JP2002365728A - プロジェクタ - Google Patents

プロジェクタ

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JP2002365728A
JP2002365728A JP2001177143A JP2001177143A JP2002365728A JP 2002365728 A JP2002365728 A JP 2002365728A JP 2001177143 A JP2001177143 A JP 2001177143A JP 2001177143 A JP2001177143 A JP 2001177143A JP 2002365728 A JP2002365728 A JP 2002365728A
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俊夫 松宮
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Abstract

(57)【要約】 【課題】冷却効率を良好にできるプロジェクタを提供す
ること。 【解決手段】光源装置413と電源ユニットとを近接配
置するとともに、光源装置413および電源ユニットと
排気口212Bとで囲む空間に、軸流排気ファン53
を、電源およびランプ駆動回路32の基板が延びる方向
に対して傾斜した状態で配置した。従って、軸流排気フ
ァン53により、光源装置413および電源ユニットの
周囲の熱気を吸い込むことで両方の冷却を行うことがで
き、冷却効率を良好にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロジェクタに係
り、詳しくは、光源装置から出射された光束を変調した
後に拡大投写して投写画像を形成するプロジェクタに関
する。
【0002】
【背景技術】従来より、会議、学会、展示会等でのプレ
ゼンテーションにプロジェクタを用いることが知られて
いる。このプロジェクタでは、光源装置から出射した光
束を、画像情報に応じて変調して光学像を形成し、当該
光学像をスクリーン等に拡大投写している。このような
プロジェクタを使用する環境が拡がりつつあり、社内会
議や出張先でのプレゼンテーションなどで用いられる
他、CAD/CAM/CAEのデータを取り込んで拡大
投写することで、研究開発部門等での技術検討会に用い
られたり、各種セミナーや研修会、さらには視聴覚教育
を行う学校の授業でも用いられている。また、CTスキ
ャンやMRIなどの医療画像やデータを投写し、治療法
の検討、医療指導などに役立てたり、展示会や大勢が集
まるイベントなどを効果的に演出するのにも用いられ
る。
【0003】ところで、プロジェクタは、使用に際して
光源装置で高い熱が発生するので、光源装置を冷却する
ための冷却構造を有しているのが一般的である(特開平
10−186546号公報等参照)。上記公報に記載さ
れたプロジェクタは、外装ケースと、外装ケースの前面
に配置された排気口と、外装ケース内部に配置された光
源装置と、排気口と光源装置との間に配置された排気フ
ァンとを備えている。このうち、排気ファンは、光源装
置の真後ろに近接して配置されている。このプロジェク
タでは、前面に排出された排気風による投写画像のゆら
ぎを防止するため、投写レンズの光軸に対して排気方向
を傾斜させ、排気風が投写レンズの光軸にかからないよ
うに構成されている。具体的には、排気ファンを投写レ
ンズの光軸に対して斜めに配置したり、排気口に設けら
れる風向板を投写レンズの光軸に対して傾斜させたりし
ている。このような構成では、排気ファンによって、光
源装置周りの高温の空気を吸引し、プロジェクタ前面の
排気口から外部に排出することで光源装置を冷却してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通常プロジ
ェクタには、光源装置に電力を供給するランプ駆動回路
が設けられており、このランプ駆動回路は、光源装置と
同様に、使用に際して高い熱を発生する。しかしなが
ら、上述したようなプロジェクタでは、排気ファンが光
源装置の真後ろに近接して配置されているため、光源装
置の冷却促進を図ることができても、ランプ駆動回路の
冷却促進は望めない。つまり、排気ファンの吸気側にお
いて、光源装置が障害となるので、ランプ駆動回路の冷
却促進が図れず、冷却効率が悪いという問題がある。
【0005】本発明の目的は、冷却効率を良好にできる
プロジェクタを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のプロジェクタ
は、光源装置と、この光源装置近傍に配置されかつ電力
を前記光源装置に供給するランプ駆動回路と、前記光源
装置および前記ランプ駆動回路を内部に収容する外装ケ
ースとを備え、前記光源装置から出射された光束を変調
した後に拡大投写して投写画像を形成するプロジェクタ
であって、前記外装ケースには、内部と外部とを連通す
る第1通気口が設けられ、前記光源装置および前記ラン
プ駆動回路と前記第1通気口との間には、空気を吸引し
て吐出するファンが配置され、前記ファンは、前記ラン
プ駆動回路の占有空間が延びる方向に対して傾斜して配
置されていることを特徴とするものである。なお、ファ
ンは、第1通気口を介して外部から冷却空気を吸気する
ものであってもよく、または、プロジェクタ内部の空気
を第1通気口を介して外部へ吐出するものであってもよ
い。
【0007】この発明によれば、光源装置とランプ駆動
回路とが近接配置され、かつ光源装置およびランプ駆動
回路と第1通気口との間にはファンが配置されているの
で、ファンによって、光源装置およびランプ駆動回路の
両方に冷却空気を吹きつけたり、または両方の周囲にあ
る高温の空気を吸い込むことで冷却を行うことができ、
冷却効率を良好にできる。また、ファンは、ランプ駆動
回路の占有空間が延びる方向に対して傾斜して配置され
ているから、ファンに吸引される空気、またはファンか
ら吐出された空気がランプ駆動回路の占有空間の延びる
