JP2002373983A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JP2002373983A
JP2002373983A JP2001178516A JP2001178516A JP2002373983A JP 2002373983 A JP2002373983 A JP 2002373983A JP 2001178516 A JP2001178516 A JP 2001178516A JP 2001178516 A JP2001178516 A JP 2001178516A JP 2002373983 A JP2002373983 A JP 2002373983A
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film
insulating film
region
semiconductor
single crystal
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JP2001178516A
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English (en)
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Masayuki Nakano
雅行 中野
Akihide Shibata
晃秀 柴田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソース・ドレイン領域の接合を更に浅くする
と共に接合容量を更に小さくする。 【解決手段】 シリコン基板11の表面に、素子分離領
域17,ゲート絶縁膜12,ゲート電極13,ゲート電極
上絶縁膜およびサイドウォールスペーサ14を順次形成
する。さらに、シリコン基板11の活性領域にのみに単
結晶シリコン膜15を形成し、それ以外の領域にはポリ
シリコン膜を形成する。そして、不純物イオンを単結晶
シリコン膜15およびポリシリコン膜の上部にのみ注入
した後に、ポリシリコン膜を除去する。こうして、単結
晶シリコン膜15でなる不純物濃度が薄い積上げ型のソ
ース・ドレイン領域を設けることによって、接合21を
浅くし、且つ、空乏層領域22の幅を広くできる。した
がって、短チャネル効果を効果的に抑制でき、且つ、接
合容量が極めて小さいFETを実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体装置およ
びその製造方法に関するものであり、より具体的には、
ライズド型の拡散層を有する電界効果トランジスタにお
ける上記拡散層とウェル領域との接合容量を小さくした
半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電界効果トランジスタの短チャネ
ル効果を抑制すると共に、微細化を可能にする技術とし
て、ライズド型の拡散層を用いた技術が開発されてい
る。このような技術としては、特開平8‐78671号
公報に開示されているものが挙げられる。このような半
導体装置の断面を図15に示す。
【0003】図15において、1は半導体層としてのp
型単結晶シリコン基板、2はゲート絶縁膜、3はゲート
電極、4はサイドウォールスペーサ、5は高濃度の不純
物領域(ポリシリコン膜)、6は素子分離絶縁膜である。
尚、点線7は、ソース・ドレイン領域の接合を表わして
いる。また、斜線で示す領域8は、接合7から延びる空
乏層領域を表わしている。ここでは、簡単のため、各領
域の電位が等しい場合における空乏層領域を示す。ま
た、簡単のためゲート空乏層領域は図示しない。
【0004】以下、図15に示す半導体装置の作成手順
を簡単に述べる。先ず、p型単結晶シリコン基板1上に
素子分離絶縁膜6,ゲート絶縁膜2およびゲート電極3
を形成した後に酸化膜を全面に堆積し、この酸化膜越し
に、ゲート電極3をマスクとして砒素を注入する。こう
することによって、上記酸化膜の存在のために砒素の基
板深さ方向の分散が増大し、緩やかな砒素の濃度勾配が
実現する。次に、上記酸化膜をエッチングバックする
と、ゲート電極3の側壁のみに上記酸化膜が残ってサイ
ドウォールスペーサ4が形成される。次に、減圧化学的
気相成長法(LPCVD法)によって全面にポリシリコン
を堆積し、このポリシリコン中にリンをイオン注入し、
続いてアニールを行って高濃度の不純物領域5を形成す
る。
【0005】以上のようにして形成された半導体装置に
よれば、ソース・ドレイン領域の接合7を比較的浅く形
成すると同時に、不純物濃度の勾配を緩やかにできる。
したがって、短チャネル効果を抑制して、接合容量を小
さくすることができるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の半導体装置には、以下のような問題がある。すなわ
ち、高濃度の不純物領域5は、ポリシリコンで形成され
ている。したがって、ソース・ドレイン領域の接合7
は、必然的に半導体層としてのp型単結晶シリコン基板
1中に形成される。その理由は、ポリシリコン5中に注
入された不純物イオンは、低温のアニールであっても極
めて速やかに拡散するために、ポリシリコン膜5中は隅
々まで高濃度の不純物濃度を持つためである。それ故
に、接合7の深さを浅くするのには一定の限界がある。
【0007】更にまた、接合容量を小さくするために、
不純物の濃度勾配を緩やかにしている。そのために、接
合7の深さが増して、短チャネル効果が増大してしまう
と言う問題がある。そこで、接合7の深さを浅くすると
不純物の濃度勾配が大きくなり、接合容量が増加してし
まうという問題がある。それ故に、短チャネル効果の抑
制と接合容量の低減の両立には、一定の限界がある。
【0008】そこで、この発明の目的は、ソース・ドレ
イン領域の接合を更に浅くし、同時に接合容量を更に小
さくすることによって、短チャンネル効果の抑制と接合
容量の低減とを両立させる半導体装置およびその製造方
法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の発明は、半導体基板上にゲート絶縁膜を介し
て形成されたゲート電極と上記ゲート電極の側壁に形成
された側壁絶縁膜を有すると共に,上記半導体基板は,上
記側壁絶縁膜の両側において上記ゲート絶縁膜の面より
も上側に存在している領域を有するライズド構造の半導
体装置において、上記半導体基板における上面の高さ
は,上記側壁絶縁膜近傍において上記側壁絶縁膜に向か
って低くなっており、上記半導体基板における上記ゲー
ト絶縁膜の面よりも上側に存在している領域における少
なくとも一部は,ソース領域あるいはドレイン領域を構
成しており、上記半導体基板における不純物濃度は、上
記ゲート絶縁膜の面よりも上側に存在している領域中に
おける最も不純物濃度が薄い個所の方が,上記ゲート絶
縁膜近傍よりも薄くなっていることを特徴としている。
【0010】上記構成によれば、半導体基板の上面の高
さは、上記ゲート電極の側壁に形成された側壁絶縁膜近
傍においては、上記側壁絶縁膜に向かって低くなってい
る。したがって、上記側壁絶縁膜近傍においては、ソー
ス領域またはドレイン領域を形成するための不純物は、
上記半導体基板中を僅かな距離だけ拡散すればよい。そ
のために、上記側壁絶縁膜近傍においては、熱工程によ
ってソース・ドレイン領域の接合の位置が容易に浅く制
御され、しかも濃度勾配が急峻な接合が形成されて空乏
層幅が小さくなる。したがって、短チャネル効果が抑制
される。
【0011】さらに、上記半導体基板における上記ゲー
ト絶縁膜の面よりも上側に存在している領域中で最も不
純物濃度が薄い個所の不純物濃度は、上記半導体基板に
おける上記ゲート絶縁膜近傍での不純物濃度よりも薄く
なっている。そのために、上記接合の両側に形成される
空乏層領域の幅は、上記ゲート絶縁膜の面よりも上側に
存在している領域中において著しく広がる。したがっ
て、接合容量が小さくなる。
【0012】また、第2の発明は、半導体基板表面に形
成された第1導電型のウェル領域と,上記ウェル領域上
にゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電極と,上記
ゲート電極の側壁に形成された側壁絶縁膜を有すると共
に,上記半導体基板は,上記側壁絶縁膜の両側において上
記ゲート絶縁膜の面よりも上側に存在している領域を有
するライズド構造の半導体装置において、上記半導体基
板における上面の高さは,上記側壁絶縁膜近傍において
上記側壁絶縁膜に向かって低くなっており、上記半導体
基板における上記ゲート絶縁膜の面よりも上側に存在し
ている領域における少なくとも上層部には,ソース領域
あるいはドレイン領域を構成する第2導電型の領域が存
在しており、上記ソース領域およびドレイン領域の上記
ゲート絶縁膜の面に対する深さは,上記半導体基板にお
ける上記ゲート絶縁膜の面よりも上側に存在している領
域の中央付近の方が,上記側壁絶縁膜近傍よりも浅くな
っていることを特徴としている。
【0013】上記構成によれば、上記第1の発明の場合
と同様に、半導体基板の上面の高さは、ゲート電極の側
壁に形成された側壁絶縁膜近傍においては、側壁絶縁膜
に向かって低くなっている。したがって、短チャネル効
果が抑制される。
【0014】さらに、上記ソース領域およびドレイン領
域の上記ゲート絶縁膜の面に対する深さは、上記半導体
基板における上記ゲート絶縁膜の面よりも上側に存在し
ている領域の中央付近の方が上記側壁絶縁膜近傍よりも
浅くなっている。それ故に、上記ゲート絶縁膜の面より
も上側に存在している領域の中央付近では、空乏層の幅
を十分に広くしても、空乏層の下端は上記半導体基板中
における極浅い部分に留まっている。したがって、短チ
ャンネル効果を悪化させることなく接合容量が低下され
る。
【0015】また、1実施例では、上記第2の発明の半
導体装置において、上記半導体基板における上記ゲート
絶縁膜の面よりも上側に存在している領域における上記
第2導電型の領域の下部は、第1導電型を有している。
【0016】この実施例によれば、ソース・ドレイン領
域の接合の一部は、上記半導体基板における上記ゲート
絶縁膜の面よりも上側に存在している領域内に位置して
いることになる。そのため、上記接合の上記ゲート絶縁
膜の面に対する深さを浅く保ちつつ空乏層幅を広げるこ
とが可能になる。したがって、短チャネル効果の抑制と
接合容量の低減との両立がより容易に図られる。
【0017】また、1実施例では、上記第1の発明の半
導体装置において、上記側壁絶縁膜と上記半導体基板に
おける上記ゲート絶縁膜の面よりも上側に存在している
領域との隙間には、多結晶半導体が埋め込まれている。
【0018】この実施例によれば、上記側壁絶縁膜と上
記ゲート絶縁膜の面よりも上側に存在している領域との
隙間には、多結晶半導体膜が存在している。そのため
に、上記側壁絶縁膜近傍におけるソース・ドレイン領域
の厚さは十分に厚く、その表面は略平坦になっている。
したがって、コンタクト孔を上記ゲート電極に近い場所
に設けて微細化を図る際に、コンタクトエッチによるダ
メージ及びリーク電流が抑制される。
【0019】また、1実施例では、上記第2の発明の半
導体装置において、上記側壁絶縁膜と上記半導体基板に
おける上記ゲート絶縁膜の面よりも上側に存在している
領域との隙間には、多結晶半導体が埋め込まれている。
【0020】この実施例によれば、上記側壁絶縁膜と上
記ゲート絶縁膜の面よりも上側に存在している領域との
隙間には、多結晶半導体膜が存在している。そのため
に、上記側壁絶縁膜近傍におけるソース・ドレイン領域
の厚さは十分に厚く、その表面は略平坦になっている。
したがって、コンタクト孔を上記ゲート電極に近い場所
に設けて微細化を図る際に、コンタクトエッチによるダ
メージ及びリーク電流が抑制される。
【0021】また、1実施例では、上記第1の発明ある
いは第2の発明の半導体装置において、上記ソース領域
およびドレイン領域の表面はシリサイド化されている。
【0022】この実施例によれば、上記半導体基板の上
面は、上記側壁絶縁膜近傍においては上記側壁絶縁膜に
向かって高さが低くなると共に、シリサイド化されてい
る。そのために、上記シリサイド化されている領域は、
チャネル領域の直近にまで及んでいる。したがって、ソ
ース・ドレイン領域が非常に低抵抗化されて、素子のド
ライブ電流が増加する。
【0023】また、1実施例では、上記第1の発明ある
いは第2の発明の半導体装置において、上記ゲート電極
と上記半導体基板あるいはウェル領域とは電気的に短絡
されている。
【0024】この実施例によれば、上記ゲート電極と上
記半導体基板あるいはウェル領域とが電気的に短絡され
て、動的閾値トランジスタが構成されている。この動的
閾値トランジスタは、低消費電力で高速動作が可能な素
