルギー試験、輸血用血液の
ウイルス汚染に関するスクリーニング、または、遺伝子診断のような他の領域に
おいてはより高度な必要性が生じる。
【0004】 核酸ハイブリダイゼーションアッセイのような別のアッセイにおいては、時間
のかかる分離および移行の工程を経ることなく単一の試験管内で特定の標的およ
び陽性対照の配列を検出して定量する必要がある。原則として、内部対照は標準
曲線の必要性をなくす。単一の試験管内の増幅および検出を試験管を開封するこ
となく行うことにより汚染の問題も克服される。突然変異分析においては、単一
の試験管内で2種以上の変異体を測定できる能力により、突然変異体の集団の出
現を定量的にモニタリングすることが可能となる。
【0005】 大部分の多重検体アッセイは異種(heterogeneous)であり、感度が低く、ダ イナミックレンジが小さく(検体の濃度の2〜100倍の差を測定する)、そし
て、複雑高度な機器の使用を要する場合がある。より高い感度、大きいダイナミ
ックレンジ(検体濃度の103〜104倍の差)およびより少ない数のより安定な
試薬を有するホモジニアスのアッセイが、単純性および信頼性または多重検体の
アッセイを高めると考えられる。
【0006】 蛍光化合物および化学ルミネセンス化合物のようなルミネセンス化合物はその
発光能力によりアッセイの分野で広範な用途がある。このため、ルミネッサーは
核酸アッセイおよびイムノアッセイのようなアッセイにおいて標識物質として用
いられている。例えば、特定の結合対の一員をルミネッサーにコンジュゲートし
、種々のプロトコルを用いる。ルミネッサーコンジュゲートは検体を含有するこ
とが疑われる試料中の検体の量に関連して固相と液相との間に分配できる。何れ
かの相のルミネセンスを測定することにより、観察されたルミネセンスのレベル
を試料中の検体の濃度に関連付けることができる。
【0007】 リポソームおよび赤血球ゴーストのような粒子はカプセル化された水溶性物質
の担体として利用されている。例えば、リポソームは、リポソーム調製の間は医
薬を捕獲し、その後、治療対象の患者に投与する薬物送達システムのような種々
の用途のために、生物活性物質のカプセル化に用いられている。
【0008】 ラテックスビーズおよびリポソームのような粒子はまたアッセイにおいても使
用されている。例えば、ホモジニアスのアッセイにおいて、抗体または抗原で標
識されたリポソームの水相中に酵素を捕獲する。リポソームは試料および補体の
存在下、酵素を放出させられる。水相嚢胞内部にカプセル化された水溶性の蛍光
または非蛍光の染料、または、脂質2重層中に溶解した脂溶性染料を有する抗体
または抗原で標識されたリポソームはまた、表面結合した抗体または抗原との免
疫化学反応に関与できる検体のアッセイに利用されている。リポソームの水相か
ら染料を放出するためには洗剤が使用されている。
【0009】 種々の標識物質が多重検体アッセイにおいて識別可能なシグナルを発生するた
めに用いられており、例えば、(a)2つの異なる放射性同位体標識、(b)2つ以
上の異なる蛍光標識、(c)蛍光および化学ルミネセンス標識、(c)寿命と波長の
双方が測定される異なるランタニドキレート、(e)酵素およびアクリジニウムエ
ステル、(f)異なる検体の空間的分割、(g)逐次的基質添加による異なる酵素、
および(h)異なる寿命を有するジオキセタノン類を生成する異なるアクリジニウ
ムエステルが用いられている。
【0010】 2.関連技術 米国特許5,656,207号(Woodhead等)は標識法を用いた複数の検体を検出また は定量するための方法を開示している。 米国特許5,340,716号(Ullman等)は光活性化された化学ルミネセンス標識を 利用したアッセイ方法を記載している。 光活性化可能な化学ルミネセンスマトリックスは特許出願WO 94/03812(Pease
等)により記載されている。
【0011】 欧州特許出願0 515 194号(Ullman等)は誘導されたルミネセンスを利用した アッセイ方法を開示している。そこに引用された参考文献は本明細書に参考によ
り組み込まれるが、その例としては、光吸収性物質を用いた同種化学ルミネセン
スイムノアッセイを開示した米国特許5,017,473号(Wagner)、標識として増感剤
を利用した特異的結合アッセイを開示した欧州特許出願0,345,776号(McCapra)
、標識されたリポソーム粒子組成物およびそれを用いたイムノアッセイを開示し
た米国特許4,193,983号(Ullman等)、アッセイのためのルミネッサーを有する 粒子を記載した米国特許4,891,324号(Pease等)が挙げられるが、これらに限定
されない。
【0012】
【発明の要旨】 本発明の1つの態様は、媒体中の2種以上の成分の存在または相対量を測定す
る方法である。成分を含有することが疑われる媒体および成分の各々のための標
識試薬を含有する組合せ物を提供する。標識試薬は化学ルミネセンス組成物を含
有する。化学ルミネセンス組成物の各々から発せられるルミネセンスは電磁放射
線により活性化され、示差的に検出される。化学ルミネセンス組成物の少なくと
も1つは蛍光エネルギーアクセプターを含有する。化学ルミネセンス組成物は活
性化され化学ルミネセンス組成物の各々が発生したルミネセンスの量を検出する
。ルミネセンスの量を媒体中の成分の各々の量と関連付ける。
【0013】 本発明の別の態様は、媒体中の2種以上の成分の存在または相対量を測定する
ための方法である。成分を含有することが疑われる媒体および成分の各々のため
の標識試薬を含有する組合せ物を提供する。標識試薬は化学ルミネセンス組成物
と会合した第1の特異的結合対(sbp)構成員を含有する。化学ルミネセンス
組成物の各々から発せられたルミネセンスは電磁放射線により活性化され、示差
的に検出される。第一のsbp構成員は成分に、または、第2のsbp構成員に
結合して成分の量に関連する複合体を形成することができる。化学ルミネセンス
組成物の少なくとも1つは蛍光エネルギーアクセプターを含有する。上記を組合
せた後、化学ルミネセンス組成物を活性化する。化学ルミネセンス組成物の各々
が発生したルミネセンスの量を検出し、媒体中の成分の各々の量に関連付ける。
【0014】 本発明の別の態様は、媒体中の2種以上の成分の存在または相対量を測定する
ためのホモジニアスの方法である。成分を含有することが疑われる媒体および成
分の各々のための標識試薬を含有する組合せ物を提供する。標識試薬は化学ルミ
ネセンス組成物と会合した第1の特異的結合対(sbp)構成員を含有する。化
学ルミネセンス組成物の各々は一重項酸素により活性化可能なオレフィン系化合
物および蛍光エネルギーアクセプターを含有する。更に、化学ルミネセンス組成
物の各々はルミネセンス発光の波長および崩壊速度の異なる組合せを有する。第
一のsbp構成員は成分に、または、第2のsbp構成員に結合して成分の量に
関連する複合体を形成することができる。化学ルミネセンス組成物は一重項酸素
により活性化される。化学ルミネセンス組成物の各々が発生したルミネセンス発
光の量はルミネセンス発光の崩壊速度および波長に相当する活性化後の時間およ
び波長において検出される。発光量は成分の相対量の存在に関連付けられる。
【0015】 本発明の別の態様は、媒体中の複数の成分の存在または相対量を測定するため
のホモジニアスの方法である。複数の成分を含有することが疑われる媒体、成分
の各々のための標識試薬、および、光増感剤を含有する組合せ物を提供する。標
識試薬は化学ルミネセンス組成物と会合した第1の特異的結合対(sbp)構成
員を含有する。化学ルミネセンス組成物の各々は一重項酸素により活性化可能な
オレフィン系化合物および蛍光エネルギーアクセプターを含有する。化学ルミネ
センス組成物の各々はルミネセンス発光の波長および崩壊速度の異なる組合せを
有する。第一のsbp構成員は成分に、または、第2のsbp構成員に結合して
成分の量に関連する複合体を形成することができる。媒体を光で照射し、化学ル
ミネセンス組成物の各々の発したルミネセンス発光の量は照射後にルミネセンス
発光の崩壊速度および波長に相当する波長において検出される。ルミネセンス発
光量は媒体中の成分の各々の量に関連付けられる。
【0016】 本発明の別の態様は複数の標識試薬および光増感剤をパッケージされた組合せ
において含有するキットである。各標識試薬は粒子と会合した化学ルミネセンス
組成物および特異的結合対(sbp)の構成員を含有する。化学ルミネセンス組
成物の各々は一重項酸素により活性化可能なオレフィン系化合物および蛍光エネ
ルギーアクセプターを含有する。化学ルミネセンス組成物の各々は異なる波長の
ルミネセンス発光を有する。
【0017】特定の実施態様の開示 本発明は電磁放射線により活性化可能な異なる化学ルミネセンス組成物の使用
によるアッセイにおいて異なる検体の定量的検出を可能にする。チオキセン、ジ
ヒドロオキサジンおよびジオキセンのような特定のオレフィン化合物は、一重項
酸素と反応して1,2−ジオキセタンを形成し、これは異なる速度で光を発しな がら分解することが知られている。本発明者等は、ある蛍光エネルギーアクセプ
ターもまた上記化合物の崩壊速度を加速させ、これによりその化学ルミネセンス
の崩壊速度に影響することを発見した。異なる寿命および発光極大を有する化学
ルミネセンス組成物を慎重に選択することにより、単一の媒体中に組合せられて
いた場合においてさえも複数の組成物の各々の定量的測定が可能であることを発
見した。
【0018】 本発明の方法においては、蛍光エネルギーアクセプターを含有する定量的に示
差可能な化学ルミネセンス組成物を核酸、蛋白質等の同時検出における標識とし
て使用する。好ましくは、本発明で使用する標識は近位に共有結合するかまたは
他の状態で保持されている蛍光エネルギーアクセプターを有する化学ルミネッサ
ーである。特に興味深いアプローチはリポソームまたは油滴またはラテックスの
ような適当なマトリックス中に溶解した化学ルミネセンス組成物を有することで
ある。好ましい化学ルミネッサーは光により、通常は一重項酸素との反応により
活性化されるオレフィンである。使用してよい他の化学ルミネッサーには、例え
ば、塩基または酵素により活性化できる安定なジオキセタン類、過酸化物により
活性化されるルミノールのようなヒドラジド類、ルシフェリンのような化学ルミ
ネセンス酵素基質等が挙げられる。 上記した通り、本発明の組成物は一重項酸素により活性化可能な場合に最も効
果的である。シグナルは寿命および波長の測定を用いることにより、好ましくは
、両方の方法の同時使用により、復元(deconvolute)することができる。
【0019】 本発明の特定の実施態様の記載に先立って、多くの用語を詳細に定義する。 成分(Component) -- 対象となる成分;検出すべき成分または組成物。成分は
検体、比較化合物、対照化合物、カリブレーター等であってよい。 検体(Analyte) -- 検体は通常は特異的結合対(sbp)の一員よりなり、リ
ガンドであってよく、1価(単エピトープ性)または多価(多エピトープ性)で
あり、通常は抗原またはハプテンであり、単一の化合物であるか、または、少な
くとも1つの共通のエピトープ部位または抗原決定基部位を共有する複数の化合
物である。検体は細菌のような細胞またはA、B、D等のような血液型抗原また
はHLA抗原を有する細胞の一部であるか、または、検体は微生物、例えば細菌
、カビ、原生動物またはウィルスであってよい。
【0020】 多価リガンドの検体は通常はポリ(アミノ酸)、即ち、ポリペプチドおよび蛋
白質、多糖類、核酸およびこれらの複合物である。このような複合物は、細菌、
ウイルス、染色体、遺伝子、ミトコンドリア、核、細胞膜等を包含する。 大部分において、本発明を適用する多エピトープ性のリガンド検体は少なくと
も約5,000、より通常は少なくとも約10,000の分子量を有する。ポリ(
アミノ酸)の範疇では、対象となるポリ(アミノ酸)は一般的に分子量約5,0 00〜5,000,000、より通常は約20,000〜1,000,000であり ;対象となるホルモン類では、分子量は通常は約5,000〜60,000の範囲
である。
【0021】 同じ構造的特徴を有する蛋白質、特定の生物学的機能を有する蛋白質、特定の
微生物、特に病原性の微生物に関連する蛋白質等のファミリーに関しては、広範
な種類の蛋白質が考えられる。このような蛋白質には、例えば、免疫グロブリン
、サイトカイン、酵素、ホルモン、癌抗原、栄養性マーカー類、組織特異的抗原
等が包含される。このような蛋白質には、例えば、プロタミン、ヒストン、アル
ブミン、グロブリン、スクレロ蛋白質、リン蛋白質、ムコ蛋白質、クロモ蛋白質
、リポ蛋白質、ヌクレオ蛋白質、糖蛋白質、T−細胞レセプター、プロテオグリ
カン、HLA、未分類蛋白質、例えば、ソマトトロピン、プロラクチン、インシ
ュリン、ペプシン、ヒト血漿中に存在する蛋白質、血液凝固因子、蛋白質ホルモ
ン類、例えば卵胞刺激ホルモン、黄体化ホルモン、ルテオトロピン、プロラクチ
ン、絨毛性ゴナドトロピン、組織ホルモン類、サイトカイン、癌抗原、例えばP
SA、CEA、a−胎児性蛋白、酸ホスファターゼ、CA19.9およびCA1 25、組織特異的抗原、例えば、アルカリホスファターゼ、ミオグロビン、CP
K−MBおよびカルシトニンおよびペプチドホルモンが包含されるが、これらに
限定されない。他の対象となる重合体物質はムコ多糖類および多糖類である。
【0022】 単エピトープ性のリガンド検体は一般的に約100〜約2,000の分子量、 より通常は125〜1,000の分子量を有する。検体には、薬物、代謝産物、 農薬、汚染物質等が包含される。対象薬物としてはアルカロイドが挙げられる。
アルカロイドとしては、モルヒネアルカロイド、例えばモルヒネ、コデイン、ヘ
ロイン、デキストロメトルファン、その誘導体および代謝産物;コカインアルカ
ロイド、例えばコカインおよびベンジルエクゴニン、その誘導体および代謝産物
;エルゴットアルカロイド、例えばリセルジン酸のジエチルアミド;ステロイド
アルカロイド;イミナゾイルアルカロイド;キナゾリンアルカロイド;イソキノ
リンアルカロイド;キノリンアルカロイド、例えばキニンおよびキニジン;ジテ
ルペンアルカロイド、その誘導体および代謝産物が挙げられる。
【0023】 薬物の次の群にはステロイドが包含され、これには、女性ホルモン、男性ホル
モン、副腎皮質ステロイド、胆汁酸、心臓緊張性グリコシド類およびアグリコン
、例えばジゴキシンおよびジゴキシゲニン、サポニンおよびサポゲニン、その誘
導体および代謝産物が包含される。またジエチルスチベストロールのようなステ
ロイド擬似物質も包含される。
【0024】 薬物の次の群には5〜6員環のラクタムであり、これには例えば、バルビツー
ル酸塩、例えばフェノバルビタールおよびセコバルビタール、ジフェニルヒダン
トイン、プリミドン、エトスクシミドおよびこれらの代謝産物が包含される。 薬物の次の群は、炭素原子2〜3個のアルキルを有するアミノアルキルベンゼ
ンであり、これには、アンフェタミン;カテコールアミン、例えばエフェドリン
、L−ドーパ、エピネフリン;ナルセイン;パパベリン;およびこれらの代謝産
物が包含される。
【0025】 薬物の次の群はベンズ複素環であり、これには、オキサゼパム、クロルプロマ
ジン、テグレトール、その誘導体および代謝産物が包含され、複素環はアゼピン
、ジアゼピンおよびフェノチアジンである。 薬物の次の群はプリンであり、これにはテオフィリン、カフェイン、その代謝
産物および誘導体が包含される。 薬物の次の群はマリファナ由来物であり、これにはカンナビノールおよびテト
ラヒドロカンナビノールが包含される。
【0026】 薬物の次の群はホルモン類、例えばチロキシン、コルチゾール、トリヨードチ
ロニン、テストステロン、エストラジオール、エストロン、プロゲストロン、ポ
リペプチド例えばアンジオテンシン、LHRH、および、免疫抑制剤、例えばシ
クロスポリン、FK506、マイコフェノール酸等である。 薬物の次の群には、ビタミン類、例えばA、B、例えばB12、C、D、Eお
よびK、葉酸、チアミンが包含される。
【0027】 薬物の次の群はプロスタグランジン類であり、これはヒドロキシル化と不飽和
の程度および部位が異なるものである。 薬物の次の群は3環抗欝剤であり、これにはイミプラミン、ジスメチルイミプ
ラミン、アミトリプチリン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、トリミプラ
ミン、クロミプラミン、ドクサピンおよびデスメチルドクサピンが包含される。 薬物の次の群は抗新生物剤であり、これにはメトトレキセートが包含される。
【0028】 薬物の次の群は抗生物質であり、これにはペニシリン、クロロマイセチン、ア
クチノマイセチン、テトラサイクリン、テラマイシン、代謝産物および誘導体が
包含される。 薬物の次の群はヌクレオシドおよびヌクレオチドであり、これらにはATP、
NAD、FMN、アデノシン、グアノシン、チミジンおよびシチジン、並びにそ
の適切な糖およびホスフェート置換体である。
【0029】 薬物の次の群は種々の個別薬物であり、これらには、メタドン、メプロバメー
ト、セロトニン、メペリジン、リドカイン、プロカインアミド、アセチルプロカ
インアミド、プロプラノロール、グリセオフルビン、バルプロ酸、ブチロフェノ
ン、抗ヒスタミン類、クロラムフェニコール、抗コリン作用性薬物、例えばアト
ロピン、その代謝産物および誘導体が包含される。
【0030】 疾患の状態に関連する代謝産物には、スペルミン、ガラクトース、フェニルピ
ルビン酸およびポルフィリン1型が包含される。 薬物の次の群にはアミノグリコシド、例えばゲンタマイシン、カナマイシン、
トブラマイシンおよびアミカシンが包含される。 対象となる農薬に含まれるものは、ポリハロゲン化ビフェニル、ホスフェート
エステル、チオホスフェート、カルバメート、ポリハロゲン化スルフェンアミド
、その代謝産物および誘導体である。
【0031】 レセプター検体に関しては、分子量は一般的に10,000〜2×108、より
通常は10,000〜106である。免疫グロブリン、IgA、IgG、IgEお
よびIgMに関しては、分子量は一般的に約160,000〜約106である。酵
素は通常は約10,000〜1,000,000の分子量を有する。天然のレセプ ターの分子量は広範に渡り、一般に少なくとも約25,000であり、そして1 06より大きい分子量である場合もあり、これには、アビジン、DNA、RNA 、チロキシン結合グロブリン、チロキシン結合プレアルブミンン、トランスコル
チン等が包含される。
【0032】 検体という用語には更に、以下に定義するポリヌクレオチドのようなポリヌク
レオチド検体を包含する。これらには、m−RNA、r−RNA、t−RNA、
DNA、DNA−RNA二重体等が包含される。検体という用語はまた、ポリヌ
クレオチド結合剤であるレセプター、例えば、制限酵素、活性化剤、リプレッサ
ー、ヌクレアーゼ、ポリメラーゼ、ヒストン、修復酵素、化学療法剤等も包含す
る。
【0033】 検体は宿主に由来する体液を包含する生物学的組織のような試料中に直接見い
出される分子であり得る。試料は直接検査することができ、あるいは、検体の検
出がより容易になるように前処理を行ってもよい。更に、対象となる検体は、対
象となる検体が試料中に存在する場合にのみ存在がみとめられる対象となる検体
