JP2002502508A - 感熱板前駆体 - Google Patents

感熱板前駆体

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アグフア−ゲヴエルト・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ
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Abstract

(57)【要約】 石版印刷板前駆体に表面を砂目状にして陽極酸化を受けさせたアルミニウム基質を含めて、それを金属層、好適には銀層で覆い、それの上部に親油性樹脂の層を取り付ける。この前駆体の画像様式露光を高強度レーザービームで行うことを通して、プレスで用いる準備が出来ていて背景領域における奇麗さが向上していてプレスで優れた始動特性を与えかつ高い画像品質と向上したプレス耐久性を示す板を中間介在フィルムも現像液用化学品も用いる必要なくまた露光後に全く処理を行う必要なく直接得ることができる。上記基質表面に付着させる金属の付着レベルがより低い結果として、露光時に向上した感受性を示す板前駆体がもたらされ、その結果として露光領域内で金属層の除去が起こる。

Description

【発明の詳細な説明】 感熱板前駆体 本発明は、画像を電子構成デジタル源(electronically co mposed digital sources)から直接生じさせることに関 し、特に、石版印刷板前駆体(lithographic printing plate precursors)上に画像を形成させることに関する。より 詳細には、本発明は、金属銀(metallic silver)を含んで成る 画像層(imaginglayer)を組み込んだ石版印刷板前駆体、そして石 版印刷板を化学処理を用いる必要なく製造する方法に関する。 石版印刷は、特定の領域はインクを受け入れ得る(親油性領域)が他の領域は インクを受け入れない(疎油性領域)ような様式で表面を調製しておくことによ る印刷方法である。上記親油性領域が印刷領域を構成する一方で疎油性領域が背 景領域を構成する。 石版印刷方法で用いられる板は、写真材料を用いてこの写真材料を露光させる ことでそれがインクを画像様式で受け入れるか或は寄せ付けないようにした後に それに化学処理を受けさせることで調製可能である。しかしながら、このような 調製方法は写真処理技術を基にしていていくつかの段階を伴い、従ってかなりの 時間、労力および費用を必要とする。 その結果として、印刷産業では、電子構成デジタルデータベース、即ちいわゆ る「コンピューターツープレート(conputer−to−plate)」シ ステムを用いて画像を直接形成させることが長年に渡って長期目標であった。そ のようなシステムを伝統的な印刷板製造方法に比較した時の利点は下記である: (i)費用のかかる中間介在銀フィルムおよび処理用化学品をなくすことができ ること、 (ii)時間を節約することができること、そして (iii)システムを自動化することができる結果として労賃を低くすることが できること。 レーザー技術が導入されたことで、レーザービームを上記前駆体の表面の上を 横切らせて走査しそしてオンとオフが有効に起こるようにビームを調節して印刷 板前駆体の上に画像を直接形成させる機会が初めて得られた。このようにして、 高感度の重合体被膜を含んで成る放射線感受性板を水冷UVアルゴン−イオンレ ーザーが発生するレーザービームに露光させることが行われ、そして低パワーの (low powered)空冷アルゴン−イオン、ヘリウム−ネオンおよび半 導体レーザー装置を用いて可視スペクトル領域にまで伸びる感受性を示す電子写 真板の露光を行うことが成功裏に成された。 また、熱を発生する赤外レーザービームにさらされると選択的(画像様式)層 剥離を起こす(次に材料の移行が起こる)サンドイッチ型構造物を伴う画像シス テムを利用することも可能である。そのようないわゆる剥離システム(peel −apart system)は一般にハロゲン化銀フィルムの代替として用い られる。 