JP2002369523A - スイッチング電源回路 - Google Patents
スイッチング電源回路Info
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- JP2002369523A JP2002369523A JP2001174021A JP2001174021A JP2002369523A JP 2002369523 A JP2002369523 A JP 2002369523A JP 2001174021 A JP2001174021 A JP 2001174021A JP 2001174021 A JP2001174021 A JP 2001174021A JP 2002369523 A JP2002369523 A JP 2002369523A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 設計のマージンを小さなものとし、設計及び
製造の容易化を図る。また、電力変換効率の向上を図
る。 【解決手段】 自励式の電圧共振形コンバータを備える
複合共振形スイッチングコンバータを基本構成とし、自
励発振駆動回路の駆動巻線と三次巻線N3をドライブト
ランスにより磁気結合させ、この三次巻線N3とコンデ
ンサCc、及びインピーダンス制御素子Q2とによっ
て、インピーダンスが可変される並列共振回路を形成す
る。そして、二次側直流出力電圧のレベル変動に応じて
上記並列共振回路のインピーダンスが可変されるように
することで、自励発振駆動回路の発振周波数(スイッチ
ング周波数)を可変制御して定電圧制御を図る。これに
より、直交型制御トランスを省略することが可能にな
る。また、ドライブトランスCDTについてはアモルフ
ァス磁性体の閉磁路型コアを選定し、スイッチング素子
Q1のベース電流について、正方向電流よりも逆方向電
流のレベルのほうが大きくなるようにする。
製造の容易化を図る。また、電力変換効率の向上を図
る。 【解決手段】 自励式の電圧共振形コンバータを備える
複合共振形スイッチングコンバータを基本構成とし、自
励発振駆動回路の駆動巻線と三次巻線N3をドライブト
ランスにより磁気結合させ、この三次巻線N3とコンデ
ンサCc、及びインピーダンス制御素子Q2とによっ
て、インピーダンスが可変される並列共振回路を形成す
る。そして、二次側直流出力電圧のレベル変動に応じて
上記並列共振回路のインピーダンスが可変されるように
することで、自励発振駆動回路の発振周波数(スイッチ
ング周波数)を可変制御して定電圧制御を図る。これに
より、直交型制御トランスを省略することが可能にな
る。また、ドライブトランスCDTについてはアモルフ
ァス磁性体の閉磁路型コアを選定し、スイッチング素子
Q1のベース電流について、正方向電流よりも逆方向電
流のレベルのほうが大きくなるようにする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器に電
源として備えられるスイッチング電源回路に関するもの
である。
源として備えられるスイッチング電源回路に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】スイッチング電源回路として、例えばフ
ライバックコンバータやフォワードコンバータなどの形
式のスイッチングコンバータを採用したものが広く知ら
れている。これらのスイッチングコンバータはスイッチ
ング動作波形が矩形波状であることから、スイッチング
ノイズの抑制には限界がある。また、その動作特性上、
電力変換効率の向上にも限界があることがわかってい
る。そこで、先に本出願人により、各種共振形コンバー
タによるスイッチング電源回路が各種提案されている。
共振形コンバータは容易に高電力変換効率が得られると
共に、スイッチング動作波形が正弦波状となることで低
ノイズが実現される。また、比較的少数の部品点数によ
り構成することができるというメリットも有している。
ライバックコンバータやフォワードコンバータなどの形
式のスイッチングコンバータを採用したものが広く知ら
れている。これらのスイッチングコンバータはスイッチ
ング動作波形が矩形波状であることから、スイッチング
ノイズの抑制には限界がある。また、その動作特性上、
電力変換効率の向上にも限界があることがわかってい
る。そこで、先に本出願人により、各種共振形コンバー
タによるスイッチング電源回路が各種提案されている。
共振形コンバータは容易に高電力変換効率が得られると
共に、スイッチング動作波形が正弦波状となることで低
ノイズが実現される。また、比較的少数の部品点数によ
り構成することができるというメリットも有している。
【0003】図15の回路図は、先に本出願人が提案し
た発明に基づいて構成することのできる、先行技術とし
てのスイッチング電源回路の一例を示している。この図
に示す電源回路の基本構成としては、一次側スイッチン
グコンバータとして電圧共振形コンバータを備えてい
る。
た発明に基づいて構成することのできる、先行技術とし
てのスイッチング電源回路の一例を示している。この図
に示す電源回路の基本構成としては、一次側スイッチン
グコンバータとして電圧共振形コンバータを備えてい
る。
【0004】この図に示す電源回路では、ブリッジ整流
回路Di及び平滑コンデンサCiによって、商用交流電
源(交流入力電圧VAC)から交流入力電圧VACの1倍の
レベルに対応する整流平滑電圧Eiを生成する。
回路Di及び平滑コンデンサCiによって、商用交流電
源(交流入力電圧VAC)から交流入力電圧VACの1倍の
レベルに対応する整流平滑電圧Eiを生成する。
【0005】上記整流平滑電圧Ei(直流入力電圧)を
入力して断続する電圧共振形コンバータとしては、1石
によるシングルエンド方式が採用される。また駆動方式
としては自励式の構成を採っている。この場合、電圧共
振形コンバータを形成するスイッチング素子Q1には、
高耐圧のバイポーラトランジスタ(BJT;接合型トラ
ンジスタ)が選定される。このスイッチング素子Q1の
コレクタ−エミッタ間に対しては、一次側並列共振コン
デンサCrが並列に接続される。また、ベース−エミッ
タ間に対しては、クランプダイオードDD−抵抗RDの直
列回路が接続される。ここで、並列共振コンデンサCr
は、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1に得
られるリーケージインダクタンスL1と共に、一次側並
列共振回路を形成しており、これによって電圧共振形コ
ンバータとしての動作が得られるようになっている。そ
して、スイッチング素子Q1のベースに対しては、駆動
巻線NB−共振コンデンサCB−ベース電流制限抵抗RB
から成る自励発振駆動回路が接続される。スイッチング
素子Q1には、この自励発振駆動回路にて発生される発
振信号を基とするベース電流が供給されることでスイッ
チング駆動される。なお、起動時においては整流平滑電
圧Eiのラインから起動抵抗Rsを介してベースに流れ
る起動電流によって起動される。
入力して断続する電圧共振形コンバータとしては、1石
によるシングルエンド方式が採用される。また駆動方式
としては自励式の構成を採っている。この場合、電圧共
振形コンバータを形成するスイッチング素子Q1には、
高耐圧のバイポーラトランジスタ(BJT;接合型トラ
ンジスタ)が選定される。このスイッチング素子Q1の
コレクタ−エミッタ間に対しては、一次側並列共振コン
デンサCrが並列に接続される。また、ベース−エミッ
タ間に対しては、クランプダイオードDD−抵抗RDの直
列回路が接続される。ここで、並列共振コンデンサCr
は、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N1に得
られるリーケージインダクタンスL1と共に、一次側並
列共振回路を形成しており、これによって電圧共振形コ
ンバータとしての動作が得られるようになっている。そ
して、スイッチング素子Q1のベースに対しては、駆動
巻線NB−共振コンデンサCB−ベース電流制限抵抗RB
から成る自励発振駆動回路が接続される。スイッチング
素子Q1には、この自励発振駆動回路にて発生される発
振信号を基とするベース電流が供給されることでスイッ
チング駆動される。なお、起動時においては整流平滑電
圧Eiのラインから起動抵抗Rsを介してベースに流れ
る起動電流によって起動される。
【0006】直交型制御トランスPRTは、上記駆動巻
線NBと電流検出巻線NDの巻装方向に対してその巻装方
向が直交するようにして制御巻線Ncが巻装されて構成
され、後述するようにして一次側電圧共振形コンバータ
のスイッチング周波数を制御するために設けられる。こ
の直交形制御トランスPRTの構造については後述す
る。
線NBと電流検出巻線NDの巻装方向に対してその巻装方
向が直交するようにして制御巻線Ncが巻装されて構成
され、後述するようにして一次側電圧共振形コンバータ
のスイッチング周波数を制御するために設けられる。こ
の直交形制御トランスPRTの構造については後述す
る。
【0007】絶縁コンバータトランスPITは、一次側
に得られるスイッチングコンバータのスイッチング出力
を二次側に伝送するために設けられる。この絶縁コンバ
ータトランスPITは、EE型コアに対して一次巻線N
1と二次巻線N2を分割して巻装し、中央磁脚に対しては
ギャップを形成することで、所要の結合係数による疎結
合の状態が得られるようにして、飽和状態が得られにく
いようにしている。
に得られるスイッチングコンバータのスイッチング出力
を二次側に伝送するために設けられる。この絶縁コンバ
ータトランスPITは、EE型コアに対して一次巻線N
1と二次巻線N2を分割して巻装し、中央磁脚に対しては
ギャップを形成することで、所要の結合係数による疎結
合の状態が得られるようにして、飽和状態が得られにく
いようにしている。
【0008】この絶縁コンバータトランスPITの一次
巻線N1は、直流入力電圧(整流平滑電圧Ei)のライ
ンとスイッチング素子Q1のコレクタとの間に接続され
ている。スイッチング素子Q1は、直流入力電圧につい
てスイッチングを行うのであるが、これによって、一次
巻線N1には、スイッチング素子Q1のスイッチング出力
が供給されることとなり、スイッチング周波数に対応す
る周期の交番電圧が発生する。
巻線N1は、直流入力電圧(整流平滑電圧Ei)のライ
ンとスイッチング素子Q1のコレクタとの間に接続され
ている。スイッチング素子Q1は、直流入力電圧につい
てスイッチングを行うのであるが、これによって、一次
巻線N1には、スイッチング素子Q1のスイッチング出力
が供給されることとなり、スイッチング周波数に対応す
る周期の交番電圧が発生する。
【0009】絶縁コンバータトランスPITの二次側で
は、一次巻線N1により誘起された交番電圧が二次巻線
N2に発生する。この場合、二次巻線N2に対しては、二
次側並列共振コンデンサC2が並列に接続されること
で、二次巻線N2のリーケージインダクタンスL2と二次
側並列共振コンデンサC2のキャパシタンスとによって
並列共振回路が形成される。この並列共振回路により、
二次巻線N2に誘起される交番電圧は共振電圧となる。
つまり二次側において電圧共振動作が得られる。
は、一次巻線N1により誘起された交番電圧が二次巻線
N2に発生する。この場合、二次巻線N2に対しては、二
次側並列共振コンデンサC2が並列に接続されること
で、二次巻線N2のリーケージインダクタンスL2と二次
側並列共振コンデンサC2のキャパシタンスとによって
並列共振回路が形成される。この並列共振回路により、
二次巻線N2に誘起される交番電圧は共振電圧となる。
つまり二次側において電圧共振動作が得られる。
【0010】即ち、この電源回路では、一次側にはスイ
ッチング動作を電圧共振形とするための並列共振回路が
備えられ、二次側には電圧共振動作を得るための並列共
振回路が備えられる。なお、本明細書では、このように
一次側及び二次側に対して共振回路が備えられて動作す
る構成のスイッチングコンバータについては、「複合共
振形スイッチングコンバータ」ともいうことにする。
ッチング動作を電圧共振形とするための並列共振回路が
備えられ、二次側には電圧共振動作を得るための並列共
振回路が備えられる。なお、本明細書では、このように
一次側及び二次側に対して共振回路が備えられて動作す
る構成のスイッチングコンバータについては、「複合共
振形スイッチングコンバータ」ともいうことにする。
【0011】この場合の絶縁コンバータトランスPIT
の二次側においては、先ず、二次巻線N2の巻終わり端
部に対して整流ダイオードDO1のアノードを接続し、カ
ソードを平滑コンデンサCO1の正極端子と接続すること
で、半波整流回路を形成している。この半波整流回路に
よっては、平滑コンデンサCO1の両端には、二次側直流
出力電圧EO1が得られることになる。また、この場合に
は、二次巻線N2に対してタップを設け、このタップ出
力に対して、図示するようにして整流ダイオードDO2及
び平滑コンデンサCO2から成る半波整流回路を形成して
いる。そして、この半波整流回路によっては、上記二次
側直流出力電圧EO1よりも低圧な二次側直流出力電圧E
O2が得られる。なお、具体的には、二次側直流出力電圧
EO1=135V、二次側直流出力電圧EO2=15Vとな
る。
の二次側においては、先ず、二次巻線N2の巻終わり端
部に対して整流ダイオードDO1のアノードを接続し、カ
ソードを平滑コンデンサCO1の正極端子と接続すること
で、半波整流回路を形成している。この半波整流回路に
よっては、平滑コンデンサCO1の両端には、二次側直流
出力電圧EO1が得られることになる。また、この場合に
は、二次巻線N2に対してタップを設け、このタップ出
力に対して、図示するようにして整流ダイオードDO2及
び平滑コンデンサCO2から成る半波整流回路を形成して
いる。そして、この半波整流回路によっては、上記二次
側直流出力電圧EO1よりも低圧な二次側直流出力電圧E
O2が得られる。なお、具体的には、二次側直流出力電圧
EO1=135V、二次側直流出力電圧EO2=15Vとな
る。
【0012】これら二次側直流出力電圧EO1,EO2は、
それぞれ所要の負荷回路に対して供給されることにな
る。また、二次側直流出力電圧EO1は制御回路1の検出
用電圧として分岐出力される。
それぞれ所要の負荷回路に対して供給されることにな
る。また、二次側直流出力電圧EO1は制御回路1の検出
用電圧として分岐出力される。
【0013】制御回路1は、直流出力電圧EO1と二次側
