JP2002370993A - ハーブを含む免疫賦活剤 - Google Patents

ハーブを含む免疫賦活剤

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JP2002370993A JP2001178331A JP2001178331A JP2002370993A JP 2002370993 A JP2002370993 A JP 2002370993A JP 2001178331 A JP2001178331 A JP 2001178331A JP 2001178331 A JP2001178331 A JP 2001178331A JP 2002370993 A JP2002370993 A JP 2002370993A
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Yasuo Tanaka
庸雄 田中
Masao Kitamura
正男 北村
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BUSSAN BIOTECH KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 家畜又は家禽などの動物や魚介類の免疫を賦
活化するために使用できる免疫賦活剤、並びにそれを用
いた飼料を提供すること。 【解決手段】 ハーブを含むことを特徴とする、免疫賦
活剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハーブを有効成分
として含む免疫賦活剤、より詳細には、家畜、家禽又は
魚介類用の飼料に添加して使用するための免疫賦活剤に
関する。本発明はまた、上記免疫賦活剤を添加した動物
又は魚介類用の飼料、並びに上記飼料を用いた動物又は
魚介類の免疫を賦活化する方法にも関する。
【0002】
【従来の技術】近年、養鶏場や養豚場、牛舎等では、そ
の効率を追求する余り、それらの家畜や家禽類は極めて
限られた生活空間に押し込められて、生産の目的にのみ
合致する飼育方法により生産されている。従って、それ
らの家畜、家禽類は、生活環境と飼育よりくる種々のス
トレスに悩まされ、健康状態の低下を招いたり、伝染性
疾病の集団発生が生じる頻度が高くなっている。
【0003】更に、配合飼料の原料に由来する病原菌
や、化学物質による弊害や罹病、またそれらを予防する
目的で添加される抗生物質等の化学薬物により、免疫が
低下したり副作用が生じるといった問題がある。また、
伝染性疾病に対しては各種のサルファ剤や抗生物質が投
与される場合があるが、それらの薬物に対する耐性菌が
出現することにより効果が減じたり、体内に残留するそ
れら薬物が食物を通じて人体内に摂取され種々の弊害が
生じるといった問題がある。このように、家畜や家禽の
生産性の低下(罹病リスク)と化学物質や抗生物質等に
よる品質の低下は大きな損失をもたらすものであるた
め、化学療法に依存しない防疫対策が強く望まれてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、家畜又は家
禽などの動物や魚介類の免疫を賦活化するために使用で
きる新規な免疫賦活剤、並びにそれを用いた飼料を提供
することを解決すべき課題とした。本発明はまた、上記
飼料を用いることを特徴とする、家畜又は家禽などの動
物や魚介類の免疫を賦活化する方法を提供することを解
決すべき課題とした。
【0005】本発明はまた、T細胞を刺激する作用を有
する、安全かつ有効な免疫賦活剤を提供することを解決
すべき課題とした。より詳細には、本発明は、狭い環境
で密集状態で飼育される家畜や家禽等の動物が本来備え
ている免疫機能を活性化し、疾病を予防したり治癒し
て、健康且つ安全な動物を育成するために有用な免疫賦
活剤を提供することを解決すべき課題とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決することを目的として鋭意検討した結果、ハーブを
添加した飼料を用いて鶏を飼育した場合に、免疫賦活作
用を発揮できることを見出した。本発明はこの知見に基
