JP2002364568A - 無給油式スクリュー圧縮機およびその制御方法 - Google Patents

無給油式スクリュー圧縮機およびその制御方法

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JP2002364568A
JP2002364568A JP2001166009A JP2001166009A JP2002364568A JP 2002364568 A JP2002364568 A JP 2002364568A JP 2001166009 A JP2001166009 A JP 2001166009A JP 2001166009 A JP2001166009 A JP 2001166009A JP 2002364568 A JP2002364568 A JP 2002364568A
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screw compressor
lubricating oil
bearing
lubricating
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Hiroshi Ota
広志 太田
Hitoshi Nishimura
仁 西村
Kenji Dosono
健次 堂薗
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】無給油式スクリュー圧縮機において、無負荷運
転時または低速回転時の消費動力を低減する。 【解決手段】無給油式スクリュー圧縮機100は、低圧
段圧縮機本体1と高圧段圧縮機本体2を有する。この圧
縮機は、負荷の変化に応じて空気を圧縮する負荷運転
と、大気に放気する等の無負荷運転を繰り返す。低圧段
圧縮機本体と高圧段圧縮機本体とをギヤ14、11A、
11Bを介してインバータ26駆動の電動機12が回転
駆動する。起動時や無負荷運転時または低速回転時等
は、ギヤケース3の下部に溜められオイルクーラ32を
経た潤滑油の一部を、給油配管34Cから分岐した給油
配管34Bに介在させた排油電磁弁35を開いてギヤケ
ースに戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮作動室に潤滑
油が入るのを防止した無給油式スクリュー圧縮機および
その制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の無給油式スクリュー圧縮機の例
が、特開2001−50185号公報に開示されてい
る。この公報に記載の無給油式スクリュー圧縮機では、
低負荷、低回転時の動力を軽減するために、本体吐出配
管の逆支弁の1次側から大気に開放する放気配管を設け
ている。さらに、この放気配管に大口径二方弁を、この
放気配管のバイパス配管に小口径二方弁を設け、これら
2個の二方弁を運転状態に応じて制御している。
【0003】また、特開平10−82391号公報に
は、2段のスクリュー圧縮機において低圧段スクリュー
圧縮部と高圧段スクリュー圧縮部とを直列に連結し、そ
れぞれの圧縮部に連結された各モータをインバータを用
いて可変速駆動することが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開2001-5
0185号公報に記載のものは、確かにインバータを用
いて単段スクリュー圧縮機を可変速運転し、低負荷、低
回転時には放気を併用しているので、ある程度の動力低
減が可能になっている。しかしながら、低負荷や低回転
時に本来できるだけ無動力で運転されることが望ましい
から、なお一層の動力低減が求められている。
【0005】一方、特開平10-82391号公報に記
載のスクリュー圧縮機では、2段のスクリュー圧縮機の
各段を、それぞれの段が有する電動機をインバータで駆
動することにより、負荷に応じた運転を可能にし、広範
な流量および圧力の運転が可能になっている。しかしな
がらこの公報に記載のものは、運転範囲は広がるもの
の、低負荷時や無負荷時に無駄に使用される動力を低減
