JP2002367507A - 電子源の製造装置 - Google Patents

電子源の製造装置

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JP2002367507A
JP2002367507A JP2002127006A JP2002127006A JP2002367507A JP 2002367507 A JP2002367507 A JP 2002367507A JP 2002127006 A JP2002127006 A JP 2002127006A JP 2002127006 A JP2002127006 A JP 2002127006A JP 2002367507 A JP2002367507 A JP 2002367507A
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electron
electron source
activation
substrate
voltage
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JP2002127006A
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Miki Tamura
美樹 田村
Toshiichi Onishi
敏一 大西
Kazuhiro Kamishiro
和浩 神代
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子放出素子及び電子源の製造方法における
活性化工程において、良好な電子放出特性を得ることを
維持しつつ、活性化工程の途中における有機物質の不足
を解消し、十分な活性化を行うことが可能な電子源の製
造装置を提供する。 【解決手段】 基板61上に対向する一対の素子電極
2,3間に形成された電子放出部5を含む導電性膜から
なる電子放出素子を複数個備えた電子源を製造するにあ
たって、電子放出部5に炭素又は炭素化合物6を堆積さ
せる活性化工程を実行するようにし、この活性化工程を
雰囲気の異なる複数の真空容器内で順次行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上に電子源を
製造するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子放出素子として熱電子源と冷
陰極電子源の2種類が知られている。冷陰極電子源に
は、電界放出型(以下FE型と略す)、金属/絶縁層/金
属型(以下MIM型と略す)や、表面伝導型電子放出素子
等がある。
【0003】FE型の例としては、「W. P. Dyke & W. W.
Dolan, "Field emission", Advance in Electron Phys
ics, 8, 89(1956)」、あるいは、「C. A. Spindt, "Phy
sical Properties of thin-film field emission catho
des with molybdenium cones", J. Appl. Phys., 47, 5
248(1976) 」等に記載されているものが知られている。
【0004】一方、MIM型の例としては、「C. A. Mea
d、"Operation of Tunnel-Emission Devices", J. Appl
y. Phys. 32, 646 (1961)」等に記載されているもの
が知られている。
【0005】表面伝導型電子放出素子の例としては、
「M. I. Elinson、Radio Eng. Electron Phys. 10, 12
90,(1965)」等に記載されているものがある。
【0006】表面伝導型電子放出素子は、基板上に形成
された小面積の薄膜に膜面に並行に電流を流すことによ
り、電子放出が生ずる現象を利用するものである。この
表面伝導型電子放出素子としては、前記エリンソン等に
よるSnO2薄膜を用いたもの、Au薄膜によるもの
(「G. Ditmmer, Thin Solid Films, 9, 317(197
2)」)、In23/SnO2薄膜によるもの(「 M. Har
twell and C. G. Fonsted, IEEE Trans. ED Conf., 519
(1975)」)、カーボン薄膜によるもの(「荒木久他:真
空、第26巻、第1号、22頁(1983)」)等が報告されてい
る。
【0007】本出願人は、新規な構成を有する表面伝導
型電子放出素子とその応用に関し、多数の提案を行って
きた。その基本的な構成、製造方法などは、例えば特開
平7−235255号公報、特開平8−7749号公報
などにおいて開示されている。以下、これらの要点を簡
単に説明する。
【0008】この表面伝導型電子放出素子は、図16に
おいて、(a)(上面図)及び(b)(断面図)に模式
的に示すように、基板1上に対向する一対の素子電極
2,3と、該素子電極に接続されその一部に間隔5aを
有する導電性膜4とを有して構成された素子である。ま
た、間隔5aは、導電性膜4に堆積された炭素あるいは
炭素化合物を主成分とする堆積膜6によって形成されて
いる。この電子放出素子は、素子電極2,3間に電圧を
印加することにより、間隔5a付近より電子を放出させ
ることができる。
【0009】次に、図17を用いて従来の電子放出素子
の製造方法を説明する。基板1上に電極材料を真空蒸
着、スパッタリング等により成膜し、フォトリソグラフ
ィー技術を用いて所望の形状にパターニングして、素子
電極2,3を形成する。 そして、素子電極2,3上に
導電性膜4を形成する。導電性膜4の形成には、真空蒸
着、スパッタリング、CVD(化学的気相堆積法)、塗布
等の方法を用いることができる。
【0010】次に、素子電極2,3間に電圧を印加し、
導電性膜4に電流を流して、導電性膜4の一部に亀裂な
どの間隔5を形成する。この工程をフォーミング工程と
称する。次に、活性化工程を行う。活性化工程とは、フ
ォーミング工程により形成された間隔5に、炭素及び/
又は炭素化合物6を堆積させる工程をいう。この活性化
工程により、放出電流を大幅に増大させることができ
る。
【0011】従来、活性化工程は、真空容器内に電子放
出素子を設置し、真空容器内を高真空に排気した後、希
薄な有機物質ガスを導入したうえで、電子放出素子にパ
ルス電圧を印加することにより行われていた。これによ
り、真空中に低い分圧で存在する有機物質を分解、重合
して炭素及び/又は炭素化合物として間隔5の近傍に堆
積させるものである。
【0012】次いで、好ましくは、安定化工程を施す。
これは、電子放出素子自体やその周辺、あるいは、電子
放出素子を動作させる真空容器の壁面に吸着した有機物
質の分子を、十分に除去することにより、これ以降電子
放出素子を駆動しても更なる炭素及び/又は炭素化合物
が堆積しないようにして、電子放出素子の特性を安定さ
せる工程である。
【0013】このような電子放出素子は、その構成が単
純であり、しかもその製造が容易であるため、大面積に
わたり多数の電子放出素子を配列形成できる。そこで基
板上に複数の電子放出素子を形成し、各電子放出間を配
線で電気的に接続することにより、大面積の電子源を形
成することができる。また、前記電子源と画像形成部材
とを組み合わせることにより、画像形成装置を形成する
ことができる。
【0014】一方、FE型電子放出素子としては、図1
8に示す構成のものが広く知られている。図18におい
て、101は基板、102はカソード電極、103はエ
ミッタ、105はエミッタから電子を引き出すためのゲ
ート電極、104はカソード電極102とゲート電極1
05とを電気的に絶縁するための絶縁層である。カソー
ド電極102とエミッタ103の間には電流制限抵抗層
106が形成されている場合もある。
【0015】FE型電子放出素子において、カソード電
極102とゲート電極102との間に数十Vから数百V
程度の電圧を印加すると、エミッタ103の先端より、
電子が放出される。この時電子放出素子の上方にアノー
ド基板を置き、数kVのアノード電圧を印加すると、放
出された電子がアノード基板に捕捉される。
【0016】FE型電子放出素子においては、駆動電圧
を下げたり、電子放出効率を高くするために様々な検討
がなされている。例えば、ゲート電極とエミッタ間の距
離を小さくすること、エミッタの曲率半径を小さくする
こと、エミッタ表面に低仕事関数材料を被覆することな
どである。また近年、有機物質を含む雰囲気中で、カソ
ード電極とアノード電極間に電圧を印加することによ
り、エミッタ表面に炭素化合物を堆積させ、電子放出効
率を向上させる技術が開示されている(特開平10−5
0206号公報)。
【0017】このようなFE型電子放出素子において
も、基板上に複数の電子放出素子を形成して、電子源を
形成し、画像形成部材と組み合わせて画像形成装置を形
成することができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電子放出素子及び電子源の製造方法における上述の炭素
あるいは炭素化合物を堆積させる活性化工程において
は、真空中に低分圧で存在する有機物質を分解、重合し
て炭素又は炭素化合物として堆積させるため、活性化工
程に時間がかかりすぎる、あるいは、特に複数の電子放
出素子を備えた電子源の活性化においては、より一層処
理時間がかかることはもちろんのこと、活性化に使用さ
れる有機物質の供給速度に対して、活性化で消費される
有機物質の消費速度が大きくなってしまう。すると、活
性化工程の途中で有機物質が不足し、十分な活性化が行
えない場合があった。
【0019】特に近年では、電子放出素子を応用した画
像形成装置の大型化が要求されているが、画像形成装置
の大型化により、この問題はさらに深刻となっている。
