JP2002365031A - 管内面のスケール厚さ測定方法 - Google Patents

管内面のスケール厚さ測定方法

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JP2002365031A
JP2002365031A JP2001176436A JP2001176436A JP2002365031A JP 2002365031 A JP2002365031 A JP 2002365031A JP 2001176436 A JP2001176436 A JP 2001176436A JP 2001176436 A JP2001176436 A JP 2001176436A JP 2002365031 A JP2002365031 A JP 2002365031A
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JP2001176436A
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Hiroshi Fujita
洋 藤田
Hiroyuki Igawa
広之 井川
Yoshiharu Nakayama
吉晴 中山
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Kansai Electric Power Co Inc
Nichizo Tech Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被測定管の内面に位置したスケールの厚さ
を、その凹凸等によらず、厚いときは勿論、薄いときに
も超音波探傷試験方式で測定する。 【解決手段】 超音波探触子6の受信エコーの設定され
た波形比較部分の所定のピーク値が所定範囲内か否かを
判別し、ピーク値が所定範囲外のときに、探触子6から
被測定管1の管内に、周波数を変えて超音波を再送信
し、再送超音波に基づく探触子6の受信エコーの波形比
較部分又は、送信,再送信に基づく探触子6の両受信エ
コーの波形比較部分のうちのピーク値が所定範囲に近い
一方のエコーの波形比較部分を、スケール面5の反射エ
コーとして検出し、検出した反射エコーと基準エコーと
の相対的な時間差から、スケール3の厚さを測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波探傷試験方
式の管内面のスケール厚さ測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種プラント設備のボイラ管(鋼
管)等の各種の金属管にあっては、保守・点検等によ
り、定期的又は不定期に、超音波探傷試験方式のスケー
ル厚さの測定が実施される。
【0003】この超音波探傷試験方式のスケール厚さの
測定は、超音波探触子として垂直探触子を用いる場合、
図5に示すように、ボイラ管等の被測定管1の外側に垂
直探傷試験用の超音波探触子2を設置し、超音波の送受
信器(図示せず)から探触子2に出力された例えば10
MHzの超音波パルスを、探触子2から被測定管1の管内
に垂直(管軸に直角)に送信して行われる。
【0004】そして、この超音波パルスの送信に基づく
被測定管1からの超音波の反射エコーを探触子2により
受信し、その受信エコーを、前記の送受信器を通じてオ
シロスコープ等に画面表示する。
【0005】このとき、被測定管1の管内面にスケール
3が付着していると、超音波の一部が管内面のスケール
3との境界面4及びスケール面5(スケール3の表面)
で管外方向に反射する。
【0006】そして、境界面4の反射エコーをE1,ス
ケール面5の反射エコーをE2とすると、探触子2は、
最初に反射エコーE1 を受信し、この受信からスケール
3の厚さdに応じた時間遅れて反射エコーE2を受信す
る。
【0007】なお、反射エコーE1 は、スケール3の厚
さdが0のとき、換言すればスケール3が付着していな
いときの基準エコーに相当する。
【0008】そして、探触子2の受信エコーの波形は例
えば図6に示すようになり、図中のe1が反射エコーE1
の波形部分であり、e2が反射エコーE2の波形部分であ
る。
【0009】図6は、スケール3の厚さdが100μm
程度以上の比較的厚い場合に、探触子2に10MHzの探