することについては、ほとんど考慮されていない。
【0006】本発明は上記従来技術の不具合に鑑みなさ
れたものであり、無給油式スクリュー圧縮機において、
潤滑部位を確実に潤滑しながら、動力を低減することに
ある。本発明の他の目的は、軸受の必要給油量を確保し
ながら、起動トルクを軽減することにある。また、軸受
スミアリングを防止しするとともに、軸封装置への油の
進入を防止することも目的とする。さらに、軸受の必要
給油量を確保しつつ起動トルクを軽減することも目的と
する。本発明では、これら目的の少なくとも一つを達成
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の第1の特徴は、互いに噛合う1対の雄ロータと
雌ロータと、これらのロータを収納するケーシングと、
両ロータを支持する軸受手段と、この軸受手段に潤滑油
を供給する潤滑手段とを備えた無給油式スクリュー圧縮
機において、潤滑手段は潤滑油収容手段と、この潤滑油
収容手段に溜められた潤滑油を軸受手段に送給するオイ
ルポンプと、このオイルポンプとケーシングとを接続す
る第1の油配管と、この第1の油配管から分岐し弁手段
を介在させた第2の油配管と、弁手段を制御する制御手
段とを有し、第2の油配管を通る潤滑油はオイルポンプ
を出た後に軸受手段に供給されること無く潤滑油収容手
段に戻され、制御手段は少なくともスクリュー圧縮機が
無負荷運転時には、軸受への給油量を負荷運転時よりも
低下させるよう制御するものである。
【0008】そしてこの特徴において、制御手段は、少
なくともスクリュー圧縮機の運転を停止するときまたは
起動するときのいずれかにおいて、オイルポンプを停止
して軸受手段への潤滑油の供給を停止させる;ロータを
回転駆動するインバータ駆動の電動機を有し、スクリュ
ー圧縮機の運転回転速度が予め定めた設定回転速度以下
になったときは、制御装置は軸受手段への給油量を低下
させるよう潤滑手段を制御することが望ましい。
【0009】上記目的を達成するための本発明の第2の
特徴は、互いに噛合う1対の雄ロータと雌ロータと、こ
れらのロータを収納するケーシングと、両ロータを支持
する軸受手段と、この軸受手段に潤滑油を供給する潤滑
手段と、ロータを回転駆動する電動機と、この電動機を
駆動するインバータとを備えた無給油式スクリュー圧縮
機において、潤滑手段は潤滑油収容手段と、この潤滑油
収容手段に溜められた潤滑油を軸受手段に送給するオイ
ルポンプとを備え、インバータは少なくともスクリュー
圧縮機が無負荷運転時には、軸受への給油量を負荷運転
時よりも低下させるようオイルポンプを制御するもので
ある。
【0010】上記目的を達成するための本発明の第3の
特徴は、負荷に応じて無負荷運転と負荷運転とを繰り返
す無給油式スクリュー圧縮機の制御方法であって、無負
荷運転時または起動時の少なくともいずれかにおいてス
クリュー圧縮機の軸受手段に供給する潤滑油量が負荷運
転時の潤滑油量よりも少なくなるよう制御手段が潤滑油
の供給量を制御するものである。
【0011】そしてこの特徴において、制御手段は、軸
受手段に潤滑油を供給する油配管にから分岐したバイパ
ス管路に設けた弁手段を制御する;制御手段はスクリュ
ー圧縮機を回転駆動する電動機を制御するインバータで
あって、軸受手段に潤滑油を供給する油配管中に介在さ
せたオイルポンプの回転速度を制御することにより軸受
手段への潤滑油の供給量を制御することが望ましい。
【0012】上記目的を達成するための本発明の第4の
特徴は、低圧段圧縮機本体と高圧段圧縮機本体とを備え
た無給油式スクリュー圧縮機の運転方法であって、高圧
段圧縮機の吐出側の圧力に応じて低圧段圧縮機本体及び
高圧段圧縮機本体の運転速度を定め、この運転速度が予
め定めた下限運転速度に達したら、高圧段圧縮機本体及
び低圧段圧縮機本体に供給する潤滑油量を下限運転速度
を超えて運転したときの潤滑油量より低下させるもので
ある。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明のいくつかの実施例
を図面を用いて説明する。図1は、本発明に係るオイル
