JP2002368259A - リン化硼素系半導体、その製造方法及び半導体素子 - Google Patents

リン化硼素系半導体、その製造方法及び半導体素子

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JP2002368259A
JP2002368259A JP2001175054A JP2001175054A JP2002368259A JP 2002368259 A JP2002368259 A JP 2002368259A JP 2001175054 A JP2001175054 A JP 2001175054A JP 2001175054 A JP2001175054 A JP 2001175054A JP 2002368259 A JP2002368259 A JP 2002368259A
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boron
phosphorus
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Takashi Udagawa
隆 宇田川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本来、間接遷移型の化合物半導体であるリン化
硼素に関して、キャリアの再結合効率を向上させた直接
遷移的な再結合挙動を呈するリン化硼素系半導体層を提
供する。 【解決手段】第III族元素として硼素(B)を含みか
つ第V族元素としてリン(P)を含む、室温での禁止帯
幅を2.8エレクトロンボルト(eV)以上3.4eV
以下とするリン化硼素(BP)系半導体に、さらにリン
(P)と電気陰性度を異にする第V族元素、特に窒素
(N)を添加する。窒素はリン化硼素系半導体中で等電
子的トラップ不純物として作用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子捕獲作用を有
する等電子的トラップ(isoelectronic
trap)を含むリン化硼素(BP)系半導体及びその
製造方法、並びにそれを用いた半導体素子に関する。
【0002】
【従来の技術】元素周期律のIII族に属する硼素
(B)とV族元素とからなるIII−V族化合物半導体
としてリン化硼素(BP)が公知である(Natur
e、179(No.4569)(1957)、1075
頁参照)。リン化硼素については、従来より様々な禁止
帯幅が報告されている。例えば、B.Stoneらは多
結晶のBP膜に関して約6エレクトロンボルト(eV)
の室温禁止帯幅を得ている(Phys.Rev.Let
t.,Vol.4、No.6(1960)、282〜2
84頁照)。また、Mancaに依れば、4.2eVの
禁止帯幅が提示されている(J.Phys.Chem.
Solids,20(1961)、268.参照)。ま
た、リン化硼素の禁止帯幅を約2eVとした報告もある
(RCA Review,25(1964)、159
〜167頁、及びZ.anorg.allg.che
m.,349(1967)、151〜157頁参照)。
【0003】従来では、室温での禁止帯幅を約2eVと
するリン化硼素を利用して化合物半導体素子が構成され
ている。例えば、シリコン(Si)単結晶基板上に設け
たリン化硼素を利用してヘテロバイポーラトランジスタ
(HBT)を形成した例がある(J.Electroc
hem.Soc.,125(4)(1978)、633
〜637頁参照)。また、リン化硼素をウィンドウ(w
indow)層として太陽電池(solar cel
l)を構成する技術が開示されている(上記のJ.El
ectrochem.Soc.,125(1978)参
照)。
【0004】また、リン化硼素または一般式BXAlY
1-X-Y1-ZZ(0<X≦1、0≦Y<1、0<X+
Y≦1、0<Z≦1)で表記されるリン化硼素系混晶を
緩衝層として利用して、化合物半導体発光素子を構成す
る例が知られている(特開平2−288371号公報参
照)。また、リン化硼素とBXAlYGa1-X-Y1-ZZ
