JP2002504491A - インスリンのペプチドアナログを使用した糖尿病の処置のための方法 - Google Patents

インスリンのペプチドアナログを使用した糖尿病の処置のための方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、天然(B)鎖の配列の残基(9〜23)を含むペプチドに由来するインスリン(B)鎖のペプチドアナログに関する。このアナログは、位置(12、13、15)および/または(16)において天然の配列から変更され、そして位置(19)および/または他の位置においてさらに変更され得る。これらのペプチドアナログを含む薬学的組成物が提供される。このペプチドアナログは、糖尿病の発症を処置および阻害するために有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、一般に、インスリンのペプチドアナログ、そしてより具体的には、
ヒトインスリンB鎖の残基9〜23に由来するペプチドアナログを使用して、糖
尿病を処置するための方法に関する。
【0002】 (発明の背景) インスリン依存性糖尿病(IDDM)は、米国において異なる年齢群の100
万近くの人々に発症する、器官特異的自己免疫疾患である。この疾患は、膵臓の
島におけるインスリン産生β細胞の広範な破壊、および明白な糖尿病を導くグル
コース代謝の調節不全により特徴付けられる。IDDMを規定する特徴は、島の
リンパ球性浸潤である。浸潤細胞のなかでも、T細胞は、自己免疫破壊の主要な
メディエーターの1つのようである。
【0003】 I型糖尿病は、抗原(インスリン、GAD65、GAD67およびICA51
2を含む)と関連した種々の島に対する抗体のレベルの増加によりさらに特徴付
けられる。これらの抗体を、明白な疾患のはるか前に検出し得、そしてこのよう
な抗体に対する免疫応答は、感受性の遺伝子(HLA)ハプロタイプを有する患
者において糖尿病の進行を妨げるための予報物として使用され得る。
【0004】 現在、患者は、正常血糖を維持するためにインスリン注射に依存する。インス
リンは、2つのジスルフィド結合鎖(A鎖は、21アミノ酸残基からなり、そし
てB鎖は、30残基からなる)からなるポリペプチドホルモンである。インスリ
ンの投与は、糖尿病に罹患している患者に重要な利益を提供するが、インスリン
の短い血清半減期は、適切な投薬の維持することについての困難性を生じる。イ
ンスリンの使用はまた、種々の低血糖の副作用および中和抗体の生成を生じる。
【0005】 糖尿病の既存の処置に関連する問題を考慮すると、より効果的でそしてこのよ
うな不利益と関連しない、改善された処置についての切実な必要性が存在する。
本発明は、効果的に糖尿病を処置するために、他の関連する利点をさらに提供し
つつ、インスリンに対するT細胞応答と拮抗するペプチドアナログの使用を開発
する。
【0006】 (発明の要旨) 本発明は、糖尿病を処置および予防するための化合物および方法を提供する。
特定の局面では、本発明は、ヒトインスリンB鎖(配列番号2)の残基9〜23
を含むペプチドアナログを提供し、ここでこのペプチドアナログは、1つ〜4つ
のアミノ酸の位置での置換に起因して、天然のヒトインスリンB鎖の残基9〜2
3と配列が異なる。このような置換は、他の残基でのさらなる置換を伴うかまた
は伴わないで、残基12、13、15および16からなる群から選択される1つ
以上の残基で作製され得る。特定の好ましい実施態様では、このような置換は、
インスリンB鎖の残基9〜23内の2または3アミノ酸残基で生じ得る。置換は
また、残基19で生じ得る。置換は、好ましくは非保存的であり、そしてアナロ
グ(ここで残基12、13、15、16および/または19は、(例えば、アラ
ニンに)変更される)が好ましい。インスリンB鎖の残基24をさらに含むアナ
ログもまた好ましい。特定の他の実施態様において、このペプチドアナログは、
ヒトインスリンB鎖の、18残基以下、16残基以下または15残基以下を含む
【0007】 さらなる実施態様では、ペプチドアナログは、本質的に、ヒトインスリンB鎖
(配列番号2)の残基9〜23または9〜24からなり、ここでこのペプチドア
ナログは、1つ〜4つのアミノ酸の位置での置換に起因して、天然のヒトインス
リンB鎖の残基9〜23と配列が異なり、ここで少なくとも1つの置換が、残基
12、13、15および16からなる群から選択される残基で生じる。
【0008】 さらなる局面では、生理的に受容可能なキャリアまたは希釈剤との組合せで、
上記のようなペプチドアナログを含む、薬学的組成物が提供される。
【0009】 本発明は、治療的有効量の上記の薬学的組成物を患者に投与する工程を包含す
る、糖尿病の発症を処置および/または阻害するための方法をさらに提供する。
【0010】 本発明のこれらおよび他の局面は、以下の詳細な説明および添付された図面を
参照することで明らかになる。さらに、より詳細な特定の手順または組成物を記
載する種々の参考文献を以下に示す。これらの参考文献は、各々が個々に援用に
ついて記述するのと同様に、その全体が参考として本明細書中に援用される。
【0011】 (発明の詳細な説明) 本発明を記載する前に、それを理解することおよび本明細書において用いられ
る特定の用語の定義を提供することは、有益であり得る。
【0012】 「インスリンB鎖」とは、インスリンを構成する2つのジスルフィド連結ポリ
ペプチドの1つとして示される30アミノ酸のポリペプチドをいう。ヒトインス
リンB鎖の配列は、配列番号1に提供され、そしてヒトB鎖の残基9〜23の配
列は、図1および配列番号2に提供される。
【0013】 インスリンB鎖の「ペプチドアナログ」は、ヒトインスリンB鎖(配列番号2
)の残基9〜23残基に由来する少なくとも15アミノ酸残基を含み、アナログ
と天然のB鎖との間ではアミノ酸配列において少なくとも1つの差異を有する。
ペプチドアナログ中において、アミノ酸配列の少なくとも1つの差異が残基12
、13、15および/または16で生じる。さらに、残基19は、置換され得、
そして他の変化は、可能性がある。好ましくは、ペプチドアナログは、天然のイ
ンスリンB鎖(9〜23)配列と比較して、残基9〜23に1と4との間の置換
を含むが、より多くの置換(例えば、5または6)が可能性としてあり得る。イ
ンスリンB鎖由来のさらなる残基は、天然のB鎖の全30残基まで、ペプチドア
ナログの好ましくは計25残基まで、より好ましくは計16または18残基まで
含まれ得る。好ましい実施態様において、インスリンB鎖の残基24はまた、ペ
プチドアナログに含まれる。インスリンB鎖に由来しない配列は、ペプチドアナ
ログのアミノ酸末端および/またはカルボキシ末端に存在し得るが、ただし存在
する必要はない。このような配列は、例えば、ペプチドアナログの合成、精製ま
たは可溶化を容易にするために用いられ得る。
【0014】 他に示されない限り、指定されたアミノ酸はL型をいう。天然のペプチド配列
におけるLアミノ酸残基は、通常、タンパク質において見出される20種のLア
ミノ酸の任意の1つ、まれなアミノ酸であるDアミノ酸(例えば、4−ヒドロキ
シプロリンまたはヒドロキシリジン)に対応する任意の1つ、または非タンパク
質アミノ酸(例えば、βアラニンまたはホモセリン)へと変えられ得る。また、
本発明の範囲内に含まれるのは、メチル化(例えば、αメチルバリン);エチル
アミン、エタノールアミンもしくはエチレンジアミンのようなアルキルアミンに
