JP2002500230A - 新規なマクロライド系抗生物質 - Google Patents

新規なマクロライド系抗生物質

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JP2002500230A
JP2002500230A JP2000527552A JP2000527552A JP2002500230A JP 2002500230 A JP2002500230 A JP 2002500230A JP 2000527552 A JP2000527552 A JP 2000527552A JP 2000527552 A JP2000527552 A JP 2000527552A JP 2002500230 A JP2002500230 A JP 2002500230A
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ダーラム,ジョン・フィリップ
マッカーサー,ハミッシュ・アラステア・アーヴィン
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ファイザー・プロダクツ・インク
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】本発明は、新規なエリスロマイシン類似体及びアザリド、特に新規なC−13置換基を持つもの、並びにその薬学的に許容可能な塩に関する。本発明の化合物は各種の細菌類及び原虫類による感染の治療に使用することができる抗細菌剤である。本発明は、またそのような化合物を含む医薬組成物、及びそのような化合物を投与することにより細菌性及び原虫類による感染を治療する方法に関する。本発明は、更にそのような化合物の製造の方法及びそのような製造に有用な中間体に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の背景 本発明は、ヒトを含む哺乳類、並びに魚類及び鳥類の抗菌薬及び抗原虫薬とし
て有用な9−デオキソ−9a−アザ−9a−ホモエリスロマイシンAの新規C−4”置換
誘導体に関する。また、本発明は、該新規化合物を含有する薬剤組成物、並びに
、細菌感染及び原虫感染の治療を必要とする哺乳類、魚類、及び鳥類に、該新規
化合物を投与することにより、哺乳類、魚類、及び鳥類における細菌感染及び原
虫感染を治療する方法にも関する。
【0002】 マクロライド抗生物質は、哺乳類、魚類、及び鳥類における、広域の細菌感染
及び原虫感染の治療に有用であることが知られている。このような抗生物質には
様々なエリスロマイシンA誘導体が含まれる。例えば、市販され、米国特許第4,
474,768号及び同第4,517,359号に引用されているアジスロマイシンなどであ る。前記2米国特許は、いずれも参照により全内容を本発明に引用して援用する 。アジスロマイシン及びその他のマクロライド抗生物質と同様、本発明の新規マ
クロライド化合物も、以下に記載するように様々な細菌感染及び原虫感染に対し
て効力のある活性を有する。
【0003】 発明の概要 本発明は、式:
【0004】
【化23】
【0005】 〔式中、Yは、H;C1−C10アルキル;C2−C10アルケニル;C2−C10アルキニル ;−(CH2mC6−C10アリール;−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)[ここ で、mは、0〜4の範囲の整数である。]であり、アルキル、アルケニル、アリール
、ヘテロアリール及びアルキニル基は、所望により、ハロ、シアノ;ニトロ;ト
リフルオロメチル;アジド;−C(O)R21;−OC(O)R21;−NR21C(O)R22;−
C(O)NR21R22;−NR21R22;ヒドロキシ;C1−C6アルキル;C1−C6アルコキシ;
C6−C10アリール及び5〜10員環ヘテロアリールから独立に選択される1〜3個の置
換基によって置換されており; R1は、α−分岐C3−C8アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキ
ル又はアルキルチオアルキル基であり、そのいずれもが、所望により、1個以上 のヒドロキシル基;アルキル基が、α−分岐C2−C5アルキル基であるC5−C8シク
ロアルキルアルキル基;そのいずれかが、所望により、メチル若しくは1個以上 のヒドロキシル又は1個以上のC1−C4アルキル基あるいはハロ原子によって置換 されていてもよいC3−C8シクロアルキル又はC5−C8シクロアルケニル基;又は、
飽和であってもよく、又は、完全若しくは一部不飽和であってもよく、所望によ
り、1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって置換されていてもよい3〜
6員環の酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環によって置換されていてもよいか; 又は、R1は、所望により、C1−C4アルキル;C1−C4アルコキシ及びC1−C4アル
キルチオ基;ハロゲン原子;ヒドロキシル基;トリフルオロメチル及びシアノか
ら選択される少なくとも1個の置換基によって置換されていてもよいフェニルで あるか; 又は、R1は、以下に示すように、式(a):
【0006】
【化24】
【0007】 [式中、Xは、O、S又は−CH2−であり、a、b、c及びdは、各々、独立に、0〜2 の範囲の整数であり、a+b+c+d≦5である。] を有してもよいか; 又は、R1は、CH2R24であり;R24は、H;C1−C8アルキル;C2−C8アルケニル;
C2−C8アルキニル;各アルキル又はアルコキシ基に1〜6個の炭素原子を含有する
アルコキシアルキル又はアルキルチオアルキルであり、前記アルキル、アルコキ
シ、アルケニル又はアルキニル基のいずれかが、1個以上のヒドロキシル基によ って又は1個以上のハロ原子によって置換されていてもよいか;又は、そのいず れかが、所望により、メチル若しくは1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子 によって置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル又はC5−C8シクロアルケニ
ルであるか;又は、飽和されていてもよいか、又は、完全若しくは一部不飽和で
あってもよく、所望により、1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって 置換されていてもよい3〜6員環の酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環であるか;又は
、式SR23[式中、R23は、C1−C8アルキル;C2−C8アルケニル;C2−C8アルキニル
;C3−C8シクロアルキル;C5−C8シクロアルケニル;フェニル;又は、置換基が
C1−C4アルキル;C1−C4アルコキシ又はハロ;又は、飽和されていてもよいか、
又は、完全若しくは一部不飽和であってもよく、所望により、1個以上のC1−C4 アルキル基又はハロ原子によって置換されていてもよい3〜6員環の酸素又は硫黄
含有ヘテロ環式環である置換されたフェニルである。]で表される基であり; R2は、H又はOHであり; R3は、H、OH又はOCH3であり; R4は、H、−C(O)R9、−C(O)OR9、−C(O)NR9R10又はヒドロキシ保護基で
あり; R5は、−SR8;−(CH2nC(O)R8[ここで、nは、0又は1である。];C1−C10 アルキル;C2−C10アルケニル;C2−C10アルキニル;−(CH2m(C6−C10アリ ール)又は−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)[ここで、mは、0〜4の範囲 の整数である。]であり、前述のR5基は、所望により、1〜3個のR16基によって置
換されており; 各R6及びR7基は、独立に、H;ヒドロキシ;C1−C6アルコキシ;C1−C6アルキ ル;C2−C6アルケニル;C2−C6アルキニル;−(CH2m(C6−C10アリール)又 は−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)[ここで、mは、0〜4の範囲の整数で ある。]であり; 各R8は、独立に、H;C1−C10アルキル;C2−C10アルケニル;C2−C10アルキニ
ル;−(CH2qCR11R12(CH2rNR13R14[ここで、q及びrは、各々、独立に、q及
びrがともに0でない以外は、0〜3の範囲の整数である。];−(CH2m(C6−C10 アリール)又は−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)[ここで、mは、0〜4の 範囲の整数である。]であり、前述のR8基は、H以外であり、所望により、1〜3個
のR16基によって置換されているか; 又は、R8が−CH2NR8R15である場合には、R15及びR8は、互いに合わさって、4 ―10員環単環式又は多環式飽和環又は5〜10員環ヘテロアリール環を形成しても よく、前記飽和及びヘテロアリール環は、所望により、R15及びR8が結合する窒 素に加えて、O、S及び−N(R8)−から選択される1個又は2個のヘテロ原子を含 み、前記飽和環は、所望により、1個又は2個の炭素―炭素二重結合又は三重結合
を含み、前期飽和及びヘテロアリール環は、所望により、1〜3個のR16基によっ て置換されており; 各R9及びR10は、独立に、H又はC1−C6アルキルであり; 各R11、R12、R13及びR14は、独立に、H;C1−C10アルキル、−(CH2m(C6
C10アリール)及び−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)[ここで、mは、0〜4 の範囲の整数である。]から選択され;前述のR11、R12、R13及びR14基は、H以外
で、所望により、1〜3個のR16基によって置換されているか; 又は、R11及びR13は、互いに合わさって、所望により、1個又は2個の炭素−炭
素二重結合又は三重結合を含む4〜7員環を形成するように、−(CH2)p−[ここで 、pは、0〜3の範囲の整数である。]を形成するか; 又は、R13及びR14は、互いに合わさって、4〜10員環の単環式又は多環式飽和 環又は5〜10員環ヘテロアリール環を形成し、前記飽和及びヘテロアリール環は 、所望により、R13及びR14が結合する窒素以外に、O、S及び−N(R8)−から選 択される1個又は2個のヘテロ原子を含み、前記飽和環は、所望により、1個又は2
個の炭素−炭素二重結合又は三重結合を含み、前記飽和及びヘテロアリール環は
、所望により、1〜3個のR16基によって置換されており; R15は、H;C1−C10アルキル;C2−C10アルケニル又はC2−C10アルキニルであ り、前述のR15基は、所望により、ハロ及びOR9から独立に選択される1〜3個の置
換基によって置換されており; 各R16は、独立に、ハロ;シアノ;ニトロ;トリフルオロメチル;アジド;−C
(O)R17;−C(O)OR17;−C(O)OR17;−OC(O)OR17;−NR8C(O)R7;−C (O)NR6R7;−NR6R7;ヒドロキシ;C1−C6アルキル;C1−C6アルコキシ;−(C
H2m(C6−C10アリール)及び−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)[ここで
、mは、0〜4の範囲の整数である。]から選択され、前記アリール及びヘテロアリ
ール置換基は、所望により、ハロ;シアノ;ニトロ;トリフルオロメチル;アジ
ド;−C(O)R17;−C(O)OR17;−C(O)OR17;−OC(O)OR17;−NR8C(O)R 7 ;−C(O)NR6R7;−NR6R7;ヒドロキシ;C1−C6アルキル及びC1−C6アルコキ シから独立に選択される1個又は2個の置換基によって置換されており; 各R17は、独立に、H;C1−C10アルキル;C2−C10アルケニル;C2−C10アルキ ニル;−(CH2m(C6−C10アリール)及び−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリー
ル)[ここで、mは、0〜4の範囲の整数である。]から選択されるが、ただし、R19 が−CH2S(O)nR8である場合に、R8は、Hではなく; R18は、OHであり; R19は、C1−C10アルキル;C2−C10アルケニル;C2−C10アルキニル;シアノ;
−CH2S(O)nR8[ここで、nは、0〜2の範囲の整数である。];−CH2OR8;−CH2N (OR9)R8;−CH2NR8R15、−(CH2m(C6−C10アリール)又は−(CH2m(5〜
10員環ヘテロアリール)[ここで、mは、0〜4の範囲の整数である。]であり、前 述のR19は、所望により、1〜3個のR16基によって置換されているか; 又は、R18及びR19は、互いに合わさって、以下に示すようなオキサゾリル環
【0008】
【化25】
【0009】 を形成し; 各R21及びR22は、独立に、H;ヒドロキシ;C1−C6アルコキシ;C1−C6アルキ ル;C2−C6アルケニル;(CH2m(C6−C10)アリール、(CH2m(5〜10員環ヘ
テロアリール)[ここで、mは、0〜4の範囲の整数である。]又はC2−C10アルキリ
ルである。〕 で表される化合物又はその薬学的に許容可能な塩に係る。
【0010】 本発明は、さらに、式:
【0011】
【化26】
【0012】 〔式中、Yは、H;C1−C10アルキル;C2−C10アルケニル;C2−C10アルキニル ;−(CH2mC6−C10アリール;−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)[ここ で、mは、0〜4の範囲の整数である。]であり、アルキル、アルケニル、アリール
、ヘテロアリール及びアルキニル基は、所望により、ハロ;シアノ;ニトロ;ト
リフルオロメチル;アジド;−C(O)R21;−OC(O)R21;−NR21C(O)R22;−
C(O)NR21R22;−NR21R22;ヒドロキシ;C1−C6アルキル;C1−C6アルコキシ;
C6−C10アリール及び5〜10員環ヘテロアリールから独立に選択される1〜3個の置
換基によって置換されており; R1は、α−分岐C3−C8アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキ
ル又はアルキルチオアルキル基であり、そのいずれもが、所望により、1個以上 のヒドロキシル基;アルキル基がα−分岐C2−C5アルキル基であるC5−C8シクロ
アルキルアルキル基;そのいずれかが、所望により、メチル若しくは1個以上の ヒドロキシル又は1個以上のC1−C4アルキル基あるいはハロ原子によって置換さ れていてもよいC3−C8シクロアルキル又はC5−C8シクロアルケニル基;又は、飽
和であってもよく、又は、完全若しくは一部不飽和であってもよく、所望により
、1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって置換されていてもよい3〜6 員環の酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環によって置換されていてもよいか; 又は、R1は、所望により、C1−C4アルキル;C1−C4アルコキシ及びC1−C4アル
キルチオ基;ハロゲン原子;ヒドロキシル基;トリフルオロメチル及びシアノか
ら選択される少なくとも1個の置換基によって置換されていてもよいフェニルで あるか;又は、R1は、以下に示すように、式(a):
【0013】
【化27】
【0014】 [式中、Xは、O、S又は−CH2−であり、a、b、c及びdは、各々、独立に、0〜2 であり、a+b+c+d≦5である。] を有してもよいか; 又は、R1は、CH2R24であり;R24は、H;C1−C8アルキル;C2−C8アルケニル;
C2−C8アルキニル;各アルキル又はアルコキシ基に1〜6個の炭素原子を含有する
アルコキシアルキル又はアルキルチオアルキルであり、前記アルキル、アルコキ
シ、アルケニル又はアルキニル基のいずれかが、1個以上のヒドロキシル基によ って又は1個以上のハロ原子によって置換されていてもよいか;又は、そのいず れかが、所望により、メチル若しくは1個以上のC1−C4アルキル又はハロ原子に よって置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル又はC5−C8シクロアルケニル
であるか;又は、飽和されていてもよいか、又は、完全若しくは一部不飽和であ
ってもよく、所望により、1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって置 換されていてもよい3〜6員環の酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環であるか;又は、
式SR23[式中、R23は、C1−C8アルキル;C2−C8アルケニル;C2−C8アルキニル;
C3−C8シクロアルキル;C5−C8シクロアルケニル;フェニル;又は、置換基がC1 −C4アルキル;C1−C4アルコキシ又はハロ;又は、飽和されていてもよいか、又
は、完全若しくは一部不飽和であってもよく、所望により、1個以上のC1−C4ア ルキル基又はハロ原子によって置換されていてもよい3〜6員環の酸素又は硫黄含
有ヘテロ環式環である置換されたフェニルである。]で表される基であり; R2は、H又はOHであり; R3は、H、OH又はOCH3であり; R4は、H、−C(O)R9、−C(O)OR9、−C(O)NR9R10又はヒドロキシ保護基で
あり; 各R9及びR10は、独立に、H又はC1−C6アルキルであり; R18は、OHであり; R19は、Hであり; 各R21及びR22は、独立に、H;ヒドロキシ;C1−C6アルコキシ;C1−C6アルキ ル;C2−C6アルケニル;(CH2m(C6−C10)アリール、(CH2m(5〜10員環ヘ
テロアリール)[ここで、mは、0〜4の範囲の整数である。]又はC2−C10アルキリ
ルである。〕 で表される化合物又はその薬学的に許容可能な塩に係る。
【0015】 式(I)で表される化合物の例としては、それぞれ、Y=H及びCH3である、以下
に記載する式5及び6で表される化合物が挙げられる。
【0016】 式(I)で表される好ましい化合物としては、R1=イソプロピル、sec−ブチル
、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、メチルチオエチル及び3− フリルである化合物が挙げられる。
【0017】 式(II)で表される化合物としては、それぞれ、Y=H及びCH3である、以下に 記載する式6及び6aで表される化合物が挙げられる。
【0018】 式(II)で表される好ましい化合物としては、R1=イソプロピル、sec−ブチ ル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、メチルチオエチル及び3 −フリルである化合物が挙げられる。
【0019】 式(I)及び式(II)で表されるその他の好ましい化合物としては、 R20が、
【0020】
【化28】
【0021】 であり; R1がイソプロピルであり、R2がHであり、R19がOHであるか; R1がイソプロピルであり、R2がOHであり、R19がOHであるか; R1がシクロプロピルであり、R2がHであり、R19がOHであるか; R1がシクロプロピルであり、R2がOHであり、R19がOHであるか; R1がsec−ブチルであり、R2がHであり、R19がOHであるか; R1がsec−ブチルであり、R2がOHであり、R19がOHであるか; R1がシクロブチルであり、R2がHであり、R19がOHであるか; R1がシクロブチルであり、R2がOHであり、R19がOHであるか; R1がシクロペンチルであり、R2がHであり、R19がOHであるか; R1がシクロペンチルであり、R2がOHであり、R19がOHであるか; R1がメチルチオエチルであり、R2がHであり、R19がOHであるか; R1がメチルチオエチルであり、R2がOHであり、R19がOHであるか; R1が3−フリルであり、R2がHであり、R19がOHであるか;又は、 R1が3−フリルであり、R2がOHであり、R19がOHである; 化合物が挙げられる。
【0022】 本発明は、さらに、22a33a4567891011121314 151617及び18で表される化合物に係る。
【0023】 本発明は、さらに、式:
【0024】
【化29】
【0025】 〔式中、R1は、α−分岐C3−C8アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキ
シアルキル又はアルキルチオアルキル基であり、そのいずれもが、所望により、
1個以上のヒドロキシル基;アルキル基がα−分岐C2−C5アルキル基であるC5−C 8 シクロアルキルアルキル基;そのいずれかが、所望により、メチル若しくは1個
以上のヒドロキシル又は1個以上のC1−C4アルキル基あるいはハロ原子によって 置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル又はC5−C8シクロアルケニル基;又
は、飽和であってもよく、又は、完全若しくは一部不飽和であってもよく、所望
により、1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって置換されていてもよ い3〜6員環の酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環によって置換されていてもよいか; 又は、R1は、所望により、C1−C4アルキル;C1−C4アルコキシ及びC1−C4アル
キルチオ基;ハロゲン原子;ヒドロキシル基;トリフルオロメチル及びシアノか
ら選択される少なくとも1個の置換基で置換されていてもよいフェニルであるか ;又は、R1は、以下に示すように、式(a):
【0026】
【化30】
【0027】 [式中、Xは、O、S又は−CH2−であり、a、b、c及びdは、各々、独立に、0〜2 であり、a+b+c+d≦5である。] を有してもよいか; 又は、R1は、CH2R24であり;R24は、H;C1−C8アルキル;C2−C8アルケニル;