アース間に抵抗R3−R4が直列に接続され、この接続点
(分圧点)に対してシャントレギュレータQ3のコント
ロール端子が接続される。シャントレギュレータQ3の
アノードはアースに接地され、カソードは直交型制御ト
ランスPRTの制御巻線NCを介して、二次側直流出力
電圧EO2のラインに対して接続される。また、ここでは
シャントレギュレータQ3のカソードは、コンデンサC1
1を介して抵抗R3、R4の接続点と接続されている。ま
た、抵抗R4に対しては、コンデンサC3と抵抗R5の直
列接続回路が並列に接続される。
アース間に抵抗R3−R4が直列に接続され、この接続点
(分圧点)に対してシャントレギュレータQ3のコント
ロール端子が接続される。シャントレギュレータQ3の
アノードはアースに接地され、カソードは直交型制御ト
ランスPRTの制御巻線NCを介して、二次側直流出力
電圧EO2のラインに対して接続される。また、ここでは
シャントレギュレータQ3のカソードは、コンデンサC1
1を介して抵抗R3、R4の接続点と接続されている。ま
た、抵抗R4に対しては、コンデンサC3と抵抗R5の直
列接続回路が並列に接続される。
【0014】上記のような接続形態により形成される制
御回路1は、直流出力電圧EO1を検出入力とする誤差増
幅器として機能する。即ち、直流出力電圧EO1を抵抗R
3、R4により分圧した電圧がコントロール電圧としてシ
ャントレギュレータQ3のコントロール端子に対して入
力される。従ってシャントレギュレータQ3では、直流
出力電圧EO1に応じたレベルの電流を、制御電流Icと
して制御巻線NCに対して流すようにされる。つまり、
制御巻線NCに流れる制御電流レベルが可変制御される
ものである。制御巻線Ncに流れる制御電流レベルが可
変されることで、直交型制御トランスPRTにおいて
は、駆動巻線NBのインダクタンスLBを可変するように
制御することになる。これによって、自励発振駆動回路
における駆動巻線NB−共振コンデンサCBから成る共振
回路の共振周波数が変化し、スイッチング素子Q1のス
イッチング周波数が可変制御されることになる。このよ
うにしてスイッチング素子Q1のスイッチング周波数が
可変されることで、二次側直流出力電圧が一定となるよ
うに制御される。つまり、電源の安定化が図られる。こ
こで、スイッチング周波数を可変するのにあたってはメ
インスイッチング素子Q1がオフとなる期間は一定とさ
れたうえで、オンとなる期間を可変制御するように動作
している。つまり、オン期間についての導通角制御を行
うと共にスイッチング周波数制御を実行している。な
お、本明細書では、このような複合的な制御を「複合制
御方式」ということとしている。
御回路1は、直流出力電圧EO1を検出入力とする誤差増
幅器として機能する。即ち、直流出力電圧EO1を抵抗R
3、R4により分圧した電圧がコントロール電圧としてシ
ャントレギュレータQ3のコントロール端子に対して入
力される。従ってシャントレギュレータQ3では、直流
出力電圧EO1に応じたレベルの電流を、制御電流Icと
して制御巻線NCに対して流すようにされる。つまり、
制御巻線NCに流れる制御電流レベルが可変制御される
ものである。制御巻線Ncに流れる制御電流レベルが可
変されることで、直交型制御トランスPRTにおいて
は、駆動巻線NBのインダクタンスLBを可変するように
制御することになる。これによって、自励発振駆動回路
における駆動巻線NB−共振コンデンサCBから成る共振
回路の共振周波数が変化し、スイッチング素子Q1のス
イッチング周波数が可変制御されることになる。このよ
うにしてスイッチング素子Q1のスイッチング周波数が
可変されることで、二次側直流出力電圧が一定となるよ
うに制御される。つまり、電源の安定化が図られる。こ
こで、スイッチング周波数を可変するのにあたってはメ
インスイッチング素子Q1がオフとなる期間は一定とさ
れたうえで、オンとなる期間を可変制御するように動作
している。つまり、オン期間についての導通角制御を行
うと共にスイッチング周波数制御を実行している。な
お、本明細書では、このような複合的な制御を「複合制
御方式」ということとしている。
【0015】図16は、上記図15に示す構成の電源回
路の要部の動作として、重負荷時における各部の動作波
形を示している。ここでは主として一次側の動作が示さ
れている。自励発振駆動回路としての直列共振回路(N
B,CB)では、駆動巻線NBに得られた交番電圧により
共振動作を行うことで、図16(e)に示すように、正
弦波状の直列共振電流I2が得られる。そして、この直
列共振電流I2がベース電流制限抵抗RBを介すること
で、スイッチング素子Q1のベースには図16(d)に
示すように、ベース電流(駆動電流)IBが流れる。こ
の駆動電流IBによって、スイッチング素子Q1は、スイ
ッチング動作を行う。
路の要部の動作として、重負荷時における各部の動作波
形を示している。ここでは主として一次側の動作が示さ
れている。自励発振駆動回路としての直列共振回路(N
B,CB)では、駆動巻線NBに得られた交番電圧により
共振動作を行うことで、図16(e)に示すように、正
弦波状の直列共振電流I2が得られる。そして、この直
列共振電流I2がベース電流制限抵抗RBを介すること
で、スイッチング素子Q1のベースには図16(d)に
示すように、ベース電流(駆動電流)IBが流れる。こ
の駆動電流IBによって、スイッチング素子Q1は、スイ
ッチング動作を行う。
【0016】この際、スイッチング素子Q1のコレクタ
に流れるコレクタ電流IQ1は、図16(b)に示す波形
が得られる。また、スイッチング素子Q1//並列共振
コンデンサCrの並列接続回路の両端には、図16
(a)に示すようにして、この並列共振回路の作用によ
って並列共振電圧V1が発生する。この並列共振電圧V1
は、図のように、スイッチング素子Q1がオンとなる期
間TONは0レベルで、オフとなる期間TOFFにおいて正
弦波状のパルスとなる波形が得られ、電圧共振形として
の動作に対応している。
に流れるコレクタ電流IQ1は、図16(b)に示す波形
が得られる。また、スイッチング素子Q1//並列共振
コンデンサCrの並列接続回路の両端には、図16
(a)に示すようにして、この並列共振回路の作用によ
って並列共振電圧V1が発生する。この並列共振電圧V1
は、図のように、スイッチング素子Q1がオンとなる期
間TONは0レベルで、オフとなる期間TOFFにおいて正
弦波状のパルスとなる波形が得られ、電圧共振形として
の動作に対応している。
【0017】また、上記したタイミングによってスイッ
チング素子Q1がスイッチング動作を行うことで、一次
巻線N1に流れる巻線電流I1は、図16(c)に示すよ
うにしてスイッチング周期に応じた交番波形となる。
チング素子Q1がスイッチング動作を行うことで、一次
巻線N1に流れる巻線電流I1は、図16(c)に示すよ
うにしてスイッチング周期に応じた交番波形となる。
【0018】ここで、スイッチング素子Q1がオンとな
る期間TONにおいて、図16(e)の直列共振電流I2
が正極性の領域は、図16(d)の駆動電流(ベース電
流)IBの順方向電流の領域に対応する。また、同じ期
間TONにおいて、直列共振電流I2が負極性となる期間
は、駆動電流IBの逆方向電流となる。そして、この期
間TONにおける駆動電流IBの逆方向電流の期間がスイ
ッチング素子Q1の蓄積時間(tstg)となる。
る期間TONにおいて、図16(e)の直列共振電流I2
が正極性の領域は、図16(d)の駆動電流(ベース電
流)IBの順方向電流の領域に対応する。また、同じ期
間TONにおいて、直列共振電流I2が負極性となる期間
は、駆動電流IBの逆方向電流となる。そして、この期
間TONにおける駆動電流IBの逆方向電流の期間がスイ
ッチング素子Q1の蓄積時間(tstg)となる。
【0019】スイッチング素子Q1のベース−エミッタ
間には、逆回復時間が長い低速のダンパーダイオードD
Dと抵抗RDの直列回路が接続されている。スイッチング
素子Q1がオフとなる期間TOFFでは、負となる直列共振
電流I2が、抵抗RD→クランプダイオードDD→ベース
電流制限抵抗RB→共振コンデンサCB→駆動巻線NBを
介して流れるが、これが図16(g)のダンパー電流I
D1として期間TOFFに得られる波形となる。そして次
に、期間TONが開始されると、並列共振コンデンサCr
の充放電エネルギーが、クランプダイオードDD→スイ
ッチング素子Q1のベース→コレクタを介して流れ、こ
れが、期間TON開始時(ターンオン時)における負極性
のダンパー電流(ID)となる。そして、この期間が終
了すると、ダンパーダイオードDDは逆回復時間の領域
となって正極性の方向に急峻に立ち上がり、以降は、図
示するようにして、期間TON終了時にかけて徐々に0レ
ベルとなっていく波形が得られる。
間には、逆回復時間が長い低速のダンパーダイオードD
Dと抵抗RDの直列回路が接続されている。スイッチング
素子Q1がオフとなる期間TOFFでは、負となる直列共振
電流I2が、抵抗RD→クランプダイオードDD→ベース
電流制限抵抗RB→共振コンデンサCB→駆動巻線NBを
介して流れるが、これが図16(g)のダンパー電流I
D1として期間TOFFに得られる波形となる。そして次
に、期間TONが開始されると、並列共振コンデンサCr
の充放電エネルギーが、クランプダイオードDD→スイ
ッチング素子Q1のベース→コレクタを介して流れ、こ
れが、期間TON開始時(ターンオン時)における負極性
のダンパー電流(ID)となる。そして、この期間が終
了すると、ダンパーダイオードDDは逆回復時間の領域
となって正極性の方向に急峻に立ち上がり、以降は、図
示するようにして、期間TON終了時にかけて徐々に0レ
ベルとなっていく波形が得られる。
【0020】上記のようにして駆動電流IB及びダンパ
ー電流ID1が流れることに対応して、スイッチング素子
Q1のベース−エミッタ間電圧VBEは、図16(f)に
示すように、期間TOFFにおいては負極性による正弦波
状で、期間TONにおいては、その開始時のダンパー期間
では急峻に負極性にピークを持ち、これが終了すると正
極性の一定レベルで0レベルに対してオフセットが与え
られる波形となるものである。このオフセットレベル
は、例えば抵抗RDの抵抗値により決定される。
ー電流ID1が流れることに対応して、スイッチング素子
Q1のベース−エミッタ間電圧VBEは、図16(f)に
示すように、期間TOFFにおいては負極性による正弦波
状で、期間TONにおいては、その開始時のダンパー期間
では急峻に負極性にピークを持ち、これが終了すると正
極性の一定レベルで0レベルに対してオフセットが与え
られる波形となるものである。このオフセットレベル
は、例えば抵抗RDの抵抗値により決定される。
【0021】また、上記のようにして動作する図15の
電源回路の定電圧制御特性を図17に示す。二次側直流
出力電圧EO1の負荷電流Ioが0〜1.5Aの範囲で変
化するのに応じて、制御電流Icは、図のようにして変
化する。つまり、負荷電流が増加して重負荷の条件とな
り、二次側直流出力電圧EO1が低下していくのに従って
制御電流レベルを減少させるようにして制御が行われ
る。この結果、スイッチング周波数fsとしては、重負
荷の条件となるのに従って低下していくようにして制御
が行われる。また、交流入力電圧VACの変動に対応する
ものとして、交流入力電圧VAC=120VとVAC=90
Vの場合が示されているが、制御電流Icは、交流入力
電圧VAC=120V時の条件のほうが交流入力電圧VAC
=90V時の条件よりも増加しており、スイッチング周
波数fsについては、交流入力電圧VAC=120V時の
条件のほうが交流入力電圧VAC=90V時の条件よりも
高くなっている。これは、交流入力電圧VACのレベルが
高くなって二次側直流出力電圧EO1が上昇したとされる
場合には制御電流Icは増加されるようにして制御さ
れ、これに応じてスイッチング周波数fsも上昇される
ようにして制御されることを示している。
電源回路の定電圧制御特性を図17に示す。二次側直流
出力電圧EO1の負荷電流Ioが0〜1.5Aの範囲で変
化するのに応じて、制御電流Icは、図のようにして変
化する。つまり、負荷電流が増加して重負荷の条件とな
り、二次側直流出力電圧EO1が低下していくのに従って
制御電流レベルを減少させるようにして制御が行われ
る。この結果、スイッチング周波数fsとしては、重負
荷の条件となるのに従って低下していくようにして制御
が行われる。また、交流入力電圧VACの変動に対応する
ものとして、交流入力電圧VAC=120VとVAC=90
Vの場合が示されているが、制御電流Icは、交流入力
電圧VAC=120V時の条件のほうが交流入力電圧VAC
=90V時の条件よりも増加しており、スイッチング周
波数fsについては、交流入力電圧VAC=120V時の
条件のほうが交流入力電圧VAC=90V時の条件よりも
高くなっている。これは、交流入力電圧VACのレベルが
高くなって二次側直流出力電圧EO1が上昇したとされる
場合には制御電流Icは増加されるようにして制御さ
れ、これに応じてスイッチング周波数fsも上昇される
ようにして制御されることを示している。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記構成にお
いて直交形制御トランスPRTは、共振電流検出巻線N
D、駆動巻線NB、及び制御巻線NCが巻装された可飽和
リアクトルである。図19に直交形制御トランスPRT
の構造を示す。図19(a)はその全体構造を説明する
ための外観斜視図、図19(b)は巻装される巻線の巻
線方向を説明するための断面斜視図である。図19
(a)に示すように、直交形制御トランスPRTは、フ
ェライトによる2つのダブルコの字形コア21,22を
組み合わせた立体形コア20によって形成されている。
一方のダブルコの字形コア21は、図19(a)(b)
に示されているように4本の磁脚21a,21b,21
c,21dを有して構成される。また、他方のダブルコ
の字形コア22も、例えば図19(a)(b)に示され
ているように4本の磁脚22a,22b,22c,22
dを有して構成される。そして、これら2つのダブルコ
の字形コア21,22の互いの磁脚21a〜21d,2
2a〜22dの端部を接合することで立体形コア20が
形成されている。
いて直交形制御トランスPRTは、共振電流検出巻線N
D、駆動巻線NB、及び制御巻線NCが巻装された可飽和
リアクトルである。図19に直交形制御トランスPRT
