JP2002368980A - 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法およびプログラム

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JP2002368980A JP2001174209A JP2001174209A JP2002368980A JP 2002368980 A JP2002368980 A JP 2002368980A JP 2001174209 A JP2001174209 A JP 2001174209A JP 2001174209 A JP2001174209 A JP 2001174209A JP 2002368980 A JP2002368980 A JP 2002368980A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 網点領域について電気的変倍に伴うモアレ発
生を解消すること。 【解決手段】 原稿内の網点領域を判別する(S1
1)。判別された網点領域内の濃度および濃度均一性を
検出する(S12,S13)。検出された網点領域内の
濃度均一性が所定の条件を満たす場合(S13でYE
S)に、その網点領域内の濃度に基づいて画像データを
作成する(S14)。一方、入力画像データを変倍す
る。そして、変倍された入力画像データのうち網点領域
に対応する画像エリアに、作成された画像データを上書
きする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、入力画像データ
について領域判別を行って領域に応じて画像処理を行う
画像処理装置、画像処理方法およびプログラムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、デジタル複写機で変倍コピーを行
う場合や、デジタルカメラで撮像された画像データを変
倍して表示装置に表示させる場合などにおいては、原稿
やカメラから得られた入力画像データを、画像処理によ
って画素単位やライン単位で水増し又は間引きして変倍
する方式(電気的変倍方式)が広く行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の電気的変倍方式では、水増し又は間引きした箇所が
部分的に歪むため、入力画像データに網点領域が含まれ
ている場合、その網点領域に対応する変倍後の画像エリ
ア(変倍された網点領域)にモアレが発生するという問
題がある。
【0004】ここで、入力画像データについて領域判別
を行って網点領域を判別し、網点領域に含まれた画素に
対してスムージング処理などのフィルタ処理を行うこと
で、画質を改善させる方法が提案されている(特開平7
−193705号公報)。しかしながら、この方法で
は、網点領域について電気的変倍に伴ったモアレを抑制
するためにスムージング処理を強くかけると、網点画像
部の階調性が損なわれて画質劣化が生じてしまう一方、
網点画像部の階調性を維持するためにスムージング処理
を弱くすると、モアレを十分に抑制できないというのが
実情である。
【0005】そこで、この発明の課題は、網点領域につ
いて電気的変倍に伴うモアレ発生を解消できる画像処理
装置、画像処理方法およびその画像処理方法を実行する
ためのプログラムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者は、網点領域の濃度が均一である場合は、
その網点領域から出力画像に反映すべき情報は上記網点
領域のサイズと濃度だけであり、上記網点領域に含まれ
た網点パターンを必ずしも忠実に再現する必要はない、
という点に着目した。というのは、原稿内の網点領域で
あって濃度変化が実質的にゼロである領域は、階調性を
有していないので、一般的に言って、背景(網掛け)、
または太文字(原稿のタイトルなど)を構成する要素に
相当するからである。一方、網点領域であっても濃度が
変化している領域は、写真などの階調性を有する画像に
相当するから、上記網点領域に含まれた網点パターンを
忠実に再現する必要がある。
【0007】そこで、請求項1に記載の画像処理装置
は、原稿内の網点領域を判別する網点判別手段と、上記
網点判別手段によって判別された網点領域内の濃度およ
び濃度均一性を検出する濃度検出手段と、上記濃度検出
手段によって検出された網点領域内の濃度均一性が所定
の条件を満たす場合に、上記濃度検出手段によって検出
された網点領域内の濃度に基づいて画像データを作成す
る作成手段と、上記原稿から得られた入力画像データを
変倍処理して画像を変倍する変倍手段と、上記変倍手段
によって変倍された画像のうち上記網点領域に対応する
画像エリアに、上記作成手段によって作成された画像デ
ータを貼付ける貼付け手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0008】なお、網点領域内の濃度均一性が所定の条
件を満たす場合とは、例えば、或る面積にわたって濃度
変化が実質的にゼロである場合を指す。
【0009】この請求項1の画像処理装置では、まず、
網点判別手段が、原稿内の網点領域を判別する。次に、
濃度検出手段が、上記網点判別手段によって判別された
網点領域内の濃度および濃度均一性を検出する。次に、
作成手段は、上記濃度検出手段によって検出された網点
領域内の濃度均一性が所定の条件を満たす場合に、上記
濃度検出手段によって検出された網点領域内の濃度に基
づいて画像データを作成する。一方、変倍手段は上記原
稿から得られた入力画像データを変倍処理して画像を変
倍する。そして、貼付け手段は、上記変倍手段によって
変倍された画像のうち上記網点領域に対応する画像エリ
アに、上記作成手段によって作成された画像データを貼
付ける。
【0010】このように、この画像処理装置は、上記変
倍手段によって変倍された画像のうち上記網点領域に対
応する画像エリアに、上記作成手段によって作成された