よるC末端アミノ酸のアミド化;および/またはアミノ酸側鎖機能のアシル化も
しくはメチル化(例えば、リジンのイプシロンアミノ基のアシル化)のような化
学的手段により変えられたアミノ酸を含むアナログである。
【0015】 「残基12」、「残基13」、「残基15」、「残基16」および「残基19
」(また、それぞれ、12位、13位、15位、16位、および19位とも呼ば
れる)とは、図1に提示されるインスリンB鎖のアミノ酸12、13、15、1
6および19をいう。より詳細には、これらの残基についての番号付けシステム
は、ペプチドアナログの長さまたはそのアナログ内のアミノ酸位置にかかわらず
、天然のヒトタンパク質におけるアミノ酸位置に関する。残基12、13、15
または16でアラニン置換を有するペプチドアナログは、それぞれ、A12、A
13、A15またはA16アナログと呼ばれる。
【0016】 (インスリンB鎖のペプチドアナログ) 上記のように、本発明は、ヒトインスリンB鎖の少なくとも残基9〜23を含
み、そして、天然に存在する12位のL−バリン、13位のL−グルタミン酸、
15位のL−ロイシンおよび/または16位のL−チロシンの別のアミノ酸への
変化を含むペプチドアナログを提供する。1つの実施態様では、ペプチドアナロ
グは、インスリンB鎖の12、13、15、16および/または19位での1〜
3のL−アミノ酸のさらなる変化を含む。好ましくは、このペプチドアナログは
、置換される残基の1つが19位である、2または3の変化を含む。
【0017】 インスリンB鎖由来のペプチドアナログの部分は、代表的には15〜30残基
長、好ましくは、15〜18残基長、そしてより好ましくは、15〜16残基長
である。特に好ましいペプチドアナログは、インスリンB鎖由来の15のアミノ
酸を含む。
【0018】 上記のように、上記の位置で任意のアミノ酸変化を含むペプチドアナログは、
本発明の範囲内である。好ましいペプチドアナログは、非保存的置換(すなわち
、電荷、極性、疎水性および/またはかさ(bulkiness)における差異
を有するアミノ酸への変化)を含む。特に好ましいアナログは、1つ以上の残基
のアラニンへの変化を含む。
【0019】 ペプチドアナログは、自動化合成を含む標準的な化学技術により合成され得る
。一般に、ペプチドアナログは、固相ペプチド合成方法論により調製され得る。
この方法は、C末端アミドを有するペプチドを産生するためのジシクロヘキシル
カルボジイミドでの活性化による、樹脂支持体(好ましくは、4−メチル−ベン
ズヒドリルアミン樹脂)へのそれぞれの保護されたアミノ酸残基の結合を含む。
あるいは、クロロメチル樹脂(Merrifield 樹脂)は、C末端で遊離
カルボン酸を有するペプチドを産生するために用いられ得る。側鎖官能基は、以
下のように保護され得る:セリンおよびトレオニンについてはベンジル;グルタ
ミン酸およびアスパラギン酸についてはシクロヘキシル;ヒスチジンおよびアル
ギニンについてはトシル;リジンについては2−クロロベンジルオキシカルボニ
ル;そしてチロシンについては2−ブロモベンジルオキシカルボニル。結合後、
付加されたアミノ酸のαアミノ官能基のt−ブチルオキシカルボニル保護基は、
トリフルオロ酢酸での処理、その後のジ−イソプロピルエチルアミンでの中和化
により除去され得る。次いで、次の保護残基は、遊離アミノ基上に結合され、ペ
プチド鎖を伸長する。最後の残基が結合した後、保護されたペプチド−樹脂は、
樹脂からペプチドを切断するため、そして側鎖官能基を脱保護するためにフッ化
水素で処理される。粗生成物は、周知の手順を用いて、ゲル濾過、HPLC、分
配クロマトグラフィーまたはイオン交換クロマトグラフィーによりさらに精製さ
れ得る。
【0020】 本発明におけるペプチドアナログは、(a)天然のインスリンB鎖(9〜23
)ペプチド(配列番号2)に特異的なNODマウスT細胞クローンを刺激しない
べきであるか、または天然のペプチドにより刺激されるレベルよりも低いレベル
でこのようなクローンを刺激するべきであり;(b)患者由来のインスリンB鎖
(9〜23)特異的ヒトT細胞を刺激しないべきであり;(c)NODマウスに
おいて免疫原性であるべきであり;(d)NODマウスにおいて糖尿病の発生率
を減少させるべきであり、そして(e)天然のインスリンB鎖(9〜23)ペプ
チド(配列番号2)に対して特異的なT細胞クローンの応答を阻害し得る。従っ
て、候補のペプチドアナログは、T細胞増殖、NODマウスにおける免疫原性、
およびNODマウスにおけるこの疾患の発生率に対する効果を測定するアッセイ
により糖尿病を処置する能力についてスクリーニングされ得る。候補のペプチド
アナログを評価する際の使用のための特定の代表的なアッセイは、以下でより詳
細に議論される。上記の基準を満足するアナログは、有用な治療剤である。
【0021】 候補のペプチドアナログは、天然のインスリンB鎖(9〜23)ペプチド(配
列番号2)(クローン細胞株由来または患者から単離される)に対して特異的な
T細胞を刺激する能力について最初に試験され得る。このような試験は、天然の
B鎖(9〜23)反応性T細胞株または患者から単離されたT細胞が標的細胞と
して用いられる直接の増殖アッセイを用いて実行され得る。T細胞株は、一般に
、B鎖(9〜23)を注射しラットから得たリンパ節から、周知の技術を用いて
樹立され得る。リンパ節細胞は、単離され得、そしてB鎖(9〜23)およびI
L−2とともに5〜8日間培養され得る。生存可能な細胞は、回収され、そして
刺激の2回目は、B鎖(9〜23)および増殖因子の供給源として照射された脾
臓細胞を用いて実行され得る。この様式での5〜6継代後、それぞれの細胞株の
増殖能力が決定される。増殖アッセイを実行するため、B鎖(9〜23)反応性
T細胞株は、種々の濃度のペプチドアナログおよび照射された自己の脾臓細胞と
ともに3日間培養され得る。3日後、0.5〜1.0μCiの[3H]−チミジ ンが、12〜16時間添加される。ついで、培養物は回収され、そして取り込ま
れたカウント数が決定される。平均CPMおよび平均の標準誤差は、3連培養物
から算出される。B鎖(9〜23)の匹敵する濃度で平均応答の3標準偏差より
少ない結果を生じるペプチドアナログは、非刺激であると考えられる。20〜5
0μM以下の濃度で増殖を刺激しないペプチドアナログは、さらなるスクリーニ
ングについて適切である。
【0022】 B鎖(9〜23)特異的T細胞を刺激しない、そして好ましくはインビトロに
おいてこのようなT細胞の応答を阻害する候補ペプチドは、NODマウスにおけ
るその免疫原性についてさらに試験される。簡略にいえば、NODマウスの群は
、10〜15日の期間内に3回、酢酸マンニトール緩衝液中で、皮下に候補ペプ
チド100〜400μgを免疫され得る。最終の免疫後、リンパ節細胞および/
または脾臓細胞は、種々の濃度の免疫化ペプチドが3〜4日間、この細胞ととも
に培養される増殖アッセイにおいて用いられ得る。培養の最後の18時間は、ト
リチウム化したチミジンを用いて実行され得る。次いで、細胞は、回収されそし
てシンチレーションカウンターで計測され得、そして増殖性応答は、CPM±S
EMとして表現され得る。25μMのペプチドでバックグラウンド(抗原なし)
よりも少なくとも2倍高い増殖を誘導する候補ペプチドは、免疫原性であるとみ
なされる。あるいは、候補ペプチドアナログは、それが、フロイント完全アジュ
