JP2002365035A - 超音波センサ、肉厚測定装置及び肉厚測定方法 - Google Patents
超音波センサ、肉厚測定装置及び肉厚測定方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 被検体に生じた腐食及び減肉の検査に対し
て、検査精度の向上を図る。 【解決手段】 タンク底板Tの塗膜2の表面から超音波
を送受信する第1探触子3と、タンク底板Tに対する超
音波の入射角が第1探触子3よりも小さくなるよう設け
られ、タンク底板Tの塗膜2の表面から超音波を送受信
する第2探触子4とを備え、タンク底板T側から反射し
てくる反射波の受信タイミングを、第1探触子3に対し
第2探触子4を相対的に遅延させ、これにより得られた
第1探触子3及び第2探触子4からの反射波に基づいて
のタンク底板Tの肉厚を算出する。
て、検査精度の向上を図る。 【解決手段】 タンク底板Tの塗膜2の表面から超音波
を送受信する第1探触子3と、タンク底板Tに対する超
音波の入射角が第1探触子3よりも小さくなるよう設け
られ、タンク底板Tの塗膜2の表面から超音波を送受信
する第2探触子4とを備え、タンク底板T側から反射し
てくる反射波の受信タイミングを、第1探触子3に対し
第2探触子4を相対的に遅延させ、これにより得られた
第1探触子3及び第2探触子4からの反射波に基づいて
のタンク底板Tの肉厚を算出する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波センサ、肉
厚測定装置及び肉厚測定方法に関する。特に、タンク底
板の肉厚を検出する超音波センサ、肉厚測定装置及び肉
厚測定方法に関する。
厚測定装置及び肉厚測定方法に関する。特に、タンク底
板の肉厚を検出する超音波センサ、肉厚測定装置及び肉
厚測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料タンク底板は、定期的な肉厚減少の
検査が行われている。このようなタンク底板の表面には
腐食防止のため塗膜が形成され、この塗膜表面から肉厚
減少の検査を行う必要がある。このようなタンク底板の
肉厚検出方法として、例えば特開2001−50736
号公報に示されるような、超音波肉厚探傷方法が知られ
ている。この方法は、タンク底板の厚さを測定する反射
型の超音波探触子と、タンク底板表面の塗膜厚さを測定
する塗膜厚さ計とを備え、超音波探触子で得られる板厚
から、塗膜厚さ計で測定される塗膜厚さを差し引くこと
で、鋼板厚さ、すなわち実際のタンク底板の厚さを得て
いる。
検査が行われている。このようなタンク底板の表面には
腐食防止のため塗膜が形成され、この塗膜表面から肉厚
減少の検査を行う必要がある。このようなタンク底板の
肉厚検出方法として、例えば特開2001−50736
号公報に示されるような、超音波肉厚探傷方法が知られ
ている。この方法は、タンク底板の厚さを測定する反射
型の超音波探触子と、タンク底板表面の塗膜厚さを測定
する塗膜厚さ計とを備え、超音波探触子で得られる板厚
から、塗膜厚さ計で測定される塗膜厚さを差し引くこと
で、鋼板厚さ、すなわち実際のタンク底板の厚さを得て
いる。
【0003】このような超音波肉厚探傷方法は、鋼板等
の物体に超音波を入射しそのエコーを検出することによ
り、その物体の表裏面からの反射波、欠陥からの反射波
の戻り時間を測定して、物体の肉厚や物体中の欠陥を検
出する方法である。
の物体に超音波を入射しそのエコーを検出することによ
り、その物体の表裏面からの反射波、欠陥からの反射波
の戻り時間を測定して、物体の肉厚や物体中の欠陥を検
出する方法である。
【0004】ところで、塗膜を有するタンク底板の肉厚
を検出する方法として、一般的に図10に示した超音波
肉厚探傷方法が知られている。鋼板1の表面に塗膜2が
塗布されてなるタンク底板Tの表面に対し、送信振動子
20aと受信振動子20bとを備える2振動子垂直探触
子20を設置する。送信振動子20aからタンク底板T
に超音波を入射することで、鋼板1と塗膜2との界面B
から反射する界面エコーIと、鋼板1の底面Cから反射
する底面エコーB1とを受信振動子20bにより受信す
る。この界面エコーIと底面エコーB1との時間差に基
づいて、タンク底板Tにおける鋼板1の肉厚を検出す
る。(以下、I−B1法と称す)
を検出する方法として、一般的に図10に示した超音波
肉厚探傷方法が知られている。鋼板1の表面に塗膜2が
塗布されてなるタンク底板Tの表面に対し、送信振動子
20aと受信振動子20bとを備える2振動子垂直探触
子20を設置する。送信振動子20aからタンク底板T
に超音波を入射することで、鋼板1と塗膜2との界面B
から反射する界面エコーIと、鋼板1の底面Cから反射
する底面エコーB1とを受信振動子20bにより受信す
る。この界面エコーIと底面エコーB1との時間差に基
づいて、タンク底板Tにおける鋼板1の肉厚を検出す
る。(以下、I−B1法と称す)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開2001−50736号公報記載の従来技術の場合、
塗膜厚さ計によるタンク底板表面の塗膜厚さは正確に測
定することができるが、超音波探触子で得られるタンク
底板の板厚情報には誤差を含んでいるため、実際のタン
ク底板の厚さを正確に測定することができない。つま
り、超音波探触子は、それ自体の摩耗を防ぐためタンク
底板との間に隙間が設けられ、その隙間に接触媒体とし
ての水が充填されている。この隙間は、タンク底板の板
厚を算出する際に固定値として設定せざるおえず、実際
にはタンク底板の局所的な凹凸、小台車車輪の摩耗等に
より変動してしまう。
開2001−50736号公報記載の従来技術の場合、
塗膜厚さ計によるタンク底板表面の塗膜厚さは正確に測
定することができるが、超音波探触子で得られるタンク
底板の板厚情報には誤差を含んでいるため、実際のタン
ク底板の厚さを正確に測定することができない。つま
り、超音波探触子は、それ自体の摩耗を防ぐためタンク
底板との間に隙間が設けられ、その隙間に接触媒体とし
ての水が充填されている。この隙間は、タンク底板の板
厚を算出する際に固定値として設定せざるおえず、実際
にはタンク底板の局所的な凹凸、小台車車輪の摩耗等に
より変動してしまう。
【0006】また、上記図10に示すI−B1法の場
合、塗膜2の厚さに対し、鋼板1の肉厚が比較的に大き
ければ、図11に示すような検出されたエコーのアナロ
グ信号として、界面エコーI(図11及び図12におい
て、点線で示す)と底面エコーB1(図11及び図12
において、実線で示す)とを区別することは可能であ
る。しかしながら、鋼板1の肉厚が薄くなればなるほ
ど、受信される界面エコーIと底面エコーB1との時間
差が小さくなり、図12に示すように底面エコーB1が
界面エコーIの減衰振動と重複してしまい、計測不能域
が発生してしまう。
合、塗膜2の厚さに対し、鋼板1の肉厚が比較的に大き
ければ、図11に示すような検出されたエコーのアナロ
グ信号として、界面エコーI(図11及び図12におい
て、点線で示す)と底面エコーB1(図11及び図12
において、実線で示す)とを区別することは可能であ
る。しかしながら、鋼板1の肉厚が薄くなればなるほ
ど、受信される界面エコーIと底面エコーB1との時間
差が小さくなり、図12に示すように底面エコーB1が
界面エコーIの減衰振動と重複してしまい、計測不能域
が発生してしまう。
【0007】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたもので、被検体に生じた腐食及び減肉の検査