【0020】また、活性化に用いる有機物質の分圧を高
くすると、前記有機物質の供給不足問題は解決される
が、有機物質の分圧が高い雰囲気中で活性化を行うと、
良好な電子放出特性が得られにくいという問題があっ
た。
【0021】そこで本発明は、電子源を製造するに際し
て、電子源の良好な電子放出特性を得ることを維持しつ
つ、活性化工程に費やされる時間を大幅に短縮できる電
子源の製造装置を提供しようとすることを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上述した従来の活性化工
程における問題点を解決し、かつ、良好な電子放出特性
を有する電子放出素子及び電子源を製造するためには、
異なる雰囲気中で多段階的に活性化を行う方法が有効で
あると、本発明者らは考えている。
【0023】これは例えば、活性化に必要な有機物質を
電子放出部に供給する工程、もしくは、活性化の進行の
上で必要となる炭素又は炭素化合物を電子放出部に堆積
させる工程と、良好な電子放出特性を有する電子放出部
を形成する工程とを分けて、多段階的に活性化を行うと
いう活性化方法などである。
【0024】しかしながら、この場合、同じ容器内で雰
囲気を変えて活性化を行う場合には、有機物質を導入
し、活性化を行い、導入した有機物質を十分排気し、有
機物質を導入し、活性化を行う、という工程を繰り返す
ことになる。したがって、平均滞在時間の長い有機物質
を使用する場合などには、排気後にも真空容器内に有機
物質が残留し、次の活性化工程に残留した有機物質が影
響を及ぼす場合がある。
【0025】また、残留した有機物質を除去するために
は、真空容器をベークするなどの工程が必要となり、工
程が煩雑なものになってしまう場合がある。
【0026】本発明に係る電子源の製造装置は、前述の
問題点を解決するためになされたものである。本発明の
製造装置は、複数の容器と、前記複数の容器の各々に設
けられた、前記容器内を排気する手段と、前記各容器内
に、電子源を形成するためのガスを導入する手段と、前
記各容器内に、前記電子源を形成する基板を搬入出する
手段とを備え、前記基板に前記電子源を形成するに際し
て、前記各容器内の雰囲気をそれぞれ異ならしめるもの
である。
【0027】また、本発明の製造装置は、複数の容器
と、前記複数の容器の各々に設けられた、前記容器内を
排気する手段と、前記各容器内に、電子源を形成するた
めのガスを導入する手段と、前記各容器内に、前記電子
源を形成する基板を搬入出する手段とを備える。
【0028】また、本発明の製造装置は、以下の要件も
含む。即ち、前記基板の前記各容器内の温度を制御する
手段を有すること、前記ガスは、炭素化合物のガスであ
ること、前記容器のうちの少なくとも2つは、雰囲気中
に炭素化合物の前記ガスを含むこと、前記容器は、前記
基板を内包する容器であること、前記容器は、前記基板
の電子源形成面側の一部領域を覆う容器であること、で
ある。
【0029】本発明に係る電子源の製造装置において
は、複数の容器の各々に、容器内を排気する手段と容器
内にガスを導入する手段とを備えているため、個々の容
器内の雰囲気を独立に設定、制御可能であり、しかも、
電子源を形成する基板をそれぞれの容器に搬入及び搬出
する手段をも備えているので、前記個々に制御された雰
囲気に順次効率良く基板を移動させてゆくことができ、
生産性の効率化を図ることが可能となる。
【0030】この場合、活性化工程を雰囲気の異なる複
数の容器を用いて多段階で行うことにより、従来の活性
化工程における処理時間の大幅な短縮と、活性化物質の
供給不足問題を解決し、かつ、良好な電子放出特性を有
する電子源の製造が可能となる。また、容器内の残留物
質の影響を回避することができるために、再現性良く活
性化を行うことができる。そのため、製造上のばらつき
を低減し、歩留まりを向上させることができる。
【0031】また、本発明に係る電子源の製造装置によ
り製造された電子源を応用することにより、高品位な画
像形成装置例えば、カラーフラットテレビを提供するこ
とができる。
【0032】なお、本発明に係る電子放出素子は、基板
上に、互いに間隔をおいて配置された一対の導電体を有
し、該一対の導電体間に電圧を印加することにより電子
を放出する電子放出素子であり、例えば、先述した表面
伝導型電子放出素子、FE型と称される電界放出型電子
放出素子を包含するものである。
【0033】ここで、FEの場合、前記一対の導電体
は、以下で詳述されるエミッタとゲート電極に相当し、
炭素あるいは炭素化合物はエミッタに堆積される。
【0034】また、表面伝導型電子放出素子の場合、前
記一対の導電体は、以下で詳述される一対の導電性膜に
相当し、炭素あるいは炭素化合物は、該一対の導電性膜
の一方あるいは両方に堆積される。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好ましい実施の
態様について述べる。本実施形態は、図1に示すよう
に、電子源の製造装置及びこれを用いた製造方法に係る
ものであるが、これに先立ち、図2及び図6を用いて、
本発明が適用される電子放出素子及びかかる電子放出素
子を複数備える電子源について説明する。
【0036】図2は、表面伝導型電子放出素子の構成例
を示すものである。図2において、61は基板、2,3
は素子電極、4は、素子電極2,3にそれぞれ接続され
た導電性膜、5は、導電性膜4に形成された第1の間
隔、6,7は、導電性膜4上及び第1の間隔5内に配置
された炭素または炭素化合物を主成分とする炭素膜、5
aは、炭素膜6,7が形成している、第1の間隔5より
も狭い第2の間隔である。以上の構成を有する図2の電
子放出素子は、素子電極2,3間に電圧を印加すること
により、前記第2の間隔5a付近から電子を放出する素
子である。
【0037】また、図6は、図2に示した表面伝導型電
子放出素子を複数備える電子源の一部構成図である。図
6において、61は電子源基板、62はX方向配線、6
3はY方向配線、64は図2に示された表面伝導型電子
放出素子、65は、X方向配線62とY方向配線63と
を絶縁するための絶縁層であり、複数のX方向配線62
及び複数のY方向配線63により、複数の電子放出素子
64がマトリクス配線された構成を有している。
【0038】本発明の製造方法は前記電子放出素子ある
いは前記電子放出素子を複数個有する電子源の製造方法
として適用できるものである。本発明の電子源の製造方
法について、図1を用いて説明する。なお、図1では便
宜上、1つの電子放出素子についてのみ示している。
【0039】図1において、61は基板、2,3は素子
電極、4は導電性膜、5は前述の第1の間隔、6、7は
炭素又は炭素化合物の堆積膜、5aは前述の第2の間
隔、11は第1の真空容器、12は第2の真空容器、1
3はガス導入バルブ、14はガス排気バルブ、15は真
空ポンプなどから成る排気装置、16,17は活性化に
用いる有機物質などの炭素化合物である。
【0040】先ず、図1中(a)に示すように、基板6
1上に、素子電極2,3を形成する。素子電極2,3は
印刷法、または真空蒸着、スパッタリングなどの成膜法
とフォトリソグラフィー技術との組み合わせにより形成
することができる。
【0041】次に、X方向配線62、Y方向配線63及
び絶縁層64を形成する。X方向配線62、Y方向配線
63及び絶縁層64は、印刷法、または、真空蒸着、ス
パッタリングなどの成膜法とフォトリソグラフィー技術
との組み合わせにより形成することができる。
【0042】次いで、導電性膜4を形成する。導電性薄
膜4の材料を、真空蒸着、スパッタリング等の方法で成
膜し、パターニングしても良いし、導電性膜4の原料を
含んだ液体を塗布する方法でも良い。例えば、金属の有
機化合物の溶液を塗布し、これを熱分解して金属、ある
いは金属酸化物とする方法が適用できる。このとき適当
な条件で処理すれば、微粒子膜とすることができる。こ
のとき、導電性膜4を形成した後所望の形状にパターニ
ングしても良いが、インクジェット装置などにより、所
望の形状に前記原料液体を付与して、熱分解すれば、パ
ターニングの工程なしに所望の形状の導電性膜4が得ら
れる。
【0043】次いで、図1中(b)に示すように、第1
の間隔5を形成する。これには、X方向配線62及びY
方向配線63を通じて、前記素子電極2,3間に電圧を
印加し、導電性膜4に電流を流して、導電性膜4の一部
に亀裂を形成させる方法(いわゆる通電フォーミング処
理)を適用することができる。このとき、印加する電圧
は、パルス電圧であることが好ましい。パルス電圧の波
形は、図4中の(a)に示すように、波高値が一定とな
された波形や、図4中の(b)に示すように、波高値が
時間とともに漸増される波形のいずれも適用できる。ま
た、これらパルスの両方を適当に組み合わせても良い。
【0044】また、フォーミングのための前記パルスの
休止期間中(パルスとパルスの間)に、十分に低い波高
値のパルスを挿入して抵抗値を測定し、電子放出部の形
成により抵抗値が十分上昇したところで(例えば、抵抗
値が1MΩを越えたところで)、パルスの印加を終了す
るようにすることもできる。
【0045】上述までの処理では、真空中、もしくは、
水素などの還元性気体を含む雰囲気中で行うのが望まし
い。
【0046】次いで、図1中(c)に示すように、第1
の活性化工程を行う。まず、電子放出素子の形成された
基板61を第1の真空容器11内に設置する。第1の真
空容器11においては、排気バルブ14を介して、真空
ポンプなどの排気装置15により、容器内部の空気が排
出されて真空状態が形成される。真空ポンプとしては、
ターボ分子ポンプ、スパッターイオンポンプ、スクロー
ルポンプ等のオイルフリーポンプを用いるのが好まし
い。また、ガス導入バルブ13を介して真空容器11内
へ、有機物質16が導入される。真空容器内に所定濃度
