JP2002501919A - 神経学的障害の治療用の1,4−ジアザシクロヘプタン誘導体 - Google Patents

神経学的障害の治療用の1,4−ジアザシクロヘプタン誘導体

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JP2002501919A JP2000529331A JP2000529331A JP2002501919A JP 2002501919 A JP2002501919 A JP 2002501919A JP 2000529331 A JP2000529331 A JP 2000529331A JP 2000529331 A JP2000529331 A JP 2000529331A JP 2002501919 A JP2002501919 A JP 2002501919A
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Abstract

(57)【要約】 式(I) 【化1】 (式中、Rは、水素、C1-10アルキル、C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアルキルC1-6アルキル、フェニルC1-6アルキルまたはフェニルであり;R1は、C1 -6アルキル、C2-6アルケニル、C1-6アルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、C1-6アルカノイル、ハロC1-6アルキル、シアノまたはニトロであり;mは、0、1または2であり;R2は、C1-6アルキルであり;nは、0、1または2である)を有する化合物は、エモパミル阻害剤であり、発作、頭部外傷、一過性大脳虚血発作、およびアルツハイマー病、パーキンソン病、糖尿病性神経障害、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、血管性痴呆およびAIDS関連痴呆などの慢性神経変性障害のような神経学的障害の治療において有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、化合物、特に、1,4−ジアザシクロヘプタン、それらの製造方法
およびそのような方法において有用な中間体に関する。本発明は、更に、1,4
−ジアザシクロヘプタン、それらを含有する医薬組成物、およびヒトを含めた動
物の治療的処置の方法における、特に、神経学的障害の治療におけるそれらの使
用に関する。
【0002】 本発明が有用である神経学的障害には、発作、頭部外傷、一過性大脳虚血発作
、およびアルツハイマー病、パーキンソン病、糖尿病性神経障害、筋萎縮性側索
硬化症、多発性硬化症およびAIDS関連痴呆などの慢性神経変性障害が含まれ
る。
【0003】 本発明において有用な化合物は、[3H]−エモパミル結合部位と結合するこ とによって作用すると考えられる。エモパミルは、古典的には、その効力が電位
感受性カルシウムチャンネル(VSCC)かまたは5−HT2受容体での作用に 由来すると考えられるニューロン保護薬として考えられてきた。この論理への明
らかな矛盾は、ベラパミルは、化学的にも薬理学的にもエモパミルと極めて似て
いるにもかかわらずニューロン保護性でないということである。ベラパミルによ
るニューロン保護効力の欠如は、CNS浸透の欠如によって最初に説明されたが
、最近の研究では、他の因子が関与しているらしいことが示唆されている(Keit
h ら,Br.J.Pharmacol. 113:379-384,1994)。
【0004】 [3H]−エモパミル結合は、VSCCとは無関係である独特の高親和性部位 を明確にし、脳中で見出されるが、肝中で最も優勢である(Moebius ら,Mol.Ph
armacol. 43:139-148,1993)。Moebius らは、これを、いくつかの化学的に異種
のニューロン保護薬による高親和置換に基づいて“抗虚血性”結合部位と称して
いる。肝中では、その[3H]−エモパミル結合部位は小胞体に局在している。
【0005】 ニューロン保護化合物は知られており、例えば、[3H]−エモパミル結合部 位に高親和性を示すエモパミルおよびイフェンプロジルである。しかしながら、
これらは選択的阻害剤ではなく、ニューロンVSCC、NMDA受容体(N−メ
チル−D−アスパルテート)のポリアミン部位および/またはσ−1結合部位の
いずれでも活性を示す。本発明者は、ここで、[3H]−エモパミル結合部位で 選択的作用を示す化合物であって、大脳虚血の全体的および局部的モデルにおい
てVACCかまたはNMDA受容体で直接的に作用することなくニューロン保護
性であり、その結果として、エモパミル(低血圧症)かまたはイフェンプロジル
(行動的発現)について通常見られるよりも少ない関連副作用を示す化合物の種
類を発見している。このような化合物は、虚血によって生じる神経変性を治療す
る場合に、例えば、アルツハイマー病、血管性痴呆、パーキンソン病、ハンティ
ングトン病およびAIDS関連痴呆において特に有用である。もう一つの態様に
おいて、このような化合物は、中心梗塞部を囲む周縁領域における神経細胞死を
妨げることによってニューロン保護を提供するので、それらは発作を治療する場
合に特に有用である。
【0006】 したがって、本発明は、式(I)
【0007】
【化5】
【0008】 (式中、Rは、水素、C1-10アルキル、C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアル
キルC1-6アルキル、フェニルC1-6アルキルまたはフェニルであり; R1は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C1-6アルコキシ、ハロ、ヒドロキ
シ、C1-6アルカノイル、ハロC1-6アルキル、シアノまたはニトロであり; mは、0、1または2であり; R2は、C1-6アルキルであり; nは、0、1または2であり; ここにおいて、フェニル環はいずれも置換されていてよい) を有する化合物;またはその薬学的に許容しうる塩または in vivo 加水分解性 エステル、アミド若しくはカルバメートを提供する。
【0009】 R中のフェニル環はいずれも、例えば、同じであってよいしまたは異なってい
てよい最大5個までの置換基、好ましくは、最大3個までの置換基で置換されて
いてもよい。典型的な置換基には、ヒドロキシ;C1-6アルコキシ、例えば、メ トキシ;メルカプト;C1-6アルキルチオ、例えば、メチルチオ;アミノ;C1-6 アルキルアミノ、例えば、メチルアミノ;ジ−(C1-6アルキル)アミノ、例え ば、ジメチルアミノ;カルボキシ;カルバモイル;C1-6アルキルカルバモイル 、例えば、メチルカルバモイル;ジ−C1-6アルキルカルバモイル、例えば、ジ メチルカルバモイル;C1-6アルキルスルホニル、例えば、メチルスルホニル; アリールスルホニル、例えば、フェニルスルホニル;C1-6アルキルアミノスル ホニル、例えば、メチルアミノスルホニル;ジ−(C1-6アルキル)アミノスル ホニル、例えば、ジメチルアミノスルホニル;ニトロ;シアノ;シアノ−C1-6 アルキル、例えば、シアノメチル;ヒドロキシC1-6アルキル、例えば、ヒドロ キシメチル;アミノ−C1-6アルキル、例えば、アミノエチル;C1-6アルカノイ
ルアミノ、例えば、アセトアミド;C1-6アルコキシカルボニルアミノ、例えば 、メトキシカルボニルアミノ;C1-6アルカノイル、例えば、アセチル;C1-6