に対して、被検体の肉厚測定の検査精度を向上できる超
音波センサ、肉厚測定装置及び肉厚測定方法を提供する
ことを目的とする。
になされたもので、被検体に生じた腐食及び減肉の検査
に対して、被検体の肉厚測定の検査精度を向上できる超
音波センサ、肉厚測定装置及び肉厚測定方法を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の超音波センサ
は、被検体の表面に向けて超音波を発射し、その反射波
に基づいて該被検体の肉厚を測定する超音波センサにお
いて、上記被検体の表面から超音波を送受信する送信子
及び受信子を備える第1探触子と、上記被検体に対する
超音波の入射角が上記第1探触子よりも小さくなるよう
設けられ、上記被検体の表面から超音波を送受信する送
信子及び受信子を備える第2探触子と、上記被検体から
反射してくる反射波の受信タイミングを、上記第1探触
子に対し上記第2探触子を相対的に遅延させる遅延手段
とを備えることを特徴とする。
は、被検体の表面に向けて超音波を発射し、その反射波
に基づいて該被検体の肉厚を測定する超音波センサにお
いて、上記被検体の表面から超音波を送受信する送信子
及び受信子を備える第1探触子と、上記被検体に対する
超音波の入射角が上記第1探触子よりも小さくなるよう
設けられ、上記被検体の表面から超音波を送受信する送
信子及び受信子を備える第2探触子と、上記被検体から
反射してくる反射波の受信タイミングを、上記第1探触
子に対し上記第2探触子を相対的に遅延させる遅延手段
とを備えることを特徴とする。
【0009】本発明の超音波センサは、上記第1探触子
及び第2探触子の夫々には、送信子と受信子との間で上
記被検体の表面の法線方向に、探触子の内部で送信子か
ら受信子へ直接伝播する超音波を規制する仕切板を設け
たことを特徴とする。
及び第2探触子の夫々には、送信子と受信子との間で上
記被検体の表面の法線方向に、探触子の内部で送信子か
ら受信子へ直接伝播する超音波を規制する仕切板を設け
たことを特徴とする。
【0010】本発明の超音波センサは、上記遅延手段
は、上記被検体の表面からの離隔距離を上記第1探触子
よりも上記第2探触子が大きくなるよう上記第1探触子
及び第2探触子を設けたことを特徴とする。
は、上記被検体の表面からの離隔距離を上記第1探触子
よりも上記第2探触子が大きくなるよう上記第1探触子
及び第2探触子を設けたことを特徴とする。
【0011】本発明の肉厚測定装置は、被検体の表面に
向けて超音波を発射し、その反射波に基づいて該被検体
の肉厚を測定する肉厚測定装置において、上記被検体の
表面から超音波を送受信する送信子及び受信子を備える
第1探触子と、上記被検体に対する超音波の入射角が上
記第1探触子よりも小さくなるよう設けられ、上記被検
体の表面から超音波を送受信する送信子及び受信子を備
える第2探触子と、上記被検体から反射してくる反射波
の受信タイミングを、上記第1探触子に対し上記第2探
触子を相対的に遅延させる遅延手段と、上記第1探触子
及び第2探触子から得られる反射波に基づいて上記被検
体の肉厚を算出する肉厚演算手段とを備えることを特徴
とする。
向けて超音波を発射し、その反射波に基づいて該被検体
の肉厚を測定する肉厚測定装置において、上記被検体の
表面から超音波を送受信する送信子及び受信子を備える
第1探触子と、上記被検体に対する超音波の入射角が上
記第1探触子よりも小さくなるよう設けられ、上記被検
体の表面から超音波を送受信する送信子及び受信子を備
える第2探触子と、上記被検体から反射してくる反射波
の受信タイミングを、上記第1探触子に対し上記第2探
触子を相対的に遅延させる遅延手段と、上記第1探触子
及び第2探触子から得られる反射波に基づいて上記被検
体の肉厚を算出する肉厚演算手段とを備えることを特徴
とする。
【0012】本発明の肉厚測定装置は、上記第1探触子
の入射角を、該第1探触子が受信する反射波のうち上記
被検体の表面から反射してくる反射波の受信強度が最大
になるよう設定するとともに、上記第2探触子の入射角
を、該第2探触子が受信する反射波のうち上記被検体の
底面から反射してくる反射波の受信強度が最大になるよ
う設定することを特徴とする。
の入射角を、該第1探触子が受信する反射波のうち上記
被検体の表面から反射してくる反射波の受信強度が最大
になるよう設定するとともに、上記第2探触子の入射角
を、該第2探触子が受信する反射波のうち上記被検体の
底面から反射してくる反射波の受信強度が最大になるよ
う設定することを特徴とする。
【0013】本発明の肉厚測定装置は、塗膜を有する被
検体に対し、該被検体の塗膜表面に向けて超音波を発射
し、その反射波に基づいて該被検体の肉厚を測定する肉
厚測定装置において、上記被検体の塗膜表面から超音波
を送受信する送信子及び受信子を備える第1探触子と、
上記被検体に対する超音波の入射角が上記第1探触子よ
りも小さくなるよう設けられ、上記被検体の塗膜表面か
ら超音波を送受信する送信子及び受信子を備える第2探
触子と、上記被検体から反射してくる反射波の受信タイ
ミングを、上記第1探触子に対し上記第2探触子を相対
的に遅延させる遅延手段と、上記第1探触子及び第2探
触子から得られる反射波に基づいて上記被検体の肉厚を
算出する肉厚演算手段とを備えることを特徴とする。
検体に対し、該被検体の塗膜表面に向けて超音波を発射
し、その反射波に基づいて該被検体の肉厚を測定する肉
厚測定装置において、上記被検体の塗膜表面から超音波
を送受信する送信子及び受信子を備える第1探触子と、
上記被検体に対する超音波の入射角が上記第1探触子よ
りも小さくなるよう設けられ、上記被検体の塗膜表面か
ら超音波を送受信する送信子及び受信子を備える第2探
触子と、上記被検体から反射してくる反射波の受信タイ
ミングを、上記第1探触子に対し上記第2探触子を相対
的に遅延させる遅延手段と、上記第1探触子及び第2探
触子から得られる反射波に基づいて上記被検体の肉厚を
算出する肉厚演算手段とを備えることを特徴とする。
【0014】本発明の肉厚測定装置は、上記第1探触子
の入射角を、該第1探触子が受信する反射波のうち上記
被検体と塗膜の界面から反射してくる反射波の受信強度
が最大になるよう設定するとともに、上記第2探触子の
入射角を、該第2探触子が受信する反射波のうち上記被
検体の底面から反射してくる反射波の受信強度が最大に
なるよう設定することを特徴とする。
の入射角を、該第1探触子が受信する反射波のうち上記
被検体と塗膜の界面から反射してくる反射波の受信強度
が最大になるよう設定するとともに、上記第2探触子の
入射角を、該第2探触子が受信する反射波のうち上記被
検体の底面から反射してくる反射波の受信強度が最大に
なるよう設定することを特徴とする。
【0015】本発明の肉厚測定装置は、上記第1探触子
及び第2探触子の夫々には、送信子と受信子との間で上
記被検体の表面の法線方向に、探触子の内部で送信子か
ら受信子へ直接伝播する超音波を規制する仕切板を設け
たことを特徴とする。
及び第2探触子の夫々には、送信子と受信子との間で上
記被検体の表面の法線方向に、探触子の内部で送信子か
ら受信子へ直接伝播する超音波を規制する仕切板を設け
たことを特徴とする。
【0016】本発明の肉厚測定装置は、上記遅延手段
は、上記被検体の表面からの離隔距離を上記第1探触子
よりも上記第2探触子が大きくなるよう上記第1探触子
及び第2探触子を設けたことを特徴とする。
は、上記被検体の表面からの離隔距離を上記第1探触子
よりも上記第2探触子が大きくなるよう上記第1探触子
及び第2探触子を設けたことを特徴とする。
