JP2002368469A - 電子装置およびこれに用いられる電子機器 - Google Patents

電子装置およびこれに用いられる電子機器

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JP2002368469A
JP2002368469A JP2001176791A JP2001176791A JP2002368469A JP 2002368469 A JP2002368469 A JP 2002368469A JP 2001176791 A JP2001176791 A JP 2001176791A JP 2001176791 A JP2001176791 A JP 2001176791A JP 2002368469 A JP2002368469 A JP 2002368469A
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pressure loss
fin
fins
heat
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JP2001176791A
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Hiroyuki Sakaiya
博之 境谷
Kunihiko Kaga
邦彦 加賀
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K7/00Constructional details common to different types of electric apparatus
    • H05K7/20Modifications to facilitate cooling, ventilating, or heating
    • H05K7/20009Modifications to facilitate cooling, ventilating, or heating using a gaseous coolant in electronic enclosures
    • H05K7/20136Forced ventilation, e.g. by fans
    • H05K7/20154Heat dissipaters coupled to components
    • H05K7/20163Heat dissipaters coupled to components the components being isolated from air flow, e.g. hollow heat sinks, wind tunnels or funnels

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 それぞれが発熱性電子部品を有する電子機器
を互いに隙間を空けて複数収納した電子装置において、
各電子機器間の風路に流れ込む空気の量がばらつくとい
う問題があった。 【解決手段】 ラック1内部に収納した各電子機器2間
に形成される複数の風路のうち、流入風量の大きい所定
の風路に面するフィン5の下流側に圧力損失調整板12
を設け、圧力損失調整板12が設けられたフィン5を含
む所定の風路の下流側の断面積を上流側の断面積よりも
小さくすることにより、所定風路の圧力損失(風路抵
抗)を上昇させ、この風路に流入する風量を減少させ
る。このように、空気の流入量が多い風路の圧力損失を
増加させることにより、各風路を通過する風量が平均化
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、それぞれが熱源
となる電子部品を有する複数の電子機器をラック内に収
納した電子装置、およびこの電子装置に用いられる電子
機器に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は一般的な電子装置の構成を示す平
面図である。図8において、1はラック、2は電子機
器、3はファン、4は熱源となる電子部品、5は電子部
品4の熱を放散するフィン、6は電子部品4を覆うカバ
ー、17はこれらを備えてなる電子装置である。また、
図9は電子機器2のA−A’線に沿った断面を示す断面
図である。図9において、7はシャーシ、8はパッケー
ジ、9は内ケース、10はフィン間風路、11はバイパ