づいて完成したものである。
【0007】即ち、本発明によれば、ハーブを含むこと
を特徴とする、免疫賦活剤が提供される。本発明の免疫
賦活剤は、動物又は魚介類の免疫を賦活化するために用
いることができ、例えば、動物又は魚介類用の飼料に添
加して使用することができる。動物又は魚介類として
は、家禽、家畜又は養殖魚介類が挙げられる。本発明で
用いるハーブとしては、精油、香辛料、サポニン及びタ
ンニンを含有するハーブが挙げられる。さらに本発明で
用いるハーブとしては、柑橘類の果実に由来する成分が
挙げられる。
【0008】本発明の別の側面によれば、上記した本発
明の免疫賦活剤を含む、動物又は魚貝類用の飼料が提供
される。本発明のさらに別の側面によれば、上記した本
発明の免疫賦活剤または飼料を用いて動物又は魚介類を
飼育することを特徴とする、動物又は魚介類の免疫を賦
活化する方法が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。1.本発明の免疫賦活剤について 本発明の免疫賦活剤はハーブを含むことを特徴とする。
本発明の免疫賦活剤は、そのまま単独で使用することも
できるが、通常は、動物又は魚介類用の飼料に添加して
使用することが好ましい。
【0010】本発明における免疫賦活とは、家畜又は家
禽等の動物や魚介類の免疫機能を高めることを意味す
る。従って、本発明の免疫賦活剤は動物等の免疫機能を
高めることにより各種の疾患の予防・治療、各種感染症
に対する予防・治療薬として有用であるので、特に症例
が特定されるものではない。
【0011】本発明で言う感染症とは、豚丹毒、浮腫
症、牛や豚の炭疽病、牛の結核病、鶏の雛白痢などの細
菌性疾病、、豚コレラ、豚の日本脳炎、牛のイバラキ
病、牛流行熱、鶏のニューカッスル病などのウイルス性
疾病のほか、すべてのウイルス、細菌、真菌及び寄生虫
感染症を包含する。具体的な症例としては、例えば、豚
の下痢、流行性肺炎、萎縮性鼻炎、伝染性胃腸炎、鶏の
肺炎、マレック病、牛の下痢、肺炎、乳房炎等が挙げら
れる。また、魚介類(例えば、養殖魚など)を対象とす
る場合も、その感染症も特に限定されないが、例えば、
レンサ球菌、類結節症等の細菌感染症、ウイルス感染症
等が挙げられる。
【0012】これらの感染症は、病原菌やウイルスに起
因することは勿論であるが、現在では過密養豚、狭いゲ
ージ内での養鶏などの過密で劣悪な環境での飼育が常態
であり、ストレスによる病原菌抵抗力や免疫の低下も大
きな要因の一つである。
【0013】例えば、豚ではストレスから下痢を起こし
たり尻尾の噛み切りが起きるし、鶏では脱羽毛や下痢な
どを起こす。また、サルモネラ菌による汚染にも深刻な
ものがある。そのため、現状ではそれらの対策上、薬漬
けの養豚、養鶏が行なわれることになる。これに対し、
本発明の免疫賦活剤は免疫賦活作用を発揮し、これらス
トレスによる現象の低減化を図ることができ、養豚、養
鶏におけるリスクは大きく低減する。
【0014】本発明で言うハーブとは、薬草又は香草の
総称を意味し、スパイス又は香辛料と称されるもの全て
包含する。本発明で用いることができるハーブとして
は、主として熱帯から温帯地方に産する植物の乾燥され
た全草、葉、種子、果実、花、蕾、葉茎、木皮、根など
から得られる香辛料やハーブを使用することができる。
【0015】これらのハーブの例としては、例えば、カ
モマイル、レモンバーベナ、ハイビスカス、ローズ、レ
モングラス、レモンバーム、マロー、ラベンダー、ロー
ズマリー、タイム、リンデン、セージ、ジュニパー、バ
ジル、オールスパイス、ジャスミン、シナモン、ファン
ネル、イタリアンファンネル、ウスベニアオイ、マサ
イ、ローレル、チコリ、ステビア、ジュニパーベリー、
ミント、ヒソップ、ダンデライオン、オレンジフラワ
ー、コーンフラワー、アルファルファ、クローブ、エル
ダー、キャラウェイ、サンフラワー、スイートバイオレ
ット、オレガノ、タンポポ、マージョラム、セイボリ
ー、ターメリック、ローゼル、メドゥスイート、マーシ
ュマロウ、マリーゴールド、ワイルドストロベリー、ヤ
ロウ、オレンジブロッサム、ユーカリ、セルピルム、バ
ニラビーンズ、オレンジピール、レモンピール、アップ
