JP2002365680A - 三次元光導波路、光導波路デバイス、高調波発生装置および三次元光導波路の製造方法 - Google Patents

三次元光導波路、光導波路デバイス、高調波発生装置および三次元光導波路の製造方法

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JP2002365680A
JP2002365680A JP2001169063A JP2001169063A JP2002365680A JP 2002365680 A JP2002365680 A JP 2002365680A JP 2001169063 A JP2001169063 A JP 2001169063A JP 2001169063 A JP2001169063 A JP 2001169063A JP 2002365680 A JP2002365680 A JP 2002365680A
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optical waveguide
substrate
processing
processing surface
ridge structure
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JP2001169063A
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Takatomo Nehagi
隆智 根萩
Shoichiro Yamaguchi
省一郎 山口
Takashi Yoshino
隆史 吉野
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NGK Insulators Ltd
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】基体の加工面に対して略平行な強誘電分極軸を
有する強誘電性基体に光導波路を形成するのに際して、
光損失が少なく、d値の高い光導波路を提供できるよう
にする。 【解決手段】強誘電体単結晶からなる基体1であって、
基体1の加工面1aに対して略平行な強誘電分極軸を有
する基体1に対して、加工面1a側からプロトン交換処
理して交換処理部2を形成する。交換処理部の少なくと
も一部2Aを含むリッジ構造体4を形成する。次いで、
交換処理部2Aを熱拡散処理することで光導波路5を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、疑似位相整合方式
の第二高調波発生デバイス、光変調素子として好適に使
用できる光導波路デバイスおよびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】現在、各種材料に光導波路を形成し、光
を制御するデバイスを開発しようとする研究がなされて
おり、こうしたデバイスが、光通信用のシステムに組み
込まれようとしている。特に、いわゆるリッジ型光導波
路が、光変調器、光スイッチング素子等において期待さ
れている。また、光ピックアップ等に用いられる青色レ
ーザー用光源として、ニオブ酸リチウムやタンタル酸リ
チウム単結晶に周期的な分極反転構造を形成した光導波
路を使用した疑似位相整合(Quasi-Phase-Matched :Q
PM)方式の第二高調波発生(Second-Harmonic-Genera
tion:SHG)デバイスが期待されている。第二高調波発生
デバイスは、光ディスクメモリー用、医学用、光化学
用、各種光計測用等の幅広い応用が可能である。
【0003】例えば、「Electronics Le
tters、24thApril,1997年.Vo
l.33,No.9」の806−807頁の記載によれ
ば、MgOをドープしたニオブ酸リチウム基板に周期分
極反転構造を形成し、この構造に対して直交する方向へ
と向かってプロトン交換光導波路を形成することによっ
て、光導波路型の第二高調波発生装置を実現している。
【0004】また、特開平4−335328号公報の記
載によれば、ニオブ酸リチウムやタンタル酸リチウムの
ような強誘電体単結晶基板に光導波路を形成するため、
基板の加工面に、基板を構成する結晶よりも屈折率の高
い液相エピタキシャル膜(LPE膜)を形成している。
そして、液相エピタキシャル膜をドライエッチングによ
り加工することによって、リッジ構造体を形成し、この
リッジ構造体の中に光を閉じ込めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、プロトン交換
導波路を形成する際には、図3(a)に示すように、基
