JPH0577573A - 平版オフセツト印刷用支持体 - Google Patents
平版オフセツト印刷用支持体Info
- Publication number
- JPH0577573A JPH0577573A JP24095691A JP24095691A JPH0577573A JP H0577573 A JPH0577573 A JP H0577573A JP 24095691 A JP24095691 A JP 24095691A JP 24095691 A JP24095691 A JP 24095691A JP H0577573 A JPH0577573 A JP H0577573A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- offset printing
- aluminum
- vapor deposition
- plate
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 基体上に、アルミニウムまたはアルミニウム
合金を蒸着することにより形成される親水性表面を有す
る蒸着層、を有する平版オフセット印刷用支持体。 【効果】 環境に悪影響を与えることなく、安価かつ簡
便に作製され得る平版オフセット印刷用支持体、版材お
よび印刷版、並びにそれらの製造方法が提供された。
合金を蒸着することにより形成される親水性表面を有す
る蒸着層、を有する平版オフセット印刷用支持体。 【効果】 環境に悪影響を与えることなく、安価かつ簡
便に作製され得る平版オフセット印刷用支持体、版材お
よび印刷版、並びにそれらの製造方法が提供された。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は平版オフセット印刷用材
料に関し、特に、基体上に金属を蒸着してなる支持体を
有する版材に関する。
料に関し、特に、基体上に金属を蒸着してなる支持体を
有する版材に関する。
【0002】
【従来の技術】現在用いられている平版オフセット印刷
用版材の大部分は、支持体上に感光層をあらかじめ塗工
したPS版である。支持体としては、砂目たて処理および
陽極酸化処理により表面を親水化したアルミニウム板の
ような金属板材料が用いられる。砂目たて表面処理法に
は、機械的方法、化学的方法および電気的方法などが知
られている。しかしながら、これらの方法には、粉塵お
よび振動のような作業環境問題や、濃厚な塩類および酸
類の使用による廃液処理問題がともなう。
用版材の大部分は、支持体上に感光層をあらかじめ塗工
したPS版である。支持体としては、砂目たて処理および
陽極酸化処理により表面を親水化したアルミニウム板の
ような金属板材料が用いられる。砂目たて表面処理法に
は、機械的方法、化学的方法および電気的方法などが知
られている。しかしながら、これらの方法には、粉塵お
よび振動のような作業環境問題や、濃厚な塩類および酸
類の使用による廃液処理問題がともなう。
【0003】陽極酸化処理法では、大量に使用される硫
酸、クロム酸およびリン酸のような強無機酸、シュウ酸
およびスルファミン酸のような有機酸、または電解浴か
ら排出される大量の酸性廃液の処理問題が生じる。処理
工程で発生する有害ガスを除去するために排気装置また
はガスマスクのような安全設備を設ける必要も生じる。
酸、クロム酸およびリン酸のような強無機酸、シュウ酸
およびスルファミン酸のような有機酸、または電解浴か
ら排出される大量の酸性廃液の処理問題が生じる。処理
工程で発生する有害ガスを除去するために排気装置また
はガスマスクのような安全設備を設ける必要も生じる。
【0004】このように、PS版用支持体における従来の
表面処理法では、複雑かつ大規模な工程が必要とされ、
周辺環境に対する種々の重大な悪影響が生じる。さら
に、作業環境保全対策、並びに周辺環境に対する安全対
策を要するので、高い処理コストを要する。
表面処理法では、複雑かつ大規模な工程が必要とされ、
周辺環境に対する種々の重大な悪影響が生じる。さら
に、作業環境保全対策、並びに周辺環境に対する安全対
策を要するので、高い処理コストを要する。
【0005】他方、用途面から考えると、このように処
理された金属板支持体を用いて作製されるPS版は、耐刷
力が要求される大部数印刷分野に適する。しかしなが
ら、本印刷前の校正刷りや個人向け印刷のような軽印刷
分野では、耐刷力を必要としないので、このような高コ
スト支持体のPS版を用いる必要はない。したがって、簡
便な操作で作製される低コストの支持体、並びに印刷板
およびその製版方法が要望されている。
理された金属板支持体を用いて作製されるPS版は、耐刷
力が要求される大部数印刷分野に適する。しかしなが
ら、本印刷前の校正刷りや個人向け印刷のような軽印刷
分野では、耐刷力を必要としないので、このような高コ
スト支持体のPS版を用いる必要はない。したがって、簡
便な操作で作製される低コストの支持体、並びに印刷板
およびその製版方法が要望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題を解決するものであり、その目的とするところは、環
境に悪影響を与えることなく、安価かつ簡便に作製され
得る平版オフセット印刷用支持体、版材および印刷板、
並びにそれらの製造方法を提供することにある。
題を解決するものであり、その目的とするところは、環
境に悪影響を与えることなく、安価かつ簡便に作製され
得る平版オフセット印刷用支持体、版材および印刷板、
並びにそれらの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、基体上に、ア
ルミニウムまたはアルミニウム合金のような金属を蒸着
することにより形成される親水性表面を有する蒸着層、
を有する平版オフセット印刷用支持体を提供し、そのこ
とにより上記目的が達成される。
ルミニウムまたはアルミニウム合金のような金属を蒸着
することにより形成される親水性表面を有する蒸着層、
を有する平版オフセット印刷用支持体を提供し、そのこ
