JP2002366397A - メンテナンス時期決定装置、メンテナンス時期決定方法、およびメンテナンス時期決定システム - Google Patents

メンテナンス時期決定装置、メンテナンス時期決定方法、およびメンテナンス時期決定システム

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JP2002366397A
JP2002366397A JP2001171332A JP2001171332A JP2002366397A JP 2002366397 A JP2002366397 A JP 2002366397A JP 2001171332 A JP2001171332 A JP 2001171332A JP 2001171332 A JP2001171332 A JP 2001171332A JP 2002366397 A JP2002366397 A JP 2002366397A
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Atsushi Irie
篤 入江
Nobuaki Komata
順昭 小俣
Katsuhisa Furuta
勝久 古田
Yoji Kuramoto
洋司 倉元
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Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子機器に対してメンテナンスが過剰に行われ
るのを防止することで、メンテナンスにかかる費用の無
駄が十分に抑えられるメンテナンス時期決定装置、メン
テナンス時期決定方法、およびメンテナンス時期決定シ
ステムを提供する。 【解決手段】メンテナンス時期決定装置1は、電子機器
5の状態を計測した計測信号から抽出した特徴量から該
電子機器5の状態レベルを算出する。そして、ここで算
出した状態レベルに基づいて次回のメンテナンス時期を
決定する。したがって、個々の電子機器5に対する次回
のメンテナンス時期は、その電子機器5本体の状態に応
じて決定される。よって、電子機器5に対してメンテナ
ンスが過剰に行われるのを防止でき、メンテナンスにか
かる費用の無駄を抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子機器のメン
テナンス時期を決定するメンテナンス時期決定装置、メ
ンテナンス時期決定方法、およびメンテナンス時期決定
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子機器のメンテナンス周期(メ
ンテナンス周期)は、同じ機種の複数の電子機器におい
て、過去におきた故障や、故障の遠因である異常、の発
生頻度から統計的に決められていた。メンテナンスは、
電子機器の故障や異常の発生を防止するために行われて
いる。
【0003】定期的にメンテナンスを行っている電子機
器には、例えば、銀行に設置されているATM(現金自
動預け払い機)やCD(現金自動払い機)、駅に設置さ
れている自動改札機、工場の生産ラインで利用されてい
る産業用ロボット、部品加工現場で用いられているNC
工作機械がある。
【0004】なお、ここで言うメンテナンス周期とは、
例えば1ヶ月毎、6ヶ月毎、1年毎等、電子機器に対し
てメンテナンスを行うサイクルである。
【0005】また、これらの電子機器が故障すると(運
転できない状態になると)、故障した電子機器が属する
システム全体が停止する場合がある。例えば、複数の産
業用ロボットを利用している一連の生産ラインでは、い
ずれかの産業用ロボットが故障し運転を停止すると、こ
の生産ラインが停止することになる。このことから、電
子機器の故障を防止するためのメンテナンスは、非常に
重要なものと考えられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように、電子機器のメンテナンス周期は、同じ機種の電
子機器において、過去におきた故障や、故障の遠因であ
る異常、の発生頻度から統計的に決められていた。この
ため、同じ機種の電子機器においてはメンテナンス周期
が同じであった。
【0007】一方、同じ機種の電子機器であっても、本
体に使用されている部品の精度や、特性にばらつきがあ
り、品質に差がある。また、電子機器本体が使用される
場所(設置場所)の環境(温度、湿度、塵埃の量等)に
も差がある。したがって、同じ機種であっても、故障
や、故障の遠因である異常が発生する時期は一定ではな
い。例えば、使用開始から1年で異常が発生する電子機
器もあれば、使用開始から3年経過しても異常が発生し
ない電子機器もある。
【0008】メンテナンスは、上記のように電子機器が
故障等により運転できない状態となるのを防止すること
を目的としている。このことから、本体の品質、および
使用環境が保証している最低レベルであった電子機器に
おいて過去におきた故障や、故障の遠因である異常の発
生頻度からメンテナンス周期を決定しておかないと、上
記目的を達成することができない。
【0009】このため、ほとんどの電子機器に対してメ
ンテナンスが過剰に行われており、メンテナンスにかか
るコストの無駄が大きいという問題があった。
【0010】上記問題を解決するために、特開平7−2
25777号では、電子機器の使用環境に応じて、メン
テナンス周期を決定することが提案されている。また、
一般的に電子機器は、使用年数が長くなるにつれて故障
や、故障の遠因である異常の発生頻度が高くなるので、
使用年数に応じてメンテナンス周期を決定する(使用年
数が長くなるにつれてメンテナンス周期を短くする。)
ことも提案されている。
【0011】しかし、電子機器は、使用環境が同じあっ
ても、出荷前時点における品質に差があるとともに、特
性や精度のばらつきにより部品の劣化速度が異なる。し
たがって、使用環境や使用年数を用いるだけで、個々の
電子機器に対して適正なメンテナンス周期を決めること
はできない。したがって、上記提案されている方法では
メンテナンスにかかる費用の無駄を十分に抑えることが
できなかった。
【0012】この発明の目的は、電子機器に対する過剰
なメンテナンスを防止することで、メンテナンスにかか
る費用の無駄を十分に抑えることができるメンテナンス
時期決定装置、メンテナンス時期決定方法、およびメン
テナンス時期決定システムを提供することにある。ここ
で、メンテナンス時期とは、最終のメンテナンス日にメ
ンテナンス周期日数を加えた次回のメンテナンス時期の
ことである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明のメンテナンス
時期決定装置は、上記課題を解決するために以下の構成
を備えている。
【0014】(1)電子機器のメンテナンス時期を決定
するメンテナンス時期決定装置において、電子機器の状
態を計測した計測データから特徴量を抽出する特徴量抽
出手段と、上記特徴量抽出手段が抽出した特徴量、およ
び、この電子機器と同じ機種の複数の電子機器から得た
上記特徴量の分布を用いて、この電子機器の状態レベル
を算出する状態レベル算出手段と、上記状態レベル算出
手段が算出した状態レベルに基づいて、この電子機器の
メンテナンス時期を決定するメンテナンス時期決定手段
と、を備えている。