フリースクリュー圧縮機の一実施例の構成図である。オ
イルフリースクリュー圧縮機100は、低圧段圧縮機本
体1と高圧段圧縮機本体2とを備えている。低圧段圧縮
機本体1と高圧段圧縮機本体2はともにギヤケース3に
固定されている。
【0014】低圧段圧縮機本体1側のピニオンギヤ11
Aおよび高圧段圧縮機本体2側のピニオンギヤ11B
は、電動機12の回転軸12Aにカップリング13を介
して接続されたブル軸14Aに取付けらたブルギヤ14
と噛合う。ピニオンギヤ11A、11B及びブルギヤ1
4はギヤケース3内に収納される。ギヤケース3下部に
形成された油溜りには、各圧縮機本体1、2の軸受6や
ブルギヤ14、ピニオンギヤ11A、11Bを潤滑した
潤滑油が溜められる。電動機12は、例えば、三相誘導
電動機であり、インバータ15がその回転速度を制御す
る。
【0015】低圧段圧縮機本体1の吸込み空気通路に
は、周囲空気を濾過して低圧段圧縮機本体1に供給する
ためのフィルタ17が取付けられている。フィルタ17
下流側には、吸込み口18が形成されている。低圧段圧
縮機本体1の吐出し側と高圧段圧縮機本体2の吸込み側に
は、インタークーラ19が設けられいる。インタークー
ラ19と低圧段圧縮機本体1とを空気配管20Aで配管
接続し、インタークーラ19と高圧段圧縮機本体2とを
空気配管20Bで配管接続する。高圧段圧縮機本体2の
下流には、逆止弁21とアフタークーラ22が空気配管
20Cで接続されている。アフタークーラ22の下流に
は、空気配管20Dが接続されている。空気配管20D
の端部は、図示しない負荷側のエアタンクに接続されて
いる。
【0016】アフタークーラ22の下流の空気配管20
Dには、空気配管20D内の圧力を検出する圧力センサ
ー23が設けられている。また、空気配管20D内の圧
力が吹出し圧力まで異常上昇した場合に、吐出配管20
D内の圧縮空気を大気に開放する安全弁24も設けられ
ている。圧力センサー23の出力は、制御装置25に入
力される。制御装置25は、圧力センサー23が検出し
た吐出圧力と予め設定された設定圧力とを比較し、この
比較結果に応じて制御信号をインバータ26に出力す
る。さらに制御装置25は、圧力センサー23の検出圧
力が上限圧力に達したら、吸込み絞り弁41と吐出配管
20D間を接続する各配管に介在させた各電磁弁27に
指令することにより、放気弁28を開いて吐出空気を放
気させる。
【0017】インバータ26は、三相交流電源からの三
相交流を直流に変換するコンバータ部と、コンバータ部
の出力を三相交流に変換するインバータ部とを備えてお
り、制御装置25が出力した制御信号に基づいて、コン
バータ部とインバータ部の各スイッチング素子がスイッ
チング動作する。各スイッチング素子のスイッチングタ
イミングに従い、出力周波数と出力電圧が制御される。
【0018】低圧段圧縮機本体1内の軸受6および高圧
段圧縮機2内の軸受6には、油配管34C、34Aを介
してギヤケース3内の潤滑油が供給される。油配管34
Cには、オイルポンプ電動機29が接続されたオイルポ
ンプ30、オイルクーラ32およびオイルフィルタ33
が設けられている。オイルポンプ30が駆動されると、
ギヤケース3内の1次フィルタ31でろ過された潤滑油
が、冷却及びろ過されて格段圧縮機本体1、2内の軸受
6に供給される。オイルポンプ電動機29は、50Hz
または60Hzの商用電源により一定速度で回転する。
【0019】油配管34Aはオイルフィルタ33と各圧
縮機本体1、2の軸受6への給油口とを接続する。油配
管34Aから油配管34Bが分岐して設けられている。
油配管34Bは、油配管34Aとギヤケース3とを接続
する。油配管34Bには排油電磁弁35が設けられてい
る。
【0020】次に格段の圧縮機本体の詳細を図2、3を
用いて説明する。図2は、オイルフリースクリュー圧縮
機が備える圧縮機本体の上面断面図、図3はその正面図
である。ここでは、低圧段圧縮機本体1を示している
が、高圧段圧縮機本体2も同様の構成であるので、図示
を省略する。
【0021】圧縮機本体1のケーシング1Aに、雄ロー
