JP2002501957A - アミノニトリルからポリアミドを製造するためのバッチ法 - Google Patents

アミノニトリルからポリアミドを製造するためのバッチ法

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Abstract

(57)【要約】 次の工程:(1)少なくとも1つのアミノニトリルおよび場合によってはポリアミド製造に有用なモノマーからなる混合物を水と90〜400℃の温度および0.1〜35×106Paの圧力で反応させ、反応混合物を得、(2)この反応混合物を150〜400℃の温度および工程1における圧力よりも低い圧力でさらに反応させ、この場合温度および圧力は、第1の気相および第1の液相もしくは第1の固相または第1の固相と第1の液相との混合物が得られる程度に選択され、第1の気相を第1の液相または第1の固相から分離するか、或いは第1の液相と第1の固相との混合物から分離し、(3)第1の液相もしくは第1の固相または第1の液相と第1の固相との混合物を、水を含有する気相または液相と150〜370℃の温度および0.1〜30×106Paの圧力で混合し、生成物混合物を得ることを有する、少なくとも1つのアミノニトリルおよび場合によってはポリアミド製造に有用なモノマーからなる混合物を水と反応させることによって、ポリアミドを製造するためのバッチ法の場合に、この方法は、工程(1)をβ−ゼオライト触媒、シート状珪酸塩触媒または本質的にアナターゼ70〜100質量%およびルチル0〜30質量%を含有するTiO2からなる固定床触媒から選択されたブレンステッド酸触媒の存在において実施し、この場合40質量%までの二酸化チタンは、酸化タングステンによって代替されていてよく、工程(2)および(3)を前記触媒の存在において実施してよいことによって特徴付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、高められた温度および高められた圧力で触媒の存在においてアミノ
ニトリルおよび水からポリアミドを製造するためのバッチ法に関する。
【0002】 米国特許第4629776号明細書には、ω−アミノニトリル、例えばω−ア
ミノカプロニトリル(ACN)からポリアミドを製造するための接触的方法が記
載されている。ACNは、触媒としての酸化硫黄化合物の接触量の存在において
水と反応される。硫酸は、使用される触媒の1例である。
【0003】 米国特許第4568736号明細書には、ポリアミドを製造するための同様な
接触的方法が記載されている。この場合に使用される触媒は、酸素含有の燐化合
物、燐酸またはホスホン酸である。
【0004】 触媒の完全な除去は、実際に各方法においては不可能である。ポリマー中での
触媒の存在は、高分子量ポリマーの形成を妨害する可能性があり、後の処理操作
、例えば紡糸を危険にさらす。更に、得られたポリマー中での揮発成分の濃度は
、高く、したがってポリアミドは処理するのが困難である。
【0005】 欧州特許出願公開第0479306号公報には、ω−アミノニトリルからのポ
リアミドの製造が記載されている。ω−アミノニトリルは、触媒としての酸素含
有の燐化合物の存在において水と反応される。200〜260℃の反応温度が得
られると直ちに、アンモニアおよび水は、減圧によって連続的に除去され、同時
に水が連続的に添加され、この場合には、14〜24×106Pa(14〜24 バール)の範囲内の圧力が選択される。
【0006】 ドイツ特許出願公開第4339648号公報は、アミノカルボニトリルを水と
液相中で不均質触媒を用いて反応させることによってカプロラクタムを製造する
方法に関連する。適当な不均質触媒は、周期律表の第2主族、第3主族および第
4主族の元素の酸性酸化物、塩基性酸化物または双性酸化物を含む。例えば、二
酸化チタンが使用されうる。この触媒は、例えば押出品の形で使用される。
【0007】 本発明の目的は、反応体、殊に酸アミド基の改善された加水分解および分子量
の改善された増成を伴なってアミノニトリルからポリアミドを製造するための方
法を提供することである。使用される触媒は、反応混合物から極めて実質的に除
去可能であり、高い活性を有している。付加的に、得られたポリアミドの温度処
理可能性は改善されるはずである。
【0008】 この目的は、本発明によれば、次の工程: (1)少なくとも1つのアミノニトリルおよび場合によってはポリアミド製造に
有用なモノマーからなる混合物を水と90〜400℃の温度および0.1〜35
×106Paの圧力で反応させ、反応混合物を得、 (2)この反応混合物を150〜400℃の温度および工程1における圧力より
も低い圧力でさらに反応させ、この場合温度および圧力は、第1の気相および第
1の液相もしくは第1の固相または第1の固相と第1の液相との混合物が得られ
る程度に選択され、第1の気相を第1の液相または第1の固相から分離するか、
或いは第1の液相と第1の固相との混合物から分離し、 (3)第1の液相もしくは第1の固相または第1の液相と第1の固相との混合物
を、水を含有する気相または液相と150〜370℃の温度および0.1〜30
×106Paの圧力で混合し、生成物混合物を得、 (4)この生成物混合物を200〜350℃の温度および工程3の圧力よりも低
い圧力で後縮合させ、この場合温度および圧力は、それぞれポリアミドを含有し
、水およびアンモニアを含有する第2の気相および第2の液相もしくは第2の固
相または第2の液相と第2の固相との混合物が得られる程度に選択されることを
有する、少なくとも1つのアミノニトリルおよび場合によってはポリアミド製造
に有用なモノマーからなる混合物を水と反応させることによって、ポリアミドを
製造するためのバッチ法によって達成され、この場合この方法は、工程(1)を
β−ゼオライト触媒、シート状珪酸塩触媒または本質的にアナターゼ70〜10
0質量%およびルチル0〜30質量%を含有するTiO2からなる固定床触媒か ら選択されたブレンステッド酸触媒の存在において実施し、その際40質量%ま
での二酸化チタンは、酸化タングステンによって代替されていてよく、工程(2
)および(3)を前記触媒の存在において実施してよいことによって特徴付けら
れることが見い出された。
【0009】 好ましくは、上記方法において、工程(3)で、水を含有する気相または液相
は、第1の液相もしくは第1の固相または第1の液相と第1の固相との混合物1
kg当たり水50〜1500mlの量で添加される。
【0010】 更に、本発明は、次の工程: (1)少なくとも1つのアミノニトリルおよび場合によってはポリアミド製造に
有用なモノマーからなる混合物を水と90〜400℃の温度および0.1〜35
×106Paの圧力で反応させ、反応混合物を得、 (2)この反応混合物を150〜400℃の温度および工程1における圧力より
も低い圧力でさらに反応させ、この場合温度および圧力は、第1の気相および第
1の液相もしくは第1の固相または第1の固相と第1の液相との混合物が得られ
る程度に選択され、第1の気相を第1の液相または第1の固相から分離するか、
或いは第1の液相と第1の固相との混合物から分離し、 (3)第1の液相もしくは第1の固相または第1の液相と第1の固相との混合物
を、200〜350℃の温度および工程(3)の圧力よりも低い圧力で後縮合さ
せ、この場合温度および圧力は、それぞれポリアミドを含有し、水およびアンモ
ニアを含有する第2の気相および第2の液相もしくは第2の固相または第2の液
相と第2の固相との混合物が得られる程度に選択されることを有する、少なくと
も1つのアミノニトリルおよび場合によってはポリアミド製造に有用なモノマー
からなる混合物を水と反応させることによって、ポリアミドを製造するための方
法が提供され、この場合この方法は、 工程(1)をβ−ゼオライト触媒、シート状珪酸塩触媒または本質的にアナター
ゼ70〜100質量%およびルチル0〜30質量%を含有するTiO2からなる 固定床触媒から選択されたブレンステッド酸触媒の存在において実施し、その際
40質量%までの二酸化チタンは、酸化タングステンによって代替されていてよ
く、工程(2)を前記触媒の存在において実施してよいことによって特徴付けら
れる。
【0011】 本発明方法の原理は、本発明の優先権主張日には公開されていなかったドイツ
特許出願公開第19709390号公報に記載されている。
【0012】 混合物中のアミノニトリルは、原理的に任意のアミノニトリル、即ち少なくと
も1個のアミノ基および少なくとも1個のニトリル基の双方を有する任意の化合
物であることができる。ω−アミノニトリル、殊にアルキレン部分に4〜12個