バント中でのNODマウスの免疫化後に増殖性応答を惹起する場合、免疫原性で
あるとみなされる。リンパ節細胞または脾臓細胞の排出は、免疫化アナログの存
在下で培養される場合、25μMのペプチドでバックグラウンド(抗原なし)よ
りも少なくとも2倍高い増殖を誘導するべきである。
【0023】 B鎖(9〜23)により増殖を阻害し得る候補ペプチドは、さらに、NODマ
ウスにおける糖尿病の発生率を低下させる能力について試験される。簡略にいえ
ば、ペプチドは、NODマウスに可溶性形態で、または例えば、不完全フロイン
トアジュバント(IFA)で乳化されて投与され得る。代表的には、約400μ
gのペプチドの毎週の投与が十分である。次いで、処置されるマウスにおける、
ならびに処置されないマウスまたはコントロールマウスにおける糖尿病の発生率
は、血中グルコースレベル(血糖値)の毎週のモニタリングにより評価される。
2回の連続的な機会での200mg/dl以上の血中グルコースレベルは、一般
に糖尿病の発現を示すとみなされる。ペプチドアナログは、約25週までのモニ
タリング期間内に糖尿病を罹患したNODマウスのパーセントにおいて統計的に
有意な低下を生じるべきである。
【0024】 上記のように、ペプチドアナログはまた、インビトロにおいてB鎖(9〜23
)特異的ヒトT細胞の応答を阻害し得る。このような阻害は、候補のペプチドア
ナログが天然のB鎖(9〜23)(配列番号2)により誘導されるT細胞増殖を
阻害する能力について試験される競合アッセイにより測定され得る。このような
アッセイでは、抗原提示細胞は、最初照射され、次いで競合的ペプチドアナログ
および天然B鎖(9〜23)ペプチドとともにインキュベートされる。次いで、
T細胞が培養物に添加される。種々の濃度の候補のペプチドアナログが計4日間
インキュベートされ得る培養物中に含まれる。インキュベーション期間の後、そ
れぞれの培養物は、例えば、さらに12〜18時間、1μCiの[3H]−チミ ジンでパルスされる。次いで、培養物はファイバーガラスのフィルター上に回収
され、そして上記のように計測され得る。平均CPMおよび平均の標準誤差は、
3連培養物において決定されたデータから算出され得る。20〜50μMの濃度
で、増殖を少なくとも25%低下させるペプチドアナログが好ましい。
【0025】 (糖尿病の処置および予防) 上記のように、本発明は、本明細書において記載されるように、インスリンB
鎖のペプチドアナログの治療的に有効な量を患者に投与することによりI型糖尿
病を処置および予防するための方法を提供する。このような処置に適切な糖尿病
患者は、臨床的に明確な糖尿病の診断を樹立するための当該分野で受け入れられ
ている基準により同定され得る。このような基準としては、静脈内耐糖能試験(
IVGTT)後の低い(コントロールの10分の1または第1百分位数より低い
)第1相インスリン分泌またはインスリン、GAD65および/もしくはICA
512のような島抗原に対する高力価抗体の持続が挙げられ得るがこれに限定さ
れない。
【0026】 予防的な処置から利点を得られ得る臨床的に明確な糖尿病を有さない患者は、
一般的に、当該分野で受け入れられている任意の予測的基準により同定され得る
。はっきりとは糖尿病でない患者は、以下の基準に基づいて、間もなく(1〜5
年)に糖尿病を発症すると予測され得る:i)家族歴第1親等は、彼らが予防的
HLA対立遺伝子を有さない限り、高危険性群に自動的に存在する;ii)遺伝
子的構成すなわち、糖尿病の高い危険性と関連するHLA対立遺伝子(例えば、
DR3/4;DQ8)の存在または非存在;iii)任意の抗原またはすべての
抗原(インスリン、GAD65および/またはICA512)に対する患者血液
中の高い力価の自己抗体の存在または非存在;ならびにiv)静脈内耐糖能試験
(IVGTT):低い第1相インスリン分泌は、通常、正常コントロールの10
分の1または第1百分位数未満と規定され、代表的には、I型糖尿病の発症より
1〜5年先に起きる。一般に、上記の基準のうちのいくつかが考慮され得る。例
えば、糖尿病を有する個体の第1親等が5年内に糖尿病を発症する見込みは、以
下であると見積もられる:上記に列挙した3つの自己抗体のすべてを有する親等
について100%:2つの抗体を有する親等について44%;1つの抗体を有す
る親等について15%;そして抗体のない親等について0.5%。糖尿病の発症
後の、I型糖尿病を有する患者の50人の第1親等のうち、49/50が上記に
列挙された自己抗体のうちの1つ以上を発現した。
【0027】 糖尿病の有効な処置は、いくつかの異なる手段で決定され得る。以下の任意の
基準または当該分野において受け入れられる他の基準を満たすことが有効な処置
を証明する。基準としては、明白な高血糖症発症の遅延、高血糖事象の低い頻度
および/または患者の血中のC−ペプチドの正常レベルの延長が挙げられ得るが
これらに限定されない。
【0028】 本発明のペプチドアナログは、単独でかまたは薬学的組成物としてのいずれか
で投与され得る。簡略にいえば、本発明の薬学的組成物は、本明細書において記
載される1つ以上のペプチドアナログを1つ以上の薬学的にまたは生理学的に受
容可能なキャリア、希釈剤または賦形剤と組み合わせて含み得る。このような組
成物は、中性の緩衝化生理食塩水、リン酸緩衝化生理食塩水などの緩衝液、グル
コース、マンノース、スクロースまたはデキストランのような炭水化物、マンニ
トール、タンパク質、ポリペプチドまたはグリシンのようなアミノ酸、抗酸化剤
、EDTAまたはグルタチオンのようなキレート剤、アジュバント(例えば、水
酸化アルミニウム)ならびに保存剤を含み得る。さらに、本発明の薬学的組成物
はまた、1つ以上のさらなる活性成分(例えば、持続性送達系または他の免疫増
強剤)を含み得る。
【0029】 本発明の組成物は、例えば、経口投与、経鼻投与、静脈投与、頭蓋内投与、腹
腔内投与、皮下投与または筋肉内投与を含む、示された投与の様式のために処方
され得る。本発明の他の実施態様において、本明細書において記載される組成物
は、持続放出移植片の一部として投与され得る。さらに他の実施態様において、
本発明の組成物は、凍結乾燥剤としておよび/または再水和後に安定性をもたら
す適切な賦形剤を利用して、凍結乾燥剤として処方され得る。
【0030】 本発明の薬学的組成物は、処置される(または予防される)べき疾患に対して
適切な様式で投与され得る。投与の量および頻度は、患者の状態ならびに患者の
疾患の型および重篤度のような因子によって決定される。本発明の特に好ましい
実施態様において、このペプチドアナログは、0.1〜100mg/kgの範囲
にある投薬量で投与され得るが、適切な投薬量が、臨床試験により決定され得る
。患者は、上記のように明白な糖尿病への進行の遅延により治療的有効性につい
てモニターされ得、そして正常血糖を維持するためのインスリンの使用を持続し
得る。
【0031】 以下の実施例は、例証の目的で提供されそして制限する目的ではない。
【0032】 (実施例1) (ペプチドの調製) この実施例は、代表的なペプチドアナログの合成を例証する。
【0033】 ペプチドを、ペプチドシンセサイザー(Beckman モデル990)で固
相方法論により合成した。アミド化されたカルボキシル末端を有するペプチドを
、p−メチルベンズヒドリルアミン樹脂(MBHA樹脂)を用いて調製した;遊
離のカルボキシル末端を有するペプチドについては、適切に保護されたアミノ酸
と結合したメリフィールド(Merrifield)樹脂を用いた。両方の樹脂