C2−C8アルキニル;各アルキル又はアルコキシ基に1〜6個の炭素原子を含有する
アルコキシアルキル又はアルキルチオアルキルであり、前記アルキル、アルコキ
シ、アルケニル又はアルキニル基のいずれかが、1個以上のヒドロキシル基によ って又は1個以上のハロ原子によって置換されていてもよいか;又は、そのいず れかが、所望により、メチル若しくは1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子 によって置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル又はC5−C8シクロアルケニ
ルであるか;又は、飽和されていてもよいか、又は、完全若しくは一部不飽和で
あってもよく、所望により、1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって 置換されていてもよい3〜6員環の酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環であるか;又は
、式SR23[式中、R23は、C1−C8アルキル;C2−C8アルケニル;C2−C8アルキニル
;C3−C8シクロアルキル;C5−C8シクロアルケニル;フェニル;又は、置換基が
C1−C4アルキル;C1−C4アルコキシ又はハロ;又は、飽和されていてもよいか、
又は、完全若しくは一部不飽和であってもよく、所望により、1個以上のC1−C4 アルキル基又はハロ原子によって置換されていてもよい3〜6員環の酸素又は硫黄
含有ヘテロ環式環である置換されたフェニルである。]で表される基であり; R2は、H又はOHである。〕 で表される化合物又はその薬学的に許容可能な塩に係る。
【0028】 本発明は、さらに、式:
【0029】
【化31】
【0030】 〔式中、 R1は、α−分岐C3−C8アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコ
キシアルキル又はアルキルチオアルキル基であり、そのいずれもが、所望により
、1個以上のヒドロキシル基;アルキル基がα−分岐C2−C5アルキル基であるC5 −C8シクロアルキルアルキル基;そのいずれかが、所望により、メチル若しくは
1個以上のヒドロキシル又は1個以上のC1−C4アルキル基あるいはハロ原子によっ
て置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル又はC5−C8シクロアルケニル基で
あり;又は、飽和であってもよく、又は、完全若しくは一部不飽和であってもよ
く、所望により、1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって置換されて いてもよい3〜6員環の酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環によって置換されていても
よいか; 又は、R1は、所望により、C1−C4アルキル;C1−C4アルコキシ及びC1−C4アル
キルチオ基;ハロゲン原子;ヒドロキシル基;トリフルオロメチル及びシアノか
ら選択される少なくとも1個の置換基で置換されていてもよいフェニルであるか ;又は、R1は、以下に示すように、式(a):
【0031】
【化32】
【0032】 [式中、Xは、O、S又は−CH2−であり、a、b、c及びdは、各々、独立に、0〜2 であり、a+b+c+d≦5である。] を有してもよいか; 又は、R1は、CH2R24であり;R24は、H;C1−C8アルキル;C2−C8アルケニル;
C2−C8アルキニル;各アルキル又はアルコキシ基に1〜6個の炭素原子を含有する
アルコキシアルキル又はアルキルチオアルキルであり、前記アルキル、アルコキ
シ、アルケニル又はアルキニル基のいずれかが、1個以上のヒドロキシル基によ って又は1個以上のハロ原子によって置換されていてもよいか;又は、そのいず れかが、所望により、メチル若しくは1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子 によって置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル又はC5−C8シクロアルケニ
ルであるか;又は、飽和されていてもよいか、又は、完全若しくは一部不飽和で
あってもよく、所望により、1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって 置換されていてもよい3〜6員環の酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環であるか;又は
、式SR23[式中、R23は、C1−C8アルキル;C2−C8アルケニル;C2−C8アルキニル
;C3−C8シクロアルキル;C5−C8シクロアルケニル;フェニル;又は、置換基が
C1−C4アルキル;C1−C4アルコキシ又はハロである置換されたフェニル;又は、
飽和されていてもよいか、又は、完全若しくは一部不飽和であってもよく、所望
により、1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって置換されていてもよ い3〜6員環の酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環である置換されたフェニルである。
]で表される基であり; R2は、H又はOHである。〕 で表される化合物又はその薬学的に許容可能な塩に係る。
【0033】 本発明は、また、哺乳類、魚類又は鳥類における細菌感染又は原生動物感染を
治療するための医薬組成物であって、式(I)、(II)、8又は9で表される化合 物又はその薬学的に許容可能な塩の治療学的に有効量と、薬学的に許容可能なキ
ャリヤーとを含む組成物に係る。
【0034】 本発明は、また、哺乳類、魚類又は鳥類における細菌感染又は原生動物感染を
治療する方法であって、前記哺乳類、魚類又は鳥類に、式(I)、(II)、8又は
9で表される化合物又はその薬学的に許容可能な塩の治療学的に有効量を投与す ることを含む方法に係る。
【0035】 本発明は、また、式:
【0036】
【化33】
【0037】 〔式中、R1及びR2は、式(I)で表される化合物について定義した通りである 。〕 で表される化合物を製造するための方法であって、式:
【0038】
【化34】
【0039】 〔式中、R1及びR2は、式(I)で表される化合物について定義した通りである 。〕 で表される化合物を還元剤で処理することを含む方法に係る。
【0040】 本発明は、また、還元剤がNaBH4又は酸化白金である上記方法に係る。
【0041】 本発明は、また、式:
【0042】
【化35】
【0043】 〔式中、R1及びR2は、式(I)で表される化合物について定義した通りである 。〕 で表される化合物を製造するための方法であって、式:
【0044】
【化36】
【0045】 〔式中、R1及びR2は、式(I)で表される化合物について定義した通りである 。〕 で表される化合物をメチル化剤で処理することを含む方法に係る。
【0046】 本発明は、また、メチル化剤がホルムアルデヒドである上記方法に係る。
【0047】 本発明は、また、式:
【0048】
【化37】
【0049】 〔式中、R1及びR2は、式(I)で表される化合物について定義した通りである 。〕 で表される化合物を製造するための方法であって、式:
【0050】
【化38】
【0051】 〔式中、R1及びR2は、式(I)で表される化合物について定義した通りである 。〕 で表される化合物を還元剤で処理することを含む方法に係る。
【0052】 本発明は、また、還元剤がNaBH4又は酸化白金である上記方法に係る。
【0053】 本発明は、また、式:
【0054】
【化39】
【0055】 〔式中、R1及びR2は、式(I)で表される化合物について定義した通りである 。〕 で表される化合物を製造するための方法であって、式:
【0056】
【化40】
【0057】 〔式中、R1及びR2は、式(I)で表される化合物について定義した通りである 。〕 で表される化合物をメチル化剤で処理することを含む方法に係る。
【0058】 本発明は、また、メチル化剤がホルムアルデヒドである上記方法に係る。
【0059】 本発明は、また、式:
【0060】
【化41】
【0061】 〔式中、Yは、H;C1−C10アルキル;C2−C10アルケニル;C2−C10アルキニル ;−(CH2mC6−C10アリール;−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)[ここ で、mは、0〜4の範囲の整数である。]であり、アルキル、アルケニル、アリール
、ヘテロアリール及びアルキニル基は、所望により、ハロ;シアノ;ニトロ;ト
リフルオロメチル;アジド;−C(O)R21;−OC(O)R21;−NR21C(O)R22;−
C(O)NR21R22;−NR21R22;ヒドロキシ;C1−C6アルキル;C1−C6アルコキシ;
C6−C10アリール及び5〜10員環ヘテロアリールから独立に選択される1〜3個の置
換基によって置換されており; R1は、α−分岐C3−C8アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキ
ル又はアルキルチオアルキル基であり、そのいずれもが、所望により、1個以上 のヒドロキシル基;アルキル基が、α−分岐C2−C5アルキル基であるC5−C8シク
ロアルキルアルキル基;そのいずれかが、所望により、メチル若しくは1個以上 のヒドロキシル又は1個以上のC1−C4アルキル基あるいはハロ原子によって置換 されていてもよいC3−C8シクロアルキル又はC5−C8シクロアルケニル基;又は、
飽和であってもよく、又は、完全若しくは一部不飽和であってもよく、所望によ
り1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって置換されていてもよい3〜6 員環の酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環によって置換されていてもよいか; 又は、R1は、所望により、C1−C4アルキル;C1−C4アルコキシ及びC1−C4アル
キルチオ基;ハロゲン原子;ヒドロキシル基;トリフルオロメチル及びシアノか
ら選択される少なくとも1個の置換基によって置換されていてもよいフェニルで あるか; 又は、R1は、以下に示すように、式(a):
【0062】
【化42】
【0063】 [式中、Xは、O、S又は−CH2−であり、a、b、c及びdは、各々、独立に、0〜2 の範囲の整数であり、a+b+c+d≦5である。] を有してもよいか; 又は、R1は、CH2R24であり;R24は、H;C1−C8アルキル;C2−C8アルケニル;
C2−C8アルキニル;各アルキル又はアルコキシ基に1〜6個の炭素原子を含有する
アルコキシアルキル又はアルキルチオアルキルであり、前記アルキル、アルコキ
シ、アルケニル又はアルキニル基のいずれかが、1個以上のヒドロキシル基によ って又は1個以上のハロ原子によって置換されていてもよいか;又は、そのいず れかが、所望により、メチル若しくは1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子 によって置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル又はC5−C8シクロアルケニ
ルであるか;又は、飽和されていてもよいか、又は、完全若しくは一部不飽和で
あってもよく、所望により、1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって 置換されていてもよい3〜6員環の酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環であるか;又は
、式SR23[式中、R23は、C1−C8アルキル;C2−C8アルケニル;C2−C8アルキニル
;C3−C8シクロアルキル;C5−C8シクロアルケニル;フェニル;又は、置換基が
C1−C4アルキル;C1−C4アルコキシ又はハロ;又は、飽和されていてもよいか、
又は、完全若しくは一部不飽和であってもよく、所望により、1個以上のC1−C4 アルキル基又はハロ原子によって置換されていてもよい3〜6員環の酸素又は硫黄
含有ヘテロ環式環である置換されたフェニルである。]で表される基であり; R2は、H又はOHであり; R3は、H、OH又はOCH3であり; R4は、H、−C(O)R9、−C(O)OR9、−C(O)NR9R10又はヒドロキシ保護基で
あり; R5は、−SR8;−(CH2nC(O)R8[ここで、nは、0又は1である。];C1−C10 アルキル;C2−C10アルケニル;C2−C10アルキニル;−(CH2m(C6−C10アリ ール)又は−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)[ここで、mは、0〜4の範囲 の整数である。]であり、前述のR5基は、所望により、1〜3個のR16基によって置
換されており; 各R6及びR7基は、独立に、H;ヒドロキシ;C1−C6アルコキシ;C1−C6アルキ ル;C2−C6アルケニル;C2−C6アルキニル;−(CH2m(C6−C10アリール)又 は−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)[ここで、mは、0〜4の範囲の整数で ある。]であり; 各R8は、独立に、H;C1−C10アルキル;C2−C10アルケニル;C2−C10アルキニ
ル;−(CH2qCR11R12(CH2rNR13R14[ここで、q及びrは、各々、独立に、q及
びrがともに0でない以外は、0〜3の範囲の整数である。];−(CH2m(C6−C10 アリール)又は−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)[ここで、mは、0〜4の 範囲の整数である。]であり、前述のR8基は、H以外であり、所望により、1〜3個
のR16基によって置換されているか; 又は、R8が−CH2NR8R15である場合には、R15及びR8は、互いに合わさって、4 〜10員環単環式又は多環式飽和環又は5〜10員環ヘテロアリール環を形成しても よく、前記飽和及びヘテロアリール環は、所望により、R15及びR8が結合する窒 素に加えて、O、S及び−N(R8)−から選択される1個又は2個のヘテロ原子を含 み、前記飽和環は、所望により、1個又は2個の炭素―炭素二重結合又は三重結合
を含み、前期飽和及びヘテロアリール環は、所望により、1〜3個のR16基によっ て置換されており; 各R9及びR10は、独立に、H又はC1−C6アルキルであり; 各R11、R12、R13及びR14は、独立に、H;C1−C10アルキル、−(CH2m(C6
C10アリール)及び−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)[ここで、mは、0〜4 の範囲の整数である。]から選択され;前述のR11、R12、R13及びR14基は、H以外
で、所望により、1〜3個のR16基によって置換されているか; 又は、R11及びR13は、互いに合わさって、所望により、1個又は2個の炭素−炭
素二重結合又は三重結合を含む4〜7員環を形成するように、―(CH2)p―[ここで 、pは、0〜3の範囲の整数である。]を形成するか; 又は、R13及びR14は、互いに合わさって、4〜10員環の単環式又は多環式飽和 環又は5〜10員環ヘテロアリール環を形成し、前記飽和及びヘテロアリール環は 、所望により、R13及びR14が結合する窒素以外に、O、S及び−N(R8)−から選 択される1個又は2個のヘテロ原子を含み、前記飽和環は、所望により、1個又は2
個の炭素−炭素二重結合又は三重結合を含み、前記飽和及びヘテロアリール環は
、所望により1〜3個のR16基によって置換されており; R15は、H;C1−C10アルキル;C2−C10アルケニル又はC2−C10アルキニルであ り、前述のR15基は、所望により、ハロ及びOR9から独立に選択される1〜3個の置
換基によって置換されており; 各R16は、独立に、ハロ;シアノ;ニトロ;トリフルオロメチル;アジド;−C
(O)R17;−C(O)OR17;−C(O)OR17;−OC(O)OR17;−NR6C(O)R7;−C (O)NR6R7;−NR6R7;ヒドロキシ;C1−C6アルキル;C1−C6アルコキシ;−(C
H2m(C6−C10アリール)及び−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)[ここで
、mは、0〜4の範囲の整数である。]から選択され、前記アリール及びヘテロアリ
ール置換基は、所望により、ハロ;シアノ;ニトロ;トリフルオロメチル;アジ
ド;−C(O)R17;−C(O)OR17;−C(O)OR17;−OC(O)OR17;−NR6C(O)R 7 ;−C(O)NR6R7;−NR6R7;ヒドロキシ;C1−C6アルキル及びC1−C6アルコキ シから独立に選択される1個又は2個の置換基によって置換されており; 各R17は、独立に、H;C1−C10アルキル;C2−C10アルケニル;C2−C10アルキ ニル;−(CH2m(C6−C10アリール)及び−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリー
ル)[ここで、mは、0〜4の範囲の整数である。]から選択されるが、ただし、R19 が−CH2S(O)nR8である場合に、R8は、Hではなく; R18は、OHであり; R19は、C1−C10アルキル;C2−C10アルケニル;C2−C10アルキニル;シアノ;
−CH2S(O)nR8[ここで、nは、0〜2の範囲の整数である。];−CH2OR8;−CH2N (OR9)R8;−CH2NR8R15、−(CH2m(C6−C10アリール)又は−(CH2m(5〜
10員環ヘテロアリール)[ここで、mは、0〜4の範囲の整数である。]であり、前 述のR19は、所望により、1〜3個のR16基によって置換されているか; 又は、R16及びR19は、互いに合わさって、以下に示すようなオキサゾリル環
【0064】
【化43】
【0065】 を形成し; 各R21及びR22は、独立に、H;ヒドロキシ;C1−C6アルコキシ;C1−C6アルキ ル;C2−C6アルケニル;(CH2m(C6−C10)アリール、(CH2m(5〜10員環ヘ
テロアリール)[ここで、mは、0〜4の範囲の整数である。]又はC2−C10アルキリ
ルである。〕 で表される化合物又はその薬学的に許容可能な塩に係る。
【0066】 本明細書中で用いている“治療”という用語は、別途記載のない限り、本発明
の方法において提供される細菌感染又は原虫感染の治療又は予防を含む。
【0067】 本明細書中で用いている“細菌感染”及び“原虫感染”という用語は、別途記
載のない限り、本発明の化合物のような抗生物質の投与により治療又は予防でき
る、哺乳類、魚類、及び鳥類に発生する細菌感染及び原虫感染、並びに細菌感染
及び原虫感染に関連した障害を含む。そのような細菌感染及び原虫感染、並びに
それらの感染に関連した障害は、以下のものを含む。肺炎連鎖球菌(Streptococc us pneumoniae)、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、モラクセラ・
カタラリス(Moraxella catarrhalis)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureu s )、又はペプトストレプトコッカス属(Peptostreptococcus)菌種による感染に関
連した肺炎、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、扁桃炎、及び乳様突起炎;化膿連鎖
球菌(Streptococcus pyogenes)、C及びG群連鎖球菌、クロストリジウム・ジプ テリエ(Clostridium diptheriae)、又はアクチノバチルス・ヘモリティカム(Ac tinobacillus haemolyticum)による感染に関連した咽頭炎、リウマチ熱、及び 糸球体腎炎;肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)、レジオネラ・ニュ
ーモフィラ(Legionella pneumophila)、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumon iae )、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、又はクラミジア・ニュー モニエ(Chlamydia pneumoniae)による感染に関連した気道感染;黄色ブドウ球 菌(Staphylococcus aureus)、コアグラーゼ陽性ブドウ球菌[すなわち、表皮ブ
ドウ球菌(S. epidermidis)、スタフィロコッカス・ヘモリティカス(S. hemoly ticus )など]、化膿連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカス ・アガラクチエ(Streptococcus agalactiae)、C〜F群連鎖球菌(微小コロニー 連鎖球菌)、ヴィリダンス型連鎖球菌、コリネバクテリウム・ミヌティシマム(C orynebacterium minutissimum)、クロストリジウム属(Clostridium)菌種、又は
バルトネラ・ヘンセレ(Bartonella henselae)による感染に関連した単純性皮膚
及び軟組織感染、膿瘍及び骨髄炎、並びに産褥熱;腐生ブドウ球菌(Staphylococ cus saprophyticus)又は腸球菌属(Enterococcus)菌種による感染に関連した単 純性急性尿路感染;トラコーマクラミジア(Chlamydia trachomatis)、軟性下疳