方向に沿って流れやすくなるとともに、ファンの吸込側
または吐出側を光源装置の方向へ向けることもできて光
源装置に冷却空気を吹きつけたり、光源装置周りの高温
空気を吸い込みやすくなる。このため、光源装置および
ランプ駆動回路の冷却を効果的に行うことができる。
【0008】本発明のプロジェクタでは、前記ファン
は、前記光源装置および前記ランプ駆動回路側から前記
第1通気口側に向かって送風する排気ファンであること
が望ましい。このようにすれば、ファンによって、光源
装置およびランプ駆動回路周りの熱気を吸引してすぐに
第1通気口から外部に吐出することができ、高温の空気
がプロジェクタ内にこもらず、冷却効率を良好にでき
る。
【0009】本発明のプロジェクタでは、前記第1通気
口には、略平行配置された複数枚の羽根板を有する安全
カバーが設けられ、前記羽根板は、前記ファンの送風方
向に対して傾斜していることが望ましい。このようにす
れば、光源装置から光が漏れてファンを通過しても、当
該光は羽根板によって遮蔽されるから、第1通気口から
外部への光漏れを防止できる。
【0010】本発明のプロジェクタでは、前記安全カバ
ーには、前記第1通気口と前記ファンとをつなぐダクト
が一体に設けられていることが望ましい。このようにす
れば、第1通気口とファンとをつなぐダクトが設けられ
ているので、ファンが排気ファンである場合、ファンか
ら吐出した空気をプロジェクタ内に滞留させることな
く、ダクトにより第1通気口まで導いて外部に排出させ
ることができる。また、ファンが吸気ファンである場
合、ダクトを介して第1通気口から外部の空気を確実に
吸引することができる。さらに、このようなダクトを安
全カバーに一体に設けたため、部品点数を削減でき、コ
ストダウンが図れる。
【0011】本発明のプロジェクタでは、前記羽根板
は、途中で折曲されて前記ファンの送風方向に対する傾
斜方向が変化されていることが望ましい。このようにす
れば、羽根板が途中で折曲されて傾斜方向が変化してい
るので、光源装置から漏れてファンを通過した光を、羽
根板でより確実に遮蔽でき、第1通気口からの光漏れを
より防止できるようになる。
【0012】本発明のプロジェクタでは、前記外装ケー
ス内部には、前記光源装置を内部に収容する筐体が設け
られ、前記筐体の前記光源装置に近傍する部分には、当
該筐体内部と外部とを連通する第2通気口が形成されて
いることが望ましい。このようにすれば、光源装置を内
部に収容する筐体に第2通気口を設けたので、ファンに
よる光源装置周りの高温空気の吸引、または光源装置へ
の冷却空気の吹きつけが効果的に行えるようになり、光
源装置の冷却効率をさらに良好にできる。
【0013】本発明のプロジェクタでは、前記筐体の第
2通気口には、略平行配置された複数枚の羽根板が設け
られ、前記羽根板は、前記安全カバーの羽根板と異なる
方向に傾斜していることが望ましい。このように、筐体
の羽根板と安全カバーの羽根板との傾斜方向を異なる方
向にしたので、光源装置から漏れて筐体の羽根板で遮蔽
されなかった光が、安全カバーの羽根板で遮蔽されるよ
うになり、第1通気口からの光漏れをより少なくでき
る。
【0014】本発明のプロジェクタでは、前記第1通気
口は、前記外装ケースの前面に形成され、前記安全カバ
ーの羽根板は、当該安全カバーを通って第1通気口から
外部に排出される排気が前記投写方向から遠ざかるよう
に、傾斜していることが望ましい。このように、第1通
気口を外装ケース前面に形成すれば、排気がプロジェク
タの前方に排出されるから、通常プロジェクタの側方や
後方に位置して投写画像を見る者の方向に向かって排気
が流れず、見る者に不快感を与えずに済む。また、排気
が投写方向から遠ざかるように、安全カバーの羽根板を
傾斜させているから、排気が投写方向にかからず、投写
画像のゆらぎを防止できる。
【0015】本発明のプロジェクタでは、前記外装ケー
スは、対向する第1ケース部材および第2ケース部材を
含んで構成され、前記安全カバーは、前記第1ケース部
材と第2ケース部材とで挟持されていることが望まし
い。このように、安全カバーを第1ケース部材と第2ケ
ース部材とで挟持すれば、安全カバーを外装ケースに取
り付けるためのネジ、およびネジ止め作業が不要になる
ので、部品点数を低減できるとともに作業性も向上す
る。
【0016】本発明のプロジェクタでは、前記ファン
と、前記筐体の第2通気口との間の空間の少なくとも一
部を覆うダクト状部材が設けられていることが望まし
い。このようにすれば、ファンと第2通気口との間の空
間の少なくとも一部がダクト状部材によって覆われてい
るので、ファンと第2通気口との間の空間の空気がダク
ト状部材に沿って流れ、ファンによる光源装置周りの高
温空気の吸引、または光源装置への冷却空気の吹きつけ
が効果的に行えるようになり、光源装置の冷却効率を良
好にできる。
【0017】本発明のプロジェクタでは、前記ダクト状
部材は、外装ケース内部に設けられたシールド板により
構成されていることが望ましい。このように、ダクト状
部材をシールド板によって構成すれば、別個のダクト状
部材を設ける必要がなく、部品点数を削減できる。
【0018】本発明のプロジェクタでは、前記安全カバ
ーの複数の羽根板の配列方向と略直交する前記羽根板の
断面形状は、略中央が脹らんで両端が細い形状であるこ
とが望ましい。このようにすれば、羽根板の断面形状を
略中央が脹らんだ形状としたので、たとえば射出成形に
より安全カバーを成形する際、型のキャビティを若干広
くでき、当該キャビティ内に樹脂を流したときの抵抗を
小さくできる。従って、成形圧を抑えることができるか
ら、羽根板を成形した際の残留応力を小さくでき、羽根
板の断面形状を長くとっても精度よく羽根板を成形でき
るようになる。また、羽根板の断面形状を両端が細い形
状としたので、安全カバーを挟んだ両側、すなわちプロ
ジェクタ外側と内側とにおける第1通気口の開口面積を
略同等とすることができるとともに、第1通気口の開口
面積をできるだけ大きくとることができる。これによ
り、ファンによる吸気量あるいは排気量を多くすること