混晶との超格子構造からpn接合型ヘテロ接合構造の発
光部をなす障壁(barrier)層を構成する例が知
られている(上記の特開平2−288371号参照)。
室温での禁止帯幅を約2eVと低くするリン化硼素で
は、発光層に対し障壁作用を及ぼせない。このため、上
記の従来技術では、禁止帯幅を2eVとするリン化硼素
と窒化アルミニウム(AlN)等とを敢えて混晶化させ
て、室温の禁止帯幅を例えば2.7eVと高めたBP系
混晶層を利用している(特開平2−275682号参
照)。
【0005】ところで、リン化硼素は間接遷移型の半導
体とされている(寺本 巌著、「半導体デバイス概論」
((株)培風館、1995年3月30日発行初版、28
頁参照)。間接遷移型の半導体に於ける、発光をもたら
すキャリア(担体)の放射再結合の効率は直接遷移型半
導体に比較すれば矮小である(K.シーガー著、「セミ
コンダクターの物理学(下)」((株)吉岡書店、19
91年6月25日発行第1刷、392頁参照)。このた
め、間接遷移型半導体であるリン化硼素を発光層(活性
層)として発光ダイオード(LED)またはレーザダイ
オード(LD)を構成するのは不利とされ続けてきた。
【0006】一方、リン化ガリウム(GaP)は間接遷
移型のIII−V族化合物半導体であるが(上記の「半
導体デバイス概論」、28頁参照)、発光層として従来
より利用されており、例えば、リン化ガリウム(Ga
P)LEDが実用に供されている。このLEDには、等
電子的トラップ(isoelectronic tra
p)として窒素(N)を添加して再結合効率を高めたG
aP層が発光層として利用されている(上記の「半導体
デバイス概論」、118〜121頁参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現在迄に擬似
的に直接遷移的な挙動を呈するリン化硼素系半導体は提
供されていない。また、直接遷移型的に振る舞うリン化
硼素系半導体の形成方法も未だ開示されるに至っていな
い.このため、III−V族化合物半導体の中でも、窒
化硼素(BN)と同じく化学的な耐性が強く、且つ耐熱
性に優れるリン化硼素の特長を活用した化合物半導体素
子は実用となっていない。
【0008】本発明は従来技術に於ける上記の欠点を克
服すべくなされたもので、本来、間接遷移型の化合物半
導体であるリン化硼素に関して、キャリアの再結合効率
を向上させた直接遷移的な再結合挙動を呈するリン化硼
素系半導体層を提供するものである。また、本発明は、
この直接遷移半導体的にキャリアの再結合を起こすリン
化硼素系半導体を効率的に且つ安定して形成するための
リン化硼素系半導体の製造方法を提供する。また更に本
発明では、直接遷移的な再結合挙動を呈するリン化硼素
系半導体を利用したリン化硼素系半導体素子、特に、キ
ャリアの再結合効率を向上させたリン化硼素系半導体を
利用して構成した発光素子を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、 (1)第III族元素として硼素(B)を含みかつ第V
族元素としてリン(P)を含むリン化硼素(BP)系半
導体において、室温での禁止帯幅を2.8エレクトロン
ボルト(eV)以上3.4eV以下とし、さらにリン
(P)と電気陰性度を異にする第V族元素を含むことを
特徴とするリン化硼素系半導体。 (2)リン(P)と電気陰性度を異にする第V族元素が
窒素(N)であることを特徴とする(1)に記載のリン
化硼素系半導体。 (3)リン化硼素系半導体中の窒素原子濃度が5×10
17cm-3以上5×1019cm-3以下であることを特徴と
する(2)に記載のリン化硼素系半導体。 (4)リン化硼素系半導体中の窒素原子濃度が1×10
18cm-3以上1×1019cm-3以下であることを特徴と
する(2)に記載のリン化硼素系半導体。 (5)第III族元素または第V族元素以外の元素が添
加されていることを特徴とする(1)乃至(4)のいず
れか1に記載のリン化硼素系半導体。 (6)第II族元素が添加されていて、p形であること
