JP2002373888A - プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 - Google Patents
プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法Info
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Abstract
基板を設置する下部電極の角部において異常放電の発生
を防ぐプラズマ処理装置を提供する。 【解決手段】 密閉された真空槽内にプラズマを励起さ
せてプラズマ処理を行うプラズマ処理装置において、被
処理基板を載置する下部電極の角部の面取り量が前記被
処理基板の角部の面取り量よりも大きくなるように構成
したことを特徴とする。
Description
びプラズマ処理方法に係り、特に、液晶のガラス基板
等、角型基板にエッチングなどの表面処理を施すプラズ
マ処理に関するものである。
ルあるいは有機ELパネル等、角型基板の需要が増大し
ており、中でもこれらの角型基板の大型化は進む一方で
ある。
るいは有機ELパネル等の製造工程に使用される各種プ
ラズマ処理装置は、その一例を図1に示すように、この
内部でプラズマ処理のなされる真空処理槽2と、次工程
への搬送を行うための搬送室3とを具備し、これらの間
はゲート弁4を介して接続されている。
の真空処理槽内2には、図7に示すように角型基板の形
状に対応して角型の下部電極107を設けている。下部
電極の多くが母材にアルミニウムプレートを用い、表面
の絶縁性保持及び耐食性等の面からアルマイト処理を施
すようにしているため、この下部電極107の四隅の角
部(コーナー部)は、角部でアルマイト被膜が薄くなる
のを防止し、アルマイト処理を確実にするために、図8
に示すように四隅の角部は円弧状もしくは球状の面取
り、大きさとしてはR2以下のわずかな面取りを施して
いる。また、この面取りは、鋭い角部における放電の集
中による異常放電を防ぐという効果もあった。
7の周囲には、アルミナブロック等の絶縁カバー112
を設置しているが、昨今の基板の大型化により、コスト
面、取扱いの面からリング状の一体物ではなく、2分割
以上、多くの場合4つに分割し、下部電極107の四隅
部に設けられた接合部112kで各絶縁ブロック112
a−dが当接するように設置されている。
微細デバイス処理に用いられる低圧プロセス、例えば1
0Pa以下のプロセスにおいて、上記の程度のR2以下
の面取りでは、下部電極の角部に放電の集中が生じてし
まうことがあった。
は、エッジ部における放電の集中を防ぐには不十分であ
り、プラズマの不安定化を招く原因となっていた。
ーで周囲を被覆した構造でも、前記下部電極107の周
囲に設置している絶縁カバー112の分割箇所が、下部
電極の四隅部に接しているため、この接合部112kか
ら、放電が角部に入り込みやすくなり、この角部への放
電の回り込みにより、放電が集中しやすい状態となって
いる。
け易くなり、特に角部では面取りがなされているとはい
え、わずかな面取りであるため、アルマイト被膜の密着
性が充分ではない。このように、アルマイトの母材への
密着性が悪いため、放電の回り込みに対しては大きな効
力はなく、放電の集中により角部のアルマイト被膜が絶
縁破壊し、剥離してしまうという現象が起こる。
まうとその部分のみ絶縁性が失われるために集中的に電
流が流れ、プラズマの状態に悪影響を及ぼすことにな
る。このため、エラーにより装置が停止し、大きく稼働
率を下げてしまうという問題があった。
で、上記問題を解決し、液晶等のように角型基板を用い
てエッチング等のプラズマ処理を行う際、いかなるプロ
セス圧力領域にあっても、角型基板を設置する下部電極
の角部において異常放電の発生を防ぎ、安定なプラズマ
処理を行うことのできるプラズマ処理装置を提供するこ
とを目的とする。
ズマ処理を行うことのできるプラズマ処理方法を提供す
ることを目的とする。
め、本発明の第1では、密閉された真空槽内にプラズマ
を励起させてプラズマ処理を行うプラズマ処理装置にお
いて、被処理基板を載置する下部電極の角部のエッジ
が、なだらかになるように構成されたことを特徴とす
る。
部電極の角部のエッジがなだらかになるように形成され
ているため、下部電極への放電の集中の可能性は激減す