デジタル画像形成技術が米国特許第4911075号に記述されており、そこ では、印刷中に非画像領域を湿らせるためのファウンテン(fountain) 水溶液を用いた湿潤化(dampening)を行う必要がないいわゆるドリオ グラフィック板(driographicplate)を火花放電で製造してい る。このケースでは、導電性粒子 を含有していてインクを寄せ付けない被膜を含んでいてそれが導電性基質の上を 覆っている板前駆体が用いられていて、その被膜は上記基質から溶発的に(ab latively)除去される。しかしながら、不幸なことには、その溶発的火 花放電によって生じる画像は比較的劣った解像度を示す。 例えば、P E Dyerが「Laser Ablation of Pol ymers」[「Photochemical Proces sing of Electronic Materials」(Academic Pres s、1992)の359−385頁の14章]に記述しているように、高解像度 の溶発が得られるようにレーザーを用いることを通してそのような性質を改良す ることができることは公知である。最近まで、そのような方法による画像形成は 、一般に、高パワーの二酸化炭素またはエキサイマー(excimer)レーザ ーの使用を伴っていた。不幸なことには、そのようなレーザーは電力消費量が高 くかつコストが高いことと高圧ガスを取り扱う装置が必要なことから印刷用途に はあまり適さない。しかしながら、最近の開発によって、より適切な赤外ダイオ ードレーザーが利用できるようになり、これはコンパクトで高い効率を示して非 常に経済的な固体状態装置である。現在ではそのようなレーザーの高パワーバー ジョン(high power versions)(3000mJ/cm2に 及んで送り込む能力を有する)を商業的に入手することができる。 以前に、赤外放射線による溶発で画像形成可能な被膜が提案された。このよう に、例えば、PCT出願番号90/12342には、レシーバーシート(rec eiver sheet)上に画像を色付き層の画像 様式溶発で形成させたプルーフィングフィルム(proofing film) が記述されている。しかしながら、そのようなシステムは、材料を画像形成段階 で物理的に移行させる必要があることから、そのような方法によってもたらされ る画像は解像度が劣る傾向がある点で不利である。 ヨーロッパ特許第649374号に記述されている溶発技術を用いるとずっと 優れた解像度が得られ、その特許では、赤外ダイオードレーザーまたはYAGレ ーザーを用いてドリオグラフィック印刷板前駆体に画像形成をデジタル的に受け させた後に望まれない材料を除去することを通して画像を直接生じさせている。 このような技術は、透明なカバーシートで覆われていて赤外放射線で溶発し得る 被膜が組み込まている板前駆体の露光を上記被膜の逐次的領域内の被膜が溶発し てインク反発性が失われることで画像が形成されるように赤外レーザーのビーム を上記被膜の上記領域に向けることで行った後に上記カバーシートと溶発生成物 を除去しそしてその画像にインクを付けることを伴う。 熱様式(heat mode)記録材料が米国特許第4034183号に開示 されており、その材料には陽極酸化を受けたアルミニウム支持体が含まれていて 、その支持体が親水性層で覆われている。レーザーを用いた画像様式露光を行う と、その露光を受けた領域は疎水性になり、それによってインクを受け入れるよ うになる。 特開昭49−117102号(1974)に印刷板を製造する方法が開示され ており、そこでは、電気シグナルで調節してレーザービームを照射することによ る画像形成を受けさせる印刷板前駆体の画像形成層に金属が組み込まれている。 この板前駆体は、典型的に、樹脂フィルム(こ れは典型的にニトロセルロースであり、それの上に銅の薄層が与えられている) で被覆されている金属基板、例えばアルミニウム板などを含んで成る。レーザー が当たった領域内の上記樹脂および金属層が取り除かれることで印刷板が生じる 。