に対して相補的な特異的結合対の構成員のような対象となる検体の証拠となる剤
を検出することにより測定し得る。即ち、検体の証拠となる剤はアッセイにおい
て検出される検体となる。生物学的組織には、宿主の臓器または他の身体部分よ
り摘出した組織および体液、例えば尿、血液、血漿、血清、唾液、精液、便、痰
、脳髄液、涙、粘液等が包含される。
【0034】 標識試薬 -- 複数の成分のアッセイを実施する際に用いられる試薬。試薬は本
発明の化学ルミネセンス組成物である標識を含有する。標識試薬はまた、特異的
結合対の構成員を含有する。 化学ルミネセンス組成物 -- 本明細書では標識物質とも称する。検出可能な変
化を起こし、本発明で使用する別の化学ルミネセンス組成物に対して示差的に検
出可能な組成物。標識は活性化後の異なる発光波長および/または異なる崩壊速
度により、示差的に検出可能である。波長のみにより示差的に検出可能である場
合は、各標識物質の発光波長の最大値は、少なくとも半ピーク高における発光ピ
ーク平均幅、好ましくはその日の機材を用いた場合の平均幅の2倍、よリ好まし
くは3倍の差を示さなければならない。上記パラメータは機材の進歩に応じて調
整されるべきものである。異なる崩壊速度のみにより示差的に検出可能である場
合、速度はその日の機材に基づいて少なくともファクター2、好ましくはファク
ター5、より好ましくは少なくともファクター10の差を示さなければならない
。波長および崩壊速度の双方により示差的に検出可能である場合は、これらのパ
ラメータの差はより小さくても標識物質の許容可能な示差が可能となる。
【0035】 化学ルミネッサーの例は、例えば、一重項酸素と反応して例えばヒドロペルオ
キシドまたはジオキセタンを形成することのできるオレフィン類、塩基または酵
素を活性化できる安定なジオキセタン、一重項酸素と反応してジケトンを形成で
きるアセチレン、過酸化物により活性化されアゾ化合物またはアゾカルボニル例
えばルミノールを形成できるヒドラゾンまたはヒドラジド、ルシフェリンのよう
な化学ルミネセンス酵素基質、エンドペルオキシドを形成できる芳香族化合物等
が挙げられるが、これらに限定されない。標識物質の少なくとも1つは化学ルミ
ネッサーと共有結合するか、または、マトリックス中に取り込まれることによる
などして、極めて近位に蛍光エネルギーアクセプターを含んでいる。標識物質は
一重項酸素との反応、および、初期反応生成物の次の反応により、何れかの検出
可能なシグナルを発生できる。シグナルは通常は電磁放射線により発生し、そし
て/または検出され、好ましくは、ルミネセンス、例えば化学ルミネセンス、蛍
光、エレクトロルミネセンス、または、りん光である。
【0036】 一重項酸素と反応可能なオレフィン -- 一重項酸素とのオレフィンの典型的な
反応は2+2付加によるジオキセタンの形成である。適当なオレフィンは通常は
反応性でない橋頭炭素以外のオレフィン性炭素に結合した飽和C−H基を有さず
、そして、好ましくは、オレフィン炭素に直接結合するか、オレフィンにコンジ
ュゲートした1つ以上の電子供与基を有する。ジオキセタンは自然的に、または
、加熱により解離して自然的に化学ルミネセンスを起こすか、あるいは、形成さ
れたカルボニル基が蛍光基の一部として形成されるか、または蛍光分子をもたら
すような引き続く反応を起こすことができる。あるいは、この解離反応は、元々
蛍光性であった基からクエンチング基を分離させ、蛍光特性を回復させることが
できる。
【0037】 オレフィンとの一重項酸素の反応の別の種類は、ジエン、通常は芳香族化合物
、例えばナフタレン、アントラセン、オキサゾール、フラン、インドール等との
4+2環付加である。このような反応はまずエンドパーオキシドをもたらす。場
合により、エンドパーオキシドは適当な位置の基と反応することのできる活性エ
ステルまたは無水物に転移し、蛍光を発することのできるラクトンまたはラクタ
ムを与えることができる。あるいは、エンドパーオキシドは蛍光または化学ルミ
ネセンス化合物の前駆体を酸化し得る。エンドパーオキシドはまた自然的にまた
は加熱により化学ルミネセンスを伴いながら解離することができ、また、蛍光ロ
イコ染料を酸化することができる。
【0038】 オレフィンとの一重項酸素の反応の更に別の種類は、アリルヒドロパーオキシ
ドを生成する「エン」反応である。適当なオレフィンはオレフィン炭素に連結し
た反応性飽和C−Hを有する。この生成物は一部の分子では活性エステルと反応
してジオキセタノンを形成することができ、これは化学発光を伴いながら自然的
にまたは加熱により解離することができる。
【0039】 一般的に、対象となるオレフィンは一重項酸素と反応して化学反応を起こし、
準安定の反応生成物、通常は、ジオキセタンまたはエンドパーオキシドを形成す
るものであり、これが分解すると同時に、または、その後に、通常は250〜1
200nmの範囲の波長の光を発する。好ましい例は、通常は電子供与基を有する
富電子のオレフィンである。このような富電子のオレフィンはエノールエーテル
、エナミン、9−アルキリデン−N−アルキルアクリダン、アリールビニルエー
テル、1,4−ジオキセン、1,4−チオキセン、1,4−オキサジン、アリール イミダゾール、9−アルキリデン−キサンタンおよびルシゲニンである。
【0040】 一重項酸素と対象オレフィンとの反応により生成するルミネセンスは好ましく
は300nmより長波長、好ましくは500nmより長波長、更に好ましくは550
nmより長波長である。光の吸収に試料成分が大きく寄与するような領域の外の波
長の光を吸収する化合物は、本発明で特に有用である。血清の吸光度は500nm
より長波長で急速に低下し、600nmより長波長では殆ど観察されない。550
nmより長波長のルミネセンスは特に有用である。しかしながら、より短波長のル
ミネセンスも、試料の緩衝吸収が無い場合は有用である。好ましくは、化学ルミ
ネセンスオレフィンは約400nmより短波長の光を吸収することにより、光増感
による一重項酸素の望ましくない生成の危険性を伴うことなく室内光で好都合に
取り扱うことができる。
【0041】 適当な富電子の化学ルミネセンスオレフィンは米国特許出願07/923,069の6 4頁8行〜76頁11行に記載されており、その内容は参照により本明細書に組
み込まれる。このようなオレフィンは一般的にオレフィンとコンジュゲートした
電子供与基を有する。
【0042】 ジオキセタンは発光性のみであってもよく、あるいは、蛍光エネルギーアクセ
プターを伴っていてもよい。エノールエーテルがこのようなオレフィンの例であ
る。多くの場合、エノールエーテル化合物はオレフィン炭素に結合しているアリ
ール基の少なくとも1つを有し、その場合、アリール環は一重項酸素へのオレフ
ィンの反応性を増大させ、そして/または、形成されるジオキセタンの解離産物
に蛍光を付与する位置において、電子供与基で置換されている。電子供与基は例
えば、ヒドロキシル、アルコキシ、ジ置換アミノ、アルキルチオ、フリル、ピリ
ル等であることができる。好ましくは、エノールエーテルはオレフィン炭素原子
に直接結合した電子供与基を有する。
【0043】 エナミンはこのようなオレフィンの別の例である。一般的に、有用なエナミン
はエノールエーテルに関して上記した法則に従う。 別のファミリーの化学ルミネッサーは2,4,5−トリフェニルイミダゾールで
あり、親物質の共通名がロフィンである。化学ルミネセンス類縁体にはパラ−ジ
メチルアミノおよび−メトキシ置換基が包含される。 上記した条件を満足する他の化学ルミネセンスオレフィンは欧州特許出願0,34
5,776に記載されている。
【0044】 蛍光エネルギーアクセプター -- 上記した通り、化学ルミネセンス組成物の少
なくとも1つは蛍光エネルギーアクセプターを化学ルミネッサーに近接して有す
る。典型的には蛍光エネルギーアクセプターは310nmより高波長、通常は35
0nmより高波長、好ましくは役400nmより高波長で有意な吸収を示す発色団で
ある。半ピーク高における発光帯の幅は通常は100nm未満、好ましくは50nm
未満、より好ましくは25nm未満である。蛍光エネルギーアクセプターの選択は
特定の化学ルミネッサーおよび発光の所望の波長と寿命により主に決まる。蛍光
エネルギーアクセプターは化学ルミネッサーにより発せられる光を吸収すること
が可能でなければならない。好ましくは、蛍光エネルギーアクセプターの吸収極
大は化学ルミネッサーの発光極大と同じ波長でなければならない。高い消光係数
、通常は10より高値、好ましくは103より高値、特に好ましくは104より高
値が望ましい。蛍光エネルギーアクセプターは好ましくは高い蛍光量子収量、通
常は0.1以上、好ましくは0.4より高値を有する。
【0045】 好ましい蛍光エネルギーアクセプターは長波長の、好ましくは、疎水性の発光
体であり、例えば、多環式芳香族炭化水素、例えば、アントラセン類、例えば、
ビスフェニルエチニルアントラセン;クマリン;ナフタセン;フタロシアニン;
スクアライン、ビス−(4−ジメチルアミノフェニル)スクアライン;ポルフィ
リン;ポリアセチレン、オキサジン染料;希土類キレート、特にEu、Tbおよ
びSm等である。一般的にこれらの染料はエネルギー転移過程においてアクセプ
ターとして作用し、好ましくは、高い蛍光量子収量を有し、一重項酸素と急速に
反応しない。これらは化学ルミネッサーと共にマトリックスに取りこまれること
ができる。親水性の蛍光染料も使用して良く、特にシアニン染料、キサンテン、
例えばフルオレセインおおびテキサスレッドおよびウンベリフェロンが挙げられ
る。 蛍光エネルギーアクセプターとして使用できる多くの種類の分子がUllman等の
米国特許4,261,968号、4,174,384号、4,199,559号および3,996,345号のコラム8
および9に記載されており、関連部分は参照により本明細書に組み込まれる。
【0046】 本発明の標識試薬または化学ルミネセンス組成物は一般的に粒子のようなマト
リックスと会合している。化学ルミネッサーおよび蛍光エネルギーアクセプター
は一方を用いた場合、上記した通りマトリックスと会合する。本明細書では、「
会合する(associated with)」とは以下の場合を包含する。すなわち、会合は 共有結合によるか、または非共有結合によるか、または、マトリックスへの取り
込みによるものであってよい。
【0047】 蛍光エネルギーアクセプターは一重項酸素と反応して蛍光化合物を形成する化
合物、または、副次的化合物と反応してこれが蛍光化合物になるような化合物か
ら形成してよい。蛍光エネルギーアクセプターは化学ルミネッサーも包含する化
合物の一部として取り込まれてよい。例えば、蛍光エネルギーアクセプターは希
土類、例えばユーロピウム、サマリウム、テルリウム等の金属キレートを含んで
よい。これらの物質はルミネセンスのバンドがシャープであることから、特に好
ましい。
【0048】 増感剤 -- 一重項酸素を発生する分子、通常は化合物。好ましくは、増感剤は
光増感剤である。しかしながら、他の増感剤も含まれ、例えば、外部の光源によ
る活性化を伴うか、より好ましくはないが伴わないで一重項酸素を生成できる他
の物質および組成物が挙げられるが、ただしこれらに限定されない。即ち、例え
ば、モリブデン酸(MoO4 =)塩およびクロロパーオキシダーゼおよびミエロパ
ーオキシダーゼ+臭素または塩素イオン(kanofsky,J. Biol.Chem.(1983)259
:5596)が過酸化水素から一重項酸素と水への変換を触媒することがわかってい
る。これらの組成物の何れかを、例えば、粒子に包含させ、これにsbp構成員
を結合させて試験に用いることができるが、その際、過酸化水素は補助的な試薬
として包含され、クロロパーキシダーゼを表面に結合させ、そして、モリブデン
酸塩をリポソームの水相中に取りこませる。更に本発明において光増感剤として
包含されるものは、真の増感剤ではないが熱、光、イオン化放射線、または、化
学的活性化により一重項酸素の分子を放出する化合物である。この種の化合物で
よく知られたものとしては、例えば、エンドパーオキシド類、例えば、1,4− ビスカルボキシエチル−1,4−ナフタレンエンドパーオキシド、9,10−ジフ
ェニルアントラセド−9,10−エンドパーオキシドおよび5,6,11,12−テ
トラフェニルナフタレン5,12−エンドパーオキシドが挙げられる。これらの 化合物の加熱または直接の吸光により一重項酸素が放出される。
【0049】 光増感剤 -- 通常は光による励起により一重項酸素を発生する増感剤。光増感
剤は光活性化可能なもの(例えば染料および芳香族化合物)であるか、化学活性
化されたもの(例えば酵素および金属塩)であることができる。光により励起さ
れる場合、通常は光増感剤は、通常複数の共役2重または3重結合によりは共有
結合した化合物である。化合物は200〜1100nm、通常300〜1000nm
、好ましくは450〜950nmの波長範囲の光を吸収し、その吸収極大における
消光係数は、励起波長において500M-1cm-1、好ましくは5000M-1cm-1
より好ましくは50000M-1cm-1より高値である。酸素の非存在下で吸光後に
生じた励起状態の寿命は通常は100ナノ秒以上、好ましくは、1ミリ秒以上で
ある。一般的に寿命は、媒体により10-5〜10-3Mの範囲の濃度で通常存在す
る酸素へのエネルギー転移を可能にするために十分長いものでなければならない
。光増感剤の励起状態は通常はその基底状態とは異なるスピン量子数(S)を有し
、通常は3重項状態(S=1)であるが、これは通常基底状態では1重項状態(
S=0)である。好ましくは、光増感剤は高い系間交差収量(intersystem cros
sing yield)を有する。即ち、光増感剤の光励起は長寿命状態(通常は3重項)
をもたらし、その効率は10%以上、望ましくは40%以上、好ましくは80%
より高値である。
【0050】 光により励起される光増感剤は、比較的光安定であり、好ましくは、一重項酸
素と効率的には反応しない。幾つかの構造的特徴が多くの有用な光増感剤には存
在する。殆どの光増感剤は、少なくとも1つ、多くの場合3つ以上の共役2重ま
たは3重結合を剛性の、多くは芳香族構造内に有する。これらは多くの場合、少
なくとも1個の系間交差を加速する基、例えば、カルボニルまたはイミン基、ま
たは、周期律表の3〜6列から選択される重金属、特に、ヨウ素または臭素を含
み、あるいは、これらは伸長した芳香族構造を有する場合がある。典型的な光増
感剤には、アセトン、ベンゾフェノン、9−チオキサントン、エオシン、9,1 0−ジブロモアントラセン、メチレンブルー、メタロポルフィリン、例えばヘマ
トポルフィリン、フタロシアニン、クロロフィル、ローズベンガル、バクミンス
ターフレレンなど、およびこれらの化合物に更に親油性または親水性を付与する
ため、および/または例えばsbp構成員への結合のための基を結合するために
1〜50原始の置換基を有する上記化合物の誘導体が包含される。本発明で利用
してよい他の光増感剤の例は、上記特性を有するものであり、N.F. Turroの「Mo
lecular Photochemistry」、132ページ、W.A. Benjamin Inc., N.Y. 1965に記載
されている。 光増感剤は、光増感剤が油滴、リポソーム、ラテックス粒子等に配合された際
に親油性の構成員中に確実に溶解できるよう、好ましくは比較的非極性である。
【0051】 マトリックス -- 有機または無機の固体または液体の水不溶性物質よりなる支
持体であり、透明または部分的に透明であってよい。マトリックスの主要な条件
はそれが配合された標識試薬の少なくとも近位の位置において内包する一重項酸
素の拡散を可能にすることである。マトリックスは例えば、粒子、例えばビーズ
、フィルム、膜、管、ウエル、短冊状、棒状のような多くの形状の何れかであっ
てよい。マトリックスの表面は好ましくは、親水性であるか、または親水性とな
りうるものであってよい。マトリックス本体は好ましくは疎水性である。マトリ
ックスのそれを用いる媒体中に懸濁可能である。本発明における懸濁可能なマト
リックスの例として挙げれば重合体物質、例えばラテックス、脂質2層体、油滴
、細胞およびヒドロゲルであるがこれらに限定されない。その他のマトリックス
組成物には重合体、例えばニトロセルロース、酢酸セルロース、ポリ(塩化ビニ
ル)、ポリアクリルアミド、ポリアクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン
、ポリ(4−メチルブテン)、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリ(エチ
レンテレフタレート)、ナイロン、ポリ(ビニルブチレート)等が包含され、こ
れらは単独でまたは他の物質と組合せて使用される。
【0052】 マトリックスへのsbp構成員の結合は直接または間接、共有結合または非共
有結合であってよく、文献既知の知られた方法で行うことができる。例えば「Im
mobilized Enzymes」、Ichiro Chibata, Halsted Press, New York(1978)および
Cuatrecasas, J. Bil. Chem., 245: 3059(1970)を参考にすることができる。
【0053】 マトリックスの表面は通常は多官能性であるか、または、多官能性化されるこ
とが可能なものであるか、あるいは、共有結合または特異的または非特異的な非
共有結合性の相互作用を介してsbp構成員等に結合が可能なものである。この
ような結合は、非共有結合性の相互作用を用いる場合は間接的であり、共有結合
性の相互作用を用いる場合は直接的である。広範な種類の官能基を使用または取
り込むことができる。官能基はカルボン酸、アルデヒド、アミノ基、シアノ基、
エチレン基、ヒドロキシル基、メルカプト基などを包含する。表面に広範な種類
の化合物を結合する方法はよく知られており、文献に記載されている(上記参照)
。オリゴヌクレオチドまたはsbp構成員への連結基の長さは、結合すべき化合
物の性質、結合すべき化合物と特異的結合対の表面との間の距離の影響などに応
じて、広範に変化する。
【0054】 化学ルミネセンス組成物はマトリックスの調製の間、またはその後にマトリッ
クスに取りこまれる。化学ルミネセンス組成物は通常はマトリックス中に溶解す
るように選択されるが、マトリックスに共有結合してもよい。化学ルミネセンス
組成物は、共有結合されない場合は、マトリックスからの解離性を低下させるた
め通常は疎水性である。一般的に、マトリックス組成物は標識試薬とマトリック
スの会合に都合が良いように選択する。
【0055】 本発明のマトリックスと会合するかこれに取りこまれている化学ルミネセンス
組成物の量は化学ルミネセンス組成物およびマトリックスの性質および得られる
試薬の用途のような多くの要因に応じて変化する。化学ルミネセンス組成物は本
発明で生成するシグナルを至適化するために、即ち、アッセイのバックグラウン
ドに対して最高のシグナルが得られるために必要な量でマトリックス中存在する
。一般的に、化学ルミネセンス組成物の量は経験的に決定され、通常は10-8
1M、好ましくは10-5〜10-2M、より好ましくは、10-3〜10-1Mである
【0056】 一般的に、sbp構成員はマトリックス表面上に存在する分子に対し、約0.