とにより上記目的が達成される。
【0008】本明細書において、「基体」という用語は金
属蒸着層を支持する適当な平板状材料を指して言う。ま
た、「支持体」という用語は平版オフセット印刷用PS版に
用いられる、感光性層を支持する平板状材料を指して言
う。
属蒸着層を支持する適当な平板状材料を指して言う。ま
た、「支持体」という用語は平版オフセット印刷用PS版に
用いられる、感光性層を支持する平板状材料を指して言
う。
【0009】一般に、亜鉛およびアルミニウムのような
金属材料の蒸着層は、蒸着の初期段階では、基体上に不
連続核として生成し、この「島」状の核が成長結合するこ
とにより円柱状構造となる。そしてこの核の成長が続
き、連続膜を形成する。基体上に形成された蒸着層の表
面状態は、用いられる金属材料の種類、基体の表面特性
及び粗さ、蒸着時の基体温度、蒸着速度、蒸着流の入射
角、ガス圧などの条件に依存して種々に変化する。
金属材料の蒸着層は、蒸着の初期段階では、基体上に不
連続核として生成し、この「島」状の核が成長結合するこ
とにより円柱状構造となる。そしてこの核の成長が続
き、連続膜を形成する。基体上に形成された蒸着層の表
面状態は、用いられる金属材料の種類、基体の表面特性
及び粗さ、蒸着時の基体温度、蒸着速度、蒸着流の入射
角、ガス圧などの条件に依存して種々に変化する。
【0010】これらの各々の条件が蒸着層の表面状態に
及ぼす影響については、全てが解明されているわけでは
ない。しかしながら、例えば、蒸着時の基体温度Ts(゜K)
が蒸着金属の融点Tm(゜K)に対して、Ts<0.3Tmの関係を満
足する場合は、蒸着の初期段階における円柱状構造は先
細となり、円柱間間隔が広い、多数の開口部および細孔
を有する蒸着層表面が形成されることが知られている。
また、Ts>0.3Tmの関係を満足する場合は、円柱状構造の
先端部はさらに細くなり、基体の表面に対して直立する
ことが知られている(長坂秀雄ら抄訳、「日本溶射協会
誌」、第23巻、第4号、第1213〜1218頁、1987年)。
及ぼす影響については、全てが解明されているわけでは
ない。しかしながら、例えば、蒸着時の基体温度Ts(゜K)
が蒸着金属の融点Tm(゜K)に対して、Ts<0.3Tmの関係を満
足する場合は、蒸着の初期段階における円柱状構造は先
細となり、円柱間間隔が広い、多数の開口部および細孔
を有する蒸着層表面が形成されることが知られている。
また、Ts>0.3Tmの関係を満足する場合は、円柱状構造の
先端部はさらに細くなり、基体の表面に対して直立する
ことが知られている(長坂秀雄ら抄訳、「日本溶射協会
誌」、第23巻、第4号、第1213〜1218頁、1987年)。
【0011】Ts<0.3Tmの関係を満足する条件で形成され
た蒸着層表面をミクロ的にみると、大小の細孔および凹
凸を有する粗面である。その結果、蒸着時の基体温度を
調節することにより、従来は金属板材料表面を機械的、
化学的および電気化学的に処理することにより得られた
表面の粗面化を、蒸着という簡便な操作により得ること
ができる。したがって、このような蒸着層表面は親水性
となる。
た蒸着層表面をミクロ的にみると、大小の細孔および凹
凸を有する粗面である。その結果、蒸着時の基体温度を
調節することにより、従来は金属板材料表面を機械的、
化学的および電気化学的に処理することにより得られた
表面の粗面化を、蒸着という簡便な操作により得ること
ができる。したがって、このような蒸着層表面は親水性
となる。
【0012】本発明に用い得る基体としては、コート
紙、アート紙、クラフト紙のような紙材料、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)のようなポリエステル、ナイロ
ンのようなポリアミド、ジアセテートセルロースのよう
なセルロース誘導体、塩化ビニル、およびメタクリル系
樹脂のような親水性および疎水性フィルム材料が挙げら
れる。アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、クロム、
鉄、ニッケルおよびこれらの合金のような平版オフセッ
ト印刷用支持体として通常用いられる金属材料を基体と
して用いてもよい。金属蒸着層表面への親水性付与の観
点からみれば、親水性材料が好ましい。このような基体
材料の表面上に親水性層を塗工あるいは積層した複合体
材料はさらに好ましい。
紙、アート紙、クラフト紙のような紙材料、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)のようなポリエステル、ナイロ
ンのようなポリアミド、ジアセテートセルロースのよう
なセルロース誘導体、塩化ビニル、およびメタクリル系
樹脂のような親水性および疎水性フィルム材料が挙げら
れる。アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、クロム、
鉄、ニッケルおよびこれらの合金のような平版オフセッ
ト印刷用支持体として通常用いられる金属材料を基体と
して用いてもよい。金属蒸着層表面への親水性付与の観
点からみれば、親水性材料が好ましい。このような基体
材料の表面上に親水性層を塗工あるいは積層した複合体
材料はさらに好ましい。
【0013】例えば、コート紙、アート紙、クラフト紙
のような紙材料へのアルミニウム蒸着は、包装、塗装、
ラベル等の用途用に工業的に行われており、1分間300m
以上の処理速度で蒸着される場合もある。このようなア
ルミニウム蒸着は、通常はTs<0.3Tmを満たす条件で行
われる。したがって、このように製造された市販のアル
ミニウム蒸着紙を本発明の支持体として用いることもで
きる。
のような紙材料へのアルミニウム蒸着は、包装、塗装、
ラベル等の用途用に工業的に行われており、1分間300m
以上の処理速度で蒸着される場合もある。このようなア
ルミニウム蒸着は、通常はTs<0.3Tmを満たす条件で行
われる。したがって、このように製造された市販のアル
ミニウム蒸着紙を本発明の支持体として用いることもで