【0017】本発明の肉厚測定方法は、塗膜を有する被
検体に対し、該被検体の塗膜表面に向けて超音波を発射
し、その反射波に基づいて該被検体の肉厚を測定する肉
厚測定方法において、上記被検体の塗膜表面から超音波
を送受信する送信子及び受信子を備える第1探触子と、
上記被検体に対する超音波の入射角が上記第1探触子よ
りも小さくなるよう設けられ、上記被検体の塗膜表面か
ら超音波を送受信する送信子及び受信子を備える第2探
触子とを備え、上記被検体から反射してくる反射波の受
信タイミングを、上記第1探触子に対し上記第2探触子
を相対的に遅延させ、これにより得られた上記第1探触
子及び第2探触子からの反射波に基づいて上記被検体の
肉厚を算出することを特徴とする。
検体に対し、該被検体の塗膜表面に向けて超音波を発射
し、その反射波に基づいて該被検体の肉厚を測定する肉
厚測定方法において、上記被検体の塗膜表面から超音波
を送受信する送信子及び受信子を備える第1探触子と、
上記被検体に対する超音波の入射角が上記第1探触子よ
りも小さくなるよう設けられ、上記被検体の塗膜表面か
ら超音波を送受信する送信子及び受信子を備える第2探
触子とを備え、上記被検体から反射してくる反射波の受
信タイミングを、上記第1探触子に対し上記第2探触子
を相対的に遅延させ、これにより得られた上記第1探触
子及び第2探触子からの反射波に基づいて上記被検体の
肉厚を算出することを特徴とする。
【0018】本発明の肉厚測定方法は、上記第1探触子
の入射角を、該第1探触子が受信する反射波のうち上記
被検体と塗膜の界面から反射してくる反射波の受信強度
が最大になるよう設定するとともに、上記第2探触子の
入射角を、該第2探触子が受信する反射波のうち上記被
検体の底面から反射してくる反射波の受信強度が最大に
なるよう設定することを特徴とする。
の入射角を、該第1探触子が受信する反射波のうち上記
被検体と塗膜の界面から反射してくる反射波の受信強度
が最大になるよう設定するとともに、上記第2探触子の
入射角を、該第2探触子が受信する反射波のうち上記被
検体の底面から反射してくる反射波の受信強度が最大に
なるよう設定することを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態の超音波セン
サ、肉厚測定装置、及び肉厚測定方法について、図1を
参照しながら以下に説明する。なお、上記超音波センサ
は、上記肉厚測定装置に備わり、上記方法は、上記肉厚
測定装置にて実行される。また、各図において、同じ構
成部品については同じ符号を付している。このような本
実施形態の超音波センサ70、肉厚測定装置NA、及び
肉厚測定方法は、図1に示すように、被検体である鋼板
1の表面に塗膜2を有するタンク底板Tを検査する場合
を例にとる。
サ、肉厚測定装置、及び肉厚測定方法について、図1を
参照しながら以下に説明する。なお、上記超音波センサ
は、上記肉厚測定装置に備わり、上記方法は、上記肉厚
測定装置にて実行される。また、各図において、同じ構
成部品については同じ符号を付している。このような本
実施形態の超音波センサ70、肉厚測定装置NA、及び
肉厚測定方法は、図1に示すように、被検体である鋼板
1の表面に塗膜2を有するタンク底板Tを検査する場合
を例にとる。
【0020】図1に示すように、本実施形態の肉厚測定
装置NAは、大別すると、超音波センサ70と、演算装
置80とを備え、さらに演算装置80には、表示装置9
0、印字装置100、記憶装置110が接続される構成
をなす。また、上記超音波センサ70には、第1送信振
動子3a及び第1受信振動子3bを有し、タンク底板T
の表面に設置される第1探触子3と、第2送信振動子4
a及び第2受信振動子4bを有し、タンク底板Tの表面
に設置される第2探触子4と、上記第1探触子3及び第
2探触子4をタンク底板Tの表面に対し、所定の位置関
係で保持する固定手段5とからなる複合型探触子50
と、上記第1送信振動子3a及び第2送信振動子4aへ
電力を供給するとともに、第1受信振動子3b及び第2
受信振動子4bから超音波の供給を受ける超音波送受信
装置60とを備える。なお、超音波送受信装置60と、
第1探触子3及び第2探触子4とは超音波ケーブル6を
介して接続され、第1送信振動子3a及び第2送信振動
子4aは上記電力供給により超音波ビームS1,S2を
出射し、反射してくるエコーI,B1を第1受信振動子
3b及び第2受信振動子4bにて夫々受信し、これを電
気信号に変換して送出する。以下、これらについて詳し
く説明する。
装置NAは、大別すると、超音波センサ70と、演算装
置80とを備え、さらに演算装置80には、表示装置9
0、印字装置100、記憶装置110が接続される構成
をなす。また、上記超音波センサ70には、第1送信振
動子3a及び第1受信振動子3bを有し、タンク底板T
の表面に設置される第1探触子3と、第2送信振動子4
a及び第2受信振動子4bを有し、タンク底板Tの表面
に設置される第2探触子4と、上記第1探触子3及び第
2探触子4をタンク底板Tの表面に対し、所定の位置関
係で保持する固定手段5とからなる複合型探触子50
と、上記第1送信振動子3a及び第2送信振動子4aへ
電力を供給するとともに、第1受信振動子3b及び第2
受信振動子4bから超音波の供給を受ける超音波送受信
装置60とを備える。なお、超音波送受信装置60と、
第1探触子3及び第2探触子4とは超音波ケーブル6を
介して接続され、第1送信振動子3a及び第2送信振動
子4aは上記電力供給により超音波ビームS1,S2を
出射し、反射してくるエコーI,B1を第1受信振動子
3b及び第2受信振動子4bにて夫々受信し、これを電
気信号に変換して送出する。以下、これらについて詳し
く説明する。
【0021】超音波センサ70を構成する複合型探触子
50について図2及び図3を参照して説明する。図2は
複合型探触子50の底面図、図3は図2のa−a断面図
である。本実施形態における複合型探触子50は略正方
体に形成され、固定手段5により第1探触子3及び第2
探触子4が保持されている。第1探触子3は内部に第1
送信振動子3a及び第1受信振動子3bがモールドさ
れ、互いの位置関係はタンク底板Tの表面の法線h方向
において同位置で、かつその法線hに対し軸対照となる
よう側面視でハの字状に対向して配置されている。上記
第1送信振動子3a及び第1受信振動子3bは平板形状
となる同形状に形成され、第1探触子3は主にアクリル
樹脂にて成形されている。上記第1送信振動子3aと第
1受信振動子3bとの間には、第1探触子3の内部での
第1送信振動子3aから第1受信振動子3bへ直接伝播
する超音波を規制するよう、タンク底板Tの表面の法線
h方向へ延びる仕切板7が設けられている。また、第2
探触子4も同様に内部に第2送信振動子4a及び第2受
信振動子4bがモールドされ、互いの位置関係はタンク
底板Tの表面の法線h方向において同位置で、かつその
法線hに対し軸対照となるよう側面視でハの字状に対向
して配置されている。上記第2送信振動子4a及び第2
受信振動子4bは平板形状となる同形状に形成され、第
2探触子4は主にアクリル樹脂にて成形されている。上
記第2送信振動子4aと第2受信振動子4bとの間に
は、第2探触子4の内部での第2送信振動子4aから第
2受信振動子4bへ直接伝播する超音波を規制するよ
う、タンク底板Tの表面の法線h方向へ延びる仕切板8
が設けられている。上記第1探触子3及び第2探触子4
は側面視で並列配置された状態で固定手段5に固定され
るとともに、第1探触子3と第2探触子4との間におい
ても、互いの間で直接伝播する超音波を規制するよう、