を、Bachem Fine Chemicals(Torrance,CA)
から入手した。合成において使用される誘導体化されたアミノ酸(Bachem
Fine Chemicals)は、他に特定されない限りL−立体配置であ
り、そしてt−ブチルオキシカルボニル基で独占的に保護されるN−α−アミノ
官能基である。側鎖官能基を、以下の様に保護した:セリンおよびトレオニンに
ついてはベンジル;グルタミン酸およびアスパラギン酸については、シクロヘキ
シル;ヒスチジンおよびアルギニンについてはトシル;リジンについては2−ク
ロロベンジルオキシカルボニルそしてチロシンについては2−ブロモベンジルオ
キシカルボニル。MBHA樹脂へのカルボキシル末端アミノ酸の結合は、ジシク
ロヘキシルカルボジイミドを用いて実行され、そして引き続くアミノ酸を、Li
ngら(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:4302、1
984)に従いジシクロヘキシルカルボジイミドと結合させた。最後のアミノ酸
が組み込まれた後に、t−ブチルオキシカルボニル保護基を除去し、そしてペプ
チド−樹脂結合体を14mlのフッ化水素酸(HF)、1.4mlのアニソール
および樹脂結合体の1グラムあたり0.28mlのメチルエチルスルフィドの混
合物で、−20℃で0.5時間そして0℃で0.5時間、処理した。HFを減圧
下で0℃で除去し、そして得られたペプチドおよび樹脂の混合物をジエチルエー
テルで2回、そしてクロロホルムおよびジエチルエーテルで交互に2回洗浄した
。ペプチドを2Mの酢酸で5回抽出し、そして抽出物を凍結乾燥した。凍結乾燥
産物を、30%酢酸中で展開されたSephadex G−25 fineカラ
ム(Pharmacia−LKB、Piscataway,NJ)で最初に精製
して、短縮型フラグメントおよび無機塩を除いた(Lingら、1984)。次
に、ペプチドを、さらに、CM−32カルボキシメチルセルロース陽イオン交換
クロマトグラフィーにより精製した(Lingら、1984)。最終の精製をS
ephadex G−25 fineでの分配クロマトグラフィーにより達成し
た(Lingら、1984)。あるいは、粗ペプチドは、Biotage KP
−100勾配HPLCシステム上の分取HPLCにより精製し得る。合成生成物
を、アミノ酸分析、質量分析および逆相HPLCにより特徴づけた。
【0034】 (実施例2) (長期間T細胞株) 本実施例は、長期のインスリン特異的NOD T細胞株の調製を実証する。
【0035】 インスリン特異的NOD T細胞株を、25μg/mlのブタインスリンなら
びに、抗原提示細胞としての照射されたNOD脾臓細胞の存在下での照射された
NOD島細胞、およびサイトカインを用いるインビトロの刺激により島浸潤集団
から単離されたリンパ球を培養することにより樹立した。浸潤しているリンパ球
を得るために、以下の手順を実施した(Wegmannら、Eur.J.Imm
unol.24:1853、1994を参照のこと):NODマウス由来の膵臓
をコラゲナーゼを用いて消化し、そして個々の島を手技的に単離した。次いで、
浸潤性リンパ球を、島の穏やかなトリプシン消化によって得た。インスリン特異
性T細胞株またはクローンを、NOD脾臓細胞、ブタインスリンおよびリンホカ
インの存在下で連続刺激により増殖させた。クローンを、抗原提示細胞およびブ
タインスリン25μg/mlの存在下でB鎖(9〜23)特異的T細胞株の限界
希釈により得た。限界希釈後、細胞の増殖集団を有するウェルを適切な培地中で
増加させ、そして1周期の増殖後、増殖応答を評価することによりインスリンの
B鎖(9〜23)ペプチドに対する反応性について試験した。
【0036】 (実施例3) (インスリン特異的NOD T細胞クローンの増殖へのペプチドアナログの効
果) この実施例は、T細胞増殖に対する代表的なペプチドアナログの効果を例証す
る。
【0037】 インスリンB鎖(9〜23)(配列番号2)特異的なマウス(NOD)T細胞
クローンを、実施例2に記載のように浸潤した島から単離した。単一のアラニン
置換を有するペプチドアナログを、実施例1に記載のように調製した。次いで、
T細胞増殖へのそれぞれのアナログの効果を、96ウェル平底マイクロタイター
プレート中で実施されたアッセイを用いて評価した(Danielら、Eur.
J.Immunol.25:1056、1995を参照のこと)。簡略に言えば
、100万の照射されたNOD脾臓細胞とともに25,000個のT細胞クロー
ンを、50μg/mlのインスリンB鎖(9〜23)ペプチドまたは以下に列挙
する任意のアラニンが置換されたペプチドの存在下で、3連セットで培養した。
このプレートを、培養の最後の6〜8時間、1μCi/ウェルのトリチウム化チ
ミジンのパルスで7%二酸化炭素雰囲気において計72時間、インキュベートし
た。細胞をガラスファイバーフィルター上に回収し、そして会合した放射能を液
体シンチレーションカウンターで計測した。結果を、3連ウェルの1分あたりの
平均カウント数として表現する。
【0038】 5つの別のT細胞クローンから得られたデータは、以下のアラニン置換アナロ
グの存在下で増殖の欠如かまたは増殖の有意な減少(インスリンB鎖の9〜23
(配列番号2)の天然ペプチドに比べて)のいずれかを示した:A12、A13
,A15、A16、A17およびA18。これらのデータを、以下の表1および
2に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】 表3は、4つの異なるNOD由来のT細胞クローンの、二重アラニン置換ペプ
チドアナログA16、A19(NBI−6024;16Y>A/19C>A)に
対する応答を示す。NOD T細胞クローンを、50μMの天然のB鎖(9−2
3)ペプチドまたはNBI−6024のいずれかの存在下でインキュベートした
。表3におけるデータは、三連のサンプルの平均±平均の標準誤差を表す。表3
において、S.I.(刺激指数)=ペプチドの存在下における増殖(cpm)/
培地単独中の増殖(cpm)である。これらのデータは、それらの細胞を、天然
のB鎖(9〜23)ペプチドとともに培養した場合は有意な応答であるが、NB
I−6024存在下で培地単独(バックグラウンド)に対してほとんどまたは全
く増殖のないことを示す。
【0041】
【表3】 (実施例4:T細胞増殖アッセイの拮抗作用) 本実施例は、B鎖(9−23)特異的マウスT細胞クローンの、インスリンB
鎖(9−23)ペプチドに対する応答の、代表的なペプチドアナログによる阻害
を示す。
【0042】 アラニン置換を、残基12、13、15または16にて含むB鎖(9−23)
のペプチドアナログあるいは16位および19位にて二重置換されたペプチド(
16,19;NBI−6024)を、実施例1に記載のように調製した。T細胞拮 抗作用を、そのペプチドアナログが天然のB鎖(9−23)(配列番号2)によ
り誘導されるT細胞増殖を阻害する能力を評価することによって検出した。この
アッセイにおいて、抗原提示細胞をまず照射し、次いで、競合するペプチドアナ
ログおよび天然のB鎖(9−23)ペプチドとともにインキュベートした。次い
で、T細胞を、その培養物に添加した。種々の濃度の候補ペプチドアナログを、
培養物に含ませ、これを、合計4日間インキュベートした。このインキュベート