ができて、冷却効率を向上させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 〔1.プロジェクタの主な構成〕図1は、本実施形態に
係るプロジェクタ1を上方から見た全体斜視図、図2
は、プロジェクタ1を下方から見た全体斜視図、図3な
いし図5は、プロジェクタ1の内部を示す斜視図であ
る。具体的に図3は、図1の状態からプロジェクタ1の
アッパーケース21を外した図、図4は、図3の状態か
ら上部シールド板81、ドライバーボード90、および
上ライトガイド472を外して後方側から見た図、図5
は、図4の状態から光学ユニット4を外した図である。
プロジェクタを構成するこれらの部品4,21,81,
90,472については、以下に詳説する。
【0020】図1ないし図4において、プロジェクタ1
は、全体略直方体形状の外装ケース2を備え、この外装
ケース2内には、図4中右側に配置された電源ユニット
3と、図4中略中央から左側にかけて配置された平面略
U字形の光学ユニット4とを収容している。外装ケース
2は、それぞれ樹脂製とされた第1ケース部材としての
アッパーケース21、第2ケース部材としてのロアーケ
ース23、およびインターフェースカバー22で構成さ
れている。インターフェースカバー22は、プロジェク
タ1の背面側に配置されている。
【0021】アッパーケース21は、プロジェクタ1の
天面、前面、および側面をそれぞれ構成する上面部21
1、前面部213、および側面部212を含んで構成さ
れている。上面部211の前方側において、蓋部として
のランプカバー61が嵌め込み式で着脱可能に設けら
れ、ランプカバー61から離れた位置には、操作するこ
とでランプカバー61のロックを解除する操作スイッチ
としての操作スイッチ部652が設けられている。ま
た、アッパーケース21において、ランプカバー61の
側方には、上面部211から前面部213にかけて切欠
部21Aが形成され、対応して投写レンズ46が配置さ
れている。ここで、投写レンズ46は、その上面部分が
露出した状態で切欠部21Aに配置され、投写レンズ4
6のズーム操作、フォーカス操作をレバーを介して手動
で行えるようになっている。
【0022】このような外装ケース2の前面側におい
て、投写レンズ46(切欠部21A)が設けられた側の
反対側には、内部の電源ユニット3の前方側に位置した
第1通気口としての排気口212Bが設けられている。
この排気口212Bには、安全カバー26が取り付けら
れている。さらに、アッパーケース21の上面部211
において、切欠部21Aの後方側には、操作パネル25
が設けられている。
【0023】ロアーケース23は、プロジェクタ1の底
面、側面、および背面をそれぞれ構成する底面部23
1、側面部232、および背面部233とを含んで構成
されている。底面部231の前方側には、プロジェクタ
1の前後方向での傾きを調整して投写画像の位置合わせ
を行う第1姿勢調整機構27が設けられている。また、
底面部231後方側の一方の隅部には、前後方向と略直
交する左右方向でのプロジェクタ1の傾きを調整する第
2姿勢調整機構28が設けられ、他方の隅部には、位置
を調整することはできないが、第2姿勢調整機構28に
対応したリアフット231Aが設けられている。さらに
底面部231には、冷却空気の吸気口231Bが設けら
れている。一方の側面部232には、コ字形のハンドル
29を回動自在に取り付けるための取付部232Aが設
けられている。
【0024】このような外装ケース2の一方の側面側に
おいては、アッパーケース21およびロアーケース23
の各側面部212,232には、ハンドル29を上側に
してプロジェクタ1を立てた場合の足となるサイドフッ
ト2A(図2)が設けられている。また、外装ケース2
の背面側には、インターフェースカバー22およびロア
ーケース23の背面部233に跨った凹部からなるイン
ターフェース部2Bが設けられ、このインターフェース
部2Bの内部側には、種々のコネクタが実装された図示
略のインターフェース基板が配置されるようになってい
る。また、インターフェース部2Bの左右両側には、イ
ンターフェースカバー22およびロアーケース23の背
面部233に跨ってスピーカ孔2Cおよび吸気口2Dが
設けられている。このうちの吸気口2Dは、内部の電源
ユニット3の後方側に位置している。
【0025】電源ユニット3は、図4に示すように、電
源31と、電源31の側方に配置されたランプ駆動回路
(バラスト)32とで構成されている。電源31は、電
源ケーブルを通して供給された電力をランプ駆動回路3
2やドライバーボード90(図3)等に供給するもので
あり、前記電源ケーブルが差し込まれるインレットコネ
クタ33(図2)を備えている。ランプ駆動回路32
は、電力を光学ユニット4の光源ランプ411に供給す
るものであり、光学ユニット4の光源装置413近傍に
配置され光源ランプ411と電気的に接続されている。
このようなランプ駆動回路32は、たとえば図示しない
基板に配線されている。これら電源31およびランプ駆
動回路32は、略平行に並んで配置され、これらの占有
空間は、プロジェクタ1の前方から後方に向かって延び
ている。また、電源31およびランプ駆動回路32は、
それぞれ金属板からなる電源用シールド板82およびラ
ンプ駆動回路用シールド板83によって覆われている。
これにより、電源31やランプ駆動回路32から外部へ
の電磁ノイズの漏れを防止している。
【0026】光学ユニット4は、図4、図6、図7に示
すように、光源ランプ411から出射された光束を、光
学的に処理して画像情報に対応した光学像を形成するユ
ニットであり、インテグレータ照明光学系41、色分離
光学系42、リレー光学系43、電気光学装置44、色
合成光学系としてのクロスダイクロイックプリズム45
(図7)、および投写光学系としての投写レンズ46を
備えている。
【0027】これら電源ユニット3および光学ユニット
4は、当該ユニット3,4上部に配置された上部シール
ド板81(図3)、および当該ユニット3,4下部に配
置された下部シールド板84(図5)によって覆われて
