JP2002502762A - 推進システム - Google Patents

推進システム

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Abstract

(57)【要約】 船舶用の推進システムが、当該船舶の船殻(3)の船尾肋骨(2)から後方に延びる少なくとも1本の軸(1)と、該軸を駆動する駆動システム(9、10、11)を有している。表面貫通型のプロペラ(4)が、該又は各軸(1)上に上記船殻の後縁(7)に近接して取り付けられ、これにより、上記プロペラは当該船舶の使用時に船殻の背後に生成される船尾肋骨キャビティ内で作動する。該又は各プロペラ(4)に関する翼(6)の間隔(S)の翼弦(C)に対する比(S/C)は、該翼の略全長に沿って少なくとも2.0である。本推進システムは、高速船舶に特に適した高運転効率を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
本発明は、高速船舶用の推進システムに関する。特に、本発明は高運転効率を
有する改良された表面駆動推進システムに関するものである。
【0002】
【背景技術】
既知の高速船舶用推進システムは、低速度において、高速度において又は所望
の速度範囲の全体にわたり、大幅な性能の限界を呈する。船舶用の最も簡単な形
の推進器、即ち水中プロペラは多くの限界を有し、高速度では低い効率特性を有
する傾向にある。1960年代に導入された、改良された駆動システム、即ち“
Z”(又は船尾)駆動器は、小型船舶用に高速での改善された効率を提供する。
しかしながら、この型式のプロペラに関しては、非常な高速においては問題が経
験されており、時には代わりに表面貫通型(surface-piercing)プロペラが取り
付けられなければならない。
【0003】 高船舶速度に対しては、専用の表面駆動システム又はZ駆動器の何れかに取り
付けられた表面貫通型プロペラは、最高の効率を提供する。しかしながら、従来
の表面貫通型プロペラは低速において極端に出力吸収的である。その1つの理由
は、これらプロペラが半浸水状態で運転されるように設計されているため、それ
らの直径が通常のプロペラと較べて大きいことにある。このように、当該船舶が
滑走速度を達成するまでは、該プロペラは、通常、流れ及びトルク要件が過度に
高くなるほど過度に浸水される。あまり良く理解されていない第2の要因は、翼
が高揚力係数で働いている低速度且つ高出力においては、翼の背後の蒸気キャビ
ティが広くなり、且つ、1つの翼のキャビティの外側表面と後続の翼の推進面と
の間の距離が小さくなるということである。このように、当該翼は、実効的に、
推進の明らかな損失を伴って蒸気泡を押圧していることになる。特に、これらの
2つの要因が、表面駆動器を取り付けた船舶が滑走に達するのに大きな困難さを
有する原因であり、これは上記表面駆動器には過度に出力のあるエンジンを取り
付けなければならないことを意味する。これらの駆動器により課される制限の結
果、これら駆動器の使用も制限されたままであり、それらの費用も高くなる。ま
た、このようなプロペラは、通常、船殻のかなり背後に装着されるが、これが、
これらプロペラを操船時又は停泊時における損傷に対して脆弱にさせる。殆どの
場合、上記プロペラは当該船舶を陸揚げされるのを可能にするほど充分には持ち
上げることはできない。
【0004】 近年、ジェットポンプ駆動器も2つの類の船舶、即ち小さな興行ボート及び個
人用船舶(ジェットバイク等)、並びに大きな豪華ヨット及び興行作業ボート、
に益々使用されるようになってきている。しかしながら、ジェット駆動器は多く
の明らかな欠点を被る。即ち、実際には、その効率は通常60%より低く、時に
は50%未満である。また、ジェット駆動器は比較的複雑であって、高価である
傾向にあり、取り付けも、他の駆動器に関するよりも一層厄介である。
【0005】
【発明の開示】
本発明の目的は、上述した欠点の1つ以上をほぼ防止する又は最小化するよう
な推進システムを提供することにある。
【0006】 従って、船舶用の推進システムであって、当該船舶の船殻の船尾肋骨(transo
m)から後方に延びる少なくとも1本の軸と、該少なくとも1本の軸上に前記船 殻の後縁の近傍で取り付けられた表面貫通型プロペラであって、該プロペラが当
該船舶の使用時において前記船殻の船尾肋骨の背後に形成される船尾肋骨キャビ
ティ内で作動するようなプロペラと、前記少なくとも1本の軸を駆動する駆動手
段とを有し、前記プロペラがハブと、該ハブの周囲に好ましくは等距離的に角度
方向に離隔された複数の翼とを有し、前記翼の間隔(S)の該翼の翼弦(C)に
対する比(S/C)が前記翼の略全長に沿って少なくとも2.0であるような推 進システムを提供する。
【0007】 本発明の推進システムの1つの利点は、翼間隔の翼弦に対する大きな比(各翼
の略全長に沿って少なくとも2.0)が、翼間隔の翼弦に対する比が通常は1の 範囲にあり、もっとしばしば、1未満であるような従来既知の表面貫通プロペラ
形式の推進システムによるよりも、非常に高い効率が達成されるのを可能にする
点にある。
【0008】 向上された効率が達成される1つの理由は、或る翼の後面と後続する翼の推進
面との間の距離が比較的大きく、従って、使用時に後者の(後続する)翼の圧力
場が前者の(先行する)翼の後縁の背後に生成される翼キャビティの充分に背後
に位置することである。このような特徴による向上された効率は、主に低い船速
において見られる。比較的小さな翼弦の他の利点は、各翼が水中に入り及び水中
から離れる間の遷移期間が、翼が比較的大きな翼弦のものであるような従来既知
の表面駆動システムと較べて、プロペラサイクルの比較的小さな部分しか形成し
ない点にある。これらの遷移期間の間では、翼は大幅に低い効率で作動する。
【0009】 船舶の船殻に関する“船尾肋骨キャビティ”なる用語は、当該船舶の始動後で
あって低い及び高い船速において、当該船殻の後縁の直後に生成されるエアポケ
ットを指すものと理解されるであろう。生成された船尾肋骨キャビティ内で作動
するように、プロペラを船殻の後縁に近接させて配置することにより、翼が高い
水旋回速度の領域で作動している(従来の推進システムにおけるように)条件に
おいて、撹拌効果に起因する過度なパワー損失を防止する。
【0010】 各翼に関しては、“翼キャビティ”なる用語は、プロペラの使用時に、該プロ
ペラの各翼の後縁の背後に生成される(水中の)蒸気空間を指すことが分かるで
あろう。
【0011】 隣接する翼における翼間隔(S)の翼弦(C)に対する比(S/C)は、翼の
略全長に沿って、望ましくは2から5又はそれ以上までの範囲とし、好ましくは
2.3から4.0の範囲とする。該比S/Cは5より大きく選択することもできる
が、実際に充分に効果的であるには翼が過度にひょろ長くなってしまうような上
限が存在することが分かるであろう。殆どの状況では、10を越えるようなS/
Cの比に対して、このような場合が当てはまりそうだと信じられる。しかしなが
ら、低エンジン出力を高プロペラ速度に変換したいと欲する場合は、大きな比が
望ましいであろう。
【0012】 翼間隔(S)の翼弦(C)に対する比(S/C)は好ましくは、翼の長さの少
なくとも90%に沿って、望ましくは翼の長さの少なくとも95%、又はそれ以
上に沿って、少なくとも2.0とする。
【0013】 好ましくは、上記プロペラのハブは比較的大きなものとする。望ましくは、ハ
ブ直径(H)のプロペラ直径(P)に対する比(H/P)は、少なくと
も0.35、好ましくは0.4以上とする。このような大きなハブ直径の利点は、
低速度(プロペラが、高い滑走速度におけるよりも、水中の低い位置にある傾向
がある)では、当該プロペラの各回転において翼により掃引される面積の大きな
割合が空中にある点である。これは、斯様な低速度で高推力を得るために、掃引
される空気の大きな割合が必要とされる低船速において特に有益である。既知の
従来の推進システムにおいては、低い速度では、掃引される面積の大きな割合が
水中にあり(従って、翼の作動はエンジンからの大きな出力吸収を必要とする)
、これらの低速度では、本発明によるシステムと較べて著しく低減された推力に
繋がる。
【0014】 更に、大きなハブ直径対プロペラ直径の比は、プロペラ翼の長さに沿う水流速
度に余り大きな変化がない傾向となることを意味し、結果として、設計外条件に
おける性能の変動が余り著しくはなくなる。即ち、通常、ハブ直径に対して翼が
短い程、水中で発生される放射方向に作用する流れの力は少なくなり、当該推進
システムの効率は高くなる。また、翼が短い程、使用の間における翼の捻れ的曲
げ及びたわみは小さくなる。多くの場合、翼は一定の断面のもので、長さに沿っ
