JP2002365032A - 管内面のスケール厚さ測定方法 - Google Patents

管内面のスケール厚さ測定方法

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JP2002365032A
JP2002365032A JP2001176437A JP2001176437A JP2002365032A JP 2002365032 A JP2002365032 A JP 2002365032A JP 2001176437 A JP2001176437 A JP 2001176437A JP 2001176437 A JP2001176437 A JP 2001176437A JP 2002365032 A JP2002365032 A JP 2002365032A
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scale
tube
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waveform
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Hiroshi Fujita
洋 藤田
Hiroyuki Igawa
広之 井川
Yoshiharu Nakayama
吉晴 中山
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Kansai Electric Power Co Inc
Nichizo Tech Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被測定管の内面に付着したスケールの厚さ
を、超音波探傷試験方式により、スケールの形状や性状
も考慮して極めて精度よく測定する。 【解決手段】 超音波探触子6の受信エコーのうちのス
ケール面5の反射エコーとして検出されたエコー部分の
波形タイプを、予め設定した複数の波形タイプから選択
して決定し、前記エコー部分の反射エコーと、スケール
3が付着していないときの基準エコーとの前記エコー部
分の波形タイプに応じて設定された波形位置の相対的な
時間差から、スケール3の厚さを測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波探傷試験方
式の管内面のスケール厚さ測定方法に関し、詳しくは、
スケールの形状や性状による反射エコーの波形の差異を
考慮した精度の高い測定に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種プラント設備のボイラ管等に
あっては、保守・点検により、定期的又は不定期に、超
音波探傷試験方式のスケール厚さの測定が実施される。
【0003】この超音波探傷試験方式のスケール厚さの
測定は、超音波探触子として垂直探触子を用いる場合、
図9に示すように、ボイラ管(鋼管)等の金属管からな
る被測定管1の外側に、この被測定管1の管面に接する
ように超音波探触子(垂直探触子)2を設け、送受信器
(図示せず)から探触子2に出力された例えば10MHz
の超音波パルスを、探触子2から被測定管1の管内に垂
直(管軸に直角)に送信して行われる。
【0004】そして、この超音波パルスの送信に基づく
被測定管1からの超音波の反射エコーを探触子2により
受信し、その受信エコーを、前記の送受信器を通じてオ
シロスコープ等に画面表示する。
【0005】このとき、被測定管1の管内面にスケール
3が付着していると、管外から入射された超音波の一部
が、管内面のスケール3との境界面4及びスケール面5
(スケール3の表面)で管外方向に反射する。
【0006】そして、境界面4の反射エコーをE1,ス
ケール面5の反射エコーをE2とすると、探触子2は、
最初に反射エコーE1 を受信し、この受信からスケール
3の厚さdに応じた時間遅れて反射エコーE2を受信す
る。なお、反射エコーE1,E2はそれぞれ反射面の境界
条件によって波形が変わる。
【0007】そして、探触子2に10MHzの探触子を用
いる一般的な10MHzの超音波探傷試験の場合、スケー
ル3が100μm程度以上の比較的厚いときには、例え
ば図10に示すように、探触子2の受信エコーに、反射
エコーE1の部分e1と反射エコーE2の部分e2とが分離
して出現する。
【0008】この場合、反射エコーE1,E2それぞれの
最初のゼロクロス点の時刻,すなわち最初の立上りの時
刻t1,t2を読取り、その時間差ΔT(=t2−t1)を
求めると、この時間差ΔTの間に超音波がスケール3を
往復することから、時間差ΔTと超音波のスケール3で
の音速Cとに基づき、スケール3の厚さdが、d=(Δ
T×C)/2の演算から求められて測定される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のこの種のス
ケール厚さ測定方法の場合、探触子2を通じて被測定管
1に送信する超音波が、通常は10MHzに固定され、1
0MHzの探触子のみを用いてスケール3の厚さが測定さ
れる。
【0010】一方、被測定管1に付着するスケール3
は、被測定管毎或いはその測定部分毎に、厚さdだけで
なく、その凹凸等の形状や組成等の性状が異なり、これ
らの差異に基づき、スケール面5での反射エコーE2