の有機物質を導入した後、X方向配線62及びY方向配
線63を通じて素子電極2,3間に電圧を印加すること
により、導電性膜4上及び第1の間隔5内に炭素又は炭
素化合物の炭素膜6を堆積させる。印加する電圧は、図
3に示すように、両極性のパルス電圧が好ましい。この
とき、印加するパルス電圧は、波高値を一定とする方
法、波高値を時間とともに漸増させる方法のいずれも適
用できる。
【0047】なお、この第1の活性化工程においては、
電子放出素子の形成された基板を第1の真空容器11内
に設置した後に有機物質を導入してもよいし、あらかじ
め有機物質を第1の真空容器11内に導入しておいてか
ら容器中に基板を設置してもよい。いずれの場合も、真
空容器内の有機物質濃度が安定した後に電圧を印加する
のが好ましい。
【0048】活性化は、例えば一定時間電圧を印加する
方法や、電圧印加時に素子電極2,3間を流れる素子電
流Ifの値を測定し、素子電流Ifの値が所定値になっ
たところで、電圧の印加を終了する方法等により行うこ
とができる。
【0049】また、第1の活性化工程は、素子電極2,
3間に電圧を印加せず、電子放出素子を有機物質雰囲気
に曝露させて導電性膜4表面に有機物質を吸着させる工
程であってもよい。
【0050】次に、図1中(d)に示すように、基板6
1を第2の真空容器12内に移し、第2の活性化工程を
行う。第2の真空容器12においては、排気バルブ14
を介して真空ポンプ等の排気装置15により容器内部が
排気されて真空状態が形成される。真空ポンプとして
は、ターボ分子ポンプ、スパッターイオンポンプ、スク
ロールポンプ等のオイルフリーポンプを用いるのが好ま
しい。また、ガス導入バルブ13を介して真空容器11
内へ、有機物質17が導入される。真空容器内に所定濃
度の有機物質を導入した後、X方向配線62及びY方向
配線63を通じて素子電極2,3間に電圧を印加するこ
とにより、導電性膜4上及び第1の間隔5内に更に炭素
又は炭素化合物7の炭素膜を堆積させる。以上の図1
(c)及び図1(d)の活性化工程により第1の間隙5
内に、第2の間隙5aを形成するように炭素膜6,7が
堆積される。
【0051】印加する電圧は、図3に示すように、両極
性のパルス電圧が好ましい。このとき印加するパルス電
圧は、波高値を一定とする方法、波高値を時間とともに
漸増させる方法のいずれも適用できる。印加する電圧
値、パルス幅、周波数、電圧印加方法等は第1の活性化
工程と同じであっても、異なっていてもよい。
【0052】この第2の活性化工程においても、電子放
出素子の形成された基板を第2の真空容器12内に設置
した後に有機物質を導入してもよいし、あらかじめ有機
物質を第2の真空容器12内に導入しておいてから容器
中に基板を設置してもよい。いずれの場合も、真空容器
内の有機物質濃度が安定した後に電圧を印加するのが好
ましい。
【0053】活性化は、例えば、一定時間電圧を印加す
る方法や、電圧印加時に素子電極2,3間を流れる素子
電流Ifの値を測定し、素子電流Ifの値が所定値にな
ったところで、電圧の印加を終了する方法等により行う
ことができる。
【0054】また、本発明の製造方法は、FE型電子放
出素子にも適用することができる。図11は、本発明を
適用可能なFE型電子放出素子の例を示す模式図であ
り、図12は基板上に複数のFE型電子放出素子を備え
た電子源の例を示す模式図である。
【0055】図11、図12において、100は電子源
基板、101は基板、102はカソード電極、103は
エミッタ、105はエミッタから電子を引き出すための
ゲート電極、104はカソード電極102とゲート電極
105とを電気的に絶縁するための絶縁層、106は電
流制限抵抗層、107及び108は、エミッタ103表
面の一部、もしくは全面に堆積した炭素または炭素化合
物を主成分とする炭素膜である。
【0056】前記FE型電子放出素子の代表的な製造方
法を図13及び図14を用いて説明する。まず、図13
(a)に示すように、ガラス等の基板101上に金属膜
からなるカソード電極102、アモルファスシリコン等
からなる電流制限抵抗層106、二酸化シリコン等から
なる絶縁層104、モリブデン、ニオブ等からなるゲー
ト電極105を、スパッタリング法、蒸着法等により順
次形成する。
【0057】次に、一般的なリソグラフィー技術を用い
て、エミッタ103を形成する位置に対応したレジスト
パターンを前記ゲート電極105上に形成し、エッチン
グ法により数百ナノメートルから数マイクロメートルの
径を持つ開口部を形成する。その後、バッファー弗酸等
を用いてゲート電極105の開口部に対応した位置の絶
縁層104を除去した後、レジストパターンを除去す
る。
【0058】次に、図13(b)に示すように、真空蒸
着装置内で基板を回転させながらアルミニウム等からな
る金属層を斜方蒸着等により形成し、エミッタ形成用の
マスク層109を形成する。
【0059】次に、図13(c)に示すように、モリブ
デン等からなるエミッタ材料を基板の垂直方向から蒸着
すると、円錐形状のエミッタ103が形成される。
【0060】次に、図13(d)に示すように、ゲート
電極105上に形成されたマスク層109とその上に形
成されたエミッタ材料層を除去し、FE型電子放出素子
を作製する。
【0061】次に、図14(a)に示すように、作製し
たFE型電子放出素子に第1の活性化工程を行う。ま
ず、FE型電子放出素子の形成された電子源基板100
を第1の真空容器11内に設置する。第1の真空容器1
1においては、排気バルブ14を介して、真空ポンプ1
5により内部の空気が排出されて真空状態が形成され
る。真空ポンプ15は、ターボ分子ポンプ、スパッタ−
イオンポンプ、スクロールポンプ等のオイルフリーポン
プが好ましい。また、導入バルブ13を介して、真空容
器11内へ有機物質16が導入される。
【0062】このようにして、第1の真空容器11内に
所定濃度の有機物質を導入した後、カソード電極102
とゲート電極105間、もしくはカソード電極102と
容器内に設置したアノード電極110間に電圧を印加す
ることにより、エミッタ103表面に炭素または炭素化
合物107を堆積させる。このとき印加するパルス電圧
は、波高値を一定とする方法、波高値を時間と共に増加
させる方法のいずれも適用できる。
【0063】活性化は、例えば一定時間電圧を印加する
方法や、エミッタ103より放出される電流値を測定
し、所定の電流値になったところで電圧の印加を終了す
る方法等により行うことができる。
【0064】また、この第1の活性化工程においては、
電子源基板100を第1の真空容器11内に設置した後
に有機物質を導入してもよいし、あらかじめ有機物質を
第1の真空容器11内に導入しておき、有機物質の導入
された容器中に基板を設置してもよい。いずれの場合も
真空容器内の有機物質濃度が安定した後に電圧を印加す
るのが好ましい。
【0065】なお、第1の活性化工程は、電圧を印加せ
ず、有機物質雰囲気に曝露することによりエミッタ10
3表面に有機物質を吸着させる工程であってもよい。
【0066】次に、図14(b)に示すように、電子源
基板100を第2の真空容器12内に移し、第2の活性
化工程を行う。第2の真空容器内には、導入バルブ13
を介して、有機物質17が導入され、有機物質を含む雰
囲気中で、カソード電極102とゲート電極105間、
もしくはカソード電極102と容器内に設置したアノー
ド電極110間に電圧を印加することにより、エミッタ
103表面に炭素または炭素化合物108を堆積させ
る。このとき印加するパルス電圧は、波高値を一定とす
る方法、波高値を時間とともに漸増させる方法のいずれ
も適用できる。印加する電圧値、パルス幅、周波数、電
圧印加方法等は第1の活性化工程と同じであっても、異
なっていてもよい。
【0067】また、この第2の活性化工程においては、
基板100を第2の真空容器12内に設置した後に有機
物質を導入してもよいし、あらかじめ有機物質を第2の
真空容器12内に導入しておき、有機物質の導入された
容器中に基板を設置してもよい。いずれの場合も真空容
器内の有機物質濃度が安定した後に電圧を印加するのが
好ましい。
【0068】活性化は、例えば一定時間電圧を印加する
方法や、エミッタ103より放出される電流値を測定
し、所定の電流値になったところで電圧の印加を終了す
る方法等により行うことができる。
【0069】以上の活性化工程において用いられる有機
物質としては、アルカン、アルケン、アルキンの脂肪族
炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、アルデ
ヒド類、ケトン類、アミン類、ニトリル類、フェノー
ル、カルボン、スルホン酸等の有機酸類等を挙げること
ができ、具体的には、メタン、エタン、プロパンなど、
CRTCn2n+2で表される飽和炭化水素、エチレン、
プロピレンなどCn2n等の組成式で表される不飽和炭
化水素、ベンゼン、トルエン、メタノール、エタノー
ル、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルアミン、エチルアミン、フ
ェノール、ベンゾニトリル、トリニトリル、蟻酸、酢
酸、プロピオン酸等が使用できる。
【0070】また、真空容器内には、有機物質の他に、
希釈ガスとして、窒素や、アルゴン、ヘリウム等の不活
性ガスを含んでいてもよい。
【0071】第1の真空容器11と第2の真空容器12
は、それぞれ雰囲気中に含まれる有機物質の分圧が異な
る場合、雰囲気中に含まれる有機物質の種類が異なる場
合がある。例えば、第1の真空容器11の雰囲気中に含
まれる有機物質の分圧を、第2の真空容器12の雰囲気
中に含まれる有機物質の分圧よりも高くする方法を用い
ることができる。
【0072】このように、高分圧雰囲気の第1の真空容
器中で第1の活性化工程を行うことにより、活性化の進
