JP2002374681A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
電力振動の影響が電力系統側の受電点に及ぶのを防止
し、第1の電力変換器が安定した受電を行うこと。 【解決手段】 負荷有効電力演算手段14は、入力した
電流検出信号及び電流検出信号から負荷有効電力を演算
し、その演算結果を直流電圧振動成分演算手段15に出
力する。直流電圧振動成分演算手段15は、直流電圧振
動成分VDCrを演算し、これを加算器16のマイナス側
入力端子に出力する。加算器16は、電圧検出値VDCと
この直流電圧振動成分VDCrとの差である直流電圧の直
流成分VDC0を、加算器8に出力する。したがって、加
算器8から直流電圧制御手段9に出力される信号に振動
成分は含まれず、また、直流電圧制御手段9が出力する
有効電流指令値ip*にも振動成分は含まれない。それ
故、受電点における受電電力が振動することもなく、第
1の電力変換器3の交流側の電流高調波が増加すること
もなくなる。
Description
に対して交流電力系統から交流電力を供給させるための
電力変換装置に関するものである。
すブロック図である。この図において、電力系統1から
の3相交流電力は受電点を介して変圧器2の1次側に入
力される。変圧器2の2次側からは降圧された交流電力
が第1の電力変換器3に対して出力される。第1の電力
変換器3は、入力した交流電力を直流電力に変換し、こ
れを第2の電力変換器4に出力する。このとき、第1の
電力変換器3と第2の電力変換器4との間に設けられて
いる直流コンデンサ5がこの直流電力を平滑する。第2
の電力変換器4は、この直流電力の入力に基づき、可変
電圧可変周波数制御された交流電力を交流負荷6に対し
て出力する。
変換器4は、自己消弧形スイッチング素子により構成さ
れた電圧形自励式の電力変換器である。また、この電力
変換装置は、可逆形のものであり、交流負荷6から電力
を第2の電力変換器4及び第1の電力変換器3を介して
電力系統1側へ回生することが可能なものである。
電圧検出器7により検出され、その電圧検出値VDCは加
算器8のマイナス側入力端子に入力される。加算器8の
プラス側入力端子には、直流電圧指令値設定回路(図示
せず)からの直流電圧指令値V*DCが入力されており、
加算器8はこれらの間の偏差を直流電圧制御手段9に出
力する。直流電圧制御手段9は、この偏差の入力に基づ
き、有効電流指令値ip*を交流電流制御手段10に出力
する。交流電流制御手段10には、また、無効電流指令
値設定回路(図示せず)からの無効電流指令値iq*も入
力されており、交流電流制御手段10はこれらの入力に
基づき、第1の電力変換器3の入力側における電圧につ
いての指令値(以下、「交流電圧指令値」と呼ぶ。な
お、本明細書では、第1の電力変換器3の入力側の電圧
についての指令値をこのように「交流電圧指令値」と呼
び、第2の電力変換器4の出力側の電圧についての指令
値を「交流出力電圧指令値」と呼ぶことにする。)をゲ
ートパターン発生手段11に出力する。ゲートパターン
発生手段11は、この交流電圧指令値の入力に基づきゲ
ート信号を第1の電力変換器3のスイッチング素子に出
力する。
が単相のものである場合、その有効電力は一般に平均値
で表されるため電力振動が問題とされることはないが瞬
時的にみれば電力振動が生じていることに変わりはな
い。また、交流負荷6が3相の場合、通常の状態では各
相がバランスしているため電力振動が生じることはない
が、各相のバランスが崩れた場合には逆相電流が含まれ
ることとなり、電力振動が発生する。
VV,VWを(1)式で表した場合に、V相とW相との間
で相順が逆になった電流が発生すると、各電流iU,i
V,iWは(2)式で表される。このときの有効電力pは