【0015】上記構成では、特徴量抽出手段が、電子機
器の状態を計測した計測データから特徴量を抽出する。
計測データは、例えば電子機器本体に取り付けた振動セ
ンサで、運転時における電子機器の振動を計測した計測
値(振動センサの出力)である。この計測は、電子機器
のメンテナンス時に行ってもよいし、また電子機器の運
転時に行ってもよい。
【0016】状態レベル算出手段は、この特徴量、およ
びこの電子機器と同じ機種の複数の電子機器から得た上
記特徴量の分布を用いて、該特徴量を得た電子機器の現
在(この計測データを得た時点)の状態レベルを算出す
る。
【0017】通常、電子機器は使用にともなって劣化し
ていく。ここで言う状態レベルとは、電子機器の劣化の
程度を示すレベル値である。
【0018】メンテナンス時期決定手段は、ここで算出
した状態レベルから、この電子機器に対するメンテナン
ス時期を決定する。
【0019】したがって、個々の電子機器に対するメン
テナンス時期は、その電子機器本体の劣化の程度を考慮
した時期に決定される。よって、電子機器ごとに、その
電子機器に応じた時期にメンテナンスが行え、過剰にメ
ンテナンスが行われるのを防止でき、メンテナンスにか
かる費用の無駄を十分に抑えることができる。
【0020】また、出荷前の分布は、電子機器のその後
の状態の変化を予測するのに適している。その理由を以
下に示す。品質の良い電子機器が多く出荷されている機
種では、故障する可能性が低い。反対に品質の悪い電子
機器が多く出荷されている機種では故障する可能性が高
い。したがって、出荷前の分布を用いることで、電子機
器が故障する可能性の高いものであるかどうかという要
件を加えて状態レベルを算出することができる。
【0021】これにより、同じ機種の複数の電子機器の
出荷前における上記特徴量の分布を用いて上記状態レベ
ルを算出する構成とすれば、電子機器が故障する可能性
の高さも考慮でき、電子機器に対してメンテナンスが過
剰に行われるのを一層確実に防止でき、メンテナンスに
かかる費用の無駄を十分に抑えることができる。
【0022】(2)上記電子機器と同じ機種の複数の電
子機器における上記特徴量の分布から、上記状態レベル
の算出に用いるメンバーシップ関数を作成するメンバシ
ップ関数作成手段を備え、上記状態レベル算出手段は、
上記メンバーシップ関数を用いたファジィ推論により上
記状態レベルを算出する手段である。
【0023】通常メンバーシップ関数の作成は煩雑であ
り、また推論する事象に精通していないと適性なメンバ
ーシップ関数を作成するのは技術的に困難であり、非常
に手間がかかる。
【0024】この構成では、状態レベルを算出するのに
用いるメンバーシップ関数を特徴量の分布から作成する
ようにしたので、該メンバーシップ関数の作成に手間が
かからない。
【0025】特に、出荷前の特徴量の分布は、上記のよ
うに電子機器のその後の状態の変化を予測するのに適し
ているので、一層適正なメンバーシップ関数が簡単に作
成できる。
【0026】(3)上記計測データは、電子機器の振動
を計測した振動データである。
【0027】この構成では、電子機器本体の振動は、マ
イクロフォンや加速度センサ等の振動を計測するセンサ
を本体カバーの表面に取り付けて計測できるので、電子
機器本体を解体しなくてもよい。したがって、上記特徴
量を抽出するための計測が簡単に行える。
【0028】(4)上記メンテナンス時期決定手段は、
電子機器の過去の状態レベルと現在の状態レベルとから
得た時間に対する状態レベルの変化量に応じてメンテナ
ンス時期を決定する手段である。
【0029】通常、電子機器は故障の遠因である異常が
発生し、その後故障にいたる。異常が発生するまでは、
電子機器の状態レベルは比較的ゆるやかに低下し、異常
発生後に急激に低下する。したがって、本体に異常が発
生しているかどうかを、時間に対する状態レベルの変化
量から判断できる。
【0030】この構成では、時間に対する状態レベルの
変化量に応じてメンテナンス時期を決定するので、異常
発生前に過剰にメンテナンスが行われるのを防止できる
とともに、異常発生後から故障にいたるまでの間にメン
テナンスを行って、本体が故障するのを防止できる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態である
メンテナンス時期決定システムについて説明する。
【0032】図1は、この実施形態のメンテナンス時期
決定システムの構成を示す図である。この実施形態のメ
ンテナンス時期決定システムは、センタに配置されるメ
ンテナンス時期決定装置1と、電子機器5の状態を計測
する複数の計測端末装置2とを備えている。メンテナン
ス時期決定装置1は、図示していない公衆回線網を介し
てインタネット3に接続できる。計測端末装置2は、例
えば周知のノートパソコンであり、携帯に便利な大きさ
である。また、計測端末装置2は、本体に接続した周知
の携帯電話機(不図示)を利用してインタネット3に接
続できる。メンテナンス時期決定装置1と、計測端末装
置2とは、インタネット3を介して通信できる。電子機
器5に取り付けたセンサ6の出力は、計測データとして
計測端末装置2に入力される。
【0033】なお、電子機器5の状態の計測に使用する
センサ6の種類や個数は、電子機器5の機種ごとに決め
られている。また、センサ6の取り付け位置も予め決め
られている。
【0034】また、電子機器5は、例えば、銀行に設置
されているATM(現金自動預け払い機)やCD(現金
自動払い機)、駅に設置されている自動改札機、工場の
生産ラインで利用されている産業用ロボット、部品加工
現場で用いられているNC工作機械である。
【0035】図2は、メンテナンス時期決定装置の構成
を示すブロック図である。メンテナンス時期決定装置1
は、本体の動作を制御する制御部11と、他の装置(計
測端末装置2)とのデータ通信を制御する通信部12
と、メンテナンス行う対象の電子機器5毎に作成された
履歴データファイル13a(図3参照)を記憶する記憶
部13と、入力操作を行うキーが配置された入力部14
と、本体の動作に応じた画面を表示する表示部15と、
を備えている。
【0036】記憶部13は、メンテナンス時期決定装置
1に外付けされる、ハードディスク等の記憶媒体を備え
た記憶装置であってもよい。
【0037】図3を参照しながら、履歴データファイル
13aについて説明する。履歴データファイル13aに
は、後述するメンテナンス時期決定処理(以下、単に決
定処理と言う。)が行われる毎に、そのときの処理結果
を記憶したレコードが蓄積的に記憶される。この決定処
理の詳細については後述するが、簡単に説明すると、電
子機器5に取り付けたセンサ6の出力信号(この発明で
言う、計測データに相当する。)から抽出した特徴量を
用いて、該電子機器5の現在の劣化の程度を示す不良度
合い値(この発明で言う、状態レベルに相当する。)を
算出し、ここで算出した不良度合い値に基づいてこの電
子機器5に対する次回のメンテナンス時期を決定する処
理である。
【0038】なお、この履歴データファイル13aは、
電子機器5ごとに作成される。
【0039】上記履歴データファイル13aに記憶され
ている各レコードは、検査ID、機種、場所、計測日
時、メンテナンス時期、特徴量1〜5、分析開始フレー
ム、分析終了フレーム、および不良度合い値を記憶して