る。このため、異常放電を防止し、安定で信頼性の高い
放電を行うことが可能となる。
前記被処理基板の角部よりも、なだらかになるように構
成されたことを特徴とする。
部電極の角部が被処理基板の角部よりもなだらかになる
ように形成されているため、放電が集中したとしても、
下部電極よりも、角部がより尖っている被処理基板の方
に向かって集中することになり、下部電極への放電の集
中の可能性は激減する。そしてさらに、被処理基板は下
部電極よりも導電性が低いため、異常放電は起こりにく
くなる。
る下部電極の角部は面取り部を構成しており、この角部
の面取り量が前記被処理基板の角部の面取り量よりも大
きくなるように構成したことを特徴とする。
部電極の角部の面取り量あるいは面取り半径が被処理基
板の角部の面取り量よりも大きくなるように形成されて
いるため、放電が集中したとしても、下部電極よりも、
角部がより尖っている被処理基板の方に向かって集中す
ることになり、下部電極への放電の集中の可能性は激減
する。そしてさらに、被処理基板は下部電極よりも導電
性が低いため、異常放電は起こりにくくなる。このた
め、異常放電を防止し、安定で信頼性の高い放電を行う
ことが可能となる。
前記被処理基板よりも大きく形成されており、前記下部
電極の角部が前記被処理基板の外端よりも内側に位置す
るように構成されたことを特徴とする。この場合、基板
で被覆保護されない角部以外の部分は絶縁材のマスクま
たは基板クランプ材などで被覆されていることが前提で
ある。
記被処理基板の外端よりも内側に位置するように構成さ
れているため、被処理基板で被覆保護されることにな
り、放電の集中は防止されることになる。
内にプラズマを励起させてプラズマ処理を行うプラズマ
処理装置において、被処理基板を載置する下部電極の周
囲が、複数に分割形成された絶縁ブロックの集合体で被
覆されており、前記絶縁ブロックは、その接合箇所が前
記下部電極の角部を除く領域に位置するように形成され
ていることを特徴とする。
回り込みがあったとしても、下部電極の角部ではなく、
直線状の部分であるため、直接角部へは到達しにくく、
異常放電は防止され得る。
の面取り量が前記被処理基板の角部の面取り量よりも大
きくなるように構成されたことを特徴とする。
らに異常放電の抑制を図ることが可能となる。
プラズマを励起させて、前記真空容器内に配設された下
部電極上に設置された被処理基板表面にプラズマ処理を
行うプラズマ処理方法において、前記下部電極は表面の
少なくとも一部を導電性表面領域として残した状態で絶
縁化処理が施された導電性電部材で構成されており、前
記真空容器内に前記被処理基板を設置し、所望の圧力と
なるように排気する排気工程と、前記被処理基板へのプ
ラズマ処理を抑制する非処理条件下で、前記下部電極
と、前記真空容器内に配設された上部電極との間に、電
圧を印加し、前記下部電極および前記上部電極との間に
プラズマを励起するプラズマ励起開始工程と、前記プラ
ズマ励起開始工程後、前記下部電極の前記導電性表面領
域を絶縁化する絶縁化処理工程と、前記絶縁化処理工程
の後、前記被処理基板に所望のプラズマ処理がなされ得
る処理条件下で前記被処理基板へのプラズマ処理を実行
するプラズマ処理工程とを含むことを特徴とする。
発生し易いプラズマ励起時に、一部導電性表面を残して
おき、電流の逃げ道を形成することにより、極めて有効
に異常放電を防止することが可能となる。
真空容器内に酸化性ガスを導入し前記導電性表面領域を
絶縁化する絶縁化処理工程であることを特徴とする。
により、効率よく絶縁化を行うことが可能であり、作業
効率が高く、安定で信頼性の高いプラズマ処理を行うこ
とが可能となる。
ニウムで構成され、前記絶縁化処理工程は、前記導電性
表面領域にアルマイト処理を施す工程を含むことを特徴
とする。
マイト処理がなされ、付加装置を要することなく、ガス
の切り替えのみで効率よく絶縁化を行うことが可能であ
り、作業効率が高く、安定で信頼性の高いプラズマ処理
を行うことが可能となる。
マを励起させてエッチング等の処理をする際、被処理物
である角型基板を設置する下部電極の四隅部を、角型基
板の四隅の面取りの大きさ以上、少なくともR3以上の
面取りを行う。
する下部電極の角部において異常放電の発生を防ぐこと
ができる。
面の少なくとも一部を導電性表面領域として残した状態