画像データを貼付ける。このとき、上記網点領域に対応
する画像エリアに、電気的変倍に伴う水増し又は間引き
などの歪みを含まない別の画像データを貼付けることが
できる。したがって、網点領域について電気的変倍に伴
うモアレ発生を解消できる。
【0011】また、網点領域内の濃度均一性が所定の条
件を満たし、例えば、或る面積にわたって濃度変化が実
質的にゼロである場合は、その網点領域は背景、または
太文字を構成する要素などの階調性が重視されない画像
に相当するから、既述のように、その網点領域から出力
画像に反映すべき情報は上記網点領域のサイズと濃度だ
けである。ここで、上記画像データが貼付けられる画像
エリアのサイズは、上記網点領域のサイズを上記変倍手
段によって変倍したものに相当する。また、上記画像デ
ータは、上記濃度検出手段によって検出された網点領域
内の濃度に基づいて作成されるので、例えば上記画像デ
ータの濃度は元の網点領域の濃度と同じレベルに設定さ
れる。これらの結果、人の目には、この画像処理装置に
よる出力画像は元の原稿画像をそのまま変倍したものに
見える。したがって、この画像処理装置による出力画像
が、見る人に違和感を与えることはない。
【0012】なお、網点領域内の濃度均一性が所定の条
件を満たさない場合は、上記網点領域は写真などの階調
性の保存が重視される画像に相当する。したがって、上
記網点領域に含まれた網点パターンを忠実に再現するた
めに、上記変倍手段によって変倍された上記網点領域に
含まれたパターンをそのまま用いれば良い。これによ
り、上記作成手段による画像データの作成処理を省略で
き、画像処理を簡素化できる。
【0013】請求項2に記載の画像処理装置は、請求項
1に記載の画像処理装置において、上記作成手段は、上
記濃度検出手段によって検出された網点領域内の網点パ
ターンに基づいて上記画像データを作成することを特徴
とする。
【0014】この請求項2の画像処理装置では、上記作
成手段は、上記濃度検出手段によって検出された網点領
域内の網点パターンに基づいて上記画像データを作成す
る。この結果、上記網点領域に対応する画像エリアに、
上記網点パターンを反映した画像データが貼付けられ
る。したがって、この画像処理装置による出力画像は、
原稿画像をそのまま変倍したものに近づき、見る人にさ
らに違和感を与えなくなる。
【0015】請求項3に記載の画像処理装置は、原稿内
の網点領域を判別する網点判別手段と、上記網点判別手
段によって判別された網点領域内の濃度および濃度均一
性を検出する濃度検出手段と、上記濃度検出手段によっ
て検出された網点領域内の濃度均一性が所定の条件を満
たす場合に、上記濃度検出手段によって検出された網点
領域内の濃度に基づいて画像データを作成する作成手段
と、上記原稿から得られた入力画像データを変倍処理し
て画像を変倍する変倍手段と、上記変倍手段によって変
倍された画像のうち上記網点領域に対応する画像エリア
に、上記作成手段によって作成された画像データを貼付
ける貼付け手段と、上記変倍手段による変倍率に応じ
て、上記変倍された画像のうち上記網点領域に対応する
画像エリアに上記作成された画像データを貼付けるか、
上記変倍された上記網点領域に含まれたパターンを用い
るかを切り替える切替手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0016】この請求項3の画像処理装置では、まず、
網点判別手段が、原稿内の網点領域を判別する。次に、
濃度検出手段が、上記網点判別手段によって判別された
網点領域内の濃度および濃度均一性を検出する。次に、
作成手段は、上記濃度検出手段によって検出された網点
領域内の濃度均一性が所定の条件を満たす場合に、上記
濃度検出手段によって検出された網点領域内の濃度に基
づいて画像データを作成する。一方、変倍手段は上記原
稿から得られた入力画像データを変倍処理して画像を変
倍する。
【0017】ここで、この画像処理装置では、上記変倍
手段による変倍率に応じて、切替手段が、上記変倍され
た画像のうち上記網点領域に対応する画像エリアに上記
作成された画像データを貼付けるか、上記変倍された上
記網点領域に含まれたパターンを用いるかを切り替え
る。
【0018】例えば、上記変倍手段による変倍率が整数
倍以外の値であれば、上記貼付け手段は、上記変倍手段
によって変倍された画像のうち上記網点領域に対応する
画像エリアに、上記作成手段によって作成された画像デ
ータを貼付ける。このとき、上記網点領域に対応する画
像エリアに、電気的変倍に伴う水増し又は間引きなどの
歪みを含まない別の画像データを貼付けることができ
る。したがって、網点領域について電気的変倍に伴うモ
アレ発生を解消できる。
【0019】また、網点領域内の濃度均一性が所定の条
件を満たし、例えば、或る面積にわたって濃度変化が実
質的にゼロである場合は、その網点領域は背景、または
太文字を構成する要素などの階調性が重視されない画像
に相当するから、既述のように、その網点領域から出力
画像に反映すべき情報は上記網点領域のサイズと濃度だ
けである。ここで、上記画像データが貼付けられる画像
エリアのサイズは、上記網点領域のサイズを上記変倍手
段によって変倍したものに相当する。また、上記画像デ
ータは、上記濃度検出手段によって検出された網点領域
内の濃度に基づいて作成されるので、例えば上記画像デ
ータの濃度は元の網点領域の濃度と同じレベルに設定さ
れる。これらの結果、人の目には、この画像処理装置に
よる出力画像は元の原稿画像をそのまま変倍したものに
見える。したがって、この画像処理装置による出力画像
が、見る人に違和感を与えることはない。
【0020】なお、網点領域内の濃度均一性が所定の条
件を満たさない場合は、上記網点領域は写真などの階調
性の保存が重視される画像に相当する。したがって、上
記網点領域に含まれた網点パターンを忠実に再現するた
めに、上記変倍手段によって変倍された上記網点領域に
含まれたパターンをそのまま用いれば良い。これによ
り、上記作成手段による画像データの作成処理を省略で