周波数成分等が異なり、探触子2の受信エコーが変化す
る。
【0011】したがって、スケール3が厚く、本来は反
射エコーE1,E2が分離して出現するようなときにも、
前記の形状や性状によっては、例えば、時刻t1 に対応
する時刻t2 の検出が困難になってスケール3の厚さd
を測定できない事態が生じる。
【0012】また、スケール3が薄い場合、例えば図1
1に示すように、10MHzの超音波探傷試験では、破線
の反射エコーE1と実線の反射エコーE2とが分離されず
に重なり、両エコーE1,E2が重なった波形部分e1
2が出現し、しかも、この波形部分e1+e2がスケー
ル3の形状や性状によっても変化する。
【0013】この場合、反射エコーE1,E2の最初の立
上りの時刻t1’,t2’を判別し正確に読取ることは困
難であり、とくに、100μm程度より薄いスケール3
が付着しているときには、10MHzの探傷試験では、波
形情報が少なく、厚さdの測定が困難である。
【0014】本発明は、被測定管の内面に付着したスケ
ールの形状や性状による超音波探触試験の受信エコーの
波形特性を考慮して、種々の形状,性状のスケールにつ
き、その厚さの精度の高い測定を実現することを課題と
する。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、本発明の管内面のスケール厚さ測定方法は、請求
項1の場合、ボイラ等の被測定管の管外に設けた超音波
探触子により、被測定管の管内に超音波を送信して前記
被測定管からの反射エコーを受信し、被測定管の内面に
スケールが付着していないときの反射エコーを基準エコ
ーとして、探触子が受信したスケール面の反射エコーと
基準エコーとの相対的な時間差から、被測定管の内面に
付着した前記スケールの厚さを測定する超音波探傷試験
方式の管内面のスケール厚さ測定方法であって、探触子
の受信エコーのうちのスケール面の反射エコーとして検
出されたエコー部分の波形タイプを、予め設定した複数
の波形タイプから選択して決定し、前記エコー部分の反
射エコーと基準エコーとの前記エコー部分の波形タイプ
に応じて設定された波形位置の相対的な時間差から、前
記スケールの厚さを測定する。
【0016】したがって、探触子が受信したスケール面
の反射エコーの波形特性は、被測定管の管内面に付着し
たスケールの形状や性状によって異なるが、その波形特
性に合致した波形タイプが選択されて決定される。
【0017】そして、探触子が受信したスケール面の反
射エコーと基準エコーとにつき、決定された波形タイプ
に基いて時間差の演算に最適な波形位置が選択され、両
エコーの選択された波形位置の相対的な時間差からスケ
ールの厚さが測定される。
【0018】そのため、被測定管のスケールの厚さが、
その形状や性状を考慮して精度よく測定され、このと
き、超音波の周波数を例えば従来の10MHzから30M
Hzに高くすれば、薄いスケールについても測定が行え
る。
【0019】また、請求項2の場合は、探触子の受信エ
コーのうちのスケール面の反射エコーとして検出された
エコー部分の波形タイプを、予め設定した複数の波形タ
イプから選択して決定し、前記エコー部分の反射エコー
の所定のピーク値が所定範囲内か否かを判別し、前記ピ
ーク値が所定範囲外のときに、探触子から被測定管の管
内に周波数を変えて超音波を再送信し、この再送信に基
づく探触子の受信エコーの前記エコー部分又は、最初の
送信及び再送信に基づく探触子の両受信エコーのうちの
前記ピーク値が所定範囲に近い一方のエコーの前記エコ
ー部分を、スケール面の反射エコーとして選択し、スケ
ール面の反射エコーとして選択した前記エコー部分の反
射エコーと基準エコーとの前記エコー部分の波形タイプ
に応じて設定された波形位置の相対的な時間差から、ス
ケールの厚さを測定する。
【0020】したがって、この場合は、探触子の受信エ
コーのうちのスケール面の反射エコーとして検出された
エコー部分の波形特性に合致した波形タイプが決定され
るとともに、前記エコー部分の所定のピーク値が所定範
囲内か否かが判別される。
【0021】そして、ピーク値が所定範囲内であれば、
そのときの前記エコー部分の反射エコーと基準エコーと
の前記エコー部分の波形タイプに基づいて設定された波
形位置の相対的な時間差から、被測定管のスケールの厚
さが測定され、このとき、超音波の周波数を、例えば従
来の10MHzから30MHzに高くすることにより、薄い
スケールついても、スケールの形状や性状を考慮してそ
の厚さが測定される。
【0022】一方、スケールの凹凸等との関係で、前記
エコー部分がスケール面の反射エコーでないときは、前
記ピーク値が所定範囲から外れるため、周波数を変えて
被測定管内に超音波が再送信され、周波数を変えて超音
波探傷試験が実施される。
【0023】さらに、この再送信により探触子がスケー
ル面の反射エコーとして受信したエコー部分又は、送
信,再送信で得られた探触子の両受信エコーのうちの前
記ピーク値が所定範囲に近い値になる一方の受信エコー
の前記エコー部分が、被測定管のスケール面からの反射
エコーとして選択される。
【0024】そして、この反射エコーと基準エコーとに
つき、波形タイプに基づいて設定された波形位置の相対
的な時間差から、被測定管のスケールの厚さが精度よく
測定される。
【0025】そのため、スケールが厚いときは勿論,薄
