JP2002364742A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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JP2002364742A
JP2002364742A JP2001175785A JP2001175785A JP2002364742A JP 2002364742 A JP2002364742 A JP 2002364742A JP 2001175785 A JP2001175785 A JP 2001175785A JP 2001175785 A JP2001175785 A JP 2001175785A JP 2002364742 A JP2002364742 A JP 2002364742A
Authority
JP
Japan
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shift
automatic transmission
vehicle
performance
pattern
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001175785A
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English (en)
Inventor
Takao Koyama
隆夫 小山
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転者が選択した車両の性能と、実際の車両
の性能とのズレを補正することにより、運転者の希望に
近い車両の性能を実現可能な自動変速機の制御装置を提
供する。 【解決手段】選択手段10の第1スイッチ11によって、標
準モード、動力性能モード、燃費モードのいずれかを基
にして目標とする燃費に対応する目標値Xoを選択し、
実際の燃費に対応するパターン選択値Yを測定し、この
実測値Yと目標値Xoとを比較して自動変速機2で実行
されるパターン選択値Xおよび変速パターンを補正す
る。また選択手段10の第2スイッチ12および登録スイッ
チ13によって、標準モード、目標とする変速時間Toを
選択することにより実際の変速時間TRを測定し、この
実測値TRと目標値Toとを比較して自動変速機2で実行
される変速油圧パターン選択用変速時間T(new)および
変速油圧パターンを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、与えられた信号に
応じて決定した制御内容を実行可能な自動変速機の制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の自動変速機において、運転者がシ
フトレバーから選択したレンジ毎の変速パターンで変速
を実行する以外に、動力性能を重視した変速パターンや
燃料消費率を重視した変速パターンを設定し、これらの
変速パターンのうちから、運転者が希望する変速パター
ンを選択することにより、車両の性能を変更可能なもの
は既知である。
【0003】しかしながら、こうした自動変速機の変速
制御装置にあっては、運転者が車両の性能を変更する
際、予め設定された変速パターンを使用する構成である
ため、例えば、燃料消費率を重視した変速パターンを選
択したとしても、現在の走行条件によっては運転者が考
えていた通りの燃費が実現されないことがある。
【0004】つまり、従来の自動変速機の制御装置にあ
っては、現在の車両性能を考慮しない制御内容を選択す
ることによって車両の性能を変更しようとするため、運
転者が希望する車両性能と、実際に自動変速機を制御す
ることにより得られる車両性能との間にズレが生じてし
まうという不都合があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決すべき課
題は、上述の事実に鑑みてなされたものであり、運転者
が選択した車両の性能と、実際の車両の性能とのズレを
補正することにより、運転者の希望に近い車両の性能を
実現可能な自動変速機の制御装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的のため、第1発
明に係る、自動変速機の制御装置は、与えられた信号に
応じて決定した制御内容を実行可能な自動変速機におい
て、運転者の要求に応じて車両の性能を選択可能な選択
手段と、該選択手段からの信号に応じて車両性能を実測
