JP2002370996A - アレルゲン不活化剤 - Google Patents

アレルゲン不活化剤

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Abstract

(57)【要約】 【課題】アレルゲンからアレルギーを引き起こす作用を
失わせるアレルゲン不活化剤及び該アレルゲン不活化剤
をアレルゲンの存在域に散布することを特徴とするアレ
ルゲンの不活化方法の提供。 【解決手段】水及び親水性溶媒から選ばれる少なくとも
一種からなる溶媒によるザクロの葉の抽出物を含有する
ことを特徴とするアレルゲン不活化剤及び本発明アレル
ゲン不活化剤をアレルゲンの存在域に処理することを特
徴とするアレルゲン不活化方法の提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアレルゲン不活化剤
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】多く
の人々が花粉症、喘息等の様々なアレルギーに悩まされ
つづけている。しかし、アレルギーの根本的な治療方法
は未だ確立されておらず、アレルギーを防除するにはア
レルゲンと呼ばれるアレルギーの原因物質を身辺から清
掃等により除去し、アレルゲンとの接触を極力避ける以
外実用的に有効な手段がなかった。近年、没食子酸、ハ
イドロキシアパタイト等の化合物を用いるアレルゲンの
不活化方法が提案されている(特開平6-279273号公
報)。このような方法は、アレルギー防除において有効
な手段として、注目されている。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な状況下、アレルゲンの不活化につき鋭意検討した結
果、ザクロ科の植物であるザクロ(Punica granatum)の
葉の抽出物がアレルゲンを不活化する能力を有すること
を見出し本発明に至った。
【0004】すなわち本発明は、水および親水性溶媒か
ら選ばれる少なくとも一種からなる溶媒(以下、抽出用
溶媒と記す。)によるザクロの葉の抽出物(以下、本有
効成分と記す。)を有効成分として含有することを特徴
とするアレルゲン不活化剤(以下、本発明アレルゲン不
活化剤と記す。)及び本発明アレルゲン不活化剤をアレ
ルゲンの存在域に処理することを特徴とするアレルゲン
の不活化方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】ザクロ(Punica granatum)は、ザ
クロ科の植物であり、その果実は世界中で食用に供され
ている。本発明において、ザクロは葉の部分が用いられ
る。ザクロの葉は、生の状態であっても乾燥させた状態
であってもよく、また、そのままの形態であっても粉砕
された形態であってもよい。
【0006】本発明に用いられる本有効成分は、褐色の
粉末状であり、例えば以下のような方法により得られ
る。ザクロの葉を、抽出用溶媒にしばらく浸漬させる。
その後、ろ過等の方法によりザクロの葉を取り出し、残
された抽出用溶媒を、留去、凍結乾燥等の方法により取
り除く。
【0007】浸漬とは、溶媒中に有効成分を抽出させる
ために、葉などの植物と溶媒とを接触させる処理のこと
であり、本発明において具体的にはザクロの葉を抽出用
溶媒に漬け込む方法等が挙げられる。浸漬は例えば、静
置条件下、あるいは攪拌条件下で行うことができ、ま
た、室温条件下、あるいは加温条件下で行うことができ
る。
【0008】抽出用溶媒が親水性溶媒または水と親水性
溶媒とからなる混合溶媒である場合、ザクロの葉に対す
る抽出用溶媒の量は、通常、ザクロの葉1Kgにつき3
〜20Lである。浸漬温度は室温〜80℃であり、通常
10〜50℃、好ましくは15〜30℃である。浸漬時
間は、約1日〜2ヶ月、通常は1〜5日である。
【0009】抽出用溶媒が水である場合、浸漬温度は5
0℃以上であることが好ましい。浸漬は、通常加熱条件
下で行われ、実際には、100℃またはそれに近い温度
条件下で行われる。その際、途中で水を足しつつ行って
もよい。浸漬時間は、約1〜24時間であり、通常は2
時間〜12時間である。
【0010】ザクロの葉の抽出用溶媒による浸漬の前
に、疎水性溶媒による前処理を行うことにより、脂質や