行の上で必要となる炭素又は炭素化合物を導電性膜上及
び第1の間隙内に堆積させることができる。この工程で
は、必要とされる有機物質の量は多いものの容器内に有
機物質が十分に存在するため、十分に活性化を行うこと
ができる。続いて、低分圧雰囲気の第2の真空容器中で
第2の活性化工程を行うことにより、良好な電子放出特
性を有する電子放出部を導電性膜に形成することができ
る。この工程では、容器内に存在する有機物質の量は少
ないものの、すでにある程度活性化が進行しているため
に、活性化に必要な有機物質量が少ないため、十分に活
性化を行うことができる。
【0073】本発明においては、活性化に用いる真空容
器が異なるために、このように高分圧から低分圧に移行
する場合においても、残留物質の影響を回避することが
でき、再現性よく活性化を行うことが可能である。
【0074】また、例えば、第1の真空容器11の雰囲
気中に含まれる有機物質を、第2の真空容器12の雰囲
気中に含まれる有機物質よりも蒸気圧の高い物質とする
方法を用いることができる。
【0075】即ち、第1の活性化工程では、蒸気圧の高
い有機物質を用いるため、第1の真空容器内への単位時
間あたりの有機物質の供給量を多くすることが容易にで
きる。第1の活性化工程により、活性化の進行の上で必
要となる炭素又は炭素化合物を導電性膜上に堆積させる
ことができる。この工程では、必要とされる有機物質の
量は多いものの容器内に有機物質を十分に供給すること
ができるため、十分に活性化を行うことができる。
【0076】続いて、第2の真空容器中で蒸気圧の低い
有機物質を用いて、第2の活性化工程を行うことによ
り、良好な電子放出特性を有する電子放出部を形成する
ことができる。これは、蒸気圧の低い有機物質の方が形
成される炭素又は炭素化合物が熱的に安定な傾向がある
ためと考えられる。この工程では、すでにある程度活性
化が進行しているために、活性化に必要な有機物質量が
少ないため、十分に活性化を行うことができる。
【0077】本発明においては、活性化に用いる真空容
器が異なるために、このように用いる有機物質が異なる
場合においても、残留物質の影響を回避することがで
き、再現性よく活性化を行うことが可能である。
【0078】なお、本発明は、上述の実施の形態に限定
されるものではなく、目的及び使用する有機物質の種類
等に応じて、適宜方法を選択することができる。また、
必要に応じて、3個以上の真空容器を用いて、3回以上
の活性化工程を行ってもよい。
【0079】次いで、好ましい安定化工程を施す。これ
は、電子放出素子自体やその周辺に吸着した有機物質の
分子を十分に除去することにより、これ以降電子放出素
子を駆動しても更なる炭素又は炭素化合物が堆積しない
ようにして、電子放出素子の特性が安定するようにする
工程である。
【0080】具体的な方法は、例えば、活性化工程を終
えた電子源基板を真空容器内に設置し、イオンポンプな
どのオイルフリーの排気装置を用いて排気を行いなが
ら、電子源基板及び真空容器自体を加熱する。これは、
電子放出素子やその周辺に吸着した有機物質分子など
を、温度を上げることにより脱離させ、十分に除去する
ためである。これと同時に、あるいは加熱を終了した後
に、排気を続けながら電子放出素子に駆動電圧を与えて
電子を放出させる事により、さらに効果が上がる場合も
ある。また、活性化工程で導入する有機物質の種類など
の条件によっては、真空容器内を高真空にして電子放出
素子を駆動することで、同様の効果が得られる場合もあ
る。それぞれの場合の条件に応じて、適当な方法で、安
定化処理を行う。なお、安定化工程は、後述する画像形
成装置を組み立てた後に行ってもよい。
【0081】ここで、活性化装置の全体の構成を示す。
この活性化装置は、図10に示すように、活性化を行う
真空容器1202、1203、搬送用の搬入室120
1、搬送室1204、及び搬出室1205からなる。ま
た、真空容器内を排気する手段、真空容器内に活性化物
質を導入する手段、及び電子源基板上の配線に電圧を印
加する手段を備えている。
【0082】この活性化装置においては、活性化は以下
の手順により行われる。即ち、電子源基板61を搬入室
1201の搬送アーム1210上にセットする。搬入室
1201内を排気装置1221で排気した後、ゲートバ
ルブ1206を開ける。搬送アームを用いて電子源基板
61を第1の真空容器1202内に搬送し、支持体12
13上にセットする。搬送アーム1210を搬入室12
01に戻し、ゲートバルブ1206を閉める。
【0083】第1の真空容器1202は、排気装置12
22により排気されている。次に、バルブ1226及び
バルブ1227を開けて、活性化物質収容容器1219
より有機物質を第1の真空容器内に導入し、第1の真空
容器内の有機物質の圧力が所望の値になるようにバルブ
1227の開度を調節する。また、電子源基板61のX
方向配線及びY方向配線上に電圧印加プローブ1215
を接触させる。
【0084】第1の真空容器内の有機物質の圧力が所望
の値になった後、電源127より電子源基板61のX方
向配線及びY方向配線に電圧を印加することにより、第
1の活性化を行う。なお、支持体1213は、基板温度
を調節するための加熱機構や冷却機構を持っていてもよ
い。
【0085】次に、搬送室1204内を排気装置122
3にて排気した後、ゲートバルブ1207を開ける。搬
送アーム1211を用いて電子源基板61を搬送室12
04内に移動させる。
【0086】ゲートバルブ1207を閉め、搬送室12
04内を排気装置1223にて排気した後、ゲートバル
ブ1208を開ける。搬送アーム1211を用いて電子
源基板を第2の真空容器1203内に搬送し、支持体1
214上にセットする。搬送アーム1211を搬送室1
204に戻し、ゲートバルブ1208を閉める。
【0087】第2の真空容器1203は、排気装置12
24により排気されている。次にバルブ1228及びバ
ルブ1229を開けて、活性化物質収容容器1220よ
り有機物質を第2の真空容器内に導入し、第2の真空容
器内の有機物質の圧力が所望の値になるようにバルブ1
229の開度を調節する。また、電子源基板61のX方
向配線及びY方向配線上に電圧印加プローブ1216を
接触させる。第2の真空容器内の有機物質の圧力が所望
の値になった後、電源1218より電子源基板61のX
方向配線及びY方向配線に電圧を印加することにより、
第2の活性化を行う。なお、支持体1214は、基板温
度を調節するための加熱機構や冷却機構を持っていても
よい。
【0088】次に、搬出室1205内を排気装置122
5にて排気した後、ゲートバルブ1209を開ける。搬
送アーム1212を用いて電子源基板61を搬出室12
05内に移動させる。ゲートバルブを閉め、搬出室12
05内を大気圧にパージした後、電子源基板61を取り
出す。
【0089】この活性化装置において、第1の真空容器
内と第2の真空容器内に含まれる有機物質の分圧や種類
を変えることにより、異なった雰囲気の真空容器内で順
次活性化を行うことができる。
【0090】また、本活性化装置において、真空容器の
数は2個に限定されるものではなく、3個以上の真空容
器を備えていてもよい。
【0091】次に、図15を用いて、本発明に係わる活
性化装置の別の実施態様について説明する。この活性化
装置は、活性化を行う真空容器1605、1606、搬
送装置1602、1603、1604からなる。また、
真空容器内を排気する手段、真空容器内に活性化物質を
導入する手段及び、電子源基板上の配線に電圧を印加す
る手段を備えている。また、本活性化装置においては、
真空容器は電子源基板上の電子放出素子が形成された領
域を含み、取り出し配線が形成された領域を除く領域を
覆うように形成されていることを特徴としている。
【0092】この活性化装置においては、活性化工程を
以下の手順により行われる。電子源基板1601を搬入
用搬送アーム1602上にセットする。搬送アーム16
02を用いて電子源基板1601を支持体1607上に
設置し、固定する。支持体1607は、基板温度を調節
するための加熱機構、冷却機構を備えていてもよい。
【0093】次に、支持体1607が上昇し、第1の真
空容器1605と、電子源基板1601が接触する。第
1の真空容器1605と、基板1601との間にはO−
リング等のシール材1609により、気密が保持され
る。また、第1の真空容器1605は、電子源基板16
01上に形成された電子放出素子部を覆い、且つ、取り
出し配線の一部は真空容器1601の外側に出るように
設計される。
【0094】次に、バルブ1614を開けて、第1の真
空容器1605内を排気装置1616により排気した
後、バルブ1612を開けて、活性化物質収容容器16
10より有機物質を第1の真空容器内に導入し、第1の真
空容器内の有機物質の圧力が所望の値になるようにバル
ブ1612の開度を調節する。また、電子源基板160
1のX方向配線及びY方向配線の取り出し配線に電圧印
加プローブ1620を接触させる。プローブを接触させ
る代わりに、取り出し配線にフレキシブルケーブルを実
装し、フレキシブルケーブルを電源に接続してもよい。
第1の真空容器内の有機物質の圧力が所望の値になった
後、不図示の電源より電子源基板1601のX方向配線
及びY方向配線に電圧を印加することにより、第1の活
性化を行う。
【0095】次に、支持体1607を下降し、搬送アー
ム1603を用いて電子源基板1601を支持体160
8上に移動し、固定する。支持体1608は、基板温度
を調節するための加熱機構、冷却機構を備えていてもよ
い。
【0096】次に、支持体1608が上昇し、第2の真
空容器1606と、電子源基板1601が接触する。第
2の真空容器1606と、基板1601との間にはO−
リング等のシール材1609により、気密が保持され
る。また、第2の真空容器1606は、電子源基板16