タンク底板Tの表面の法線h方向へ延びる仕切板9が設
けられている。また、固定手段5には、その上面から下
面に架けて貫通する水導入孔10が形成され、上面に取
付けられる水供給用パイプ(図示せず)から接触媒体と
しての水Wが複合型探触子50の底面とタンク底板Tの
表面との間の隙間Aに充填される。この隙間Aは、複合
型探触子50の底面の摩耗を防止するためで、後述する
探傷ヘッド支持機構により保たれる構成となっている。
50について図2及び図3を参照して説明する。図2は
複合型探触子50の底面図、図3は図2のa−a断面図
である。本実施形態における複合型探触子50は略正方
体に形成され、固定手段5により第1探触子3及び第2
探触子4が保持されている。第1探触子3は内部に第1
送信振動子3a及び第1受信振動子3bがモールドさ
れ、互いの位置関係はタンク底板Tの表面の法線h方向
において同位置で、かつその法線hに対し軸対照となる
よう側面視でハの字状に対向して配置されている。上記
第1送信振動子3a及び第1受信振動子3bは平板形状
となる同形状に形成され、第1探触子3は主にアクリル
樹脂にて成形されている。上記第1送信振動子3aと第
1受信振動子3bとの間には、第1探触子3の内部での
第1送信振動子3aから第1受信振動子3bへ直接伝播
する超音波を規制するよう、タンク底板Tの表面の法線
h方向へ延びる仕切板7が設けられている。また、第2
探触子4も同様に内部に第2送信振動子4a及び第2受
信振動子4bがモールドされ、互いの位置関係はタンク
底板Tの表面の法線h方向において同位置で、かつその
法線hに対し軸対照となるよう側面視でハの字状に対向
して配置されている。上記第2送信振動子4a及び第2
受信振動子4bは平板形状となる同形状に形成され、第
2探触子4は主にアクリル樹脂にて成形されている。上
記第2送信振動子4aと第2受信振動子4bとの間に
は、第2探触子4の内部での第2送信振動子4aから第
2受信振動子4bへ直接伝播する超音波を規制するよ
う、タンク底板Tの表面の法線h方向へ延びる仕切板8
が設けられている。上記第1探触子3及び第2探触子4
は側面視で並列配置された状態で固定手段5に固定され
るとともに、第1探触子3と第2探触子4との間におい
ても、互いの間で直接伝播する超音波を規制するよう、
タンク底板Tの表面の法線h方向へ延びる仕切板9が設
けられている。また、固定手段5には、その上面から下
面に架けて貫通する水導入孔10が形成され、上面に取
付けられる水供給用パイプ(図示せず)から接触媒体と
しての水Wが複合型探触子50の底面とタンク底板Tの
表面との間の隙間Aに充填される。この隙間Aは、複合
型探触子50の底面の摩耗を防止するためで、後述する
探傷ヘッド支持機構により保たれる構成となっている。
【0022】ここで、タンク底板Tに対する第1探触子
3及び第2探触子4の相対位置について図4に基づいて
説明する。タンク底板Tは、その断面が鋼板1とその表
面に塗布された塗膜2とにより形成されている。この塗
膜2の表面から隙間Aを隔てて複合型探触子50が設置
される。第1探触子3内の第1送信振動子3a及び第1
受信振動子3bと、第2探触子4内の第2送信振動子4
a及び第2受信振動子4bとの塗膜2の表面からの離隔
距離は、第2探触子4を第1探触子3よりも距離tcだ
け大きくなるよう設定される。(請求項中の遅延手段に
相当する)つまり、この距離tcによりタンク底板T側
から反射してくるエコーの受信タイミングが、第1探触
子3に対し第2探触子4を相対的に遅延させる。また、
第1探触子3内の第1送信振動子3a及び第1受信振動
子3bは、超音波の波軸線j(図4中において、2点鎖
線で示す)と上記タンク底板Tの反射面の法線hとの間
に形成される角度α1(以下、入射角と称す)が上記第
2探触子4の入射角α2よりも大きくなるよう設けられ
ている。これにより、第1探触子3においては、超音波
の波軸線jと上記タンク底板Tの表面の法線hとの交点
が界面Bの近傍に位置する一方、第2探触子4において
は、超音波の波軸線jと上記タンク底板Tの表面の法線
hとの交点が鋼板1の底面Cの近傍に位置することにな
る。現実には、検査対象となるタンク底板において、設
計肉厚等により予め鋼板の肉厚値のバラツキ幅及び塗膜
の肉厚値のバラツキ幅を推定可能である。このバラツキ
幅の中央値に基づいて、上記第1探触子3及び第2探触
子4の感度特性つまり入射角α1及び入射角α2が決定
される。したがって、上記第1探触子3は、第1受信振
動子3bにて受信されるエコーのうち、界面Bからのエ
コーI(以下、界面エコーと称す)の強度が最大とな
り、かつ鋼板1の底面CからのエコーB1(以下、底面
エコーと称す)の強度が極めて小さくなる。一方、上記
第2探触子4は、第2受信振動子4bにて受信されるエ
コーのうち、鋼板1の底面Cからの底面エコーB1´の
強度が最大となり、かつ界面Bからの界面エコーI´の
強度が極めて小さくなる。また、第1探触子3及び第2
探触子4に設けられた仕切板7,8は、各探触子内部で
直接伝播する超音波を規制するだけでなく、塗膜2の表
面から反射されるエコーS(以下、表面エコーと称す)
の受信も規制するため、第1探触子3及び第2探触子4
は表面エコーSを受信することはない。(第1探触子3
が受信する表面エコー、界面エコー及び底面エコーを、
夫々S、I及びB1で示し、第2探触子4が受信する表
面エコー、界面エコー及び底面エコーを、夫々S´、I
´及びB1´で示す)
3及び第2探触子4の相対位置について図4に基づいて
説明する。タンク底板Tは、その断面が鋼板1とその表
面に塗布された塗膜2とにより形成されている。この塗
膜2の表面から隙間Aを隔てて複合型探触子50が設置
される。第1探触子3内の第1送信振動子3a及び第1
受信振動子3bと、第2探触子4内の第2送信振動子4
a及び第2受信振動子4bとの塗膜2の表面からの離隔
距離は、第2探触子4を第1探触子3よりも距離tcだ
け大きくなるよう設定される。(請求項中の遅延手段に
相当する)つまり、この距離tcによりタンク底板T側
から反射してくるエコーの受信タイミングが、第1探触
子3に対し第2探触子4を相対的に遅延させる。また、
第1探触子3内の第1送信振動子3a及び第1受信振動
子3bは、超音波の波軸線j(図4中において、2点鎖
線で示す)と上記タンク底板Tの反射面の法線hとの間
に形成される角度α1(以下、入射角と称す)が上記第
2探触子4の入射角α2よりも大きくなるよう設けられ
ている。これにより、第1探触子3においては、超音波
の波軸線jと上記タンク底板Tの表面の法線hとの交点
が界面Bの近傍に位置する一方、第2探触子4において
は、超音波の波軸線jと上記タンク底板Tの表面の法線
hとの交点が鋼板1の底面Cの近傍に位置することにな
る。現実には、検査対象となるタンク底板において、設
計肉厚等により予め鋼板の肉厚値のバラツキ幅及び塗膜
の肉厚値のバラツキ幅を推定可能である。このバラツキ
幅の中央値に基づいて、上記第1探触子3及び第2探触
子4の感度特性つまり入射角α1及び入射角α2が決定
される。したがって、上記第1探触子3は、第1受信振
動子3bにて受信されるエコーのうち、界面Bからのエ
コーI(以下、界面エコーと称す)の強度が最大とな
り、かつ鋼板1の底面CからのエコーB1(以下、底面
エコーと称す)の強度が極めて小さくなる。一方、上記
第2探触子4は、第2受信振動子4bにて受信されるエ
コーのうち、鋼板1の底面Cからの底面エコーB1´の
強度が最大となり、かつ界面Bからの界面エコーI´の
強度が極めて小さくなる。また、第1探触子3及び第2
探触子4に設けられた仕切板7,8は、各探触子内部で