を特徴とする(5)に記載のリン化硼素系半導体。 (7)第IV族元素または第VI族元素が添加されてい
て、n形であることを特徴とする(5)に記載のリン化
硼素系半導体。 を提供するものである。
【0010】また本発明は、 (8)基板上に、有機金属化学気相堆積法(MOCVD
法)により、硼素(B)原料とリン(P)原料との供給
比率を15以上60以下とし、成長速度を毎分2nm以
上300nm以下として、リン(P)と電気陰性度を異
にする第V族元素を含むリン化硼素系半導体を積層する
ことを特徴とする(1)乃至(7)に記載のリン化硼素
系半導体の製造方法。 (9)有機金属化学気相堆積法(MOCVD法)によ
り、基板上に成長温度が250℃以上700℃以下の範
囲で積層したリン化硼素(BP)からなる緩衝層上に、
該緩衝層の成長温度より高温で、リン(P)と電気陰性
度を異にする第V族元素を含むリン化硼素系半導体を積
層することを特徴とする(8)に記載のリン化硼素系半
導体の製造方法。 (10)リン(P)と電気陰性度を異にする第V族元素
が窒素(N)であることを特徴とする(8)または
(9)に記載のリン化硼素系半導体の製造方法。を提供
するものである。
【0011】さらに本発明は、 (11)(1)乃至(7)のいずれか(1)に記載のリ
ン化硼素半導体を具備してなるリン化硼素系半導体素
子。 (12)半導体素子が発光素子である(11)に記載の
リン化硼素系半導体素子。を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に記載のリン化硼素(B
P)系半導体とは、第III族元素として硼素(B)を
含みかつ第V族元素としてリン(P)を含む、一般式B
αAlβGaγIn1- α - β - γ1- δAsδ(0<α≦
1、0≦β<1、0≦γ<1、0<α+β+γ≦1、0
≦δ<1)で表記される半導体である。例えば、リン化
硼素(BP)及び砒化硼素(BAs)の混晶が例示でき
る。また、例えば、リン化アルミニウム・硼素混晶(B
αAlβP:0<α≦1、α+β=1)がある。また、
例えば、リン化硼素・ガリウム混晶(BαGaγP:0
<α≦1、α+γ=1)或いはリン化硼素・インジウム
混晶(BαIn1- αP:0<α≦1)等が挙げられる。
【0013】特に、本発明では、室温での禁止帯幅を
2.8eV以上で、3.4eV以下とした、リンと電気
陰性度を異にする第V族元素を含有するリン化硼素系半
導体を利用するのを特徴としている。この様な禁止帯幅
を保有するリン化硼素系半導体は、例えば、波長を約4
60nmとする青色光を発する発光層に対する障壁(b
arrier)層として利用できる。また、この様な短
波長の発光をも透過できる窓(window)層として
利用できる。また、2次元電子ガス電界効果型トランジ
スタ(TEGFET)に於いて、例えば、窒化アルミニ
ウム・ガリウム(AlXGa1-XN:0≦X≦1)からな
る電子供給層に対する電子走行(channel)層を
好適に構成できる。また、例えば、窒化ガリウム(Ga
N)系npn接合型またはpnp接合型ヘテロ接合型ト
ランジスタ(HBT)にあって、ベース(base)
層、エミッタ(emitter)層或いはコレクタ(c
ollector)層を好適に構成できる。特に、リン
化硼素はフィッリプスのイオン結合度が0.006と低
く、砒化硼素(BAs)にあっては更に0.002と小
さいため(フィッリプス著、「半導体結合論」((株)
吉岡書店、1985年7月25日発行、第3刷)、49
〜51頁参照)、低抵抗のp形伝導層が得られ易い特徴
を有している。従って、BPまたはBAs或いはそれら
の混晶からは、HBTを構成するp形機能層を簡便に構
成できる利点がある。
【0014】リン化硼素(BP)系半導体層は、有機金
属化学気相堆積法(MOCVD法)(Inst.Phy
s.Conf.Ser.,No.129(IOP Pu
blishing Ltd.,1993)、157〜1
62頁参照)、分子線エピタキシャル(MBE)法
(J.Solid State Chem.,133
(1997)、269〜272頁参照)、ハライド(h
alide)法(「日本結晶成長学会誌」、Vol.