子として知られているが、ソース・ドレイン領域と上記
半導体基板あるいはウェル領域との実効的な接合容量が
通常のFETよりも大きく、接合容量の低減が課題とな
っている。ところが、上記半導体基板は、上記ゲート絶
縁膜の面よりも上側に存在している領域を有しており、
上記側壁絶縁膜近傍において上記側壁絶縁膜に向かって
高さが低くなっている。そのために、上述したように、
短チャネル効果を悪化させることなく接合容量を小さく
することが可能である。したがって、更なる低消費電力
化および高速動作化が可能になるのである。
【0025】また、第3の発明は、上記第1の発明ある
いは第2の発明の半導体装置の製造方法であって、半導
体基板上にゲート絶縁膜を介して上面が第1絶縁膜で覆
われたゲート電極を形成する工程と、上記ゲート電極の
側壁に第2絶縁膜から成る側壁絶縁膜を形成する工程
と、上記半導体基板が露出した領域においては選択的に
単結晶半導体膜がエピタキシャル成長する一方,その他
の領域においては第1多結晶半導体膜が成長する条件下
で,上記単結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜で成
る半導体膜を全面に堆積する工程と、上記半導体膜の上
部に不純物をイオン注入する工程と、上記不純物を活性
化するためのアニール工程と、上記第1多結晶半導体膜
を,上記単結晶半導体膜に対して選択的にエッチングし
て除去する工程を含むことを特徴としている。
【0026】上記構成によれば、半導体基板上にゲート
絶縁膜を介してゲート電極およびこのゲート電極の側壁
絶縁膜を形成した後に半導体膜を堆積するだけの簡単な
工程によって、上記第1の発明あるいは第2の発明の効
果を奏するのに理想的な形状の単結晶半導体膜が、上記
半導体基板における上記ゲート絶縁膜の面よりも上側に
自己整合的に形成される。
【0027】その際に、上記半導体基板が露出した領域
においては選択的に単結晶半導体膜がエピタキシャル成
長する一方、その他の領域においては第1多結晶半導体
膜が成長するため、上記側壁絶縁膜近傍においては、上
記単結晶半導体膜と第1多結晶半導体膜とが楔状に存在
することになる。したがって、不純物イオンが注入され
ると、上記楔状の先端部に向って第1多結晶半導体膜中
を不純物原子が極めて速く拡散するため、上記堆積され
た第1多結晶半導体膜の厚さがばらついたとしても、上
記側壁絶縁膜近傍での接合の深さは一定になる。こうし
て、素子の特性のばらつきが小さくなる。
【0028】また、第4の発明は、上記第1の発明ある
いは第2の発明の半導体装置の製造方法であって、半導
体基板上にゲート絶縁膜を介して上面が第1絶縁膜で覆
われたゲート電極を形成する工程と、上記ゲート電極の
側壁に第2絶縁膜から成る側壁絶縁膜を形成する工程
と、上記半導体基板が露出した領域においては選択的に
単結晶半導体膜がエピタキシャル成長する一方,その他
の領域においては第1多結晶半導体膜が成長する条件下
で,上記単結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜で成
る半導体膜を全面に堆積する工程と、第2多結晶半導体
膜を全面に堆積する工程と、上記第2多結晶半導体膜に
不純物をイオン注入する工程と、上記不純物を活性化す
るためのアニール工程と、上記第1多結晶半導体膜およ
び第2多結晶半導体膜を,上記単結晶半導体膜に対して
選択的にエッチングして除去する工程を含むことを特徴
としている。
【0029】上記構成によれば、上記第3の発明の場合
と同様にして上記単結晶半導体膜と第1多結晶半導体膜
とを成長させた後に、第2多結晶半導体膜が全面に堆積
される。したがって、上記第2多結晶半導体膜に不純物
のイオン注入とアニールとが行われた後には、上記不純
物は単結晶半導体膜の極浅い領域にのみに拡散すること
になる。そのために、上記単結晶半導体膜中における不
純物濃度の薄い領域がさらに広がり、空乏層の幅が大き
くなって接合容量がさらに減少される。
【0030】さらに、上記単結晶半導体膜は上記第2多
結晶半導体膜で覆われているために不純物イオンが直接
注入されることはない。また、上記第2,第1多結晶半
導体中の不純物原子は、上記単結晶半導体中に比べて極
めて速く拡散する。したがって、拡散後における上記単
結晶半導体膜中の不純物プロファイルは、イオン注入条
件にはあまり依存しないことになる。すなわち、上記単
結晶半導体膜中における不純物プロファイルの決定要素
としてはアニール条件が支配的となり、プロセスの最適
化が容易になる。
【0031】また、第5の発明は、上記側壁絶縁膜と上
記ゲート絶縁膜の面よりも上側に存在している領域との
隙間に多結晶半導体が埋め込まれた第1の発明あるいは
第2の発明の半導体装置の製造方法であって、半導体基
板上にゲート絶縁膜を介して上面が第1絶縁膜で覆われ
たゲート電極を形成する工程と、上記ゲート電極の側壁
に第2絶縁膜から成る側壁絶縁膜を形成する工程と、上
記半導体基板が露出した領域においては選択的に単結晶
半導体膜がエピタキシャル成長する一方,その他の領域
においては第1多結晶半導体膜が成長する条件下で,上
記単結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜で成る半導
体膜を全面に堆積する工程と、化学的機械的研磨法(C
MP法)によって上記半導体膜を上記第1絶縁膜が露出
するまで研磨する工程と、上記半導体膜の上部に不純物
をイオン注入する工程と、上記不純物を活性化するため
のアニール工程を含むことを特徴としている。
【0032】上記構成によれば、半導体基板上にゲート
絶縁膜を介してゲート電極およびこのゲート電極の側壁
絶縁膜を形成した後に半導体膜を堆積するだけの簡単な
工程によって、上記第1の発明あるいは第2の発明の効
果を奏するのに理想的な形状の単結晶半導体膜が、上記
半導体基板における上記ゲート絶縁膜の面よりも上側に
自己整合的に形成される。
【0033】その際に、上記第3の発明の場合と同様
に、上記側壁絶縁膜近傍においては、楔状に存在する第
1多結晶半導体膜の先端部に向って不純物原子が極めて
速く拡散するため、CMPされた第1多結晶半導体膜の
厚さがばらついたとしても、上記側壁絶縁膜近傍での接
合の深さは一定になる。こうして、素子の特性のばらつ
きが小さくなる。
【0034】さらに、上記ゲート電極が半導体で形成さ
れる場合には、上記ゲート電極への不純物注入と上記単
結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜への不純物注入
とを同時に行うことが可能になる。したがって、特に相
補型の集積回路の作成が容易になる。
【0035】また、第6の発明は、上記側壁絶縁膜と上
記ゲート絶縁膜の面よりも上側に存在している領域との
隙間に多結晶半導体が埋め込まれた第1の発明あるいは
第2の発明の半導体装置の製造方法であって、半導体基
板上にゲート絶縁膜を介して上面が第1絶縁膜で覆われ
たゲート電極を形成する工程と、上記ゲート電極の側壁
に第2絶縁膜から成る側壁絶縁膜を形成する工程と、上
記半導体基板が露出した領域においては選択的に単結晶
半導体膜がエピタキシャル成長する一方,その他の領域
においては第1多結晶半導体膜が成長する条件下で,上
記単結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜で成る半導
体膜を全面に堆積する工程と、第2多結晶半導体膜を全
面に堆積する工程と、CMP法によって,上記第2多結
晶半導体膜を含む半導体膜を第1絶縁膜が露出するまで
研磨する工程と、上記第1多結晶半導体膜および第2多
結晶半導体膜に不純物をイオン注入する工程と、上記不
純物を活性化するためのアニール工程を含むことを特徴
としている。
【0036】上記構成によれば、上記第5の発明の場合
と同様にして上記単結晶半導体膜と第1多結晶半導体膜
とを成長させた後に、第2多結晶半導体膜が全面に堆積
される。したがって、上記第2多結晶半導体膜に不純物
のイオン注入とアニールとが行われた後には、上記不純
物は単結晶半導体膜の極浅い領域にのみに拡散すること
になる。そのために、上記単結晶半導体膜中における不
純物濃度の薄い領域がさらに広がり、空乏層の幅が大き
くなって接合容量がさらに減少される。
【0037】さらに、上記単結晶半導体膜は上記第2多
結晶半導体膜で覆われているために不純物イオンが直接
注入されることはない。また、上記第2,第1多結晶半
導体中の不純物原子は、上記単結晶半導体中に比べて極
めて速く拡散する。したがって、拡散後における上記単
結晶半導体膜中の不純物プロファイルは、イオン注入条
件にはあまり依存しないことになる。すなわち、上記単
結晶半導体膜中における不純物プロファイルの決定要素
としてはアニール条件が支配的となり、プロセスの最適
化が容易になる。
【0038】また、第7の発明は、上記側壁絶縁膜と上
記ゲート絶縁膜の面よりも上側に存在している領域との
隙間に多結晶半導体が埋め込まれた第1の発明あるいは
第2の発明の半導体装置の製造方法であって、半導体基
板上にゲート絶縁膜を介して上面が第1絶縁膜で覆われ
たゲート電極を形成する工程と、上記ゲート電極の側壁
に第2絶縁膜から成る側壁絶縁膜を形成する工程と、上
記半導体基板が露出した領域においては選択的に単結晶
半導体膜がエピタキシャル成長する一方,その他の領域
においては第1多結晶半導体膜が成長する条件下で,上
記単結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜で成る半導
体膜を全面に堆積する工程と、フォトレジストをマスク
として,上記第1多結晶半導体膜の一部を上記第1絶縁
膜が露出するまで選択的にエッチングする工程と、上記
半導体膜の上部に不純物をイオン注入する工程と、上記
不純物を活性化するためのアニール工程を含むことを特
徴としている。
【0039】上記構成によれば、半導体基板上にゲート
絶縁膜を介してゲート電極およびこのゲート電極の側壁
絶縁膜を形成した後に半導体膜を堆積するだけの簡単な
工程によって、上記第1の発明あるいは第2の発明の効
果を奏するのに理想的な形状の単結晶半導体膜が、上記
半導体基板における上記ゲート絶縁膜の面よりも上側に
自己整合的に形成される。
【0040】その際に、上記第3の発明の場合と同様
に、上記側壁絶縁膜近傍においては、楔状に存在する第
1多結晶半導体膜の先端部に向って不純物原子が極めて
速く拡散するため、選択的にエッチングされた上記第1
多結晶半導体膜の厚さがばらついたとしても、上記側壁
絶縁膜近傍での接合の深さは一定になる。こうして、素
子の特性のばらつきが小さくなる。
【0041】さらに、上記ゲート電極が半導体で形成さ
れる場合には、上記ゲート電極への不純物注入と上記単
結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜への不純物注入
とを同時に行うことが可能になる。したがって、特に相
補型の集積回路の作成が容易になる。さらに、上記第1
多結晶半導体膜を選択的に除去するためにコストの高い
CMP工程を必要とはしない。したがって、上記第5の
発明の半導体装置の製造方法よりも製造コストが低減さ
れる。
【0042】また、第8の発明は、上記側壁絶縁膜と上
記ゲート絶縁膜の面よりも上側に存在している領域との
隙間に多結晶半導体が埋め込まれた第1の発明あるいは
第2の発明の半導体装置の製造方法であって、半導体基
板上にゲート絶縁膜を介して上面が第1絶縁膜で覆われ
たゲート電極を形成する工程と、上記ゲート電極の側壁
に第2絶縁膜から成る側壁絶縁膜を形成する工程と、上
記半導体基板が露出した領域においては選択的に単結晶
半導体膜がエピタキシャル成長する一方,その他の領域
においては第1多結晶半導体膜が成長する条件下で,上
記単結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜で成る半導
体膜を全面に堆積する工程と、第2多結晶半導体膜を全
面に堆積する工程と、フォトレジストをマスクとして,
上記第1多結晶半導体膜および第2多結晶半導体膜の一
部を上記第1絶縁膜が露出するまで選択的にエッチング
する工程と、上記第1多結晶半導体膜および第2多結晶
半導体膜に不純物をイオン注入する工程と、上記不純物
を活性化するためのアニール工程を含むことを特徴とし
ている。
【0043】上記構成によれば、上記第7の発明の場合
と同様にして上記単結晶半導体膜と第1多結晶半導体膜
とを成長させた後に、第2多結晶半導体膜が全面に堆積
される。したがって、上記第2多結晶半導体膜に不純物
のイオン注入とアニールとが行われた後には、上記不純
物は単結晶半導体膜の極浅い領域にのみに拡散すること
になる。そのために、上記単結晶半導体膜中における不
純物濃度の薄い領域がさらに広がり、空乏層の幅が大き