の炭素原子、好ましくは4〜9個の炭素原子を有するω−アミノアルキルニトリ
ルが好ましいかまたは8〜13個の炭素原子を有するアミノアルキルアリールニ
トリルが好ましく、この場合有利なアミノアルキルアリールニトリルは、芳香族
単位とアミノ基とニトリル基との間に炭素原子数少なくとも1のアルキレン基を
有するアミノアルキルアリールニトリルである。殊に好ましいアミノアルキルア
リールニトリルは、アミノ基およびニトリル基を相対的に1,4位に有するもの
である。
【0013】 使用されるω−アミノアルキルニトリルは、好ましくはアルキレン部分(−C
2−)が有利に4〜12個の炭素原子、特に有利に4〜9個の炭素原子を有す る線状ω−アミノアルキルニトリル、例えば6−アミノ−1−シアノペンタン(
6−アミノカプロニトリル)、7−アミノ−1−シアノヘキサン、8−アミノ−
1−シアノヘプタン、9−アミノ−1−シアノオクタン、10−アミノ−1−シ
アノノナン、特に好ましくは6−アミノ−カプロニトリルである。
【0014】 6−アミノカプロニトリルは、通常、例えばドイツ特許出願公開第83693
8号公報、ドイツ特許出願公開第848654号公報または米国特許第5151
543号明細書に記載された公知方法によりアジポニトリルを水素添加すること
によって得られる。
【0015】 勿論、複数のアミノニトリルの混合物またはアミノニトリルと他の成分、例え
ばカプロラクタムまたは下記に定義された混合物との混合物を使用することも可
能である。
【0016】 1つの特殊な実施態様において、殊にコポリアミドまたは分枝鎖状ポリアミド
もしくは鎖延長ポリアミドを製造すべき場合には、次の混合物が純粋な6−アミ
ノカプロニトリルの代わりに使用される: 6−アミノカプロニトリル50〜99.9質量%、好ましくは80〜90質量%
、 脂肪族C4〜C10−α−ω−ジカルボン酸、芳香族C8〜C12−ジカルボン酸およ
びC5〜C8−シクロアルカンジカルボン酸の群から選択された少なくとも1つの
ジカルボン酸0.01〜50質量%、好ましくは1〜30質量%、 4〜10個の炭素原子を有するα,ω−ジアミン0〜50質量%、好ましくは0
.1〜30質量%、 α,ω−C2〜C12−ジニトリル0〜50質量%、好ましくは0〜30質量%、 および α,ω−C5〜C12−アミノ酸または相応するラクタム0〜50質量%、好まし くは0〜30質量%、 少なくとも1つの無機酸またはその塩0〜10質量%、 この場合個々の質量百分率は、100%にまで達する。
【0017】 適当なジカルボン酸は、脂肪族C4〜C10−α−ω−ジカルボン酸、例えばコ ハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸、好ましくはアジピン酸およびセバシン酸、特に好ましくはアジピン酸
、ならびに芳香族C8〜C12−ジカルボン酸、例えばテレフタル酸ならびにC5
8−シクロアルカンジカルボン酸、例えばシクロヘキサンジカルボン酸を含む 。
【0018】 4〜10個の炭素原子を有する適当なα,ω−ジアミンは、テトラメチレンジ
アミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジ
アミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミンおよびデカメチレンジ
アミン、好ましくはヘキサメチレンジアミンを含む。
【0019】 また、さらに前記ジカルボン酸およびジアミンの塩、殊に66個の塩として公
知であるアジピン酸およびヘキサメチレンジアミンの塩を使用することも可能で
ある。
【0020】 使用されるα,ω−C2〜C12−ジニトリルは、好ましくは脂肪族ジニトリル 、例えば1,4−ジシアノブタン(アジポニトリル)、1,5−ジシアノペンタ
ン、1,6−ジシアノヘキサン、1,7−ジシアノヘプタン、1,8−ジシアノ
オクタン、1,9−ジシアノノナン、1,10−ジシアノデカン、特に好ましく
はアジポニトリルである。
【0021】 また、必要に応じて、分枝鎖状アルキレン化合物もしくは分枝鎖状アリーレン
化合物または分枝鎖状アルキルアリーレン化合物を使用することも可能である。
【0022】 使用されるα,ω−C5〜C12−アミノ酸は、5−アミノペンタン酸、6−ア ミノヘキサン酸、7−アミノヘプタン酸、8−アミノオクタン酸、9−アミノノ
ナン酸、10−アミノデカン酸、11−アミノウンデカン酸または12−アミノ
ドデカン酸、好ましくは6−アミノヘキサン酸であることができる。
【0023】 本発明によれば、第1の工程(工程1)は、アミノニトリルを水と一緒に、9
0〜400℃、好ましくは約180〜310℃の温度、殊に220〜270℃で
加熱することを含み、この場合、圧力は、0.1〜15×106Pa、好ましく は1〜10×106Pa、殊に4〜9×106Paが設定される。この工程におい
て、圧力および温度は、液相または固相および液相もしくは固相と気相との混合
物を得るために相対的に調節されることができる。
【0024】 本発明によれば、水は、1:1〜1:10の範囲内、特に好ましくは1:2〜
1:8の範囲内、殊に好ましくは1:2〜1:6の範囲内のアミノアルキルニト
リルと水とのモル比で使用され、この場合好ましくは、使用されるアミノアルキ
ルニトリルに対する過剰量での水の使用が記載される。
【0025】 この実施態様において、気相は別個にされているので、液相もしくは固相また
は液相と固相との混合物が、反応混合物に相当する。この工程の一部として、気
相は、液相もしくは固相または同時に固相と液相との混合物から分離されること
ができるか、或いは、この工程内で形成される合成混合物は、二相の形:液相/
気相、固相/気相または液相/気相で存在することができる。また、圧力および
温度は、合成混合物が単独の固相または液相として存在する程度に相対的に調節
されてもよい。
【0026】 気相の除去は、攪拌型または非攪拌型の分離タンクまたは組になった分離タン
クの使用および蒸発装置の使用、例えば循環蒸発器または薄膜蒸発器、例えばフ
ィルム押出機によって行なうことができるか、或いは、拡大された相界面を保証
する環状ディスク反応器によって行なうことができる。或る場合には、合成混合
物の再循環またはループ型反応器の使用は、相界面の増大のために必要である。
更に、気相の除去は、液相中への水蒸気または不活性ガスの添加によって促進さ
れてよい。
【0027】 好ましくは、圧力は、この圧力がアンモニアの平衡蒸気圧よりも低いが、しか
し、所定の温度で合成混合物中の他の成分の平衡蒸気圧よりも高い程度に予め選
択された温度で調節される。こうして、殊にアンモニアの除去、ひいては酸アミ
ド基の加水分解の能率促進を補助することが可能である。
【0028】 工程1は、攪拌型タンクまたは組になった攪拌型タンクを用いて実施されてよ
い。2段階の方法は、好ましくはタンクまたは反応塔を用いて実施される。
【0029】 第1の工程において合成混合物の滞留時間に関連して、制限するものは何もな
いが;しかし、一般にこの滞留時間は、約10分間ないし約10時間の範囲内、
好ましくは約30分間ないし約6時間の範囲内に設定される。
【0030】 工程1におけるニトリル基の変換率に関連して制限するものは何もないけれど
も、経済的理由から、殊に工程1におけるニトリル基の変換率は、一般にそれぞ
れ使用されるアミノニトリルのモルに対して約70モル%未満、好ましくは少な
くとも約95モル%、殊に約97〜約99モル%の範囲内にあることが指示され
ている。
【0031】 ニトリル基の変換率は、通常、IR分光分析法(波数2247でのCN伸縮振
動)、NMRまたはHPLC、好ましくはIR分光分析法により測定される。
【0032】 もう1つの好ましい実施態様において、アミノニトリル/水混合物は、連続的
に熱交換器を用いて加熱され、こうして加熱された混合物は、同じ温度に加熱さ
れた反応容器中に装入される。勿論、アミノニトリルと水は、別個に加熱されて
もよい。
【0033】 また、本発明は、酸素含有燐化合物、殊に燐酸、亜燐酸および次亜燐酸ならび
にこれらのアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、ならびにアンモニウム塩
、例えばNa3PO4、NaH2PO4、Na2HPO4、NaH2PO3、Na2HP O3、NaH2PO2、K3PO4、KH3PO4、K2HPO4、KH2PO3、K2HP
3、KH2PO2の存在において工程1での反応の実施を規定によって除外する こともなく、この場合には、ω−アミノニトリルと燐化合物とのモル比は、0.