5〜100、通常は1〜90、しばしば約5〜80、好ましくは約50〜100
モル%の量で存在する。sbp構成員の特定の量は多くの要因により変化するこ
ともあり、通常は経験的に最も良く決定される。
【0057】 粒子 -- 約20nm以上約20ミクロン未満、通常は約40nm以上約10ミクロ
ン未満、好ましくは約0.10〜2.0ミクロンの直径を有する粒子であり、通常
は1ピコリットル未満の体積を有する。粒子はどのような密度を有していても良
いが、好ましくは水に近い密度を有し、一般的には約0.7〜約1.5g/mlであ
る。粒子は荷電または非荷電であってよいが、荷電している場合、好ましくは負
荷電である。粒子は固体(例えば有機または無機の重合体またはラテックス)、
油滴(例えば炭化水素、フルオロカーボン、シリコン液)または小嚢胞体(例え
ばリン脂質のような合成物、または、細胞および細胞内小器官のような天然物)
であってよい。
【0058】 固体粒子は通常はアッセイ媒体中に容易に分散できる付加重合体または縮重合
体の何れかの重合体である。固体粒子はsbp構成員に直接または間接に表面で
結合または連結され、そして、化学ルミネセンスオレフィンのような一重項酸素
により修飾され得る標識をその体積内に取りこむように吸着性または官能基獲得
性であってよい。 固体粒子はポリスチレン、ポリアクリルアミド、アクリレーとおよびメタクリ
レートの単独重合体および共重合体、特にエステルおよびアミド、シリコーン等
よりなることができる。 粒子は上記した通りsbp構成員に結合または連結してよい。
【0059】 油滴 − 水溶液中の懸濁液、即ち、乳液として存在する例えばリン脂質、スフ
ィンゴミエリン、アルブミン等のような両親媒性(amphiphilic)分子である乳 化剤によりコーティングされるかまたは安定化された親油性化合物よりなる水非
混和性の液体粒子である。
【0060】 リン脂質は脂肪族ポリオールの脂肪族カルボン酸エステルをベースとしており
、ヒドロキシル基少なくとも1つは、炭素原子約8〜36個、通常は約10〜2
0個のカルボン酸エステルで置換されており、これは0〜3、通常は0〜1箇所
のエチレン性不飽和を有し、そして少なくとも1つの、通常は1つのみのホスフ
ェート置換されたヒドロキシルキを有することによりホスフェートエステルを形
成している。ホスフェート基は更に、一般的にはヒドロキシルまたはアミノ基を
有する2官能性であるかまたはそれ以上の官能性の小型の脂肪族化合物で置換さ
れてよい。
【0061】 油滴を含有するエマルジョンは従来の操作法に従って、適切な親油性化合物と
アニオン系、カチオン系または非イオン系の界面活性剤を合体させ、その際界面
活性剤は混合物の約0.1〜5、より通常は約0.1〜2重量%の量で存在させ、
そして、水性媒体中の混合物を超音波または回転攪拌により攪拌することにより
調製できる。代表的な親油性化合物は炭化水素油脂、ハロゲン化炭素、例えばフ
ッ化炭素、アルキルフタレート、トリアルキルホスフェート、トリグリセリド等
を包含する。
【0062】 以下に示すものは両親媒性化合物の非限定的例であり、これは油滴の安定化の
ために使用してよく、例えばホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジル
コリン、ホスファチジルセリン、ジミリストイルホスファチジルコリン、卵ホス
ファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、ホスファチジン酸、
カルジオリピン、レシチン、ガラクトセレブロシド、スフィンゴミエリン、ジセ
チルホスフェート、ホスファチジルイノシトール、2−トリヘキサデシルアンモ
ニウムエチルアミン、1,3−ビス(オクタデシルホスフェート)−プロパノー ル、ステアロイルオキシエチレンホスフェート、リン脂質、ジアルキルホスフェ
ート、ドデシル硫酸ナトリウム、カチオン系洗剤、アニオン系洗剤、アルブミン
のような蛋白、非イオン系洗剤等が挙げられる。
【0063】 親油性の基を有する他の化合物や前述の化合物使用してよい。これらの化合物
は大部分が炭素原子6〜20個のアルキル基、通常は直鎖または分枝鎖のアルキ
ル基の混合物を有するアルキルベンゼンのような親油性の成分、および、カルボ
キシル基、ヒドロキシル基、ポリオキシアルキレン基(炭素原子2〜3個のアル
キレン)、スルホン酸基またはアミノ基のような親水性の成分を有する。通常は
炭素原子約10〜36個、より一般的には炭素原子約12〜20個の脂肪族の脂
肪酸も使用してよい。また、脂肪酸に関して示した炭素原子数を有する脂肪族ア
ルコール、同様の炭素原子数の脂肪族アミン、および種々のステロイド類も使用
してよい。
【0064】 油滴はフッ化炭素油またはシリコーン油(ケイ素粒子)を含有することができ
る。このような液滴はGiaeverの米国特許4,634,681号および4,619,904号に記載 されている(開示内容は参考により本明細書に組み込まれる)。液滴はフッ化炭
素油またはシリコーン油を水相に分散させることにより形成する。液滴は少量の
選択された油(一般的には市販の油)をより大量の水相の入った容器にいれるこ
とにより調製する。液系を攪拌して乳化させ、その後遠心分離する。均質な相を
取りだし、残存する液滴を水性緩衝媒体中に再懸濁する。上記遠心分離と傾瀉の
工程を1回以上反復した後に液滴を使用する。
【0065】 Sbp構成員、適切には標識試薬は、多くの方法で液滴に結合することができ
る。上記したGiaeverの記載に従って、特定のsbp構成員、例えば蛋白性sb p構成員は、乳化工程の前後に水性媒体中にsbp構成員の過剰量を導入するこ
とにより、液滴上にコーティングすることができる。洗浄段階で過剰のsbp構
成員を除去するのが望ましい。油の官能性獲得によりsbp構成員に連結するた
めの上記した官能基が導入される。
【0066】 標識としての化学ルミネセンスオレフィンは油滴の油相中に可溶となるように
選択することが多い。油がフッ化炭素である場合は、フッ化化学ルミネセンスオ
レフィンは相当する未フッ化誘導体よりも溶解度が高い場合が多い。 Giaeverの記載した他の油滴も本発明に使用できる。
【0067】 リポソーム -- 概ね球状の1つ以上の脂質2重層よりなる微小嚢胞体であり、
本発明で使用するのに好ましい物質の1つである。リポソームは約20nm以上約
20ミクロン未満、通常は約40nm以上約10ミクロン未満の直径を有する。好
ましくは、リポソームの直径は沈殿や浮遊を制限するためには約2ミクロン未満
である。
【0068】 リポソームの外殻はある容積の水または水溶液を封入した両親媒性の二重層よ
りなる。1つより多い2重層を有するリポソームは多ラメラ嚢胞と称する。1つ
のみの2重層を有するリポソームは単ラメラ嚢胞と称する。多ラメラ嚢胞は、親
油性の化学ルミネセンスオレフィンを使用する場合は、単ラメラ嚢胞よりもこの
物質を大量に取りこむ能力を有することから、本発明では好ましい。両親媒性の
二重層はリン脂質を含有する場合が多い。本発明で用いうる粒子を調製する際に
用いられるリン脂質は天然の膜中に存在するリン脂質またはリン脂質混合物の何
れであることもでき、例えば、レシチン、または、合成の飽和または不飽和の1
2炭素ないしは24炭素の直鎖の脂肪酸のグリセリルホスフェートジエステルで
あってホスフェートはモノエステルとして存在することができるもの、または、
極性アルコールのエステル、例えばエタノールアミン、コリン、イノシトール、
セリン、グリセロール等が挙げられる。特に好ましいリン脂質には、L−a−パ
ルミトイルオレオイルホスファチジルコリン(POPC)、パルミトイルオレオ
イルホスファチジルグリセロール(POPG)、L−α−ジオレオイルホスファ
チジルグリセロール、L−α(ジオレオイル)ホスファチジルエタノールアミン
(DOPE)およびL−α−(ジオレオイル)ホスファチジル(4−(N−マレ
イミドメチル)−シクロヘキサン−1−カルボキシアミド)エタノール(DOP
E−MCC)が包含される。
【0069】 2重層中のリン脂質にはコレステロールを添加しても良く、そして、通常は荷
電した極性の先端基およびつ生乗は2つの直鎖炭化水素鎖よりなる疎水性部分を
有する他の両親媒性化合物で置き換えても良い。このような置換基の例はジアル
キルホスフェート、ジアルコキシプロピルホスフェートであってアルキル基が炭
素原子12〜20個の直鎖を有するもの、参照により本明細書に組み込まれる1
985年12月19日出願の米国特許出願811,146号に記載されているN−(2,
3−ジ−(9−(Z)−オクタデセニルオキシ))−プロプ−1−イル−N,N,
N−トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)、スフィンゴミエリン、カ
ルジオリピン等を包含する。
【0070】 本発明で使用するリポソームは好ましくは、懸濁液を安定化し、自然的凝集を
防止するため、高い負電荷密度を有する。 本発明で使用するためには、リポソームはsbp構成員と結合することが可能
であり、水性または非水性の相と会合した化学ルミネセンス組成物を有すること
が可能でなければならない。
【0071】 リポソームは、水溶液中の乾燥リン脂質またはリン脂質代替品の水和および機
械的分散を含む種々の方法により調製して良い。この方法で構成したリポソーム
は、種々の大きさ、組成および挙動を有する。機械的に分散させたリポソームの
挙動の不均一性および非一貫性を低減する1つの方法は、超音波処理である。こ
のような方法はリポソームの平均の大きさを減少させる。あるいは、リポソーム
の製造過程の最終工程として押出法を使用できる。米国特許4,529,561号は粒径 の均一性を改善するために均一の孔径を有する膜を通して加圧下にリポソームを
押し出す方法を開示している。
【0072】 脂質の二重層中に溶解した化学ルミネセンスオレフィンを含有するリポソーム
の調製は種々の方法、例えば、Olsen等のBiochemiica et Biophysica Acta, 557
(9), 1979に記載されている方法で行うことができる。即ち、クロロホルムのよ うな有機溶媒中に適切な化学ルミネセンスオレフィンを含有する脂質混合物を乾
燥してガラス容器壁上の薄膜とする。脂質膜は振とうまたは回転混合により適切
な緩衝液中で水和させる。その後、脂質の懸濁液を順次小さくなる孔径、例えば
2.0、1.0、0.8、0.6、0.4および0.2ミクロンの一連のポリカーボネ
ートフィルター膜を通して押し出す。何れかのフィルターで、特により小さいフ
ィルターで繰り返し濾過することが望ましい。リポソームは例えばセファクリル
S−1000のカラム上のゲル濾過により精製できる。カラムを緩衝液で溶離し
、リポソームを回収する。冷却して保存することによりこの方法で調製したリポ
ソームのシェルフライフが長くなる。あるいは、化学ルミネセンスオレフィンを
リポソームの調製後に懸濁液に添加することができる。
【0073】 リポソームおよび油滴は脂質2重層を有する分子上に例えばチオールまたはマ
レイミドまたはビオチン基を有する場合が多い。次に、スルフィドリル反応性の
試薬、スルフィドリル基またはアビジンにそれぞれ結合する上記物質の何れかと
の粒子の反応により、sbp構成員を表面に結合させる。スルフィドリル反応性
の基には、特に、活性化ジスルフィド、例えば2−ピリジルジスルフィドおよび
アルキル化試薬例えばブロモアセトアミドおよびマレイミドが包含される。
【0074】 Sbp構成員および標識試薬の構成員は弱い疎水性相互作用によりリポソーム
の粒子の表面に誘引されるが、このような相互作用は一般的にはインキュベーシ
ョンおよび洗浄の過程で遭遇する剪断力に耐えるほど十分ではない。このような
分子およびsbp構成員は、選択された分子、または、メルカプタン基で官能性
を付与されたsbp構成員にリポソームを複合化することにより、例えば上記し
たDOPE−MCCを用いて官能性を付与されているリポソーム粒子に共有結合
させるのが好ましい。例えば、sbp構成員が抗体である場合は、これを無水S
−アセチルメルカプトコハク酸(SAMSA)と反応させ、加水分解してスルフ
ィドリル修飾抗体を得る。他の例としては、表面カルボキシル基のN−ヒドロキ
シスクシンイミドエステルが挙げられ、これを次にエステル基と反応するアミノ
基を有するリンカーか、または、直接アミノ基を有するsbp構成員に接触させ
る。リンカーは通常は粒子表面へのアッセイ成分の非特異的結合を低減するよう
に選択され、そして、好ましくは粒子への結合およびsbp構成員への結合の双
方のために適する官能基を与える。適当な物質にはマレイミド化アミノデキスト
ラン(MAD)、ポリリジン、アミノサッカライド等が包含される。MADはHub
ert等、Proc.Natl.Acad.Sci.,75(7),3143,1978に記載の通り調製できる。
【0075】 ラテックス粒子 -- 「ラテックス」とは通常20nm〜20mm、好ましくは10 0〜1000nmの粒径を有する粒状の水懸濁性で水不溶性の重合体物質である。
ラテックスは、置換ポリエチレン、例えばポリスチレン−ブタジエン、ポリアク
リルアミドポリスチレン、アミノ基保有ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリメ
タクリル酸、アクリロニトリル−ブタジエン、スチレン共重合体、ポリ酢酸ビニ
ル−アクリレート、ポリビニルピリジン、塩化ビニルアクリレート共重合体等で
ある場合が多い。スチレンおよびカルボキシル化スチレン、またはアミノ、ヒド
ロキシル、ハロなどのような他の活性基で官能性を付与されたスチレンの非交差
結合重合体が好ましい。多くの場合、ブタジエンのようなジエンによる置換スチ
レンの共重合体が使用される。
【0076】 本発明で使用されるラテックス粒子との標識試薬の会合には、重合による粒子
の形成の過程での取りこみが含まれうるが、通常は粒子への非共有結合性の溶解
による前形成された粒子への取りこみが含まれることが通常である。特に標識が
化学ルミネセンスオレフィンである場合は、通常は、標識物質の溶液を用いる。
使用してよい溶媒は、アルコール類、例えば、エタノール、エチレングリコール
およびベンジルアルコール;アミド類、例えばジメチルホルムアミド、ホルムア
ミド、アセトアミドおよびテトラメチル尿素等;スルホキシド類、例えばジメチ
ルスルホキシドおよびスルホラン;および、エーテル類、例えばカルビトール、
エチルカルビトール、ジメトキシエタン等、および、水を包含する。粒子が不溶
である高沸点溶媒の使用により粒子への標識化合物の溶解を促進するような高温
を使用することができ、特に好ましい。溶媒は単独または組合せて用いて良い。
【0077】 粒子に化学ルミネッサーを取りこませるためには、その内部特性のため、また
は、それらが粒子から脱離できるため、ルミネセンスを緩衝しないように選択し
なければならない。多くの場合、ヒドロキシル性の溶媒が好ましい。典型的な芳
香族共溶媒、例えばジブチルフタレート、ベンゾニトリル、ナフトニトリル、ジ
オクチルテレフタレート、ジクロロベンゼン、ジフェニルエーテル、ジメトキシ
ベンゼン等を、粒子の解離を回避できるのに十分な低濃度であるが、粒子を膨潤
させるのに十分な濃度で使用する。
【0078】 一般的に、操作中の温度は一重項酸素の形成および粒子と会合している化学ル
ミネッサーの量子収量が至適化されるように選択するが、ただし、粒子は選択さ
れた温度で融解したり凝集してはならない。通常は高められた温度が使用される
。操作のための温度は一般的には20℃〜200℃、通常50℃〜170℃であ
る。室温でほぼ不溶の一部の化合物は、高温では、例えばエタノールおよびエチ
レングリコールのような低分子量アルコールに可溶である。カルボキシル化され
た変性ラテックス粒子はこのような温度で低分子量アルコールに対して耐性を示
すことがわかっている。
【0079】 sbp構成員または標識試薬の構成員はラテックス粒子の表面に物理的に吸着