菌(Haemophilus ducreyi)、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)、ウレア プラズマ・ウレアリティカム(Ureaplasma urealyticum)、又は淋菌(Neiserria gonorrheae)による感染に関連した尿道炎及び子宮頚管炎、並びに性感染症; 黄色ブドウ球菌(S. aureus)(食中毒及び中毒性ショック症候群)、又はA、B、
及びC群連鎖球菌による感染に関連した毒素疾患;ヘリコバクターピロリ(Helico bacter pylori)による感染に関連した潰瘍;回帰熱ボレリア(Borrelia recurr entis )による感染に関連した全身性発熱症候群;ライム病ボレリア(Borrelia b urgdorferi )による感染に関連したライム病;トラコーマクラミジア(Chlamydia trachomatis)、淋菌(Neiserria gonorrheae)、黄色ブドウ球菌(S. aureus) 、肺炎連鎖球菌(S. pneumoniae)、化膿連鎖球菌(S. pyogenes)、インフルエン
ザ菌(H. influenzae)、又はリステリア属(Listeria)菌種による感染に関連した
結膜炎、角膜炎、及び涙嚢炎;鳥型結核菌(Mycobacterium avium)、又はマイコ
バクテリウム・イントラセルラーレ(Mycobacterium intracellulare)による感 染に関連した播種性鳥型結核菌複合体(MAC)病;カンピロバクター・ジェジュ ニー(Campylobacter jejuni)による感染に関連した胃腸炎;クリプトスポリジ ウム属(Cryptosporidium)菌種による感染に関連した腸原虫症;ヴィリダンス型 連鎖球菌による感染に関連した歯性感染;百日咳菌(Bordetella pertussis)に よる感染に関連した持続性咳;ウェルシュ菌(Clostridium perfringens)又はバ
クテロイデス属(Bacteroides)菌種による感染に関連したガス壊疽;ヘリコバク ターピロリ(Helicobacter pylori)又はクラミジア・ニューモニエ(Chlamydia pneumoniae )による感染に関連したアテローム性動脈硬化などである。動物にお いて治療又は予防できる細菌感染及び原虫感染、並びにそれらの感染に関連した
障害は以下の通りである。すなわち、パスツレラ・ヘモリティカ(P. haem.)、 パスツレラ・マルトシダ(P. multocida)、マイコプラズマ・ボビス(Mycoplasma bovis)、又はボルデテラ属(Bordetella)菌種による感染に関連したウシ呼吸器
疾患;大腸菌(E. coli)又は原虫(すなわち、コクシジウム、クリプトスポリジ
ウムなど)による感染に関連したウシ腸疾患;黄色ブドウ球菌(Staph. aureus)
、ストレプトコッカス・ウベリス(Strep. uberis)、ストレプトコッカス・アガ
ラクチエ(Strep. agalactiae)、ストレプトコッカス・ジスガラクチエ(Strep. dysgalactiae)、クレブシエラ属(Klebsiella)菌種、コリネバクテリウム(Cory nebacterium )、又は腸球菌属(Enterococcus)菌種による感染に関連した乳牛乳腺
炎;アクチノバチルス・プリュロニューモニエ(A. pleuro.)、パスツレラ・マ ルトシダ(P. multocida)、又はマイコプラズマ属(Mycoplasma)菌種による感染 に関連したブタ呼吸器疾患;大腸菌(E. coli)、ラウソニア・イントラセルラリ
ス(Lawsonia intracellularis)、サルモネラ(Salmonella)、又はセルプリナ・ ヒオジシンテリエ(Serpulina hyodyisinteriae)による感染に関連したブタ腸疾
患;フソバクテリウム属(Fusobacterium)菌種による感染に関連したウシ腐蹄症 ;大腸菌(E. coli)による感染に関連したウシ子宮炎;フソバクテリウム・ネク
ロフォルム(Fusobacterium necrophorum)又はバクテロイデス・ノドサス(Bacte roides nodosus)による感染に関連したウシ毛いぼ;モラクセラ・ボビス(Morax ella bovis)による感染に関連したウシ急性カタル性結膜炎;原虫(すなわち、
ネオスポリウム)による感染に関連したウシ早熟流産;大腸菌(E. coli)による
感染に関連したイヌ及びネコの尿路感染;表皮ブドウ球菌(Staph. epidermidis )、スタフィロコッカス・インターメディウス(Staph. intermedius)、コアグラ
ーゼ陰性ブドウ球菌(coagulase neg. Staph.)、又はパスツレラ・マルトシダ( P. multocida)による感染に関連したイヌ及びネコの皮膚及び軟組織感染;アル
カリゲネス属(Alcaligenes)菌種、バクテロイデス属(Bacteroides)菌種、クロス
トリジウム属(Clostridium)菌種、エンテロバクター属(Enterobacter)菌種、ユ ーバクテリウム(Eubacterium)、ペプトストレプトコッカス(Peptostreptococcus )、ポルフィロモナス(Porphyromonas)、又はプレボテラ(Prevotella)による感染
に関連したイヌ及びネコの歯科又は口腔感染などである。本発明の方法にしたが
って治療又は予防できるその他の細菌感染及び原虫感染、並びにそれらの感染に
関連した障害は、J. P. Sanfordらによる“The Sanford Guide To Antimi
crobial Therapy”第26版(Antimicrobial Therapy, Inc., 1996)を参照。
【0068】 本発明は、また、式(I)、(II)、8又は9で表される上記化合物を製造する 方法に係る。式(I)、(II)、8又は9で表される化合物を製造するのに使用さ れる化合物は、1997年7月4日に出願された国際出願No.PCT/GB97/01810(Pete
r Francis Leadlay, James Staunton, Jesus Cortes and Michael S
tephen Pacey)及び1997年7月4日に出願された国際出願No.PCT/GB97/01819 (Peter Francis Leadlay, James Staunton and Jesus Cortes)に記載
されている方法を使用し、製造することができ、これらの特許出願は、参考とす
ることによってそれら全体を本明細書に組込む。
【0069】 本発明は、また、式(I)、(II)、8又は9で表される上記化合物及びそれら の薬学的に許容可能な塩類を製造するのに有用である式22a33a、及び42 4 で表される化合物に係る。
【0070】 本明細書中で用いている“ハロ”という用語は、別途記載のない限り、フルオ
ロ、クロロ、ブロモ、又はヨードを含む。
【0071】 本明細書中で用いている“アルキル”という用語は、別途記載のない限り、直
鎖、環状、又は分枝部を有する飽和一価炭化水素ラジカル、又はそれらの混合物
を含む。環状部を意図する場合、前記アルキル中には少なくとも3個の炭素が存 在しなければならないことは承知の通りである。そのような環状部は、シクロプ
ロピル、シクロブチル、及びシクロペンチルを含む。
【0072】 本明細書中で用いている“アルコキシ”という用語は、別途記載のない限り、
−O−アルキル基を含む。アルキルは前述の定義の通りである。
【0073】 本明細書中で用いている“アリール”という用語は、別途記載のない限り、芳
香族炭化水素から1個の水素を除去して誘導された有機ラジカル、例えばフェニ ル又はナフチルを含む。
【0074】 本明細書中で用いている“5〜10員環のヘテロアリール”という用語は、別途 記載のない限り、O、S、及びNからそれぞれ選ばれた1個以上のヘテロ原子を含有
する芳香族複素環基を含み、各複素環基は、その環系に5〜10個の原子を有する 。適切な5〜10員環のヘテロアリール基は、ピリジニル、イミダゾリル、ピリミ ジニル、ピラゾリル、(1,2,3)−及び(1,2,4)−トリアゾリル、ピラジニ
ル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、ピロ
リル、及びチアゾリルを含む。
【0075】 本明細書中で用いている“製薬学的に許容しうる塩”という語句は、別途記載
のない限り、本発明の化合物中に存在することのできる酸性基又は塩基性基の塩
を含む。本質的に塩基性である本発明の化合物は、各種の無機酸及び有機酸と様
々な塩を形成できる。本発明のこのような塩基性化合物の、製薬学的に許容しう
る酸付加塩の調製に使用できる酸は、非毒性の酸付加塩、すなわち製薬学的に許
容しうるアニオンを含む塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝
酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸
塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、パントテ
ン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチ
ジン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルカロン酸塩(glucaronate)、糖酸 塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホ
ン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、及びパモエート[ すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエート)]を
形成する酸である。アミノ部を含む本発明の化合物は、前述の酸のほか、各種の
アミノ酸と製薬学的に許容しうる塩を形成できる。
【0076】 本質的に酸性である本発明の化合物は、製薬学的に許容しうる各種のカチオン
と塩基性塩を形成することができる。そのような塩の例は、本発明の化合物のア
ルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、特にカルシウム塩、マグネシウム塩、ナ
トリウム塩、及びカリウム塩を含む。
【0077】 本発明のある種の化合物は不斉中心を有してもよく、したがって異なるエナン
チオマー及びジアステレオマーの形態で存在する。本発明は、本発明の化合物の
すべての光学異性体及び立体異性体、及びそれらの混合物の使用、並びにそれら
を使用又は含有するすべての薬剤組成物及び治療法に関する。
【0078】 本発明は、1個以上の水素、炭素、又はその他の原子がそれらの同位体で置換 された本発明の化合物、及びその製薬学的に許容しうる塩を含む。このような化
合物は、代謝薬物動態研究及び結合アッセイにおける研究及び診断ツールとして
有用となりうる。
【0079】 発明の詳細な説明 本発明の化合物は、以下のスキーム1〜4:
【0080】
【化44】
【0081】
【化45】
【0082】
【化46】
【0083】
【化47】
【0084】
【化48】
【0085】
【化49】
【0086】
【化50】
【0087】
【化51】
【0088】
【化52】
【0089】 及びそれに続く説明により調製してもよい。以下のスキームにおいて、他に明記
されない限り、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R1 4 、R15、R16、R17、R18、R19、R20、及びYは、先に定義したとおりである。
【0090】 本発明の化合物は、容易に調製することができる。式I、II、8、及び9の化合 物の調製に使用される化合物は、両者とも本明細書中に参考文献としてその全体
が援用される、1997年7月4日に出願された国際特許出願PCT/GB97/01810(Pete
r Francis Leady,James Staunton,Jesus Cortes 及びMichael Stephen Pacey)並びに1997年7月4日に出願された国際特許出願PCT/GB97/01819(Pet
er Francis Leady,James Staunton及びJesus Cortes)に記載された方法を
使用して調製することができる。
【0091】 新規なポリケチド並びに、それらを調製する方法及び手段、そして特定的に本
発明の化合物の調製に有用な新規なマクロライドについては、適当な有機体を、
R1CO2Hの存在中で発酵させることにより調製され、式のR1は請求項1又は請求項2
で定義されている。好ましい有機体は、好ましくは所望の化合物の合成を指図す
ることができる組み込みプラスミドを含む、Saccharopolyspora erythraeaであ
る。このような新規なポリケチドを生産するには、ポリケチド生合成遺伝子、又
は異なったポリケチド生合成遺伝子のクラスターに由来してもよいその部分が、
新規なエリスロマイシンの生産が可能なように操作する。
【0092】 ポリケチドは、エリスロマイシン、テトラサイクリン、ラパマイシン(rapamy
cine)、アベルメクチン、ポリエーテルイオノホア、及びFK−506のような、抗 細菌性又は他の医薬的な特性を有する多くの化合物を含む、大きなそして構造的
に多種の天然の産物の一群である。特にポリケチドは、Streptomyces及び関連す
る放線菌によって豊富に生産される。これらは、脂肪酸の生合成と類似の方法で
、アシルチオエステルの段階的縮合の繰り返しによって合成される。天然のポリ
ケチド中に見出される構造上の大きな相違点は、“出発”又は“延長”ユニット
としての酢酸塩又はプロピオン酸塩の選択(通常は)から;そしてそれぞれの縮
合後に認められるβ−ケト基の異なった加工の程度から起こる。加工工程の例は
、β−ヒドロキシアシル−への還元、2−エノイル−への還元及び脱水、そして 飽和アシルチオエステルへの完全な還元を含む。これら加工工程の立体化学的な
結果は、また鎖の各延長サイクル毎に指定される。ポリケチドの生合成は、ポリ
ケチドシンターゼとして知られる、鎖形成酵素の群によって開始される。二つの
種類のポリケチドシンターゼ(PKS)が放線菌には書き込まれている。然しなが ら、新規なポリケチド及び本発明の化合物の調製に使用される方法は、マクロラ
イド系抗生物質であるエリスロマイシン、アベルメクチン及びラパマイシンに対
するPKS類によって代表され、そしてポリケチド鎖延長の各サイクルにおける酵 素の異なった集合又は“モジュール”で構成されるI型PKS類によって合成される
(Cortes,J.等,Nature(1990)348:176−178;Donadio,S.等,Science(1
991)252:675−679;MacNeil,D.J.等,Gene(1992),115:119−125;Schw
ecke,T.等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1995)92:7839−7843)。注記: 本明細書中で使用される“天然モジュール”の用語は、ポリケチド鎖延長の一循
環を完成する一つのβ−ケトアシルシンターゼ(“KS”)遺伝子から、次のアシ
ルキャリヤータンパク質(“ACP”)遺伝子までの、隣接するドメインの集合を 指す。“結合モジュール”の用語は、第1の天然モジュール中の第1の連結点から
、第2の天然モジュール中の第2の対等な連結点に延長している隣接するドメイン
(及びドメインの部分)のいかなる群をも指すために使用する。第1及び第2の連
結点は、一般的に全てのモジュールに存在するコアドメインに、即ち両者ともそ
れぞれのKS、AT(アシルトランスフェラーゼ)、ACPドメイン、又はドメイン間 のリンカー部分の対等な連結点に存在するであろう。
【0093】 エリスロマイシンを生産するPKS(6−デオキシエリスロノリドBシンターゼ、D
EBSとしても知られる)遺伝子の構成は、DEBSポリペプチドをコード化する三つ の読み取り枠を含んでいる。遺伝子は、6個の繰り返しのユニット指定モジュー ルから構成されている。最初の読み取り枠は、三つのモジュール:付加モジュー
ル(ery−付加)及び二つの延長モジュール(モジュール1及び2)からなる第1の
多酵素複合体又はカセット(DEBS1)をコード化する。付加モジュールは、アシ ルトランスフェラーゼ及びアシルキャリヤータンパク質を含んでいる。これは国
際特許出願公開WO93/13663の図1と対比してもよい(下記を参照)。これはただ
二つのモジュールからなるORF1を示しており、その第1のものは、事実上付加モ ジュール及び第1の延長モジュールの両者である。
【0094】 DEBS中のモジュール5のケトレダクターゼドメインのDNAコード化部分の枠内欠
失は、エリスロマシン類似体、5,6−ジデオキシ−3−マイカロシル−5−オキソ
エリスロノリドB、5,6−ジデオキシ−5−オキソエリスロノリドB及び5,6−ジ デオキシ−6,6−エポキシ−5−オキソエリスロノリドB(Donadio,S.等,Scie
nce,(1991)252:675−679)の形成に導くことが示されている。同様に、対応
するPKSをコード化するDNAの遺伝子工学による、DEBSのモジュール4のエノイル レダクターゼドメイン中の活性部位残基の改変、そしてそれをSaccharopolyspor
a erythraeaに導入することにより、6,7−アンヒドロエリスロマイシンCの生 産に導いている(Donadio,S.等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1993)90:71
19−7123)。
【0095】 本明細書中に参考文献としてその全体が援用される、国際特許出願公開WO93/
13663は、改変されたポリケチドを生産することが可能なDEBS遺伝子の、遺伝子 操作の別の型を記載している。然しながら、そのような試みの多くは、非生産的
であることが報告されている(Hutchinson,C.R.及びFujii,I.Annu.Rev.M
icrobiol.(1995)49:201−238のp.231で)。大環状免疫抑制剤ポリケチドで
あるラパマイシンの生合成を制御するモジュール状I型PKSをコード化する、Stre
ptmyces hygroscopicusからの遺伝子の完全なDNA配列は、開示されている(Sch
wecke,T.等,(1995)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92:7839−7843)。この
DNA配列は、EMBL/遺伝子銀行データベースに、寄託番号X86780で寄託されてい る。
【0096】 モジュール状I型PKS類から生産される複雑なポリケチドは、それらが、駆虫薬
、殺虫薬、免疫抑止剤、抗真菌薬及び/又は抗細菌剤として既知の用途を持つ化
合物を含むことで特に価値がある。これらが持つ構造的な複雑さから、このよう
な新規なポリケチドを、全て化学的な合成又は既知のポリケチドの化学的な修飾
によって得る事は容易にはできない。国際特許出願PCT/GB97/01810に記載され
ているように、I型PKS遺伝子アセンブリーは、延長モジュールが次に続く付加モ
ジュールをコード化する。付加モジュールが延長モジュールとヘテロであり、そ
して改変されたスターターユニットを有するポリケチドに導くような、ハイブリ
ッドPKS遺伝子アセンブリーを提供することは特に有用である。国際特許出願PCT
/GB97/01810に記載されているように、これは付加モジュールの存在を認識し ていないので、この概念は従来の技術においては全く未知である。国際特許出願
公開WO93/13663は、PKS遺伝子を単一の機能(即ち、単一の酵素)を不活性化す
るか、又は欠失、挿入、若しくはそれの置換により、“全体のモジュール”に影
響を与えることにより改変する事を引用している。彼等の用語による付加アセン
ブリーは、モジュールではない。
【0097】 付加モジュールが、異なった多くのカルボン酸ユニットを受け入れるものであ
る場合、ハイブリッド遺伝子アセンブリーは、異なった多くのポリケチドの生産
に使用することができる。例えば、ハイブリッド遺伝子アセンブリーは、ery延 長モジュールを伴うavr付加モジュールをコード化する核酸を使用するかもしれ ない。付加モジュールは、非天然の酸ユニット及びその誘導体を受け入れるかも
しれず、これに関しては、avr付加モジュールは特に有用である(Dutton等,(1
991)J.Antibiot.,44:357−365)。更に、天然の付加モジュールの非天然性
スターターユニットに対する特異性を決定し、そして新規なポリケチドの生成に
対する、付加モジュールの緩和された特異性の利益を得ることが可能である。し
たがって、国際特許出願PCT/GB97/01810は、ery付加モジュールの、DEBS遺伝 子のみを含むエリスロマイシン生産系中で新規なエリスロマイシンを生産するた
めの、非天然のカルボン酸及びその誘導体の組み込みにおける、予期しない活性
について記載している。特に延長モジュールを、異なった酸化状態及び/又は異
なった立体化学性を持つケチドユニットを与えるものによって置換することによ
るポリケチド産物について、もちろん改変を行うこともできる。ポリケチド鎖中
のメチル基の立体化学性はアシルトランスフェラーゼによって決定されることが
一般的に想定されてきたが、しかし事実は、それはPKSの他のドメインの特徴で あり、したがって、これらドメイン個々の置換又はモジュールの置換のみによる
改変に開放されている。メチル及び他の置換基は、アシルトランスフェラーゼド
メインの置換又は全モジュールの置換によって付加或いは除去することができる
。したがって、広範囲の新規なエリスロマイシンの生産のための機構として、延
長モジュールの置換を伴うエリスロマイシン付加モジュールの緩和された基質特
異性の使用、及び延長モジュールの置換を伴うハイブリッド付加モジュールの置
換とを組み合わせることが可能であることも、また当業者にとって明白となる。
したがって、国際特許出願PCT/GB97/01810は、非形質転換有機体による新規な
エリスロマイシンの生産、そしてまたそのような遺伝子アセンブリー、そのよう
な遺伝子アセンブリーを含むベクター、及び形質転換された有機体中でそれらを