で絶縁化処理が施された導電性電部材で構成されてお
り、前記真空容器内に前記被処理基板を設置し、所望の
圧力となるように排気する排気工程と、前記被処理基板
へのプラズマ処理を抑制する非処理条件下で、前記下部
電極と、前記真空容器内に配設された上部電極との間
に、電圧を印加し、前記下部電極および前記上部電極と
の間にプラズマを励起するプラズマ励起開始工程と、前
記プラズマ励起開始工程後、前記下部電極の前記導電性
表面領域を絶縁性部材で被覆する被覆工程と、前記被覆
工程の後、前記被処理基板に所望のプラズマ処理がなさ
れ得る処理条件下で前記被処理基板へのプラズマ処理を
実行するプラズマ処理工程とを含むことを特徴とする。
ち絶縁性部材で被覆するのみでよく、異常放電を防止
し、信頼性の高いプラズマ処理を行うことが可能とな
る。
ず、図6に説明図を示すように、直線状に面取り幅Aと
面取り幅B(A≦B)とからなる直線状の除去領域を形
成したようなものも含むものとする。ここでは面取り加
工の面取り量とは、除去領域の長辺Bの大きさあるい
は、R加工の場合は除去領域の半径Rをさすものとす
る。
て、図面を参照しつつ詳細に説明する。 実施形態1 本発明の第1の実施形態では、図3に示すように、密閉
された真空槽内にプラズマを励起させてプラズマ処理を
行うプラズマ処理装置において、被処理基板を載置する
下部電極7は、その基板載置面の角部の面取り半径が前
記被処理基板11の角部11eの面取り量よりも大きく
なるように構成されたことを特徴とするものである。そ
してさらにこの下部電極の周囲が、複数に分割形成され
た絶縁ブロック12a乃至dからなる絶縁カバー12で
被覆されており、前記絶縁ブロックは、接合箇所12k
が前記下部電極7の角部を除く領域に位置するように形
成されている。
置1の真空処理槽2の外観を示すものであって、外部よ
り移載された液晶用ガラス基板等の角型基板は、搬送室
3を介して真空処理槽2内へ搬送され、ゲート弁4によ
り密閉された内部でエッチング等のプラズマ処理を施さ
れる。
理槽2の内部構造を示す図であり、開閉可能な蓋体5に
上部電極6が取り付けられており、その対極に被処理基
板であるガラス製の角型基板が設置される下部電極7が
配設されている。そして、下部電極7はアルミニウムプ
レートで構成されており、その表面には、絶縁性保持及
び耐食性等を考慮してアルマイト処理が施されている。
されており、水冷板8内に冷却水を循環させることで、
被処理基板を間接的に冷却している。また、下部電極7
には高周波整合器9と高周波電源10が取り付けられて
おり、下部電極7にRF高周波(13.56MHz)を
印加することにより、真空処理槽2内にプラズマを励起
しエッチングあるいは成膜等の表面処理を行う構造とな
っている。
が設置される面の四隅の角部7eは、放電の集中による
異常放電を防ぐために円弧状の面取りが施してあるのは
従来例と同じであるが、本実施形態では、下部電極7の
面取り量は、角型基板11の四隅の角部のもっとも大き
い面取り量以上の大きさをとっており、R3以上の面取
りを施している。
ーンが全て等しくエッチング等のプラズマ処理を施され
る環境にあれば、特に規定するものではない。これは、
昨今の微細デバイス処理に用いられる低圧プロセス、例
えば10Pa以下のプロセスにおいて、異常放電を防ぐ
のに十分となるようにするためである。また、下部電極
7の周囲には、アルミナ製の4個の絶縁ブロック12a
乃至dからなる絶縁カバー12が設置されており、コス
ト、取扱いの面から2つ以上に分割、ここでは、4つに
分割されているのも従来例と同じであるが、その接合箇
所12kが前記下部電極7の角型基板11が設置される
面の四隅の角部を避け、角型基板の各辺上に相当する位
置にくるように配設されていることが特徴である。分割
する位置については角部に接していなければ、特に制限
するものではない。これは、接合箇所からの放電の入り
込みを考慮したもので、仮に放電の回り込みがあったと
しても、下部電極の角部のエッジからは遠く、しかもエ
ッジはR加工が施されているため、放電集中が生じるこ
とはない。
ナー部に位置していたため、接合箇所からの放電の入り
込みにより下部電極の角部で異常放電を発生しやすいも
のとなっていた。
ラズマ処理装置によれば、放電の集中し易い下部電極の
角部の面取り量が被処理基板の角部の面取り量よりも大
