JP2002372536A - 免疫学的測定法 - Google Patents

免疫学的測定法

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JP2002372536A JP2001181588A JP2001181588A JP2002372536A JP 2002372536 A JP2002372536 A JP 2002372536A JP 2001181588 A JP2001181588 A JP 2001181588A JP 2001181588 A JP2001181588 A JP 2001181588A JP 2002372536 A JP2002372536 A JP 2002372536A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 検体中の各被測定物質が少なくとも2以
上の認識部位を有し、被測定物質間における当該2以上
の認識部位の反応性が異なる性質を有する被測定物質の
免疫学的測定法であって、当該2以上の認識部位に特異
的に結合する物質を担持したそれぞれの不溶性担体の使
用量を、当該2以上の認識部位の反応性の差を補正する
ように調整することを特徴とする免疫学的測定法。 【効果】 本発明では、多様性を有する被測定物質、例
えば抗原の免疫学的測定法において、抗原間と抗体との
反応性を、抗体担持不溶性担体の使用量比の変動により
調整することによって、多様性を示す抗原を測定する際
に見られる分子種間の反応性の差異を補正し、抗原をよ
り正確に定量できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、認識部位の反応性
の異なる多様性を有する被測定物質の簡便、迅速かつ正
確な免疫学的測定法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、臨床検査の分野において、被測定
物質に対して特異的に結合し得る物質を不溶性担体に結
合させ、これによって被測定物質を補足し、検体中に存
在する被測定物質の有無の確認(定性)、又は定量する
方法が一般的に使われている。なかでも、抗原・抗体に
よる免疫反応を利用した方法は多くの検査薬に用いられ
ており、その手法としては、RIA(ラジオイムノアッ
セイ)、CLEIA(化学発光酵素免疫測定法)、EL
ISA(酵素免疫測定法)、TIA(免疫比濁法)、L
TIA(ラテックス免疫比濁法)などといった方法が挙
げられる。
【0003】この内、LTIAは被測定物質と特異的に
結合する物質を担持させた不溶性担体と被測定物質とを
混合することにより被測定物質を介した不溶性担体の架
橋(凝集)が起こり、その結果生じる濁りを光学的に測
定することで、被測定物質の有無の確認(定性)、又は
定量する方法である。
【0004】LTIAにおいて、抗原を被測定物質とす
る場合、抗原上にある複数のエピトープに対して、それ
ぞれに結合する抗体の種類の多い方が、より抗原を介し
た抗体担持不溶性担体の架橋が形成され易く、凝集の起
こりやすさという観点からは、同抗原に対し反応する複
数の抗体の混合物であるポリクローナル抗体の方が好ま
しいと考えられる。しかしながら、ポリクローナル抗体
は動物の個体差や採血の時期などにより品質が変動し易
いといった問題を持っており、試薬の安定的製造といっ
た面では不安定になり易い。
【0005】これに対し、モノクローナル抗体は品質の
一定した抗体を大量生産することができ、品質管理上取
扱い易いといった特徴をもっている為、試薬の安定的製
造を可能にする。そこで、特許第1902054号に開
示されるように、同一抗原上に存在しつつも異なるエピ
トープをそれぞれに認識する複数のモノクローナル抗体
を混合して担持させるか、又はそれぞれに不溶性担体に
担持させることにより、該抗原と効率よく反応させる方
法が提案されている。
【0006】しかしながら、全てのモノクローナル抗体
を同一平均粒径の不溶性担体に担持させる方法では、抗
体の持つ、抗原に対する親和性の差異や抗体を担持する
不溶性担体による立体障害に起因して、抗体と抗原(被
測定物質)との間の反応(抗原抗体反応)が阻害され、
正確に定量できない場合がある。
【0007】この問題を解決すべく、平均粒径の異なる
不溶性担体に抗体をそれぞれに結合した複数の抗体担持
不溶性担体を、組み合わせて使用する方法(特許第25
88174号、特開平10−123137号)が開示さ
れ、起こり得る立体障害や抗体の抗原に対する親和性の
違いに起因すると考えられる抗原との反応性の差異を補