て著しい性能損失を伴うことなく単に捻れるだけである。
【0015】 上記プロペラは、好ましくは、前記少なくとも1つの軸に、プロペラの面が該
軸に対して略垂直となるように取り付けられる。更に、上記軸は好ましくは、プ
ロペラの面が推力線に対して略直角となるように船舶に取り付けられる。これは
、始動時及び低速においてエンジンから供給される推力を最大化するという利点
を有している。
【0016】 望ましくは、プロペラの直径も比較的大きく選定される。例えば、プロペラ直
径(P)の静止船殻喫水(H)に対する比(P/H)は、少なくとも1
.4又はそれ以上とされる。大きな直径のプロペラを使用する1つの利点は、従 来のプロペラと同一のr.p.mを用いて一層大きな周速度を得ることができる点に ある。
【0017】 本発明の推進システムにおいては、上記プロペラの回転軸に対する該プロペラ
の翼の角度、即ち“ピッチ”(β)は、好ましくは、可変とする。これは、翼の
ピッチを制御するために、当該推進システムに翼ピッチ制御手段を設けることに
より達成することができる。該翼ピッチ制御手段は、機械的手段及び/又は電気
的手段及び/又は圧力流体式、好ましくは油圧式手段とすることができる。該翼
ピッチ制御手段は、好ましくは、翼のピッチ角度(β)が50度と120度との
間で変化され得るように形成且つ配置される。翼のピッチを、このような方法で
制御することにより、当該推進システムの総合効率を改善することができる。例
えば、上記翼ピッチ制御手段は、翼が80度までの角度でピッチ設定されるのを
可能にするように形成及び配置され、幾つかの場合には、当該船舶の低速動作範
囲において90度まで達する。これは、所与のエンジン出力に対し、得られる推
力を最大化する。
【0018】 上記翼ピッチ制御手段は、最も単純な形では、翼が取り付けられた担体手段に
連結されたピッチ制御棒の形態の機械的ピッチ制御手段を有することができ、こ
れら制御棒及び担体手段は、該制御棒の軸方向運動が上記担体手段の回転運動に
変換され、これにより前記翼が該翼の角度、即ち所謂“ピッチ”を(前記プロペ
ラの回転軸に対して)変化させるように回転されるように形成及び配置される。
便利には、上記プロペラが取り付けられる前記軸を中空とし、上記ピッチ制御棒
を該軸内に配置する。
【0019】 好ましくは、本推進システムは船舶の船殻の船尾肋骨から後方に延びる少なく
とも2本の軸を有し、各軸は該軸上に前述したように取り付けられたプロペラを
有するものとする。2つの斯様なプロペラが設けられた場合、好ましくは、各プ
ロペラ上の翼のピッチを制御するように翼ピッチ制御手段が設けられる。該翼ピ
ッチ制御手段は、有利には、各プロペラにおけるプロペラ翼のピッチを、好まし
くは独立に、且つ、当該船舶の所望の及び/又は実際の航路に依存して変化させ
、これにより該船舶の針路を制御することができるように形成及び配置される。
これは、船舶に舵を設ける必要性を無くす。最も単純な形では、上記翼ピッチ制
御手段は、上述したような方法で2つのプロペラ軸の各々の中に配置された前記
ピッチ制御棒を有する。
【0020】 本推進システムが上記の2つのプロペラを有する場合は、通常、各駆動軸は反
対方向に回転するように構成され、これにより、これらプロペラにより発生され
る如何なる側方推力も実質的に相殺するようにする。
【0021】 上記駆動手段は、内燃エンジンにより駆動される短い自在駆動軸及び、所望な
ら、減速ギアボックスを有する。他の例として、上記駆動手段は電気式、油圧式
又は空気駆動式モータを有することができる。
【0022】 上記翼ピッチ制御手段は、有利には、船舶の所望の速度、該船舶の実際の速度
、所望のエンジン速度、実際のエンジン速度、海上における上記船舶の位置、及
び該船舶の所望の及び/又は実際の航路の1以上に依存して前記翼のピッチを自
動的に制御する知能ピッチコントローラシステムを更に含むことができる。該知
能ピッチコントローラは、例えば、前記ピッチ制御棒又は各ピッチ制御棒(設け
られている場合)の軸方向運動を、上記2つのプロペラのプロペラ翼のピッチを
好ましくは独立に変えるように制御して、当該船舶の操船及び好ましくは速度制
御も行う。上記ピッチコントローラシステムは、便利には、上記ピッチ制御棒の
軸方向運動を制御する電気式又は電子式“閉ループ”型コントローラを有するこ
とができる。
【0023】 上記知能ピッチコントローラシステムは、当該船舶のエンジン速度も制御する
ことができる。
【0024】 好ましい実施例においては、上記知能ピッチコントローラシステムは、前記プ
ロペラの回転速度を一定の速度、好ましくは当該船舶が高い順方向速度で進行し
ている場合に該プロペラが作動するよう設計されている所定の一定速度、に維持
すべく前記翼のピッチを変化させるように構成される。
【0025】 上記翼は如何なる特別な動作条件に対しても最大の推力を発生するよう最適に
傾けることができるので、これが、要求される比較的大きな翼間隔対翼弦比を達
成するための比較的狭い弦を持つ翼の使用に由来する如何なる推力の損失も補償
する。更に、上述した翼のピッチ制御により達成される無限に可変な順方向及び
逆方向駆動は、特に少なくとも2つのプロペラが設けられる場合、当該船舶の港
内における容易な操船を可能にし、高い速度においては、舵の無いことにより抵
抗が大幅に減少される。
【0026】 プロペラ当たりの翼の数は、通常は、2と5の間であり、好ましくは、プロペ
ラ当たり3つ又は4つの翼とする。もっとも、或る場合においては、例えば滑ら
かな駆動を得るために、6以上の翼が望ましいかも知れない。翼は、それらの長
さに沿って捻ることも可能である。好ましくは、該捻りは25度以下とし、最も
望ましくは、20度以下とする。20度を超えると、通常、効率の低下が呈され
ることが分かった。
【0027】 実際的な設計上の配慮により、上記プロペラを当該船舶の船殻の船尾肋骨に直
に隣接して取り付けることができない場合は、船尾肋骨とプロペラとの間の如何
なる間隙も橋渡しするためにスカート手段を付加的に設けることができる。該ス
カート手段は、流体の流れを上記プロペラ翼に向ける補助をする。
【0028】 任意選択的に、当該船舶における船殻の端部輪郭は、前記少なくとも1つのプ
ロペラのハブの輪郭に概ね対応した少なくとも1つの凸状の概ね弧状輪郭の突起
を有することができる。該凸状部の弧は、略180度までとすることができる。
上記少なくとも1つのプロペラは、好ましくは、その軸上で上記凸状端部の前に
配置され、これにより該プロペラが船殻の上記凸状端部突起に対向するようにす
る。
【0029】 本発明の推進システムを有する船舶が、例えばジェットスキーのようなレジャ
ー用船舶である場合は、前記翼の間に如何なる障害物も入るのを防止するために
、即ち安全性の理由で、好ましくは、前記プロペラ(又は複数のプログラム)を
囲む保護手段が設けられる。
【0030】
【発明を実施するための最良の形態】
以下、本発明の好ましい実施例を、例示のみとして、添付図面を参照して説明
する。
【0031】 疑念を避けるために、上記において及び以下において使用される用語“翼の間
隔(S)”及び“翼の弦(C)”は、以下のように定義されると理解されたい。
【0032】 翼の弦(C)は、当該プロペラの回転軸から一定の半径において、当該翼の通
常濡れている表面を横切って該翼の前縁(LE)から実効的な後縁(TE1)ま
で延びる線の長さであると見なされる。
【0033】 上記翼の実効的な後縁(TE1)とは、当該翼の通常濡れている表面における
、翼のキャビティ(Ca)の前側(Ca”)が付着する縁と定義される。
【0034】 翼の間隔(S)は、或る翼の弦の中心から次の隣接する翼の弦の中心まで測定
した場合の2つの隣接する翼の間の回転距離であると見なされる。
【0035】 (上記定義において使用された括弧内の符号は図12ないし16からとられて
おり、これら図に示された実施例は本明細書では下記説明文の後の部分で詳述さ
れている。) 本発明の1つの可能性のある実施例による推進システムが図1に示されている
。該システムは図1では部分的に概念的な側面図で示されており、当該船舶の船
殻3(断面で示す)の船尾肋骨(transom)2から後方に延びる軸1を有してい る。該軸には比較的大きな直径のハブ5を特徴とする表面貫通型のプロペラ4が
取り付けられ、該ハブには比較的短い長さ及び比較的狭い弦(従来の表面貫通型
のプロペラと比較して)の多数の翼6が取り付けられている。プロペラ4は船殻
3の後縁7に、該プロペラが当該船舶の使用の際に上記船殻の直ぐ背後に生成さ
れる船尾肋骨キャビティ内で作動するように、直ぐに隣接して装着されている。
静止船殻喫水(即ち、船殻3の基部上の表面水位Sの高さ)は、図1では符号
