JP2002508350A - 1−(アダマンチル)アミジンおよびグルタミン酸作動性伝達の異常と一般に関連する状態の処置におけるそれらの使用 - Google Patents

1−(アダマンチル)アミジンおよびグルタミン酸作動性伝達の異常と一般に関連する状態の処置におけるそれらの使用

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Abstract

(57)【要約】 グルタミン酸作動性伝達の異常と一般に関連する状態の処置に使用する医薬の製造における式(1)の化合物およびそのプロドラッグならびにその薬学的に受容可能な塩の使用;ここで、Xは、0、1、2、3または4個の炭素原子を含有するアルキレン鎖であり;R1、R2およびR3は独立して、水素、アルキルおよびアリールから選択され;R4、R5およびR6は独立して、水素、アルキル、アリール、ハロゲンおよびアルコキシから選択される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、グルタミン酸作動性伝達の異常に一般に関する症状を処置するため
に使用される化合物および組成物に関する。
【0002】 興奮性ニューロン伝達物質は脳機能の根元であり、本来、グルタミン酸の作用
に依存し(約80%)、そして他は、興奮性アミノ酸によって活性化された特定
のレセプター上の神経伝達物質に関連する。これらのレセプターは幾つかのカテ
ゴリーに分類され、そのうちの一つはグルタミン酸レセプターであり、アゴニス
トであるN−メチル−D−アスパラギン酸(NMDAレセプター)に対し、特に
感受性である。NMDAレセプターのサブタイプは、哺乳動物の脳内に偏在的に
発現しており、そしてシナプスの機能およびシナプスの可塑性において、役割の
根底となる独自の特性を有する。正常な中枢神経系の機能における、これらのレ
セプターの中心的な役割を考慮すると、様々な疾患症状の根底にあるプロセスを
調節するために、このレセプターで作用する薬剤を利用することに関して、多く
の示唆がなされている。NMDAレセプターは、神経変性疾患の病態生理学を含
む、その外観に関する特定の関心と共に研究されている。
【0003】 このレセプターでの非拮抗アンタゴニストは、疾患の処置において特に有利で
ある。なぜなら、このような化合物は、高レベルの内因性アゴニストによって克
服されない活性を有し得、そしてこのレセプターを活性化する内因性のアゴニス
トから独立して十分等しく作用し得るからである。すなわち、高レベルの内因性
グルタミン酸は、特定の病理学的プロセスにおいて発生し得、そしてこのレセプ
ター上の様々な特異的な調節性アゴニスト結合部位を介して作用し得る、種々の
異なる内因性アゴニストが存在するので、このことが重要である。
【0004】 多数のNMDAアンタゴニストが開示されており、これらはNMDAレセプタ
ーのイオンチャネルへの結合によって操作される。チャネルブロッカーの利点は
、それらが「オープン」チャネルでのみ作動し、それ故、活性化されていないレ
セプターには影響を与えないことである。さらに、これらはレセプター刺激の機
構に関わらず、効果的であり、これらの効果は、高濃度の内因性のアゴニストに
よって減少されない。
【0005】 NMDAレセプターが正常な中枢神経系機能において主たる役割を果たすと仮
定すると、特定の薬剤が作用して、このレセプターの機能をブロックまたは拮抗
し、脳内の正常な機能に影響を与えることは、驚くべきことではない。これは、
中枢神経系の副作用(例えば、幻覚、錯乱、妄想症、攻撃、不隠、および緊張病
)として現れ得る。これらの副作用は、精神病状態として説明され得、そしてそ
れらを誘発する薬剤は、精神異常作用性NMDAアンタゴニストとして公知であ
る。疾患状態を処置するとき、このような副作用によってこれらの化合物の利用
が制限される。NMDAレセプターアンタゴニストが、中枢神経系疾患を処置す
る場合に効力を有するが、そしてこのような精神異常作用薬の副作用がない場合
、明らかな治療学的利点を有する。従って、疾患の症状ならびに経過の進行また
は発現のいずれかにおいて、NMDAレセプターによって重大な役割が果たされ
るという観点から、本発明の目的は、中枢神経系障害を処置するための化合物を
提供し、これらの化合物によってNMDAレセプターの活性を調節することであ
る。しかし、これらの化合物は、精神異常作用副作用を誘発する、顕著に減少し
た傾向を有するという意味において十分な寛容性である。
【0006】 本発明は特に、神経変性障害の処置に関する。興奮毒性または緩慢な興奮毒性
のいずれかである、NMDAレセプターの病理的な過剰活性化は、種々の障害(
例えば、虚血性発作、他の形態の低酸素傷害(hypoxic injury)
、出血性脳傷害、外傷性脳傷害、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチン
トン病および他の痴呆疾患)においてニューロン死を誘発することを示唆する一
連の証拠が存在する。従って、NMDAレセプターの拮抗作用により、これらお
よび関連する状態の疾患プロセスの根底をなす神経変性が減少され、または妨げ
られるという、明らかな証拠が存在する。十分寛容性である化合物は、障害にお
ける疾患プロセスの症状の効果的な症候処置、ならびに主たる根元である神経変
性プロセスの減少を可能にすることを示唆する証拠がある。また、急性神経変性
に関することが以前に説明された障害は、期待したよりも長いグルタミン酸放出
の増加、そして結果として期待したよりも長いNMDAアンタゴニストを用いる
治療を有することが公知である。それ故、新薬に関する治療的な利点となり得、
この新薬は十分に寛容性であり、従って、慢性的に投与され得る。
【0007】 公開された文献は、NMDAアンタゴニストとして有用であることが意図され
た、多数の化合物および化合物の分類の参照を含む。
【0008】 化合物、アマンタジン(Amantadine)およびメマンチン(Mema
ntin)ならびに関連の抗ウイルス剤は長年に渡って知られている。
【0009】
【化3】 1970年代にパーキンソン病の治療、および1990年代にはNMDAアン
タゴニストとして、メマンチンの使用に関する、特許出願が提出されている(E
P−A−0392059およびUS−A−5061703を参照のこと)。さら
に、国際特許出願WO94/05275は、アマンタジンおよび関連の化合物(
例えば、非虚血性、長期NMDAレセプター媒介性神経変性の処置および予防に
おけるメマンチン)の使用を提案している。メマンチンのアダマンタン環上での
アルキル基での置換に起因して、NMDAレセプターに対する親和性の増加が、
Kornhuberら(Eur.J.Phermacol,,1991,206
,297−300)、Kroemerら(J.Med.Chem.,1998,
41,393−400)およびParsonsら(Neuropharmaco
logy,1995,34,1239−1258)によって記載され、そして公
開されている。
【0010】 1−(アダマンチル)アミジンは、抗ウイルス剤として、DE−A−2306
784、JP−A−7391049、DD−A−151447およびGB−14
78477に開示されている。1−(アダマンチル)アセトアミジンは、JP−
A−120683、およびGB−1478477に開示されている。1−(アダ
マンチル)アミドラゾンは、殺虫剤およびダニ駆除剤として、EP−A−060
4798に開示される。N−置換−1−(アダマンチル)アミジンは、Mayら
(Arzneim.Forsch.,1978,28,732−735によって
開示され、そしてこれらの化合物の静ウイルス的(virostatic)活性