触子を用いた一般的な10MHz超音波探傷試験で得られ
た受信エコーの波形であり、反射エコーE1,E2が分離
して出現している。
【0010】ところで、スケール面5の反射エコーE2
は、スケール3の凹凸等の形状や組成等の性状に応じた
種々の周波数成分を含む複雑な波形であり、スケール3
の厚さdとの関係によって反射エコーE1 に対する時間
軸上の相対的な位置等が変化する。
【0011】そして、図6の受信エコーの場合は、反射
エコーE1,E2が明瞭に分離して出現するため、オシロ
スコープ等に画面表示された波形から反射エコーE1
反射エコーE2とを正確に識別して読取ることができ、
反射エコーE1の電圧0のゼロクロス点からの最初の立
上り時刻t1と、反射エコーE2の最初の立上り時刻t2
との時間差ΔT(=t2−t1)を求めると、この時間差
ΔTの間に超音波がスケール3を往復することから、時
間差ΔTと超音波のスケール3での音速Cとに基づき、
スケール3の厚さdが、d=(ΔT×C)/2の演算か
ら求められて測定される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のこの種のス
ケール厚さ測定方法の場合、探触子2を通じて被測定管
1に、通常は10MHzに設定された超音波のみを送信
し、探触子2の受信エコーに基づき、時間差ΔTを求め
てスケール3の厚さdが10MHzの超音波探傷試験方式
で測定される。
【0013】この場合、反射エコーE1,E2が分離する
100μm程度以上の厚いスケール3については、厚さ
dを測定できるが、スケール3が薄い場合等には、反射
エコーE1,E2が連続波形又は重畳波形になり、反射エ
コーE1,E2の波形分離が困難になることから、時間差
ΔTを求めることが困難であり、厚さdの測定が行えな
い問題点がある。
【0014】そして、超音波の送信周波数を高くしてス
ケール3が薄いときの反射エコーE 1 ,E2 の単位時間
当りの波形情報を多くし、両エコーE1,E2の判別を容
易にすることが考えられるが、この場合は、スケール3
の凹凸が大きい場合等に、波形情報が多くなり過ぎて反
射エコーE1,E2の判別が困難になり、却って、厚さd
の測定が行えなくなる。
【0015】本発明は、被測定管の内面に付着したスケ
ールにつき、厚いときだけでなく、薄いときにも、超音
波探傷試験方式でその厚さを測定し得るようにすること
を課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記のように構成された
本発明の管内面のスケール厚さ測定方法は、請求項1の
場合、ボイラ等の被測定管の外側に設けた超音波探触子
により、測定管の管内に超音波を送信して被測定管から
の超音波の反射エコーを受信し、被測定管の内面にスケ
ールが付着していないときの反射エコーを基準エコーと
して、探触子が受信したスケール面の反射エコーと、基
準エコーとの相対的な時間差から、被測定管の内面に付
着したスケールの厚さを測定する超音波探傷方式の管内
面のスケール厚さ測定方法であって、探触子の受信エコ
ーの設定された波形比較部分の所定のピーク値が所定範
囲内か否かを判別し、このピーク値が所定範囲外のとき
に、探触子から被測定管の管内に、周波数を変えて超音
波を再送信し、この再送信に基づく探触子の受信エコー
の波形比較部分又は、送信,再送信に基づく探触子の両
受信エコーのうちのピーク値が所定範囲に近い一方のエ
コーの波形比較部分を、スケール面の反射エコーとして
検出し、検出した反射エコーと基準エコーとの相対的な
時間差から、スケールの厚さを測定する。
【0017】この場合、探触子の受信エコーのうちのス
ケール面の反射エコー特有の波形部分が波形比較部分に
設定され、この部分のピーク値が所定範囲内のときは、
その波形比較部分をスケール面の反射エコーとして検出
し、この反射エコーと基準エコーとの相対的な時間差か
らスケールの厚さが測定される。
【0018】そして、超音波の送信周波数を、例えば従
来の10MHzから30MHzに高くすることにより、薄い
スケールついても測定できる。
【0019】一方、被測定管に付着したスケールの凹凸
等との関係で、受信エコーの波形比較部分のピーク値
が、所定範囲から外れると、探触子から周波数の異なる
超音波が再送信され、周波数を変えて被測定管が超音波