し、該実測値と前記選択手段からの信号を基に決定した
目標値とを比較して自動変速機で実行される制御内容を
補正する補正手段とを備えることを特徴とするものであ
る。
【0007】第2発明に係る、自動変速機の制御装置
は、上記第1発明において、車両の性能は、燃料消費率
であり、自動変速機で実行される制御内容は、変速比を
決定する変速スケジュールであることを特徴とするもの
である。
【0008】第3発明に係る、自動変速機の制御装置
は、上記第1発明において、車両の性能は、変速に要す
る変速時間であり、自動変速機で実行される制御内容
は、該変速時に摩擦要素を締結または解放するための液
圧制御であることを特徴とするものである。
【0009】第4発明に係る、自動変速機の制御装置
は、上記第3発明において、選択手段は、運転者の意思
で登録した特定の変速時間に決定される第1のモード
と、変速時間を連続的に選択可能な第2のモードとに切
替可能なものであることを特徴とするものである。
【0010】第5発明に係る、自動変速機の制御装置
は、上記第4発明において、第1のモードで決定される
特定の変速時間は、運転者が登録操作を行う直前に実行
された変速に要した変速時間であることを特徴とするも
のである。
【0011】
【発明の効果】第1発明に係る、自動変速機の制御装置
は、運転者が選択手段によって車両の性能を選択し、こ
の選択手段からの信号に応じて、補正手段が実際の車両
性能を測定すると共に、この実測値と選択手段からの信
号を基に決定した目標値とを比較して自動変速機で実行
される制御内容を補正するから、運転者が選択した車両
の性能と、実際の車両の性能とのズレを補正することが
できる。
【0012】従って第1発明によれば、現在の車両性能
を考慮した制御内容で運者が選択した車両の性能に変更
できるため、運転者の希望に近い車両の性能を実現する
ことができる。
【0013】第2発明は、上記第1発明において、車両
の性能は、燃料消費率であり、自動変速機で実行される
制御内容は、変速比を決定する変速スケジュールである
から、現在の車両性能を考慮した制御内容で車両の性能
を変更できるため、現在の走行条件に関わらず、運転者
の希望した燃費に近づけることができる。
【0014】第3発明は、上記第1発明において、車両
の性能は、変速に要する変速時間であり、自動変速機で
実行される制御内容は、該変速時に摩擦要素を締結また
は解放するための液圧制御であるから、現在の車両性能
を考慮した制御内容で車両の性能を変更できるため、現
在の走行条件に関わらず、運転者の希望した変速応答性
に近づけることができる。
【0015】第4発明は、上記第3発明において、選択
手段は、運転者の意思で登録した特定の変速時間に決定
される第1のモードと、変速時間を連続的に選択可能な
第2のモードとに切替可能なものであるから、第1のモ
ードを選択した際には、変速時間を登録することができ
るため、変速時間の切替が容易になる。また、第2のモ
ードを選択した際には、連続的な選択が可能になるた
め、運転者の好みに適切に対応することができる。
【0016】第5発明は、上記第4発明において、第1
のモードで決定される特定の変速時間は、運転者が登録
操作を行う直前に実行された変速に要した変速時間であ
るため、第2のモードを選択した際には、運転者が一度
好みの変速を体感したときの変速時間を登録できるか
ら、次回の変速以降では、走行条件に関わらず、登録し
た変速時間とほぼ同等の時間で変速を実行することがで
きる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。
【0018】図1は、本発明である自動変速機の制御装
置の一実施形態を示すシステム図であり、与えられた信
号に応じてコントローラ1で決定した制御内容を実行可
能な自動変速機2を有し、車両性能選択手段10は、運
転者が操作可能なコンソールパネルなどに取り付けられ
ている。
【0019】コントローラ1は、車速を検知する車速検
知手段3からの車速信号V、運転者のアクセルペダルの
踏み込みに応じたスロットル開度を検知するスロットル
開度検知手段4からのスロットル信号TVO、運転者が
セレクトレバーにより選択したレンジ位置を検知するレ
ンジ位置検知手段5からのレンジ信号Rなどが走行状態
を検出するための信号として入力されると共に、車両性
能選択手段10の操作状態に応じた選択信号Spが入力
される。
【0020】車両性能選択手段10は、燃料消費率(以