脂肪酸等の夾雑物を除去することができる。前処理はザ
クロの葉を疎水性溶媒に浸漬する方法で行われ、前処理
に用いられる疎水性溶媒の量は、通常ザクロ1Kgにつ
き3〜20Lであり、また、前処理の温度は15〜30
℃である。前処理時間は約1〜30日、通常24〜72
時間である。
【0011】本発明において親水性溶媒とは、15〜3
0℃において、混合割合に関わらず水との均一溶媒を形
成し得る有機溶媒を意味する。
【0012】親水性溶媒としては、メタノール、エタノ
ール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜3のアル
コール類、エチレングリコール、プロピレングリコール
等のグリコール類、アセトン等のケトン類等を挙げるこ
とができ、また、これらは2種以上の混合物であっても
よい。
【0013】疎水性溶媒とは、15〜30℃において同
体積の水と混合した場合に二層に分離する有機溶媒と定
義することができ、具体的には例えばジエチルエーテ
ル、t-ブチルメチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル類、ジクロロエタン、トリ
クロロエタン、クロロフォルム等のハロゲン化炭化水素
溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素類、ペンタン、へキサン等の脂肪族炭化水素類等を挙
げることができる。また、これらは2種以上の混合物で
あってもよい。
【0014】抽出用溶媒としては親水性溶媒が好まし
く、中でも炭素数1〜3のアルコール類が好ましい。
【0015】本発明アレルゲン不活化剤は本有効成分そ
のままの形態、水溶液剤(水性溶液)、油剤、乳剤、粉
剤、懸濁剤、水和剤、噴霧剤、エアゾール剤、塗布剤等
の本有効成分を含有する製剤の形態(以下、本製剤と記
す。)等、種々の形態であり得る。
【0016】本製剤は、通常、本有効成分を液体担体、
固体担体等の担体と混合し、さらに必要により製剤用補
助剤を添加する一般的に知られた方法により調製され
る。
【0017】液体担体としては例えば水;メタノール、
エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、
アミルアルコール等の炭素数が1〜6の1価のアルコー
ル、グリセリン、ブチルジグリコール、エチルジグリコ
ール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等の
炭素数が2〜6の多価アルコール、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド
類、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロへキサノン等のケトン類、へキサン、ケ
ロシン、パラフィン、ラノリン誘導体、石油ベンジン等
の脂肪族炭化水素類、酢酸エチル等のエステル類、アセ
トニトリル等のニトリル類、シリコン油等の合成油脂
類、大豆油、綿実油等の植物油類、ジメチルスルフォキ
シド、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
【0018】また、固体担体としては例えば、珪酸、カ
オリン、活性炭、ベントナイト、珪藻土、タルク等の鉱
物性粉末、小麦粉、デンプン等の植物性粉末、ポリ塩化
ビニル等の合成ポリマー粉末等が挙げられる。
【0019】製剤用補助剤としては例えば、乳化剤、分
散剤、展着・湿潤剤、懸濁化剤、保存剤、噴射剤、増粘
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、塗膜形成剤等が挙げら
れる。具体的には例えば、乳化剤として石鹸類、ポリオ
キシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレン
脂肪酸アルコールエーテル、ポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリ
ルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪
酸グリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、高級アルコ