探傷試験される。
【0020】そして、再送信に基づく探触子の受信エコ
ーの波形比較部分又は、送信,再送信の2回の超音波の
送信に基づく探触子の受信エコーのうちのピーク値が所
定範囲に近い一方のエコーの波形比較部分を、スケール
面の反射エコーとして検出することにより、検出した反
射エコーと基準エコーとの相対的な時間差から、最初の
送信では測定困難であったスケールの厚さも測定でき
る。
【0021】そのため、被測定管に付着したスケールの
厚さが、その凹凸等によらず、厚いときは勿論薄いとき
にも、精度よく測定される。
【0022】また、請求項2の場合、探触子の受信エコ
ーの設定された波形比較部分の所定のピーク値が所定範
囲内か否かを判別し、ピーク値が所定範囲外のときに、
設定回数を限度として、ピーク値が所定範囲内になるま
で探触子から被測定管の管内に周波数を変えて超音波を
再送信することをくり返し、ピーク値が所定範囲内にな
ったときの探触子の受信エコーの波形比較部分又は、探
触子の各受信エコーの波形比較部分のうちのピーク値が
所定範囲に最も近いエコーの波形比較部分を、スケール
面の反射エコーとして検出し、検出した反射エコーと基
準エコーとの相対的な時間差から、スケールの厚さを測
定する。
【0023】したがって、最初の超音波の送信に基づく
探触子の受信エコーの波形比較部分のピーク値が所定範
囲から外れたときに、ピーク値が所定範囲内になるま
で、所定回数を上限として、送信周波数を変えて超音波
探傷試験がくり返される。
【0024】そして、前記ピーク値が所定範囲内になっ
たときは、そのときの受信エコーの波形比較部分がスケ
ール面の反射エコーとして検出され、超音波の再送信を
設定回数くり返しても前記ピーク値が所定範囲内になら
なかったときは、各受信エコーのうちの前記ピーク値が
所定範囲に最も近いエコーの波形比較部分がスケール面
の反射エコーとして検出されるため、被測定管に付着し
たスケールの厚さが、その凹凸等によらず、請求項1の
場合より一層精度よく測定される。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態につき、図1
〜図4を参照して説明する。 (1形態)まず、請求項1に対応する本発明の実施の1
形態につき、図1〜図3を参照して説明する。図2は測
定装置の構成を示し、薄いスケールの測定に適合するよ
うに、図5の探触子2に対応する超音波探触子6は、最
初に30MHzのものが用いられ、再送信のときに10M
Hzのものに取換えられる。
【0026】そして、探触子6が接続された送受信器7
は例えば1〜200MHzの超音波パルサー/レシバから
なり、後段のデジタルオシロスコープ8のトリガ起動に
より、設定周波数の超音波パルスを探触子6に出力し、
そのパルスを探触子6から被測定管1の管内に送信す
る。
【0027】また、探触子6が受信した超音波は送受信
器7を介してオシロスコープ8に送られ、このオシロス
コープ8に受信エコーの波形が画面表示される。
【0028】さらに、この形態にあっては、オシロスコ
ープ8の受信エコーの波形から、スケール3の厚さdを
自動測定するため、オシロスコープ8の受信エコーのデ
ータがコンピュータ構成の解析演算装置9に取込まれ、
この装置9が設定された解析演算プログラムにしたがっ
て厚さdを演算し、測定する。
【0029】そして、測定結果が表示装置10に画面表
示されるとともに、プリンタ11によりプリントアウト
される。
【0030】つぎに、測定手順について、説明する。ま
ず、スケール3が付着する前の被測定管1又は被測定管
1と同等の未使用管を対比試験管(以下RB管という)
とし、このRB管につき、図2の装置で反射エコーを事
前測定する。
【0031】このとき、RB管はスケールが付着してい
ないため、超音波が送信されると、その管内面におい
て、図2の境界面4でのみ反射エコーが生じ、この反射
エコーが基準エコーとして探触子6に受信され、送受信
器7からオシロスコープ8を介して解析演算装置9に送
られ、この装置9に基準エコーの波形データとして収集
される。
【0032】なお、RB管についての測定は、探触子6
が30MHz,10MHzそれぞれの場合について行われ、
解析演算装置9に、30MHzの超音波の基準エコーの波