ス風路である。なお、図9において図8と同一の符号は
同一又は相当部分を示すものであるため説明は省略す
る。
【0003】次に構成について説明する。図8に示すよ
うに、ラック1には互いのフィン5とカバー6が対向す
るように配設された複数の電子機器2が収納されてい
る。隣りあう電子機器2間には、電子機器2の実装やメ
ンテナンス、交換を行う際の作業を容易にするためのク
リアランス(隙間)が設けられる。これらの電子機器2
には、動作に伴い熱が発生する電子部品4が実装されて
いる。空気が流入する上流側から下流側に沿って延在す
るフィン5は電子部品4が実装されたシャーシ7の裏面
に複数配列されて形成される。通常、フィン5はシャー
シ7とダイカスト方式を用いて一体成形される。ダイカ
ストとは、鋳型を製作して、その鋳型の中に、例えばア
ルミ合金などの溶融金属を射出することにより成形する
方式をいう。
【0004】互いに隣りあうフィン5の間を流れる空気
の通路がフィン間風路10である。そして、フィン間風
路10に流れ込まない空気の通路となるのがバイパス風
路11である。バイパス風路11は、隣りあう電子機器
2のクリアランスすなわち所定の電子機器2のフィン5
とカバー6の間を流れる空気の通路を意味するほか、フ
ィン5とラック1の内壁との間を流れる空気の通路をも
意味する。ラック1にはラック1内部に空気を供給する
ファン3が設けられている。なお、一体成形されたフィ
ン5とシャーシ7をあわせてヒートシンクと呼ぶ。
【0005】次に動作について説明する。それぞれの電
子機器2に実装された電子部品4は動作に伴い熱を発生
させる。電子部品4の温度はおよそ100度から高い時
には140度以上に達する。電子部品4の発生した熱
は、図9に示すパッケージ8、内ケース9、シャーシ
7、フィン5に伝達される。一方、ファン3はラック1
内部に空気を供給することによりフィン間風路10、バ
イパス風路11を通る風の流れを作り出す。電子部品4
が発生した熱のうち、フィン5に伝達された熱は最終的
にフィン間風路10を流れる風によって放散される。こ
のように、電子部品4の発生する熱は主にフィン間風路
10を流れる風によりフィン5から空気中に放散される
ため、電子部品4に熱がこもることが抑制される。
【0006】以上説明した電子装置は、実装やメンテナ
ンス、交換時の作業性を考慮した結果、隣りあう電子機
器2間に所定の隙間をあけて複数の電子機器2をラック
1に収納している。このような電子装置においては、フ
ァン3が供給した空気のうち、一部がバイパス風路11
に流れ、残りがフィン間風路10に流れ込む。電子機器
2の放熱効率を改善するためには、フィン間風路10に
流れ込む空気の量を増やし、バイパス風路11に流れ込
む空気の量を減らしてやればよい。図10はフィン間風
路とバイパス風路を流れる風量比を示すグラフとその説
明図である。図10(a)に示すように、ファン3が供
給した空気の総量であるトータル風量のうち、バイパス
風路11に流れ込むバイパス風量の割合はおよそ35%
を占める。図10(b)にフィン間風路とバイパス風路
に空気が流れ込む様子を示す。このトータル風量のうち
フィン間風量とバイパス風量の割合は、フィン間風路と
バイパス風路の風路抵抗のバランスにより決定される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図8に示す
電子装置のように、ラック1内部に、例えば4台の電子
機器2を実装した場合には、必然的にフィン間風路およ
びバイパス風路が4つ形成されることになる。以下、フ
ィン間風路とバイパス風路をあわせて「風路」と記載す
ることとする。ファン3によりラック1内部に取り込ま
れた空気は、4つの風路に均等に流れ込むわけではな
く、各風路に流れ込む風量は最大20%程度ばらつくこ
とが明らかになっている。各風路に流れ込む風量が不均
衡であるため、各電子機器2の放熱効率もばらつくこと
になる。つまり、ラック1内部に実装された電子機器の
うち、風路に大量の空気が流れ込む電子機器は効率よく
放熱されるものの、風路に流れ込む空気の量が少ない電
子機器は過熱して正常に動作しなくなるという事態が起
こり得る。このような、各風路に流れ込む風量がばらつ
くのは、各風路の風路抵抗(圧力損失)のばらつきや、
ラック1内部の風速分布、電子機器2の実装位置などに
起因するものと考えられる。
【0008】ラック1内部の各電子機器2を均等に放熱