直接伝播する超音波を規制するだけでなく、塗膜2の表
面から反射されるエコーS(以下、表面エコーと称す)
の受信も規制するため、第1探触子3及び第2探触子4
は表面エコーSを受信することはない。(第1探触子3
が受信する表面エコー、界面エコー及び底面エコーを、
夫々S、I及びB1で示し、第2探触子4が受信する表
面エコー、界面エコー及び底面エコーを、夫々S´、I
´及びB1´で示す)
【0023】なお、図4において、2点鎖線で示した超
音波の波軸線jは一直線として図示しているが、実際に
は、各部材での音速の違いにより各部材間の界面で屈折
するものである。
音波の波軸線jは一直線として図示しているが、実際に
は、各部材での音速の違いにより各部材間の界面で屈折
するものである。
【0024】ここで、上記構成の超音波センサ70によ
り得られるアナログ信号について図5に基づいて説明す
る。図5において、横軸が時間、縦軸がエコーの強度を
示している。なお、本図においては、各エコーのピーク
時の強度のみを示すとともに、第1探触子3にて受信さ
れるエコーを点線で示し、第2探触子4にて受信される
エコーを実線で示している。本来ならば、表面エコーは
受信しないが、第1探触子3に対する第2探触子4の受
信タイミングの相対的な遅延時間を説明するために、表
面エコーも示した。第1送信振動子3a及び第2送信振
動子4aは、超音波送受信装置60から供給される電力
により2MHz〜10MHzの周波数にてなる超音波ビ
ームS1,S2を同時出射した後、第1受信振動子3b
は表面エコーSの受信時間を経過後、界面Bから反射し
てくる界面エコーIを受信する。その後、第2送信振動
子4aは表面エコーS´の受信時間を経過後、界面Bか
ら反射してくる極めて小さい強度の界面エコーI´を受
信する。さらにその後、第1受信振動子3bは鋼板1の
底面Cから反射してくる極めて小さい強度の底面エコー
B1を受信する。その後、第2送信振動子4aは鋼板1
の底面Cから反射してくる底面エコーB1´を受信す
る。上述したように、第1探触子3にて受信されるエコ
ーのうち、界面エコーIの強度が最大となり、かつ底面
エコーB1の強度が極めて小さくなる一方、第2探触子
4にて受信されるエコーのうち、底面エコーB1´の強
度が最大となり、かつ界面エコーI´の強度が極めて小
さくなる。また、第1探触子3と第2探触子4とが距離
tcの離隔をもって配置されることにより、第1探触子
3における表面エコーSの受信時間と、第2探触子4に
おける表面エコーS´の受信時間との時間差が生じる。
この時間差が第1探触子3に対する第2探触子4の受信
タイミングの相対的な遅延時間T3(超音波が距離tc
の伝播に要する時間分)を表す。したがって、第1探触
子3及び第2探触子4にて設定された感度特性により、
比較的高強度の界面エコーI及び底面エコーB1´を受
信できるとともに、遅延時間T3により、界面エコーI
の減衰振動に底面エコーB1´を重複させることなく互
いのエコーを的確に区別することができる。
り得られるアナログ信号について図5に基づいて説明す
る。図5において、横軸が時間、縦軸がエコーの強度を
示している。なお、本図においては、各エコーのピーク
時の強度のみを示すとともに、第1探触子3にて受信さ
れるエコーを点線で示し、第2探触子4にて受信される
エコーを実線で示している。本来ならば、表面エコーは
受信しないが、第1探触子3に対する第2探触子4の受
信タイミングの相対的な遅延時間を説明するために、表
面エコーも示した。第1送信振動子3a及び第2送信振
動子4aは、超音波送受信装置60から供給される電力
により2MHz〜10MHzの周波数にてなる超音波ビ
ームS1,S2を同時出射した後、第1受信振動子3b
は表面エコーSの受信時間を経過後、界面Bから反射し
てくる界面エコーIを受信する。その後、第2送信振動
子4aは表面エコーS´の受信時間を経過後、界面Bか
ら反射してくる極めて小さい強度の界面エコーI´を受
信する。さらにその後、第1受信振動子3bは鋼板1の
底面Cから反射してくる極めて小さい強度の底面エコー
B1を受信する。その後、第2送信振動子4aは鋼板1
の底面Cから反射してくる底面エコーB1´を受信す
る。上述したように、第1探触子3にて受信されるエコ
ーのうち、界面エコーIの強度が最大となり、かつ底面
エコーB1の強度が極めて小さくなる一方、第2探触子
4にて受信されるエコーのうち、底面エコーB1´の強
度が最大となり、かつ界面エコーI´の強度が極めて小
さくなる。また、第1探触子3と第2探触子4とが距離
tcの離隔をもって配置されることにより、第1探触子
3における表面エコーSの受信時間と、第2探触子4に
おける表面エコーS´の受信時間との時間差が生じる。
この時間差が第1探触子3に対する第2探触子4の受信
タイミングの相対的な遅延時間T3(超音波が距離tc
の伝播に要する時間分)を表す。したがって、第1探触
子3及び第2探触子4にて設定された感度特性により、
比較的高強度の界面エコーI及び底面エコーB1´を受
信できるとともに、遅延時間T3により、界面エコーI
の減衰振動に底面エコーB1´を重複させることなく互
いのエコーを的確に区別することができる。
【0025】次に複合型探触子50が取付けられる探傷
ヘッド支持機構120及び測定台車130について図6
及び図7に基づいて説明する。実際の検査時には、複合
型探触子50をタンク底板Tの表面上を移動させながら
肉厚測定を行うことから、図6及び図7に示すような探
傷ヘッドDが使用される。測定台車130の進行方向へ
の移動とともに、探傷ヘッドDを測定台車130の進行
直交方向(以下、横行方向と称す。)へ水平移動させる
ことで、複合型探触子50がタンク底板Tの表面上で移
動可能となる。測定台車130の前面には、探傷ヘッド
Dを測定台車130の横行方向へ水平移動するための水
平レール11が設けられ、探傷ヘッドDがこの水平レー
ル11に沿ってタンク底板T面に対して平行に摺動する
ための水平走査軸12が設けられている。この水平走査
軸12は探触子横行用モータMcによりラック&ピニオ
ン機構13を介して水平移動される。水平走査軸12に
は垂直取付部14が設けられ、図6に示すように、この
垂直取付部14に垂直レール15が横行方向で等間隔に
6個設けられる。また、この垂直レール15の各々には
上下に摺動する垂直軸16が設けられ、垂直軸16はス
プリングにより下方へ付勢されている。更に、この6個
の垂直軸16の下端の各々には、測定台車130の進行
方向及び横行方向に回転軸を備える回動機構を介して探
傷ヘッド支持機構120が6個設けられ、その探傷ヘッ
ド支持機構120の各々にNo1からNo6までの合計
6個の複合型探触子50が備えられている。つまり、複
合型探触子50が測定台車130の横行方向へ6個配列
され、また複合型探触子50の裏面はタンク底板T面に
対し、常に平行を維持されることになる。なお、複合型
探触子50は探傷ヘッド支持機構120に対し、測定台
車130の進行方向で第1探触子3と第2探触子4とが
前後となる方向に取付けられる。各探傷ヘッド支持機構
120の下部には、タンク底板Tの表面上を滑動可能に
なるようガイドローラ17が取付けられている。このガ
イドローラ17により、上述した隙間Aが保たれること
となる。また、図7に示すように、探傷ヘッド支持機構
120と複合型探触子50の裏面とで形成される内部空
間Eに接触媒体としての水Wが充填される。
ヘッド支持機構120及び測定台車130について図6
及び図7に基づいて説明する。実際の検査時には、複合
型探触子50をタンク底板Tの表面上を移動させながら