いる。 検査IDは、対応する電子機器5の識別番号および該
電子機器5に対して決定処理を行った回数を示すデータ
である。例えば、検査IDが、H0260149−1で
ある場合、−以前のH0260149が電子機器5の識
別番号であり、−以降の1が決定処理を行った回数であ
る。 機種は、対応する電子機器5の機種を示すデータであ
る。 場所は、決定処理を行った場所を示すデータである。
【0040】計測日時は、上記決定処理を行った日時
を示すデータである。
【0041】メンテナンス時期は、電子機器5の次回
のメンテナンス時期を示すデータである。具体的には、
決定処理を行った日からの日数である。 特徴量1〜5は、電子機器5に取り付けたセンサ6の
出力信号(以下、計測信号と言う。)から抽出した特徴
量である。電子機器5の機種ごとに、センサ6の種類や
個数については予め決められている。また、計測信号か
らどのような特徴量(平均値、実行値、最大値、最小
値、最大振幅等)を抽出するかについても予め決められ
ている。ここでは、計測信号から5種類の特徴量1〜5
が抽出される機種の例を示している。 分析開始フレームおよび分析終了フレームは、計測信
号から特徴量を抽出するのに切り出した区間(切り出す
フレームの開始位置および終了位置)を示すデータであ
る。 不良度合い値は、この時点(決定処理を行った時点)
での電子機器5の劣化の程度を示すデータである。この
不良度合い値が、この発明で言う状態レベルに相当す
る。この実施形態では、電子機器5が劣化するほど、不
良度合い値が大きくなる。
【0042】電子機器5に対する最初の決定処理は、該
電子機器5の出荷前に行われる。メンテナンス時期決定
装置1は、このとき、この電子機器5に対する履歴デー
タファイル13aを作成し、記憶部13に記憶する。そ
の後、この電子機器5に対して決定処理を行うごとに、
上記レコードを作成し、該当する履歴データファイル1
3aに作成したレコードを蓄積的に記憶する。
【0043】したがって、メンテナンス時期決定装置1
は、電子機器5の機種毎に、過去におきた故障や、故障
の遠因である異常、の発生頻度を統計的に処理したメン
テナンス周期を得ることができる。また、実際に故障や
故障の遠因である異常が発生した電子機器5の不良度合
い値(実際には故障や異常が発生する直前の不良度合い
値)等も得ることができる。
【0044】次に、計測端末装置2の構成について説明
する。図4は計測端末装置の構成を示すブロック図であ
る。計測端末装置2は、本体の動作を制御する制御部2
1と、インタネット3を介して他の装置(メンテナンス
時期決定装置1)との通信を制御する通信部22と、電
子機器5の状態を計測した計測信号を一時的に記憶する
記憶部23と、入力操作を行うキーが配置された入力部
24と、本体の動作に応じた画面を表示する表示部25
と、電子機器5の状態を計測した計測信号が入力される
計測信号入力部26と、を備えている。
【0045】計測信号は、電子機器5に対して予め決め
られている位置に取り付けたセンサ6の出力信号であ
る。上記センサ6は、振動センサ(マイクロフォンや加
速度センサ)、温度センサ、電流センサ、圧力センサ、
エンコーダ等を使用する。
【0046】計測信号入力部26に入力された計測信号
は、記憶部23に一時的に記憶される。なお、計測信号
入力部26は入力された計測信号がアナログ信号であれ
ば、この計測信号をディジタル信号に変換するA/D変
換機能を有している。
【0047】また、電子機器5は、上記計測信号を出力
するセンサ6を本体に組み込んだ構成としてもよいし、
センサ6と計測端末装置2とを本体に組み込んだ構成と
してもよい。特に、取付位置が電子機器5本体内部であ
るセンサ6の場合、該センサ6を本体に組み込んでおく
ことで、電子機器5を解体することなく、該電子機器5
から計測信号を得ることができ、作業効率を向上させる
ことができる。
【0048】反対に、本体の振動を測定する振動センサ
のように、計測時に本体カバーの表面に取り付けるセン
サ6であれば、電子機器5を解体することなく計測が行
えるので、本体に組み込んでおく必要はない。
【0049】以下、この実施形態のメンテナンス時期決
定システムの動作について詳細に説明する。この実施形
態のメンテナンス時期決定システムは、上記のように電
子機器5の出荷前に最初の決定処理を行っている。メン
テナンス時期決定装置1は、出荷した電子機器5ごと
に、上記履歴データファイル13aを記憶部13に記憶
している。
【0050】上記[発明が解決しようとする課題]の欄
にも記載したように、電子機器5は、使用されている部
品に精度や特性のばらつきがあるため、出荷前から品質
(不良度合い値)にばらつきがある。図5は、特定の機
種の電子機器5についての、出荷前における不良度合い
値と出荷台数との関係を示す図である。図5は、横軸が
不良度合い値である。縦軸は、電子機器5の出荷台数で
ある。
【0051】図5に示すB点は、電子機器5の出荷レベ
ルであり、出荷前の決定処理で不良度合い値がこのB点
よりも大きかった電子機器5については出荷されない。
また、A点は故障する直前の電子機器5の不良度合い値
の平均値(過去の実測値)である。
【0052】この実施形態のメンテナンス時期決定シス
テムは、決定処理において計測信号から抽出する特徴量
を以下の条件で決めている。 電子機器5の品質レベルに応じて変化が生じるもの
で、 出荷前の決定処理において、その分布が上記図5に示
した分布と略同じ分布であるもの。
【0053】電子機器5の分布と略一致している分布の
特徴量は、電子機器5の状態に大きく影響するものであ
ると推定できる。したがって、特徴量を上記条件で決め
ることにより、この特徴量を用いて算出される不良度合
い値から、電子機器5の劣化の程度が適正に判断でき
る。
【0054】このメンテナンス時期決定システムでは、
上記のように、電子機器5の出荷前に決定処理を行って
いるので、メンテナンス時期決定装置1の記憶部13に
記憶されている履歴データファイル13aから出荷前に
おける特徴量の分布が得られる。
【0055】メンテナンス時期決定装置1は、後述する
決定処理において、計測信号から抽出した特徴量を用い
た不良度合い値の算出をファジィ推論で行う。メンテナ
ンス時期決定装置1は、このファジィ推論で使用するメ
ンバーシップ関数を、出荷前の特徴量の分布から作成す
る。ここで作成したメンバーシップ関数は記憶部13に
記憶される。また、メンテナンス時期決定装置1は、電
子機器5の出荷台数の増加に応じて、適当なタイミング
でメンバーシップ関数を更新する。以下、図6(A)に
示す特徴量の分布からメンバーシップ関数を作成する処
理について説明する。図7は、このメンバーシップ関数
を作成する処理を示すフローチャートである。
【0056】メンテナンス時期決定装置1は、メンバー
シップ関数を作成する電子機器5と同じ機種の履歴デー
タファイル13aから、出荷前に行われた決定処理のレ
コードを読み出す(s1)。これにより、メンテナンス
時期決定装置1は出荷前における特徴量の分布(図6
(A)に示す分布)を得る。
【0057】次に、メンテナンス時期決定装置1は、こ
の特徴量の平均値mおよび標準偏差σを算出する(s
2)。ここで算出した特徴量の平均値mおよび標準偏差
σに基づいて図6(B)に示す3つのメンバーシップ関
数(SML、MDL、LRG)を作成する(s3)。メ