の構造を示す。図19(a)はその全体構造を説明する
ための外観斜視図、図19(b)は巻装される巻線の巻
線方向を説明するための断面斜視図である。図19
(a)に示すように、直交形制御トランスPRTは、フ
ェライトによる2つのダブルコの字形コア21,22を
組み合わせた立体形コア20によって形成されている。
一方のダブルコの字形コア21は、図19(a)(b)
に示されているように4本の磁脚21a,21b,21
c,21dを有して構成される。また、他方のダブルコ
の字形コア22も、例えば図19(a)(b)に示され
ているように4本の磁脚22a,22b,22c,22
dを有して構成される。そして、これら2つのダブルコ
の字形コア21,22の互いの磁脚21a〜21d,2
2a〜22dの端部を接合することで立体形コア20が
形成されている。
【0023】磁脚21a〜21dのそれぞれと磁脚22
a〜22dのそれぞれの接合部分については、上段の2
組或いは下段の2組において10μmのマイラーフィル
ムを挿入し、ギャップG=10μmとしている。そして
図18に示すように、駆動巻線NBのインダクタンスLB
の直流重畳特性は、制御電流Ic=10mA〜60mA
に対して、インダクタンスLB=8μH〜2.5μHに
変化する。
a〜22dのそれぞれの接合部分については、上段の2
組或いは下段の2組において10μmのマイラーフィル
ムを挿入し、ギャップG=10μmとしている。そして
図18に示すように、駆動巻線NBのインダクタンスLB
の直流重畳特性は、制御電流Ic=10mA〜60mA
に対して、インダクタンスLB=8μH〜2.5μHに
変化する。
【0024】そして、図19(b)にも示されているよ
うに、例えばダブルコの字形コア22の2本の磁脚22
c,22dには制御巻線NCが巻回され、ダブルコの字
形コア21の磁脚21c,21bには検出巻線ND及び
駆動巻線NBが巻回されている。つまり、この直交形制
御トランスPRTは、検出巻線ND及び駆動巻線NBに対
して制御巻線NC が直交する方向に巻回された可飽和リ
アクトルとして構成される。この直交形制御トランスP
RTの制御巻線NCとしては、例えば60μmφのポリ
ウレタン被覆銅線により1000T(ターン)巻回さ
れ、検出巻線NDは0.3mmφのポリウレタン被覆銅
線により1T、駆動巻線NBは0.3mmφのポリウレ
タン被覆銅線により3T巻回される。
うに、例えばダブルコの字形コア22の2本の磁脚22
c,22dには制御巻線NCが巻回され、ダブルコの字
形コア21の磁脚21c,21bには検出巻線ND及び
駆動巻線NBが巻回されている。つまり、この直交形制
御トランスPRTは、検出巻線ND及び駆動巻線NBに対
して制御巻線NC が直交する方向に巻回された可飽和リ
アクトルとして構成される。この直交形制御トランスP
RTの制御巻線NCとしては、例えば60μmφのポリ
ウレタン被覆銅線により1000T(ターン)巻回さ
れ、検出巻線NDは0.3mmφのポリウレタン被覆銅
線により1T、駆動巻線NBは0.3mmφのポリウレ
タン被覆銅線により3T巻回される。
【0025】このような直交形制御トランスPRTで
は、制御巻線に流す制御電流量を少なくするために、ギ
ャップGが上記のように10μmという程度に僅小なも
のとしている。ところがこのため製造時においてはその
ギャップ厚の精度誤差が生じざるを得なくなるが、これ
は、直交型制御トランスPRTに巻装される駆動巻線N
Bのインダクタンス値についてばらつきを生じさせる。
またフェライトコアの透磁率、磁脚の接合時のずれ等の
ばらつきも、駆動巻線NBのインダクタンス値について
ばらつきを生じさせる。これらのことからインダクタン
スLBの許容値は、インダクタンス値が±10%変動す
るものとしなければならない。このためスイッチング素
子Q1の増幅率hFEや蓄積時間tstgのばらつきが生ず
るが、このばらつきに対して複合共振形コンバータの定
電圧保証範囲を、例えば商用交流電源が100V系であ
る場合に交流入力電圧VAC=100V±10%とするた
めには、直交形制御トランスPRTのインダクタンス可
変範囲は十分なマージンをもって設計しなければならな
い。つまり実用化の場合のマージン設計が困難なものと
なる。
は、制御巻線に流す制御電流量を少なくするために、ギ
ャップGが上記のように10μmという程度に僅小なも
のとしている。ところがこのため製造時においてはその
ギャップ厚の精度誤差が生じざるを得なくなるが、これ
は、直交型制御トランスPRTに巻装される駆動巻線N
Bのインダクタンス値についてばらつきを生じさせる。
またフェライトコアの透磁率、磁脚の接合時のずれ等の
ばらつきも、駆動巻線NBのインダクタンス値について
ばらつきを生じさせる。これらのことからインダクタン
スLBの許容値は、インダクタンス値が±10%変動す
るものとしなければならない。このためスイッチング素
子Q1の増幅率hFEや蓄積時間tstgのばらつきが生ず
るが、このばらつきに対して複合共振形コンバータの定
電圧保証範囲を、例えば商用交流電源が100V系であ
る場合に交流入力電圧VAC=100V±10%とするた
めには、直交形制御トランスPRTのインダクタンス可
変範囲は十分なマージンをもって設計しなければならな
い。つまり実用化の場合のマージン設計が困難なものと
なる。
【0026】また直交形制御トランスPRTの巻線仕様
は上記のとおりであり、さらに制御巻線NCと、検出巻
線ND及び駆動巻線NBとを互いに直交する方向に巻回す
ることは、製造上、巻線工程が非常に複雑となる。さら
にダブルコの字形コア21、22のそれぞれ4本の磁脚
をマイラフィルムを介してずれなく接合することも組立
工程を難しいくしている。即ち直交形制御トランスPR
Tは製造の難易度が高く、コストダウンも困難である。
は上記のとおりであり、さらに制御巻線NCと、検出巻
線ND及び駆動巻線NBとを互いに直交する方向に巻回す
ることは、製造上、巻線工程が非常に複雑となる。さら
にダブルコの字形コア21、22のそれぞれ4本の磁脚
をマイラフィルムを介してずれなく接合することも組立
工程を難しいくしている。即ち直交形制御トランスPR
Tは製造の難易度が高く、コストダウンも困難である。
【0027】また直交形制御トランスPRTの制御巻線
NCに流れる直流制御電流Icは、絶縁コンバータトラ
ンスPITの2次側の直流出力電圧E02ライン(15V
ライン)から供給され、その供給電力は0.9W〜0.
15Wの範囲で変動するが、この供給電力は無効電力で
あり、軽負荷時の電力損失が増加する。
NCに流れる直流制御電流Icは、絶縁コンバータトラ
ンスPITの2次側の直流出力電圧E02ライン(15V
ライン)から供給され、その供給電力は0.9W〜0.
15Wの範囲で変動するが、この供給電力は無効電力で
あり、軽負荷時の電力損失が増加する。
【0028】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記した
課題を考慮して、スイッチング電源回路として次のよう
に構成する。つまり、直流入力電圧についてスイッチン
グを行うスイッチング素子を備えるスイッチング手段
と、一次巻線と二次巻線とを備え、上記一次巻線に得ら
れる上記スイッチング手段の出力を上記二次巻線に対し
て伝送する絶縁コンバータトランスと、この絶縁コンバ
ータトランスの一次巻線と一次側並列共振コンデンサと
により形成され、スイッチング手段の動作を電圧共振形
とするように設けられる一次側並列共振回路とを備え
る。また、アモルファス磁性体による閉磁路型のコアを
備え、このコアに対して一次巻線とされる検出巻線と、
二次巻線とされる駆動巻線と、三次巻線とが巻装される
ドライブトランスを備える。また、絶縁コンバータトラ
ンスの二次巻線と検出巻線の直列接続に対して、二次側
並列共振コンデンサを並列に接続することで形成される
二次側並列共振回路と、駆動巻線と共振用コンデンサに
より形成される直列共振回路を有して、この直列共振回
路の出力に基づいて上記スイッチング素子をスイッチン
グ駆動するスイッチング駆動手段を備える。また、三次
巻線とコンデンサとを並列に接続した並列接続回路に対
してインピーダンス制御素子としてのトランジスタ素子
を直列に挿入して形成される可変インピーダンス回路
と、二次側並列共振回路に得られる交番電圧を入力して
整流動作を行うことで直流出力電圧を得るように構成さ
れる直流出力電圧生成手段と、直流出力電圧のレベルに
応じて可変されるレベルの制御電流をインピーダンス制
御素子に流すことにより、スイッチング素子のスイッチ
ング周波数を可変制御し、上記直流出力電圧についての
定電圧制御を行うようにされる定電圧制御手段とを備え
ることとしている。
課題を考慮して、スイッチング電源回路として次のよう
に構成する。つまり、直流入力電圧についてスイッチン
グを行うスイッチング素子を備えるスイッチング手段
と、一次巻線と二次巻線とを備え、上記一次巻線に得ら
れる上記スイッチング手段の出力を上記二次巻線に対し
て伝送する絶縁コンバータトランスと、この絶縁コンバ
ータトランスの一次巻線と一次側並列共振コンデンサと
により形成され、スイッチング手段の動作を電圧共振形
とするように設けられる一次側並列共振回路とを備え
る。また、アモルファス磁性体による閉磁路型のコアを
備え、このコアに対して一次巻線とされる検出巻線と、
二次巻線とされる駆動巻線と、三次巻線とが巻装される
ドライブトランスを備える。また、絶縁コンバータトラ
ンスの二次巻線と検出巻線の直列接続に対して、二次側
並列共振コンデンサを並列に接続することで形成される
二次側並列共振回路と、駆動巻線と共振用コンデンサに
より形成される直列共振回路を有して、この直列共振回
路の出力に基づいて上記スイッチング素子をスイッチン
グ駆動するスイッチング駆動手段を備える。また、三次
巻線とコンデンサとを並列に接続した並列接続回路に対
してインピーダンス制御素子としてのトランジスタ素子
を直列に挿入して形成される可変インピーダンス回路
と、二次側並列共振回路に得られる交番電圧を入力して
整流動作を行うことで直流出力電圧を得るように構成さ
れる直流出力電圧生成手段と、直流出力電圧のレベルに
応じて可変されるレベルの制御電流をインピーダンス制
御素子に流すことにより、スイッチング素子のスイッチ
ング周波数を可変制御し、上記直流出力電圧についての
定電圧制御を行うようにされる定電圧制御手段とを備え
ることとしている。
【0029】また、スイッチング電源回路として次のよ
うにも構成する。つまり、直流入力電圧についてスイッ
チングを行うスイッチング素子を備えるスイッチング手
段と、一次巻線と二次巻線とを備え、一次巻線に得られ
るスイッチング手段の出力を二次巻線に対して伝送する
絶縁コンバータトランスと、少なくとも、絶縁コンバー
タトランスの一次巻線と一次側並列共振コンデンサとに
より形成され、スイッチング手段の動作を電圧共振形と
するように設けられる一次側並列共振回路とを備える。
また、アモルファス磁性体による閉磁路型のコアを備
え、このコアに対して、一次側並列共振回路に含まれる
ようにして一次巻線と直列に接続される検出巻線と、駆
動巻線と、検出巻線により励起される三次巻線とが巻装
されるドライブトランスを備える。また、絶縁コンバー
タトランスの二次巻線に対して二次側並列共振コンデン
サを並列に接続することで形成される二次側並列共振回
路と、駆動巻線と共振用コンデンサにより形成される直
列共振回路を有して、この直列共振回路の出力に基づい
て上記スイッチング素子をスイッチング駆動するスイッ
チング駆動手段を備える。また、三次巻線とコンデンサ
とを並列に接続した並列接続回路に対してインピーダン
ス制御素子としてのトランジスタ素子を直列に挿入して
形成される可変インピーダンス回路を備える。また、二
次側並列共振回路に得られる交番電圧を入力して整流動
作を行うことで直流出力電圧を得るように構成される直
流出力電圧生成手段と、直流出力電圧のレベルに応じて
可変されるレベルの制御電流をインピーダンス制御素子
に流すことにより、スイッチング素子のスイッチング周
波数を可変制御し、直流出力電圧についての定電圧制御
を行うようにされる定電圧制御手段とを備えるものであ
る。
うにも構成する。つまり、直流入力電圧についてスイッ
チングを行うスイッチング素子を備えるスイッチング手
段と、一次巻線と二次巻線とを備え、一次巻線に得られ
るスイッチング手段の出力を二次巻線に対して伝送する
絶縁コンバータトランスと、少なくとも、絶縁コンバー
タトランスの一次巻線と一次側並列共振コンデンサとに
より形成され、スイッチング手段の動作を電圧共振形と
するように設けられる一次側並列共振回路とを備える。
また、アモルファス磁性体による閉磁路型のコアを備
え、このコアに対して、一次側並列共振回路に含まれる
ようにして一次巻線と直列に接続される検出巻線と、駆
動巻線と、検出巻線により励起される三次巻線とが巻装
されるドライブトランスを備える。また、絶縁コンバー
タトランスの二次巻線に対して二次側並列共振コンデン
サを並列に接続することで形成される二次側並列共振回
路と、駆動巻線と共振用コンデンサにより形成される直
列共振回路を有して、この直列共振回路の出力に基づい
て上記スイッチング素子をスイッチング駆動するスイッ
チング駆動手段を備える。また、三次巻線とコンデンサ
とを並列に接続した並列接続回路に対してインピーダン
ス制御素子としてのトランジスタ素子を直列に挿入して
形成される可変インピーダンス回路を備える。また、二
次側並列共振回路に得られる交番電圧を入力して整流動
作を行うことで直流出力電圧を得るように構成される直
流出力電圧生成手段と、直流出力電圧のレベルに応じて
可変されるレベルの制御電流をインピーダンス制御素子
に流すことにより、スイッチング素子のスイッチング周
波数を可変制御し、直流出力電圧についての定電圧制御
を行うようにされる定電圧制御手段とを備えるものであ
る。
【0030】上記構成による電源回路は、一次側に対し
て自励式の電圧共振形コンバータを備える複合共振形ス
イッチングコンバータとしての基本構成が採られる。そ
のうえで、自励発振駆動回路の駆動巻線と三次巻線をド
ライブトランスにより磁気結合し、この三次巻線とコン
デンサ、及びインピーダンス制御素子とによって、イン
ピーダンスが可変される並列共振回路を形成する。そし
て、二次側直流出力電圧のレベル変動に応じて上記並列
共振回路のインピーダンスを可変することで、自励発振
駆動回路の発振出力に変化を与え、これによって、スイ
ッチング素子の導通角及びスイッチング周波数を同時に