下、単に燃費という)を重視した変速スケジュール、ま
たは、動力性能を重視した変速スケジュールのいずれか
を連続的に選択可能な第1スイッチ11と、変速時間を
連続的に変更可能な第2スイッチ12と、運転者の意思
で気に入った変速時間の登録または切り替えを行うため
の登録スイッチ13とを備える。
【0021】第1スイッチ11は、中心付近を標準モー
ドとし、突起11pを図面右側にスライドさせることに
より、突起11pの位置M1に応じた選択信号Spをコン
トローラ1に出力して、動力性能を重視した変速スケジ
ュールを連続的に選択する動力性能モードに変更できる
一方、突起11pを図面左側にスライドさせることによ
り、突起11pの位置M1に応じた選択信号Spをコント
ローラ1に出力して、動力性能を抑え、燃費を重視した
変速スケジュールを連続的に選択する燃費モードに変更
できる。
【0022】第2スイッチ12は、中心付近を標準モー
ドとし、突起12pを図面右側にスライドさせることに
より、突起12pの位置M2に応じた選択信号Spをコン
トローラ1に出力して、変速時間が短くなるように連続
的に選択する変速応答性重視モードに変更できる一方、
突起12pを図面左側にスライドさせることにより、突
起12pの位置M2に応じた選択信号Spをコントローラ
1に出力して、変速時間が長くなるように連続的に選択
する変速ショック回避モードに変更できる。
【0023】なお、第1スイッチ11および第2スイッ
チ12における標準モードとは、運転者がセレクトレバ
ーによって選択したレンジ位置(1速レンジ、2速レン
ジ、Dレンジなど)毎に、車速信号Vおよびスロットル
信号TVOによって変速比が決定される変速パターンを
切り替える通常の変速スケジュールによるモードであ
る。
【0024】図2は、運転者が第1スイッチ11を使用
した際に、補正手段であるコントローラ1によって処理
される制御内容を示すフローチャートである。なお、図
2のフローチャートは、例えば、所定時間毎に実行され
るものとする。
【0025】まずステップ110では、運転者が第1ス
イッチ11を操作することにより第1スイッチ11の変
更があるかどうか、または、イグニッションキーをON
してから1回目であるかどうかを判断する。但し、第1
スイッチ11の操作は、運転者が突起11pを位置M1
にスライドさせることにより行われ、第1スイッチ11
を操作したかどうかは、第1スイッチ11に基いて車両
性能選択手段10から出力された選択信号Spの有無に
よって判断される。
【0026】ステップ110にて、運転者が第1スイッ
チ11を操作したか、或いは、イグニッションキーをO
Nしてから1回目であると判断すると、ステップ120
に移行する。
【0027】ステップ120では、第1スイッチ11の
操作直前まで目標としていた前回の目標燃費(以下、前
回の目標値という)Xo(old)と、目標燃費Xo(old)にほ
ぼ近い燃費が実際に得られた前回のパターン選択値X
(old)との差分ΔX(=X(old)−Xo(old))を演算し、
この差分ΔXを、第1スイッチ11を操作した後のパタ
ーン選択補正量として用いる。これにより、第1スイッ
チ11の操作によって燃費特性を変更する場合には、第
1スイッチ11の操作直前まで選択されていた変速パタ
ーンにおける燃費特性と、その変速パターンに基づいて
得られる実燃費とのズレを学習補正する。但し、ステッ
プ120において、パターン選択補正量ΔXは初め、Δ
X=0にリセットされている。
【0028】ステップ130では、第1スイッチ11の
位置M1に対応する今回の目標燃費(以下、今回の目標
値という)Xoを例えば、第1スイッチ11の位置M1
と、その位置M1に対応するパターン選択値Xとを関数
f(M1)で示した図3の特性図から演算する。これと
同時に、ステップ130では、第1スイッチ11の位置
M1から得られた今回の目標値Xo=f(M1)と、ステ
ップ120で演算したパターン選択補正量ΔXとを加え
たパターン選択値X=f(M1)+ΔXとを算出してス
テップ140に移行する。
【0029】ステップ140では、実際の燃費に対応す
る実パターン選択値(以下、実測値という)Yを測定
し、ステップ150にて、この実測値Yと、ステップ1
30で算出した今回の目標値Xoとを、ヒステリシスα
(>0)を考慮して比較する。
【0030】ステップ150にて、実測値Yがヒステリ
シスαを考慮しても今回の目標値Xoに比べて大きい場
合、即ち、Xo+α≦Yを満たす場合には、ステップ1
60に移行し、前回のパターン選択値X(old)と補正値