するためには、4つの風路に流れ込む風量のばらつきを
抑制する必要がある。各風路に流れ込む風量ばらつきを
抑制するため、従来は、隣りあうフィン5の間隔、すな
わちフィンピッチを変更し、フィン間風路の圧力損失
(風路抵抗)を調整していた。しかし、フィンピッチの
変更により圧力損失を調整すると、フィン間風路とバイ
パス風路の圧力損失のバランスが崩れて、フィン間風路
に流れ込む空気がバイパス風路に抜けてしまい、電子機
器2の放熱効率が低下するという問題が生じる。また、
ダイカスト方式を用いて、フィンピッチの狭いヒートシ
ンクを製造するのは困難である。なぜなら、鋳型の先端
部まで溶融金属を流し込む時の抵抗はフィンピッチが狭
いほど大きくなり、溶融金属を鋳型に流し込む際に高い
圧力をかけなければならないからである。また、鋳型の
内面と溶融金属が接触する面積が大きくなるため、鋳型
の先端部に溶融金属が到達する前に冷却されて固化して
しまうことが多く、設計どおりのフィン形状を得ること
は困難である。
【0009】この発明は、上記課題を解決するためにな
されたものであり、複数の電子機器をラック内に収納し
た電子装置であって、複数の電子機器2間に形成される
複数の風路に流れ込む風量のばらつきをなくし、ラック
1内部に収納した複数の電子機器2を均等に放熱させる
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る電子装置
は、空気が流入する上流側から下流側に沿って延在する
フィンが複数配列され、このフィンを介して発熱性電子
部品の熱を放散させるシャーシ、前記発熱性電子部品を
覆うカバーを有する電子機器と、隣りあう電子機器のフ
ィンとカバーが所定距離を隔てて互いに対向するよう配
設された複数の前記電子機器を収容し、フィンの間を流
れる空気の通路であるフィン間風路、および隣りあう前
記電子機器のフィンとカバーの間を流れる空気の通路で
あるバイパス風路よりなる風路が複数形成されたラック
と、このラック内に空気を供給し、前記ラック内部に形
成された複数の風路を通過する空気の流れを生成する通
風機と、前記複数の風路のうち、空気の流入量が相対的
に多い所定風路の下流側に設置されて、前記所定風路の
下流側の断面積を上流側の断面積よりも小さくすること
により前記所定風路の圧力損失を増加させる圧力損失調
整部材とを設けたものである。
【0011】また、この発明に係る電子装置は、電子機
器のフィンの下流側の側端面を覆うように設けられ、所
定風路を形成するフィン間風路とバイパス風路のうち前
記フィン間風路の圧力損失を増加させる圧力損失調整部
材を設けたものである。
【0012】また、この発明に係る電子装置は、空気の
流れる方向に対して垂直方向に延びる板状の部材であっ
て、所定風路の下流側の全幅を覆うようにフィンの下流
側の側端面に実装される圧力損失調整部材を設けたもの
である。
【0013】この発明に係る電子機器は、所定の筐体内
部に互いに所定距離だけ離隔して複数配設されて、それ
ぞれに発熱性電子部品が実装されるとともに、前記筐体
内に供給された空気によって前記発熱性電子部品の発生
する熱が放散される電子機器において、前記発熱性電子
部品が実装された面の反対側に形成されて、空気が流入
する上流側から下流側に沿って延在するフィンが複数配
列され、フィンの間を流れる空気により前記発熱性電子
部品からの熱を放散させるシャーシと、フィンの間を流
れる空気の通路であるフィン間風路と隣りあう前記電子
機器の隙間を流れる空気の通路であるバイパス風路より
なる風路の下流側の断面積を上流側の断面積よりも小さ
くするように、前記フィンの下流側の側端面を覆うよう
に形成された圧力損失調整部材とを設けたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明に係
る発熱性電子部品放熱装置を採用した電子装置の構成を
示す平面図である。図1において、12は圧力損失調整
部材である圧力損失調整板である。圧力損失調整板12
はフィン5の幅方向に延在し、フィン5の下流側の側端
面に設けられた矩形上の板を用いる。18a〜18dは
風路である。風路18a〜18dはそれぞれフィン間風
路とバイパス風路から形成される。図中の矢印は風路に
流れ込む空気の流れを示している。風路に空気が流れ込
むフィン5の側面を「上流側」、上流側から流れ込んだ
空気が風路を通過して排出されるフィン5の側面を「下
流側」と記載する。なお、図1において図8と同一の符