きくなるように形成されているため、放電が集中したと
しても、下部電極よりも、角部がより尖っている被処理
基板の方に向かって集中することになり、下部電極への
放電の集中の可能性は激減する。
も導電性が低いため、異常放電は起こりにくくなる。こ
のため、異常放電を防止し、安定で信頼性の高い放電を
行うことが可能となる。
囲を被覆する絶縁ブロックの接合箇所が前記下部電極の
角部を除く領域に位置するように形成されているため、
接合箇所から放電の回り込みがあったとしても、下部電
極の角部ではなく、直線状の部分であるため、直接角部
へは到達しにくく、異常放電は発生しにくい。
かなように、接合線が直線とならないように、折れ部を
構成しており、湿気などの侵入経路が長くなるように
し、侵入防止をはかっている。図3(b)は図3(a)
のA−A断面を示す図である。
いが、被処理基板の面取り量よりも大きければよい。
必ずしも下部電極の面取り量は被処理基板の面取り量よ
りも大きくなくてもよい。
ックの集合体からなる絶縁カバーによって下部電極の周
縁が被覆されているものについて説明したが、絶縁カバ
ーが形成されていないものについても適用可能である。 実施形態2 本発明第2の実施形態として、下部電極17上に、下部
電極よりも小さい角型基板からなる被処理基板をエッチ
ング処理するためのプラズマ処理装置について説明す
る。
ように、下部電極の方が大きくなるような場合、前記下
部電極の角部が前記被処理基板の外端よりも内側に位置
するように面取り量を大きくすることにより多く構成さ
れたことを特徴とする。ここでは、絶縁カバーを設けて
いないものとする。
記被処理基板の外端よりも内側に位置するように構成さ
れているため、下部電極の角部のエッジはプラズマにさ
らされることがなく、被処理基板で被覆保護されている
ため、放電の集中は防止されることになる。
つの角部を大きく面取りしオリフラ面を構成している
が、その面取り量のもっとも大きい角部よりも角部が大
きくなるように、形成すればよい。 実施形態3 次に本発明の第3の実施形態として、下部電極7の表面
の一部には、あらかじめアルマイト処理を施さず導電性
領域を残しておき、プラズマ励起後に絶縁物でありアル
マイト層18で被覆するようことにより、プラズマ励起
時の異常放電を抑制するようにしたプラズマ処理方法に
ついて説明する。
放電中のピーク電圧が角部表面のアルマイト層の耐電圧
値を超えてしまい、アルマイトが絶縁破壊、剥離してし
まうために発生するものであり、そのピーク電圧はプラ
ズマ励起開始直後に非常に大きい値を示すことが判明し
ている。
の任意の表面の一部にはアルマイト処理を施さず導電性
領域17sとして残しておき、電気的に導通部をつく
り、プラズマ励起直後のピーク電圧下で積極的に電流を
リークさせることで、角部への放電集中による異常放電
を防ぐようにしたものである。
施形態で説明したものを用い、図5(a)に示すよう
に、真空処理槽(図1参照)内に前記被処理基板を設置
し、所望の圧力となるように排気する。ここでは絶縁カ
バー12に穴12hを形成しており、この穴12hに相
当する領域にアルマイト処理を施さない導電性領域17
sを形成している。
理基板へのプラズマ処理を抑制する非処理条件例えば、
下部電極の温度を所定の値以下に保つなど、被処理基板
表面がエッチングされないような条件とし、上部電極6
と下部電極17との間に高周波電圧を印加し前記下部電
極と、前記真空処理槽内に配設された上部電極との間
に、電圧を印加し、前記下部電極および前記上部電極と
の間にプラズマを励起する。時間的にはほんのわずかで
あり、下部電極17の任意の表面の一部にアルマイト処
理を施さず導電性表面領域17sとして残された領域
が、電気的に導通部を構成するため、プラズマ励起直後
のピーク電圧下で積極的に電流をリークさせることがで
きる。このため、角部への放電集中による異常放電を防
ぐようにしたものである。
ずかに酸素などの酸化性ガスを導入し、前記導電性表面
領域17sを酸化し、アルマイト層18sを形成する。
これにより、下部電極表面全体がアルマイト層で被覆さ
れる。
空処理槽外に排出するとともに、不活性ガスを導入して
置換し、さらに所望の真空度となるまで真空排気し、下
部電極の温度を昇温し、図5(c)に示すように、被処
理基板である角型基板11へのプラズマ処理を開始す