が報告されている。N−置換−1−(アダマンチル)アミジンは、抗ウイルス剤
として、Skwarskiらによって開示されている(Acta.Pol.Ph
arm.,1988,45,395−399)。
【0011】 1−(アダマンチル)カルバミジンおよび1−(アダマンチル)アセトアミジ
ンを含むアダマンタン誘導体の抗ウイルス活性が、Inamotoらによって報
告されている(J.Med.Chem.,1975,18,713−721、こ
こでアマンタジンと比較されている)。
【0012】 上記で考察したように、精神異常副作用が、多数の周知のNMDAチャネルブ
ロッカーの使用時に観察され、それ故、このような副作用が最小化される、臨床
的に十分寛容性なアンタゴニストを同定することは、かなりの利点となる。Po
rterおよびGreenamyre(J.Neurochem.1995,6
4,614−623;本明細書中に参考として援用される)は、十分寛容かつ精
神異常作用のあるNMDAレセプターチャネルブロッカーが、それらと前脳およ
び小脳のレセプターとの相対的な親和性(絶対的な親和性とは無関係)に基づい
て識別され得ることを例示した。前脳NMDAを超える小脳NMDAレセプター
に対する選択性が、十分寛容性である化合物について観察された。この観察の根
拠は、これらの脳の領域におけるNMDAレセプターサブタイプの異なる集合に
関連し得る。
【0013】 多数の公知のNMDAアンタゴニスト(例えば、ジゾシルピン、PCP、セレ
スタット(Cerestat)、ケタミン)の使用は、これらの化合物を処置で
の使用に、不適切にする多数の副作用を上昇させる。特に、これらの化合物の投
与は、自然に発生する精神病性の症状に酷似する一種の、知覚および認知障害と
関わりがある。
【0014】 さらに、これらの化合物の知覚および認知の副作用は、思春期および性的成熟
の開始後に、より明白となり、それ故、これらの化合物は特に、成人の治療に不
適切である。この発達的な変化は、実験動物およびヒトの両方において実験的に
実証され、そして実験動物における脳の異化亢進によっても同様である。
【0015】 まとめると、十分寛容性でありかつ臨床的に以前研究されたNMDAアンタゴ
ニストに関連する副作用を増加しない、NMDAアゴニストに対する必要性が存
在する。
【0016】 現在、多数の化合物が、NMDAレセプターと親和性を示すことが発見されて
おり、そしてグルタミン酸作動性伝達における異常(例えば、発作、外傷的脳の
傷害および神経変性疾患(例えば、パーキンソン病およびアルツハイマー病))
と一般に関連する症状の治療に有用である。また、これらの化合物が、驚くべき
ほど有利な、皮質結合親和性と小脳結合親和性との比を有することが発見されて
おり、このことは、これらの化合物がインビボにおいて十分寛容性であることを
示す。
【0017】 本発明に従って、グルタミン酸作動性伝達の異常と一般に関連する状態の処置
に使用する医薬の製造における以下の式(1)の化合物:
【0018】
【化4】 およびそのプロドラッグおよびその薬学的に受容可能な塩の使用が提供され、 ここで、Xは、0、1、2、3または4個の炭素原子を含有するアルキレン鎖で
あり;R1、R2およびR3は独立して、水素、アルキルおよびアリールから選択 され;R4、R5およびR6は独立して、水素、アルキル、アリール、ハロゲンお よびアルコキシから選択される。
【0019】 本明細書中で使用される用語「アルキル」とは、分岐または非分岐、環式また
は非環式、飽和または不飽和(例えば、アルケニルもしくはアルキニル)ヒドロ
カルビルラジカルを意味する。環式の場合、このアルキル基は、好ましくはC3 〜C12、より好ましくはC5〜C10、さらに好ましくはC5〜C7である。非環式 の場合、このアルキル基は、好ましくはC1〜C10、より好ましくはC1〜C6、 さらに好ましくはメチル、エチルまたはプロピル、さらに好ましくはメチルまた
はエチルである。
【0020】 本明細書中で使用される用語「アリール」とは、芳香族基(例えば、フェニル
またはナフチル)、あるいは1個以上、好ましくは1個のヘテロ原子を含有する
ヘテロ芳香族基(例えば、ピリジル、ピロリル、フラニルおよびチオフェニル)
を意味する。好ましくは、このアリール基はフェニルを含む。
【0021】 このアルキルおよびアリール基は、置換または非置換であり得、好ましくは非
置換であり得る。置換される場合、一般に1〜3個の置換基、好ましくは1個の
置換基が存在する。置換基には以下が含まれ得る: アルキル、 アリール、アリールアルキルのような炭素を含有する基(例えば、置換および非
置換のフェニル、置換および非置換のベンジル) ; ハロゲン原子、およびハロアルキルのようなハロゲンを含有する基(例えば、ト
リフルオロメチル); アルコール(例えば、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、(アリール)(ヒドロ
キシ)アルキル)、 エーテル(例えば、アルコキシ、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル
)、 アルデヒド(例えば、カルボキシアルデヒド)、 ケトン(例えば、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルアルキル、アリール
カルボニル、アリールアルキルカルボニル、アリールカルボニルアルキル)、 酸(例えば、カルボキシ、カルボキシアルキル)、 エステルのような酸誘導体(例えば、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボ
ニルアルキル、アルキルカルボニルオキシ(alkylcarbonylyox
y)、アルキルカルボニルオキシアルキル(alkylcarbonylyox
yalkyl))および アミド(例えば、アミノカルボニル、モノまたはジアルキルアミノカルボニル、
アミノカルボニルアルキル、モノまたはジアルキルアミノカルボニルアルキル、
アリールアミノカルボニル)のような酸素を含有する基; アミン(例えば、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、アミノアルキル、モノ
またはジアルキルアミノアルキル)、 アジド、 ニトリル(例えば、シアノ、シアノアルキル)、 ニトロのような窒素を含有する基; チオール、チオエーテル、スルホキシドおよびスルホンのような硫黄を含有する
基(例えば、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アル
キルチオアルキル、アルキルスルフィニルアルキル、アルキルスルホニルアルキ
ル、アリールチオ、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、アリールチオ
アルキル、アリールスルフィニルアルキル、アリールスルホニルアルキル) ならびに1個以上、好ましくは1個のヘテロ原子を含有する複素環式基(例えば
、チエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、チアゾリル、イ
ソチアゾリル、オキサゾリル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、
イミダゾリニル、ピラゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、ピロニル
、ピリジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリ
ニル、チオナフチル、ベンゾフラニル、イソベンゾフリル、インドリル、オキシ
インドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリニル、7−アザインドリ
