JP2002370584A - アンテナ内蔵車両用ドア - Google Patents

アンテナ内蔵車両用ドア

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JP2002370584A JP2001183308A JP2001183308A JP2002370584A JP 2002370584 A JP2002370584 A JP 2002370584A JP 2001183308 A JP2001183308 A JP 2001183308A JP 2001183308 A JP2001183308 A JP 2001183308A JP 2002370584 A JP2002370584 A JP 2002370584A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アンテナの搭載自由度が高いとともに、他の車
種との共用が可能であり、安価に製造することができる
アンテナ内蔵車両用ドアを提供する。 【解決手段】ドア24内部において、アンテナ部5は、
車両の上下方向に延びるように配置した第2の磁界発生
部9bを備え、第2の磁界発生部9bの軸線17a上で
測定したドア24の長さをβとしたとき、β/5、及び
200mmのうちいずれか小さい数値以下となる、ドア
24の下端部側に寄せて配置する。アンテナ部5はドア
24の幅方向に延びるように配置した第1の磁界発生部
9aを備える。第1の磁界発生部9aの軸線16a上で
測定したドア24の長さをαとしたとき、α/5、及び
200mmのうちいずれか小さい数値以下となるように
ドアの後端部側に寄せてアンテナ部を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両に配設される遠
隔操作装置に係るアンテナを内蔵したアンテナ内蔵車両
用ドアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車においては、その基本性能
や安全性の向上はもとより、その操作性の向上が求めら
れている。例えば、車両に設けられている諸装置を遠隔
操作する車両用遠隔操作装置などはその代表例である。
【0003】こうした操作性の向上を目的とした車両用
遠隔装置として、車両のドアロックを自動的に施錠・解
錠するいわゆるパッシブエントリ装置がある。このパッ
シブエントリ装置は、通常、車両の所有者(運転者)が
携帯する携帯機と、車両に搭載される送受信装置とを備
えている。送受信装置からは、車両に配設されたアンテ
ナを介して磁気信号からなるリクエスト信号が車両周辺
の所定領域に出力されるようになっている。携帯機は、
この領域内に入るとリクエスト信号に応答して送信信号
を送信するようになっている。そして、送受信装置は、
この送信信号を受信したときにドアロックを自動的に解
錠し、この送信信号を受信できなくなったときにドアロ
ックを自動的に施錠するようになっている。このため、
運転者は、ドアロックを施錠・解錠するための特別な動
作をする必要がなく、車両の操作性が向上することとな
る。
【0004】前記アンテナの配置構造として、従来、ド
アに設けられるとともに細長く形成されたドアハンドル
に内蔵したものが提案されている。この構成は、ドアハ
ンドルをドアから突出配置し、同ドアハンドル内にアン
テナを配置するようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
なドアハンドル内にアンテナを配置する場合には、ドア
ハンドルの細長い形状の中にアンテナを配置する構成で
あるため、配線の取り回しが難しい問題がある。又、ド
アハンドルは、車種が異なると、その形状も異なること
が多い。このため、それに対応してアンテナを配置しよ
うとすると、車種毎に、アンテナの配置構成等の設計変
更を行わなければならず、製造が困難となり、コストア
ップの原因となる。
【0006】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、アンテナの搭載自由度が高いとと
もに、他の車種との共用が可能であり、又、安価に製造
することができるアンテナ内蔵車両用ドアを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、ドアヒンジを備えた
ドアであって、所定の領域に磁界を発生する車両用遠隔
操作装置のアンテナ部を、ドア内部におけるドアヒンジ
側とは反対側側部に寄せた位置に配置したことを特徴と
するアンテナ内蔵車両用ドアを要旨とするものである。
【0008】請求項2に記載の発明では、請求項1にお
いて、ドアは、車両外面側に設けられる金属製のドアア
ウタパネルと車室側に配置される非金属製製のドアトリ
ムを備えるとともに、前記ドアトリムの内面と所定距離
離間して、同ドアトリムの内面に対向する部材を備え、
前記アンテナ部は前記ドアトリムと前記部材との間に形
成されたスペース内に配置したことを特徴とする。
【0009】請求項3に記載の発明では、請求項2にお
いて、前記アンテナ部は、ドアの幅方向に延びるように
配置したアンテナを含み、前記アンテナの軸線上で測定
したドアの長さをαとしたとき、同アンテナとドアの反
ヒンジ側の端部縁間の距離がα/5、及び200mmの
うちいずれか小さい数値以下となるように前記アンテナ
を配置したことを特徴とする。
【0010】請求項4に記載の発明では、請求項3にお
いて、車両の上下方向に延びるように配置したアンテナ
を含み、同アンテナの軸線上で測定したドアの長さをβ
としたとき、同アンテナとドアの下端縁間の距離がβ/
5、及び200mmのうちいずれか小さい数値以下とな