期間の後、各培養物を1μCiの[3H]チミジンで、さらに12〜18時間パ ルス刺激した。次いで、培養物をファイバーガラスフィルター上に採取し、そし
て上記のように計数した。平均CPMおよび平均の標準誤差を、三連の培養物に
おいて決定したデータから計算した。図2に示す結果は、アラニン置換を、残基
12、13または16に含むペプチドアナログが病原性インスリンB鎖(9−2
3)T細胞の応答を減弱化し得ることを示す。
【0043】 二重に置換したペプチドがT細胞によるインスリン依存性増殖を阻害する能力
を、表4および図3に示す。表4においては、コントロールペプチドであるNB
I−5096は、ミエリン塩基性タンパク質由来の無関連のペプチドである。阻
害割合を、(1−実験上のcpm/インスリンペプチドcpm)×100の%と
して計算した。
【0044】
【表4】 NBI−6024が、NOD誘導TクローンのB鎖(9−23)ペプチド誘発
刺激をブロックする能力は、天然のインスリンB鎖(9−23)ペプチドの16
位および19位における変更が、そのアナログが病原性T細胞によって認識され
る能力を変更しないことを示唆する。さらに、これらの結果は、そのアナログが
また、MHCと、十分な親和性をもって結合して、インスリンB鎖(9−23)
特異的T細胞による認識を可能にすることを示す。
【0045】 (実施例5:糖尿病患者由来のT細胞株およびクローンの増殖に対するペプチ
ドアナログの効果) 本実施例は、代表的なペプチドアナログによる、糖尿病患者に由来するT細胞
株およびクローンの刺激の欠如を示す。
【0046】 残基13、15、16または17にてアラニン置換を含むB鎖(9−23)の
ペプチドアナログ、あるいは二重に置換したアラニンアナログA16,19(NBI −6024)を、実施例1に記載のように調製した。糖尿病患者からのT細胞株
を、その患者の血液からリンパ球を、その血液を密度勾配分離に供することによ
り単離することによって、調製した。次いで、単離したリンパ球を、5〜10%
の自己血清の存在下でのインスリンB鎖(9−23)ペプチド(10μM)およ
び組換えヒトIL−2の存在下で培養し、そして培養培地における自己末梢血リ
ンパ球を照射した。4〜5日後、細胞を採取し、そしてそのサイクルを2回また
は3回繰り返した。
【0047】 天然のB鎖(9−23)ペプチド(配列番号2)に対する、またはペプチドア
ナログに対する応答におけるT細胞株の増殖を、25,000〜100,000
のT細胞を、50,000〜200,000の照射した自己PBLおよび異なる
濃度のインスリンB鎖(9−23)ペプチドもしくはペプチドアナログの存在下
で、三連の培養物中で培養することによって測定した。放射性チミジンとともに
最後に18時間培養することを含む4〜5日間の培養後、細胞を採取し、そして
関連する放射能を液体シンチレーションカウンタで測定した。結果を、試験した
ペプチドアナログの各々について、1分間当たりの平均計数として表す。
【0048】 図4〜7に示す結果は、天然のインスリンB鎖(9−23)ペプチド(配列番
号2)に応答して増殖するT細胞株およびクローンがペプチドアナログによって
は刺激されないことを示す。これらの患者および他者からの結果を表5にまとめ
る。
【0049】
【表5】 この結果は、インスリンB鎖(9−23)ペプチドに応答性である糖尿病患者
からの細胞が、変更されたペプチドリガンドであるNBI−6024(これは、
16位および19位において置換を有する)に対して応答しないことを明らかに
示す。本発明者らはまた、APL NBI−6024がDQ8抗原に対して同様
の親和性をもって結合すると決定した。したがって、NBI−6024によって
糖尿病患者のT細胞の刺激がないことは、提示するMHC分子とそのペプチドと
の任意の不適合に起因するのではなく、B鎖(9−23)特異的T細胞による認
識の変化に起因するようである。
【0050】 (実施例6:NODマウスにおける糖尿病の発生数の減少) 本実施例は、代表的なペプチドアナログがNODマウスにおいて糖尿病を予防
する能力を例示する。
【0051】 NODマウスは、約3月齢から開始して自然に糖尿病を発症する(Makin
oら、Current Topics in Clinical and Ex
perimental Aspects of Diabetes Melli
tus、Sakamotoら編、25〜32頁(Elsevier、Amste
rdam、1985))。この疾患は、1月齢でさえも開始するT細胞の膵臓へ
の細胞浸潤によって進行する。残基12、13または16においてアラニン置換
を含むB鎖(9−23)の可溶性ペプチドアナログを、NODマウスに1週間お
きに皮下投与した。各処置において、400μgの各ペプチドを、10匹の動物
に投与した。9回の処置の後、糖尿病になった各処置群におけるマウスの割合を
、1週間おきに糖測定器(glucometer)を用いて血中グルコースレベ
ルを測定することによって評価した。2回連続した観察における、200mg/
dlを超える血中グルコースの読み取りを、明白な糖尿病の指標とみなした。
【0052】 図8に示すように、アラニン置換したアナログの各々での処置は、糖尿病の発
生数における顕著な減少をもたらした。A13置換アナログについてのデータも
また、図9に示す。
【0053】 別の実験において、B鎖(9−23)、A13置換アナログまたはニューロテ
ンシン(コントロールとして)をNODマウスに、毎週皮下投与した。各処置に
おいて400μgの各ペプチドを、10匹の動物に投与した。13回の処置の後
、各処置群において、糖尿病になったマウスの割合を、上記のように評価した。
図10において示すように、B鎖(9−23)ペプチドは、糖尿病の発生数を減
じた。この減少は、A13置換アナログについてより顕著であった。
【0054】 二重置換ペプチドA16,19(NBI−6024)がNODマウスにおいて糖尿 病の発症を制御する能力を決定するために、このペプチドを、初期の年齢にて動
物に投与した。したがって、雌性マウス(n=9、約4週齢)を20mg/kg
(400μg/マウス)のNBI−6024で、12週間皮下処置し、次いで、
35週目まで1週間おきに皮下処置した。次いで、9〜10週齢から、マウスを
、高血糖についてモニターし、血中グルコースレベルを測定した。コントロール
として、10匹の雌性マウスの一群を、未処置のままとした。この実験からの結
果を図11に示す。理解され得るように、NBI−6024での処置は、未処置
群に比して、約60〜70%、糖尿病の発生数を有意に減じた(p<0.004
)。
【0055】 次いで、この観察を、第二の実験において確認および拡張した。ここで、動物
(n=13〜15)を、NBI−6024または無関係なペプチドであるニュー
ロテンシン、NBI−6024のいずれかで上記のように処置した。さらなる群
(n=8)を未処置のままとした。図12に示されるように、改変ペプチドであ
るNBI−6024の20mg/kgでの処置は、ニューロテンシンで処置した
群または未処置群のいずれと比較しても糖尿病の発生数を減じた。
【0056】 これらの結果は、インスリンB鎖(9−23)ペプチドの周りを設計した変更
したペプチドリガンドであるNBI−6024が、糖尿病を自然に発症する危険
性にある動物に対して、保護を付与し得ることを実証する。他の膵臓抗原を認識
するT細胞がこれらの動物に存在するようであるが、なお、それらもまた、イン
スリンAPLによって調節されるようである。投与のタイミングは、自己反応性