タ4と雌ロータ5の1対のロータが非接触状態で回転自
在に収納されている。雄ロータの回転軸4A、4Bおよ
び雌ロータの回転軸5B、5Bは複数の軸受6により回
転自在に支持されている。
【0022】軸受6とスクリュー歯が形成されたスクリ
ュー歯部との間にある各ロータ回転軸4A、4B、5
B、5Bには、軸封装置8が設けられている。軸封装置
8は、ねじシールである。ねじシールは、内径部に溝を
有し、ロータ回転軸4A、4B、5B、5Bの外径部と
非接触で取り付けられる。ロータ回転軸4A、4B、5
B、5Bが回転すると、溝部に圧力が発生し、軸受6に
給油した油が圧縮室7内へ侵入するのを防止する。
【0023】雄ロータ4の回転軸4Aの軸端部にはタイ
ミングギヤ9が取付けられている。同様に、雌ロータ5
の回転軸5Aの軸端部にはも、タイミングギヤ10が取
付けられている。タイミングギヤ9とタイミングギヤ1
0は互いに噛合う。雄ロータ4のタイミングギヤ9取付
け部とは反対側の回転軸4Bの端部には、ピニオンギヤ
11が取付けられている。
【0024】このように構成した本実施例の動作を、以
下に説明する。電動機12が回転駆動されると電動機1
2の回転駆動力が電動機回転軸12A、カップリング1
3、ブル軸14A、ブルギヤ12、ピニオンギヤ11
A、11Bを介して各圧縮機本体1,2の雄ロ−タ4に
伝達される。そして、雄ロータ4が回転し、雄ロータ4
の回転とともにタイミングギヤ9が回転する。タイミン
グギヤ9が回転するとこれと噛合う雌ロータ5側のタイ
ミングギヤ10も回転し、雌ロータ5が雄ロータ4と同
期回転する。なお、雄ロータ4と雌ロータ5は無給油状
態で回転する。
【0025】雄ロータ4と雌ロータ5の外周側には溝ま
たは突起が形成されており、各ロータ4、5が回転する
と、溝または突起とケーシング壁面で形成される圧縮作
動室の容積が変化する。これにより、圧縮作動室内に導
入された空気は順次圧縮され、圧縮された空気が吐出口
16から吐出される。
【0026】制御装置25は圧力センサー23の検出出
力に基づいて、インバータ26に回転周波数の変更を指
令する。インバータ26はこの指令に基づき、出力周波
数を変化させ、電動機12の回転速度を変化させる。そ
れとともに、制御装置25は、圧力センサー23が検出
した圧力に基づいて得られた電動機12の出力周波数指
令値を予め定められた設定周波数値と比較し、排油電磁
弁35の開閉を決定する。例えば、設定周波数値以下の
出力周波数指令値が得られた場合は、制御装置25は排
油電磁弁35に開指令を出力する。
【0027】次に、本実施例の制御方法を、図4及び図
5に従って説明する。図4に、吐出空気量比と回転周波
数比の関係を示す。負荷側の消費空気量に応じたオイル
フリースクリュー圧縮機100から吐出される空気量
を、仕様吐出空気量の例えば100%〜40%の範囲に設定
すべきと制御装置25が判断したとする。このとき、制
御装置25は圧力センサー23の検出出力に基づいて吐
出圧力を設定圧力に保持するために、電動機12の回転
速度を、図4の運転範囲Aで示した吐出空気量比に比例
させる。
【0028】これに対して吐出空気量が40%以下に設定
すべきと制御装置25が判断したときは、制御装置25
は電動機12の設定下限周波数である回転周波数比40%
に電動機12を保持する。それとともに、複数の電磁弁
27、27、…および放気弁28に指令を送り、放気弁
28から大気雰囲気へ圧縮空気が放気されるようにす
る。これを、放気運転または無負荷運転と呼ぶ。このと
き、逆止弁21までの吐出空気を大気に開放するので、
逆止弁21の下流の負荷側には圧縮空気が導かれない。
【0029】図5に、回転周波数比と軸受給油量比の関
係および排油電磁弁の動作を示す。図中、C線は回転周
波数比に対して軸受に必要な給油量を示す線である。回
転周波数が低下すると、軸受への必要給油量も低下す
る。例えば回転周波数比が50%になると、必要給油量は
回転数比100%のときの約35%程度でよい。これに対し
て、回転周波数に関係なく軸受給油量を一定に保つ従来
の方式では、低速領域で、軸受6に必要な給油量の6倍