発現することができて、新規なエリスロマイシンを生産する、形質転換細胞有機
体について記載している。形質転換細胞有機体は、組換え体プラスミド内にあっ
てもよく、又はプラスミドが組み込まれてもよい。int配列を持つプラスミドは 、宿主の染色体の特異的付着部位(att)に組み込まれるであろう。形質転換細 胞有機体は、最初の産物を、例えば、エリスロマイシンの生産において正常な生
合成的な修飾の全部又は部分を行うことにより修飾することが可能であってもよ
い。然しながら、例えば本明細書中に参考文献としてそれらの全体が援用される
、国際特許出願公開WO91/16334又はWeber等,(1985)J.Bacteriol.164:425
−433に記載されたように、使用は、例えば一つ又はそれ以上の“天然”のヒド ロキシ基又は糖基がなくて産物を生産するような、正常な経路の一部が阻害され
たような突然変異有機体によって行われてもよい。別に、例えば本明細書中に参
考文献としてその全体が援用される、国際特許出願公開WO97/06266に記載され ているように、使用は、正常な経路の一部が、所望の産物を生産における潜在的
な律速段階を超えて、過剰発現した有機体によって行われてもよい。
【0098】 方法のこの側面は、PKS遺伝子モジュールを、酵素系、及びそれによって所望 する型の新規なエリスロマイシン産物を、構築することに使用できる構築用ブロ
ックとして処理することと広く関係する。これは、一般的にモジュールの切断及
び組み立て並びに多モジュールを一団にすることを含んでいる。モジュール間の
接続を作り、そして壊す理論的な場所は、モジュール間のリンカー部分にある。
然しながら、実際にはその末端に近いドメイン(即ち、酵素をコード化する部分
)内で切断及び結合を行うことが好ましいかもしれない。DNAは、全てのモジュ ール状PKS類間においてここで高度に保存され、そしてこれは、転写することが できるハイブリッドの構築を促進するかもしれない。これはまた重要であるかも
しれないコード化された酵素の活性部位の間隔を維持することを、援助するかも
しれない。例えば、ery付加モジュールをavr付加モジュールと置換することによ
りハイブリッド遺伝子を生産する場合、eryモジュールは次に続くケトシンター ゼ(KS)ドメインの小部分と共に除去される。KSドメイン(活性部位から充分に
離れた)の出発点は高度に保存され、そしてしたがって付加ドメイン及びKSドメ
インの出発点間のリンカー部分の代わりとして、適当なスプライス部位を提供す
る。摘出されたeryモジュールは、次いでavr付加モジュールにより置換される。
【0099】 事実、付加モジュールを置換する場合、付加モジュールドメイン(一般的にア
シルトランスフェラーゼ(AT)及びアシルキャリヤータンパク質(ACP))だけ でなく、次の延長モジュールの出発点で、KSも置換することが望ましいかもしれ
ない。典型的には、摘出された付加モジュールはプロピオン酸塩スターターを提
供していて、そして置換は、一つ又はそれ以上の別のスターターを提供すること
を意図している。然しながら、プロピオン酸塩は、宿主細胞のプロピオン酸塩プ
ールから、延長モジュールのKSに供給されて、所望の産物を希釈するように導く
かもしれない。これは、KSドメインの全て又は殆どを含む延長された付加モジュ
ールを、置換することによって充分予防することができる。(スプライス部位は
、KS遺伝子の末端部分、又はこれに続くAT遺伝子の最初、又はそれらの間のリン
カー部分であってもよい。) “モジュール”を置換する場合、“天然”のモジュールに制限されない。例え
ば、摘出及び/又は置換及び/又は挿入される“結合モジュール”は、二つの天
然型モジュールの対応するドメイン、例えば一つのモジュールのATから次のATま
で、又はKSからKSまで、から延長してもよい。スプライス部位は、対応する保存
された末端の部分又はリンカー部分にあるであろう。結合モジュールは、また一
度に二つ以上のモジュールを付加するために、“2個”又はそれより大きい複数 個であることができる。
【0100】 国際特許出願PCT/GB97/01810は、前記の側面の方法によって得ることができ
る、新規なエリスロマイシンについて記載している。これは以下を含む: (i)エリスロマイシン類似体(14員環を持つマクロライド系化合物)で、C−
13位の置換基Rが、エチル以外の側鎖、一般的には直鎖のC3−C6アルキル基、分 枝鎖のC3−C8アルキル基、C3−C8シクロアルキル又はシクロアルケニル基(例え
ば、一つ又はそれ以上のヒドロキシ、C1-4アルキル若しくはアルコキシ基又はハ
ロゲン原子で所望により置換されている)、或いは飽和又は全て若しくは一部が
不飽和の、O若しくはSを含む所望により置換された(シクロアルキルと同様に)
3〜6員の複素環を持つか、或いは、Rは、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、 及びC1−C4アルキルチオ基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル、並びにシアノ
から選択される少なくとも一つの置換基で、所望により置換されていてもよいフ
ェニルであるか;或いはRは、以下に示す式(a):
【0101】
【化53】
【0102】 の基であってもよい。式中、XはO、S又は−CH2−であり、a、b、c、及びdはそれ
ぞれ独立に0〜2であり、そしてa+b+c+d≦5である。C−13の置換基Rの好まし い候補は、カルボン酸塩ユニットRCOOR1の基であり、avrスターターモジュール 又はラパマイシンスターター変異体により、基質として使用され得るものである
。好ましい基質は、カルボン酸RCOOHである。効果的に使用することができる別 の基質はカルボン酸塩、カルボン酸エステル、又はアミドである。好ましいエス
テルは、本明細書中に参考文献としてその全てが援用される、欧州特許0350187 中にDutton等によって例示されたような、avrスターターモジュールによって基 質として容易に使用されることができる、N−アセチル−システアミンチオエス テルである。好ましいアミドは、N−アシルイミダゾールである。使用されても よい他の別の基質は、カルボン酸に対する酸化力のある前駆物質である誘導体で
ある;したがって、適当な基質は、例えば式RCH(NH2)COOHのアミノ酸、式RCOC
OOHのグリオキシル酸、式RCH2NH2のメチルアミン誘導体、式RCH2OHのメタノール
誘導体、式RCHOのアルデヒド、又はnが2、4、若しくは6の式R(CH2nCOOHの置 換されたアルカン酸である。したがって好ましい基質の例は、イソ酪酸塩(Rがi
−Pr)及び2−メチル酪酸塩(Rが1−メチルプロピル)を含む。他の可能性のあ るものは、n−酪酸塩、シクロプロピルカルボン酸塩、シクロブチルカルボン酸 塩、シクロペンチルカルボン酸塩、シクロヘキシルカルボン酸塩、シクロヘプタ
ニルカルボン酸塩、シクロヘキセニルカルボン酸塩、シクロヘプテニルカルボン
酸塩、及び環状カルボン酸塩の環がメチル化された変異体、並びに先に記載した
これらのものの誘導体を含む。
【0103】 エリスロマイシン類似体は、PKS(6−デオキシエリスロノリド)の最初の産物
又は正常な生合成工程の一つ又はそれ以上後の産物に対応してもよい。これらは
:6−ヒドロキシル化;3−0−グリコシル化;5−0−グリコシル化;12ヒドロキ シル化;及び特定の糖のメチル化を含む。
【0104】 したがって、類似体は、6−デオキシエリスロノリドB、エリスロマイシンA、 並びにその各種の中間体及び代替物に対応するものを含むことができる。
【0105】 (ii)エリスロマイシン類似体で、一つ又はそれ以上のケチドユニットの酸化
状態が対応する‘天然’のものと異なるもの(即ち、−CO−、−CH(OH)−、is
CH−、及び−CH2−基からの代わりの選択)。
【0106】 いずれの−CH(OH)−の立体化学性もまた独立に選択可能である。
【0107】 (iii)エリスロマイシン類似体で、‘天然’のメチル側鎖が存在しないこと で、対応する‘天然’の化合物とは異なるもの。(これは変異体ATの使用で達成
できる)。正常な延長モジュールは、C2又はC3ユニットのいずれかを使用して、
非メチル化、及びメチル化ケチドユニットを提供する。これは、メチル化された
ユニットが天然である場合、非メチル化ユニットを提供してもよく(そして系に
天然に非メチル化されたユニットがある場合には逆に)、そしてまた大きいユニ
ット例えばエチル置換体を得るためにC4を提供する。
【0108】 (iv)エリスロマイシン類似体で、‘天然’のメチル;及び/又はメチル以外
の環の置換基、の立体化学性において対応する‘天然’化合物と異なるもの。
【0109】 (v)エリスロマイシン類似体で、(i)〜(iv)項の二つ又はそれ以上の特徴
を有するもの。
【0110】 (vi)上記のいずれもの誘導体で、非PKS酵素、によって更なる加工、例えば ヒドロキシル化、エポキシド化、グリコシル化、及びメチル化の一つ又はそれ以
上を受けたもの。
【0111】 国際特許出願PCT/GB97/01810は、本発明の化合物の調製に有用な新規なエリ
スロマイシンの生産の方法を記載している。最も簡単な方法において、非天然ス
ターターユニット(好ましくは、しかし制限的ではなく、非天然スターターユニ
ットのカルボン酸類似体)は、エリスロマイシンを生産することが可能な、形質
転換されていない有機体に導入される。好ましい方法は、スターターユニットを
、エリスロマイシンを生産する有機体の発酵ブロス中に導入することを含むが、
この方法はエリスロマイシンを生産することが可能な形質転換された有機体に対
しては更に有効な方法である。然しながら、スターターユニット類似体は、また
エリスロマイシン生産有機体の別の調製物、例えば分画された又は分画されてい
ない破砕された細胞調製物に導入することができる。更に、この方法は、エリス
ロマイシンを生産することが可能な形質転換された有機体にも同等に有効である
。他のもう一つ方法において、ヘテロなI型PKS(“ドナー”PKS)内の個々のモ ジュール又はドメインをコード化する一つ又はそれ以上のDNAの切片は、エリス ロマイシンを生産する有機体のDEBS遺伝子内の個々のモジュール又はドメインを
、それぞれコード化するDNAを置換するのに使用されている。いかなる天然又は 非天然のI型PKSから抜き出された付加モジュール及び延長モジュールも、この“
ドナー”PKSに適しているが、この目的に特に適しているのは、エリスロマイシ ン、ラパマイシン、アベルメクチン、テトロナシン(tetronasin)、オレアンド
マイシン、モネンシン、アムホテリシン、及びリファマイシンの生合成のための
I型PKS類の成分であり、これらに対する遺伝子及びモジュール状構造は、遺伝子
配列の分析を通して、少なくとも部分的に既知である。ドナーPKSの付加モジュ ールの特に好ましい例は、緩和された特異性を示す付加モジュールであり、例え
ばStreptomyces avermitilisのアベルメクチン(avr)を生産するPKSの付加モ ジュール;又は異常な特異性を保有する付加モジュール、例えばラパマイシン、
FK−506及びアスコマイシンを生産するPKS類の付加モジュールであり、これらは
全てシキミ酸塩誘導のスターターユニットを自然に受け入れる。期待しなかった
ことであるが、非形質転換及び遺伝子工学的に処理した両方のエリスロマイシン
を生産する有機体は、適当な条件下で培養した場合に、非天然のエリスロマイシ
ンを生産することが見出され、そして適当な場合、産物は天然のエリスロマイシ
ンと同様な加工を受けたことが見出された。
【0112】 国際特許出願PCT/GB97/01810は、更に、“ドナー”PKS DNAを含むプラスミ
ドが、プラスミドがエリスロマイシンを生産する系の染色体上のDEBS遺伝子に、
相同的組換えによって組み込まれる条件下で宿主細胞に導入されて、ハイブリッ
ドPKSを作り出すことを記載している。好ましい態様は、ドナーPKS DNAが、付 加モジュールが染色体上のDEBS遺伝子に結合されるような方法で、この付加モジ
ュールをコード化する切片を含む場合である。このようなハイブリッドPKSは、 本明細書に記載されるような適当な条件下で培養された場合、価値がありそして
新規なエリスロマイシン産物を生産する。特定的には、DEBS遺伝子の付加モジュ
ールが、アベルメクチン生産(avr)PKSの付加モジュールで置換された場合、新
規なエリスロマイシン産物は、avrPKSによって使用されるような典型的なスター
ターユニットを含む。したがって、eryPKSの付加モジュールが、avr付加モジュ ールによって置換された場合、このようなハイブリッドPKSを含むSaccharopolys
pora erythraea系は、典型的にavrPKSによって使用されるスターターユニット を含む、14員のマクロライドを生産することが見出される。
【0113】 国際特許出願PCT/GB97/01810に記載されているように、このようなS.eryth
raeaの組換え細胞により生産される14員のマクロライドポリケチドが、エリスロ
マイシンAの誘導体を含むことが見出されて、ハイブリッドPKSの産物を新規な治
療上価値のあるエリスロマイシンA誘導体に形質転換するために必要ないくつか の加工工程が正しく行われることを示すことは期待されていない。国際特許出願
PCT/GB97/01810は、ハイブリッドエリスロマイシン遺伝子のいずれもの転写は
、ハイブリッド遺伝子が、プロモーターに対する特定の活性物質の遺伝子に結合
されたII型PKS遺伝子に対するプロモーターの制御下に置かれた場合、特異的に 増加させることができるという、期待しなかったそして驚くべき成果を記載して
いる。そのような制御下のハイブリッドエリスロマイシン遺伝子を含む、遺伝子
工学的に処理された細胞を、エリスロマイシン生産に適した条件下で培養した場
合、有意に増加した水準の新規なエリスロマイシンが生産されることは、特に注
目すべきである。価値あるエリスロマイシン産物の収量のこのような特異的な増
加は、またII型PKSプロモーター及び活性物質遺伝子の制御下に置かれた天然の エリスロマイシンPKSについて見られる。好ましい態様において、SCP2*誘導プラ
スミド上に存在する所望の遺伝子は、Streptomyces coelicolorのアクチノロー
ジン生合成遺伝子クラスターから誘導された双方向性actIプロモーターの制御下
に置かれ、そしてこの中でベクターは、また特異的活性物質タンパク質ActII−o
rf4をコード化する構造遺伝子を含む。組換えプラスミドは、Saccharopolyspora
erythraeaに、導入されたPKS遺伝子又は宿主系に既に存在しているPKS遺伝子 のいずれかがactIプロモーターの制御下で発現するような条件下で導入される。
【0114】 このような系は、所望のエリスロマイシン産物を生産し、そして活性物質遺伝
子は、プロモーターからの転写の効率を増すために、特定のプロモーターの存在
のみを必要とする。ActII−orf4ファミリーの活性化物質が、DNA結合タンパク質
の認識された一群に属さないことは、特に驚くべきことである。したがって、ア
クチノロージン又は関係するイソクロマンキノン色素を生産することが知られて
いない、ヘテロな宿主で活性化が起こるには、付加的なタンパク質又は他の制御
要因が必要であることが予想される。組換え系が、同一のPKS遺伝子が天然のプ ロモーターの制御下に置かれた場合より、十倍以上ものエリスロマイシン産物を
生産することができ、そして特定のエリスロマイシン産物が、増殖期から定常期
への移行中のみよりも、増殖中の培養物から早めにまた生産されることは、また
驚くべきことでそして有用である。このようなエリスロマイシンは、抗細菌剤と
して、そしてヒト及び動物の薬剤の他の多くの目的において有用である。したが
って、遺伝子工学的に処理された細胞がSaccharopolyspora erythraeaであり、
活性化物質及びプロモーターがアクチノロージンPKS遺伝子クラスターから誘導 され、そしてactI/actII−orf4で調節されたeryPKS遺伝子クラスターが染色体 内に収容されている場合、プラスミドベクターの少数のコピーを部位特異的に組
み込みに続いて、これらの細胞を適当な条件下で培養することによって、このよ
うなヘテロな条件下に置かれない対比できる系よりも、十倍以上の全14員マクロ
ライド産物を生産することができる。このような遺伝子工学的に処理されたS.e
rythraea細胞中の、このヘテロな制御下のPKS遺伝子が本明細書中に記載した構 造のハイブリッドI型PKS遺伝子である場合、そのような制御下にない同一のハイ
ブリッドI型PKS遺伝子と比較して、十倍以上のハイブリッドポリケチド産物を得
ることができる。特定的には、ハイブリッドI型PKS遺伝子が、付加モジュールが
avr付加モジュールで置換されたeryPKS遺伝子である場合、国際特許出願PCT/GB
97/01810に記載されているような適当な条件下で培養した場合、遺伝子工学的 に処理された細胞により生産された新規な14員のマクロイドの全量に、十倍の増
加が認められた。
【0115】 非形質転換及び遺伝子工学的処理されたエリスロマイシン生産細胞の増殖の適
当なそして好ましい方法、並びに単離、同定、及び新規なエリスロマイシンの実
際的な使用の適当なそして好ましい方法は、国際特許出願PCT/GB97/01810に更
に完全に記載されている。
【0116】 国際特許出願PCT/GB97/01810に記載されているエリスロマイシン類似体は、
制約されるものではないが、Saccharopolyspora種、Streptomyces griseoplanu
s、Nocardia種、Micromonospora種、Arthobacter種、及びStreptomyces Antibi
oticusを含み、しかしS.coelicolorを含まない、エリスロマイシンを生産する ことが可能な非形質転換又は形質転換有機体の発酵によって生産されている。こ
れに関して特に適当なものは、Saccharopolyspora erythraea、例えばNRRL2338
、18643、21484の非形質転換及び形質転換された系である。特に好ましい形質転
換された系は、エリスロマイシン付加モジュールがアベルメクチン生産体である
Streptomyces avermitilis、又はラパマイシン生産体であるStreptomyces Hyg
roscopicusからの付加モジュールで置換されたものである。本発明の化合物を生
産する好ましい方法は、式R1COOHの適当なカルボン酸の存在中での適当な有機体
の発酵による方法で、ここでR1は、国際特許出願PCT/GB97/01810の式1又は2
定義したとおりであるか、又は本発明の化合物のR1であるか、或いは塩、エステ
ル(特に好ましくはN−アセチルシステアミンチオエステル)、又はそのアミド 若しくは酸化能力のあるその前駆物質である。酸又はその誘導体は、接種の時点
或いは発酵中に間隔を置いて発酵物に加えられる。本発明の化合物の生産は、発
酵物から試料を取り出し、有機溶剤で抽出し、そして本発明の化合物の出現をク
ロマトグラフィーで、例えば高速クロマトグラフィーを使用して追跡することに
より監視してもよい。インキュベーションは、式1又は2の化合物の収量が最大に
なるまで継続され、一般的に4〜10日間である。好ましいカルボン酸又はその誘 導体のそれぞれの添加量は、0.05〜4.0g/Lである。式1又は2から、化合物の 最良の収量は、一般的に酸又はその誘導体を発酵物に徐々に加える、例えば数日
間にわたり毎日加えることにある。発酵に使用される培地は、炭素、窒素及び微
量元素の同化できる供給源を含む、慣用的な複合培地であってもよい。
【0117】 avr付加モジュールによって受容される広範囲なスターターユニットは、以前 の研究によって包括的に確立されている(例えば、本明細書中に参考文献として
その全体が援用される、欧州特許出願0 214 731、0 350 187、0 317 148 )。したがって、本発明は、これらの実施例の特定な詳細に制限するものでなく
、そして単純にavr付加モジュールの効果を確認するためのものであることは了 解されるべきである。更に、plG1又はpND30構築物を使用した実施例は、avr付加
モジュールに結合した場合の、actIプロモーター及びその同種の活性化物質遺伝
子actII−orf4の、本発明の新規な化合物の発現を促進する能力を明らかに証明 している。Saccharopolyspora erythraeaの非形質転換系もまた、新規なエリス
ロマイシンポリケチドを生成するために、外因供給の基質を容易に取り込むこと
が可能であることもまた実施例から明らかである。したがって、本発明の特定の
新規な化合物は、適当なエリスロマイシン生産系の選択(所望の系にplG1又はpN
D30プラスミドを所望により組み込んで)、及び発酵を適当なスターターユニッ トで補助することにより容易に生産できることは、当業者にとってもまた明白で
ある。したがって、本発明の、6−デオキシエリスロマイシン及び6,12−ジデオ
キシエリスロマイシン誘導体は、米国特許第5,141,926号及び国際特許出願公 開WO97/06266に記載されたように、Saccharopolyspora erythraea NRRL18643
又はNRRL21484を使用して容易に生産することができる。同様に、Weber等によっ
て、J.Bacteriol.,164:425−433,1991に記載されたSaccharopolyspora er
ythraea系の使用もまた本発明の所望の新規な類似体を得るために使用すること ができる。例えばエリスロノリドBの新規な類似体を得るために、UW24系を使用 (所望によりplG1又はpND30により形質転換)することができる。
【0118】 スキーム1の工程1において、式1のC−9カルボニルは、マクロライドを、ヒド ロキシルアミン又は好ましくは塩酸塩のようなヒドロキシル塩と反応させて、C −9位において対応するオキシムに転換される。現時点で好ましい条件下で、弱 塩基性中で、第3アミン(好ましくはピリジン)を溶剤として、20〜80℃の温度 範囲で、少なくとも1モル当量、通常は過剰の5〜10当量が一般的に使用される。
メタノールのようなプロトン性溶媒を炭酸バリウムのような塩基と共に、弱塩基