き、画像処理を簡素化できる。
【0021】一方、上記変倍手段による変倍率が整数倍
であれば、入力画像データを画素単位やライン単位で水
増し又は間引きする必要がなく、電気的変倍に伴って網
点領域のパターンレイアウトが変化することがない。し
たがって、網点領域について電気的変倍に伴ってモアレ
が発生することがなく、上記作成された画像データを上
記画像エリアに貼付ける必要がない。そこで、この画像
処理装置では、上記変倍手段による変倍率が整数倍であ
れば、上記変倍手段によって変倍された上記網点領域に
含まれたパターンをそのまま用いる。これにより、上記
作成手段による画像データの作成処理を省略でき、画像
処理を簡素化できる上に、画像の変倍に忠実な出力画像
を得ることができる。
【0022】請求項4に記載の画像処理方法は、原稿内
の網点領域を判別するステップと、上記判別された網点
領域内の濃度および濃度均一性を検出するステップと、
上記検出された網点領域内の濃度均一性が所定の条件を
満たす場合に、上記検出された網点領域内の濃度に基づ
いて画像データを作成するステップと、上記原稿から得
られた入力画像データを変倍処理して画像を変倍するス
テップと、上記変倍された画像のうち上記網点領域に対
応する画像エリアに、上記作成された画像データを貼付
けるステップとを備えたことを特徴とする。
【0023】この請求項4の画像処理方法では、まず、
原稿内の網点領域を判別する。次に、上記判別された網
点領域内の濃度および濃度均一性を検出する。次に、上
記検出された網点領域内の濃度均一性が所定の条件を満
たす場合に、上記検出された網点領域内の濃度に基づい
て画像データを作成する。一方、上記原稿から得られた
入力画像データを変倍処理して画像を変倍する。そし
て、上記変倍された画像のうち上記網点領域に対応する
画像エリアに、上記作成された画像データを貼付ける。
【0024】このように、この画像処理方法は、上記変
倍された画像のうち上記網点領域に対応する画像エリア
に、上記作成された画像データを貼付ける。このとき、
上記網点領域に対応する画像エリアに、電気的変倍に伴
う水増し又は間引きなどの歪みを含まない別の画像デー
タを貼付けることができる。したがって、網点領域につ
いて電気的変倍に伴うモアレ発生を解消できる。
【0025】また、網点領域内の濃度均一性が所定の条
件を満たし、例えば、或る面積にわたって濃度変化が実
質的にゼロである場合は、その網点領域は背景、または
太文字を構成する要素などの階調性が重視されない画像
に相当するから、既述のように、その網点領域から出力
画像に反映すべき情報は上記網点領域のサイズと濃度だ
けである。ここで、上記画像データが貼付けられる画像
エリアのサイズは、上記網点領域のサイズを上記変倍し
たものに相当する。また、上記画像データは、上記検出
された網点領域内の濃度に基づいて作成されるので、例
えば上記画像データの濃度は元の網点領域の濃度と同じ
レベルに設定される。これらの結果、人の目には、この
画像処理装置による出力画像は元の原稿画像をそのまま
変倍したものに見える。したがって、この画像処理装置
による出力画像が、見る人に違和感を与えることはな
い。
【0026】なお、網点領域内の濃度均一性が所定の条
件を満たさない場合は、上記網点領域は写真などの階調
性の保存が重視される画像に相当する。したがって、上
記網点領域に含まれた網点パターンを忠実に再現するた
めに、上記変倍された上記網点領域に含まれたパターン
をそのまま用いれば良い。これにより、上記作成手段に
よる画像データの作成処理を省略でき、画像処理を簡素
化できる。
【0027】請求項5に記載の画像処理方法は、原稿内
の網点領域を判別するステップと、上記判別された網点
領域内の濃度および濃度均一性を検出するステップと、
上記検出された網点領域内の濃度均一性が所定の条件を
満たす場合に、上記検出された網点領域内の濃度に基づ
いて画像データを作成するステップと、上記原稿から得
られた入力画像データを変倍処理して画像を変倍するス
テップと、上記変倍の倍率に応じて、上記変倍された画
像のうち上記網点領域に対応する画像エリアに上記作成
された画像データを貼付けるか、上記変倍された上記網
点領域に含まれたパターンを用いるかを切り替えるステ
ップとを備えたことを特徴とする。
【0028】この請求項5の画像処理方法では、まず、
原稿内の網点領域を判別する。次に、上記判別された網
点領域内の濃度および濃度均一性を検出する。次に、上
記検出された網点領域内の濃度均一性が所定の条件を満
たす場合に、上記検出された網点領域内の濃度に基づい
て画像データを作成する。一方、上記原稿から得られた
入力画像データを変倍処理して画像を変倍する。
【0029】ここで、この画像処理方法では、上記変倍
の倍率に応じて、上記変倍された画像のうち上記網点領
域に対応する画像エリアに上記作成された画像データを
貼付けるか、上記変倍された上記網点領域に含まれたパ
ターンを用いるかを切り替える。
【0030】例えば、上記変倍手段による変倍率が整数
倍以外の値であれば、上記変倍された画像のうち上記網
点領域に対応する画像エリアに上記作成された画像デー
タを貼付ける。このとき、上記網点領域に対応する画像
エリアに、電気的変倍に伴う水増し又は間引きなどの歪
みを含まない別の画像データを貼付けることができる。
したがって、網点領域について電気的変倍に伴うモアレ
発生を解消できる。
【0031】また、網点領域内の濃度均一性が所定の条
件を満たし、例えば、或る面積にわたって濃度変化が実
質的にゼロである場合は、その網点領域は背景、または
太文字を構成する要素などの階調性が重視されない画像
に相当するから、既述のように、その網点領域から出力
画像に反映すべき情報は上記網点領域のサイズと濃度だ
けである。ここで、上記画像データが貼付けられる画像
エリアのサイズは、上記網点領域のサイズを上記変倍手
段によって変倍したものに相当する。また、上記画像デ
ータは、上記検出された網点領域内の濃度に基づいて作