るように、ドアの下端部側に寄せて同アンテナを配置し
たことを特徴とする。
【0011】なお、本明細書において、βは、前記アン
テナの軸線がドアの窓と相対する場合は、ドアの窓の下
辺から、ドアの下端縁までの長さをいい、ドアの窓と相
対しない場合には、前記アンテナの軸線に対応したドア
の上端縁からドアの下端縁までの長さをいう。
【0012】請求項5に記載の発明では、請求項4にお
いて、ドアの幅方向に延びるアンテナと、上下方向に延
びるアンテナとは、互いにその軸線が直交するように配
置したことを特徴とする。
【0013】(作用)請求項1に記載の発明では、車両
用遠隔操作装置のアンテナ部を、ドア内部におけるドア
ヒンジ側とは反対側側部に寄せた位置に配置する。この
構成により、ドア内部に配置されたアンテナ部から出た
磁力線は金属製のドアの外板(ドアアウタパネル)に沿
ってドアエッジより車室外へ放射される。
【0014】又、車種が異なった場合にも、ドア内部は
ドアハンドルに比して取付けスペースも広くなるため、
配線の取り回しの自由度が高くなるとともに、取付自由
度も高い利点がある。
【0015】さらに、ドアはドアヒンジ側とは反対側側
部寄りにドアハンドルが設けられており、携帯機を持っ
た所有者は車両外部からそのドアハンドルに向かって移
動することになる。このため、ドアヒンジ側とは反対側
側部に寄せた位置にアンテナ部を設けておくと、同アン
テナ部から放射された信号(磁力線)は、ドアの他の部
位に設けた場合に比して、所有者が持った携帯機は受信
がしやすくなる。
【0016】請求項2に記載の発明によると、アンテナ
部は非金属製のドアトリムと同ドアトリムと対向する部
材との間に形成されたスペース内に配置したことによ
り、アンテナ部から出力される磁力線が金属製のドアア
ウタパネルによる悪影響を受けにくくなる。すなわち、
アンテナ部をドアアウタパネル側に設けると、ドアアウ
タパネルによる遮蔽効果が高くなって送信エリア(以
下、検出エリアという)が狭くなるため、好ましくな
い。
【0017】例えば、一般に車両用ドアは、厚み方向に
おいて、最外部から車室側にかけて、金属製のドアアウ
タパネル、金属製のドアインナパネル、非金属製のドア
トリムを備えている。この場合、ドアアウタパネルとド
アインナパネルとの間で形成される空間内にアンテナ部
を配置すると、アンテナ部から放射される磁力線が、金
属製のドアアウタパネル及びドアインナパネルにて遮蔽
されてドア外部に放射できにくくなるため、好ましくな
い。これに対して、例えば、ドアトリムとドアインナパ
ネル間で形成される空間にアンテナ部を配置すると、こ
のようなことがなくなる。この場合、取付け相手として
は、ドアインナパネルに対してでも、或いはドアトリム
に対してでもよい。
【0018】請求項3に記載の発明によれば、ドアの幅
方向に延びるように配置したアンテナの軸線上で測定し
たドアの長さをαとしたとき、同アンテナとドアの反ヒ
ンジ側の端部縁間の距離がα/5、及び200mmのう
ちいずれか小さい数値以下となるようにアンテナを配置
した。
【0019】α/5、及び200mmの値のうち小さい
値にすると、ドアの幅方向におけるドアエッジより車室
外へ磁力線が好適に放射される。この結果、所有者が持
った携帯機は受信がしやすくなる。
【0020】なお、α/5、及び200mmの値のうち
小さい値にするのは、ドアの幅が大きい場合には、α/
5が200mmを超える場合があるからである。この場
合、ドアの幅方向におけるドアエッジより車室外へ磁力
線が好適に放射されず、検出エリアが狭くなる。
【0021】なお、電波法の規制により、微弱電波の場
合、許容されているアンテナ電力は規制されている。従
って、本発明では、上記α/5及び200mmの値は、
電波法により、微弱電波の場合に許容されているアンテ
ナ電力(空中線電力)の最大値の場合を前提としたもの
である。
【0022】請求項4に記載の発明によれば、車両の上
下方向に延びるように配置したアンテナの軸線上で測定
したドアの長さをβとしたとき、同アンテナとドアの下
端縁間の距離がβ/5、及び200mmのうちいずれか
小さい数値以下となるように、ドアの下端部側に寄せて
同アンテナを配置した。
【0023】このように、β/5、及び200mmの値
のうち小さい値にすると、ドアの下端部におけるドアエ
ッジより車室外へ磁力線が好適に放射される。この結
果、所有者が持った携帯機は受信がしやすくなる。
【0024】なお、β/5、及び200mmの値のうち
小さい値にするのは、ドアの上下方向の高さが大きい場
合には、β/5が200mmを超える場合があるからで
ある。この場合、ドアの上下方向におけるドアエッジよ
り車室外へ磁力線が好適に放射されず、検出エリアが狭
くなる。
【0025】なお、電波法の規制により、微弱電波の場
合、許容されているアンテナ電力は規制されている。従
って、本発明ではβ/5及び200mmの値は、電波法
により、微弱電波の場合に許容されているアンテナ電力
(空中線電力)の最大値の場合を前提としたものであ
る。
【0026】請求項5に記載の発明によると、ドアの幅
方向に延びるアンテナと、上下方向に延びるアンテナと
は、互いにその軸線が直交するように配置すると、アン
テナ部の無指向性を高めることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図1〜図7に基づき詳細に説明する。まず、車両
用遠隔操作装置1について説明する。
【0028】図1に示すように、車両用遠隔操作装置1
は、車両内に搭載される送受信装置2と、車両21の所
有者(運転者)に所持される携帯機3とを備えている。