βとから新たなパターン選択値X(new)(=Xo(old)
β)に更新し、ステップ180にて、この新たなパター
ン選択値X(new)(=Xo(old)−β)に対応する変速パ
ターンを選択することにより、変速スケジュールを変更
する。但し、補正値βは、β>0を満たす任意の値であ
る。
【0031】ところでステップ150にて、実測値Yが
ヒステリシスαを考慮した今回の目標値Xoの範囲内に
ある場合、即ち、Xo−α≦Y≦Xo+αを満たす場合に
は、パターン選択値X(old)の更新は行わず、パターン
選択値Xo(old)に対応する変速油圧パターンを選択す
る。
【0032】またステップ150にて、実測値Yがヒス
テリシスαを考慮しても今回の目標値Xoに比べて小さ
い場合、即ち、Xo−α≧Yを満たす場合には、ステッ
プ170に移行し、前回のパターン選択値X(old)と補
正値βとから新たなパターン選択値X(new)(=Xo
(old)+β)に更新し、ステップ180にて、この新た
なパターン選択値X(new)(=Xo(old)+β)に対応す
る変速パターンを選択することにより、変速スケジュー
ルを変更する。
【0033】ステップ180で選択する変速パターン
は、車速Vおよびスロットル開度TVOで変速比iを決
定するものである。変速パターンは、パターン選択値X
に対応して多数用意しておけばよいが、実際上は、図4
(a)に示す如く、変速線L1,L2,L3が低車速側に
集まった燃費最良変速パターンと、図4(b)に示す如
く、変速線L1,L2,L3が高車速側に広がった動力性
能最良変速パターンとの2種類を用意し、パターン選択
値Xに応じて補間計算により変速パターンを作成するの
が好ましい。
【0034】つまり、運転者が選択手段10の第1スイ
ッチ11によって、標準モード、動力性能を重視した動
力性能モード、燃費を重視した燃費モードのいずれかを
選択し、ステップ140〜180に示す如く、この選択
手段10からの信号Spに応じて、実測値Yを測定する
と共に、この実測値Yと目標値Xoとを比較して自動変
速機2で実行される目標値Xoおよび変速パターンを補
正するから、運転者が選択した車両の性能と、実際の車
両の性能とのズレを補正することができる。
【0035】従って、実測値Yを考慮したパターン選択
値X(new)で運転者が選択した車両の性能に変更できる
ため、運転者の希望に近い車両の性能を実現することが
できる。
【0036】特に、第1スイッチ11で選択される車両
の性能は、燃料消費率であり、自動変速機2で実行され
る制御内容は、自動変速機2で実行される変速比を決定
する変速スケジュールであるから、実測値Yを考慮した
制御内容で車両の性能を変更できるため、現在の走行条
件に関わらず、運転者の希望した燃費に近づけることが
できる。
【0037】図5は、運転者が登録スイッチ13を使用
した際に、補正手段であるコントローラ1によって処理
される制御内容を示すフローチャートである。なお、図
5のフローチャートは、例えば、所定時間毎に実行され
るものとする。
【0038】まずステップ210では、変速が実行され
るかどうかを判断し、このステップ210にて、変速が
実行されると判断されると、ステップ220に移行して
実際の変速時間Trを測定する。但し、ステップ210
にて、変速を実行しないと判断した場合は、そのまま終
了してステップ210にて、再び変速が実行されるかど
うかを判断する。
【0039】ステップ230では、ステップ220で時
間測定された変速が終了したのち、運転者による登録操
作があったかどうかを判断する。この場合、運転者によ
る登録操作は、運転者が登録スイッチ13を所定時間
(例えば、2秒)以上押し続けることにより行われ、運
転者による登録操作があったかどうかを判断は、登録ス
イッチ13を押し続けた状態で登録スイッチ13から出
力された選択信号Spの有無によって判断する。
【0040】ステップ230にて、運転者による登録操
作があったと判断すると、ステップ240に移行し、こ
のステップ240にて、ステップ220で測定された変
速時間Trを新たな変速時間TMとして登録する。これに
より、次回の変速からは、登録された変速時間TM(=
r)で変速が実行されることになる。但し、ステップ
230にて、運転者による登録操作がないと判断した場
合は、そのまま終了してステップ210にリターンす
る。
【0041】図6は、運転者が第2スイッチ12または
登録スイッチ13を使用した際に、補正手段であるコン