板11の加工面11a側にプロトン交換処理部14を形
成し、次いで基板を熱処理することによってプロトン交
換部分を熱拡散させる。これによって、図3(b)に示
す光導波路12が生成する。
【0006】プロトン交換後に熱拡散処理を行わない場
合には、図3(a)に示すように、屈折率分布がステッ
プ型となる。即ち、交換処理部14内ではほぼ一定の高
い屈折率ρが得られ、非交換処理部分13ではほぼ一定
の相対的に低い屈折率が得られる。非交換部分13と交
換部分14との境界面18a、18b付近における屈折
率変化は急峻である。しかし、このように熱拡散処理を
行わない場合には、交換部分を構成する単結晶のd定数
が低下している。このため、周期分極反転構造を形成し
て高調波を発生させようとしても、高調波への変換効率
が小さくなる。
【0007】プロトン交換処理後に熱拡散処理を行うこ
とによって、光導波路の材質のd定数を回復させること
ができる。しかし、この場合には、図3(b)に概略的
に示すように、屈折率ρの分布がグレーデッド型とな
る。即ち、光導波路12から非交換部分13へと向かっ
て、屈折率が滑らかに変化する。境界面19はあいまい
である。この結果、光導波路からの光の「しみ出し」が
大きくなる。つまり、光導波路を伝搬する光ビームの横
断面形状を見たときに、光ビームの下側および側方への
拡張が見られる。この結果、光ビームと周期分極反転部
分とのオーバーラップの面積が小さくなってしまい、変
換効率が小さくなる。
【0008】また、特開平4−335328号公報に記
載されているように、液相エピタキシャル膜内に周期分
極反転構造を形成するためには、まず基板の加工面側に
周期分極反転処理を施した後、この上に液相エピタキシ
ャル膜を形成する。この液相エピタキシャル工程間に、
基板加工面の周期分極反転構造を膜に転写する。しか
し、この方法では、欠陥の少ない膜を得ることが困難で
あり、かつ高精度の周期分極反転構造を形成することが
困難である。周期分極反転構造の裕度、特に周期の裕度
は低く、周期がわずかでも狂うと、発振される高調波の
出力が著しく低下する。従って、高調波への変換効率が
低く、光損失が大きくなる。
【0009】本発明の課題は、加工面に対して略平行な
強誘電分極軸を有する強誘電性基体に光導波路を形成す
るのに際して、光損失が少なく、d値の高い光導波路を
提供できるようにすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、強誘電体単結
晶からなる基体であって、基体の加工面に対して略平行
な強誘電分極軸を有する基体に対して、基体の加工面側
からプロトン交換処理して交換処理部を形成し、交換処
理部の少なくとも一部を含むリッジ構造体を形成し、次
いで交換処理部を熱拡散処理することで得られたことを
特徴とする、光導波路に係るものである。
【0011】また、本発明は、前記の光導波路を備えて
いることを特徴とする、光導波路デバイスに係るもので
ある。
【0012】また、本発明は、前記光導波路において、
光導波路に周期分極反転構造が形成されており,この光
導波路に対して波長変換前の光を入力する入力手段を備
えていることを特徴とする、高調波発生装置に係るもの
である。
【0013】また、本発明は、強誘電体単結晶からなる
基体であって、基体の加工面に対して略平行な強誘電分
極軸を有する基体、加工面側からのプロトン交換処理お
よび熱拡散処理によって形成された高屈折率部、および
基体の加工面側に突出するリッジ構造体を備えており、
リッジ構造体内に高屈折率部が存在することで三次元光
導波路を構成する、光導波路デバイスに係るものであ
る。
【0014】また、本発明は、前記光導波路デバイス
と、光導波路に対して波長変換前の光を入力する入力手
段とを備えていることを特徴とする、高調波発生装置に
係るものである。
【0015】本発明者は、基体加工面に対して略平行な
強誘電分極軸を有する基体に対して、基体の加工面側か
らプロトン交換処理して交換処理部を形成し、交換処理
部の少なくとも一部を含むリッジ構造体を形成し、次い
で交換処理部を熱拡散処理することで、三次元光導波路
を形成することを想到した。この結果、d値の劣化は防
止されると共に、光損失の少ない光導波路を形成するこ
とに成功した。
【0016】本発明において「加工面」とは、本発明に
従って光導波路やリッジ構造体を形成する、加工すべき
面のことを意味している。基体加工面に対して略平行な
強誘電分極軸とは、完全に平行な必要はなく、本分野に
おいて一般的に平行と認識されている程度で良い。基板
加工面に対する強誘電分極軸の角度は、45°以下であ
ることが好ましい。例えば、ニオブ酸リチウム単結晶、