可変制御する複合制御方式による定電圧制御を実現す
る。これにより、本発明では、スイッチング周波数を制
御するのにあたり、例えば直交型制御トランスを省略す
ることが可能になる。
て自励式の電圧共振形コンバータを備える複合共振形ス
イッチングコンバータとしての基本構成が採られる。そ
のうえで、自励発振駆動回路の駆動巻線と三次巻線をド
ライブトランスにより磁気結合し、この三次巻線とコン
デンサ、及びインピーダンス制御素子とによって、イン
ピーダンスが可変される並列共振回路を形成する。そし
て、二次側直流出力電圧のレベル変動に応じて上記並列
共振回路のインピーダンスを可変することで、自励発振
駆動回路の発振出力に変化を与え、これによって、スイ
ッチング素子の導通角及びスイッチング周波数を同時に
可変制御する複合制御方式による定電圧制御を実現す
る。これにより、本発明では、スイッチング周波数を制
御するのにあたり、例えば直交型制御トランスを省略す
ることが可能になる。
【0031】そしてまた、ドライブトランスについて
は、磁気飽和しやすい性質のアモルファス磁性体の閉磁
路型コアを選定することで、検出巻線から駆動巻線に励
起される電圧レベルを抑制するようにされる。これによ
っては、駆動巻線を備えて形成される自励発振のための
直列共振回路における共振出力レベルを抑制して損失を
低減する作用が得られる。
は、磁気飽和しやすい性質のアモルファス磁性体の閉磁
路型コアを選定することで、検出巻線から駆動巻線に励
起される電圧レベルを抑制するようにされる。これによ
っては、駆動巻線を備えて形成される自励発振のための
直列共振回路における共振出力レベルを抑制して損失を
低減する作用が得られる。
【0032】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施の形
態としての電源回路の構成を示している。この図1に示
す電源回路は、一次側に電圧共振形コンバータを備える
と共に二次側には並列共振回路を備えた複合共振形スイ
ッチングコンバータとしての構成を採る。この図に示す
電源回路においては、先ず、商用交流電源(交流入力電
圧VAC)を入力して直流入力電圧を得るための整流平滑
回路として、ブリッジ整流回路Di及び平滑コンデンサ
Ciからなる全波整流回路が備えられ、交流入力電圧V
ACの1倍のレベルに対応する整流平滑電圧Eiを生成す
るようにされる。
態としての電源回路の構成を示している。この図1に示
す電源回路は、一次側に電圧共振形コンバータを備える
と共に二次側には並列共振回路を備えた複合共振形スイ
ッチングコンバータとしての構成を採る。この図に示す
電源回路においては、先ず、商用交流電源(交流入力電
圧VAC)を入力して直流入力電圧を得るための整流平滑
回路として、ブリッジ整流回路Di及び平滑コンデンサ
Ciからなる全波整流回路が備えられ、交流入力電圧V
ACの1倍のレベルに対応する整流平滑電圧Eiを生成す
るようにされる。
【0033】上記整流平滑電圧Ei(直流入力電圧)を
入力して断続するスイッチングコンバータとしては、1
石のスイッチング素子Q1を備えて、いわゆるシングル
エンド方式によるスイッチング動作を行う電圧共振形コ
ンバータが備えられる。ここでの電圧共振形コンバータ
は自励式の構成を採っており、スイッチング素子Q1と
しては、高耐圧のバイポーラトランジスタ(BJT;接
合型トランジスタ)が使用される。スイッチング素子Q
1のコレクタは、絶縁コンバータトランスPITの一次
巻線N1を介して平滑コンデンサCiの正極と接続さ
れ、エミッタは一次側アースに接続される。
入力して断続するスイッチングコンバータとしては、1
石のスイッチング素子Q1を備えて、いわゆるシングル
エンド方式によるスイッチング動作を行う電圧共振形コ
ンバータが備えられる。ここでの電圧共振形コンバータ
は自励式の構成を採っており、スイッチング素子Q1と
しては、高耐圧のバイポーラトランジスタ(BJT;接
合型トランジスタ)が使用される。スイッチング素子Q
1のコレクタは、絶縁コンバータトランスPITの一次
巻線N1を介して平滑コンデンサCiの正極と接続さ
れ、エミッタは一次側アースに接続される。
【0034】また、スイッチング素子Q1のコレクタ−
エミッタ間に対しては、並列共振コンデンサCrが並列
に接続される。この並列共振コンデンサCrのキャパシ
タンスと、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N
1に得られるリーケージインダクタンスとによって一次
側並列共振回路を形成する。そして、スイッチング素子
Q1のスイッチング動作に応じて、この並列共振回路に
よる共振動作が得られることで、スイッチング素子Q1
のスイッチング動作としては電圧共振形となる。
エミッタ間に対しては、並列共振コンデンサCrが並列
に接続される。この並列共振コンデンサCrのキャパシ
タンスと、絶縁コンバータトランスPITの一次巻線N
1に得られるリーケージインダクタンスとによって一次
側並列共振回路を形成する。そして、スイッチング素子
Q1のスイッチング動作に応じて、この並列共振回路に
よる共振動作が得られることで、スイッチング素子Q1
のスイッチング動作としては電圧共振形となる。
【0035】また、スイッチング素子Q1 のベース−エ
ミッタ間には抵抗RD−クランプダイオードDDの直列接
続回路が図示する方向によって接続される。つまり、ク
ランプダイオードDDのアノードが抵抗RDを介して一次
側アース(エミッタ)と接続され、カソードがベースに
対して接続される。なお、クランプダイオードDDには
低速リカバリ型のダイオード素子が選定される。
ミッタ間には抵抗RD−クランプダイオードDDの直列接
続回路が図示する方向によって接続される。つまり、ク
ランプダイオードDDのアノードが抵抗RDを介して一次
側アース(エミッタ)と接続され、カソードがベースに
対して接続される。なお、クランプダイオードDDには
低速リカバリ型のダイオード素子が選定される。
【0036】また、スイッチング素子Q1のベースは起
動抵抗Rsを介して整流平滑電圧Eiのラインと接続さ
れており、例えば電源起動時において、上記起動抵抗R
sを介して得られるベース電流が流れることで起動する
ようにされている。
動抵抗Rsを介して整流平滑電圧Eiのラインと接続さ
れており、例えば電源起動時において、上記起動抵抗R
sを介して得られるベース電流が流れることで起動する
ようにされている。
【0037】ドライブトランスCDTは、スイッチング
素子Q1を自励式により駆動するために設けられる。こ
の場合、ドライブトランスCDTの一次側は検出巻線N
Aとされ、この検出巻線NAは絶縁コンバータトランスP
ITの二次巻線N2に直列に接続されていることで、絶
縁コンバータトランスPITを介して一次巻線N1から
二次巻線N2に誘起されたスイッチング素子Q1のスイ
ッチング出力を検出するようになっている。そして、こ
の検出巻線NAに得られる交番電圧が誘起される二次側
に対して、駆動巻線NBが巻装される。この駆動巻線NB
は、スイッチング素子Q1をスイッチング駆動する自励
発振駆動回路を形成する。さらに、本実施の形態の場合
には、ドライブトランスCDTの一次側に対して三次巻
線N3が巻装される。この三次巻線N3は、後述するイン
ピーダンス制御素子Q2を介在させるようにして、コン
デンサCcとにより並列接続回路を形成する。ここで、
上記各巻線の巻き方向は、図示するようにして、駆動巻
線NBと三次巻線N3が同相で、これらの巻線NB,N3に
対して検出巻線NAが逆相となるようにして巻装されて
いる。なお、本実施の形態としてのドライブトランスC
DTの構造については後述する。
素子Q1を自励式により駆動するために設けられる。こ
の場合、ドライブトランスCDTの一次側は検出巻線N
Aとされ、この検出巻線NAは絶縁コンバータトランスP
ITの二次巻線N2に直列に接続されていることで、絶
縁コンバータトランスPITを介して一次巻線N1から
二次巻線N2に誘起されたスイッチング素子Q1のスイ
ッチング出力を検出するようになっている。そして、こ
の検出巻線NAに得られる交番電圧が誘起される二次側
に対して、駆動巻線NBが巻装される。この駆動巻線NB
は、スイッチング素子Q1をスイッチング駆動する自励
発振駆動回路を形成する。さらに、本実施の形態の場合
には、ドライブトランスCDTの一次側に対して三次巻
線N3が巻装される。この三次巻線N3は、後述するイン
ピーダンス制御素子Q2を介在させるようにして、コン
デンサCcとにより並列接続回路を形成する。ここで、
上記各巻線の巻き方向は、図示するようにして、駆動巻
線NBと三次巻線N3が同相で、これらの巻線NB,N3に
対して検出巻線NAが逆相となるようにして巻装されて
いる。なお、本実施の形態としてのドライブトランスC
DTの構造については後述する。
【0038】スイッチング素子Q1のベースに対して
は、図示するように、[駆動巻線NB−時定数コンデン
サCB−ベース電流制限抵抗RB]の直列接続回路が接続
される。この直列接続回路は、スイッチング素子Q1を
自励式によりスイッチング駆動するための自励発振駆動
回路となる。
は、図示するように、[駆動巻線NB−時定数コンデン
サCB−ベース電流制限抵抗RB]の直列接続回路が接続
される。この直列接続回路は、スイッチング素子Q1を
自励式によりスイッチング駆動するための自励発振駆動
回路となる。
【0039】この場合、自励発振駆動回路における、ド
ライブトランスCDTの駆動巻線NBは、上記のように
検出巻線NAが絶縁コンバータトランスPITの二次巻
線N2に直列接続されているため、二次巻線N2に得られ
るスイッチング出力電圧により励起される。そして、自
励発振駆動回路としては、コンデンサCBと駆動巻線NB
のインダクタンスとによって、直列共振回路を形成す
る。
ライブトランスCDTの駆動巻線NBは、上記のように
検出巻線NAが絶縁コンバータトランスPITの二次巻
線N2に直列接続されているため、二次巻線N2に得られ
るスイッチング出力電圧により励起される。そして、自
励発振駆動回路としては、コンデンサCBと駆動巻線NB
のインダクタンスとによって、直列共振回路を形成す
る。
【0040】上記自励発振駆動回路の駆動巻線NBに
は、検出巻線NAにより励起されることで、ドライブ電
圧としての交番電圧が発生する。このドライブ電圧によ
って直列共振回路(NB−CB)が自励的に発振動作を行
うことで共振出力が得られることになる。そして、この
共振出力がベース電流制限抵抗RBを介することで、ス
イッチング素子Q1のベースには、スイッチング駆動信
号としてのベース電流が流れるようにされる。これによ
り、スイッチング素子Q1は、直列共振回路の共振周波
数により決定されるスイッチング周波数でスイッチング
動作を行うことになる。そして、そのコレクタに得られ
るスイッチング出力を絶縁コンバータトランスPITの
一次巻線N1に伝達する。
は、検出巻線NAにより励起されることで、ドライブ電
圧としての交番電圧が発生する。このドライブ電圧によ
って直列共振回路(NB−CB)が自励的に発振動作を行
うことで共振出力が得られることになる。そして、この
共振出力がベース電流制限抵抗RBを介することで、ス
イッチング素子Q1のベースには、スイッチング駆動信
号としてのベース電流が流れるようにされる。これによ
り、スイッチング素子Q1は、直列共振回路の共振周波
数により決定されるスイッチング周波数でスイッチング
動作を行うことになる。そして、そのコレクタに得られ
るスイッチング出力を絶縁コンバータトランスPITの
一次巻線N1に伝達する。
【0041】絶縁コンバータトランスPITは、スイッ
チング素子Q1のスイッチング出力を二次側に伝送す
る。絶縁コンバータトランスPITは、例えばフェライ
ト材による2組のE型コアを互いの磁脚が対向するよう
に組み合わせたEE型コアが備えられ、このEE型コア
の中央磁脚に対して、分割ボビンを利用して一次巻線N
1と、二次巻線N2をそれぞれ分割した状態で巻装してい
る。そして、中央磁脚に対してはギャップを形成するよ
うにしている。これによって、所要の結合係数による疎
結合が得られるようにしている。ギャップは、2組のE
型コアの各中央磁脚を、2本の外磁脚よりも短くするこ
とで形成することが出来る。また、結合係数kとして
は、例えばk≒0.85という疎結合の状態を得るよう
にしており、その分、飽和状態が得られにくいようにし
ている。
チング素子Q1のスイッチング出力を二次側に伝送す
る。絶縁コンバータトランスPITは、例えばフェライ
ト材による2組のE型コアを互いの磁脚が対向するよう
に組み合わせたEE型コアが備えられ、このEE型コア
の中央磁脚に対して、分割ボビンを利用して一次巻線N
1と、二次巻線N2をそれぞれ分割した状態で巻装してい
る。そして、中央磁脚に対してはギャップを形成するよ
うにしている。これによって、所要の結合係数による疎
結合が得られるようにしている。ギャップは、2組のE
型コアの各中央磁脚を、2本の外磁脚よりも短くするこ
とで形成することが出来る。また、結合係数kとして
は、例えばk≒0.85という疎結合の状態を得るよう
にしており、その分、飽和状態が得られにくいようにし
ている。
【0042】絶縁コンバータトランスPITの二次側で
は、一次巻線N1により誘起された交番電圧が二次巻線
N2に発生する。この図1に示す回路においては、前述
もしたように、二次巻線N2に対しては検出巻線NAが直
列接続されている。そして、この二次巻線N2−検出巻
線NAの直列接続に対して二次側並列共振コンデンサC2
が並列に接続される。従って、この場合には、二次巻線
N2のリーケージインダクタンスL2と検出巻線NAのイ
ンダクタンスと、二次側並列共振コンデンサC2のキャ
パシタンスとによって並列共振回路が形成される。この
並列共振回路により、二次巻線N2に誘起される交番電
圧、及び検出巻線NAに得られる交番電圧は共振電圧と
なる。つまり二次側において電圧共振動作が得られる。
は、一次巻線N1により誘起された交番電圧が二次巻線
N2に発生する。この図1に示す回路においては、前述
もしたように、二次巻線N2に対しては検出巻線NAが直
列接続されている。そして、この二次巻線N2−検出巻
線NAの直列接続に対して二次側並列共振コンデンサC2
が並列に接続される。従って、この場合には、二次巻線
N2のリーケージインダクタンスL2と検出巻線NAのイ
ンダクタンスと、二次側並列共振コンデンサC2のキャ
パシタンスとによって並列共振回路が形成される。この
並列共振回路により、二次巻線N2に誘起される交番電