トローラ1によって処理される制御内容を示すフローチ
ャートである。なお、図6のフローチャートは、例え
ば、所定時間毎に実行されるものとする。
【0042】まずステップ310では、図5のフローチ
ャートによって登録された変速時間TMを目標変速時間
Toとして使用する登録モード(第1モード)を運転者
が選択したかどうかを判断する。この場合、運転者によ
る登録モードへの選択操作は、運転者が登録スイッチ1
3を単に押すことにより行われ、登録モードへの選択操
作があったかどうかの判断は、運転者が登録スイッチ1
3を押したときに登録スイッチ13から出力された選択
信号Spの有無によって判断する。
【0043】ステップ310にて、運転者による登録モ
ードへの選択操作があったと判断すると、ステップ32
0に移行し、このステップ320にて、登録時間TM(=
r)を目標変速時間(以下、目標値という)Toおよび初
期の変速油圧パターン選択用変速時間Tに設定してステ
ップ330に移行する。
【0044】ステップ330では、実際の変速時間TR
を測定し、ステップ340にて、この実測した変速時間
(以下、実測値という)TRと、ステップ320で設定し
た目標値Toとを、ヒステリシスα(>0)を考慮して
比較する。
【0045】ステップ340にて、実測値TRがヒステ
リシスαを考慮しても目標値Toに比べて大きい場合、
即ち、To+α≦TRを満たす場合には、ステップ350
に移行し、前回の変速油圧パターン選択用変速時間T
(old)と補正値βとから得られた新たな変速油圧パター
ン選択用変速時間T(new)(=T(old)−β)に更新し、
ステップ380にて、この新たな変速油圧パターン選択
用変速時間T(new)(=T( old)−β)に対応する変速油
圧パターンを選択する。但し、最初の変速油圧パターン
選択用変速時間T(old)は、イグニッションON時の目
標値Toを用いるものとし、補正値βは、β>0を満た
す任意の値である。
【0046】ところでステップ340にて、実測値TR
がヒステリシスαを考慮した目標値Toの範囲内にある
場合、即ち、To−α≦TR≦To+αを満たす場合に
は、変速油圧パターン選択用変速時間T(old)を更新せ
ず、ステップ380にて、この変速油圧パターン選択用
変速時間T(old)に対応する変速油圧パターンを選択す
る。
【0047】またはステップ340にて、実測値TR
ヒステリシスαを考慮しても、目標値Toに比べて小さ
い場合、即ち、To−α≧TRを満たす場合には、ステッ
プ360に移行し、前回の変速油圧パターン選択用変速
時間T(old)と補正値βとから得られた新たな変速油圧
パターン選択用変速時間T(new)(=T(old)+β)に更
新し、ステップ380にて、この新たな変速油圧パター
ン選択用変速時間T(n ew)(=T(old)+β)に対応する
変速油圧パターンを選択する。
【0048】他方、ステップ310にて、運転者による
登録モードへの選択操作がなかったと判断すると、運転
者が第2スイッチ12を操作したことによる手動操作モ
ード(第2モード)として、ステップ370に移行し、
このステップ370にて、第2スイッチ12の位置M2
に対応する変速時間を例えば、図7に示す関数g(M
2)から演算する。図7は、第2スイッチ12の位置M2
と、その位置M2に対応する変速時間とを関数g(M2)
で示した特性図である。これにより、ステップ370に
て、変速油圧パターン選択用変速時間T(new)(=g
(M2))に更新したのち、ステップ380にて、変速
油圧パターン選択用変速時間T(new)(=g(M2))に
対応する変速油圧パターンを選択する。
【0049】ステップ380で選択する変速油圧パター
ンは、変速に必要なクラッチやブレーキなどの摩擦要素
に供給する油圧Pcを決定するものである。変速油圧パ
ターンは、変速油圧パターン選択用変速時間T(new)
対応して多数用意しておけばよいが、実際上は、図8
(a)に示す供給圧Pcが比較的小さな変速時間最長パ
ターンと、図8(b)に示す供給圧Pcが比較的大きな
変速時間最短パターンとの2種類を用意し、変速油圧パ
ターン選択用変速時間T(new)に応じて補間計算により
変速油圧パターンを作成するのがよい。
【0050】つまり、運転者が選択手段10の第2スイ
ッチ12および登録スイッチ13によって、標準モー
ド、目標とする変速時間Toを選択し、ステップ340
〜380に示す如く、この選択手段10からの信号Sp
に応じて、実変速時間TRを測定すると共に、この変速
時間TRと目標値Toとを比較して自動変速機2で実行さ