(3)式で表されるが、(3)式中のcos(2ω1t)は1
とはならず、この有効電力pは振動することになる。な
お、ω1は交流負荷6の基本波角周波数、Vは交流負荷
6の電圧実効値、Iは交流負荷6の逆相電流実効値であ
る。
場合にも発生する。負荷電流に直流成分が含まれる場合
とは、例えば、地絡事故の発生時や非常に大きな容量の
負荷の起動時などである。このときの各相の電圧VU,
VV,VW及び各相の電流iU,iV,iWは(4)式及び
(5)式で表され、有効電力pは(6)式で表される。
そして、(6)式中のsin(ω1t)は1とはならず、有
効電力pは振動することになる。
数又はその2倍の周波数で負荷有効電力が振動すると、
これに伴って直流コンデンサ5に印加される直流電圧も
振動する。ここで、図6における直流電圧制御手段9に
は、一般に、KP+(KI/s)の伝達関数を持つ比例積
分器が用いられる。KPは比例ゲイン定数、KIは積分ゲ
イン定数であるが、これらの定数は負荷有効電力が急変
した場合に速い応答性を確保するため一般にその値は大
きなものとなっている。このため、この直流電圧の振動
の影響が直流電圧制御手段9から出力される有効電流指
令値ip*にも現れて受電点における電力系統1からの受
電電力が振動し、その結果として第1の電力変換器3の
入力側すなわち交流側の電流高調波が増加することにな
る。
てはしばしば発生していたものの、これまではそれほど
深刻な問題として考えられていなかった。それは、交流
負荷6の容量がそれほど大きなものではなかったため、
発生する電力振動もそれほど激しいものではなく、第1
の電力変換器3の交流側の電流高調波の増加も許容範囲
内に収まっていたからである。
6の容量も年々増加する傾向にあり、メガワット級の大
容量負荷も出現してきている。このような、大容量負荷
に対して従来装置による電力供給を行うと、上記の電力
振動が電力系統側に対して大きな影響を与えてしまい、
交流側の電流高調波の増加が著しくなって、安定な受電
をできなくなる事態に陥る虞がある。
あり、大容量の交流負荷に電力供給を行う場合に、電力
振動の影響が電力系統側の受電点に及ぶのを防止し、第
1の電力変換器が安定した受電を行うことが可能な電力
変換装置を提供することを目的としている。
の手段として、請求項1記載の発明は、自己消弧形スイ
ッチング素子により構成され、交流電力系統からの交流
電力を直流電力に変換する電圧形自励式の第1の電力変
換器と、自己消弧形スイッチング素子により構成され、
前記第1の電力変換器により変換された直流電力を交流
電力に変換して交流負荷に出力する電圧形自励式の第2
の電力変換器と、前記第1及び第2の電力変換器の各直
流端子間に接続された直流コンデンサと、前記直流コン
デンサに印加される直流電圧の検出値と、直流電圧指令
値との偏差に基づき有効電流指令値を出力する直流電圧
制御手段と、前記直流電圧制御手段からの有効電流指令
値に基づき前記第1の電力変換器側の交流電圧指令値を
出力する交流電流制御手段と、前記交流電流制御手段か
らの交流電圧指令値に基づきゲート信号を前記第1の電
力変換器に出力するゲートパターン発生手段と、を備え
た電力変換装置において、前記交流負荷の負荷電圧検出
値及び負荷電流検出値から負荷有効電力を演算する負荷
有効電力演算手段と、前記負荷有効電力演算手段が演算
した負荷有効電力から、前記直流コンデンサに印加され
る直流電圧の振動成分を演算する直流電圧振動成分演算
手段と、を備え、前記直流電圧制御手段は、前記直流電
圧振動成分演算手段の演算した振動成分が補償された前
記直流電圧の検出値と、直流電圧指令値との偏差に基づ
き前記負荷有効電流指令値を出力するものである、こと
を特徴とする。
明において、前記負荷有効電力演算手段に代えて、前記
交流負荷の負荷電圧検出値及び負荷電流検出値から負荷