成されるので、例えば上記画像データの濃度は元の網点
領域の濃度と同じレベルに設定される。これらの結果、
人の目には、この画像処理方法による出力画像は元の原
稿画像をそのまま変倍したものに見える。したがって、
この画像処理方法による出力画像が、見る人に違和感を
与えることはない。
【0032】なお、網点領域内の濃度均一性が所定の条
件を満たさない場合は、上記網点領域は写真などの階調
性の保存が重視される画像に相当する。したがって、上
記網点領域に含まれた網点パターンを忠実に再現するた
めに、上記変倍された上記網点領域に含まれたパターン
をそのまま用いれば良い。これにより、上記作成手段に
よる画像データの作成処理を省略でき、画像処理を簡素
化できる。
【0033】一方、上記変倍手段による変倍率が整数倍
であれば、入力画像データを画素単位やライン単位で水
増し又は間引きする必要がなく、電気的変倍に伴って網
点領域のパターンレイアウトが変化することがない。し
たがって、網点領域について電気的変倍に伴ってモアレ
が発生することがなく、上記作成された画像データを上
記画像エリアに貼付ける必要がない。そこで、この画像
処理方法では、上記変倍の倍率が整数倍であれば、上記
変倍された上記網点領域に含まれたパターンをそのまま
用いる。これにより、上記画像データの作成処理を省略
でき、画像処理を簡素化できる上に、画像の変倍に忠実
な出力画像を得ることができる。
【0034】請求項6に記載のプログラムは、原稿内の
網点領域を判別するステップと、上記判別された網点領
域内の濃度および濃度均一性を検出するステップと、上
記検出された網点領域内の濃度均一性が所定の条件を満
たす場合に、上記検出された網点領域内の濃度に基づい
て画像データを作成するステップと、上記原稿から得ら
れた入力画像データを変倍処理して画像を変倍するステ
ップと、上記変倍された画像のうち上記網点領域に対応
する画像エリアに、上記作成された画像データを貼付け
るステップとをコンピュータに実行させるためのプログ
ラムである。
【0035】この請求項6のプログラムによれば、請求
項4の画像処理方法をコンピュータに実行させることが
できる。
【0036】請求項7に記載のプログラムは、原稿内の
網点領域を判別するステップと、上記判別された網点領
域内の濃度および濃度均一性を検出するステップと、上
記検出された網点領域内の濃度均一性が所定の条件を満
たす場合に、上記検出された網点領域内の濃度に基づい
て画像データを作成するステップと、上記原稿から得ら
れた入力画像データを変倍処理して画像を変倍するステ
ップと、上記変倍の倍率に応じて、上記変倍された画像
のうち上記網点領域に対応する画像エリアに上記作成さ
れた画像データを貼付けるか、上記変倍された上記網点
領域に含まれたパターンを用いるかを切り替えるステッ
プとをコンピュータに実行させるためのプログラムであ
る。
【0037】この請求項7のプログラムによれば、請求
項5の画像処理方法をコンピュータに実行させることが
できる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形
態により詳細に説明する。
【0039】図1は、この発明を適用した一実施形態の
画像読取装置300のブロック構成を示している。
【0040】この画像読取装置300は、ユーザが各種
設定・入力を受けるための操作パネル100と、この装
置全体を制御するCPU(中央演算処理装置)200
と、このCPU200が実行すべきプログラムを格納し
たROM(リード・オンリ・メモリ)を備えている。ま
た、この画像読取装置300は、スキャナユニット11
0と、その画像データに画像処理を施すための反射率・
濃度変換部320、変倍部330、MTF補正部34
0、濃度補正部350、2値化部360および網点処理
部400を備えている。
【0041】上記スキャナユニット110は、図示しな
い露光ランプ、光学系およびCCDセンサを含み、原稿
画像を光学的に読み取って入力画像データを得る。その
入力画像データは、反射率・濃度変換部320によっ
て、上記CCDセンサにおける画素間の濃度ムラおよび
露光ランプの配光ムラ等によって生じた読取りバラツキ
が解消するように補正される。この補正後の画像データ
は、変倍手段としての変倍部330によって、予め・操
作者により指示されていた倍率に変更されたり、画像の
位置を移動されたりする処理を受ける。変倍部330か
ら出力された画像データは、MTF補正部340によっ
て、属性に応じて、例えばエッジ部にはエッジ強調処
理、網点領域に対してはモアレ除去のためのスムージン
グ処理を受けて、濃度補正部350へ送られる。濃度補
正部350は、MTF補正部340から出力された画像
データをトナー色に対応するY(イエロー),M(マゼ
ンタ),C(シアン)の濃度データヘ変換するととも
に、そのYMC濃度データからUCR(下色除去)処理
や墨入れ(BP)処理によってK(ブラック)の濃度デ
ータを生成して、256(0〜255)階調のCMYK
画像データを得る。このCMYK画像データは、2値化
部360によって2値化されるとともに、濃度均一の網
点領域については作成されたディザパターン(後述)が
貼付けられる。そして、これらの画像処理を受けた画像
データはプリンタへ出力される。
【0042】上記網点処理部400は、上記入力画像デ
ータ内の網点領域に関する情報を得る網点情報部441
と、その網点領域に対応する画像エリアに貼付けるべき
別の画像データを作成する作成手段としてのディザ作成
部445とを備えている。
【0043】図2は上記網点情報部441のブロック構
成を具体的に示している。この網点情報部441は、入
力画像データをライン毎に遅延させて記憶するラインメ
モリ442A,442B,442C,442Dと、孤立
点判別部443と、濃度判別部444とを含んでいる。
ラインメモリ442A,442B,442C,442D
と孤立点判別部443とは、上記入力画像データ内の網
点領域を判別するための網点判別手段を構成する。ま