きる。
【0014】蒸着源として本発明に用い得る金属材料
は、上記基体表面上に蒸着することにより親水性表面有
する層を形成するものであればいかなる材料でもよい
が、アルミニウム真空蒸着に通常用いられるアルミニウ
ム、およびマンガン、亜鉛、マグネシウムまたはケイ素
等を含有するアルミニウム合金が好ましい。
は、上記基体表面上に蒸着することにより親水性表面有
する層を形成するものであればいかなる材料でもよい
が、アルミニウム真空蒸着に通常用いられるアルミニウ
ム、およびマンガン、亜鉛、マグネシウムまたはケイ素
等を含有するアルミニウム合金が好ましい。
【0015】本発明では、基体への金属蒸着は、通常の
真空蒸着装置を用いて、10-4〜10-7トール、好ましくは
10-5〜10-6トールの減圧度、室温〜200℃、好ましくは
室温〜100℃の基体温度で、10〜120秒、好ましくは20〜
30秒間行われる。蒸着源としてアルミニウムまたはアル
ミニウム合金を用いる場合は、10-4〜10-7トール、好ま
しくは10-5〜10-6トールの減圧度で、室温〜190℃、好
ましくは室温〜70℃の温度で、10〜30秒間蒸着が行われ
る。その結果、基体上に厚さ0.01〜0.08μm、好ましく
は0.04〜0.06μmのアルミニウムもしくはアルミニウム
合金の蒸着層が形成され、本発明の平版オフセット印刷
用支持体が得られる。
真空蒸着装置を用いて、10-4〜10-7トール、好ましくは
10-5〜10-6トールの減圧度、室温〜200℃、好ましくは
室温〜100℃の基体温度で、10〜120秒、好ましくは20〜
30秒間行われる。蒸着源としてアルミニウムまたはアル
ミニウム合金を用いる場合は、10-4〜10-7トール、好ま
しくは10-5〜10-6トールの減圧度で、室温〜190℃、好
ましくは室温〜70℃の温度で、10〜30秒間蒸着が行われ
る。その結果、基体上に厚さ0.01〜0.08μm、好ましく
は0.04〜0.06μmのアルミニウムもしくはアルミニウム
合金の蒸着層が形成され、本発明の平版オフセット印刷
用支持体が得られる。
【0016】本発明は、このようにして形成した支持体
上に製版用感光性組成物層を有する平版オフセット印刷
用PS版を提供する。
上に製版用感光性組成物層を有する平版オフセット印刷
用PS版を提供する。
【0017】本発明の平版オフセット印刷用PS版に用い
得る製版用感光性組成物としては、ポジ型もしくはネガ
型製版用感光性組成物のような従来の全てのPS版用感光
性組成物が挙げられる。このような感光性組成物を、当
業者には周知の方法および量で本発明の支持体上に塗布
乾燥することにより平版オフセット印刷用PS版が得られ
る。
得る製版用感光性組成物としては、ポジ型もしくはネガ
型製版用感光性組成物のような従来の全てのPS版用感光
性組成物が挙げられる。このような感光性組成物を、当
業者には周知の方法および量で本発明の支持体上に塗布
乾燥することにより平版オフセット印刷用PS版が得られ
る。
【0018】本発明によるPS版は、用いられる感光性組
成物の種類に応じて、紫外光、可視光、近赤外光にわた
る、如何なる感光域に対しても、使用可能である。ま
た、当業者に周知の通常の露光現像操作により、感光性
組成物層が画像に応じて選択的に除去され、印刷版が得
られる。得られた印刷版においては、硬化感光性組成物
層は親油性であり、露出された金属蒸着層表面は親水性
となる。したがって、硬化感光性組成物層のパターン部
分は親油性インクを用いて印刷する場合は画線部を、親
水性インクを用いる場合は非画線部を構成する。この印
刷板は、親油性または親水性のいずれのインクを用いて
も良好な印刷画像を提供する。
成物の種類に応じて、紫外光、可視光、近赤外光にわた
る、如何なる感光域に対しても、使用可能である。ま
た、当業者に周知の通常の露光現像操作により、感光性
組成物層が画像に応じて選択的に除去され、印刷版が得
られる。得られた印刷版においては、硬化感光性組成物
層は親油性であり、露出された金属蒸着層表面は親水性
となる。したがって、硬化感光性組成物層のパターン部
分は親油性インクを用いて印刷する場合は画線部を、親
水性インクを用いる場合は非画線部を構成する。この印
刷板は、親油性または親水性のいずれのインクを用いて
も良好な印刷画像を提供する。
【0019】さらに、本発明によれば、疎水性基体表面
に印刷画像に応じて選択的に形成された親水性部分を有
する平版オフセット印刷版であって、該親水性部分がア
ルミニウムまたはアルミニウム合金のような金属の蒸着
層である平版オフセット印刷版が提供される。
に印刷画像に応じて選択的に形成された親水性部分を有
する平版オフセット印刷版であって、該親水性部分がア
ルミニウムまたはアルミニウム合金のような金属の蒸着
層である平版オフセット印刷版が提供される。
【0020】本発明の平版オフセット印刷版に用い得る
疎水性基体の例には、平版オフセット印刷用支持体とし
て通常用いられる上述の金属材料、およびポリエステル
系およびメタクリル酸エステル系ポリマー材料が挙げら
れる。蒸着層に用い得る金属は、基体表面上に蒸着する
ことにより親水性表面有する層を形成するものであれば
いかなる材料でもよいが、上述のアルミニウムおよびア
ルミニウム合金が好ましい。
疎水性基体の例には、平版オフセット印刷用支持体とし
て通常用いられる上述の金属材料、およびポリエステル
系およびメタクリル酸エステル系ポリマー材料が挙げら
れる。蒸着層に用い得る金属は、基体表面上に蒸着する
ことにより親水性表面有する層を形成するものであれば
いかなる材料でもよいが、上述のアルミニウムおよびア
ルミニウム合金が好ましい。
【0021】この平版オフセット印刷版は、以下に示す
工程を包含する簡便な製版方法により作製される。疎水
性基体上に、アルミニウムまたはアルミニウム合金のよ
うな金属を蒸着することにより形成される親水性表面を
有する蒸着層、を有する平版オフセット印刷用版材を提
供する工程;および、該平版オフセット印刷用版材の蒸
着層を印刷画像に応じて選択的に除去することにより、