ルカノイルオキシ、例えば、アセトキシ;C1-6アルキル、例えば、メチル、エ チル、イソプロピルまたは tert−ブチル;ハロ、例えば、フルオロ、クロロま たはブロモ;トリフルオロメチルまたはトリフルオロメトキシが含まれる。
【0010】 一つの態様において、本発明は、Rが、水素、C1-6アルキル、C3-8シクロア
ルキル、C3-8シクロアルキルC1-6アルキル、フェニルC1-6アルキルまたはフ ェニルであり;R1が、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、 ハロC1-6アルキル、シアノまたはニトロであり;mが、0、1または2であり ;R2がC1-6アルキルであり;そしてnが、0、1または2であり;ここにおい
て、フェニル環はいずれも置換されていてよい式(I)の化合物、またはその薬
学的に許容しうる塩または in vivo 加水分解性アミド若しくはカルバメートを 提供する。
【0011】 好適には、Rは、水素;C1-10アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、ペンチルまたは2−エチルヘプ
チル;C3-8シクロアルキル、例えば、シクロプロピル、シクロブチルまたはシ クロペンチル;C3-8シクロアルキルC1-6アルキル、例えば、シクロプロピルメ
チル、シクロブチルメチルまたはシクロペンチルメチル;フェニルC1-6アルキ ル、例えば、ベンジル、2−フェネチルまたは3−フェニルプロピルである。
【0012】 好都合には、Rは、水素;C1-6アルキル、例えば、メチル、エチル、イソプ ロピル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、n−ペンチルまたは2−メチ
ルブチル;またはベンジルである。より具体的には、Rは、メチル、エチル、n
−プロピル、n−ブチルまたはn−ペンチルである。
【0013】 好適には、R1は、C1-6アルキル、例えば、メチル、エチルまたはプロピル;
2-6アルケニル、例えば、ビニル;C1-6アルコキシ、例えば、メトキシ、エト
キシまたはプロポキシ;ハロ、例えば、ブロモ、クロロまたはフルオロ;ヒドロ
キシ;C1-6アルカノイル、例えば、ホルミルまたはアセチル;ハロC1-6アルキ
ル、例えば、トリフルオロメチル;シアノまたはニトロである。
【0014】 好ましくは、R1は、C1-6アルコキシ、例えば、メトキシ若しくはエトキシで
ありまたはハロ、例えば、ブロモ、クロロ若しくはフルオロである。特に好まし
い態様において、mは1であり、R1は、例えば、3,4−ジヒドロ−2H−ベ ンゾチオピラン−4−イル環系の6位または8位で、最も好ましくは、8位でメ
トキシである。もう一つ特に好ましい態様において、mは1であり、R1は、例 えば、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4−イル環系の6位でブロ
モまたはフルオロである。
【0015】 もう一つ特に好ましい態様において、mは0である。 好適には、R2はC1-6アルキル、例えば、メチルまたはエチルである。
【0016】 好ましい態様において、nは0である。 好ましい化合物の具体的な種類は、式(II)
【0017】
【化6】
【0018】 (式中、R3は、水素、C1-6アルキルまたはベンジルであり、R4は、水素、C1 -6 アルコキシまたはC1-6アルキルである) を有するものである。
【0019】 本発明の具体的な化合物には、以下の実施例の化合物およびN−メチル−N’
−(3,4−ジヒドロ−6−フルオロ−2H−ベンゾチオピラン−4−イル)ホ
モピペラジンが含まれる。
【0020】 本発明の化合物は、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4−イル環
系の4位(すなわち、窒素含有環が結合している炭素原子)にキラル中心を有す
る。他のキラル中心は、nが1または2である場合に且つ置換基R−R4のいず れかに存在することができる。
【0021】 本発明は、[3H]−エモパミル結合部位を阻害する鏡像異性体、ジアステレ オ異性体およびそれらの混合物を全て包含する。
【0022】 上述のように、本発明の化合物は、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラ
ン−4−イル環系の4位にキラル中心を有する。この中心が、Cahn-Prelog-Ingo
ld 配列規則下でS立体配置を有することは好ましい。RまたはS鏡像異性体は いずれも、対応するSまたはR鏡像異性体を実質的に含まない、好適には、他の
鏡像異性体を90%、より好適には95%、そして例えば、96%、97%、9
8%または99%含まないのが好ましい。
【0023】 適当な薬学的に許容しうる塩には、塩酸塩、臭化水素酸塩、クエン酸塩および
マレイン酸塩などの酸付加塩、およびリン酸および硫酸を用いて形成された塩が
含まれる。もう一つの態様において、適当な塩は、アルカリ金属塩、例えば、ナ
トリウムまたはカリウム、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウムまたはマグ
ネシウム、または有機アミン塩、例えば、トリエチルアミンなどの塩基塩である
【0024】 in vivo 加水分解性エステル、アミドおよびカルバメートは、ヒト体内で加水
分解して親化合物を生じる。このようなエステル、アミドおよびカルバメートは
、試験動物に試験中の化合物を、例えば静脈内投与した後、その試験動物の体液
を調べることによって確認することができる。適当な in vivo 加水分解性基に は、N−カルボメトキシおよびN−アセチルが含まれる。
【0025】 ヒトを含めた哺乳動物の治療的処置(予防的処置を含めた)に、式(I)の化
合物、またはその薬学的に許容しうる塩または in vivo 加水分解性エステル、 アミド若しくはカルバメートを用いるためには、通常は、それを、標準的な医薬
慣例にしたがって医薬組成物として製剤化する。
【0026】 したがって、もう一つの態様において、本発明は、式(I)の化合物、または
薬学的に許容しうる塩または in vivo 加水分解性エステル、アミド若しくはカ ルバメートおよび薬学的に許容しうる担体を含む医薬組成物を提供する。
【0027】 本発明の医薬組成物は、治療が望まれる疾患状態に標準的な方式で、例えば、
経口、局所、非経口、口腔、鼻腔、膣若しくは直腸投与または吸入によって投与
することができる。これらの目的には、本発明の化合物を、当該技術分野におい
て知られている手段によって、例えば、錠剤、カプセル剤、水性または油状液剤
、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、鼻腔スプレー剤、坐剤、微粉散
剤または吸入用エアゾル剤、および非経口使用(静脈内、筋肉内または注入を含
めた)のための滅菌水性若しくは油状の液剤若しくは懸濁剤または滅菌乳剤の形
で製剤化することができる。好ましい投与経路は、滅菌等張液中で静脈内である
【0028】 本発明の化合物の他に、本発明の医薬組成物は、上記に挙げられた1種類また
はそれ以上の疾患状態を治療する場合に価値がある1種類またはそれ以上の薬理
物質を含有してよいし、または共投与(同時にまたは逐次的に)してよい。
【0029】 本発明の医薬組成物は、通常は、ヒトに、例えば、0.05〜75mg/kg
体重(好ましくは、0.1〜30mg/kg体重)の1日量が与えられるように
投与されるであろう。この1日量は、必要に応じて分割量で与えられてよく、与
えられる化合物の正確な量および投与経路は、当該技術分野において知られてい