る。
生し易いプラズマ励起時に、一部導電性表面を残してお
き、電流の逃げ道を形成することにより、極めて有効に
異常放電を防止することが可能となる。時間的にはほん
のわずかであり、ピーク電圧が下がったところで、酸化
性ガスを導入して導電性表面を酸化するのみで、下部電
極表面全体が絶縁化され、後は通常のプラズマ処理を行
うことが可能となる。
イト処理がなされ、付加装置を要することなく、ガスの
切り替えのみで効率よく下部電極表面に残る導電性領域
の絶縁化を行うことが可能であり、作業効率が高く、安
定で信頼性の高いプラズマ処理を行うことが可能とな
る。実施形態4次に本発明の第4の実施形態として、下
部電極7の表面の一部に、あらかじめ絶縁膜を形成せず
導電性表面領域を残しておき、プラズマ励起後に絶縁物
13で被覆するようことにより、プラズマ励起時の異常
放電を抑制するようにしたプラズマ処理方法について説
明する。
安定化後に下部電極表面の導電性領域を絶縁被覆するに
際し、本実施形態では、絶縁膜を形成する前記第3の実
施形態の方法に代えて、プラズマの安定化後、絶縁物を
載置することにより、導電性表面領域を被覆するように
したことを特徴とする。
実施形態と同様に、下部電極17の任意の表面の一部に
はアルマイト処理を施さず導電性表面領域17sとして
残しておき、電気的に導通部をつくり、プラズマ励起直
後のピーク電圧下で積極的に電流をリークさせること
で、角部への放電集中による異常放電を防ぐようにした
ものである。
施形態と同様、前記第1の実施形態で説明したものを用
い、図6(a)に示すように、真空処理槽(図1参照)
内に前記被処理基板を設置し、所望の圧力となるように
排気する。ここでは絶縁カバー12を下部電極の外周部
を露呈させる程度に小さく形成しており、この外周部に
相当する領域にアルマイト処理を施さない導電性領域1
7pを形成している。
6と下部電極17との間に高周波電圧を印加し前記下部
電極と、前記真空処理槽内に配設された上部電極との間
に、電圧を印加し、前記下部電極および前記上部電極と
の間にプラズマを励起する。時間的にはほんのわずかで
あり、下部電極17の任意の表面の一部にアルマイト処
理を施さず導電性表面領域17pとして残された領域
が、電気的に導通部を構成するため、プラズマ励起直後
のピーク電圧下で積極的に電流をリークさせることがで
きる。このため、角部への放電集中による異常放電を防
ぐようにしたものである。
側絶縁ブロック13を内側に動かし絶縁カバー12の外
周部を覆うように接合する。これにより、下部電極表面
の導電性表面領域が外側絶縁ブロック13で被覆され
る。
基板である角型基板11へのプラズマ処理を開始する。
生し易いプラズマ励起時に、一部導電性表面を残してお
き、電流の逃げ道を形成することにより、極めて有効に
異常放電を防止することが可能となる。時間的にはほん
のわずかであり、ピーク電圧が下がったところで、絶縁
ブロックを動かし導電性領域表面を被覆するのみで、下
部電極表面全体が絶縁化され、後は通常のプラズマ処理
を行うことが可能となる。
などの絶縁膜を容易に形成し得ないような材料を下部電
極として用いた場合にも適用可能であり、前記第3の実
施形態に比べ、下部電極材料の選択範囲が広がるという
利点もある。
ができ、作業効率が高く、安定で信頼性の高いプラズマ
処理を行うことが可能となる。
面における導通部をアルミナ等の絶縁物で被覆し、放電
の安定を図ることが可能となる。
あっても、角型基板を設置する下部電極の角部において
異常放電の発生を防ぐことができる。
ば、下部電極の角型基板を、被処理基板を載置する下部
電極の角部の面取り量が前記被処理基板の角部の面取り
量よりも大きくなるように構成しているため、いかなる
圧力下にあっても、異常放電を防止し、安定で信頼性の
高い放電を行うことが可能となる。
る下部電極の周囲を覆う絶縁ブロックは、その接合箇所
が前記下部電極の角部を除く領域に位置するように形成
されているため、接合箇所から放電の回り込みがあった
としても、下部電極の角部ではなく、直線状の部分であ
るため、直接角部へは到達しにくく、異常放電は防止さ
れ得る。
の任意の一部には、アルマイト処理を施さず電気的に導
通部をつくり、プラズマ励起後に絶縁物で被覆する構造
にすることによって、いかなる圧力領域にあっても、角