送受信装置2は、マイクロコンピュータ(マイコン)
4、リクエスト信号を出力するアンテナ部5、受信回路
6、及び受信アンテナ7を備えている。アンテナ部5
は、マイコン4から出力される制御信号に基づいてリク
エスト信号を出力するリクエスト信号出力回路8と、そ
のリクエスト信号を磁気信号として出力する磁界発生手
段としての磁界発生部9とから構成されている。なお、
磁界発生部9は、第1及び第2の磁界発生部9a,9b
から構成されている。
【0029】一方、携帯機3は、マイクロコンピュータ
(マイコン)10、受信回路11、受信アンテナ12、
送信回路13、及び送信アンテナ14を備えている。こ
のように構成された車両用遠隔操作装置1においては、
まず、アンテナ部5からリクエスト信号が出力される。
このリクエスト信号は、所定領域に発生される磁界であ
り、各磁界発生部9a,9bから間欠的に発生されるよ
うになっている。そして、携帯機3がこの磁界内に入る
と、携帯機3の受信アンテナ12によって磁界が検知さ
れ、受信回路11からマイコン10に受信信号が出力さ
れる。マイコン10は、この受信信号を受けて所定のI
Dコードを含む送信信号を送信回路13、送信アンテナ
14を介して送受信装置2に出力するようになってい
る。
【0030】この送信信号は、送受信装置2の受信アン
テナ7によって受信され、受信回路6によって復調増幅
された後にマイコン4に入力される。マイコン4は、送
信信号に含まれるIDコードが予め設定されたIDコー
ドと一致した際に、この送信信号に基づいて、各種アク
チュエータを駆動制御するようになっている。
【0031】このため、運転者は、携帯機3を所持した
状態でリクエスト信号の出力領域(磁界の発生領域)内
に入ることで、ドアロック装置を含む各種アクチュエー
タを駆動させることができる。すなわち、アクチュエー
タを駆動させるための特別な操作をする必要がない。し
たがって、例えば、ドアロック装置によるドアロックが
自動的に解錠するため、車両21の操作性が向上する。
【0032】ところで、こうした車両用遠隔操作装置1
においては、図4に示すように、前記アンテナ部5が収
容部材としてのアンテナケース15内に収容されてい
る。アンテナケース15は、例えば合成樹脂等の非金属
材料によって形成された略直方体状をなしている。
【0033】アンテナケース15内には、リクエスト信
号出力回路8を構成する種々の部品を搭載したプリント
配線板8aが収容されている。前記第1及び第2の磁界
発生部9a,9bは、ともにフェライト等の透磁率の高
い芯材16,17を有するコイルによって構成されてお
り、ともにアンテナに相当する。
【0034】各磁界発生部9a,9bは、アンテナケー
ス15の各側壁15a,15bに沿わせた状態で、プリ
ント配線板8aと各側壁15a,15bとの間に収容さ
れている。ここで、各磁界発生部9a,9bの各芯材1
6,17の軸線(アンテナの軸心に相当する)が交わる
角度θは90゜となっている。すなわち、アンテナケー
ス15は略直方体状をなしているため、各磁界発生部9
a,9bを各側壁15a,15bに沿わせた状態で収容
すると、角度θは90゜となる。前述したように、リク
エスト信号出力回路8は、90゜の位相差を有する各磁
界を各磁界発生部9a,9bから発生させるようになっ
ている。したがって、各磁界の合成磁界は、360゜の
方向性を有する回転磁界となる。その結果、前記携帯機
3がこの回転磁界内、すなわち、リクエスト信号の出力
領域(検出エリア)に位置していれば、携帯機3が磁界
の指向性に起因してリクエスト信号を受信できなくなる
といったことが抑制できる。
【0035】次にアンテナを内蔵した車両用ドア24に
ついて説明する。このようにアンテナ部5を収容したア
ンテナケース15は、図2に示すように、運転席23側
の車両用ドア(以下、ドアという)24内部に設置され
ている。すなわち、ドア24はその厚み方向において最
外部から車室側にかけて、図3に示すように金属製のド
アアウタパネル24a、金属製のドアインナパネル24
b、合成樹脂等からなる非金属製のドアトリム24cを
備えている。そして、ドアトリム24cと所定距離離間
したドアインナパネル24bとの間で形成される空間
(スペース)内において、アンテナケース15は図示し
ないブラケットを介してドアインナパネル24bに対し
て固定されている。前記所定距離は、少なくともアンテ
ナケース15を収容するスペースであればよい。又、ア
ンテナケース15は、車両21の金属製のドアインナパ
ネル24bよりも5〜10mm程度以上離間して設置さ
れている。
【0036】又、磁界発生部9aにおける芯材16の軸
線16aは、ドア24の幅方向に延びるように配置され
ている。磁界発生部9bにおける芯材17の軸線は、ド
ア24の上下方向に延びるように配置されている。な
お、幅方向は本実施形態では、車両21の前後方向と一
致しており、水平面に沿った方向である。又、上下方向
は高さ方向と一致している。
【0037】そして、本実施形態では、図7に示すよう
に芯材16の軸線16a上に対応したドア24の長さを
αとしている(図2参照)。そして、同軸線16aに対
応したドア24の後端(ヒンジ部28とは反対側側部)
縁から芯材16の長手方向の中心O1までの長さをL1
としたとき、L1≦α/5、及び200mmのうち、小
さい方の長さを採用した位置に位置している。なお、芯
材16の長手方向は車両21の前後方向と一致してい
る。
【0038】L1≦α/5、及び200mmのうち、小
さい方の長さを採用した位置に位置する条件を以下では
条件1という。又、図7に示すように芯材17の軸線1
7a上に対応したドア24の上下方向(高さ方向)の長