肉厚測定を行うことから、図6及び図7に示すような探
傷ヘッドDが使用される。測定台車130の進行方向へ
の移動とともに、探傷ヘッドDを測定台車130の進行
直交方向(以下、横行方向と称す。)へ水平移動させる
ことで、複合型探触子50がタンク底板Tの表面上で移
動可能となる。測定台車130の前面には、探傷ヘッド
Dを測定台車130の横行方向へ水平移動するための水
平レール11が設けられ、探傷ヘッドDがこの水平レー
ル11に沿ってタンク底板T面に対して平行に摺動する
ための水平走査軸12が設けられている。この水平走査
軸12は探触子横行用モータMcによりラック&ピニオ
ン機構13を介して水平移動される。水平走査軸12に
は垂直取付部14が設けられ、図6に示すように、この
垂直取付部14に垂直レール15が横行方向で等間隔に
6個設けられる。また、この垂直レール15の各々には
上下に摺動する垂直軸16が設けられ、垂直軸16はス
プリングにより下方へ付勢されている。更に、この6個
の垂直軸16の下端の各々には、測定台車130の進行
方向及び横行方向に回転軸を備える回動機構を介して探
傷ヘッド支持機構120が6個設けられ、その探傷ヘッ
ド支持機構120の各々にNo1からNo6までの合計
6個の複合型探触子50が備えられている。つまり、複
合型探触子50が測定台車130の横行方向へ6個配列
され、また複合型探触子50の裏面はタンク底板T面に
対し、常に平行を維持されることになる。なお、複合型
探触子50は探傷ヘッド支持機構120に対し、測定台
車130の進行方向で第1探触子3と第2探触子4とが
前後となる方向に取付けられる。各探傷ヘッド支持機構
120の下部には、タンク底板Tの表面上を滑動可能に
なるようガイドローラ17が取付けられている。このガ
イドローラ17により、上述した隙間Aが保たれること
となる。また、図7に示すように、探傷ヘッド支持機構
120と複合型探触子50の裏面とで形成される内部空
間Eに接触媒体としての水Wが充填される。
【0026】次に演算装置80について説明する。演算
装置80は第1受信振動子3b及び第2受信振動子4b
にて受信されたエコーI,B1´の強度に従い、超音波
送受信装置60から供給される図8に示すようなアナロ
グ信号に基づいて、タンク底板Tの肉厚を演算する装置
である。また、演算装置80は、その演算結果を、CR
Tのような表示装置90にタンク底板Tの肉厚を測定し
た範囲内で肉厚量を表示可能である。また、上記表示内
容を印字装置100にて印字することもできる。また、
上記演算結果を記憶装置110に記憶させる。
装置80は第1受信振動子3b及び第2受信振動子4b
にて受信されたエコーI,B1´の強度に従い、超音波
送受信装置60から供給される図8に示すようなアナロ
グ信号に基づいて、タンク底板Tの肉厚を演算する装置
である。また、演算装置80は、その演算結果を、CR
Tのような表示装置90にタンク底板Tの肉厚を測定し
た範囲内で肉厚量を表示可能である。また、上記表示内
容を印字装置100にて印字することもできる。また、
上記演算結果を記憶装置110に記憶させる。
【0027】ここで、演算装置80の動作について説明
する。演算装置80は、図9に示すように、検査員はキ
ーボード等からの入力により肉厚測定の開始を選択す
る。上記肉厚測定の開始を選択した場合には、検査員は
まず、ステップS10にて被検体の名称、標準の肉厚、
測定範囲等の肉厚測定条件の入力を行う。該入力により
演算装置80は、ステップS11にて、上記被検体の名
称、標準の肉厚、測定範囲等の肉厚測定条件を記憶装置
110に記憶させる。
する。演算装置80は、図9に示すように、検査員はキ
ーボード等からの入力により肉厚測定の開始を選択す
る。上記肉厚測定の開始を選択した場合には、検査員は
まず、ステップS10にて被検体の名称、標準の肉厚、
測定範囲等の肉厚測定条件の入力を行う。該入力により
演算装置80は、ステップS11にて、上記被検体の名
称、標準の肉厚、測定範囲等の肉厚測定条件を記憶装置
110に記憶させる。
【0028】検査員が複合型探触子50の走査を開始す
ると同時に、検査員がキーボードの任意のキーを押下す
ることにより肉厚測定動作が開始される。これによりス
テップS12にて、超音波センサ70からは、検査して
いるタンク底板Tの界面Bから反射して第1受信振動子
3bにて受信される界面エコーIの強度とともに、タン
ク底板Tの鋼板1の裏面Cから反射して第2受信振動子
4bにて受信される裏面エコーB1´の強度が、図8に
示すようなアナログ信号として逐次出力され、演算装置
80は上記界面エコーI及び裏面エコーB1´の強度が
ピークとなる経過時間T1,T2を、該アナログ信号を
デジタル信号に変換して界面エコーI及び裏面エコーB
1´の時間データとして取り込む。また、上記演算装置
80は、ステップS13にて、取り込んだ上記界面エコ
ーI及び裏面エコーB1´の時間データを記憶装置11
0に設けたメモリーに保存していく。ステップS14に
て、演算装置80は、肉厚量の演算を後述する式に基づ
き行い、ステップS15にて、算出された肉厚量データ
を記憶装置110に設けたメモリーに保存していく。ま
た、演算装置80は、ステップS16にて演算の終了毎
に表示装置90に上記肉厚量を表示する。ステップS1
7にて終了判断が実行され、検査員が探触子の走査を終
了すると同時に、キーボードの任意のキーを押下するこ
とにより、探傷動作は終了する。
ると同時に、検査員がキーボードの任意のキーを押下す
ることにより肉厚測定動作が開始される。これによりス
テップS12にて、超音波センサ70からは、検査して
いるタンク底板Tの界面Bから反射して第1受信振動子
3bにて受信される界面エコーIの強度とともに、タン
ク底板Tの鋼板1の裏面Cから反射して第2受信振動子
4bにて受信される裏面エコーB1´の強度が、図8に
示すようなアナログ信号として逐次出力され、演算装置
80は上記界面エコーI及び裏面エコーB1´の強度が
ピークとなる経過時間T1,T2を、該アナログ信号を
デジタル信号に変換して界面エコーI及び裏面エコーB
1´の時間データとして取り込む。また、上記演算装置
80は、ステップS13にて、取り込んだ上記界面エコ
ーI及び裏面エコーB1´の時間データを記憶装置11
0に設けたメモリーに保存していく。ステップS14に
て、演算装置80は、肉厚量の演算を後述する式に基づ
き行い、ステップS15にて、算出された肉厚量データ
を記憶装置110に設けたメモリーに保存していく。ま
た、演算装置80は、ステップS16にて演算の終了毎
に表示装置90に上記肉厚量を表示する。ステップS1
7にて終了判断が実行され、検査員が探触子の走査を終
了すると同時に、キーボードの任意のキーを押下するこ
とにより、探傷動作は終了する。
【0029】次に、肉厚量の算出方法について図8に基
づいて説明する。図8は図5と同様に、横軸が時間、縦
軸がエコーの強度を示し、実際に超音波送受信装置から
演算装置へ送出されるアナログ信号を示している。I
は、第1受信振動子3bにて受信した界面エコーを、B
1´は、第2受信振動子4bにて受信した底面エコーを
示す。T1は、第1発信振動子3aが超音波を出射して
第1受信振動子3bにて界面エコーIを受信するまでの
経過時間(μs)、T2は、第2発信振動子4aが超音
波を出射して第2受信振動子4bにて底面エコーB1´
を受信するまでの経過時間(μs)を示す。ここで、上
記経過時間T2には、上述したように第1探触子3と第
2探触子4とが距離tcの離隔をもって配置されること
による超音波が距離tcの伝播に要する遅延時間T3を
含んでいる。この遅延時間T3が第1探触子3に対する