タンタル酸リチウム単結晶、ニオブ酸リチウム−タンタ
ル酸リチウム固溶体単結晶の場合には、いわゆるX板、Y
板、Z板だけでなく、いわゆるオフカット基板も利用で
きる。このオフカット角度は、45°以下であることが
好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
を更に詳細に説明する。図1(a)〜図1(c)は、本
発明の1実施形態に係る光導波路の形成方法を模式的に
示す図であり、図2は、図1(c)の光導波路デバイス
7を模式的に示す平面図である。
【0018】まず、強誘電体単結晶からなる基体(典型
的には基板)1を準備する。基板1の加工面1a側にプ
ロトン交換処理を施し、交換処理部2を形成する。交換
処理部の屈折率ρは、交換処理部2の全体にわたって基
板1の深さ方向に見てほぼ一定である。交換処理部2と
非交換処理部13との境界面付近において、屈折率はス
テップ状に急峻に変化する。
【0019】次いで、図2(b)に示すように、基板1
の加工面1a側に一対の溝3A、3Bを形成し、溝3A
と3Bとの間にリッジ構造体4を生成させる。本例で
は、リッジ構造体4の上部に交換処理部2Aが生成して
いる。リッジ構造体4内の交換処理部2Aは、基板加工
面の他の部分の交換処理部2Bと溝3A、3Bによって
分離される。この時点においても、前述したステップ状
の屈折率分布は維持されている。
【0020】次いで、基板1を熱処理することによっ
て、交換処理部2A、2Bからプロトンを基板内部へと
向かって拡散させ、図1(c)に示すように、高屈折率
部6を生成させる。高屈折率部6の屈折率ρは、基板加
工面1a付近において最も高く、非交換処理部13へと
向かうのにつれて低くなっている。また、本例では、高
屈折率部6と非交換処理部13との境界面16は、凹部
3A、3Bの底面よりも基体内部側(下側)に存在して
いる。この結果、リッジ構造体4内の高屈折率部6A
と、他の部分の高屈折率部6Bとが、溝3A、3Bの底
面より下を通してつながっている。
【0021】図2に示すように、リッジ構造体4内の高
屈折率部6Aは、基板1の一方の端面から他方の端面へ
と向かって延びている。このリッジ構造体4の上面4a
は外部雰囲気に接しており、リッジ構造体4の一対の側
面4bはそれぞれ溝3A、3B内の雰囲気に接してい
る。従って、リッジ構造体4の上面4a側および幅方向
の側面4b側では、高屈折率部6Aと外部雰囲気との間
で屈折率がステップ状に変化している。
【0022】以上のようにして形成された光導波路5
は、液相エピタキシャル膜のような膜欠陥による光損失
が少ないという特徴を有する。そして、光導波路5は、
プロトン交換処理部2の熱拡散処理によって生成してい
るので、熱拡散処理の間に、劣化したd値が回復する。
従って、d値の劣化に伴う光損失も少ない。その上、リ
ッジ構造体4の上面4a側および幅方向の側面4b側で
は、高屈折率部6Aと外部雰囲気との間で屈折率がステ
ップ状に変化していることから、光導波路5内を伝搬す
る光の外部へのしみ出しは生じない。
【0023】これに対して、図3(a)に示すように、
プロトン交換処理後に熱拡散処理を行わずに光導波路を
形成した場合には、光導波路内でのd値の劣化が生ず
る。図3(b)に示すように、プロトン交換処理後に交
換処理部を熱拡散処理して光導波路12を生成させた場
合には、光導波路12の全体の形状が半円形状に近くな
り、基板11内での光導波路12の全周面19から、下
方(基板の内部側)および側方(基板表面と平行な方
向)へと向かって、光ビームのしみ出しが発生する。
【0024】本発明は、前述したプロトン交換部の熱拡
散処理を、液相エピタキシャル法による光導波路形成の
際には提案されてきた溝形成によるリッジ構造と組み合
わせることで、光損失が少なく、d値の高い光導波路を
提供したものである。
【0025】更に、前記光導波路内に周期分極反転構造
を形成することによって、高調波発生装置を提供でき
る。この装置は、少なくとも前記光導波路と、この光導
波路に対して基本光を入力する入力手段とを備えていれ
ば成立する。こうした入力手段としては、例えば半導体
レーザーがあるが、限定はされない。こうした高調波発
生装置によれば、基本光の励起光への変換効率を高くで
きる。なぜなら、光導波路が高いd値を有しており、か
つ光ビームの光導波路内への閉じ込め効果が高いからで
ある。なお、図2において、8は周期分極反転構造であ
り、9は入力手段であり、10は高調波発生装置であ
る。Aは励起光(基本光)であり、Bは高調波である。
【0026】好適な実施形態においては、基体の加工面
に一対の溝を形成することによってリッジ構造体を形成
する。