画線部もしくは非画線部となる蒸着層のパターンを疎水
性基体上に形成する工程。
工程を包含する簡便な製版方法により作製される。疎水
性基体上に、アルミニウムまたはアルミニウム合金のよ
うな金属を蒸着することにより形成される親水性表面を
有する蒸着層、を有する平版オフセット印刷用版材を提
供する工程;および、該平版オフセット印刷用版材の蒸
着層を印刷画像に応じて選択的に除去することにより、
画線部もしくは非画線部となる蒸着層のパターンを疎水
性基体上に形成する工程。
【0022】本方法における版材製造工程は、基体とし
て上記疎水性材料を用いること以外は本発明の平版オフ
セット印刷用支持体と同様の材料および方法で行われ
る。
て上記疎水性材料を用いること以外は本発明の平版オフ
セット印刷用支持体と同様の材料および方法で行われ
る。
【0023】本方法におけるパターン形成工程は、疎水
性基体上に形成された蒸着層を画像に応じて選択的に除
去することにより行われる。蒸着層の除去方法は特に限
定されないが、例えば、アルカリ性現像液を用いて剥離
除去する湿式除去法やレーザー光を用いて蒸発除去する
乾式除去法などが挙げられる。画線信号により変調され
たレーザー光で走査露光することにより蒸着層を除去す
る乾式除去法が特に好ましい。
性基体上に形成された蒸着層を画像に応じて選択的に除
去することにより行われる。蒸着層の除去方法は特に限
定されないが、例えば、アルカリ性現像液を用いて剥離
除去する湿式除去法やレーザー光を用いて蒸発除去する
乾式除去法などが挙げられる。画線信号により変調され
たレーザー光で走査露光することにより蒸着層を除去す
る乾式除去法が特に好ましい。
【0024】このような蒸着層の乾式除去は、Nd:YAGレ
ーザー、CO2ガスレーザーおよびアルゴンイオンガスレ
ーザーのような、金属の蒸発加工技術分野で通常用いら
れるレーザー装置を用いて、基体上に形成された蒸着層
厚に応じた出力で行われる。基体上に形成される蒸着層
のパターンは、得られる印刷板の親水性部分を形成し、
他方、露出された基体部分は疎水性である。したがっ
て、蒸着層のパターン部分は親油性インクを用いて印刷
する場合は非画線部を、親水性インクを用いる場合は画
線部を構成する。この印刷板は、親油性または親水性の
いずれのインクを用いても良好な印刷画像を提供する。
ーザー、CO2ガスレーザーおよびアルゴンイオンガスレ
ーザーのような、金属の蒸発加工技術分野で通常用いら
れるレーザー装置を用いて、基体上に形成された蒸着層
厚に応じた出力で行われる。基体上に形成される蒸着層
のパターンは、得られる印刷板の親水性部分を形成し、
他方、露出された基体部分は疎水性である。したがっ
て、蒸着層のパターン部分は親油性インクを用いて印刷
する場合は非画線部を、親水性インクを用いる場合は画
線部を構成する。この印刷板は、親油性または親水性の
いずれのインクを用いても良好な印刷画像を提供する。
【0025】
【実施例】以下の実施例により本発明をさらに説明する
が、これらの実施例は本発明を限定するものではない。
が、これらの実施例は本発明を限定するものではない。
【0026】
【実施例1】本実施例では、本発明の平版オフセット印
刷用支持体を作製する一例について説明する。
刷用支持体を作製する一例について説明する。
【0027】ポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ム(デュポン社製、商品名「マイラー」フィルム、厚さ100
μm、寸法150×400mm)を、真空蒸着装置(TOKUDA社製)に
装着し、アルミニウム・ワイヤー(高純度化学研究所
製、純度99.9%、太さ1mm、長さ約2cm、12個)を蒸着
源としてフィラメントに結び付け、真空度10-4トール、
および基体温度35℃の条件で、抵抗加熱法で30秒間蒸着
を行うことにより、平版オフセット印刷用支持体を得
た。
ム(デュポン社製、商品名「マイラー」フィルム、厚さ100
μm、寸法150×400mm)を、真空蒸着装置(TOKUDA社製)に
装着し、アルミニウム・ワイヤー(高純度化学研究所
製、純度99.9%、太さ1mm、長さ約2cm、12個)を蒸着
源としてフィラメントに結び付け、真空度10-4トール、
および基体温度35℃の条件で、抵抗加熱法で30秒間蒸着
を行うことにより、平版オフセット印刷用支持体を得
た。
【0028】このPETフィルム上に形成された蒸着層の
表面に、オフセット印刷用湿し水(東洋インキ社製「LDS-
715」、イオン交換水で電導度200μS/cmに調整)を、スポ
イドで数滴落とした。この液滴表面を、スポンジで軽く
数回擦ると液滴が広く拡がり、この蒸着層の表面が親水
性であることが示された。
表面に、オフセット印刷用湿し水(東洋インキ社製「LDS-
715」、イオン交換水で電導度200μS/cmに調整)を、スポ
イドで数滴落とした。この液滴表面を、スポンジで軽く
数回擦ると液滴が広く拡がり、この蒸着層の表面が親水
性であることが示された。
【0029】
【実施例2】本実施例では、本発明の平版オフセット印
刷用支持体を作製する他の例について説明する。
刷用支持体を作製する他の例について説明する。
【0030】PETフィルムの代わりにアルミニウム板(JI
S1050番、厚さ0.3mm、寸法150×400mm)を用いること以
外は実施例1と同様にして、平版オフセット印刷用支持
体を得た。実施例1と同様にして蒸着層表面の親水性評
価を行ったところ、良好な親水性を示した。
S1050番、厚さ0.3mm、寸法150×400mm)を用いること以
外は実施例1と同様にして、平版オフセット印刷用支持
体を得た。実施例1と同様にして蒸着層表面の親水性評
価を行ったところ、良好な親水性を示した。
【0031】
【実施例3】本実施例では、本発明の平版オフセット印
刷用PS版を作製する一例について説明する。
刷用PS版を作製する一例について説明する。
【0032】実施例1と同様にして平版オフセット印刷
用支持体を得た。蒸着層表面上にアルカリ水溶液可溶性
のネガ型ジアゾ型感光性組成物を約2g/m2の量で塗布す