しかしながら、このようなシステムの欠点は、最初に銅を除去し(例えばアル ゴン−イオンレーザーなどで)そして次に樹脂を除去する(例えば二酸化炭素レ ーザーなどで)目的で2種類のレーザービーム照射を行う必要があり、従って必 要な装置が高価な点にある。 その結果として、特開昭52−37104号(1977)に、2番目のレーザ ー露光を行う必要がない印刷板製造方法が開示された。このように、露光領域が 親水性になって印刷板がもたらされるように、支持体、典型的にはアルミニウム と、陽極の酸化アルミニウム層と、真鍮、銀、グラファイトまたは好適には銅の 層を含んで成る印刷板前駆体を、高エネルギー密度のレーザービームに露光させ ている。しかしながら、そのような印刷板前駆体はむしろ低い感度を示しかつ露 光で高いエネルギーのレーザーを用いる必要がある。 石版印刷板の製造で用いるための別の熱様式記録材料がヨーロッパ特許第60 9941号に開示されており、それは親水性表面を持つか或は親水性層が与えら れている支持体を含mi、その上を金属層が覆っていて、その上部に厚みが50 nm未満の疎水性層が位置する。上記材料を化学放射線に画像様式で露光させる とその露光領域が親水性になってグリース状のインクを受け入れないようになる ことを通して、石版印刷板を製造することができる。 ヨーロッパ特許第628409号にも石版印刷板製造用の熱様式記録 材料が開示されており、その記録材料は支持体と金属層を含んでいて、上記層の 上には、逆に、厚みが50nm未満の親水性層が与えられている。上記材料を化 学放射線に画像様式で露光させるとその露光領域が疎水性になってグリース状の インクを受け入れるようになることを通して、石版印刷板を製造することができ る。 しかしながら、この上に示した2種類の熱様式記録材料は各々印刷が困難であ ることに直面するであろう。そのような材料を化学放射線に露光させると金属層 との相互作用で画像領域内のエネルギーが熱に変換され、それによって、そのよ うな領域の最上部に存在する層の親水性または疎水性(使用されている材料に依 存)が破壊される。その結果として金属層の表面が露出して来て、印刷操作の成 功は、場合により、金属表面と親水性もしくは疎水性層の間の親水性および親油 性の差に依存することになるであろう。1つのケースでは金属層が疎水表面とし て機能し、別のケースでは親水性表面として機能することから、満足される印刷 表面を得ようとするにはそのような親水性および親油性の差の明瞭さは充分でな いであろうと予測する。更に、親水性層が存在していて金属表面が上記板の親油 領域として機能する時には必ず画像領域が上記金属表面から印刷されることにな り、そのような構造配置は満足されるものでなく、結果として、受け入れられる 印刷品質を達成するのは困難であることが知られている。 本発明の1つの目的は、優れた印刷特性を示す石版印刷板を提供しかつ上記板 の製造を露光後に処理用現像液を用いる必要なく行う方法を提供することにある 。 本発明のさらなる目的は、費用のかかる中間介在フィルムを用いる必 要なく板に直接行う(direct−to−plate)露光技術による石版印 刷板製造方法を提供することにある。 本発明のさらなる目的は、親水性支持体から金属層を溶発させると結果として 高品質の画像が形成され、従って親水性領域と親油性領域の間の差の度合が高い 石版印刷板を製造する方法を提供することにある。 本発明の追加的目的は、非画像領域内の金属層の溶発をより低いエネルギーの 露光レベルで達成することができる石版印刷板前駆体を提供することにある。 このようにより低いエネルギーの露光レベルを用いることを容易にするには、 石版印刷板前駆体の基質上に付着させる金属の付着度合を、結果として他の板特 性、例えばプレス上で板が示す耐久性などが悪影響を受けることなく低くする必 要がある。 金属層を親水性基質に付着させた後にその金属層の上を親油性樹脂の層で覆う ことを通して熱様式レーザ一露光(heat mode laser expo sure)の感度向上を達成することができることを見い出した。このようにし て、付着させる金属層の量を少なくすることができ、それによって、非画像領域 内の金属層の除去をより容易に行うことが助長される。