により示されている。プロペラハブ5の基部は、船殻3の基部と位置合わせ
されている。該ロータが上記船殻の後縁の直ぐ背後に配置することができない場
合は、船殻3と翼6との間の如何なる間隙も橋渡しして流れを上記翼に向けるよ
うに、スカート(図示略)を適宜取り付けることができる。前記軸1は、船尾肋
骨2に装着されたベアリングのハウジング8内を走っている。軸1は、内燃エン
ジン11から減速ギアボックス10、短い自在駆動軸9により駆動される。この
型式の駆動機は例示のみとして示され、多くの他の駆動装置が可能である。例え
ば、電気、流体圧又は空気モータと共に使用する単純化された駆動機が図7に示
されている(下記参照)。
【0036】 図1に示すシステムに基づくが、2つのプロペラを有する本発明の実施例が、
図2ないし6に示されている。これら図は、船殻3の船尾肋骨2から後方に延び
る双子の反対に回転する軸1を有する推進システムを示す。これら軸の各々には
比較的大きな直径のハブ5を特徴とする表面貫通型のプロペラ4が取り付けられ
、上記ハブには比較的短い且つ比較的狭い弦の多数の翼6が回動可能に取り付け
られている。ハブの直径(H)のプロペラの直径(P)に対する比(H
)は少なくとも0.35である。翼間隔の翼弦に対する比(S/C)は、各 翼の略全長に沿って少なくとも2.0である。プロペラ4は、該プロペラが船尾 肋骨キャビティ内で作動するように、船殻3の後縁7に直ぐ隣接して取り付けら
れている。図1に関して前述したように、船殻3と翼6との間の如何なる間隙も
橋渡しして流れを翼に向けるために、スカート(図示略)を適宜取り付けること
ができる。翼6のピッチは、正方向及び負方向の両方において可変である。該ピ
ッチを制御する多数の機械的、流体圧的又は電気的装置を考えることができるが
、簡単な機械的ピッチ制御が例示として示されている。この装置において、中空
駆動軸1内にブッシュ15により配置された制御棒14は、双方向性スラストベ
アリング17により該制御棒に取り付けられたカム板16を作動させる。翼6は
、封止されたスラスト及びラジアルベアリング19によりプロペラハブ5内に回
動可能に収容された担体18にネジ止めされている。カム従動子20が担体18
の内側端部に、制御棒14の軸方向運動が担体18の回転運動を生じさせるよう
に、取り付けられている。軸1は船尾肋骨2に弾性的に取り付けられたギアボッ
クス21内のギア内に入り、これらギアボックスの1つは1対の反転ギア22、
23を収容している。入力軸25は同期駆動ベルト27により駆動される。駆動
プーリ28が、内燃エンジン11のフライホイール29(図5参照)に直にネジ
止めされている。入力軸25に取り付けられたプーリ26は、力をギアボックス
21に伝達する。右手(RH)ギアボックスは、RH及びLH(左手)プロペラ
が反対方向に回転するように、副軸30を有している。ギアボックス21は、船
尾肋骨2にネジ止めされた環状リング32内に収容された可撓性環状取付具31
を介して船尾肋骨2に装着されている。上記可撓性部材31は、プロペラ4によ
り与えられる推力を受けるように配置されている。ギアボックス21は、エンジ
ンのフライホイールハウジング34に剛性的に取り付けられたケーシング33に
、これらギアボックスが当該船舶を陸揚げするのを可能にするために上方に旋回
することができるように(図4)、回動可能に装着される。ケーシング33とギ
アボックス21との間には摩擦を低減するためにブッシュ35、36、37が配
設されている。この目的のために、アクチュエータ(図示略)を設けることがで
きる。上記駆動機は例示として示したもので、多数の他の単一又は複数エンジン
駆動装置を考えることができる。
【0037】 図2ないし6に示す本発明の実施例においては、船殻3は、前記2つのプロペ
ラの各々のハブに概ね対応した2つの弧状凸型輪郭の突起(各々が約120度の
弧を有している)を有している(図4参照)。対応する凸状船殻突起に対向して
配置された各プロペラのハブによれば、この構成は上記プロペラにより水中で掃
引される面積を増加させる。或る状況においては、これはプロペラの効率を改善
することができる。しかしながら、このような型式の船殻の輪郭は、非常に高速
の滑走船舶にとっては実用的でなく、斯様な船舶に対しては、船殻3に斯かる型
式の凸状突起は設けられないことが理解されるであろう。
【0038】 小型船舶(例えば、ジェットスキー)用又は陸揚げされる必要のある船舶用の
好ましい形態の駆動機が図7及び8に示されている。これは、モータ軸12に直
接取り付けられたロータ4を有し、モータケーシング13は船殻3の船尾肋骨2
に取り付けられる。モータ軸12は、翼ピッチ制御棒14の通過を可能にするた
めに、好ましくは中空とする。(しかしながら、斯様な駆動機は可変速度の及び
可逆転のものであるから、翼は或る場合には固定ピッチのものであってもよい)
。この実施例においては、金属又はプラスチック製の保護体38が各プロペラの
周囲の下側部分周辺に取り付けられ、入口網39及び出口網40が該保護体の前
側及び背後に各々取り付けられ、これら網は怪我を防止すると共に流れの直進化
器として機能する。該網は、ハニカム若しくは環状形状又は如何なる他の好適な
形状でもよい。
【0039】 双子の又は多数の駆動機を有する船舶は、プロペラの背後に取り付けられた通
常の舵により操縦することもできるが、操舵するためのもっと有効な手段は、前
記ピッチ制御手段を、所望の旋回の外側に向かうプロペラが該旋回の内側におけ
るプロペラよりも大きなピッチで作動するように、差動的に作動させることであ
る。内側のプロペラは、きつい旋回及び殆ど静止的な操船に対しては逆ピッチで
作動させてもよい。大型の船舶に対してはピッチ制御の流体圧的又は電気的な作
動(後述するように)が有利であるが、図9を参照して説明するような、ピッチ
制御棒を用いた簡単な機械的装置も使用することができる。例えば、2つの各プ
ロペラ(図示略)用の2つのピッチ制御棒14が、それらの船内側端部で、2つ
のカム板102により作動されるカム従動子ローラ101に取り付けられる。こ
れらカム板はハウジング103内で滑動するようになされ、これらハウジングは
前記ギアボックスハウジング21又は図7及び8の実施例における電気的若しく
は流体圧的モータ13に固定される。ハウジング103は、好ましくは、カバー
(図示略)により密閉される。カム板102はプッシュプル制御ケーブル104
により、操舵とピッチ制御との組み合わせ機構105に連結されている。
【0040】 該ピッチ制御機構は、軸107の廻りに軸支されたレバー106を有し、該レ
バーにはレバー108が取り付けられている。制御棒109がレバー108を担
体110に軸支的に接続し、該担体には制御ケーブル104の外側被覆が固定さ
れている。担体110はハウジング111内で滑動するようになされている。レ
バー106は中立位置で示されている。レバー106の図9における矢印Fの方
向への回転は担体110を変位させ、2つのケーブル104に等しい張力を生じ
させ、カム板102を矢印Fの方向に移動させ、2つのピッチ制御棒14の矢
印Fの方向の移動を生じさせる。レバー106の矢印Rの方向への移動は、逆
の効果を生じさせる。レバー106に回動可能に取り付けられた摩擦滑り金11
7は、ハウジング111に固定されたセグメント116にロックして、当該操舵
機構からの反力がピッチの制御設定を変えるのを防止する。中立戻り止め位置1
18がセグメント116に組み込まれている。
【0041】 舵輪112(破線の輪郭で示す)が軸113に取り付けられ、該軸はハウジン
グ111内に保持されたベアリング内で自由に回転する。該操舵軸113上のピ
ニオン114はギア115を駆動し、該ギアには内側ケーブル104の端部が取
り付けられたボールジョイント104a、104bが固定されている。上記舵輪
の時計方向の運動は、ギア115の反時計方向の回転を生じさせ、結果としてボ
ールジョイント104bを縮め、ボールジョイント104aを延ばすことになり
、その結果、ピッチ制御棒104は右舷側では矢印Rの方向に移動し、左舷側
では逆の方向に移動することになる。
【0042】 ピッチ制御及び操舵設定によるケーブルの張力の加算のため、ピッチ制御棒1
4の行程を図示のようにカム板102の輪郭を決めることにより制限する必要が
あるかもしれない。また、ハウジング111には、適宜、カバー(図示略)を取
り付けることができる。
【0043】 上述した推進システムは、駆動軸(又は複数の駆動軸)の船尾肋骨を経る単純
な通路を有し、従って該軸のシールは極僅かな圧力ヘッドしか受けることがなく
、多くの場合には、当該船舶の静止水線より上に配置することができることに注
意すべきである。更に、最小限度のギアしか必要としない。即ち、プロペラ軸は