さ(高さ)をβとし、同軸線17aに対応したドア24
の下端縁から芯材17の長手方向の中心O2までの長さ
をL2としたとき、L2≦β/5、及び200mmのう
ち、小さい方の長さを採用した位置に位置している。な
お、芯材17の長手方向は車両21の上下方向と一致し
ている。
【0039】L2≦β/5、及び200mmのうち、小
さい方の長さを採用した位置に位置する条件を以下では
条件2という。そして、第1及び第2の磁界発生部9
a,9bは、車両21の外部まで出力可能であって、電
波法により、微弱電波の場合に許容されているアンテナ
電力(空中線電力)の最大値での第1及び第2の磁界を
出力するように設定されている。
【0040】したがって、携帯機3は車両21に外部か
ら近づく際にリクエスト信号を受信できるようになる。
次に、こうしたアンテナ部5の電気的構成及び動作につ
いて、図5に従って詳細に説明する。
【0041】アンテナ部5を構成するリクエスト信号出
力回路8は、水晶発振器31、信号出力手段としての発
振回路32、ディジタル移相手段としてのD型フリップ
フロップ33、第1及び第2の増幅回路34,35、変
調回路36を備えている。
【0042】水晶発振器31は発振回路32に接続され
ている。発振回路32は2つの出力端子Q1,Q2を有
し、水晶発振器31から出力された所定の周波数の正弦
波信号をパルス信号に変換して各出力端子Q1,Q2か
ら出力する回路である。出力端子Q1からは、原発振周
波数(水晶発振器31から出力された正弦波信号の周波
数)の分周値となる周波数を有する第1のパルス信号が
出力されるようになっている。また、出力端子Q2から
は、第1のパルス信号の倍の周波数を有する第2のパル
ス信号が出力されるようになっている。そして、これら
第1及び第2のパルス信号は同期して出力される。すな
わち、例えば、第1のパルス信号の周波数が原発振周波
数の1/4分周値であれば、第2のパルス信号の周波数
は原発振周波数の1/2分周値となる。こうした出力端
子Q1はフリップフロップ33のD入力端子及び第1の
増幅回路34の入力端子に接続され、出力端子Q2はD
型フリップフロップ33のクロック端子に接続されてい
る。
【0043】D型フリップフロップ33は、ネガティブ
エッジトリガ形のフリップフロップであり、前記第1及
び第2のパルス信号に基づいて動作する。すなわち、そ
の動作を図6にタイムチャートで示すように、出力端子
Qからの出力は、クロックの立ち下がり毎に反転するパ
ルス波形となる。このため、出力端子Qからは、前記出
力端子Q1から出力されるパルス信号に対して90゜の
位相差を有する同一周波数のパルス信号が出力される。
すなわち、フリップフロップ33の出力端子Qからは、
第1のパルス信号を90゜移相した位相パルス信号が出
力される。そして、この出力端子Qは、第2の増幅回路
35の入力端子に接続されている。したがって、第1の
増幅回路34に入力されるパルス信号と、第2の増幅回
路35に入力されるパルス信号とでは、相対的に90゜
の位相差を有する。
【0044】換言すれば、D型フリップフロップ33を
用いることで、第2の増幅回路35へ入力されるパルス
信号の位相を、第1の増幅回路34へ入力されるパルス
信号の位相に対して90゜移相させている。すなわち、
フリップフロップ33によって、ディジタル的に90゜
移相させている。
【0045】第1の増幅回路34の出力端子は第1の磁
界発生部9aの一端に接続され、同磁界発生部9aの他
端はコンデンサC1を介して接地されている。また、第
2の増幅回路35の出力端子は第2の磁界発生部9bの
一端に接続され、同磁界発生部9bの他端はコンデンサ
C2を介して接地されている。さらに、各増幅回路3
4,35には変調回路36の出力端子が接続されてい
る。変調回路36の入力端子には、マイコン4の出力端
子が接続されている。
【0046】第1及び第2の増幅回路34,35は、そ
れぞれ入力された前記各パルス信号を増幅するととも
に、そのパルス信号を変調回路36からの制御信号に基
づいて駆動信号D1,D2を出力する。変調回路36
は、その入力端子が前記マイコン4に接続され、出力端
子が第1及び第2の増幅回路34,35に接続されてい
る。そして、マイコン4からの入力信号に基づいて、増
幅回路34,35に制御信号を出力する。
【0047】この制御信号は、HレベルとLレベルとが
交互に発生するパルス信号からなる。前記Hレベルは所
定時間T2の間継続し、Lレベルは所定時間T1の間継
続する。そして、前記各増幅回路34,35は、この制
御信号がHレベルの間に前記駆動信号D1,D2を出力
するようになっている。このため、各増幅回路34,3
5からは、所定時間T1経過した後、所定時間T2間だ
け各パルス信号を出力する。そして、各磁界発生部9
a,9bは、これらの増幅回路34,35から出力され
た各駆動信号D1,D2に基づいて磁界を発生する。し
たがって、第1及び第2の磁界発生部9a,9bから
は、90゜の位相差を有する磁界が間欠的に発生する。
【0048】さて、上記のように構成されたアンテナ部
5を内蔵したドア24における、アンテナ部の検出エリ
アを測定した結果を、図8〜図14を参照して説明す
る。図8は、ドア24(正しくは、ドアインナパネル2
4b)に対するアンテナケース15の取付位置を示し、
具体的な取付位置の数値は表1に示している。表1の各
位置に対応した欄内の数値の単位はcmである。又、表
1中、○は条件を満足していることを示し、×は条件を
満足していないことを示す。
【0049】Aは、本実施形態の取付位置B乃至Fは比
較例のためのアンテナケース15の取付位置を示してい
る。取付位置Bは条件1を満足するが、条件2を満足し