第2探触子4の受信タイミングを相対的に遅延させた時
間分である。
づいて説明する。図8は図5と同様に、横軸が時間、縦
軸がエコーの強度を示し、実際に超音波送受信装置から
演算装置へ送出されるアナログ信号を示している。I
は、第1受信振動子3bにて受信した界面エコーを、B
1´は、第2受信振動子4bにて受信した底面エコーを
示す。T1は、第1発信振動子3aが超音波を出射して
第1受信振動子3bにて界面エコーIを受信するまでの
経過時間(μs)、T2は、第2発信振動子4aが超音
波を出射して第2受信振動子4bにて底面エコーB1´
を受信するまでの経過時間(μs)を示す。ここで、上
記経過時間T2には、上述したように第1探触子3と第
2探触子4とが距離tcの離隔をもって配置されること
による超音波が距離tcの伝播に要する遅延時間T3を
含んでいる。この遅延時間T3が第1探触子3に対する
第2探触子4の受信タイミングを相対的に遅延させた時
間分である。
【0030】鋼板1の音速をV(m/s)、超音波の斜
角伝播の補正係数をK1、第1探触子3と第2探触子4
との距離をtc(mm)、tcに対する音速差及び斜角
伝播の補正係数をK2とすると、鋼板1の板厚t(m
m)は、下記数式1で示される。
角伝播の補正係数をK1、第1探触子3と第2探触子4
との距離をtc(mm)、tcに対する音速差及び斜角
伝播の補正係数をK2とすると、鋼板1の板厚t(m
m)は、下記数式1で示される。
【0031】
【数1】
【0032】ここで、本実施形態では、界面エコーIを
受信するまでの経過時間T1及び底面エコーB1´を受
信するまでの経過時間T2は、界面エコーI及び底面エ
コーB1´のピーク時の時間を採用しているが、図5で
示したような界面エコーI及び底面エコーB1´の各々
に所定のI閾値及びB1´閾値を設定し、その閾値に達
した時の時間をとっても良い。
受信するまでの経過時間T1及び底面エコーB1´を受
信するまでの経過時間T2は、界面エコーI及び底面エ
コーB1´のピーク時の時間を採用しているが、図5で
示したような界面エコーI及び底面エコーB1´の各々
に所定のI閾値及びB1´閾値を設定し、その閾値に達
した時の時間をとっても良い。
【0033】したがって、上記数式1によりタンク底板
Tにおける鋼板1の肉厚を算出することができる。
Tにおける鋼板1の肉厚を算出することができる。
【0034】上述の実施形態では、遅延手段として、塗
膜2の表面からの離隔距離を、第2探触子4を第1探触
子3よりも距離tcだけ大きくなるよう設定したが、第
1探触子3から超音波を出射するタイミングに対し、第
2探触子4のタイミングを遅延させても良い。
膜2の表面からの離隔距離を、第2探触子4を第1探触
子3よりも距離tcだけ大きくなるよう設定したが、第
1探触子3から超音波を出射するタイミングに対し、第
2探触子4のタイミングを遅延させても良い。
【0035】上述の実施形態では、塗膜2を有するタン
ク底板Tを例に採ったが、塗膜のないタンク底板にも適
用可能である。この場合、複合型探触子50の底面とタ
ンク底板Tの表面との間の隙間Aを、塗膜を有するタン
ク底板の場合より大きくし、第1探触子3によりタンク
底板Tの表面からの表面エコーを受信するようにする。
ク底板Tを例に採ったが、塗膜のないタンク底板にも適
用可能である。この場合、複合型探触子50の底面とタ
ンク底板Tの表面との間の隙間Aを、塗膜を有するタン
ク底板の場合より大きくし、第1探触子3によりタンク
底板Tの表面からの表面エコーを受信するようにする。
【0036】また、上述の実施形態では、被検体として
タンク底板Tを例に採ったが、これに限定されるもので
はなく、種々の被検体の肉厚測定を行うために本実施形
態の超音波センサ、肉厚測定装置、及びその方法を適用
することもできる。
タンク底板Tを例に採ったが、これに限定されるもので
はなく、種々の被検体の肉厚測定を行うために本実施形
態の超音波センサ、肉厚測定装置、及びその方法を適用
することもできる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、被検体における表面か
らの反射波と、底面からの反射波との区別を確実に行
え、薄い肉厚の被検体であっても肉厚測定の検査精度を
向上できる。また、塗膜を有する被検体の場合、被検体
と塗膜の界面からの反射波と、被検体の底面からの反射
波との区別を確実に行え、薄い肉厚の被検体であっても
肉厚測定の検査精度を向上できる。
らの反射波と、底面からの反射波との区別を確実に行
え、薄い肉厚の被検体であっても肉厚測定の検査精度を
向上できる。また、塗膜を有する被検体の場合、被検体
と塗膜の界面からの反射波と、被検体の底面からの反射
波との区別を確実に行え、薄い肉厚の被検体であっても
肉厚測定の検査精度を向上できる。
【図1】本発明の一実施形態の肉厚測定装置の構成を示
すブロック図である。
すブロック図である。
【図2】図1に示す複合型探触子の構成を示す底面図で
ある。
ある。
【図3】図2に示すa−a断面図である。
【図4】図1に示す複合型探触子において、タンク底板
に対する第1探触子及び第2探触子の相対位置を説明す
る図である。
に対する第1探触子及び第2探触子の相対位置を説明す
る図である。
【図5】図1に示す超音波センサにより得られるアナロ
グ信号を示す図である。
グ信号を示す図である。
【図6】検査時において、図1に示す複合型探触子をタ
ンク底板の表面上で走査させるための探傷ヘッド支持機
構及び測定台車を示す図である。
ンク底板の表面上で走査させるための探傷ヘッド支持機
構及び測定台車を示す図である。
【図7】図6の側面図である。
【図8】図1に示す超音波送受信装置から演算装置へ送
出されるアナログ信号を示す図である。
出されるアナログ信号を示す図である。
【図9】図1に示す演算装置の主な動作を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図10】従来の2振動子垂直探触子を用いた超音波肉
厚探傷方法を説明する図である。
厚探傷方法を説明する図である。
【図11】図10に示す超音波肉厚探傷方法により得ら
れるアナログ信号を示す図である。
れるアナログ信号を示す図である。
【図12】図10に示す超音波肉厚探傷方法により得ら
れるアナログ信号を示す図である。
れるアナログ信号を示す図である。
1 鋼板 2 塗膜 3 第1探触子 3a 第1送信振動子 3b 第1受信振動子 4 第2探触子 4a 第2送信振動子 4b 第2受信振動子 7,8,9 仕切板 50 複合型探触子 60 超音波送受信装置 70 超音波センサ 80 演算装置 NA 肉厚測定装置 T タンク底板 B 界面 C 裏面 I 界面エコー B1´ 裏面エコー
フロントページの続き (72)発明者 有薗 重彦 広島県広島市西区南観音6丁目3番10号 関西エックス線株式会社内 Fターム(参考) 2F068 AA28 CC09 DD12 FF12 FF15 KK14 PP12 2G047 AA07 AC12 BA03 BB01 BC02 BC18 CA01 DA01 EA10 GA15 GB03 GG33 GG44
Claims (11)
- 【請求項1】 被検体の表面に向けて超音波を発射し、
その反射波に基づいて該被検体の肉厚を測定する超音波
センサにおいて、上記被検体の表面から超音波を送受信
する送信子及び受信子を備える第1探触子と、上記被検
体に対する超音波の入射角が上記第1探触子よりも小さ
くなるよう設けられ、上記被検体の表面から超音波を送
受信する送信子及び受信子を備える第2探触子と、上記