ることにより、平版オフセット印刷用PS版を得た。
用支持体を得た。蒸着層表面上にアルカリ水溶液可溶性
のネガ型ジアゾ型感光性組成物を約2g/m2の量で塗布す
ることにより、平版オフセット印刷用PS版を得た。
【0033】得られた平版オフセット印刷用PS版を通常
の方法で画像露光した後に、水道水で8倍に希釈したア
ルカリ現像液DP-4(富士写真フィルム社製)で感光性組
成物層の非硬化部分を溶解させた。その後、水洗しなが
らスポンジを用いて軽く版面を擦り、蒸着層表面を傷め
ないように現像した。得られた印刷版を、ハマダスター
700CDXオフセット印刷機(浜田印刷機械社製)に装着し、
まず湿し水(既述)を用いて版面を濡らし、調整した後、
油性インクを用いて印刷したところ、非画線部へのイン
クの付着は全く観察されず、オフセット印刷用印刷版と
して使用可能であった。
の方法で画像露光した後に、水道水で8倍に希釈したア
ルカリ現像液DP-4(富士写真フィルム社製)で感光性組
成物層の非硬化部分を溶解させた。その後、水洗しなが
らスポンジを用いて軽く版面を擦り、蒸着層表面を傷め
ないように現像した。得られた印刷版を、ハマダスター
700CDXオフセット印刷機(浜田印刷機械社製)に装着し、
まず湿し水(既述)を用いて版面を濡らし、調整した後、
油性インクを用いて印刷したところ、非画線部へのイン
クの付着は全く観察されず、オフセット印刷用印刷版と
して使用可能であった。
【0034】
【比較例1】実施例1と同様にして作製した平版オフセ
ット印刷用支持体のアルミニウム蒸着層表面上に、印刷
画像に応じてネガ型感光性組成物を選択的に塗布し、乾
燥後、蒸着層表面全体を露光した。その結果、蒸着層表
面上に設けられた感光性組成物層が硬化して印刷版を得
た。この印刷版を用いて、実施例3と同様にして印刷を
行ったところ、非画線部にインクの付着(汚れ)が観察さ
れた。このことは、印刷版の親水性アルミニウム蒸着層
表面へも親油性インクが付着したことを示す。
ット印刷用支持体のアルミニウム蒸着層表面上に、印刷
画像に応じてネガ型感光性組成物を選択的に塗布し、乾
燥後、蒸着層表面全体を露光した。その結果、蒸着層表
面上に設けられた感光性組成物層が硬化して印刷版を得
た。この印刷版を用いて、実施例3と同様にして印刷を
行ったところ、非画線部にインクの付着(汚れ)が観察さ
れた。このことは、印刷版の親水性アルミニウム蒸着層
表面へも親油性インクが付着したことを示す。
【0035】これらの知見から判断すると、油性インク
を反発させる十分な親水性をアルミニウム蒸着層表面に
付与するためには、アルミニウム蒸着層表面に対して、
実施例3に記載のような物理的または機械的親水化処理
工程(例えば、含水スポンジで蒸着層表面を擦る工程)
を行うことが好ましい。このような物理的な処理により
蒸着層における粗面構造(細孔や開口部)中へ、親水性物
質が浸透保持されて、インク反発性を示すと考えられ
る。
を反発させる十分な親水性をアルミニウム蒸着層表面に
付与するためには、アルミニウム蒸着層表面に対して、
実施例3に記載のような物理的または機械的親水化処理
工程(例えば、含水スポンジで蒸着層表面を擦る工程)
を行うことが好ましい。このような物理的な処理により
蒸着層における粗面構造(細孔や開口部)中へ、親水性物
質が浸透保持されて、インク反発性を示すと考えられ
る。
【0036】
【実施例4】本実施例では、実施例1の支持体を平版オ
フセット印刷用版材として用いる湿式製版方法を説明す
る。
フセット印刷用版材として用いる湿式製版方法を説明す
る。
【0037】実施例1と同様にして作製した支持体のア
ルミニウム蒸着層表面上に、実施例3記載の高アルカリ
現像原液DP-4を選択的に塗布することにより画像を形
成した。アルミニウム蒸着層の現像液塗布部は基体から
剥離し、透明なPETフィルムが露出した。これを流水下
スポンジで軽く擦りながら、残留アルミニウム微粉末を
十分に洗い落すことにより印刷板を得た。実施例3と同
様にして印刷を行ったところ、非画線部へのインクの付
着は全く観察されず、オフセット印刷用印刷版として使
用可能であった。
ルミニウム蒸着層表面上に、実施例3記載の高アルカリ
現像原液DP-4を選択的に塗布することにより画像を形
成した。アルミニウム蒸着層の現像液塗布部は基体から
剥離し、透明なPETフィルムが露出した。これを流水下
スポンジで軽く擦りながら、残留アルミニウム微粉末を
十分に洗い落すことにより印刷板を得た。実施例3と同
様にして印刷を行ったところ、非画線部へのインクの付
着は全く観察されず、オフセット印刷用印刷版として使
用可能であった。
【0038】
【発明の効果】基体上に、アルミニウムまたはアルミニ
ウム合金を蒸着することにより形成される親水性表面を
有する蒸着層、を有する支持体を用いることにより、環
境に悪影響を与えることなく、安価かつ簡便に作製され
得る平版オフセット印刷用支持体、版材および印刷版、
並びにそれらの製造方法が提供された。
ウム合金を蒸着することにより形成される親水性表面を
有する蒸着層、を有する支持体を用いることにより、環
境に悪影響を与えることなく、安価かつ簡便に作製され
得る平版オフセット印刷用支持体、版材および印刷版、
並びにそれらの製造方法が提供された。
【手続補正書】
【提出日】平成3年11月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】本発明に用い得る基体としては、コート
紙、アート紙、クラフト紙のような紙材料、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)のようなポリエステル、ナ
イロンのようなポリアミド、ジアセテートセルロースの
ようなセルロース誘導体、塩化ビニル、ポリカーボネー
ト、ポリイミドおよびメタクリル酸系樹脂のような親水
性および疎水性フィルム材料が挙げられる。アルミニウ
ム、マグネシウム、亜鉛、クロム、鉄、ニッケルおよび
これらの合金のような平版オフセット印刷用支持体とし