ル、イソインダゾリル、ベンゾピラニル、クマリニル、イソクマリニル、キノリ
ル、イソキノリル、ナフチリジニル、シンノリニル(cinnolinyl)、
キナゾリニル、ピリドピリジル、ベンゾキサジニル、キノキサジニル、クロメニ
ル、クロマニル、イソクロマニルおよびカルボリニル)。
【0022】 本明細書中で使用される用語「アルコキシ」とは、アルキル−O−を意味し、
そして「アルコイル」とは、アルキル−CO−を意味する。
【0023】 本明細書中で使用される用語「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素またはヨ
ウ素ラジカル、好ましくは臭素または塩素ラジカルを意味する。
【0024】 本明細書中で使用される用語「グルタミン酸作動性伝達の異常と一般に関連す
る状態」とは、虚血性の発作、出血性の発作、くも膜下出血、硬膜下血腫、冠動
脈パイパス手術、神経外科、外傷性脳損傷、外傷性脊髄損傷、アルツハイマー病
、パーキンソン病、ハンチントン病、ピック病、レーヴィ体病、老年痴呆、海綿
状脳障害、プリオンタンパク質誘発神経毒性(prion−protein i
nduced neurotoxicity)、周産期窒息、脱髄疾患、多発脳
梗塞性痴呆、ボクサー痴呆症(dementia pugilans)、薬物依
存症、アルコール禁断症状、アヘン禁断症状、運動ニューロン疾患、多発性硬化
症、神経障害性の痛みを含む急性および慢性の痛み、ガンの痛み、三叉神経痛、
片頭痛、第一のおよび第二の痛覚過敏、炎症性の痛み、侵害受容の痛み、脊髄ろ
う、幻想肢痛、脊髄損傷痛、中心疼痛(central pain)、ヘルペス
後疼痛、HIVの痛み、および糖尿病性皮膚障害を、主として含む。さらに、こ
の用語はまた、次の状態を含む:てんかん、多重萎縮症、進行性核上性麻痺、フ
リードリッチ運動失調、自閉症、ぜい弱X症候群、結節硬化症、注意欠陥障害、
オリーブ橋小脳萎縮、脳性小児麻痺、薬物性疾患、末梢神経障害、脊髄障害、乏
血性網膜症、緑内障、心拍停止、脳炎、うつ病、双極性障害、精神分裂病、精神
病、行動障害、衝動調節障害、子かん前症、神経弛緩薬性悪性症候群、慢性疲労
症候群、神経性食欲不振、不安障害、全般性不安障害、恐慌性障害、恐怖症、羊
水中での溺死、減圧病。
【0025】 本明細書中で使用される用語「処置」はまた、予防的処置を含む。
【0026】 本明細書中で使用される用語「薬学的に受容可能な塩」は、式(1)の化合物
の任意の薬学的に受容可能な塩を意味する。塩は、無機酸および有機酸を含む薬
学的に受容可能な無毒な酸から調製され得る。このような酸は、酢酸、ベンゼン
スルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、ジクロロ酢酸、エタ
ンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩
化水素酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンス
ルホン酸、粘液酸、硝酸、パモ酸(pamoic)、パントテン酸、リン酸、コ
ハク酸、硫酸、酒石酸、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸などを含む。塩化水
素酸、臭化水素酸、リン酸、および硫酸が特に好ましく、そして塩化水素塩が最
も好ましい。
【0027】 式(1)の化合物には、多数のジアステレオマーおよび/またはエナンチオマ
ーが存在し得る。本明細書中の「式(1)の化合物」の言及は、この化合物の全
ての立体異性体のことを言及し、そして混合物(ラセミ体または非ラセミ体)中
の分離していない立体異性体、および純粋形態中の各立体異性体の言及を含む。
【0028】 本発明の化合物は、NMDAアンタゴニストとしての活性があり、そして副作
用を最小にするという点で、十分に耐容性を示す。実験データを表1に示す。
【0029】 式(1)の化合物の中で、好ましくは、Xは、0個、1個または2個の炭素原
子を、より好ましくは0個の炭素原子を鎖の中に含有するアルキレン鎖である。
【0030】 本発明の1つの実施態様において、式(1)の化合物において、Xは、1個、
2個、3個または4個の炭素原子を含むアルキレン鎖であり、X鎖中の1個以上
の炭素原子は、アルキルおよびアリールから選択された置換基によって独立して
置換され得る。置換される場合、炭素原子は、1個または2個の、好ましくは1
個の置換基を有し得る。好ましい置換基は、メチル、エチル、エチル、フェニル
、およびベンジル、好ましくはエチルおよびベンジルから選択され得る。Xが置
換される場合、鎖中の炭素原子が1個のみ置換されるのが好ましい。
【0031】 本発明の代替の実施態様において、式(1)の化合物中で、Xは、置換されず
、そして式(CH2n(ここで、n=0〜4、好ましくはn=0、1または2、
およびより好ましくはn=0)を有する。
【0032】 式(1)中の化合物において、好ましくはR1およびR2は水素であり、そして
3は、水素、アルキルおよびアリールから選択される。好ましい実施態様にお いて、R1、R2およびR3は、水素である。
【0033】 式(1)の化合物において、好ましくはR4、R5およびR6の少なくとも1つ が、アルキル、アリール、ハロゲンまたはアルコキシである。好ましくはR4は 、水素、アルキルおよびハロゲン、より好ましくはアルキル、そしてさらに好ま
しくはメチルから選択される。好ましくは、R5は、水素およびアルキル、好ま しくは水素およびメチルから選択される。好ましくはR6は、水素およびアルキ ル、好ましくは水素およびメチルから選択される。
【0034】 好ましい実施態様において、式(1)の化合物は、Xが1個の炭素原子(すな
わちn=1)を有し、かつ置換されておらず;R1、R2およびR3が水素であり ;R4およびR5がメチルであり;そしてR6が、水素である、化合物である。
【0035】 さらに好ましい実施態様において、式(1)の化合物は、Xが1個の炭素原子
を有し(すなわち、n=1)、かつエチルまたはベンジル基によって置換され; そしてR1、R2、R3、R4、R5、およびR6が水素である、化合物である。
【0036】 特に好ましい実施態様において、式(1)の化合物は、Xが0個の炭素原子を
有し(すなわちn=0);R1、R2およびR3が水素であり;R4およびR5がC H3であり;そしてR6が水素である、式(1)の化合物である。
【0037】 さらに特に好ましい実施態様において、式(1)の化合物は、Xが0個の炭素
原子を有し(すなわちn=0);R1、R2およびR3が水素であり;R4がメチル
であり;そしてR5およびR6が水素またはメチルである、化合物である。
【0038】 さらに本発明は、上記で定義される式(1)の化合物の有効用量を患者に投与
する工程を含む、グルタミン酸作動性伝達の異常と一般に関連する状態の処置方
法を提供する。
【0039】 本発明はまた、上記で定義される式(1)それ自体の化合物ならびにそれらの
プロドラックおよびそれらの薬学的に受容可能な塩を提供し、ここでR4、R5
よびR6の少なくとも1個は、アルキル、アリール、ハロゲンまたはアルコキシ であり、但し、R1、R2およびR3が水素であり、そしてR4、R5およびR6が、
水素およびC1-4アルキルから独立して選択される場合、Xは上記で定義したよ うに置換または非置換の2〜4個の炭素原子のアルキレン鎖であるか、あるいは
Xは1個または2個の、好ましくは1個のアルキルおよびアリールから独立して
選択される置換基で置換される1個の炭素原子のアルキレン鎖のいずれかである
【0040】 本発明はまた、上記で定義される式(1)それ自体の化合物およびそのプロド