号は同一又は相当部分を示すものであり、説明は省略す
る。
【0015】図2はラックの外観を示す正面図とその断
面図である。図2(a)に示すように、ラック1には複
数の電子機器2が縦に積み重ねられて収納されている。
そして、図2(b)に示すように、電子機器2のフィン
5とカバー6が互いに対向するように配設されている。
図2において、ラック1内に縦に積み重ねられて収納さ
れた電子機器2を下から順に2a、2b、2c、2d、
2e、2fとする。圧力損失調整板12は電子機器2
b、2d、2fに設けられ、電子機器2a、2c、2e
には設けられていない。図3は電子機器2の外観をカバ
ー6側とフィン5側から示す斜視図であり、圧力損失調
整板12を備えない状態で電子機器2を図示するもので
ある。図3において、13はレールである。ラック1は
電子機器2のレール13を保持することにより、ラック
1内部に電子機器2を収納する。
【0016】図4は図3に示す電子機器2の分解斜視図
である。図4において14はフロントパネルである。図
4には図示されないものの、一般的に、フロントパネル
14には電子機器2内部に実装された電子部品4と図示
しない外部機器を接続するコネクタが設けられる。図4
(a)には、フィン5が一体成形されたシャーシ7上に
電子部品4が実装され、フロントパネル14が取り付け
られる様子が示されており、図4(b)には、更にカバ
ー6とレール13が取り付けられる様子が示されてい
る。図5は圧力損失調整板12を設けた電子機器2の外
観を示す斜視図である。図5において矢印は、ファン3
により供給された空気が風路に流れ込む方向を示す。図
5に示す電子機器2は、フィン5の下流側の側端面を覆
うように設けられた圧力損失調整板12が形成されてい
る。
【0017】図6は電子機器のA−A’線に沿った断面
を示す断面図であり、本発明の特徴である圧力損失調整
板12がより明瞭に示されている。図6に示す圧力損失
調整板12は、矩形の板状部材であって、フィン5の下
流側において、フィン5の側端面を覆うように設けられ
る。図6に示す圧力損失調整板12のサイズは、高さh
がフィン高さdの半分程度、幅bは電子機器2の全幅と
等しくなるように設定される。圧力損失調整板12の材
質は金属、プラスチック等を採用できる。
【0018】圧力損失調整板12は、融点の低い合金を
接着剤としてフィン5およびシャーシ7に接合されてい
る。具体的には、銅部材の接合を行う際には、銀の合金
を溶かして接着剤として用いるのが一般的である。ま
た、圧力損失調整板12はヒートシンク(フィン5及び
シャーシ7)とともに、ダイカスト方式を用いて一体成
形してもよい。ダイカストとは溶融した金属を鋳型の中
に流し込んで成形する方法である。また、圧力損失調整
板12をフィン5及びシャーシ7にネジで止めるように
してもよい。圧力損失調整板12は、矩形の板状部材の
ほか、多数の孔の空いた板(パンチメタル)や金属製の
網(メッシュ)を用いてもよい。
【0019】以下、主に図6を参照しながら電子機器2
の放熱作用について説明する。電子機器2に実装された
電子部品4は動作に伴い熱を発生させる。電子部品4の
発生する熱はおよそ100度から高い時には140度以
上に達する。電子部品4の発生した熱は、次第に温度を
下げながら、図6に示すパッケージ8、内ケース9、シ
ャーシ7、フィン5に伝達される。具体的には、電子部
品4の発生する熱量が50Wであって、その温度が12
0℃であるとき、パッケージ8の温度はおよそ80℃、
内ケース9の温度はおよそ77℃、シャーシ7で70
℃、フィン5でおよそ68℃となる。
【0020】ファン3はラック1内部に空気を供給する
ことによりフィン間風路10、バイパス風路11を通る
風の流れを作り出す。フィン間風路10に流れ込む空気
の量であるフィン間風量、およびバイパス風路11に流
れ込む空気の量であるバイパス風量の割合は、フィン間
風路10とバイパス風路11の圧力損失(風路抵抗)の
バランスにより決定される。電子機器2に実装された電
子部品4の熱はフィン5に伝搬し、フィン間風路を流れ
る空気によりフィン5から放熱される。一般的に、トー
タル風量が一定でもフィン間風量を増加させることによ
り、電子機器2の熱を効率的に放散させることができ
る。
【0021】図1および図2に示す電子装置のように、
ラック1内部に複数の電子機器2を収納する場合、各電
子機器2の間に風路が形成される。各電子機器2間の風