ていない取付位置であり、ドア24の後端側において、
取付位置Aよりも上方に位置している。
【0050】取付位置Cは、取付位置Bよりも上方位置
であって、ドア24のハンドル27と対応する位置であ
り、条件1を満足するが、条件2を満足していない位置
である。
【0051】取付位置Dは取付位置Aよりも前方側に位
置し、条件1を満足せず、条件2を満足する位置であ
る。取付位置Eは、取付位置Dよりも上方に位置し、取
付位置Eと同じ高さ位置であって、条件1,2とも満足
しない位置である。
【0052】取付位置Fは取付位置Dよりも前方に位置
するドア24の前端に寄った位置であって、条件1を満
足せず、条件2を満足する位置である。
【0053】
【表1】 なお、図8中の各符号α,β,16a,17aにおい
て、取付位置に対応するものを明示するため括弧内に、
前記取付位置に対応した符号を付している。又、図8に
おいて、28はドア24を車両21に回転自在に支持す
るヒンジ部を示している。29はドア24の窓を示して
いる。
【0054】図9〜図14の(a)乃至(c)はそれぞ
れ取付位置A乃至取付位置Fにおいて、携帯機3が検出
したエリア、すなわち、リクエスト信号が受信可能なエ
リア(リクエスト信号の出力領域:検出エリア)を示し
ている。X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向は、図9〜
図14(d)に示す方向を示している。図9〜図14に
おいて、(d)はX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の説明
のための車両21の一部平面、右側面及び一部正面を図
示した説明図である。同図において、Mは車両21の右
側部に接した鉛直面の位置を示し、以下、この鉛直面を
基準面Mという。
【0055】Y軸方向は車両21の前方向を示してい
る。X軸方向はドア24から外部へ向かう方向であっ
て、Y軸方向に対して水平面において直交する。又、Z
軸方向は車両21の高さ方向である。
【0056】なお、図9〜図14において受信に使用し
た携帯機3は、車両21の配置状況が同じ同一受信条件
(例えば、温度、車両以外の周囲の電磁界)下におい
て、同じ受信感度を持ったものを使用している。又、携
帯機3は、指向性のあるものを使用し、地上から80c
mの高さにおいて受信している。
【0057】図9〜図14において、(a)は指向性の
ある携帯機3を使用してX軸方向の磁力線を検出(受
信)した場合のリクエスト信号が検出可能な検出エリア
を示している。図9〜図14において、(b)は指向性
のある携帯機3を使用してY軸方向の磁力線を検出(受
信)した場合の検出エリアを示している。図9〜図14
において、(c)は指向性のある携帯機3を使用してZ
軸方向の磁力線を検出(受信)した場合の検出エリアを
示している。
【0058】図9〜図14において、各エリアを示す縦
軸は、前記基準面Mにおいて、車両21の右側面(運転
席側部)側における前後方向の位置を示し、単位はcm
である。そして、縦軸の50cmの位置は、車両21の
前輪の車軸中心位置を示す。又、横軸は基準面Mから外
方へ離間した距離を示し、単位はcmである。
【0059】又、図9〜図14において、(d)から
(a)乃至(c)に延びる直線N1,N2は、ドア24
の最前端及び最後端の位置を示すためのものである。図
9〜図14に示された検出エリアの特徴から、下記のこ
とが分かった。
【0060】1) 条件1はX軸方向、Y軸方向の磁力
線に影響する。 2) 条件2はZ軸方向の磁力線に影響する。 具体的には、取付位置A(本実施形態)、取付位置B、
取付位置Cではいずれもアンテナケース15(アンテ
ナ)がドア24の後端付近に位置するため、取付位置が
変わってもX軸方向、Y軸方向においては検出エリアの
変化が小さい。一方、Z軸方向については、ドア24の
上部側へ行くほど、検出エリアが狭くなる。
【0061】取付位置A(本実施形態)、取付位置D、
取付位置Fではいずれもドア24の下端に位置するた
め、Z軸方向については、取付位置が変わっても、検出
エリアの範囲の変化は少ないが、X軸方向、及びY軸方
向においては取付位置に応じて検出エリアの範囲が変化
する。
【0062】表2は、上記のように各取付位置にアンテ
ナを取付けた場合、所有者(運転者)が携帯機3を保持
して、車両21に対して接近した場合の評価を行った結
果を示す。
【0063】
【表2】 なお、この評価は、運転席側のドア24、特に、ドア2
4後端側に向かって接近する場合、すなわち、前方接
近、前45度接近、横90度接近、後45度接近、後方
接近した場合の評価である。なお、ドア24後端側とし
たのは、車両21に搭乗する人は、ドア24後端のハン
ドル27を操作する必要があるため、ドア後端に向かう
のが一般的であるからである。
【0064】前方接近及び後方接近は、車両21の右側
部(基準面M)に沿うように、かつ若干離れた状態(本
実施形態では基準面から15cm)で前方又は後方から
接近する場合を想定している。なお、15cmとしたの
は、車両21の右側部に沿って接近する場合、一般に、
腕等が車両21に接触しない程度の間隔をもって移動す
るためである。本評価では、この腕等が車両21に接触
しない程度の間隔を15cmとしている。又、ドア24
の後端から、15cm離間した位置を、以下、直前位置
という。直前位置は図9〜図14の(a)〜(c)で
は、Pで示された半円で示す位置である。
【0065】前45度接近は、車両21から見て右斜め
前45度からの接近をいう。横90度接近は、ドア24
(基準面M)に対して直交するように接近する場合であ
る。後45度接近は、車両21から見て右斜め後45度