低摩擦の転がりベアリング内を走り、外部の水潤滑式ベアリングは必要とされな
い。また、上記プロペラが船殻後縁に直ぐに隣接して取り付けられるということ
は、該プロペラが、低船速においてさえも、水位が比較的低い船殻の一様な伴流
域内で作動することを意味する。
【0044】 本新推進器の他の利点は、大きなハブ直径により、翼担体18を支持するベア
リング19a、19bの間隔Aを図10(a)に示すように広く間隔をとること
ができる点にある。これらのベアリングは、該推進器の翼16により発生される
揚力負荷L及び制御棒14の制御力による非常に大きな推力及びモーメントを担
わなければならない。該構成は、針状ころベアリング又は他の転がしベアリング
の使用を可能とする。スラストベアリング19cは小さな遠心負荷Pしか受け
ない。更に、効率的なキャビテーション化区域は、通常中間弦位置より幾らか後
方に位置する揚力中心を有する。上記翼は、揚力中心が該翼の回動軸上に位置す
るように配置することができる。結果としての制御力は、制御システムの出力が
最少となるように低くなる。
【0045】 対照的に、従来の可変ピッチプロペラのベアリング配置が図10(b)に示さ
れ、該配置においては翼担体18は組み合わされたスラスト及びジャーナル滑り
ベアリング19により支持されている。この場合においては、上記ジャーナルベ
アリングが揚力負荷L及び制御棒14の制御力を支持し、上記スラストベアリン
グは揚力L及び遠心力Pcにより発生されるモーメントを負う。小さな間隔Aが
、翼により発生される大きなモーメントから生じる大きな力を結果として発生さ
せ、これが、かなり大きな摩擦力と相俟って、本新推進器の場合よりも少なくと
も1桁大きな大きさの制御力を要する結果となる。これは、圧力中心が大凡25
%の弦点にあるという事実により、揚力中心が通常は回動軸上に配すことができ
ないように、更に悪化される。上記の大きな力及び上記滑りベアリングにより発
生される固有の“付着滑り”は、結果として、大きなヒステリシス効果を伴うよ
うな大きな制御システム出力を要する結果となる。
【0046】 ピッチを最適に制御することができるという事実により、翼配列の選択は固定
ピッチプロペラに対するよりも厳しくはなくなり、負荷状態と無負荷状態との間
での性能の変動等は大幅に目立たなくなる。プロペラの選択は不精密な技術であ
り、運用されている殆どのボート及び船舶には最適化されたものとは程遠いプロ
ペラが設けられているので、これは重要な要因である。しばしば、プロペラは試
行錯誤的に選択されねばならない。更に、本発明によればピッチを最適に制御す
ることができるので、広い範囲の用途をカバーするために、限られた範囲の交換
翼しか必要とされず、従来のプロペラと比較して在庫費用が低減される。
【0047】 また、上記プロペラは、所与の大きさ/型式の船舶に対して、既知のプロペラ
と比較して比較的大きい。例えば、高速(40ノット)の30,000トンの貨 物船の場合、プロペラの直径(翼端での)は約10.8mで、ハブ直径はそれの 約4.3m(そして、静止船殻喫水は約4m)となるであろう。この種の船舶用 の従来の水中プロペラは、通常、1mのハブ直径の、8mのプロペラ直径を有す
るであろう。同様に、35ノットのレジャー用釣りボートの場合、本発明のプロ
ペラは約530mmのプロペラ直径及び195mmのハブ直径(200mmの静
止船殻喫水で)を有するであろうのに対し、同様のボートに対する従来の水中プ
ロペラは、通常、330mmのプロペラ直径及び90mmのハブ直径を有するで
あろう。小型の、軽量水上機の場合、本発明のプロペラは約385mmのプロペ
ラ直径及び192.5mmのハブ直径(25mmの静止船殻喫水)を有するであ ろうのに対し、斯様な船舶に対する従来の表面プロペラは約200mmのプロペ
ラ直径と、50mmのハブ直径を有するであろう。
【0048】 上述した高速貨物船の場合、本発明によるプロペラの翼の捻りは約18.7度 であり、比(S/C)は翼の根元における2.18から翼端での5.17へと増加
し、弦(C)は翼長の75%までは増加し、先端へと減少する。
【0049】 前記35ノットの釣りボートの場合、(本発明によるプロペラの)翼の捻りは
、多分25度までであり、比S/Cは根元における3.18から、プロペラ直径 の60%における4.45を経て、翼端における8.75まで増加する。弦(C)
も、翼長の75%までは増加し先端へと減少する。前記軽量水上機の場合、翼の
捻りは多分12.8度であり、比S/Cは根元における3.6から、プロペラ直径
の75%における5.44を経て、翼端における6.99まで増加する。
【0050】 本プロペラが大きな直径のものであり、船殻の後縁に隣接して配置されるとい
うことは、翼により掃引される表面の一部が、当該船舶が静止している又は後進
している場合においてさえも、水位より上にあり、従って翼の周りの換気された
キャビテーション的流れを斯様な状態に維持することができる。即ち、上記プロ
ペラは、きつい操船に対して及び静止している場合でさえも、最大速度で回転し
続けることができる。この維持されるキャビテーション的流れは、クラッチ接続
された駆動の必要性も無くす。上記翼は、各翼が前の翼により形成されるキャビ
ティ内を走り、積極的に中立が維持されるのを可能にするようにして、中立位置
に維持することができる。GPS受信機に接続された電子/流体圧式又は電子/
電気式制御システムを、当該船舶が静止位置に維持されるのを可能にするために
設けることもできる。
【0051】 直径が大きいという事実は、標準のプロペラに対して掃引される面積を増加さ
せ、同時に、喫水を減少させる。この特徴は、著しく滑りを減少させる(従って
、効率を上昇させる)。これは、2つのプロペラが取り付けられる好ましい場合
に特に顕著である。(船尾肋骨に取り付けられれば、プロペラの直径には殆ど制
限はない)。
【0052】 当該船舶を静止から最大エンジン速度で加速することができるという事実及び
大きなプロペラ直径は、翼を如何なる特別な条件に対しても最適に向けることが
できるという事実と共に、翼を小さい弦のものとすることができ、且つ、揚力係
数を適度なレベルに維持することができるということを意味する。このことは、
各翼の先行する翼の背後のキャビティに対する間隔を比較的大きくすることがで
きることにより、従来の表面貫通型のプロペラの主要な欠点の1つを克服する。
更に、低速推力が他の推進システムと比較して例外的に大きく、滑走速度に特別
に対応させることが可能な適度な速度(下記参照)において、推力は他の推進シ
ステムに関するよりも大幅に大きくなる。これが図11に示されており、該図は
、上述したような本新推進システム(NPS)及び典型的な従来のジェット推進
システムの予測推力及び効率を比較したグラフである。
【0053】 前記ピッチ制御機構により得られる無限に可変な順方向及び逆方向駆動は、港
における非常に容易な操船を可能にし、高速においては舵が無いことにより抵抗
が大幅に低減される。当該推進器、エンジン及び駆動機の設置長は、他の推進シ
ステムに対するよりも著しく短くなり、重さも低減することができる。重量配分
は高速船にとっては理想的である。製造コストは、従来のプロペラと同等であり
、軸配置はZ駆動機又は水中ジェットに対するよりも、かなり低くなる。
【0054】 上述した推進システムの利点の幾つかの理解への助けとして、従来の表面駆動
システムの問題点の幾つか及び本発明の有利な特徴を以下に図12ないし17を
参照して説明する。
【0055】 図12及び13は、既知の通常の型式の表面貫通型プロペラを示し、特定の直
径における断面が平らにされて示されている。翼は固定ピッチのものであり、当
該プロペラの長軸に対して角度βで傾斜されると共に、翼弦C及び翼間隔Sを有
し、比S/Cは1の程度である。各々の場合において、2つの完全に水中の翼が
示され、如何なる部分的に水中の又は水中にない翼は省略されている。各翼によ
り生成された翼キャビティCaは、水が当該翼の前縁LEから離脱した場所に形
成される蒸気/液体境界Ca’により規定される後側と、水が当該翼の実効的後
縁TE1から離脱する場所に形成される他の蒸気/液体境界Ca”により規定さ
れる前側とを有している。水中の各翼の前縁LEから実効的後縁TE1まで延び
る表面は完全に濡れている一方、各翼の前縁LEから(実際の)後縁TE2まで
延びる後面は翼キャビティCa内の蒸気/空気混合気のみに接触する。上記の濡
れた表面に沿う圧力係数分布Pは、上記前縁に近接した淀み点において鋭いピー
クP1を有すると共に、更に、上記後縁に近接して他の広いピークP2を有して
いる。図12及び13に示す圧力係数分布は、圧力中心が当該翼の実効的後縁T
E1のかなり近くにあるような効率的な翼形状に対するものである。余り効率的