無効電力を演算する負荷無効電力演算手段を備えてお
り、前記直流電圧振動成分演算手段は、前記負荷有効電
力演算手段が演算した負荷無効電力から、前記直流コン
デンサに印加される直流電圧の振動成分を演算するもの
である、ことを特徴とする。
チング素子により構成され、交流電力系統からの交流電
力を直流電力に変換する電圧形自励式の第1の電力変換
器と、自己消弧形スイッチング素子により構成され、前
記第1の電力変換器により変換された直流電力を交流電
力に変換して交流負荷に出力する電圧形自励式の第2の
電力変換器と、前記第1及び第2の電力変換器の各直流
端子間に接続された直流コンデンサと、前記直流コンデ
ンサに印加される直流電圧の検出値と、直流電圧指令値
との偏差に基づき有効電流指令値を出力する直流電圧制
御手段と、前記直流電圧制御手段からの有効電流指令値
に基づき前記第1の電力変換器側の交流電圧指令値を出
力する交流電流制御手段と、前記交流電流制御手段から
の交流電圧指令値に基づきゲート信号を前記第1の電力
変換器に出力するゲートパターン発生手段と、を備えた
電力変換装置において、前記交流負荷の負荷電圧検出値
及び負荷電流検出値から負荷有効電力を演算する負荷有
効電力演算手段と、前記負荷有効電力演算手段が演算し
た負荷有効電力から振動成分を除去する振動成分除去フ
ィルタと、を備え、前記交流電流制御手段は、前記直流
電圧制御手段からの有効電流指令値と前記振動成分除去
フィルタからの負荷有効電力直流成分とを加算した信号
を入力して、前記第1の電力変換器側の交流電圧指令値
を出力するものである、ことを特徴とする。
チング素子により構成され、交流電力系統からの交流電
力を直流電力に変換する電圧形自励式の第1の電力変換
器と、自己消弧形スイッチング素子により構成され、前
記第1の電力変換器により変換された直流電力を交流電
力に変換して交流負荷に出力する電圧形自励式の第2の
電力変換器と、前記第1及び第2の電力変換器の各直流
端子間に接続された直流コンデンサと、前記直流コンデ
ンサに印加される直流電圧の検出値と、直流電圧指令値
との偏差に基づき有効電流指令値を出力する直流電圧制
御手段と、前記直流電圧制御手段からの有効電流指令値
に基づき前記第1の電力変換器側の交流電圧指令値を出
力する交流電流制御手段と、前記交流電流制御手段から
の交流電圧指令値に基づきゲート信号を前記第1の電力
変換器に出力するゲートパターン発生手段と、を備えた
電力変換装置において、前記直流コンデンサに印加され
る直流電圧の検出信号から振動成分を除去する振動成分
除去フィルタを備えており、前記直流電圧制御手段は、
前記振動成分フィルタを介して検出された前記直流コン
デンサに印加される直流電圧の検出値と、直流電圧指令
値との偏差に基づき有効電流指令値を出力するものであ
る、ことを特徴とする。
チング素子により構成され、交流電力系統からの交流電
力を直流電力に変換する電圧形自励式の第1の電力変換
器と、自己消弧形スイッチング素子により構成され、前
記第1の電力変換器により変換された直流電力を交流電
力に変換して交流負荷に出力する電圧形自励式の第2の
電力変換器と、前記第1及び第2の電力変換器の各直流
端子間に接続された直流コンデンサと、前記第1及び第
2の電力変換器のスイッチング素子に対してゲート信号
を出力する第1及び第2のゲート制御装置と、を備えた
電力変換装置において、前記第1のゲート制御装置は、
前記直流コンデンサに印加される直流電圧の検出値を直
流電圧指令値で除算することにより直流電圧PU値を演算
する第1の直流電圧PU値演算手段と、有効電流指令値及
び無効電流指令値の入力に基づき交流出力電圧指令値を
出力する交流電流制御手段と、前記交流電流制御手段か
ら出力される前記第1の電力変換器側の交流電圧指令値