正する方法が開示されている。しかしながら、抗体を不
溶性担体に担持させた場合、不溶性担体に担持された抗
体が担持される以前の親和性を保持しているとは限ら
ず、これによって新たに反応性の差異を生じる可能性が
考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の方法では、フィブリノーゲン・フィブリン分解産
物(FDP)、コラーゲン分解産物等の被測定物質自体
に多様性が存在する場合には、正確な測定値が得られな
いという問題があった。従って、本発明の目的は、多様
性のある被測定物質を正確に測定できる免疫学的測定法
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、F
DP、コラーゲン分解産物のような複数の分子種を含み
多様性を示す抗原が正確に測定できない原因について検
討したところ、抗原間における2以上の認識部位の反応
性が、抗原のもつ多様性をもととした立体障害や抗原−
抗体間の反応性の差異に起因して生じているためである
ことが判明した。そして、この反応性の差を補正するよ
うに各認識部位に特異的な抗体を担持したそれぞれの不
溶性担体の使用量を調整すれば、抗原の多様性が補正さ
れ、当該抗原が正確に測定できることを見出し、本発明
を完成した。
【0010】すなわち、本発明は検体中の各被測定物質
が少なくとも2以上の認識部位を有し、被測定物質間に
おける当該2以上の認識部位の反応性が異なる性質を有
する被測定物質の免疫学的測定法であって、当該2以上
の認識部位に特異的に結合する物質を担持したそれぞれ
の不溶性担体の使用量を、当該2以上の認識部位の反応
性の差を補正するように調整することを特徴とする免疫
学的測定法を提供するものである。また、本発明は検体
中の各被測定物質が少なくとも2以上の認識部位を有
し、被測定物質間における当該2以上の認識部位の反応
性が異なる性質を有する被測定物質の免疫学的測定用試
薬であって、当該2以上の認識部位に特異的に結合する
物質を担持したそれぞれの不溶性担体の使用量が、当該
2以上の認識部位の反応性の差を補正するように調整さ
れているものであることを特徴とする免疫学的測定用試
薬を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の測定対象は、少なくとも
2以上の認識部位を有し、被測定物質間における当該2
以上の認識部位の反応性が異なる性質を有する被測定物
質であるが、このような性質を有する抗原が好ましい。
ここで認識部位とは、抗原認識部位をいう。このような
抗原としては、例えばフィブリノーゲン・フィブリン分
解産物(FDP)又は4型コラーゲン(IV−C)等のコ
ラーゲン分解産物、カルシノエンブリオニックアンチジ
ェン(CEA)、α−フェトプロテイン(AFP)、プ
ロステートスペシフィックアンチジエン(PSA)など
を挙げることができる。このうち、FDP、コラーゲン
分解産物がより好ましく、特にFDPが好ましい。
【0012】FDPは凝固線溶の指標として用いられ、
血液中にてフィブリノーゲン、又はフィブリンがプラス
ミン等によって消化され産生される分子の総称である。
プラスミンによる消化の際、フィブリノーゲンからはD
分画、E分画、Y分画、X分画などが、一方、フィブリ
ンからはDD分画、DD/E分画、或いはこれらを含む
複数の高分子分画が産出され、検体中にはこれらが混在
する形で存在するため、FDPは多様性を示す。FDP
は上記したような複数の分子種の混在物であり、LTI
Aなどによる免疫学的測定を行う際、不溶性担体に担持
されている抗体、特にそれがモノクローナル抗体である
場合には、モノクローナル抗体のFDPの分子種毎に対
する親和性が異なることに起因して、反応性に差異を生
じることになり、分子種の混在比が変化すれば測定値に
差異を生じてしまうことがあることが判明した。例え
ば、FDPを構成する分子種のうち、プラスミン消化の
最終産物であるD分画上のエピトープを認識するモノク
ローナル抗体を不溶性担体に担持した試薬を用いた場
合、抗体が不溶性担体に担持されることで、この不溶性
担体担持モノクローナル抗体のD分画に対する親和性自
体が変化しなくても、D分画上のエピトープに対する反
応性が、DD分画、DD/E分画、X分画、Y分画など
といった、D分画を含むがD分画単独ではない分子中に
あるD分画上のエピトープに対する反応性と大きく異な
ってしまうため、同じ分子数のD分画が存在していて
も、同一の濃度として測定できないといった現象が起こ
る。