圧、及び検出巻線NAに得られる交番電圧は共振電圧と
なる。つまり二次側において電圧共振動作が得られる。
【0043】つまり、この電源回路は、一次側にはスイ
ッチング動作を電圧共振形とするための並列共振回路を
備え、二次側には電圧共振動作を得るための並列共振回
路を備えた「複合共振形スイッチングコンバータ」とさ
れるものである。
ッチング動作を電圧共振形とするための並列共振回路を
備え、二次側には電圧共振動作を得るための並列共振回
路を備えた「複合共振形スイッチングコンバータ」とさ
れるものである。
【0044】また、本実施の形態の場合には、上記検出
巻線NAに対して並列にインダクタLAが接続される。検
出巻線NAの巻き数は、例えば1Tとされるのである
が、これによる検出巻線NAのインダクタンス値であっ
ても、駆動巻線NBにおける誘起電圧は必要以上におお
きなものとなる。そこで、低インダクタンス値のインダ
クタLAを並列接続することで、二次巻線N2から検出巻
線NAに流れようとする電流をインダクタLAにも分流さ
せ、その分、検出巻線NAに流れる電流量が少なくなる
ようにしているものである。このようにすれば、駆動巻
線NBにおける誘起電圧レベルを小さなものとすること
ができる。これによっては、後述する自励発振駆動回路
のベース電流制限抵抗RBにおける電力損失を低減させ
ることになる。
巻線NAに対して並列にインダクタLAが接続される。検
出巻線NAの巻き数は、例えば1Tとされるのである
が、これによる検出巻線NAのインダクタンス値であっ
ても、駆動巻線NBにおける誘起電圧は必要以上におお
きなものとなる。そこで、低インダクタンス値のインダ
クタLAを並列接続することで、二次巻線N2から検出巻
線NAに流れようとする電流をインダクタLAにも分流さ
せ、その分、検出巻線NAに流れる電流量が少なくなる
ようにしているものである。このようにすれば、駆動巻
線NBにおける誘起電圧レベルを小さなものとすること
ができる。これによっては、後述する自励発振駆動回路
のベース電流制限抵抗RBにおける電力損失を低減させ
ることになる。
【0045】上記のようにして形成される電源回路の二
次側に対しては、二次巻線N2の巻始め端部に接続され
る二次側整流ダイオードDO1と平滑コンデンサCO1とか
らなる半波整流回路が備えられ、これにより、二次巻線
N2に誘起される交番電圧のほぼ等倍レベルに対応する
二次側直流出力電圧EO1を得るようにしている。また、
ここでは、二次巻線N2に対してタップ出力を設けて、
このタップ出力と二次側アース間に対して、図示するよ
うに、二次側整流ダイオードD02と平滑コンデンサCO2
から成る半波整流回路を接続することで、低圧の二次側
直流出力電圧EO2を得るようにしている。この場合、二
次側直流出力電圧EO1は、制御回路1に対して定電圧制
御のための検出電圧として入力される。
次側に対しては、二次巻線N2の巻始め端部に接続され
る二次側整流ダイオードDO1と平滑コンデンサCO1とか
らなる半波整流回路が備えられ、これにより、二次巻線
N2に誘起される交番電圧のほぼ等倍レベルに対応する
二次側直流出力電圧EO1を得るようにしている。また、
ここでは、二次巻線N2に対してタップ出力を設けて、
このタップ出力と二次側アース間に対して、図示するよ
うに、二次側整流ダイオードD02と平滑コンデンサCO2
から成る半波整流回路を接続することで、低圧の二次側
直流出力電圧EO2を得るようにしている。この場合、二
次側直流出力電圧EO1は、制御回路1に対して定電圧制
御のための検出電圧として入力される。
【0046】制御回路1は、直流出力電圧EO1を検出入
力とする誤差増幅器として機能し、直流出力電圧EO1の
レベルに応じて可変されたレベルの電圧を、MOS−F
ETとしてのインピーダンス制御素子Q2のゲートに対
して出力する。この場合の制御回路1は、直流出力電圧
EO1のレベルが上昇すると、その上昇分に応じて出力電
圧レベルを上昇させるように構成されている。
力とする誤差増幅器として機能し、直流出力電圧EO1の
レベルに応じて可変されたレベルの電圧を、MOS−F
ETとしてのインピーダンス制御素子Q2のゲートに対
して出力する。この場合の制御回路1は、直流出力電圧
EO1のレベルが上昇すると、その上昇分に応じて出力電
圧レベルを上昇させるように構成されている。
【0047】絶縁コンバータトランスPITの二次側に
おいては、ドライブトランスCDTに巻装される三次巻
線N3に対してコンデンサCcとを直列に接続し、さら
に、上記インピーダンス制御素子Q2のドレインをコン
デンサCcに対して接続すると共に、ソースを三次巻線
N3の巻始め端部側(一次側アース)に対して接続して
いる。つまり、三次巻線N3に対して、コンデンサCc
−インピーダンス制御素子Q2からなる直列接続回路を
並列に接続しているものである。また、インピーダンス
制御素子Q2に対しては、逆方向電流の経路を形成する
ためのダイオードDD2が並列に接続される。このダイオ
ードDD2には、インピーダンス制御素子Q2が内蔵する
ボディダイオードを選定すればよい。この回路部位は、
三次巻線N3//コンデンサCcから成る並列共振回路に
対して、インピーダンス制御素子Q2を介在させるよう
にして形成されているものと見ることができる。本実施
の形態では、上記制御回路1、及びインピーダンス制御
素子Q2、三次巻線N3、及びコンデンサCcから成る並
列共振回路を備えた定電圧制御回路系が構成される。そ
して、この定電圧制御回路系は、スイッチング素子Q1
のスイッチング周波数を可変制御するように動作し、こ
れによって定電圧化を図るようにされるのであるが、こ
の動作については後述する。
おいては、ドライブトランスCDTに巻装される三次巻
線N3に対してコンデンサCcとを直列に接続し、さら
に、上記インピーダンス制御素子Q2のドレインをコン
デンサCcに対して接続すると共に、ソースを三次巻線
N3の巻始め端部側(一次側アース)に対して接続して
いる。つまり、三次巻線N3に対して、コンデンサCc
−インピーダンス制御素子Q2からなる直列接続回路を
並列に接続しているものである。また、インピーダンス
制御素子Q2に対しては、逆方向電流の経路を形成する
ためのダイオードDD2が並列に接続される。このダイオ
ードDD2には、インピーダンス制御素子Q2が内蔵する
ボディダイオードを選定すればよい。この回路部位は、
三次巻線N3//コンデンサCcから成る並列共振回路に
対して、インピーダンス制御素子Q2を介在させるよう
にして形成されているものと見ることができる。本実施
の形態では、上記制御回路1、及びインピーダンス制御
素子Q2、三次巻線N3、及びコンデンサCcから成る並
列共振回路を備えた定電圧制御回路系が構成される。そ
して、この定電圧制御回路系は、スイッチング素子Q1
のスイッチング周波数を可変制御するように動作し、こ
れによって定電圧化を図るようにされるのであるが、こ
の動作については後述する。
【0048】ここで、本実施の形態の電源回路に備えら
れるドライブトランスCDTの構造例について図4を参
照して説明する。本実施の形態のドライブトランスCD
Tは、この図に示すようにして、円筒型をくり抜くよう
にされたコア101を備え、このコア101に対して検
出巻線NA、駆動巻線NB、及び三次巻線N3を巻装した
構造を有する。
れるドライブトランスCDTの構造例について図4を参
照して説明する。本実施の形態のドライブトランスCD
Tは、この図に示すようにして、円筒型をくり抜くよう
にされたコア101を備え、このコア101に対して検
出巻線NA、駆動巻線NB、及び三次巻線N3を巻装した
構造を有する。
【0049】そして、特に本実施の形態においては、上
記コア101については、コバルト系アモルファス磁性
体を用いることとしている。アモルファス磁性体は、図
5に示す磁化曲線として示されるように、いわゆる角形
比が高いヒステリシス特性となる。つまり、アモルファ
ス磁性体は、少ない電流変化に応じても磁気飽和の状態
となりやすいという性質を有している。そしてこの場合
には、コア101についてギャップを形成しないように
していることで、閉磁路型のコアを得るようにしてい
る。これにより、ドライブトランスCDTとしては、飽
和しやすい状態が得られることになり、可変インダクタ
ンストランスとすて構成されることになる。このような
構成とされることで、ドライブトランスCDTに巻装さ
れる検出巻線NAと駆動巻線NBのインダクタンス特性と
しては、図6に示すようにして、各巻線に流れる電流I
に応じてそのインダクタンスが変化することになる。つ
まり、電流I=0(A)で素子としてのインダクタンス
値を有し、この電流Iの絶対値レベルが大きくなってい
くのにしたがって比例的に減少していくものとなる。
記コア101については、コバルト系アモルファス磁性
体を用いることとしている。アモルファス磁性体は、図
5に示す磁化曲線として示されるように、いわゆる角形
比が高いヒステリシス特性となる。つまり、アモルファ
ス磁性体は、少ない電流変化に応じても磁気飽和の状態
となりやすいという性質を有している。そしてこの場合
には、コア101についてギャップを形成しないように
していることで、閉磁路型のコアを得るようにしてい
る。これにより、ドライブトランスCDTとしては、飽
和しやすい状態が得られることになり、可変インダクタ
ンストランスとすて構成されることになる。このような
構成とされることで、ドライブトランスCDTに巻装さ
れる検出巻線NAと駆動巻線NBのインダクタンス特性と
しては、図6に示すようにして、各巻線に流れる電流I
に応じてそのインダクタンスが変化することになる。つ
まり、電流I=0(A)で素子としてのインダクタンス
値を有し、この電流Iの絶対値レベルが大きくなってい
くのにしたがって比例的に減少していくものとなる。
【0050】なお、ドライブトランスCDTの一次側と
二次側は、それぞれ絶縁コンバータトランスPITの二
次側と一次側とに在るようにされるため、実際にはフォ
トカプラ等を設けることにより直流的に絶縁することが
必要となる。但し、駆動巻線NBについて三重絶縁線を
選定すれば、フォトカプラを介在させなくとも充分な絶
縁状態を得ることができる。
二次側は、それぞれ絶縁コンバータトランスPITの二
次側と一次側とに在るようにされるため、実際にはフォ
トカプラ等を設けることにより直流的に絶縁することが
必要となる。但し、駆動巻線NBについて三重絶縁線を
選定すれば、フォトカプラを介在させなくとも充分な絶
縁状態を得ることができる。
【0051】図2、図3は、図1に示した構成による電
源回路における要部の動作を示す波形図である。図2に
おいては、交流入力電圧VAC=100Vで負荷電力Po
=150Wの重負荷時における条件の場合の動作を示
し、図3においては、交流入力電圧VAC=100Vで負
荷電力Po=25Wの軽負荷時における条件の場合の動
作を示している。また、これらの図に示す動作を得るの
にあたっては、各部品を次のようにして選定している。 検出巻線NA=1T(ターン) 駆動巻線NB=3T、 三次巻線N3=6T インダクタLA=0.2μH コンデンサCB=1μF ベース電流制限抵抗RB=0.22Ω 抵抗RD=4.7Ω コンデンサCc=1μF
源回路における要部の動作を示す波形図である。図2に
おいては、交流入力電圧VAC=100Vで負荷電力Po
=150Wの重負荷時における条件の場合の動作を示
し、図3においては、交流入力電圧VAC=100Vで負
荷電力Po=25Wの軽負荷時における条件の場合の動
作を示している。また、これらの図に示す動作を得るの
にあたっては、各部品を次のようにして選定している。 検出巻線NA=1T(ターン) 駆動巻線NB=3T、 三次巻線N3=6T インダクタLA=0.2μH コンデンサCB=1μF ベース電流制限抵抗RB=0.22Ω 抵抗RD=4.7Ω コンデンサCc=1μF
【0052】ドライブトランスCDTに巻装される駆動
巻線NBには、図2(e)、図3(e)に示すようにし
て、交番電圧VNBが発生し、また、図2(f)、図3
(f)に示す駆動巻線電流INBが流れる。そして、この
駆動巻線NBに得られる交番出力によって、自励発振駆
動回路(NB−CB−RB)が動作することによって、ス
イッチング素子Q1には、図2(c)、図3(c)に示
すようにしてベース電流IBが流れる。上記ベース電流
IBは、ベース蓄積キャリア消滅時間tstgが完了すると
ゼロレベルになり、これによって、スイッチング素子Q
1がオフとなる期間TOFFに移行する。
巻線NBには、図2(e)、図3(e)に示すようにし
て、交番電圧VNBが発生し、また、図2(f)、図3
(f)に示す駆動巻線電流INBが流れる。そして、この
駆動巻線NBに得られる交番出力によって、自励発振駆
動回路(NB−CB−RB)が動作することによって、ス
イッチング素子Q1には、図2(c)、図3(c)に示
すようにしてベース電流IBが流れる。上記ベース電流
IBは、ベース蓄積キャリア消滅時間tstgが完了すると
ゼロレベルになり、これによって、スイッチング素子Q
1がオフとなる期間TOFFに移行する。
【0053】スイッチング素子がオンとなる期間TONに
至ると、クランプダイオードDDの逆回復時間trrの効
果によってクランプダイオードDDが導通する。これに
よって、駆動巻線電流INBは、抵抗RD→クランプダイ
オードDDを介し、さらにQ1ベース→Q1コレクタのP
N接合を介して電流が流れる。これにより、図2
(b)、図3(b)に示すコレクタ電流IQ1としては、
先ず、負極性の方向に流れる波形が得られ、このときの
ベース電流IBとしても、コレクタ電流IQ1に対応した
正極性の波形が得られる。そして、この後においては、
クランプダイオードDDはオフとなってスイッチング素
子Q1が導通することで、スイッチング素子Q1のコレク
タ→エミッタを介して、正極性に増加するコレクタ電流
IQが流れることになる。
至ると、クランプダイオードDDの逆回復時間trrの効
果によってクランプダイオードDDが導通する。これに
よって、駆動巻線電流INBは、抵抗RD→クランプダイ
オードDDを介し、さらにQ1ベース→Q1コレクタのP
N接合を介して電流が流れる。これにより、図2
(b)、図3(b)に示すコレクタ電流IQ1としては、
先ず、負極性の方向に流れる波形が得られ、このときの
ベース電流IBとしても、コレクタ電流IQ1に対応した
正極性の波形が得られる。そして、この後においては、
クランプダイオードDDはオフとなってスイッチング素