性溶剤を得るために使用することができる。
【0119】 スキーム1の工程2において、式2のオキシムは、J.Chem.Soc.Perkin Trans
.I,1986,1181に概略記述されているBeckmann転位によって対応するイミノエ ーテルに転位される。好ましい条件は、メチルエチルケトン又はアセトンのよう
な低級ケトン及び重炭酸ナトリウムの大過剰モルを含む水との混合物中の、オキ
シムと反応する遊離塩基(又は酸塩)としての有機スルフォン酸塩化物、好まし
くはp−トルエンスルフォン酸塩化物の過剰量(2〜4モル当量)を、0〜50℃、好
ましくは0〜30℃で使用する。
【0120】 スキーム1の工程3において、式3のイミノエーテルは、式4のラクタム及び式5 のアザリドの混合物に還元される。これは当業者にとってよく知られた各種の方
法で達成できる。そのような方法の一つは、氷酢酸のような酸溶剤中の酸化白金
のような有機−金属触媒のような還元剤を使用して、最低約3.5kg/cm2(50psi
)の水素圧力下で行う接触水素化である。5の製造の好ましい方法は、メタノー ル又はエチレングリコールのようなプロトン性溶媒中の、一般的に2〜10当量の 過剰量を使用する水素化ホウ素ナトリウムのようなホウ素還元剤を、−5〜40℃ 、好ましくは0〜20℃の温度範囲で使用することを含む。
【0121】 スキーム1の工程4において、式5のアザリドは、還元剤、好ましくはギ酸の存 在中のホルムアルデヒドのようなメチル化剤を使用した還元的メチル化によって
6に転換される。好ましい方法は、クロロホルムのような不活性溶剤中の、少 なくともそれぞれ1モル当量のホルムアルデヒド及びギ酸を、20〜100℃、好まし
くは30〜60℃で必要とする。
【0122】 スキーム2の工程1において、式1のC−9カルボニルは、マクロライドを、ヒド ロキシルアミン又は好ましくは塩酸塩のようなヒドロキシル塩と反応させて、C −9位において対応するオキシムに転換される。現時点で好ましい条件下で、弱 塩基性中で、第3アミン(好ましくはピリジン)を溶剤として、20〜80℃の温度 範囲で、少なくとも1モル当量、通常は過剰の5〜10当量が一般的に使用される。
メタノールのようなプロトン性溶媒を炭酸バリウムのような塩基と共に、弱塩基
性溶剤を得るために使用することができる。
【0123】 スキーム2の工程2aにおいて、オレフィンの配置が選択的に“E”異性体である
2のオキシムは、エタノールのようなプロトン性溶媒中で9Eオキシムを実質上 脱プロトンするに充分な強さの塩基を、少量の水酸化リチウムのようなLi+又はN
a+のような対イオンと共に使用して“Z”異性体に転換される。
【0124】 スキーム2の工程3aにおいて、式2aのオキシムは、J.Chem.Soc.Perkin Tra
ns.I,1986,1181に略述されているBeckmann転位によって対応するイミノエー テルに転位される。好ましい条件は、メチルエチルケトン又はアセトンのような
低級ケトン及び重炭酸ナトリウムの大過剰モルを含む水との混合物中の、オキシ
ムと反応する遊離塩基(又は酸塩)としての有機スルフォン酸塩化物、好ましく
はp−トルエンスルフォン酸塩化物の過剰量(2〜4モル当量)を、0〜50℃、好ま
しくは0〜30℃の温度で使用する。
【0125】 スキーム2の工程4aにおいて、式3aのイミノエーテルは、式5aのアザリドに還 元される。これは当業者にとってよく知られた各種の方法で達成できる。そのよ
うな方法の一つは、氷酢酸のような酸溶剤中の、例えば酸化白金のような有機−
金属触媒のような還元剤を使用して、最低約3.5kg/cm2(50psi)の水素圧力下
で行う接触水素化である。製造の好ましい方法は、メタノール又はエチレングリ
コールのようなプロトン性溶媒中の、一般的に2〜10当量の過剰量を使用する水 素化ホウ素ナトリウムのようなホウ素還元剤の、−5〜40℃、好ましくは0〜20℃
の温度範囲での使用を含む。
【0126】 スキーム2の工程5aにおいて、式5aのアザリドは、還元剤、好ましくはギ酸の 存在中のホルムアルデヒドのようなメチル化剤を使用した還元的メチル化によっ
て式6aに転換される。好ましい方法は、クロロホルムのような不活性溶剤中の、
少なくともそれぞれ1モル当量のホルムアルデヒド及びギ酸を、20〜100℃、好ま
しくは30〜60℃で必要とする。
【0127】 スキーム3Aの工程1において、C−2’ヒドロキシ基は、式10の化合物をジクロ ロメタン中の1当量の無水酢酸で、外部からの塩基無しで処理して、R4がアセチ ルである式11の化合物を得ることにより、選択的に保護されていてもよい。アセ
チル保護基は、式11の化合物をメタノールで、23〜65℃で約10〜約48時間処理し
て除去されてもよい。C−2’ヒドロキシは、また当業者によく知られた方法を使
用して、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)基のような他の保護基で保護されて いてもよい。C−9aアミノ基も、YがHである場合、更に合成的な修飾が行われる 前に、保護が必要であるかもしれない。アミノ分子に対する適当な保護基は、Cb
z及びt−ブチルオキシカルボニル(Boc)基である。C−9aアミノ基を保護するに
は、マクロイドを、無水テトラヒドロフラン(THF)中のジカルボン酸t−ブチル
、又はN−ヒドロキシコハク酸イミドベンジルオキシカルボニルエステル或いは クロロギ酸ベンジルで処理してもよく、アミノ基をそのt−ブチル又はベンジル カルバミン酸塩として保護する。C−9a及びC−2’ヒドロキシの両者を、Yが水素
である式10の化合物をTHF及び水中のクロロギ酸ベンジルで処理して、Cbz基で、
単一工程で選択的に保護してもよい。Boc基は酸処理によって除去されてもよく 、そしてCbz基は、慣用的な接触水素化によって除去されてもよい。以下の記載 では、C−9aアミノ分子及びC−2’ヒドロキシ基は保護されていて、そして当業 者が適当とみなすように脱保護されることを仮定している。
【0128】 スキーム3Aの工程2において、式11のC−4”のヒドロキシ基は、当業者によく 知られた方法で、式12に対応するケトンに酸化される。式14の化合物は、式12
化合物を、THF、エチレングリコール、ジメチルエーテル(DME)、ジイソプロピ
ルエーテル、トルエン、ジエチルエーテル、又はテトラメチルエチレンジアミン
(TMEDA)、或いは前記溶剤の混合物、好ましくはエーテル系溶剤のような溶剤 中の、X1が塩素又は臭素のようなハロゲン化物であるR19MgX1又はR19−Li及びMg
(X12で、約−78℃〜概略室温(20〜25℃)の温度範囲で処理することによっ て生成することができる。
【0129】 スキーム3Bは、エポキシド中間体を使用した、式14の化合物の調製を示す。ス
キーム3Bにおいて、式13の化合物は、二つの方法で生成してもよい。式12の化合
物を、THF、エーテル系溶剤、ジメチルホルムアミド(DMF)、又はメチルスルホ
キシド(DMSO)、或いは前記溶剤の混合物のような溶剤中の、Xがハロ、−BF4
はPF6、好ましくはヨードである(CH33S(O)X2で、カリウムtert−ブトキシ ド、ナトリウムエトキシド、水素化ナトリウム、1,1,3,3−テトラメチルグア
ニジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビ
シクロ[4.3.0]ノン−5−エン、カリウムエトキシド、又はナトリウムメトキ
シド、好ましくは水素化ナトリウムのようなナトリウムを含む塩基のような塩基
の存在中で、約0℃〜約60℃の温度範囲で処理することにより、式13の化合物が 生成されて、化合物中のエポキシド部分は以下の式:
【0130】
【化54】
【0131】 の構成が主であることができる。式12の化合物を、THF、エーテル系溶剤、ジメ チルホルムアミド(DMF)、又はメチルスルホキシド(DMSO)、或いは前記溶剤 の混合物のような溶剤中の、X3がハロ、−BF4、−PF6、好ましくは−BF4である (CH33SX3で、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムエトキシド、水素化ナ トリウム、1,1,3,3−テトラメチルグアニジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4
.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン、カ
リウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド、KHMDS、又はナトリウムメトキシド
、好ましくはKHMDS、のような塩基の存在中で、約0℃〜約60℃の温度範囲で処理
することによって、式13の化合物が生成され、化合物中のエポキシド部分は以下
の式:
【0132】
【化55】
【0133】 の構成が主であることができる。
【0134】 スキーム3Bの工程1において、式13の化合物は、R18がヒドロキシであり、R19 は、R19が−CH2NR6R8又は−CH2(O)nR8のようなメチレン基を介してC−4”炭素
に結合した基である式14の化合物に転換されてもよく、ここでn、R6、及びR8は 先に定義したとおりである。R19がCH2NR6R8である式14の化合物を調製するには 、式13の化合物を、R6及びR8が上記で定義されたような式HNR6R8の化合物で、水
、メタノール、又はTHF、或いは前記溶剤の混合物のような溶剤の非存在又は存 在中で、概略室温〜約100℃の温度範囲で、好ましくは60℃で、所望によりヨウ 化カリウム、ピリジニウム塩酸塩のような金属ハロゲン化物又はベンゼン又はト
ルエンのようなハロゲン化テトラメチルアンモニウム試薬の存在中で、概略室温
〜約120℃の温度範囲で処理してもよい。
【0135】 スキーム4の化合物は、1972年8月1日に発行された米国特許第3,681,322に記
載されているのと実質的に同様な方法、及び当業者に既知の方法を使用して調製
することができる。
【0136】 スキーム4の工程1において、式15のC−9カルボニルは、マクロライドをヒドロ
キシルアミン又は好ましくは塩酸塩のようなヒドロキシル塩と反応させて、C−9
位において対応するオキシムに転換される。現時点で好ましい条件下で、弱塩基
性中で、第3アミン(好ましくはピリジン)を溶剤として、20〜80℃の温度範囲 で、少なくとも1モル当量、通常は過剰の5〜10当量が通常使用される。メタノー
ルのようなプロトン性溶媒を炭酸バリウムのような塩基と共に、弱塩基性溶剤を
得るために使用することができる。
【0137】 スキーム4の工程2において、式16のオキシムは、酢酸塩で緩衝された、メタノ
ール又はエタノール、好ましくはメタノールのような溶剤中の、TiCl2のような 金属ハロゲン化物で処理することにより対応するイミンに還元されてもよい。還
元は、メタノール又はエタノール、好ましくはメタノールのようなプロトン性有
機溶剤中の、二価のバナジウム(硫酸バナジルのZn/Hg/HCl還元により調製) でもまた可能である。
【0138】 スキーム4の工程3において、式17のイミンは、当業者によく知られた各種の方
法によって、対応する式18のアミンに還元されてもよい。好ましい方法は、メタ
ノール又はエチレングリコールのようなプロトン性溶媒中の、一般的に2〜10当 量の過剰量を使用する水素化ホウ素ナトリウムのようなホウ素還元試薬の、−5 〜40℃、好ましくは0〜20℃の温度範囲での使用を含む。
【0139】 本発明の化合物は、不斉炭素原子を有していてもよく、したがって、異なった
鏡像異性体及びジアステレオ異性体の形で存在する。ジアステレオ異性体の混合
物は、その物理化学的な差に基づいて、当業者に既知の方法、例えばクロマトグ
ラフィー又は分別結晶化によってその個々のジアステレオ異性体に分離すること
ができる。鏡像異性体は、適当な光学的に活性な化合物(例えば、アルコール)
との反応によって鏡像異性体混合物をジアステレオ異性体混合物に転換し、ジア
ステレオ異性体を分離し、そして個々のジアステレオ異性体を対応する純粋な鏡
像異性体に転換(例えば、加水分解)して分離してもよい。ジアステレオ異性体
混合物及び純粋な鏡像異性体を含む全てのこのような異性体の使用は、本発明の
一部とみなす。
【0140】 性質が塩基性である本発明の化合物は、各種の無機及び有機の酸と広範囲の異
なった塩を形成することが可能である。このような塩は、哺乳類に投与するため
に、医薬的に受容可能でなければならないが、実際上、最初に本発明の化合物を
反応混合物から医薬的に受容不可能な塩として単離し、そして次いで後者をアル
カリ性試薬で処理して遊離の塩基化合物に戻すように単純に転換し、そして引き
続き後者の遊離塩基を医薬的に受容可能な酸付加塩に転換することが時には望ま
しい。本発明の塩基化合物の酸付加塩は、塩基化合物を、水性溶媒中で又はメタ
ノール若しくはエタノールのような適当な有機溶剤中で、実質的に当量の選択さ
れた無機又は有機酸で処理することによって容易に調製される。溶剤の注意深い
蒸発によって、所望の固体塩が容易に得られる。所望の塩は、有機溶剤中の遊離
塩基の溶液から、適当な無機又は有機酸の溶液を加えることによって、また沈殿
させることもできる。
【0141】 性質が酸性である本発明の化合物は、各種の陽イオンと塩基性塩を形成するこ
とが可能である。哺乳類、魚類又は鳥類に投与される化合物に対して、このよう
な塩は医薬的に受容可能でなければならない。医薬的に受容可能な塩が必要な場
合、最初に本発明の化合物を反応混合物から医薬的に受容不可能な塩として単離
し、そして次いで、医薬的に受容不可能な酸付加塩を医薬的に受容可能な塩に転
換することに関して上記したと類似の方法で、後者を医薬的に受容可能な塩に単
純に転換することが望ましいかもしれない。塩基性塩の例は、アルカリ金属又は
アルカリ土類金属塩そして特にナトリウム、アミン及びカリウム塩を含む。これ
らの塩は、全て慣用的な技術によって調製される。本発明の医薬的に受容可能な
塩基性塩の調製に試薬として使用される化学薬品の塩基は、本発明の酸性化合物
と非毒性塩基性塩を形成するものである。このような非毒性塩基性塩は、薬理学
的に受容可能なナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、各種アミン
の陽イオン等のような陽イオンから誘導されたものを含む。これらの塩は、対応
する酸性化合物を、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、各種の
アミン陽イオン等のような陽イオンを持つ、所望の薬理学的に受容可能な塩基を
含む水溶液で処理し、そして次いで得られた溶液を乾燥するまで、好ましくは減
圧下で蒸発することにより、容易に調製することができる。別の方法として、こ
れらはまた酸性化合物の低級アルカノール溶液及び所望のアルカリ金属アルコキ
シドを共に混合し、そして次いで、上記と同様な方法で、得られた溶液を乾燥す
るまで蒸発することにより調製されてもよい。いずれの場合も、反応の完全さ及
び所望の最終産物の最大の収量を確実にするために、化学当量の試薬を使用する
のが好ましい。
【0142】 細菌性及び原虫類病原体に対する本発明の化合物の活性は、ヒト「アッセイI 」又は動物「アッセイII及びIII」の病原体の定義された系の増殖を阻害する化 合物の能力によって示される。
【0143】 アッセイI 以下に記載するアッセイIは、従来の方法論及び解釈基準を採用しており、マ クロライド耐性の特定機構を回避する化合物に導き得る化学的改変のための方向
性を提供するように設計されている。アッセイIでは、これまでに特徴付けされ たマクロライド耐性機構の代表を含め、多様な標的病原体種が含まれるように菌
株のパネルが集められている。このパネルを使用すると、薬効、活性のスペクト
ル、及び耐性機構を回避するのに必要と思われる構造上の要素又は改変に関する
、化学構造/活性関係の測定ができる。スクリーニングパネルを構成する細菌病
原体を以下の表に示す。多くの場合、マクロライド感受性親株も、それから誘導
されたマクロライド耐性株も、化合物の耐性機構回避能力をより正確に評価する
ために利用することができる。ermA/ermB/ermCと表示される遺伝子を含む菌株
は、マクロライド、リンコサミド、及びストレプトグラミンB抗生物質に対して 耐性がある。これは、Ermメチラーゼによって23S rRNA分子が改変(メチル化)
されるため、それによって一般的にこれら3種類の構造クラスの結合がいずれも 妨げられるからである。これまでに、マクロライド流出に関して2種類の説明が なされている。msrAは、マクロライド及びストレプトグラミンの侵入を妨害する
、ブドウ球菌の流出システムの成分をコード化するが、mefA/Eは、マクロライ ドだけを流出させるとみられる膜通過タンパクをコード化する。マクロライド抗
生物質の不活化は、2’−ヒドロキシルのリン酸化(mph)、又は大環状ラクトン
の開裂(エステラーゼ)のいずれかが介在して発生しうる。菌株は、従来のポリ
メラーゼ連鎖反応(PCR)技術及び/又は耐性決定因子の配列決定を用いて特徴 付けすることができる。本願におけるPCR技術の使用に関しては、J. Sutcliffe
らによる“Detection Of Erythromycin-Resistant Determinants By PCR”
, Antimicrobial Agents and Chemotherapy, 40(11), 2562〜2566(1996) に記載されている。アッセイは、マイクロタイタートレイ中で実施し、The Nat
ional Committee for Clinical Laboratory Standards(NCCLS)発行のPerfo rmance Standards for Antimicrobial Disk Susceptibility Tests−Sixt h Edition;Approved Standard にしたがって解釈した。すなわち、最小阻止濃
度(MIC)を用いて菌株を比較する。化合物は、まず、ジメチルスルホキシド(D
MSO)中に溶解し、40mg/mlのストック溶液とする。
【0144】
【表1】
【0145】 アッセイIIは、パスツレラ・マルトシダ(Pasteurella multocida)に対する活
性を試験するのに利用し、アッセイIIIは、パスツレラ・ヘモリティカ(Pasteure lla haemolytica)に対する活性を試験するのに利用する。
【0146】 アッセイII 本アッセイは、マイクロリッターフォーマットでの液体希釈法に基づく。パス
ツレラ・マルトシダ(P. multocida)(59A067菌株)の単一コロニーを、ブレイ ン・ハートインフュージョン(BHI)ブロスに接種する。試験化合物は、化合物1
mgを125μlのジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解して調製する。試験化合物の
希釈液は、非接種BHIブロスを用いて調製する。使用する試験化合物の濃度は、2
倍の倍数希釈により、200μg/ml〜0.098μg/mlの範囲である。パスツレラ・ マルトシダ(P. multocida)接種BHIを非接種BHIブロスで希釈し、200μl当たり1
04個の細胞の懸濁液を作成する。このBHI細胞懸濁液を試験化合物のそれぞれの 倍数希釈液と混合し、37℃で18時間インキュベートする。最小阻止濃度(MIC) は、非接種対照と比較して決定した、パスツレラ・マルトシダ(P. multocida) の成長を100%阻止する化合物の濃度に等しい。
【0147】 アッセイIII 本アッセイは、Steers Replicatorを用いる寒天希釈法に基づく。寒天平板か
ら単離した2〜5個のコロニーをBHIブロスに接種し、振とう(200rpm)しながら3
7℃で一晩インキュベートする。翌朝、300μlの充分に成長したパスツレラ・ヘ モリティカ(P. haemolytica)の前培養物を、3mlの新鮮なBHIブロスに接種し、 振とう(200rpm)しながら37℃でインキュベートする。適当な量の試験化合物を
エタノールに溶解し、2倍の倍数希釈液のシリーズを調製する。それぞれの倍数 希釈液2mlを、18mlの溶融BHI寒天と混合し、固化させる。接種パスツレラ・ヘモ
リティカ(P. haemolytica)培養物が0.5マックファーランド標準密度に到達し たら、約5μlのパスツレラ・ヘモリティカ(P. haemolytica)培養物を、各濃度 の試験化合物を含有するBHI寒天平板に、Steers Replicatorを用いて接種し、3
7℃で18時間インキュベートする。試験化合物の初期濃度は、100〜200μg/mlで
ある。MICは、非接種対照と比較して決定した、パスツレラ・ヘモリティカ(P. haemolytica )の成長を100%阻止する試験化合物の濃度に等しい。
【0148】 式(1)の化合物の、in vivo活性は、当業者には周知の、通常マウスで実施 される従来の動物保護試験によって測定できる。
【0149】 到着したマウスは各ケージに10匹ずつ入れ、最低48時間慣らしてから使用する
。動物に、0.5mlの3×103CFU/mlの細菌懸濁液[パスツレラ・マルトシダ(P. multocida )59A006菌株]を腹腔内接種する。各実験には少なくとも3群の非投薬 対照群があり、その1群は0.1×誘発刺激量(challenge dose)で感染させ、2群 は1×誘発刺激量で感染させてある。10×誘発刺激データ群を使用してもよい。 一般的に、所定の実験における全マウスは、特に反復注射器[例えばCornwall(
登録商標)注射器]を用いて誘発刺激投与を行う場合、30〜90分以内に投与を受
けることができる。誘発刺激投与開始後30分で最初の化合物治療を行う。30分後
にまだ全動物に対して誘発刺激投与が終わってない場合、化合物の投与を始める
第二の人間が必要となろう。投与経路は、皮下又は経口投与である。皮下投与は
、首の背側の弛緩した皮膚に行い、経口投与は給餌針を用いて行う。いずれの場
合とも、マウス1匹当たり0.2mlを用いる。化合物は、誘発刺激投与後30分、4時
間、及び24時間後に投与する。同じ経路で投与された薬効既知の対照化合物も各