01:1〜1:1の範囲内、好ましくは0.01:1〜0.1:1の範囲内で選
択される。
【0034】 本発明によれば、工程(1)および場合によっては工程(2)および/または
工程(3)は、β−ゼオライト触媒、シート状珪酸塩触媒または本質的にアナタ
ーゼ70〜100質量%およびルチル0〜30質量%を含有するTiO2からな る固定床触媒から選択されたブレンステッド酸触媒の存在において実施され、こ
の場合40質量%までの二酸化チタンは、酸化タングステンによって代替されて
いてよい。工程(4)は、好ましくは固定床触媒の使用なしに実施される。不均
質触媒は、工程(4)での後縮合前に合成混合物から簡単に除去することができ
る。それというのも、合成混合物の粘度は、なお比較的に低いからである。これ
は、触媒と生成物混合物との少なくとも実質的、好ましくは完全な分離を可能に
する。
【0035】 高いアナターゼ含量を有する触媒は、使用されるアミノカプロニトリル(AC
N)が純粋であり、即ちたとえあるとしても、極めて低い濃度の不純物を含む場
合には、特に好適である。このような触媒は、好ましくはアナターゼ80〜10
0質量%およびルチル0〜20質量%を含有し、好ましくは触媒は、本質的また
は完全にアナターゼからなる。不純物約1〜3質量%を含む不純なアミノカプロ
ニトリルを使用する場合には、高いルチル含量を有する触媒を使用することが好
ましい。好ましい触媒は、アナターゼ70〜80質量%およびルチル20〜30
質量%、有利にルチル約30質量%を含有する。
【0036】 触媒は、好ましくは0.1〜5ml/g、特に好ましくは0.2〜0.5ml
/gの細孔容積を有する。平均細孔容積は、好ましくは0.005〜0.1μm
の範囲内、特に好ましくは0.01〜0.06μmの範囲内にある。高度に粘稠
な生成物を使用する場合には、平均細孔容積は、大きくなければならない。切断
硬度は、好ましくは20Nを上廻り、特に有利には、25Nを上廻る。BET表
面積は、好ましくは40m2/gを上廻り、特に好ましくは100m2/gを上廻
る。BET表面積が小さい場合には、床容積は、適度な触媒活性を保証するため
に適当に大きくなければならない。特に好ましい触媒は、次の性質を有する:ア
ナターゼ100%;細孔容積0.3ml/g;平均孔径0.02μm;切断硬度
32N;BET表面積116m2/gまたはアナターゼ84%;ルチル16質量 %;細孔容積0.3ml/g;平均孔径0.03μm;切断硬度26N;BET
表面積46m2/g。触媒は、例えばデグッサ社(Degussa)、フィンティ社(Fi
nti)またはケミラ社(Kemira)から入手できるような商業的粉末から製造する ことができる。酸化タングステンを使用する場合には、二酸化チタン40質量%
まで、好ましくは30質量%まで、特に好ましくは15〜25質量%が酸化タン
グステンによって代替される。触媒は、Ertl, Koezinger, Weitkamp:"Handbook
of heterogeneous catalysis", VCH Weinheim, 1997, 第98頁以降の記載と同 様に製造することができる。
【0037】 本発明のバッチ法は、好ましくは密閉された反応系中で3または4工程で実施
される。個々の合成工程は、下記によりいっそう詳細に記載されている。
【0038】 1:1〜1:10の範囲内のアミノカプロニトリルと水との質量比を有する濃
縮された合成混合物を使用することは可能である。
【0039】 本発明によれば、第1の工程で得られた反応混合物は、工程2において約15
0(200)〜約400(350)℃の温度、好ましくは約100〜約330(
300)℃の範囲内の温度、殊に約230〜約290(270)℃の範囲内の温
度および工程1における圧力よりも低い圧力でさらに反応される。第2の工程に
おける圧力は、好ましくは工程1における圧力よりも少なくとも約0.5×10 6 Pa低く、一般に圧力は、約0.01〜約45×106Paの範囲内、好ましく
は約0.5〜約15×106Paの範囲内、殊に約2〜約6×106Paの範囲内
にある(括弧内の値;触媒を用いた場合)。
【0040】 工程2において、温度および圧力は、第1の気相および第1の液相もしくは第
1の固相または第1の液相と第1の固相との混合物が得られる程度に選択され、
第1の気相は、第1の液相または第1の固相から分離されるか、或いは第1の液
相と第1の固相との混合物から分離される。
【0041】 本質的にアンモニアおよび水蒸気からなる第1の気相は、一般に蒸留装置、例
えば蒸留塔を用いて連続的に除去される。この蒸留の経過中に共に除去される留
出物の任意の有機成分、主に未変換のアミノニトリルは、全体的または部分的に
工程1中および/または工程2中に再循環されてよい。
【0042】 工程2における反応混合物の滞留時間は、何ら制限を受けるものではないが、
しかし、一般に約10分間ないし約5時間の範囲内、好ましくは約30分間ない
し約3時間の範囲内である。
【0043】 第1の工程と第2の工程との間の生産ラインは、場合によっては充填要素、例
えばラッシヒリングまたはズルツァー(Sulzer)混合要素を含み、この場合この
要素は、気相中への反応混合物の制御された拡張を簡易化する。
【0044】 工程3において、第1の液相もしくは第1の固相または第1の液相と第1の固
相との混合物は、水性媒体、好ましくは水または水蒸気を含有する気相または液
相と混合される。添加される水(液体として)の量は、そのつど第1の液相もし
くは第1の固相または第1の液相と第1の固相との混合物1kgに対して、好ま
しくは約50〜約1500mlの範囲内、特に好ましくは約100〜約500m
lの範囲内にある。この水の添加は、本来、工程2において受けた水の損失およ
びさらに合成混合物中の酸アミド基の加水分解を補償する。これは、工程1にお
いて使用されたような出発物質の混合物を僅かな過剰量の水だけで使用すること
ができるという本発明のもう1つの利点を生じる。
【0045】 水を含有する気相または液相は、好ましくは工程3への装入前に熱交換器中で
予熱され、次に第1の液相もしくは第1の固相または第1の固相と第1の液相と
の混合物と混合される。反応器は、場合によっては成分をさらに混合する混合要
素を備えていてよい。
【0046】 工程3は、150〜370℃、好ましくは180〜300℃、特に好ましくは
220〜280℃の温度および0.1〜30×106Pa、好ましくは1〜10 ×106Pa、特に好ましくは2〜7×106Paの圧力で操作される。
【0047】 圧力および温度は、互いに合成混合物が単独の液相または固相として存在する
ような方法で調節されてよい。別の実施態様において、圧力および温度は、液相
もしくは固相または固相と液相との混合物ならびに気相が得られる程度に選択さ
れる。この実施態様において、気相は別個にされているので、液相もしくは固相
または液相と固相との混合物が、反応混合物に相当する。この工程の一部として
、気相は、液相もしくは固相または同時に固相と液相との混合物から分離される
ことができるか、或いは、この工程内で形成される合成混合物は、二相の形:液
相/気相、固相/気相または液−固相/気相で存在することができる。
【0048】 圧力は、この圧力がアンモニアの平衡蒸気圧よりも低いが、しかし、所定の温
度で合成混合物中の他の成分の平衡蒸気圧よりも高い程度に予め選択された温度
で調節されてよい。こうして、殊にアンモニアの除去、ひいては酸アミド基の加
水分解の能率促進を補助することが可能である。
【0049】 この工程において使用可能な装置/反応器は、上記の記載と同様に工程1の場
合と同一であってよい。
【0050】 第3の工程の滞留時間は、同様に何ら制限を受けるものではないが、しかし、
経済的理由から一般に約10分間ないし約10時間の範囲、好ましくは約6時間
ないし約8時間、特に好ましくは約60分間ないし6時間の範囲が記載される。 工程3において得られた生成物混合物は、下記の記載と同様に後処理されてよ
い。
【0051】 1つの好ましい実施態様において、工程3の生成物混合物は、約200〜約3