01上に形成された電子放出素子部を覆い、かつ、取り
出し配線の一部は真空容器1601の外側に出るように
設計される。
【0097】次に、バルブ1615を開けて、第2の真
空容器1606内を排気装置1617により排気した
後、バルブ1613を開けて、活性化物質収容容器16
11より有機物質を第2の真空容器内に導入し、第2の
真空容器内の有機物質の圧力が所望の値になるようにバ
ルブ1613の開度を調節する。また、電子源基板16
01のX方向配線及びY方向配線の取り出し配線に電圧
印加プローブ1621を接触させる。プローブを接触さ
せる代わりに、取り出し配線にフレキシブルケーブルを
実装し、フレキシブルケーブルを電源に接続してもよ
い。第2の真空容器内の有機物質の圧力が所望の値にな
った後、不図示の電源より電子源基板1601のX方向
配線及びY方向配線に電圧を印加することにより、第2
の活性化を行う。
【0098】次に、支持体1608を下降し、搬出用ア
ーム1604を用いて電子源基板1601を取り出す。
【0099】この活性化装置において、第1の真空容器
内と第2の真空容器内に含まれる有機物質の分圧や有機
物質の種類を変えることにより、異なった雰囲気の真空
容器内で順次活性化を行うことができる。また、本活性
化装置においては、電子源基板の取り出し配線部が真空
容器外にあるため、取り出し配線と電圧印加プローブと
の位置合わせが容易である。また、あらかじめ取り出し
配線上にフレキシブルケーブルを実装しておくことも可
能であるため、電圧の印加をより簡便に行うことができ
るという特徴を有する。
【0100】また、本活性化装置において、真空容器の
数は2個に限定されるものではなく、3個以上の真空容
器を備えていてもよい。
【0101】また、以上のような電子放出素子を複数個
形成した電子源基板を用い、蛍光体などからなる画像形
成部材と組み合わせることにより、画像形成装置を構成
できる。
【0102】次に、本発明を適用して作製した電子源を
応用可能な画像形成装置について、画像形成装置の基本
構成を示す図7を用いて説明する。図7において、61
は、電子放出素子を複数配した電子源基板、71は、電
子源基板61を固定したリアプレート、76は、ガラス
基板73の内面に蛍光膜74とメタルバック75等が形
成されたフェースプレートである。72は、支持枠であ
る。リアプレート71、支持枠72及びフェースプレー
ト76は、フリットガラスを塗布され、大気中あるい
は、窒素中で、400℃乃至500℃で10分以上焼成
されることにより封着し、外囲器78を構成する。
【0103】図7において、64は、図2により示した
電子放出素子に相当する。62、63は、電子放出素子
の一対の素子電極と接続されたX方向配線及びY方向配
線である。また、これら素子電極への配線は、素子電極
と配線材料が同一である場合は、素子電極と呼ぶ場合も
ある。
【0104】外囲器78は、上述の如く、フェースプレ
ート76、支持枠72、リアプレート71で構成されて
いるが、リアプレート71は主に基板61の強度を補強
する目的で設けられているため、基板61自体で十分な
強度を持つ場合は、別体のリアプレート71は不要であ
る。この場合には、基板61に直接支持枠72を封着
し、フェースプレート76、支持枠72、基板61で外
囲器78を構成することができる。
【0105】一方、フェースプレート76、リアプレー
ト71間に、スペーサとよばれる図示しない支持体を設
置することにより、大気圧に対して十分な強度をもつ外
囲器78を構成することができる。
【0106】外囲器78は、図示しない排気管を通じ、
1×10-5Pa程度の真空度となされた後、封止がおこ
なわれる。また、外囲器78の封止後の真空度を維持す
るために、ゲッター処理を行う場合もある。これは、外
囲器78の封止を行う直前、あるいは、封止後に、外囲
器78内の図示しない所定の位置に配置されたゲッター
を、抵抗加熱、あるいは、高周波加熱等の加熱法により
加熱して、蒸着膜を形成する処理である。ゲッターは、
通常Ba等が主成分であり、該蒸着膜の吸着作用によ
り、高真空度を維持するものである。
【0107】以上のように完成した本実施形態の画像表
示装置において、各電子放出素子には、容器外端子Dox
1ないしDoxm、Doy1ないしDoynを通じて、電圧を印加
することにより、電子放出させてる。そして、高圧端子
77を通じ、メタルバック75、あるいは、図示しない
透明電極に数kV以上の高圧を印加し、電子ビームを加
速させて蛍光膜74に衝突させ、励起、発光させること
で、画像を表示するものである。
【0108】なお、以上述べた構成は、表示等に用いら
れる好適な画像形成装置を作製する上で必要な概略構成
であり、例えば、各部材の材料等、詳細な部分は上述し
た内容に限られるものではなく、画像装置の用途に適す
るよう適宜選択する。
【0109】本発明に係る画像形成装置は、テレビジョ
ン放送の表示装置、テレビ会議システムやコンピュータ
ー等の表示装置の他、感光性ドラム等を用いて構成され
た光プリンターとしての画像形成装置等としても用いる
ことができる。
【0110】また、電子源としては、図8に示すよう
に、はしご型配置の電子源を用いることもできる。はし
ご型配置の電子源及び画像形成装置について、図8及び
図9を用いて説明する。
【0111】図8は、はしご型配置の電子源の一例を示
す模式図である。図8において、80は、電子源基板、
81は、電子放出素子である。82、Dx1乃至Dx10
は、電子放出素子81を接続するための共通配線であ
る。電子放出素子81は、基板80上に、X方向に並列
に複数個配されている(これを素子行と呼ぶ)。この素
子行が複数個配されて、電子源を構成している。各素子
行の共通配線間に駆動電圧を印加することで、各素子行
を独立に駆動させることができる。即ち、電子ビームを
放出させたい素子行には、電子放出しきい値以上の電圧
を、電子ビームを放出しない素子行には、電子放出しき
い値以下の電圧を印加する。各素子行間の共通配線Dx2
乃至Dx9は、例えば、Dx2、Dx3を同一配線とすること
もできる。
【0112】図9は、はしご型配置の電子源を備えた画
像形成装置におけるパネル構造の一例を示す模式図であ
る。図9において、90は、グリッド電極、91は、電
子が通過するための空孔、92は、Dox1,Dox2,...Do
xmよりなる容器外端子である。93は、グリッド電極9
0と接続されたG1 、G2 、....Gnからなる容器外端
子、80は、各素子行間の共通配線を同一配線とした電
子源基板である。この図9においては、図7、図8に示
した部位と同じ部位には、これらの図に付したのと同一
の符号を付している。ここに示した画像形成装置と、図
7に示した単純マトリクス配置の画像形成装置との大き
な違いは、電子源基板80とフェースプレート76の間
にグリッド電極90を備えているか否かである。
【0113】図9では、基板80とフェ−スプレ−ト7
6の間には、グリッド電極90が設けられている。この
グリッド電極90は、表面伝導型放出素子から放出され
た電子ビ−ムを変調するためのものであり、はしご型配
置の素子行と直交して設けられたストライプ状の電極
に、電子ビ−ムを通過せるため、各素子に対応して1個
ずつ円形の開口91が設けられている。グリッドの形状
や設置位置は、図9に示したものに限定されるものでは
ない。例えば、開口としてメッシュ状に多数の通過口を
設けることもでき、グリッドを表面伝導型放出素子の周
囲や近傍に設けることもできる。容器外端子92及びグ
リッド容器外端子93は、図示しない制御回路と電気的
に接続されている。
【0114】この画像形成装置では、素子行を1列ずつ
順次駆動(走査)していくのと同期してグリッド電極列
に画像1ライン分の変調信号を同時に印加する。これに
より、各電子ビ−ムの蛍光体への照射を制御し、画像を
1ラインずつ表示すことができる。
【0115】また、図12に示したFE型電子放出素子を
備えた電子源基板を用いた場合も同様に、電子源基板と
上述のフェースプレートとを支持枠を介して封着して、
真空容器を形成することにより、画像形成装置を形成す
ることができる。
【0116】なお、本発明に係る画像形成装置は、テレ
ビジョン放送の表示装置、テレビ会議システムやコンピ
ューター等の表示装置の他、感光性ドラム等を用いて構
成された光プリンターとしての画像形成装置等としても
用いることができる。
【0117】
【実施例】以下、諸実施例を挙げて、本発明を更に詳述
する。
【0118】(実施例1)本実施例では、多数の電子放
出素子を単純マトリクス配置した電子源の製造例を開示
する。まず、以下のようにして、図6に示すような、マ
トリックス形状の電子源基板61を作製した。素子数は
X方向900素子、Y方向300素子とした。
【0119】工程(a) 青板ガラス基板にCVD法により厚み600nmのSi
2層を形成し、このSiO2層上に、オフセット印刷法
により、Ptペーストを印刷し、加熱焼成することによ
り、厚み50nmの素子電極2、3を形成した。素子電
極2、3の電極間距離は30μmとした。
【0120】工程(b) スクリーン印刷法により、Agペーストを印刷し、加熱
焼成することにより、Y方向配線63を形成した。次
に、X方向配線62とY方向配線63の交差部に、スク
リーン印刷法により、絶縁性ペーストを印刷し、加熱焼
成して厚さ30μmの絶縁層65を形成した。また、ス
クリーン印刷法により、Agペーストを印刷し、加熱焼
成することにより、X方向配線62を形成した。
【0121】工程(c) 素子電極2、3間にバブルジェット(R)方式の噴射装
置を用いて、以下の組成のパラジウム錯体溶液を滴下
し、350℃で30分間加熱処理をして、酸化パラジウ
ムの微粒子からなる導電性薄膜4を形成した。導電性薄
膜4の膜厚は15nmであった。パラジウム錯体溶液の
塑性は、酢酸パラジウムモノエタノールアミン錯体0.