いる。これによって、電源ユニット3やドライバーボー
ド90等から外部への電磁ノイズの漏れを防止してい
る。
【0028】〔2.光学系の詳細な構成〕図4、図7に
おいて、インテグレータ照明光学系41は、電気光学装
置44を構成する3枚の液晶パネル441(赤、緑、青
の色光毎にそれぞれ液晶パネル441R,441G,4
41Bと示す)の画像形成領域をほぼ均一に照明するた
めの光学系であり、光源装置413と、第1レンズアレ
イ418と、第2レンズアレイ414と、偏光変換素子
415と、第1コンデンサレンズ416と、反射ミラー
424と、第2コンデンサレンズ419とを備えてい
る。
【0029】これらのうち、光源装置413は、放射状
の光線を出射する放射光源としての光源ランプ411
と、この光源ランプ411から出射された放射光を反射
するリフレクタ412とを有する。光源ランプ411と
しては、ハロゲンランプやメタルハライドランプ、また
は高圧水銀ランプが用いられることが多い。リフレクタ
412としては、放物面鏡を用いている。放物面鏡の
他、平行化レンズ(凹レンズ)と共に楕円面鏡を用いて
もよい。
【0030】第1レンズアレイ418は、光軸方向から
見てほぼ矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状
に配列された構成を有している。各小レンズは、光源ラ
ンプ411から出射される光束を、複数の部分光束に分
割している。各小レンズの輪郭形状は、液晶パネル44
1の画像形成領域の形状とほぼ相似形をなすように設定
されている。たとえば、液晶パネル441の画像形成領
域のアスペクト比(横と縦の寸法の比率)が4:3であ
るならば、各小レンズのアスペクト比も4:3に設定す
る。
【0031】第2レンズアレイ414は、第1レンズア
レイ418と略同様な構成を有しており、小レンズがマ
トリクス状に配列された構成を有している。この第2レ
ンズアレイ414は、第1コンデンサレンズ416およ
び第2コンデンサレンズ419とともに、第1レンズア
レイ418の各小レンズの像を液晶パネル441上に結
像させる機能を有している。
【0032】偏光変換素子415は、第2レンズアレイ
414と第1コンデンサレンズ416との間に配置され
るとともに、第2レンズアレイ414と一体でユニット
化されている。このような偏光変換素子415は、第2
レンズアレイ414からの光を1種類の偏光光に変換す
るものであり、これにより、電気光学装置44での光の
利用効率が高められている。
【0033】具体的に、偏光変換素子415によって1
種類の偏光光に変換された各部分光は、第1コンデンサ
レンズ416および第2コンデンサレンズ419によっ
て最終的に電気光学装置44の液晶パネル441R,4
41G,441B上にほぼ重畳される。偏光光を変調す
るタイプの液晶パネル441を用いた本実施形態のプロ
ジェクタ1(電気光学装置44)では、1種類の偏光光
しか利用できないため、他種類のランダムな偏光光を発
する光源ランプ411からの光のほぼ半分が利用されな
い。そこで、偏光変換素子415を用いることにより、
光源ランプ411からの出射光を全て1種類の偏光光に
変換し、電気光学装置44での光の利用効率を高めてい
る。なお、このような偏光変換素子415は、たとえば
特開平8−304739号公報に紹介されている。
【0034】色分離光学系42は、2枚のダイクロイッ
クミラー421,422と、反射ミラー423とを備
え、ダイクロイックミラー421、422によりインテ
グレータ照明光学系41から出射された複数の部分光束
を赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有してい
る。
【0035】リレー光学系43は、入射側レンズ43
1、リレーレンズ433、および反射ミラー432、4
34を備え、色分離光学系42で分離された色光、青色
光を液晶パネル441Bまで導く機能を有している。
【0036】この際、色分離光学系42のダイクロイッ
クミラー421では、インテグレータ照明光学系41か
ら出射された光束の青色光成分と緑色光成分とが透過す
るとともに、赤色光成分が反射する。ダイクロイックミ
ラー421によって反射した赤色光は、反射ミラー42
3で反射し、フィールドレンズ417を通って赤色用の
液晶パネル441Rに達する。このフィールドレンズ4
17は、第2レンズアレイ414から出射された各部分
光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換
する。他の液晶パネル441G、441Bの光入射側に
設けられたフィールドレンズ417も同様である。
【0037】ダイクロイックミラー421を透過した青
色光と緑色光のうちで、緑色光はダイクロイックミラー
422によって反射し、フィールドレンズ417を通っ
て緑色用の液晶パネル441Gに達する。一方、青色光
はダイクロイックミラー422を透過してリレー光学系
43を通り、さらにフィールドレンズ417を通って青
色光用の液晶パネル441Bに達する。なお、青色光に
リレー光学系43が用いられているのは、青色光の光路
の長さが他の色光の光路長さよりも長いため、光の拡散
等による光の利用効率の低下を防止するためである。す
なわち、入射側レンズ431に入射した部分光束をその
まま、フィールドレンズ417に伝えるためである。
【0038】電気光学装置44は、3枚の光変調装置と
なる液晶パネル441R,441G,441Bを備え、
これらは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング
素子として用いたものであり、色分離光学系42で分離
された各色光は、これら3枚の液晶パネル441R,4
41G,441Bによって、画像情報に応じて変調され
て光学像を形成する。
【0039】クロスダイクロイックプリズム45は、3
枚の液晶パネル441R,441G,441Bから出射
された各色光ごとに変調された画像を合成してカラー画
像を形成するものである。なお、クロスダイクロイック