形データと、10MHzの超音波の基準エコーの波形デー
タとが収集される。
【0033】つぎに、保守・点検等の際に、図1の手順
で被測定管1の測定を行う。最初は探触子6を30MHz
探触子とし、この30MHzの探触子6を被測定管1の外
側に設ける。
【0034】そして、探触子6の受信のレベルが最も大
きくなるように、オシロスコープ8の表示画面をみなが
ら探触子6の位置を調整し、探触子6の位置が決まる
と、図1のステップS1 の30MHzでの測定を実施す
る。
【0035】このとき、30MHz出力に設定された送受
信器7は、作業者の釦操作等に基づく前記のトリガ起動
により30MHzの超音波パルスを出力し、このパルスが
探触子6から被測定管1に送信される。
【0036】そして、被測定管1の境界面4,スケール
面5の反射エコーE1,E2が、探触子6に受信され、送
受信器7を介してオシロスコープ8に送られ、オシロス
コープ8に、例えば図6のような受信エコーの波形が画
面表示される。
【0037】この受信エコーの波形は、図6の反射エコ
ーE1の波形部分e1と反射エコーE 2の波形部分e2とを
含み、オシロスコープ8に画面表示された受信エコーの
波形に基づき、作業者は、反射エコーE1,E2が分離し
ているか、連続又は重畳しているか等を判別し、小さな
2個のピーク値の間に大きなピーク値が存在する反射エ
コーE2 特有の波形部分を、波形比較部分に決定して解
析演算装置9に設定する。
【0038】この波形比較部分につき、図3に示すよう
に、破線の基準エコーの相当部分の各ゼロクロス点の位
置を順にP0,P1,P2,P3,P4 ,…とし、これに実
線の本波形比較部分を重ねると、種々のボイラ管等につ
いての実験から、この波形比較部分が良好な反射エコー
2 であれば、P2〜P3の所定波形位置αの大きなピー
ク値(ピーク電圧)Vmax2 が、基準エコーの同じ波
形位置P2〜P3のピーク値Vmax1の1/2(50
%)よりは大きく、ピーク値Vmax1の1.3〜1.
5倍(130%〜150%)よりは小さい値になること
が判明した。
【0039】そこで、ピーク値Vmax1の50%をし
きい値VL,ピーク値Vmax1 の例えば140%をし
きい値VHとし、ピーク値Vmax2につき、VL<Vm
ax2<VH を、スケール3の厚さdの測定に好適な所
定範囲とする。
【0040】そして、作業者により、オシロスコープ8
に画面表示された受信エコーから波形比較部分のピーク
値Vmax2を読取り、この値Vmax2が前記の所定範
囲内か否かを判別してもよいが、この形態においては、
解析演算装置9により読取って自動判別する。
【0041】この場合、オシロスコープ8の受信エコー
の波形データが、解析演算装置9に取込まれて収集され
る。
【0042】この装置9は、図1のステップS2 によ
り、収集した波形データから指定された受信エコーの波
形比較部分のデータを抽出し、この部分のP2〜P3の波
形位置のピーク値Vmax2と、しきい値VL、VHとを
比較し、ピーク値Vmax2がV L<Vmax2<VHか否
かを判別する。
【0043】そして、VL<Vmax2<VHでピーク値
Vmax2が所定範囲内であれば、ステップS3 に移行
し、解析演算装置9はその検出部分をスケール面5の反
射エコーE2 として検出し、この30MHzの反射エコー
と、基準エコーとにつき、例えば、それぞれの超音波パ
ルスの送信タイミングを基準にした指定のゼロクロス点
の相対的な時間差を求め、この時間差をΔTとして、d
=(ΔT×C)/2の演算を実行し、スケール3の厚さ
dを自動的に求めて測定する。
【0044】そして、ステップS4 により、測定結果の
厚さdを、表示装置10に表示し、プリンタ11により
プリントアウトし、測定を終了する。
【0045】一方、ステップS2 の判別により、Vma
2≦VL又はVmax2≧VHになり、ピーク値Vmax
2 が所定範囲から外れるときは、解析演算装置9は、ス
ケール3の凹凸等との関係でピーク値Vmax2 が所定
範囲から外れている旨を表示装置10に画面表示する。
【0046】そして、最初の30MHzの超音波探傷試験
により、スケール3の厚さdが20μm程度と薄いとき
にも、その波形比較部分からスケール3の厚さdを測定
できることが確かめられた。
【0047】しかし、スケール3の凹凸が大きくなる等