くなって接合容量がさらに減少される。
【0044】さらに、上記単結晶半導体膜は上記第2多
結晶半導体膜で覆われているために不純物イオンが直接
注入されることはない。また、上記第2,第1多結晶半
導体中の不純物原子は、上記単結晶半導体中に比べて極
めて速く拡散する。したがって、拡散後における上記単
結晶半導体膜中の不純物プロファイルは、イオン注入条
件にはあまり依存しないことになる。すなわち、上記単
結晶半導体膜中における不純物プロファイルの決定要素
としてはアニール条件が支配的となり、プロセスの最適
化が容易になる。
【0045】また、1実施例では、上記第3の発明乃至
第8の発明の何れか1つの半導体装置の製造方法におい
て、上記単結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜で成
る半導体膜を全面に堆積する工程における上記半導体膜
の堆積はLPCVD法により行ない、その際に導電型を
与える不純物ガスは導入しないようにしている。
【0046】この実施例によれば、上記半導体膜の堆積
が上記LPCVD法によって行なわれる。そのため、比
較的容易に、上記半導体基板における露出している領域
では選択的に単結晶半導体膜がエピタキシャル成長され
る一方、その他の領域では第1多結晶半導体膜が成長さ
れる。
【0047】さらに、上記LPCVD法によって上記半
導体膜を堆積するに際して、導電型を与える不純物ガス
は導入されない。したがって、形成直後上記半導体膜は
無ドープの状態になっている。そのため、半導体装置が
完成した後においては、上記半導体膜中の不純物濃度は
最大限薄くなっている。したがって、上記単結晶半導体
膜中において接合の両側に形成される空乏層領域の幅が
広くなって、接合容量が最大限小さくなる。
【0048】また、1実施例では、上記第3の発明乃至
第8の発明の何れか1つの半導体装置の製造方法におい
て、上記半導体基板はシリコン基板であり、上記第1絶
縁膜はシリコン酸化膜であり、上記第2絶縁膜はシリコ
ン窒化膜であり、上記単結晶半導体膜は単結晶シリコン
膜であり、上記第1多結晶半導体膜および第2多結晶半
導体膜はポリシリコン膜である。
【0049】この実施例によれば、LSI(大規模集積
回路)技術において最も広範囲に使用されているシリコ
ン系材料が用いられている。したがって、通常のLSI
プロセスを用いることができ、新たな設備投資やプロセ
ス開発が最小限に抑えられる。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形
態により詳細に説明する。尚、本実施の形態において、
第1導電型とはP型またはN型を意味する。また、第2
導電型とは、上記第1導電型がP型の場合はN型、上記
第1導電型がN型の場合はP型を意味する。
【0051】また、使用することができる半導体基板と
しては特に限定しないが、シリコン基板が好ましい。ま
た、半導体基板は、P型またはN型の何れの導電型を有
していても差し支えない。尚、以下の各実施の形態にお
いては、P型のシリコン基板を用いてN型の素子を形成
する場合を例に説明する。但し、N型の半導体基板を用
いた場合も、同様な工程によって同様な機能の半導体装
置を形成することができる。また、P型の素子を形成す
る場合は、注入する不純物の導電型を反対にすればよ
い。また、N型とP型の素子を同一の基板内に形成し、
相補型の回路を構成することも可能である。
【0052】<第1実施の形態>図1は、本実施の形態
の半導体装置としての電界効果トランジスタ(FET)に
おける縦断面図である。また、図2は、図1において、
接合の位置と空乏層領域とを示したものである。また、
図3および図4は、本FETの形成手順を示す断面図で
ある。以下、本実施の形態を、図1〜図4を用いて説明
する。尚、図1および図2においては、層間絶縁膜,コ
ンタクト孔および上部配線等は省略している。
【0053】先ず、本FETの構造を、図1および図2
を用いて説明する。本FETは、ライズド型の拡散層を
有するFETであり、シリコン基板11はP型の導電型
を有する。このシリコン基板11中には、適当な不純物
濃度を有するウェル領域が形成されていてもよい。シリ
コン基板11上には、ゲート絶縁膜12を介して、ゲー
ト電極13が形成されている。さらに、ゲート電極13
の側壁には、シリコンナイトライドのサイドウォールス
ペーサ14が形成されている。尚、このサイドウォール
スペーサ14の材質はシリコンナイトライドに限らず、
シリコン酸化膜等の他の絶縁物であってもよい。
【0054】上記ゲート電極13の周囲には、サイドウ
ォールスペーサ14を介して、エピタキシャル成長され
たシリコン膜15が形成されている。このエピタキシャ
ル成長されたシリコン膜15の一部はN型の導電型を有
して、ソース領域またはドレイン領域となっている。ゲ
ート電極13およびエピタキシャル成長したシリコン膜
15の表面には、抵抗を低減するためにシリサイド化さ
れた領域16が形成されている。そして、素子間におけ
るシリコン基板11の表面には、素子分離領域17が形
成されている。
【0055】図2は、図1に示すFETにおけるソース
領域またはドレイン領域の接合および空乏層領域を示し
ている。ここでは、簡単のためにソース領域とドレイン
領域との電位が同じである場合を示している。尚、ドレ
イン領域により高い電位を加えた場合には、ドレイン領
域の空乏層はさらに広がる。また、ゲート空乏層は図示
していない。
【0056】図2において、点線で示す接合21は、上
記ゲート電極13の両端付近と素子分離領域17の端部
付近とにおいて、シリコン基板11中に染み出してい
る。そして、その他の領域においては、エピタキシャル
成長したシリコン膜15中に存在している。接合21
は、必ずしもエピタキシャル成長したシリコン膜15中
に存在する必要はないが、少なくともゲート電極13の
端部付近での接合21の深さよりも深くならない(例え
ば、150nm以内)のが好ましい。ゲート電極13の端
部付近における接合21の深さは、例えば10nm〜15
0nmであって極めて浅い。したがって、短チャネル効果
を極めて効果的に抑制することができるのである。
【0057】また、図中斜線で示した空乏層領域22に
おける基板表面に対して垂直方向への幅は、ゲート電極
13の端部以外の領域においては著しく広がっている。
これは、エピタキシャル成長したシリコン膜15の大部
分(コンタクト孔または層間絶縁膜に接する面付近を除
く)の不純物濃度が非常に薄いためである。そのため
に、接合容量を非常に小さくすることができるのであ
る。エピタキシャル成長したシリコン膜15における不
純物濃度の薄い部分の不純物濃度は、シリコン基板11
の表面付近における不純物濃度(例えば、5×1017c
m‐3)よりも薄いのが好ましい。そうすることによっ
て、空乏層領域22の幅が十分に大きくなり、接合容量
が減少する効果が顕著になるのである。その場合、シリ
コン膜15の不純物濃度が薄い部分の不純物濃度を1×
1017cm‐3以下にするのが更に好ましい。
【0058】また、上述したように、上記接合21がゲ
ート電極13の両端付近と素子分離領17の端部付近と
でシリコン基板11中に染み出している。そのため、素
子のドライブ電流を十分にとることができ、且つ、エピ
タキシャル成長したシリコン膜15とサイドウォールス
ペーサ14との境界A付近において空乏層領域22とシ
リサイド化された領域16とが接触しないようにするこ
とができる。ここで、空乏層領域22とシリサイド化さ
れた領域16とが接触するとリーク電流の原因となるの
である。また、シリサイド化された領域16がチャネル
領域の直近にまで形成されているので、ソース・ドレイ
ン領域を非常に低抵抗化することができる。更にまた、
シリサイド膜16は、エピタキシャル成長したシリコン
膜15の表面上に形成されている。エピタキシャル成長
した単結晶シリコン膜(15)は、シリコン基板11中に
比べて酸素原子の濃度を非常に低くできるので、耐熱性
に優れ、低抵抗なシリサイド膜16を得ることができる
のである。
【0059】次に、本FETの形成手順を、図3および
図4にしたがって説明する。先ず、図3(a)に示すよう
に、P型のシリコン基板11の表面に、素子分離領域1
7を形成する。その場合、シリコン基板11における素
子間に、適当な不純物濃度を有するP型のウェル領域を
形成しても差し支えない。その後に、ゲート絶縁膜1
2,ゲート電極13,ゲート電極上絶縁膜25およびシリ
コンナイトライドのサイドウォールスペーサ14を形成
する。
【0060】上記素子分離領域17としては、例えばS
TI(Shallow Trench Isolation)やLOCOS(Local O
xidation of Silicon)酸化膜を用いることができる。ま
た、ゲート絶縁膜12としては、絶縁性を有する限りそ
の材質は特に限定されない。尚、シリコン基板を使用す
る場合には、シリコン酸化膜,シリコン窒化膜あるいは
それらの積層体を使用することができる。また、酸化ア
ルミニウム膜,酸化チタニウム膜,酸化タンタル膜等の高
誘電膜あるいはそれらの積層体を使用することもでき
る。ここで、ゲート絶縁膜12としてシリコン酸化膜を
使用する場合には、1nm〜10nmの厚さに形成すること
が好ましい。尚、ゲート絶縁膜12は、化学的気相成長
法(CVD法),スパッタ法,熱酸化法等の方法によって形
成することができる。
【0061】上記ゲート電極13としては、ポリシリコ
ンや単結晶シリコン等のシリコン膜が使用される。ま
た、上記ポリシリコンや単結晶シリコン以外にも、アル
ミニウムや銅等の金属膜が使用される。何れを用いるに
しても、ゲート電極13としては、0.1μm〜0.4μm
の厚さを有することが好ましい。
【0062】ところで、上記ゲート電極13は、以下の
手順で形成することができる。すなわち、ゲート電極1
3となる材料をゲート絶縁膜12上にCVD法や蒸着法
等によって堆積する。さらに、その上にゲート電極上酸
化膜25をCVD法で堆積する。ここで、ゲート電極1
3の材料がポリシリコンや単結晶シリコン等のシリコン
膜である場合には、形成されたシリコン膜に砒素やリン
等のN型の導電型を与える不純物イオンを注入するか、
当該シリコン膜を形成する際にシリコン膜に導電性を与
える不純物を含むガスを導入しておくのが望ましい。そ
の後、フォトレジストをマスクとしてゲート電極上絶縁
膜25およびゲート電極13をパターニングする。ある
いは、フォトレジストをマスクとしてゲート電極上絶縁
膜25をパターニングした後、フォトレジストを除去
し、ゲート電極上酸化膜25をマスクとしてゲート電極
13をパターニングしても差し支えない。尚、ゲート電
極上絶縁膜25としては、例えばシリコン酸化膜を用い
ることができる。
【0063】上記サイドウォールスペーサ14は、上記
ゲート電極13を形成した後にシリコンナイトライドを
全面に堆積し、その後エッチングバックすることで形成
することができる。尚、ゲート電極13として金属を用
いた場合には、このサイドウォールスペーサ14を、ゲ
ート電極上絶縁膜25と同じ材質としても良い。
【0064】次に、上記シリコン基板11の露出してい
る活性領域にのみに、シリコン基板11の面方位を受け
継いだ単結晶膜を選択的にエピタキシャル成長させ、そ
れ以外の領域にはポリシリコン膜を成長させる。その結
果、図3(b)に示すように、上記活性領域上には単結晶
のシリコン膜15が形成され、素子分離領域17,サイ
ドウォールスペーサ14およびゲート電極上酸化膜25
に接する領域においてはポリシリコン膜26が形成され
る。上記選択エピタキシャル成長は、以下の方法で行う
ことができる。すなわち、HF(弗化水素酸)処理によっ
てシリコン基板11の表面を清浄化した後、LPCVD
法によって、例えば、580℃〜680℃、Si26
たはSiH4ガスが20Pa〜100Paである条件下でシ
リコン膜を堆積すれば、上記活性領域上のみに単結晶シ
リコン膜15を形成し、それ以外の領域上にはポリシリ
コン膜26を形成することができるのである。両シリコ
ン膜の厚さは、例えば0.1μm〜0.4μmとすることが
できる。
【0065】尚、その場合における上記単結晶シリコン
膜15およびポリシリコン膜26の厚さとしては、少な
くとも、シリコン基板11の表面付近の不純物濃度(例
えば5×1017cm-3)よりも不純物濃度が薄い領域が当
該シリコン膜中に形成される程度の厚さが好ましい。シ
リコン膜15,26の形成時には、導電型を与える不純
物を含むガスを導入しないのが最も望ましい。導電性を
与える不純物を含むガスを導入する場合でも、形成され
たシリコン膜の不純物濃度が1×1016cm-3以下になる
ようにすることが望ましい。尚、上記活性領域上でのエ
ピタキシャル成長を制御良く行うためには、HF処理か
らシリコン膜の堆積までの工程を大気開放無しの状態で