いときにも、その形状や性状を考慮して、請求項1の場
合より一層精度の高いスケールの厚さの測定が行える。
【0026】さらに、請求項3の場合は、探触子の受信
エコーのうちのスケール面の反射エコーとして検出され
たエコー部分の波形タイプを、予め設定した複数の波形
タイプから選択して決定し、前記エコー部分の反射エコ
ーの所定のピーク値が所定範囲内か否かを判別し、前記
ピーク値が所定範囲外のときに、設定回数を限度とし
て、前記ピーク値が所定範囲内になるまで、探触子から
被測定管の管内に周波数を変えて超音波を再送信するこ
とをくり返し、前記ピーク値が所定範囲になったときの
探触子の受信エコーの前記エコー部分又は、探触子の各
受信エコーのうちの前記ピーク値が所定範囲に最も近い
エコーの前記エコー部分を、スケール面の反射エコーと
して選択し、スケール面の反射エコーとして選択した前
記エコー部分の反射エコーと基準エコーとの前記エコー
部分の波形タイプに応じて設定された波形位置の相対的
な時間差から、スケールの厚さを測定する。
【0027】したがって、この場合は、検出されたエコ
ー部分の反射エコーのピーク値が所定範囲内になるま
で、設定回数を限度として、周波数を変えて被測定管の
超音波探傷試験がくり返される。
【0028】そして、前記ピーク値が所定範囲内になっ
たときの受信エコー又は、設定回数の超音波探傷試験で
得られた各受信エコーのうちの前記ピーク値が所定範囲
に最も近いエコーの前記エコー部分が、スケール面の反
射エコーとして選択される。
【0029】そして、この反射エコーと基準エコーとの
波形タイプに応じて設定された波形位置の相対的な時間
差から、請求項2の場合より、さらに一層精度よく被測
定管のスケールの厚さが測定される。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態につき、図1
〜図8を参照して説明する。 (第1の形態)まず、請求項1に対応する本発明の実施
の第1の形態につき、図1〜図6を参照して説明する。
図2は測定装置の構成を示し、被測定管1の外側に図5
の探触子2に対応する超音波探触子6が設けられ、この
形態にあっては、探触子6が、適当な設定周波数,例え
ば30MHz又は10MHzの垂直探傷試験用の探触子から
なる。
【0031】また、探触子6が接続された送受信器7は
例えば1〜200MHzの超音波パルサー/レシバからな
り、後段のデジタルオシロスコープ8のトリガ起動によ
り、設定周波数の超音波パルスを探触子6に出力し、そ
のパルスを探触子6から被測定管1の管内に送信する。
【0032】そして、探触子6が受信した超音波は送受
信器7を介してオシロスコープ8に送られ、このオシロ
スコープ8に受信エコーの波形が画面表示される。
【0033】さらに、この形態にあっては、オシロスコ
ープ8の受信エコーの波形から、スケール3の厚さdを
自動測定するため、オシロスコープ8の受信エコーのデ
ータがコンピュータ構成の解析演算装置9に取込まれ、
この装置9が設定された解析演算プログラムに従って厚
さdを演算し、測定する。
【0034】そして、測定結果が表示装置10に画面表
示されるとともに、プリンタ11によりプリントアウト
される。
【0035】つぎに、測定手順について、説明する。ま
ず、スケール3が付着する前の被測定管1又は被測定管
1と同等の未使用管を対比試験管(以下RB管という)
とし、このRB管につき、図2の装置で反射エコーを事
前測定する。
【0036】このとき、RB管はスケールが付着してい
ないため、超音波が送信されると、その管内面におい
て、図2の境界面4の反射エコーE1 に相当する反射エ
コーが生じ、この反射エコーが、基準エコーとして探触
子6に受信され、送受信器7からオシロスコープ8を介
して解析演算装置9に送られ、この装置9に基準エコー
の波形データとして収集される。
【0037】一方、被測定管1についての探触子6の受
信エコーに含まれるスケール面5での反射エコーE
2 は、スケール3の形状や性状によって波形の特徴が異
なるが、スケール3が付着した種々のボイラ管等につい
て実験したところ、基準エコーと比較した波形の特徴か
ら、つぎの3波形タイプに大別して分類できることが判
明した。
【0038】すなわち、スケール3が付着した種々のボ
イラ管等につき、図3に示すように、スケール3が付着
していないときの破線のRB管についての基準エコーの
各ゼロクロス点を、最初の立上りから順に、波形位置<
0>,<1>,<2>,<3>,…とし、波形位置<0
>より前の同じ間隔の波形位置を、波形位置<0>から
順に、<−1>,<−2>,…とし、この基準エコー
と、スケール3が付着したときの実線の被測定管1の反
射エコーE(以下供試体エコーという)とを、波形位
置が合うように重ねて比較したところ、スケール3の形
状や性状の違いに基づき、供試体エコーは図4,図5,
図6に示す波形タイプI,II,III に大別される。
【0039】なお、各波形位置は、具体的には、図3の
レベルVmax1,Vmax2の大きなピーク値の前,後
のゼロクロス点を波形位置<2>,<3>として定めら
れる。
【0040】そして、図4の波形タイプIの供試体エコ
ーは、波形位置<0>から立上り、波形位置<0>〜<
2>間の波形が基準エコーと同じ波形変化を示すエコー
であり、このタイプのエコーが得られたときは、供試体
エコーの波形位置<0>〜<2>のゼロクロス点間の時