ラッグおよび薬学的に受容可能な塩を提供し、ここでR4、R5およびR6は、水 素であり、そしてXは上記で定義したように置換または非置換の2〜4個の炭素
原子のアルキレン鎖であるか、またはXは1個または2個の、好ましくは1個の
アルキルおよびアリールから独立して選択される置換基で置換される1個の炭素
原子のアルキレン鎖のどちらかであるか、あるいはXはCH2基であるかのいず れかであり、但しXがCH2基である場合、R1、R2およびR3の少なくとも1個
はアルキルおよびアリールから選択される。
【0041】 本発明はまた、式(2)、(3)、(4)および(5)それ自体の化合物:
【0042】
【化5】 ならびにそれらのプロドラッグおよびそれらの薬学的に受容可能な塩を提供する
【0043】 本発明はまた、治療に使用するための以下の化合物ならびにそれらのプロドラ
ックおよびそれらの薬学的に受容可能な塩を提供する: (i)上記で定義される式(1)の化合物;ここでR4、R5およびR6の少なく とも1個は、アルキル、アリール、ハロゲンまたはアルコキシであり、但し、R 1 、R2およびR3が水素であり、そしてR4、R5およびR6が、水素およびC1-4 アルキルから独立して選択される場合、Xは上記で定義したように置換または非
置換の2〜4個の炭素原子のアルキレン鎖であるか、あるいはXは1個または2
個の、好ましくは1個のアルキルおよびアリールから独立して選択される置換基
で置換される1個の炭素原子のアルキレン鎖のいずれかである; (ii)上記で定義される式(1)の化合物;ここでR4、R5およびR6は、水 素であり、そしてXは上記で定義したように置換または非置換の2〜4個の炭素
原子のアルキレン鎖であるか、またはXは1個または2個の、好ましくは1個の
アルキルおよびアリールから独立して選択された置換基で置換された1個の炭素
原子のアルキレン鎖のどちらかであるか、あるいはXはCH2基であるかのいず れかであり、但しXがCH2基である場合、R1、R2およびR3の少なくとも1個
はアルキルおよびアリールから選択される;ならびに (iii)上記で定義される式(2)、(3)、(4)または(5)の化合物。
【0044】 本発明はまた、以下を含有する薬学的組成物、それらのプロドラッグおよびそ
れらの薬学的に受容可能な塩を、薬学的に受容可能な賦形剤とを組合せて提供す
る: (i)上記で定義される式(1)の化合物;ここでR4、R5およびR6の少なく とも1個は、アルキル、アリール、ハロゲンまたはアルコキシであり、但し、R 1 、R2およびR3が水素であり、そしてR4、R5およびR6が、水素およびC1-4 アルキルから独立して選択される場合、Xは上記で定義したように置換または非
置換の2〜4個の炭素原子のアルキレン鎖であるか、あるいはXは1個または2
個の、好ましくは1個のアルキルおよびアリールから独立して選択される置換基
で置換される1個の炭素原子のアルキレン鎖のいずれかである; (ii)上記で定義される式(1)の化合物;ここでR4、R5およびR6は、水 素であり、そしてXは上記で定義したように置換または非置換の2〜4個の炭素
原子のアルキレン鎖であるか、またはXは1個または2個の、好ましくは1個の
アルキルおよびアリールから独立して選択された置換基で置換された1個の炭素
原子のアルキレン鎖のどちらかであるか、あるいはXはCH2基であるかのいず れかであり、但しXがCH2基である場合、R1、R2およびR3の少なくとも1個
はアルキルおよびアリールであるから選択される;あるいは (iii)上記で定義される式(2)、(3)、(4)または(5)の化合物。
【0045】 本発明のさらなる局面に従って、本発明の化合物を調製する方法が提供される
。式(1)の化合物は従来の合成経路によって調製され得る。例えば、DD−A
−151447,US−A−5061703,DE−A−2306784,GB
−1478477,Skwarskiら、Acta.Polon.Pharm.
,(1988),45,395〜399およびMayら、Arzneim.Fo
rsch.,(1978),28,732〜735を参照のこと、この開示は本
明細書中で参考として援用される。
【0046】 以下の反応スキームは、式(1)の化合物の調製のための合成経路の例を記載
する。この反応スキームは例示のみの目的で考えられ、本発明を制限することを
意図しない。
【0047】 式(1)の化合物はスキーム1に示されたような従来の合成方法によって合成
され得る。
【0048】
【化6】 式4のアミジンは、式3のニトリルから従来の方法、例えば、トリメチルアル
ミニウムの存在下、アミンで処理し、トルエンのような溶媒中、数日間還流する
ことによって、あるいは、0℃で数日間、乾燥メタノール中のHClで処理し、
続いて室温でNH3で処理することによって合成し得る。式3のニトリルは、式 2のカルボン酸から、従来の方法、例えば、ピリジンの存在下でメタンスルホニ
ルクロリドで処理し、続いてNH3で処理し、続いてピリジンの存在下でメタン スルホニルクロリドで処理することによって合成し得る。式2のカルボン酸は、
市販されているかまたは、Stetterら、Chem Ber.,1962,
95,667〜672、Kochら、Chem.Ber.,1963,96,2
13〜219、Stepanovら、Zh.Obstrich.Khim.,1
964,34,579〜584、Stepanovら、Zh.Org.Khim
.,1965,1,280〜283およびStepanovら、Zh.Org.
Khim.,1966,2,1612〜1615で公開されたような従来の方法
によって合成し得る。
【0049】 式(1)(XはCR78であり、ここでR7およびR8は独立して水素またはア
ルキルであり、ここでR1、R2、R3、R4、R5およびR6は式(1)で定義され
たとおりである)の化合物を調製するための、従来の方法も包含する代替の経路
はスキーム2に図示される。
【0050】
【化7】 式7のアミジンは上記のように式6のニトリルから調製され得る。式6のニト
リルは式5のニトリルから、アルキル化またはジアルキル化(例えば、LDAの
ような塩基で処理し、続いてハロゲン化アルキルで処理する)によって調製し得
る。さらに塩基で処理し、続いて第2のハロゲン化アルキルで処理することによ
ってジアルキル化ニトリルが得られる。
【0051】 式(1)(XはCHR9CH2またはCH2CHR10であり、ここでR9およびR 10 は独立してアルキルまたはアリールであり、ここで、R1、R2、R3、R4、R 5 およびR6は上記で定義されたとおりである)の化合物を調製するための、従来
の方法も包含する代替の経路は、スキーム3に図示される。
【0052】
【化8】 式11のアミジンは上記のように式10のニトリルから調製し得る。式10の
ニトリルは式9の不飽和ニトリルの還元(例えば、炭素担持パラジウムのような
遷移金属触媒の存在中での水素化)によって調製し得る。式9のニトリルは式8
のケトンまたはアルデヒドから、塩基(例えば、水素化ナトリウム)の存在下で
適切な置換ホスホネートを使用するHorner−Emmonsオレフィン化反
応のような従来の方法によって調製し得る。式8のケトンまたはアルデヒドは市
販されているかまたは従来の方法によって合成し得る。
【0053】 さらに、式(1)の化合物(Xは、3または4個の炭素原子のアルキレン鎖で
ある)は、スキーム4で図示されたような従来の方法によって合成し得る。スキ
ーム4において、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は上記で定義したとおりで
あり、R9、R10、R11およびR12は独立して水素、アルキルおよびアリールか ら選択される。
【0054】
【化9】 式16および17のアミジンは、それぞれ式15および12のニトリルから、