ンテナンス時期決定装置1は、s3で作成したメンバー
シップ関数を記憶部13に記憶する(s4)。
【0058】なお、s4において、同じ機種で且つ同じ
特徴量に対するメンバーシップ関数を記憶部13に既に
記憶していれば、s3で作成したメンバーシップ関数を
上書き保存する。これにより、記憶部13に記憶してい
るメンバーシップ関数が更新される。
【0059】図6(B)にs3で作成されるメンバーシ
ップ関数を示す。s3では、ラベルがSML、MDL、
LRGである3つのメンバーシップ関数が作成される。
ラベルがSML、LRGである2つのメンバーシップ関
数は台形形状であり、ラベルがMDLであるメンバーシ
ップ関数は三角形形状である。ラベルがSMLであるメ
ンバーシップ関数は、図示するように特徴量値がm−6
σからmに向かって直線的にグレードが低下する斜辺を
有するものであり、ラベルがLRGであるメンバーシッ
プ関数は、図示するように特徴量値がmからm+6σに
向かって直線的にグレードが上昇する斜辺を有するもの
であり、ラベルがMDLであるメンバーシップ関数は、
図示するように特徴量値がm−6σからmに向かって直
線的にグレードが上昇する斜辺および、特徴量値がmか
らm+6σに向かって直線的にグレードが低下する斜辺
を有するものである。
【0060】このように、メンバーシップ関数は特徴量
の分布の平均値mおよび標準偏差σから作成される。し
たがって、メンバーシップ関数の作成に手間がかからな
い。
【0061】メンテナンス時期決定装置1は、電子機器
5の各機種の特徴量ごとに、上記方法でメンバーシップ
関数を作成し、ここで作成したメンバーシップ関数を記
憶部13に記憶する。
【0062】また、出荷前の分布は、電子機器5のその
後の状態の変化を予測するのに適している。その理由を
以下に示す。品質の良い電子機器5が多く出荷されてい
る機種では、故障する可能性が低い。反対に品質の悪い
電子機器5が多く出荷されている機種では故障する可能
性が高い。したがって、出荷前の分布を用いることで、
電子機器5が故障する可能性の高いものであるかどうか
という要件を加えたメンバーシップ関数が簡単に作成で
きる。
【0063】なお、本願発明者は、後述するファジィ推
論において、上記の方法で作成したメンバーシップ関数
が適正であったことを確認している。
【0064】また、メンバーシップ関数が適正であるか
どうかについては、ファジィ推論で用いるファジィルー
ル、および結論部と総合的に判断することから、ファジ
ィルールや結論部に応じて上記方法とは別の方法で作成
する場合もある。この方法については後述する。
【0065】次に、メンテナンス時期決定装置1におけ
る決定処理について説明する。図8は、決定処理を示す
フローチャートである。メンテナンス時期決定装置1
は、電子機器5の状態を計測した計測データから特徴量
を抽出する特徴量抽出処理を行う(s11)。次に、s
11で抽出した特徴量を用いて、該電子機器5の劣化の
程度を示す不良度合い値を算出する不良度合い値算出処
理を行う(s12)。そして、s12で算出した不良度
合い値に基づいて、この電子機器5の次回のメンテナン
ス時期を決定する(s13)。
【0066】以下、電子機器5に取り付けたセンサ6の
出力信号である計測信号から5種類の特徴量1〜5を抽
出し、この5種類の特徴量を用いて電子機器5の不良度
合い値を算出し、さらに次回のメンテナンス時期を決定
する場合を例にして説明する。
【0067】この決定処理は、通常電子機器5のメンテ
ナンス時に行い、次回のメンテナンス時期を決定する。
【0068】例えば、電子機器5のメンテナンスを行う
作業者が、電子機器5の設置場所に計測端末装置2を持
って行き、センサ6を電子機器5の所定の位置に取り付
ける。そして、このセンサ6の出力信号を計測信号とし
て計測端末装置2に入力する。ここで、センサ6の種類
や個数については、振動センサ1つである機種や、振動
センサ、電流センサ、および温度センサの3つである機
種等、機種ごとに決められている。また、各センサ6を
取り付ける位置も決められている。
【0069】計測端末装置2には、電子機器5の本体カ
バーの表面に取り付けた振動センサ(マイクロフォン
や、加速度センサ)の出力信号や、電子機器5本体内部
に取り付けた電流センサ、温度センサ等の出力信号が計
測信号として入力される。
【0070】計測端末装置2は、入力された計測信号を
記憶部23に記憶する。また、計測端末装置2は入力さ
れた計測信号がアナログ信号であれば、このアナログ信
号をディジタル信号に変換した後(A/D変換後)記憶
部23に記憶する。
【0071】また、計測端末装置2は入力部24におい
て、記憶部23に記憶した計測信号を得た電子機器5の
識別番号等の入力を受け付ける。作業者が入力部24か
ら電子機器5の識別番号等を入力する。このとき、電子
機器5のメンテナンスが完了していれば、このメンテナ
ンスで気になった項目等を入力させるようにしてもよ
い。計測端末装置2は、入力された識別番号等の入力デ
ータを、先に記憶した計測データに対応付けて記憶す
る。
【0072】計測端末装置2は、メンテナンス時期決定
装置1への送信指示があると、記憶部23に記憶してい
る計測データや、入力された電子機器5の識別番号等
(以下、総称して送信データと言う。)をメンテナンス
時期決定装置1へ送信する。このとき、計測端末装置2
には携帯電話機が接続されている。この携帯電話機が公
衆回線網を介してインタネット3に接続される。計測端
末2は、携帯電話機を利用して、電子メール形式で送信
データをメンテナンス時期決定装置1へ送信する。
【0073】メンテナンス時期決定装置1は、計測端末
装置2から送信されてきた送信データを受信すると、以
下に示す特徴量抽出処理(図8に示すs11にかかる処
理)を開始する。図9は、特徴量抽出処理を示すフロー
チャートである。
【0074】メンテナンス時期決定装置1は、この送信
データに含まれている電子機器5の識別番号をキーにし
て、記憶部13に記憶している履歴データファイル13
aを検索し、該当する履歴データファイル13aを読み
出す(s21、s22)。
【0075】なお、記憶部13に該当する履歴データフ
ァイル13aが記憶されていなければ、出荷前の電子機
器5であると判断し、この電子機器5に対する履歴デー
タファイル13aを新たに作成する(s21、s2
3)。
【0076】記憶部13から該当する履歴データファイ
ル13aを読み出した場合、および新たに履歴データフ
ァイル13aを作成した場合、のこれ以後の処理は同じ
である。
【0077】メンテナンス時期決定装置1は、計測端末
装置2から送信されてきた計測信号から、予め設定され
ている分析区間のデータを取り出し、ここで取り出した
データから予め決められている特徴量を抽出する(s2
4)。特徴量は、例えば平均値、実行値、最大値、最小
値、最大振幅等である。特徴量は、例えば、特開平11
−173909号等に開示されている公知技術を利用し
て抽出する。特徴量を抽出する処理の詳細については、
ここでは説明を省略する。
【0078】メンテナンス時期決定装置1は、s24で
計測信号から予め決められている特徴量を全て抽出す
る。
【0079】ここで、図10(A)にファンにおいてギ
ア欠け不良が発生している電子機器5に取り付けた振動
センサで計測した計測信号を示す。また、図10(B)