【0013】そこで、本発明測定法の1例としてFDP
を測定する場合、少なくとも2種類以上の抗D分画−モ
ノクローナル抗体担持不溶性担体を用い、使用するモノ
クローナル抗体担持不溶性担体の使用量を変えることに
よって、各分子種への反応性を調整し、これによりFD
Pの量を、より簡便、迅速、正確に定量することが可能
となる。
【0014】本発明で使用される被測定物質の2以上の
認識部位に特異的に結合する物質としては、当該2以上
の認識部位に特異的に結合する抗体が好ましい。かかる
抗体のうち、ポリクローナル抗体は特定の抗原上に存在
する複数のエピトープのうち特定のエピトープと特異的
に結合する複数の抗体を含む2種類以上の異なるポリク
ローナル抗体である。ポリクローナル抗体は被測定物質
を適当な動物、例えばマウス、ラット、ウサギ、ヤギ、
ヒツジ、ウマ、ウシなどの動物に、それ自体公知の手法
によって免疫し、得ることができる。一方、モノクロー
ナル抗体は、特定の抗原に対して特異的に結合する2種
類以上の異なるモノクローナル抗体である。モノクロー
ナル抗体は、細胞融合技術分野において、それ自体公知
の手法を適宜に選択し、またそれらを組み合わせてモノ
クローナル抗体産生融合細胞株を形成し、該細胞株を利
用して取得することができる。モノクローナル抗体は市
販品として入手することも可能であり、本発明方法に利
用できる。
【0015】本発明で使用する不溶性担体としては従来
より免疫学的凝集反応及び免疫学的凝集阻止反応におい
て一般的に用いられている微粒子の担体を使用すること
ができる。このような不溶性担体としては、工業的に大
量生産可能な有機系微粒子が好ましいが、これに限定さ
れるものではない。工業的に大量生産可能な有機系微粒
子としては、例えば、スチレン、塩化ビニル、アクリロ
ニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、メタクリ
ル酸エステルなどビニル系モノマーの単独重合体及び/
又は共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、メチル
メタクリレート−ブタジエン共重合体などのブタジエン
系共重合体などの微粒子、及び官能基としてカルボキシ
ル基、第1級アミノ基、又はカルボキサミド基(-CON
H2)、水酸基、アルデヒド基などを有し、かつ基体が前
記有機系微粒子からなる反応性有機系微粒子などが挙げ
られる。抗体の吸着性に優れており、かつ生物学的活性
を長期間安定に保持できるなどの理由から、特にポリス
チレン系のラテックス粒子が好ましい。
【0016】その他、動物の赤血球や細菌の細胞等の生
物学的粒子、金属コロイド、ベントナイト、コロジオ
ン、コレステロール結晶、シリカ、カオリン、炭素末な
ど非生物学的粒子が挙げられる。
【0017】本発明で使用する不溶性担体の平均粒径
は、不溶性担体上の抗体と、測定対象となる抗原物質の
抗原抗体反応より引き起こされる凝集反応の結果、生じ
た凝集塊が肉眼又は光学的に検出できるに充分な大きさ
を呈するものであればよい。特に平均粒径が0.05〜
10.0μmの範囲にある不溶性担体(好ましくはラテ
ックス粒子)の使用が好ましい。
【0018】上記不溶性担体の表面にモノクローナル抗
体を担持させる手法は種々知られており、本発明におい
て適宜利用できる。例えば、このような感作方法として
不溶性担体表面にモノクローナル抗体を物理的に吸着さ
せる手法や、官能基を有する不溶性担体表面に、既知の
方法である物理結合法や化学結合法により、モノクロー
ナル抗体を効率的に感作する方法が挙げられる。
【0019】本発明の特徴である複数の抗体担持不溶性
担体の使用量比は、各認識部位間の反応性の差を補正で
きる比であればよく、測定対象である抗原、用いる抗体
担持不溶性担体において異なる。当該使用量比は、抗体
担持不溶性担体が特定された時点で、予め予備測定を行
って決定するのが好ましい。より具体的な使用量比は、
1:100〜100:1、特に1:20〜20:1が好
ましい。
【0020】抗体を担持させた抗体不溶性担体と、抗原
との反応は、抗原抗体反応及びそれに伴う凝集反応であ
り、該反応が起こり得る条件であれば、その反応条件は
特に限定されないが、反応温度は、特に25〜37℃の
範囲の恒温であることが望ましい。反応時間についても
特に限定はないが、10秒〜30分間が好ましい。
【0021】反応液としては、抗原抗体反応が起こり得
る溶液であればどのようなものでもよいが、リン酸緩衝
液、グリシン緩衝液、トリス塩酸緩衝液、グッド緩衝液
等が好ましい。反応液のpHは、好ましくは5.5〜8.