24、No.2(1997)、150頁及びJ.Ap
pl.Phys.,42(1)(1971)、420〜
424頁参照)、及びハイドライド(hydride)
法等の気相成長手段に依り成長できる(J.Crys
tal Growth、24/25(1974)、19
3〜196頁及びJ.Crystal Growt
h、132(1993)、611〜613頁参照)。
【0015】ポーリング(Pauling)によるリン
(P)の電気陰性度は2.1である(ライナス ポーリ
ング著、「化学I」((株)平凡社、昭和44年9月3
0日発行、改訂版第7刷)、260〜263頁参照)。
リン以外の第V族元素である窒素(N)の電気陰性度は
3.0である(上記の「化学I」参照)。また、砒素
(As)の電気陰性度は2.0であり、アンチモン(S
b)とビスマス(Bi)は共に1.9である(上記の
「化学I」参照)。本発明では、リン化硼素系半導体に
はリンよりも電気陰性度を大とし、且つその差異を大と
する第V族元素を含有させるのが最適である。即ち、含
有させるリン以外の第V族不純物として窒素を最適とす
る。リンや砒素より約1.5倍の大きな電気陰性度を有
する窒素は等電子的トラップ(isoelectron
ic trap)として特に有効に作用する。このた
め、窒素が添加されたリン化硼素系半導体は、より高い
再結合効率をもたらす疑似的な直接遷移型の様相を呈す
ることとなる。
【0016】窒素を含むリン化硼素系半導体は、上記の
成長手段による成膜時に窒素を添加すれば得られる。窒
素の添加源としてアンモニア(NH3)やヒドラジン
(H2NNH2)が例示できる。リン化硼素系半導体層内
の窒素の原子濃度は約5×1017cm-3以上で約5×1
19cm-3以下とすると、発光素子を形成した場合によ
り高い再結合効率をもたらすため望ましい。更には、約
1×1018cm-3以上で約1×1019cm-3以下とする
のがより好ましい。窒素の原子濃度は窒素源の成長系へ
の添加量により調節する。リン化硼素系半導体層内の窒
素原子の濃度は、例えば、一般的な2次イオン質量分析
法(SIMS)等により計測できる。
【0017】窒素と併せて、第III元素及び第V族元
素以外の元素を添加すれば、所望の抵抗率を有するリン
化硼素系半導体を得ることができる。例えば、第II族
に属する亜鉛(Zn)やマグネシウム(Mg)を添加す
ればp形のリン化硼素系半導体が得られる。また、珪素
(Si)や錫(Sn)等の第IV族元素を添加すれば、
n形のリン化硼素系半導体が得られる。また、硫黄
(S)やセレン(Se)の添加によりn形のリン化硼素
系半導体を得ることができる。不純物として上記のよう
な元素を過度に添加すると、リン化硼素系半導体の結晶
性は損なわれるため、元素の添加量は大凡、5×1019
cm-3以下に止めておくのが望ましい。例えば、窒素の
原子濃度を約5×1018cm-3とし、キャリア濃度を約
1×1017cm -3以上で約1×1018cm-3以下の範囲
とするリン化硼素系半導体は発光素子の活性層(発光
層)として利用できる。窒素やこれらの元素は、上記の
気相成長法に依るリン化硼素系半導体層の積層時にドー
ピング手段により添加できる。あるいは、気相成長手段
で積層した後、イオン(ion)注入法によりこれらの
元素のイオンを注入して添加することもできる。
【0018】室温での禁止帯幅を2.8eV〜3.4e
Vとするリン化硼素系半導体を基板上に積層するために
は、製造条件を適宜調整する必要がある。例えば、室温
での禁止帯幅を2.8eV〜3.4eVとするリン化硼
素系半導体を、有機金属化学気相堆積法(MOCVD
法)により製造する場合は、成長速度と原料の供給比率
の双方の条件を規程された範囲内に設定する。MOCV
D法により製造する場合、具体的には成長速度は、好ま
しくは毎分2nm以上で300nm以下とする。同様に
原料の供給比率、所謂、V/III比率は、好ましくは
15以上で60以下の範囲に規定する。V/III比率
とは、例えばリン化硼素(BP)層を形成する場合にあ