れる変速油圧パターン選択用変速時間Tおよび変速油圧
パターンを補正するから、運転者が選択した車両の性能
と、実際の車両の性能とのズレを補正することができ
る。
【0051】従って、実測値TRを考慮した変速油圧パ
ターン選択用変速時間T(new)で運転者が選択した車両
の性能に変更できるため、運転者の希望に近い車両の性
能を実現することができる。
【0052】特に、第2スイッチ12で選択される車両
の性能は、変速に要する変速時間Tであり、自動変速機
2で実行される制御内容は、該変速時にクラッチやブレ
ーキなどの摩擦要素を締結または解放するための油圧制
御であるから、実変速時間T Rを考慮した制御内容で車
両の性能を変更できるため、運転者の希望した変速応答
性に近づけることができる。
【0053】さらに選択手段10は、登録スイッチ13
によって運転者の意思で登録した特定の変速時間TM
決定される登録モードと、第2スイッチ12によって変
速時間Tを連続的に選択可能な手動操作モードとに切替
可能なものであるから、登録モードを選択した際には、
変速時間Tを登録された変速時間とすることができるた
め、変速時間の切替が容易になる。また、手動操作モー
ドを選択した際には、目標変速時間ToをT(new)=g
(M2)として連続的な選択が可能になるため、運転者
の好みに適切に対応することができる。
【0054】特に、登録モードで決定される特定の変速
時間TMは、運転者が登録操作を行う直前に実行された
変速に要した変速時間TM(=Tr)であるから、登録モ
ードを選択した際には、運転者が一度好みの変速を体感
したときの変速時間T(=T M)を登録できるから、次
回の変速以降では、走行条件に関わらず、登録した変速
時間TMとほぼ同等の時間で変速を実行することができ
る。
【0055】
【実施例】以下、下記の表1を参照して図2のフローチ
ャートに基づく実施例を説明する。なお、本制御におい
て、イグニッションがONした時点での目標値Xoは、
Xo=f(M1)=10とし、補正値βは、β=1に設定
する。
【0056】
【表1】
【0057】まずステップ110にて、イグニッション
がONであることを検知すると、初めステップ120で
はパターン選択補正量ΔXがΔX=0にリセットされて
いるため、ステップ130にてパターン選択値X=10
として(表1)から変速パターンCを選択する。
【0058】そして、ステップ140にて実測値YがY
=8であると、ステップ150にて、実測値Yと目標値
Xoとを比較したときXo−α≧Yであるため、ステップ
170にて、前回のパターン選択値X(old)として、イ
グニッションON時の目標値Xo=10を用い、新たな
パターン選択値X(new)=X(old)(=Xo)+β=10
+1=11に更新し、ステップ180にて、新たなパタ
ーン選択値X(new)=11に対応する変速パターンDを
選択することにより、変速スケジュールを変更して、ス
テップ110にリターンする。
【0059】その後、ステップ110からステップ14
0に移行し、このステップ140にて得た実測値Yがそ
れでもまだY=9であると、ステップ150からステッ
プ170に移行し、このステップ170にて新たなパタ
ーン選択値X(new)=X(old)+β=11+1=12に更
新し、ステップ180にて、新たなパターン選択値X
(new)=12に対応する変速パターンEを選択すること
により、変速スケジュールを変更して、ステップ110
にリターンする。
【0060】そして、ステップ110からステップ14
0に移行し、このステップ140にて得た実測値Yと目
標値Xoとをステップ150にて比較し、実測値YがY
≒10(Xo−α≦Y≦Xo+α)になると、実測値Yが
目標値Xoに収束したとしてステップ150からステッ
プ180に移行し、前回のパターン選択値X(new)=1
2を新たなパターン選択値X(new)(=12)に更新
し、パターン選択値X(ne w)=12に対応する変速パタ
ーンEを選択する。以後、実測値Y≒10となるパター
ン選択値X(new)=12に対応する変速パターンEを保
持する。
【0061】ところでこのとき、選択スイッチ1を操作
して目標値Xo=f(M1)=8に変更すると、ステップ
110からステップ120に移行し、このステップ12
0にて、前回の目標値Xo(old)=10と、この目標値X
o(old)=10にほぼ近い燃費が得られた前回のパターン
選択値X(old)=12との差分ΔX=12−10=2を