間TX1と、基準エコーの同じ波形位置<0>〜<2>の
ゼロクロス点間の時間TR1との差TX1−TR1から時間差
ΔTが精度よく求まる。
【0041】また、図5の波形タイプIIの供試体エコー
は、波形位置<0>から立上るが、波形位置<0>〜<
1>のピーク値が基準エコーのピーク値の1/4以下に
なってその間の波形が基準エコーの波形から崩れた波形
になるエコーであり、このタイプのエコーが得られたと
きは、供試体エコーの波形位置<1>〜<2>のゼロク
ロス点間の時間TX2と、基準エコーの同じ波形位置<1
>〜<2>のゼロクロス点間の時間TR2との差TX2−T
R2から時間差ΔTが求まる。
【0042】さらに、図6の波形タイプIII の供試体エ
コーは、波形位置<0>より前の波形位置<−2>から
立上り、波形位置<0>より前に波形が存在してこの位
置<0>より前の波形が基準エコーから分離したエコー
であり、このタイプのエコーが得られたときは、供試体
エコーの波形位置<−2>〜<2>のゼロクロス点間の
時間TX3と、基準エコーの波形位置<0>〜<2>のゼ
ロクロス点間の時間T R3との差TX3−TR3から時間差Δ
Tが求まる。
【0043】そこで、保守・点検等の際に、図1の手順
で被測定管1の測定を行う。まず、図1のステップS1
により探触子6を被測定管1の外側に設け、受信レベル
が最も大きくなるように、オシロスコープ8の表示画面
をみながら探触子6の位置を調整する。
【0044】そして、探触子6の位置が決まると、ステ
ップS2 の超音波探傷試験の測定を実施し、作業者の釦
操作等に基づく前記のトリガ起動により、送受信器7か
ら設定周波数の超音波パルスを出力し、このパルスを探
触子6から被測定管1に送信する。
【0045】そして、被測定管1の境界面4,スケール
面5の反射エコーE1,E2を探触子6により受信し、送
受信器7を介してオシロスコープ8に例えば図10のよ
うな受信エコーの波形を画面表示するとともに、受信エ
コーのデータを解析演算装置9に収集する。
【0046】このとき、受信エコーの波形は、図10の
反射エコーE1の波形部分e1と反射エコーE2の波形部
分e2とを含む。
【0047】そして、図1のステップS3 に移行し、オ
シロスコープ8に画面表示された受信エコーの波形に基
づき、作業者は、反射エコーE1,E2が分離している
か、連続又は重畳しているか等を判別し、小さなピーク
値間に大きなピーク値が存在する反射エコーE2 の特徴
的な波形部分を、前記の供試体エコーとして検出する。
【0048】さらに、オシロスコープ8の供試体エコー
の表示に、オシロスコープ8に蓄積されている同じ周波
数の基準エコーを呼出して重ね、その表示位置を、両エ
コーの波形位置<2>〜<3>のピーク値が重なるよう
に調整する。
【0049】そして、オシロスコープ8に重ねて表示さ
れた供試体エコーと基準エコーとの波形位置<−2>〜
<6>を特定し、ステップS4,S5により、供試体エコ
ーの波形タイプを選択して設定する。
【0050】すなわち、作業者は、波形位置<0>より
前に供試体エコーの立上りがあれば、供試体エコーを波
形タイプIIIとする。
【0051】また、波形位置<0>より前に供試体体エ
コーの立上りがなければ、波形位置<0>〜<1>の供
試体エコーのピーク値が基準エコーの同じ波形位置<0
>〜<1>のピーク値の1/4より小さいときに、供試
体エコーを波形タイプIIとし、波形位置<0>〜<1>
の供試体エコーのピーク値が基準エコー<0>〜<1>
のピーク値の1/4以上のときに、供試体エコーを波形
タイプIとする。
【0052】さらに、この波形タイプの決定に基づいて
スケール3の厚さdを自動測定するため、作業者はキー
ボード操作,マウス操作等により、供試体エコーの波形
部分の指定信号及び決定した波形タイプの選択信号を解
析演算装置9に与える。
【0053】この装置9は、前記の選択信号が入力され
ると、解析演算プログラムを実行し、図1のステップS
7,S8により供試体エコーの波形タイプを識別する。
【0054】さらに、前記の指定信号により、受信エコ
ーのうちの供試体エコーの部分を判別し、この部分の波
形タイプに基づき、時間差ΔTの基準に好適な波形位置
を、図4の波形位置<0>〜<2>,図5の波形位置<
1>〜<2>又は、図6の波形位置<−2>〜<2>に
決定する。
【0055】そして、波形タイプIのときは、波形位置
<0>〜<2>の決定に基づき、ステップS9 により、
相対的な時間差ΔTを、ΔT=TX1−TR1の演算から求
め、時間差ΔTと予め設定された音速Cとにより、d=
(ΔT×C)/2の演算からスケール3の厚さdを求め
て測定する。
【0056】また、波形タイプIIのときは、波形位置<
1>〜<2>の決定に基づき、ステップS10により、時
間差ΔTを、ΔT=TX2−TR2の演算から求め、スケー
ル3の厚さd(=(ΔT×C)/2)を求めて測定す
る。
【0057】同様に、波形タイプIII のときは、波形位
置<−2>〜<2>の決定に基づき、ステップS11によ
り、時間差ΔTを、ΔT=TX2−TR3の演算から求め、
スケール3の厚さd(=(ΔT×C)/2)を求めて測
定する。
【0058】そして、ステップS9 ,S10又はS11から
ステップS12に移行し、測定結果の厚さdを、表示装置
10に表示し、プリンタ11によりプリントアウトし、