た、ラインメモリ442A,442B,442C,44
2Dと濃度判別部444とは、網点領域内の濃度および
濃度均一性を検出するための濃度検出手段を構成する。
【0044】図3を用いて、上記孤立点判別部443に
よる網点領域判別方法を具体的に説明する。概して言っ
て、この網点領域判別方法では、入力画像データを複数
のブロック領域に区分し、各ブロック領域内における白
又は黒の孤立点の個数がしきい値を越えるか否かによっ
て、網点領域を判別する。この例では、65L(セン)
から200Lまでの網点画像を「網点領域」として判別
している。
【0045】図3において、ブロック領域BEは、例え
ば縦×横のサイズが9ドット×41ドットであり、5ド
ット×5ドットのサイズを持つ孤立点検出フィルタFD
を用いて、ブロック領域BE内における孤立点の個数を
検出する。孤立点の検出に当たって、孤立点検出フィル
タFDを、ブロック領域BEの左上の画素から順に、全
ての画素PXに対して適用していく。孤立点検出フィル
タFDの中央の画素と一致する画素を注目画素PXTと
し、それぞれの注目画素PXTに対して、所定の条件を
満たすか否かをチェックする。
【0046】その場合の所定の条件とは、例えば、ある
注目画素PXTが白の孤立点であると判定するために
は、注目画素PXTがその周辺の8つの画素PXのどの
値よりも大きいか又は等しく、且つ、注目画素PXTを
中心として上下左右斜め方向の8方向に沿ってそれぞれ
並んだ2個の画素PXの値のどの平均値よりも大きいか
又は等しい、という条件を満たすことである。また、黒
の孤立点であると判定するためには、注目画素PXTが
その周辺の8つの画素PXのどの値よりも小さいか又は
等しく、且つ、注目画素PXTを中心として上下左右斜
め方向の8方向に沿ってそれぞれ並んだ2個の画素PX
の値のどの平均値よりも小さいか又は等しい、という条
件を満たすことである。
【0047】孤立点検出フィルタFDの適用に当たって
は、そのサイズに対応する5ライン分の画像データに対
して一時に孤立点検出フィルタFDを適用する必要があ
るので、各ラインの画像データを遅延させるために、少
なくとも4ライン分のラインメモリ442A,442
B,442C,442Dが用いられる。
【0048】このようにして、孤立点であると判定され
た個数をカウントし、そのカウント値が予め設定された
しきい値を越えた場合に、そのブロック領域BEを網点
領域であると判別する。
【0049】上述のように5ドット×5ドットのサイズ
を持つ孤立点検出フィルタFDによると、画像の解像度
が400dpiである場合に孤立点が旨く検出される。
【0050】図4に示すように、上記孤立点判別部44
3は、白孤立点検出部4431、黒孤立点検出部443
2、白孤立点カウンタ4433、黒孤立点カウンタ44
34、及び網点判定部4435からなる。
【0051】白孤立点検出部4431は、白の孤立点検
出フィルタFDWを用いて白の孤立点SPを検出する。
黒孤立点検出部4432は、黒の孤立点検出フィルタF
DKを用いて黒の孤立点SPを検出する。
【0052】図6に拡大して示すように、孤立点検出フ
ィルタFDは、5ドット×5ドットのマトリクスからな
るフィルタである。この孤立点検出フィルタFDを白の
孤立点検出フィルタFDWとして用いる場合には、中央
の窓V33をブロック領域BE内の注目画素PXTに合
わせた状態で、次の条件を満たすか否かを判断する。
【0053】V33≧Max(V22,V23,V2
4,V32,V34,V42,V43,V44) V33≧(V11+V22)/2 V33≧(V13+V23)/2 V33≧(V15+V24)/2 V33≧(V35+V34)/2 V33≧(V55+V44)/2 V33≧(V53+V43)/2 V33≧(V51+V42)/2 V33≧(V31+V32)/2
【0054】これらの条件を全て満たした場合に、注目
画素PXTは白の孤立点SPであると判断する。
【0055】孤立点検出フィルタFDを黒の孤立点検出
フィルタFDKとして用いる場合には、上の条件の「M
ax」を「Min」に変更し、不等号の向きを全て逆に
した場合の条件を満たすか否かを判断する。
【0056】白孤立点カウンタ4433は、白の孤立点
SPの個数をカウントする。黒孤立点カウンタ4434
は、黒の孤立点SPの個数をカウントする。網点判定部
4435は、カウントされた孤立点SPの個数と予め設
定されたしきい値とを比較し、カウントされた個数がし
きい値以上になったときに、その領域を網点領域である
と判定し、その判定結果を出力する。
【0057】図5に示すように、網点判定部4435で
は、比較器44351,44352によって、白又は黒
の孤立点SPの個数としきい値Thとがそれぞれ比較さ
れる。しきい値Thは、400dpi用のしきい値Th
4と600dpi用のしきい値Th6とが設定されてお
り、これらのうちの1つが解像度RSに応じてセレクタ
44354により選択される。孤立点SPの個数がしき
い値Thを越えた場合に、比較器44351,4435
2から網点画像であることを示す信号が出力され、ノア
素子44353から判別信号SG13が出力される。
【0058】なお、判定のためのしきい値Thとして、
ブロック領域BEの大きさが9ドット×41ドットであ
る場合に、例えば5〜30程度の値が用いられる。例え
ば、しきい値Th4として「22」、しきい値Th6と
して「9」が用いられる。
【0059】また、図5に示す例では、白の孤立点SP
と黒の孤立点SPのそれぞれの個数を個別にしきい値T
hと比較したが、さらに、白と黒の孤立点SPの個数を
合計し、その合計値を他のしきい値ThAと比較し、そ
の比較結果と個別の比較結果との論理和に基づいて、網
点画像であることを示す信号を出力するようにしてもよ
い。この場合のしきい値ThAとしては、白と黒の個別
のしきい値Thよりも若干大きい値を用いればよい。
【0060】図2中に示した濃度判別部444は、上記
孤立点判別部443によって判別された網点領域内の濃