ルピール、パセリ、イタリアンパセリ、タラゴン、ゼラ
ニウム、センテッドゼラニウム、カルダモン、クミン、
黒胡椒、白胡椒、唐辛子、生唐辛子、月桂樹、カイエン
ペッパー、サフラン、ナツメグ、メース、フェヌグリー
ク、山椒、ポツトマリーゴールド、ニンニク、ショウ
ガ、レモン、ベイ、ペパーミント、わさび、マスター
ド、カッシア、セロリー、ポピー、セサミ、アニス、ス
ターアニス、タデ、アジョワン、オレガノ、ジュニパ
ー、ディル、マンダリン、花椒、陳皮、ケシ、青ノリ、
昆布パウダー、ユズ、オニオン、カモミール、クレソ
ン、ケーパー、コリアンダー、コリアンダーシード、タ
ラゴン、ダンディリオン、チャイブ、ナスターチウム、
バジリコ、マジョラム、ロケット、ローゼル、チャービ
ル、ミツバ、ミョウガ、レタス、プルピエ、ソレル、ボ
リジ、サラダバーネット、ビオラ、パンジー、カーネー
ション、カラシナ、エシャロット、スダチ、ダイコン、
カラシダイコン、ウド、カイワレ、カボチャ、ラディッ
シュ、ネギ、イワタケ、カンゾウ、イカリハマボウフ
ラ、アサツキ、キュウリ、トマト、シソ、キク、フキノ
トウ、椎茸、松茸等のキノコ類、竹、タケノコ、クマザ
サ等のササ類、サクラ、ヨモギ、カシワ、松の実等を挙
げることができる。
【0016】本発明では、1種類のハーブを単独で使用
してもよいが、2種以上のハーブを混合して用いること
もできる。2種以上のハーブを混合して用いる場合、混
合の割合は、混合するハーブの種類により様々である。
また、本発明で使用するハーブを採取するのに適した草
本部分の例としては、花、葉、実、根、皮、茎、種、全
草などが挙げられ、用いるハーブの種類に応じて適宜選
択することができる。
【0017】本発明で用いるハーブは、慣用の方法で製
造することができる。本発明で用いるハーブとしては、
上記ハーブの原料植物の生または乾燥品を粉砕したもの
を、そのまま使用してもよいが、上記植物体から、有効
成分を効果的に抽出し得る溶媒を用いて作製した抽出物
を使用してもよい。
【0018】この抽出において使用される溶媒は、有効
成分を効果的に抽出し得る溶媒であれば特に限定される
ものではないが、例えば、水や、アセトン、もしくはメ
タノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコー
ルのように水と混和する有機溶媒、またはそれらの混
液、酢酸エチル等の低級エステル等を用いるのが好まし
い。
【0019】有効成分の抽出にあたっては、原料をその
ままこれらの溶媒で抽出することもできるが、抽出効率
を高めるために、焙煎、揉ねん、細断などの加工処理を
施した後、溶媒で抽出することが望ましい。更に、抽出
を2〜4回繰り返して抽出効率を高めることも可能であ
る。
【0020】好ましい抽出方法としては、細断した原料
1gに対して5〜100ml、特に10〜20ml程度の溶媒を用い
る方法があげられる。抽出溶媒として有機溶媒を用いる
場合は、1日から1カ月間、好ましくは2〜5日間、室
温で行うか、また、抽出溶媒として水、メタノール、エ
タノールまたは、これらの混合溶媒を用いる場合は、抽
出効率を高めるため、加温することが望ましい。
【0021】また、本発明では、加工ハーブを使用して
もよい。加工ハーブは、上記ハーブを、例えば、粉末
化、液状化、又は懸濁化したものを言う。このような加
工ハーブは、ハーブに粉砕、摩り下ろし、抽出、乾燥、
及び/又は混合等の加工を施すことにより得ることがで
きる。
【0022】本発明で用いることができるハーブの第1
の具体例としては、精油、香辛料、サポニン及びタンニ
ンを含有するハーブが挙げられる。このようなハーブを
含む製品の具体例としては、以下の実施例で使用したdi
gestarom(登録商標)(MICRO-PLUS Konzentrate GmbH,
Deutschland, Germany)などが挙げられる。
【0023】精油としては、例えば、ローズマリー油な
どが挙げられる。これらの精油は室温で、独特の臭いと
風味を有する。その臭いと風味が胃腸に影響を及ぼし、
唾液と胃酸分泌を刺激する。また精油由来の成分は胆嚢
にも作用する。また、気体状態では、呼吸を容易にし、
殺菌及び殺真菌作用を有している。