測定を終了する。
【0059】したがって、この形態の場合、被測定管1
のスケール3の形状や性状による探触子6の受信エコー
の波形特性にしたがって、受信エコーの波形タイプを判
別して分類し、この分類に基づき、スケール3の形状や
性状を考慮した精度の高いスケール3の厚さdの測定が
行え、そのとき、30MHzの接触子を用いることによ
り、従来より薄いスケール3についても、その厚さdの
測定が行える。
【0060】(第2の形態)つぎに、請求項2に対応す
る本発明の実施の第2の形態につき、図7を参照して説
明する。この形態においては、スケール3の凹凸等の程
度によらず、スケール3が厚いときにも、薄いときに
も、精度の高い厚さdの測定が行えるようにするため、
スケール3の状態に応じて探傷試験の周波数を変える。
【0061】すなわち、従来からの10MHzの超音波探
傷試験では、100μm程度より薄いスケールに対する
反射エコーの情報が少なく、その厚みを測定することは
困難であり、超音波探傷試験の周波数を、薄いスケール
の測定に好適な例えば30MHzに高くすると、反射エコ
ーの情報量が多くなり過ぎ、スケール3の凹凸等が大き
い場合等の測定が困難になる。
【0062】そこで、この形態にあっては、図2の測定
装置により、最初に30MHzの超音波探傷試験を実施
し、その後、必要に応じて10MHzの超音波探傷試験を
実施する。
【0063】この場合、探触子6を、試験周波数の変更
により、30MHz垂直探傷試験用の探触子から10MHz
の垂直探傷試験の探触子に取換える。
【0064】また、基準エコーについては、RB管の事
前測定により、30MHzの試験波形と、10MHzの試験
波形とをオシロスコープ8に蓄積記憶し、それらの波形
データを解析演算装置9に収集する。
【0065】そして、保守・点検の際に、被測定管1に
つき、図7の測定手順でスケール3の厚さdが測定され
る。
【0066】すなわち、最初は30MHzの超音波探傷試
験を行うため、ステップQ1 により、探触子6を、30
MHzの垂直探傷試験用の探触子とし、この探触子6を被
測定管1の外側に設ける。
【0067】そして、ステップQ2〜Q6により、図1の
ステップS2〜S6と同様にして30MHzの超音波探傷試
験を実施し、その結果から供試体エコーの波形タイプを
決定し、その選択信号及び供試体エコーのエコー部分の
指定信号を解析演算装置9に与える。
【0068】このとき、解析演算装置9は、ステップQ
7,Q8により、図1のステップS7,S8と同様にして、
波形タイプを識別した後、ステップQ9を介してステッ
プQ 10のピーク値Vmax2の判別を行う。
【0069】そして、スケール面5の反射エコーとして
検出された供試体エコーがスケール面5の反射エコーで
あれば、図3に示した波形位置<2>〜<3>のピーク
値Vmax2は、基準エコーの同じ波形位置<2>〜<
3>のピーク値Vmax1に対して、ピーク値Vmax
1 の1/2(50%)よりは大きく、ピーク値Vmax
1 の1.3〜1.5倍(130%〜150%)よりは小
さくなることが、種々のボイラ管等の実験から判別し
た。
【0070】そこで、解析演算装置9は、ステップQ10
により、指定されたエコー部分を供試体エコーとし、ピ
ーク値Vmax1の50%をしきい値VL,ピーク値Vm
ax 1の例えば140%をしきい値VHとして、ピーク値
Vmax2がVL≧Vmax2,Vmax2≧VHの所定範
囲外か否かを判別する。
【0071】そして、ピーク値Vmax2がVL<Vma
2<VHの厚さdの測定に好適な所定範囲内であれば、
ステップQ10からステップQ11に移行し、解析演算装置
9は30MHzの超音波探傷試験で得られた供試体エコー
及び基準エコーにつき、供試体エコーの波形タイプに応
じた波形位置の時間差から、時間差ΔTを求め、d=
(ΔT×C)/2の演算を実行してスケール3の厚さd
を自動的に求めて測定する。
【0072】すなわち、波形タイプIであれば、図1の
ステップS9 の演算と同様の演算により、スケール3の
厚さdを求めて測定し、波形タイプII,III であれば、
図1のステップS10,S11の演算と同様の演算により、
スケール3の厚さdを求めて測定する。
【0073】なお、実際にはスケール3の音速Cを鋼の
音速とほぼ同じであるとし、ステップQ11により、d=
ΔT×2.95の演算からスケール3の厚さdを求めて
測定する。
【0074】そして、ステップQ12により、測定結果の
厚さdを、表示装置10に表示し、プリンタ11により
プリントアウトし、測定を終了する。
【0075】一方、ステップQ10の判別により、Vma
2≦VL又はVmax2≧VHになり、ピーク値Vmax
2 が所定範囲から外れるときは、スケール3の凹凸等と
の関係から、供試体エコーがスケール面5の反射エコー
でないおそれがあることから、解析演算装置9は、例え
ばピーク値Vmax2 が所定範囲から外れている旨を表
示装置10に画面表示する。
【0076】このとき、表示装置10の画面表示に基づ
き、ステップQ10からステップQ13に移行し、作業者が
探触子6を10MHzの探触子に取換えてセットし直す。
【0077】そして、ステップQ2 に戻り、探触子6か
ら被測定管1の管内に10MHzの超音波を再送信し、1
0MHzの超音波探傷試験を実施し、その測定結果に基づ
き、ステップQ3,Q4,Q5によって波形タイプの決定