させるか、または、他のマトリックスに関して上記したものと同様の方法で、粒
子に共有結合させるか付着させてよい。 特異的結合対の構成員(「sbp構成員」) -- 他の分子の特定の空間的およ び極性上の機構に対して特異的に結合し、これによりそれに対して相補的である
と定義される、表面上または空洞部内の領域を有する2種の分子のうちの一方。
特異的結合対の構成員はリガンドおよびレセプター(抗リガンド)と称される。
これらは通常は免疫学的一対、例えば抗原−抗体の構成員であるが、他の特異的
結合対、例えばビオチン−アビジン、ホルモン−ホルモンレセプター、核酸二重
鎖、IgG−蛋白A、ポリヌクレオチド対、例えばDNA−DNA、DNA−R
NA等は免疫学的な一対ではないが本発明のsbp構成員の定義に含まれるもの
とする。
【0080】 ポリヌクレオチド -- 天然の状態で約50〜500,000以上のヌクレオチ ドを有し、単離された状態で約15〜約50,000以上のヌクレオチド、通常 は約15〜20,000ヌクレオチド、多くの場合15〜10,000ヌクレオチ
ドを有する重合体ヌクレオチドである化合物または組成物。ポリヌクレオチドに
は天然または合成による精製または未精製の形態の如何なる原料に由来する核酸
も包含し、DNA(dsDNAおよびssDNA)およびRNA、通常はDNA
であり、そして、t−RNA、m−RNA、r−RNA、ミトコンドリアDNA
およびRNA、クロロプラストDNAおよびRNA、DNA−RNAハイブリッ
ド、またはこれらの混合物、遺伝子、染色体、プラスミド、微生物、例えば細菌
、酵母、ウィルス、ウィロイド、カビ、真菌、植物、動物、ヒトのような生物学
的材料に由来するゲノムおよびその断片等が挙げられる。
【0081】 リガンド -- それに対するレセプターで天然に存在するか、調製することがで
きる何れかの有機化合物。 リガンド類縁体 -- 通常は分子量が100より大きい修飾リガンド、有機ラジ
カルまたは検体の類縁体であり、レセプターに対する類似のリガンドと競合し、
その修飾によりリガンド類縁体が別の分子に結合する手段が得られるもの。リガ
ンド類縁体は通常はハブまたは標識にリガンド類縁体を連結する結合で水素が置
き換えられているよりも高度にリガンドと異なっているが、これに限定されない
。リガンド類縁体はリガンドと同様にしてレセプターに結合することができる。
類縁体は例えばリガンドに対する抗体のイディオタイプに対抗する抗体である。
【0082】 レセプター(「抗リガンド」) -- 分子の特定の空間的または極性上の機構を 認識することの可能な何れかの化合物または組成物、例えば、エピトープ性また
は抗原決定基の部位。代表的なレセプターには天然のレセプター、例えばチロキ
シン結合グロブリン、抗体、酵素、Fab断片、レクチン、核酸、蛋白A、相補
成分C1q等が挙げられる。
【0083】 特異的結合 -- 他の分子の実質的に小さい認識と比較して、2つの異なる分子
の一方のもう一方に対する特異的である認識。一般的に、分子はその表面上また
はその空洞部に2つの分子の間の特異的認識をもたらす領域を有する。特異的結
合の例は抗体−抗原相互作用、酵素−基質相互作用、ポリヌクレオチド相互作用
等である。 非特異的結合 -- 特定の表面構造とは比較的無関係の分子間の非共有結合。非
特異的結合は分子間の疎水的相互作用のような幾つかの要因により起こる。
【0084】 抗体 -- 他の分子の特定の空間的および極性上の機構に特異的に結合し、この
ためそれに対して相補的と定義される免疫グロブリン。抗体はモノクローナルま
たはポリクローナルであってよく当該分野で知られた方法、例えば宿主の免疫化
および血清(ポリクローナル)の採取、連続ハイブリッド細胞系統を調製し、分
泌された蛋白(モノクローナル)を採取する方法、または、天然の抗体の特異的
結合に必要なアミノ酸配列を少なくとも解読するヌクレオチド配列またはその突
然変異型をクローニングして発現する方法等で調製できる。抗体は完全な免疫グ
ロブリンまたはその断片を包含し、そのような免疫グロブリンには種々のクラス
およびアイソタイプ、例えばIgA、IgD、IgE、IgG1、IgG2a、
IgG2bおよびIgG3、IgM等が包含される。これらの断片としては、F
ab、FvおよびF(ab′)2、Fab′等が包含される。更に、免疫グロブリ ンまたはその断片の凝集物、重合体およびコンジュゲートも特定の分子への結合
親和性が維持される限りにおいて、適宜使用することができる。
【0085】 抗血清含有抗体(ポリクローナル)は適切な免疫原によりウサギ、モルモット
またはヤギのような動物を免疫化し、適切な時間の後に免疫化された動物の血液
から抗血清を得る、十分に確立された方法により得られる。最新技術はParker,
Radioimmunoassay of Biologically Active Compounds, Prentice Hall (Englew
ood Cliffs, N.J., US,1976),Butler,J. Immunol. Meth.7:1-24 (1975);Br
oughton and Strong, Clin.Chem.22:726-732 (1976);およびPlayfair等,Br
.Med.Bull.30:24-31 (1974)に記載されている。
【0086】 抗体はまた体細胞ハイブリダイゼーション法により得ることもでき、このよう
な抗体は一般的にモノクローナル抗体と称される。モノクローナル抗体はKohler
Milstein, Nature 265:495-497,1975の標準的方法に従って調製されうる。モ
ノクローナル抗体技術の参考文献はLymphocyte Hybridoma,ed.Melchers等、Sp
ringer-Verlag (New York 1978),Nature 266: 495 (1977),Science 208: 692
(1980)およびMethds of Enzymology 73 (Part B): 3-46 (1981)である。適切 な免疫原の調製物の試料をマウスのような動物に注射し、十分な時間の後、動物
を犠牲にし、脾細胞を得る。あるいは、非免疫化動物の脾細胞をin vitroで免疫
原に対して感作する。所望の免疫グロブリンの塩基配列をコードする脾細胞染色
体は、脾細胞を一般的には非イオン系洗剤、例えばポリエチレングリコールの存
在下でミエローマ細胞系統と融合することにより、圧縮することができる。得ら
れた細胞は融合ハイブリドーマを含んでおり、これを選択培地、例えばHAT−
培地中で生育させ、生存細胞をこの培地中限界希釈条件を用いて生育させる。細
胞を適当な容器、例えばマイクロタイターウエル中で生育させ、上澄みをスクリ
ーニングして所望の特異性を有するモノクローナル抗体を得る。
【0087】 モノクローナル抗体の収率を高めるためには種々の方法があり、例えばハイブ
リドーマ細胞を細胞を受け入れる哺乳類宿主の腹腔に注射し、腹水を採取する方
法がある。腹水中で収集されるモノクローナル抗体の量が不十分である場合は、
抗体は宿主の血液より回収する。あるいは、所望の抗体を生成する細胞を共によ
く知られた中空繊維細胞培養装置またはスピナーフラスコ装置中で生育させるこ
とができる。他の蛋白および他の夾雑物からモノクローナル抗体を単離精製する
種々の従来法が存在する(KohlerおよびMilstein,上記)。
【0088】 抗体を調製するための別の方法においては、抗体結合部位を解読する配列を染
色体DNAから切り出し、細菌中で発現して相当する抗体結合部位を有する組み
換え蛋白を生成できるクローニングベクターに挿入する。 一般的に抗体はクロマトグラフィー、例えばDEAEクロマトグラフィー、A
Bxクロマトグラフィー等、濾過のような知られた方法により精製できる。
【0089】 置換された -- この表現は分子の水素原子がハロゲンのような単一の原子、ま
たは1〜50原子(このような原子の原子価を満足するために必要な水素原子以
外)を有する置換基のような官能基を形成する原子であって、その原子は相互に
独立して炭素、酸素、窒素、イオウ、ハロゲン(塩素、臭素、ヨウ素、フッ素)お
よびリンから選択され、1つ以上の金属原子に結合していてもしていなくても良
いもの一群の一部であってよい別の原子で置き換えられていることを意味する。
【0090】 電子供与基 -- 分子に結合した場合に分子を分極させ電子供与基が貧電子状態
となり分子の他の部分に対して相対的に陽荷電し、即ち、電子密度が低下する置
換基。このような基にはアミン、エーテル、チオエーテル、ホスフィン、ヒドロ
キシ、オキシアニオン、メルカプタンおよびこれらのアニオン、スルフィド等が
包含されるがこれらに限定されない。
【0091】 1〜50原子(このような原子の原子価を満足するために必要な水素原子以外
)を有する置換基のような官能基を形成する原子であって、その原子は相互に独
立して炭素、酸素、窒素、イオウ、ハロゲンおよびリンから選択されるもの --
有機性の基;有機性の基は基の原子の原子価を満足するために必要な数の水素原
子を除き1〜50原子を有する。一般的に、主な原子は炭素(C)であるが、酸素
(O)、窒素(N)、イオウ(S)、リン(P)であってもよく、O、N、SまたはPが
存在する場合はこれらは1つ以上が相互に、または、水素または金属原子に結合
して種々の官能基、例えばカルボキシル基(カルボン酸)、ヒドロキシル基(ア
ルコール)、メルカプト基(チオール)、カルボキサミド、カーバメート、カル
ボン酸エステル、スルホン酸、スルホン酸エステル、リン酸、リン酸エステル、
尿素、カーバメート、ホスホアミド、スルホンアミド、エーテル、スルフィド、
チオエーテル、オレフィン、アセチレン、アミン、ケトン、アルデヒドおよびニ
トリル、および、アルキル、アルキリジン、アリール、アラルキルおよび上記し
た官能基の1つ以上で置換されたアルキル、アリールおよびアラルキル、例えば
フェニル、ナフチル、フェナントリル、m−メトキシフェニル、ジメチルアミノ
、トリチル、メトキシ、N−モルホリノを形成し、そして、一緒になって、環、
例えばアダマンチル、N−メチルアクリダニリド、キサンタニリジン、1−(3
,4−ベンゾ−5−ヒドロフリリデン)等を形成してよい。
【0092】 連結基 -- 分子内の共有結合に関与する基。連結基は分子の性質、即ち、標識
、マトリックス、sbp構成員、または、連結すべき粒子と会合した、または、
その一部である分子により異なる。通常存在する、または、マトリックスまたは
sbp構成員上に導入される官能基を上記物質の連結のために用いる。 ほとんどについて、カルボニル官能基はオキソカルボニル、例えば、アルデヒ
ドおよび非オキソカルボニル(窒素およびイオウの類縁体を含む)、例えばカル
ボキシ、アミジン、アミデート、チオカルボキシおよびチオノカルボキシの双方
で使用される。
【0093】 オキソの代替官能基は活性ハロゲン、ジアゾ、メルカプト、オレフィン、特に
活性化されたオレフィン、アミノ、ホスホロ等を包含する。連結基の説明は米国
特許3,817,837号に記載されており、その開示内容は参照により本明細書に組み 込まれる。
【0094】 連結基は結合であるか、または、通常炭素、酸素、イオウ、窒素、ハロゲンお
よびリンよりなる群から相互に独立して選択される、1〜100原子、通常は約
1〜70原子、好ましくは1〜50原子、より好ましくは1〜20原子の鎖であ
ることもできる。連結基中のヘテロ原子の数は標準では約0〜20個、通常約1
〜15個、好ましくは2〜6個である。鎖内の原子は1〜50原子の置換基に関
して上記したものと同様に、水素以外の原子で置換されてよい。一般的規則とし
て、特定の連結基の長さは合成の簡便性、および、エネルギーアクセプター、蛍
光団、重原子のような系間交差分析のための基等のような何れかの所望の基の取
りこみが可能となるように適宜選択できる。連結基は、ジアゾ基、芳香族基が通
常関与するが、脂肪族または芳香族であって良い。
【0095】 ヘテロ原子が存在する場合は、酸素は通常は炭素、イオウ、窒素またはリンに
結合したオキソまたはオキシとして存在し、窒素は通常は炭素、酸素、イオウま
たはリンに結合したニトロ、ニトロソまたはアミノとして通常存在し;イオウは
酸素と同様であり;リンは通常はホスホンートおよびホスフェートモノ−または
ジエステルとして炭素、イオウ、酸素または窒素に結合している。
【0096】 連結基とコンジュゲートすべき分子との間の共有結合の形成における共通の官
能基は、アルキルアミン、アミジン、チオアミド、エーテル、尿素、チオ尿素、
グアニジン、アゾ、チオエーテルおよびカルボキシレート、スルホネートおよび
ホスフェートエステル、アミドおよびチオエステルである。 ほとんどについて、連結基は非オキソカルボニル基、例えば窒素およびイオウ
の類縁体、ホスフェート基、アミノ基、アルキル化剤、例えばハロまたはトシル
アルキル、オキシ(ヒドロキシルまたはイオウ類縁体、メルカプト)オキシカル
ボニル(例えばアルデヒドまたはケトン)または活性オレフィン例えばビニルス
ルホンまたはα−、β−不飽和エステルを有する。このような官能基はアミン基
、カルボキシル基、活性オレフィン、アルキル化剤、例えばブロモアセチルに連
結する。アミンおよびカルボン酸またはその窒素誘導体またはリン酸が連結され
る場合は、アミド、アミジンおよびホスホアミドが形成される。メルカプタンお
よび活性オレフィンが連結される場合は、チオエーテルが形成される。メルカプ
タンおよびアルキル化剤が連結される場合は、チオエーテルが形成される。アル
デヒドおよびアミンが還元条件下に連結される場合は、アルキルアミンが形成さ
れる。カルボン酸またはリン酸およびアルコールが連結される場合は、エステル
が形成される。
【0097】 親水性または水溶性を付与する基または官能基 -- これは親水性の官能基であ
り、水による固体のぬれ性およびそれが結合する化合物の水溶性を増大させる。
このような官能基または官能性は1〜50以上の原子を有する置換基であること
ができ、そして、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、アミジン、ホス
ホネート、カルボキシレート、ヒドロキシル、特にポリオール類、アミン、エー
テル、アミド等を包含する。代表的な官能基はカルボキシアルキル、スルホンオ
キシアルキル、CONHOCH2COOH、CO−(グルコサミン)、糖、デキ ストラン、シクロデキストリン、SO2NHCH2COOH、SO3H、CONH CH2CH2SO3H、PO32、OPO32、ヒドロキシル、カルボキシル、ケ トンおよびこれらの組合せである。上記官能基の大部分は結合基としても利用で
き、これによりsbp構成員等と標識を有する粒状組成物の結合が可能になる。
【0098】 親油性または脂溶性を付与する基または官能基 -- これは水による表面のぬれ
性およびそれが結合するする化合物の水溶性を低下させる親油性の官能基である
。このような官能基または官能性は1〜50以上の原子、通常は水素またはハロ
ゲンで置換された炭素原子を含み、そしてアルキル、アルキリデン、アリールお
よびアラルキルを包含する。親油性の基または官能基は炭素原子少なくとも6個
、通常は少なくとも10個、好ましくは少なくとも12個であり通常は炭素原子
30個よりも多くない直鎖または分枝鎖の脂肪族基1〜6個を通常有する。脂肪
族基は脂環族、複素環、または芳香環であってよい5〜6員の環に結合していて
よい。親油性の基は非水性マトリックス中の溶解度を増大させるために標識また
は他の物質に結合していて良い。
【0099】 副次的物質 -- 種々の副次的物質を本発明によるアッセイで用いる場合が多い
。例えば、緩衝液は通常はアッセイ媒体中に存在し、アッセイ媒体およびアッセ
イ成分の安定化剤も同様である。多くの場合、上記添加物のほかに、アルブミン
のような蛋白;ホルムアミドのような有機溶媒;第4アンモニウム塩;デキスト