でない翼の形状は、余り目立った二次ピークP2を示さないか、又は二次ピーク
を全く有さない。Vaは翼により掃引された領域を経る軸流速度であり、船速と
滑りとの和(即ち、当該プロペラにより生成される付加的な軸流速度である)。
Uは、その回転による当該翼の接線方向速度と、入ってくる水の旋回速度との間
の接線方向の速度差である。結果としての相対速度がVである。スパンの増分区
域δHにより発生される揚力L及び抵抗Dは: L=ρw・(V/2)・CL・C・δH 及び D=L/(CL/CD) なる式により与えられ、ここで、ρwは水の密度であり、CLは局部的な三次元
揚力係数であり、CL/CDは局部揚力係数の抵抗係数に対する比であり、Cは
翼弦である。
【0056】 この増分区域により発生される推力T及び吸収される出力Wは: T=L・sin(β)−D・cos(β) 及び W=U・[L・sin(β)+D・cos(β)]
なる式により与えられる。
【0057】 図12は、高出力及び比較的低いボート速度で作動しているが、翼の完全な換
気(ventilation)が達成された後のプロペラを示している。この場合、Vaは 低く、もし該プロペラが異常に大きな迎え角(大きな出力吸収に繋がる)で作動
してはならないなら、Uも低くなくてはならず、従って、結果としての相対速度
Vも低くなる。小さな値のUにおける高出力に対しては、揚力Lは大きくなけれ
ばならず、Vも低いので、CLは大きくなければならない。合成された効果は、
キャビテーション係数(σ)が大きくなり、キャビティCaが非常に厚くなるで
あろうということである。これらの状況下では、揚力の抵抗に対する比は、翼が
大幅は抵抗を発生するように、減少してしまう。
【0058】 図12から、翼6により発生される揚力(圧力係数曲線Pにより表される)
は、該翼がキャビティ壁Ca’に極接近して作動しており、これが該壁の変形に
繋がるであろう事実により、減少するであろうことが明らかである。結果は、揚
力Lは減少するが、一定の入力パワー(出力)に対して抵抗Dが更に増加するこ
とであり、結果として推力が著しく減少する。揚力が減少する程度及びキャビテ
ィ壁が変形する程度は、局部的な流体の流れTのキャビティ厚T’に対する比に
依存する。翼が相対的に接近して離隔され、且つ、キャビティが比較的厚いよう
な状況下では(従来のシステムにおけるように)、上述したような状況による推
力の減少は非常に大きくなり得る。
【0059】 Uの小さい値のエンジントルクへの及び発生される推力への影響は、かなりの
程度、船殻の後部とプロペラとの間の距離に依存する。図12に示すような固定
ピッチのプロペラが船殻3の後縁7の直ぐ背後に配置される場合は、該船殻が流
れガイドとして作用し、当該プロペラに対する入力は該船殻の長さ方向の輪郭に
従う。このような状況下では、入ってくる水の旋回速度は零となり、Uの値は当
該プロペラの回転速度により固有に支配される。殆どのエンジンは低速度では殆
ど出力を供給せず、このような状況下では、前記迎え角は供給されるエンジン出
力が吸収されるまで増加するであろう。エンジンは働くが、プロペラは殆ど推力
を供給せず、船舶は速度を得ることができないであろう。
【0060】 このような理由で、多くの表面駆動機はプロペラが船殻3の後縁7の充分に背
後となるように配置される。例えば、プロペラは、船体の長さの例えば少なくと
も5%ないし10%だけ船尾肋骨の後方、及び/又はプロペラ直径の35%と1
80%との間の距離だけ船尾肋骨の後方に配置される。斯様な配置においては、
水は旋回することができ、プロペラが所与の値のUに対して一層速く走るのを可
能にする。これは、エンジンが一層の出力を送出することを可能にするが、この
場合においても、加速は劣り、かなりの撹拌損失が発生される。
【0061】 図13は、巡航速度における同一のプロペラの断面を示す。この場合、迎え角
及び揚力係数は大幅に減少しており、U、Va及びVは、キャビテーション係数
(σ)が大きく減少し、キャビティCaが大幅に細くなるように、かなり大きく
なる。流体の流れの厚さT対キャビティ厚T’は、揚力の減少、キャビティ壁C
a’の変形及び結果としての抵抗の増加も大幅に低減されるように、どの点にお
いても大幅に減少している。
【0062】 減少されたキャビテーション係数(σ)及び迎え角、並びに後続の翼により発
生される揚力によるキャビティ境界Ca’の歪みのために、後縁TE2における
及び設計速度の辺りの速度におけるキャビティ厚、上記低キャビテーション係数
及び上記低迎え角は、結果として、後側のキャビティ境界と翼の後縁との間に殆
ど間隙のない薄いキャビティとなる。上記設計速度より僅かに高い或る速度では
、後続の翼の圧力分布が上記キャビティ境界を、該キャビティ境界が翼の後面(
LE〜TE2)に再付着するように、歪ませ、結果として抵抗が劇的に増加する
ことになる。これは、固定ピッチプロペラの場合に、設計速度より上における効
率の急激な減少を説明している。
【0063】 本発明による改善されたプロペラに関する低速度の場合が図14に示されてい
る。図示の場合、所要の性能特性に応じて、比S/Cが2.3以上となるように 、翼弦Cは小さく、間隔Sはかなり大きくなっている。翼は角度(β)にピッチ
合わせされており、該角度は前記固定ピッチ翼に対するよりも大幅に大きく、非
常に低い速度では78度ないし80度に達する。これは、高い一定の接線方向速
度Uが、相対速度Vも高くなり、その結果、揚力Lも、結果として高損失となる
ような過度な迎え角で翼を作動させることなく大きくすることができるように、
維持されるのを可能にする。この結果、比較的小さなキャビテーション係数(σ
)が得られ、キャビティ厚は小さいままとなる。この場合に後続の翼6が先行
する翼6の幾らかの距離後方にあるという事実は、キャビティが、後続の翼6 により発生される圧力場Pの影響により遠くに曲げられるのを可能にし、何れ
の点における流体流れの厚さTのキャビティ厚T’に対する結果としての比も、
図12に示す場合と較べて、かなり改善されている。圧力係数曲線Pの歪み及び
結果としての損失も、非常に大幅に低減されている。プロペラ内への流れを整列
させるために旋回速度は必要とされないので、この構成のプロペラは、有利にも
船殻3の後縁7の直後に配置することができる(前述した理由により改善された
性能を提供する)。
【0064】 このような場合、揚力Lは大きくなり、抵抗Dは小さくなり、角度βは90度
に達する。吸収される出力及び推力に関する前記式から、この構成は所与の出力
に対して推力を最大化することは明らかであり、エンジンは最適な速度で作動す
るように配置することができるので、全エンジン出力が撹拌又は他の大きな損失
なしで吸収され得る。
【0065】 斯様なプロペラの高速の場合が図15に示され、該図からは、圧力係数分布P
が、大きな比T/T’により、先行する翼の背後のキャビティにより殆ど影響を
受けないことが明らかである。翼は高い一定値のUで作動することができ、翼の
角度βは如何なる所望の設計条件下でも最適の推力を得るように最適化すること
ができる。先行する翼の後縁の充分に背後で作動する後続の翼の圧力場によれば
、翼角度を流れの状況に適するように調整することができるという事実と相俟っ
て、翼の後面LE〜TE2に対する上側キャビティCa’の再付着を遅らせるこ
とができ、広い作動範囲を可能にする。
【0066】 図16は、各翼が先行する翼の背後のキャビティ内で作動するような零推力を
得るために使用される原理を示している。100%の中立は、GPSシステム又
は推力センサに結合された能動的制御を必要とするが、バランスされた推力位置
の何れの側への小さなそれに対する正味の推力は、厚いキャビティの接近により
非常に小さくなる。図17に示す翼の捻りにより、翼の内側の及び外側の末端は
、少量のバランスされた正及び負の推力を発生するであろう。
【0067】 図18は、本発明による推進器と、米国特許第3,938,463号に開示された既知 の型式の傾斜すくい角が付けられた(固定幾何学形状の)プロペラとの予測され
た効率曲線を示している。両システムは、80ノットの最大速度に対して最適化
されている。図18は2つの効率の比を示し、該図は、本新推進器の最大効率は
設計速度においては上記すくい角付きプロペラよりも8%高いだけであるが、他
の速度では差はもっと顕著になることを明確に示している。滑走船舶にとって特
に重要なものは、滑走速度における効率であり、ここでは、米国特許第3,938,46
3号のプロペラは本新推進器の効率の50%しか有していないことが明らかであ る。
【0068】 本発明の上述した実施例による推進システムにより提供される高速船に対する
効率の非常に大幅な改善は、同一の性能を得るのに、大幅に小さな(そして、軽