子Q1が導通することで、スイッチング素子Q1のコレク
タ→エミッタを介して、正極性に増加するコレクタ電流
IQが流れることになる。
【0054】そしてスイッチング素子Q1のベース−エ
ミッタ間電圧VBEは、図2(d)、図3(d)に示すよ
うに、期間TOFFにおいては負極性が得られ、期間TON
においては0レベルに対してオフセットが与えられたレ
ベル付近を維持するようにされる。
ミッタ間電圧VBEは、図2(d)、図3(d)に示すよ
うに、期間TOFFにおいては負極性が得られ、期間TON
においては0レベルに対してオフセットが与えられたレ
ベル付近を維持するようにされる。
【0055】上記のようにしてスイッチング素子Q1が
スイッチング動作を行うことで、一次側並列共振コンデ
ンサCrの両端に得られる共振電圧V1は、図2
(a)、図3(a)に示すようにして、スイッチング素
子Q1がオンとなる期間TONでは0レベルで、オフとな
る期間TOFFでは正弦波状のパルスとなる波形が得られ
る。これは、一次側スイッチングコンバータが電圧共振
形の動作であることを示している。また、コレクタ電流
IQ1は、図2(b)、図3(b)に示すようにして、期
間TOFFでは0レベルとなる。
スイッチング動作を行うことで、一次側並列共振コンデ
ンサCrの両端に得られる共振電圧V1は、図2
(a)、図3(a)に示すようにして、スイッチング素
子Q1がオンとなる期間TONでは0レベルで、オフとな
る期間TOFFでは正弦波状のパルスとなる波形が得られ
る。これは、一次側スイッチングコンバータが電圧共振
形の動作であることを示している。また、コレクタ電流
IQ1は、図2(b)、図3(b)に示すようにして、期
間TOFFでは0レベルとなる。
【0056】三次巻線N3には、検出巻線NAに得られる
交番電圧によって、図2(g)、図3(g)の三次巻線
電圧VNCとして示すように、期間TON及び期間TOFFの
初期時には負極性で、期間TOFFにおける残りの期間は
正極性となる交番波形が励起される。そして、制御回路
1によってその電流導通量が制御されるインピーダンス
制御素子Q2には、図2(h)、図3(h)に示すよう
にして、ドレイン電流IQ2が流れる。ここで、ドライブ
トランスCDTに巻装される三次巻線N3とコンデンサ
Ccとは、インピーダンス制御素子Q2を介して並列に
接続されているものと見ることができる。つまり、三次
巻線N3とコンデンサCcによっては並列共振回路が形
成され、この並列共振回路における電流導通量をインピ
ーダンス制御素子Q2よって可変制御することで、この
並列共振回路のインピーダンスが可変されることにな
る。
交番電圧によって、図2(g)、図3(g)の三次巻線
電圧VNCとして示すように、期間TON及び期間TOFFの
初期時には負極性で、期間TOFFにおける残りの期間は
正極性となる交番波形が励起される。そして、制御回路
1によってその電流導通量が制御されるインピーダンス
制御素子Q2には、図2(h)、図3(h)に示すよう
にして、ドレイン電流IQ2が流れる。ここで、ドライブ
トランスCDTに巻装される三次巻線N3とコンデンサ
Ccとは、インピーダンス制御素子Q2を介して並列に
接続されているものと見ることができる。つまり、三次
巻線N3とコンデンサCcによっては並列共振回路が形
成され、この並列共振回路における電流導通量をインピ
ーダンス制御素子Q2よって可変制御することで、この
並列共振回路のインピーダンスが可変されることにな
る。
【0057】また、ドライブトランスCDTにおいて磁
気的に結合される駆動巻線NB及び三次巻線N3は、等化
的には、三次巻線N3は駆動巻線NBに対して並列に接続
されているものと見ることができる。従って、三次巻線
N3を含む並列共振回路と、駆動巻線NBを含む自励発振
駆動回路とは、三次巻線N3と駆動巻線NBの並列接続回
路を介して接続されていることと等化となる。
気的に結合される駆動巻線NB及び三次巻線N3は、等化
的には、三次巻線N3は駆動巻線NBに対して並列に接続
されているものと見ることができる。従って、三次巻線
N3を含む並列共振回路と、駆動巻線NBを含む自励発振
駆動回路とは、三次巻線N3と駆動巻線NBの並列接続回
路を介して接続されていることと等化となる。
【0058】ここで、例えば交流入力電圧VACが上昇す
る、或いは、負荷電力が小さくなるなどして二次側直流
出力電圧EO1のレベルが上昇したとする。すると、検出
巻線NAに得られる交番電圧レベルは減少することにな
るが、これに伴っては、駆動巻線NB及び三次巻線N3に
誘起される交番電圧レベルも減少することとなる。そし
て、この動作と共に、制御回路1によって、二次側直流
出力電圧EO1の上昇に応じてインピーダンス制御素子Q
2を流れる電流量が増加するようにして制御されること
となる。
る、或いは、負荷電力が小さくなるなどして二次側直流
出力電圧EO1のレベルが上昇したとする。すると、検出
巻線NAに得られる交番電圧レベルは減少することにな
るが、これに伴っては、駆動巻線NB及び三次巻線N3に
誘起される交番電圧レベルも減少することとなる。そし
て、この動作と共に、制御回路1によって、二次側直流
出力電圧EO1の上昇に応じてインピーダンス制御素子Q
2を流れる電流量が増加するようにして制御されること
となる。
【0059】このような複合的動作が得られることで、
1つにはスイッチング素子Q1のベース蓄積キャリア消
滅時間(tstg)は短くなって、1スイッチング周期内
のオン期間を短縮させる。また、インピーダンス制御素
子Q2における電流導通量が増加するように制御される
ことは、即ち、インピーダンス制御素子Q2を介した三
次巻線N3とコンデンサCcから成る並列共振回路のイ
ンピーダンスを低下させるように制御していることにな
る。これによっては、駆動巻線NBを含む一次側の自励
発振駆動回路が影響を受けて、その発振周波数も高くな
るように可変されることになる。この結果、二次側直流
出力電圧EO1の上昇に伴っては、スイッチング周波数が
高くなるようにして可変制御されることになる。これ
は、図2と図3の比較として、期間TON+TOFFから成
る1スイッチング周期の時間長は、軽負荷の条件となる
のに従って短くなっていることによっても示されてい
る。そして、スイッチング周波数が可変制御されること
によっては、例えば一次側並列共振回路の共振インピー
ダンスが可変されることとなって、絶縁コンバータトラ
ンスPITの一次側から二次側に対して伝送される電力
も可変されることになるわけである。これにより、最終
的には二次側直流出力電圧のレベルも可変制御されるこ
ととなり、電源の安定化が図られることとなる。
1つにはスイッチング素子Q1のベース蓄積キャリア消
滅時間(tstg)は短くなって、1スイッチング周期内
のオン期間を短縮させる。また、インピーダンス制御素
子Q2における電流導通量が増加するように制御される
ことは、即ち、インピーダンス制御素子Q2を介した三
次巻線N3とコンデンサCcから成る並列共振回路のイ
ンピーダンスを低下させるように制御していることにな
る。これによっては、駆動巻線NBを含む一次側の自励
発振駆動回路が影響を受けて、その発振周波数も高くな
るように可変されることになる。この結果、二次側直流
出力電圧EO1の上昇に伴っては、スイッチング周波数が
高くなるようにして可変制御されることになる。これ
は、図2と図3の比較として、期間TON+TOFFから成
る1スイッチング周期の時間長は、軽負荷の条件となる
のに従って短くなっていることによっても示されてい
る。そして、スイッチング周波数が可変制御されること
によっては、例えば一次側並列共振回路の共振インピー
ダンスが可変されることとなって、絶縁コンバータトラ
ンスPITの一次側から二次側に対して伝送される電力
も可変されることになるわけである。これにより、最終
的には二次側直流出力電圧のレベルも可変制御されるこ
ととなり、電源の安定化が図られることとなる。
【0060】なお、本実施の形態においてスイッチング
周波数を可変制御するのにあたっては、スイッチング素
子Q1がオフとなる期間TOFFは一定で、オンとなる期間
TONについて可変するようにされている。つまり、この
場合にも複合制御方式による定電圧制御動作が得られて
いるものである。
周波数を可変制御するのにあたっては、スイッチング素
子Q1がオフとなる期間TOFFは一定で、オンとなる期間
TONについて可変するようにされている。つまり、この
場合にも複合制御方式による定電圧制御動作が得られて
いるものである。
【0061】そして、上記した本実施の形態による定電
圧制御回路系の構成とすれば、図15に示されていた直
交型制御トランスPRTは省略されることとなる。これ
により、本実施の形態では、直交型制御トランスPRT
製造時におけるギャップのばらつき等に起因する駆動巻
線NBについてのインダクタンス値のばらつきの問題は
解消されることになる。従って、交流入力電圧VACの範
囲に対するマージンを少なく設定することが可能となる
ので、回路設計も容易なものとすることが可能になる。
また、直交形制御トランスPRTの製造工程の困難性に
かかる問題も解消される。さらにAC/DC電力変換効
率の向上も図られる。
圧制御回路系の構成とすれば、図15に示されていた直
交型制御トランスPRTは省略されることとなる。これ
により、本実施の形態では、直交型制御トランスPRT
製造時におけるギャップのばらつき等に起因する駆動巻
線NBについてのインダクタンス値のばらつきの問題は
解消されることになる。従って、交流入力電圧VACの範
囲に対するマージンを少なく設定することが可能となる
ので、回路設計も容易なものとすることが可能になる。
また、直交形制御トランスPRTの製造工程の困難性に
かかる問題も解消される。さらにAC/DC電力変換効
率の向上も図られる。
【0062】また、図15の電源回路のように直交形制
御トランスPRTの制御巻線NCに制御電力を供給して
スイッチング周波数を制御する構成ではないので、軽負
荷時の無効電力を低減し、電力損失を低減できる。
御トランスPRTの制御巻線NCに制御電力を供給して
スイッチング周波数を制御する構成ではないので、軽負
荷時の無効電力を低減し、電力損失を低減できる。
【0063】さらに本実施の形態の場合、インピーダン
ス制御素子Q2に対する印加電圧は2V以下であり、ま
た、電流は0.2A以下となるので、インピーダンス制
御素子Q2として備えるMOS−FETとしては、これ
に対応した低耐圧小容量品を選定すればよいことにな
る。例えば、先に本出願人は、複合共振形スイッチング
コンバータに対して、一次側並列共振電圧又は二次側共
振電圧をクランプするアクティブクランプ回路を設け、
このアクティブクランプ回路の導通角制御によって電源
の安定化を図る構成を各種提案しているのであるが、こ
の場合には、アクティブクランプ回路を形成するMOS
−FET等のスイッチング素子については、一次側並列
共振電圧レベル又は二次側共振電圧レベルに応じた高耐
圧品を選定する必要があり、それだけコスト及びサイズ
の点などで不利であった。これに対して本実施の形態で
は、インピーダンス制御素子Q2について低耐圧小容量
品が選定されるのであるから、それだけ低コスト化及び
小型軽量化を実現することが可能となるものである。
ス制御素子Q2に対する印加電圧は2V以下であり、ま
た、電流は0.2A以下となるので、インピーダンス制
御素子Q2として備えるMOS−FETとしては、これ
に対応した低耐圧小容量品を選定すればよいことにな
る。例えば、先に本出願人は、複合共振形スイッチング
コンバータに対して、一次側並列共振電圧又は二次側共
振電圧をクランプするアクティブクランプ回路を設け、
このアクティブクランプ回路の導通角制御によって電源
の安定化を図る構成を各種提案しているのであるが、こ
の場合には、アクティブクランプ回路を形成するMOS
−FET等のスイッチング素子については、一次側並列
共振電圧レベル又は二次側共振電圧レベルに応じた高耐
圧品を選定する必要があり、それだけコスト及びサイズ
の点などで不利であった。これに対して本実施の形態で
は、インピーダンス制御素子Q2について低耐圧小容量
品が選定されるのであるから、それだけ低コスト化及び
小型軽量化を実現することが可能となるものである。
【0064】また、本実施の形態では、図4〜図6によ
っても説明したように、可変インダクタンストランスと
してのドライブトランスCDTを備えるのであるが、こ
れによって、ドライブトランスCDTに巻装される駆動
巻線NBを備えて形成される自励発振駆動回路からスイ
ッチング素子Q1に流す駆動電流IBのピークレベルは、
図2(c)、図3(c)に示すようにして、順方向電流
IB1よりも逆方向電流IB2のほうが大きくなる。例えば
実際としては、図15に示した電源回路の場合の3〜4
倍程度にまで増加している。これによって、スイッチン
グ素子Q1の下降時間は短くなってスイッチング素子Q
1のターンオフ時のスイッチング損失が低減される。ま
た、同時に蓄積時間tstgも短縮されることで、スイッ
チング素子における電力損失はより少ないものとなる。
この結果、電源回路としての電力変換効率が向上され、
重負荷時においては0.5%、軽負荷時においては1.
5%の向上が図られる。また、上記のようにしてスイッ
チング素子Q1における電力損失が低減されることで、
スイッチング素子Q1の発熱も少なくなるので、例えば
放熱板が不要になるなどの利点も得られる。さらには、
バイポーラトランジスタであるスイッチング素子Q1の
電流増幅率hFEや蓄積時間tstgなどのばらつき範囲も
小さいものとなって、それだけ回路設計及び部品管理が
容易なものとなる。
っても説明したように、可変インダクタンストランスと
してのドライブトランスCDTを備えるのであるが、こ
れによって、ドライブトランスCDTに巻装される駆動
巻線NBを備えて形成される自励発振駆動回路からスイ
ッチング素子Q1に流す駆動電流IBのピークレベルは、
図2(c)、図3(c)に示すようにして、順方向電流
IB1よりも逆方向電流IB2のほうが大きくなる。例えば
実際としては、図15に示した電源回路の場合の3〜4
倍程度にまで増加している。これによって、スイッチン
グ素子Q1の下降時間は短くなってスイッチング素子Q
1のターンオフ時のスイッチング損失が低減される。ま
た、同時に蓄積時間tstgも短縮されることで、スイッ
チング素子における電力損失はより少ないものとなる。
この結果、電源回路としての電力変換効率が向上され、
重負荷時においては0.5%、軽負荷時においては1.