って、成長反応系への硼素(B)原料の供給量に対する
リン(P)原料の供給量の比率である。また、BP系混
晶を形成する場合にあっては、硼素(B)を含むIII
族原料の合計の供給量に対する、リン(P)を含むV族
原料の合計の供給量の比率である。
【0019】また、有機金属化学気相堆積法(MOCV
D法)により、基板上に成長温度が250℃以上700
℃以下の範囲で積層したリン化硼素(BP)からなる緩
衝層上に、該緩衝層の成長温度より高温で、リン(P)
と電気陰性度を異にする第V族元素を含むリン化硼素系
半導体を積層すると、結晶性に優れたリン化硼素系半導
体が積層でき、発光出力に優れた半導体発光素子を製造
するのに好適に用いることができる。
【0020】本発明に係わるリン化硼素系半導体を含む
積層構造体を利用してリン化硼素系半導体素子を構成で
きる。リン化硼素系半導体を積層するための基板材料と
しては、珪素単結晶(シリコン)や砒化ガリウム(Ga
As)、リン化ガリウム(GaP)または窒化ガリウム
(GaN)等のIII−V族化合物半導体単結晶、サフ
ァイア(α−Al23)単結晶や酸化亜鉛(ZnO)等
の酸化物単結晶、或いは、モリブデン(Mo)などの金
属を例示できる。導電性の結晶を基板とすると、基板表
面にオーミック電極を設けられるため、例えば、発光素
子を簡便に構成できる利点がある。絶縁性或いは高抵抗
の基板は、例えばドレイン(drain)電流の基板内
部への漏洩を抑制するに寄与できるため、電界効果型ト
ランンジスタ(FET)用途の積層構造体の基板材料と
して利用できる。
【0021】
【作用】リン化硼素系半導体に含有される、リンと電気
陰性度を異にする元素周期律の第V族元素は、等電子的
トラップとして作用し、間接遷移型のリン化硼素系半導
体に於けるキャリアの再結合効率を向上させる作用を有
する。
【0022】特に、リン化硼素系半導体に添加した窒素
は、電気陰性度がリン(P)より大きいため、最も好適
なアイソエレクトロニックトラップとして作用し、再結
合効率の高いリン化硼素系半導体をもたらす作用を有す
る。
【0023】また、2.8eV〜3.4eVの高い禁止
帯幅を有するリン化硼素系半導体は、例えば、発光素子
に於ける発光層に対する障壁層、或いは発光を外部に透
過するための窓層等として作用できる。
【0024】
【実施例】(実施例1)本実施例1では、室温での禁止
帯幅を2.8エレクトロンボルト(eV)以上3.4e
V以下とし窒素を含むリン化硼素(BP)系半導体から
構成される発光部を具備した発光ダイオード(LED)
を作製した例を用いて、本発明を具体的に説明する。本
実施例1に係わるLED10の断面模式図を図1に示
す。
【0025】LED10用途の積層構造体11は、硼素
(B)ドープでp形の(111)面を有するSi単結晶
を基板101として構成した。基板101上には、トリ
エチル硼素((C253B)/ホスフィン(PH3)/
水素(H2)系常圧MOCVD法により、350℃で成
長させたリン化硼素からなる緩衝層102を堆積した。
緩衝層102の層厚は約5nmとした。緩衝層102の
表面には、上記のMOCVD法を利用して、800℃で
マグネシウム(Mg)をドーピングしたp形BP層10
3を積層した。マグネシウムのドーピング源にはビス−
シクロペンタジエニルマグネシウム(bis−(C
542Mg)を用いた。p形BP層103のキャリア
濃度は約7×1018cm-3とした。層厚は500nmと
した。p形BP層103は、V/III比率(=(C2
53Bに対するPH3の供給比率)を30とし、成長
速度は毎分25nmとして形成した。複素屈折率の虚数
部(=2・n・k;n=屈折率、k=消衰係数)の波長
依存性から求めたp形BP層103の室温禁止帯幅は約
3.1eVであった。
【0026】p形BP層103上には、n形BP層を発
光層104として積層させた。n形のドーパントとして
珪素(Si)を用い、キャリア濃度は約6×1017cm
-3とした。発光層104の層厚は約300nmとした。