を前記直流電圧PU値で除算することにより、この交流電
圧指令値の変調率を調整する第1の変調率調整手段と、
前記第1の変調率調整手段により変調率が調整された交
流電圧指令値の入力に基づきゲート信号を前記第1の電
力変換器に出力する第1のゲートパターン発生手段と、
を有しており、前記第2のゲート制御装置は、前記直流
コンデンサに印加される直流電圧の検出値を直流電圧指
令値で除算することにより直流電圧PU値を演算する第2
の直流電圧PU値演算手段と、予め設定された前記第2の
電力変換器側の交流出力電圧指令値を前記直流電圧PU値
で除算することにより、この交流出力電圧指令値の変調
率を調整する第2の変調率調整手段と、前記第2の変調
率調整手段により変調率が調整された交流出力電圧指令
値の入力に基づきゲート信号を前記第2の電力変換器に
出力する第2のゲートパターン発生手段と、を有してい
る、ことを特徴とする。
づき説明する。但し、図6と同様の構成要素には同一符
号を付して重複した説明を省略する。
ック図である。この図において、第2の電力変換器4の
出力側に電流検出器12及び電圧検出器13が設けられ
ており、これらの検出信号が負荷有効電力演算手段14
に出力されるようになっている。負荷有効電力演算手段
14は、入力したこれらの検出信号から負荷有効電力を
演算し、その演算結果を直流電圧振動成分演算手段15
に出力するようになっている。直流電圧振動成分演算手
段15は、入力した負荷有効電力から直流電圧振動成分
VDCrを演算し、これを加算器16のマイナス側入力端
子に出力するようになっている。加算器16は、プラス
側入力端子に入力している電圧検出値VDCとこの直流電
圧振動成分VDCrとの差である直流電圧の直流成分VDC0
を、加算器8のマイナス側入力端子に出力するようにな
っている。したがって、加算器8から直流電圧制御手段
9に出力される信号に振動成分は含まれず、また、直流
電圧制御手段9が出力する有効電流指令値ip*にも振動
成分は含まれない。それ故、受電点における受電電力が
振動することもなく、第1の電力変換器3の交流側の電
流高調波が増加することもなくなる。
流電圧振動成分演算手段15の演算内容を具体的に説明
しておく。
有効電力演算手段14は、この有効電力pを(7)式に
基づき求めることができる。なお、VU,VV,VWは交
流負荷6の3相電圧、iU,iV,iWは交流負荷6の3
相電流である。
れぞれ対称な正弦波と仮定するならば、負荷有効電流i
pを用いて有効電力pを求めることもできる。この負荷
有効電流ipは(8)式により求めることができる。な
お、(8)式中のiqは負荷無効電流である。但し、
(8)式を用いる場合は負荷の3相電圧VU,VV,VW
につき(9)式が成立しているものとする。そして、負
荷有効電流ipが求まったならば、(10)式を用いて
有効電力pを求めることができる。
荷有効電力演算手段14が求めた有効電力pから有効電
力振動成分Prを求め、この振動成分Prから直流電圧振
動成分VDCrを求める。すなわち、直流コンデンサ5の
静電容量をCとすると、有効電力振動成分Pr、直流電
圧指令値V*DC、電圧検出値VDCとの間には(11)式
が成立する。(11)式を整理し、更に直流電圧指令値
V*DCに対して振動成分Prが充分に小さいものとして近
似をとると(12)式が得られる。したがって、直流電
圧の振動成分VDCrは(13)式で表される。すなわ
ち、負荷有効電力pから有効電力振動成分Prを抽出
し、この振動成分Prを積分することにより直流電圧振
動成分VDCrを近似的に求めることができる。
り構成することができる。例えば、負荷有効電力pから
振動成分Prを抽出するものとして、(14)式で表さ
れるような伝達関数を持つハイパスフィルタがあり、ま
た、振動成分Prを積分する積分器として近似的に(1