50℃の温度、好ましくは約220〜300℃の温度、殊に約240〜270℃
の温度で第4の工程における後縮合に施こされる。工程4は、工程3の圧力未満
でありかつ好ましくは約5〜1000×103Paの範囲内、特に好ましくは約 10〜約300×103Paの範囲内にある圧力で実施される。この工程に関連 して、温度および圧力は、それぞれポリアミドを含有する第2の気相および第2
の液相もしくは第2の固相または第2の液相と第2の固相との混合物が得られる
程度に選択される。
【0052】 工程4の後縮合は、好ましくはポリアミドの相対粘度(25℃の温度および濃
度96質量%の硫酸中での100ml当たりポリマー1gの濃度で測定された)
が約1.6〜約3.5の範囲内の値をとるような方法で実施される。
【0053】 1つの好ましい実施態様において、液相中の存在する任意の水は、不活性ガス
、例えば窒素により追い出すことができる。
【0054】 工程4における反応混合物の滞留時間は、殊に望ましい相対粘度、温度、圧力
および工程3において添加された水の量に依存する。
【0055】 工程3を単独相の方法として操作する場合には、工程3と工程4との間の生産
ラインは、場合によっては充填要素、例えばラッシヒリングまたはズルツァー混
合要素を含んでいてよく、この場合この要素は、気相中への反応混合物の制御さ
れた拡張を可能にする。
【0056】 本発明のもう1つの実施態様において、工程3は不要であってよく、ポリアミ
ドは、工程(1)、(2)および(4)を実施することによって製造されてよい
【0057】 この変法は、好ましくは次のように実施される: 工程1において、少なくとも1つのアミノアルキルニトリルは、過剰量の水と
一緒に約220〜約270℃の範囲内の温度および約4〜9×106Paの圧力 で加熱され、この場合圧力および温度は、互いに合成混合物が単独の液相として
存在するように調節され、ニトリル基の変換率は、使用されるアミノアルキルニ
トリルのモルに対して95モル%未満であり、1つの反応混合物が得られる。
【0058】 この反応混合物は、工程2において、前記の記載と同様にして処理されるか、
或いは約220〜約300℃の範囲内の温度および約1〜7×106Paの範囲 内の圧力で処理され、この場合第2の工程における圧力は、工程1よりも少なく
とも0.5×106Pa低い。同時に、生じる第1の気相は、第1の液相から分 離される。
【0059】 工程2において得られた第1の液相は、工程1の場合と同様に工程4において
処理されるか、或いは約220〜300℃の範囲内の温度および約10〜約30
0×103Paの範囲内の圧力で処理され、この場合水およびアンモニアを含有 する第2の気相は、第2の液相から分離される。この工程で、生じるポリアミド
の相対粘度(上記の定義と同様に測定された)は、温度および滞留時間の選択に
よって約1.6〜約3.5の範囲内の望ましい値に調節される。
【0060】 次に、生じる第2の液相は、常法により排出され、必要に応じて後処理される
【0061】 上記方法、即ち工程(1)〜(3)または(1)、(2)および(4)、また
は(1)〜(4)は、本発明による順序で、好ましくはバッチ法で、即ち単独の
反応器中で連続的に実施される。
【0062】 本発明の他の好ましい実施態様において、各工程で得られた気相の少なくとも
1つは、先行する工程の少なくとも1つに再循環されてよい。
【0063】 更に、液相もしくは固相または液相と固相との混合物および気相が得られかつ
気相が別個にされる程度に工程1もしくは工程3または工程1と工程3の双方に
おいて温度および圧力を選択することは、好ましい。
【0064】 更に、本発明の方法に関連して、鎖延長もしくは鎖の枝分れまたはこれらの組
合せを実施することもできる。この目的のためには、当業者に公知である、重合
鎖を枝分れされるかまたは鎖延長させる物質が個々の工程で添加される。この物
質は、好ましくは工程3または4において添加される。
【0065】 使用可能な物質は、次の通りである: 枝分れ剤または架橋剤としての三官能価のアミンまたはカルボン酸。少なくと
も三官能価の適当なアミンまたはカルボン酸の例は、欧州特許出願公開第034
5648号公報に記載されている。少なくとも三官能価のアミンは、カルボン酸
基と反応しうる少なくとも3個のアミノ基を有する。このアミンは、好ましくは
全くカルボン酸基を有していない。少なくとも三官能価のカルボン酸は、アミン
と反応することができかつ例えばその誘導体、例えばエステルの形で存在してい
てもよい少なくとも3個のカルボン酸基を有する。カルボン酸は、好ましくはカ
ルボン酸基と反応しうるアミノ基を全く有していない。適当なカルボン酸の例は
、トリメシン酸、例えばオレイン酸から製造されかつ50〜60個の炭素原子を
有する三量体化された脂肪酸、ナフタレンポリカルボン酸、例えばナフタレン−
1,3,5,7−テトラカルボン酸である。カルボン酸は、好ましくは定義され
た有機化合物であり、高分子化合物ではない。
【0066】 少なくとも3個のアミノ基を有するアミンの例は、ニトリロトリアルキルアミ
ン、殊にニトリロトリエタンアミン、ジアルキレントリアミン、殊にジエチレン
トリアミン、トリアルキレンテトラミンおよびテトラアルキレンペンタミンであ
り、この場合アルキレン部分は、好ましくはエチレン部分である。更に、デンド
リマーは、アミンとして使用されてよい。デンドリマーは、好ましくは一般式I
(R2N−(CH2n2N−(CH2x−N((CH2n−NR22 (I) 〔式中、 Rは、Hまたは−(CH2n−NR1 2であり、この場合 R1は、Hまたは−(CH2n−NR2 2であり、この場合 R2は、Hまたは−(CH2n−NR3 2であり、この場合 R3は、Hまたは−(CH2n−NH2であり、 nは、2〜6の整数であり、 xは、2〜14の整数である〕を有する。
【0067】 好ましくは、nは、3または4、殊に4であり、xは、2〜6の整数、好まし
くは2〜4、殊に2である。基Rは、互いに独立に記載された意味を有していて
もよい。好ましくは、Rは、水素原子または−(CH2n−NH2基である。
【0068】 適当なカルボン酸は、3〜10個のカルボン酸基、好ましくは3または4個の
カルボン酸基を有するものである。好ましいカルボン酸は、芳香族核および/ま
たは複素環式核を有するものである。例は、ベンジル基、ナフチル基、アントラ
セン基、ビフェニル基、トリフェニル基または複素環式化合物、例えばピリジン
、ビピリジン、ピロール、インドール、フラン、チオフェン、プリン、キノリン
、フェナントレン、ポルフィリン、フタロシアニン、ナフタロシアニンである。
好ましくは、3,5,3′,5′−ビフェニルテトラカルボン酸−フタロシアニ
ン、ナフタロシアニン、3,5,5′,5′−ビフェニルテトラカルボン酸、1
,3,5,7−ナフタレンテトラカルボン酸、2,4,6−ピリジントリカルボ
ン酸、3,5,3′,5′−ビピリジルテトラカルボン酸、3,5,3′,5′
−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、1,3,6,8−アクリジンテトラカルボ
ン酸、特に好ましくは1,3,5−ベンゼントリカルボン酸(トリメシン酸)お
よび1,2,4,6−ベンゼンテトラカルボン酸である。このような化合物は、
商業的に入手可能であるかまたはドイツ特許出願公開第4312182号公報に
記載された方法によって製造されることができる。オルト置換芳香族化合物を使
用する場合には、イミド形成は、好ましくは適当な反応温度の選択によって回避
される。
【0069】 前記物質は、少なくとも三官能価、好ましくは少なくとも四官能価である。官
能基の数は、3〜16個、好ましくは4〜10個、特に好ましくは4〜8個であ
ることができる。本発明の方法は、少なくとも三官能価のアミンまたは少なくと
も三官能価のカルボン酸を用いて実施されるが、しかし、このようなアミンまた
はカルボン酸の混合物を用いては実施されない。しかし、少量の少なくとも三官