【0027】好適な実施形態においては、プロトン交換
処理の際に、基体の加工面にマスクを装着することなし
に交換処理部を形成する。この結果、基体の所定の加工
面のほぼ全体にわたってプロトン交換処理が施されるこ
とになる。このプロト+交換処理部は、スラブ状をなし
ているので、熱拡散処理後もそのままでは三次元光導波
路としては使用できない。本発明においては、このよう
なスラブ状のプロトン交換処理部を形成した後に、加工
によってリッジ構造体を形成し、次いで熱拡散処理を行
う。
【0028】一般に、プロトン交換処理によって三次元
光導波路を生成させるためには、プロトン交換処理前に
基板加工面にマスクを生成させ、細長い窓を形成する必
要がある。基板加工面にマスクを生成させるためには、
基板加工面をエッチング処理しなければならない。しか
し、このエッチング処理によって、基板加工面が粗れ、
細かい段差が発生する。前記実施形態によれば、こうし
たプロトン交換時のマスクが不要なことから、エッチン
グ処理による基板加工面の粗れを防止できる。
【0029】また、好適な実施形態においては、基体加
工面の略全面にわたってプロトン交換処理部を形成す
る。この場合には、前述したマスクを省略しやすい。
【0030】プロトン交換処理の手法は限定されない。
プロトン源の温度は、例えば好ましくは150〜300
℃であり、更に好ましくは180℃以上であり、あるい
は280℃以下である。プロトン交換処理に使用するこ
とのできるプロトン源としては、安息香酸、ピロリン
酸、オクタン酸、ステアリン酸、及びパルミチン酸な
ど、公知の酸を用いることができる。
【0031】酸中にはアルカリ金属の塩、例えばリチウ
ム塩を含有させることができる。この場合には、酸中に
おけるリチウム塩の含有量が0.1〜3重量%であるこ
とが好ましく、さらには0.2〜0.5重量%であるこ
とが好ましい。
【0032】プロトン交換処理部の熱拡散処理温度は限
定されないが、好ましくは300℃以上であり、あるい
は500℃以下である。
【0033】リッジ構造体を形成するための加工方法は
限定されず、機械加工、イオンミリング、ドライエッチ
ング、レーザーアブレーションなどの方法を用いること
ができる。
【0034】本発明において使用できる研削加工装置と
しては、各種装置が可能であるが、現在、その機械精度
の高さから、精密マイクログラインダーと呼ばれている
研削装置を使用することが特に好ましい。また、精密研
削加工法としては、ELID研削(電解作用によりドレ
ッシングしながら研削を行う方法)を適用できる。EL
ID研削とは、砥石を電解作用によりドレッシングしな
がら研削作業に供し、加工性能を改善、安定させる加工
法であり、「砥粒加工学会誌」Vol.39,No.
5,1995年9月号第2頁に記載されている。
【0035】更に、仕上げの平面研磨加工の方法とし
て、ケミカルメカニカルポリシングを用いることができ
る。
【0036】あるいは、機械加工は、ダイシングなどの
方法を用いて行うことができる。好適な実施形態におい
ては、ダイシング加工機に幅0.1〜0.2mm、メッ
シュ数#200〜3000の砥石を設置し、回転数10
000〜50000rpm、送り速度50〜300mm
/minの運転条件で溝を形成する。
【0037】レーザーアブレーションとは、加工対象で
ある材料を構成する各分子間の結合エネルギーと同等の
エネルギーの波長の光を、材料へと向かって照射するこ
とによって、各分子を解離、蒸発させて除去加工する方
法である。これは、熱的加工ではないので、レーザー照
射部分のみを選択的に加工することができ、加工部分の
周辺への影響がないので、リッジ構造体の高精度の加工
が可能である。ここで言うレーザーアブレーションは、
多光子吸収過程によるものを含み、若干の熱的影響があ
る場合(擬似熱的加工)も含む。
【0038】基体を構成する酸化物単結晶の吸収端の波
長と、レーザー光の波長との差を、100nm以下とす
ることが好ましく、50nm以下とすることが一層好ま
しい。こうした方法によって、ニオブ酸リチウム、タン
タル酸リチウム、ニオブ酸リチウム−タンタル酸リチウ
ム固溶体、KLiNb15、La GaSi
14からなる母材を、波長200〜300nmのレー
ザー光で加工して溝を形成できる。
【0039】加工用のレーザービームの種類としてはエ
キシマレーザー、Nd−YAGレーザーの第4次高調波
等を好ましく使用できる。
【0040】エキシマレーザーは、紫外線のパルス繰り
返し発振レーザーであり、ArF(波長193nm)、
KrF(波長248nm)、XeCl(波長308n
m)などの気体状の化合物が発振する紫外光を、光共振
機により方向性を揃えて取り出したものである。