15wt%(Pd当量)、IPA25wt%、エチレン
グリコール1wt%、PVA0.05wt%及び純水で
ある。
【0122】工程(d) 作製した電子源基板61を真空容器内に設置した。真空
容器内を排気装置で1×10-3Pa程度まで排気した
後、2%水素混合窒素ガスを導入しながら、図示しない
電源よりX方向配線62及びY方向配線63を通じて各
電子放出素子64の電極2、3間に電圧を印加し、導電
性薄膜4をフォーミング処理した。フォーミング処理の
電圧波形は、図5の波形とし、印加電圧を10Vとし
た。
【0123】工程(e) 続いて、フォーミングの終了した電子源基板61を、図
10に示した活性化装置を用いて、活性化を行った。ま
ず、電子源基板61を活性化装置の搬入室1201の搬
送アーム1210上にセットした。搬入室1201内を
排気装置1221で数分間排気した後、ゲートバルブ1
206を開け、搬送アーム1201を用いて電子源基板
61を第1の真空容器1202内に搬送し、支持体12
13上に設置した。搬送アーム1210を搬入室120
1にもどし、ゲートバルブ1206を閉めた。
【0124】第1の真空容器1202が、排気装置12
22により排気されている状態で、バルブ1226及び
バルブ1227を開けて、活性化物質収容容器1219
よりトリニトリルを第1の真空容器内に導入し、第1の真
空容器内のトリニトリルの分圧が、1×10-2Paとな
るようにバルブ1227の開度を調節した。
【0125】次に、電子源基板61のX方向配線及びY
方向配線上に電圧印加プローブ1215を接触させ、電
源1217より電子源基板61のX方向配線及びY方向
配線に電圧を印加することにより、第1の活性化を行っ
た。電圧の印加は、Y方向配線をすべて共通化してGn
dに接続し、X方向配線の選択したラインに電圧を印加
して行った。印加電圧は16V、電圧波形は図3に示し
た波形で、T1を1msec、T2を20msecとし、印加
時間は1分間とした。
【0126】工程(f) 次に、搬送室1204内を排気装置1223にて数分間
排気した後、ゲートバルブ1207を開け、搬送アーム
1211を用いて電子源基板61を搬送室1204内に
移動させた。
【0127】ゲートバルブ1207を閉め、搬送室12
04内を排気装置1223にて数分間排気した後、ゲー
トバルブ1208を開け、搬送アーム1211を用いて
電子源基板61を第2の真空容器1203内に搬送し、
支持体1214上に設置した。搬送アーム1211を搬
送室1204にもどし、ゲートバルブ1208を閉め
た。第2の真空容器1203が、排気装置1224によ
り排気されている状態で、バルブ1228及びバルブ1
229を開けて、活性化物質収容容器1220よりトリ
ニトリルを第2の真空容器内に導入し、第2の真空容器
内のトリニトリルの分圧が1×10-4Paとなるように
バルブ1229の開度を調節した。
【0128】次に、電子源基板61のX方向配線及びY
方向配線上に電圧印加プローブ1216を接触させ、電
源1218より電子源基板61のX方向配線及びY方向
配線に電圧を印加することにより、第2の活性化を行っ
た。電圧の印加は、Y方向配線をすべて共通化してGn
dに接続し、X方向配線の選択したラインに電圧を印加
して行った。印加電圧は16V、電圧波形は図3に示し
た波形で、T1を1msec、T2を20msecとし、印加
時間は15分間とした。
【0129】次に、搬出室1205内を排気装置122
5にて数分間排気した後、ゲートバルブ1209を開
け、搬送アーム1212を用いて電子源基板61を搬出
室1205内に移動した。ゲートバルブ1209を閉
め、搬出室1205内を大気圧にパージした後、電子源
基板61を取り出した。
【0130】本実施例においては、活性化時の素子電流
Ifは順調に増加し、活性化終了時の1素子あたりの素
子電流Ifの値は1.6mA程度であった。また、1番
目に活性化したラインと、最後に活性化したラインの活
性化プロファイル(活性化時間と素子電流Ifとの関
係)はほぼ等しく、すべての電子放出素子を同じように
活性化することができた。また、5枚の電子源基板につ
いて連続して活性化を行ったところ、活性化プロファイ
ルはほぼ一致しており、再現性よく活性化を行うことが
できた。
【0131】(比較例1)比較例として、第1の活性化
工程と第2の活性化工程を、同一の真空容器を用いて行
った。実施例1と同様にして、電子源基板を作製し、フ
ォーミングを行った。次に実施例1と同様に、基板を図
10の活性化装置の真空容器1202に設置し、真空容
器1202内を排気した後、バルブ1226及びバルブ
1227を開けて、活性化物質収容容器1219よりト
リニトリルを真空容器内に導入し、真空容器内のトリニ
トリルの分圧が、1×10-2Paとなるようにバルブ1
227の開度を調節した。次に実施例1と同様に電圧を
印加して、第1の活性化を行った。
【0132】次に、バルブ1226及びバルブ1227
を閉めて、真空容器1202内の圧力が5×10-6Pa
以下になるまで排気した後、再びバルブ1226及びバ
ルブ1227を開けて、活性化物質収容容器1219よ
りトリニトリルを真空容器内に導入し、真空容器内のト
リニトリルの分圧が、1×10-4Paとなるようにバル
ブ1227の開度を調節した。次に実施例1と同様に電
圧を印加して、第2の活性化を行った後、基板を取り出
した。
【0133】本比較例においては、活性化時の素子電流
Ifは順調に増加した。しかし、第2の活性化工程にお
ける活性化プロファイルを比較したところ、活性化5分
後における素子電流Ifの増加率(Ifの増加量/時
間)が、初期に活性化したラインの方が、後半に活性化
したラインよりもやや大きく、第2の活性化工程の初期
活性化ラインにおいて、第1の活性化工程における残留
有機物質の影響を受けている様子が見られた。
【0134】(実施例2)本実施例では、本発明により
作製される電子源を応用した図7に示す画像形成装置を
開示する。上述の実施例1で作製した電子源基板61を
リアプレート71上に固定した後、基板の3mm上方に
フェースプレート76を支持枠72、図示しない排気管
を介して固定し、外囲器78を形成した。また、リアプ
レートとフェースプレートとの間には、図示しないスペ
ーサを配置し、大気圧に耐えられる構造とした。また、
外囲器78内には容器内を高真空に保つためのゲッター
を配置した。リアプレートと支持枠とフェースプレート
の接合にはフリットガラスを用い、アルゴン雰囲気中で
420℃に加熱することにより封着を行った。
【0135】次に、作製した外囲器78内の雰囲気を排
気管を通じ真空ポンプにて排気しながら、パネル全体を
250℃に加熱した後、室温まで降温して内部を10-7
Pa程度の圧力とした後、排気管をガスバーナーで熱す
ることで溶着し、外囲器78の封止を行った。最後に、
封止後の圧力を維持するために、高周波加熱によりゲッ
ターを加熱してゲッター処理を行った。このようにし
て、図7に示すような画像形成装置を作製した。
【0136】以上のように完成した画像表示装置におい
て、各電子放出素子には、容器外端子Dox1ないしDox
m,Doy1ないしDoynを通じ、14.5Vの電圧を印加
することにより、電子放出させた。また、高圧端子77
を通じ、メタルバック75に1kVの高圧を印加した。
この時、電子放出素子に流れる素子電流Ifと電子放出
素子より放出されてメタルバック75に到達した放出電
流Ieより、電子放出効率=Ie/Ifを測定したとこ
ろ、電子放出効率は、約0.16%であり、良好な子放
出特性を有していた。
【0137】次に、高圧端子77を通じ、メタルバック
75に6kVの高圧を印加して、放出電子を蛍光膜74
に衝突させ、励起、発光させることで画像を表示した。
本実施例における画像表示装置は、目立った輝度ばらつ
きや色ムラがなく、テレビジョンとして十分満足できる
良好な画像を表示することができた。
【0138】(実施例3)本実施例では、電子源の別の
製造方法を開示する。実施例1の工程(a)から工程
(d)と同様にして電子源基板を作製した。作製した電
子源基板のX方向配線及びY方向配線の取り出し配線に
フレキシブルケーブルを実装した。次に、実施例1の工
程(e)と同様にしてフォーミングを行い、電子放出部
を形成した。
【0139】続いて、フォーミングの終了した電子源基
板61を、図15に示した活性化装置を用いて、活性化
を行った。まず、電子源基板61を搬入用搬送アーム1
602上にセットし、搬送アーム1602を用いて電子
源基板61を支持体1607上に設置し、固定した。
【0140】次に、支持体1607を上昇し、第1の真
空容器1605と、電子源基板61を接触させた。第1
の真空容器1605と、基板61との間はO−リングに
より、気密を保持させた。
【0141】次に、バルブ1614を開けて、第1の真
空容器1605内を排気装置1616により排気した
後、バルブ1612を開けて、活性化物質収容容器16
10よりトリニトリルを第1の真空容器内に導入し、第1
の真空容器内のトリニトリルの分圧が、1×10-3Pa
となるようにバルブ1612の開度を調節した。
【0142】次に、電子源基板61のX方向配線及びY
方向配線の取り出し配線に接続したフレキシブルケーブ
ルを不図示の電源に接続し、X方向配線及びY方向配線
に電圧を印加することにより、第1の活性化を行った。
電圧の印加は、Y方向配線をすべて共通化してGndに
接続し、X方向配線の選択したラインに電圧を印加して
行った。印加電圧は実施例1と同様の両極性の電圧波形
とし、印加電圧の波高値を10Vから16Vまで、0.