5)式で表されるような伝達関数を持つ1次遅れフィル
タがある。(14)式及び(15)式の各伝達関数の積
をとると(16)式となり、これが負荷有効電力pから
直流電圧振動成分VDCrを求めるフィルタの伝達関数の
例となる。但し、ωfは除去したい振動成分の角周波数
よりも小さくする必要がある。
る。この図2の構成は、負荷無効電力から直流電圧振動
成分を求めてこの振動成分を補償しようとするものであ
り、図1における負荷有効電力演算手段14及び直流電
圧振動成分演算手段15を、負荷無効電力演算手段17
及び直流電圧振動成分演算手段18に置き換えたもので
ある。
動成分演算手段18の演算内容を具体的に説明すると、
まず、負荷無効電力演算手段17は、前述した(8)式
に基づき負荷無効電流iqを演算し、この負荷無効電流
iqから負荷無効電力qを求める。ここで、負荷無効電
力qと負荷無効電流iqとの間には(17)式の関係が
成立する。そして、交流負荷6に(2)式で示される逆
相電流が流れていると仮定し、(8)式に(2)式を代
入すると(18)式により負荷有効電流ip及び負荷無
効電流iqを求めることができる。あるいは、交流負荷
6に(5)式で示される直流電流が流れていると仮定
し、(8)式に(5)式を代入すると(19)式により
負荷有効電流ip及び負荷無効電流iqを求めることがで
きる。
効電流iqは負荷有効電流ipの時間積分に角周波数を乗
じて負号を付けた値となっている。第1の実施形態にお
いて既述したが、有効電力振動成分Prを積分すること
により直流電圧振動成分VDCrを近似的に求めることが
できる。したがって、負荷無効電流iqで直流電圧振動
成分VDCrを表すと、負荷電流に逆相電流が含まれる場
合は(20)式となり、負荷電流に直流電流が含まれる
場合は(21)式となる。このように、この第2の実施
形態では、(20)式及び(21)式の演算により振動
成分を求めることができるので、図2の直流電圧振動成
分演算手段18は、図1の直流電圧振動成分演算手段1
5のようにフィルタを必要とすることがなく、また、マ
イクロコンピュータのソフトウエアを簡単にすることが
できるというメリットがある。なお、(18)式及び
(19)式中のipr,iqrは振動成分(リップル分)を
示している。すなわち、直流成分をip0,iq0とする
と、負荷有効電流ipはip=ip0+iprで表され、負荷
無効電流iqはiq=iq0+iqrで表される。同様に、有
効電力pについても、直流成分をp0とすれば、p=p0
+prで表される。
る。この図3の構成は、振動成分を除去した負荷有効電
力を有効電流指令値としてフィードフォワードしようと
するものであり、図1における直流電圧振動成分演算手
段15及び加算器16を除去し、代わりに振動成分除去
フィルタ19及び加算器20を設けたものである。つま
り、この図3の構成は、交流電流制御手段10に入力さ
れる有効電流指令値ip*に振動成分が含まれることのな
いように、振動成分が除去された結果直流成分のみとな
った信号を振動成分除去フィルタ19から加算器20に
ダイレクトに加える構成としたものである。
例えば、(22)式で示される伝達関数を持つノッチフ
ィルタを挙げることができる。ここで、ω0は固有角周
波数であり、Qは特性曲線における尖鋭度を表すもので
あり、所謂「キュー」である。この固有角周波数ω0を
除去したい角周波数ω1(基本波角周波数)や2ω1(2
倍角周波数)に合わせることで、その角周波数の振動成
分を除去することができる。なお、複数の周波数の振動
成分を除去したい場合にはそれらの複数のノッチフィル
タを直列に接続すればよい。例えば、基本波角周波数ω
1除去用のノッチフィルタと2倍角周波数2ω1除去用の
ノッチフィルタとを直列接続することにより、ω1及び
2ω1の2つの振動成分を除去することができる。