も過剰に給油されている。
【0030】回転周波数比が50%の時点で、排油電磁
弁35を開いたときの回転周波数比に対する軸受給油量
の関係を、D線に示す。オイルフリースクリュー圧縮機
の消費動力には、軸受で発生する機械損失も含まれる。
機械損失には、回転速度に応じて変化する損失と、給油
温度や給油量により変化する摩擦損失とが含まれる。給
油量を低減すれば、摩擦損失による消費動力を低減でき
る。排油電磁弁35を開いて、軸受への給油量を約50%
とすれば、3〜5%の動力が低減される。
【0031】無負荷運転時に、軸受に作用する荷重は全
負荷時の荷重の1/10程度である。このような軽荷重
では、軸受の転動体にすべりを生じて、スミアリングを
発生するおそれがある。このすべりを防止するために
は、軸受6への給油量を低減するのがよい。また、回転
周波数が低下すると、ねじシール8内で発生する圧力が
低下する。これは、軸受6部へ給油された潤滑油を押し
戻す力が弱くなることを意味する。したがって、軸受6
部への給油量または給油圧力を低下させれば、ねじシー
ル8内に潤滑油が侵入する力が軽減され、圧縮室7内へ
の油の侵入を防止できる。
【0032】なお、停止時にも排油電磁弁35を開くよ
うにする。これは、以下の理由による。停止動作がなさ
れると、制御装置25はインバータ26に停止指令を出
力する。インバータ26は電動機12の回転を停止させ
る。これにより各スクリューロータ4、5の回転速度は
急速に0になるが、給油圧力はスクリューロータ4、5
の回転速度ほど急速には低下しない。そのため、油配管
に残った潤滑油が軸受6に給油され続ける。すでにスク
リューロータ4、5は停止したので、ねじシール8内で
は潤滑油を押し戻す圧力が発生しない。給油量や給油圧
力が高くて、圧縮機の運転停止からの給油時間が長い
と、ねじシール内に油が侵入する恐れを生じる。そこ
で、制御装置25がスクリュー圧縮機の運転停止とほぼ
同時に排油電磁弁35を開くように指令する。これによ
り、排油電磁弁35を瞬時に開くことができ、その場
合、圧縮機本体内の軸受6には給油されず、潤滑油はギ
ヤケース3内に瞬時に戻される。
【0033】さらに、起動時にも排油電磁弁35を開く
ようにすることが望ましい。これにより、電動機の起動
トルクを低減できるので、高トルク特性を有する電動機
が不要となり、コストが低減される。
【0034】上記実施例では、スクリュー圧縮機を駆動
する電動機12をインバータ駆動電動機としたが、イン
バータを用いない電動機であっても良いことは言うまで
もない。その場合の排油電磁弁35の動作を、図7に示
す。吐出配管20Dに設けられた圧力センサー23は負
荷の変化に応じた圧力を検出し、制御装置25に出力す
る。制御装置25は入力された圧力信号が、予め設定さ
れた上限圧力に到達するまで、電動機12を負荷運転さ
せて圧縮空気を需要側へ供給する。
【0035】圧力センサー23が検出した圧力が上限圧
力に達すると、制御装置25は圧縮機本体出口から吐出
配管中に設けられた逆止弁までの圧縮空気を、放気弁2
8を開いて大気に放気する。この無負荷運転では、排油
電磁弁35を放気弁28と同期して開く。これにより、
インバータ電動機使用時と同様に、無負荷時の動力低減
や軸受荷重低下による軸受転動体のすべり現象を防止で
きる。停止時にもこの排油電磁弁35を開くようにして
も、同様の効果が得られる。また起動時にも排油電磁弁
35を開けば、起動トルクを軽減できる。
【0036】次に、本発明の他の実施例を図7に示す。
上記実施例では、軸受に潤滑油を給油する配管をバイパ
スさせて、軸受への潤滑油の供給量を制御していたが、
本実施例では、オイルポンプ電動機29をインバータ駆
動電動機として給油量を制御している。圧力センサーが
検出した圧力信号が入力された制御装置25は、インバ
ータ26に電動機12の周波数を指令するとともにオイ
ルポンプ29の周波数も指令する。この場合の電動機1
2の回転周波数と軸受給油量の関係を図8に示す。図
中、E線が本実施例による軸受給油量の一例である。軸
受に必要な給油量は同図のC線であり、オイルポンプ電