リンパ球が、膵臓に浸潤を開始し、そして破壊プロセスを開始するのとほぼ同時
であった。これらの結果は、このAPLでの初期の介入がヒトにおけるI型糖尿
病の発症を遅延または予防するに有用であることを証明し得るという希望を提供
する。
【0057】 (実施例7:代表的なペプチドアナログの免疫原性) 本実施例は、代表的なペプチドアナログのNODマウスにおける免疫原性を例
示する。
【0058】 3〜4匹のNODマウスの群を、マンニトール酢酸緩衝液中の100〜400
μgのペプチドアナログで、10〜15日の期間内に3回皮下免疫した。最後の
免疫後、リンパ節細胞および/または脾臓細胞を、増殖アッセイにおいて使用し
た。この増殖アッセイにおいて、異なる濃度の免疫するペプチドを、その細胞と
ともに3〜4日間培養した。培養の最後の18時間に三重水素化チミジンを含ま
せた。細胞を採取し、そしてシンチレーション計数器中で計数し、そしてその応
答を、CPM±SEMとして表現した。図13〜16において示すこれらの結果
は、これらの代表的なペプチドアナログが、マウスMHC分子に結合する能力を
有し、そして対応するT細胞によって認識される能力を有することを示す。
【0059】 二重置換ペプチドNBI−6024(A16,19)がNODマウス系統において 細胞性免疫応答を誘発する能力を次に決定した。2匹の雌性NODマウスを、1
0mg/kgのNBI−6024で、水性懸濁液またはコントロールとして完全
フロイントアジュバント(CFA)において乳濁化したものとしてかのいずれか
によって、免疫した。第8日目、最後の注射から3日後に、そのマウスを屠殺し
、脾臓および鼡径リンパ節細胞を取り出し、そしてこれをプールし、そして単細
胞懸濁物を調製した。細胞を、種々の濃度(0〜25μM)のNBI−6024
の存在下で培養した。これらのリンパ系細胞がNBI−6024に応答して増殖
する能力を、インビトロで、[3H]チミジン取り込みによって測定した。
【0060】 その結果を表6に示す。ここで、その応答を、三連培養物の平均CPM±SE
Mとして表現する。CFA中のアナログで免疫したマウスから単離したリンパ節
細胞は、用量依存性の様式で免疫アナログによるチャレンジに対する強力な増殖
応答を示した(表6)。これらの結果は、天然のインスリンB鎖(9−23)配
列において、16位および19位で作製された変更が、そのペプチドがNOD疾
患関連MHCハプロタイプ分子に結合する能力に影響を与えず、そしてより重要
なことに、T細胞による認識を阻害しなかったことを示す。
【0061】
【表6】 さらに、可溶性ペプチドの投与から単離された脾臓および鼡径リンパ節細胞の
両方が、インビトロでNBI−6024でチャレンジしたときにAPLに対する
強力な増殖応答を示した(表7ならびに図17Aおよび図17B)。さらにより
印象的なのは、その可溶性ペプチドで免疫したマウスからのNBI−6024由
来のリンパ球もまたインスリンB鎖(9−23)に応答したという知見であった
。この交叉反応性の特徴は、CFAで乳化したペプチドでは見られなかった。可
溶性ペプチドが交叉反応性応答を誘導するというこの能力は、糖尿病を制御する
において所望され得る。なぜなら、この能力は、NBI−6024特異的な防御
性T細胞を病原性標的組織へと動員するにおいて役立ち得るからである。
【0062】
【表7】 可溶性NBI−6024の投与の後に産生されたT細胞の型を決定するために
、免疫リンパ球細胞からの培養上清を、培養開始後48時間で取り出し、そして
種々のサイトカインのレベルを、標準的なELISA技術を用いて測定した。驚
くべきことに、可溶性NBI−6024で免疫したマウス由来のT細胞のサイト
カイン生成プロファイルは、Th2サイトカインであるインターロイキン4(図
18)およびインターロイキン5(表8)を生成し、そしてTh1由来のインタ
ーロイキン2は生成しなかった。表8において、値を、三連の平均±SEMとし
てpg/mlで表現する。コントロールとして、CFAで乳化したNBI−60
24は、インビトロ刺激において免疫T細胞からの予測されたTh1サイトカイ
ンプロファイル(IL−2)をまさに誘導した。
【0063】
【表8】 NBI−6024の可溶性皮下投与が、Th2様細胞を誘導する能力は、所望
される特徴である。なぜなら、そのような細胞は、糖尿病および他の器官特異的
な自己免疫疾患からの回収と関連しているからである(Sarvetnick、
J.Exp.Med.184:1597−1600,1996;Shawら、1 997;Balasaら、J.Exp.Med.186:385−391,19
97)。これらのTh2−誘導サイトカインは、疾患を媒介する炎症前サイトカ
イン分泌性自己反応性Th1細胞の発生を抑制する、強力な抗炎症活性を有する
【0064】 上記より、本発明の特定の実施態様が本明細書において本発明を例示する目的
で記載されてきたが、種々の改変が、本発明の精神および範囲を逸脱することな
くなされ得ることは明白である。従って、本発明は、添付の請求の範囲によるも
のを除いて限定されない。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、インスリンB鎖(配列番号2)の残基9〜23のアミノ酸配列を示す
【図2】 図2は、種々の量の代表的なペプチドアナログ(ここで、示されるように、異
なる残基がアラニンで置換される)の存在下での、天然のインスリンB鎖(9〜
23)ペプチドに対するNODマウスT細胞クローンの増殖応答(cpmで測定
)を示すグラフである。
【図3】 図3は、種々の量の代表的なペプチドアナログ(ここで、16位および19位
のアミノ酸は、アラニンで置換される)(NBI−6024;四角で示す)の存
在下での、天然のインスリンB鎖(9〜23)ペプチドに対するNODマウスT
細胞クローンの増殖応答(cpmで測定)を示すグラフである。比較のためにミ
エリン塩基性タンパク質由来の関連していないコントロールペプチド(NBI−
5096;丸で示す)の存在下での、増殖応答もまた示される。この応答は、三
連の培養物の平均CPM±SEMとして示される。
【図4】 図4は、天然のB鎖(9〜23)ペプチドまたは代表的なペプチドアナログに
対する、異なる糖尿病患者由来のT細胞株の増殖応答(cpmで測定)を例示す
るヒストグラムである。末梢血の単核細胞を、糖尿病患者から単離し、そしてイ
ンスリンB鎖(9〜23)の存在下で培養した。インスリンB鎖(9〜23)で
の3回の再刺激後、1×105 T細胞および7×104照射の自己PBMCを丸
底96ウェルプレートの各ウェルの完全培地中に添加した。細胞を、NBI−6
024(16位および19位でアラニンの置換を有するインスリンB鎖9〜23
)、インスリンB鎖(9〜23)、または培地のみで5日間培養した。4日目に
、この細胞を3H−チミジンでパルス刺激し、さらに18時間再培養した。次い で、この培養物を収集し、液体シンチレーションを使用して計測し、そしてその
データを、複製サンプルの1分間当たりの平均カウント数(cpm)±平均の標
準誤差(sem)として表した。
【図5】 図5は、天然のB鎖(9〜23)ペプチドまたは代表的なペプチドアナログに
対する、異なる糖尿病患者由来のT細胞株の増殖応答(cpmで測定)を例示す
るヒストグラムである。末梢血の単核細胞を、糖尿病患者から単離し、そしてイ
ンスリンB鎖(9〜23)の存在下で培養した。インスリンB鎖(9〜23)で