からの接近をいう。
【0066】評価方法は下記の通りである。各軸方向に
おける評価において、×は接近した際に直前位置Pに位
置するまで、検出エリアに入らなかった場合と、直前位
置Pから20cm未満内に達した際に、検出エリアに入
った場合に付している。直前位置Pから外方に20cm
の位置は、図9〜図14の(a)〜(c)では、Qで示
された半円で示す位置である。
【0067】なお、直前位置Pから20cm未満内に達
した際に検出エリアに入った場合を評価を×とした理由
は下記の通りである。本実施形態では、車両21のドア
ロックを自動的に施錠・解錠するいわゆるパッシブエン
トリ装置に適用したものであるため、ドア24に接近し
た際に、運転者がドア24の直前に位置するまでに、ド
アロックが解除されている必要がある。この直前位置P
は、少なくとも運転者が車両21のドア24のハンドル
27から、15cm程度必要である。仮に15cm未満
の場合には近すぎてドア24の開閉操作が難しくなるた
めである。
【0068】又、運転者は、車両21の直前位置Pに達
する前には、既にパッシブエントリ装置が作動して、ド
アロックが解錠されているものと期待して、手をドア2
4のハンドル27に延ばしている場合がある。このた
め、この手を差し伸ばした場合を考慮して、直前位置P
の15cmに20cmを加算して評価した。
【0069】すなわち、35cm以内であると、ドア2
4後端側のハンドルに手を差し伸ばした場合、ハンドル
27の操作が可能となるが、このとき、ドアロックが解
除されていないと、パッシブエントリ装置の目的が達成
できないため、評価を×とした。
【0070】○は接近した際に、直前位置Pから20c
m〜55cm(ドア24の後端からは、35cm〜70
cm)離間した位置で検出エリアに入った場合に付して
いる。直前位置Pから外方に55cmの位置は、図9〜
図14の(a)〜(c)では、Rで示された半円で示す
位置である。
【0071】又、◎は接近した際に、直前位置Pから6
0cm以上離間した位置において、検出エリア内に入っ
た場合に付している。次に、総合評価について説明す
る。
【0072】総合評価の◎は、軸方向の評価のうち、少
なくとも1つが◎で、他の少なくとも1つが○以上の場
合に付している。本実施形態の携帯機3は指向性を持つ
ために、いずれかの軸方向において、評価が×であって
も、他の2つの軸方向において、受信が可能であるた
め、携帯機3の向きを少し変えるだけで対応ができるか
らである。又、少なくとも1つの軸方向においては評価
は◎であるため、その軸方向の検出エリアが広い利点が
ある。
【0073】総合評価の○は、軸方向の評価のうち、2
つ以上の○が付されている場合に付している。この総合
評価の○は、検出エリアは総合評価の◎よりは狭いが、
パッシブエントリ装置の目的を達成することができる評
価である。
【0074】総合評価の×は、軸方向の評価の×が2つ
以上の場合に付されている。この評価は、いずれの軸方
向の場合にも、受信ができないか、受信ができたとして
も、1つの軸方向のみであるため、その使い勝手が悪い
ためである。
【0075】表2の取付位置A〜取付位置Fにおける各
接近の仕方の総合評価から、本実施形態では、前方接
近、前45度接近、横90度接近、後45度接近、後方
接近のいずれの接近の仕方においても、良好な検出エリ
アが形成されていることが分かった。
【0076】したがって、本実施形態によれば以下のよ
うな効果を得ることができる。 (1) 本実施形態では、所定の領域に磁界を発生する
車両用遠隔操作装置1のアンテナ部5を、ドア24内部
におけるヒンジ部28(ドアヒンジ)側とは反対側側部
に寄せた位置に配置した。すなわち、ヒンジ部28が設
けられた側部とは反対側側部であるドア24後端側にお
いて、アンテナ部5を配置した。この結果、ドア24内
部に配置されたアンテナ部5から出た磁力線は金属製の
ドアアウタパネル24aに沿ってドアエッジ(ドアの下
端又は同の後端)より車室外へ放射することができる。
【0077】このため、車種が異なった場合にも、ドア
24内部はハンドル27(ドアハンドル)に比して取付
けスペースも広くなるため、配線の取り回しの自由度が
高くなるとともに、取付自由度も高くなる。
【0078】又、携帯機3を持った運転者(所有者)は
車両21外部からそのハンドル27に向かって移動する
ことになるが、ヒンジ部28側とは反対の後端に寄せた
位置にアンテナ部5を設けておくと、アンテナ部5から
放射された信号(磁力線)は、ドア24の他の部位に設
けた場合に比して、運転者が持った携帯機3は受信がし
やすくなる。
【0079】(2) 本実施形態では、ドア24は、車
両21外面側に設けられる金属製のドアアウタパネル2
4aと車室側に配置される非金属製のドアトリム24c
を備えるようにした。又、ドアトリム24cの内面と所
定距離離間して、同ドアトリムの内面に対向するドアイ
ンナパネル24b(部材)を備えるようにした。そし
て、アンテナ部5はドアトリム24cとドアインナパネ
ル24bとの間に形成されたスペース内に配置した。
【0080】この結果、アンテナ部5から出力される磁
力線が金属製のドアアウタパネル24aによる悪影響を
受けにくくなる。 (3) 本実施形態では、第1の磁界発生部9aの軸線
16a上で測定したドア24の長さをαとした。そし
て、同軸線16aに対応したドア24の後端(ヒンジ部
28とは反対側側部)縁から芯材16の長手方向の中心
O1までの長さL1をα/5、及び200mmのうちい
ずれか小さい数値以下となるように第1の磁界発生部9
a(アンテナ)を配置した。
【0081】このように、α/5、及び200mmの値