5の範囲で用いるのがよい。上記反応液に、安定剤とし
てウシ血清アルブミン、ショ糖、感度を高める効果が期
待されるポリエチレングリコール、デキストランなどの
水溶性多糖類、防腐剤としてアジ化ナトリウム、及び塩
濃度調整の為に塩化ナトリウム等の添加剤を適宜溶解さ
せてもよい。
【0022】本発明の免疫学的測定法としてはLTIA
に代表される免疫凝集法が挙げられる。ここで不溶性担
体の凝集の程度を測定する方法は、特に限定されない。
例えば、凝集を定性的ないし半定量的に測定する場合に
は、既知の試料の濁度の程度との比較から、上記結合物
の凝集の程度を目視によって判定することも可能であ
る。該凝集を定量的に測定する場合、簡便性及び精度の
点からは、例えば光学的に測定することが望ましい。凝
集の光学的測定法としては、公知の方法が利用可能であ
る。より具体的には、例えば、いわゆる比濁法(凝集塊
の形成を濁度の増加としてとらえる)、粒度分布による
測定法(凝集塊の形成を粒度分布ないしは平均粒径の変
化としてとらえる)、積分球濁度法(凝集塊の形成によ
る前方散乱光の変化を積分球を用いて測定し、透過光強
度との比を比較する)などの種々の方式が利用可能であ
る。
【0023】これらのそれぞれの測定法について、速度
試験(レートアッセイ:異なる時点で少なくとも2つの
測定値を得て、これらの時点間における該測定値の増加
分(すなわち増加速度)に基づき凝集の程度を求める)
や終点試験(エンドポイントアッセイ:ある時点(通常
は、反応の終点と考えられる時点)で1つの測定値を得
て、この測定値に基づき凝集の程度を求める)などが利
用可能である。
【0024】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する
が、本発明は何らこれに限定されるものではない。
【0025】実施例及び比較例で用いた試薬及び材料は
以下の通りである。 <試薬及び材料> ・抗FDPモノクローナル抗体:抗FDPモノクローナ
ル抗体(Clone No.03202,03204、第一化学薬品社製:特
公平4-61639号)を用いた。 ・ラテックス:平均粒径0.2μmのポリスチレン粒子
を含むラテックス(いずれも固形分10%(W/V)、
積水化学社製) ・抗体担持ラテックス調製用緩衝液:20mM Tris-HCl
pH8.0を用いた。 ・ブロッキング用緩衝液:2%BSA in 20mM Tris-
HCl pH8.0を用いた。 ・検体希釈用緩衝液(R1液):0.15%BSA、
0.15M NaCl in30mM Tris-HCl pH8.5を
用いた。 ・FDP:10mg/mLとなるように調製した精製フィブ
リノーゲン溶液(in 20mM Tris-HCl pH8.0)に1M
CaCl2溶液、10U/mL凝固第XIII因子、250
U/mLトロンビンを順次添加し、37℃で60分間イン
キュベートしてフィブリン塊を形成し、ここに1.6I
U/mLプラスミンを添加して得られる消化産物をもとと
し、FDPの蛋白質濃度が50μg/mLとなるように、
検体希釈用緩衝液で希釈したものをFDPとした。尚、
FDPの蛋白質濃度は「既存試薬キット:Bio−RA
D DC protein assay kit」を用いて求めた。 ・D分画:フィブリノーゲンのプラスミン消化産物よ
り、精製したものをもととし、D分画の蛋白質濃度が3
8μg/mLとなるように、検体希釈用緩衝液で希釈した
ものを用いた。尚、D分画の蛋白質濃度は「既存試薬キ
ット:Bio−RAD DC protein assay kit」を
用いて求めた。
【0026】実施例1 1)FDP測定用試薬の調製 ポリスチレンラテックス1容に抗体担持ラテックス調製