る原則にしたがって、治療される患者の体重、年齢および性別、および治療され
る具体的な疾患状態に依る。
【0030】 典型的には、単位剤形は、約1mg〜500mgの本発明の化合物を含有する
であろう。
【0031】 したがって、更に別の態様において、本発明は、ヒトまたは動物体の治療的処
置の方法で用いるための式(I)の化合物、またはその薬学的に許容しうる塩ま
たは in vivo 加水分解性エステル、アミド若しくはカルバメートを提供する。
【0032】 なお別の態様において、本発明は、[3H]−エモパミル結合部位の阻害が有 益である疾患状態を治療する方法であって、温血動物に有効量の式(I)の化合
物、またはその薬学的に許容しうる塩または in vivo 加水分解性エステル、ア ミド若しくはカルバメートを投与することを含む上記方法を提供する。本発明は
、疾患状態で用いるための薬剤の製造における式(I)の化合物、またはその薬
学的に許容しうる塩または in vivo 加水分解性エステル、アミド若しくはカル バメートの使用も提供する。
【0033】 もう一つの態様において、本発明は、式(I)を有する化合物、またはその薬
学的に許容しうる塩または in vivo 加水分解性エステル、アミド若しくはカル バメートを製造する方法であって、 (a)式(III)を有する化合物を式(IV)を有する化合物と反応させること
【0034】
【化7】
【0035】 (式中、R、R1、R2、mおよびnは本明細書中前記に定義の通りであり、Lは
脱離基である) ;または (b)式(V)
【0036】
【化8】
【0037】 (式中、R1、R2、mおよびnは本明細書中前記に定義の通りであり、PはRの
保護基であり; ここにおいて、必要ならば官能基は全て保護される) を有する化合物を脱保護し、そして (i)保護基を全て除去し; (ii)場合により、式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換し; (iii)場合により、薬学的に許容しうる塩または in vivo 加水分解性エステ
ル、アミド若しくはカルバメートを形成すること を含む上記方法を提供する。
【0038】 保護基は、概して、文献中に記載されているまたは当該化学者に知られている
基のいずれかから、問題の基の保護に関して適宜選択することができ、慣用法に
よって導入することができる。
【0039】 保護基は、問題の保護基の除去に関して適宜、文献中に記載のようにまたは当
該化学者に知られているようにいずれの慣用法によっても除去することができ、
このような方法は、分子内のどこか他の基への妨害を最小限にして保護基の除去
を行うように選択される。
【0040】 保護基の具体的な例を以下に示すが、便宜上、“低級”とは、それが当てはま
る基が、好ましくは、1〜4個の炭素原子を有することを意味する。これらの例
が全てではないことは理解されるであろう。保護基を除去する方法の具体的な例
が以下に与えられている場合、これらも同様に全てではない。明記されていない
保護基の使用および脱保護の方法は、当然ながら、本発明の範囲内である。
【0041】 カルボキシル保護基は、エステル形成性脂肪族若しくは芳香脂肪族のアルコー
ルまたはエステル形成性シラノール(このアルコールまたはシラノールは、好ま
しくは、1〜20個の炭素原子を含有する)の残基であってよい。
【0042】 カルボキシ保護基の例には、直鎖または分岐状鎖の(1−12C)アルキル基
(例えば、イソプロピル、t−ブチル);低級アルコキシ低級アルキル基(例え
ば、メトキシメチル、エトキシメチル、イソブトキシメチル);低級脂肪族アシ
ルオキシ低級アルキル基(例えば、アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチ
ル、ブチリルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル);低級アルコキシカルボ
ニルオキシ低級アルキル基(例えば、1−メトキシカルボニルオキシエチル、1
−エトキシカルボニルオキシエチル);アリール低級アルキル基(例えば、ベン
ジル、p−メトキシベンジル、o−ニトロベンジル、p−ニトロベンジル、ベン
ズヒドリルおよびフタリジル);トリ(低級アルキル)シリル基(例えば、トリ
メチルシリルおよびt−ブチルジメチルシリル);トリ(低級アルキル)シリル
低級アルキル基(例えば、トリメチルシリルエチル);および(2−6C)アル
ケニル基(例えば、アリルおよびビニルエチル)が含まれる。
【0043】 カルボキシル保護基の除去に特に適した方法には、例えば、酸、塩基、金属ま
たは酵素に触媒される加水分解が含まれる。
【0044】 ヒドロキシル保護基の例には、低級アルキル基(例えば、t−ブチル)、低級
アルケニル基(例えば、アリル);低級アルカノイル基(例えば、アセチル);
低級アルコキシカルボニル基(例えば、t−ブトキシカルボニル);低級アルケ
ニルオキシカルボニル基(例えば、アリルオキシカルボニル);アリール低級ア
ルコキシカルボニル基(例えば、ベンゾイルオキシカルボニル、p−メトキシベ
ンジルオキシカルボニル、o−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル);トリ(低級アルキル)シリル基(例えば、トリメチ
ルシリル、t−ブチルジメチルシリル)およびアリール低級アルキル(例えば、
ベンジル)基が含まれる。
【0045】 アミノ保護基の例には、ホルミル、アラルキル基(例えば、ベンジルおよび置
換ベンジル、p−メトキシベンジル、ニトロベンジルおよび2,4−ジメトキシ
ベンジル、およびトリフェニルメチル);ジ−p−アニシルメチル基およびフリ
ルメチル基;低級アルコキシカルボニル基(例えば、t−ブトキシカルボニル)
;低級アルケニルオキシカルボニル基(例えば、アリルオキシカルボニル);ア
リール低級アルコキシカルボニル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル、p−
メトキシベンジルオキシカルボニル、o−ニトロベンジルオキシカルボニル、p
−ニトロベンジルオキシカルボニル);トリアルキルシリル基(例えば、トリメ
チルシリルおよびt−ブチルジメチルシリル);アルキリデン基(例えば、メチ
リデン);ベンジリデン基および置換ベンジリデン基が含まれる。
【0046】 ヒドロキシ保護基およびアミノ保護基の除去に適した方法には、例えば、酸、
塩基、金属または酵素に触媒される加水分解、p−ニトロベンジルオキシカルボ
ニルなどの基のための水素化およびo−ニトロベンジルオキシカルボニルなどの
基のための光分解が含まれる。
【0047】 Rが水素である式(I)の化合物は、適当なアルキル化剤を用いる慣用的なア
ルキル化法または還元的アミノ化によって、Rが水素以外である式(I)の化合
物に変換することができる。例えば、イソプロピル基は、Rが水素である式(I
)の化合物を、水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化シアノホウ素ナトリウムな
どの還元剤の存在下でアセトンと反応させることによって製造することができる
。2−メチルプロピル基または2−メチルブチル基は、Rが水素である式(I)
の化合物を、水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化シアノホウ素ナトリウムなど
の還元剤の存在下で該当するアルデヒドと反応させることによって製造すること
ができる。