併せて、n形BP発光層104の成長時にアンモニア
(NH3)を供給して、n形BP発光層104に窒素を
添加した。n形BP発光層104内の窒素原子の濃度は
約8×1018cm-3とした。n形BP発光層104は、
V/III比率(=(C253Bに対するPH3の供給
比率)を50とし、成長速度は毎分25nmとして形成
した。複素屈折率の虚数部の波長依存性から求めたn形
BP発光層104の室温禁止帯幅は約3.1eVであっ
た。
【0027】n形BP発光層104の表面上には、ジシ
ラン(Si26)を珪素のドーピング源として形成した
n形のリン化硼素(BP)からなるコンタクト(con
tact)層105を積層した。n形BPコンタクト層
105の成長時のV/III比率は50とし、成長速度
は毎分25nmとした。800℃で形成したコンタクト
層105のキャリア濃度は約3×1018cm-3とし、ま
た、層厚は約50nmとした。吸収係数(α=4πk/
λ:「III−V族化合物半導体」(1994年5月2
0日、(株)培風館発行)、170頁参照)の波長
(λ)依存性から求めたn形BPコンタクト層105の
室温禁止帯幅は約3.1eVであった。
【0028】コンタクト層105表面の中央部には、直
径を約120μmとする円形のn形オーミック(ohm
ic)電極106を配置した。n形オーミック電極10
6は、金・ゲルマニウム(Au95重量%・Ge5重量
%)真空蒸着膜から構成した。また、p形Si基板10
1の裏面の略全面には、p形オーミック電極107を配
置してLED10を構成した。p形電極107はアルミ
ニウム(Al)真空蒸着膜から構成した。Si単結晶基
板101を[211]方向に平行及び垂直な方向に裁断
して得たLEDチップ10の平面形状は、一辺を約30
0μmとする正方形とした。
【0029】上記のようにして作製したLED10のn
形およびp型オーミック電極106、107間に順方向
に20ミリアンペア(mA)の動作電流を通流した際の
発光中心波長は約400nmとなった。一般的な積分球
を利用して測定されるチップ(chip)状態でのLE
D10の輝度は約7ミリカンデラ(mcd)となり、高
発光強度のリン化硼素系半導体からなる発光素子が提供
された。I−V特性から求めた順方向電圧(所謂、V
f)は約3.6V(順方向電流=20mA)となった。
また、逆方向電圧は約8V(逆方向電流=10μA)で
あった。
【0030】(実施例2)本実施例2では、等電子的ト
ラップをなす不純物を含むリン化硼素(BP)を発光層
として備えた発光ダイオード(LED)を構成する場合
を例にして本発明を具体的に説明する。本実施例2に係
わるLED20の断面模式図を図2に示す。
【0031】LED20用途の積層構造体21は、アン
チモン(Sb)ドープでn形の(100)面を有するS
i単結晶を基板201として構成した。基板201上に
は、(C253B/PH3/H2系常圧MOCVD法に
より、400℃でアンドープ(undope)のリン化
硼素からなる緩衝層202を堆積した。緩衝層202の
層厚は約12nmとした。緩衝層202の表面には、
(C253B/アンモニア(NH3)/PH3/H2系常
圧MOCVD法により、850℃で珪素ドープのn形B
0.970.03層を障壁(クラッド)層203として積層
した。珪素のドーピング源にはジシラン(Si26)を
使用した。n形BP0.970.03障壁層203のキャリア
濃度は約2×1018cm-3とした。層厚は800nmと
した。n形BP0.970.03障壁層203は、V/III
比率(=(C253Bに対する(PH3+NH3)の供
給比率)を50とし、成長速度は毎分25nmとして形
成した。複素屈折率の虚数部(=2・n・k;n=屈折
率、k=消衰係数)の波長依存性から求めたn形BP
0.970.03障壁層203の室温禁止帯幅は約3.3eV
であった。
【0032】n形BP0.970.03障壁層203上には、
緩衝層202の場合と同様のMOCVD法により800