動機29を可変速運転することにより、E線をC線に近
づけることができる。これにより軸受部の摩擦損失を低
減できる。
【0037】図9に、電動機12の回転周波数と給油圧
力リレーの動作の関係を示す。無給油式スクリュー圧縮
機では、オイルフィルタ等が目詰まりを起こすと、軸受
6部に供給される給油圧力が低下する。この給油圧力を
検出するために油配管34A管路中に圧力センサー36
が設けられている(図1参照)。圧力センサー36が検
出した給油圧力が予め設定された設定圧力まで降下する
と、制御装置は異常と判断し、電動機12を停止させ
る。図9のF線は、排油電磁弁35を開くのとほぼ同時
に給油圧力を回転周波数比100%時の給油圧力の半分
まで下げることを示している。なお、電動機12が一定
速運転の電動機であっても、無負荷運転時には給油圧力
リレー作動値としてこの値を使用する。
【0038】給油圧力が電動機12の回転周波数に対し
て変化する様子は、給油量の電動機12の回転周波数に
対する変化と同様である。そこで、給油量が低下したら
ほぼ同時に油圧リレーの作動値を低下させる。図9のG
線は、回転周波数に比例させて給油圧力作動値を変化さ
せることを示している。このG線を、インバータ駆動オ
イルポンプ30に適用する。これらの検出手段により、
必要給油量を確保できるとともに、運転状態に応じた適
切な圧力で油圧リレーを作動させることができる。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、無
給油式スクリュー圧縮機において、無負荷運転時または
低速回転時や起動時に軸受給油量と給油圧力を低下させ
たので、動力を低減できる。また、軸受や軸封装置の信
頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスクリュー圧縮機の一実施例の構
成図である。
【図2】図1の実施例に用いる圧縮機本体の上面断面図
である。
【図3】図2に示した圧縮機本体の正面図である。
【図4】圧縮機本体の周波数制御を説明する図である。
【図5】軸受の給油量制御を説明する図である。
【図6】本発明に係るスクリュー圧縮機の他の実施例が
有する排油電磁弁の動作を説明する図である。
【図7】本発明に係るスクリュー圧縮機のさらに他の実
施例の構成図である。
【図8】図7に示したスクリュー圧縮機の軸受給油量を
説明する図である。
【図9】図7に示したスクリュー圧縮機が有するリレー
の動作を説明する図である。
【符号の説明】
1…低圧段圧縮機本体、2…高圧段圧縮機本体、3…ギ
ヤケース、4…雄ロータ、4A、4B…回転軸5…雌ロ
ータ、5A、5B…回転軸、6…軸受、7…圧縮室、8
…軸封装置、9、10…タイミングギヤ、11…ピニオ
ンギヤ、11A…低圧段圧縮機本体側ピニオンギヤ、1
1B…高圧段圧縮機本体側ピニオンギヤ、12…電動
機、12A…電動機回転軸、13…カップリング、14
…ブルギヤ、14A…ブル軸、15…インバータ、16
…圧縮機本体吐出し口、17…フィルタ、18…吸込み
口、19…インタークーラ、20A〜20D…空気配
管、21…逆止弁、22…アフタークーラ、23…圧力
センサー、24…安全弁、25…制御装置、26…イン
バータ、27…電磁弁、28…放気弁、29…オイルポ
ンプ電動機、30…オイルポンプ、31…1次フィル
タ、32…オイルクーラ、33…オイルフィルタ、34
A、34B…油配管、35…排油電磁弁、36…圧力セ
ンサー、100…オイルフリースクリュー圧縮機。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堂薗 健次 静岡県清水市村松390番地 株式会社日立 製作所産業機器グループ内 Fターム(参考) 3H029 AA03 AB02 AB08 BB03 BB42 BB54 CC07 CC09 CC12 CC22 CC26 CC34 CC54 CC65

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに噛合う1対の雄ロータと雌ロータ
    と、これらのロータを収納するケーシングと、前記両ロ