能価のアミンは、三官能価カルボン酸中に存在していてよく、逆もまた同じであ
る。
【0070】 物質は、ポリアミド1g当たり1〜50μmol、好ましくは1〜35μmo
l、特に好ましくはポリアミド1g当たり1〜20μmolの量で存在する。物
質は、好ましくはポリアミド1g当たり当量の3〜150μmol、好ましくは
5〜100μmol、殊に10〜70μmolの量で存在する。当量は、官能ア
ミノ基または官能カルボン酸基の数に基づくものである。
【0071】 二官能価カルボン酸または二官能価アミンは、鎖延長剤として使用される。こ
れは、アミノ基と反応しうる2個のカルボン酸基を有するか、或いはカルボン酸
と反応しうる2個のアミノ基を有する。二官能価のカルボン酸またはアミノ基な
らびにカルボン酸基またはアミノ基は、アミノ基またはカルボン酸基と反応しう
る他の官能基を全く含有しない。好ましくは、この二官能価のカルボン酸または
アミノ基ならびにカルボン酸基またはアミノ基は、他の官能基を全く含有しない
。適当な二官能価アミンの例は、二官能価カルボン酸との塩を形成するものであ
る。この二官能価アミンは、直鎖状脂肪族であってよく、例えばC1 14−アル キレンジアミン、好ましくはC2 6−アルキレンジアミン、例えばヘキシレンジ
アミンであることができる。この二官能価アミンは、脂環式であってもよい。例
は、イソホロンジアミン、ジシシカン(dicycycan)、ラロミン(laromine)で ある。分枝鎖状脂肪族ジアミンも同様に使用可能であり、この場合1例は、ベス
タミン(Vestamin)TMD(トリメチルヘキサメチレンジアミン、Huels AG社製) 。付加的に、ジアミンは、芳香族脂肪族であってもよく、この場合には、例えば
n−キシリレンジアミンを使用することができる。全てのアミンは、それぞれ炭
素骨格上でC1 12−アルキル基、好ましくはC1 14−アルキル基によって置換
されていてもよい。
【0072】 二官能価カルボン酸は、例えば二官能価ジアミンとの塩を形成するものである
。この二官能価カルボン酸は、直鎖状脂肪族ジカルボン酸であることができ、こ
れは、好ましくはC4 20−ジカルボン酸である。例は、アジピン酸、アゼライ ン酸、セバシン酸、スベリン酸である。また、この二官能価カルボン酸は、芳香
族であってもよい。例は、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸ならびに二量体化脂肪酸である。
【0073】 二官能価の塩基性形成ブロック(c)は、好ましくはポリアミド1g当たり1
〜55μm、特に好ましくは1〜30μm、殊に1〜15μmの量で使用される
【0074】 本発明によれば、工程3において得られた生成物混合物、またはそれぞれポリ
アミド、好ましくはポリマー溶融液を含有する第2の液相もしくは第2の固相ま
たは第2の液相と第2の固相との混合物(工程4から)は、反応容器から常法で
、例えばポンプを用いて排出される。その後に、得られたポリアミドは、本発明
によれば、例えばドイツ特許出願公開第4321683号公報(第3頁第54行
〜第4頁第3行)の詳細な記載と同様に後処理されることができる。
【0075】 1つの好ましい実施態様において、本発明により得られるナイロン−6中の環
式二量体の濃度は、ポリアミドをまずカプロラクタムの水溶液で抽出し、次に水
で抽出し、および/または気相抽出(例えば、欧州特許出願公開第028496
8号公報に記載された)を行なうことによってさらに減少させることができる。
この後処理で得られた低分子量成分、例えばカプロラクタム、直鎖状カプロラク
タムオリゴマーおよび環状カプロラクタムオリゴマーは、第1の工程および/ま
たは第2の工程および/または第3の工程に再循環させることができる。
【0076】 出発混合物および合成混合物は、全ての工程において鎖長調節剤、例えば脂肪
族カルボン酸および芳香族カルボン酸ならびに脂肪族ジカルボン酸および芳香族
ジカルボン酸、ならびに触媒、例えば酸素含有燐化合物と、使用されるポリアミ
ド形成モノマーおよびアミノニトリルに量に対して0.01〜5質量%の範囲内
、好ましくは0.2〜3質量%の範囲内の量で混合されてよい。適当な鎖長調節
剤は、例えばプロピオン酸、酢酸、安息香酸、テレフタル酸およびトリアセトン
ジアミンを含む。
【0077】 添加剤および充填剤、例えば顔料、染料および安定剤は、一般にペレット化の
前、好ましくは第2の工程、第3の工程および第4の工程で合成混合物に添加さ
れる。特に好ましくは、合成混合物またはポリマー混合物が処理の残りにおいて
固定床触媒に衝突しない場合には、何時でも充填剤および添加剤の使用が記載さ
れる。1つ以上の耐衝撃性改良ゴムは、添加剤として全組成物に対して0〜40
質量%、好ましくは1〜30質量%の量で組成物中に存在していてよい。
【0078】 例えば、ポリアミドおよび/またはポリアリーレンエーテルに適当である常用
の耐衝撃性改良剤を使用することが可能である。
【0079】 ポリアミドの靱性を強化するゴムは、一般に2つの本質的な特徴を有している
:このゴムは、−10℃未満、好ましくは−30℃未満のガラス転移温度を有す
る弾性部分を有し、かつポリアミドと相互作用しうる少なくとも1個の官能基を
含有する。適当な官能基は、例えばカルボン酸基、カルボン酸無水物基、カルボ
ン酸エステル基、カルボン酸アミド基、カルボン酸イミド基、アミノ基、ヒドロ
キシル基、エポキシド基、ウレタン基およびオキサゾリン基を含む。
【0080】 配合物の靱性を強化するゴムの例は、例えば次の通りである: 上記官能基をグラフトさせたEPおよびEPDMゴム。適当なグラフト試薬は
、例えば無水マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸、グリシジルアクリレートお
よびグリシジルメタクリレートを含む。
【0081】 前記モノマーは、フリーラジカル開始剤、例えばクメンヒドロペルオキシドの
存在または不在において溶融液中または溶液中でポリマー上にグラフトさせるこ
とができる。
【0082】 殊にエチレンコポリマーを含めて、ポリマーAに記載されたα−オレフィンの
コポリマーは、ポリマーAの代わりにゴムとして使用されてもよく、それ自体本
発明の組成物中に混入されてもよい。
【0083】 適当なエラストマーのもう1つの群は、心材−外殻グラフトゴムである。これ
は、乳濁液中で製造されかつ少なくとも1つの硬質成分および少なくとも1つの
軟質成分を有するグラフトゴムである。硬質成分は、通常、少なくとも25℃の
ガラス転移温度を有するポリマーであり、一方、軟質成分は、0℃以下のガラス
転移温度を有するポリマーである。この生成物は、心材および少なくとも1つの
外殻から形成された構造を有し、この場合この構造は、モノマーが添加される程
度に応じての結果を生じる。軟質成分は、一般にブタジエン、イソプレン、アル
キルアクリレート、アルキルメタクリレートまたはシロキサンおよび場合によっ
ては他のコモノマーから誘導される。適当なシロキサン心材は、例えば環式オリ
ゴマーオクタメチルテトラシロキサンまたはテトラビニルテトラメチルテトラシ
ロキサンから出発して製造されることができる。このシロキサン心材は、例えば
開環陽イオン重合において、好ましくはスルホン酸の存在でγ−メルカプトプロ
ピルメチルジメトキシシランと反応させることができ、軟質シロキサン心材を形
成する。シロキサンは、例えば重合反応を加水分解可能な基、例えばハロゲンま
たはアルコキシ基を有するシロキサン、例えばテトラエトキシシラン、メチルト
リメトキシシランまたはフェニルトリメトキシシランの存在において行なうこと
によって架橋されてもよい。この場合、適当なコモノマーは、例えばスチレン、
アクリロニトリルおよび1個を上廻る重合可能な二重結合を有する架橋モノマー
またはグラフトモノマー、例えばジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、ブタ
ンジオールジアクリレートまたはトリアリル(イソ)シアヌレートを含む。硬質