℃でn形BP層を発光層204としてヘテロ(異種)接
合させた。n形BP発光層では、n形のドーパントとし
て珪素を用い、キャリア濃度は約4×1017cm-3とし
た。発光層204の層厚は約200nmとした。併せ
て、n形BP発光層204の成長時にはアンモニア(N
3)を用いて窒素を添加した。n形BP発光層204
内の窒素原子の濃度は約7×1018cm-3とした。n形
BP発光層204は、V/III比率(=(C253
Bに対するPH3の供給比率)を50とし、成長速度は
毎分15nmとして形成した。複素屈折率の虚数部の波
長依存性から求めたn形BP発光層204の室温禁止帯
幅は約3.0eVであった。
【0033】n形BP発光層204の表面上には、ビス
−シクロペンタジエニルマグネシウム(bis−(C5
42Mg)をマグネシウム(Mg)のドーピング源と
して形成したp形BP層205をホモ(同種)接合させ
た。V/III比率は30とし、成長速度は毎分15n
mとした。800℃で形成したp形BP層205のキャ
リア濃度は約3×1018cm-3とし、また、層厚は約3
00nmとした。吸収係数(=α)の波長依存性から求
めた室温禁止帯幅は約3.0eVであった。
【0034】p形BP層205表面の中央部には直径を
約110μmとする円形のp形オーミック(ohmi
c)電極207を配置した。p形オーミック電極207
は金・亜鉛(Au95重量%・Zn5重量%)真空蒸着
膜から構成した。また、n形Si基板201の裏面の略
全面には、n形オーミック電極206を配置してLED
20を構成した。n形電極207はアルミニウム・アン
チモン(Al・Sb)真空蒸着膜から構成した。Si単
結晶基板201を[110]方向に平行及び垂直な方向
に劈開して、一辺を約250μmとする正方形のLED
20を形成した。
【0035】上記のようにして作製したLED20のn
形およびp形オーミック電極206、207間に順方向
に20ミリアンペア(mA)の動作電流を通流した際の
発光中心波長は約400nmとなった。一般的な積分球
を利用して測定されるチップ(chip)状態でのLE
D20の輝度は約9ミリカンデラ(mcd)となり、高
発光強度のリン化硼素系半導体からなるLEDが提供さ
れた。I−V特性から求めた順方向電圧(所謂、Vf)
は約3.8V(順方向電流=20mA)となった。ま
た、逆方向電圧は約9V(逆方向電流=10μA)であ
った。
【0036】
【発明の効果】本発明に依れば、等電子的トラップ不純
物を含むリン化硼素(BP)系半導体を利用でき、再結
合効率を向上させられるため、例えば、発光強度の増加
をもたらす発光層を具備した半導体素子を提供できる。
【0037】特に本発明では、リン化硼素(BP)系半
導体の成長速度やB原料に対するP原料の供給比率を規
定した成長条件でリン化硼素系半導体を形成することと
したので、高い禁止帯幅のリン化硼素系半導体を提供で
き、従って発光層とヘテロ接合をなす障壁層等を好適に
提供できる。
【0038】また本発明では、等電子的トラップ不純物
を含むリン化硼素系半導体を利用して半導体素子を構成
することとしたので、その改善された再結合効率を基と
して、例えば発光強度の向上した発光素子が得られる。
【0039】また本発明に依れば、等電子的トラップ不
純物と併せて第III族及び第V族以外の元素を不純物
として添加してリン化硼素系半導体を構成することとし
たので、抵抗率(あるいは導電率)の制御されたリン化
硼素系半導体を得ることができ、例えば、良好な整流特
性を発揮するpn接合構造を作製できる。従って、制御
された順方向電圧と、高い逆方向耐圧を発揮する半導体
素子をもたらすに効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係わるLEDの断面模式図
である。
【図2】本発明の実施例2に係わるLEDの断面模式図
である。
【符号の説明】