にファンにおいてギア欠け不良が発生していない電子機
器5に取り付けた振動センサで計測した計測信号を示
す。また、図11は、図10(A)、図10(B)に示
す計測信号をフレームに分割し、フレームごとの特徴量
(例えば、平均値)をグラフ化した図である。
【0080】さらに、図12(A)にファンにおいてギ
アのかみ合わせ不良が発生している電子機器5に取り付
けた振動センサで計測した計測信号を示す。また、図1
2(B)にファンにおいてギアのかみ合わせ不良が発生
していない電子機器5に取り付けた振動センサで計測し
た計測信号を示す。
【0081】上記図10〜図12に示すようにギア欠け
不良や、ギアのかみ合わせ不良が発生している電子機器
5の計測信号と、これらの不良が発生していない電子機
器5の計測信号とは、大きな違いがある。
【0082】図13に、ファンにおいてギア欠け不良が
発生している3台の電子機器5と、ファンにおいてギア
欠け不良が発生していない3台の電子機器5と、につい
て振動センサで計測した計測信号から抽出した3種類の
特徴量1〜3を比較した比較結果を示す。図13に示す
ように、ギア欠け不良が発生している電子機器5の特徴
量1〜3は、ギア欠け不良が発生していない電子機器5
の特徴量1〜3に比べて大きい。
【0083】このように、不良が発生している電子機器
5と、不良が発生していない電子機器5と、では計測信
号から抽出される特徴量の大きさに違いがある。言い換
えれば、このような違いが現れるものを、計測信号から
抽出する特徴量としている。この特徴量の大きさの違い
が、以下に示す不良度合い値算出処理で算出される不良
度合い値に反映される。したがって、不良度合い値の大
きさから電子機器5の劣化の程度を判断することができ
る。
【0084】ここまでの処理がs11にかかる上記特徴
量抽出処理であり、この後、メンテナンス時期決定装置
1はs12にかかる不良度合い値算出処理を開始する。
以下、不良度合い値算出処理について説明する。図14
は、不良度合い値算出処理を示すフローチャートであ
る。不良度合い値はファジィ推論により算出される。
【0085】まず、メンテナンス時期決定装置1は、s
11で抽出した5種類の特徴量1〜5について、それぞ
れ対応するメンバーシップ関数を記憶部13から読み出
す(s31)。図15に、特徴量1〜5に対するメンバ
ーシップ関数を示す。これらのメンバシップ関数は、上
記図7の処理で作成したものである。また、図16は不
良度合い値を算出する結論部を示す図であり、図17は
不良度合い値を算出するファジィルールを示す図であ
る。
【0086】ファジィルールは、各特徴量1〜5に対し
て3つずつあり、合計15個ある。メンテナンス時期決
定装置1は、s31でメンバーシップ関数を読み出す
と、ファジィルールごとにその出力を得るファジィ推論
を実行する(s32)。
【0087】具体的には、s11で抽出した5種類の特
徴量1〜5毎に、対応する3つのメンバーシップ関数S
ML、MDL,LRGに対する所属度を求め、結論部で
各ルールの出力を得る。
【0088】そして、メンテナンス時期決定装置1は、
得られたルールの出力と、図17に示す各ルールの重み
とから不良度合い値を算出する(s33)。
【0089】上記のように、メンバーシップ関数は出荷
前の分布を用いて作成されているので、電子機器5が故
障する可能性の高いものであるかどうかという要件を加
えた不良度合い値が算出できる。
【0090】ここまでの処理が、不良度合い値算出処理
であり、この後メンテナンス時期決定装置1は次回のメ
ンテナンス時期を決定する処理を開始する。
【0091】まず最初に、電子機器5に対する標準メン
テナンス周期を用いて、次回のメンテナンス時期を決定
する方法について説明する。メンテナンス時期決定装置
1には、この標準メンテナンス周期が電子機器5の機種
ごとに設定されている。
【0092】上記標準メンテナンス周期とは、上記不良
度合い値算出処理で算出される不良度合い値Fの大きさ
に対して、メンテナンス周期を設定したものである。
【0093】なお、ここで言うメンテナンス周期とは、
次回のメンテナンスを行うまでの期間である。
【0094】上記標準メンテナンス周期を図18(A)
に示す。この標準メンテナンス周期G(F)では不良度
合い値Fの最低値Fmin(上記例では0)に対するメ
ンテナンス周期がAmax(例えば、300日)であ
る。また、不良度合い値Fの最大値Fmax(上記例で
は4095)に対するメンテナンス周期がAmin(例
えば、20日)である。この標準メンテナンス周期G
(F)は、一次関数である。図18(A)から明らかな
ように、この標準メンテナンス周期G(F)は不良度合
い値Fが大きいほど、メンテナンス周期Aを短くしてい
る。
【0095】図19に、算出された不良度合い値Fから
次回のメンテナンス時期を決定する処理部の機能構成を
示す。本構成は制御部2にある。31は、次回のメンテ
ナンス時期を決定する次回のメンテナンス時期決定部で
あり、32は次回のメンテナンス時期決定部31に不良
度合い値Fを入力する不良度合い値入力部であり、33
は次回のメンテナンス時期決定部31に上記標準メンテ
ナンス周期G(F)を入力する標準周期入力部である。
【0096】次回のメンテナンス時期決定部31は、上
記不良度合い値算出処理で算出された電子機器5の不良
度合い値F、および標準メンテナンス周期G(F)、に
基づいて、図18(B)に示す式から、算出されたメン
テナンス周期に基づいて次回のメンテナンス時期を決定
する。例えば、算出されたメンテナンス周期が100日
であれば、電子機器5に対する次回のメンテナンス時期
を100日後とする。
【0097】このように、電子機器5の劣化の程度を示
す不良度合い値Fに基づいて、次回のメンテナンス時期
が決定される。不良度合い値Fが小さく、ほとんど劣化
していない電子機器5は次回のメンテナンスまでの期間
が長く、反対に不良度合い値Fが大きく、故障する直前
まで劣化している電子機器5は次回のメンテナンスまで
の期間が短い。したがって、電子機器5に対してメンテ
ナンスが過剰に行われるのを防止でき、メンテナンスに
係る費用の無駄を十分に抑えることができる。
【0098】また、劣化の程度が大きい電子機器5につ
いては、次回のメンテナンスまでの期間が短いので、該
電子機器5が故障する前にメンテナンスが行われる。し
たがって、メンテナンスが遅れて、電子機器5を故障さ
せてしまうという問題もおきない。
【0099】なお、上記説明では、標準メンテナンス周
期G(F)は一次関数(線形)であるとしたが、図20
(A)、(B)に示すような非線形であってもよい。
【0100】また、不良度合い値FがFmaxである電
子機器5は故障しているとみなした場合、算出された不
良度合い値FがFmaxであった電子機器5に対するメ
ンテナンス周期Aminは0にすべきである(すぐに、
部品を交換する等、故障箇所を修理する必要があ
る。)。
【0101】この場合の標準メンテナンス周期G(F)
を図21(A)に示す。また、図21(B)に上記不良
度合い値算出処理で算出された電子機器5の不良度合い
値Fから、該電子機器5に対する次回のメンテナンス時
期Aを算出する式を示す。
【0102】次に、上記不良度合い値算出処理で算出さ
れた電子機器5の不良度合い値Fから、該電子機器5に
対する次回のメンテナンス時期を決定する別の方法につ