プリズム45には、赤色光を反射する誘電体多層膜と青
色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズム
の界面に沿って略X字状に形成され、これらの誘電体多
層膜によって3つの色光が合成される。そして、プリズ
ム45で合成されたカラー画像は、投写レンズ46から
出射され、スクリーン上に拡大投写される。
【0040】以上説明した各光学系41〜45は、図
4、図6に示すように、合成樹脂製の筐体としてのライ
トガイド47内に収容されている。このライトガイド4
7は、前述の各光学部品414〜419,421〜42
3,431〜434を上方からスライド式に嵌め込む溝
部がそれぞれ設けられた下ライトガイド471と、下ラ
イトガイド471の上部の開口側を閉塞する蓋状の上ラ
イトガイド472とで構成されている。また、平面略U
字状のライトガイド47の一端側には、光源装置413
が収容され、他端側には、ヘッド部49を介して投写レ
ンズ46が固定されている。なお、ヘッド部49には、
投写レンズ46の他に、液晶パネル441R,441
G,441Bが取り付けられたプリズム45が固定され
ている。
【0041】〔3.冷却構造〕本実施形態のプロジェク
タ1では、液晶パネル441R,441G,441Bを
主に冷却するパネル冷却系Aと、光源装置413を主に
冷却する光源冷却系Bと、電源31を主に冷却する電源
冷却系Cとを備えている。
【0042】図2、図4、図5において、パネル冷却系
Aでは、投写レンズ46の両側に配置された一対のシロ
ッコファン51,52が用いられている。シロッコファ
ン51,52によって下面の吸気口231Bから吸引さ
れた冷却空気は、液晶パネル441R,441G,44
1Bを下方から上方に向けて冷却した後、ドライバーボ
ード90(図3)の下面を冷却しながら前方隅部の軸流
排気ファン53側に寄せられ、前面側の排気口212B
から排気される。なお、軸流排気ファン53が本発明の
ファンである。
【0043】図4ないし図6において、光源冷却系Bで
は、光学ユニット4の下面に設けられたシロッコファン
54が用いられている。シロッコファン54によって引
き寄せられたプロジェクタ1内の冷却空気は、上ライト
ガイド472に設けられた図示しない開口部からライト
ガイド47内に入り込み、ユニット化された第2レンズ
アレイ414および偏光変換素子415間を通ってこれ
らを冷却した後、下ライトガイド471の排気側開口4
71Aから出て該シロッコファン54に吸引され、吐き
出される。吐き出された冷却空気は、下ライトガイド4
71の吸気側開口471Bから再度ライトガイド47内
に入り、光源装置413内に入り込んで光源ランプ41
1を冷却し、この後、ライトガイド47から出て、パネ
ル冷却系Aと同様に、軸流排気ファン53によって排気
口212Bから排気される。
【0044】図4において、電源冷却系Cでは、電源3
1の後方に設けられた軸流吸気ファン55が用いられて
いる。軸流吸気ファン55によって背面側の吸気口2D
から吸引された冷却空気は、電源31およびランプ駆動
回路32を冷却した後、他の冷却系統A,Bと同様に、
軸流排気ファン53によって排気口212Bから排気さ
れる。
【0045】すなわち、図4、図8、および図9におい
て、軸流排気ファン53は、プロジェクタ1の投写レン
ズ46が配置されない側の前方隅部、つまり、光源装置
413および電源ユニット3と安全カバー26(排気口
212B)との間の空間に配置されている。この軸流排
気ファン53によって、パネル冷却系A、光源冷却系
B、電源冷却系Cでは、プロジェクタ1内部の各部品を
冷却した空気が吸引されて排気口212Bから排出され
る。この軸流排気ファン53は、ランプ駆動回路32の
占有空間、すなわちランプ駆動回路32を覆うランプ駆
動回路用シールド板83の延びる方向に対して傾斜され
ており、その吸気側が光源装置413および電源ユニッ
ト3の両方に臨むような状態で配置されている。このよ
うに、光源装置413および電源ユニット3と安全カバ
ー26(排気口212B)とで囲まれた空間において、
軸流排気ファン53を斜めに配置、つまり空間の略対角
線上に配置することで、当該空間を有効に利用して径の
大きな軸流排気ファン53を使用することが可能とな
る。
【0046】また、軸流排気ファン53の吸気側と、下
ライトガイド471の通気口57および電源ユニット3
との間の空間は、アッパーケース21と光学ユニット4
間に配置されたダクト状部材としての上部シールド板8
1によってその上部が覆われている(図3参照)。これ
により、光源装置413および電源ユニット3を冷却し
た空気が、上部シールド板81の下面に沿って流れ、軸
流排気ファン53に達しやすくなる。
【0047】安全カバー26は、略矩形状の枠体261
と、この枠体261内に一体に設けられかつ略垂直方向
へ延びる複数枚の羽根板262とから形成されている。
これらの羽根板262は、互いに平行に配置され、投写
レンズ46の投写方向P(図8)に対して傾斜してい
る。これにより、安全カバー26の通気方向が、図8中
左下から右上方向となり、排気口212Bから排出され
る排気が投写方向Pから外れる方向へ排出されるように
なる。
【0048】ここで、安全カバー26の羽根板262
は、図10に拡大して示すように、複数の羽根板262
の配列方向と略直交する断面形状が、略中央262Aが
脹らんで両端部262B,262Cが細い形状となって
おり、安全カバー26の通気方向に沿って略対称形状と
されている。これにより、安全カバー26を挟んで外側
と内側とで、排気口212Bの開口面積が略同等になる
とともに、羽根板262の両端部262B,262Cを
細くすることで、排気口212Bの開口面積を大きくと
れるようになる。このような安全カバー26には、排気
口212Bと軸流排気ファン53の吐出側とをつなぐダ
クト56が一体に設けられている。これら安全カバー2
6およびダクト56は、たとえば合成樹脂製で射出成形
によって一体に形成されており、アッパーケース21お