5%の向上が図られる。また、上記のようにしてスイッ
チング素子Q1における電力損失が低減されることで、
スイッチング素子Q1の発熱も少なくなるので、例えば
放熱板が不要になるなどの利点も得られる。さらには、
バイポーラトランジスタであるスイッチング素子Q1の
電流増幅率hFEや蓄積時間tstgなどのばらつき範囲も
小さいものとなって、それだけ回路設計及び部品管理が
容易なものとなる。
【0065】また、本実施の形態としてのドライブトラ
ンスCDTの構造であれば、そのサイズ形状は、図4に
示すようにして、例えば4mm×6mm程度にまでちい
さなものとすることができる。例えば図19に示したよ
うな直交型制御トランスPRTと比較した場合には、約
1/5程度にまで小型軽量なものとすることが可能であ
る。
ンスCDTの構造であれば、そのサイズ形状は、図4に
示すようにして、例えば4mm×6mm程度にまでちい
さなものとすることができる。例えば図19に示したよ
うな直交型制御トランスPRTと比較した場合には、約
1/5程度にまで小型軽量なものとすることが可能であ
る。
【0066】図7は、本発明の第2の実施の形態として
の電源回路の構成例を示している。なお、この図におい
て、図1と同一部分には同一符号を付して説明を省略す
る。この図に示す電源回路においては、ドライブトラン
スCDTに巻装される検出巻線NAは、絶縁コンバータ
トランスPITの一次巻線N1に対して直列に接続され
る。この場合には検出巻線NAの巻始め端部を一次巻線
N1と接続し、巻終わり端部をスイッチング素子Q1のコ
レクタに接続している。このような接続形態によって
は、検出巻線NAは、絶縁コンバータトランスPITの
一次巻線N1のリーケージインダクタンスと共に、一次
側並列共振回路を形成することになる。そして、検出巻
線NAに得られる交番電圧としても、並列共振電圧とし
ての波形が得られることになる。
の電源回路の構成例を示している。なお、この図におい
て、図1と同一部分には同一符号を付して説明を省略す
る。この図に示す電源回路においては、ドライブトラン
スCDTに巻装される検出巻線NAは、絶縁コンバータ
トランスPITの一次巻線N1に対して直列に接続され
る。この場合には検出巻線NAの巻始め端部を一次巻線
N1と接続し、巻終わり端部をスイッチング素子Q1のコ
レクタに接続している。このような接続形態によって
は、検出巻線NAは、絶縁コンバータトランスPITの
一次巻線N1のリーケージインダクタンスと共に、一次
側並列共振回路を形成することになる。そして、検出巻
線NAに得られる交番電圧としても、並列共振電圧とし
ての波形が得られることになる。
【0067】このような構成の電源回路におけるスイッ
チング動作及び定電圧制御動作としては、図2及び図3
によって説明した場合と同様となるものであり、図1に
示した電源回路と同様の効果を得ることができる。
チング動作及び定電圧制御動作としては、図2及び図3
によって説明した場合と同様となるものであり、図1に
示した電源回路と同様の効果を得ることができる。
【0068】なお、この図5に示す電源回路の二次側に
おいては、二次巻線N2の両端に対して接続される整流
ダイオードDO1,DO2と平滑コンデンサC01によって全
波整流回路を形成しており、この全波整流回路によって
二次側直流出力電圧EO1を得るようにしている。また、
二次側直流出力電圧EO2については、図1の場合と同様
に、二次巻線N2のタップ出力に接続した整流ダイオー
ドDO3と平滑コンデンサCO2とにより形成される半波整
流回路によって得るようにしている。
おいては、二次巻線N2の両端に対して接続される整流
ダイオードDO1,DO2と平滑コンデンサC01によって全
波整流回路を形成しており、この全波整流回路によって
二次側直流出力電圧EO1を得るようにしている。また、
二次側直流出力電圧EO2については、図1の場合と同様
に、二次巻線N2のタップ出力に接続した整流ダイオー
ドDO3と平滑コンデンサCO2とにより形成される半波整
流回路によって得るようにしている。
【0069】図8は、第3の実施の形態としてのスイッ
チング電源回路の構成例を示している。なお、この図に
おいて図1及び図7と同一部分には同一符号を付して説
明を省略する。この図に示す電源回路の回路構成として
は、図1に示した第1の実施の形態としての電源回路と
同様となる。但し、この図8に示す回路においては、三
次巻線N3//コンデンサCcから成る並列共振回路のイ
ンピーダンス制御を行うためのインピーダンス制御素子
Q2について、MOS−FETに代えてNPN型のバイ
ポーラトランジスタが設けられる。この場合、バイポー
ラトランジスタであるインピーダンス制御素子Q2のコ
レクタは、コンデンサCcを介して三次巻線N3の巻終
わり端部と接続され、エミッタが三次巻線N3の巻始め
端部と接続される。また、逆方向電流経路を形成するた
めのダイオードDD2は、コレクタ−エミッタ間に対して
接続される。そして、インピーダンス制御素子Q2のベ
ースに対して制御回路1の出力が供給されるようになっ
ている。この場合の制御回路1は、二次側直流出力電圧
EO1のレベル変化に応じて、そのレベルが可変されたベ
ース電流を出力するように構成される。
チング電源回路の構成例を示している。なお、この図に
おいて図1及び図7と同一部分には同一符号を付して説
明を省略する。この図に示す電源回路の回路構成として
は、図1に示した第1の実施の形態としての電源回路と
同様となる。但し、この図8に示す回路においては、三
次巻線N3//コンデンサCcから成る並列共振回路のイ
ンピーダンス制御を行うためのインピーダンス制御素子
Q2について、MOS−FETに代えてNPN型のバイ
ポーラトランジスタが設けられる。この場合、バイポー
ラトランジスタであるインピーダンス制御素子Q2のコ
レクタは、コンデンサCcを介して三次巻線N3の巻終
わり端部と接続され、エミッタが三次巻線N3の巻始め
端部と接続される。また、逆方向電流経路を形成するた
めのダイオードDD2は、コレクタ−エミッタ間に対して
接続される。そして、インピーダンス制御素子Q2のベ
ースに対して制御回路1の出力が供給されるようになっ
ている。この場合の制御回路1は、二次側直流出力電圧
EO1のレベル変化に応じて、そのレベルが可変されたベ
ース電流を出力するように構成される。
【0070】また、図9に、第4の実施の形態としての
スイッチング電源回路の構成例を示す。なお、この図に
おいて、図1、図7、及び図8と同一部分には同一符号
を付して説明を省略する。この図に示す電源回路の基本
構成としては、第2の実施の形態として図7に示した回
路と同様とされる。つまり、ドライブトランスCDTに
巻装される検出巻線NAは、絶縁コンバータトランスP
ITの一次巻線N1に対して直列に接続される。そし
て、インピーダンス制御素子Q2としては、図8に示し
た第3の実施の形態の場合と同様にバイポーラトランジ
スタが選定されているものである。そして、上記第3及
び第4の実施の形態の構成によっても、先に説明した各
実施の形態と同様の効果が得られることとなる。
スイッチング電源回路の構成例を示す。なお、この図に
おいて、図1、図7、及び図8と同一部分には同一符号
を付して説明を省略する。この図に示す電源回路の基本
構成としては、第2の実施の形態として図7に示した回
路と同様とされる。つまり、ドライブトランスCDTに
巻装される検出巻線NAは、絶縁コンバータトランスP
ITの一次巻線N1に対して直列に接続される。そし
て、インピーダンス制御素子Q2としては、図8に示し
た第3の実施の形態の場合と同様にバイポーラトランジ
スタが選定されているものである。そして、上記第3及
び第4の実施の形態の構成によっても、先に説明した各
実施の形態と同様の効果が得られることとなる。
【0071】ところで、上記した各実施の形態の電源回
路において二次側に備えられる整流回路系としては各図
に示した構成に限定されることなく、例えば図10〜図
14に示す構成を採るようにすることも考えられる。な
お、第1及び第3の実施の形態に関すれば、検出巻線N
Aは二次巻線N2に対して直列に接続されているのである
が、ここでは、説明の便宜のためにその図示を省略して
いる。つまり、第1及び第3の実施の形態においては図
10〜図14に示される回路構成を実際に適用する場合
には、例えば二次巻線N2に対して直列に検出巻線NAを
挿入すればよいものである。また、検出巻線NAが一次
巻線N1に対して巻装される第2及び第4の実施の形態
の場合であれば、図10〜図14に示される回路構成を
そのまま適用してよいことになる。
路において二次側に備えられる整流回路系としては各図
に示した構成に限定されることなく、例えば図10〜図
14に示す構成を採るようにすることも考えられる。な
お、第1及び第3の実施の形態に関すれば、検出巻線N
Aは二次巻線N2に対して直列に接続されているのである
が、ここでは、説明の便宜のためにその図示を省略して
いる。つまり、第1及び第3の実施の形態においては図
10〜図14に示される回路構成を実際に適用する場合
には、例えば二次巻線N2に対して直列に検出巻線NAを
挿入すればよいものである。また、検出巻線NAが一次
巻線N1に対して巻装される第2及び第4の実施の形態
の場合であれば、図10〜図14に示される回路構成を
そのまま適用してよいことになる。
【0072】図10においては、二次側並列共振回路
(N2//C2)に対してブリッジ整流回路DBR及び平滑コ
ンデンサCO1から成る全波整流回路を図示する接続形態
によって接続することで二次側直流出力電圧EO1を得る
ようにした構成が示されている。
(N2//C2)に対してブリッジ整流回路DBR及び平滑コ
ンデンサCO1から成る全波整流回路を図示する接続形態
によって接続することで二次側直流出力電圧EO1を得る
ようにした構成が示されている。
【0073】また、図11においては、二次側並列共振
回路(N2//C2)に対して、図示するようにして整流ダ
イオードDO1、整流ダイオードDO2、平滑コンデンサC
OA,COBを接続することで、全波整流方式による倍電圧
整流回路を形成している。この場合には、平滑コンデン
サCOA−COBの直列接続回路の両端電圧として、二次巻
線N2に発生する交番電圧レベルの2倍に対応する二次
側直流出力電圧EO1が得られることになる。
回路(N2//C2)に対して、図示するようにして整流ダ
イオードDO1、整流ダイオードDO2、平滑コンデンサC
OA,COBを接続することで、全波整流方式による倍電圧
整流回路を形成している。この場合には、平滑コンデン
サCOA−COBの直列接続回路の両端電圧として、二次巻
線N2に発生する交番電圧レベルの2倍に対応する二次
側直流出力電圧EO1が得られることになる。
【0074】また、図12に示す二次側の構成として
は、二次巻線N2の巻終わり端部に対して二次側直列共
振コンデンサCsが直列に接続される。これによって、
絶縁コンバータトランスPITの二次側においては、二
次巻線N2のリーケージインダクタンスと二次側直列共
振コンデンサCsのキャパシタンスとによって二次側直
列共振回路を形成することになる。従って、この場合に
は、一次側に設けられる一次側並列共振回路(N1,C
r)と、二次側に設けられる二次側直列共振回路(N
2,Cs)とにより複合共振形コンバータを構成するこ
とになる。そして、この二次側直列共振回路に対して、
図示するようにしてブリッジ整流回路DBR及び平滑コン
デンサCO1を接続することで、二次側直列共振回路(N
2,Cs)の共振作用により発生する二次側直列共振電
圧を全波整流する全波整流回路が形成される。そして、
平滑コンデンサCO1の両端に対しては、二次巻線N2に
発生する交番電圧レベルの等倍に対応する二次側直流出
力電圧EO1が得られることになる。
は、二次巻線N2の巻終わり端部に対して二次側直列共
振コンデンサCsが直列に接続される。これによって、
絶縁コンバータトランスPITの二次側においては、二
次巻線N2のリーケージインダクタンスと二次側直列共
振コンデンサCsのキャパシタンスとによって二次側直
列共振回路を形成することになる。従って、この場合に
は、一次側に設けられる一次側並列共振回路(N1,C
r)と、二次側に設けられる二次側直列共振回路(N
2,Cs)とにより複合共振形コンバータを構成するこ
とになる。そして、この二次側直列共振回路に対して、
図示するようにしてブリッジ整流回路DBR及び平滑コン
デンサCO1を接続することで、二次側直列共振回路(N
2,Cs)の共振作用により発生する二次側直列共振電
圧を全波整流する全波整流回路が形成される。そして、
平滑コンデンサCO1の両端に対しては、二次巻線N2に
発生する交番電圧レベルの等倍に対応する二次側直流出
力電圧EO1が得られることになる。
【0075】また、図13においては、二次側直列共振
回路(N2,Cs)に対して、整流ダイオードDO1、整
流ダイオードDO2、平滑コンデンサCOA,COBを、図示
するようにして接続することで倍電圧整流回路を形成し
ている。
回路(N2,Cs)に対して、整流ダイオードDO1、整
流ダイオードDO2、平滑コンデンサCOA,COBを、図示
するようにして接続することで倍電圧整流回路を形成し
ている。
【0076】また、図14においては、二次巻線N2に
対して図示するようにして2組の二次側直列共振コンデ
ンサCs1,Cs2を接続し、さらに4本の整流ダイオー
ドDO1,DO2,D03,DO4を図示する接続形態によって
接続して、二次側整流回路を形成する。このようにして
構成される二次側整流回路としては、4倍電圧整流回路
が形成される。この4倍電圧整流回路の動作説明にあた
り、[直列共振コンデンサCs1,整流ダイオードDO
1,DO2、平滑コンデンサCOA]から成る回路の動作に
ついて述べる。先ず、整流ダイオードDO1がオフとな
り、整流ダイオードDO2がオンとなる期間においては、
二次巻線N2の漏洩インダクタンスと直列共振コンデン
サCs1による直列共振作用によって、整流ダイオード
DO2により整流した整流電流を直列共振コンデンサCs
1に対して充電する動作が得られる。そして、整流ダイ
オードDO2がオフとなり、整流ダイオードDO1がオンと
なって整流動作を行う期間においては、二次巻線N2に
誘起された電圧に直列共振コンデンサCs1の電位が加
わるという直列共振が生じる状態で平滑コンデンサCOA
に対して充電が行われる動作となる。上記のようにして
整流動作が行われることで、平滑コンデンサCOAの両端
には、二次巻線N2の誘起電圧のほぼ2倍に対応する直
流電圧(整流平滑電圧)が得られる。また、[直列共振
コンデンサCs2,整流ダイオードDO3,DO4、平滑コ
ンデンサCOB]の組とから成る整流回路によっても同様
の動作によって、平滑コンデンサCOBの両端には、二次
巻線N2の誘起電圧のほぼ2倍に対応する直流電圧が得
られることになる。
対して図示するようにして2組の二次側直列共振コンデ
ンサCs1,Cs2を接続し、さらに4本の整流ダイオー
ドDO1,DO2,D03,DO4を図示する接続形態によって
接続して、二次側整流回路を形成する。このようにして
構成される二次側整流回路としては、4倍電圧整流回路
が形成される。この4倍電圧整流回路の動作説明にあた
り、[直列共振コンデンサCs1,整流ダイオードDO
1,DO2、平滑コンデンサCOA]から成る回路の動作に
ついて述べる。先ず、整流ダイオードDO1がオフとな
り、整流ダイオードDO2がオンとなる期間においては、
二次巻線N2の漏洩インダクタンスと直列共振コンデン
サCs1による直列共振作用によって、整流ダイオード
DO2により整流した整流電流を直列共振コンデンサCs
1に対して充電する動作が得られる。そして、整流ダイ
オードDO2がオフとなり、整流ダイオードDO1がオンと
なって整流動作を行う期間においては、二次巻線N2に
誘起された電圧に直列共振コンデンサCs1の電位が加
わるという直列共振が生じる状態で平滑コンデンサCOA
に対して充電が行われる動作となる。上記のようにして
整流動作が行われることで、平滑コンデンサCOAの両端
には、二次巻線N2の誘起電圧のほぼ2倍に対応する直
流電圧(整流平滑電圧)が得られる。また、[直列共振
コンデンサCs2,整流ダイオードDO3,DO4、平滑コ
ンデンサCOB]の組とから成る整流回路によっても同様
の動作によって、平滑コンデンサCOBの両端には、二次
巻線N2の誘起電圧のほぼ2倍に対応する直流電圧が得
られることになる。
【0077】そして、上記のようにして各段の整流回路