いて説明する。この方法は、過去に故障した電子機器5
の不良度合い値Frealを用いて、次回のメンテナン
ス時期を決定する方法である。
【0103】図22に、次回のメンテナンス時期を決定
する処理部の機能構成を示す。なお、図19と同じ構成
については同じ符号を付している。図22に示す処理部
は、故障発生時データ入力部34を上記図19に示した
構成に追加した構成である。故障発生時データ入力部3
4は、過去に故障した電子機器5の不良度合い値Fre
alを次回のメンテナンス時期決定部31に入力する機
能である。メンテナンス時期決定装置1は、記憶部13
に履歴データファイル13aを記憶しているので、過去
に故障した電子機器5の不良度合い値Frealを得る
ことができる。
【0104】まず、図23(A)に過去に故障した電子
機器5の不良度合い値FrealがFmaxよりも大き
い場合の標準メンテナンス周期G(F)を示す。次回の
メンテナンス周期決定部31は、標準メンテナンス周期
入力部32から入力されている標準メンテナンス周期G
(F)と、不良度合い値入力部32から入力された不良
度合い値Fとを用いて、仮のメンテナンス周期Aを算出
する。この仮のメンテナンス周期Aは、上記図18で説
明したメンテナンス周期Aと同じ算出方法で算出され
る。
【0105】ここで、過去に故障した電子機器5の不良
度合い値FrealがFmaxよりも大きいことから、
過剰なメンテナンスが行われるのを抑えるには、標準メ
ンテナンス周期G(F)を用いて算出した仮のメンテナ
ンス周期Aよりも、実際のメンテナンス周期を長くした
ほうがよい。
【0106】次回のメンテナンス周期決定部31は、故
障発生時データ入力部34から入力されている過去に故
障した電子機器5の不良度合い値Frealを用いて、
この仮のメンテナンス周期Aを修正した修正メンテナン
ス周期A’を得る。具体的には、上記仮のメンテナンス
周期Aに比率α(α>1)をかけて、修正メンテナンス
周期A’(=α×A)を得る。
【0107】メンテナンス周期決定部31は、ここでで
得た修正メンテナンス周期A’を、次回のメンテナンス
時期として出力する。
【0108】図23(B)に仮のメンテナンス周期Aを
算出する標準メンテナンス周期G(F)と、修正メンテ
ナンス周期A’との関係を示す。修正メンテナンス周期
A’は、仮のメンテナンス周期Aよりも長くなるので、
メンテナンスが過剰に行われるのを一層確実に防止でき
る。したがって、メンテナンスにかかるコストの無駄を
一層抑えることができる。
【0109】ここで、αは適当な値に設定しておいても
よいが、電子機器5の機種ごとに設定する必要があり、
該設定に手間がかかる。そこで、この実施形態では α=(Freal−Fmax)/(Fmax−Fmi
n) とした。
【0110】これにより、電子機器5の機種ごとにαを
設定する必要が無く、手間がかからない。しかも、αは
過去に故障した電子機器5の不良度合い値Frealの
影響を受ける値としたので、実際の電子機器5に応じた
修正が行われた修正メンテナンス周期A’を得ることが
できる。したがって、過剰なメンテナンスが行われるの
を一層確実に防止できる。
【0111】反対に、図24(A)に過去に故障した電
子機器5の不良度合い値FrealがFmaxよりも小
さい場合の標準メンテナンス周期G(F)を示す。メン
テナンス周期決定部31は、標準メンテナンス周期入力
部32から入力されている標準メンテナンス周期G
(F)と、不良度合い値入力部32から入力された不良
度合い値Fとを用いて、仮のメンテナンス周期Aを算出
する。この仮のメンテナンス周期Aは、上記図18で説
明したメンテナンス周期Aと同じ算出方法である。
【0112】ここで、過去に故障した電子機器5の不良
度合い値FrealがFmaxよりも小さい場合、標準
メンテナンス周期G(F)を用いて算出した、仮のメン
テナンス周期Aよりも、実際のメンテナンス周期を短く
したほうがよい。これは、電子機器5の故障を防止する
というメンテナンスの本来の目的を達成するために、電
子機器5が故障するまえにメンテナンスを行うためであ
る。
【0113】メンテナンス周期決定部31は、故障発生
時データ入力部34から入力されている過去に故障した
電子機器5の不良度合い値Frealを用いて、この仮
のメンテナンス周期Aを修正した修正メンテナンス周期
A’を得る。具体的には、上記仮のメンテナンス周期A
に比率α(α<1)をかけて、修正メンテナンス周期
A’(=α×A)を得る。
【0114】メンテナンス周期決定部31は、ここでで
得た修正メンテナンス周期A’を、次回のメンテナンス
時期として出力する。
【0115】図24(B)に仮のメンテナンス周期Aを
算出する標準メンテナンス周期G(F)と、修正メンテ
ナンス周期A’との関係を示す。修正メンテナンス周期
A’は、仮のメンテナンス周期Aよりも短くなるので、
電子機器5が故障するまえにメンテナンスを行って、該
電子機器5の故障を防止することができる。
【0116】ここで、αは上記のように適当な値に設定
しておいてもよいが、電子機器5の機種ごとに設定する
必要があり、該設定に手間がかかる。そこで、 α=(Fmax−Freal)/(Fmax−Fmi
n) とした。
【0117】これにより、電子機器5の機種ごとにαを
設定する必要が無く、手間がかからない。しかも、αは
過去に故障した電子機器5の不良度合い値Frealの
影響を受ける値としたので、実際の電子機器5に応じた
修正が行われた修正メンテナンス周期A’を得ることが
できる。したがって、電子機器5が故障するまえにメン
テナンスが行われて、該電子機器5が故障するのを一層
確実に防止できる。
【0118】さらに、上記不良度合い値算出処理で算出
された電子機器5の不良度合い値Fから、該電子機器5
に対する次回のメンテナンス時期を決定する別の方法に
ついて説明する。
【0119】通常電子機器5は、図25に示すように、
なんらかの異常発生(図に示すT1)から、不良度合い
値の上昇速度が速くなって時刻T2で故障する。
【0120】そこで、前回の不良度合い値と、今回の不
良度合い値とを用いて、前回と今回の間における不良度
合い値の上昇速度、すなわち時間に対する不良度合い値
の変化量、を用いて、次回のメンテナンス時期を決定す
るようにした。
【0121】不良度合い値Fの上昇速度Vは、以下の式
から算出される。 V=(F−F0)/H Fは今回算出された不良度合い値、 F0は前回算出された不良度合い値 Hは前回と今回との期間(日数)である。
【0122】図26に、次回のメンテナンス時期を決定
する処理部の機能構成を示す。なお、図19と同じ構成
については同じ符号を付している。図26に示す処理部
は、前回データ入力部35を上記図19に示した構成に
追加した構成である。前回データ入力部35は、前回の
不良度合い値F0を次回のメンテナンス時期決定部31
に入力する。
【0123】なお、メンテナンス時期決定装置1は、記
憶部13に履歴データファイル13aを記憶しているの
で、前回の不良度合い値F0を得ることができる。
【0124】次回のメンテナンス周期決定部31は、標
準メンテナンス周期入力部32から入力されている標準
メンテナンス周期G(F)と、不良度合い値入力部32
から入力された不良度合い値Fとを用いて、仮のメンテ
ナンス周期Aを算出する。この仮のメンテナンス周期A