その結果として、上記板 の感受性が向上することに加えて、また、背景の非画像領域の奇麗さの向上を達 成することができることも観察される。そのようなシステムからもたらされるさ らなる利点は、上記板がプレス上で示す耐久性が向上する点であり、これは付着 させる金属重量の全範囲に渡って達成される。 追加的に、また、この種類の前駆体から板を生じさせるとそれをプレスで用い る前にさらなる処理を全く行う必要がない場合もある。従って、 奇麗な始動(start−up)を確保するための追加的化学処理を行う必要が なく、時間および材料の意味で有意な節約がもたらされ、かつ廃棄物の処理およ び化学品の処分を行う必要がなくなる。 本発明の1番目の面に従い、 (i)表面を砂目状にして陽極酸化を受けさせた(grained and a nodised)アルミニウム基質と、その上を覆っている (ii)金属層と、それの上に付着している (iii)親油性樹脂の層、 を含んで成る石版印刷板前駆体を提供する。 本発明で用いる基質はアルミニウム基質であり、これの石版特性が向上するよ うに、それの少なくとも1つの表面を電気化学で砂目状にしそしてそれに陽極酸 化を受けさせておく。場合により、アルミニウムに関連した良好な寸法安定性を 維持させながら柔軟性を向上させる目的で、アルミニウムを他の材料、例えば紙 またはいろいろなプラスチック材料などに積層させることも可能である。 砂目状にして陽極酸化を受けさせておいたアルミニウム表面に付着させる金属 層は数種の金属のいずれかを含むものであってもよく、それの具体例には銅、ビ スマスおよび真鍮が含まれる。しかしながら、最も好適には、上記金属層は銀層 から成る。この金属層の平均厚を好適には20nmから150nm)最も好適に は30nmから50nmにする。これは、平均付着重量が0.2g/m2から1 .5g/m2、最も好適には0.3g/m2から0.5g/m2の範囲であること に相当する。 上記砂目状にして陽極酸化を受けさせておいたアルミニウム基質に金属層を付 着させる時に利用できる技術は多様であり、それには、蒸着も しくは真空蒸着またはスパッタリング(sputtering)が含まれる。し かしながら、上記金属層が銀層から成る場合に最も好適な層付着方法は、銀塩拡 散転写方法に従う写真材料であるハロゲン化銀を処理することを伴う。 拡散転写方法では、ハロゲン化銀エマルジョン層をいわゆるハロゲン化銀用溶 媒で処理してそれを可溶な銀錯体化合物に変換した後、それを画像受け入れ層( image receiving layer)の中に拡散させ、そしてその中 でそれに現像剤による還元を一般に物理的現像核(physical deve lopment nuclei)の存在下で受けさせて金属銀層を生じさせる。 そのような2つのシステムを利用することができる:即ちシートを2枚用いる システムとシートを1枚用いるシステムを利用することができ、シートを2枚用 いるシステムでは、1つの構成要素の上にハロゲン化銀エマルジョン層を与えそ して2番目の構成要素の上に物理的現像核層を与え、この2つの構成要素をアル カリ性処理液存在下の現像剤(類)およびハロゲン化銀用溶媒(類)の存在下で 接触させた後、剥がすことで、上記2番目の構成要素の上に金属銀層を生じさせ るが、シートを1枚用いるシステムでは、その構成要素に物理的現像核層を与え 、その上にハロゲン化銀エマルジョン層を与え、この要素をアルカリ性処理液の 存在下で現像剤(類)およびハロゲン化銀用溶媒(類)で処理しそしてこの構成 要素を洗浄することで使用済みエマルジョン層を除去して金属銀層を残存させる が、この金属銀層は物理的現像核を含有する層の状態で生じる。 別法として、拡散転写方法を用いて、ポジ型として働く(posit ive working)ハロゲン化銀エマルジョン層の全体を露光させて潜在 的ネガ型(latent negative)の画像を形成させた後にそれを物 理的現像核層に接触させて現像を受けさせて金属銀層を生じさせることを通して 、金属銀層を取り付けることも可能である。