ランスルフェートのようなポリアニオン;界面活性剤、特に非イオン系界面活性
剤;結合増強剤、例えばポリアルキレングリコール等を含む。
【0100】 完全または部分的に逐次的な -- これは本発明で使用する試料および種々の物
質を一度に(同時に)ではなく混合する場合、1つ以上の物質を残りの物質の1
つ以上と組合せ、下位の組合せを形成して良い。下位の組合せの各々を次に本発
明の1つ以上の工程に付す。即ち、下位の組合せの各々を所望の結果の1つ以上
を達成する条件下でインキュベートすることができる。
【0101】 上記した通り、本発明の方法は媒体中の2種以上の成分の存在または相対量を
測定することを意図している。成分を含有することが疑われる媒体および成分の
各々のための標識試薬を含有する組合せ物を提供する。標識試薬は化学ルミネセ
ンス組成物と会合した第1の特異的結合対(sbp)構成員を有する。活性化に
より化学ルミネセンス組成物の各々より発光されるルミネセンスは示差的に検出
され得る。第1のsbp構成員は成分または第2の構成員に結合し、成分の量に
関連した複合体を形成することができる。化学ルミネセンス組成物の少なくとも
1種は蛍光エネルギーアクセプターを含有する。上記を組合せた後、化学ルミネ
センス組成物を活性化する。化学ルミネセンス組成物の各々により発生したルミ
ネセンスの量を検出し、媒体中の成分の各々の量に関連付ける。
【0102】 上記した通り、標識試薬は、好ましくは粒子の形態のマトリックスを通常は含
有し、これと化学ルミネッサーおよび蛍光エネルギーアクセプターが会合する。
マトリックスは内包および/またはその表面に結合した化学ルミネッサーおよび
/または蛍光エネルギーアクセプターを有する。化学ルミネセンス組成物中の化
学ルミネッサーの量は通常はマトリックスの約20重量%まで、通常約1〜20
重量%、好ましくは少なくとも約0.01重量%、通常は少なくとも約0.1%の
量である。化学ルミネセンス組成物中の蛍光エネルギーアクセプターの量は通常
は約10-7〜約10-1M、好ましくは約10-5〜10-2Mである。
【0103】 本発明の特徴として更に、化学ルミネセンス組成物中に1つより多いエネルギ
ーアクセプターを有する。この点に関し、付加的なエネルギーアクセプターを用
いて化学ルミネッサーから蛍光エネルギーアクセプターへのエネルギーの転移を
至適化する。この機能を与えるエネルギーアクセプターは好ましくは化学ルミネ
ッサーの発光波長において効率的に光を吸収する。これらが蛍光である場合は、
それらは好ましくは、蛍光エネルギーアクセプターの吸収極大に近い波長で発光
する。例えば、9,10−ビス−フェニルエチニルアントラセンは一重項酸素に よるチオキセンの活性化によるチオキセンからルブレンへのエネルギー転移の効
率を増大させる作用がある。付加的な化学ルミネッサーの量は経験的に決定でき
、通常は約10-5〜約10-1M、好ましくは約10-4〜約10-2Mである。
【0104】 アッセイは通常は一般的に至適なアッセイ感度を与える中程度のpHの水性緩
衝媒体中で行う。水性媒体は単なる水であって良く、または、0.01〜80体 積%以上の共溶媒を含有して良い。媒体のpHは通常は約4〜13の範囲、更に
は約5〜10の範囲、好ましくは約6.5〜9.5の範囲である。pHは一般的に
至適なアッセイ感度および特異性が達成されるように選択される。考慮すべき要
因としては、含まれる反応の速度、結合構成員の結合、および、非特異的結合の
pH依存性を最小限化すること等である。
【0105】 種々の緩衝液を用いて所望のpHを達成し、測定中のpHを維持してよい。使
用する特定の緩衝液は本発明では厳密ではないが、個々のアッセイにおいて1つ
またはもう1つの緩衝液が好ましい。 アッセイの実施に際しては中程度の温度を用い、測定中は通常は一定温度、好
ましくは室温である。インキュベーション温度は標準では約5〜99℃、通常約
15〜70℃、更には20〜45℃である。測定中の温度は一般的に約10〜7
0℃、通常約20〜45℃、更には20〜25℃である。
【0106】 場合により、崩壊によりルミネセンスを生成するためには活性化された化学ル
ミネッサーを100℃まで加熱することが必要である場合があるが、これはその
反応生成物が周囲温度で比較的安定であるためである。比較的安定なジオキセタ
ンは、例えば一重項酸素とアダマンチリデンとの反応により形成でき(例えば前
出McCapraを参照)、そして、比較的安定なエンドパーオキシドは、一重項酸素 と1,4−ジ置換ナフタレンおよびアントラセンとの反応により形成できる(例 えばN.J.Turro,Modern Molecular Photochemistry (1978) Benjamin Cummings
Publishing Co., p594参照)。上記した双方の状況下、安定した物質は通常は 200℃未満、好ましくは約50〜100℃の温度で加熱することにより崩壊を
起こす。このような加熱により一重項酸素/オレフィン付加物の急速な分解が起
こり、即ち、単時間の発光が起こる。この方法の使用は、異なる化学ルミネッサ
ーからの個別のシグナルを寿命および波長で完全に分割することが困難な場合に
好ましくなろう。
【0107】 検出すべき成分の濃度は、一般的に約10-5〜10-17M、より通常は約10- 6 〜10-14Mである。アッセイが定性的であるか、半定量的であるか、定量的で
あるかどうかにより、そして、特定の検出方法、および、対象成分の性質および
濃度により、通常は種々の試薬の濃度が決定される。 アッセイ媒体中の種々の試薬の濃度は一般的に検出すべき成分の濃度範囲によ
り決定されるが、各試薬の最終濃度は通常そのレンジにおけるアッセイの感度を
至適化するために経験的に決定される。即ち、重要である検出すべき成分の濃度
の変化は性格に測定できるシグナルの相違をもたらすものでなければならない。
【0108】 添加の順序は広範に変動して良いが、アッセイの性質に応じて特定の好適例が
ある。最も単純な添加の順序は全ての物質を同時に添加することである。あるい
は、試薬を完全または部分的に逐次的に混合することもできる。一般的に約30
秒〜約6時間、通常は約2分〜1時間のインキュベーション工程1回またはそれ
以上を試薬の添加後に設ける。
【0109】 使用する蛍光エネルギーアクセプターは標識試薬の崩壊速度をある程度調節し
得る場合もあるが、化学ルミネッサーの構造のような別の要因がより効果的な調
節を可能にする。ルミネセンスの崩壊に寄与する構造的特徴は、前出のSchaapお
よびMcCapraが記載しており、これらの参考文献の関連部分は参照により本明細 書に組み込まれる。
【0110】 ルミネセンスに至る時間の調節を可能にする別の要因は粒子のようなマトリッ
クスの組成物である。一般的に、化学ルミネッサーが溶解している非極性の物質
をマトリックスが有する場合は、崩壊時間は極性物質と比較して増加する。 ルミネセンスの速度を調節するために使用してよい別の要因は温度である。一
般的に、温度を上昇させると崩壊時間は減少する。
【0111】 上記の結果各標識試薬から発生するルミネセンスまたは光は目視により、写真
撮影により、活性線測定により、スペクトル分析により、または、媒体中の各成
分の量に相関する量の測定のための何らかの別の好都合な方法により、測定でき
る。通常は標識試薬から発生した光は、化学ルミネセンス物質がアッセイ媒体に
接触している間、例えばルミノメーターまたは感光性物質により側定する。
【0112】 本発明の方法および組成物の1つの特定の用途はそれぞれが特異的結合対(s
bp)の構成員である複数の検体の存在または相対量を測定するための方法であ
る。複数の成分を含有することが疑われる媒体、検体各々のための標識試薬、お
よび、光増感剤を含有する組合せ物を提供する。標識試薬の各々は化学ルミネッ
サーと蛍光エネルギーアクセプターが取りこまれている粒子に結合した第1のs
bp構成員を含有する。標識試薬の各々は検体または第2のsbp構成員に結合
して各検体の量に関連する複合体を形成することができる。組合せられたものを
sbp構成員が検体または各第2のsbpに結合するのに十分な条件下で媒体中
インキュベートする。媒体に光を照射する。各標識試薬の発したルミネセンス発
光の量は各ルミネセンス発光の崩壊速度および波長に相当する活性化後の時間お
よび波長において検出される。発光量は媒体中の各検体の量に関連付けられる。
【0113】 本発明の方法および組成物は、リガンド−レセプター、例えば抗原−抗体反応
、ポリヌクレオチド結合アッセイ等のようなsbp構成員の関与する殆どのアッ
セイに適合する。アッセイは通常は同種または異種、好ましくは同種であり、競
合的方法およびサンドイッチ法を包含する。特異的結合アッセイでは、試料を必
要に応じて前処理し、望ましくない物質を除去してよい。
【0114】 前述の通り、上記した第1のsbp構成員は検体または検体と結合可能な第2
のsbp構成員と結合することができる。第2のsbp構成員も検体に結合する
ことができる場合、サンドイッチ法が考えられる。サンドイッチ型のアッセイの
免疫学的反応には通常、検体と相補的な1つのsbp構成員、例えば抗体、やは
り検体と相補的であり粒状マトリックスと結合するな第2のsbp構成員、例え
ば抗体、および、対象となる試料が関与する。
【0115】 あるいは、sbp構成員の一員は検体と類縁であることができ、このような場
合、競合的アッセイが考えられる。競合的アッセイの免疫学的反応には通常、検
体と相補的な1つのsbp構成員、および、検体、通常はその誘導体に類縁する
1つのsbp構成員が関与する。このようなsbp構成員の1つがマトリックス
に会合する。
【0116】 1つのアッセイの型において、sbp構成員である検体を含有することが疑わ
れる試料および他のアッセイ成分を本発明の粒状マトリックスと混合する。次に
媒体に化学ルミネセンスがあるかどうか、通常は発光の量を測定することにより
調べ、試料中の検体の量に関連付ける。この方法は分離工程を用いない場合は同
種の方法である。あるいは、粒状または非粒状のマトリックスを用い、アッセイ
成分混合後にこれを液相から分離し、次に固相または液相を化学ルミネセンスの
有無について調べる。 本発明の好ましい組成物は内部に化学ルミネッサーおよび蛍光エネルギーアク
セプターを取りこんだラテックス粒子、リポソーム、または、油滴である。
【0117】 典型的なアッセイプロトコールを以下に記載するが、これは例示であり、これ
らに限定されない。本発明の化学ルミネセンス組成物を検体に相補的な特異的結
合試薬(例えば抗体、オリゴヌクレオチド、レセプター等)に結合させる。増感
剤粒子を検体に相補的な第2の特異的結合試薬に連結する。サンドイッチアッセ
イにおいては、検体は増感剤と化学ルミネッサー粒子の双方を近接させる。光に
よる増感剤粒子の活性化は一重項酸素の形成をもたらし、これが粒子の標識試薬
に移行する。通常は2種以上の異なる化学ルミネセンス組成物の反応が同時に開
始され、その結果各化学ルミネセンス組成物より発せられた光が順次検出測定さ
れる。速い化学ルミネセンスの崩壊を伴う化学ルミネセンス組成物がまず測定さ
れ、その後、より遅い化学ルミネセンス崩壊組成物が測定される。発せられた光
は3つ以上の波長で測定される。
【0118】 本発明の重要な特徴は、増感剤の励起により個別に検出定量されるように相互
に十分識別可能なシグナルを発生することが可能である化学ルミネセンス組成物
のセットを設計選択した点である。 本発明はまた特異的結合に基づかないアッセイにも適用できる。この種の試験
では、分析結果の差は通常は寿命ではなく発光の波長のみによる。その理由は、
方法の大部分が比較的安定な状態の発光を与え、寿命を好都合に測定できないか
らである。このような組合せられたアッセイの例はグルコースおよびガラクトー
スのような成分に関するものであり、これらはグルコースオキシダーゼ−ラクト
パーオキシダーゼ化学ルミネッサー粒子およびガラクトースオキシダーゼ−ラク
トパーオキシダーゼ化学ルミネッサー粒子を含有する混合物中で同時に測定でき
る。分析により生じた過酸化水素はラクトパーオキシダーゼにより一重項酸素に
変換され、これが、その発生場所の特定のアッセイ粒子と反応する。オキシダー
ゼにより酸化されることができ、そして、同様に混合物中検出することのできる
他の成分には、D−アミノ酸、キサンテン、コレステロール、オキサレート、グ
リセロール−1−ホスフェート、尿酸等が包含される。同様に、多成分アッセイ
はラクテート、エタノール、トリグリセリド、3α−ヒドロキシ胆汁酸、グルコ
ース−6−ホスフェート、グルコース−1−ホスフェート、尿酸、D−β−ヒド
ロキシブチレート等のようなNAD−依存性酵素の基質である成分について行う
ことができる。これらのアッセイにおいては、適切な酵素をNADHオキシダー
ゼおよびラクトパーオキシダーゼとともに粒子に結合する。検体から形成したN
ADHはオキシダーゼと反応して過酸化水素を形成し、これが臭素イオンの存在
下ラクトパーオキシダーゼと反応して一重項酸素を発生し、これが次に発光を伴
いながら異なる粒子の各々と反応する。これらの例の一部では、成分は通常、酵
素が臨床上の重要な実際の成分であるような酵素反応の生成物である。
【0119】 異なる寿命および異なる発光極大を有する標識試薬を慎重に選択することによ
り、試験を高感度および大きいダイナミックレンジで実施できる。即ち、試料中
の複数の成分の同時検出定量を行うことができる。上記した通り、本発明で使用
する標識試薬は一重項酸素で活性化可能な場合に最も効果的である。シグナルは
寿命および波長の測定の使用により、好ましくはこれらの双方の同時使用により
復元することができる。即ち、例えば表1を参照すると、組成物2、7および9
によりそれぞれ410、490および560nmにおける検出が可能であり、これ
はラテックス粒子中の崩壊速度0.6、0.6および30秒を有する。410〜4
90nmの定量的識別は可能であるが、490および560nmにおける発光の分離
は不完全である。しかしながら、組成物9の発光の寿命が2および7よりもかな
り長いため、より短い寿命のジオキセタンの実質的に完全な崩壊が達成されるの
に十分な時間前者の検出を遅らせることが可能である。その他の組合せも有効で
ある。例えば、組成物3および組成物5は波長のみにより区別でき、組成物11
または12は波長のみを用いるか、または、11および12のより遅い発光速度
に依存するかして、3または5と組合せて使用できる。別の有用な組合せには、
組成物10、6および11であり、その場合は、11からの発光の測定前に時間
遅れがある。
【0120】 標識試薬の以下の例を表1に例示するが、これに限定されず、式中Phはフェ
ニル、t−Buはt−ブチル、そして、RはHである。標識試薬はラテックス粒
子中に含まれた化学ルミネッサーを含有する。粒子は好ましくは重合体ラテック
スよりなるが、油滴、リポソームまたは記載した化学ルミネセンスの取りこみに
適する他の物質であってもよい。化学ルミネセンス組成物の大部分は化学ルミネ
センスの高い量子収量、2〜7%(比較用標品:ルミノール)を有し、化学ルミ
ネセンス団の全てが一重項酸素と急速に反応する(≧108-1-1)。
【0121】
【表1】
【0122】
【表2】
【0123】
【表3】
【0124】 上記した組成物およびアッセイは、当業者が本発明の範囲を理解し、予定外の
実験を行うことなく本発明を実施できるように例示のために記載したものであり
、限定を意図していない。成分、例えば、検体、標識試薬、粒子、他の試薬およ
び反応条件の選択は本開示および実施例を参考することにより当該者が容易に想
到しうるものである。
【0125】 本発明の別の特徴は媒体中の2種以上の成分の存在または相対量を測定するた
めの本発明の方法を好都合に実施するために有用なキットである。本発明の多様
性を高めるために、試薬は、試薬の比率が方法を実質的に至適化できるように、