をやり直し、ステップQ6により、決定した波形タイプ
の選択信号を解析演算装置9に供給する。
【0078】さらに、解析演算装置9により、ステップ
7,Q8で波形タイプを識別した後、ステップQ9 を介
してステップQ14に移行し、10MHzの超音波探傷試験
で得られた供試体エコー及び基準エコーにつき、ステッ
プQ11と同様にして、波形タイプに応じた演算からスケ
ール3の厚さdを自動的に求めて測定する。
【0079】そして、ステップQ15により、ステップQ
12と同様の表示,プリントアウトを行って測定を終了す
る。
【0080】したがって、この形態の場合は、スケール
3の凹凸等との関係に応じて超音波探傷試験の周波数を
30MHzから10MHzに変えることにより、スケール3
の凹凸等の程度によらず、スケール3が厚いときにも、
薄いときにも、その形状や性状を考慮した一層精度の高
い厚さdの測定が行える。
【0081】そして、スケール3の厚さdが10μm〜
130μmの多数の被測定管1について実測したとこ
ろ、スケール3の凹凸等によらず、従来の10MHz試験
のみでは測定できなかった、厚さdが20μmの極めて
薄いスケール3の測定も極めて精度よく行えることが確
かめられた。
【0082】ところで、ステップQ14において、10M
Hzの探傷試験の受信エコーについてもステップQ10と同
様の判別を実行し、所定範囲から外れるときは、30M
Hzの受信エコーと、10MHzの受信エコーとにつき、ピ
ーク値Vmax2 が所定範囲に近い一方のエコーを選択
し、選択した受信エコーの供試体エコーから、ステップ
11又はステップQ14の手法でスケール3の厚さdを測
定してもよい。
【0083】(第3の形態)つぎに、請求項3に対応す
る本発明の実施の第3の形態につき、図8を参照して説
明する。前記第2の形態にあっては、超音波探傷周波数
を30MHzから10MHzに1回だけ変えて測定したが、
この形態にあっては、超音波探傷試験の周波数を、設定
回数を上限として、ピーク値Vmax2 が所定範囲内に
なるまで変えて測定する。
【0084】この場合の装置構成も図2と同様であり、
図8の手順で被測定管1のスケール3の厚さdが測定さ
れる。
【0085】すなわち、この形態の場合、超音波探傷試
験周波数を、例えば30MHzの初期周波数から、探傷状
況に応じて、最大N回変えるため、事前に、RB管に各
周波数の超音波探傷試験を施し、それぞれの周波数での
基準エコーを事前測定し、解析演算装置9にそれぞれの
データを収集する。
【0086】つぎに、保守・点検等の際、図8のステッ
プR1 により、探触子6として、最初に30MHzの接触
子をセットし、ステップR2 により、30MHzで超音波
探傷試験を実施する。
【0087】そして、ステップR3〜R6は図7のステッ
プQ3〜Q6と同様であり、ステップR3〜R6により試験
結果の供試体エコーの波形タイプを決定し、その選択信
号及び供試体エコーの波形部分の指定信号を解析演算装
置9に与える。
【0088】そして、解析演算装置9は図7のステップ
7,Q8に対応するステップR7 ,R8 により、選択信
号から波形タイプを識別し、図7のステップQ10に相当
するステップR9により、ピーク値Vmax2の判別を行
う。
【0089】このとき、ピーク値Vmax2がVL<Vm
ax2<VHの所定範囲内であれば、ステップR10によ
り、その供試体エコーと,基準エコーと基づき、解析演
算装置9が図5のステップQ11,Q14と同様にしてスケ
ール3の厚さdを演算し、測定する。
【0090】さらに、ステップR11により、測定結果を
表示し、プリントアウトして測定を終了する。
【0091】一方、ステップR9の判別により、ピーク
値Vmax2が所定範囲外であれば、ステップR12によ
り、解析演算装置9は超音波周波数を設定回数(N回)
変更したか否かを判別し、変更回数が設定回数以下であ
れば、表示装置10がつぎの周波数での超音波探傷試験
への案内を表示する。
【0092】この表示に基づき、ステップR13により、
作業者が探触子6をつぎの周波数のものに取換えてセッ
トし直す。
【0093】そして、ステップR2 に戻り、その周波数
の超音波を被測定管1に再送信し、周波数を変えて超音
波探傷試験をくり返す。
【0094】そして、ステップR2〜R6により波形タイ
プを判別してその選択信号を解析演算装置9に供給し、
この装置9により、ステップR7,R8で波形タイプを決
定し直した後、ステップR9により、ピーク値Vmax2
が前記の所定範囲内か否かを判別する。
【0095】さらに、ピーク値Vmax2 が所定範囲外
になるときは、ステップR12に移行し、設定回数(N
回)を上限値として、ステップR13を介してステップR
2 に戻り、ピーク値Vmax2 が所定範囲内になるま
で、ステップR2からステップR9,R12,R13を介して
ステップR2 に戻るループ処理をくり返し、周波数を順
に変えて被測定管1の超音波探傷試験をくり返す。
【0096】そして、ピーク値Vmax2が所定範囲内
になると、ステップR9からステップR10に移行し、そ
のときの試験結果の供試体エコーと基準エコーとに基づ
き、ステップR10によってスケール3の厚さdを演算し
て測定し、ステップR11によってその結果を表示し、プ
リントアウトする。
【0097】また、超音波の周波数を設定回数変更して