このような方法も再びシートを1枚 用いたシステムでか或はシートを2枚用いたシステムで実施可能である。 Weyde著の出版物「Photographic Silver Hali de Diffusion Processes」(TheFocal Pre ss)ロンドンおよびニューヨーク、1972)に詳細に記述されており、それ を参考にすることでさらなる詳細が得られるであろう。 上記親油性樹脂は、石版印刷板被膜に含める親油性成分として使用可能な全て の非感光性樹脂を包含する。この種類の典型的な樹脂には、フェノール−および クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、エポキシ 樹脂、アクリレート樹脂およびポリ(ビニルアセタール)樹脂、例えばポリ(ビ ニルブチラール)樹脂(残存するペンダント型のヒドロキシ基をある割合で分子 内の環状無水物、典型的には無水フタル酸または無水マレイン酸と反応させるこ とによる修飾を受けさせた)などが含まれる。このような親油性樹脂を厚みが5 0nmから5000nm、好適には100nmから3000nm(平均コーティ ング重量が0.05g/m2から5.0g/m2、好適には0.1g/m2から3 .0g/m2に相当する)の層中に存在させる。 上記樹脂の溶液(溶媒を基とする)を公知の標準技術、例えばスピン コーティング、ディップコーティング、グラバ(gravure)コーティング 、メニスカス(meniscus)コーティングなどのいずれかで上記金属層の 上部に塗布することを通して、そのような親油性層を上記金属層の表面に付着さ せることができる。このような溶液の調製で用いるに適した溶媒には、例えばケ トン類、例えばジメチルケトンおよびメチルエチルケトンなど、低級アルコール 類(イソプロパノールおよびn−ブタノールを包含)、そしてヒドロキシエーテ ル類またはそれらのエステル類、例えば2−プロポキシエタノールまたは酢酸2 −メトキシエチルなどが含まれる。 場合により、この親油性樹脂層と上記金属層の間に接着剤層を存在させること も可能である。 本発明の2番目の面に従い、石版印刷板の製造方法を提供し、この方法に、 a)本明細書の上に記述した石版印刷板前駆体を準備し、そして b)高強度レーザービームを用いて上記前駆体の画像様式露光を行う、ことを含 める。 この前駆体の画像形成を好適には赤外スペクトル領域で作動するレーザーが放 射するビームを用いて行う。適切な赤外レーザーの例には半導体レーザーおよび YAGレーザー、例えば1064nmのビームを発する10 WのYAGレーザ ーが備わっているGerber Crescent 42T Plateset terなどが含まれる。その放射されたビームに上記金属層を露光させると放射 線が当たった領域内に溶発が起こる。 要する露光のレベルは金属が基質表面により多い量で付着している前 駆体で用いられる露光レベルに比較して低い。この必要な板が示す背景領域内の 奇麗さは向上しておりかつプレス上で優れた始動特性を与え、そして露光後、板 貯蔵ゴム(plate storage gum)を用いた任意処理以外にはさ らなる板処理を行う必要なく、高い画像品質を与える。追加的に、プレス上で向 上した耐久性を示すことが観察される。 このような板製造方法では費用のかかる中間介在フィルムも現像用および処理 用の化学品も用いる必要はなくかつそのような材料の使用の結果として付随する 不便さもない。 以下に示す実施例は本発明を説明するものであり、決して本発明の範囲に対す る制限を与えるものでない。実施例 DuPont Printing and Publishingが供給して いる市販のHowson SILVERLITH(商標)SDB印刷板のサンプ ルを、それに露光を受けさせることなく、その製造業者の一般的な推奨に従って 拡散逆転写方法(diffusion transfer reversal method)を用いた自動プロセッサーで処理したが、別のプロセッサー設定 を用いて異なる銀付着重量または厚みを有するサンプルも作成した。各場合とも 指定の仕上げ用ゴムを塗布する最終段階を省いた。