成分は、一般にスチレン、α−メチルスチレンおよびそのコポリマーであり、こ
の場合好ましいコモノマーは、アクリロニトリル、メタクリロニトリルおよびメ
チルメタクリレートである。
【0084】 好ましい心材−外殻グラフトゴムは、軟質心材および硬質外殻または硬質心材
、第1の軟質外殻および少なくとも1つの他の硬質外殻を有する。この場合、官
能基、例えばカルボニル基、カルボン酸基、酸無水物基、酸アミド基、酸イミド
基、カルボン酸エステル基、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基、オキサゾ
リン基、ウレタン基、尿素基、ラクタム基またはハロゲン化ビニル基の配合は、
好ましくは適当に官能化されたモノマーを最後の外殻の重合の間に添加すること
によって行なわれる。適当な官能化されたモノマーは、例えばマレイン酸、無水
マレイン酸、マレイン酸のモノエステルまたはジエステル、第三ブチル(メタ)
アクリレート、アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレートおよびビニルオキ
サゾリンを含む。官能基を有するモノマーの割合は、一般に心材−外殻グラフト
ゴムの全質量に対して0.1〜25質量%の範囲内、好ましくは0.25〜15
質量%の範囲内にある。軟質成分と硬質成分との質量比は、一般に1:9〜9:
1の範囲内、好ましくは3:7〜8:2の範囲内にある。
【0085】 ポリアミドの靱性を強化するかかるゴムは、自体公知であり、例えば欧州特許
出願公開第0208187号公報に記載されている。
【0086】 更に、適当な耐衝撃性改良剤の群は、熱可塑性ポリエステルエラストマーであ
る。ポリエステルエラストマーは、一般にポリ(アルキレン)エーテルグリコー
ルから誘導された長鎖状セグメントおよび低分子量のジオールおよびジカルボン
酸から誘導された短鎖状セグメントを含有するセグメント化されたコポリエーテ
ルエステルである。このような生成物は、自体公知であり、刊行物、例えば米国
特許第3651014号明細書に記載されている。また、相応する生成物は、Hy
trel(登録商標)(Du Pont)、Arnitel(登録商標)(Akzo)およびPelprene(
登録商標)(Toyobo Co. Ltd.)の名称で商業的に入手可能である。
【0087】 異なるゴムの混合物を使用することも可能であることは、評価される。
【0088】 更に、添加剤としては、例えば加工助剤、安定剤および酸化抑制剤、熱分解抑
制剤および紫外線分解を抑制する剤、滑剤および離型剤、難燃剤、染料および顔
料ならびに可塑剤を挙げることができる。この添加剤の割合は、一般に組成物の
全質量に対して40質量%まで、好ましくは15質量%までである。
【0089】 顔料および染料は、一般に4質量%まで、好ましくは0.5〜3.5質量%、
殊に0.5〜3質量%のりょうで存在する。
【0090】 熱可塑性樹脂を着色するための顔料は、通常自体公知である。例えば、R. Gae
chterおよびH. Mueller, Tachenbuch der Kunststoffadditive, Carl Hanser Ve
rlag, 1983, 第494〜510頁参照。記載されるべき顔料の第1の好ましい群
は、白色顔料、例えば酸化亜鉛、硫化亜鉛、鉛白(2PbCO3, Pb(OH)2)、リトポ
ン、アンチモン白および二酸化チタンである。二酸化チタンの2つの最も普通の
結晶多形現象(ルチルおよびアナターゼ)の中、ルチル形は、本発明の組成物を
成形するための白色顔料としての使用に好ましい。
【0091】 本発明に使用されることができる黒色顔料は、酸化鉄黒(Fe34)、スピネ
ル黒(Cu(Cr,Fe)24)、マンガン黒(二酸化マンガンと二酸化珪素と酸
化鉄との混合物)、コバルト黒およびアンチモン黒ならびに特に好ましくはカー
ボンブラックであり、この場合このカーボンブラックは、通常ファーネスブラッ
クまたはガスブラックの形で使用される(G. Benzing, Pigment fuer Anstrichm
ittel, Expert-Verlag (1988), 第78頁以降参照)。
【0092】 本発明によれば、一定の色合いを得るために、無機有色顔料、例えば酸化クロ
ム緑または有機有色顔料、例えばアゾ顔料およびフタロシアニンを使用すること
ができることは、評価される。このような顔料は、一般に商業的に入手可能であ
る。
【0093】 更に、上記顔料または染料を混合物で、例えばカーボンブラックを銅フタロシ
アニンと一緒に使用することは、有利である。それというのも、これは、一般に
熱可塑性樹脂中での色の分散を簡易化するからである。
【0094】 本発明の熱可塑性組成物に添加することができる酸化防止剤および熱安定剤は
、例えば周期律表の第I族の金属のハロゲン化物、例えばナトリウムハロゲン化
物、カリウムハロゲン化物、リチウムハロゲン化物、場合によっては銅(I)ハ
ロゲン化物に関連して、例えば塩化物、臭化物または沃化物を含む。また、殊に
銅のハロゲン化物は、電子に富んだp−配位子を含有していてもよい。このよう
な銅錯体の例は、例えばトリフェニルホスフィンを有する銅ハロゲン化物錯体で
ある。更に、弗化亜鉛および塩化亜鉛を使用することもできる。他の可能性は、
好ましくは混合物の質量に対して1質量%までの濃度での立体障害フェノール、
ヒドロキノン、前記群の置換された代表例、場合によっては燐含有酸およびその
塩と一緒の第2芳香族アミン、および前記化合物の混合物である。
【0095】 UV安定剤の例は、種々の置換されたレソルシノール、サリチレート、ベンゾ
トリアゾールおよびベンゾフェノンであり、この場合このUV安定剤は、一般に
2質量%までの量で使用される。
【0096】 一般に熱可塑性材料中で1質量%までの量で含まれる滑剤および離型剤は、ス
テアリン酸、ステアリルアルコール、アルキルステアレートおよびN−アルキル
ステアリン酸アミドならびに長鎖状脂肪酸とのペンタエリトリトールのエステル
である。また、カルシウム塩、亜鉛塩またはステアリン酸のアルミニウム塩なら
びにジアルキルケトン、例えばジステアリルケトンを使用することもできる。
【0097】 更に、本発明は、前記方法の1つによって製造することができるポリアミドを
提供する。
【0098】 次の実施例につき本発明を詳説する。 実施例: 触媒の製造 一般的方法 触媒1 β−ゼオライト粉末 使用された触媒は、次の組成:SiO2=91%、Al23=7.8%、Na2 O=0.5%、K2O=0.7%、BET表面積=700m2/g、Åでの孔径=
7.6×6.7;5.5×5.5、粒径0.2〜0.5μmを有するウエティコ
ン社(Uetikon)からのβ−ゼオライト(Zeokat-Beta)であった。 触媒2 β−ゼオライト押出品 実施例1からのβ−ゼオライト220gをワロセル(Walocel(登録商標)) 5%および水230gと一緒に45分間混練した。次に、この材料を70バール
の圧力下で成形し、2mmの押出物にした。この押出物を110℃で乾燥させ、
500℃で16時間焼成した。
【0099】 この押出物195gを濃度20%のNH4Cl溶液3リットルで80℃で2時 間イオン交換し、次に水10 lで洗浄した。その後に、第2のイオン交換を再
び濃度20%のNH4Cl溶液3 lで80℃/2時間で行ない、生成物をClが 含まれなくなるまで洗浄した。110℃で乾燥し、引続き500℃で5時間焼成
した。 触媒3 シート状珪酸塩型K10(登録商標) K10(登録商標)は、ジュート−ヒェミー社(Sued-Chemie)からの酸処理 されたモンモリロン石である。これは、180〜220m2/gのBET表面積 および40〜50meq/100gのイオン交換当量を有する。 触媒4および5 それぞれアナターゼ100%および84%のTiO2押出品 製造は、Ertl, Koezinger, Weitkamp:"Handbook of heterogeneous catalysis