1V/1secの割合で上昇させながら1分間印加した
後、16Vで1分間印加した。
【0143】次に、支持体1607を下降し、搬送アー
ム1603を用いて電子源基板61を支持体1608上
に移動し、固定した。
【0144】次に、支持体1608を上昇し、第2の真
空容器1606と、電子源基板61を接触させた。第2
の真空容器1606と、基板61との間はO−リングに
より、気密を保持させた。
【0145】次に、バルブ1615を開けて、第2の真
空容器1606内を排気装置1617により排気した
後、バルブ1613を開けて、活性化物質収容容器16
11よりトリニトリルを第2の真空容器内に導入し、第
2の真空容器内のトリニトリルの分圧が1×10-4Pa
なるようにバルブ1613の開度を調節した。
【0146】次に、電子源基板61のX方向配線及びY
方向配線の取り出し配線に接続したフレキシブルケーブ
ルを不図示の電源に接続し、X方向配線及びY方向配線
に電圧を印加することにより、第2の活性化を行った。
電圧の印加は、Y方向配線をすべて共通化してGndに
接続し、X方向配線の選択したラインに電圧を印加して
行った。印加電圧は第1の活性化と同様の両極性の電圧
波形とし、印加電圧を16Vとし、印加時間を20分間
とした。最後に、支持体1608を下降し、搬出用アー
ム1604を用いて電子源基板61を取り出した。
【0147】本実施例においては、活性化時の素子電流
Ifは順調に増加し、活性化終了時の1素子あたりの素
子電流Ifの値は1.6mA程度であった。また、1番
目に活性化したラインと、最後に活性化したラインの活
性化プロファイル(活性化時間と素子電流Ifとの関
係)はほぼ等しく、すべての電子放出素子を同じように
活性化することができた。また、5枚の電子源基板につ
いて連続して活性化を行ったところ、活性化プロファイ
ルはほぼ一致しており、再現性よく活性化を行うことが
できた。
【0148】(比較例2)比較例として、第1の活性化
工程と第2の活性化工程を、同一の真空容器を用いて行
った。実施例3と同様にして、電子源基板を作製し、フ
ォーミングを行った。次に実施例3と同様に、電子源基
板を図15の活性化装置の支持体1607上に設置し、
固定した。
【0149】次に、支持体1607を上昇し、真空容器
1605と、電子源基板を接触させた。真空容器160
5と、基板との間はO−リングにより、気密を保持させ
た。
【0150】次に、バルブ1614を開けて、真空容器
1605内を排気装置1616により排気した後、バル
ブ1612を開けて、活性化物質収容容器1610より
トリニトリルを第1の真空容器内に導入し、第1の真空容
器内のトリニトリルの分圧が、1×10-3Paとなるよ
うにバルブ1612の開度を調節した。
【0151】次に、実施例3と同様に電圧を印加して第
1の活性化を行った。次に、バルブ1612を閉めて、
真空容器1605内の圧力が5×10-6Pa以下になる
まで排気した後、再びバルブ1612を開けて、活性化
物質収容容器1610よりトリニトリルを真空容器16
05内に導入し、真空容器内のトリニトリルの分圧が、
1×10-4Paとなるようにバルブ1612の開度を調
節した。
【0152】次に、実施例3と同様に電圧を印加して、
第2の活性化を行った後、基板を取り出した。
【0153】本比較例においては、活性化時の素子電流
Ifは順調に増加した。しかし、第2の活性化工程にお
ける活性化プロファイルを比較したところ、活性化5分
後における素子電流Ifの増加率(Ifの増加量/時
間)が、初期に活性化したラインの方が、後半に活性化
したラインよりもやや大きく、第2の活性化工程の初期
活性化ラインにおいて、第1の活性化工程における残留
有機物質の影響を受けている様子が見られた。
【0154】(実施例4)本実施例では、本発明により
作製される電子源を応用した画像形成装置を開示する。
実施例3と同様にして作製した電子源基板61を用い、
実施例2と同様にして図7に示すような画像形成装置を
作製した。
【0155】このように完成した画像表示装置におい
て、各電子放出素子には、容器外端子Dox1乃至Doxm,
Doy1乃至Doynを通じ、14Vの電圧を印加することに
より、電子放出させた。また、高圧端子77を通じ、メ
タルバック75に1kVの高圧を印加した。この時、電
子放出素子に流れる素子電流Ifと電子放出素子より放
出されてメタルバック75に到達した放出電流Ieより
電子放出効率(Ie/If)を測定したところ、電子放出
効率は、約0.15%であり、良好な電子放出特性を有
していた。
【0156】次に、高圧端子77を通じ、メタルバック
75に6kVの高圧を印加して、放出電子を蛍光膜74
に衝突させ、励起、発光させることで画像を表示した。
この実施例における画像表示装置は、目立った輝度ばら
つきや色ムラがなく、テレビジョンとして十分満足でき
る良好な画像を表示することができた。
【0157】(実施例5)本実施例では、電子源の別の
製造方法を開示する。実施例1の工程(a)から工程
(d)と同様にして電子源基板を作製した。作製した電
子源基板のX方向配線及びY方向配線の取り出し配線に
フレキシブルケーブルを実装した。次に、実施例1の工
程(e)と同様にしてフォーミングを行い、電子放出部
を形成した。
【0158】続いて、フォーミングの終了した電子源基
板61を、図15に示した活性化装置を用いて、活性化
を行った。まず、電子源基板61を搬入用搬送アーム1
602上にセットし、搬送アーム1602を用いて電子
源基板61を支持体1607上に設置し、固定した。次
に、支持体1607を上昇し、第1の真空容器1605
と、電子源基板61を接触させた。第1の真空容器16
05と、基板61との間はO−リングにより、気密を保
持させた。
【0159】次に、バルブ1614を開けて、第1の真
空容器1605内を排気装置1616により排気した
後、バルブ1612を開けて、活性化物質収容容器16
10よりエチレンと窒素の混合ガス(エチレン:窒素=
1:100)を第1の真空容器内に導入し、第1の真空容
器内の全圧が、2×102Paとなるようにバルブ16
12の開度を調節した。
【0160】次に、電子源基板61のX方向配線及びY
方向配線の取り出し配線に接続したフレキシブルケーブ
ルを不図示の電源に接続し、X方向配線及びY方向配線
に電圧を印加することにより、第1の活性化を行った。
電圧の印加は、Y方向配線をすべて共通化してGndに
接続し、X方向配線の選択したラインに電圧を印加して
行った。印加電圧は実施例1と同様の両極性の電圧波形
とし、印加電圧の波高値を10Vから16Vまで、0.
1V/1secの割合で上昇させながら1分間印加した
後、16Vで1分間印加した。
【0161】次に、支持体1607を下降し、搬送アー
ム1603を用いて電子源基板61を支持体1608上
に移動し、固定した。
【0162】次に、支持体1608を上昇し、第2の真
空容器1606と、電子源基板61を接触させた。第2
の真空容器1606と、基板61との間はO−リングに
より、気密を保持させた。
【0163】次に、バルブ1615を開けて、第2の真
空容器1606内を排気装置1617により排気した
後、バルブ1613を開けて、活性化物質収容容器16
11よりベンゾニトリルを第2の真空容器内に導入し、
第2の真空容器内のベンゾニトリルの分圧が1×10-4
Paなるようにバルブ1613の開度を調節した。
【0164】次に、電子源基板61のX方向配線及びY
方向配線の取り出し配線に接続したフレキシブルケーブ
ルを不図示の電源に接続し、X方向配線及びY方向配線
に電圧を印加することにより、第2の活性化を行った。
電圧の印加は、Y方向配線をすべて共通化してGndに
接続し、X方向配線の選択したラインに電圧を印加して
行った。印加電圧は第1の活性化と同様の両極性の電圧
波形とし、印加電圧を16Vとし、印加時間を20分間
とした。最後に、支持体1608を下降し、搬出用アー
ム1604を用いて電子源基板61を取り出した。
【0165】本実施例においては、活性化時の素子電流
Ifは順調に増加し、活性化終了時の1素子あたりの素
子電流Ifの値は1.7mA程度であった。また、1番
目に活性化したラインと、最後に活性化したラインの活
性化プロファイル(活性化時間と素子電流Ifとの関
係)はほぼ等しく、すべての電子放出素子を同じように
活性化することができた。また、5枚の電子源基板につ
いて連続して活性化を行ったところ、活性化プロファイ
ルはほぼ一致しており、再現性よく活性化を行うことが
できた。
【0166】(実施例6)本実施例は本発明により作製
される電子源を応用した画像形成装置の例である。実施
例5と同様にして作製した電子源基板61を用い、実施
例2と同様にして図7に示すような画像形成装置を作製
した。
【0167】以上のように完成した画像表示装置におい
て、各電子放出素子には、容器外端子Dox1ないしDoxm,
Doy1ないしDoynを通じ、14Vの電圧を印加することに
より、電子放出させた。また、高圧端子77を通じ、メ
タルバック75に1kVの高圧を印加した。この時、電子
放出素子に流れる素子電流Ifと電子放出素子より放出さ
れてメタルバック75に到達した放出電流Ieより電子放
出効率=Ie/Ifを測定したところ、電子放出効率=約
0.15%であり、良好な電子放出特性を有していた。
【0168】次に、高圧端子77を通じ、メタルバック
75に6kVの高圧を印加して、放出電子を蛍光膜74に衝
突させ、励起・発光させることで画像を表示した。本実
施例における画像表示装置は、目立った輝度ばらつきや
色ムラがなく、テレビジョンとして十分満足できる良好
な画像を表示することができた。
【0169】(実施例7)本実施例は、多数のFE型電
子放出素子を単純マトリクス配置した電子源の製造例で
ある。まず、以下のようにして図12に示すような電子
源基板を作製した。素子数はX方向900素子、Y方向
300素子とした。
【0170】工程(a) ガラス基板101の上に銅からなるカソード電極10
2、アモルファスシリコンからなる抵抗層110、シリ
コンを熱酸化させて形成した絶縁層104、モリブデン
からなるゲート電極105を積層した。次にモリブデン
膜上にフォトレジストを塗布し、ゲート電極の開口部に
対応するパターンを形成した。続いて、バッファー弗酸
を用いて開口部の絶縁層104を除去した後、フォトレ
ジストを除去した。
【0171】工程(b) 次に、真空蒸着装置内で、基板を回転させながらアルミ
ニウムを斜方蒸着してマスク層106を形成した。
【0172】工程(c) 次に、モリブデンを基板に対して垂直方向から蒸着し
て、円錐形状のエミッタ103を形成した。
【0173】工程(d) 次に、ゲート電極上に形成されたアルミニウムからなる
マスク層106及びモリブデン層を除去して、複数のF
E型電子放出素子を備えた電子源基板100を作製し
た。また、電子放出素子周辺部には、取り出し配線を形
成した。
【0174】工程(e) 続いて、作製した電子源基板100を、図12に示した
活性化装置を用いて活性化を行った。まず、電子源基板
100を活性化装置の搬入室1201の搬送アーム12