行い得るクラスタ型LPCVD装置を用いるのが望まし
い。
【0066】上述したように、上記活性領域とそれに交
差するサイドウォールスペーサ14とから略同時に単結
晶シリコン膜15とポリシリコン膜26とを成長させる
ために、上記活性領域とサイドウォールスペーサ14と
の間に単結晶シリコン膜15とポリシリコン膜26とが
楔状に形成され、楔状のポリシリコン膜26の先端をシ
リコン基板11近傍に位置させることができるのであ
る。
【0067】次に、図3(c)に示すように、N型の導電
型を与える不純物イオン27を注入する。この場合、不
純物はなるべく単結晶シリコン膜15及びポリシリコン
膜26の上部にのみ注入されるのが好ましい。N型の導
電型を与える不純物イオンとしては、例えば、31
オンや75Asイオンが挙げられる。イオン注入は、例
えば、31イオンを使用する場合には、注入エネルギ
ーとして2KeV〜80KeV、注入量として1×1015
cm-2〜1×1016cm-2の条件で行うことができる。ま
た、75Asイオンを使用する場合には、注入エネルギ
ーとして3KeV〜150KeV、注入量として1×10
15cm-2〜1×1016cm-2の条件で行うことができる。N
型の導電型を与える不純物イオンとしては、上述の31
イオンや75Asイオン以外にも、112Sbイオン等
も使用することができる。尚、P型の素子を形成する場
合には、P型の導電型を与える不純物イオンを注入す
る。P型を与える不純物イオンとしては、例えば、11
イオンが挙げられる。その場合におけるイオン注入
は、例えば11イオンを使用する場合は、注入エネル
ギーとして1KeV〜30KeV、注入量として1×10
15cm-2〜1×1016cm-2の条件で行うことができる。P
型の導電型を与える不純物イオンとしては、上述の11
イオン以外にも、115Inイオンや49BF2 イオン
等も使用することができる。
【0068】次に、上記不純物を活性化させるためのア
ニールを行う。このアニールは、例えば、800℃〜9
00℃で10分間の条件で行う。あるいは、例えば、ラ
ンプアニール装置を用いて800℃〜1000℃で10
秒間の条件で行うこともできる。このような低温もしく
は短時間のアニールでは、単結晶シリコン15中での不
純物原子の拡散距離はわずかである。一方、ポリシリコ
ン26中では、不純物原子は極めて長い距離を拡散す
る。ポリシリコン26中の不純物の拡散は、例えば、
「S.M.Sze:VLSI Technology,(McGraw-Hill Book,Murr
ay Hill,1988)2ndEd.,Chap.7,p.308」に記述されて
いる。この文献においては、ポリシリコン中の不純物イ
オンの拡散速度は、シリコン基板中の約100倍に達す
るとされている。そのために、上記活性領域上に形成さ
れた単結晶シリコン膜15中においてはN型の不純物は
あまり拡散しないが、ゲート電極13の両端付近では、
ポリシリコン膜26が楔状にサイドウォールスペーサ1
4と単結晶シリコン15との間に存在してその先端がシ
リコン基板11近傍に位置しているため、N型の不純物
はシリコン基板11中にまで拡散することができるので
ある。同様に、素子分離領域17の端部でも、N型の不
純物はシリコン基板11中にまで拡散することができ
る。このようにして、図2に示すように、接合21は、
ゲート電極13の両端付近と素子分離領17の端部付近
とでシリコン基板11中に染み出すのである。
【0069】その場合、上記ゲート電極13の両端付近
での接合の深さは、堆積したシリコン膜の厚さには殆ど
依存しない。これは、ポリシリコン26中での不純物拡
散速度が極めて大きいからである。したがって、素子の
特性(特に短チャネル効果)に大きな影響を与えるゲート
電極13の両端付近での接合の深さを一定にすることが
容易になり、素子の特性のばらつきを小さくすることが
できるのである。さらに、単結晶シリコン膜15はノン
ドープもしくは不純物濃度が1×1016cm-3以下となる
条件で形成されている。そのため、N型の不純物のイオ
ンは単結晶シリコン膜16の上部にのみ注入されてお
り、且つ、不純物を活性化させるためのアニールは十分
に低温もしくは短時間で行われている。したがって、単
結晶シリコン膜15には、不純物濃度の低い領域が広く
残っている。そのために、図2に示すように、空乏層領
域22の幅を広くすることができるのである。
【0070】次に、図3(d)に示すように、弗化水素酸
と硝酸と酢酸との混合液によって、ポリシリコン膜26
を選択的にエッチングして除去する。次に、図3(e)に
示すように、上記ゲート電極上絶縁膜25を除去する。
尚、ゲート電極13が金属で構成される場合には、この
ゲート電極上絶縁膜25を除去する必要がなく、次のシ
リサイド化工程に進む。次に、図3(e)に示すように、
ゲート電極13の上面(ゲート電極13がシリコンで構
成される場合)およびシリコン膜15の表面をシリサイ
ド化してシリサイド膜16を形成するのである。
【0071】その後、公知の手法によって、配線等を形
成することによって半導体装置(FET)が完成する。
【0072】ところで、図4に示すように、図3(b)に
示す選択エピタキシャル成長工程後に、さらに第2のポ
リシリコン膜28を全面に堆積してもよい。その場合に
は、その後における不純物イオン注入の際には、不純物
イオンが第2のポリシリコン膜28中に留まる条件で行
うのが好ましい。こうすることによって、不純物を活性
化させるためのアニール後においても、N型の不純物は
単結晶シリコン膜15の極浅い領域にのみに拡散してい
る。したがって、単結晶シリコン膜15中における不純
物濃度の薄い領域は更に広がり、空乏層領域22の幅が
さらに大きくなって接合容量を更に減少させることが可
能になる。または、単結晶シリコン膜15を薄く形成す
ることが可能になる。更には、ポリシリコン26中の不
純物原子は、単結晶シリコン15中に比べて極めて速く
拡散するので、不純物イオンが単結晶シリコン膜15に
直接注入されない限り、拡散後の単結晶シリコン膜15
中の不純物プロファイルは注入条件にあまり依存しない
ことになる。すなわち、拡散後の単結晶シリコン膜15
中の不純物プロファイルを決定する要素としてはアニー
ル条件が支配的となるので、プロセスの最適化が容易に
なるのである。
【0073】上述のように、本実施の形態においては、
P型のシリコン基板11(あるいはP型のウェル領域)の
表面に、素子分離領域17,ゲート絶縁膜12,ゲート電
極13,ゲート電極上絶縁膜25およびサイドウォール
スペーサ14を順次形成する。さらに、シリコン基板1
1の活性領域にのみに単結晶シリコン膜15を形成し、
それ以外の領域にはポリシリコン膜26を形成する。そ
して、N型の導電型を与える不純物イオン27を単結晶
シリコン膜15およびポリシリコン膜26の上部にのみ
注入した後、ポリシリコン膜26を除去するようにして
いる。
【0074】このように、上記単結晶シリコン膜15か
ら成る不純物濃度が薄い積上げ型のソース・ドレイン領
域を設けることによって、図2に示すように、接合21
を浅くして、且つ、空乏層領域22の幅を広くすること
ができる。したがって、短チャネル効果を効果的に抑制
でき、且つ、接合容量が極めて小さいFETを実現する
ことができる。
【0075】さらに、本実施の形態におけるFETによ
れば、接合21がゲート電極13の両端付近と素子分離
領域17の端部付近とにおいてシリコン基板11中に染
み出している。そのために、素子のドライブ電流を十分
にとることができ、且つ、空乏層領域22とシリサイド
化された領域16とが接触しないようにすることができ
る。したがって、リーク電流が少ない高性能な半導体装
置を実現することができる。
【0076】また、本実施の形態によれば、ソース・ド
レイン領域のシリサイド膜16は、エピタキシャル成長
された単結晶シリコン膜15の表面に形成される。した
がって、耐熱性に優れ、低抵抗なシリサイド膜16を得
ることができる。
【0077】また、本実施の形態における半導体装置の
製造方法によれば、上記LPCVD法によってシリコン
膜を堆積するだけで、上記効果を得るのに理想的な形状
の単結晶シリコン膜15を自己整合的に形成することが
できる。したがって、簡単な工程によって本実施の形態
における半導体装置を製造することが可能になるのであ
る。
【0078】また、本実施の形態における半導体装置の
製造方法によれば、上記ゲート電極13の両端付近にお
いて楔状に存在して先端がシリコン基板11近傍に位置
するポリシリコン膜26中を、不純物原子が極めて速く
拡散するために、堆積されたシリコン膜15,26の厚
さがばらついてもゲート電極13の両端付近における接
合21の深さを一定にすることができる。したがって、
素子の特性のばらつきを小さくすることができるのであ
る。
【0079】<第2実施の形態>図5は、本実施の形態
の半導体装置としてのFETにおける縦断面図である。
また、図6は、図5において、接合の位置と空乏層領域
とを示したものである。また、図7および図8は、本F
ETの形成手順を示す断面図である。以下、本実施の形
態を、図5〜図8を用いて説明する。尚、図5および図
6においては、層間絶縁膜,コンタクト孔および上部配
線等は省略している。
【0080】先ず、本FETの構造を、図5および図6
を用いて説明する。本FETが、上記第1実施の形態に
おけるFETと異なる点は、サイドウォールスペーサ3
4および単結晶シリコン膜35の間と素子分離領域37
上の一部とに、ポリシリコン膜38が存在する点であ
る。尚、31はP型のシリコン基板、32はゲート絶縁
膜、33はゲート電極、36はシリサイド化された領域
である。
【0081】図6は、図5に示すFETにおけるソース
領域またはドレイン領域の接合および空乏層領域を示し
ている。ここでは、簡単のためにソース領域とドレイン
領域との電位が同じである場合を示している。尚、ドレ
イン領域により高い電位を加えた場合には、ドレイン領
域の空乏層はさらに広がる。また、ゲート空乏層は図示
していない。
【0082】図6において、点線で示す接合41の位置
と斜線で示す空乏層領域42の幅とは、図2に示す上記
第1実施の形態の場合と略同じである。したがって、本
実施の形態の場合にも上記第1実施の形態の場合と同様
の効果を奏する。更に、以下に述べるような効果も加わ
る。すなわち、サイドウォールスペーサ34と単結晶シ
リコン膜35との間にはポリシリコン膜38が存在する
ため、ゲート電極33の両端付近ではソース・ドレイン
領域の表面が平坦に近くなっている。更には、ソース・
ドレイン領域の厚さは、ゲート電極33の両端付近にお
いても十分に厚くなっている。
【0083】コンタクト孔を平坦でない場所に設ける場
合には、低い場所の層間絶縁膜を除去するために高い場
所ではオーバーエッチ量が多くなり、高い場所はダメー
ジを受け易いという問題がある。また、ソース・ドレイ
ン領域の厚さが薄いとコンタクトエッチによるダメージ
が接合にまで及び、リーク電流が増加し易いという問題
もある。ところが、本実施の形態においては、サイドウ
ォールスペーサ34と単結晶シリコン膜35との間には
ポリシリコン38を埋め込んでいる。したがって、微細
化が進んでコンタクト孔をゲート電極33に近い場所に
設ける場合であっても、コンタクトエッチによるダメー
ジ及びリーク電流を抑制することが容易になるのであ
る。
【0084】次に、本FETの形成手順を、図7および
図8にしたがって説明する。先ず、図7(a)に示すよう
に、P型のシリコン基板31の表面に、素子分離領域3
7およびゲート絶縁膜32を形成する。その場合におけ
る素子分離領域37およびゲート絶縁膜32の形成は、
上記第1実施の形態の場合と同様である。その後、ゲー
ト電極33を形成する。但し、ゲート電極33の材料が
ポリシリコンや単結晶シリコン等のシリコン膜である場
合であっても、当該シリコン膜を形成する際に導電性を
与える不純物を含むガスを導入する必要はなく、また、
当該シリコン膜の形成直後に導電性を与える不純物を注
入する必要もない。その理由は、ゲート電極33をパタ
ーニングした後に行うゲート電極33への不純物注入
を、ソース・ドレイン領域形成のための不純物注入と兼
ねて行うことができるからである。したがって、特に相
補型の集積回路の作成が容易になる。
【0085】この後に行われるゲート電極上絶縁膜45
の形成、ゲート電極33のパターニング、サイドウォー
ルスペーサ34の形成は、上記第1実施の形態の場合と
同様である。次に、図7(b)に示すように、活性領域上
のみにエピタキシャル成長した単結晶シリコン膜35を
形成し、それ以外の領域にポリシリコン膜46を形成す
る。この単結晶シリコン膜35およびポリシリコン膜4
6の形成工程は、上記第1実施の形態の場合と同様に行
うことができる。
【0086】次に、図7(c)に示すように、上記CMP
法によって、ゲート電極上絶縁膜45が露出するまでポ