【0048】 したがって、もう一つの態様において、本発明は、RがC1-6アルキルである 式(I)の化合物を、Rが水素である式(I)の化合物から、アルキル化剤との
反応によってまたは還元的アミノ化によって製造する方法を提供する。
【0049】 式(I)の化合物の薬学的に許容しうる塩は、いずれの慣用法でも、例えば、
遊離塩基および酸から製造することができる。in vivo 加水分解性エステル、ア
ミドおよびカルバメートは、いずれの慣用法でも製造することができる。
【0050】 式(III)および(IV)の化合物間の反応は、慣用法で行われる。典型的には 、この反応は、有機溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ドまたはテトラヒドロフランなどの無水非プロトン性溶媒中で起こる。その反応
は、概して、ヨウ化物塩、例えば、ヨウ化カリウムなどの触媒の存在下で行われ
るし、概して、周囲温度または高温で、例えば、0℃〜100℃、より好ましく
は、40℃〜80℃で行われる。
【0051】 式(III)の化合物において、Lは、ハロ、例えば、クロロ、ヨードまたはブ ロモ;またはトシラート、例えば、p−トルエンスルホニルオキシまたはメタン
スルホニルオキシなどの慣用的な脱離基である。
【0052】 式(III)の化合物は、知られているかまたは当該有機化学者に知られている 慣用法で製造することができる。一つの好都合な方法は、該当する4−ヒドロキ
シ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピランを式(III)の化合物に変換す ることであり;例えば、ピリジンの存在下において塩化チオニルを用いて処理し
て、Lがクロロである式(III)の化合物を製造することによる。
【0053】 Pが、Rに変換可能な保護基である式(V)の化合物は、標準的な方法で脱保
護することができる。適当なN保護基はいずれも用いることができ、慣用法で脱
保護することができる。好都合には、PはC1-6アルコキシカルボニルであり、 このような化合物は、例えば、水素化アルミニウムリチウムなどの還元剤を用い
て処理することによって、Rがメチルである式(I)の化合物に変換することが
できる。式(V)を有するいくつかの化合物は、式(I)の化合物の in vivo 加水分解性アミドまたはカルバメートでもある。
【0054】 上述のように、本発明の化合物は、3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラ
ン環系の4位にキラル中心を有するので、本発明は、ラセミ体および個々の鏡像
異性体を包含する。式(I)の化合物の鏡像異性体は、ラセミ化合物の分割によ
って慣用法で製造することができる。或いは、式(I)の化合物の鏡像異性体は
、キラル出発物質を用いて開始するラセミ体と類似の方法で製造することができ
る。なお別の方法において、例えば、式(III)を有する中間体または該当する ヒドロキシ化合物、または式(V)を有するものは、分割後、キラリティーを破
壊することなく反応させることができる。
【0055】 次の生物学的試験法、データおよび実施例は、本発明を詳しく説明するのに役
立つ。
【0056】 モルモット肝膜への3H−エモパミル結合 (−)−3H−エモパミル結合の方法は、Zech,C., Staudinger R., Muehlbach
er,J. および Glossmann,H. Novel sites for phenylalkylamines: characteriz
ation of a sodium-sensitive drug receptor with (-)-3H-emopamil. Eur.J.Ph
arm. 208:119-130,1991 の変法であった。
【0057】 その反応混合物は次を含有した。 検定緩衝液:10mMトリス−HCl,0.1mMフッ化フェニルメチルスルホ
ニル(PMSF),0.2%ウシ血清アルブミン(BSA),4℃でpH7.4
。 放射性リガンド:0.96nM(−)−3H−エモパミル(Amersham)。 モルモット肝膜:原湿量40mg/mL。 化合物:1〜300nM。 全量:500μL。
【0058】 この混合物を37℃で60分間インキュベートした。そのインキュベーション
は、Brandel Cell Harvester を用いて、0.3%ポリエチレンイミン(PEI )中に少なくとも120分間浸漬され且つ10mMトリス−HCl、10mM
MgCl2、0.2%BSAを含有する25℃でpH7.4の洗浄緩衝液5mL で3回洗浄された Whatman GF/Cフィルター上に濾過することによって停止 された。特異的結合は、10μMエモパミルについて明確であった。概して、こ
の試験において300nM未満のIC50の化合物が興味深く、例えば、実施例5
の化合物は9nMのIC50値を示した。
【0059】 モルモット肝膜調製:雄モルモットを、ドライアイスを用いたCO2窒息によ って屠殺した。それらの肝を速やかに切り取り、秤量し、10mMヘペス、1m
Mトリス塩基−EDTA、250mMスクロースを含有するpH7.4の膜調製
緩衝液中で洗浄した。次に、それら肝を細かく刻み、10倍容量中において、氷
上で電動テフロン−ガラスホモジナイザーを用いて3ストロークで均一化した。
そのホモジネートをSS34ローター中において4℃、1000xgで5分間遠
心分離した。その上澄みを4層のガーゼを介して濾過後、4℃において8000
xgで10分間遠心分離した。この得られた上澄みを4℃において40,000
xgで15分間遠心分離した。得られたペレットを検定緩衝液中に再懸濁させ、
再度4℃において40,000xgで15分間遠心分離した。このペレットを検
定緩衝液(原湿量に関して2.5倍)中に再懸濁させ、テフロン−ガラスホモジ
ナイザーを用いて1ストロークで均一化した。1mLずつのアリコートを−70
℃で貯蔵した。
【0060】 ラット脳皮質膜への3H−D−888結合 3H−D−888結合の方法は、Reynolds,I.J., Snowman,A.M. および Synder
,S.H. (-)-[3H]Desmethoxyverapamil labels multiple calcium channel modula
r receptors in brain and skeletal muscle membranes: differentiation by t
emperature and dihydropyridines. J.Pharmacol.Exp.Ther. 237:no.3,731-738
,1986 の変法であった。
【0061】 その検定試験管は次を含有した。 検定緩衝液:50mMヘペス,0.2%BSA,pH7.4 放射性リガンド:1ηM3H−D888(Amersham) ラット皮質膜:原湿量6mg/mL。 化合物:0.3〜100μM。 全量:1000μL。
【0062】 この混合物を25℃で60分間インキュベートした。その検定は、Brandel Ce
ll Harvester を用いて、0.3%ポリエチレンアミン(PEI)中に少なくと も120分間浸漬され且つ20mMヘペス、20mM MgCl2を含有するp H7.4の洗浄緩衝液5mLで3回洗浄された Whatman GF/Cフィルター上 に濾過することによって停止した。特異的結合は、10μMメトキシベラパミル
(D−600)について測定された。この検定を用いて、化合物対L型電位感受
性カルシウムチャンネルの選択性を in vitro 測定した。すなわち、3H−D8 88結合部位への高親和性は、選択性の欠如を示すと考えられる。例えば、実施