ールの硫酸エステル、ドデシルベンゼンスルホン酸ソー
ダ等のアルキルアリールスルホン酸塩等、分散剤として
モノミリスチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デ
カグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノリ
ノール酸デカグリセリル、モノステアリン酸ポリオキシ
エチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレ
ンソルビタン、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポ
リオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレ
ンステアリルアミン等が挙げられ、展着・湿潤剤として
は、液体担体としても用いられうるグリセリン、ポリエ
チレングリコール等が挙げられる。懸濁化剤としてカゼ
イン、ゼラチン、アルギン酸、カルボキシメチルセルロ
ース、アラビアガム、ヒドロキシプロピルセルロース、
ベントナイト等、保存剤としてパラオキシ安息香酸メチ
ル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プ
ロピル、パラオキシ安息香酸ブチル等、噴射剤として液
化石油ガス、ジメチルエーテル、クロロフルオロカーボ
ン類、窒素ガス、炭酸ガス、液化炭酸ガス、フロンガス
(フロン11、フロン12等)、ペンタン等、増粘剤と
してヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アラ
ビアガム、ポリビニルアルコール、ポリビニルメタアク
リレート、カラギナン、ペクチン、アルギン酸等、酸化
防止剤としてトコフェロール、ジ-t−ブチルヒドロキ
シトルエン(BHT)、ジ-t−ブチルヒドロキシアニ
ソール(BHA)、アスコルビン酸、セサモール、没食
子酸イソプロピル等、紫外線吸収剤としてp―アミノ安
息香酸誘導体、サリチル酸誘導体、アントラニル酸誘導
体、ベンゾトリアゾール誘導体、クマリン、ベンゾフェ
ノン、グアイアズレン等、塗膜形成剤としてポリビニル
アルコール等が挙げられる。本製剤には、本有効成分が
通常0.1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%含有され
る。
【0020】噴霧剤は、例えば本有効成分を含有する乳
剤、懸濁剤、水和剤等を必要により分散剤や界面活性剤
等と共に水で希釈した希釈液、本有効成分を含有する水
溶液剤または本有効成分を含有する油剤を、噴霧機構を
有する容器に充填することで得られる。エアゾール剤
は、例えば本有効成分を含有する乳剤、懸濁剤等を必要
により分散剤や界面活性剤等と共に水で希釈した希釈
液、本有効成分を含有する水溶液剤または本有効成分を
含有する油剤を、噴射剤等と共に噴射口を備えた耐圧容
器に充填することで得られる。塗布剤は、例えば本有効
成分を含有する水溶液剤に必要に応じて塗膜形成剤等を
含有させることにより得られる。
【0021】油剤に含有される有機溶媒としては、本有
効成分を溶解しうる有機溶媒が挙げられ、具体的にはジ
エチルエーテル等のエーテル類、ペンタン、ヘキサン等
の脂肪族炭化水素類等が挙げられる。
【0022】本発明アレルゲン不活化剤をアレルゲンの
存在域に処理することによりアレルゲンを不活化し得
る。
【0023】本発明において、アレルゲンの不活化とは
アレルゲンからアレルギーを引き起こす作用を失わせる
ことを意味する。
【0024】本発明アレルゲン不活化剤は、アレルゲン
の存在域に散布、噴霧、塗布等の方法によって処理され
る。
【0025】ここでいうアレルゲンとは、例えばダニ類
(ダニの成虫、ダニの死骸、ダニの糞等)、動物の毛等
の動物性アレルゲン、花粉等の植物性アレルゲン等が挙
げられる。アレルゲンとなり得るダニの例としては主に
屋内塵性ダニが挙げられ、具体的にはコナヒョウヒダニ
(Dermatophagoides farmae)、ヤケヒョウヒダニ(De
rmatophagoides pteronyssinus)等が挙げられる。
【0026】本発明アレルゲン不活化剤が処理されるア