用緩衝液1容を添加・混合した。一方、抗体:Clone N
o.03202(又は03204)を濃度1mg/mLとなるよう抗体担
持ラテックス調製用緩衝液にて希釈調製した。上記希釈
ポリスチレンラテックス1容を攪拌しながら上記抗体1
容を添加・混合し、更に攪拌した。その後、ブロッキン
グ用緩衝液2容を追加添加し、攪拌を続けた。その後、
これを回収し、03202抗体担持ラテックス原料(又は032
04抗体担持ラテックス原料)とした。
【0027】2)FDP、並びにD分画の測定 FDP、並びにD分画は、それぞれ検体希釈用緩衝液で
1/2、1/4、1/8倍希釈し、これらを生化学分析
装置日立7170形(日立製作所社製)を用いて測定し
た。上記1)で得られた03202抗体担持ラテックス原料
(03202-Lx)と03204抗体担持ラテックス原料(03204-L
x)を1:12の比率で混合し、それを更に抗体担持ラ
テックス調製用緩衝液にて1/5希釈したものを試薬2
(R2液)として測定に用いた。濃度換算はFDPをキ
ャリブレーターとして用い、換算した。
【0028】測定条件は以下の通りである。 検体容量:6μl 検体希釈用緩衝液(R1液):100μl 試薬2(R2液):100μl 測定波長:570/800nm 測光ポイント:19−34
【0029】比較例1(ラテックス原料を1:1の比率
で混合した試薬を用いたFDPの測定) 実施例1でR2液を調製する際、03202抗体担持ラテッ
クス原料と03204抗体担持ラテックス原料を1:1の比
率で混合し、それを更にラテックス希釈用緩衝液にて希
釈したものを試薬2(R2液)とし、他の点はFDP測
定用試薬の調製を含め、実施例1と同様の操作を行い、
FDP、並びにD分画を測定した。
【0030】比較例2(ラテックス原料を1:2の比率
で混合した試薬を用いたFDPの測定) 実施例1でR2液を調製する際、03202抗体担持ラテッ
クス原料と03204抗体担持ラテックス原料を1:2の比
率で混合し、それを更にラテックス希釈用緩衝液にて希
釈したものを試薬2(R2液)とし、他の点はFDP測
定用試薬の調製を含め、実施例1と同様の操作を行い、
FDP、並びにD分画を測定した。
【0031】比較例3(ラテックス原料を1:4の比率
で混合した試薬を用いたFDPの測定) 実施例1でR2液を調製する際、03202抗体担持ラテッ
クス原料と03204抗体担持ラテックス原料を1:4の比
率で混合し、それを更にラテックス希釈用緩衝液にて希
釈したものを試薬2(R2液)とし、他の点はFDP測
定用試薬の調製を含め、実施例1と同様の操作を行い、
FDP、並びにD分画を測定した。
【0032】比較例4(ラテックス原料を1:8の比率
で混合した試薬を用いたFDPの測定) 実施例1でR2液を調製する際、03202抗体担持ラテッ
クス原料と03204抗体担持ラテックス原料を1:8の比
率で混合し、それを更にラテックス希釈用緩衝液にて希
釈したものを試薬2(R2液)とし、他の点はFDP測
定用試薬の調製を含め、実施例1と同様の操作を行い、
FDP、並びにD分画を測定した。
【0033】試験結果 実施例1、及び比較例1、2、3、4で測定した値(反
応曲線)を図5、1、2、3、4に示した。図1は比較
例1の結果を示す。比較例1はFDP及びD分画の希釈
サンプルを03202-Lx:03204-Lx=1:1で調製した試薬
(R2液)を用いて測定しており、図1に示したごと
く、両者の反応曲線は乖離した。
【0034】図5は実施例1の結果を示す。実施例1は
FDP及びD分画の希釈サンプルを03202-Lx:03204-Lx
=1:12で調製した試薬(R2液)を用いて測定して