例5の化合物は約15.000nMのIC50値を示した。
【0063】 ラット脳皮質膜調製:雄スプラグー・ドーリー(Sprague-Dawley)ラットを断
頭によって屠殺し、それらの脳を速やかに切り取った。小脳および脳幹を取り出
して棄て、脳の残りの部分を320mMスクロース中で洗浄した。次に、その脳
を10倍容量の320mMスクロース中において、氷上で電動テフロン−ガラス
ホモジナイザーを用いて10ストロークで均一化した。そのホモジネートをSS
−34ローター中において4℃、1000xgで10分間回転させた。次に、そ
の上澄みを29,000xgで20分間回転させた。得られたペレットを膜緩衝
液(5mMヘペス,0.2%BSA,pH7.4)中に再懸濁させて、原湿量6
0mg/mLの最終濃度にした。
【0064】 大脳虚血のスナネズミモデル 体重60〜70グラムの雄スナネズミ(Mongolian gerbils)(Charles River
)をこれら実験に用いる。それらは、随意に利用可能な餌(Purina Rodent Chow
)および水と一緒に個別のケージに収容される。動物室は23℃±2℃で維持さ
れ、自動12時間照明サイクルの状態にされる。
【0065】 それらスナネズミに外科手術用器具を装着し、手術の45分前に試験物質また
はビヒクルを腹腔内投与する。薬物は5ml/kgの容量で投与される(腹腔内
)。ビヒクルは、概して、生理食塩水であるが、必要ならば、リン酸ナトリウム
を加えてpHを調整する。投薬から45分後、顔マスクによって酸素(1.5L
/M)と一緒に送られるハロタン(3.3%)を用いてスナネズミに麻酔する。
スナネズミに麻酔後、ハロタンは酸素と一緒に1.5〜2%の維持レベルで継続
される。頸部の腹側面を剃毛し、アルコールを用いて清浄にする。外科手術手順
は、37℃に設定されたサーモスタット制御加熱パッド上で行われる。頸部を切
開し、頸動脈を周囲組織から分離し、5cm長さのシラスティックチューブを用
いて隔離する。両方の動脈を隔離したら、それらを微細動脈瘤クリップ(Roboz
Instruments)を用いて留める。それら動脈を目視検査して、血流が停止してい ることを確認する。5分後、それらクリップを動脈から静かに除去し、血流を再
開させる。模擬対照群を同様に処置するが、頸動脈閉塞は行わない。切開部を縫
合によって閉じ、それらスナネズミを麻酔マスクからはずし、別の加熱パッド上
に置いて麻酔から回復させる。それらが立直り反射を回復し、歩き回り始めたら
、試験化合物を再投与し、それらの元のケージへ戻す。これは、外科手術終了か
ら約5分後に行われる。
【0066】 24時間後虚血スナネズミの自発的移動活性について、San Diego Instrument
s 製の Photobeam Activity System を用いて調べる。それらスナネズミは、2 7.5cmx27.5cmx15cm深さのプレキシグラス(Plexiglas)室中 に個々に入れられる。それら室は光電池によって取り囲まれ、ビームが遮断され
る毎に1の計数を記録する。それぞれのスナネズミを2時間調べ、累積計数を3
0分、60分、90分および120分に記録する。平均計数をそれぞれの群につ
いて記録し、ANOVA and Bonferroni 後試験を用いて薬物群を対照と比較する。 それぞれのスナネズミを調べた後、それを元のケージに戻す。この時点のスナネ
ズミも、正常な挙動から何らかの変化が認められる。
【0067】 翌2日間、特に試験は行わないが、それらスナネズミの何らかの異常な挙動ま
たは明らかな神経学的症状(すなわち、運動失調、痙攣、常同的挙動)について
1日2〜3回観察する。虚血から4日後に、それらスナネズミを断頭によって屠
殺し、それらの脳を取り出し、10%緩衝化ホルマリン中で保存する。脳を取り
出し、固定し、ヘマトキシリンおよびエオシンで染色した。光学顕微鏡下で海馬
野を観察し、そのCA1部分野への損傷について、0が損傷無しで且つ4が広範
囲にわたる損傷を示す0〜4のスケールで等級付けした。
【0068】 ラットにおける一時的局部虚血 その方法は、Lin,T-N., He,Y.Y., Wu,G., Khan,M. および Hsu,C.Y. Effect o
f brain edema on infarct volume in a focal model cerebral ischemia model
in rats. Stroke 24:117-121,1993 によって記載の通りであったが、そのモデ ルは、臨床状態に適していると考えられる。雄 Long-Evans ラット250〜35
0gを用いた。局部虚血をもたらす外科手術は、100mg/kgケタミンおよ
び5mg/kgキシラジンを筋肉内に用いた麻酔下で行った。直腸温度を監視し
、37.0±0.5℃で維持した。右中大脳動脈(MCA)を、顕微手術法を用
いて露出させた。そのMCA幹を、10−0縫合を用いて鼻裂のすぐ上に連結さ
せた。血流の完全な中断は、手術用顕微鏡下で確認された。次に、両方に共通の
頸動脈を、非外傷性動脈瘤クリップを用いて閉塞させた。所定の虚血時間(45
分)後、3種類全部の動脈の血流を回復させた。閉塞から24時間後、ケタミン
麻酔下において200mlの0.9% NaClを用いる心臓内灌流によってラ
ットを屠殺した。その脳を取り出し、2%塩化トリフェニルテトラゾリウムを用
いて処理して、梗塞脳部分を確認し且つ定量した。化合物を静脈内注入によって
4時間投与した。
【0069】 実施例において、 (a)nmrスペクトルは全て300MHzで記録され、特に断らない限り、C
DCl3中で記録された; (b)溶媒の蒸発は減圧下で行われた; (c)DMFは、N,N−ジメチルホルムアミドを意味する; (d)DMACは、N,N−ジメチルアセトアミドを意味する; (e)THFは、テトラヒドロフランを意味する。
【0070】 実施例1 1−メチル−4−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4−イル) ホモピペラジン 冷却器および電磁撹拌棒を装備した窒素雰囲気下の25ml三口フラスコに、
N−メチルホモピペラジン(0.35ml;2.81ミリモル)のDMAC(1
0ml)中溶液を入れた。ヨウ化カリウム(0.1g)を加えた後、4−クロロ
−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン(0.20g;1.2ミリモル)
を加えた。次に、この溶液を60℃で一晩加熱し、冷却し、水と酢酸エチルとに
分配し、それをブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムを用いて乾燥させた。溶媒
の濾過および蒸発により黄色油状物を生じ、これを球管によって蒸留して、標題
化合物を油状物(0.31g)として生じた。 bp(空気浴温度)100ミリトルで130〜140℃; tlc(シリカゲル,89:10:1のCH2Cl2:CH3OH:NH4OH),
f0.46でほぼ均一;1 H nmr δ2.37(s,3H),3.82−3.87(m,1H),6 .98−7.34(m,3H),7.69−7.71(d,1H)。
【0071】 上の塩基(0.30g;1.15ミリモル)のエタノール(5ml)中溶液を
マレイン酸(0.30g;2.59ミリモル)を用いて処理し、エーテル(50
ml)を少しずつ加えた。得られた白色固体を濾過によって集め、乾燥ピストル
中において55℃および100ミリトルで乾燥させて、標題化合物の二マレイン
酸塩(0.205g)を生じた。 mp117〜118℃; 元素分析;C15222S・2C444・0.33H2Oの理論値: C,55.20;H,6.17;N,5.59。