【0024】香辛料としては、例えば、リンドウの根な
どが挙げられる。香辛料は胃腸に作用し、胃の神経を刺
激して胃酸を分泌する。胃酸の産生により、十二指腸の
pHは低下し、消化処理を助けると共に、小腸の細菌活
性は低下する。さらに、香辛料により食欲が増大し(唾
液産生の刺激)、酵素の分泌を助ける(この種の過程に
関与する分泌腺の刺激)。香辛料はIgA抗体の産生に
関与し、動物の環境に対する耐性を増大させることがあ
る。また、香辛料は鉄の吸収を助ける。
【0025】サポニンとしては、例えば、カモミルラ
(Anthemis nobilis:キク科の多年草;ヨーロッパ産)な
どを挙げることができる。サポニンは、分泌腺の活性を
刺激する。また、サポニンは消化液の分泌を刺激するの
で、消化を促進することができる。さらに、小腸表面に
作用することにより、栄養の吸収が改善される。
【0026】タンニンとしては、例えば、オーク(ブナ
科ナラ属 Quercus の木の総称)の樹皮を挙げることが
できる。これは収斂作用を有し、皮膚及び粘膜の表面で
細胞を収縮させる。毛細管は狭くなる。さらに、タンニ
ンは殺菌効果を有し、また下痢予防作用を有する。
【0027】本発明で用いることができるハーブの第2
の具体例としては、柑橘類の果実に由来する成分から成
るハーブが挙げられる。柑橘類としては、オレンジ、レ
モン、ライム、グレープフルーツ、温州ミカン、ユズ等
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0028】ハーブ成分は、溶剤、基剤、希釈剤、増量
剤、充填剤、補形剤などの賦形剤、さらには結合剤、溶
解補助剤、崩壊剤、可溶化剤、滑沢剤、緩衝剤、等張化
剤、硬化剤、吸収剤、粘着剤、弾性剤、可塑剤、コーテ
ィング剤、徐放化剤、乳剤、懸濁化剤、分散剤、増粘
剤、ゲル化剤などの補助剤、そして着色剤、矯味剤、甘
味剤、矯臭剤、芳香剤、香味剤、抗酸化剤、保存剤、遮
光剤、つや出し剤、保湿剤、帯電防止剤などの公知の添
加剤を必要に応じ使用し、製剤化して使用することもで
きる。
【0029】製剤化して使用する場合、ハーブ成分は、
液体、固体、半固体の何れでもよく、溶液剤、懸濁剤、
乳液剤、粉剤、顆粒剤、粒剤、丸剤、ペレット剤、ペー
スト剤、エリキシル剤、液剤、マイクロカプセル剤など
任意の形態をとることができる。
【0030】本発明の免疫賦活剤は前記の有効成分に加
えてビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミン
K、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ニコチ
ン酸、パントテン酸等の栄養源を使用してもよく、また
必要により小麦粉、マイロ粉、トウモロコシ粉、大豆粕
等の増量剤を使用することもできる。
【0031】本発明の免疫賦活剤におけるハーブ成分の
含有量は特には限定されないが、一般的には0.1重量
%〜90重量%、好ましくは1重量%〜50重量%、よ
り好ましくは1重量%〜30重量%程度である。
【0032】本発明の免疫賦活剤の使用量は、使用する
ハーブの種類や投与形態及び投与される動物等によって
異なるため特に限定されない。上記したハーブ含有量を
有する飼料を用いて動物を飼育することにより免疫賦活
作用が発揮される。
【0033】2. 本発明の飼料について 本発明はさらに、ハーブを含むことを特徴とする、動物
又は魚介類の免疫賦活化のために使用する飼料に関す
る。上記した本発明の免疫賦活剤はそれ自体で使用する
ことも可能であるが、動物又は魚介類用の飼料に添加し
て給与することもできる。このようにハーブを飼料に配
合して免疫賦活のために使用する態様は、本発明の好ま
しい態様の一つである。
【0034】、本発明の免疫賦活剤又は飼料を供与する
対象となる動物又は魚介類としては、家畜、家禽などの
動物や養殖魚介類等が挙げられる。より具体的には、
豚、牛、馬、ヤギ、鹿、ウサギ、ミンク、羊、山羊等の
家畜類、ニワトリ(ブロイラー、採卵鶏の両方を含む
が、好ましくはブロイラー)、七面鳥、アヒル、ウズ
ラ、カモ、キジまたはガチョウ等の家禽類、猿、マウ