は、上記図18で説明したメンテナンス周期Aと同じ算
出方法で算出される。
【0125】その後、図27に示す次回のメンテナンス
時期修正処理を行う。図27は、この次回のメンテナン
ス時期修正処理を示すフローチャートである。前回デー
タ入力部35は、前回の決定処理における不良度合い値
F0、および前回の決定処理実行した日時を過去データ
としてメンテナンス周期決定部31に入力している。
【0126】メンテナンス周期決定部31は、前回の決
定処理から今回の決定処理の間における不良度合い値の
上昇速度Vを求める(s41)。メンテナンス周期決定
部31は、ここで算出した上昇速度Vが予め設定されて
いる、Vlimitよりも大きいかどうかを判定する
(s42)。
【0127】通常、電子機器5は故障の遠因である異常
が発生すると、不良度合い値Fの上昇速度が速くなる。
ここで、Vlimitは故障する直前の電子機器5の不
良度合い値Fの上昇速度の過去の実測値である。したが
って、s41で算出された上昇速度Vが予め設定されて
いる、Vlimitよりも大きい場合、電子機器5は故
障する直前である可能性が高い。
【0128】メンテナンス周期決定部31は、上昇速度
Vが予め設定されている、Vlimit以上であると判
定すると、仮決定されている次回のメンテナンス時期A
に関係なく、機器交換やオーバーホールが必要であると
判定する(s43)。これにより、電子機器5が故障す
る前に機器交換やオーバーホールを行うことができる。
【0129】メンテナンス周期決定部31は、上昇速度
Vが予め設定されている、Vlimit未満であると判
定すると、s41で算出した上昇速度Vが予め設定され
ている、Vmaxよりも大きいかどうかを判定する(s
44)。ここで、Vmaxは電子機器5に故障の遠因で
ある異常が発生していない電子機器5の不良度合い値F
の上昇速度よりも速く、故障の遠因である異常が発生し
た電子機器5の不良度合い値Fの上昇速度よりも遅い、
値に設定されている。また、Vmaxは上記Vlimi
tよりも小さい。したがって、s41で算出した上昇速
度Vが予め設定されている、Vmaxよりも大きい場
合、電子機器5は故障の遠因である異常が発生している
可能性が高い。
【0130】メンテナンス周期決定部31は、s44で
上昇速度Vが予め設定されている、Vmaxよりも大き
いと判定すると、仮決定されている次回のメンテナンス
時期Aを所定期間だけ短くする(s45)。これによ
り、電子機器5が故障する前にメンテナンスを行うこと
ができ、電子機器5が故障するのを防止できる。
【0131】また、メンテナンス周期決定部31は、s
44で上昇速度Vが予め設定されているVmax以下で
あると判定すると、この上昇速度Vが予め設定されてい
るVminよりも小さいかどうかを判定する(s4
6)。ここで、Vminは電子機器5に故障の遠因であ
る異常が発生していないときの不良度合い値の上昇速度
よりも少し遅い値に設定されている。したがって、上昇
速度Vが予め設定されている、Vminよりも小さい場
合、電子機器5は故障の遠因である異常が発生していな
い可能性が高い。
【0132】メンテナンス周期決定部31は、上昇速度
Vが予め設定されている、Vminよりも小さいと判定
すると、仮決定されている次回のメンテナンス時期Aを
所定期間だけ長くする(s47)。
【0133】これにより、電子機器5に対して過剰なメ
ンテナンスが行われるのを防止でき、メンテナンスにか
かる費用の無駄を一層確実に防止できる。
【0134】なお、s45およびs47で調整する所定
期間は、予め設定した期間であってもよいし、不良度合
い値の上昇速度Vに比例させた期間であってもよい。
【0135】また、図27に示す処理に、s50を加え
ても良い(図28参照)。この図28の処理では、今回
算出された不良度合い値Fが予め設定されてる値Fsh
未満であれば、図27に示す処理を行わないようにし
た。Fshは、故障の遠因である異常が発生していて
も、仮決定されている次回のメンテナンス時期Aまでに
電子機器5が故障することがない大きさに設定しておけ
ばよい。
【0136】また、上記実施形態では、不良度合い値の
上昇速度Vを、前回と今回の2回の決定処理の結果から
算出するとしたが、今回を含めた3回以上の結果を用い
て算出するようにしてもよい。最小自乗法等で不良度合
い値Fの上昇速度Vを算出するようにしてもよい。
【0137】メンテナンス時期決定装置1は、上記いず
れかの方法で、不良度合い値Fから次回のメンテナンス
時期A(またはA’)を算出すると、これを計測端末装
置2に電子メールで送信するとともに、今回の決定処理
の結果を登録したレコードを作成し、該レコードを履歴
データファイル13aに記憶する。
【0138】計測端末装置2は、メンテナンス時期決定
装置1から送信されてきた、次回のメンテナンス時期を
表示部25に表示する。
【0139】なお、上記実施形態では、メンテナンス時
期決定装置1が計測端末装置2から送信されてきた計測
信号を処理して、次回のメンテナンス時期を決定すると
したが、計測端末装置2で次回のメンテナンス時期を決
定するようにしてもよい。この場合も、履歴データファ
イル13aについては、メンテナンス時期決定装置1に
管理させたほうがよい。計測端末装置2において、決定
処理を行う際に必要になるデータはメンテナンス時期決
定装置1からダウンロードさせればよい。
【0140】また、上記実施形態では電子機器5の機種
単位でメンバーシップ関数を作成するとしたが、電子機
器5が製造されたロット単位でメンバーシップ関数を作
成してもよい。このようにすれば、電子機器5のロット
間の品質の差も考慮される。
【0141】また、上記実施形態では、図6(A)に示
す特徴量の分布から、図6(B)に示すメンバーシップ
関数を作成するとしたが、ファジィルールや結論部に応
じて、図6(A)に示す特徴量の分布から図29に示す
メンバーシップ関数を作成してもよい。
【0142】また、特徴量の分布が図30(A)、図3
1(A)に示すように2つの山を有する分布であれば、
それぞれの山に対して平均値m1、m2および標準偏差
σ1、σ2を算出し、これらを用いて図30(B)、図
31(B)に示すようなメンバーシップ関数を作成して
もよい。
【0143】さらに、上記実施形態では、決定処理で使
用するメンバーシップ関数を電子機器5の出荷前におけ
る特徴量の分布から作成するとしたが、例えば出荷から
1年後の特徴量の分布からメンバーシップ関数を作成し
てもよい。
【0144】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、電子
機器に対する次回の点検時期が、該電子機器の現在の状
態に応じて決定されるので、電子機器に対してメンテナ
ンスが過剰に行われるのを防止できる。これにより、メ
ンテナンスにかかる費用の無駄を十分に抑えることがで
きる。
【0145】また、時間に対する状態レベルの変化量に
応じてメンテナンス時期を決定するので、異常発生前に
過剰にメンテナンスが行われるのを防止できるととも
に、異常発生後から故障にいたるまでの間にメンテナン
スを行って、本体が故障するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態であるメンテナンス時期決