【0072】 実測値:C,54.85;H,6.00;N,5.59。 4−クロロ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピランは、次のように製造
された。
【0073】 窒素入口を有する冷却器、添加漏斗および電磁撹拌棒を装備した100ml三
口フラスコに、乾燥ジエチルエーテル(40ml)中の4−ヒドロキシ−3,4
−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン(2.1g;12.63ミリモル)を入れ
た。ピリジン(1.0ml)を加えた。次に、塩化チオニル(6.5ml;89
.0ミリモル)のエーテル(20ml)中溶液を30分以内に滴加し、撹拌を一
晩続けた。次に、その反応混合物を氷/水(100g)中に注ぎ、有機相を分離
した。その水性層を、エーテルを用いて再抽出し、合わせた抽出物をブラインで
洗浄し、硫酸マグネシウムを用いて乾燥させた。ロータリーエバポレーターを用
いる真空中での溶媒の濾過および除去により、黄色油状物(2.35g)を生じ
た。1 H nmr δ2.32−2.42(m,1H),2.57−2.65(m, 1H),2.85−2.92(m,1H),3.57−3.68(t,1H),
5.31−5.33(m,1H),7.01−7.29(m,4H)。 この物質を更に精製することなく用いた。
【0074】 実施例2 N−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4−イル)ホモピペラジ
ン 冷却器、添加漏斗および電磁撹拌棒を装備した窒素雰囲気下の100ml三口
フラスコに、ホモピペラジン(3.0g;30.5ミリモル)のDMAC(35
ml)中溶液を入れた。ヨウ化カリウム(300mg)を加えた後、4−クロロ
−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン(1.15g;6.1ミリモル)
のDMAC(15ml)中溶液を加えた。次に、この溶液を油浴中において60
℃で一晩加熱した。その反応混合物を水と酢酸エチルとに分配し、ブラインで洗
浄し、硫酸マグネシウムを用いて乾燥させた。溶媒の濾過および蒸発により黄色
油状物(1.15g)を生じたが、これは、納得のいくプロトンnmrスペクト
ル(300MHz,CDCl3)を示した。この物質を更に精製することなく用 いた。
【0075】 実施例3 1−イソプロピル−4’−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4
−イル)ホモピペラジン 窒素下の乾燥100ml三口フラスコに、N−(3,4−ジヒドロ−2H−ベ
ンゾチオピラン−4−イル)ホモピペラジン(1.15g;4.6ミリモル)、
テトラヒドロフラン(30ml)およびメタノール(15ml)を入れた。アセ
トン(6.5ml;88.6ミリモル)を加えた。次に、水素化シアノホウ素ナ
トリウム(0.50g;8.03ミリモル)を固体として加えた。その溶液を撹
拌し、酢酸(0.60ml)を加えて、黄色溶液を生じた。数時間後、そのフラ
スコの内容物を飽和重炭酸ナトリウムと酢酸エチルとに分配した。その水性相を
、酢酸エチルを用いて再抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸
マグネシウムを用いて乾燥させた。真空中での溶媒の濾過および蒸発により油状
物(0.85g)が残り、これを球管蒸留して、標題化合物を油状物(0.85
g)として生じた。 bp(空気浴温度)70ミリトルで160〜170℃; 元素分析;C17262Sの理論値: C,70.24;H,9.02;N,9.64。
【0076】 実測値:C,69.63;H,8.81;N,8.88。 上の塩基(0.70g;2.39ミリモル)をエタノール(10ml)中に溶
解させた。これに、マレイン酸(0.70g;6.03ミリモル)のエーテル(
50ml)中分散液を少しずつ加えて、油状物および固体を分離させた。研和に
より白色固体を生じ、これを一晩乾燥させて(100ミリトルで60℃)、標題
化合物の二マレイン酸塩(0.99g)を生じた。 mp78〜79℃;1 H nmr(300MHz,CD3OD)δ1.33−1.36(d,6H),
4.00−4.05(m,1H),6.28(s,4H,CH=CH,マレイン
酸),7.02−7.11(m,3H),7.67−7.65(d,1H)。 元素分析;C17262S・2C444・0.5H2Oの理論値: C,56.40;H,6.64;N,5.27。
【0077】 実測値:C,56.42;H,6.63;N,5.41。 実施例4 S(+)N−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4−イル)ホモ
ピペラジン S(+)N−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4−イル)ホモ
ピペラジンは、実施例2の場合のように製造されたラセミ体物質(5.2g)に
分離用 Chiral Pak AD HPLC分割を行った際に、90:10:1のヘキサ
ン:エタノール:ジエチルアミン溶媒系を用いて溶離する最初の物質として得ら
れた。その鏡像異性体純度は、ヘキサン:エタノール:ジエチルアミン(90:
5:0.05,v/v)を用いる分析用スケールおよび230nmでの検出で測
定された。この鏡像異性体を含有する溶液を、ロータリーエバポレーターを用い
て濃縮し、その残留物を球管蒸留して、黄色油状物(2.10g)を生じた。 bp(空気浴温度)125ミリトルで135〜140℃; [α]22 D+60.7゜(c=0.84,メタノール); 94%ee。
【0078】 実施例5 S(+)1−メチル−4−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4
−イル)ホモピペラジン 冷却器、添加漏斗および電磁撹拌棒を装備した乾燥100ml三口フラスコに
、窒素雰囲気下において水素化アルミニウムリチウム(0.70g;18.4ミ
リモル)および無水THF(20ml)を入れた。THF(20ml)中のS(
+)N−カルベトキシ−N’−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−
4−イル)ホモピペラジン(2.65g,8.28ミリモル)を滴加し、その溶
液を周囲温度で一晩撹拌した。飽和硫酸ナトリウム(25ml)を、その反応の
制御を維持しやすい速度で滴加し、そのフラスコの内容物を、珪藻土を介して濾
過し、その溶媒を真空中で除去した。その残留物を水とエーテルとに分配し、そ
れを硫酸マグネシウムを用いて乾燥させた。真空中での溶媒の濾過および除去に
より油状物(2.30g)を生じ、それを球管蒸留して、標題化合物(1.83
g)を生じた。 bp(空気浴温度)150ミリトルで135〜140℃; tlc(シリカゲル,10:89:1のCH3OH:CH2Cl2:NH4OH),
f0.25でほぼ均一; [α]22 D+46.6゜(c=0.75,メタノール)。
【0079】 上の塩基(1.80g)のエタノール(10ml)中撹拌溶液に、エタノール
性HCl(20ml)を加えた。エーテル(60ml)の添加により、白色沈殿
および油状物が形成された。更に撹拌後、この固体を濾過によって集め、乾燥ピ
ストル(100ミリトルで60℃)中で一晩乾燥させて、標題化合物の二塩酸塩