試験に含められる。動物を毎日観察し、各群における生存数を記録する。パスツ
レラ・マルトシダ(P. multocida)モデルのモニタリングは、誘発刺激投与後96 時間(4日間)続ける。
【0150】 PD50は、薬剤による治療をしなければ致死的と考えられる細菌感染による死亡
から、ある群のマウスの50%を保護する試験化合物の算出投与量である。
【0151】 式1の化合物及びその製薬学的に許容しうる塩(以後“活性化合物”)は、細 菌及び原虫感染の治療において、経口、非経口、局所、又は直腸経路によって投
与できる。一般的にこれらの化合物は、最も望ましくは、体重1kg当たり1日約0 .2mg(mg/kg/day)〜約200mg/kg/dayの用量を1回に又は分割して(すなわ ち、1日1〜4回)投与するが、治療を受ける患者の動物種、体重、及び状態、並 びに選択した特別な投与経路によって、変動は必然的に生じるであろう。しかし
ながら、約4mg/kg/day〜約50mg/kg/dayの範囲にある用量レベルを用いるの が最も望ましい。それでも、治療を受ける哺乳類、魚類、又は鳥類の種、及び前
記薬剤に対する個々の応答、並びに選ばれた薬剤の剤型、及びそれらの投与が行
われる期間及び間隔によって、変動は起こりうる。一部のケースでは、前記範囲
の下限未満の用量レベルが非常に適切であり得るし、別のケースでは、さらに大
用量を、1日かけて投与するためにその大用量をまずいくつかの少量に分けるの であれば、これといった有害な副作用を起こさずに使用することができる。
【0152】 当該活性化合物は、単独で、又は製薬学的に許容しうる担体又は希釈剤と組み
合わせて、前述の経路によって投与することができる。また、そのような投与は
1回で又は複数回に分けて実施できる。更に詳しくは、当該活性化合物は、様々 に異なる投与形態、すなわち製薬学的に許容しうる種々の不活性担体と組み合わ
せて、錠剤、カプセル、ロゼンジ、トローチ、硬飴、粉末、スプレー、クリーム
、膏薬(salves)、坐剤、ゼリー、ゲル、ペースト、ローション、軟膏、水性懸濁
液、注射用溶液、エリキシル、シロップなどの形態で投与できる。そのような担
体は、固体の希釈剤又は充填剤、無菌水性媒体、及び各種の非毒性有機溶媒など
を含む。さらに、経口用薬剤組成物は、適切な甘味及び/又は香味を付けること
ができる。一般的に、当該活性化合物は、そのような投与形態中に、約5.0〜約
70重量%の範囲の濃度で存在する。
【0153】 経口投与については、微晶セルロース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム
、リン酸二カルシウム、及びグリシンのような種々の賦形剤を含有する錠剤を、
デンプン(好ましくは、コーン、ポテト、又はタピオカデンプン)、アルギン酸
、及びある種の複合ケイ酸塩のような種々の崩壊剤、並びにポリビニルピロリド
ン、ショ糖、ゼラチン、及びアカシアのような顆粒化バインダと共に使用するこ
とができる。さらに、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、及
びタルクのような潤滑剤も、錠剤化のために非常に有用であることが多い。同様
の種類の固体組成物をゼラチンカプセルに充填剤として用いることもできる。こ
れに関する好適な材料には、ラクトースすなわち乳糖、並びに高分子量のポリエ
チレングリコールも含まれる。経口投与用に水性懸濁液及び/又はエリキシルが
所望であれば、活性化合物に、種々の甘味料又は香料、着色料又は染料を組み合
わせることができる。また、所望であれば乳化剤及び/又は懸濁剤、並びに、水
、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、及びそれらの多様な類似の
組合せなどの希釈剤も組み合わせることができる。
【0154】 非経口投与については、活性化合物をゴマ油若しくはピーナツ油、又はプロピ
レングリコール水溶液のいずれかに溶かした溶液を使用できる。水溶液は、必要
であれば、適切に緩衝(好ましくはpHが8より大)し、液体希釈剤はまず等張に しなければならない。このような水溶液は静脈注射用に適している。油性溶液は
、関節内、筋肉内、及び皮下注射用に適している。無菌条件下におけるこれらす
べての溶液の調製は、当業者に周知の標準製薬技術によって容易に達成される。
【0155】 さらに、本発明の活性化合物は局所投与も可能で、その場合、標準の製薬実施
基準にしたがって、クリーム、ゼリー、ゲル、ペースト、パッチ、軟膏などの手
段によって行うことができる。
【0156】 ウシや家畜など、ヒト以外の動物に投与するには、活性化合物を動物飼料に入
れて投与するか、飲薬組成物として経口投与することができる。
【0157】 当該活性化合物は、大小の単層小胞、及び多層小胞などのリポソーム送達シス
テムの形態で投与することもできる。リポソームは、各種のリン脂質、例えばコ
レステロール、ステアリルアミン、又はホスファチジルコリンなどから製造でき
る。
【0158】 当該活性化合物は、標的可能薬剤担体としての可溶性ポリマーと結合させるこ
ともできる。そのようなポリマーは、ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー
、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミドフェニル、ポリヒドロキシエチルア
スパルタミド−フェノール、又はパルミトイル残基で置換されたポリエチレンオ
キシド−ポリリジンを含み得る。さらに、当該活性化合物は、薬剤の制御放出を
達成するのに有用なある種の生分解可能ポリマーと結合させることもできる。生
分解可能ポリマーは、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸とポリグ
リコール酸のコポリマー類、ポリエプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪
酸、ポリオルトエステル類、ポリアセタール類、ポリジヒドロピラン類、ポリシ
アノアクリレート類、及び架橋又は両親媒性のヒドロゲルブロックコポリマー類
である。
【0159】 以下の実施例で、本発明の方法及び中間体をさらに説明する。本発明が、以下
に提供される実施例の特定の詳細に制限されないことは言うまでもない。
【0160】 実施例1〜9の化合物は、以下のTableに示すようにR置換基と共に示された一般
式を有する。化合物は以下に記載される調製例に記載したように調製された。Ta
ble中に、最終産物の収率及び質量分析スペクトル(“Mass Spec”)のデータ を示す。
【0161】
【表2】
【0162】 調製例1 0.095〜4.96gの量の式1に対応するマクロライドを、1.9〜50mLの無水ピリ ジンに溶解した。塩酸ヒドロキシルアミン(7.5当量)を加え、そして溶液を60
℃に加熱し、そして24時間撹拌した。50mLの塩化メチレン及び水の1:1混合物中
に注ぐことによって反応を終了した。反応混合物のpHを1NのNaOHを使用して9〜1
1に調節し、反応混合物を3×25mLの塩化メチレンで抽出し、そしてNa2SO4で乾燥
した。濾過及び濾液の濃縮により淡黄色の固体産物を得た。産物は更に精製せず
に次の工程に持ち込まれた。
【0163】 実施例1−1のための調製例「Table 1」 400mgのR1がイソプロピルでありそしてR2がHである式1に対応するマクロライ ドを、8mLの無水ピリジン中に溶解した。塩酸ヒドロキシルアミン(0.285g,7 .5当量)を加え、そして溶液を60℃に加熱し、そして24時間撹拌した。50mLの 塩化メチレン及び水の1:1混合物中に注ぐことによって反応を終了した。pHを1N
のNaOHを使用して9に調節し、3×25mLの塩化メチレンで抽出し、そしてNa2SO4
乾燥した。濾過及び濾液の濃縮により淡黄色の固体産物を得た。産物(0.403g )は更に精製せずに次の工程に持ち込まれた。
【0164】 実施例1−2のための調製例「Table 1」 250mgのR1がシクロプロピルでありそしてR2がHである式1に対応するマクロラ イドを、5mLの無水ピリジン中に溶解した。塩酸ヒドロキシルアミン(0.178g,
7.5当量)を加え、そして溶液を60℃に加熱し、そして24時間撹拌した。50mLの
塩化メチレン及び水の1:1混合物中に注ぐことによって反応を終了した。pHを1N
のNaOHを使用して9に調節し、3×25mLの塩化メチレンで抽出し、そしてNa2SO4
乾燥した。濾過及び濾液の濃縮により淡黄色の固体産物を得た。産物(0.252g )は更に精製せずに次の工程に持ち込まれた。
【0165】 実施例1−3のための調製例「Table 1」 250mgのR1がsec−ブチルでありそしてR2がHである式1に対応するマクロライド
を、5mLの無水ピリジン中に溶解した。塩酸ヒドロキシルアミン(0.175g,7.5
当量)を加え、そして溶液を60℃に加熱し、そして24時間撹拌した。50mLの塩化
メチレン及び水の1:1混合物中に注ぐことによって反応を終了した。pHを1NのNa
OHを使用して9に調節し、3×25mLの塩化メチレンで抽出し、そしてNa2SO4で乾燥
した。濾過及び濾液の濃縮により淡黄色の固体産物を得た。産物(0.246g)は 更に精製せずに次の工程に持ち込まれた。
【0166】 実施例1−4のための調製例「Table 1」 250mgのR1がシクロブチルでありそしてR2がHである式1に対応するマクロライ ドを、5mLの無水ピリジン中に溶解した。塩酸ヒドロキシルアミン(0.175g,7 .5当量)を加え、そして溶液を60℃に加熱し、そして24時間撹拌した。50mLの 塩化メチレン及び水の1:1混合物中に注ぐことによって反応を終了した。pHを1N
のNaOHを使用して9に調節し、3×25mLの塩化メチレンで抽出し、そしてNa2SO4
乾燥した。濾過及び濾液の濃縮により淡黄色の固体産物を得た。産物(0.249g )は更に精製せずに次の工程に持ち込まれた。
【0167】 実施例1−5のための調製例「Table 1」 100mgのR1がシクロペンチルでありそしてR2がHである式1に対応するマクロラ イドを、2mLの無水ピリジン中に溶解した。塩酸ヒドロキシルアミン(0.070g,
7.5当量)を加え、そして溶液を60℃に加熱し、そして24時間撹拌した。50mLの
塩化メチレン及び水の1:1混合物中に注ぐことによって反応を終了した。pHを1N
のNaOHを使用して9〜11に調節し、3×25mLの塩化メチレンで抽出し、そしてNa2S
O4で乾燥した。濾過及び濾液の濃縮により淡黄色の固体産物を得た。産物(0.0
94g)は更に精製せずに次の工程に持ち込まれた。
【0168】 実施例1−6のための調製例「Table 1」 95mgのR1がメチルチオエチルでありそしてR2がHである式1に対応するマクロラ
イドを、1.9mLの無水ピリジン中に溶解した。塩酸ヒドロキシルアミン(0.065
g,7.5当量)を加え、そして溶液を60℃に加熱し、そして24時間撹拌した。50m
Lの塩化メチレン及び水の1:1混合物中に注ぐことによって反応を終了した。pH を1NのNaOHを使用して9に調節し、3×25mLの塩化メチレンで抽出し、そしてNa2S
O4で乾燥した。濾過及び濾液の濃縮により淡黄色の固体産物を得た。産物(0.0
91g)は更に精製せずに次の工程に持ち込まれた。
【0169】 実施例1−7のための調製例「Table 1」 98mgのR1がシクロプロピルでありそしてR2がOHである式1に対応するマクロラ イドを、2.0mLの無水ピリジン中に溶解した。塩酸ヒドロキシルアミン(0.068
g,7.5当量)を加え、そして溶液を60℃に加熱し、そして24時間撹拌した。50m
Lの塩化メチレン及び水の1:1混合物中に注ぐことによって反応を終了した。pH を1NのNaOHを使用して9に調節し、3×25mLの塩化メチレンで抽出し、そしてNa2S
O4で乾燥した。濾過及び濾液の濃縮により淡黄色の固体産物を得た。産物(0.1
00g)は更に精製せずに次の工程に持ち込まれた。
【0170】 実施例1−8のための調製例「Table 1」 4.96gのR1がシクロブチルでありそしてR2がOHである式1に対応するマクロラ イドを、50.0mLの無水ピリジン中に溶解した。塩酸ヒドロキシルアミン(3.4g
,7.5当量)を加え、そして溶液を60℃に加熱し、そして24時間撹拌した。50mL
の塩化メチレン及び水の1:1混合物中に注ぐことによって反応を終了した。pHを
1NのNaOHを使用して9に調節し、3×25mLの塩化メチレンで抽出し、そしてNa2SO4 で乾燥した。濾過及び濾液の濃縮により淡黄色の固体産物を得た。産物(4.24g
)は更に精製せずに次の工程に持ち込まれた。
【0171】
【表3】
【0172】 調製例2 60〜500mgの量の式2に対応するオキシムを、1〜7mLのアセトンに溶解した。0 .1MのNa2HCO3の水溶液(2当量)を加え、そして得られた混合物を0〜5℃に冷却
した。アセトン中の、0.1Mのパラ−トルエンスルホニルクロリドの0〜5℃に冷 却した溶液を加え、そして混合物を一晩中撹拌した。25mLの塩化メチレン及び水
の1:1混合物中に注ぐことによって反応を終了した。反応混合物のpHを1NのNaOH
を使用して9〜10に調節し、反応混合物を3×20mLの塩化メチレンで抽出し、そし
てNa2SO4で乾燥した。濾過及び濾液の濃縮により固体産物を得た。産物は更に精
製せずに次の工程に持ち込まれた。
【0173】 実施例2−1のための調製例「Table 2」 415mgのR1がイソプロピルでありR2がHである式2に対応するオキシムを、7mLの
アセトンに溶解した。0.1MのNa2HCO3(2.0mLの水中0.193g)の水溶液を加え 、そして得られた混合物を0℃に冷却した。アセトン(2.0mL)中の、0.1Mのパ
ラ−トルエンスルホニルクロリド(0.220g)の0℃に冷却した溶液を加え、そし
て混合物を一晩中撹拌した。25mLの塩化メチレン及び水の1:1混合物中に注ぐこ
とによって反応を終了した。pHを1NのNaOHを使用して9に調節し、3×20mLの塩化
メチレンで抽出し、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過及び濾液の濃縮により固体産
物を得た。産物(0.329g)は更に精製せずに次の工程に持ち込まれた。
【0174】 実施例2−2のための調製例「Table 2」 200mgのR1がシクロプロピルでありR2がHである式2に対応するオキシムを、2mL
のアセトンに溶解した。0.1MのNa2HCO3(1.0mLの水中0.093g)の水溶液を加 え、そして得られた混合物を0℃に冷却した。アセトン(1.0mL)中の、0.1Mの
パラ−トルエンスルホニルクロリド(0.106g)の0℃に冷却した溶液を加え、そ
して混合物を一晩中撹拌した。25mLの塩化メチレン及び水の1:1混合物中に注ぐ
ことによって反応を終了した。pHを1NのNaOHを使用して9に調節し、3×20mLの塩
化メチレンで抽出し、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過及び濾液の濃縮により固体
産物を得た。産物(0.177g)は更に精製せずに次の工程に持ち込まれた。
【0175】 実施例2−3のための調製例「Table 2」 420mgのR1がsec−ブチルでありR2がHである式2に対応するオキシムを、7mLの アセトンに溶解した。0.1MのNa2HCO3(2.0mLの水中0.192g)の水溶液を加え 、そして得られた混合物を0℃に冷却した。アセトン(2.2mL)中の、0.1Mのパ
ラ−トルエンスルホニルクロリド(0.220g)の0℃に冷却した溶液を加え、そし
て混合物を一晩中撹拌した。25mLの塩化メチレン及び水の1:1混合物中に注ぐこ
とによって反応を終了した。pHを1NのNaOHを使用して9に調節し、3×20mLの塩化
メチレンで抽出し、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過及び濾液の濃縮により固体産
物を得た。産物(0.348g)は更に精製せずに次の工程に持ち込まれた。
【0176】 実施例2−4のための調製例「Table 2」 500mgのR1がシクロブチルでありR2がHである式2に対応するオキシムを、5mLの
アセトンに溶解した。0.1MのNa2HCO3(2.0mLの水中0.229g)の水溶液を加え 、そして得られた混合物を0℃に冷却した。アセトン(2.0mL)中の、0.1Mのパ
ラ−トルエンスルホニルクロリド(0.260g)の0℃に冷却した溶液を加え、そし
て混合物を一晩中撹拌した。25mLの塩化メチレン及び水の1:1混合物中に注ぐこ
とによって反応を終了した。pHを1NのNaOHを使用して9に調節し、3×20mLの塩化
メチレンで抽出し、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過及び濾液の濃縮により固体産
物を得た。産物(0.485g)は更に精製せずに次の工程に持ち込まれた。
【0177】 実施例2−5のための調製例「Table 2」 84mgのR1がシクロペンチルでありR2がHである式2に対応するオキシムを、1mL のアセトンに溶解した。0.1MのNa2HCO3(0.5mLの水中0.038g)の水溶液を加 え、そして得られた混合物を0℃に冷却した。アセトン(0.5mL)中の、0.1Mの
パラ−トルエンスルホニルクロリド(0.043g)の0℃に冷却した溶液を加え、そ
して混合物を一晩中撹拌した。25mLの塩化メチレン及び水の1:1混合物中に注ぐ
ことによって反応を終了した。pHを1NのNaOHを使用して9に調節し、3×20mLの塩
化メチレンで抽出し、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過及び濾液の濃縮により固体
産物を得た。産物(0.042g)は更に精製せずに次の工程に持ち込まれた。
【0178】 実施例2−6のための調製例「Table 2」 85mgのR1がメチルチオエチルでありR2がHである式2に対応するオキシムを、1m
Lのアセトンに溶解した。0.1MのNa2HCO3(0.5mLの水中0.038g)の水溶液を加
え、そして得られた混合物を0℃に冷却した。アセトン(0.5mL)中の、0.1Mの
パラ−トルエンスルホニルクロリド(0.043g)の0℃に冷却した溶液を加え、そ
して混合物を一晩中撹拌した。25mLの塩化メチレン及び水の1:1混合物中に注ぐ
ことによって反応を終了した。pHを1NのNaOHを使用して9に調節し、3×20mLの塩
化メチレンで抽出し、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過及び濾液の濃縮により固体
産物を得た。産物(0.024g)は更に精製せずに次の工程に持ち込まれた。
【0179】 実施例2−7のための調製例「Table 2」 60mgのR1がシクロプロピルでありR2がOHである式2に対応するオキシムを、1mL
のアセトンに溶解した。0.1MのNa2HCO3(0.5mLの水中0.027g)の水溶液を加 え、そして得られた混合物を0℃に冷却した。アセトン(0.5mL)中の、0.1Mの
パラ−トルエンスルホニルクロリド(0.031g)の0℃に冷却した溶液を加え、そ
して混合物を一晩中撹拌した。25mLの塩化メチレン及び水の1:1混合物中に注ぐ
ことによって反応を終了した。pHを1NのNaOHを使用して9に調節し、3×20mLの塩
化メチレンで抽出し、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過及び濾液の濃縮により固体
産物を得た。産物(0.058g)は更に精製せずに次の工程に持ち込まれた。
【0180】 実施例2−8のための調製例「Table 2」 500mgのR1がシクロブチルでありR2がOHである式2に対応するオキシムを、5mL のアセトンに溶解した。0.1MのNa2HCO3(2.5mLの水中0.224g)の水溶液を加 え、そして得られた混合物を0℃に冷却した。アセトン(2.5mL)中の、0.1Mの
パラ−トルエンスルホニルクロリド(0.255g)の0℃に冷却した溶液を加え、そ
して混合物を一晩中撹拌した。25mLの塩化メチレン及び水の1:1混合物中に注ぐ
ことによって反応を終了した。pHを1NのNaOHを使用して9に調節し、3×20mLの塩
化メチレンで抽出し、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過及び濾液の濃縮により固体
産物を得た。産物(0.485g)は更に精製せずに次の工程に持ち込まれた。
【0181】
【表4】
【0182】 調製例3 42〜165mgの量の式3に対応するイミダートを、氷酢酸に溶解した。酸化白金触
媒(50モル%)を加え、反応物を窒素で置換し、約3.5kg/cm2(50psi)の水素
中に置き、そして室温で24時間震盪した。追加の酸化白金触媒(50モル%)を加
え、反応物を窒素で置換し、約3.5kg/cm2(50psi)の水素中に置き、そして室
温で更に24〜48時間震盪した。Celite(商標)を通して濾過することにより反応
を終了した。25mLの水を加え、そして反応混合物のpHを1NのNaOHを使用して9〜1
0に調節し、反応混合物を3×25mLの塩化メチレンで抽出し、そしてNa2SO4で乾燥
した。濾過及び濾液の濃縮により式5のアザリド及び式4のラクタムを含む固体産
物の混合物を得た。単離は分離用HPLCで達成した。
【0183】 調製例4 11〜250mgの量の式3に対応するイミダートを、THF及びエチレングリコールに 溶解し、次いで0〜5℃に冷却した。NaBH4(5〜10当量)を加え、そして反応物を
0〜5℃で4時間撹拌し、そして次いで室温まで温めた。10mLの塩化メチレン及び 水の1:1混合物中に注ぐことにより反応を終了した。水層を3×5mLの塩化メチレ
ンで再度抽出した。有機層を混合し、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過及び濃縮し
て、固体産物を得た。
【0184】 実施例3−1に対する調製例「Table 3」 150mgのR1がイソプロピルでありR2がHである式3に対応するイミダートを、3.