型基板を設置する下部電極の角部において異常放電の発
生を防ぐことができる。
明図
処理槽2の構造を示す断面図
説明する説明図
説明する説明図
示す工程説明図
示す工程説明図
視図
Claims (10)
- 【請求項1】密閉された真空槽内にプラズマを励起させ
てプラズマ処理を行うプラズマ処理装置において、 被処理基板を載置する下部電極の角部のエッジが、なだ
らかになるように構成されたことを特徴とするプラズマ
処理装置。 - 【請求項2】前記下部電極は矩形をなし、前記被処理基
板の角部よりも、なだらかになるように構成されたこと
を特徴とするプラズマ処理装置。 - 【請求項3】 前記被処理基板を載置する下部電極の角
部は面取り部を構成しており、その面取り量が前記被処
理基板の角部の面取り量よりも大きくなるように構成さ
れたことを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装
置。 - 【請求項4】 前記下部電極が前記被処理基板よりも縦
横ともに大きく形成されており、前記下部電極の角部が
前記被処理基板の外端よりも内側に位置するように構成
されたことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理
装置。 - 【請求項5】 密閉された真空槽内にプラズマを励起さ
せてプラズマ処理を行うプラズマ処理装置において、 被処理基板を載置する下部電極の周囲が、複数に分割形
成された絶縁ブロックで被覆されており、前記絶縁ブロ
ックは、接合箇所が前記下部電極の角部を除く領域に位
置するように形成されていることを特徴とするプラズマ
処理装置。 - 【請求項6】 前記下部電極の角部は面取り部を構成し
ており、その面取り量が前記被処理基板の角部の面取り
量よりも大きくなるように構成されたことを特徴とする
請求項5に記載のプラズマ処理装置。 - 【請求項7】 密閉された真空容器内にプラズマを励起
させて、前記真空容器内に配設された下部電極上に設置
された被処理基板表面にプラズマ処理を行うプラズマ処
理方法において、 前記下部電極は表面の少なくとも一部を導電性表面領域
として残した状態で絶縁化処理が施された導電性電部材
で構成されており、 前記真空容器内に前記被処理基板を設置し、所望の圧力
となるように排気する排気工程と、 前記被処理基板へのプラズマ処理を抑制する非処理条件
下で、前記下部電極と、前記真空容器内に配設された上
部電極との間に、電圧を印加し、前記下部電極および前
記上部電極との間にプラズマを励起するプラズマ励起開
始工程と、 前記プラズマ励起開始工程後、前記下部電極の前記導電
性表面領域を絶縁化する絶縁化処理工程とを含み、 前記絶縁化処理工程の後、所望の処理条件下で前記被処
理基板へのプラズマ処理を実行するようにしたことを特
徴とするプラズマ処理方法。 - 【請求項8】 前記絶縁化処理工程は、前記真空容器内
に酸化性ガスを導入し前記導電性表面領域を絶縁化する
絶縁化処理工程であることを特徴とする請求項7に記載
のプラズマ処理方法。 - 【請求項9】 前記導電性部材はアルミニウムで構成さ
れ、 前記絶縁化処理工程は、前記導電性表面領域にアルマイ
ト処理を施す工程を含むことを特徴とする請求項7また
は8に記載のプラズマ処理方法。 - 【請求項10】 密閉された真空容器内にプラズマを励
起させて、前記真空容器内に配設された下部電極上に設
置された被処理基板表面にプラズマ処理を行うプラズマ
処理方法において、 前記下部電極は表面の少なくとも一部を導電性表面領域
として残した状態で絶縁化処理が施された導電性電部材
で構成されており、 前記真空容器内に前記被処理基板を設置し、所望の圧力
となるように排気する排気工程と、 前記被処理基板へのプラズマ処理を抑制する非処理条件
下で、前記下部電極と、前記真空容器内に配設された上
部電極との間に、電圧を印加し、前記下部電極および前
記上部電極との間にプラズマを励起するプラズマ励起開
始工程と、 前記プラズマ励起開始工程後、前記下部電極の前記導電
性表面領域を絶縁性部材で被覆する被覆工程とを含み、 前記被覆工程の後、所望の処理条件下で前記被処理基板
へのプラズマ処理を実行するようにしたことを特徴とす
るプラズマ処理方法。
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