度および濃度均一性を検出する。具体的には、例えば、
図13に示すように、網点領域2内に、黒の孤立点1が
主走査方向(図において横方向)に一定ピッチAx、副
走査方向(図において縦方向)に一定ピッチAyで、か
つ互いに隣り合う列に関して交互に1/2ピッチだけず
らして配列されているものとする。このとき、Ax×A
yの面積を持つ矩形領域Aについて平均濃度を算出して
その領域Aの濃度とする。濃度の検出は、網点領域2内
で領域Aと同じ面積サイズを持つ複数の矩形領域につい
て繰り返して行われる。上記網点領域内の濃度均一性
は、これらの矩形領域間の濃度ばらつきとして検出され
る。
【0061】ディザ作成部445は、上記網点領域のサ
イズと平均濃度とに基づいて組織的ディザパターンを作
成する。図14(a)〜(f)はそれぞれ平均濃度が1
4/255階調、104/255階調、128/255
階調、148/255階調、188/255階調、24
0/255階調のときに作成されるディザパターンを例
示している。このディザパターンでは、図中の桝目は白
と黒との2値いずれかに設定されている。このディザパ
ターンを表す画像データのサイズは、上記網点領域の変
倍後のサイズに一致させて設定される。
【0062】図7は、本実施形態の画像読取装置300
が実行する画像処理の概略フローを示している。この画
像読取装置300は、上記網点情報部441による網点
判別処理(S1)、上記変倍部330による変倍処理
(S2)、上記MTF補正部340によるMTF補正処
理(S3)、上記濃度補正部350による濃度補正処理
(S4)、上記2値化部360による2値化処理(S
5)を実行する。
【0063】図9は、上記網点判別処理(図7のS1)
の具体的なフローを示している。
【0064】まず、原稿から得られた入力画像データ内
に或る面積サイズを持つ矩形領域(以下「注目領域」と
いう。)を設定し、その注目領域が上記孤立点判別部4
43によって判別された網点領域であるか否かを判別す
る(S11)。その注目領域が網点領域でなければ(S
11でNO)、この網点判別処理を終了する。
【0065】一方、その注目領域が網点領域であれば
(S11でYES)、上記濃度判別部444によって、
その注目領域内の濃度を検出するとともに(S12)、
その注目領域内の濃度ばらつきが予め定められた基準範
囲内であるか否かを判断する(S13)。その注目領域
内の濃度ばらつきが予め定められた基準範囲を超えてい
れば(S13でNO)、この網点判別処理を終了する。
【0066】一方、その注目領域内の濃度ばらつきが予
め定められた基準範囲内であれば(S13でYES)、
その注目領域は背景、または太文字を構成する要素など
の階調性が重視されない画像に相当するから、その注目
領域から出力画像に反映すべき情報はその注目領域のサ
イズと濃度だけである。そこで、上記ディザ作成部44
5によって、上記注目領域の濃度と実質的に同じレベル
の濃度を持つディザパターン(図14参照)を、上記注
目領域のサイズを変倍したのに相当するサイズに作成す
る(S14)。
【0067】この図9に示した処理は、図1中に示した
CPU200の制御によって、上記注目領域と同じ面積
サイズを持つ矩形領域毎に、元の入力画像データの全域
にわたって繰り返される。
【0068】図8は、上記変倍処理(図7のS2)を具
体的に示している。この変倍処理では、変倍部330に
よって、入力画像データを、通常通り画像処理によって
画素単位ないしはライン単位で水増し又は間引きして変
倍する(S10)。
【0069】図10は、上記MTF補正処理(図7のS
3)の具体的なフローを示している。このMTF補正処
理では、画像データ内の注目画素が網点であるか否かを
判断して(S31)、網点であればその注目画素に対し
てスムージング処理を施す(S32)。また、その注目
画素が網点ではなく(S31でNO)、エッジ画素であ
れば(S33でYES)、その注目画素に対してエッジ
強調処理を施す(S34)。その注目画素が網点でもエ
ッジ画素でもなければ(S31でNO、S33でN
O)、その他の処理を施す(S35)。
【0070】図11は、上記2値化処理(図7のS5)
の具体的なフローを示している。この2値化処理では、
上記網点情報部441からの情報に基づいて、2値化部
360は注目領域が均一濃度の網点領域であるか否かを
判断する(S41)。その注目領域が均一濃度の網点領
域であれば(S41でYES)、ディザ作成部445か
ら2値化部360へ上記ディザパターンを表す画像デー
タを出力する。そして、2値化部360が貼付け手段と
して働いて、上記注目領域に対応する変倍後の画像エリ
アに、上記ディザパターンを表す画像データを貼付ける
(S42)。
【0071】このようにした場合、元の入力画像データ
内の網点領域に対応する画像エリアに、電気的変倍に伴
う水増し又は間引きなどの歪みを含まない別の画像デー
タ(ディザパターン)を貼付けることができる。したが
って、網点領域について電気的変倍に伴うモアレ発生を
解消できる。
【0072】しかも、上記ディザパターンが貼付けられ
る画像エリアのサイズは、元の網点領域のサイズを上記
変倍部330によって変倍したものに相当する。また、
上記ディザパターンの濃度は元の網点領域の濃度と同じ
レベルに設定されている。これらの結果、人の目には、
この画像処理方法による出力画像は元の原稿画像をその
まま変倍したものに見える。したがって、この画像処理
方法による出力画像が、見る人に違和感を与えることは
ない。
【0073】一方、ステップS41で、注目領域が均一
濃度の網点領域でなければ(S41でNO)、2値化部
360はCMYK画像データを通常通り2値化して(S
43)、プリンタへ出力する。この結果、上記変倍部3
30によって通常通り画素単位ないしはライン単位で水
増し又は間引きして変倍された画像データが、そのまま
用いられる。これにより、上記ディザパターンの作成処
理を省略でき、画像処理を簡素化できる。
【0074】図12は、図9に示した網点判別処理の変