レルゲンの存在域としては、具体的には例えば、アレル
ゲンが付着する床、壁面、生活用品等が挙げられ、生活
用品の例としては、畳、ソファー、クッション類、カー
ペット、マット、絨毯、毛布、枕、布団、マットレス等
が挙げられる。
【0027】本発明のアレルゲン不活化剤は、例えば、
床、生活用品等の表面に粉剤を散布する方法、床、壁
面、生活用品等の表面にエアゾール剤、噴霧剤等を噴霧
する方法、クッション類、枕、布団、マットレス等の生
活用品の中綿にエアゾール剤、噴霧剤等を噴霧する方
法、床、壁面等に塗布剤を塗布する方法等によりアレル
ゲンの存在域に処理される。
【0028】本発明アレルゲン不活化剤の処理量は、
床、生活用品等の表面に粉剤を散布する場合、また、
床、壁面、生活用品等の表面にエアゾール剤、噴霧剤等
を噴霧する場合において、1m2あたり本有効成分量に
換算して通常0.1〜50g、好ましくは1〜10gで
ある。絨毯、カーペット等には1m2あたり本有効成分
量に換算して通常5g〜30gが処理される。また、ク
ッション類、枕、布団、マットレス等の生活用品の中綿
に、エアゾール剤、噴霧剤等を噴霧する場合、その処理
量は1m3あたり本有効成分量に換算して通常0.1〜
50g、好ましくは1〜5gである。床、壁面等に塗布
剤を塗布する場合、その処理量は1m2あたり本有効成
分量に換算して通常0.1〜50g、好ましくは1〜1
0gである。なお、本発明アレルゲン不活化剤によりア
レルゲンを不活化させるのに要する時間は、本発明アレ
ルゲン不活化剤の処理後、通常1時間から3時間であ
る。また、本発明アレルゲン不活化剤は、アレルゲン不
活化後、必要に応じて掃除機等により施用場所から除去
される。
【0029】本発明アレルゲン不活化剤には必要に応
じ、殺ダニ剤及びその共力剤、殺菌剤、防カビ剤等が含
有される。具体的には例えば、殺ダニ剤としてはフェノ
トリン、ぺルメトリン、エンペントリン、プラレトリン
等のピレスロイド系化合物、サリチル酸フェニル、安息
香酸ベンジル、2−メトキシカルボニルー4−クロロト
リフルオロメタンスルホンアニリド等、該殺ダニ剤の共
力剤としてピペロニルブトキサイド、N−(2−エチル
へキシル)−1−イソプロピルー4−メチルビシクロ
[2,2,2]―オクト―5−エンー2,3−ジカルボキ
シイミド、N−(2-エチニル)―ビシクロ[2,2,
1]―ヘプタ―5−エンー2,3−ジカルボキシイミド
等、殺菌剤及び防カビ剤としてトリシクロサン(2,
4,4'―トリクロロ−2'―ヒドロキシジフェニルエー
テル)、塩酸クロロヘキシディン、p−クロローm―キ
シレノール、3―メチルー4―イソプロピルフェノー
ル、カルバクロール、チモール、ヒノキチオール、カテ
キン、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、
メチルー2−ベンズイミダゾールカーバメート、塩化ベ
ンザルコニウム、N―(トリクロロメチルチオ)−4−
シクロへキセ−1,2−ジカルボイミド、N―(フルオ
ロジクロロメチルチオ)フタルイミド、2,4,5,6
−テトラクロロイソフタロニトリル、2,3,5,6−
テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン等
が挙げられる。
【0030】また本発明アレルゲン不活化剤には、必要
に応じて芳香を有する植物精油が含有される。芳香を有
する植物精油としては、例えばキャロット油、アップル
油、ストロベリー油、レモン油、シトロネラ油、オレン
ジ油、ローズマリー油、ウイキョウ油、アニス油、ペパ
ーミント油、ローズ油、ユーカリ油、パルマローサ油、
クローブ油、パインニードル油、アビエス油、イランイ
ラン油、シナモン油、キャラウェー油、サイプレス油、
ヒノキ油、ジンジャー油、タイム油、オレガノ油、ぺリ
ラ油、クミン油、ヒソップ油、マヌカ油等があげられ
る。その量は、本発明アレルゲン不活化剤の効果を損な
わない範囲であり、精油の芳香の強さに応じて変わり得
るが、通常は本製剤中に0.01〜10重量%、好まし
くは0.1〜5重量%である。
【0031】また本発明アレルゲン不活化剤を、アレル
ゲン付着前またはダニ発生前の床、壁面、生活用品等に
あらかじめ処理しておくことによりアレルギーを予防す
ることもできる。