(2.04g)を生じた。 mp208〜209℃; 元素分析;C15222S・2HCl・0.50H2Oの理論値: C,52.32;H,7.31;N,8.13。
【0080】 実測値:C,52.38;H,7.17;N,7.81。 S(+)N−カルベトキシ−N’−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピ
ラン−4−イル)ホモピペラジンは、次のように製造された。
【0081】 冷却器、添加漏斗および電磁撹拌棒を装備した窒素雰囲気下の乾燥100ml
三口フラスコに、S(+)N−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−
4−イル)ホモピペラジン(2.05g:8.26ミリモル)および塩化メチレ
ン(25ml)を入れた。トリエチルアミン(1.5g;10.76ミリモル)
を加え、そのフラスコをドライアイス/アセトン浴中で冷却した。塩化メチレン
(15ml)中のクロロギ酸エチル(1.0g;10.4ミリモル)を滴加し、
その混合物を周囲温度まで徐々に暖めた。一晩撹拌後、そのフラスコの内容物を
水と塩化メチレンとに分配し、有機相をブラインで洗浄し、その溶液を硫酸マグ
ネシウムを用いて乾燥させた。溶媒の濾過および除去により、tlc(シリカゲ
ル,酢酸エチル),Rf0.66でほぼ均一な粘稠油状物(2.7g)を生じた 。この物質を更に精製することなく用いた。
【0082】 実施例6 1−ベンジル−4’−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4−イ
ル)ホモピペラジン 窒素下の乾燥100ml三口フラスコに、N−(3,4−ジヒドロ−2H−ベ
ンゾチオピラン−4−イル)ホモピペラジン(1.0g;4.03ミリモル)を
入れ、実施例3の場合と同様に、テトラヒドロフラン(20ml)、メタノール
(10ml)、ベンズアルデヒド(4.0ml;39.4ミリモル)、水素化シ
アノホウ素ナトリウム(0.40g;6.43ミリモル)および酢酸(0.31
ml)を逐次的に用いて処理した。得られた物質を、シリカゲル(75g,60
ミクロン)上のカラムクロマトグラフィーにより、酢酸エチル溶離を用いて精製
して、油状物(1.47g)を生じた。 元素分析;C21262Sの理論値: C,74.51;H,7.74;N,8.27。
【0083】 実測値:C,74.46;H,7.68;N,8.20。 上の塩基(1.42g;4.22ミリモル)をエタノール:エーテル(10m
l,1:1)中に溶解させた。これに、マレイン酸(1.25g;10.75ミ
リモル)のエーテル(30ml)中分散液を少しずつ加えて、固体を分離させ、
それを濾過によって集め、乾燥させて、標題化合物の二マレイン酸塩(1.96
g)を生じた。 mp156〜157℃;1 H nmr(300MHz,CD3OD)δ4.90(s,2H,ArCH2N ),6.28(s,4H,CH=CH,マレイン酸)。 元素分析;C21262S・2C444・0.2H2Oの理論値: C,60.65;H,6.04;N,4.88。
【0084】 実測値:C,60.49;H,5.99;N,4.96。 実施例7 1−イソブチル−4−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4−イ
ル)ホモピペラジン 窒素下の乾燥100ml三口フラスコに、N−(3,4−ジヒドロ−2H−ベ
ンゾチオピラン−4−イル)ホモピペラジン(1.29g;5.19ミリモル)
を入れ、実施例3の場合と同様に、テトラヒドロフラン(34ml)、メタノー
ル(17ml)、イソブチルアルデヒド(6.7ml;73ミリモル)、水素化
シアノホウ素ナトリウム(0.49g;7.8ミリモル)および酢酸(0.38
ml)を逐次的に用いて処理した。得られた物質を球管蒸留によって精製して、
油状物(1.33g)を生じた。 bp(空気浴温度)100ミリトルで128〜135℃;1 H NMR(300MHz,CD3OD)δ0.87−0.89(d,6H)。 元素分析;C18282Sの理論値: C,71.00;H,9.27;N,9.20。
【0085】 実測値:C,70.78;H,9.22;N,9.33。 上の塩基(1.23g)をエタノール(23ml)中に溶解させ、マレイン酸
のエーテル中飽和溶液(48ml)を用いて処理して、固体を分離させ、それを
濾過によって集め、乾燥させて、標題化合物の二マレイン酸塩(2.03g)を
生じた。 mp148.2〜148.6℃;1 H NMR(300MHz,d6DMSO)δ0.94−0.96(d,6H,
CH(CH32),6.14(s,4H,CH=CH,マレイン酸)。 元素分析;C18282S・2C444の理論値: C,58.19;H,6.76;N,5.22。
【0086】 実測値:C,58.25;H,6.67;N,5.17。 実施例8 1−(3−メチルブチル)−4−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラ
ン−4−イル)ホモピペラジン 窒素下の乾燥100ml三口フラスコに、N−(3,4−ジヒドロ−2H−ベ
ンゾチオピラン−4−イル)ホモピペラジン(1.0g;4.03ミリモル)を
入れ、実施例3の場合と同様に、テトラヒドロフラン(20ml)、メタノール
(10ml)、イソアミルアルデヒド(5.0ml;46.0ミリモル)、水素
化シアノホウ素ナトリウム(0.40g;6.4ミリモル)および酢酸(0.4
ml)を逐次的に用いて処理した。得られた物質を球管蒸留によって精製して、
油状物(1.09g)を生じた。 bp(空気浴温度)200ミリトルで150〜160℃;1 H NMR(300MHz,CD3OD)δ0.88−0.90(d,6H)。 元素分析;C19302Sの理論値: C,71.65;H,9.49;N,8.78。
【0087】 実測値:C,71.63;H,9.35;N,8.55。 実施例9 1−n−プロピル−4−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4−
イル)ホモピペラジン 実施例5の場合と同様に、窒素雰囲気下の無水THF(15ml)中の水素化
アルミニウムリチウム(0.31g;8.2ミリモル)に、THF(20ml)
中のN−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4−イル)ホモピペラ
ジンプロピオンアミド(1.25g,4.03ミリモル)を滴加し、その溶液を
周囲温度で一晩撹拌した。処理によって油状物(1.25g)を生じ、それを球
管蒸留して、標題化合物(1.17g)を生じた。 bp(空気浴温度)200ミリトルで120〜125℃。
【0088】 エタノール(5ml)中の上の塩基(1.16g)を、マレイン酸(1.2g
;10.17ミリモル)のエーテル(30ml)中分散液を用いて処理した。得
られた固体を濾過によって集め、乾燥させて、標題化合物の二マレイン酸塩(1
.86g)を生じた。 mp116〜117.5℃;1 H nmr(300MHz,CD3OD)δ0.98−1.03(t,3H),
4.00−4.04(m,1H,ArCHN),6.28(s,4H,CH=C
H,マレイン酸)。 元素分析;C17262S・2C444の理論値: C,57.46;H,6.56;N,5.36。
【0089】 実測値:C,57.15;H,6.54;N,5.39。 N−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4−イル)ホモピペラジ
ンプロピオンアミドは、次のように製造された。