スキーム1に記載の方法によって合成し得る。式15のニトリルは式14のニト
リルから、スキーム3に記載の方法によって、あるいは式13のケトンからアル
コールに還元し、続いてトシル化またはブロモ化し、続いてシアニドの置換によ
って合成し得る。式14のニトリルは、式11のケトンから、スキーム3に記載
の方法によって合成し得る。式13のケトンは式12のニトリルから、Grig
nard試薬を添加し続いて加水分解の後処理をすることによって合成し得る。
式12のニトリルは式11のケトンから、上記のように、還元、トシル化/ブロ
モ化、そしてシアニドの置換の順序によって調製し得る。式11のケトンは式1
0のニトリルから、上記のようなGrignard反応によって調製し得る。追
加の置換基は、上記のスキームに記載された方法と類似の方法によって、および
他の従来の合成方法によって、アルキレン鎖Xに導入され得る。
【0055】 式(1)の化合物は経口使用(例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル、水性または
油状溶液、懸濁液またはエマルジョン);経粘膜および経皮的使用を含む局所的
使用(例えば、クリーム、軟膏、ゲル、水性または油状溶液または懸濁液、軟膏
剤、パッチまたは硬膏剤);鼻の使用(例えば、嗅剤、鼻用スプレー、鼻用粉末
または鼻用ドロップ);膣または直腸の使用(例えば、坐剤または腟坐薬);吸
入による投与(例えば、細かく分割された粉末または液状エアロゾル);舌下ま
たは頬の使用(例えば、錠剤またはカプセル);眼の使用(例えば、無菌水溶液
または無菌軟膏);あるいは非経口的使用(静脈内、皮下、筋肉内、脈管内また
は輸液をふくむ)(例えば、無菌水性もしくは油状溶液、または懸濁液もしくは
エマルジョン、または蓄積注射処方物)に適切な形態で投与され得る。一般に上
記の成分は、従来の賦形剤を使用し、標準的な技術を使用し、薬学分野の当業者
に周知のシステムに基づいたゼラチン、脂質、ゲル蓄積、リポソームおよびマイ
クロカプセルのような制御された放出技術を包含する従来の様式で調製し得る。
【0056】 経口投与について、本発明の化合物は一般に、錠剤またはカプセルの形態で、
あるいは水溶液または懸濁液として提供される。
【0057】 経口使用のための錠剤または顕粒剤は、薬学的に受容可能な賦形剤(例えば、
不活性な希釈剤、崩壊剤、結合剤、潤滑剤、甘味剤、香料、着色剤および保存薬
)と混合した活性成分を含み得る。適切な不活性な希釈剤の例として、炭酸ナト
リウムおよび炭酸カルシウム、リン酸ナトリウムおよびリン酸カルシウム、リン
酸水素カルシウム、セルロース誘導体およびラクトースが挙げられ、一方、コー
ンスターチおよびアルギン酸は適切な崩壊剤である。結合剤は、スターチ、ゼラ
チンおよびポリビニル−ピロリドン誘導体を含み得、一方、存在するなら、潤滑
剤は一般にステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクである。所望
するなら、錠剤は、胃腸管での吸収を遅らせるために、モノステアリン酸グリセ
リルまたはジステアリン酸グリセリルまたはポリメタクリレートポリマー、セル
ロース誘導体または他の薬学的に受容可能なポリマーのような材料で処方または
コートされ得る。
【0058】 経口使用のためのカプセルは、硬ゼラチンカプセル(この中で活性成分は固体
希釈剤と混合される)および軟ゼラチンカプセル(この中で活性成分は水または
オイル(例えば、ピーナツオイル、流動パラフィンまたはオリーブオイル)と混
合される)を含む。
【0059】 筋肉内、腹腔内、皮下および静脈内使用のために、本発明の化合物は一般に、
適切なpHおよび等張性に緩衝された無菌水溶液または懸濁液またはエマルジョ
ンで提供される。適切な水性ビヒクルはRinger溶液および等張食塩水を含
む。本発明に従う水性懸濁液は、セルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム、ポ
リビニル−ピロリドンおよびトラガカントゴム、ならびにレシチンのような湿潤
剤を含み得る。水性懸濁液に適切な保存薬は、p−ヒドロキシ安息香酸エチルお
よびp−ヒドロキシ安息香酸n−プロピルを含む。
【0060】 経皮性処方物は、膜浸透システム、多層状接着分散システムおよび基質分散シ
ステムを含む。経皮的送達はまた、電気的に促進された輸送、および皮膚浸透エ
ンハンサー、および針のない(needle−free)注入デバイスの使用を
含む。
【0061】 投与の好ましい経路は、静脈輸液として、好ましくは、7日までの期間をかけ
て、または経口処方物として、またはスタイレット(styrette)を介す
る筋肉内注射として、または皮下注射としてである。
【0062】 使用された投薬レベルは使用される化合物、患者が示す状態の重傷度および患
者の体重に基づいてかなり広範囲にわたって変化し得ることが理解される。しか
し、投薬量の厳重な定義にとらわれることなく、活性成分の1日の投薬(遊離塩
基として見積もられる)は100μg〜800mgであることが述べられ得る。
さらに詳細には、好ましい化合物が、一回または分割した用量で、好ましくは、
50〜800mg/日の用量で投与され得る。
【0063】 本発明はここで詳細に記載される。本発明は例示だけの目的で記載され、そし
て、詳細な改変が本発明の範囲から逸脱することなしになされ得るということが
理解される。
【0064】 (実施例) (I 合成) (実施例1) (3,5−ジメチル−1−アダマンタンカルボキシイミドアミドヒドロクロリ
ド) (3,5−ジメチル−1−アダマンタンカルボニトリル) 3,5−ジメチル−1−アダマンタンカルボン酸(2.51g、12.1mm
ol)の0℃の乾燥ピリジン(40mL)溶液を、メタンスルホニルクロリド(
1.4g、12.2mmol)で滴下処理し、2時間攪拌し、アンモニアガスで
飽和し、5分間攪拌して、そして過剰なアンモニアを減圧下で除去した。0℃の
得られた懸濁液をメタンスルホニルクロリド(11.8g、102mmol)で
処理し、室温で一晩攪拌し、冷1−M HCl(200mL)へ注ぎ、そしてE
tOAc(3×40mL)で抽出した。この有機相を希HCL(50mL)、水
(50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下で濃縮し、そして残渣を クロマトグラフィー(SiO2;CH2Cl2)によって精製し、うす茶色の油状 物として生成物(1.97g、86%)を得た:
【0065】
【数1】 (3,5−ジメチル−1−アダマンタンカルボキシイミドアミドヒドロクロリ
ド) 3,5−ジメチル−1−アダマンタンカルボニトリル(1.95g、10.3
mmol)の0℃のMeOH(30mL)溶液を、30分にわたってHClガス
で飽和し、0℃で5日放置し、減圧下で濃縮し、残渣をEtOAcで粉砕し、そ
して濾過して、吸湿性固体として中間体イミダートヒドロクロリド塩(1.16
g、44%)を得た。0℃のMeOH(20mL)中のこの固体(302mg、
1.17mmol)をアンモニアガスで飽和し、室温に4日放置し、減圧下で小
容量になるまで濃縮し、EtOAcで処理し、そして濾過し、白色の結晶性固体
として表題化合物を得た(240mg、85%):融点297−229℃;
【0066】
【数2】 (実施例2) (3−クロロ−1−アダマンタンカルボキシイミドアミドヒドロクロリド) (3−クロロ−1−アダマンタンカルボニトリル) これを、3−クロロ−1−アダマンタンカルボン酸から実施例1の方法によっ
て調製し、そしてうす茶色の固体として生成物を単離した(2.12g、94%
);融点156−157℃;
【0067】