同一または別の容器内のパッケージされた組み合わせとして提供できる。試薬は
試薬の交差反応性と安定性に応じて、各々別の容器に入れるか、または、種々の
試薬を1つ以上の容器に組合せることができる。
【0126】 本発明のキットは複数の標識試薬および増感剤のパッケージされた組合せを含
有する。各標識試薬は粒子と会合した化学ルミネセンス組成物および特異的結合
対(sbp)の構成員を含有する。化学ルミネセンス組成物の各々は一重項酸素
により活性化可能なオレフィン系化合物を含有し、また、発光波長を調節する蛍
光エネルギーアクセプターも含有する。化学ルミネセンス組成物の各々は異なる
波長および/または崩壊速度のルミネセンス発光を有する。
【0127】 増感剤は染料のような光増感剤であることができる。キットはまた酵素基質、
別のsbp構成員、副次的試薬等のようなアッセイの実施のための他の個別にパ
ッケージされた試薬を含むことができる。 キット中の種々の試薬の相対量は本発明の方法の過程で起こることが必要な反
応を実質的に至適化する試薬の濃度を得るために、そして、更に試験の感度を実
質的に至適化するために、広範囲に変動することができる。適切な状況下、キッ
ト中の1種以上の試薬を通常は賦形剤を含む凍結乾燥された乾燥粉末として提供
し、これが溶解時に本発明の方法の実施のために適切な濃度を有する試薬溶液を
与える。キットは更に上記した本発明の方法の説明書を含むことができる。
【0128】
【実施例】
本発明は以下の実施例により更に説明する。部およびパーセントは特段の記載
が無い限り重量で示す。温度は摂氏(℃)である。 融点はHooverのキャピラリー装置を用いて測定し、未補正のままとした。1H NMRスペクトルはBrucker WP−250 MHzまたはBrucker WP−300
MHzのNMR分光光度計で記録した。化学シフトはppmで記録した(δ0.0
)。NMRの多重度は以下の略記法、即ちs、一重線;d、二重線;t、三重線 ;m、多重線;Hz、ヘルツを用いて記録した。赤外スペクトルはPerkin-Elmer
297IR分光光度計を用いて記録した。脱着化学イオン化(CI)および電 子イオン化(EI)はVarian−MAT 311A、2重焦点高分解能質量分析器 で行った。Finnigan TSQ−70またはMAT−8230を用いて高速原子衝 撃質量スペクトル(FAB/LSIMS)を行った。UV−可視光吸収スペクト
ルはHP8452Aダイオードアレー分光光度計を用いて測定した。蛍光および
化学ルミネセンスの測定はSpex fluorolog分光光度計またはPerkin Elmer 65 0−40分光光度計上で行った。化学ルミネセンスの測定はまた室内の化学ルミ
ネセンス測定基(Oriel box)上で行った。
【0129】 トルエンはアルゴン下にナトリウムから蒸留した。特段の記載が無い限り、全
ての溶媒は精製することなく使用し、大部分の反応はアルゴン下で実施した。フ
ラッシュクロマトグラフィーに使用したシリカゲルは230〜400メッシュA
STMのものをScientific Productsから購入し、プリペラティブプレート(1 000μ)および分析用プレートはAnaltechより購入した。
【0130】 C−28チオキセン、置換N−フェニルオキサジンおよび9,10−ビス(フ ェニルエチニル)アントラセン(BPEA)に結合したチオキセンは以下に記載
する通り調製した。2−クロロ−9,10−ビス(フェニルエチニル)アントラ セン(1−Cl−BPEA)およびルブレン(5,6,11,12−テトラフェニ ルナフタセン)はAldrich Chemical Co.から購入した。ルブレンは塩化メチレン
から再結晶し、使用時まで褐色瓶中4℃で保存した。シリコンフタロシアニンは
後述のとおり調製し、フタロシアニンテトラスルホネートはUltra Diagnostics,
Inc.より入手した。カルボキシ変性ポリスチレン(ラテックス)粒子はSeradyn
,Incから購入した。粒子は203±4.0nMであった。カルボキシ滞留個所は
49.5オングストローム平方(0.09ミリ等量)であった。固形分は10%(
100mg/mL)であった。
【0131】 2−エトキシエタノールはAldrich Chemical Co.から入手し、真空下再蒸留し
た。水酸化ナトリウムは0.1Nのものを用いた。イソプロパノールはAldrich C
hemical Co.から入手した。 特段の記載が無い限り、以下の実施例で使用したオリゴヌクレオチドは自動合
成装置を用いた合成により調製し、ゲル電気泳動またはHPLCで精製した。
【0132】 以下の略記法は以下に記載の通りの意味を有する。 トリスHCl − トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン−HCl(10X
溶液)BioWhittaker,Walkersville,MDより入手。 DTT − ジチオスレイトール、Sigma Chemical Company,St.Louis,MOよ り入手。 HPLC − 高速液体クロマトグラフィー。 DPP − 4,7−ジフェニルフェナントリン、Aldrich Chemical Company,M
ilwaukee WIより入手。 BSA − ウシ血清アルブミン、Sigma Chemical Company, St.Louis MOより
入手。 ELISA − 酵素結合免疫吸着試験、「Enzyme-Immunoassay」,Edward T. Ma
ggio, CRC Press, Inc., Boca Raton, Florida (1980)に記載。 bp − 塩基対。 ddc − ジデオキシシチジン。 g − グラム。 mmol − ミリモル。 DMF − ジメチルホルムアミド。 THF − テトラヒドロフラン。 LSIMS − 高速イオン衝撃質量スペクトル。 NMR − 核磁気共鳴スペクトル。 TMSCI − テトラメチルシリルクロリド。 EDAC − 塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボ
ジイミド。 MES − 2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸。 SPDP − N−スクシンイミジル3−(2−ピリジルチオ)−プロピオネー
ト。 Sulfo − SMCC−N−スルホスクシンイミジル−4−(N−マレイミドメ チル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート。 TCEP − トリス−カルボキシエチルホスフィン。
【0133】 試薬の調製C−28チオキセン: 乾燥DMF(200mL)中の4−ブロモアニリン(30g,174ミリモル)
の溶液に1−ブロモテトラデカン(89.3ml,366ミリモル)およびN,N−
ジイソプロピルエチルアミン(62.2mL,357ミリモル)を添加した。反応 溶液をアルゴン下16時間90℃で加熱し、その後室温に冷却した。この反応溶
液に再度1−ブロモテトラデカン(45ml,184ミリモル)およびN,N−ジ イソプロピルエチルアミン(31mL,178ミリモル)を添加し、反応混合物を
更に15時間90℃で加熱した。冷却後、反応溶液を真空下に濃縮し、残存物を
CH2Cl2(400mL)で希釈した。CH2Cl2溶液をで1N NaOH(2×)
、水および塩水で洗浄し、Na2SO4上に乾燥し、真空下に濃縮し、暗茶色の油
状物(約110g)を得た。溶離剤としてヘキサンを用いたWaters 500 Prep LC
systemによるシリカゲル上の分取カラムクロマトグラフィーにより得られた黄 色油状物は主生成物(4−ブロモ−N,N−ジ−(C1429)−アニリン)と共 に少量の成分1−ブロモテトラデカンを含有していた。後者の化合物を真空蒸留
(bp105−110℃、0.6mm)により混合物から除去し、茶色油状物とし て生成物50.2g(51%)を得た。アルゴン下乾燥THF(30ml)中のマ グネシウム片(9.60g,395ミリモル)の混合物に、THF(250mL) 中の上記置換アニリン生成物(44.7g,79ミリモル)の溶液を滴加した。 ヨウ素の結晶を少量添加してグリニャール試薬の形成を開始した。反応混合物の
温度が上がり還流が開始した時点で、添加速度を調節して穏やかな還流を維持し
た。添加終了後、混合物を更に1時間還流下に加熱した。冷却した上澄み溶液を
別の漏斗にカニューレで移し、アルゴン下−30℃でTHF(300ml)中のフ
ェニルグリオキサール(11.7g、87ミリモル)の溶液に滴加した(2.5時
間)。反応混合物を1時間かけて0℃まで徐々に加熱し、更に30分間攪拌した
。得られた混合物を氷水(800mL)と酢酸エチル(250mL)との混合物に注
ぎ込んだ。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(3×)で抽出した。合わせた有
機層を水(2×)、塩水で洗浄し、MgSO4上に乾燥した。溶媒を蒸発させ暗 緑色の油状の液体として粗生成物48.8gを得た。この液体のフラッシュクロ マトグラフィー(ヘキサン勾配溶離、1.5:98.5、3:97、5:95 酢 酸エチル:ヘキサン)によりベンゾイン生成物24.7G(50%)を得た(LSI
MS(C42H69NO2): [M-H]+ 618.6、1H NMR(250MHz、CDCl3)は予測されたベンゾイ ン生成物と一致していた)。乾燥トルエン(500mL)中の上記ベンゾイン生成
物(24.7g,40ミリモル)の溶液に、順次、2−メルカプトエタノール( 25g,320ミリモル)およびTMSCI(100ml,788ミリモル)を添
加した。反応溶液をアルゴン下23時間還流下に加熱し、その後室温に冷却した
。これに、更にTMSCl(50mL,394ミリモル)を添加し、反応溶液を更
に3時間還流下に加熱した。得られた溶液を冷却し、冷2.5N NaOH水溶液
で塩基性とし、CH2Cl2(3×)で抽出した。合わせた有機層をNaHCO3 (2×)飽和水溶液および塩水で洗浄し、Na2SO4上に乾燥し、真空下に濃縮
し、茶色の油状の液体を得た。Waters 500 Prep LC systemによるシリカゲル上 のプリペラティブカラムクロマトグラフィー(ヘキサン勾配溶離、1:99、2
:98 酢酸エチル:ヘキサン)によりオレンジイエローの油状物としてC−2 8チオキセン15.5g(60%)を得た(LSIMS(C44H71NOS):[M-H]+ 661.6、 1 H NMR(250MHz、CDCl3)は予測されたC−28チオキセン生成物、2−(4−(
N,N−ジ−(C1429)−アニリノ)−3−フェニルチオキセンと一致していた
)。
【0134】シリコンテトラ−t−ブチルフタロシアニン: 新しく切り出した金属ナトリウム(5.0g、208ミリモル)を磁気攪拌子 、還流コンデンサ、乾燥管およびガスバブラーを装着した2L容の三口フラスコ
中の無水メタノール300mLに添加した。ナトリウムが完全に溶解した後、4−
t−ブチル−1,2−ジシアノベンゼン(38.64g、210ミリモル、TCI Ch
emical,Portland ORより入手)を漏斗を用いて添加した。混合物は透明化し、 温度を約50℃に上昇させた。この時点で無水アンモニアガスの連続気流をガラ
スバブラーを介して反応混合物に1時間導入した。次に反応混合物を4時間還流
下に加熱し、その間反応の過程を通してアンモニアガスの気流を継続し、固体の
析出を開始させた。得られた懸濁液を蒸発乾固させ(ハウスバキューム)、残存
物を水(400mL)に懸濁し、濾過した。固体を乾燥した(60℃、ハウスバキ
ューム、P25)。生成物(1,3−ジイミノイソインドリン,42.2g)の収
率は概ね定量的であった。この物質を更に精製することなく次の工程に用いた。
コンデンサと乾燥管を装着した1L容の三口フラスコに、上記生成物(18g,
98ミリモル)およびキノリン(200mL(Aldrich Chemical Company、St.Lo
uis MO)を添加した。4塩化ケイ素(11mL,95ミリモル,Aldrich Chemical
Company)を10分間かけて攪拌溶液にシリンジで添加した。添加終了後、反応
混合物を1時間オイルバス中で180〜185℃に加熱した。反応混合物を室温
に戻し、濃塩酸を慎重に添加して反応混合物を酸性化(pH5−6)した。暗茶
色の反応混合物を冷却し濾過した。固体を水100mLで洗浄し、乾燥(ハウスバ
キューム、60℃、P25)した。固体を1L容の丸底フラスコに入れ、濃硫酸
(500mL)を攪拌しながら添加した。混合物を60℃で4時間攪拌し、次に粉
砕氷(2000g)で慎重に希釈した。得られた混合物を濾過し、固体を水10
0mLで洗浄し、乾燥した。暗青色の固体を1リットルの丸底フラスコに移し、濃
アンモニア(500mL)を添加し、混合物を2時間還流下に攪拌しながら加熱し
、室温に冷却し、濾過した。固体を水50mLで洗浄し、真空下に乾燥(ハウスバ
キューム、60℃、P25)し、暗青色の固体として生成物であるシリコンテト
ラ−t−ブチルフタロシアニン12gを得た。3−ピコリン(12g,Aldrich
Chemical Companyより入手)、トリ−n−ブチルアミン(無水、40mL)および
トリ−n−ヘキシルクロロシラン(11.5g)を、磁気攪拌子および還流コン デンサの装着した1L容の三口フラスコ中の上記生成物12gに添加した。混合
物を1.5時間還流下に加熱し、次に室温に冷却した。ピコリンを高真空下(約 1mmHgにおいてオイルポンプ使用)に留去し乾固させた。残存物をCH2Cl2
溶解しシリカゲルカラム(ヘキサン)を用いて精製し、暗青色の固体として純粋
な生成物、ジ−(トリ−n−ヘキシルシリル)−シリコンテトラ−t−ブチルフ
タロシアニン10gを得た。(LSIMS: [M-H]+ 1364.2;吸収スペクトル:メタノ
ール:674nm(ε180,000): トルエン678nm,1H NMR(250MHz、CDCl3): δ: -2.4(m
,12H),-1.3(m, 12H),0.2-0.9(m, 54H), 1.8(s, 36H), 8.3(d, 4H)および9.6(m
,8H)は予測された上記生成物と一致していた。
【0135】ヒドロキシプロピルアミノデキストラン ヒドロキシプロピルデキストラン(1NH2/7グルコース)はメカニカルス ターラーおよび的過労とを装着した三口丸底フラスコ中の水150mL中にDextra
n T-500(Pharmacia,Uppsala,Sweden)(50g)を溶解することにより調製し た。上記溶液にZn(BF4)2 18.8gを添加し、温度を熱水バスで87℃まで
上げた。エピクロロヒドリン(350ml)を30分かけて攪拌しながら滴加し、
その間温度を87〜88℃に維持した。混合物を4時間攪拌し、その間、温度を
80〜95℃に維持し、次に混合物を室温に冷却した。クロロデキストラン生成
物は激しく攪拌しながらメタノール3Lにゆっくり注ぎ込むことにより沈殿させ
、濾過して回収し、一夜真空オーブン中で乾燥した。
【0136】 クロロデキストラン生成物を水200mLに溶解し、濃アンモニア水(36%)
2Lに添加した。この溶液を室温で4日間攪拌し、次にロータリーエバポレータ
ーで約190mLとなるまで濃縮した。濃縮物を2つの等量のバッチに分け、各々
のバッチを急速に攪拌したメタノール2Lにゆっくり注ぎ込むことにより沈殿さ
せた。最終生成物を濾過して回収し、真空下に乾燥した。
【0137】 上記のとおり調製したヒドロキシプロピルアミノデキストラン(1NH2/7 グルコース)を12.5mg/mLの濃度で50mM MOPS,pH7.2に溶解した 。溶液を室温で8時間攪拌し、冷蔵庫に保存し、使用直前にSorvall RC−5B
遠心分離機において15,000rpmで45分間遠心分離することにより、痕跡量
の固体を除いた。この溶液10mLに水1mL中のSulfo−SMCC 23.1mgを添 加した。この混合物を室温で1時間インキュベートし、更に精製することなく使