被検体から反射してくる反射波の受信タイミングを、上
記第1探触子に対し上記第2探触子を相対的に遅延させ
る遅延手段とを備えることを特徴とする超音波センサ。 - 【請求項2】 上記第1探触子及び第2探触子の夫々に
は、送信子と受信子との間で上記被検体の表面の法線方
向に、探触子の内部で送信子から受信子へ直接伝播する
超音波を規制する仕切板を設けたことを特徴とする請求
項1記載の超音波センサ。 - 【請求項3】 上記遅延手段は、上記被検体の表面から
の離隔距離を上記第1探触子よりも上記第2探触子が大
きくなるよう上記第1探触子及び第2探触子を設けたこ
とを特徴とする請求項1及び2記載の超音波センサ。 - 【請求項4】 被検体の表面に向けて超音波を発射し、
その反射波に基づいて該被検体の肉厚を測定する肉厚測
定装置において、上記被検体の表面から超音波を送受信
する送信子及び受信子を備える第1探触子と、上記被検
体に対する超音波の入射角が上記第1探触子よりも小さ
くなるよう設けられ、上記被検体の表面から超音波を送
受信する送信子及び受信子を備える第2探触子と、上記
被検体から反射してくる反射波の受信タイミングを、上
記第1探触子に対し上記第2探触子を相対的に遅延させ
る遅延手段と、上記第1探触子及び第2探触子から得ら
れる反射波に基づいて上記被検体の肉厚を算出する肉厚
演算手段とを備えることを特徴とする肉厚測定装置。 - 【請求項5】 上記第1探触子の入射角を、該第1探触
子が受信する反射波のうち上記被検体の表面から反射し
てくる反射波の受信強度が最大になるよう設定するとと
もに、上記第2探触子の入射角を、該第2探触子が受信
する反射波のうち上記被検体の底面から反射してくる反
射波の受信強度が最大になるよう設定することを特徴と
する請求項4記載の肉厚測定装置。 - 【請求項6】 塗膜を有する被検体に対し、該被検体の
塗膜表面に向けて超音波を発射し、その反射波に基づい
て該被検体の肉厚を測定する肉厚測定装置において、上
記被検体の塗膜表面から超音波を送受信する送信子及び
受信子を備える第1探触子と、上記被検体に対する超音
波の入射角が上記第1探触子よりも小さくなるよう設け
られ、上記被検体の塗膜表面から超音波を送受信する送
信子及び受信子を備える第2探触子と、上記被検体から
反射してくる反射波の受信タイミングを、上記第1探触
子に対し上記第2探触子を相対的に遅延させる遅延手段
と、上記第1探触子及び第2探触子から得られる反射波
に基づいて上記被検体の肉厚を算出する肉厚演算手段と
を備えることを特徴とする肉厚測定装置。 - 【請求項7】 上記第1探触子の入射角を、該第1探触
子が受信する反射波のうち上記被検体と塗膜の界面から
反射してくる反射波の受信強度が最大になるよう設定す
るとともに、上記第2探触子の入射角を、該第2探触子
が受信する反射波のうち上記被検体の底面から反射して
くる反射波の受信強度が最大になるよう設定することを
特徴とする請求項6記載の肉厚測定装置。 - 【請求項8】 上記第1探触子及び第2探触子の夫々に
は、送信子と受信子との間で上記被検体の表面の法線方
向に、探触子の内部で送信子から受信子へ直接伝播する
超音波を規制する仕切板を設けたことを特徴とする請求
項4乃至7記載の肉厚測定装置。 - 【請求項9】 上記遅延手段は、上記被検体の表面から
の離隔距離を上記第1探触子よりも上記第2探触子が大
きくなるよう上記第1探触子及び第2探触子を設けたこ
とを特徴とする請求項4乃至8記載の肉厚測定装置。 - 【請求項10】 塗膜を有する被検体に対し、該被検体
の塗膜表面に向けて超音波を発射し、その反射波に基づ
いて該被検体の肉厚を測定する肉厚測定方法において、
上記被検体の塗膜表面から超音波を送受信する送信子及
び受信子を備える第1探触子と、上記被検体に対する超
音波の入射角が上記第1探触子よりも小さくなるよう設
けられ、上記被検体の塗膜表面から超音波を送受信する
送信子及び受信子を備える第2探触子とを備え、上記被
検体から反射してくる反射波の受信タイミングを、上記
第1探触子に対し上記第2探触子を相対的に遅延させ、
これにより得られた上記第1探触子及び第2探触子から
の反射波に基づいて上記被検体の肉厚を算出することを
特徴とする肉厚測定方法。 - 【請求項11】 上記第1探触子の入射角を、該第1探
触子が受信する反射波のうち上記被検体と塗膜の界面か
ら反射してくる反射波の受信強度が最大になるよう設定
するとともに、上記第2探触子の入射角を、該第2探触
子が受信する反射波のうち上記被検体の底面から反射し
てくる反射波の受信強度が最大になるよう設定すること
を特徴とする請求項10記載の肉厚測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001176637A JP2002365035A (ja) | 2001-06-12 | 2001-06-12 | 超音波センサ、肉厚測定装置及び肉厚測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001176637A JP2002365035A (ja) | 2001-06-12 | 2001-06-12 | 超音波センサ、肉厚測定装置及び肉厚測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002365035A true JP2002365035A (ja) | 2002-12-18 |
Family
ID=19017601
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001176637A Withdrawn JP2002365035A (ja) | 2001-06-12 | 2001-06-12 | 超音波センサ、肉厚測定装置及び肉厚測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002365035A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021085728A (ja) * | 2019-11-27 | 2021-06-03 | 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 | 探触子および板厚測定装置 |
CN114179995A (zh) * | 2021-11-10 | 2022-03-15 | 大连船舶重工集团有限公司 | 一种采用超声波测厚定位船舶反面加强结构的方法 |
-
2001
- 2001-06-12 JP JP2001176637A patent/JP2002365035A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021085728A (ja) * | 2019-11-27 | 2021-06-03 | 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 | 探触子および板厚測定装置 |
JP7327759B2 (ja) | 2019-11-27 | 2023-08-16 | 独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構 | 探触子および板厚測定装置 |
CN114179995A (zh) * | 2021-11-10 | 2022-03-15 | 大连船舶重工集团有限公司 | 一种采用超声波测厚定位船舶反面加强结构的方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080902 |