【0041】エキシマレーザーを用いたアブレーション
加工は、例えば、ポリイミド等の微細加工のために孔を
開けるのに使用され、良好な形状の微細な孔の形成が可
能であることが報告されている。エキシマレーザーの応
用技術に関する文献としては、「O plus E」1
995年11月号、第64〜108頁の特集「実用期に
入ったエキシマレーザー」を挙げることができる。
【0042】好適な実施形態においては、エキシマレー
ザを用いて溝を形成する。この際、単位面積当たり5〜
10J/cmの高い強度のレーザを直接照射して、残
り厚み100μm程度まで粗加工し、1〜4J/cm
の比較的低い強度のレーザを10〜30回スキャンさせ
て溝を形成する。
【0043】
【実施例】図1、図2を参照しつつ説明した前記方法に
従い、高調波発生装置10を製造した。具体的には、M
gO5重量%添加ニオブ酸リチウム基板に電圧印加法に
よって周期分極反転構造8を形成した。この周期分極反
転構造の周期は2.8μmである。加圧容器内で200
℃に加熱されたピロ燐酸に基板1を浸漬し、20分間保
持した。これにより、基板1の加工面1aに厚さ0.3
μmのプロトン交換処理部2を形成した。
【0044】次いで、プロトン交換層2側に、KrFエ
キシマレーザーを使用して溝3A、3Bを形成した。溝
3A、3Bの深さは約1〜2μmであり、リッジ構造体
4の幅は3μmであり、リッジ構造体4の高さも1〜2
μmである。こうした得られた基板1を350℃で3時
間熱拡散処理し、高屈折率部6を生成させた。こうした
擬似位相整合型の二次高調波発生用光導波路5を形成し
た。
【0045】この光導波路5に対して、波長842.6
nmの励起光を入射させたところ、二次高調波のシング
ルモード伝播光を確認した。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、基
体の加工面に対して略平行な強誘電分極軸を有する強誘
電性基体に光導波路を形成するのに際して、光損失が少
なく、d値の高い光導波路を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、基体1にプロトン交換処理部2を形
成した状態を模式的に示す図であり、(b)は、基体1
の加工面1a側にリッジ構造体4を形成した状態を示す
図であり、(c)は、交換処理部2を熱拡散処理して高
屈折率部6を生成させた状態を模式的に示す図である。
【図2】図1(c)の光導波路デバイス7および入力手
段9からなる高調波発生装置10を模式的に示す平面図
である。
【図3】(a)は、基板11にプロトン交換処理部14
を形成した状態を模式的に示す図であり、(b)は、図
3(a)の交換処理部14を熱拡散処理することによっ
て光導波路12を形成した状態を示す図である。
【符号の説明】
1、11 基板(基体) 1a、11a 基体の
加工面 2、2A、2B プロトン交換処理部(プロトン交換処
理層) 3A、3B 溝 4 リッジ構造
体 4a リッジ構造体の上面 4b リッジ構造体4の側面(雰囲気への露出面)
5 三次元光導波路 6、6A、6B 高屈
折率部 7 光導波路デバイス 8 周期分極反転構造 9 入力手段 1
0 高調波発生装置 ρ 屈折率
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉野 隆史 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 Fターム(参考) 2H047 KA05 KA11 LA02 NA08 PA12 PA13 PA24 QA01 RA08 TA11 2K002 AB12 BA03 CA03 DA06 EA07 FA19 FA20 FA26 FA27 FA28 GA04 HA20

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強誘電体単結晶からなる基体であって、基
    体の加工面に対して略平行な強誘電分極軸を有する基体
    に対して、前記加工面側からプロトン交換処理して交換
    処理部を形成し、この交換処理部の少なくとも一部を含
    むリッジ構造体を形成し、次いで前記交換処理部を熱拡
    散処理することで得られたことを特徴とする、三次元光
    導波路。
  2. 【請求項2】少なくとも前記光導波路内に周期分極反転
    処理が施されていることを特徴とする、請求項1記載の
    光導波路。
  3. 【請求項3】前記加工面に一対の溝を形成することによ
    って前記リッジ構造体が形成されていることを特徴とす
    る、請求項1または2記載の光導波路。