もピーク値Vmax2 が所定範囲内にならないときは、
ステップR12からステップR14に移行し、解析演算装置
9は、各周波数の試験で得られた供試体エコーのうちの
ピーク値Vmax2 が最も所定範囲に近いものを検出
し、その探傷結果を選択する。
【0098】さらに、ステップR15に移行し、選択した
探傷結果の供試体エコーと基準エコーとに基づき、ステ
ップR10と同様にしてスケール3の厚さdを測定し、ス
テップR16により、ステップR11と同様にして測定結果
を表示し、プリントアウトする。
【0099】この場合、周波数が異なる超音波の再送信
をくり返し、スケール3の厚さd等に応じた最適周波数
の超音波探傷試験の結果に基づき、波形タイプを判別し
てスケール3の厚さdが測定されるため、さらに一層精
度の高い測定が行える。
【0100】ところで、前記各形態においては、探触子
6を垂直探傷試験用の探触子として説明したが、例え
ば、探触子6を送信側と受信側の2個の探触子からなる
斜角探傷試験用の探触子とし、いわゆるV透過法の超音
波探傷試験で測定する場合等にも、本発明を同様に適用
できるのは勿論である。
【0101】また、波形タイプをタイプI,II,III の
3タイプとしたが、測定精度の一層向上等を図るため、
波形タイプをさらに細く分類してもよい。
【0102】さらに、送信する超音波の周波数やしきい
値VH、VLの大きさ等は、実験等に基づいて適当に設定
してよいのは勿論である。
【0103】
【発明の効果】本発明は、以下に記載する効果を奏す
る。まず、請求項1の場合は、超音波探触子6の受信エ
コーのうちのスケール面5の反射エコーとして検出され
たエコー部分につき、被測定管1の内面に付着したスケ
ール3の形状や性状によるスケール面5の反射エコーの
波形特性を考慮して複数の波形タイプのいずれかに分類
して決定することができる。
【0104】そして、前記のエコー部分の反射エコーと
スケール3が付着してないときの基準エコーとにつき、
決定した波形タイプに応じて設定された時間差からスケ
ール3の厚さdを測定したため、スケール3の厚さd
を、その形状や性状を考慮して精度よく測定することが
でき、この測定結果に基づき、ボイラ等等のスケール付
着範囲の分布酸洗時期の適切な管理等が行え、ボイラ管
等の保守・管理のコスト低減及び適正化等を図ることが
できる。
【0105】つぎに、請求項2の場合は、超音波探触子
6の受信エコーのスケール面5の反射エコーとして検出
されたエコー部分の波形タイプを決定した後、このエコ
ー部分の反射エコーの所定のピーク値が所定範囲内か否
かを判別し、そのエコー部分の反射エコーが、スケール
3の凹凸等との関係でスケール面5の反射エコーでない
おそれがあるときに、周波数を変えて被測定管1の超音
波探傷試験を再実施することができる。
【0106】そして、再実施された探傷試験の受信エコ
ーのうちのスケール面5の反射エコーとして検出された
エコー部分又は、2回の探傷試験の受信エコーのうちの
前記ピーク値が所定範囲に近い一方のエコーの前記エコ
ー部分の反射エコーをスケール面5の反射エコーとして
選択し、この反射エコーと基準エコーとの相対的な時間
差からスケール3の厚さdを測定したため、スケール3
の凹凸等の程度によらず、形状や性状を考慮した極めて
精度の高い測定を行うことができ、従来の10MHz探傷
試験のみでは不可能であった100μm程度より薄いス
ケール3についても、その凹凸等の程度によらず、厚さ
dの極めて精度の高い測定を行うことができ、ボイラ管
等の保守・管理のコスト低減及び適正化等を請求項1の
場合より一層図ることができる。
【0107】さらに、請求項3の場合は、前記の検出さ
れたエコー部分の波形タイプの決定後、そのエコー部分
の反射エコーの所定のピーク値が、所定範囲内になるま
で、設定回数を上限回数として、周波数を変えて被測定
管1の超音波探傷試験がくり返される。
【0108】そして、前記ピーク値が所定範囲内になっ
たときのエコー部分の反射エコー又は、前記ピーク値が
所定範囲内に最も近くなるエコー部分の反射エコーをス
ケール面5の反射エコーとし、この反射エコーと基準エ
コーとの相対的な時間差からスケール3の厚さdを測定
したため、請求項2の場合よりさらに一層精度よくスケ
ール3の厚さdを測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態の測定手順のフロー
チャートである。
【図2】本発明の実施の第1の形態の測定装置の説明図
である。
【図3】図2の波形処理の説明図である。
【図4】図2の受信エコーの波形タイプIの波形図であ
る。
【図5】図2の受信エコーの波形タイプIIの波形図であ
る。
【図6】図2の受信エコーの波形タイプIIIの波形図で
ある。
【図7】本発明の実施の第2の形態の測定手順のフロー
チャートである。
【図8】本発明の実施の第3の形態の測定手順のフロー
チャートである。
【図9】従来例の測定説明図である。
【図10】図9の受信エコーの1例の波形図である。
【図11】図9の受信エコーの他の例の波形図である。
【符号の説明】