用した。
【0138】N−フェニルオキサジン(NPhe): N−フェニルオキサジンは化合物16の調製に関する米国特許5,578,498号(S
ingh等)に記載の方法と同様にして調製した。上記特許の関連する開示部分は参
照により本明細書に組み入れる。
【0139】9,10−ビス(フェニルエチニル)アントラセンに連結したチオキセン: 250mL容の三つ口丸底フラスコにN−メチルアニリン62g(0.58モル)
およびエチル5−ブロモバレレート62g(0.29モル)を添加した。反応混 合物を攪拌しながら16時間100℃に加熱した。茶色の反応混合物を室温に冷
却し、酢酸エチル100mLに注ぎ込んだ。酢酸エチル溶液を20%水酸化ナトリ
ウム(3×100mL)で洗浄した。水層を酢酸エチル50mLで抽出した。合わせ
た酢酸エチル溶液を硫酸ナトリウム(50g)上に乾燥した。硫酸ナトリウムを
綿花充填物を入れたガラス漏斗を通して濾過し、濾液を減圧下に濃縮した(30
mmHg 40℃rotavap)。茶色の残存物を高真空下に蒸留し(130〜137℃,
0.5mmHg)、無色の液体として生成物エチル5−メチルアニリノペンタノエー ト60g(86%)を得た。 1H NMR(CDCl3, 250MHz): δ 1.3(t, 3H), 1.65(m, 4H), 2.3(t, 2H), 2.8(s,
3H), 3.3(t, 2H), 4.2(q, 2H), 6.65(d, 2H), 7.2(m, 3H)
【0140】 三口丸底フラスコを磁気攪拌器上のアイスバス上に置いた。ジメチルホルムア
ミド(DMF)(8.8g)を添加し、温度が4℃に低下するまで攪拌し、POC
3(5.06g)を10分間かけて滴下漏斗から滴加した。添加終了後、反応混
合物を10分間4℃で攪拌した。上記したとおり調製したエチル5−メチルアニ
リノペンタノエート(3.76g)を1分間より短い時間で急速に添加し、反応 混合物を1時間100℃に加熱した。反応混合物を氷に注ぎ込み、20%水酸化
ナトリウムで中和した。混合物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせ
た酢酸エチル溶液を硫酸ナトリウム(50g)上に乾燥した。硫酸ナトリウムを
綿花充填物を入れたガラス漏斗を通して濾過し、濾液を減圧下に濃縮した(30
mmHg 40℃rotavap)。残存物をシリカゲルカラム上のクロマトグラフィー(C
2Cl2〜CH2Cl2:EtOAc 9:2)に付し、黄色の液体として純粋な 生成物4−(4−カルボキシブチル)メチルアミノベンズアルデヒドエチルエス
テルを得た。 1H NMR(CDCl3, 250MHz): δ 1.2(t, 2H), 1.6(m, 4H), 2.3(t, 2H), 2.9(s, 3
H), 3.3(t, 2H), 4.1(q, 2H), 6.6(d, 2H), 7.6(d, 2H), 9.7(s, 1H)
【0141】 水縮合器、メカニカルスターラーおよび温度計を装着した250mL容の三口丸
底フラスコに、上記したとおり調製した4−(4−カルボキシブチル)メチルア
ミノベンズアルデヒドエチルエステル5.0gおよび60%エタノール中のシア ン化カリウム2gをアルゴン気流下に添加した。反応混合物をオイルバス中に入
れ、還流させた。還流中の反応混合物にエタノール20mL中のベンズアルデヒド
2.15g(20ミリモル)を90分間で添加した。反応混合物を更に15分間 還流し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた酢酸エチル溶液を硫酸
ナトリウム(50g)上に乾燥した。硫酸ナトリウムを綿花充填物を入れたガラ
ス漏斗を通して濾過し、濾液を減圧下に濃縮した(30mmHg 40℃rotavap)。
粗製の反応混合物を室温で一夜インキュベートし、次に重炭酸ナトリウム飽和水
溶液150mlおよび塩化メチレン50mlの混合物に注ぎ込んだ。有機層を分離し
、重炭酸ナトリウム飽和溶液100mLで洗浄した。合わせた水層をCH2Cl2 75mLで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム(50g)上に乾燥し、綿
花充填物を入れたガラス漏斗を通して濾過し、濾液を減圧下に濃縮した(30mm
Hg 40℃rotavap)。生成物をプリペラティブTLC(ヘキサン:酢酸エチル 5:1)で精製し、α−ヒドロキシ−α−フェニル−4−[(4−カルボキシブ
チル)メチルアミノ]アセトフェノンのエチルエステル2.2gを得た。 1H NMR(CDCl3, 250MHz): δ 1.3(t, 3H), 1.6(m, 4H), 2.4(t, 2H), 2.9(s, 3
H), 3.3(t, 2H), 4.1(q, 2H), 4.8(d, 1H), 5.8(d, 1H), 6.5(d, 2H), 7.3(m, 5
H), 7.8(d, 2H)
【0142】 トルエン50mL中のα−ヒドロキシ−α−フェニル−4−[(4−カルボキシ
ブチル)メチルアミノ]アセトフェノン(2.5ミリモル)の攪拌溶液に、チオ エタノール1.2mL(15ミリモル)、次いで、TMSCI 2.5mLを添加した 。反応混合物を24時間アルゴン下オイルバス中で還流し、室温に戻し、重炭酸
ナトリウム飽和水溶液150mLに注ぎ込んだ。合わせた水層をCH2Cl2 75m
Lで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム(50g)上に乾燥し、濾過し 、減圧下に濃縮した。生成物をシリカゲルカラム(CH2Cl2:酢酸エチル 9 :1)上で精製し、淡黄色の油状物としてチオキセン生成物(エチル5−メチル
アミノペンタノエート、2−[4−カルボキシブチル)メチルアミノフェニル]
−3−フェニル−5,6−ジヒドロチオキセンのアミド)1.2gを得た。
【0143】チオキセン−カルボン酸の合成: THF 20mL中の標準的エステル化方法により上記アミドより調製した2− [4−カルボキシブチル)メチルアミノフェニル]−3−フェニル−5,6−ジ ヒドロチオキセンのエチルエステル500mgの攪拌溶液に、2.0Nの水酸化ナ トリウム10mLを添加した。反応混合物を24時間アルゴン下に攪拌した。反応
混合物を最少量の1.0N塩酸で中和し、有機性の部分を酢酸エチル50mLに抽 出した。有機層を硫酸ナトリウム1.0g上に乾燥し、蒸発させた。生成物2− [4−(カルボキシブチル)メチルアミノフェニル]−3−フェニル−5,6− ジヒドロチオキセンはそのまま次の工程に用いた。
【0144】チオキセン−フェナントレンの調製 磁気攪拌子とアルゴン導入管の装着された50mL容の丸底フラスコ中の乾燥T
HF 20mL中のチオキセンカルボン酸(120mg,0.3ミリモル)の攪拌溶液
に、カルボニルジイミダゾール(64mg、0.4)およびジメチルアミノピリジ ン20mgを添加した。反応混合物を2時間室温で攪拌した。アミノフェナントレ
ン(160mg,0.5ミリモル)を乾燥THF 2.0mL中の反応混合物に添加し た。反応混合物を16時間室温で攪拌した。反応混合物をチオキセンの調製に関
して記載した通り後処理した。生成物をプリペラティブTLC(酢酸エチル:ヘ
キサン 50:50)で精製し、白色ワックス状固体80mgを得た。 1H NMR(CDCl3: d, 0.7(t, 3H), 1.3(m, 12H), 2.2(t, 2H), 2.7(t, 2H), 2.8(
s, 3H), 3.3(m, 4H), 4.3(s, 2H), 4.3(s, 2H), 4.5(t, 2H), 6.5(d, 2H), 7.2(
m, 7H), 7.7(m, 6H), 8.2(d, d, 2H), および8.7(d, d, 2H) 質量スペクトル(Cl:m/e):M+ 684
【0145】チオキセン−BPEAの調製: THF 5.0mL中の上記調製した2−[4−(カルボキシブチル)メチルアミ
ノフェニル]−3−フェニル−5,6−ジヒドロチオキセン120mg(0.5ミリ
モル)を30分間アイスバス上に冷却した。冷却溶液にオキサリルクロリド5. 0mLを添加した。反応混合物を3時間4℃で攪拌した。オキサリルクロリドを減
圧下rotovap上で蒸発させ、2−[4−(カルボキシブチル)メチルアミノフェ ニル]−3−フェニル−5,6−ジヒドロチオキセンの酸クロリドを得た。乾燥 THF 25mL中の2−アミノ9,10−ビスフェニルエチニルアントラセン(1
.0ミリモル)を残存物に添加し、更にトリエチルアミン2滴を添加した。不均 質な反応混合物を24時間室温で攪拌した。反応混合物を上記チオキセン−フェ
ナントレンに関して記載した通り後処理した。生成物である2−[4−(カルボ
キシブチル)メチルアミノフェニル]−3−フェニル−5,6−ジヒドロチオキ センの2−アミノ9,10−ビス(フェニルエチニル)アントラセンアミド(表 1の化合物7)をプリペラティブTLC(CH2Cl2:ヘキサン 9:1)で精 製し、黄色のガラス状固体150mgを得た。 1H NMR(CDCl3: 250MH): δ 1.6(m, 6H), 2.5(t, 2H), 2.9(s, 3H), 3.3(d, d,
2H), 3.45(t, 2H), 4.5(d, d, 2H), 6.55(d, 2H), 7.0(d, 2H), 7.2(m, 5H), 7
.7(m, 15H) 質量スペクトル(Cl:m/e、相対強度):M+ 758 (100) 吸収スペクトル(トルエン):330nm(ε:13,000)、448nm,476nm(ε:32,000)
【0146】粒子の染色 Microgonのセットアップ :Microgonを「Minikros lab systems’mannual」の8 〜10頁に記載の通り組み立てた。0.1ミクロンのモジュールを使用して約5 〜10psiで操作した。Microgon、装置はエタノール(200プルーフ)で洗浄 した。
【0147】装置のセットアップ: 1.油状物バスを95℃±3℃に加熱した。中央の口からデジタルcafeamaメカ ニカルスターラーを装着した三口の1リットル容の丸底フラスコ(rbf)をオ
イルバスに浸積した。 2.粒子の添加:ラテックス粒子200mL±5.0mLをメスシリンダーを用いて rbfに添加し、エトキシエタノール(ee)2×30mLで洗浄し、内容物をr
bfに移した。フラスコに0.1N水酸化ナトリウム20±5mlを添加した。粒 子を20分間95℃で330rpmで攪拌した。
【0148】 3.C−28チオキセンの添加:C−28チオキセン3.6グラムをエトキシエ タノール85mLに溶解し、得られた溶液を約1.0ml/分の一定速度で85〜1 00分かけて粒子に滴加した。粒子を5分間攪拌し、0.1Nの水酸化ナトリウ ム6.0mlおよび脱イオン水30mlを10分間かけて添加した。粒子を5分間攪 拌した。
【0149】 4.1−Cl−BPEAの添加:1−Cl−BPEA 1グラムをee 155ml
に添加し、穏やかに95℃に加熱して1−Cl−BPEAを溶解した。1−Cl
−BPEAのエトキシエタノール溶液を60〜70分かけて粒子に添加した。粒
子を5分間攪拌し、0.1Nの水酸化ナトリウム6.0mlおよび脱イオン水12ml
を5分間かけて粒子に添加した。粒子を10分間攪拌した。
【0150】 5.ルブレンの添加:ルブレン(再結晶、融点328〜329℃,480mg)を
1,2−ジメトキシエタン200mLに溶解し、次に70〜90分かけて上記粒子 に攪拌しながら添加した。添加速度は分当たり3.0mlとした。次に0.1Nの水
酸化ナトリウム30mlおよび脱イオン水120mlを30分間かけて粒子に添加し
、媒体を10分間攪拌した。媒体を攪拌しながら1時間かけて40℃に冷却した
。粒子を43ミクロン(Tetko)フィルター(Tetko Inc.,Briarcliff Manor,NY
より入手)を用いてMicrogon装置上で濾過した。
【0151】 粒子は取りこまれた染料約15重量%を有することがわかり、粒子の濃度は3
7mg/mlであった。粒径は216nm±17nmであった。染料の濃度は、C−28
チオキセン約100nM;1−Cl−BPEA、約43nM;および、ルブレン
、約21.5nMであった。 同様の操作法により表1に記載する全ての化学ルミネセンス組成物を用いて粒
子の染色を行った。
【0152】オリゴヌクレオチド結合増感剤粒子: 以下の方法で上記粒子の表面にオリゴヌクレオチドを固定化した。アミノデキ
ストラン(500mg)をsulfo-SMCC(157mg,10mL H2O)と反応させるこ
とにより部分的にマレイミド化した。sulfo-SMCCをアミノデキストランの溶液(
0.05M Na2HPO4,pH7.5 40mL中)に添加し、得られた混合物を1
.5時間インキュベートした。次に反応混合物をMES/NaCl(2×2L、 10mM MES,10mM NaCl,pH6.0,4℃)に対して透析した。マレ イミド化されたデキストランを15分間15,000rpmで遠心分離し、上澄みを
収集した。次に上澄みのデキストラン溶液(54mL)をMES緩衝液(pH6. 0)中のイミダゾール(1.0M溶液7mL)で処理し、この攪拌溶液に染色され た光増感剤粒子(10mg/mLを10mL)を添加した。10分間攪拌した後、懸濁
液をEDAC(10mM pH6.0 MES中7ミリモル)で処理し、懸濁液を3 0分間攪拌した。この後、SurfactAmps(R) (Pierce Chemical Company)Tween−
20(10%,0.780mL)を最終濃度0.1%で反応混合物に添加した。次に
粒子を45分間15,000rpmで遠心分離し、上澄みを捨てた。ペレットを超音
波処理によりMES/NaCl(pH6.0,10mM,100mL)に再懸濁した 。45分間15,000rpmで遠心分離し、上澄みを捨てた後ペレットを再懸濁す
る操作を2回行った。マレイミド化したデキストラン光増感剤の粒子は10mg/
mL懸濁液として水中に保存した。
【0153】 チオール化オリゴヌクレオチド(5′−ビス(6−ヒドロキシエチルジスルフ
ィド)基を担持したオリゴヌクレオチド)(Oligos Etc.)を0.49mMの濃度で
水に溶解した。この溶液116μLに3.5M酢酸ナトリウム,pH5.3を8.3
μLおよびトリス(カルボキシエチル)ホスフィン(20mM)を8.9μL添加し た。室温で30分間インキュベートした後、冷エタノール548μL、を添加し 、混合物を1.5時間約20℃に維持した。沈殿したオリゴヌクレオチドをEppen
dorf遠心分離機で15,000rpmで2分間遠心分離することにより回収し、次に
5mMリン酸ナトリウム、2mM EDTA、pH6 37.5μLに溶解した。
【0154】 ビーズ22mgを含有する上記調整したマレイミド化ビーズの一部を約37,0 00rpmで30分間遠心分離し、ペレットを96μLの0.26M NaCl、0. 05%Tween−20、95mMリン酸ナトリウムおよび0.95mM EDTA、pH 7中に再懸濁した。チオール化されたオリゴヌクレオチドを添加し、混合物をア
ルゴン下64時間37℃に維持した。チオグリコール酸ナトリウム10μLを添 加し、37℃で2時間インキュベーションを継続した。水を添加して総量を1mL
とし、ビーズを遠心分離して回収し、次に5mLの0.1M NaCl、0.17M グリシン、10mg/ml BSA、1mM EDTA、0.1%Tween−20および0. 5mg/mlウシ胸腺DNA(Sigma Molecular Biology等級)pH9.2に再懸濁し
た。3時間後、ビーズを回収し、遠心分離により3回、緩衝液Aで2回、そして
、標準的なPCR緩衝液で1回洗浄した。緩衝液Aの組成は0.1Mトリス塩基 (J.T.Baker Chemical Co.)、0.3M NaCl(Mallinckrodt)、25mM ED
TA Na22O(Sigma Chemical Co.)、0.1%BSA(Sigma Chemical Co.