【数3】 (3−クロロ−1−アダマンタンカルボキシイミドアミドヒドロクロリド) これを、3−クロロ−1−アダマンタンカルボニトリルから実施例1の方法に
よって調製し、そして白色の結晶性固体として表題化合物を単離した(272m
g、96%):融点215−216℃;
【0068】
【数4】 (実施例3) (3−ブロモ−1−アダマンタンカルボキシイミドアミドヒドロクロリド) これを、3−ブロモ−1−アダマンタンカルボニトリルから実施例1の方法に
よって調製し、そして白色の結晶性固体として表題化合物を単離した(276m
g、97%):融点221−223℃;
【0069】
【数5】 (実施例4) (3−エチル−1−アダマンタンカルボキシイミドアミドヒドロクロリド) これを、3−エチル−1−アダマンタンカルボニトリルから実施例1の方法に
よって調製し、そして白色の結晶性固体として表題化合物を単離した(1.74
g、94%):融点210−212℃;
【0070】
【数6】 (実施例5) (3,5−ジメチル−1−アダマンタンアセトイミドアミドヒドロクロリド) (3,5−ジメチル−1−アダマンタンアセトニトリル) これを、3,5−ジメチル−1−アダマンタン酢酸(BottおよびHell
man、Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,1966,5,8
70、この開示は本明細書中で参考として援用される)から実施例1の方法によ
って調製し、そしてうす茶色の油状物として生成物を単離した(833mg、8
8%):
【0071】
【数7】 (3,5−ジメチル−1−アダマンタンアセトイミドアミドヒドロクロリド) これを、3,5−ジメチル−1−アダマンタンアセトニトリルから実施例1の
方法によって調製し、そして白色の結晶性固体として表題化合物を単離した(7
78mg、100%):融点252−253℃;
【0072】
【数8】 (実施例6) (N−アリル−3,5−ジメチル−1−アダマンタンカルボキシイミドアミド
ヒドロクロリド) これを、3,5−ジメチル−1−アダマンタンカルボニトリルから、アンモニ
アの代わりにアリルアミン(3当量)を使用して、実施例1の方法によって調製
した。白色の結晶性固体として表題化合物を単離した(46mg、42%):融
点222−224℃;
【0073】
【数9】 (実施例7) (N−アリル−1−アダマンタンカルボキシイミドアミドヒドロクロリド) これを、1−アダマンタンカルボニトリルから、アンモニアの代わりにアリル
アミン(3当量)を使用して、実施例1の方法によって調製した。白色の結晶性
固体として表題化合物を単離した(298mg、90%):融点252−254
℃;
【0074】
【数10】 (実施例8) (N−エチル−1−アダマンタンカルボキシイミドアミドヒドロクロリド) これを、1−アダマンタンカルボニトリルから、アンモニアの代わりにMeO
H中の2−Mエチルアミン(3当量)を使用して、実施例1の方法によって調製
し、そして白色の結晶性固体として表題化合物を単離した(175mg、55%
):融点315℃(分解);
【0075】
【数11】 (実施例9) (N−ベンジル−1−アダマンタンカルボキシイミドアミドヒドロクロリド) これを、1−アダマンタンカルボニトリルから、アンモニアの代わりにベンジ
ルアミン(1.1当量)を使用して、実施例1の方法によって調製し、そして白
色の結晶性固体として表題化合物を単離した(357mg、90%):融点24
2−244℃;
【0076】
【数12】 (実施例10) (N−(2−ジメチルアミノエチル)−1−アダマンタンカルボキシイミドア
ミドジヒドロクロリド) これを、1−アダマンタンカルボニトリルから、アンモニアの代わりにN,N
−ジメチルエチレンジアミン(3当量)を使用して、実施例1の方法によって調
製し、そして白色の結晶性固体として表題化合物を単離した(42mg、10%
):融点293℃(分解);
【0077】
【数13】 (実施例11) (3−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)プロパンイミドアミドヒドロ
クロリド) (3−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)プロピオニトリル) 1−ブロモ−3,5−ジメチルアダマンタン(1.0g、4.11mmol)
、アクリロニトリル(436mg、8.22mmol)および1,1’−アゾビ
ス(シクロヘキサンカルボニトリル)(50mg、0.21mmol)の乾燥ト
ルエン(12mL)溶液を、室温でトリ−n−ブチルスズヒドリド(1.44g
、4.93mmol)で処理し、3.5時間還流し、冷却し、エーテル(30m
L)で希釈し、0.2−M NH4OH(30mL)、水(10mL)で洗浄し 、乾燥し(MgSO4)、そして減圧下で濃縮した。残渣をクロマトグラフィー (SiO2、CH2Cl2−ヘキサン(0:100〜100:0)によって精製し 、透明な油状物として生成物を得た(771mg、86%):
【0078】
【数14】 (3−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)プロパンイミドアミドヒドロ
クロリド) これを、3−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)プロピオニトリルから
実施例1の方法によって調製し、そして白色の結晶性固体として表題化合物を単
離した(609mg、86%):融点246−248℃;
【0079】
【数15】 (実施例12) (3−メチル−1−アダマンタンカルボキシイミドアミドヒドロクロリド) (3−メチル−1−アダマンタンカルボニトリル) これを、3−メチル−1−アダマンタンカルボン酸から実施例1の方法によっ
て調製し、そしてうす茶色のろう質固体として生成物を単離した(1.81g、
80%);
【0080】
【数16】 (3−メチル−1−アダマンタンカルボキシイミドアミドヒドロクロリド) これを、3−メチル−1−アダマンタンカルボニトリルから実施例1の方法に
よって調製し、そして白色の結晶性固体として表題化合物を単離した(1.26
g、95%):融点255−257℃;
【0081】
【数17】 (実施例13) (3,5,7−トリメチル−1−アダマンタンカルボキシイミドアミドヒドロ
クロリド) (3,5,7−トリメチル−1−アダマンタンカルボニトリル) これを、3,5,7−トリメチル−1−アダマンタンカルボン酸から実施例1
の方法によって調製し、そしてろう質固体として生成物を単離した(2.01g
、88%):
【0082】
【数18】 (3,5,7−トリメチル−1−アダマンタンカルボキシイミドアミドヒドロ
クロリド) これを、3,5,7−トリメチル−1−アダマンタンカルボニトリルから実施
例1の方法によって調製し、そして白色の結晶性固体として表題化合物を単離し
た(0.98g、98%):融点325℃;
【0083】
【数19】 (実施例14) (3−(4−ニトロフェニル)−1−アダマンタンカルボキシイミドアミドヒ
ドロクロリド) (3−(4−ニトロフェニル)−1−アダマンタンカルボニトリル) これを、3−(4−ニトロフェニル)−1−アダマンタンカルボン酸から実施
例1の方法によって調製し、そしてうす茶色の固体として生成物を単離した(0
.92g、93%):
【0084】
【数20】 (3−(4−ニトロフェニル)−1−アダマンタンカルボキシイミドアミドヒ
ドロクロリド) これを、3−(4−ニトロフェニル)−1−アダマンタンカルボニトリルから
実施例1の方法によって調製し、そして白色の結晶性固体として表題化合物を単
離した(0.22g、77%):融点256−259℃;
【0085】