よびロアーケース23間で挟持されることによって、外
装ケース2に固定されている。
【0049】光源装置413を収容する下ライトガイド
471において、リフレクタ412の後方側かつ軸流排
気ファン53に近接する部分には、第2通気口としての
通気口57が形成されている。この通気口57には、略
垂直方向へ延びる複数枚の羽根板571が形成され、こ
れらの羽根板571は、互いに平行に配置されている。
通気口57の羽根板571は、安全カバー26の羽根板
262の前述した傾斜方向とは異なる方向に傾斜してお
り、これにより、通気口57の通気方向は、図8中左右
方向となっている。
【0050】次に、本実施形態における光源装置413
および電源ユニット3を冷却する空気の流れについて説
明する。まず、軸流排気ファン53を作動させると、す
なわち、電源ユニット3から電力を軸流排気ファン53
に供給すると、プロジェクタ1内部の空気が軸流排気フ
ァン53に吸引される。ここで、光源装置413近傍の
空気は、光源ランプ411やリフレクタ412の熱を奪
って、通気口57からライトガイド47の外部へ流れて
軸流排気ファン53に吸い込まれる。一方、軸流吸気フ
ァン55によって吸気口2Dからプロジェクタ1内部に
吸い込まれた空気は、電源31およびランプ駆動回路3
2をそれぞれ覆うシールド板82,83内に送風され、
電源31およびランプ駆動回路32の占有空間の延びる
方向に沿って流れて当該電源31およびランプ駆動回路
32を冷却して軸流排気ファン53に吸い込まれる。
【0051】軸流排気ファン53によって吸い込まれた
空気は、ダクト56内に吐出され、安全カバー26の羽
根板262間を通って排気口212Bからプロジェクタ
1外部に排出される。安全カバー26の通気方向、つま
り羽根板262の傾斜方向は、図8中左下から右上方向
となっている。これにより、排気口212Bから排出さ
れる排気が投写方向Pから外れる方向へ排出されるよう
になる。
【0052】次に、本実施形態における光源装置413
から漏れた光の進路について説明する。まず、光源ラン
プ411を発光させると、すなわち、電源ユニット3か
ら電力を光源ランプ411に供給すると、光源ランプ4
11から発した光がリフレクタ412によって反射され
る。リフレクタ412によって反射された光は、そのほ
とんどが光学ユニット4の光路、つまり光源装置413
から投写レンズ46までの光路を進み、残りが当該光路
から外れて下ライトガイド471の通気口57からライ
トガイド47外側へ漏れることとなる。なお、リフレク
タ412を、ダイクロイックミラーのように一部の光を
反射して残りの光を透過するミラーから構成した場合に
は、たとえば、紫外線や赤外線等がリフレクタ412に
反射されることなく当該リフレクタ412を透過し、下
ライトガイド471の通気口57からライトガイド47
外側へ漏れることとなる。ここで、光学ユニット4の光
路から外れた光、およびリフレクタ412を透過した光
の一部は、下ライトガイド471の羽根板571によっ
て遮られる。
【0053】下ライトガイド471の通気口57からラ
イトガイド47外側へ漏れた光は、プロジェクタ1内部
に拡散し、一部が軸流排気ファン53を通って安全カバ
ー26まで達する。安全カバー26まで達した光は、一
部が羽根板262によって遮られ、残りのわずかな光が
若干外部に漏れることとなる。ここで、下ライトガイド
471の羽根板571と、安全カバー26の羽根板26
2とは、その傾斜方向が異なっているため、下ライトガ
イド471の羽根板571を通った光は、安全カバー2
6の羽根板262を通過しにくくなり、外部へ漏れる光
量がわずかとなる。
【0054】上述のような本実施形態によれば、次のよ
うな効果がある。本実施形態では、光源装置413と電
源ユニット3とを近接配置するとともに、光源装置41
3および電源ユニット3と排気口212Bとで囲む空間
に軸流排気ファン53を配置しているので、当該軸流排
気ファン53により、光源装置413および電源ユニッ
ト3の周囲の熱気を吸い込むことで両方の冷却を行うこ
とができ、冷却効率を良好にできる。また、軸流排気フ
ァン53を、電源31およびランプ駆動回路32の基板
(図示せず)が延びる方向に対して傾斜して配置したか
ら、軸流排気ファン53に吸引される空気が電源31お
よびランプ駆動回路32の基板に沿って流れやすくなる
とともに、軸流排気ファン53の吸込側を光源装置41
3の方向へ向けることもできて当該光源装置413周り
の熱気を吸い込みやすくなる。このため、光源装置41
3および電源ユニット3の冷却を効果的に行うことがで
きる。
【0055】本発明のファンとして、光源装置413お
よび電源ユニット3側から排気口212B側に向かって
送風する軸流排気ファン53を採用したので、光源装置
413および電源ユニット3周りの熱気を吸引してすぐ
に排気口212Bから外部に吐出することができ、高温
の空気がプロジェクタ1内にこもらず、冷却効率を良好
にできる。
【0056】安全カバー26の羽根板262を軸流排気
ファン53の送風方向に対して傾斜させたので、光源装
置413から光が漏れて軸流排気ファン53を通過して
も、当該光は羽根板262によって遮蔽されるから、排
気口212Bからプロジェクタ1外部への光漏れを防止
できる。
【0057】排気口212Bと軸流排気ファン53の吐
出側とをつなぐダクト56を設けたので、軸流排気ファ
ン53から吐出した空気をプロジェクタ1内に滞留させ
ることなく、ダクト56により排気口212Bまで導い
てプロジェクタ1外部に排出させることができる。さら
に、このようなダクト56を安全カバー26に一体に設
けたため、部品点数を削減でき、コストダウンを図るこ
とができる。
【0058】光源装置413を内部に収容するライトガ
イド47に通気口57を設けたので、軸流排気ファン5
3による光源装置413周りの熱気の吸引が効果的に行
えるようになり、光源装置413の冷却効率をさらに良
好にできる。
【0059】本実施形態では、ライトガイド47の羽根
板571と安全カバー26の羽根板262との傾斜方向
を異なる方向にしたので、光源装置413から漏れてラ