の3回の再刺激後、1×105 T細胞および7×104照射の自己PBMCを丸
底96ウェルプレートの各ウェルの完全培地中に添加した。細胞を、NBI−6
024(16位および19位でアラニンの置換を有するインスリンB鎖9〜23
)、インスリンB鎖(9〜23)、または培地のみで5日間培養した。4日目に
、この細胞を3H−チミジンでパルス刺激し、さらに18時間再培養した。次い で、この培養物を収集し、液体シンチレーションを使用して計測し、そしてその
データを、複製サンプルの1分間当たりの平均カウント数(cpm)±平均の標
準誤差(sem)として表した。
【図6】 図6は、天然のB鎖(9〜23)ペプチドまたは代表的なペプチドアナログに
対する、異なる糖尿病患者由来のT細胞株の増殖応答(cpmで測定)を例示す
るヒストグラムである。末梢血の単核細胞を、糖尿病患者から単離し、そしてイ
ンスリンB鎖(9〜23)の存在下で培養した。インスリンB鎖(9〜23)で
の3回の再刺激後、1×105 T細胞および7×104照射の自己PBMCを丸
底96ウェルプレートの各ウェルの完全培地中に添加した。細胞を、NBI−6
024(16位および19位でアラニンの置換を有するインスリンB鎖9〜23
)、インスリンB鎖(9〜23)、または培地のみで5日間培養した。4日目に
、この細胞を3H−チミジンでパルス刺激し、さらに18時間再培養した。次い で、この培養物を収集し、液体シンチレーションを使用して計測し、そしてその
データを、複製サンプルの1分間当たりの平均カウント数(cpm)±平均の標
準誤差(sem)として表した。
【図7】 図7は、天然のB鎖(9〜23)ペプチドまたは示されるようなアラニンの置
換を含む代表的なペプチドアナログに対する、異なる糖尿病患者由来のT細胞株
の増殖応答(cpmで測定)を例示するヒストグラムである。末梢血の単核細胞
を、糖尿病患者から単離し、そしてインスリンB鎖(9〜23)ペプチドの存在
下で培養した。インスリンB鎖(9〜23)での3回の再刺激後、1×105 T細胞および7×104照射の自己PBMCを丸底96ウェルプレートの各ウェ ルの完全培地中に添加した。細胞を、示されるように、アナログ、インスリンB
鎖(9〜23)、または培地のみ(BKG)で5日間培養した。4日目に、この
細胞を3H−チミジンでパルス刺激し、さらに18時間再培養した。次いで、こ の培養物を収集し、液体シンチレーションを使用して計測し、そしてそのデータ
を、複製サンプルの1分間当たりの平均カウント数(cpm)±平均の標準誤差
(sem)として表した。
【図8】 図8は、代表的なペプチドアナログでの9回の1週間毎の処置後に、糖尿病で
ある雌性NODマウスの百分率を示すグラフである。10匹の各マウスを、24
日目に開始して、残基12(白三角)、残基13(四角)または残基16(黒四
角)でのアラニンの置換を含むB鎖(9〜23)のペプチドアナログで皮下処置
した。コントロールペプチドであるニューロテンシン(丸)で処置した全てのマ
ウスが、糖尿病になった。
【図9】 図9は、図8と同じデータを示すが、A13アナログ処置群とコントロールペ
プチド(ニューロテンシン)処置群とを対比するのみであるグラフである。
【図10】 図10は、代表的なペプチドアナログでの13回の1週間毎の処置後に、糖尿
病であるNODマウスの百分率を示す。10匹のマウスを、24日目に開始して
、400μgのニューロテンシン(四角)、B鎖(9〜23)(菱形)または残
基13でのアラニンの置換を含むB鎖(9〜23)のペプチドアナログ(三角)
での皮下で処置した。
【図11】 図11は、NODマウスにおける糖尿病の発生数への代表的なペプチドアナロ
グの効果を示すグラフである。4週齢の雌性NODマウス(n=9)を、20m
g/kgのNBI−6024(A16,19)で、12週までは1週間に1回、続い て35週齢までは隔週で皮下処置した。コントロール群(n=10)は、非処置
群からなる。2回の継続した時点で200mg/dLを超える血中グルコースを
有するマウスを、糖尿病であるとみなす。そのデータを、35週間の研究に対し
て非糖尿病の百分率として表す。ログランク(log−rank)試験を使用し
て、2つの処置群の結果が有意に異なるか否か評価した。NBI−6024(A 16,19 )での処置後に糖尿病であったNODマウスの百分率を、種々の時点で四 角により示し、そしてコントロール群中の糖尿病であるマウスの百分率を、丸で
示す。
【図12】 図12は、NODマウスにおける糖尿病の発生数への代表的なペプチドアナロ
グの効果を示すグラフである。4週齢の雌性NODマウス(n=13〜15)を
、20mg/kgのNBI−6024(A16,19)またはNBI−6201(コ ントロールペプチド、ニューロテンシン)で、12週までは1週間に1回、続い
て35週齢までは隔週で皮下処置した。コントロール群(n=8)は、非処置群
からなる。2回の継続した時点で200mg/dLを超える血中グルコースを有
するマウスを、糖尿病であるとみなす。そのデータを、35週間の研究に対して
非糖尿病の百分率として表す。ログランク(log−rank)試験を使用し、
2つの処置群の結果が有意に異なるか否か評価した。NBI−6024(A16,1 9 )での処置後に糖尿病であったNODマウスの百分率を、種々の時点で四角に より示す。ニューロテンシンペプチドでの処置後、糖尿病であった百分率を三角
で示し、糖尿病であって、非処置マウスの百分率を丸で示す。
【図13】 図13A〜図13Dは、残基12(図13A)、残基13(図13B)残基1
5(図13C)または残基16(図13D)でのアラニンの置換を有する、B鎖
の残基9〜23を含む代表的なペプチドアナログの免疫原性を例示するグラフで
ある。NODマウスに、示されるように種々の濃度のペプチドアナログまたは天
然のインスリンB鎖(9〜23)ペプチドに対するリンパ節細胞の増殖応答をア
ッセイする前に、可溶性形態のペプチドアナログを、2〜4回皮下に注射した。
増殖応答を、培養期間の終了後に液体シンチレーションカウンターで計数するこ
とにより、細胞中に取り込まれた放射性チミジンの量(三連の培養ウェルの1分
当たりの平均のカウント数(CPM)としてプロットした)を決定することによ
って評価した。
【図14】 図14A〜図14Fは、NODマウスにおいて6つの異なるペプチドアナログ
の免疫原性を示すグラフである。2つのアラニンの置換(示されるように、A1
2、13;A12、15;A12、16;A13、15;A13、16およびA
15、16)を有するペプチドアナログを、NODマウスに注射し、そして10
日後、それらのリンパ節細胞を、刺激剤として異なる濃度の免疫化タンパク質を
使用する増殖アッセイに使用した。増殖応答を、培養期間の終了後に液体シンチ
レーションカウンターで計数することにより、細胞中に取り込まれた放射性チミ
ジンの量(三連の培養ウェルの1分当たりの平均のカウント数(CPM)として
プロットした)を決定することによって評価した。
【図15】 図15A〜図15Dは、インスリンB鎖(9〜23)の代表的な二重に置換さ れたペプチドアナログの免疫原性を例示するグラフである。以下のペプチドを、
NODマウスでの免疫応答を誘発するそれらの能力について試験した:A12、
19(図15A);A13、19(図15B);A15、19(図15C);A
16、19(図15D)。排出してくるリンパ節細胞の1分間あたりのカウント
数としての増殖応答を、免疫化アナログおよびまた天然のインスリンB鎖(9〜