【数21】 (実施例15) (2−(1−アダマンチル)ブタンイミドアミドヒドロクロリド (2−(1−アダマンチル)ブタンニトリル) ジイソプロピルアミン(0.45mL、3.2mmol)の−78℃の乾燥T
HF(15mL)溶液を、n−BuLi(1.6−M、2mL、3.2mmol
)で処理し、−78℃で15分間攪拌し、2−(1−アダマンチル)アセトニト
リル(0.5g、2.9mmol)の乾燥THF(5mL)溶液で処理し、そし
て−78℃で1時間攪拌した。ヨウ化エチル(0.26mL,3.2mmol)
を滴下し、この溶液を−78℃で2時間攪拌し、室温まで温め、NH4Cl溶液 (20mL)で処理し、EtOAc(3×10mL)で抽出し、この抽出液をブ
ライン(10mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、そして減圧下で濃縮して 、うす茶色の固体として生成物を得た(0.56g、97%):融点53−54
℃;
【0086】
【数22】 (2−(1−アダマンチル)ブタンイミドアミドヒドロクロリド) NH4Cl(1.38g、26mmol)の0℃の乾燥トルエン(8mL)懸 濁液を、トルエン中の2−Mトリメチルアルミニウム(13mL、26mmol
)で滴下処理し、室温まで温め、そして2時間攪拌した。この溶液を2−(1−
アダマンチル)ブタンニトリル(0.44g、2.2mmol)の乾燥トルエン
(10mL)溶液へ添加し、そして得られた溶液を4日間還流し、室温まで冷却
し、そしてSiO2(5g)およびCHCl3(10ml)のスラリーへ注いだ。
このスラリーを濾過し、濾液をNa2SO4で処理し、減圧下で濃縮し、そして残
渣をシリカカラムの頂点に充填し、そしてクロマトグラフィー(SiO2;Et OAc−MeOH(9:1〜4:1))によって精製し、白色固体として表題化
合を得た(0.38g、68%):融点223℃(分解);
【0087】
【数23】 (実施例16) (2−(1−アダマンチル)−3−フェニルプロパンイミドアミドヒドロクロ
リド) これを、2−(1−アダマンチル)−2−フェニルプロパンニトリルから実施
例15の方法によって調製し、そして白色の結晶性固体として表題化合物を単離
した(0.11g、46%):融点147−148℃;
【0088】
【数24】 (実施例17) (3−(1−アダマンチル)−2−フェニルプロパンイミドアミドヒドロクロ
リド) (3−(1−アダマンチル)−2−フェニルプロペンニトリル) ジエチル1−シアノ−1−フェニルメチルホスホネート(10.97g、43
.3mmol)の0℃の乾燥THF(60mL)溶液を、NaH(60%オイル
分散物、1.7g、43.3mmol)で処理し、0℃で40分間攪拌し、20
分間室温まで加温し、1−アダマンタンカルボキシアルデヒド(3.56g、2
1.7mmol)の乾燥THF(10mL)溶液で処理し、そして16時間60
℃で加熱した。この反応混合物を冷却し、水(50mL)で処理し、EtOAc
(3×20mL)で抽出し、この抽出液をブライン(40mL)で洗浄し、乾燥
し(MgSO4)、そして減圧下で濃縮した。得られた茶色の油状物をクロマト グラフィー(SiO2、ヘプタン−EtOAc(9:1))によって精製し、そ して再結晶(ヘプタン)し、白色固体として生成物(1.62g、28%)を得
た:融点107−108℃;
【0089】
【数25】 (3−(1−アダマンチル)−2−フェニルプロパンニトリル) 3−(1−アダマンチル)−2−フェニルプロペンニトリル(600mg、2
.28mmol)のEtOAc(30mL)溶液を10%のPd/C(70mg
)で処理し、16時間50psiで水素化し、SiO2に通して濾過し、そして 減圧下で濃縮した。この残渣をクロマトグラフィー(SiO2、EtOAc−ヘ プタン(1:1))によって精製し、そして得られた固体を再結晶し(ヘプタン
)、白色の結晶性固体として生成物(552mg、91%)を得た:融点83−
84℃;
【0090】
【数26】 (3−(1−アダマンチル)−2−フェニルプロパンイミドアミドヒドロクロ
リド) これを、3−(1−アダマンチル)−2−フェニルプロパンニトリルから実施
例15の方法によって調製し、そしてうす茶色の固体として表題化合物(92m
g、60%)を単離した:融点253℃(分解);
【0091】
【数27】 (実施例18) (3−(1−アダマンチル)−3−フェニルプロパンイミドアミドヒドロクロ
リド) これを、3−(1−アダマンチル)−3−フェニルプロパンニトリルから実施
例15の方法によって調製し、そしてうす黄色の固体として表題化合物を単離し
た(130mg、50%):融点249℃(分解);
【0092】
【数28】 (II NMDAレセプタ結合) NMDAレセプタは、陽イオンチャンネルの開口を制御し得るいくつかの異な
る結合ドメインを有する。NMDAレセプタのフェンシクリジン(PCP)部位
は、[3H]−(+)−5−メチル−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[ a,d]シクロヘプテン−5,10−イミンヒドロゲンマレート、[3H−MK −801]で放射性同位元素標識され得る。以下は、ラット皮質または小脳膜内
のPCP部位に対する化合物の親和性を決定する手順を説明する。
【0093】 冷凍ラット皮質または小脳(氷冷0.32Mショ糖の10容量に均質化された
)を、12分間1,000gで遠心分離し、そしてこの上澄みを氷上に貯蔵し、
一方このペレットを再懸濁し、再均質化し、そして2回以上再遠心分離した。こ
の3個の最終的な上澄みを貯留し、そして4℃で40分間30,000gで遠心
分離し、P2ペレットを得た。これらを氷冷蒸留水中に再懸濁し、そして4℃で 50分間30,000gで遠心分離した。続いて、蒸留水でさらに3回洗浄し、
2ペレットを少なくとも18時間、−20℃で貯蔵した。アッセイの日に、膜 ペレットを室温で解凍し、氷冷蒸留水中に再懸濁し、そして20分間30,00
0gで遠心分離した。このペレットを50mMのトリス−HCl(pH:7.4
)中に再懸濁し、そしてさらに2回以上再遠心分離し、その後アッセイにおける
即時使用のためにトリス−HCl中に再懸濁した。結合(binding)アッ
セイは、200μlの総容量の溶液[3H]−MK−801(5nM最終濃度) 、10μMのグルタメート、10μMのグリシン、160μlの膜調製物(me
mbrane preparation)およびここで適切な添加剤を含む)中
の平衡で実施した。非特異的結合は、MK−801(10μM)を使用して決定
した。このアッセイを、室温で120分間インキュベートした。このインキュベ
ーションをWharman GF/Bフィルター(0.1%PEI溶液中に予め
浸漬させた)を通す、迅速な濾過によって終わらせた。このアッセイチューブお
よびフィルターを5回氷冷アッセイ緩衝液1mlで洗浄した。このフィルターを
約5mlのシンチレーション液を用いてポリ−Qミニバイアル中に入れた。次い
で、このバイアルを振盪し、そして少なくとも8時間放置し、その後液体シンチ
レーションカウンターでカウントした。また、遊離リガンド濃度を決定するため
、[3H]−MK−801作業(working)溶液の3つのアリコート(2 0μl)をカウントした。薬剤に対する濃度応答データを、非線形回帰(non
linear regression)によって適合された4パラメータ方程
式を使用して分析した。これによって、半最大有効薬剤濃度(half max
imally effective drug concentration)
(IC50)およびHill係数を得た。
【0094】 これらのアッセイから得られたデータは、表1に示される。このデータは、本
発明の化合物が、NMDAアンタゴニストとして活性であり、そしてインビボで