75mLのテトラヒドロフラン及び7.5mLのエチレングリコール中に溶解し、そして
次いで0〜5℃に冷却した。NaBH4(0.039g)を加え、そして反応物を0〜5℃で6 時間撹拌し、そして次いで室温まで温めた。10mLの塩化メチレン及び水の1:1混
合物中に注ぐことにより反応を終了した。水層を3×5mLの塩化メチレンで再度抽
出した。有機層を混合し、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過及び濃縮して、固体産
物(0.149g)を得た。
【0185】 実施例3−2に対する調製例「Table 3」 165mgのR1がシクロプロピルでありそしてR2がHである式3に対応するイミダー トを、氷酢酸(20mL)に溶解した。酸化白金触媒(0.026g,50モル%)を加え 、反応物を窒素で置換し、約3.5kg/cm2(50psi)の水素中に置き、そして室温
で24時間震盪した。追加の酸化白金触媒(50モル%)を加え、反応物を窒素で置
換し、約3.5kg/cm2(50psi)の水素中に置き、そして室温で更に24時間震盪し
た。Celite(商標)を通して濾過することにより反応を終了した。25mLの水を加
え、そしてpHを1NのNaOHを使用して9に調節し、3×25mLの塩化メチレンで抽出し
、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過及び濾液の濃縮により式5のアザリド及び式4
ラクタムを含む固体産物の混合物を得た。単離は分離用HPLCで達成した(0.019
g)。
【0186】 実施例3−3に対する調製例「Table 3」 11mgのR1がsec−ブチルでありR2がHである式3に対応するイミダートを、0.27
5mLのテトラヒドロフラン及び0.55mLのエチレングリコール中に溶解し、そして
次いで0〜5℃に冷却した。NaBH4(0.003g)を加え、そして反応物を0〜5℃で6 時間撹拌し、そして次いで室温まで温めた。10mLの塩化メチレン及び水の1:1混
合物中に注ぐことにより反応を終了した。水層を3×5mLの塩化メチレンで再度抽
出した。有機層を混合し、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過及び濃縮して、固体産
物(0.005g)を得た。
【0187】 実施例3−4に対する調製例「Table 3」 250mgのR1がシクロブチルでありR2がHである式3に対応するイミダートを、3.
83mLのテトラヒドロフラン及び5.0mLのエチレングリコール中に溶解し、そして
次いで0〜5℃に冷却した。NaBH4(0.191g)を加え、そして反応物を0〜5℃で6 時間撹拌し、そして次いで室温まで温めた。10mLの塩化メチレン及び水の1:1混
合物中に注ぐことにより反応を終了した。水層を3×5mLの塩化メチレンで再度抽
出した。有機層を混合し、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過及び濃縮して、固体産
物(0.201g)を得た。
【0188】 実施例3−5に対する調製例「Table 3」 42mgのR1がシクロペンチルでありそしてR2がHである式3に対応するイミダート
を、氷酢酸(10mL)に溶解した。酸化白金触媒(0.006g,50モル%)を加え、 反応物を窒素で置換し、約3.5kg/cm2(50psi)の水素中に置き、そして室温で
24時間震盪した。追加の酸化白金触媒(50モル%)を加え、反応物を窒素で置換
し、約3.5kg/cm2(50psi)の水素中に置き、そして室温で更に24時間震盪した
。Celite(商標)を通して濾過することにより反応を終了した。25mLの水を加え
、そしてpHを1NのNaOHを使用して9に調節し、3×25mLの塩化メチレンで抽出し、
そしてNa2SO4で乾燥した。濾過及び濾液の濃縮により式5のアザリド及び式4のラ
クタムを含む固体産物の混合物を得た。単離は分離用HPLCで達成した(0.037g )。
【0189】 実施例3〜6に対する調製例「Table 3」 60mgのR1がシクロプロピルでありR2がOHである式3に対応するイミダートを、0
.6mLのテトラヒドロフラン及び1.8mLのエチレングリコール中に溶解し、そし て次いで0〜5℃に冷却した。NaBH4(0.046g)を加え、そして反応物を0〜5℃で
6時間撹拌し、そして次いで室温まで温めた。10mLの塩化メチレン及び水の1:1 混合物中に注ぐことにより反応を終了した。水層を3×5mLの塩化メチレンで再度
抽出した。有機層を混合し、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過及び濃縮して、固体
産物(0.055g)を得た。
【0190】 実施例3−7に対する調製例「Table 3」 250mgのR1がシクロブチルでありR2がOHである式3に対応するイミダートを、3 .75mLのテトラヒドロフラン及び5.0mLのエチレングリコール中に溶解し、そし
て次いで0〜5℃に冷却した。NaBH4(0.187g)を加え、そして反応物を0〜5℃で
6時間撹拌し、そして次いで室温まで温めた。10mLの塩化メチレン及び水の1:1 混合物中に注ぐことにより反応を終了した。水層を3×5mLの塩化メチレンで再度
抽出した。有機層を混合し、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過及び濃縮して、固体
産物(0.226g)を得た。
【0191】 式5の化合物に含まれる化合物に対するnmrデータを以下のTable 3A及び3Bに 示す。
【0192】
【表5】
【0193】
【表6】
【0194】
【表7】
【0195】
【表8】
【0196】
【表9】
【0197】 調製例55に対応するアザリドをクロロホルムに溶解した。37%ホルムアルデヒド(3
.0当量)及びギ酸(3.0当量)を加え、そして溶液を45〜50℃で12〜24時間撹 拌した。反応混合物を次いで真空下で濃縮した。残渣を次いで1〜2mLの塩化メチ
レンに溶解した。2〜5mLの飽和NaHCO3水溶液を次いで加えた。各層を分離し、そ
して水層を同量の塩化メチレンで再度抽出した。有機層を混合し、そしてNa2SO4 で乾燥した。濾過し、濃縮し、そして固体を単離した。
【0198】 実施例4−1に対する調製例「Table 4」 25mgのR1がイソプロピルでありR2がHである式5に対応するアザリドを、1.0mL
のクロロホルムに溶解した。37%ホルムアルデヒド(7.5マイクロリットル,3 .0当量)及びギ酸(10.5マイクロリットル,3.0当量)を加え、そして溶液を
45〜50℃で24時間撹拌した。反応混合物を次いで真空下で濃縮した。残渣を次い
で2mLの塩化メチレンに溶解した。5.0mLの飽和NaHCO3水溶液を次いで加えた。 各層を分離し、そして水層を同量の塩化メチレンで再度抽出した。有機層を混合
し、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過し、濃縮し、そして固体(0.023g)を単離 した。
【0199】 実施例4−2に対する調製例「Table 4」 20mgのR1がシクロプロピルでありR2がOHである式5に対応するアザリドを、2.
0mLのクロロホルムに溶解した。37%ホルムアルデヒド(6マイクロリットル,3 .0当量)及びギ酸(8.5マイクロリットル,3.0当量)を加え、そして溶液を4
5〜50℃で12時間撹拌した。反応混合物を次いで真空下で濃縮した。残渣を次い で2mLの塩化メチレンに溶解した。5.0mLの飽和NaHCO3水溶液を次いで加えた。 各層を分離し、そして水層を同量の塩化メチレンで再度抽出した。有機層を混合
し、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過し、濃縮し、そして固体(0.019g)を単離 した。
【0200】
【表10】
【0201】 調製例62に対応するオキシムをエタノールに溶解した。水酸化リチウム一水塩(2当
量)を加え、そして反応混合物を室温で一晩中撹拌した。反応物を真空下で濃縮
し、そして食塩水及び酢酸エチル間に分配し、反応混合物のpHを9〜10に調節し 、反応混合物を酢酸エチルで抽出し、そしてNa2SO4で乾燥した。4:1の比のZ:E
異性体が生産された。異性体の単離は、シリカクロマトグラフィー又はニトロメ
タンからの結晶化のいずれかにより達成した。
【0202】
【表11】
【0203】 調製例72aに対応するオキシムを、アセトンに溶解した。0.1MのNa2HCO3の水溶液(
2当量)を加え、そして得られた混合物を0〜5℃に冷却した。アセトン中の、0.
1Mのパラ−トルエンスルホニルクロリドの溶液を加え、そして混合物を一晩中撹
拌した。25mLの塩化メチレン及び水の1:1混合物中に注ぐことによって反応を終
了した。反応混合物のpHを1NのNaOHを使用して9〜10に調節し、反応混合物を3×
20mLの塩化メチレンで抽出し、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過及び濾液の濃縮に
より固体の産物を得た。産物は更に精製せずに次の工程に持ち込まれた。
【0204】
【表12】
【0205】 調製例83aに対応するイミダートを、氷酢酸に溶解した。酸化白金触媒(50モル%)
を加え、反応物を窒素で置換し、約3.5kg/cm2(50psi)の水素中に置き、そし
て室温で24時間震盪した。追加の酸化白金触媒(50モル%)を加え、反応物を窒
素で置換し、約3.5kg/cm2(50psi)の水素中に置き、そして室温で更に24〜48
時間震盪した。Celite(商標)を通して濾過することにより反応を終了した。25
mLの容積の水を加え、そして反応混合物のpHを1NのNaOHを使用して9〜10に調節 し、反応混合物を3×25mLの塩化メチレンで抽出し、そしてNa2SO4で乾燥した。 濾過及び濃縮により固体の産物を得た。単離は分離用HPLCで達成した。
【0206】 調製例93aに対応するイミダートを、0.5mLのMeOHに溶解し、そして0〜5℃に冷却し
た。NaBH4(10当量)を加え、そして反応物を0〜5℃で4時間撹拌し、室温まで温
め、そして一晩中撹拌した。10mLの塩化メチレン及び水の1:1混合物に注ぐこと
により反応を終了し、反応混合物のpHを1NのNaOHを使用して8〜9に調節し、3×5
mLの塩化メチレンで抽出し、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過及び濃縮して、固体
の産物を得た。精製はHPLCで達成した。
【0207】
【表13】
【0208】 調製例105aに対応するアザリドをクロロホルムに溶解した。37%ホルムアルデヒド(
1.0当量)及びギ酸(1.0当量)を加え、そして溶液を45〜50℃で48〜72時間撹
拌した。反応混合物を次いでクロロホルム及び水の1:1混合物に注ぎ、反応混合
物のpHを1NのNaOHを使用して9〜10に調節し、反応混合物をクロロホルムで抽出 し、そしてNa2SO4で乾燥した。濾過し、濃縮して、固体の産物を得た。産物の単
離はシリカクロマトグラフィー又はHPLCのいずれかで達成した。
【0209】 調製例11 100〜200mgの量の対応するアザリドを、MeOH(5〜10mL)及び塩化アセチル(2
.6当量)の溶液に溶解した。得られた混合物を室温で一晩中撹拌し、真空下で 濃縮し、そして少量のMeOH(1mL)に取り込んだ。混合物を次いで加熱し、熱シ クロヘキサン(10mL)と混合し、そして室温まで冷却した。産物は濾過により単
離した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 33/02 A61P 33/02 171 171 C07H 17/00 C07H 17/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,US,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 4C057 AA19 BB05 KK11 KK13 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 EA13 MA01 NA14 ZB31 ZB32 ZB35

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 〔式中、Yは、H、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル 、−(CH2mC6−C10アリール又は−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)であ
    り、このとき、mは、0〜4の範囲の整数であり、そしてアルキル、アルケニル、 アリール、ヘテロアリール及びアルキニル基は、ハロ、シアノ、ニトロ、トリフ
    ルオロメチル、アジド、−C(O)R21、−OC(O)R21、−NR21C(O)R22、−C(O
    )NR21R22、−NR21R22、ヒドロキシ、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、C6
    C10アリール及び5〜10員環ヘテロアリールから独立に選択される1〜3個の置換基
    によって置換されてよく; R1は、α−分岐C3−C8アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキ
    ル又はアルキルチオアルキル基であって、いずれも1個以上のヒドロキシル基に よって置換されてよいものであるか;アルキル基がα−分岐C2−C5アルキル基で
    あるC5−C8シクロアルキルアルキル基であるか;C3−C8シクロアルキル又はC5
    C8シクロアルケニル基であって、いずれかがメチル又は1個以上のヒドロキシル 又は1個以上のC1−C4アルキル基若しくはハロ原子によって置換されてよいもの であるか;又は、飽和又は完全若しくは一部不飽和であってよく、そして1個以 上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって置換されてよい3〜6員環の酸素又は
    硫黄含有ヘテロ環式環であるか; 又は、R1は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ基、C1−C4アルキルチオ基、
    ハロゲン原子、ヒドロキシル基、トリフルオロメチル及びシアノから選択される
    少なくとも1個の置換基によって置換されていてよいフェニルであるか; 又は、R1は、以下に示すように、式(a): 【化2】 [式中、Xは、O、S又は−CH2−であり、a、b、c及びdは、各々独立に、0〜2の 範囲の整数であり、かつa+b+c+d≦5である] を有してもよいか; 又は、R1は、CH2R24であり、このときR24は、H、C2−C8アルキル、C2−C8アル
    ケニル、C2−C8アルキニル、各アルキル又はアルコキシ基に1〜6個の炭素原子を
    含有するアルコキシアルキル又はアルキルチオアルキルであって、このときアル
    キル、アルコキシ、アルケニル又はアルキニル基のいずれも1個以上のヒドロキ シル基によって又は1個以上のハロ原子によって置換されていてよいものである か;又は、そのいずれかが、メチル若しくは1個以上のC1−C4アルキル基又はハ ロ原子によって置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル又はC5−C8シクロア
    ルケニルであるか;又は、飽和又は完全若しくは一部不飽和であってよく、そし
    て1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって置換されてよい3〜6員環の 酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環であるか;又は、式SR23であって、このとき、R2 3 は、C1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C8シクロア ルキル、C5−C8シクロアルケニル、フェニル若しくは置換基がC1−C4アルキル、
    C1−C4アルコキシ又はハロである置換されたフェニルであるか、又は飽和又は完
    全若しくは一部不飽和であってよく、1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子 によって置換されてよい3〜6員環の酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環]で表される 基であり; R2は、H又はOHであり; R3は、H、OH又はOCH3であり; R4は、H、−C(O)R9、−C(O)OR9、−C(O)NR9R10又はヒドロキシ保護基で
    あり; R5は、−SR8、−(CH2nC(O)R8[nは、0又は1]、C1−C10アルキル、C2−C10 アルケニル、C2−C10アルキニル、−(CH2m(C6−C10アリール)又は−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)であって、このときmは、0〜4の範囲の整数で あり、そして前述のR5基は1〜3個のR16基によって置換されていてよく; 各R6及びR7基は独立に、H、ヒドロキシ、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル 、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、−(CH2m(C6−C10アリール)又は −(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)であって、このときmは、0〜4の範囲の
    整数であり; 各R8は、独立に、H、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニ
    ル、−(CH2qCR11R12(CH2rNR13R14{q及びrは各々独立に0〜3の範囲の整数
    であるが、q及びrはともに0でない]、−(CH2m(C6−C10アリール)又は−(C
    H2m(5〜10員環ヘテロアリール)であって、このときmは0〜4の範囲の整数で あり、そして前述のR8基は、H以外であるとき1〜3個のR16基によって置換されて
    よく; 又は、R8が−CH2NR8R15である場合、R15及びR8は、合わさって4〜10員環単環 式又は多環式飽和環又は5〜10員環ヘテロアリール環を形成してもよく、このと き前記飽和環及びヘテロアリール環が、R15及びR8が結合する窒素に加えてO、S 及び−N(R8)−から選択される1個又は2個のヘテロ原子を含んでよく、前記飽 和環は、1個又は2個の炭素―炭素二重結合又は三重結合を含んでよく、そして前
    期飽和環及びヘテロアリール環は、1〜3個のR16基によって置換されてよく; 各R9及びR10は、独立に、H又はC1−C6アルキルであり; 各R11、R12、R13及びR14は、独立に、H、C1−C10アルキル、−(CH2m(C6
    C10アリール)及び−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)から選択され、この とき、mは、0〜4の範囲の整数であり、そして前述のR11、R12、R13及びR14基は 、H以外であるとき1〜3個のR16基によって置換されてよく; 又は、R11及びR13は、合わさって、1個又は2個の炭素−炭素二重結合又は三重
    結合を含んでよい4〜7員環を形成するように−(CH2)p−[pは0〜3の範囲の整数] を形成するか; 又は、R13及びR14は、合わさって、4〜10員環の単環式又は多環式飽和環又は5
    〜10員環ヘテロアリール環を形成し、このとき、前記飽和環及びヘテロアリール
    環は、R13及びR14が結合する窒素以外にO、S及び−N(R8)−から選択される1個
    又は2個のヘテロ原子を含んでよく、前記飽和環は、1個又は2個の炭素−炭素二 重結合又は三重結合を含んでよく、そして前記飽和環及びヘテロアリール環は、
    1〜3個のR16基によって置換されてよく; R15は、H、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル又はC2−C10アルキニルであ り、このとき前述のR15基は、ハロ及びOR9から独立に選択される1〜3個の置換基
    によって置換されてよく; 各R16は、独立に、ハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、アジド、−C
    (O)R17、−C(O)OR17、−C(O)OR17、−OC(O)OR17、−NR8C(O)R7、−C (O)NR6R7、−NR6R7、ヒドロキシ、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、−(C
    H2m(C6−C10アリール)及び−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)から選 択され、このときmは0〜4の範囲の整数であり、そして前記アリール及びヘテロ アリール置換基は、ハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、アジド、−C (O)R17、−C(O)OR17、−C(O)OR17、−OC(O)OR17、−NR8C(O)R7、−C (O)NR6R7、−NR6R7、ヒドロキシ、C1−C6アルキル及びC1−C6アルコキシから 独立に選択される1個又は2個の置換基によって置換されてよく; 各R17は、独立に、H、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキ ニル、−(CH2m(C6−C10アリール)及び−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリー
    ル)から選択され、このとき、mは、0〜4の範囲の整数であるが、ただしR19が−
    CH2S(O)nR8であるとき、R8はHではなく; R18は、OHであり; R19は、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、シアノ、
    −CH2S(O)nR8[nは、0〜2の範囲の整数]、−CH2OR8、−CH2N(OR9)R8、−CH2N
    R8R15、−(CH2m(C6−C10アリール)又は−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリ ール)であり、このときmは、0〜4の範囲の整数であり、そして前述のR19は、1 〜3個のR16基によって置換されてよく; 又は、R18及びR19は、合わさって、以下に示すようなオキサゾリル環 【化3】 を形成し;並びに 各R21及びR22は、独立に、H、ヒドロキシ、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキ ル、C2−C6アルケニル、(CH2m(C6−C10)アリール若しくは(CH2m(5〜10
    員環ヘテロアリール){mは、0〜4の範囲の整数}又はC2−C10アルキリルである
    〕 で表される化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
  2. 【請求項2】 式: 【化4】 〔式中、Yは、H、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル 、−(CH2mC6−C10アリール又は−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)であ
    り、このとき、mは、0〜4の範囲の整数であり、そしてアルキル、アルケニル、 アリール、ヘテロアリール及びアルキニル基は、ハロ、シアノ、ニトロ、トリフ
    ルオロメチル、アジド、−C(O)R21、−OC(O)R21、−NR21C(O)R22、−C(O
    )NR21R22、−NR21R22、ヒドロキシ、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、C6
    C10アリール及び5〜10員環ヘテロアリールから独立に選択される1〜3個の置換基
    によって置換されてよく; R1は、α−分岐C3−C8アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキ
    ル又はアルキルチオアルキル基であって、いずれも1個以上のヒドロキシル基に よって置換されてよいものであるか;アルキル基がα−分岐C2−C5アルキル基で
    あるC5−C8シクロアルキルアルキル基であるか;C3−C8シクロアルキル又はC5
    C8シクロアルケニル基であって、いずれかがメチル又は1個以上のヒドロキシル 又は1個以上のC1−C4アルキル基若しくはハロ原子によって置換されてよいもの であるか;又は、飽和又は完全若しくは一部不飽和であってよく、そして1個以 上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって置換されてよい3〜6員環の酸素又は
    硫黄含有ヘテロ環式環であるか; 又は、R1は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ基、C1−C4アルキルチオ基、
    ハロゲン原子、ヒドロキシル基、トリフルオロメチル及びシアノから選択される