リシリコン膜46を研磨する。その後、図7(d)に示す
ように、素子分離領域37上のポリシリコン膜38の一
部を除去して素子間の分離を図る。また、図示してはい
ないが、同時にソース領域になるべき部分とドレイン領
域になるべき部分とを電気的に分離する。
【0087】次に、上記ゲート電極33の材料がポリシ
リコンや単結晶シリコン等のシリコン膜である場合に
は、図7(d)に示すように、ゲート電極上絶縁膜45を
除去した後にN型の導電型を与える不純物イオン47を
注入する。これに対して、ゲート電極33がメタルから
成る場合には、電極上絶縁膜45を除去する工程を省い
てN型の導電型を与える不純物イオンを注入してもよ
い。さらには、ゲート電極33がメタルから成る場合に
は、上記CMP工程の前にN型の導電型を与える不純物
イオン注入および活性化アニールを行っても良い。
【0088】上記N型の導電型を与える不純物イオン4
7は、なるべくシリコン膜33,35,38の上部にのみ
注入されるのが好ましい。N型の導電型を与える不純物
イオン47の注入条件、および、P型の素子を形成する
場合のP型の導電型を与える不純物イオンの注入条件
は、上記第1実施の形態の場合と同様でよい。
【0089】次に、上記不純物を活性化させるためのア
ニールを上記第1実施の形態の場合と同じ条件によって
行う。シリコン基板31中及び単結晶シリコン膜35中
の不純物プロファイルは、上記第1実施の形態の場合と
略同様になる。したがって、図6に示すように、接合4
1はゲート電極33の両端付近と素子分離領域37の端
部付近とでシリコン基板31中に染み出すのである。そ
の場合、ゲート電極33の両端付近における接合41の
深さは、CMP工程後のポリシリコン膜38の厚さには
殆ど依存しない。すなわち、CMP工程において残膜厚
にばらつきが生じても、ゲート電極33の両端付近にお
ける接合41の深さは略一定になる。その理由は、ポリ
シリコン中における不純物拡散速度が極めて大きいため
である。
【0090】したがって、素子の特性(特に短チャネル
効果)に大きな影響を与えるゲート電極33の両端付近
での接合41の深さを一定にすることが容易になり、素
子の特性のばらつきを小さくすることができるのであ
る。また、上記第1実施の形態の場合と同じ理由で、空
乏層領域42の幅を広くすることができるのである。
【0091】次に、図7(e)に示すように、上記ゲート
電極33の上面(ゲート電極33がシリコンで構成され
る場合),単結晶シリコン膜35およびポリシリコン膜3
8の表面をシリサイド化してシリサイド膜36を形成す
る。
【0092】その後、公知の手法によって、配線等を形
成することによって半導体装置(FET)が完成する。
【0093】ところで、図8(a)に示すように、図7(b)
に示す選択エピタキシャル成長工程後に、さらに第2の
ポリシリコン膜48を全面に堆積してもよい。そして、
ゲート電極33がポリシリコンや単結晶シリコン等のシ
リコン膜からなる場合には、図8(b)に示すように、C
MP法によってゲート電極上絶縁膜45が露出するまで
第2のポリシリコン膜48を研磨する。この場合には、
単結晶シリコン35および素子分離領域37上のポリシ
リコン膜46の上部に第2のポリシリコン膜48が残る
ことになる。その後、図7(d)以下に示す手順を行うの
である。但し、N型の導電型を与える不純物は、なるべ
く第2のポリシリコン膜48中のみに注入されるのが好
ましい。これに対して、ゲート電極33がメタルからな
る場合には、上記CMP工程の前にN型の導電型を与え
る不純物イオン注入および活性化アニールを行っても良
い。この場合にも、N型の導電型を与える不純物は、な
るべく第2のポリシリコン膜48中のみに注入されるの
が好ましい。
【0094】こうすることによって、不純物を活性化さ
せるためのアニール後においても、N型の不純物は単結
晶シリコン膜35の極浅い領域にのみに拡散している。
したがって、単結晶シリコン膜35中における不純物濃
度の薄い領域は更に広がり、空乏層領域42の幅がさら
に大きくなって接合容量を更に減少させることが可能に
なる。または、単結晶シリコン膜35を薄く形成するこ
とが可能になる。更には、ポリシリコン48中の不純物
原子は、単結晶シリコン35中に比べて極めて速く拡散
するので、不純物イオンが単結晶シリコン膜35に直接
注入されない限り、拡散後の単結晶シリコン膜35中の
不純物プロファイルは注入条件にあまり依存しないこと
になる。すなわち、拡散後の単結晶シリコン膜35中の
不純物プロファイルを決定する要素としてはアニール条
件が支配的となるので、プロセスの最適化が容易になる
のである。
【0095】上述したように、本実施の形態において
は、上記第1実施の形態の場合と同様に、シリコン基板
31の活性領域にのみに単結晶シリコン膜35を形成
し、それ以外の領域にはポリシリコン膜46を形成す
る。その後、CMP法によって、ゲート電極上絶縁膜4
5が露出するまでポリシリコン膜46を研磨し、さらに
素子分離領域37上のポリシリコン膜38の一部を除去
して素子間を分離する。こうして、サイドウォールスペ
ーサ34および単結晶シリコン膜35の間と素子分離領
域37上の一部とにポリシリコン膜38を存在させる。
そして、ゲート電極上絶縁膜45を除去した後、N型の
導電型を与える不純物イオン47を、ゲート電極33,
単結晶シリコン膜35およびポリシリコン膜38の上部
にのみ注入するようにしている。
【0096】このように、上記単結晶シリコン膜35か
ら成る不純物濃度が薄い積上げ型のソース・ドレイン領
域を設けることによって、図6に示すように、接合41
を浅くして、且つ、空乏層幅42を広くすることができ
る。したがって、短チャネル効果が効果的に抑制でき、
且つ、接合容量が極めて小さいFETを実現することが
できる。
【0097】さらに、本実施の形態におけるFETによ
れば、接合41がゲート電極33の両端付近と素子分離
領域37の端部付近とにおいてシリコン基板31中に染
み出している。そのために、素子のドライブ電流を十分
にとることができ、且つ、空乏層領域42とシリサイド
化された領域36とが接触しないようにすることができ
る。したがって、リーク電流が少ない高性能な半導体装
置が実現することができる。
【0098】また、本実施の形態における半導体装置の
製造方法によれば、上記LPCVD法によってシリコン
膜を堆積するだけで、上記効果を得るのに理想的な形状
の単結晶シリコン膜35を自己整合的に形成することが
できる。したがって、簡単な工程によって本実施の形態
における半導体装置を製造することが可能になる。
【0099】また、本実施の形態における半導体装置の
製造方法によれば、上記ゲート電極33の両端付近にお
いて楔状に存在して先端がシリコン基板31近傍に位置
するポリシリコン膜38中を、不純物原子が極めて速く
拡散するために、CMP工程後のポリシリコン膜38の
厚さがばらついてもゲート電極33の両端付近における
接合41の深さを一定にすることができる。したがっ
て、素子の特性のばらつきを小さくすることができるの
である。
【0100】さらに、本実施の形態における半導体装置
の製造方法によれば、上記ゲート電極33がシリコンか
らなる場合には、ゲート電極33への不純物注入とソー
ス・ドレイン領域を形成するための不純物注入とを同時
に行うことができる。したがって、特に相補型の集積回
路の作成を容易にすることができる。
【0101】<第3実施の形態>図9は、本実施の形態
の半導体装置としてのFETにおける縦断面図である。
また、図10は、図9において接合の位置と空乏層領域
とを示したものである。また、図11および図12は、
本FETの形成手順を示す断面図である。以下、本実施
の形態を、図9〜図12を用いて説明する。尚、図9お
よび図10においては、層間絶縁膜,コンタクト孔およ
び上部配線等は省略している。
【0102】先ず、本FETの構造を、図9および図1
0を用いて説明する。本FETが、上記第2実施の形態
におけるFETと異なる点は、サイドウォールスペーサ
54および単結晶シリコン膜55の間と素子分離領域5
7上の一部とに存在するポリシリコン膜58の形状であ
る。尚、51はP型のシリコン基板、52はゲート絶縁
膜、53はゲート電極、56はシリサイド化された領域
である。
【0103】図10は、図9に示すFETにおけるソー
ス領域またはドレイン領域の接合および空乏層領域を示
している。ここでは、簡単のためにソース領域とドレイ
ン領域との電位が同じである場合を示している。尚、ド
レイン領域により高い電位を加えた場合には、ドレイン
領域の空乏層はさらに広がる。また、ゲート空乏層は図
示していない。
【0104】図10において、点線で示す接合61の位
置と斜線で示す空乏層領域62の幅とは、図6に示す上
記第2実施の形態の場合と略同じである。したがって、
本実施の形態の場合にも上記第2実施の形態の場合と同
様の効果を奏する。
【0105】次に、本FETの形成手順を、図11およ
び図12に従って説明する。先ず、図11(a)に示すよ
うに、P型のシリコン基板51の表面に、素子分離領域
57,ゲート絶縁膜52,ゲート電極53,ゲート電極上
絶縁膜65およびサイドウォールスペーサ54を形成す
る。その場合における素子分離領域57,ゲート絶縁膜
52,ゲート電極53,ゲート電極上絶縁膜65およびサ
イドウォールスペーサ54の形成は、上記第2実施の形
態の場合と同様である。さらに、図11(b)に示すよう
に、活性領域上のみにエピタキシャル成長した単結晶シ
リコン膜55を形成し、それ以外の領域にポリシリコン
膜66を形成する。この単結晶シリコン膜55およびポ
リシリコン膜66の形成工程は、上記第2実施の形態の
場合と同様に行うことができる。
【0106】次に、図11(c)に示すように、フォトレ
ジスト67をパターニングし、ポリシリコン膜66を酸
化膜に対して選択的にエッチングした後、フォトレジス
ト67を除去する。こうすることによって、図11(d)
に示すように、ゲート電極上絶縁膜65が露出し、素子
間が分離される。また、図示してはいないが、同時にソ
ース領域となるべき部分とドレイン領域となるべき部分
とが電気的に分離される。
【0107】次に、上記ゲート電極53の材料がポリシ
リコンや単結晶シリコン等のシリコン膜である場合に
は、図12(e)に示すように、ゲート電極上絶縁膜65
を除去した後にN型の導電型を与える不純物イオン68
を注入する。これに対して、ゲート電極53がメタルか
ら成る場合には、電極上絶縁膜65を除去する工程を省
いてN型の導電型を与える不純物イオンを注入してもよ
い。さらには、ゲート電極53がメタルから成る場合に
は、フォトレジスト67をパターニングする前にN型の
導電型を与える不純物イオン注入および活性化アニール
を行っても良い。
【0108】上記N型の導電型を与える不純物イオン6
8は、なるべくシリコン膜53,55,58の上部にのみ
注入されるのが好ましい。N型の導電型を与える不純物
イオン68の注入条件、および、P型の素子を形成する
場合のP型の導電型を与える不純物イオンの注入条件
は、上記第1実施の形態の場合と同様でよい。
【0109】次に、上記不純物を活性化させるためのア
ニールを上記第1実施の形態の場合と同じ条件によって
行う。シリコン基板51中及び単結晶シリコン膜55中
の不純物プロファイルは、上記第2実施の形態の場合と
略同様になる。したがって、図10に示すように、接合
61はゲート電極53の両端付近と素子分離領域57の
端部付近とでシリコン基板51中に染み出すのである。
その場合、ゲート電極53の両端付近における接合61
の深さは、ポリシリコン膜66を酸化膜に対して選択的
にエッチングする工程後のポリシリコン膜58の厚さに
は殆ど依存しない。すなわち、ポリシリコン膜66の残
膜厚にばらつきが生じても、ゲート電極53の両端付近
における接合61の深さは略一定になる。その理由は、
ポリシリコン中における不純物拡散速度が極めて大きい
ためである。
【0110】したがって、素子の特性(特に短チャネル
効果)に大きな影響を与えるゲート電極53の両端付近
での接合61の深さを一定にすることが容易になり、素
子の特性のばらつきを小さくすることができるのであ
る。また、上記第1実施の形態の場合と同じ理由で、空
乏層領域62の幅を広くすることができるのである。
【0111】次に、図12(f)に示すように、上記ゲー
ト電極53の上面(ゲート電極53がシリコンで構成さ
れる場合),単結晶シリコン膜55およびポリシリコン膜
58の表面をシリサイド化してシリサイド膜56を形成
する。
【0112】その後、公知の手法によって、配線等を形
成することによって半導体装置(FET)が完成する。
【0113】ところで、上記第1実施の形態および第2
実施の形態の場合と同様に、図11(b)に示す選択エピ
タキシャル成長工程後に、さらに第2のポリシリコン膜