て通常用いられる金属材料を基体として用いてもよい。
金属蒸着層表面への親水性付与の観点からみれば、親水
性材料が好ましい。このような基体材料の表面上に親水
性層を塗工あるいは積層した複合体材料はさらに好まし
い。
紙、アート紙、クラフト紙のような紙材料、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)のようなポリエステル、ナ
イロンのようなポリアミド、ジアセテートセルロースの
ようなセルロース誘導体、塩化ビニル、ポリカーボネー
ト、ポリイミドおよびメタクリル酸系樹脂のような親水
性および疎水性フィルム材料が挙げられる。アルミニウ
ム、マグネシウム、亜鉛、クロム、鉄、ニッケルおよび
これらの合金のような平版オフセット印刷用支持体とし
て通常用いられる金属材料を基体として用いてもよい。
金属蒸着層表面への親水性付与の観点からみれば、親水
性材料が好ましい。このような基体材料の表面上に親水
性層を塗工あるいは積層した複合体材料はさらに好まし
い。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】本方法におけるパターン形成工程は、疎水
性基体上に形成された蒸着層を画像に応じて選択的に除
去することにより行われる。蒸着層の除去方法は特に限
定されないが、例えば、アルカリ性現像液を用いて剥離
除去する湿式除去法やレーザー光あるいは放電現象など
を用いて蒸発除去する乾式除去法などが挙げられる。画
像信号により変調されたレーザー光あるいは放電パルス
を走査することにより蒸着層を除去する乾式除去法が特
に好ましい。
性基体上に形成された蒸着層を画像に応じて選択的に除
去することにより行われる。蒸着層の除去方法は特に限
定されないが、例えば、アルカリ性現像液を用いて剥離
除去する湿式除去法やレーザー光あるいは放電現象など
を用いて蒸発除去する乾式除去法などが挙げられる。画
像信号により変調されたレーザー光あるいは放電パルス
を走査することにより蒸着層を除去する乾式除去法が特
に好ましい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】蒸着層のレーザー光による乾式除去には、
Nd:YAGレーザーあるいはCO2ガスレーザーのよ
うな、金属の蒸発加工技術分野で通常用いられるレーザ
ー装置に、パルス発生器を用いて、パルス状にレーザー
を照射して行われる。出力は基体上に形成された蒸着層
厚に応じ、かつ基体に損傷を与えない範囲で行うのが良
く、その範囲はYAGレーザーの場合には、約50〜3
00W、CO2ガスレーザーの場合には0.5〜2KW
の出力が適当である。また、放電による除去には、火花
放電あるいはコロナ放電が良く、すでにファクシミリな
どでよく行われている、公知の方法が利用できる。放電
に用いられる印加電圧は、数百ボルトから数千ボルト、
直流、交流とちらを用いても良いが、好ましくは直流で
ある。パルスはパルス発生器を用い、1パルス当たり数
μsecから1msecの間隔で発生させる。画像形成
用の電極は、先の尖った極細の針状電極を用い、その材
質としては通常ステンレスあるいはタングステン等が用
いられる。また電極の先端と金属蒸着面とは、出来る限
り非接触状態を保つのが好ましい。基体上に形成される
蒸着層のパターンは、得られる印刷板の親水性部分を形
成し、他方、露出された基体部分は疎水性である。した
がって、蒸着層のパターン部分は親油性インクを用いて
印刷する場合は非画線部を、親水性インクを用いる場合
は画線部を構成する。この印刷板は、親油性または親水
性のいずれのインクを用いても良好な印刷画像を提供す
る。このように本発明の特徴は、蒸着膜を画像信号に応
じて除去するだけで、それ以外何らの現像、定着等の操
作を必要とせずに、直接印刷用刷版が得られるところに
ある。このドライプロセスであるという特徴を活かし、
小型の針状電極ヘッドを直接印刷機内に装着し、回転ド
ラム上の支持体蒸着面に放電させて製版するという所謂
製版のインライン化も可能となる。本特許の他の特徴
は、版材が、今日では高い生産性が確立されている、蒸
着技術で製造できる点にある。これは版材コストの低減
に確実に作用することは間違いない。
Nd:YAGレーザーあるいはCO2ガスレーザーのよ
うな、金属の蒸発加工技術分野で通常用いられるレーザ
ー装置に、パルス発生器を用いて、パルス状にレーザー
を照射して行われる。出力は基体上に形成された蒸着層
厚に応じ、かつ基体に損傷を与えない範囲で行うのが良
く、その範囲はYAGレーザーの場合には、約50〜3
00W、CO2ガスレーザーの場合には0.5〜2KW
の出力が適当である。また、放電による除去には、火花
放電あるいはコロナ放電が良く、すでにファクシミリな
どでよく行われている、公知の方法が利用できる。放電
に用いられる印加電圧は、数百ボルトから数千ボルト、
直流、交流とちらを用いても良いが、好ましくは直流で
ある。パルスはパルス発生器を用い、1パルス当たり数
μsecから1msecの間隔で発生させる。画像形成
用の電極は、先の尖った極細の針状電極を用い、その材
質としては通常ステンレスあるいはタングステン等が用
いられる。また電極の先端と金属蒸着面とは、出来る限
り非接触状態を保つのが好ましい。基体上に形成される
蒸着層のパターンは、得られる印刷板の親水性部分を形
成し、他方、露出された基体部分は疎水性である。した
がって、蒸着層のパターン部分は親油性インクを用いて
印刷する場合は非画線部を、親水性インクを用いる場合
は画線部を構成する。この印刷板は、親油性または親水
性のいずれのインクを用いても良好な印刷画像を提供す
る。このように本発明の特徴は、蒸着膜を画像信号に応
じて除去するだけで、それ以外何らの現像、定着等の操
作を必要とせずに、直接印刷用刷版が得られるところに
ある。このドライプロセスであるという特徴を活かし、
小型の針状電極ヘッドを直接印刷機内に装着し、回転ド
ラム上の支持体蒸着面に放電させて製版するという所謂
製版のインライン化も可能となる。本特許の他の特徴