い)エンジンを取り付けることを可能にする。また、大幅な燃料消費の節約が、
更に、船体重量並びに設置及び運転費用を低減させる。また、単純な構成は保守
を最少化し、信頼性を向上させる。殆どの場合、翼は個別に交換することが可能
であり、この作業を水位より上で行うことができるようにプロペラは回転させる
ことができる。このことは、プロペラが通常は乾ドック内で扱われ、且つ、新た
なプロペラの製作時間が予備プロペラをしばしば船内に保管しておくのを必要と
するような、大型商用船にとっては特に重要である。
【0069】 また、船殻により“遮蔽”されて、プロペラのハブは、翼の回転による当該ハ
ブの形状の如何なる変化も余り重要でないように、その理論的直径と較べて直径
が縁で減少されてもよい。
【0070】 必要な場合に最大の推力を、又は最大の運転効率等を達成するために翼のピッ
チを変化させる前記機能は、本発明の好ましい実施例の重要な特徴であることが
分かるであろう。知能的翼ピッチ制御を達成するための、本発明による推進シス
テムに使用するのに適した知能変速機コントローラシステムを以下に詳述する。
ここで、以下の説明に関連して図20ないし27を参照する。
【0071】 図20は、各エンジンが単一のロータ推進器を駆動するような双子ディーゼル
エンジンの船舶用制御システムを概念的に示すものであるが、該図20は(明瞭
化のために)単一のエンジン及び単一の推進器のための制御システムのみを示し
ている。2つの推進器の回転は反対になっている。各推進器の翼のピッチは、帰
還装置を備える電気アクチュエータにより変化される。エンジンスロットルも、
位置帰還を備えるアクチュエータにより制御される。各可変速度エンジンは独立
に制御される。 変数は: q 主スロットル制御位置 u 二次スロットル制御位置 s エンジンスロットル位置 p ピッチ角 r(s) 測定されたエンジン速度 r(s) 制御されたエンジン速度 r(s) sにおける最大出力のためのエンジン速度 r’ エンジン加速(dr/dt) W(s) r(s)における最大パワー出力 Wmax、r(Wmax) 最大出力、最大出力におけるエンジン速度 dir=±1 前進又は後進 ±φ 真っ直ぐ前方からの舵輪角度 V 船速 上記変数は図19ないし26に使用されている。 機能制御モード 該変速機コントローラは3つの基本制御モードにおいて動作する。
【0072】 1.エンジン速度及び船速は依存して制御される この場合は、船速及びエンジン速度の両方、加速、前進/後進及びエンジン負
荷はエンジンスロットル制御を用いて制御される。
【0073】 2.エンジン速度及び船速は独立に制御される このモードにおいては、エンジン速度は別のスロットル制御を用いて或る所望
の値に設定される。船速、加速及び方向、並びにエンジンの可能性のある過負荷
は、推進器のピッチを変化させることにより制御される。この制御モードの典型
的な例は: 2.1.港における操船のために、エンジン速度は、全ての予期される操船に 対して充分な出力が利用できるような或る値に設定することができる。
【0074】 2.2.巡航状況下では、エンジン速度は、燃料消費に対する又は特別な騒音 又は振動規準を満たすための或る最適値に設定することができる。
【0075】 2.3.動力艇に関しては、全ての時に対して最大の加速を提供するような最 大出力エンジン速度を選択することができる。
【0076】 3.混合制御 モード2において、もしピッチがエンジンの過負荷を生じるような値に設定さ
れた場合は、該ピッチは、これが生じるのを防止するために減少される。該混合
制御モードにおいては、この場合、エンジン速度が上昇されるであろう。
【0077】 当該制御システムは単一レバーのコントローラを有し、該コントローラはモー
ド1においては2つのエンジンのスロットル設定(結果として、エンジン速度及
び推進器ピッチの設定)及び方向(前進又は後進)を設定する。
【0078】 モード2及び3においては、別のエンジンスロットルコントローラがスロット
ル位置を設定する一方、上記単一レバーのコントローラがピッチ及び方向(前進
又は後進)を設定する。モード3において、もし制御レバーが、エンジンスロッ
トルにより設定されたものより高いエンジン速度が必要とされるように設定され
た場合は、上記単一レバーコントローラがエンジン速度も制御する。スロットル制御 スロットル、qは、エンジンにおけるアクセル入力(キャブレターバタフライ
、ディーゼルポンプのラック又は電子入力)、sを: s=f(q) なる式に基づいて制御し、ここで、fは或る所望の関数である。図21に示す可
能性のある関数は: s=max(smin,|q|) である。
【0079】 sにおいて、当該エンジンは設計速度rにおいて作動するように最適に制御
され、エンジン速度rにおいて最大出力Wmaxを供給する。動作条件の範囲
に応じて、利用可能な出力の利用を最大にしながら充分な動的な余裕を維持する
ために、又は異なる負荷/海洋状態において効率を最大化するために、1以上の
“r対s”曲線が必要であろう。
【0080】 エンジンは、rなるエンジン速度で、その最大出力、Wを供給する。r(s
)、W(s)及びr(s)を比較したグラフが図22に示されている。
【0081】 エンジン速度を、その制御された値rに制御するために、測定された速度、
rと該制御された速度との間の差がピッチコントローラに帰還される(図20に
示されるように)。エンジンが速く回転し過ぎている場合は、ピッチが増加され
、エンジンに負荷を掛けて、速度を低下させる。エンジン速度が低過ぎる場合は
、ピッチが減少され、エンジン負荷を減少させてエンジン速度が増加するのを可
能にする。
【0082】 モータとボート速度との独立した制御が可能である場合は、該モータの速度は
二次スロットル、uの関数、r=r(f(u))として設定される。この場合、
主スロットルはエンジンスロットル位置を減少又は増加させて、一定のモータ速
度、rを維持しながら推進器のピッチの減少又は増加を可能にする。
【0083】 一定のモータ速度で出力を変えるためには、一定の速度におけるスロットル対
出力設定に関するデータが必要である。これは一連の曲線の形態をとり、これは
モータの製造者のデータから容易に導出することができる。また、推進器のピッ
チの変化に関連する消費される出力の変化に関する推定値も必要である。これら
の特性は、ピッチ及びスロットル推定器(図20参照)内に維持される。如何な
るエラーも上記モータ速度-ピッチ帰還により修正されるので、高い精度は必要 とされず、通常の設計条件(r、s)における一連の値で充分である。
【0084】 特定された速度rmaxを越えた場合は、スロットル設定を即座に減少させる
ことにより最大モータ速度が制限される。これが、図23に概念的に示されてい
る。スロットル低減の率、kは高く設定される。制御されたエンジン速度r
何れかのスロットル位置sで最大出力速度rより低下すると、エンジンは停止
(エンスト)しがちである。従って、翼ピッチをr及びrにより決定される最
大値に制限してエンストを防止するために、図24に示すストールリミタ装置が
使用される。
【0085】 スロットル、sも、その動作範囲内に維持されねばならず、これはスロット
ルリミタの出力においてチェックされる。制限は旋回の際にのみ発生し得、従っ
て残りのスロットルΔsij(計算されたスロットルと制限されるスロットルと
の間の差)は、旋回能力を維持するために(順方向速度を犠牲にして)他方のエ
ンジンに帰還される。(添字iは図20に示すエンジンシステムを参照し、添字
jは2つのエンジンシステムのうちの他方を参照する)。スロットル装置及びス
ロットルリミタ装置は図25及び26に各々概念的に示されている。
【0086】 ピッチを使用するモータ速度の制御は、スロットルの変化に対して良好なステ
ップ応答を有するように構成される。エンジン及び推進器の特性から導出される
スロットル応答は、船舶の加速を提供する一方、モータが速度を変更するのを可
能にする。
【0087】 最大の線形な加速は、当該制御システムに加速の測定値又は推定値を含めるこ
とにより制限することができる。操舵制御 (図27) 当該船舶を操縦するには、内側の推進器に供給される出力が、外側の推進器に
供給される出力に対して減少されねばならない。これは、外側のエンジンの制御
速度を内側のエンジンに対して変化させることにより、又は外側推進器のピッチ
を増加させる一方内側推進器のピッチを減少させることにより、又はエンジン速
度の変更及びピッチの変更の両方の組み合わせにより達成される。
【0088】 この場合、添字1及び2が内側及び外側の推進器を各々指すとすると、変更さ
れたモータ出力が各推進器により消費される出力により吸収され、且つ、モータ