を全面に堆積してもよい。そして、その後は、図11
(c)以下に示す手順を行うのである。但し、N型の導電
型を与える不純物は、なるべく第2のポリシリコン膜中
のみに注入されるのが好ましい。これに対して、ゲート
電極53がメタルからなる場合には、フォトレジスト6
7をパターニングする前にN型の導電型を与える不純物
イオン注入および活性化アニールを行っても良い。この
場合にも、N型の導電型を与える不純物は、なるべく第
2のポリシリコン膜中のみに注入されるのが好ましい。
【0114】こうすることによって、不純物を活性化さ
せるためのアニール後においても、N型の不純物は単結
晶シリコン膜55の極浅い領域にのみに拡散している。
したがって、単結晶シリコン膜55中における不純物濃
度の薄い領域は更に広がり、空乏層領域62の幅がさら
に大きくなって接合容量を更に減少させることが可能に
なる。または、単結晶シリコン膜55を薄く形成するこ
とが可能になる。更には、ポリシリコン58中の不純物
原子は、単結晶シリコン55中に比べて極めて速く拡散
するので、不純物イオンが単結晶シリコン膜55に直接
注入されない限り、拡散後の単結晶シリコン膜55中の
不純物プロファイルは注入条件にあまり依存しないこと
になる。すなわち、拡散後の単結晶シリコン膜55中の
不純物プロファイルを決定する要素としてはアニール条
件が支配的となるので、プロセスの最適化が容易になる
のである。
【0115】上述したように、本実施の形態において
は、上記第2実施の形態の場合と同様に、シリコン基板
51の活性領域にのみに単結晶シリコン膜55を形成
し、それ以外の領域にはポリシリコン膜66を形成す
る。その後、フォトレジスト67をパターニングし、ポ
リシリコン膜66を酸化膜に対して選択的にエッチング
した後、フォトレジスト67を除去する。こうして、ゲ
ート電極上絶縁膜65を露出させ、素子分離領域57上
のポリシリコン膜66の一部を除去して素子間を分離す
る。こうして、サイドウォールスペーサ54および単結
晶シリコン膜55の間と素子分離領域57上の一部とに
ポリシリコン膜58を存在させる。そして、ゲート電極
上絶縁膜65を除去した後に、N型の導電型を与える不
純物イオン68を、ゲート電極53,単結晶シリコン膜
55およびポリシリコン膜58の上部にのみ注入するよ
うにしている。
【0116】このように、上記単結晶シリコン膜55か
ら成る不純物濃度が薄い積上げ型のソース・ドレイン領
域を設けることによって、図10に示すように、接合6
1を浅くして、且つ、空乏層幅62を広くすることがで
きる。したがって、短チャネル効果が効果的に抑制で
き、且つ、接合容量が極めて小さいFETを実現するこ
とができる。
【0117】さらに、本実施の形態におけるFETによ
れば、接合61がゲート電極53の両端付近と素子分離
領域57の端部付近とにおいてシリコン基板51中に染
み出している。そのために、素子のドライブ電流を十分
にとることができ、且つ、空乏層領域62とシリサイド
化された領域56とが接触しないようにすることができ
る。したがって、リーク電流が少ない高性能な半導体装
置が実現することができる。
【0118】また、本実施の形態における半導体装置の
製造方法によれば、上記LPCVD法によってシリコン
膜を堆積するだけで、上記効果を得るのに理想的な形状
の単結晶シリコン膜55を自己整合的に形成することが
できる。したがって、簡単な工程によって本実施の形態
における半導体装置を製造することが可能になる。
【0119】また、本実施の形態における半導体装置の
製造方法によれば、上記ゲート電極53の両端付近にお
いて楔状に存在して先端がシリコン基板51近傍に位置
するポリシリコン膜58中を、不純物原子が極めて速く
拡散するために、ポリシリコン膜66を選択エッチング
した後のポリシリコン膜58の厚さがばらついてもゲー
ト電極53の両端付近における接合61の深さを一定に
することができる。したがって、素子の特性のばらつき
を小さくすることができるのである。
【0120】また、本実施の形態における半導体装置の
製造方法によれば、上記ゲート電極53がシリコンから
なる場合には、ゲート電極53への不純物注入とソース
・ドレイン領域を形成するための不純物注入とを同時に
行うことができる。したがって、特に相補型の集積回路
の作成を容易にすることができる。
【0121】さらに、本実施の形態における半導体装置
の製造方法によれば、ゲート電極上絶縁膜65上のポリ
シリコン66を除去するに際して、コストの高いCMP
工程を必要とはしない。したがって、上記第2実施の形
態の場合に比して、製造コストを低減することができる
のである。
【0122】<第4実施の形態>本実施の形態は、第1
実施の形態〜第3実施の形態におけるFETにおいて、
ゲート電極13,33,53とシリコン基板(ウェル領域)
11,31,51とが短絡されたものに関する。
【0123】上述のように、上記ゲート電極とウェル領
域とが短絡されたFETは、動的閾値トランジスタ(D
TMOS)と呼ばれ、低電圧動作が可能なために低消費
電力であるという特徴を有している。しかしながら、ウ
ェル領域の電位がゲート電極の電位に連動して変化する
ために、通常のFETにおいては問題にならかったソー
ス領域とウェル領域との間の静電容量が発生するという
問題が生ずる。さらに、ドレイン領域とウェル領域との
間の実効的な静電容量も増加するという問題も生ずる。
したがって、ゲート電極とウェル領域とを短絡したFE
Tにおいては、ソース・ドレイン領域とウェル領域(シリ
コン基板)との間の接合容量を減少させることは重要な
課題である。
【0124】本実施の形態は、上述の問題に対処するも
のであり、図13および図14に従って説明する。図1
3および図14に示すFETは、上記第3実施の形態に
おけるFETをDTMOSに置き換えたものであるが、
同様にして上記第1実施の形態および第2実施の形態に
おけるFETをDTMOSに置き換えることも可能であ
る。尚、図13においてはシリサイド化された領域,層
間絶縁膜,コンタクト孔および上部配線等は省略され、
図14においては層間絶縁膜,コンタクト孔および上部
配線等は省略されている。
【0125】図13は、本DTMOSの平面図である。
また、図14は、図13におけるB‐B'矢視断面図で
ある。図13および図14において、シリコン基板71
内には、第1導電型の深いウェル領域72が形成され、
第1導電型の深いウェル領域72上には、第2導電型の
浅いウェル領域73が形成されている。素子分離領域
は、深い素子分離領域74と浅い素子分離領域75とか
ら構成されている。第2導電型の浅いウェル領域73
は、深い素子分離領域74と第1導電型の深いウェル領
域72とによって、素子毎に電気的に分離されている。
これによって、第2導電型の浅いウェル領域73を通じ
て隣の素子と干渉するのが防止される。
【0126】ゲート電極76と第2導電型の浅いウェル
領域73とは、ゲート‐ウェル接続領域77によって電
気的に接続されている。このゲート‐ウェル接続領域7
7の下の浅いウェル領域73には第2導電型の不純物濃
度の濃い領域78が形成されており、この第2導電型の
不純物濃度の濃い領域78の表面にはシリサイド化され
た領域79が形成されている。また、ゲート電極76の
表面にもシリサイド化された領域79が形成されてお
り、不純物濃度の濃い領域78の表面に形成されたシリ
サイド化された領域79と接続されている。このように
して、ゲート電極76と第2導電型の浅いウェル領域7
3とはオーミック接続されている。
【0127】尚、80はゲート絶縁膜、81はサイドウ
ォールスペーサ、83は単結晶シリコン膜、84はポリ
シリコン膜である。
【0128】上記構成において、ソース・ドレイン領域
とウェル領域との接合および空乏層領域の形状は、上記
第3実施の形態の場合と同様であるから、ソース・ドレ
イン領域とウェル領域との接合容量を極めて小さくする
ことができる。このように、本実施の形態のDTMOS
によれば、ソース・ドレイン領域とウェル領域との接合
容量が問題になるDTMOSにおいて、上記接合容量を
極めて小さくできるので、更なる低消費電力化および高
速動作化が可能になる。したがって、低消費電力であり
且つ高速であるというDTMOSの特徴を最大限引き出
すことが可能になるのである。
【0129】
【発明の効果】以上より明らかなように、第1の発明の
半導体装置は、半導体基板がゲート電極の側壁絶縁膜の
両側において上記ゲート絶縁膜の面よりも上側に存在し
ている領域を有するライズド構造を有し、上記半導体基
板の上面は、上記側壁絶縁膜近傍において上記側壁絶縁
膜に向かってその高さが低くなっている。したがって、
上記側壁絶縁膜近傍においては、不純物の上記半導体基
板中での拡散は僅かな距離だけよく、ソース・ドレイン
領域の接合位置を容易に浅く形成でき、しかも濃度勾配
を急峻にして空乏層幅を小さくできる。したがって、短
チャネル効果を抑制することができる。
【0130】さらに、上記半導体基板における上記ゲー
ト絶縁膜の面よりも上側に存在している領域(以下、ラ
イズド領域と言う)中において最も濃度が薄い個所の不
純物濃度を、上記半導体基板における上記ゲート絶縁膜
近傍よりも薄くしているので、上記空乏層領域の幅を上
記ライズド領域中において著しく広げることができる。
したがって、接合容量を小さくできる。
【0131】すなわち、この発明によれば、上記短チャ
ネル効果の抑制と接合容量の低減とを両立させることが
できる。したがって、微細化が容易であり、低消費電力
または高速動作が可能な半導体装置を提供できるのであ
る。
【0132】また、第2の発明の半導体装置は、上記第
1の発明の場合と同様に、半導体基板にライズド領域を
設け、上記半導体基板の上面の高さを、側壁絶縁膜近傍
において上記側壁絶縁膜に向って低くしている。したが
って、短チャネル効果を抑制することができる。
【0133】さらに、上記ライズド領域の中央付近上層
部に形成されるソース領域およびドレイン領域のゲート
絶縁膜の面に対する深さを、上記側壁絶縁膜近傍よりも
浅くしたので、上記ライズド領域の中央付近において
は、空乏層の幅を十分に広くしても、空乏層の下端を上
記半導体基板中の極浅い部分に留めることができる。し
たがって、短チャンネル効果を悪化させることなく接合
容量を低下させることができる。
【0134】すなわち、この発明によれば、上記短チャ
ネル効果の抑制と接合容量の低減とを両立させることが
できる。したがって、微細化が容易であり、低消費電力
または高速動作が可能な半導体装置を提供できるのであ
る。
【0135】また、1実施例の半導体装置は、上記第2
の発明における上記ライズド領域において、上記第2導
電型の領域の下部を第1導電型にしたので、ソース・ド
レイン領域の接合の一部を上記ライズド領域内に位置さ
せることができる。したがって、上記接合のゲート絶縁
膜の面に対する深さを浅く保ちつつ空乏層幅を広げるこ
とができ、短チャネル効果の抑制と接合容量の低減とを
容易に両立できる。
【0136】また、1実施例の半導体装置は、上記第1
の発明あるいは第2の発明における上記側壁絶縁膜と上
記ライズド領域との隙間に多結晶半導体を埋め込んだの
で、上記側壁絶縁膜近傍におけるソース・ドレイン領域
の厚さを十分に厚くし、その表面を略平坦にできる。し
たがって、コンタクト孔を上記ゲート電極に近い場所に
設けて微細化を図る際に、コンタクトエッチによるダメ
ージ及びリーク電流を抑制することができる。
【0137】また、1実施例の半導体装置は、上記第1
の発明あるいは第2の発明における上記ソース領域およ
びドレイン領域の表面をシリサイド化したので、上記側
壁絶縁膜近傍において、上記シリサイド化されている領
域がチャネル領域の直近にまで及んでいる。したがっ
て、ソース・ドレイン領域を低抵抗化して、素子のドラ
イブ電流を増加できる。すなわち、高速動作が可能な半
導体装置を提供することができる。
【0138】また、1実施例の半導体装置は、上記ゲー
ト電極と上記半導体基板あるいはウェル領域とを電気的
に短絡したので、DTMOSを構成している。そして、
上記半導体基板は上記ライズド領域を有しており、上記
側壁絶縁膜近傍において上記側壁絶縁膜に向かって高さ
が低くなっている。そのために、上述したように、短チ
ャネル効果を抑制でき、且つ、接合容量を小さくでき
る。したがって、接合容量が大きいと言う上記DTMO
Sの欠点を補うことができ、低消費電力であり且つ高速
であるというDTMOSの特徴を最大限に引き出すこと
できる。
【0139】また、第3の発明の半導体装置の製造方法
は、上記第1の発明あるいは第2の発明の半導体装置を
製造する際に、半導体基板上に第1絶縁膜で覆われたゲ
ート電極とこのゲート電極の側壁絶縁膜を形成し、上記
半導体基板が露出した領域には単結晶半導体膜を成長さ
せる一方その他の領域には第1多結晶半導体膜を成長さ