値VDCには振動成分が含まれることになる。したがっ
て、直流電圧制御手段9のゲインは、この振動成分の影
響が出ないレベルまで小さくしておくことが好ましい。
の電力変換器3に対する有効電流指令値ip*をフィード
フォワード制御しているので、高速応答が可能であり、
交流負荷6の負荷変動の際の直流電圧変動を小さくする
ことができる。
ック図である。この図4の構成は、図6の構成に振動成
分除去フィルタ21を追加し、加算器8がこの振動成分
除去フィルタ21を介して電圧検出器7からの電圧検出
信号を入力するようにしたものである。この振動成分除
去フィルタ21としては、図3における振動成分除去フ
ィルタ19と同様のノッチフィルタを用いることができ
る。
形態のように、負荷有効電力を演算する手段や負荷無効
電力を演算する手段を設ける必要がなく、それだけ制御
系を安価に実現できるというメリットがある。なお、複
数の周波数の振動成分を除去したい場合には、第3の実
施形態において既述したように、それらの複数のノッチ
フィルタを直列に接続すればよい。
ック図である。この第5の実施形態は電力振動の影響に
より、第1の電力変換器3の入力側電圧又は第2の電力
変換器4の出力側電圧が変動した場合に、変調率を調整
することにより元の電圧レベルを維持しようとするもの
であり、第1乃至第4の実施形態とは異なる制御内容の
ものである。また、この図5では、第1の電力変換器3
側に対するゲート制御系を第1のゲート制御装置22
A、第2の電力変換器4に対するゲート制御系を第2の
ゲート制御装置22Bとして図示している。
装置22Aは交流電流制御手段10A、変調率調整手段
24A、ゲートパターン発生手段11A、及び直流電圧
PU値演算手段23Aを有している。一方、第2のゲート
制御装置22Bは、変調率調整手段24B、ゲートパタ
ーン発生手段11B、及び直流電圧PU値演算手段23B
を有している。また、この実施形態では、直流コンデン
サ5に印加される直流電圧を検出するため2つの電圧検
出器7A,7Bを設けている。
一方の入力値をD1、他方の入力値をN1とした場合に
(N1/D1)を演算して出力するものであり、変調率調
整手段24A,24Bは一方の入力値をD2、他方の入
力値をN2とした場合に(N2/D2)を演算して出力す
るものである。すなわち、直流電圧PU値演算手段23A
は、電圧検出値VDCを直流電圧指令値V*DCで除算して
単位指令値あたりの検出値つまり直流電圧PU値を演算
し、これを変調率調整手段24Aに出力している。そし
て、変調率調整手段24Aは、交流電流制御手段10A
から入力した交流電圧指令値をこの直流電圧PU値により
除算した信号をゲートパターン発生手段11Aに、交流
電圧指令値として出力している。
の電圧検出値VDCが低下し、パルス信号の高さが小さく
なったとしても、高さが小さくなった分だけ変調率調整
手段24Aにより変調率が調整されてパルス幅が大きく
なった交流電圧指令値がゲートパターン発生手段11A
に出力される。したがって、この交流電圧指令値に基づ
くゲートパターン発生手段11Aのゲート信号により第
1の電力変換器3の交流側の電圧は元のレベルに維持さ
れることになる。
同様に第2の電力変換器4の出力側の電圧を元のレベル
に維持するように動作する。但し、第2のゲート制御装
置22Bの変調率調整手段24Bが入力する交流電圧指
令値は予め設定した固定値でよいため、第1のゲート制
御装置22Aのように交流電流制御手段10Aを設ける
必要はない。
流コンデンサ5に印加される直流電圧の変動に応じて交
流側電圧指令値の変調率を調整するようにしているの
で、第1の電力変換器3及び第2の電力変換器4の交流
側の電圧に電力振動の影響が及ぶのを防止することがで
きる。
とはしなかったが、図6の従来装置の構成において、直