形例を示している。この網点判別処理は、図9に示した
網点判別処理に対して、上記変倍部330による変倍の
倍率に応じて、網点領域に対応する画像エリアにディザ
パターンを貼付けるか、網点領域に含まれたパターンを
そのまま用いるかを切り替える点が異なっている。
【0075】まず、図9に示した網点判別処理と同様
に、注目領域が網点領域であるか否かを判別し(S2
1)、その注目領域内の濃度を検出するとともに(S2
2)、その注目領域内の濃度ばらつきが予め定められた
基準範囲内であるか否かを判断する(S23)。その注
目領域が網点領域でなければ(S21でNO)、また、
その注目領域内の濃度ばらつきが予め定められた基準範
囲を超えていれば(S23でNO)、この網点判別処理
を終了する。
【0076】一方、その注目領域内の濃度ばらつきが予
め定められた基準範囲内であれば(S23でYES)、
上記変倍部330による変倍率が整数倍であるか否かを
判断する(S24)。
【0077】上記変倍率が整数倍以外の値であれば(S
24でYES)、図9に示した網点判別処理と同様に、
上記注目領域の濃度と実質的に同じレベルの濃度を持つ
ディザパターン(図14参照)を、上記注目領域のサイ
ズを変倍したのに相当するサイズに作成する(S2
5)。この結果、注目領域が均一濃度の網点領域であれ
ば、上記注目領域に対応する変倍後の画像エリアに、上
記ディザパターンを表す画像データが貼付けられる(図
11の2値化処理)。したがって、上記注目領域(網点
領域)について電気的変倍に伴うモアレ発生を解消でき
る。
【0078】一方、上記変倍率が整数倍であれば(S2
4でNO)、入力画像データを画素単位やライン単位で
水増し又は間引きする必要がなく、電気的変倍に伴って
網点領域のパターンレイアウトが変化することがない。
したがって、網点領域について電気的変倍に伴ってモア
レが発生することがなく、上記ディザパターンを表す画
像データを上記画像エリアに貼付ける必要がない。そこ
で、変倍率が整数倍であれば、上記変倍された上記網点
領域に含まれたパターン(網点パターン)をそのまま整
数倍するように設定する(S26)。この結果、上記変
倍部330によって変倍された画像データが、そのまま
用いられる。これにより、上記ディザパターンの作成処
理を省略でき、画像処理を簡素化できる上に、画像の変
倍に忠実な出力画像を得ることができる。
【0079】この図12に示した処理は、図1中に示し
たCPU200の制御によって、上記注目領域と同じ面
積サイズを持つ矩形領域毎に、元の入力画像データの全
域にわたって繰り返される。
【0080】なお、この実施形態では、網点領域に対応
する画像エリアにディザパターンを貼付けるものとした
が、これに限られるものではない。例えば、網点領域に
含まれた網点パターンのスクリーン角及び線数と白黒比
などを検出して、図15に示すように、元の網点パター
ン(同図(a))と同じ網点パターン(同図(b))を
変倍後の画像エリアに貼付けても良い。この場合、図1
5(b)に示す変倍処理後の出力画像における網点領域
内の黒孤立点1のサイズ及び濃度は、図15(a)中に
示す原稿画像における網点領域内の黒孤立点1のサイズ
及び濃度と同じになる。したがって、網点領域について
電気的変倍に伴うモアレ発生を解消できる。また、出力
画像が、見る人に違和感を与えることはない。
【0081】なお、図16は、図15と対比して、従来
通り、原稿画像(同図(a))から得られたデータを画
素単位ないしはライン単位で水増し又は間引きして変倍
(拡大)した場合の出力画像(同図(b))を示してい
る。この場合、図16(b)に示す変倍処理後の出力画
像における網点領域内の黒孤立点1′のサイズは、図1
6(a)中に示す原稿画像における網点領域内の黒孤立
点1のサイズよりも大きくなっている。
【0082】この発明は、上記変倍部330による変倍
率が拡大、縮小、等倍のいずれであっても、有効に適用
することができる。
【0083】
【発明の効果】以上より明らかなように、この発明の画
像処理装置によれば、網点領域について電気的変倍に伴
うモアレ発生を解消することができる。
【0084】この発明の画像処理方法によれば、網点領
域について電気的変倍に伴うモアレ発生を解消すること
ができる。
【0085】また、この発明のプログラムによれば、こ
の発明の画像処理方法をコンピュータに実行させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を適用した一実施形態の画像読取装
置300の概略ブロック構成を示す図である。
【図2】 上記画像読取装置に含まれた網点処理部40
0のブロック構成を示す図である。
【図3】 上記網点処理部に含まれた孤立点判別部44
3によって網点領域を判別する方法を説明する図であ
る。
【図4】 上記孤立点判別部443の構成を示す図であ
る。
【図5】 上記孤立点判別部に含まれた網点判定部44
35の構成を示す図である。
【図6】 孤立点検出フィルタFDを拡大して示す図で
ある。
【図7】 上記画像読取装置300が実行する画像処理
の概略フローを示す図である。
【図8】 図7の画像処理における変倍処理のフローを
示す図である。
【図9】 図7の画像処理における網点判別処理のフロ
ーを示す図である。
【図10】 図7の画像処理におけるMTF補正処理の
フローを示す図である。
【図11】 図7の画像処理における2値化処理のフロ
ーを示す図である。
【図12】 図9の網点判別処理の変形例を示す図であ
る。
【図13】 網点領域のパターンを示す図である。
【図14】 6種類の平均濃度に対応してそれぞれ作成
されるディザパターンを例示する図である。
【図15】 元の網点パターン(a)と同じ網点パター
ン(b)を変倍後の画像エリアに貼付けたときの態様を
示す図である。
【図16】 原稿画像(a)から得られたデータを画素
単位ないしはライン単位で水増し又は間引きして変倍
(拡大)した場合の出力画像(b)の態様を示す図であ
る。
【符号の説明】