ス、ラット、モルモット等の実験動物、ハマチ、マダ
イ、フグ、マグロ、ヒラメ、シマアジ、マアジ、サケ、
ギンザケ、コイ、ウナギ、ニジマス、アユ、エビ類(ク
ルマエビ、ボタンエビ、イセエビ、ロブスター、ブラッ
クタイガー等)、カニ類(タラバガニ、ズワイガニ、ワ
タリガニ、ケガニ等)、貝類(アワビ、サザエ等)等の
養殖水産動物が挙げられる。
【0035】投与期間は特に限定されるものではない
が、1週間から10日間以上の連続投与がよく、好まし
くは成長期を通して動物又は魚介類の飼料に添加して投
与する恒常的な連続投与がよい。
【0036】本発明で有効成分として用いるハーブは、
通常の動物又は魚介類用の飼料に添加して用いることが
できる。本発明において、ハーブを飼料に混合して用い
る場合、飼料は動物又は魚介類用の飼料として一般に使
用されるものであればいずれでもよい。そのような飼料
は、通常、とうもろこし、ふすま、米、麦、綿実粕、マ
イロ、大豆粕、魚粉、脱脂米糠、油脂、アルファルフ
ァ、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、塩化ナトリウ
ム、塩化コリン、各種ビタミン剤(ビタミンA、ビタミ
ンD、ビタミンE、ビタミンB1 、ビタミンB2 、ビタ
ミンB6 、ビタミンB12、パントテン酸カルシウム、ニ
コチン酸アミド、葉酸)、無機塩(硫酸マグネシウム、
硫酸鉄、硫酸銅、硫酸亜鉛、ヨウ化カリウム、硫酸コバ
ルト)等の一部又は全部を混合して調製される。
【0037】飼料中の主要な成分としては、トウモロコ
シ、粉砕したトウモロコシ、トウモロコシ粉、トウモロ
コシ胚芽粗粉、マイロ、キビ、カラスムギ、小麦、小麦
粉、小麦胚芽粉、大麦、米、ライ麦、燕麦などの穀物類
又は加工穀物類副製品;米ヌカ、フスマ、麦ヌカなどの
糟糠類、エンドウマメ種子、ピーナッツ粉、大豆粉など
のマメ類、ジャガイモ粉などのイモ類;大豆粕、脱脂大
豆、綿実粕、菜種粕、ゴマ粕、ヒマワリ粕、サフラワー
粕、ココヤシ粗粉などの植物性油粕等;オオムギモル
ト、ビール粕、酒粕、グルタミン酸発酵粕、トウモロコ
シ発酵粕、コーングルテンフィード、コーンジャームミ
ール、コンニャク飛粉などの製造粕類;魚粉、肉粉、肉
骨粉、ミートミール、ミートボーンミール、血粉、フェ
ザーミール、脱脂粉乳、乾燥ホエー、ヘビーミール、オ
キアミミール、カゼイン、ゼラチンなどの動物質材料;
ビール酵母などの酵母類;トウモロコシデンプン、デキ
ストリンなどの糖類;アルファルファ、乾燥アルファル
ファ粉、牧草粉、各種リーフミール、大豆タンパク、小
麦グルテン、トウモロコシツエインなどの植物性タンパ
ク質;結晶性セルロース、タルク、シリカ、白雲母、ゼ
オライト等の無機物質の微粉末;炭酸カルシウムなどの
無機カルシウム化合物;並びにリン酸カルシウムなどの
無機リン酸塩;などを挙げることができる。飼料には、
さらに必要に応じ、飼料には、畜産分野で許容されてい
る他の添加物(例えば、他の抗生物質や殺菌剤、駆虫
剤、抗酸化剤など)を飼料に配合することもできる。
【0038】本発明の飼料におけるハーブの含有量は特
には限定されないが、一般的には0.0001重量%〜
1重量%であり、好ましくは0.001重量%〜0.5
重量%の範囲である。しかしながら、飼料中のハーブの
含有量は、上記の量に制限されること無く、対象動物の
種類、成長段階、年齢、体重、環境条件、体調、飼料の
材料の種類、給餌する季節などに応じて必要量を適宜選
択して添加配合することができ、それにより得られる効
果を調整することができる。
【0039】
【実施例】以下の実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明は実施例によって限定されることは
ない。 実施例1:ハーブのブロイラーに対する免疫賦活作用 (1)供試鶏及び試験期間 供試鶏としては、コブ(9羽)をケージ飼育した。鶏は、
対照区(5羽)、及びハーブ区(基礎飼料+ハーブ)
(4羽)の2区に分けた。餌付けより5週齢まで、下記
に記載する飼料を用いて飼育し、5週齢の鶏を用いて以
下に記載するマイトージェン試験を行った。
【0040】(2)供試飼料 基礎飼料としては、0〜3週齢までは、粗蛋白質21.