)、0.1%デキストラン(Pharmacia)、HBR−1(Scantibodies)、0.0 5%Kathonおよび0.01%硫酸ゲンタマイシンであり、調製に際しては溶解し 、濃塩酸でpHを8.20とし、蒸留水で総量を10Lとした。
【0155】 同様の操作法によりオリゴヌクレオチド結合化学ルミネッサー粒子を調製した
。 上記方法はUlman等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA (1994) 91: 5426-5427、54
27頁のカラム1に記載の方法の変法である。
【0156】実施例1 標的HIV RNA(Organon Teknika, Boxtel,Netherlandsより入手)を等 温NASBA増幅法により増幅した。Organon TeknikaのNASBA Amplification K
itを用いた。標的RNA(以下WTとする)を種々の初期入力値(反応当たりの
分子数)で既知分子数の比較用標品のRNAの存在下に増幅した。比較用標品の
RNA分子(以下Qaとする)を操作(Organon Teknikaによる)して21ヌク レオチドの内部配列以外は標的RNAと相同性を有するようにした。比較用標品
RNAのこの配列はその3′−末端から63ヌクレオチドであり、下記の3番目
のオリゴヌクレオチドプローブの配列に相補的であった。標的RNA内の相当す
る配列は下記の第2のオリゴヌクレオチドプローブの配列に相補的であった。3
′末端から29ヌクレオチドである標的および比較用標品の双方のRNAの配列
は第1のオリゴヌクレオチドプローブまたは共通プローブの配列に相補的であっ
た。
【0157】 上記した比較用標品RNAの設計は標的および比較用標品のRNAについて等
しい増幅効率で同じNASBAプライマーと酵素により比較用標品と標的RNA
の増幅を確実にするものである。標的および比較用標品のRNAの配列はJ. Vir
ological Method (1993) 43: 177-188において製造元により記載されている。 上記した同種化学ルミネセンス検出法を用いて測定用シグナルを発生させた。
化学ルミネセンスシグナルは、一対のプローブが標的RNA検体に結合した場合
に、一方が一重項酸素生成粒子、増感剤粒子に結合し、他方が特異的アクセプタ
ー染料で染色された粒子に結合する場合に生成する。これらのプローブは本明細
書においては粒子検出プローブと称する。粒子検出プローブには下記の配列の下
線部で示される第1のオリゴヌクレオチドプローブの配列に相補的な配列を有す
る第1のオリゴヌクレオチド検出プローブを含んでいた。増感剤が会合する粒子
は第1のオリゴヌクレオチド検出プローブの3′末端に連結した。第2のオリゴ
ヌクレオチド検出プローブは下記の配列の下線部で示される第2のオリゴヌクレ
オチドプローブの配列に相補的な配列を有するものとした。
【0158】 DPA染色粒子を第2のオリゴヌクレオチド検出プローブの3′末端に連結し
た。第3のオリゴヌクレオチド検出プローブは下記の配列の下線部で示される第
3のオリゴヌクレオチドプローブの配列に相補的な配列を有するものとした。N
−PHE染色粒子を第3のオリゴヌクレオチド検出プローブの3′末端に連結し
た。粒子検出プローブは本実施例で使用する対応する第1、第2または第3のオ
リゴヌクレオチドプローブに結合し、ここでは結合は非共有結合性であり、粒子
検出プローブの配列の対応する第1、第2または第3のオリゴヌクレオチドプロ
ーブにおける相補配列への3′または5′オリゴヌクレオチド端部におけるハイ
ブリダイゼーションに基づいている。特異的化学ルミネッサー粒子の何れかとの
共通の増感剤粒子の複合体により生成する化学ルミネセンスシグナルを特異的に
検出した。
【0159】 第1のオリゴヌクレオチドプローブ: 5′(dT)20TGTTAAAAGAGACCATCAATGAGGA3′(SEQ ID NO:1) 第2のオリゴヌクレオチドプローブ: 5′(TACT)5GCTGCAGAATGGGATAGA3′(SEQ ID NO:2) 第3のオリゴヌクレオチドプローブ: 5′GATGACAGTCGCATGCAG(CTAT)53′(SEQ ID NO:3)
【0160】 全てのプローブは3′アミノブロックされ製造元のOligos Etc.によりゲル精 製されたものであった。プローブの下線部は粒子検出プローブに相補的な20ヌ
クレオチドの配列を示す。 増感剤粒子に結合する粒子検出プローブの配列はdA24であった(配列番号4
)。 N−PHEで染色された化学ルミネッサー粒子に結合する粒子検出プローブの
配列は5′−(ATAG)6であった(配列番号5)。 DPAで染色された化学ルミネッサー粒子に結合する粒子検出プローブの配列
は5′−(ATGA)6であった(配列番号6)。
【0161】 被験および比較用標品のRNAのRNA増幅は全てのプローブ、検出粒子およ
び増幅試薬を含有する混合物中で実施した。使用した増幅試薬は製造元(Organo
n Teknika)により提供されたものである。凍結乾燥されたNASBA試薬Accus
phereTMは指示どおり再溶解調製した。試薬混合物には全てのプライマー、NT P、MgCl2および緩衝成分が含有されていた。標的および比較用標品のRN A、第1、第2および第3のオリゴヌクレオチドプローブおよび相当する粒子検
出プローブを再溶解した反応混合物に添加した。第1のオリゴヌクレオチドプロ
ーブの濃度は25nMであり、第2および第3のオリゴヌクレオチドプローブの
濃度は最終濃度で25nMであった。粒子検出プローブの濃度は反応当たり1μ
gの最終濃度であった。標的および比較用標品のRNA分子は、既知分子数で、 相当する増幅試験管に添加した(2μl)。標的および比較用標品のRNAを含 めて最終反応混合物の総容は15μlであった。混合物を20μlの白色軽鉱物油
(Aldrich Chemical Co.)に重層し、5分間65℃でインキュベートした。10
分間41℃でインキュベートした後、酵素混合物(5μl、Organon Teknikaより
入手)を添加した。
【0162】 酵素混合物を添加した後、60分間41℃でインキュベートすることにより増
幅反応を行った。シグナルは以下のプログラム、即ち、0.1秒間照射、2.0秒
間読み取り(380〜440nmフィルター)、次いで0.5秒間照射、30秒間 遅延、そして、10秒間読み取り(550〜660nmフィルター)を用いて読み
取った。搭載されたマニュアルリーダーを用いて全ての測定を実施した。このリ
ーダーは高速フィルター交換の機構を有すること以外は従来のリーダーと同様で
ある。結果を表2にまとめる。
【0163】
【表4】 全体として上記した結果は、標的RNA配列の濃度の比は化学ルミネセンスシ
グナルの補正された比を測定することにより測定できることを示している。
【0164】 実施例2 NASBA増幅および試料中のHIV標的の定量は実施例1と同様にして行っ
た。被験HIV標的(WT)の既知入力量を比較用標的Qaの既知入力量と混合
した。標的の混合物2μlをプライマー、dNTPおよびNTP、NASBA緩 衝液、3種のプローブおよび化学ルミネッサービーズおよび光増感剤ビーズを含
有する反応混合物13μlに添加した。オリゴヌクレオチド化学ルミネッサービ ーズをWT特異的プローブ用にDPAで、Qa特異的プローブ用にN−PHEで
染色した。化学ルミネッサービーズの各々1μgを試験当たり使用した。反応混 合物は増感剤ビーズ(共通プローブの結合に特異的)0.25μg(試験当たり)
を含有していた。以下のプローブ、即ち、オリゴヌクレオチド配列番号1(OB
−1共通プローブ)を12.5nMで;配列番号7(EF−4;WTに特異的) を25nMで;そして配列番号8(EF−7;Qaに特異的)を25nMで実施
例中に用いた。 オリゴヌクレオチドEF−4およびEF−7は以下の通りである。 5′GCTGCAGAATGGGATAGA(TACT)53′SEQ ID NO;7(EF-4) 5′GCTGCAGACAGTGTAGATA(CTAT)53′SEQ ID NO;8(EF-7) 全ての配列は製造元が3′末端でブロックし、ゲル精製した。オリゴヌクレオチ
ドプローブの20ヌクレオチド端部は化学ルミネッサー粒子に結合したオリゴヌ
クレオチド上に存在する24ヌクレオチド配列に相補的であった。
【0165】 鉱物油20μlを各試験管に添加し、試験管を5分間60℃でインキュベート し、その後、10分間41℃でインキュベートした。増幅酵素の混合物5μlを 各試験管に添加し、41℃で90分間増幅を行った。シグナルの読み取りは以下
のとおり、即ち、1秒間照射、0.5秒間読み取り、次いで30秒間遅延、そし て、10秒間読み取りとした。
【0166】 DPAおよびN−PHE化学ルミネセンスについて得られたシグナルを以下の
通り補正した。即ち、バックグラウンドシグナルを差し引き、得られたシグナル
を、個々の標的で得られたシグナルから計算した補正ファクターを用いて、補正
した。この補正が必要な理由は、1つの化学ルミネセンスによるシグナルが他に
よるものと重複しているためである。結果を以下の表3に示す。
【0167】
【表5】
【0168】 上記のデータは上記した通り化学ルミネセンスシグナルの比を用いて被験標的
(WT)を定量できることを示している。
【0169】 以上の記載は本発明に関与する機序としての特定の理論を含んでいる。これら
の理論は、本発明が記載した結果を達成したことを示すものであるため、本発明
を限定するものと解釈してはならない。
【0170】 上記した本発明は明確化と理解を目的として説明と例示により詳細に説明した
が、特定の変更または修正が本発明および請求項の範囲内で可能であることは明
らかである。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成11年9月16日(1999.9.16)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0151
【補正方法】変更
【補正内容】
【0151】 粒子は取りこまれた染料約15重量%を有することがわかり、粒子の濃度は3
7mg/mlであった。粒径は216nm±17nmであった。染料の濃度は、C−28
チオキセン約100mM;1−Cl−BPEA、約43mM;および、ルブレン、約
21.5mMであった。 同様の操作法により表1に記載する全ての化学ルミネセンス組成物を用いて粒
子の染色を行った。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年3月1日(2000.3.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】
【化2】 よりなる群から選択される請求項17記載の方法。
【化3】
【化4】 よりなる群から選択される請求項22記載のキット。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】 欧州特許出願0 515 194号(Ullman等)は誘導されたルミネセンスを利用した アッセイを開示している。そこに引用された参考文献は本明細書に参考により組
み込まれるが、その例としては、光吸収性物質を用いた同種化学ルミネセンスイ
ムノアッセイを開示した米国特許5,017,473号(Wagner)、標識として増感剤を 利用した特異的結合アッセイを開示した欧州特許出願0,345,776号(McCapra)、
標識されたリポソーム粒子組成物およびそれを用いたイムノアッセイを開示した
米国特許4,193,983号(Ullman等)、アッセイのためのルミネッサーを有する粒 子を開示した米国特許4,891,324号(Pease等)が挙げられるが、これらに限定さ
れない。 米国特許5,674,698号は上方変換(up-converting)標識でプローブ分子を標識
することにより生物学的巨大分子のような検体の高感度の検出を行うための方法
、組成物および装置を開示している。これらの方法、組成物および装置は複数の
検体の高感度の検出に適している。 WO 97/41442号は過酸化水素または過酸化水素を発生することのできる化合物
の検出のための組成物、方法およびキットを記載している。組成物は一重項酸素
により修飾されることのできる標識を取りこんで保有するマトリックスを含有し
ている。一重項酸素の形成を触媒できる触媒を、内部への一重項酸素の拡散を可
能にするマトリックスに結合させる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】 適当な富電子の化学ルミネセンスオレフィンは欧州特許出願0 653 066号、1 8頁57行〜26頁29行に記載されている。このようなオレフィンは一般的に
オレフィンとコンジュゲートした電子供与基を有する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正内容】
【0069】 2重層中のリン脂質にはコレステロールを添加しても良く、そして、通常は荷
電した極性の先端基およびつ生乗は2つの直鎖炭化水素鎖よりなる疎水性部分を
有する他の両親媒性化合物で置き換えても良い。このような置換基の例はジアル
キルホスフェート、ジアルコキシプロピルホスフェートであってアルキル基が炭
素原子12〜20個の直鎖を有するもの、N−(2,3−ジ−(9−(Z)−オク タデセニルオキシ))−プロプ−1−イル−N,N,N−トリメチルアンモニウム
クロリド(DOTMA)、スフィンゴミエリン、カルジオリピン等を包含する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ラージェシュ・ディー・パテイル アメリカ合衆国カリフォルニア州94539. フレモント.オールドグローリーコート 303 Fターム(参考) 2G043 AA01 BA16 CA03 DA02 EA01 GA07 GB21 KA05 NA13

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 媒体中の2種以上の成分の存在または相対量を測定するため
    の方法であって、 a)(1)上記成分を含有することが疑われる媒体、および(2)上記成分の各々
    に対する標識試薬との組み合わせを提供し、ここで上記標識試薬は化学ルミネセ
    ンス組成物を含有し、上記化学ルミネセンス組成物の各々より発光されたルミネ
    センスは電磁放射線により活性化されて示差的に検出され、そして、上記化学ル
    ミネセンス組成物の少なくとも1つは蛍光エネルギーアクセプターを含有するも
    のとし、 b)上記化学ルミネセンス組成物を活性化し、そして c)上記化学ルミネセンス組成物の各々により発生したルミネセンスの量を検
    出するが、ただしその量は上記媒体中の上記成分の各々の量と関連しているもの
    とすること、 を包含する上記方法。
  2. 【請求項2】 媒体中の2種以上の成分の存在または相対量を測定するため
    の方法であって、 a)(1)上記成分を含有することが疑われる媒体、および(2)上記成分の各々
    に対する標識試薬との組み合わせを提供し、ここで上記標識試薬は化学ルミネセ
    ンス組成物と会合した第1の特異的結合対(sbp)構成員を含有し、上記化学
    ルミネセンス組成物の各々より発光したルミネセンスは電磁放射線により活性化
    されて示差的に検出され、そして上記第1のsbp構成員は上記成分に、または
    第2のsbp構成員に結合して上記成分の量に関連した複合体を形成する事が可
    能であり、そして上記化学ルミネセンス組成物の少なくとも1つは蛍光エネルギ
    ーアクセプターを含有するものとし、 b)上記化学ルミネセンス組成物を活性化し、そして c)上記化学ルミネセンス組成物の各々により発生したルミネセンスの量を検
    出するが、ただしその量は上記媒体中の上記成分の各々の量と関連しているもの
    とすること、 を包含する上記方法。
  3. 【請求項3】 ホモジニアスな方法であり、上記活性化が光による上記媒体
    の照射を包含する請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 上記活性化が一重項酸素を有する上記化学ルミネセンス組成
    物の反応を包含する請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 上記一重項酸素が光増感剤の活性化により発生する請求項4
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 上記光増感剤が染料である請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 上記化学ルミネセンス組成物が発光の異なる波長の結果とし
    て示差的に検出される請求項2記載の方法。
  8. 【請求項8】 上記化学ルミネセンス組成物が発光の異なる波長および崩壊
    の異なる速度の結果として示差的に検出される請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 上記化学ルミネセンス組成物の各々が蛍光エネルギーアクセ
    プターを含有する請求項2記載の方法。
  10. 【請求項10】 上記化学ルミネセンス組成物の少なくとも1つが粒子と会
    合している請求項2記載の方法。
  11. 【請求項11】 媒体中の2種以上の成分の存在または相対量を測定するた
    めのホモジニアスな方法であって、 a)(1)上記成分を含有することが疑われる媒体、および(2)上記成分の各々
    に対する標識試薬との組み合わせを提供し、ここで上記標識試薬は化学ルミネセ
    ンス組成物と会合した第1の特異的結合対(sbp)構成員を含有し、上記化学ル
    ミネセンス組成物の各々は一重項酸素により活性化可能なオレフィン系化合物お
    よび蛍光エネルギーアクセプターを含有し、上記化学ルミネセンス組成物の各々
    はルミネセンスの発光波長および崩壊速度の異なる組み合わせを有し、そして上
    記第1のsbp構成員は上記成分に、または第2のsbp構成員に結合して上記
    成分の量に関連した複合体を形成する事が可能であるものとし、 b)一重項酸素で上記化学ルミネセンス組成物を活性化し、そして c)上記ルミネセンス発光の崩壊速度および波長に相当する活性化後の時間お
    よび波長において、上記化学ルミネセンス組成物の各々により発生したルミネセ
    ンス発光の量を検出するが、ただしその量は上記媒体中の上記成分の各々の量と
    関連しているものとすること、 を包含する上記方法。
  12. 【請求項12】 上記媒体が増感剤を含有し、上記活性化が光による上記媒
    体の照射を包含する請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 上記増感剤が光増感剤である請求項11記載の方法。
  14. 【請求項14】 上記光増感剤が染料である請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 上記オレフィン系化合物がチオキセン、ジヒドロオキサジ
    ンおよびジオキセンよりなる群から選択される請求項11記載の方法。
  16. 【請求項16】 上記粒子がラテックス粒子、リポソームおよび油滴よりな
    る群から選択される請求項11記載の方法。
  17. 【請求項17】 上記成分がリガンド、レセプターおよびポリヌクレオチド
    よりなる群から選択される請求項11記載の方法。
  18. 【請求項18】 複数の成分の存在または相対量を測定するためのホモジニ
    アスな方法であって、 a)(1)上記複数の成分を含有することが疑われる媒体、および(2)上記成分
    の各々に対する標識試薬、ここで上記標識試薬は化学ルミネセンス組成物と会合
    した第1の特異的結合対(sbp)構成員を含有し、上記化学ルミネセンス組成
    物の各々は一重項酸素により活性化可能なオレフィン系化合物および蛍光エネル
    ギーアクセプターを含有し、上記化学ルミネセンス組成物の各々はルミネセンス
    の発光波長および崩壊速度の異なる組み合わせを有し、そして上記第1のsbp
    構成員は上記成分に、または第2のsbp構成員に結合して上記成分の量に関連
    した複合体を形成する事が可能であるもの、および(3)光増感剤の組み合わせを
    提供し、 b)光を媒体に照射し、そして c)上記ルミネセンス発光の崩壊速度および波長に相当する照射後の時間およ
    び波長において、上記化学ルミネセンス組成物の各々により発生したルミネセン
    ス発光の量を検出するが、ただしその量は上記媒体中の上記成分の各々の量と関
    連しているものとすること、 を包含する上記方法。
  19. 【請求項19】 上記光増感剤が染料である請求項18記載の方法。
  20. 【請求項20】 上記オレフィン系化合物がチオキセン、ジヒドロオキサジ
    ンおよびジオキセンよりなる群から選択される請求項18記載の方法。
  21. 【請求項21】 上記粒子がラテックス粒子、リポソームおよび油滴よりな
    る群から選択される請求項18記載の方法。
  22. 【請求項22】 上記成分がリガンド、レセプターおよびポリヌクレオチド
    よりなる群から選択される請求項18記載の方法。
  23. 【請求項23】 上記化学ルミネセンス組成物が化合物の異なる2つの組か
    ら選択され、その組の一方はジヒドロオキサジン、チオキセンおよびジオキセン
    を含有し、他方の組はアントラセン、クマリンおよびナフタセンを含有する請求
    項18記載の方法。
  24. 【請求項24】 上記化学ルミネセンス組成物が表1に記載する化合物より
    なる群から選択される請求項18記載の方法。
  25. 【請求項25】 パッケージされた組合せ物中、 a)複数の標識試薬であって、各々が(1)粒子と会合した化学ルミネセンス組
    成物、および、(2)特異的結合対(sbp)の構成員を有し、上記化学ルミネセ
    ンス組成物の各々は一重項酸素により活性化可能なオレフィン系化合物および蛍
    光エネルギーアクセプターを含有し、上記化学ルミネセンス組成物の各々は異な
    る波長のルミネセンス発光を有するもの、および、 b)増感剤、 を包含するキット。
  26. 【請求項26】 上記増感剤が光増感剤である請求項25記載のキット。
  27. 【請求項27】 上記光増感剤が染料である請求項26記載のキット。
  28. 【請求項28】 上記オレフィン系化合物がチオキセン、ジヒドロオキサジ
    ンおよびジオキセンよりなる群から選択される請求項25記載のキット。
  29. 【請求項29】 上記粒子がラテックス粒子、リポソームおよび油滴よりな
    る群から選択される請求項25記載のキット。
  30. 【請求項30】 上記化学ルミネセンス組成物が化合物の異なる2つの組か
    ら選択され、その組の一方はジヒドロオキサジン、チオキセンおよびジオキセン
    を含有し、他方の組はアントラセン、クマリンおよびナフタセンを含有する請求
    項25記載のキット。
  31. 【請求項31】 上記化学ルミネセンス組成物が表1に記載する化合物より
    なる群から選択される請求項25記載のキット。
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