定システムの構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施形態であるメンテナンス時期決
定装置の構成を示すブロック図である。
【図3】この発明の実施形態であるメンテナンス時期決
定装置に記憶されている履歴データファイルを示す図で
ある。
【図4】この発明の実施形態である計測端末装置の構成
を示すブロック図である。
【図5】電子機器の出荷前における不良度合い値と出荷
台数との関係を示す図である。
【図6】特徴量からメンバーシップ関数を作成する処理
を説明する図である。
【図7】特徴量からメンバーシップ関数を作成する処理
を示すフローチャートである。
【図8】この発明の実施形態であるメンテナンス時期決
定システムにおける決定処理を示すフローチャートであ
る。
【図9】この発明の実施形態であるメンテナンス時期決
定システムにおける特徴量抽出処理を示すフローチャー
トである。
【図10】振動センサによる計測信号を示す図である。
【図11】振動センサによる計測信号から抽出した特徴
量を示す図である。。
【図12】別の振動センサによる計測信号を示す図であ
る。
【図13】不良品と良品との特徴量の違いを説明する図
である。
【図14】この発明の実施形態であるメンテナンス時期
決定システムにおける不良度合い値算出処理を示すフロ
ーチャートである。
【図15】メンバーシップ関数を示す図である。
【図16】結論部を示す図である。
【図17】ファジィルールを示す図である。
【図18】標準メンテナンス周期を示す図である。
【図19】次回のメンテナンス時期を決定する処理部の
機能構成を示す図である。
【図20】別の標準メンテナンス周期を示す図である。
【図21】別の標準メンテナンス周期を示す図である。
【図22】次回のメンテナンス時期を決定する別の処理
部の機能構成を示す図である。
【図23】別の標準メンテナンス周期を示す図である。
【図24】別の標準メンテナンス周期を示す図である。
【図25】電子機器が故障に至るまでの不良度合い値の
変化を示す図である。
【図26】次回のメンテナンス時期を決定する別の処理
部の機能構成を示す図である。
【図27】この発明の実施形態であるメンテナンス時期
決定装置における次回のメンテナンス時期を決定する処
理を示すフローチャートである。
【図28】この発明の実施形態であるメンテナンス時期
決定装置における次回のメンテナンス時期を決定する別
の処理を示すフローチャートである。
【図29】特徴量からメンバーシップ関数を作成する別
の方法を説明する図である。
【図30】特徴量からメンバーシップ関数を作成する別
の方法を説明する図である。
【図31】特徴量からメンバーシップ関数を作成する別
の方法を説明する図である。
【符号の説明】
1−メンテナンス時期決定装置 2−計測端末装置 5−電子機器 6−センサ 11−制御部 12−通信部 13−記憶部 14−入力部 15−表示部 21−制御部 22−通信部 23−記憶部 24−入力部 25−表示部 26−計測部 31−次回のメンテナンス時期決定部 32−不良度合い値入力部 33−標準周期入力部 34−故障発生時データ入力部 35−前回データ入力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06F 17/60 150 G06F 17/60 150 (72)発明者 古田 勝久 京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不 動堂町801番地 オムロン株式会社内 (72)発明者 倉元 洋司 京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不 動堂町801番地 オムロン株式会社内 Fターム(参考) 5B042 GB07 JJ02 JJ17 KK13 KK17 MC28 5B048 AA14 AA15 CC14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子機器のメンテナンス時期を決定する
    メンテナンス時期決定装置において、 電子機器の状態を計測した計測データから特徴量を抽出
    する特徴量抽出手段と、 上記特徴量抽出手段が抽出した特徴量、および、この電
    子機器と同じ機種の複数の電子機器から得た上記特徴量
    の分布を用いて、この電子機器の状態レベルを算出する
    状態レベル算出手段と、 上記状態レベル算出手段が算出した状態レベルに基づい
    て、この電子機器のメンテナンス時期を決定するメンテ
    ナンス時期決定手段と、を備えたメンテナンス時期決定
    装置。
  2. 【請求項2】 上記状態レベル算出手段は、上記電子機
    器と同じ機種の複数の電子機器の出荷前における上記特
    徴量の分布を用いて上記状態レベルを算出する手段であ
    る請求項1に記載のメンテナンス時期決定装置。
  3. 【請求項3】 上記電子機器と同じ機種の複数の電子機
    器における上記特徴量の分布から、上記状態レベルの算
    出に用いるメンバーシップ関数を作成するメンバシップ
    関数作成手段を備え、 上記状態レベル算出手段は、上記メンバーシップ関数を
    用いたファジィ推論により上記状態レベルを算出する手
    段である請求項1または2に記載のメンテナンス時期決
    定装置。
  4. 【請求項4】 上記計測データは、電子機器の振動を計
    測した振動データである請求項1から3のいずれかに記
    載のメンテナンス時期決定装置。
  5. 【請求項5】 上記メンテナンス時期決定手段は、電子
    機器の過去の状態レベルと現在の状態レベルとから得た
    時間に対する状態レベルの変化量に応じてメンテナンス
    時期を決定する手段である請求項1〜4のいずれかに記
    載のメンテナンス時期決定装置。
  6. 【請求項6】 電子機器の状態を計測した計測データか
    ら特徴量を抽出する第1のステップと、 上記第1のステップで抽出した特徴量、および、この電
    子機器と同じ機種の複数の電子機器から得た上記特徴量
    の分布を用いて、この電子機器の状態レベルを算出する
    第2のステップと、 上記第2のステップで算出した状態レベルに基づいて、
    この電子機器のメンテナンス時期を決定する第3のステ
    ップと、からなるメンテナンス時期決定方法。
  7. 【請求項7】 電子機器のメンテナンス時期を決定する
    メンテナンス時期決定システムにおいて、 電子機器の状態を計測する計測手段と、 上記計測手段で計測した計測データ出力する計測データ
    出力手段と、を有する計測端末装置、および、 上記計測データから特徴量を抽出する特徴量抽出手段
    と、 上記特徴量抽出手段が抽出した特徴量、および、この電
    子機器と同じ機種の複数の電子機器から得た上記特徴量
    の分布を用いて、この電子機器の状態レベルを算出する
    状態レベル算出手段と、 上記状態レベル算出手段が算出した状態レベルに基づい
    て、この電子機器のメンテナンス時期を決定するメンテ
    ナンス時期決定手段と、を有するメンテナンス時期決定
    装置を備えたメンテナンス時期決定システム。
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