のうち小さい値にすると、ドア24の幅方向における前
端及び後端(ドアエッジ)より車室外へ磁力線が好適に
放射される。この結果、運転者(所有者)が持った携帯
機は受信がしやすくなる。
【0082】(4) 本実施形態では、さらに、アンテ
ナ部5は、車両21の上下方向に延びるように配置した
第2の磁界発生部9b(アンテナ)を含み、第2の磁界
発生部9bの軸線17a上で測定したドア24の長さを
βとした。そして、同アンテナ部5とドア24の下端縁
間の距離がβ/5、及び200mmのうちいずれか小さ
い数値以下となるように、アンテナ部5をドア24の下
端部側に寄せて配置した。
【0083】このようにβ/5、及び200mmの値の
うち小さい値にすると、ドアの上下方向におけるドアエ
ッジより車室外へ磁力線が好適に放射される。この結
果、所有者が持った携帯機は受信がしやすくなる。
【0084】(5) 本実施形態では、ドア24の幅方
向に延びる第1の磁界発生部9a(アンテナ)と、上下
方向に延びる第2の磁界発生部9b(アンテナ)とは、
互いにその軸線16a,17aが直交するように配置し
た。アンテナ部の無指向性を高めることができる。
【0085】すなわち、第1の磁界発生部9aと第2の
磁界発生部9bとが発生した各磁界の合成磁界は、リク
エスト信号出力回路8は、90゜の位相差を有する各磁
界を各磁界発生部9a,9bから発生させるようになっ
ていることから、360゜の方向性を有する回転磁界と
なる。その結果、携帯機3がこの回転磁界内、すなわ
ち、リクエスト信号の出力領域に位置していれば、携帯
機3が磁界の指向性に起因してリクエスト信号を検出エ
リア内で受信できなくなるといったことが抑制できる。
【0086】なお、本発明の実施形態は以下のように変
更してもよい。 ・ 前記実施形態の比較例のうち、取付位置Bにアンテ
ナケース15(アンテナ)を配置してもよい。
【0087】こうすると、前記実施形態よりは検出エリ
アが狭いところもあるが、この場合でも、操作性の向上
を目的としたパッシブエントリ装置の目的を達成するこ
とができる。
【0088】・ 前記実施形態の比較例のうち、取付位
置Cにアンテナケース15(アンテナ)を配置してもよ
い。こうすると、前記実施形態よりは検出エリアが狭い
ところもあるが、この場合でも操作性の向上を目的とし
たパッシブエントリ装置の目的を達成することができ
る。
【0089】・ 前記実施形態では、第1の磁界発生部
9aと第2の磁界発生部9bの各芯材16,17の軸線
(アンテナの軸心に相当する)が交わる角度θを90度
としたが、この値に限定するものではなく、90度未満
にしたり、90度を超えて配置したりしてもよい。
【0090】・ 前記実施形態では、第1の磁界発生部
9aと第2の磁界発生部9bの両方を設けたが、第2の
磁界発生部9bを省略して第1の磁界発生部9aのみを
設けてもよい。この場合、取付位置Aの場合は、図9の
(a)及び(b)に示すような検出エリアを得ることが
期待できる。この場合、携帯機3において、無指向性の
ものを使用すればパッシブエントリ装置としての機能を
損なうことがない。
【0091】・ 前記実施形態では、第1の磁界発生部
9aと第2の磁界発生部9bの両方を設けたが、第1の
磁界発生部9aを省略して第2の磁界発生部9bのみを
設けてもよい。この場合、取付位置Aの場合は、図9の
(c)に示すような検出エリアを得ることが期待でき
る。この場合、携帯機3において、無指向性のものを使
用すればパッシブエントリ装置としての機能を損なうこ
とがない。
【0092】・ 又、アンテナ部5を取付位置B,或い
は取付位置Cに取付けして具体化する場合、第2の磁界
発生部9bを省略して第1の磁界発生部9aのみを設け
てもよい。この場合、取付位置B、或いは取付位置Cの
場合は、図10,図11の(a)及び(b)に示すよう
な検出エリアを得ることが期待できる。この場合、携帯
機3において、無指向性のものを使用すればパッシブエ
ントリ装置としての機能を損なうことがない。
【0093】・ 前記実施形態では、ヒンジ部28はド
ア24の前端側に設けたが、ヒンジ部をドア24の後端
側に設けたドアに具体化してもよい。この場合、アンテ
ナ部5の配置の仕方は、前記実施形態とは反対にドア2
4の前端側側部に寄せた位置に配置するものとする。
【0094】次に、特許請求の範囲に記載された技術的
思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技
術的思想をその効果とともに以下に列挙する。 (1) 請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用遠
隔操作装置のアンテナにおいて、アンテナ部は、非金属
材料からなる収容部材に収納したことを特徴とする車両
用遠隔操作装置のアンテナ。
【0095】この技術的思想(1)に記載の発明によれ
ば、磁界が収容部材に遮られることがないため、所定領
域に充分に磁界を発生させることができる。
【0096】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜請求項
5に記載の発明によれば、アンテナ部の搭載自由度が高
いとともに、他の車種との共用が可能であり、又、安価
に製造することができる。
【0097】請求項2に記載の発明によれば、アンテナ
部から出力される磁力線が金属製のドアアウタパネルに
よる悪影響を受けにくくすることができる。請求項3に
記載の発明によれば、請求項2の効果に加えて、アンテ
ナとドアヒンジ側とは反対側側部縁間の距離をα/5、
及び200mmの値のうち小さい値にすると、ドアの幅
方向におけるドアエッジより車室外へ磁力線が好適に放