すると、受信エコーの波形情報が多くなり過ぎたりして
ピーク値Vmax2 を正確に読取ることが困難になり、
読取ったピーク値Vmax2が所定範囲から外れる。
【0048】そこで、読取ったピーク値Vmax2 が所
定範囲から外れると、表示装置10の画面表示に基づ
き、作業者が探触子6を10MHzの探触子に取換え、ス
テップS5 により、送受信器7から10MHzの超音波パ
ルスを出力し、10MHzの超音波パルスを被測定管1の
管内に再送信し、周波数を変えて超音波探傷試験をやり
直し、その受信波形を探触子6,送受信器7を介してオ
シロスコープ8に画面表示する。
【0049】そして、ステップS6 により、オシロスコ
ープ8に画面表示された受信エコーの波形に基づき、解
析演算装置9は、10MHzの受信エコーと基準エコーと
につき、ステップS3 と同様にして指定されたゼロクロ
ス点の時間差を求め、この時間差からスケール3の厚さ
dを自動的に求めて測定し、ステップS7 により、測定
結果を表示し、プリントアウトする。
【0050】したがって、スケール3の凹凸等が大き
く、最初の30MHzの超音波探傷試験で誤検出するおそ
れがあるボイラ管等については、超音波を10MHzに変
えて探傷試験することにより、受信エコーの波形比較部
分から、スケール面5の反射エコーE2 が正確に検出さ
れ、スケール3の厚さdが精度よく測定される。
【0051】ところで、ステップS6 において、10M
Hz試験の受信エコーについても、ステップS2と同様の
判別を実行し、その結果、ピーク値Vmax2が所定範
囲から外れるときは、30MHz試験の受信エコーと、1
0MHz試験の受信エコーとにつき、所定範囲に近い一方
のエコーを選択し、選択した受信エコーから、ステップ
3 又はステップS6 の手法でスケール3の厚さdを測
定してもよい。
【0052】(他の形態)つぎに、請求項2に対応する
本発明の実施の他の形態につき、図4を参照して説明す
る。前記1形態にあっては、超音波探傷周波数を30M
Hzから10MHzに1回だけ変えて測定したが、この形態
にあっては、超音波探傷試験の周波数を、設定回数を上
限として、ピーク値Vmax2 が所定範囲内になるまで
変えて測定する。
【0053】この場合の装置構成は図2と同様であり、
図4の手順で被測定管1のスケール3の厚さdが測定さ
れる。
【0054】すなわち、この形態の場合、超音波探傷試
験周波数を、例えば30MHzの初期周波数から、探傷結
果に応じて、最大N回変える。
【0055】この場合、RB管に各周波数の超音波探傷
試験を施し、それぞれの周波数での基準エコーを事前測
定し、解析演算装置9にそれぞれのデータを収集する。
【0056】つぎに、保守・点検等の際、図4のステッ
プQ1 により、最初は探触子6に30MHzのものを用い
て、30MHzで超音波探傷試験を実施する。
【0057】そして、オシロスコープ8に得られた受信
エコーに基づき、ステップQ2 により、解析演算装置9
がピーク値Vmax2について、図1のステップS2と同
様の判別を行う。
【0058】この判別により、ピーク値Vmax2がVL
<Vmax2<VHの所定範囲内であれば、ステップQ3
により、その受信エコーと,基準エコーと時間差に基づ
き、解析演算装置9が図1のステップS3 と同様にして
スケール3の厚さdを演算し、測定する。
【0059】さらに、ステップQ4により図1のステッ
プS4と同様にして、測定結果を表示し、プリントアウ
トする。
【0060】一方、ステップQ2の判別において、スケ
ール3の凹凸等でピーク値Vmax2が所定範囲外にな
るときは、ステップQ5 により、解析演算装置9は試験
周波数を設定回数(N回)変更したか否かを判別し、変
更回数が設定回数以下であれば、表示装置10がつぎの
周波数での超音波探傷試験への案内を表示する。
【0061】この表示に基づき、作業者が探触子6をつ
ぎの周波数のものに取換え、ステップQ6 により、その
周波数の超音波を被測定管1に再送信して超音波探傷試
験を行う。
【0062】さらに、この探傷試験で得られた受信エコ
ーに基づいてステップQ2 の判別を行い、設定回数を上
限回数として、ピーク値Vmax2 が所定範囲内になる
まで、ステップQ2からステップQ5,Q6を介してステ
ップQ2に戻るループの処理をくり返し、周波数を変え