路はフィン間風路10およびバイパス風路11を示す。
たとえば、図1に示す電子装置のようにラック1内部に
電子機器2を4台収納するものであれば、4つの風路1
8a〜18dがある。また、図2に示す電子装置のよう
にラック1内部に電子機器を6台収納するものであれ
ば、6つの風路がある。各風路の圧力損失(風路抵抗)
や、ラック1内部の風速分布、電子機器2の実装位置な
どの要因により、これらの各風路に流れ込む風量は最大
20%程度ばらつくことが明らかになっている。
【0022】例えば、図1に示す風路18a〜18dの
うち、風路18a、18cに流入する風量が大きいもの
とする。本願発明は、流入風量の大きい風路、例えば、
18a、18cに面するフィン5に圧力損失調整板12
を設けることにより、風路18a、18cを形成するフ
ィン間風路10の圧力損失(風路抵抗)を上昇させ、風
路18a、18cに流入する風量を減少させるものであ
る。圧力損失調整板12を設けることにより、図6に示
すように、風路の上流側の高さがc+dであるのに対
し、風路の下流側の高さがiとなり、下流側の高さが上
流側の高さよりも低くなっていることが分かる。電子機
器2の気流方向に対する幅bが一定であれば、圧力損失
調整板12をフィン5の下流側に設けて上流側と下流側
で高さを変えることにより、上流側と下流側で風路の断
面積が異なることになる。このように、圧力損失調整板
12は風路の断面積を上流側と下流側で急激に変化させ
ることにより、風路の圧力損失を増加させている。
【0023】このように、圧力損失調整板12をフィン
5の下流側に設けることにより、図1に示す風路18
a、18cに流入する風量を減少させ、風路18b、1
8dに流入する風量は増加させることができる。したが
って、各風路の流入風量が均一化される。さらに、圧力
損失調整板12により風路の圧力損失を調整する利点と
して、フィン間風路とバイパス風量の風量比が変化しな
い点をあげることができる。つまり、フィンピッチを調
整して各風路の風量ばらつきを是正した場合のように、
フィン間風路に流入する空気がバイパス風路に抜けてフ
ィン間風量が減少し、放熱効率が低下するという問題は
生じない。
【0024】風路の圧力損失(風路抵抗)とは、対象と
する風路の最上流と最下流の位置での圧力の差を意味す
る。圧力損失特性(風路抵抗特性)は、下記の式、圧力
差(圧損、風路抵抗)=K×風量mで表すことができ
る。Kは比例係数で圧損係数と呼ぶ。またm(1≦m≦
2)は乗数である。「圧力損失(風路抵抗)が大きい」と
いうときには、通常、同一風量での圧損を比較して論じ
る。mが等しければ、Kを比較することになる。圧損の
単位はPa、風量の単位はm3/sである。圧力損失と
風量の関係については、電位差と電流の関係にたとえて
説明することができる。たとえば、フィンピッチを狭く
すると、フィン間風路の圧力損失が大きくなり、フィン
間風量が減少してバイパス風量が増加する。フィンピッ
チを狭くして調整した圧力損失は、電気回路における並
列抵抗に相当する。つまり、片方の抵抗(フィン間風路
の圧力損失)を増やしても、他方の抵抗(バイパス風路
の圧力損失)が変わらなければ、フィン間風路を通る空
気がバイパス風路に抜けてしまい、ある風路を通過する
風量は変わらない。したがって、複数の風路に流れ込む
空気の量を均等にするという効果を得ることはできな
い。
【0025】例えば、フィンピッチeが5mm、フィン
高さdが20mm、バイパス風路の高さcが3mmの場
合、圧損係数Kの比は2:3程度となる。また、フィン
ピッチを狭くして摩擦により圧力損失を増大させた場
合、圧力損失値mは風速に比例することになりm=1と
なる。このとき、合成抵抗係数Kは、電気回路と同じ
く、1/(1/2+1/3)=1.2となる。フィンピ
ッチを狭くして2を2倍にしても全体は、1.7と40
%程度上昇するに過ぎない。このとき圧力損失が不変と
なるように、ファンの回転数を調整すれば、全体風量は
70%に減少し、フィンを流れる風量は最初の50%に
減少する。すなわち、たとえば30%の風量調整を行う
と、フィン間風量が50%減少することになり、電子機
器の放熱効率が低下する。
【0026】一方、圧力損失調整板12をフィン5の下
流側に設けて調整した圧力損失は、電気回路における直
列抵抗に相当する。つまり、圧力損失調整板12を設け
ることにより、フィン間風路の圧力損失とバイパス風路