せ、上記単結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜でな
る半導体膜の上部に不純物をイオン注入してアニール
し、上記第1多結晶半導体膜を選択的にエッチングして
除去するので、上記半導体基板が露出した領域とその他
の領域との全面に上記半導体膜を堆積するだけの簡単な
工程によって、上記第1の発明または第2の発明の効果
を奏するのに理想的な形状の単結晶半導体膜を、上記半
導体基板における上記ゲート絶縁膜の面よりも上側に自
己整合的に形成することができる。すなわち、簡単な工
程によって上記第1の発明あるいは第2の発明の半導体
装置を形成することができるのである。
【0140】その際に、上記半導体基板上における上記
側壁絶縁膜近傍では、上記単結晶半導体膜と第1多結晶
半導体膜とが楔状に存在することになる。したがって、
上記楔状の先端部に向って第1多結晶半導体膜中を不純
物原子が極めて速く拡散することができ、上記堆積され
た第1多結晶半導体膜の厚さがばらついても、上記側壁
絶縁膜近傍における接合の深さを一定にできる。すなわ
ち、素子の特性のばらつきを小さくできるのである。
【0141】以上のごとく、この発明によれば、短チャ
ネル効果の抑制と接合容量の低減を両立でき、素子の特
性ばらつきが小さく、微細化が容易で、低消費電力化ま
たは高速動作が可能な半導体装置を、簡単な工程によっ
て製造することができるのである。
【0142】また、第4の発明の半導体装置の製造方法
は、上記第3の発明の場合と同様にして上記単結晶半導
体膜と第1多結晶半導体膜とを成長させた後に、第2多
結晶半導体膜を全面に堆積し、上記第2多結晶半導体膜
に不純物をイオン注入してアニールし、上記第1多結晶
半導体膜および第2多結晶半導体膜を選択的にエッチン
グして除去するので、上記第3の発明の効果に加えて、
上記不純物を単結晶半導体膜の極浅い領域にのみに拡散
させることができる。したがって、上記単結晶半導体膜
中における不純物濃度の薄い領域がさらに広がり、空乏
層の幅を大きくして接合容量を更に減少することができ
る。
【0143】さらに、上記単結晶半導体膜には不純物イ
オンが直接注入されることはなく、且つ、上記第2,第
1多結晶半導体中の不純物原子は単結晶半導体中に比べ
て極めて速く拡散する。したがって、拡散後における上
記単結晶半導体膜中の不純物プロファイルはイオン注入
条件には依存せず、アニール条件が支配的となる。した
がって、プロセスの最適化が容易になる。
【0144】また、第5の発明の半導体装置の製造方法
は、上記側壁絶縁膜と上記ライズド領域との隙間に多結
晶半導体が埋め込まれた第1の発明あるいは第2の発明
の半導体装置を製造する際に、上記第3の発明の場合と
同様にして上記単結晶半導体膜と第1多結晶半導体膜と
でなる半導体膜を成長させた後に、CMP法によって上
記半導体膜をゲート電極上の第1絶縁膜が露出するまで
研磨し、上記半導体膜の上部に不純物をイオン注入して
アニールするので、上記半導体基板が露出した領域とそ
の他の領域との全面に上記半導体膜を堆積するだけの簡
単な工程によって、上記第1の発明または第2の発明の
効果を奏するのに理想的な形状の単結晶半導体膜を、上
記半導体基板における上記ゲート絶縁膜の面よりも上側
に自己整合的に形成することができる。すなわち、簡単
な工程によって上記第1の発明あるいは第2の発明の半
導体装置を形成することができる。
【0145】その際に、上記第3の発明の場合と同様
に、上記側壁絶縁膜近傍においては、楔状に存在する第
1多結晶半導体膜の先端部に向って不純物原子が極めて
速く拡散するため、CMPされた第1多結晶半導体膜の
厚さがばらついても、上記側壁絶縁膜近傍での接合の深
さを一定できる。したがって、素子の特性のばらつきを
小さくできる。
【0146】さらに、上記ゲート電極が半導体で形成さ
れる場合には、上記ゲート電極への不純物注入と上記単
結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜への不純物注入
とを同時に行うことができる。したがって、特に相補型
の集積回路の作成を容易にできる。
【0147】以上のごとく、この発明によれば、短チャ
ネル効果の抑制と接合容量の低減を両立でき、素子の特
性ばらつきが小さく、微細化が容易で、低消費電力化ま
たは高速動作が可能な半導体装置を、簡単な工程によっ
て製造することができるのである。
【0148】また、第6の発明の半導体装置の製造方法
は、上記側壁絶縁膜と上記ライズド領域との隙間に多結
晶半導体が埋め込まれた第1の発明あるいは第2の発明
の半導体装置を製造する際に、上記第3の発明の場合と
同様にして上記単結晶半導体膜と第1多結晶半導体膜と
でなる半導体膜を成長を成長させた後に、第2多結晶半
導体膜を全面に堆積し、CMP法によって上記第2多結
晶半導体膜を含む半導体膜をゲート電極上の第1絶縁膜
が露出するまで研磨し、上記第1,第2多結晶半導体膜
の上部に不純物をイオン注入してアニールするので、上
記第5の発明の効果に加えて、上記不純物を単結晶半導
体膜の極浅い領域にのみ拡散させることができる。した
がって、上記単結晶半導体膜中における不純物濃度の薄
い領域が更に広がり、空乏層の幅を大きくして接合容量
を更に減少することができる。
【0149】さらに、上記単結晶半導体膜には不純物イ
オンが直接注入されることはなく、且つ、上記第2,第
1多結晶半導体中の不純物原子は単結晶半導体中に比べ
て極めて速く拡散する。したがって、拡散後における上
記単結晶半導体膜中の不純物プロファイルはイオン注入
条件には依存せず、アニール条件が支配的となる。した
がって、プロセスの最適化が容易になる。
【0150】また、第7の発明の半導体装置の製造方法
は、上記側壁絶縁膜と上記ライズド領域との隙間に多結
晶半導体が埋め込まれた第1の発明あるいは第2の発明
の半導体装置を製造する際に、上記第3の発明の場合と
同様にして上記単結晶半導体膜と第1多結晶半導体膜と
でなる半導体膜を成長させた後に、フォトレジストをマ
スクとして上記第1多結晶半導体膜の一部をゲート電極
上の第1絶縁膜が露出するまで選択的にエッチングし、
上記半導体膜の上部に不純物をイオン注入してアニール
するので、上記半導体基板が露出した領域とその他の領
域との全面に上記半導体膜を堆積するだけの簡単な工程
によって、上記第1の発明または第2の発明の効果を奏
するのに理想的な形状の単結晶半導体膜を、上記半導体
基板における上記ゲート絶縁膜の面よりも上側に自己整
合的に形成することができる。すなわち、簡単な工程に
よって上記第1の発明あるいは第2の発明の半導体装置
を形成することができる。
【0151】その際に、上記第3の発明の場合と同様
に、上記側壁絶縁膜近傍においては、楔状に存在する第
1多結晶半導体膜の先端部に向って不純物原子が極めて
速く拡散するため、選択的にエッチングされた第1多結
晶半導体膜の厚さがばらついても、上記側壁絶縁膜近傍
での接合の深さを一定できる。したがって、素子の特性
のばらつきを小さくできる。
【0152】さらに、上記ゲート電極が半導体で形成さ
れる場合には、上記ゲート電極への不純物注入と上記単
結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜への不純物注入
とを同時に行うことができる。したがって、特に相補型
の集積回路の作成を容易にできる。さらに、上記第1多
結晶半導体膜を選択的に除去するのにコストの高いCM
P工程を必要としない。したがって、上記第5の発明の
場合に比べて、製造コストを低減することができる。
【0153】以上のごとく、この発明によれば、短チャ
ネル効果の抑制と接合容量の低減を両立でき、素子の特
性ばらつきが小さく、微細化が容易で、低消費電力化ま
たは高速動作が可能な半導体装置を、簡単な工程によっ
て製造することができるのである。
【0154】また、第8の発明の半導体装置の製造方法
は、上記側壁絶縁膜と上記ライズド領域との隙間に多結
晶半導体が埋め込まれた第1の発明あるいは第2の発明
の半導体装置を製造する際に、上記第3の発明の場合と
同様にして上記単結晶半導体膜と第1多結晶半導体膜と
でなる半導体膜を成長を成長させた後に、第2多結晶半
導体膜を全面に堆積し、フォトレジストをマスクとして
上記第1,第2多結晶半導体膜の一部をゲート電極上の
第1絶縁膜が露出するまで研磨し、上記第1,第2多結
晶半導体膜の上部に不純物をイオン注入してアニールす
るので、上記第7の発明の効果に加えて、上記不純物を
単結晶半導体膜の極浅い領域にのみ拡散させることがで
きる。したがって、上記単結晶半導体膜中における不純
物濃度の薄い領域がさらに広がり、空乏層の幅を大きく
して接合容量を更に減少することができる。
【0155】さらに、上記単結晶半導体膜には不純物イ
オンが直接注入されることはなく、且つ、上記第2,第
1多結晶半導体中の不純物原子は単結晶半導体中に比べ
て極めて速く拡散する。したがって、拡散後における上
記単結晶半導体膜中の不純物プロファイルはイオン注入
条件には依存せず、アニール条件が支配的となる。した
がって、プロセスの最適化が容易になる。
【0156】また、1実施例の半導体装置の製造方法
は、上記単結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜で成
る半導体膜の全面への堆積をLPCVD法によって行う
ので、比較的容易に、上記半導体基板の露出している領
域には選択的に単結晶半導体膜をエピタキシャル成長さ
せる一方、その他の領域には第1多結晶半導体膜を成長
させることができる。
【0157】その際に、導電型を与える不純物ガスを導
入しないので、形成直後の上記半導体膜は無ドープの状
態になっている。したがって、完成後における上記半導
体膜中の不純物濃度を最大限に薄くでき、空乏層領域の
幅を広くして接合容量を最大限に小さくできる。
【0158】また、1実施例の半導体装置の製造方法
は、上記半導体基板をシリコン基板とし、上記第1絶縁
膜をシリコン酸化膜とし、上記第2絶縁膜をシリコン窒
化膜とし、上記単結晶半導体膜を単結晶シリコン膜と
し、上記第1多結晶半導体膜および第2多結晶半導体膜
をポリシリコン膜としたので、通常のLSIプロセスを
用いることができる。したがって、新たな設備投資やプ
ロセス開発を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の半導体装置としてのFETにおけ
る縦断面図である。
【図2】 図1に示すFETにおける接合の位置と空乏
層領域とを示す図である。
【図3】 図1に示すFETの形成手順を示す断面図で
ある。
【図4】 図3に示す形成手順の変形例の説明図であ
る。
【図5】 図1とは異なるFETにおける縦断面図であ
る。
【図6】 図5に示すFETにおける接合の位置と空乏
層領域とを示す図である。
【図7】 図5に示すFETの形成手順を示す断面図で
ある。
【図8】 図7に示す形成手順の変形例の説明図であ
る。
【図9】 図1および図5とは異なるFETにおける縦
断面図である。
【図10】 図9に示すFETにおける接合の位置と空
乏層領域とを示す図である。
【図11】 図9に示すFETの形成手順を示す断面図
である。
【図12】 図11に続く形成手順を示す断面図であ
る。
【図13】 図1,図5及び図9とは異なるFETにお
ける平面図である。
【図14】 図13におけるB‐B'矢視断面図であ
る。
【図15】 従来のライズド型拡散層を有する半導体装
置の断面図である。
【符号の説明】
11,31,51…P型シリコン基板、 12,32,52,80…ゲート絶縁膜、 13,33,53,76…ゲート電極、 14,34,54,81…サイドウォールスペーサ、 15,35,55,83…単結晶シリコン膜、 16,36,56,79…シリサイド膜、 17,37,57…素子分離領域、 21,41,61…接合、 22,42,62…空乏層領域、 25,45,65…ゲート電極上絶縁膜、 26,38,46,58,66,84…ポリシリコン膜、 27,47,68…不純物イオン、 28,48…第2のポリシリコン膜、 67…フォトレジスト、 71…シリコン基板、 72…深いウェル領域、 73…浅いウェル領域、 74…深い素子分離領域、 75…浅い素子分離領域、 77…ゲート‐ウェル接続領域、 78…不純物濃度の濃い領域。
フロントページの続き Fターム(参考) 4M104 AA01 BB01 BB02 BB04 BB40 CC01 CC05 DD02 DD04 DD34 DD43 DD55 DD75 DD78 DD84 EE09 EE12 EE14 EE17 FF14 GG09 GG10 GG14 HH14 HH16 HH18 5F140 AA12 AA13 AA21 AB03 AC10 BA01 BD01 BD05 BD07 BD11 BD12 BE07 BE09 BE10 BF04 BF05 BF11 BF18 BG08 BG12 BG14 BG20 BG27 BG28 BG30 BG32 BG37 BG43 BG44 BG51 BG53 BG56 BH06 BH13 BH49 BH50 BJ01 BJ08 BJ25 BK13 BK16 BK18 BK21 BK22 CB01 CB04 CE06 CE07 CF03 CF04 CF07