【0090】 実施例5の場合と同様に、塩化メチレン(20ml)中のN−(3,4−ジヒ
ドロ−2H−ベンゾチオピラン−4−イル)ホモピペラジン(1.0g;4.0
2ミリモル)およびトリエチルアミン(1.4ml;10.05ミリモル)に、
周囲温度で、塩化メチレン(15ml)中の塩化プロピオニル(0.40ml;
4.6ミリモル)を滴加し、その混合物を一晩撹拌した。処理によって油状物を
生じたが、それはtlc(シリカゲル,酢酸エチル),Rf0.46でほぼ均一 であり、それを更に精製することなく用いた。
【0091】 実施例10 薬学技術分野において周知の慣用法にしたがって、式Iの化合物を含有する次
の典型的な医薬剤形を製造することができる。
【0092】 (a)錠剤 mg/錠剤 式Iの化合物 50.0 マンニトール,米国薬局方 223.75 クロスカルメロースナトリウム 60 トウモロコシデンプン 15.0 ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC),米国薬局方 2.25 ステアリン酸マグネシウム 3.0 (b)カプセル剤 mg/カプセル剤 式Iの化合物 10.0 マンニトール,米国薬局方 488.5 クロスカルメロースナトリウム 15.0 ステアリン酸マグネシウム 1.5 (c)注射剤 静脈内投与用には、式Iの化合物を等張滅菌溶液中に溶解させる(5mg/m
l)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 A61P 43/00 111 111 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 (式中、Rは、水素、C1-10アルキル、C3-8シクロアルキル、C3-8シクロアル
    キルC1-6アルキル、フェニルC1-6アルキルまたはフェニルであり; R1は、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C1-6アルコキシ、ハロ、ヒドロキ
    シ、C1-6アルカノイル、ハロC1-6アルキル、シアノまたはニトロであり; mは、0、1または2であり; R2は、C1-6アルキルであり; nは、0、1または2であり; ここにおいて、フェニル環はいずれも置換されていてよい) を有する化合物;またはその薬学的に許容しうる塩または in vivo 加水分解性 エステル、アミド若しくはカルバメート。
  2. 【請求項2】 Rが、水素、C1-6アルキル、C3-8シクロアルキル、C3-8 シクロアルキルC1-6アルキル、フェニルC1-6アルキルまたはフェニルであり;
    1が、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、ハロC1-6アルキ
    ル、シアノまたはニトロであり;mが、0、1または2であり;R2がC1-6アル
    キルであり;nが、0、1または2であり;ここにおいて、フェニル環はいずれ
    も置換されていてよい請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 Rが、水素、C1-6アルキルまたはベンジルである請求項1 かまたは請求項2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 Rが、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチルまたはn
    −ペンチルである請求項3に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 式(II) 【化2】 (式中、R3は、水素、C1-6アルキルまたはベンジルであり、R4は、水素、C1 -6 アルコキシまたはC1-6アルキルである) を有する請求項1かまたは請求項2に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4−イル環の
    4位のキラル中心がS立体化学を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の化
    合物。
  7. 【請求項7】 1−メチル−4−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピ
    ラン−4−イル)ホモピペラジン; N−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4−イル)ホモピペラジ
    ン; 1−イソプロピル−4−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4−
    イル)ホモピペラジン; S(+)N−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4−イル)ホモ
    ピペラジン; S(+)1−メチル−4−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4
    −イル)ホモピペラジン; 1−ベンジル−4−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4−イル
    )ホモピペラジン; 1−イソブチル−4−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4−イ
    ル)ホモピペラジン; 1−(3−メチルブチル)−4−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラ
    ン−4−イル)ホモピペラジン;および 1−n−プロピル−4−(3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾチオピラン−4−
    イル)ホモピペラジン より選択される請求項1に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 式(I)を有する化合物、またはその薬学的に許容しうる塩
    または in vivo 加水分解性エステル、アミド若しくはカルバメートを製造する 方法であって、 (a)式(III)を有する化合物を式(IV)を有する化合物と反応させること 【化3】 (式中、R、R1、R2、mおよびnは請求項1に定義の通りであり、Lは脱離基
    である) ;または (b)式(V) 【化4】 (式中、R1、R2、mおよびnは請求項1に定義の通りであり、PはRの保護基
    であり; ここにおいて、必要ならば官能基は全て保護される) を有する化合物を脱保護し、そして (i)保護基を全て除去し; (ii)場合により、式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換し; (iii)場合により、薬学的に許容しうる塩または in vivo 加水分解性エステ
    ル、アミド若しくはカルバメートを形成すること を含む上記方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物および薬学的に
    許容しうる担体を含む医薬組成物。
  10. 【請求項10】 [3H]−エモパミル結合部位の阻害が有益である疾患状 態を治療する方法であって、それを必要としている患者に、請求項1〜7のいず
    れか1項に記載の化合物の有効量を投与することを含む上記方法。
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