は、版材が、今日では高い生産性が確立されている、蒸
着技術で製造できる点にある。これは版材コストの低減
に確実に作用することは間違いない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】PETフィルムの代わりにアルミニウム板
(JIS1050番、厚さ0.3mm、寸法150×4
00mm)を用いること以外は実施例1と同様にして、
平版オフセット印刷用支持体を得た。実施例1と同様に
して蒸着層表面の親水性評価を行ったところ、良好な親
水性を示した。
(JIS1050番、厚さ0.3mm、寸法150×4
00mm)を用いること以外は実施例1と同様にして、
平版オフセット印刷用支持体を得た。実施例1と同様に
して蒸着層表面の親水性評価を行ったところ、良好な親
水性を示した。
【実施例3】PETフィルムの代わりに樹脂含浸紙(厚
さ0.19mm、寸法150×400mm)を用いるこ
と以外は、実施例1と同様にして、平版オフセット印刷
用版材を得た。
さ0.19mm、寸法150×400mm)を用いるこ
と以外は、実施例1と同様にして、平版オフセット印刷
用版材を得た。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】
【実施例4】本実施例では、本発明の平版オフセット印
刷用PS版を作製する一例について説明する。
刷用PS版を作製する一例について説明する。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】
【比較例1】実施例1と同様にして作製した平版オフセ
ット印刷用支持体のアルミニウム蒸着層表面上に、印刷
画像に応じてネガ型感光性組成物を選択的に塗布し、乾
燥後、蒸着層表面全体を露光した。その結果、蒸着層表
面上に設けられた感光性組成物層が硬化して印刷版を得
た。この印刷版を用いて、実施例4と同様にして印刷を
行ったところ、非画線部にインクの付着(汚れ)が観察
された。このことは、印刷版の親水性アルミニウム蒸着
層表面へも親油性インクが付着したことを示す。
ット印刷用支持体のアルミニウム蒸着層表面上に、印刷
画像に応じてネガ型感光性組成物を選択的に塗布し、乾
燥後、蒸着層表面全体を露光した。その結果、蒸着層表
面上に設けられた感光性組成物層が硬化して印刷版を得
た。この印刷版を用いて、実施例4と同様にして印刷を
行ったところ、非画線部にインクの付着(汚れ)が観察
された。このことは、印刷版の親水性アルミニウム蒸着
層表面へも親油性インクが付着したことを示す。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】これらの知見から判断すると、油性インク
を反発させる十分な親水性をアルミニウム蒸着層表面に
付与するためには、アルミニウム蒸着層表面に対して、
実施例4に記載のような物理的または機械的親水化処理
工程(例えば、含水スポンジで蒸着層表面を擦る工程)
を行うことが好ましい。このような物理的な処理により
蒸着層における粗面構造(細孔や開口部)中へ、親水性
物質が浸透保持されて、インク反発性を示すと考えられ
る。
を反発させる十分な親水性をアルミニウム蒸着層表面に
付与するためには、アルミニウム蒸着層表面に対して、
実施例4に記載のような物理的または機械的親水化処理
工程(例えば、含水スポンジで蒸着層表面を擦る工程)
を行うことが好ましい。このような物理的な処理により
蒸着層における粗面構造(細孔や開口部)中へ、親水性
物質が浸透保持されて、インク反発性を示すと考えられ
る。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】
【実施例5】本実施例では、実施例1の支持体を平版オ
フセット印刷用版材として用いる湿式製版方法を説明す
る。
フセット印刷用版材として用いる湿式製版方法を説明す
る。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】実施例1と同様にして作製した支持体のア
ルミニウム蒸着層表面上に、実施例4記載の高アルカリ
現像原液DP−4を選択的に塗布することにより画像を
形成した。アルミニウム蒸着層の現像液塗布部は基体か
ら剥離し、透明なPETフィルムが露出した。これを流
水下スポンジで軽く擦りながら、残留アルミニウム微粉
末を十分に洗い落すことにより印刷板を得た。実施例4
と同様にして印刷を行ったところ、非画線部へのインク
の付着は全く観察されず、オフセット印刷用印刷版とし
て使用可能であった。
ルミニウム蒸着層表面上に、実施例4記載の高アルカリ
現像原液DP−4を選択的に塗布することにより画像を
形成した。アルミニウム蒸着層の現像液塗布部は基体か
ら剥離し、透明なPETフィルムが露出した。これを流
水下スポンジで軽く擦りながら、残留アルミニウム微粉
末を十分に洗い落すことにより印刷板を得た。実施例4
と同様にして印刷を行ったところ、非画線部へのインク
の付着は全く観察されず、オフセット印刷用印刷版とし
て使用可能であった。
【実施例6】得られた版材(実施例1あるいは3)を、
放電破壊装置(デュプロファックス、R−600M)で
画像を記録したところ、蒸着層が除去された鮮明な画像
を持つ刷版を得た。この版材を、ハマダスター700C
DXオフセット印刷機(浜田印刷機械製)に装着し、さ
きに湿し水(東洋インキ社製「LDS−715」イオン
交換水で200μS/cmに調整)を用いて、蒸着面を
濡らし、調整したのち、油性インキを用いて印刷したと
ころ、非画線部(蒸着部)への付着は全く観察されず、
この版材が平版印刷用刷版として、使用できることが分
かった。
放電破壊装置(デュプロファックス、R−600M)で
画像を記録したところ、蒸着層が除去された鮮明な画像
を持つ刷版を得た。この版材を、ハマダスター700C
DXオフセット印刷機(浜田印刷機械製)に装着し、さ
きに湿し水(東洋インキ社製「LDS−715」イオン
交換水で200μS/cmに調整)を用いて、蒸着面を
濡らし、調整したのち、油性インキを用いて印刷したと