", VCH Weinheim, 1997;第98頁以降の記載と同様に行なわれる。前記の記載 において特に好ましいものとして記載された多形TiO2を水、シリカゾルおよ びグリセロールと混合し、押出し、かつ550℃で焼成した。 触媒6 二酸化チタン/酸化タングステン触媒 使用された触媒は、商業的に入手可能な二酸化チタンVKR 611(Sachtl
eben社製)を酸化タングステンと緊密に混合し、その後に実施例2または4と同
様に押出すことによって得られた。この触媒は、次の仕様を有している:WO3 20質量%、TiO280質量%;BET表面積=73m2/g、全酸性度(pK a =6.8)=0.56mmol/g;全酸性度(pKa=−3)=0.035m
mol/g。
【0100】 選択的に酸を有するかまたは酸なしの1:1〜1:10の範囲内のモル混合比
でのε−アミノカプロニトリル(ACN)と水との合成混合物を、完全に十分な
混合後に1 lのオートクレーブ中に装入する。
【0101】 触媒材料を使用する場合には、オートクレーブを専ら触媒顆粒床中に取り付け
るか、或いは触媒顆粒およびラッシヒリング充填要素からなる床中に取り付けた
。比表面積約50m2/gを有する直径0.5〜6mmおよび長さ1〜10mm のストランド形状のTiO2触媒を使用する。
【0102】 オートクレーブを封止し、加圧およびその後の減圧を繰り返すことによって窒
素で不活性化した。
【0103】 使用されたアミノカプロニトリルの純度は、99%である。酸の質量百分率は
、使用されたアミノカプロニトリルの量に基づくものである。 試料の製造および分析: 相対粘度(RV)、形成された分子量の測定および重合度を、ウベローデの粘
度計を用いて25℃で濃度96%の硫酸の溶液中で測定する。ポリアミドの濃度
は、抽出された物質に対して1g/100mlであり、抽出されていないポリマ
ーに対して1.1g/100mlである。抽出されていないポリマーを分析前に
減圧下に20時間乾燥させる。抽出のために、チップを水での還流下に攪拌する
。 実施例1.1〜1.8 リリーフバルブを用いて圧力を18バールに制御しながら、ACN:H2O= 1:2またはACN:H2O=1:4のACN:水混合比を有する合成混合物( 180g)を反応器中で75分間に亘って270℃に加熱する。触媒顆粒(40
0g)は、合成混合物を完全に覆う。
【0104】 18バールで1時間の反応時間の後、オートクレーブを1時間に亘って周囲圧
力(1バール)に減少させ、次にストランド形で押し出す。比較(比較例C 1
.1およびC 1.6)のために、上記の方法を同様に実施するが、しかし触媒
なしに実施する。
【0105】
【表1】
【0106】 実施例2.1 リリーフバルブを用いて圧力を18バールに制御しながら、ACN:H2O= 1:1のモル混合比を有する合成混合物(180g)を反応器中で75分間に亘
って270℃に加熱する。触媒顆粒(400g)は、合成混合物を完全に覆う。
18バールで3時間の反応時間の後、オートクレーブを1時間に亘って周囲圧力
(1バール)に減少させ、合成混合物を270℃で窒素流中で3時間後縮合させ
、次にストランド形で水浴中に押し出す。比較(比較例C 2.1)のために、
上記の方法を同様に実施するが、しかし触媒なしに実施する。
【0107】
【表2】
【0108】 実施例3.1〜3.2 リリーフバルブを用いて圧力を18バールに制御しながら、ACN:H2O= 1:2.5のモル混合比を有する合成混合物(180g)を反応器中で75分間
に亘って270℃に加熱する。触媒顆粒(400g)は、合成混合物を完全に覆
う。18バールで1時間の反応時間の後、オートクレーブを1時間に亘って周囲
圧力(1バール)に減少させ、合成混合物を270℃で窒素流中で1時間後縮合
させ、次に水浴中に押し出す。比較(比較例C 3.1)のために、上記の方法
を同様に実施するが、しかし触媒なしに実施する。
【0109】
【表3】
【0110】 実施例4.1 リリーフバルブを用いて圧力を18バールに制御しながら、ACN:H2O= 1:4のACN:水混合比を有する合成混合物(180g)を反応器中で75分
間に亘って270℃に加熱する。触媒顆粒(400g)は、合成混合物を完全に
覆う。18バールで45分間の反応時間の後、オートクレーブを10分間に亘っ
て周囲圧力(1バール)に減少させ、次にストランド形で押し出す。生成物の相
対粘度は、指示された通りのRV(前縮合物)である。次に、この生成物を窒素
流中で160℃で48時間熱処理する。熱処理された生成物の粘度は、指示され
た通りのRV(熱処理)である。 実施例5.1 リリーフバルブを用いて圧力を18バールに制御しながら、ACN:H2O= 1:4のACN:水混合比を有する合成混合物(180g)を反応器中で75分
間に亘って270℃に加熱する。触媒顆粒(400g)は、合成混合物を完全に
覆う。270℃の最終温度の達成時に、オートクレーブを10分間に亘って周囲
圧力(1バール)に減少させ、次にストランド形で押し出す。生成物の相対粘度
は、指示された通りのRV(前縮合物)である。次に、得られた生成物を窒素流
中で160℃で48時間熱処理する。熱処理された生成物の粘度は、指示された
通りのRV(熱処理)である。 実施例6.1 オートクレーブは、触媒顆粒100gおよびラッシヒリング340g(直径お
よび長さ:6mm)からなる床混合物を含む。リリーフバルブを用いて圧力を1
8バールに制御しながら、1:4のモル混合比を有するACN:水合成混合物2
50gを1時間に亘って270℃に加熱する。270℃の最終温度の達成時に、
オートクレーブを10分間に亘って周囲圧力(1バール)に減少させ、次にスト
ランド形で押し出す。生成物の相対粘度は、指示された通りのRV(前縮合物)
である。次に、得られた生成物を水(反応生成物100g当たり水30g)と一
緒にオートクレーブ中で触媒なしに260℃に加熱し、窒素流中で周囲圧力で3
時間後縮合させる。後縮合された生成物の粘度は、指示された通りのRV(後縮
合物)である。
【0111】 比較(比較例C 4.1、C 5.1およびC 6.1)のために、上記の方
法4.1、5.1および6.1を触媒なしに実施する。触媒の不在下での合成混
合物の反応は、チップ化可能な固体の生成物を製造しないので、後縮合または熱
処理は、実施されなかった。
【0112】
【表4】
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成11年12月28日(1999.12.28)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AU,BG,BR,BY,CA,CN,CZ,GE, HU,ID,IL,IN,JP,KR,KZ,LT,L V,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SG,SI ,SK,TR,UA,US Fターム(参考) 4J001 DA01 DB09 EA14 EA15 EA16 EA17 EB04 EB06 EB07 EB08 EB09 EB14 EB34 EB37 EB67 EB69 EC04 EC07 EC08 EC09 EC77 EC79 EE08D EE16D EE28C EE56A GA03 GB02 GB03 GB04 GB06 GB11 GD03 GD05 JB02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種のアミノニトリル、および任意にポリアミド
    の製造に有用なモノマーを含む混合物を水と反応させることによって、ポリアミ
    ドを製造するためのバッチ法において、 次の工程: (1)前記混合物を水と90〜400℃の温度および0.1〜35×106Pa の圧力で反応させ、反応混合物を得る工程、 (2)この反応混合物を150〜400℃の温度および工程1における圧力より
    も低い圧力でさらに反応させ、その際、温度および圧力を、第1の気相および第
    1の液相もしくは第1の固相または第1の固相と第1の液相との混合物が得られ
    るように選択し、そして第1の気相を、第1の液相または第1の固相から分離す