射され、所有者が持った携帯機は受信がしやすくなる。
【0098】請求項4に記載の発明によれば、β/5、
及び200mmの値のうち小さい値にすると、ドアの下
端部におけるドアエッジより車室外へ磁力線が好適に放
射され、所有者が持った携帯機の受信をしやすくするこ
とができる。
【0099】請求項5に記載の発明によれば、アンテナ
部の無指向性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態において、車両用遠隔操作
装置の内部構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態の車両用遠隔操作装置を搭載した車
両の平面図。
【図3】図2の車両の要部断面図。
【図4】同実施形態のアンテナにおいて、第1及び第2
の磁界発生部の配置位置を示す平面図。
【図5】同実施形態のアンテナ部の電気的構成を示すブ
ロック図。
【図6】同実施形態のアンテナ部を構成するD型フリッ
プフロップの動作を示すタイムチャート。
【図7】アンテナ部のドアに対する取付配置を説明する
ための説明図。
【図8】実施形態と比較例におけるアンテナ部の取付位
置の説明図。
【図9】(a)〜(b)は本実施形態の取付位置Aにお
けるX軸方向,Y軸方向、Z軸方向に向いた磁力線の検
出エリアを示す説明図、(d)は、(a)〜(c)の検
出エリアの基準面を示すための説明図。
【図10】(a)〜(b)は比較例の取付位置Bにおけ
るX軸方向,Y軸方向、Z軸方向に向いた磁力線の検出
エリアを示す説明図、(d)は、(a)〜(c)の検出
エリアの基準面を示すための説明図。
【図11】(a)〜(b)は比較例の取付位置Cにおけ
るX軸方向,Y軸方向、Z軸方向に向いた磁力線の検出
エリアを示す説明図、(d)は、(a)〜(c)の検出
エリアの基準面を示すための説明図。
【図12】(a)〜(b)は比較例の取付位置Dにおけ
るX軸方向,Y軸方向、Z軸方向に向いた磁力線の検出
エリアを示す説明図、(d)は、(a)〜(c)の検出
エリアの基準面を示すための説明図。
【図13】(a)〜(b)は比較例の取付位置Eにおけ
るX軸方向,Y軸方向、Z軸方向に向いた磁力線の検出
エリアを示す説明図、(d)は、(a)〜(c)の検出
エリアの基準面を示すための説明図。
【図14】(a)〜(b)は比較例の取付位置Fにおけ
るX軸方向,Y軸方向、Z軸方向に向いた磁力線の検出
エリアを示す説明図、(d)は、(a)〜(c)の検出
エリアの基準面を示すための説明図。
【符号の説明】
1…車両用遠隔操作装置、2…送受信装置、3…携帯
機、5…アンテナ部、8…リクエスト信号出力回路、9
…磁界発生手段としての磁界発生部、9a…第1の磁界
発生部(アンテナ)、9b…第2の磁界発生部(アンテ
ナ)、15…収容部材としてのアンテナケース、21…
車両、22…車両室内、23…運転席、24…ドア、2
4a…ドアアウタパネル、24b…ドアインナパネル
(部材)、24c…ドアトリム、27…ハンドル、28
…ヒンジ部28(ドアヒンジ)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01Q 7/00 H01Q 7/00 (72)発明者 長江 敏広 愛知県丹羽郡大口町豊田三丁目260番地 株式会社東海理化電機製作所内 Fターム(参考) 3D020 BA13 BB01 BC06 BD05 5J046 AA04 AA07 AA12 AA18 AB11 MA09 5J047 AA04 AA07 AA12 AA18 AB11 EA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドアヒンジを備えたドアであって、 所定の領域に磁界を発生する車両用遠隔操作装置のアン
    テナ部を、ドア内部におけるドアヒンジ側とは反対側側
    部に寄せた位置に配置したことを特徴とするアンテナ内
    蔵車両用ドア。
  2. 【請求項2】 ドアは、車両外面側に設けられる金属製
    のドアアウタパネルと車室側に配置される非金属製のド
    アトリムを備えるとともに、前記ドアトリムの内面と所
    定距離離間して、同ドアトリムの内面に対向する部材を
    備え、 前記アンテナ部は前記ドアトリムと前記部材との間に形
    成されたスペース内に配置したことを特徴とする請求項
    1に記載のアンテナ内蔵車両用ドア。
  3. 【請求項3】 前記アンテナ部は、ドアの幅方向に延び
    るように配置したアンテナを含み、 前記アンテナの軸線上で測定したドアの長さをαとした
    とき、同アンテナとドアヒンジ側とは反対側側部縁間の
    距離がα/5、及び200mmのうちいずれか小さい数
    値以下となるように前記アンテナを配置したことを特徴
    とする請求項2に記載のアンテナ内蔵車両用ドア。
  4. 【請求項4】 前記アンテナ部は、車両の上下方向に延
    びるように配置したアンテナを含み、 同アンテナの軸線上で測定したドアの長さをβとしたと
    き、同アンテナとドアの下端縁間の距離がβ/5、及び
    200mmのうちいずれか小さい数値以下となるよう
    に、ドアの下端部側に寄せて同アンテナを配置したこと
    を特徴とする請求項3に記載のアンテナ内蔵車両用ド
    ア。
  5. 【請求項5】 ドアの幅方向に延びるアンテナと、上下
    方向に延びるアンテナとは、互いにその軸線が直交する
    ように配置したことを特徴とする請求項4に記載のアン
    テナ内蔵車両用ドア。
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