10上にセットした。搬入室1201内を排気装置12
21で数分間排気した後、ゲートバルブ1206を開
け、搬送アーム1201を用いて電子源基板100を第
1の真空容器1202内に搬送し、支持体1213上に
設置した。搬送アーム1210を搬入室1201にもど
し、ゲートバルブ1206を閉めた。
【0175】第1の真空容器1202が、排気装置12
22により排気されている状態で、バルブ1226及び
バルブ1227を開けて、活性化物質収容容器1219
よりトリニトリルを第1の真空容器内に導入し、第1の真
空容器内のトリニトリルの分圧が、1×10-2Paとな
るようにバルブ1227の開度を調節した。
【0176】次に、電子源基板100の取り出し配線上
に電圧印加プローブ1215を接触させ、取り出し配線
を通じて、電源1217よりカソード電極102及びゲ
ート電極105間に100Vの電圧を印加した。電圧波
形は図5に示した波形で、T1を1msec、T2を20
msecとし、印加時間は5分間とした。また、基板上方
3mmのところに設置したアノード電極(不図示)に5
kVの電圧を印加した。このようにして第1の活性化を
行った。
【0177】工程(f) 次に、搬送室1204内を排気装置1223にて数分間
排気した後、ゲートバルブ1207を開け、搬送アーム
1211を用いて電子源基板100を搬送室1204内
に移動させた。
【0178】ゲートバルブ1207を閉め、搬送室12
04内を排気装置1223にて数分間排気した後、ゲー
トバルブ1208を開け、搬送アーム1211を用いて
電子源基板100を第2の真空容器1203内に搬送
し、支持体1214上に設置した。搬送アーム1211
を搬送室1204にもどし、ゲートバルブ1208を閉
めた。
【0179】第2の真空容器1203が、排気装置12
24により排気されている状態で、バルブ1228及び
バルブ1229を開けて、活性化物質収容容器1220
よりトリニトリルを第2の真空容器内に導入し、第2の
真空容器内のトリニトリルの分圧が1×10-4Paとな
るようにバルブ1229の開度を調節した。
【0180】次に、電子源基板100のX方向配線及び
Y方向配線上に電圧印加プローブ1216を接触させ、
電源1218よりカソード電極102及びゲート電極1
05間に120Vの電圧を印加した。電圧波形は図5に
示した波形で、T1を1msec、T2を20msecとし、
印加時間は15分間とした。また、基板上方3mmのと
ころに設置したアノード電極(不図示)に5kVの電圧
を印加した。このようにして第2の活性化を行った。
【0181】次に、搬出室1205内を排気装置122
5にて数分間排気した後、ゲートバルブ1209を開
け、搬送アーム1212を用いて電子源基板100を搬
出室1205内に移動した。
【0182】ゲートバルブ1209を閉め、搬出室12
05内を大気圧にパージした後、電子源基板100を取
り出した。
【0183】本実施例においては、活性化時にエミッタ
より放出され、アノード電極に捕捉される放出電流は順
調に増加した。また、1番目に活性化したラインと、最
後に活性化したラインとで、活性化プロファイル(活性
化時間と放出電流の関係)はほぼ等しく、すべての電子
放出素子を同じように活性化することができた。
【0184】(実施例8)本実施例は本発明により作製
される電子源を応用した画像形成装置の例である。実施
例7と同様にして作製した電子源基板100を用い、実
施例2と同様に支持枠を介してフェースプレートと封着
して画像形成装置を作製した。
【0185】以上のように完成した画像表示装置におい
て、各電子放出素子には、容器外端子を通じ、カソード
電極とゲート電極間に120Vの電圧を印加することに
より、エミッタより電子放出させた。また、高圧端子7
7を通じ、メタルバック75に6kVの高圧を印加して、
放出電子を蛍光膜74に衝突させ、励起・発光させるこ
とで画像を表示した。本実施例における画像表示装置
は、目立った輝度ばらつきや色ムラがなく、テレビジョ
ンとして十分満足できる良好な画像を表示することがで
きた。
【0186】
【発明の効果】本発明の電子源の製造装置によれば、活
性化工程を雰囲気の異なる複数の容器を用いて多段階で
行うことにより、時間短縮された活性化工程で、良好な
電子放出特性の電子放出素子及び電子源を実現すること
ができる。
【0187】また、活性化工程を雰囲気の異なる複数の
容器を用いて多段階で行うことにより、従来の活性化工
程における活性化物質の供給不足問題を解決し、かつ良
好な特性を有する電子放出素子及び電子源を製造するこ
とが可能となる。
【0188】また、容器内の残留物質の影響を回避する
ことができるために、再現性良く活性化を行うことがで
きる。そのため、製造上のばらつきを低減させ、歩留ま
りを向上させることができる。
【0189】更に、複数の容器の各々に、容器内を排気
する手段と容器内にガスを導入する手段とを備えている
ので個々の容器内の雰囲気を独立に設定、制御可能であ
り、しかも、電子源を形成する基板をそれぞれの容器に
搬入及び搬出する手段をも備えているので、前記個々に
制御された雰囲気に順次効率良く基板を移動させてゆく
ことができ、生産性の効率化を図ることが可能となる。
【0190】更に、本発明に係る製造装置により製造さ
れた電子源を応用した画像形成装置においては、高品位
な画像形成装置、例えば、カラーフラットテレビを提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子源の製造方法を示す断面図であ
る。
【図2】本発明に関わる電子放出素子の断面図である。
【図3】本発明の電子源の製造方法において採用できる
電圧波形の一例を示す特性図である。
【図4】本発明の電子源の製造方法において採用できる
電圧波形の一例を示す特性図である。
【図5】本発明の電子源の製造方法において採用できる
電圧波形の別の例を示す特性図である。
【図6】本発明が適用可能な単純マトリクス配置をした
電子源の一例を示す平面図である。
【図7】本発明を適用可能な画像形成装置の表示パネル
の一例を一部を破断して示す斜視図である。
【図8】本発明を適用可能な梯子配置の電子源の一例を
示す平面図である。
【図9】本発明を適用可能な画像形成装置の表示パネル
の一例を一部を破断して示す斜視図である。
【図10】本発明に係る電子源の製造装置の構成を示す
ブロック図である。
【図11】本発明に関わる電子放出素子の断面図であ
る。
【図12】本発明が適用可能な電子源の別の例を示す模
式図である。
【図13】本発明の電子源の製造方法の別の例を示す断
面図である。
【図14】図13に続く電子源の製造方法の別の例を示
す断面図である。
【図15】本発明に係る電子源の製造装置の別の構成を
示す模式図である。
【図16】従来の電子放出素子の構成例を示す平面図及
び断面図である。
【図17】従来の電子放出素子の製造方法を示す断面図
である。
【図18】従来の電子放出素子の別の構成例を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 基板 2,3 素子電極 4 導電性膜 5 電子放出部 7 炭素又は炭素化合物 11 第1の真空容器 12 第2の真空容器 13 ガス導入部 14 ガス排気部 15 排気装置 16,17 有機物質
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神代 和浩 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5C127 AA01 CC12 DD84 EE15

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の容器と、 前記複数の容器の各々に設けられた、前記容器内を排気
    する手段と、 前記各容器内に、電子源を形成するためのガスを導入す
    る手段と、 前記各容器内に、前記電子源を形成する基板を搬入出す
    る手段とを備え、 前記基板に前記電子源を形成するに際して、前記各容器
    内の雰囲気をそれぞれ異ならしめることを特徴とする電
    子源の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記基板の前記各容器内の温度を制御す
    る手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の
    電子源の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記ガスは、炭素化合物のガスであるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の電子源の製造装
    置。
  4. 【請求項4】 前記容器のうちの少なくとも2つは、雰
    囲気中に炭素化合物の前記ガスを含むことを特徴とする
    請求項3に記載の電子源の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記容器は、前記基板を内包するもので
    あることを特徴とする請求項1に記載の電子源の製造装
    置。
  6. 【請求項6】 前記容器は、前記基板の電子源形成面側
    の一部領域を覆うものであることを特徴とする請求項1
    に記載の電子源の製造装置。
  7. 【請求項7】 複数の前記容器は、雰囲気中に含まれる
    前記ガスの分圧が異なる容器を含むことを特徴とする請
    求項1〜6のいずれか1項に記載の電子源の製造装置。
  8. 【請求項8】 複数の容器と、 前記複数の容器の各々に設けられた、前記容器内を排気
    する手段と、 前記各容器内に、電子源を形成するためのガスを導入す
    る手段と、 前記各容器内に、前記電子源を形成する基板を搬入出す
    る手段と を備えることを特徴とする電子源の製造装置。
  9. 【請求項9】 前記基板の前記各容器内の温度を制御す
    る手段を更に有することを特徴とする請求項8に記載の
    電子源の製造装置。
  10. 【請求項10】 前記ガスは、炭素化合物のガスである
    ことを特徴とする請求項8又は9に記載の電子源の製造
    装置。
  11. 【請求項11】 前記容器のうちの少なくとも2つは、
    雰囲気中に炭素化合物の前記ガスを含むことを特徴とす
    る請求項10に記載の電子源の製造装置。
  12. 【請求項12】 前記容器は、前記基板を内包するもの
    であることを特徴とする請求項8に記載の電子源の製造
    装置。
  13. 【請求項13】 前記容器は、前記基板の電子源形成面
    側の一部領域を覆うものであることを特徴とする請求項
    8に記載の電子源の製造装置。
  14. 【請求項14】 複数の前記容器は、雰囲気中に含まれ
    る前記ガスの分圧が異なる容器を含むことを特徴とする
    請求項8〜13のいずれか1項に記載の電子源の製造装
    置。
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