て被測定管1の超音波探傷試験をくり返す。
【0063】そして、ピーク値Vmax2 が所定範囲内
になると、そのときの受信エコーと、基準エコーとに基
づき、ステップQ3 によってスケール3の厚さdを測定
し、ステップQ4 によってその結果を表示し、プリント
アウトする。
【0064】また、超音波の周波数を設定回数変更して
もピーク値Vmax2 が所定範囲内にならないときは、
ステップQ5からステップQ7に移行し、解析演算装置9
により、各周波数の受信エコーのうちのピーク値Vma
2 が最も所定範囲に近いエコーを検出し、その周波数
の探傷結果を選択する。
【0065】さらに、ステップQ8 に移行し、選択した
探傷結果の受信エコーと、基準エコーとに基づき、ステ
ップQ3 と同様にしてスケール3の厚さdを測定し、ス
テップQ9により、ステップQ4と同様にして測定結果を
表示し、プリントアウトする。
【0066】この場合、周波数が異なる超音波の送信を
くり返し、スケール3の凹凸等に応じた最適周波数の超
音波探傷試験でその厚さdが測定されるため、スケール
3の凹凸等によらず、スケール3が厚いときは勿論、薄
いときにも、確実に厚さdの測定が行える。
【0067】ところで、前記両形態においては、探触子
6を垂直探傷試験用の探触子として説明したが、例え
ば、探触子6を送信側と受信側の2個の探触子からなる
斜角探傷試験用の探触子とし、いわゆるV透過法の超音
波探傷試験で測定する場合等にも、本発明を同様に適用
できるのは勿論である。
【0068】また、受信エコーの波形比較部分は、大き
なピーク値を有するスケール面5の反射エコーE2 特有
の波形位置の部分であればよく、図3のP2〜P3のゼロ
クロス点を含む適当な範囲であればよく、しきい値
H,VL等も探傷試験の種類等に応じて適当に設定すれ
ばよい。
【0069】さらに、超音波の送信周波数は30MHz,
10MHzに限るものではなく、例えば、最初に、30M
Hzより高い周波数で測定してもよい。
【0070】
【発明の効果】本発明は、以下に記載する効果を奏す
る。まず、請求項1の場合は、探触子6の受信エコーの
うちのスケール面5の反射エコーE2 特有の波形部分が
波形比較部分に設定され、この部分の所定のピーク値が
所定範囲内のときは、そのときのスケール面5の反射エ
コーと基準エコーとの相対的な時間差からスケールの厚
さが測定され、このとき、超音波の周波数を、例えば従
来の10MHzから30MHzに高くすることで、10MHz
では測定困難な薄いスケール3ついてもその厚さdを測
定することができる。
【0071】一方、被測定管1の内面に付着したスケー
ル3の凹凸等との関係で、受信エコーの波形比較部分の
所定のピーク値が所定範囲から外れたときは、探触子6
から周波数の異なる超音波を再送信し、周波数を変えて
被測定管1を超音波探傷試験し、再送信に基づく探触子
6の受信エコーの波形比較部分又は、2回の超音波の送
信に基づく探触子6の受信エコーの波形比較部分のうち
のピーク値が所定範囲に近い一方のエコーの波形比較部
分を、スケール面5の反射エコーE2 として検出し、検
出した反射エコーと基準エコーとの相対的な時間差か
ら、スケール3の厚さdを測定することができる。
【0072】したがって、被測定管1の内面に付着した
スケール3の厚さdを、その凹凸等によらず、スケール
3が厚いときは勿論、薄いときにも、超音波探傷試験方
式で精度よく測定することができる。
【0073】そして、この測定の結果に基づき、ボイラ
管等のスケール付着範囲の分布酸洗時期の適切な管理等
が行え、ボイラ管等の保守・管理のコスト低減及び適正
化等に著しい効果を奏する。
【0074】また、請求項2の場合は、最初の超音波の
送信に基づく探触子6の受信エコーの波形比較部分の所
定のピーク値が所定範囲から外れたときに、ピーク値が
所定範囲になるまで、設定回数を限度として、周波数を
変えて超音波探傷試験をくり返し、前記ピーク値が所定
範囲内になったときは、その受信エコーの波形比較部分
をスケール面5の反射エコーとして検出し、ならなかっ
たときは、各受信エコーのうちの前記ピーク値が所定範
囲に最も近いエコーの波形比較部分をスケール面5の反
射エコーE2 として検出したため、検出した反射エコー
と基準エコーとの相対的な時間差から、被測定管1に付