速度が一定に留まるように、増分スロットル設定Δs、Δsを入力スロット
ル設定sに加算し、Δp、Δpを入力ピッチ設定pに加算することで充分で
ある。
【0089】 s=|s−Δs|、 s=|s+Δs| p=|p−Δp|、 p=|p+Δp| ここで、 Δs=F(φ, r)、 Δp=F(s, Δs) であり、ここで、F、Fはモータ及び推進器の特性の関数である。
【0090】 殆どの場合、低い速度ではΔs≒Δsである一方、高い速度ではエンジン
出力曲線の非線形さによりΔs>Δsである。低速度では、項(s−Δs )は負になる可能性があり、これは非現実な状態である。この条件では、dirの 符号が変わり、結果としてピッチ角が変わり、その結果、負の推力となる。s =|s−Δs|の値は正のままとなる。
【0091】 ヨーレートは、加速の測定値又は推定値を制御ループ内に含めることにより制
限することができる。モード制御 上述した基本モードと同様に、下記のモードも使用される。
【0092】 1.緊急制御 当該制御システムは、乗客の快適さのために最大の線形及びヨー加速を含んで
いる。緊急操船の場合には、これらの制限よりも優先操作されねばならない。
【0093】 2.船速制御 所要の船速が選択される。測定された船速と選択された速度との間のエラーは
、エンジンコントローラに帰還されて、所要の船速を維持する。
【0094】 3.動的位置(DP)制御 船速及び船首方向が制御される。
【0095】 エンジン又は推進器のコントローラが全て故障した場合、エンジンスロットル
位置又は推進器のピッチを直接制御するために、機械的制御を設けることができ
る。1つのエンジン又は推進器の故障の場合は、針路を維持するために緊急用舵
の使用が必要となる。この場合、残りの単一のエンジン及び推進器は、速度及び
前進/後進の制御のみを行う。制御システム 前述したように、図20は単一のエンジン及び単一の推進器に対する制御シス
テムのみを示している。スロットルリミタからの残存スロットル信号Δs12
、反対のエンジンコントローラのΔs信号加算器に帰還され、Δs21信号は
反対のスロットルリミタから図示のΔs信号加算器に戻される信号である。
【0096】 尚、上述した実施例に対する種々の変形が、本発明の範囲から逸脱することな
く可能であることは理解されるであろう。例えば、幾つかの場合においては、翼
間隔の翼弦に対する比S/Cは、各翼の長さの小さな部分に沿って2.0より小 さくてもよい。幾つかの場合においては、翼の長さの10%までは、2.0未満 のS/C比を有していてもよい。例えば、或る可能性のある実施例においては、
比(S/C)は翼の根元部分において2.0未満、好ましくは1.7ないし2.0 の範囲とする。これは、比較的重い、半滑走船舶に使用するよう設計されたプロ
ペラの場合に特に当てはまる。このような船舶に関しては、当該船舶にとって所
望の巡航速度を得るために、例えば船殻船尾肋骨の大きさ及び当該プロペラを経
る所望の流れ面積等の他の制限要因が、選択されるS/C比が高速滑走船舶用の
プロペラに使用されるであろうS/C比よりも通常小さい必要があることを意味
する、ということが分かるであろう。
【0097】 高速滑走船舶の場合は、通常、S/C比は常に翼の長さの95%以上にわたっ
て少なくとも2.0であろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の一実施例による推進システムを備える船舶の一部の部分的に
概念で示す側面図である。
【図2】 図2は、本発明の他の実施例による推進システムを備える船舶の一部の分離さ
れた(図6のX-X’線に沿う)断面的側面図である。
【図3】 図3は、図2の装置に組み込まれたピッチ制御機構の一部の背面図である。
【図4】 図4は、図2の装置の当該船舶の船殻の外側から見た端面図で、プロペラが陸
揚げのために持ち上げられている。
【図5】 図5は、図2の装置の当該船舶の船殻の内側から見た端面図で、該船舶のエン
ジンは(簡略化のため)破線の輪郭で示されている。
【図6】 図6は、図2の装置の当該船舶の船殻の外側から見た端面図で、プロペラは(
下げられた)作動位置となっている。
【図7】 図7は、本発明の更に他の実施例による推進システムの概略側面図である。
【図8】 図8は、図7の推進システムの2つのプロペラの配置の概略端面図である。
【図9】 図9は、本発明の一実施例による推進システム用の機械的ピッチ制御装置を示
す。
【図10】 aは、図1又は図2の推進システムにおけるプロペラの一部の断面的側面図で
あり、bは、従来の可変ピッチプロペラの対応する部分の断面的側面図である。
【図11】 図11は、図1又は図2に示す新推進システム(NPS)の推力及び効率を従
来のジェット推進システムと比較したグラフである。
【図12】 図12は、高出力で作動している従来の固定翼ピッチの表面プロペラにおける
2枚翼部の概念図であり、2枚の翼が当該プロペラの中心から半径Rにおいて断
面で示されている。
【図13】 図13は、図12におけるのと同一のプロペラの2枚翼部の概念図であり、巡
航速度で作動している。
【図14】 図14は、低(巡航)速度で作動している本発明の推進システムのプロペラに
おける2枚翼部の概念図であり、2枚の翼が当該プロペラの中心から半径Rにお
いて断面で示されている。
【図15】 図15は、図14におけるのと同一のプロペラの2枚翼部の概念図であり、高
速度で作動している。
【図16】 図16は、図14におけるのと同一のプロペラの2枚翼部の概念図であり、零
推力で作動している
【図17】 図17は、図15及び16の翼のうちの一方の異なる半径における断面を示し
、該翼における捻れを図示している。
【図18】 図18は、速度に対してプロットされた本新推進システム(NPS)の効率を
、速度に対してプロットされた従来の表面貫通型推進システムの効率と比較する
グラフである。
【図19】 図19は、本新推進システム(NPS)の効率を上記従来のシステムの効率に
対してプロットしたものである。
【図20】 図20は、本発明の好ましい実施例に組み込まれた変速機制御システムを図示
するブロック図である。
【図21】 図21は、図20のシステムにおける、エンジンスロットル位置sを主スロッ
トル制御位置pに対してプロットしたグラフである。
【図22】 図22は、エンジン設計速度rd(s)、エンジン最大出力速度rm(s)及びエンジン
最大出力W(s)を比較したグラフである。
【図23】 図23は、図20のシステムのエンジンモータRev.リミタ装置のブロック 図である。
【図24】 図24は、図20のシステムのストールリミタ装置のブロック図である。
【図25】 図25は、図20のシステムのスロットル装置のブロック図である。
【図26】 図26は、図20のシステムのスロットルリミタ装置のブロック図である。
【図27】 図27は、図20のシステム用の操舵制御装置のブロック図である。
【符号の説明】
1…軸 2…船尾肋骨 3…船殻 4…プロペラ 5…ハブ 6…翼 7…船殻の後縁 11…エンジン 14…制御棒 C…翼弦 S…翼間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (71)出願人 11 Linden Gardens, T unbridge Wells, Ken t, TN2 5QU, United Kingdom (72)発明者 ダンカン ヒューゴ アンソニー イギリス国 イーエイチ54 8ピーピー リビングストン、ディア パーク、バーン ズ グリーン 41番地

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船舶用の推進システムにおいて、該システムが、 前記船舶の船殻の船尾肋骨(2)から後方に延びる少なくとも1つの軸(1)
    と、 表面貫通型のプロペラ(4)であって、該プロペラが前記船舶の使用の際に前
    記船殻の船尾肋骨の背後に生成される船尾肋骨キャビティ内で作動するように、
    前記少なくとも1つの軸上に前記船殻の後縁(7)に近接して取り付けられた表
    面貫通型のプロペラと、 前記少なくとも1つの軸を駆動する駆動手段(9、10、11)と、 を有し、前記プロペラはハブ(5)と該ハブの周囲に略等間隔で角度方向に離隔
    して配された複数の翼(6)とを有し、前記翼の間隔(S)の翼弦(C)に対す
    る比(S/C)が前記翼の略全長に沿って少なくとも2.0であることを特徴と する推進システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の推進システムにおいて、隣接する翼におけ
    る前記翼間隔(S)の前記翼弦(C)に対する前記比(S/C)が、前記翼の略