おり、図5に示したごとく、両者の反応曲線は一致し、
同一の測定値を得ることができた。
【0035】図2、3、4は比較例2、3、4の結果を
示す。比較例2、3、4はFDP及びD分画の希釈サン
プルを03202-Lx:03204-Lx=1:2、1:4、1:8で
調製した試薬(R2液)を用いて測定しており、図2、
3、4に示したごとく、両者の反応曲線は依然乖離して
いるものの、03202-Lxと03204-Lxの混合比が1:12に
近づくにつれて(03204-Lxの使用量比が高くなるにつれ
て)測定値が一致してくることがわかる。
【0036】以上の結果から、LTIAにてFDPを測
定する際、本発明によって、構成分子であるD分画の反
応性の差異を補正することができ、理論上測定されるべ
き濃度としての値を得ることができた。
【0037】
【発明の効果】本発明では、多様性を有する被測定物
質、例えば抗原の免疫学的測定法において、抗原間と抗
体との反応性を、抗体担持不溶性担体の使用量比の変動
により調整することによって、多様性を示す抗原を測定
する際に見られる分子種間の反応性の差異を補正し、抗
原をより正確に定量できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】抗体担持不溶性担体の混合比が1:1の場合の
反応曲線を示す図である。
【図2】抗体担持不溶性担体の混合比が1:2の場合の
反応曲線を示す図である。
【図3】抗体担持不溶性担体の混合比が1:4の場合の
反応曲線を示す図である。
【図4】抗体担持不溶性担体の混合比が1:8の場合の
反応曲線を示す図である。
【図5】抗体担持不溶性担体の混合比が1:12の場合
の反応曲線を示す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検体中の各被測定物質が少なくとも2以
    上の認識部位を有し、被測定物質間における当該2以上
    の認識部位の反応性が異なる性質を有する被測定物質の
    免疫学的測定法であって、当該2以上の認識部位に特異
    的に結合する物質を担持したそれぞれの不溶性担体の使
    用量を、当該2以上の認識部位の反応性の差を補正する
    ように調整することを特徴とする免疫学的測定法。
  2. 【請求項2】 2以上の認識部位に特異的に結合する物
    質が、被測定物質の各認識部位に特異的に結合する抗体
    である請求項1記載の免疫学的測定法。
  3. 【請求項3】 被測定物質がフィブリノーゲン・フィブ
    リン分解産物であり、抗体がフィブリノーゲン・フィブ
    リン分解産物のうち、D分画もしくはDD分画、又はD
    分画もしくはDD分画を保持する分画とは反応するが、
    フィブリノーゲン及びE分画とは反応しないモノクロー
    ナル抗体である請求項2記載の免疫学的測定法。
  4. 【請求項4】 検体中の各被測定物質が少なくとも2以
    上の認識部位を有し、被測定物質間における当該2以上
    の認識部位の反応性が異なる性質を有する被測定物質の
    免疫学的測定用試薬であって、当該2以上の認識部位に
    特異的に結合する物質を担持したそれぞれの不溶性担体
    の使用量が、当該2以上の認識部位の反応性の差を補正
    するように調整されているものであることを特徴とする
    免疫学的測定用試薬。
JP2001181588A 2001-06-15 2001-06-15 免疫学的測定法 Expired - Lifetime JP4616516B2 (ja)

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