十分寛容性であることを示す、皮質の結合親和力に対する小脳の結合親和力を好
ましい比で有するということを明白に実証する。
【0095】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 257/14 C07C 257/14 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 スネイプ, マイケル フレドリック イギリス国 エスイー27 0アールダブリ ュー ロンドン, ウエスト ノーウッ ド, アッフィントン ロード 10 (72)発明者 ワード, サイモン エドワード イギリス国 アールジー6 1ピーエス リーディング, ブライトン ロード 53 Fターム(参考) 4C206 AA01 AA02 AA03 HA10 MA01 MA04 NA14 ZA02 ZA16 4H006 AA01 AA03 AB20 AB21

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グルタミン酸作動性伝達の異常と一般に関連する状態の処置
    に使用する医薬の製造における以下の式(1)の化合物: 【化1】 およびそのプロドラッグおよびその薬学的に受容可能な塩の使用であって、 ここで、Xは、0、1、2、3または4個の炭素原子を含有するアルキレン鎖で
    あり;R1、R2およびR3は独立して、水素、アルキルおよびアリールから選択 され;R4、R5およびR6は独立して、水素、アルキル、アリール、ハロゲンお よびアルコキシから選択される、使用。
  2. 【請求項2】 Xが1、2、3または4個の炭素原子を含有するアルキレン
    鎖であり、そして該X鎖の1個以上の炭素原子(単数および複数)が、アルキル
    およびアリールから選択される置換基(単数および複数)により独立して置換さ
    れる、請求項1に記載の化合物の使用。
  3. 【請求項3】 置換される炭素原子が、アルキルおよびアリールから選択さ
    れる1個の置換基により置換される、請求項2に記載の化合物の使用。
  4. 【請求項4】 置換される炭素原子が、アルキルおよびアリールから独立し
    て選択される2個の置換基により置換される、請求項2に記載の化合物の使用。
  5. 【請求項5】 前記置換基(単数および複数)がメチル、エチル、フェニル
    およびベンジルから選択される、請求項2、3または4に記載の化合物の使用。
  6. 【請求項6】 前記X鎖の1個の炭素原子が置換される、請求項2、3、4
    または5に記載の化合物の使用。
  7. 【請求項7】 Xが(CH2n(ここで、n=0〜4である)である、請求
    項1に記載の化合物の使用。
  8. 【請求項8】 Xが、前記鎖中の1または2個の炭素原子を含むアルキレン
    鎖である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  9. 【請求項9】 n=0である、請求項7に記載の化合物の使用。
  10. 【請求項10】 R1およびR2が水素であり、そしてR3が水素、アルキル およびアリールから選択される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物の
    使用。
  11. 【請求項11】 R1、R2およびR3が水素である、請求項1〜10のいず れか一項に記載の化合物の使用。
  12. 【請求項12】 R4、R5およびR6の少なくとも1つがアルキル、アリー ル、ハロゲンまたはアルコキシである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の
    化合物の使用。
  13. 【請求項13】 R4が水素、アルキルおよびハロゲンから選択される、請 求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  14. 【請求項14】 R5が水素およびアルキルから選択される請求項1〜13 のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  15. 【請求項15】 R6が水素およびアルキルから選択される請求項1〜14 のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  16. 【請求項16】 Xが0個の炭素原子を有し;R1、R2およびR3が水素で あり;R4およびR5がCH3であり;そしてR6が水素である、請求項1に記載の
    化合物の使用。
  17. 【請求項17】 Xが0個の炭素原子を有し;R1、R2およびR3が水素で あり;R4がメチルであり;そしてR5=R6=水素またはメチルである、請求項 1に記載の化合物の使用。
  18. 【請求項18】 Xが1個の炭素原子を有し、かつエチルまたはベンジル基
    により置換され;そしてR1、R2、R3、R4、R5およびR6が水素である、請求
    項2に記載の化合物の使用。
  19. 【請求項19】 Xが1個の炭素原子を有し、かつ非置換であり;R1、R2 およびR3が水素であり;R4およびR5がメチルであり、そしてR6が水素である
    、請求項1に記載の化合物の使用。
  20. 【請求項20】 R4、R5およびR6の少なくとも1つがアルキル、アリー ル、ハロゲンまたはアルコキシであり、但し、R1、R2およびR3が水素であり 、そしてR4、R5およびR6が水素およびC1-4アルキルから独立して選択される
    場合、Xが、置換または非置換の、2、3または4個の炭素原子を含有するアル
    キレン鎖であるか、あるいはXが、アルキルおよびアリールから独立して選択さ
    れる1または2個の置換基(単数および複数)で置換される1個の炭素原子のア
    ルキレン鎖であるかのいずれかである、請求項1〜19のいずれか一項に記載の
    式(1)の化合物およびそのプロドラッグおよび薬学的に受容可能な塩。
  21. 【請求項21】 R4、R5およびR6が水素であり、そしてXが、置換また は非置換の、2、3または4個の炭素原子のアルキレン鎖であるか、あるいはX
    が、アルキルおよびアリールから独立して選択される1または2個の置換基(単
    数および複数)で置換される1個の炭素原子のアルキレン鎖であるか、あるいは
    XがCH2基であるかのいずれかであり、但し、XがCH2基である場合、R1、 R2およびR3の少なくとも1つがアルキルおよびアリールから選択される、請求
    項1〜19のいずれか一項に記載の式(1)の化合物およびそのプロドラッグお
    よび薬学的に受容可能な塩。
  22. 【請求項22】 式(2)、(3)、(4)または(5)の化合物: 【化2】 およびそのプロドラッグおよび薬学的に受容可能な塩。
  23. 【請求項23】 治療に使用するための請求項20〜22のいずれか一項に
    記載の化合物。
  24. 【請求項24】 薬学的に受容可能な賦形剤と組み合わせた請求項20〜2
    2のいずれか一項に記載の化合物を含む、薬学的組成物。
  25. 【請求項25】 グルタミン酸作動性伝達の異常と一般に関連する状態の処
    置方法であって、そのような処置を必要とする患者への、請求項1〜19のいず
    れか一項に記載の式(1)の化合物の薬学的有効量の投与を包含する、方法。
JP2000538980A 1997-12-12 1998-12-11 1−(アダマンチル)アミジンおよびグルタミン酸作動性伝達の異常と一般に関連する状態の処置におけるそれらの使用 Withdrawn JP2002508350A (ja)

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