    るか、或いは第1の液相と第1の固相との混合物から分離する工程、および (3)第1の液相もしくは第1の固相または第1の液相と第1の固相との混合物
    を、水を含む気相または液相と150〜370℃の温度および0.1〜30×1
    6Paの圧力で混合し、生成物混合物を得る工程を含み、かつ 工程(1)がベータ−ゼオライト触媒、板状シリケート触媒、または本質的に
    アナターゼ70〜100質量%およびルチル0〜30質量%を含み、40質量%
    までの酸化タングステンによって置換されていてよい二酸化チタンからなる固定
    床触媒から選択されるブレンステッド酸触媒の存在において行われ、そして工程
    (2)および(3)がこの触媒の存在において行われてもよいことを特徴とする
    、ポリアミドを製造するためのバッチ法。
  2. 【請求項2】 少なくとも1種のアミノニトリル、および任意にポリアミド
    の製造に有用なモノマーを含む混合物を水と反応させることによって、ポリアミ
    ドを製造するためのバッチ法において、 次の工程: (1)前記混合物を水と90〜400℃の温度および0.1〜35×106Pa の圧力で反応させ、反応混合物を得る工程、 (2)この反応混合物を150〜400℃の温度および工程1における圧力より
    も低い圧力でさらに反応させ、その際、温度および圧力を、第1の気相および第
    1の液相もしくは第1の固相または第1の固相と第1の液相との混合物が得られ
    るように選択し、そして第1の気相を、第1の液相または第1の固相から分離す
    るか、或いは第1の液相と第1の固相との混合物から分離する工程、 (3)第1の液相もしくは第1の固相または第1の液相と第1の固相との混合物
    を、水を含む気相または液相と150〜370℃の温度および0.1〜30×1
    6Paの圧力で混合し、生成物混合物を得る工程、 (4)この生成物混合物を、200〜350℃の温度および工程3の圧力よりも
    低い圧力で後縮合し、その際、温度および圧力を、第2の水およびアンモニア含
    有気相および第2の液相もしくは第2の固相、または第2の液相と第2の固相と
    の混合物(各相はポリアミドを含む)が得られるように選択する工程を含み、か
    つ 工程(1)がベータ−ゼオライト触媒、板状シリケート触媒、または本質的に
    アナターゼ70〜100質量%およびルチル0〜30質量%を含み、40質量%
    までの酸化タングステンによって置換されていてよい二酸化チタンからなる固定
    床触媒から選択されるブレンステッド酸触媒の存在において行われ、そして工程
    (2)および(3)がこの触媒の存在において行われてもよいことを特徴とする
    、ポリアミドを製造するためのバッチ法。
  3. 【請求項3】 工程(3)において、水を含む気相または液相を、第1の液
    相もしくは第1の固相または第1の液相と第1の固相との混合物1kg当たり水
    50〜1500mlの量で添加することを特徴とする、請求項1または2に記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも1種のアミノニトリル、および任意にポリアミド
    の製造に有用なモノマーを含む混合物を水と反応させることによって、ポリアミ
    ドを製造するためのバッチ法において、 次の工程: (1)前記混合物を水と90〜400℃の温度および0.1〜35×106Pa の圧力で反応させ、反応混合物を得る工程、 (2)この反応混合物を150〜400℃の温度および工程1における圧力より
    も低い圧力でさらに反応させ、その際、温度および圧力を、第1の気相および第
    1の液相もしくは第1の固相、または第1の固相と第1の液相との混合物が得ら
    れるように選択し、そして第1の気相を、第1の液相または第1の固相から分離
    するか、或いは第1の液相と第1の固相との混合物から分離する工程、および (3)第1の液相もしくは第1の固相、または第1の液相と第1の固相との混合
    物を、200〜350℃の温度および工程(3)の圧力よりも低い圧力で後縮合
    し、その際、温度および圧力を、第2の水およびアンモニア含有気相および第2
    の液相もしくは第2の固相または第2の液相と第2の固相との混合物(各相はポ
    リアミドを含む)が得られるように選択する工程を含み、かつ 工程(1)がベータ−ゼオライト触媒、板状シリケート触媒、または本質的に
    アナターゼ70〜100質量%およびルチル0〜30質量%を含み、40質量%
    までの酸化タングステンによって置換されていてよい二酸化チタンからなる固定
    床触媒から選択されるブレンステッド酸触媒の存在において行われ、そして工程
    (2)がこの触媒の存在において行われてもよいことを特徴とする、ポリアミド
    を製造するためのバッチ法。
  5. 【請求項5】 工程(1)もしくは工程(3)または工程(1)と工程(3
    )の双方における温度および圧力を、液相もしくは固相または液相と固相との混
    合物および気相が得られるように選択し、そしてこの気相を分離することを特徴
    とする、請求項1から4までのいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 工程(3)において、水を含む気相または液相を、第1の液
    相もしくは第1の固相または第1の液相と第1の固相との混合物1kg当たり水
    50〜1500mlの量で添加することを特徴とする、請求項1から5までのい
    ずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 触媒を工程(2)の後に合成混合物から除去することを特徴
    とする、請求項1から6までのいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 各工程で得られる気相の少なくとも1種を、先行する工程の
    少なくとも1行程に再循環することを特徴とする、請求項1から7までのいずれ
    かに記載の方法。
  9. 【請求項9】 使用されるアミノニトリルが、炭素原子数4〜12のアルキ
    レン部分(−CH2−)を有するω−アミノアルキルニトリルまたは炭素原子数 8〜13のアミノアルキルアリールニトリルであることを特徴とする、請求項1
    から8までのいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 次の混合物: 6−アミノカプロニトリル50〜99.99質量%、 脂肪族C4〜C10−α,ω−ジカルボン酸、芳香族C8〜C12−ジカルボン酸およ
    びC5〜C8−シクロアルカンジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも
    1種のジカルボン酸0.01〜50質量%、 炭素原子数4〜10のα,ω−ジアミン0〜50質量%、 α,ω−C2〜C12−ジニトリル0〜50質量%、 α,ω−C5〜C12−アミノ酸または相応するラクタム0〜50質量%、 少なくとも1種の無機酸またはその塩0〜10質量% を使用し、その際、個々の質量%は、合計100%であることを特徴とする、請
    求項1から9までのいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】 鎖延長もしくは鎖の枝分れ、またはこれらの組合せが、工
    程(1)〜(3)または(4)に続けて行なわれることを特徴とする、請求項1
    から10までのいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 請求項1から11までのいずれかに記載の方法によって製
    造可能なポリアミド。
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