の圧力損失をともに増加させるので、ある風路を通過す
る風量は減少する。圧力損失調整板12が設けられた風
路に流れ込む空気の量が減少した分、他の風路に流れ込
む空気の量が増加するため、各風路に流れ込む空気の量
のばらつきは抑制される。圧力損失調整板12のような
形状抵抗(風路の断面積が急激に変化するときの抵抗)
のmはm=2となる(摩擦による圧力損失値は風速に比
例しm=1となる)。上記のフィン間:バイパス=2:
3の圧損係数を有する風路(風量1で、圧損1.2とす
る)の下流側に、風量1において圧力損失が0.1(す
なわち圧損係数0.1)となる圧力損失調整板を設ける
と、全体の圧力損失は1.3になる。このとき、ファン
の回転数を調整して、圧力損失を1.2とすると、風量
Vは1.2×V+0.1×V2=1.2を解いて、V=
0.9程度になる。フィン間風量も10%減って0.5
4程度になる。
【0027】以上説明したように、本願発明に係る電子
装置は、ラック1内部に収納した各電子機器2間に形成
される風路のうち、流入風量の大きい風路に面するフィ
ン5に圧力損失調整板12を設けたものである。つま
り、フィン5の下流側の側端面を覆うように設けられた
圧力損失調整板12を設けることにより、圧力損失調整
板12が設けられた風路の圧力損失(風路抵抗)を上昇
させ、この風路に流入する風量を減少させる。逆に、圧
力損失調整板12が設けられていない他の風路に流入す
る風量は増加するので、相対的に各風路の流入風量が均
一化される。したがって、本願発明にかかる電子装置
は、ラック1内部に収納した電子機器2を均等に放熱す
ることができ、いずれかひとつの電子機器が異常に過熱
するという問題は生じない。したがって、電子装置の信
頼性が高まるという効果がある。
【0028】また、本願発明に係る電子装置は、フィン
ピッチを狭くして風路の圧力損失を調整するのではな
く、圧力損失調整板12を設けることにより形状抵抗、
すなわち、風路の断面積が急激に変化するときの抵抗を
変化させることで風路の圧力損失を調整するため、フィ
ン間風路とバイパス風量の風路損失のバランスは一定に
保たれる。つまり、フィン間風路とバイパス風路の風量
比は変化しないので、フィン間風路に流入する空気がバ
イパス風路に抜けてフィン間風量が減少し、放熱効率が
低下するという問題が発生することは抑制される。
【0029】なお、上記説明に係る電子装置は、図6に
示すように、圧力損失調整板12をシャーシ7側に設け
ていたが、図7に示すように、フィン5の先端側に設け
ても構わない。また、図6に示す圧力損失調整板12
は、風路の全幅bと等しい幅の部材を採用していたが、
必ずしも風路の全幅と等しい幅の部材を用いる必要はな
い。さらに、圧力損失調整板の高さhはフィン高さdと
一致させても構わない。圧力損失調整板の取付位置やサ
イズは、風路の圧力損失(風路抵抗)との関係で決定す
ればよい。
【0030】
【発明の効果】この発明に係る電子装置は、空気が流入
する上流側から下流側に沿って延在するフィンが複数配
列され、このフィンを介して発熱性電子部品の熱を放散
させるシャーシ、前記発熱性電子部品を覆うカバーを有
する電子機器と、隣りあう電子機器のフィンとカバーが
所定距離を隔てて互いに対向するよう配設された複数の
前記電子機器を収容し、フィンの間を流れる空気の通路
であるフィン間風路、および隣りあう前記電子機器のフ
ィンとカバーの間を流れる空気の通路であるバイパス風
路よりなる風路が複数形成されたラックと、このラック
内に空気を供給し、前記ラック内部に形成された複数の
風路を通過する空気の流れを生成する通風機と、前記複
数の風路のうち、空気の流入量が相対的に多い所定風路
の下流側に設置されて、前記所定風路の下流側の断面積
を上流側の断面積よりも小さくすることにより前記所定
風路の圧力損失を増加させる圧力損失調整部材とを設け
たので、ラック内部に収納した電子機器を均等に放熱す
ることができ、いずれかひとつの電子機器が過熱すると
いう問題を抑制する効果がある。
【0031】この発明に係る電子機器は、所定の筐体内
部に互いに所定距離だけ離隔して複数配設されて、それ
ぞれに発熱性電子部品が実装されるとともに、前記筐体
内に供給された空気によって前記発熱性電子部品の発生
する熱が放散される電子機器において、前記発熱性電子
部品が実装された面の反対側に形成されて、空気が流入
する上流側から下流側に沿って延在するフィンが複数配