1 被測定管 2,6 超音波探触子 3 スケール 5 スケール面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 洋 大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電 力株式会社内 (72)発明者 井川 広之 大阪市北区茶屋町18番21号 株式会社日本 アーム内 (72)発明者 中山 吉晴 大阪市大正区鶴町2丁目15番26号 株式会 社ニチゾウテック内 Fターム(参考) 2F068 AA28 BB09 CC16 DD12 DD13 FF03 FF12 FF25 GG01 HH01 QQ18 QQ45 2G047 AA07 AB01 BA03 BC18 CA01 EA10 GF21 GG24 GG27 GG28 GG30 GG32

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボイラ等の被測定管の管外に設けた超音
    波探触子により、前記被測定管の管内に超音波を送信し
    て前記被測定管からの反射エコーを受信し、 前記被測定管の内面にスケールが付着していないときの
    反射エコーを基準エコーとして、前記探触子が受信した
    スケール面の反射エコーと前記基準エコーとの相対的な
    時間差から、前記被測定管の内面に付着した前記スケー
    ルの厚さを測定する超音波探傷試験方式の管内面のスケ
    ール厚さ測定方法であって、 前記探触子の受信エコーのうちの前記スケール面の反射
    エコーとして検出されたエコー部分の波形タイプを、予
    め設定した複数の波形タイプから選択して決定し、 前記エコー部分の反射エコーと前記基準エコーとの前記
    エコー部分の波形タイプに応じて設定された波形位置の
    相対的な時間差から、前記スケールの厚さを測定するこ
    とを特徴とする管内面のスケール厚さ測定方法。
  2. 【請求項2】ボイラ等の被測定管の管外に設けた超音波
    探触子により、前記被測定管の管内に超音波を送波して
    前記被測定管からの反射エコーを受信し、 前記被測定管の内面にスケールが付着していないときの
    反射エコーを基準エコーとして、前記探触子が受信した
    スケール面の反射エコーと前記基準エコーとの相対的な
    時間差から、前記被測定管の内面に付着した前記スケー
    ルの厚さを測定する超音波探傷試験方式の管内面のスケ
    ール厚さ測定方法であって、 前記探触子の受信エコーのうちの前記スケール面の反射
    エコーとして検出されたエコー部分の波形タイプを、予
    め設定した複数の波形タイプから選択して決定し、 前記エコー部分の反射エコーの所定のピーク値が所定範
    囲内か否かを判別し、 前記ピーク値が前記所定範囲外のときに、 前記探触子から前記被測定管の管内に周波数を変えて超
    音波を再送信し、 該再送信に基づく前記探触子の受信エコーの前記エコー
    部分又は、最初の送信及び前記再送信に基づく前記探触
    子の両受信エコーのうちの前記ピーク値が前記所定範囲
    に近い一方のエコーの前記エコー部分を、前記スケール
    面の反射エコーとして選択し、 選択した前記エコー部分の反射エコーと前記基準エコー
    との前記エコー部分の波形タイプに応じて設定された波
    形位置の相対的な時間差から、前記スケールの厚さを測
    定することを特徴とする管内面のスケール厚さ測定方
    法。
  3. 【請求項3】 ボイラ等の被測定管の管外に設けた超音
    波探触子により、前記被測定管の管内に超音波を送信し
    て前記被測定管からの反射エコーを受信し、 前記被測定管の内面にスケールが付着していないときの
    反射エコーを基準エコーとして、前記探触子が受信した
    スケール面の反射エコーと前記基準エコーとの相対的な
    時間差から、前記被測定管の内面に付着した前記スケー
    ルの厚さを測定する超音波探傷試験方式の管内面のスケ
    ール厚さ測定方法において、 前記探触子の受信エコーのうちの前記スケール面の反射
    エコーとして検出されたエコー部分の波形タイプを、予
    め設定した複数の波形タイプから選択して決定し、 前記エコー部分の反射エコーの所定のピーク値が所定範
    囲内か否かを判別し、 前記ピーク値が前記所定範囲外のときに、 設定回数を限度として、前記ピーク値が前記所定範囲内
    になるまで、前記探触子から前記被測定管の管内に周波
    数を変えて超音波を再送信することをくり返し、 前記ピーク値が前記所定範囲になったときの前記探触子
    の受信エコーの前記エコー部分又は、前記探触子の各受
    信エコーのうちの前記ピーク値が前記所定範囲に最も近
    いエコーの前記エコー部分を、前記スケール面の反射エ
    コーとして選択し、 前記スケール面の反射エコーとして選択した前記エコー
    部分の反射エコーと前記基準エコーとの前記エコー部分
    の波形タイプに応じて設定された波形位置の相対的な時
    間差から、前記スケールの厚さを測定することを特徴と
    する管内面のスケール厚さ測定方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101819032A (zh) * 2010-04-23 2010-09-01 北京工业大学 基于sh波的工业锅炉水垢厚度检测系统及方法

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