    全長に沿って2ないし5の範囲であることを特徴とする推進システム。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の推進システムにおいて、隣接する翼におけ
    る前記翼間隔(S)の前記翼弦(C)に対する前記比(S/C)が、前記翼の略
    全長に沿って2.3ないし4.0の範囲にあることを特徴とする推進システム。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載の推進システムにおいて、前記
    翼間隔(S)の前記翼弦(C)に対する前記比(S/C)が、前記翼の長さの少
    なくとも90%に沿って少なくとも2.0であることを特徴とする推進システム 。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の推進システムにおいて、前記翼間隔(S)
    の前記翼弦(C)に対する前記比(S/C)が、前記翼の長さの少なくとも95
    %に沿って少なくとも2.0であることを特徴とする推進システム。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5の何れか一項に記載の推進システムにおい
    て、ハブ直径(H)のプロペラ直径(P)に対する比(H/P)が少な
    くとも0.35であることを特徴とする推進システム。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の推進システムにおいて、ハブ直径(H
    のプロペラ直径(P)に対する前記比(H/P)が少なくとも0.4であ ることを特徴とする推進システム。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7の何れか一項に記載の推進システムにおい
    て、前記プロペラ(4)は前記少なくとも1つの軸(1)上に、前記プロペラの
    面が前記軸に対して略垂直となるように、取り付けられていることを特徴とする
    推進システム。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8の何れか一項に記載の推進システムにおい
    て、前記軸は前記船舶に、前記プロペラ(4)の面が推力線に対して略直角とな
    るように、取り付けられていることを特徴とする推進システム。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9の何れか一項に記載の推進システムにお
    いて、プロペラ直径(P)の静止船殻喫水(H)に対する比(P/H) が少なくとも1.4であることを特徴とする推進システム。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10の何れか一項に記載の推進システムに
    おいて、前記プロペラにおける前記翼(6)のピッチ(β)が該プロペラの回転
    軸に対して可変であることを特徴とする推進システム。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の推進システムにおいて、当該推進シス
    テムに前記翼のピッチを制御する翼ピッチ制御手段が更に含まれていることを特
    徴とする推進システム。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の推進システムにおいて、前記翼ピッチ
    制御手段は、前記翼のピッチ(β)が50度と120度との間で変化されるよう
    に形成且つ配置されていることを特徴とする推進システム。
  14. 【請求項14】 請求項12又は請求項13に記載の推進システムにおいて
    、前記翼ピッチ制御手段は、機械的手段、電気的手段及び流体圧的手段の1以上
    で構成されていることを特徴とする推進システム。
  15. 【請求項15】 請求項12又は請求項13に記載の推進システムにおいて
    、前記翼ピッチ制御手段は、前記翼(6)が取り付けられた担体手段(18)に
    連結されたピッチ制御棒(14)の形態の機械的ピッチ制御手段を有し、前記制
    御棒及び担体手段は、前記制御棒の軸方向運動が前記担体手段の回転運動に変換
    され、これにより前記翼が該翼のピッチを(前記プロペラの回転軸に対して)変
    化させるように回転されるように形成及び配置されていることを特徴とする推進
    システム。
  16. 【請求項16】 請求項1ないし15の何れか一項に記載の推進システムに
    おいて、当該システムは前記船舶の船殻(3)の船尾肋骨(2)から後方に延び
    る少なくとも2つの軸(1)を有し、前記各軸にはプロペラ(4)が取り付けら
    れ、前記各プロペラはハブ(5)と該ハブの周囲に略等間隔で角度方向に離隔し
    て配された複数の翼(6)とを有し、前記翼の間隔(S)の翼弦(C)に対する
    比(S/C)が前記翼の略全長に沿って少なくとも2.0であることを特徴とす る推進システム。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の推進システムにおいて、前記翼ピッチ
    制御手段が前記各プロペラ上の前記翼のピッチを制御するように設けられている
    ことを特徴とする推進システム。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の推進システムにおいて、前記翼ピッチ
    制御手段が、前記各プロペラにおける前記プロペラの翼のピッチを独立に変化さ
    せるように形成及び配置されていることを特徴とする推進システム。
  19. 【請求項19】 請求項12、13、14、15、17及び18の何れか一
    項に記載の推進システムにおいて、前記翼ピッチ制御手段が、前記船舶の所望の
    速度、前記船舶の実際の速度、所望のエンジン速度、実際のエンジン速度、海上
    における前記船舶の位置、前記船舶の所望の航路及び前記船舶の実際の航路の1
    以上に依存して前記翼のピッチを自動的に制御する知能ピッチコントローラシス
    テムを更に含んでいることを特徴とする推進システム。
  20. 【請求項20】 請求項17又は請求項18に従属する請求項19に記載の
    推進システムにおいて、前記知能ピッチコントローラシステムが、前記翼ピッチ
    制御手段における前記ピッチ制御棒の軸方向運動を前記2つのプロペラにおける
    プロペラ翼のピッチを変化させるように制御することを特徴とする推進システム
  21. 【請求項21】 請求項19又は請求項20に記載の推進システムにおいて
    、前記知能ピッチコントローラシステムが、前記船舶のエンジン速度も制御する
    ことを特徴とする推進システム。
  22. 【請求項22】 請求項19ないし21の何れか一項に記載の推進システム
    において、前記知能ピッチコントローラシステムが、前記プロペラの又は前記各
    プロペラの回転速度を一定の速度に維持すべく前記翼のピッチを変化させるよう
    に構成されていることを特徴とする推進システム。
  23. 【請求項23】 請求項1ないし22の何れか一項に記載の推進システムに
    おいて、前記プロペラ当たりの前記翼の数が2と5の間であることを特徴とする
    推進システム。
  24. 【請求項24】 請求項1ないし23の何れか一項に記載の推進システムに
    おいて、前記翼が該翼の長さに沿って捻られていることを特徴とする推進システ
    ム。
  25. 【請求項25】 請求項24に記載の推進システムにおいて、前記捻りが2
    0度以下であることを特徴とする推進システム。
  26. 【請求項26】 請求項1ないし25の何れか一項に記載の推進システムに
    おいて、前記船舶における前記船殻の端部輪郭が、前記プロペラ又は前記各プロ
    ペラにおける前記ハブの輪郭に概ね対応した少なくとも1つの凸状の概ね弧状輪
    郭の突起を有していることを特徴とする推進システム。
  27. 【請求項27】 請求項26に記載の推進システムにおいて、前記少なくと
    も1つの凸状突起の弧が略180度までであることを特徴とする推進システム。
  28. 【請求項28】 請求項1ないし27の何れか一項に記載の推進システムに
    おいて、前記翼(6)の間に如何なる障害物も入るのを防止するように前記プロ
    ペラ又は前記各プロペラを囲む保護手段(38、39、40)を更に含んでいる
    ことを特徴とする推進システム。
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