列され、フィンの間を流れる空気により前記発熱性電子
部品からの熱を放散させるシャーシと、フィンの間を流
れる空気の通路であるフィン間風路と隣りあう前記電子
機器の隙間を流れる空気の通路であるバイパス風路より
なる風路の下流側の断面積を上流側の断面積よりも小さ
くするように、前記フィンの下流側の側端面を覆うよう
に形成された圧力損失調整部材とを設けたので、所定の
風路に流入する空気の量を減少させ、他の風路に流入す
る空気の量を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電子装置の構成を示す平面図で
ある。
【図2】 ラックの外観を示す正面図とその断面図であ
る。
【図3】 電子機器の外観をカバー側とフィン側から示
す斜視図である。
【図4】 電子機器の分解斜視図である。
【図5】 圧力損失調整板を設けた電子機器の外観を示
す斜視図である。
【図6】 圧力損失調整板を設けた電子機器の断面図で
ある。
【図7】 圧力損失調整板を設けた電子機器の断面図で
ある。
【図8】 一般的な電子装置の構成を示す平面図であ
る。
【図9】 電子機器の断面図である。
【図10】 フィン間風路とバイパス風路を流れる風量
比を示すグラフとその説明図である。
【符号の説明】
1 ラック、2 電子機器、3 ファン、4 電子部
品、5 フィン、6 カバー、7 シャーシベース、8
パッケージ、9 内ケース、10 フィン間風路、1
1 バイパス風路、12 圧力損失調整板、13 レー
ル、14 フロントパネル、15 風路分離カバー、1
6 風路分離カバー、17 電子機器、18 風路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気が流入する上流側から下流側に沿っ
    て延在するフィンが複数配列され、このフィンを介して
    発熱性電子部品の熱を放散させるシャーシ、前記発熱性
    電子部品を覆うカバーを有する電子機器と、 隣りあう電子機器のフィンとカバーが所定距離を隔てて
    互いに対向するよう配設された複数の前記電子機器を収
    容し、フィンの間を流れる空気の通路であるフィン間風
    路、および隣りあう前記電子機器のフィンとカバーの間
    を流れる空気の通路であるバイパス風路よりなる風路が
    複数形成されたラックと、 このラック内に空気を供給し、前記ラック内部に形成さ
    れた複数の風路を通過する空気の流れを生成する通風機
    と、 前記複数の風路のうち、空気の流入量が相対的に多い所
    定風路の下流側に設置されて、前記所定風路の下流側の
    断面積を上流側の断面積よりも小さくすることにより前
    記所定風路の圧力損失を増加させる圧力損失調整部材と
    を設けたことを特徴とする電子装置。
  2. 【請求項2】 圧力損失調整部材は、電子機器のフィン
    の下流側の側端面を覆うように設けられ、所定風路を形
    成するフィン間風路とバイパス風路のうち前記フィン間
    風路の圧力損失を増加させることを特徴とする請求項1
    に記載の電子装置。
  3. 【請求項3】 圧力損失調整部材は、空気の流れる方向
    に対して垂直方向に延びる板状の部材であって、所定風
    路の下流側の全幅を覆うようにフィンの下流側の側端面
    に実装されることを特徴とする請求項2に記載の電子装
    置。
  4. 【請求項4】 所定の筐体内部に互いに所定距離だけ離
    隔して複数配設されて、それぞれに発熱性電子部品が実
    装されるとともに、前記筐体内に供給された空気によっ
    て前記発熱性電子部品の発生する熱が放散される電子機
    器において、 前記発熱性電子部品が実装された面の反対側に形成され
    て、空気が流入する上流側から下流側に沿って延在する
    フィンが複数配列され、フィンの間を流れる空気により
    前記発熱性電子部品からの熱を放散させるシャーシと、 フィンの間を流れる空気の通路であるフィン間風路と隣
    りあう前記電子機器の隙間を流れる空気の通路であるバ
    イパス風路よりなる風路の下流側の断面積を上流側の断
    面積よりも小さくするように、前記フィンの下流側の側
    端面を覆うように形成された圧力損失調整部材とを設け
    たことを特徴とする電子機器。
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