330 変倍部 400 網点処理部 443 孤立点判別部 444 濃度判別部 445 ディザ作成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/40 H04N 1/40 B 1/405 F Fターム(参考) 5B057 AA11 CD05 CE08 CE11 DA08 DB02 DB09 DC22 5C076 AA13 AA21 AA22 BA06 BA08 BB03 BB06 5C077 LL03 MP02 MP08 NN04 NN09 PP20 PP23 PP27 PP33 PP54 PQ08 PQ12 PQ22

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿内の網点領域を判別する網点判別手
    段と、 上記網点判別手段によって判別された網点領域内の濃度
    および濃度均一性を検出する濃度検出手段と、 上記濃度検出手段によって検出された網点領域内の濃度
    均一性が所定の条件を満たす場合に、上記濃度検出手段
    によって検出された網点領域内の濃度に基づいて画像デ
    ータを作成する作成手段と、 上記原稿から得られた入力画像データを変倍処理して画
    像を変倍する変倍手段と、 上記変倍手段によって変倍された画像のうち上記網点領
    域に対応する画像エリアに、上記作成手段によって作成
    された画像データを貼付ける貼付け手段とを備えたこと
    を特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像処理装置におい
    て、 上記作成手段は、上記濃度検出手段によって検出された
    網点領域内の網点パターンに基づいて上記画像データを
    作成することを特徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 原稿内の網点領域を判別する網点判別手
    段と、 上記網点判別手段によって判別された網点領域内の濃度
    および濃度均一性を検出する濃度検出手段と、 上記濃度検出手段によって検出された網点領域内の濃度
    均一性が所定の条件を満たす場合に、上記濃度検出手段
    によって検出された網点領域内の濃度に基づいて画像デ
    ータを作成する作成手段と、 上記原稿から得られた入力画像データを変倍処理して画
    像を変倍する変倍手段と、 上記変倍手段によって変倍された画像のうち上記網点領
    域に対応する画像エリアに、上記作成手段によって作成
    された画像データを貼付ける貼付け手段と、 上記変倍手段による変倍率に応じて、上記変倍された画
    像のうち上記網点領域に対応する画像エリアに上記作成
    された画像データを貼付けるか、上記変倍された上記網
    点領域に含まれたパターンを用いるかを切り替える切替
    手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  4. 【請求項4】 原稿内の網点領域を判別するステップ
    と、 上記判別された網点領域内の濃度および濃度均一性を検
    出するステップと、 上記検出された網点領域内の濃度均一性が所定の条件を
    満たす場合に、上記検出された網点領域内の濃度に基づ
    いて画像データを作成するステップと、 上記原稿から得られた入力画像データを変倍処理して画
    像を変倍するステップと、 上記変倍された画像のうち上記網点領域に対応する画像
    エリアに、上記作成された画像データを貼付けるステッ
    プとを備えたことを特徴とする画像処理方法。
  5. 【請求項5】 原稿内の網点領域を判別するステップ
    と、 上記判別された網点領域内の濃度および濃度均一性を検
    出するステップと、 上記検出された網点領域内の濃度均一性が所定の条件を
    満たす場合に、上記検出された網点領域内の濃度に基づ
    いて画像データを作成するステップと、 上記原稿から得られた入力画像データを変倍処理して画
    像を変倍するステップと、 上記変倍の倍率に応じて、上記変倍された画像のうち上
    記網点領域に対応する画像エリアに上記作成された画像
    データを貼付けるか、上記変倍された上記網点領域に含
    まれたパターンを用いるかを切り替えるステップとを備
    えたことを特徴とする画像処理方法。
  6. 【請求項6】 原稿内の網点領域を判別するステップ
    と、 上記判別された網点領域内の濃度および濃度均一性を検
    出するステップと、 上記検出された網点領域内の濃度均一性が所定の条件を
    満たす場合に、上記検出された網点領域内の濃度に基づ
    いて画像データを作成するステップと、 上記原稿から得られた入力画像データを変倍処理して画
    像を変倍するステップと、 上記変倍された画像のうち上記網点領域に対応する画像
    エリアに、上記作成された画像データを貼付けるステッ
    プとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  7. 【請求項7】 原稿内の網点領域を判別するステップ
    と、 上記判別された網点領域内の濃度および濃度均一性を検
    出するステップと、 上記検出された網点領域内の濃度均一性が所定の条件を
    満たす場合に、上記検出された網点領域内の濃度に基づ
    いて画像データを作成するステップと、 上記原稿から得られた入力画像データを変倍処理して画
    像を変倍するステップと、 上記変倍の倍率に応じて、上記変倍された画像のうち上
    記網点領域に対応する画像エリアに上記作成された画像
    データを貼付けるか、上記変倍された上記網点領域に含
    まれたパターンを用いるかを切り替えるステップとをコ
    ンピュータに実行させるためのプログラム。
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