イトガイド47の羽根板571で遮蔽されなかった光
が、安全カバー26の羽根板262で遮蔽されるように
なり、排気口212Bから外部への光漏れをより少なく
できる。
【0060】排気口212Bを外装ケース2の前面に形
成したので、排気がプロジェクタ1の前方に排出され
て、通常プロジェクタ1の側方や後方に位置して投写画
像を見る者の方向に向かって排気が流れず、見る者に不
快感を与えずに済む。また、排気が投写方向Pから遠ざ
かるように、安全カバー26の羽根板262を傾斜させ
ているから、排気が投写方向Pにかからず、投写画像の
ゆらぎを防止できる。
【0061】本実施形態では、安全カバー26をアッパ
ーケース21とロアーケース23とで挟持しているの
で、安全カバー26を外装ケース2に取り付けるための
ネジ、およびネジ止め作業が不要になり、部品点数を低
減できるとともに作業性も向上する。
【0062】下ライトガイド471の通気口57と軸流
排気ファン53との間の空間の上部が上部シールド板8
1によって覆われているので、下ライトガイド471の
通気口57と軸流排気ファン53との間の空間の空気が
上部シールド板81に沿って流れ、軸流排気ファン53
による光源装置413周りの熱気の吸引が効果的に行え
るようになり、光源装置413の冷却効率を良好にでき
る。
【0063】本発明のダクト状部材として、上部シール
ド板81を利用して構成しているから、別個のダクト状
部材を設ける必要がなく、部品点数を削減できる。
【0064】安全カバー26の羽根板262の断面形状
を略中央が脹らんだ形状としたので、たとえば射出成形
により安全カバー26を成形する際、型のキャビティを
若干広くでき、当該キャビティ内に樹脂を流したときの
抵抗を小さくできる。従って、成形圧を抑えることがで
きるから、羽根板262を成形した際の残留応力を小さ
くでき、羽根板262の断面形状を長くとっても精度よ
く羽根板262を成形できるようになる。そして、この
ように断面形状の長い羽根板を有する安全カバー26を
製作すれば、安全カバー26の遮光性能および排気の整
流性能をより高めることができる。また、安全カバー2
6の羽根板262の断面形状を両端が細い形状としたの
で、安全カバー26を挟んだ両側、すなわちプロジェク
タ1外側と内側とにおける排気口212Bの開口面積を
略同等とすることができるとともに、排気口212Bの
開口面積をできるだけ大きくとることができる。これに
より、軸流排気ファン53による吸気量あるいは排気量
を多くすることができて、冷却効率を向上させることが
できる。
【0065】本実施形態では、光源装置413および電
源ユニット3と安全カバー26(排気口212B)とで
囲まれた空間において、軸流排気ファン53を斜めに配
置、つまり空間の略対角線上に配置したので、当該空間
を有効に利用して径の大きな軸流排気ファン53を使用
することができる。これにより、軸流排気ファン53を
低回転で作動させても、十分な送風量を得ることができ
るから、軸流排気ファン53から出る音を低減できると
ともに、冷却効率も良好にできる。
【0066】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良は、本発明に含まれるものである。たとえば、
安全カバーとしては、途中で折曲されてファンの送風方
向に対する傾斜方向が変化されているものであってもよ
く、具体的には、図11に示すような安全カバー58で
あってもよい。この安全カバー58は、前述の実施形態
の安全カバー26において、羽根板262が略薄板状で
あったものを、略中央で折曲されてファンの送風方向に
対する傾斜方向を変化させるようにしたものである。す
なわち、安全カバー58の複数の羽根板582は、それ
ぞれ略中央582Aが同方向に折曲されて、軸流排気フ
ァン53の送風方向に対する傾斜が途中で変化してい
る。このような場合、羽根板582が途中で折曲されて
傾斜方向が変化しているので、光源装置から漏れてファ
ンを通過した光を、羽根板582でより確実に遮ること
ができ、第1通気口からの光漏れをより防止できるよう
になる。また、羽根板582を折曲させて外側に位置す
る羽根板582の一側を、安全カバー58から排出され
る排気をさらにプロジェクタの投写方向から外れた方向
に排出するように傾斜させれば、排気による投写画像の
ゆらぎをより確実に防止できる。さらに、安全カバーの
羽根板としては、その断面形状が、略中央が脹らんで両
端が細い形状のものに限らず、断面形状が略矩形状のも
の、略三角形状のもの等、種々の形状であってもよい。
【0067】ダクト状部材としては、シールド板を利用
して構成したものに限らず、別個の部材を用いて構成し
たものであってもよい。また、第1通気口とファンとを
つなぐダクトとしては、安全カバーと一体に設けられな
いダクトであってもよく、また、シールド板を利用して
構成したものであってもよい。
【0068】安全カバーは、第1および第2ケース部材
間に挟持されるものに限らず、ネジ止めや接着材等によ
って外装ケースに固定されたものであってもよい。第1
通気口としては、プロジェクタの天面、側面、底面、背
面等に形成されたものであってもよい。ファンとして
は、軸流ファンに限らず、遠心ファンであってもよい。
【0069】本発明のプロジェクタとしては、光変調装
置として液晶パネルを用いたものに限らず、例えば、プ
ラズマ素子や、マイクロミラーを用いた光変調装置を備
えたものや、入射した光を反射しつつ変調して出射する
反射型の光変調装置を備えたものや、単板式、二枚式、
リアタイプのものが採用できる。要するに、光源ランプ
から出射された光束を、画像情報に応じて変調して光学
像を形成し、該光学像を拡大投写するプロジェクタであ
れば、この構成等は、実施に当たって適宜決めればよ
い。
【発明の効果】本発明に係るプロジェクタよれば、冷却
効率を良好にできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るプロジェクタを上方
から見た全体斜視図である。
【図2】前記実施形態におけるプロジェクタを下方から