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して形
    成されたゲート電極と上記ゲート電極の側壁に形成され
    た側壁絶縁膜を有すると共に、上記半導体基板は、上記
    側壁絶縁膜の両側において上記ゲート絶縁膜の面よりも
    上側に存在している領域を有するライズド構造の半導体
    装置において、 上記半導体基板における上面の高さは、上記側壁絶縁膜
    近傍において、上記側壁絶縁膜に向かって低くなってお
    り、 上記半導体基板における上記ゲート絶縁膜の面よりも上
    側に存在している領域における少なくとも一部は、ソー
    ス領域あるいはドレイン領域を構成しており、 上記半導体基板における不純物濃度は、上記ゲート絶縁
    膜の面よりも上側に存在している領域中における最も不
    純物濃度が薄い個所の方が、上記ゲート絶縁膜近傍より
    も薄くなっていることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 半導体基板表面に形成された第1導電型
    のウェル領域と、上記ウェル領域上にゲート絶縁膜を介
    して形成されたゲート電極と、上記ゲート電極の側壁に
    形成された側壁絶縁膜を有すると共に、上記半導体基板
    は、上記側壁絶縁膜の両側において上記ゲート絶縁膜の
    面よりも上側に存在している領域を有するライズド構造
    の半導体装置において、 上記半導体基板における上面の高さは、上記側壁絶縁膜
    近傍において、上記側壁絶縁膜に向かって低くなってお
    り、 上記半導体基板における上記ゲート絶縁膜の面よりも上
    側に存在している領域における少なくとも上層部には、
    ソース領域あるいはドレイン領域を構成する第2導電型
    の領域が存在しており、 上記ソース領域およびドレイン領域の上記ゲート絶縁膜
    の面に対する深さは、上記半導体基板における上記ゲー
    ト絶縁膜の面よりも上側に存在している領域の中央付近
    の方が、上記側壁絶縁膜近傍よりも浅くなっていること
    を特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の半導体装置において、 上記半導体基板における上記ゲート絶縁膜の面よりも上
    側に存在している領域における上記第2導電型の領域の
    下部は、第1導電型を有していることを特徴とする半導
    体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の半導体装置において、 上記側壁絶縁膜と上記半導体基板における上記ゲート絶
    縁膜の面よりも上側に存在している領域との隙間には、
    多結晶半導体が埋め込まれていることを特徴とする半導
    体装置。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の半導体装置において、 上記側壁絶縁膜と上記半導体基板における上記ゲート絶
    縁膜の面よりも上側に存在している領域との隙間には、
    多結晶半導体が埋め込まれていることを特徴とする半導
    体装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の半導体装置において、 上記半導体基板における上記ゲート絶縁膜の面よりも上
    側に存在している領域における上記第2導電型の領域の
    下部は、第1導電型を有していることを特徴とする半導
    体装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6の何れか一つに記
    載の半導体装置において、 上記ソース領域およびドレイン領域の表面がシリサイド
    化されていることを特徴とする半導体装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7の何れか一つに記
    載の半導体装置において、 上記ゲート電極と上記半導体基板あるいはウェル領域と
    が、電気的に短絡されていることを特徴とする半導体装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項3の何れか1つに記
    載の半導体装置の製造方法であって、 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して上面が第1絶縁膜
    で覆われたゲート電極を形成する工程と、 上記ゲート電極の側壁に第2絶縁膜から成る側壁絶縁膜
    を形成する工程と、 上記半導体基板が露出した領域においては選択的に単結
    晶半導体膜がエピタキシャル成長する一方、その他の領
    域においては第1多結晶半導体膜が成長する条件下で、
    上記単結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜で成る半
    導体膜を全面に堆積する工程と、 上記半導体膜の上部に不純物をイオン注入する工程と、 上記不純物を活性化するためのアニール工程と、 上記第1多結晶半導体膜を、上記単結晶半導体膜に対し
    て選択的にエッチングして除去する工程を含むことを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項3の何れか1つに
    記載の半導体装置の製造方法であって、 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して上面が第1絶縁膜
    で覆われたゲート電極を形成する工程と、 上記ゲート電極の側壁に第2絶縁膜から成る側壁絶縁膜
    を形成する工程と、 上記半導体基板が露出した領域においては選択的に単結
    晶半導体膜がエピタキシャル成長する一方、その他の領
    域においては第1多結晶半導体膜が成長する条件下で、
    上記単結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜で成る半
    導体膜を全面に堆積する工程と、 第2多結晶半導体膜を全面に堆積する工程と、 上記第2多結晶半導体膜に不純物をイオン注入する工程
    と、 上記不純物を活性化するためのアニール工程と、 上記第1多結晶半導体膜および第2多結晶半導体膜を、
    上記単結晶半導体膜に対して選択的にエッチングして除
    去する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項4乃至請求項6の何れか1つに
    記載の半導体装置の製造方法であって、 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して上面が第1絶縁膜
    で覆われたゲート電極を形成する工程と、 上記ゲート電極の側壁に第2絶縁膜から成る側壁絶縁膜
    を形成する工程と、 上記半導体基板が露出した領域においては選択的に単結
    晶半導体膜がエピタキシャル成長する一方、その他の領
    域においては第1多結晶半導体膜が成長する条件下で、
    上記単結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜で成る半
    導体膜を全面に堆積する工程と、 化学的機械的研磨法によって、上記半導体膜を上記第1
    絶縁膜が露出するまで研磨する工程と、 上記半導体膜の上部に不純物をイオン注入する工程と、 上記不純物を活性化するためのアニール工程を含むこと
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項4乃至請求項6の何れか1つに
    記載の半導体装置の製造方法であって、 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して上面が第1絶縁膜
    で覆われたゲート電極を形成する工程と、 上記ゲート電極の側壁に第2絶縁膜から成る側壁絶縁膜
    を形成する工程と、 上記半導体基板が露出した領域においては選択的に単結
    晶半導体膜がエピタキシャル成長する一方、その他の領
    域においては第1多結晶半導体膜が成長する条件下で、
    上記単結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜で成る半
    導体膜を全面に堆積する工程と、 第2多結晶半導体膜を全面に堆積する工程と、 化学的機械的研磨法によって、上記第2多結晶半導体膜
    を含む半導体膜を上記第1絶縁膜が露出するまで研磨す
    る工程と、 上記第1多結晶半導体膜および第2多結晶半導体膜に不
    純物をイオン注入する工程と、 上記不純物を活性化するためのアニール工程を含むこと
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項4乃至請求項6の何れか1つに
    記載の半導体装置の製造方法であって、 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して上面が第1絶縁膜
    で覆われたゲート電極を形成する工程と、 上記ゲート電極の側壁に第2絶縁膜から成る側壁絶縁膜
    を形成する工程と、 上記半導体基板が露出した領域においては選択的に単結
    晶半導体膜がエピタキシャル成長する一方、その他の領
    域においては第1多結晶半導体膜が成長する条件下で、
    上記単結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜で成る半
    導体膜を全面に堆積する工程と、 フォトレジストをマスクとして、上記第1多結晶半導体
    膜の一部を上記第1絶縁膜が露出するまで選択的にエッ
    チングする工程と、 上記半導体膜の上部に不純物をイオン注入する工程と、 上記不純物を活性化するためのアニール工程を含むこと
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項4乃至請求項6の何れか1つに
    記載の半導体装置の製造方法であって、 半導体基板上にゲート絶縁膜を介して上面が第1絶縁膜
    で覆われたゲート電極を形成する工程と、 上記ゲート電極の側壁に第2絶縁膜から成る側壁絶縁膜
    を形成する工程と、 上記半導体基板が露出した領域においては選択的に単結
    晶半導体膜がエピタキシャル成長する一方、その他の領
    域においては第1多結晶半導体膜が成長する条件下で、
    上記単結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜で成る半
    導体膜を全面に堆積する工程と、 第2多結晶半導体膜を全面に堆積する工程と、 フォトレジストをマスクとして、上記第1多結晶半導体
    膜および第2多結晶半導体膜の一部を上記第1絶縁膜が
    露出するまで選択的にエッチングする工程と、 上記第1多結晶半導体膜および第2多結晶半導体膜に不
    純物をイオン注入する工程と、 上記不純物を活性化するためのアニール工程を含むこと
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項9乃至請求項14の何れか1つ
    に記載の半導体装置の製造方法において、 上記単結晶半導体膜および第1多結晶半導体膜で成る半
    導体膜を全面に堆積する工程における上記半導体膜の堆
    積は減圧化学的気相成長法により行ない、その際に導電
    型を与える不純物ガスは導入しないことを特徴とする半
    導体装置の形成方法。
  16. 【請求項16】 請求項9乃至請求項14の何れか1つ
    に記載の半導体装置の製造方法において、 上記半導体基板はシリコン基板であり、 上記第1絶縁膜はシリコン酸化膜であり、 上記第2絶縁膜はシリコン窒化膜であり、 上記単結晶半導体膜は単結晶シリコン膜であり、 上記第1多結晶半導体膜および第2多結晶半導体膜はポ
    リシリコン膜であることを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
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