によって倍電圧整流動作が行われる結果、直列接続され
た平滑コンデンサCOA−平滑コンデンサCOBの両端に
は、二次巻線N2の誘起電圧のほぼ4倍に対応する二次
側直流出力電圧EO1が得られることになる。
によって倍電圧整流動作が行われる結果、直列接続され
た平滑コンデンサCOA−平滑コンデンサCOBの両端に
は、二次巻線N2の誘起電圧のほぼ4倍に対応する二次
側直流出力電圧EO1が得られることになる。
【0078】以上、実施の形態について説明してきた
が、本発明としては、上記各実施の形態として各図に示
した構成に限定されるものではない。例えば、上記各実
施の形態においてはスイッチング素子を1組備えるシン
グルエンド方式の場合が示されているが、スイッチング
素子を2組備える、いわゆるプッシュプル方式による、
自励式の電圧共振形コンバータとされても構わないもの
である。また、二次側についても、各図に示した以外の
回路構成による整流回路が備えられて構わないものであ
る。
が、本発明としては、上記各実施の形態として各図に示
した構成に限定されるものではない。例えば、上記各実
施の形態においてはスイッチング素子を1組備えるシン
グルエンド方式の場合が示されているが、スイッチング
素子を2組備える、いわゆるプッシュプル方式による、
自励式の電圧共振形コンバータとされても構わないもの
である。また、二次側についても、各図に示した以外の
回路構成による整流回路が備えられて構わないものであ
る。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、一次側に
対して自励式の電圧共振形コンバータを備える複合共振
形スイッチングコンバータを基本構成としている。そし
て、定電圧制御のために、自励発振駆動回路の駆動巻線
と三次巻線をドライブトランスにより磁気結合させたう
えで、この三次巻線とコンデンサ、及びインピーダンス
制御素子とによって、インピーダンスが可変される並列
共振回路を形成する。そして、二次側直流出力電圧のレ
ベル変動に応じて上記並列共振回路のインピーダンスが
可変されるようにすることで、自励発振駆動回路の発振
周波数(スイッチング周波数)を可変制御する。このよ
うな構成とすることで、スイッチング素子の導通角及び
スイッチング周波数を同時に可変する複合制御方式によ
る定電圧制御が実現されることになるのであるが、これ
によって、スイッチング周波数制御に必要とされていた
直交型制御トランスを省略することが可能になる。この
ため本発明では、直交型制御トランスのギャップのばら
つき等に起因するインダクタンス値のばらつきの問題は
解消され、特に本発明におけるドライブトランスのイン
ダクタンスのばらつきは±5%程度となる。このため、
交流入力電圧の範囲に対するマージンを少なく設定する
ことが可能となるので、回路設計も容易なものとするこ
とが可能になる。また、直交形制御トランスの製造工程
の困難性にかかる問題も解消される。さらにAC/DC
電力変換効率の向上も図られる。
対して自励式の電圧共振形コンバータを備える複合共振
形スイッチングコンバータを基本構成としている。そし
て、定電圧制御のために、自励発振駆動回路の駆動巻線
と三次巻線をドライブトランスにより磁気結合させたう
えで、この三次巻線とコンデンサ、及びインピーダンス
制御素子とによって、インピーダンスが可変される並列
共振回路を形成する。そして、二次側直流出力電圧のレ
ベル変動に応じて上記並列共振回路のインピーダンスが
可変されるようにすることで、自励発振駆動回路の発振
周波数(スイッチング周波数)を可変制御する。このよ
うな構成とすることで、スイッチング素子の導通角及び
スイッチング周波数を同時に可変する複合制御方式によ
る定電圧制御が実現されることになるのであるが、これ
によって、スイッチング周波数制御に必要とされていた
直交型制御トランスを省略することが可能になる。この
ため本発明では、直交型制御トランスのギャップのばら
つき等に起因するインダクタンス値のばらつきの問題は
解消され、特に本発明におけるドライブトランスのイン
ダクタンスのばらつきは±5%程度となる。このため、
交流入力電圧の範囲に対するマージンを少なく設定する
ことが可能となるので、回路設計も容易なものとするこ
とが可能になる。また、直交形制御トランスの製造工程
の困難性にかかる問題も解消される。さらにAC/DC
電力変換効率の向上も図られる。
【0080】また、直交形制御トランスの制御巻線に制
御電力を供給してスイッチング周波数を制御する構成で
はないので、軽負荷時の無効電力を低減し、電力損失を
低減できる。さらに、ドライブトランスは、小型軽量の
ものが選定でき、インダクタンス制御素子としてのトラ
ンジスタ素子(MOS−FET、バイポーラトランジス
タ)などについては低耐圧小容量品でよいなど、設計上
及びコスト上、好適である。
御電力を供給してスイッチング周波数を制御する構成で
はないので、軽負荷時の無効電力を低減し、電力損失を
低減できる。さらに、ドライブトランスは、小型軽量の
ものが選定でき、インダクタンス制御素子としてのトラ
ンジスタ素子(MOS−FET、バイポーラトランジス
タ)などについては低耐圧小容量品でよいなど、設計上
及びコスト上、好適である。
【0081】さらに本発明では、アモルファス磁性体に
よる閉磁路のコアによるドライブトランスとすること
で、スイッチング素子に流すべきベース電流として逆方
向電流のレベルを増加させるようにしている。これによ
っては、スイッチング損失を低減して電源回路としての
電力変換効率は向上されることになる。また、スイッチ
ング損失の低減に伴って発熱も低下することになるの
で、例えば放熱板も不要となり回路の小型軽量化を助け
ることになる。さらには、スイッチング素子についての
特性のばらつきも抑えることができ、設計及び部品管理
も容易となって製造効率も向上されることとなった。そ
してまた、本発明としてのドライブトランスの構造であ
れば、例えばこれまでに用いられていた直交型制御トラ
ンスと比較して、約1/5のサイズ、重量とすることが
でき、それだけ電源回路の小型軽量化を図ることが可能
となる。
よる閉磁路のコアによるドライブトランスとすること
で、スイッチング素子に流すべきベース電流として逆方
向電流のレベルを増加させるようにしている。これによ
っては、スイッチング損失を低減して電源回路としての
電力変換効率は向上されることになる。また、スイッチ
ング損失の低減に伴って発熱も低下することになるの
で、例えば放熱板も不要となり回路の小型軽量化を助け
ることになる。さらには、スイッチング素子についての
特性のばらつきも抑えることができ、設計及び部品管理
も容易となって製造効率も向上されることとなった。そ
してまた、本発明としてのドライブトランスの構造であ
れば、例えばこれまでに用いられていた直交型制御トラ
ンスと比較して、約1/5のサイズ、重量とすることが
でき、それだけ電源回路の小型軽量化を図ることが可能
となる。
【0082】また、上記構成の下で、ドライブトランス
に巻装される検出巻線に対して並列に低インダクタンス
値のインダクタを並列接続することで、スイッチング素
子のための自励発振駆動回路における損失を低減させる
ことができ、これによっても、電源回路における電力変
換効率の向上に寄与することができる。
に巻装される検出巻線に対して並列に低インダクタンス
値のインダクタを並列接続することで、スイッチング素
子のための自励発振駆動回路における損失を低減させる
ことができ、これによっても、電源回路における電力変
換効率の向上に寄与することができる。
【図1】本発明の第1の実施の形態としてのスイッチン
グ電源回路の構成例を示す回路図である。
グ電源回路の構成例を示す回路図である。
【図2】本実施の形態の電源回路における要部の動作
(重負荷時)を示す波形図である。
(重負荷時)を示す波形図である。
【図3】本実施の形態の電源回路における要部の動作
(軽負荷時)を示す波形図である。
(軽負荷時)を示す波形図である。
【図4】ドライブトランスの構造例を示す斜視図であ
る。
る。
【図5】アモルファス磁性体の磁化曲線を示す図であ
る。
る。
【図6】本実施の形態のドライブトランスに巻装される
巻線の電流レベルとインダクタンスとの関係を示す図で
ある。
巻線の電流レベルとインダクタンスとの関係を示す図で
ある。
【図7】本発明の第2の実施の形態としてのスイッチン
グ電源回路の構成例を示す回路図である。
グ電源回路の構成例を示す回路図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態としてのスイッチン
グ電源回路の構成例を示す回路図である。
グ電源回路の構成例を示す回路図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態としてのスイッチン
グ電源回路の構成例を示す回路図である。
グ電源回路の構成例を示す回路図である。
【図10】実施の形態の他の二次側の構成例を示す回路
図である。
図である。
【図11】実施の形態の他の二次側の構成例を示す回路
図である。
図である。
【図12】実施の形態の他の二次側の構成例を示す回路
図である。
図である。
【図13】実施の形態の他の二次側の構成例を示す回路
図である。
図である。
【図14】実施の形態の他の二次側の構成例を示す回路
図である。
図である。
【図15】先行技術としてのスイッチング電源回路の構
成例を示す回路図である。
成例を示す回路図である。
【図16】図15に示す電源回路における要部の動作を
示す波形図である。
示す波形図である。
【図17】図15に示す電源回路の定電圧制御特性を示
す説明図である。
す説明図である。
【図18】図15に示す回路における、駆動巻線NBの
インダクタンスについての直流重畳特性を示す説明図で
ある。
インダクタンスについての直流重畳特性を示す説明図で
ある。
【図19】直交形制御トランスの構造例を示す斜視図及
び断面図である。
び断面図である。
1 制御回路、Q1 スイッチング素子、Q2 インピ
ーダンス制御素子(トランジスタ素子)、PIT 絶縁
コンバータトランス、CDT ドライブトランス、N1
一次巻線、N2 二次巻線、N3 三次巻線、Cr 一
次側並列共振コンデンサ、NA 検出巻線、NB 駆動巻
線、Cc コンデンサ、C2 二次側並列共振コンデン
サ、LA インダクタ
ーダンス制御素子(トランジスタ素子)、PIT 絶縁
コンバータトランス、CDT ドライブトランス、N1
一次巻線、N2 二次巻線、N3 三次巻線、Cr 一
次側並列共振コンデンサ、NA 検出巻線、NB 駆動巻
線、Cc コンデンサ、C2 二次側並列共振コンデン
サ、LA インダクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H730 AA02 AA14 AS01 BB43 BB52 BB76 BB80 CC01 DD02 DD04 DD23 DD41 EE02 EE03 EE04 EE06 EE07 EE30 EE44 EE65 EE73 FD01 FF01 FG05 FG07 ZZ17
Claims (4)
- 【請求項1】 直流入力電圧についてスイッチングを行
うスイッチング素子を備えるスイッチング手段と、 一次巻線と二次巻線とを備え、上記一次巻線に得られる
上記スイッチング手段の出力を上記二次巻線に対して伝
送する絶縁コンバータトランスと、 上記絶縁コンバータトランスの一次巻線と一次側並列共
振コンデンサとにより形成され、上記スイッチング手段
の動作を電圧共振形とするように設けられる一次側並列
共振回路と、 アモルファス磁性体による閉磁路型のコアを備え、該コ
アに対して一次巻線とされる検出巻線と、二次巻線とさ
れる駆動巻線と、三次巻線とが巻装されるドライブトラ
ンスと、 上記絶縁コンバータトランスの二次巻線と上記検出巻線
の直列接続に対して、二次側並列共振コンデンサを並列
に接続することで形成される二次側並列共振回路と、 上記駆動巻線と共振用コンデンサにより形成される直列
共振回路を有して、この直列共振回路の出力に基づいて
上記スイッチング素子をスイッチング駆動するスイッチ
ング駆動手段と、 上記三次巻線とコンデンサとを並列に接続した並列接続
回路に対してインピーダンス制御素子としてのトランジ
スタ素子を直列に挿入して形成される可変インピーダン
ス回路と、 上記二次側並列共振回路に得られる交番電圧を入力して
整流動作を行うことで直流出力電圧を得るように構成さ
れる直流出力電圧生成手段と、 上記直流出力電圧のレベルに応じて可変されるレベルの
制御電流を、上記インピーダンス制御素子に流すことに
より、上記スイッチング素子のスイッチング周波数を可
変制御し、上記直流出力電圧についての定電圧制御を行
うようにされる定電圧制御手段と、 を備えていることを特徴とするスイッチング電源回路。 - 【請求項2】 直流入力電圧についてスイッチングを行
うスイッチング素子を備えるスイッチング手段と、 一次巻線と二次巻線とを備え、上記一次巻線に得られる
上記スイッチング手段の出力を上記二次巻線に対して伝
送する絶縁コンバータトランスと、 少なくとも、上記絶縁コンバータトランスの一次巻線と
一次側並列共振コンデンサとにより形成され、上記スイ
ッチング手段の動作を電圧共振形とするように設けられ
る一次側並列共振回路と、 アモルファス磁性体による閉磁路型のコアを備え、該コ
アに対して、上記一次側並列共振回路に含まれるように
して一次巻線と直列に接続される検出巻線と、駆動巻線
と、上記検出巻線により励起される三次巻線とが巻装さ
れるドライブトランスと、 上記絶縁コンバータトランスの二次巻線に対して二次側
並列共振コンデンサを並列に接続することで形成される
二次側並列共振回路と、 上記駆動巻線と共振用コンデンサにより形成される直列
共振回路を有して、この直列共振回路の出力に基づいて
上記スイッチング素子をスイッチング駆動するスイッチ
ング駆動手段と、 上記三次巻線とコンデンサとを並列に接続した並列接続
回路に対してインピーダンス制御素子としてのトランジ
スタ素子を直列に挿入して形成される可変インピーダン
ス回路と、 上記二次側並列共振回路に得られる交番電圧を入力して
整流動作を行うことで直流出力電圧を得るように構成さ
れる直流出力電圧生成手段と、 上記直流出力電圧のレベルに応じて可変されるレベルの
制御電流を、上記インピーダンス制御素子に流すことに
より、上記スイッチング素子のスイッチング周波数を可
変制御し、上記直流出力電圧についての定電圧制御を行
うようにされる定電圧制御手段と、 を備えていることを特徴とするスイッチング電源回路。 - 【請求項3】 上記検出巻線に対して、所要のインダク
タンスを有するインダクタを並列に接続することを特徴
とする請求項1又は請求項2に記載のスイッチング電源
回路。 - 【請求項4】 上記駆動巻線に三重絶縁線を用いること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスイッチン
グ電源回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001174021A JP2002369523A (ja) | 2001-06-08 | 2001-06-08 | スイッチング電源回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001174021A JP2002369523A (ja) | 2001-06-08 | 2001-06-08 | スイッチング電源回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002369523A true JP2002369523A (ja) | 2002-12-20 |
Family
ID=19015372
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001174021A Pending JP2002369523A (ja) | 2001-06-08 | 2001-06-08 | スイッチング電源回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002369523A (ja) |
-
2001
- 2001-06-08 JP JP2001174021A patent/JP2002369523A/ja active Pending
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