見た全体斜視図である。
【図3】図1の状態からアッパーケースを外した状態を
示す斜視図である。
【図4】図3の状態から上部シールド板、ドライバーボ
ード、および上ライトガイドを外して後方側から見た斜
視図である。
【図5】図4の状態から光学ユニットを外した状態を示
す斜視図である。
【図6】前記実施形態における光学ユニットを下方から
見た斜視図である。
【図7】前記実施形態における光学ユニットを模式的に
示す平面図である。
【図8】前記実施形態におけるプロジェクタの横断面図
である。
【図9】図3の状態から上部シールド板、ドライバーボ
ードを外した分解斜視図である。
【図10】前記実施形態における安全カバーおよびダク
トを示す断面図である。
【図11】本発明の変形例の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 プロジェクタ 2 外装ケース 21 第1ケース部材であるアッパーケース 23 第2ケース部材であるロアーケース 26,58 安全カバー 32 ランプ駆動回路 47 筐体であるライトガイド 53 ファンである軸流排気ファン 56 ダクト 57 第2通気口である通気口 81 ダクト状部材である上部シールド板 212B 第1通気口である排気口 262,582 羽根板(安全カバー) 413 光源装置 571 羽根板(筐体)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源装置と、この光源装置近傍に配置さ
    れかつ電力を前記光源装置に供給するランプ駆動回路
    と、前記光源装置および前記ランプ駆動回路を内部に収
    容する外装ケースとを備え、前記光源装置から出射され
    た光束を変調した後に拡大投写して投写画像を形成する
    プロジェクタであって、 前記外装ケースには、内部と外部とを連通する第1通気
    口が設けられ、 前記光源装置および前記ランプ駆動回路と前記第1通気
    口との間には、空気を吸引して吐出するファンが配置さ
    れ、 前記ファンは、前記ランプ駆動回路の占有空間が延びる
    方向に対して傾斜して配置されていることを特徴とする
    プロジェクタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプロジェクタにおい
    て、 前記ファンは、前記光源装置および前記ランプ駆動回路
    側から前記第1通気口側に向かって送風する排気ファン
    であることを特徴とするプロジェクタ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のプロジ
    ェクタにおいて、 前記第1通気口には、略平行配置された複数枚の羽根板
    を有する安全カバーが設けられ、 前記羽根板は、前記ファンの送風方向に対して傾斜して
    いることを特徴とするプロジェクタ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のプロジェクタにおい
    て、 前記安全カバーには、前記第1通気口と前記ファンとを
    つなぐダクトが一体に設けられていることを特徴とする
    プロジェクタ。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4に記載のプロジ
    ェクタにおいて、 前記羽根板は、途中で折曲されて前記ファンの送風方向
    に対する傾斜方向が変化されていることを特徴とするプ
    ロジェクタ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
    プロジェクタにおいて、 前記外装ケース内部には、前記光源装置を内部に収容す
    る筐体が設けられ、 前記筐体の前記光源装置に近傍する部分には、当該筐体
    内部と外部とを連通する第2通気口が形成されているこ
    とを特徴とするプロジェクタ。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のプロジェクタにおい
    て、 前記筐体の第2通気口には、略平行配置された複数枚の
    羽根板が設けられ、 前記羽根板は、前記安全カバーの羽根板と異なる方向に
    傾斜していることを特徴とするプロジェクタ。
  8. 【請求項8】 請求項3〜請求項7のいずれかに記載の
    プロジェクタにおいて、 前記第1通気口は、前記外装ケースの前面に形成され、 前記安全カバーの羽根板は、当該安全カバーを通って第
    1通気口から外部に排出される排気が前記投写方向から
    遠ざかるように、傾斜していることを特徴とするプロジ
    ェクタ。
  9. 【請求項9】 請求項3〜請求項8のいずれかに記載の
    プロジェクタにおいて、 前記外装ケースは、対向する第1ケース部材および第2
    ケース部材を含んで構成され、 前記安全カバーは、前記第1ケース部材と第2ケース部
    材とで挟持されていることを特徴とするプロジェクタ。
  10. 【請求項10】 請求項1〜請求項9のいずれかに記載
    のプロジェクタにおいて、 前記ファンと、前記筐体の第2通気口との間の空間の少
    なくとも一部を覆うダクト状部材が設けられていること
    を特徴とするプロジェクタ。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載のプロジェクタにお
    いて、 前記ダクト状部材は、外装ケース内部に設けられたシー
    ルド板により構成されていることを特徴とするプロジェ
    クタ。
  12. 【請求項12】 請求項1〜請求項11のいずれかに記
    載のプロジェクタにおいて、 前記安全カバーの複数の羽根板の配列方向と略直交する
    前記羽根板の断面形状は、略中央が脹らんで両端が細い
    形状であることを特徴とするプロジェクタ。
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