    少なくとも1個の置換基によって置換されていてよいフェニルであるか; 又は、R1は、以下に示すように、式(a): 【化5】 [式中、Xは、O、S又は−CH2−であり、a、b、c及びdは、各々独立に、0〜2の 範囲の整数であり、かつa+b+c+d≦5である] を有してもよいか; 又は、R1は、CH2R24であり、このときR24は、H、C1−C8アルキル、C2−C8アル
    ケニル、C2−C8アルキニル、各アルキル又はアルコキシ基に1〜6個の炭素原子を
    含有するアルコキシアルキル又はアルキルチオアルキルであって、このときアル
    キル、アルコキシ、アルケニル又はアルキニル基のいずれも1個以上のヒドロキ シル基によって又は1個以上のハロ原子によって置換されていてよいものである か;又は、そのいずれかが、メチル若しくは1個以上のC1−C4アルキル基又はハ ロ原子によって置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル又はC5−C8シクロア
    ルケニルであるか;又は、飽和又は完全若しくは一部不飽和であってよく、そし
    て1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって置換されてよい3〜6員環の 酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環であるか;又は、式SR23であって、このとき、R2 3 は、C1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C8シクロア ルキル、C5−C8シクロアルケニル、フェニル若しくは置換基がC1−C4アルキル、
    C1−C4アルコキシ又はハロである置換されたフェニルであるか、又は飽和又は完
    全若しくは一部不飽和であってよく、1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子 によって置換されてよい3〜6員環の酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環]で表される 基であり; R2は、H又はOHであり; R3は、H、OH又はOCH3であり; R4は、H、−C(O)R9、−C(O)OR9、−C(O)NR9R10又はヒドロキシ保護基で
    あり; 各R9及びR10は、独立に、H又はC1−C6アルキルであり; R18は、OHであり; R19は、Hであり; 各R21及びR22は、独立に、H、ヒドロキシ、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキ ル、C2−C6アルケニル、(CH2m(C6−C10)アリール若しくは(CH2m(5〜10
    員環ヘテロアリール{mは0〜4の範囲の整数]又はC2−C10アルキリルである〕 で表される化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
  3. 【請求項3】 R20が、 【化6】 であり; R1がイソプロピルであり、R2がHであり、R19がOHであるか; R1がイソプロピルであり、R2がOHであり、R19がOHであるか; R1がシクロプロピルであり、R2がHであり、R19がOHであるか; R1がシクロプロピルであり、R2がOHであり、R19がOHであるか; R1がsec−ブチルであり、R2がHであり、R19がOHであるか; R1がsec−ブチルであり、R2がOHであり、R19がOHであるか; R1がシクロブチルであり、R2がHであり、R19がOHであるか; R1がシクロブチルであり、R2がOHであり、R19がOHであるか; R1がシクロペンチルであり、R2がHであり、R19がOHであるか; R1がシクロペンチルであり、R2がOHであり、R19がOHであるか; R1がメチルチオエチルであり、R2がHであり、R19がOHであるか; R1がメチルチオエチルであり、R2がOHであり、R19がOHであるか; R1が3−フリルであり、R2がHであり、R19がOHであるか;又は、 R1が3−フリルであり、R2がOHであり、R19がOHである、請求項1に記載の式(I
    )で表される化合物。
  4. 【請求項4】 R20が、 【化7】 であり; R1がイソプロピルであり、R2がHであり、R19がOHであるか; R1がイソプロピルであり、R2がOHであり、R19がOHであるか; R1がシクロプロピルであり、R2がHであり、R19がOHであるか; R1がシクロプロピルであり、R2がOHであり、R19がOHであるか; R1がsec−ブチルであり、R2がHであり、R19がOHであるか; R1がsec−ブチルであり、R2がOHであり、R19がOHであるか; R1がシクロブチルであり、R2がHであり、R19がOHであるか; R1がシクロブチルであり、R2がOHであり、R19がOHであるか; R1がシクロペンチルであり、R2がHであり、R19がOHであるか; R1がシクロペンチルであり、R2がOHであり、R19がOHであるか; R1がメチルチオエチルであり、R2がHであり、R19がOHであるか; R1がメチルチオエチルであり、R2がOHであり、R19がOHであるか; R1が3−フリルであり、R2がHであり、R19がOHであるか;又は、 R1が3−フリルであり、R2がOHであり、R19がOHである、請求項2に記載の式(I
    I)で表される化合物。
  5. 【請求項5】 式: 【化8】 〔式中、 R1は、α−分岐C3−C8アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキ
    ル又はアルキルチオアルキル基であって、いずれも1個以上のヒドロキシル基に よって置換されてよいものであるか;アルキル基がα−分岐C2−C5アルキル基で
    あるC5−C8シクロアルキルアルキル基であるか;C3−C8シクロアルキル又はC5
    C8シクロアルケニル基であって、いずれかがメチル又は1個以上のヒドロキシル 又は1個以上のC1−C4アルキル基若しくはハロ原子によって置換されてよいもの であるか;又は、飽和又は完全若しくは一部不飽和であってよく、そして1個以 上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって置換されてよい3〜6員環の酸素又は
    硫黄含有ヘテロ環式環であるか; 又は、R1は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ基、C1−C4アルキルチオ基、
    ハロゲン原子、ヒドロキシル基、トリフルオロメチル及びシアノから選択される
    少なくとも1個の置換基によって置換されていてよいフェニルであるか; 又は、R1は、以下に示すように、式(a): 【化9】 [式中、Xは、O、S又は−CH2−であり、a、b、c及びdは、各々独立に、0〜2の 範囲の整数であり、かつa+b+c+d≦5である] を有してもよいか; 又は、R1は、CH2R24であり、このときR24は、H、C1−C8アルキル、C2−C8アル
    ケニル、C2−C8アルキニル、各アルキル又はアルコキシ基に1〜6個の炭素原子を
    含有するアルコキシアルキル又はアルキルチオアルキルであって、このときアル
    キル、アルコキシ、アルケニル又はアルキニル基のいずれも1個以上のヒドロキ シル基によって又は1個以上のハロ原子によって置換されていてよいものである か;又は、そのいずれかが、メチル若しくは1個以上のC1−C4アルキル基又はハ ロ原子によって置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル又はC5−C8シクロア
    ルケニルであるか;又は、飽和又は完全若しくは一部不飽和であってよく、そし
    て1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって置換されてよい3〜6員環の 酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環であるか;又は、式SR23であって、このとき、R2 3 は、C1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C8シクロア ルキル、C5−C8シクロアルケニル、フェニル若しくは置換基がC1−C4アルキル、
    C1−C4アルコキシ又はハロである置換されたフェニルであるか、又は飽和又は完
    全若しくは一部不飽和であってよく、1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子 によって置換されてよい3〜6員環の酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環]で表される 基であり; R2は、H又はOHである〕 で表される化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
  6. 【請求項6】 式: 【化10】 〔式中、 R1は、α−分岐C3−C8アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキ
    ル又はアルキルチオアルキル基であって、いずれも1個以上のヒドロキシル基に よって置換されてよいものであるか;アルキル基がα−分岐C2−C5アルキル基で
    あるC5−C8シクロアルキルアルキル基であるか;C3−C8シクロアルキル又はC5
    C8シクロアルケニル基であって、いずれかがメチル又は1個以上のヒドロキシル 又は1個以上のC1−C4アルキル基若しくはハロ原子によって置換されてよいもの であるか;又は、飽和又は完全若しくは一部不飽和であってよく、そして1個以 上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって置換されてよい3〜6員環の酸素又は
    硫黄含有ヘテロ環式環であるか; 又は、R1は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ基、C1−C4アルキルチオ基、
    ハロゲン原子、ヒドロキシル基、トリフルオロメチル及びシアノから選択される
    少なくとも1個の置換基によって置換されていてよいフェニルであるか; 又は、R1は、以下に示すように、式(a): 【化11】 [式中、Xは、O、S又は−CH2−であり、a、b、c及びdは、各々独立に、0〜2の 範囲の整数であり、かつa+b+c+d≦5である] を有してもよいか; 又は、R1は、CH2R24であり、このときR24は、H、C1−C8アルキル、C2−C8アル
    ケニル、C2−C8アルキニル、各アルキル又はアルコキシ基に1〜6個の炭素原子を
    含有するアルコキシアルキル又はアルキルチオアルキルであって、このときアル
    キル、アルコキシ、アルケニル又はアルキニル基のいずれも1個以上のヒドロキ シル基によって又は1個以上のハロ原子によって置換されていてよいものである か;又は、そのいずれかが、メチル若しくは1個以上のC1−C4アルキル基又はハ ロ原子によって置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル又はC5−C8シクロア
    ルケニルであるか;又は、飽和又は完全若しくは一部不飽和であってよく、そし
    て1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって置換されてよい3〜6員環の 酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環であるか;又は、式SR23であって、このとき、R2 3 は、C1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C8シクロア ルキル、C5−C8シクロアルケニル、フェニル若しくは置換基がC1−C4アルキル、
    C1−C4アルコキシ又はハロである置換されたフェニルであるか、又は飽和又は完
    全若しくは一部不飽和であってよく、1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子 によって置換されてよい3〜6員環の酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環]で表される 基であり; R2は、H又はOHである〕 で表される化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
  7. 【請求項7】 哺乳類、魚類又は鳥類における細菌感染又は原生動物感染を
    治療するための医薬組成物であって、治療に有効である量の請求項1、2、3、4、
    5又は6に記載の化合物と、薬学的に許容可能なキャリヤーとを含む前記組成物。
  8. 【請求項8】 哺乳類、魚類又は鳥類における細菌感染又は原生動物感染を
    治療する方法であって、前記哺乳類、魚類又は鳥類に、治療に有効である量の請
    求項1、2、3、4、5又は6に記載の化合物を投与することを含む、前記方法。
  9. 【請求項9】 式: 【化12】 〔式中、R1及びR2は、請求項1に記載の通り〕 で表される化合物を製造するための方法であって、式: 【化13】 〔式中、R1及びR2は、請求項1に記載した通り〕 で表される化合物を還元剤で処理することを含む前記方法。
  10. 【請求項10】 還元剤が、NaBH4又は酸化白金である、請求項9に記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 式: 【化14】 〔式中、R1及びR2は、請求項1に記載の通り〕 で表される化合物を製造するための方法であって、式: 【化15】 〔式中、R1及びR2は、請求項1に記載の通りである。〕 で表される化合物をメチル化剤で処理することを含む前記方法。
  12. 【請求項12】 メチル化剤が、ホルムアルデヒドである、請求項11に記載
    の方法。
  13. 【請求項13】 式: 【化16】 〔式中、R1及びR2は、請求項1に記載の通り〕 で表される化合物を製造するための方法であって、式: 【化17】 〔式中、R1及びR2は、請求項1に記載の通り〕 で表される化合物を還元剤で処理することを含む前記方法。
  14. 【請求項14】 還元剤が、NaBH4又は酸化白金である、請求項13に記載の 方法。
  15. 【請求項15】 式: 【化18】 〔式中、R1及びR2は、請求項1に記載の通り〕 で表される化合物を製造するための方法であって、式: 【化19】 〔式中、R1及びR2は、請求項1に記載の通り〕 で表される化合物をメチル化剤で処理することを含む前記方法。
  16. 【請求項16】 メチル化剤が、ホルムアルデヒドである、請求項15に記載
    の方法。
  17. 【請求項17】 式: 【化20】 〔式中、Yは、H、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル 、−(CH2mC6−C10アリール又は−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)であ
    り、このとき、mは、0〜4の範囲の整数であり、そしてアルキル、アルケニル、 アリール、ヘテロアリール及びアルキニル基は、ハロ、シアノ、ニトロ、トリフ
    ルオロメチル、アジド、−C(O)R21、−OC(O)R21、−NR21C(O)R22、−C(O
    )NR21R22、−NR21R22、ヒドロキシ、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、C6
    C10アリール及び5〜10員環ヘテロアリールから独立に選択される1〜3個の置換基
    によって置換されてよく; R1は、α−分岐C3−C8アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシアルキ
    ル又はアルキルチオアルキル基であって、いずれも1個以上のヒドロキシル基に よって置換されてよいものであるか;アルキル基がα−分岐C2−C5アルキル基で
    あるC5−C8シクロアルキルアルキル基であるか;C3−C8シクロアルキル又はC5
    C8シクロアルケニル基であって、いずれかがメチル又は1個以上のヒドロキシル 又は1個以上のC1−C4アルキル基若しくはハロ原子によって置換されてよいもの であるか;又は、飽和又は完全若しくは一部不飽和であってよく、そして1個以 上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって置換されてよい3〜6員環の酸素又は
    硫黄含有ヘテロ環式環であるか; 又は、R1は、C1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ基、C1−C4アルキルチオ基、
    ハロゲン原子、ヒドロキシル基、トリフルオロメチル及びシアノから選択される
    少なくとも1個の置換基によって置換されていてよいフェニルであるか; 又は、R1は、以下に示すように、式(a): 【化21】 [式中、Xは、O、S又は−CH2−であり、a、b、c及びdは、各々独立に、0〜2の 範囲の整数であり、かつa+b+c+d≦5である] を有してもよいか; 又は、R1は、CH2R24であり、このときR24は、H、C2−C8アルキル、C2−C8アル
    ケニル、C2−C8アルキニル、各アルキル又はアルコキシ基に1〜6個の炭素原子を
    含有するアルコキシアルキル又はアルキルチオアルキルであって、このときアル
    キル、アルコキシ、アルケニル又はアルキニル基のいずれも1個以上のヒドロキ シル基によって又は1個以上のハロ原子によって置換されていてよいものである か;又は、そのいずれかが、メチル若しくは1個以上のC1−C4アルキル基又はハ ロ原子によって置換されていてもよいC3−C8シクロアルキル又はC5−C8シクロア
    ルケニルであるか;又は、飽和又は完全若しくは一部不飽和であってよく、そし
    て1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子によって置換されてよい3〜6員環の 酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環であるか;又は、式SR23であって、このとき、R2 3 は、C1−C8アルキル、C2−C8アルケニル、C2−C8アルキニル、C3−C8シクロア ルキル、C5−C8シクロアルケニル、フェニル若しくは置換基がC1−C4アルキル、
    C1−C4アルコキシ又はハロである置換されたフェニルであるか、又は飽和又は完
    全若しくは一部不飽和であってよく、1個以上のC1−C4アルキル基又はハロ原子 によって置換されてよい3〜6員環の酸素又は硫黄含有ヘテロ環式環]で表される 基であり; R2は、H又はOHであり; R3は、H、OH又はOCH3であり; R4は、H、−C(O)R9、−C(O)OR9、−C(O)NR9R10又はヒドロキシ保護基で
    あり; R5は、−SR8、−(CH2nC(O)R8[nは、0又は1]、C1−C10アルキル、C2−C10 アルケニル、C2−C10アルキニル、−(CH2m(C6−C10アリール)又は−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)であって、このときmは、0〜4の範囲の整数で あり、そして前述のR5基は1〜3個のR16基によって置換されていてよく; 各R6及びR7基は独立に、H、ヒドロキシ、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキル 、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、−(CH2m(C6−C10アリール)又は −(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)であって、このときmは、0〜4の範囲の
    整数であり; 各R8は、独立に、H、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニ
    ル、−(CH2qCR11R12(CH2rNR13R14{q及びrは各々独立に0〜3の範囲の整数
    であるが、q及びrはともに0でない]、−(CH2m(C6−C10アリール)又は−(C
    H2m(5〜10員環ヘテロアリール)であって、このときmは0〜4の範囲の整数で あり、そして前述のR8基は、H以外であるとき1〜3個のR16基によって置換されて
    よく; 又は、R8が−CH2NR8R15である場合、R15及びR8は、合わさって4〜10員環単環 式又は多環式飽和環又は5〜10員環ヘテロアリール環を形成してもよく、このと き前記飽和環及びヘテロアリール環が、R15及びR8が結合する窒素に加えてO、S 及び−N(R8)−から選択される1個又は2個のヘテロ原子を含んでよく、前記飽 和環は、1個又は2個の炭素―炭素二重結合又は三重結合を含んでよく、そして前
    期飽和環及びヘテロアリール環は、1〜3個のR16基によって置換されてよく; 各R9及びR10は、独立に、H又はC1−C6アルキルであり; 各R11、R12、R13及びR14は、独立に、H、C1−C10アルキル、−(CH2m(C6
    C10アリール)及び−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)から選択され、この とき、mは、0〜4の範囲の整数であり、そして前述のR11、R12、R13及びR14基は 、H以外であるとき1〜3個のR16基によって置換されてよく; 又は、R11及びR13は、合わさって、1個又は2個の炭素−炭素二重結合又は三重
    結合を含んでよい4〜7員環を形成するように−(CH2)p−[pは0〜3の範囲の整数] を形成するか; 又は、R13及びR14は、合わさって、4〜10員環の単環式又は多環式飽和環又は5
    〜10員環ヘテロアリール環を形成し、このとき、前記飽和環及びヘテロアリール
    環は、R13及びR14が結合する窒素以外にO、S及び−N(R8)−から選択される1個
    又は2個のヘテロ原子を含んでよく、前記飽和環は、1個又は2個の炭素−炭素二 重結合又は三重結合を含んでよく、そして前記飽和環及びヘテロアリール環は、
    1〜3個のR16基によって置換されてよく; R15は、H、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル又はC2−C10アルキニルであ り、このとき前述のR15基は、ハロ及びOR9から独立に選択される1〜3個の置換基
    によって置換されてよく; 各R16は、独立に、ハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、アジド、−C
    (O)R17、−C(O)OR17、−C(O)OR17、−OC(O)OR17、−NR8C(O)R7、−C (O)NR6R7、−NR6R7、ヒドロキシ、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、−(C
    H2m(C6−C10アリール)及び−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリール)から選 択され、このときmは0〜4の範囲の整数であり、そして前記アリール及びヘテロ アリール置換基は、ハロ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、アジド、−C (O)R17、−C(O)OR17、−C(O)OR17、−OC(O)OR17、−NR8C(O)R7、−C (O)NR6R7、−NR6R7、ヒドロキシ、C1−C6アルキル及びC1−C6アルコキシから 独立に選択される1個又は2個の置換基によって置換されてよく; 各R17は、独立に、H、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキ ニル、−(CH2m(C6−C10アリール)及び−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリー
    ル)から選択され、このとき、mは、0〜4の範囲の整数であるが、ただしR19が−
    CH2S(O)nR8であるとき、R8はHではなく; R18は、OHであり; R19は、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、シアノ、
    −CH2S(O)nR8[nは、0〜2の範囲の整数]、−CH2OR8、−CH2N(OR9)R8、−CH2N
    R8R15、−(CH2m(C6−C10アリール)又は−(CH2m(5〜10員環ヘテロアリ ール)であり、このときmは、0〜4の範囲の整数であり、そして前述のR19は、1 〜3個のR16基によって置換されてよく; 又は、R18及びR19は、合わさって、以下に示すようなオキサゾリル環 【化22】 を形成し;並びに 各R21及びR22は、独立に、H、ヒドロキシ、C1−C6アルコキシ、C1−C6アルキ ル、C2−C6アルケニル、(CH2m(C6−C10)アリール若しくは(CH2m(5〜10
    員環ヘテロアリール){mは、0〜4の範囲の整数}又はC2−C10アルキリルである
    〕 で表される化合物又はその薬学的に許容可能な塩。
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