流電圧制御手段9のゲインを、電圧振動成分の影響が及
ばない程度に充分に小さくすることによっても、負荷有
効電力振動によって受電電力が振動するのを防止するこ
とが可能である。但し、この場合には、応答性が悪くな
るので、交流負荷6は急激な負荷変動が発生しないもの
でなければならないなど、用途がある程度限定されるこ
とになる。
の交流負荷に電力供給を行う場合に、電力振動の影響が
電力系統側の受電点に及ぶのを防止し、第1の電力変換
器が安定した受電を行うことが可能になる。
図。
図。
図。
図。
図。
Claims (5)
- 【請求項1】自己消弧形スイッチング素子により構成さ
れ、交流電力系統からの交流電力を直流電力に変換する
電圧形自励式の第1の電力変換器と、 自己消弧形スイッチング素子により構成され、前記第1
の電力変換器により変換された直流電力を交流電力に変
換して交流負荷に出力する電圧形自励式の第2の電力変
換器と、 前記第1及び第2の電力変換器の各直流端子間に接続さ
れた直流コンデンサと、 前記直流コンデンサに印加される直流電圧の検出値と、
直流電圧指令値との偏差に基づき有効電流指令値を出力
する直流電圧制御手段と、 前記直流電圧制御手段からの有効電流指令値に基づき前
記第1の電力変換器側の交流電圧指令値を出力する交流
電流制御手段と、 前記交流電流制御手段からの交流電圧指令値に基づきゲ
ート信号を前記第1の電力変換器に出力するゲートパタ
ーン発生手段と、 を備えた電力変換装置において、 前記交流負荷の負荷電圧検出値及び負荷電流検出値から
負荷有効電力を演算する負荷有効電力演算手段と、 前記負荷有効電力演算手段が演算した負荷有効電力か
ら、前記直流コンデンサに印加される直流電圧の振動成
分を演算する直流電圧振動成分演算手段と、 を備え、 前記直流電圧制御手段は、前記直流電圧振動成分演算手
段の演算した振動成分が補償された前記直流電圧の検出
値と、直流電圧指令値との偏差に基づき前記負荷有効電
流指令値を出力するものである、 ことを特徴とする電力変換装置。 - 【請求項2】前記負荷有効電力演算手段に代えて、前記
交流負荷の負荷電圧検出値及び負荷電流検出値から負荷
無効電力を演算する負荷無効電力演算手段を備えてお
り、 前記直流電圧振動成分演算手段は、前記負荷有効電力演
算手段が演算した負荷無効電力から、前記直流コンデン
サに印加される直流電圧の振動成分を演算するものであ
る、 ことを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。 - 【請求項3】自己消弧形スイッチング素子により構成さ
れ、交流電力系統からの交流電力を直流電力に変換する
電圧形自励式の第1の電力変換器と、 自己消弧形スイッチング素子により構成され、前記第1
の電力変換器により変換された直流電力を交流電力に変
換して交流負荷に出力する電圧形自励式の第2の電力変
換器と、 前記第1及び第2の電力変換器の各直流端子間に接続さ
れた直流コンデンサと、 前記直流コンデンサに印加される直流電圧の検出値と、
直流電圧指令値との偏差に基づき有効電流指令値を出力
する直流電圧制御手段と、 前記直流電圧制御手段からの有効電流指令値に基づき前
記第1の電力変換器側の交流電圧指令値を出力する交流
電流制御手段と、 前記交流電流制御手段からの交流電圧指令値に基づきゲ
ート信号を前記第1の電力変換器に出力するゲートパタ
ーン発生手段と、 を備えた電力変換装置において、 前記交流負荷の負荷電圧検出値及び負荷電流検出値から
負荷有効電力を演算する負荷有効電力演算手段と、 前記負荷有効電力演算手段が演算した負荷有効電力から
振動成分を除去する振動成分除去フィルタと、 を備え、 前記交流電流制御手段は、前記直流電圧制御手段からの
有効電流指令値と前記振動成分除去フィルタからの負荷