【0032】
【実施例】以下、本発明アレルゲン不活化剤の製剤例お
よび試験例をあげて、本発明をさらに詳しく説明する
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。ま
ず本発明アレルゲン不活化剤の製剤例を示す。尚、断り
のない限り、部は重量部を表わす。
【0033】製剤例1 十分に乾燥させたザクロの葉1000gを室温にて1週
間クロロフォルム10Lに浸漬した。その後、ろ過によ
りザクロの葉を取り出し、該ザクロの葉を次いでメタノ
ール10Lに1週間浸漬させた。ろ過によりザクロの葉
を除去し、残った溶液からメタノールをエバポレーター
により留去し、褐色、粉末状のザクロの葉のメタノール
抽出物45gを得た。
【0034】製剤例2 十分に乾燥させたザクロの葉1000gを室温にて1週
間クロロフォルム10Lに浸漬した。その後、ろ過によ
りザクロの葉を取り出し、該ザクロの葉を次いで水5L
に加え、時々水を足しながら2時間沸騰させた。しばら
く放置して室温に戻してから、ろ過によりザクロの葉を
除去した。残った溶液を凍結乾燥することにより、褐
色、粉末状のザクロの水抽出物100gを得た。
【0035】製剤例3 ザクロのメタノール抽出物10部、エタノール40部、
ベンジルアルコール20部及び水30部をよく攪拌混合
し、水溶液剤を得る。
【0036】製剤例4 ザクロのメタノール抽出物5部、エタノール10部及び
水85部をよく攪拌混合し、水溶液剤を得る。
【0037】製剤例5 ザクロのメタノール抽出物5部、エタノール40部、ラ
ベンダー油1部及び水54部をよく攪拌混合し、水溶液
剤を得る。
【0038】製剤例6 ザクロのメタノール抽出物10部を溶かして全体を50
部としたエタノール溶液をエアゾール容器に充填する。
該容器にバルブを付けた後、該バルブ部分を通じて噴射
剤(フロン11とフロン12の1:1の混合物)50部
を加圧充填し、エアゾール剤を得る。
【0039】製剤例7 ザクロのメタノール抽出物2部を溶かして全体を20部
としたエタノール溶液と、珪藻土80部とを混合し、よ
く撹拌後、乾燥して粉剤を得る。
【0040】試験例1 コナヒョウヒダニを約3ヶ月間飼育培養した飼育培地
(日本クレア(株)製CE−2)を0.1g取り、加熱
処理によって生ダニを死亡させた。次いで、該培地をザ
クロのメタノール抽出物250mgと10%エタノール
液10mlとの混合物に添加して試験液(これを試験液
aとする。)を得た。ザクロのメタノール抽出物250
mgを含まないこと以外は前記と同様の手順を行い、試
験液(これを試験液bとする。)を得た。試験液a、b
を3時間放置した後、ろ過した。該濾液0.5mlに、
TWEEN20が0.05%となるように添加された
0.1Mリン酸緩衝液5mlを各々混合し、試験液aか
ら本発明アレルゲン不活化剤処理済の試験液(これを試
験液Aとする。)及び試験液bから本発明アレルゲン不
活化剤未処理の試験液(これを試験液Bとする。)を調
製した。試験液A、Bについて、コナヒョウヒダニの主
要アレルゲンであるDerIIと特異的に反応するモノ
クロナ−ル抗体を用いたELISA法により、ダニアレ
ルゲンの存在を調べた。その結果、試験液Aでは全くア
レルゲンの存在が確認されなかったのに対して、試験液
Bには明らかにアレルゲンの存在が確認された。
【0041】
【発明の効果】本発明により、アレルゲンを不活化する
剤及び該剤を用いたアレルゲンの不活化方法を提供でき
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水および親水性溶媒から選ばれる少なくと
    も一種からなる溶媒によるザクロの葉の抽出物を含有す
    ることを特徴とするアレルゲン不活化剤。
  2. 【請求項2】水および親水性溶媒から選ばれる少なくと
    も一種からなる溶媒がアルコール類である請求項1に記
    載のアレルゲン不活化剤。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のアレルゲン不活
    化剤をアレルゲンの存在域に処理することを特徴とする
    アレルゲンの不活化方法。
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