その結果として得た印刷板前 駆体サンプルは各々表面を砂目状にして陽極酸化を受けさせておいたアルミニウ ム基質を含んでいて、それの陽極酸化を受けた表面が銀の層で覆われていた。 次に、以下に示す親油性樹脂が適切な溶媒、例えばメチルエチルケト ンなどに入っている溶液を上記前駆体の銀表面の上にスピンコーティングするこ とを通して、上記板前駆体サンプルの上を該樹脂で覆った: 樹脂A Epikote(商標)1007(エポキシ樹脂) 樹脂B 残存するペンダント型ヒドロキシ基をある比率で無水フタル酸と反応さ せることによる修飾を受けさせたポリ(ビニルブチラール) 樹脂C ノボラック樹脂(クレゾール−ホルムアルデヒド縮合物)。 次に、その結果として得たアセンブリを、Gerber Crescent 42Tインターナルドラム(internal drum)Laser Pla tesetter[これには、湾曲したノズルを含んで成る抽出装置(extr action system)(これを上記板の表面から約1cmの所に位置さ せる)、空気吸入ポンプおよび溶発くず(ablation debris)除 去用の0.3μmのHEPAフィルターが含まれている]に取り付けた後、10 64nmの波長の光を発する10WのYAGレーザーに画像様式で露光させた。 各場合とも、露光領域内の銀を溶発させるに必要なピークパワー密度(peak power density)を記録した。そのようにして生じさせた石版板 をDrent Web Offset印刷板に取り付けてプリントを生じさせた 。 上記板の各サンプルに関して生じた良好な品質のコピーの数を記録することで 画像の耐久性を測定した。得た結果を表1に示し、これは本発明が与える利点を 例証している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ズムステツグ,フレドリク・クラウス,ジ ユニア アメリカ合衆国デラウエア州19810ウイル ミントン・シルバーサイドロード2715

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 石版印刷板前駆体であって、 (i)表面を砂目状にして陽極酸化を受けさせたアルミニウム基質と、 その上を覆っている (ii)金属層と、それの上に付着している (iii)親油性樹脂の層、 を含んで成る石版印刷板前駆体。 2. 上記金属層が銀層を含んで成る請求の範囲第1項記載の石版印刷板前駆 体。 3. 上記銀層が銀塩拡散転写方法で取り付けられたものである請求の範囲第 2項記載の石版印刷板前駆体。 4. 上記金属層が20nmから150nmの厚みおよび0.2g/m2から 1.5g/m2の平均付着重量を有する請求の範囲第1、2または3項記載の石 版印刷板前駆体。 5. 上記厚みが30nmから50nmで上記平均付着重量が0.3g/m2 から0.5g/m2である請求の範囲第4項記載の石版印刷板前駆体。 6. 上記親油性樹脂がフェノール−ホルムアルデヒドもしくはクレゾール− ホルムアルデヒド樹脂、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、エポキシ樹脂、アクリ レート樹脂、または残存するペンダント型のヒドロキシ基をある割合で分子内の 環状無水物と反応させることによる修飾を受けさせたポリ(ビニルアセタール) 樹脂を含んで成る請求の範囲第1−5項記載の石版印刷板前駆体。 7. 上記ポリ(ビニルアセタール)樹脂がポリ(ビニルブチラール) でありそして上記分子内の環状無水物が無水フタル酸または無水マレイン酸であ る請求の範囲第6項記載の石版印刷板前駆体。 8. 上記親油性樹脂の層が50nmから5000nmの厚みおよび0.05 g/m2から5.0g/m2の平均コーティング重量を有する請求の範囲第1−7 項記載の石版印刷板前駆体。 9. 石版印刷板の製造方法であって、 (a)請求の範囲1−8項いずれか記載の石版印刷板前駆体を準備し、そして (b)高強度レーザービームを用いて上記前駆体の画像様式露光を行う、ことを 含む方法。
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