  4. 【請求項4】前記加工面にマスクを装着することなしに
    前記プロトン交換処理を施したことを特徴とする、請求
    項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の光導波路。
  5. 【請求項5】前記加工面の略全面にわたって前記交換処
    理部が形成されたことを特徴とする、請求項1〜4のい
    ずれか一つの請求項に記載の光導波路。
  6. 【請求項6】前記リッジ構造体が機械加工によって形成
    されたことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つ
    の請求項に記載の光導波路。
  7. 【請求項7】前記リッジ構造体がレーザーアブレーショ
    ン加工によって形成されたことを特徴とする、請求項1
    〜5のいずれか一つの請求項に記載の光導波路。
  8. 【請求項8】前記リッジ構造体がドライエッチング加工
    によって形成されたことを特徴とする、請求項1〜5の
    いずれか一つの請求項に記載の光導波路。
  9. 【請求項9】前記リッジ構造体がイオンミリング加工に
    よって形成されたことを特徴とする、請求項1〜5のい
    ずれか一つの請求項に記載の光導波路。
  10. 【請求項10】強誘電体単結晶からなる基体であって、
    基体の加工面に対して略平行な強誘電分極軸を有する基
    体と、請求項1〜9のいずれか一つの請求項に記載の光
    導波路とを備えていることを特徴とする、光導波路デバ
    イス。
  11. 【請求項11】請求項2〜9のいずれか一つの請求項に
    記載の光導波路と、この光導波路に対して波長変換前の
    光を入力する入力手段とを備えていることを特徴とす
    る、高調波発生装置。
  12. 【請求項12】強誘電体単結晶からなる基体であって、
    基体の加工面に対して略平行な強誘電分極軸を有する基
    体、前記加工面側からのプロトン交換処理および熱拡散
    処理によって形成された高屈折率部、および前記加工面
    側に突出するリッジ構造体を備えており、前記リッジ構
    造体内に前記高屈折率部が存在し、三次元光導波路を構
    成していることを特徴とする、光導波路デバイス。
  13. 【請求項13】少なくとも前記光導波路内に周期分極反
    転処理が施されていることを特徴とする、請求項12記
    載の光導波路デバイス。
  14. 【請求項14】前記リッジ構造体を輪郭づけるための一
    対の溝が前記加工面側に形成されていることを特徴とす
    る、請求項12または13記載の光導波路デバイス。
  15. 【請求項15】前記溝の底面よりも更に前記基体の内部
    まで前記高屈折率部が延びていることを特徴とする、請
    求項14記載の光導波路デバイス。
  16. 【請求項16】前記加工面の略全面にわたって前記高屈
    折率部が形成されていることを特徴とする、請求項12
    〜15のいずれか一つの請求項に記載の光導波路デバイ
    ス。
  17. 【請求項17】請求項13〜16のいずれか一つの請求
    項に記載の光導波路デバイスと、前記光導波路に対して
    波長変換前の光を入力する入力手段とを備えていること
    を特徴とする、高調波発生装置。
  18. 【請求項18】強誘電体単結晶からなる基体であって、
    基体の加工面に対して略平行な強誘電分極軸を有する基
    体に対して、前記加工面側からプロトン交換処理するこ
    とによって交換処理部を形成し、この交換処理部の少な
    くとも一部を含むリッジ構造体を形成し、次いで前記交
    換処理部を熱拡散処理することによって光導波路を形成
    することを特徴とする、三次元光導波路の製造方法。
  19. 【請求項19】前記基体の前記加工面側に周期分極反転
    構造を形成することを特徴とする、請求項18記載の方
    法。
  20. 【請求項20】前記加工面に一対の溝を形成することに
    よって前記リッジ構造体を形成することを特徴とする、
    請求項18または19記載の方法。
  21. 【請求項21】前記加工面にマスクを装着することなし
    に前記交換処理部を形成することを特徴とする、請求項
    18〜20のいずれか一つの請求項に記載の方法。
  22. 【請求項22】前記加工面の略全面にわたって前記交換
    処理部を形成することを特徴とする、請求項18〜21
    のいずれか一つの請求項に記載の方法。
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