0%、代謝エネルギー含量3,000kcal/kgの
飼料(商品名スターターZ(マッシュ形態);日本配合
飼料株式会社製)を使用し、3〜5週齢までは、粗祖蛋
白質18.0%、代謝エネルギー含量3,200kca
l/kgの飼料(商品名フィニッシャーU(マッシュ形
態);日本配合飼料株式会社製)を使用した。なお、特
定抗菌性物質として、スターターZには、ラサドシドナ
トリウム75.0g力価/トン、エンラマイシンナトリ
ウム2.5g力価/トンが含有されており、フィニッシ
ャーUには、サリノマイシンナトリウム5.0g力価/
トン、亜鉛バシトラシン84万単位/トンが含有されて
いる。使用した基礎飼料の一般成分分析結果と計算値を
表1に示した。
【0041】
【表1】
【0042】また、ハーブ区では、基礎飼料にdigestar
om(登録商標)(MICRO-PLUS Konzentrate GmbH, Deuts
chland, Germany)0.015%を添加したものを使用
した。なお、飼料及び水は自由摂取として飼育した。
【0043】(3)マイトージェン反応 免疫賦活作用を調べるために、マイトージェン試験を行
った。先ず、血液よりリンパ球を分離する。この培養液
に適当なマイトージェンを添加するとリンパ球の増殖が
起きる。その後、CO2インキュベーター(41℃、5
%)内で72時間培養した後、染色液(MTT)を添加
し、595nmにおける吸光度を測定する。本実施例で
は、コンカナバリンA(ConA)を測定した。コンカ
ナバリンA(ConA)はTリンパ球(免疫系全体の調
節機能)刺激作用を見るものである。
【0044】(4)結果及び考察 試験の結果を以下の表2に記載する。
【0045】
【表2】
【0046】表2の結果から、Tリンパ球を刺激するコ
ンカナバリンA(ConA)に対するリンパ球の増殖能
は、ハーブ区において、対照区よりも高かった。以上の
結果から、本実施例で用いたハーブ(digestarom)は免
疫賦活効果を有することが実証された。
【0047】
【発明の効果】本発明により、新規な免疫賦活剤、並び
にそれを用いた、家畜又は家禽等の動物又は魚介類用の
飼料を提供することが可能になった。また、上記飼料を
用いて動物又は魚介類を飼育することを特徴とする免疫
賦活方法を提供することも可能になった。これらによ
り、家畜又は家禽等の動物や魚貝類の免疫機能が増大
し、感染病等への罹患を防止できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 37/04 A61P 37/04 Fターム(参考) 2B005 GA01 GA02 GA03 GA04 GA06 GA07 MB09 2B150 AA01 AA02 AA03 AA05 AA07 AA08 AA10 AA20 AB03 AB20 DD31 DD38 DD45 4C088 AB11 AB62 AB99 ZB09

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハーブを含むことを特徴とする、免疫賦
    活剤。
  2. 【請求項2】 動物又は魚介類の免疫を賦活化するため
    に用いられる、請求項1に記載の免疫賦活剤。
  3. 【請求項3】 動物又は魚介類用の飼料に添加して使用
    される、請求項1又は2に記載の免疫賦活剤。
  4. 【請求項4】 動物又は魚介類が、家禽、家畜又は養殖
    魚介類である請求項2又は3に記載の免疫賦活剤。
  5. 【請求項5】 ハーブが、精油、香辛料、サポニン及び
    タンニンを含有するハーブであることを特徴とする、請
    求項1から4の何れかに記載の免疫賦活剤。
  6. 【請求項6】 ハーブが、柑橘類の果実に由来する成分
    であることを特徴とする、請求項1から4の何れかに記
    載の免疫賦活剤。
  7. 【請求項7】 請求項1から6の何れかに記載の免疫賦
    活剤を含む、動物又は魚貝類用の飼料。
  8. 【請求項8】 請求項1から6の何れかに記載の免疫賦
    活剤または請求項7に記載の飼料を用いて動物又は魚介
    類を飼育することを特徴とする、動物又は魚介類の免疫
    を賦活化する方法。
JP2001178331A 2001-06-13 2001-06-13 ハーブを含む免疫賦活剤 Pending JP2002370993A (ja)

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