着したスケール3の厚さdを、その凹凸等によらず、請
求項1の場合より一層確実に測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の1形態の測定手順のフローチャ
ートである。
【図2】本発明の実施の1形態の測定装置の説明図であ
る。
【図3】図2の測定装置の波形処理の説明図である。
【図4】本発明の実施の他の形態の測定手順のフローチ
ャートである。
【図5】従来例の測定説明図である。
【図6】図5の受信エコーの1例の波形図である。
【符号の説明】
1 被測定管 2,6 超音波探触子 3 スケール 5 スケール面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 洋 大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電 力株式会社内 (72)発明者 井川 広之 大阪市北区茶屋町18番21号 株式会社日本 アーム内 (72)発明者 中山 吉晴 大阪市大正区鶴町2丁目15番26号 株式会 社ニチゾウテック内 Fターム(参考) 2F068 AA28 BB09 CC16 DD12 FF02 FF12 FF14 FF25 GG01 HH01 QQ42 2G047 AB01 AC02 BC18 GF11 GF21 GG24 GG33 GH04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボイラ等の被測定管の外側に設けた超音
    波探触子により、前記被測定管の管内に超音波を送信し
    て前記被測定管からの超音波の反射エコーを受信し、 前記被測定管の内面にスケールが付着していないときの
    反射エコーを基準エコーとして、前記探触子が受信した
    スケール面の反射エコーと、前記基準エコーとの相対的
    な時間差から、前記被測定管の内面に付着した前記スケ
    ールの厚さを測定する超音波探傷試験方式の管内面のス
    ケール厚さ測定方法であって、 前記探触子の受信エコーの設定された波形比較部分の所
    定のピーク値が所定範囲内か否かを判別し、 前記ピーク値が前記所定範囲外のときに、前記探触子か
    ら前記被測定管の管内に、周波数を変えて超音波を再送
    信し、 該再送信に基づく前記探触子の受信エコーの前記波形比
    較部分又は、前記送信,前記再送信に基づく前記探触子
    の両受信エコーのうちの前記ピーク値が前記所定範囲に
    近い一方のエコーの前記波形比較部分を、前記スケール
    面の反射エコーとして検出し、 検出した反射エコーと前記基準エコーとの相対的な時間
    差から、前記スケールの厚さを測定することを特徴とす
    る管内面のスケール厚さ測定方法。
  2. 【請求項2】 ボイラ等の被測定管の外側に設けた超音
    波探触子により、前記被測定管の管内に超音波を送信し
    て前記被測定管からの反射エコーを受信し、 前記被測定管の内面にスケールが付着していないときの
    反射エコーを基準エコーとして、前記探触子が受信した
    スケール面の反射エコーと前記基準エコーとの相対的な
    時間差から、前記被測定管の内面に付着した前記スケー
    ルの厚さを測定する超音波探傷試験方式の管内面のスケ
    ール厚さ測定方法であって、 前記探触子の受信エコーの設定された波形比較部分の所
    定のピーク値が所定範囲内か否かを判別し、 前記ピーク値が前記所定範囲外のときに、設定回数を限
    度として、前記ピーク値が前記所定範囲内になるまで前
    記探触子から前記被測定管の管内に周波数を変えて超音
    波を再送信することをくり返し、 前記ピーク値が前記所定範囲内になったときの前記探触
    子の受信エコーの前記波形比較部分又は、前記探触子の
    各受信エコーのうちの前記ピーク値が前記所定範囲に最
    も近いエコーの前記波形比較部分を、前記スケール面の
    反射エコーとして検出し、 検出した反射エコーと基準エコーとの相対的な時間差か
    ら、前記スケールの厚さを測定することを特徴とする管
    内面のスケール厚さ測定方法。
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