ころ、非画線部(蒸着部)への付着は全く観察されず、
この版材が平版印刷用刷版として、使用できることが分
かった。
Claims (4)
- 【請求項1】 基体上に、アルミニウムまたはアルミニ
ウム合金を蒸着することにより形成される親水性表面を
有する蒸着層、を有する平版オフセット印刷用支持体。 - 【請求項2】 請求項1記載の支持体上に製版用感光性
組成物層を有する平版オフセット印刷用PS版。 - 【請求項3】 疎水性基体表面に印刷画像に応じて選択
的に形成された親水性部分を有する平版オフセット印刷
版であって、該親水性部分がアルミニウムまたはアルミ
ニウム合金の蒸着層である平版オフセット印刷版。 - 【請求項4】 疎水性基体上に、アルミニウムまたはア
ルミニウム合金を蒸着することにより形成される親水性
表面を有する蒸着層、を有する平版オフセット印刷用版
材を提供する工程;および、該平版オフセット印刷用版
材の蒸着層を印刷画像に応じて選択的に除去することに
より、画線部もしくは非画線部となる蒸着層のパターン
を疎水性基体上に形成する工程;を包含する平版オフセ
ット印刷版の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24095691A JPH0577573A (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | 平版オフセツト印刷用支持体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24095691A JPH0577573A (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | 平版オフセツト印刷用支持体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0577573A true JPH0577573A (ja) | 1993-03-30 |
Family
ID=17067157
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24095691A Pending JPH0577573A (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | 平版オフセツト印刷用支持体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0577573A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6238839B1 (en) | 1999-08-26 | 2001-05-29 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Lithographic printing plate precursor |
-
1991
- 1991-09-20 JP JP24095691A patent/JPH0577573A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6238839B1 (en) | 1999-08-26 | 2001-05-29 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Lithographic printing plate precursor |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3511661A (en) | Lithographic printing plate | |
US6145565A (en) | Laser imageable printing plate and substrate therefor | |
JP2002254592A (ja) | 平版印刷方法および平版印刷装置 | |
JP3739962B2 (ja) | 平版印刷版用原版、これを用いた平版印刷版の製版方法および平版印刷版用原版の製造方法 | |
JP2005330588A (ja) | 平版印刷版用アルミニウム合金板および平版印刷版 | |
JPH0577573A (ja) | 平版オフセツト印刷用支持体 | |
EP0986473B1 (en) | Heat sensitive plate precursor | |
JP3788943B2 (ja) | 平版印刷版用支持体とその製造方法、および平版印刷版 | |
US6403282B1 (en) | Heat sensitive printing plate precursors | |
US6277540B1 (en) | Heat sensitive plate precursors | |
US6487969B2 (en) | Heat sensitive printing plate precursors | |
EP1900518B1 (en) | A processless lithographic printing plate | |
JPS6158032B2 (ja) | ||
JPH0899477A (ja) | 感熱性平版印刷版材 | |
JP2008000929A (ja) | 平版印刷版の製版方法 | |
JP2002226597A (ja) | ポリマー微粒子の製造方法および平版印刷用原板 | |
JP2000122271A (ja) | 画像形成材料及び刷版作製方法 | |
EP0986474A1 (en) | Heat sensitive printing plate precursors | |
JP2011062904A (ja) | 印刷版の製造方法及び印刷版 | |
JPH09267464A (ja) | レーザーダイレクト製版用平版刷版材およびそれを用いる印刷方法 | |
JP2000289362A (ja) | 平版印刷用原板及び平版印刷方法 | |
JPH09146263A (ja) | 感光性平版印刷版用原版 |