23)ペプチドに対応させて、示す。
【図16】 図16は、一連の三連に置換されたペプチドがNODマウスにおいてT細胞増
殖応答を誘起する能力を示すグラフである。マウスを、以下の置換の組合せを含
む代表的なペプチドアナログで別々に免疫化した:A12、13、19;A12
、15、19;A12、16、19;A13、15、19;またはA13、16
、19;A15、16、19。次いで、リンパ節細胞を、増殖アッセイに使用し
、そして異なる濃度での各々の免疫化ペプチドの応答を示す。
【図17】 図17Aおよび図17Bは、二重に置換されたペプチド(A16.19)が免疫応 答を誘起する能力を示すグラフである。5匹の雌性NODマウスを、1日目、6
日目および12日目に20mg/kgの可溶性NBI−6024を用いて皮下に
免疫した。15日目に、このマウスを屠殺し、鼡径部のリンパ節細胞を取り出し
、そして種々の濃度(0〜50μM)のNBI−6024(図17A)またはイ
ンスリンB鎖(9〜23)ペプチド(図17B)のいずれかの存在下で培養した
。T細胞増殖の程度を、3Hチミジン取り込みを使用して決定した。この応答を 、三連の培養物の平均CPM±SEMとして示す。
【図18】 図18は、アジュバントの存在下または非存在下で、A16.19(NBI−60 24)ペプチドにより誘導される免疫細胞により産生されるサイトカインの比較
を示すヒストグラムである。NODマウスの群を、NBI−6024単独または
CFAで乳化したNBI−6024で免疫した。示されるようなサイトカインI
L−2およびIL−4を、25μMのNBI−6024で測定し、そしてバック
グランドの値を差し引いた後のpg/mLとして表した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 リング, ニコラス アメリカ合衆国 カリフォルニア 92122, サン ディエゴ, ブロック ストリー ト 5324 (72)発明者 コンロン, ポール ジェイ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 92075, ソラナ ビーチ, サンタ ドミンガ 450 Fターム(参考) 4C084 AA02 AA03 AA07 BA02 DB34 NA14 ZC352 4H045 AA10 AA30 BA09 CA40 DA37 EA27 FA34 FA61 GA22 GA23

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒトインスリンB鎖の残基9〜23を含むペプチドアナログ
    であって、ここで該ペプチドアナログは、1つ〜4つのアミノ酸の位置での置換
    に起因して、天然のヒトインスリンB鎖の残基9〜23と配列が異なり、ここで
    少なくとも1つの置換が、残基12、13、15および16からなる群から選択
    される残基で生じる、ペプチドアナログ。
  2. 【請求項2】 前記ペプチドアナログが、2つのアミノ酸残基で天然のヒト
    インスリンB鎖と異なる配列を有する、請求項1に記載のペプチドアナログ。
  3. 【請求項3】 前記ペプチドアナログが、3つのアミノ酸残基で天然のヒト
    インスリンB鎖と異なる配列を有する、請求項1に記載のペプチドアナログ。
  4. 【請求項4】 アミノ酸の置換が残基19で生じる、請求項1に記載のペプ
    チドアナログ。
  5. 【請求項5】 少なくとも1つのアミノ酸の置換が非保存的である、請求項
    1に記載のペプチドアナログ。
  6. 【請求項6】 残基12が置換されている、請求項1に記載のペプチドアナ
    ログ。
  7. 【請求項7】 残基12がアラニン残基である、請求項6に記載のペプチド
    アナログ。
  8. 【請求項8】 残基13が置換されている、請求項1に記載のペプチドアナ
    ログ。
  9. 【請求項9】 残基13がアラニン残基である、請求項8に記載のペプチド
    アナログ。
  10. 【請求項10】 残基15が置換されている、請求項1に記載のペプチドア
    ナログ。
  11. 【請求項11】 残基15がアラニン残基である、請求項10に記載のペプ
    チドアナログ。
  12. 【請求項12】 残基16が置換されている、請求項1に記載のペプチドア
    ナログ。
  13. 【請求項13】 残基16がアラニン残基である、請求項12に記載のペプ
    チドアナログ。
  14. 【請求項14】 残基19が置換されている、請求項6〜13のいずれか1
    項に記載のペプチドアナログ。
  15. 【請求項15】 残基19がアラニン残基である、請求項14に記載のペプ
    チドアナログ。
  16. 【請求項16】 ヒトインスリンB鎖の残基24をさらに含む、請求項1に
    記載のペプチドアナログ。
  17. 【請求項17】 前記ペプチドアナログが、ヒトインスリンB鎖の18残基
    以下を含む、請求項1に記載のペプチドアナログ。
  18. 【請求項18】 前記ペプチドアナログが、ヒトインスリンB鎖の16残基
    以下を含む、請求項1に記載のペプチドアナログ。
  19. 【請求項19】 前記ペプチドアナログが、ヒトインスリンB鎖の15残基
    以下を含む、請求項1に記載のペプチドアナログ。
  20. 【請求項20】 本質的にヒトインスリンB鎖の残基9〜23からなるペプ
    チドアナログであって、ここで該ペプチドアナログが、1つ〜4つのアミノ酸位
    置での置換に起因して、天然のヒトインスリンB鎖の残基9〜23と配列が異な
    り、ここで少なくとも1つの置換が、残基12、13、15および16からなる
    群から選択される残基で生じる、ペプチドアナログ。
  21. 【請求項21】 本質的にヒトインスリンB鎖の残基9〜24からなるペプ
    チドアナログであって、ここで該ペプチドアナログが、1つ〜4つのアミノ酸位
    置での置換に起因して、天然のヒトインスリンB鎖の残基9〜23と配列が異な
    り、ここで少なくとも1つの置換が、残基12、13、15および16からなる
    群から選択される残基で生じる、ペプチドアナログ。
  22. 【請求項22】 生理的に受容可能なキャリアまたは希釈剤との組合せで、
    請求項1〜19のいずれか1項に記載のペプチドアナログを含む、薬学的組成物
  23. 【請求項23】 治療的有効量の請求項22に記載の薬学的組成物を患者に
    投与する工程を包含する、糖尿病の発症を阻害するための方法。
  24. 【請求項24】 治療的有効量の請求項22に記載の薬学的組成物を患者に
    投与する工程を包含する、糖尿病を処置するための方法。
  25. 【請求項25】 ヒトインスリンB鎖の残基9〜23を含むペプチドアナロ
    グであって、該ペプチドアナログが、残基16および残基19での置換に起因し
    て、天然のヒトインスリンB鎖と配列が異なる、ペプチドアナログ。
  26. 【請求項26】 生理的に受容可能なキャリアまたは希釈剤との組合せで、
    請求項25に記載のペプチドアナログを含む、薬学的組成物。
  27. 【請求項27】 治療的有効量の請求項26に記載の薬学的組成物を患者に
    投与する工程を包含する、糖尿病の発症を阻害するための方法。
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