10 LED 11 LED用途積層構造体 101 Si単結晶基板 102 緩衝層 103 p形BP層 104 n形BP発光層 105 n形BPコンタクト層 106 n形オーミック電極 107 p形オーミック電極 20 LED 21 LED用積層構造体 201 Si単結晶基板 202 緩衝層 203 n形BP0.970.03障壁層 204 n形BP発光層 205 p形BP層 206 n形オーミック電極 207 p形オーミック電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F041 AA03 CA02 CA34 CA48 CA55 CA57 CA65 CA85 5F045 AA04 AB15 AC09 AC12 AC19 AD06 AD07 AD08 AD09 AD10 AD11 CA02 CA09 DA52 DA57 EE12

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第III族元素として硼素(B)を含みか
    つ第V族元素としてリン(P)を含むリン化硼素(B
    P)系半導体において、室温での禁止帯幅を2.8エレ
    クトロンボルト(eV)以上3.4eV以下とし、さら
    にリン(P)と電気陰性度を異にする第V族元素を含む
    ことを特徴とするリン化硼素系半導体。
  2. 【請求項2】リン(P)と電気陰性度を異にする第V族
    元素が窒素(N)であることを特徴とする請求項1に記
    載のリン化硼素系半導体。
  3. 【請求項3】リン化硼素系半導体中の窒素原子濃度が5
    ×1017cm-3以上5×1019cm-3以下であることを
    特徴とする請求項2に記載のリン化硼素系半導体。
  4. 【請求項4】リン化硼素系半導体中の窒素原子濃度が1
    ×1018cm-3以上1×1019cm-3以下であることを
    特徴とする請求項2に記載のリン化硼素系半導体。
  5. 【請求項5】第III族元素または第V族元素以外の元
    素が添加されていることを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれか1項に記載のリン化硼素系半導体。
  6. 【請求項6】第II族元素が添加されていて、p形であ
    ることを特徴とする請求項5に記載のリン化硼素系半導
    体。
  7. 【請求項7】第IV族元素または第VI族元素が添加さ
    れていて、n形であることを特徴とする請求項5に記載
    のリン化硼素系半導体。
  8. 【請求項8】基板上に、有機金属化学気相堆積法(MO
    CVD法)により、硼素(B)原料とリン(P)原料と
    の供給比率を15以上60以下とし、成長速度を毎分2
    nm以上300nm以下として、リン(P)と電気陰性
    度を異にする第V族元素を含むリン化硼素系半導体を積
    層することを特徴とする請求項1乃至7に記載のリン化
    硼素系半導体の製造方法。
  9. 【請求項9】有機金属化学気相堆積法(MOCVD法)
    により、基板上に成長温度が250℃以上700℃以下
    の範囲で積層したリン化硼素(BP)からなる緩衝層上
    に、該緩衝層の成長温度より高温で、リン(P)と電気
    陰性度を異にする第V族元素を含むリン化硼素系半導体
    を積層することを特徴とする請求項8に記載のリン化硼
    素系半導体の製造方法。
  10. 【請求項10】リン(P)と電気陰性度を異にする第V
    族元素が窒素(N)であることを特徴とする請求項8ま
    たは9に記載のリン化硼素系半導体の製造方法。
  11. 【請求項11】請求項1乃至7のいずれか1項に記載の
    リン化硼素半導体を具備してなるリン化硼素系半導体素
    子。
  12. 【請求項12】半導体素子が発光素子である請求項11
    に記載のリン化硼素系半導体素子。
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