有効電力直流成分とを加算した信号を入力して、前記第
1の電力変換器側の交流電圧指令値を出力するものであ
る、 ことを特徴とする電力変換装置。 - 【請求項4】自己消弧形スイッチング素子により構成さ
れ、交流電力系統からの交流電力を直流電力に変換する
電圧形自励式の第1の電力変換器と、 自己消弧形スイッチング素子により構成され、前記第1
の電力変換器により変換された直流電力を交流電力に変
換して交流負荷に出力する電圧形自励式の第2の電力変
換器と、 前記第1及び第2の電力変換器の各直流端子間に接続さ
れた直流コンデンサと、 前記直流コンデンサに印加される直流電圧の検出値と、
直流電圧指令値との偏差に基づき有効電流指令値を出力
する直流電圧制御手段と、 前記直流電圧制御手段からの有効電流指令値に基づき前
記第1の電力変換器側の交流電圧指令値を出力する交流
電流制御手段と、 前記交流電流制御手段からの交流電圧指令値に基づきゲ
ート信号を前記第1の電力変換器に出力するゲートパタ
ーン発生手段と、 を備えた電力変換装置において、 前記直流コンデンサに印加される直流電圧の検出信号か
ら振動成分を除去する振動成分除去フィルタを備えてお
り、 前記直流電圧制御手段は、前記振動成分フィルタを介し
て検出された前記直流コンデンサに印加される直流電圧
の検出値と、直流電圧指令値との偏差に基づき有効電流
指令値を出力するものである、 ことを特徴とする電力変換装置。 - 【請求項5】自己消弧形スイッチング素子により構成さ
れ、交流電力系統からの交流電力を直流電力に変換する
電圧形自励式の第1の電力変換器と、 自己消弧形スイッチング素子により構成され、前記第1
の電力変換器により変換された直流電力を交流電力に変
換して交流負荷に出力する電圧形自励式の第2の電力変
換器と、 前記第1及び第2の電力変換器の各直流端子間に接続さ
れた直流コンデンサと、 前記第1及び第2の電力変換器のスイッチング素子に対
してゲート信号を出力する第1及び第2のゲート制御装
置と、 を備えた電力変換装置において、 前記第1のゲート制御装置は、 前記直流コンデンサに印加される直流電圧の検出値を直
流電圧指令値で除算することにより直流電圧PU値を演算
する第1の直流電圧PU値演算手段と、 有効電流指令値及び無効電流指令値の入力に基づき交流
出力電圧指令値を出力する交流電流制御手段と、 前記交流電流制御手段から出力される前記第1の電力変
換器側の交流電圧指令値を前記直流電圧PU値で除算する
ことにより、この交流電圧指令値の変調率を調整する第
1の変調率調整手段と、 前記第1の変調率調整手段により変調率が調整された交
流電圧指令値の入力に基づきゲート信号を前記第1の電
力変換器に出力する第1のゲートパターン発生手段と、 を有しており、 前記第2のゲート制御装置は、 前記直流コンデンサに印加される直流電圧の検出値を直
流電圧指令値で除算することにより直流電圧PU値を演算
する第2の直流電圧PU値演算手段と、 予め設定された前記第2の電力変換器側の交流出力電圧
指令値を前記直流電圧PU値で除算することにより、この
交流出力電圧指令値の変調率を調整する第2の変調率調
整手段と、 前記第2の変調率調整手段により変調率が調整された交
流出力電圧指令値の入力に基づきゲート信号を前記第2
の電力変換器に出力する第2のゲートパターン発生手段
と、 を有している、 ことを特徴とする電力変換装置。
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- 2001-06-14 JP JP2001179859A patent/JP3742316B2/ja not_active Expired - Lifetime
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