パターン選択補正量ΔX=2として用いる。
【0062】この場合、ステップ130では、今回の目
標値Xoは、Xo=f(M1)=8であり、パターン選択値
Xは、X=f(M1)+ΔX=8+2=10となるため、
パターン選択値X=10として(表1)から変速パター
ンCを選択し、以後、ステップ140にて得た実測値Y
と目標値Xo=8とをステップ150にて比較して実測
値Yが目標値Xo=8に収束するまでパターン選択値X
(new)を更新する。
【0063】つまり、図2のフローチャートによれば、
選択スイッチ1を操作しないときの目標値Xo=f(M
1)=10を実現するには、パターン選択値X(new)=1
0に対応する変速パターンCではなく、パターン選択値
(new)=12に対応する変速パターンEを使用しなけ
ればならないことが最初の走行で判明し、選択スイッチ
1を操作して目標値Xoを変更したときの目標値Xo=f
(M1)=8を実現するには、パターン選択値X(new)
8に対応する変速パターンCではなく、最初の走行で判
明したパターン選択補正量ΔX=2を考慮して、パター
ン選択値X(new)=10に対応する変速パターンEを使
用しなければならないことが判明する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る、自動変速機の制御装置の一実
施形態を示すシステム図である。
【図2】 運転者が第1スイッチを使用した際に、コン
トローラによって処理される制御内容を示すフローチャ
ートである。
【図3】 第1スイッチの位置M1と、その位置M1に対
応する燃費とを関数f(M1)で示した特性図である。
【図4】 (a)は、燃費最良変速パターンであり、
(b)は、動力性能最良変速パターンである。
【図5】 運転者が登録スイッチを使用した際に、コン
トローラによって処理される制御内容を示すフローチャ
ートである。
【図6】 運転者が第2スイッチまたは登録スイッチを
使用した際に、コントローラによって処理される制御内
容を示すフローチャートである。
【図7】 第2スイッチの位置M2と、その位置M2に対
応する変速時間とを関数f(M2)で示した特性図であ
る。
【図8】 (a)は、変速時間最長パターンであり、
(b)は、変速時間最短パターンである。
【符号の説明】
1 コントローラ 2 自動変速機 3 車速検知手段 4 スロットル開度検知手段 5 レンジ位置検知手段 10 車両性能選択手段 11 第1スイッチ 12 第2スイッチ 13 登録スイッチ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 与えられた信号に応じて決定した制御内
    容を実行可能な自動変速機において、 運転者の要求に応じて車両の性能を選択可能な選択手段
    と、該選択手段からの信号に応じて車両性能を実測し、
    該実測値と前記選択手段からの信号を基に決定した目標
    値とを比較して自動変速機で実行される制御内容を補正
    する補正手段とを備えることを特徴とする自動変速機の
    制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記車両の性能は、
    燃料消費率であり、前記自動変速機で実行される制御内
    容は、変速比を決定する変速スケジュールであることを
    特徴とする自動変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記車両の性能は、
    変速に要する変速時間であり、前記自動変速機で実行さ
    れる制御内容は、該変速時に摩擦要素を締結または解放
    するための液圧制御であることを特徴とする自動変速機
    の制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記選択手段は、運
    転者の意思で登録した特定の変速時間に決定される第1
    のモードと、変速時間を連続的に選択可能な第2のモー
    ドとに切替可能なものであることを特徴とする自動変速
    機の制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記第1のモードで
    決定される特定の変速時間は、運転者が登録操作を行う
    直前に実行された変速に要した変速時間であることを特
    徴とする自動変速機の制御装置。
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