    ータを支持する軸受手段と、この軸受手段に潤滑油を供
    給する潤滑手段とを備えた無給油式スクリュー圧縮機に
    おいて、前記潤滑手段は潤滑油収容手段と、この潤滑油
    収容手段に溜められた潤滑油を前記軸受手段に送給する
    オイルポンプと、このオイルポンプと前記ケーシングと
    を接続する第1の油配管と、この第1の油配管から分岐
    し弁手段を介在させた第2の油配管と、前記弁手段を制
    御する制御手段とを有し、前記第2の油配管を通る潤滑
    油は前記オイルポンプを出た後に軸受手段に供給される
    こと無く前記潤滑油収容手段に戻され、前記制御手段は
    少なくともスクリュー圧縮機が無負荷運転時には、前記
    軸受への給油量を負荷運転時よりも低下させるよう制御
    することを特徴とする無給油式スクリュー圧縮機。
  2. 【請求項2】前記制御手段は、少なくともスクリュー圧
    縮機の運転を停止するときまたは起動するときのいずれ
    かにおいて、前記オイルポンプを停止して前記軸受手段
    への潤滑油の供給を停止させることを特徴とする請求項
    1に記載の無給油式スクリュー圧縮機。
  3. 【請求項3】前記ロータを回転駆動するインバータ駆動
    の電動機を有し、スクリュー圧縮機の運転回転速度が予
    め定めた設定回転速度以下になったときは、前記制御装
    置は前記軸受手段への給油量を低下させるよう前記潤滑
    手段を制御することを特徴とする請求項1に記載のスク
    リュー圧縮機。
  4. 【請求項4】互いに噛合う1対の雄ロータと雌ロータ
    と、これらのロータを収納するケーシングと、前記両ロ
    ータを支持する軸受手段と、この軸受手段に潤滑油を供
    給する潤滑手段と、前記ロータを回転駆動する電動機
    と、この電動機を駆動するインバータとを備えた無給油
    式スクリュー圧縮機において、前記潤滑手段は潤滑油収
    容手段と、この潤滑油収容手段に溜められた潤滑油を前
    記軸受手段に送給するオイルポンプとを備え、前記イン
    バータは少なくともスクリュー圧縮機が無負荷運転時に
    は、前記軸受への給油量を負荷運転時よりも低下させる
    よう前記オイルポンプを制御することを特徴とする無給
    油式スクリュー圧縮機。
  5. 【請求項5】負荷に応じて無負荷運転と負荷運転とを繰
    り返す無給油式スクリュー圧縮機の制御方法であって、
    無負荷運転時または起動時の少なくともいずれかにおい
    てスクリュー圧縮機の軸受手段に供給する潤滑油量が負
    荷運転時の潤滑油量よりも少なくなるよう制御手段が制
    御することを特徴とする無給油式スクリュー圧縮機の制
    御方法。
  6. 【請求項6】前記制御手段は、軸受手段に潤滑油を供給
    する油配管にから分岐したバイパス管路に設けた弁手段
    を制御することを特徴とする請求項5に記載の無給油式
    スクリュー圧縮機の制御方法。
  7. 【請求項7】前記制御手段はスクリュー圧縮機を回転駆
    動する電動機を制御するインバータであって、軸受手段
    に潤滑油を供給する油配管中に介在させたオイルポンプ
    の回転速度を制御することにより軸受手段への潤滑油の
    供給量を制御することを特徴とする請求項5に記載の無
    給油式スクリュー圧縮機。
  8. 【請求項8】低圧段圧縮機本体と高圧段圧縮機本体とを
    備えた無給油式スクリュー圧縮機の運転方法であって、
    高圧段圧縮機の吐出側の圧力に応じて低圧段圧縮機本体
    及び高圧段圧縮機本体の運転速度を定め、この運転速度
    が予め定めた下限運転速度に達したら、高圧段圧縮機本
    体及び低圧段圧縮機本体に供給する潤滑油量を下限運転
    速度をこえて運転したときの潤滑油量より低下させるこ
    とを特徴とする無給油式スクリュー圧縮機の制御方法。
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