JP2002364545A - 往復式冷媒圧縮機 - Google Patents
往復式冷媒圧縮機Info
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Abstract
自由度を大きくし、耐久性に富みしかも高性能な往復式
冷媒圧縮機を提供する。 【解決手段】 シリンダボア6の圧縮室14とリヤヘッ
ド3の吸入室13とを仕切るバルブプレート2に、吸入
室13の冷媒ガスを圧縮室14ヘ導くための吸入ポート
60を形成した。吸入ポート60の開閉は吸入弁70に
よって行われる。バルブプレート2に凹部68を設け、
その凹部68をシリンダボア6のバルブプレート側開口
縁6aに近接する吸入弁70の開口縁近接部70cの両
端部分70dと対向させた。
Description
機に関し、特にシリンダブロックとシリンダヘッドとの
間にバルブプレートを配置した往復式冷媒圧縮機に関す
る。
ンダボアを有するシリンダブロックと、シリンダボア内
を直線往復運動するピストンと、シリンダボア内に形成
された圧縮室と、この圧縮室に吸入される冷媒ガスが一
時的に貯えられる吸入室が形成されたシリンダヘッド
と、吸入室の冷媒ガスを圧縮室ヘ導くための吸入ポート
が形成されたバルブプレートと、吸入ポートを開閉する
吸入弁とを備えているものがある。
面に固定されている。
示し、同図(a)は吸入弁の部分拡大図、同図(b)は
同図(a)の11B−11B線に沿う最大撓み状態時の
断面図である。
ロック601との間にはバルブプレート602が配置さ
れ、バルブプレート602とシリンダブロック601と
の間には吸入弁670が配置されている。バルブプレー
ト602には吸入ポート660と吐出ポート661とが
形成されている。
移動するとき、吸入弁670がシリンダボア606側へ
撓んで吸入ポート660が開き、シリンダヘッド側に位
置する吸入室613の冷媒ガスが吸入ポート660を通
じてシリンダボア606内の圧縮室614へ流入する。
移動するとき、吸入弁670は吸入ポート660を閉
じ、冷媒ガスが圧縮室614内で圧縮される。
復式冷媒圧縮機の吸入弁670は、バルブプレート60
2とシリンダブロック601との間に挟まれ、バルブプ
レート602の吸入ポート660を開閉することによっ
て、吸入室613から圧縮室614への冷媒ガスの流れ
を許容し、圧縮室614から吸入室613への冷媒ガス
の流れを阻止して冷媒ガスの逆流を防止している。
ンダボア606のバルブプレート側開口縁606a内に
収まるようにする必要がある。しかし、これを条件にし
て圧縮機の性能を向上させるために、吸入弁670の長
さ、吸入弁670のリフト量、吸入ポート660の内径
等を自由に設定すると、吸入弁670の材料の物理的な
特性(引張強度、硬度等)によって、吸入弁670の疲
労強度が著しく低くなることがある。このような吸入弁
670では、吸入弁670の変位量の増加に伴い、シリ
ンダボア606のバルブプレート側開口縁606aに近
接する吸入弁670の開口縁近接部670cの両端部分
670dに最も応力が集中する。特に、圧縮機の性能向
上を目的として吸入ポート660の内径を拡大すると、
それに合わせて吸入弁670のリード長L及び撓み長さ
L´が短くなり、またリフト時の吸入弁670の受圧面
積が増えるので、吸入弁670の開口縁近接部670c
の両端部分670dに応力が集中しやすい。
70cの両端部分670dには最も応力が高くなる応力
集中部分(網掛け部分)670eが生じ、またこの応力
集中部分670eに隣接して応力の高い部分(梨地部
分)670fが発生する。この応力の高い部分670f
の応力は応力集中部分670eの応力よりも低いが、吸
入弁670に発生する応力の中では高い方の部類に入
る。この応力の高い部分670fでは、吸入弁670が
吸入ポート660を開閉する度にフレッチング(金属の
微振動により、微少な表面の酸化や剥離を繰り返す現
象)が発生する。このフレッチングによって吸入弁67
0の表面が摩耗し、小さな傷ができ、この表面の傷を起
点にして吸入弁670が破損に至る。
の疲労強度を高めるには、次の3つの方法がある。
のリード長L及び撓み長さL´を長くする方法である。
2番目の方法は、吸入弁670のリフト量を小さくする
方法である。3番目の方法は、吸入弁670の開口縁近
接部670cの両端部分670dの円弧の曲率半径
(R)を大きくとる方法である。
吸入弁670のリード長L及び撓み長さL´を長くすれ
ば、その分吸入ポート660の内径寸法を小さくしなけ
ればならず、吸入ポート660の内径を小さくすると、
通路抵抗が大きくなり、圧縮機の性能が低下してしま
う。2番目の方法を採用するために、吸入弁670のリ
フト量を小さくすると、吸入弁670がリフトしたとき
の通路抵抗が増え、やはり圧縮機の性能が低下してしま
う。3番目の方法を採用するために、開口縁近接部67
0cの両端部分670dの円弧の曲率半径を大きくする
と、吸入弁670のリード長L及び撓み長さL´を短く
したのと同じであり、吸入弁670のリード長L及び撓
み長さL´が短くなると、吸入弁670のばね定数が大
きくなり、この結果、吸入弁670のリフト時の通路抵
抗が増え、やはり吸入効率が低下してしまう。更に、吸
入弁670のリード長L及び撓み長さL´が短くなる
と、上述のように吸入弁670のばね定数が大きくな
り、この結果、吸入時の脈動抑制効果を阻害し、閉弁時
の衝撃音も大きくなる。
復式冷媒ガス圧縮機の構成では、吸入弁、バルブプレー
ト等の設計自由度が低く、このため吸入弁の疲労強度の
強化と圧縮機の高性能化の両立が困難であった。
たもので、その課題は、吸入弁の疲労強度を確保しつ
つ、設計自由度を大きくし、耐久性に富みしかも高性能
な往復式冷媒圧縮機を提供することである。
めに請求項1記載の発明の往復式冷媒圧縮機は、シリン
ダボアを有するシリンダブロックと、前記シリンダボア
内に形成される圧縮室と、この圧縮室に吸入される冷媒
ガスが一時的に貯えられる吸入室が形成され、前記シリ
ンダブロックの一端面に結合されるシリンダヘッドと、
前記圧縮室と前記吸入室との間に配置され、前記吸入室
の冷媒ガスを前記圧縮室ヘ導くための吸入ポートが形成
されたバルブプレートと、前記吸入ポートを開閉する吸
入弁とを備えている往復式冷媒圧縮機において、前記バ
ルブプレートに凹部が設けられ、その凹部が前記シリン
ダボアのバルブプレート側開口縁に近接する前記吸入弁
の開口縁近接部の少なくとも一部と対向することを特徴
とする。
ト側開口縁に近接する吸入弁の開口縁近接部の少なくと
も一部と対向する凹部がバルブプレートに設けられてい
るので、このバルブプレートの凹部によって吸入弁のリ
ード長が実質的に長くなり、吸入弁の応力集中が回避さ
れる。
は、請求項1記載の往復式冷媒圧縮機において、前記凹
部の開口形状が円形であることを特徴とする。
ので、凹部の形成が容易である。
は、請求項1記載の往復式冷媒圧縮機において、前記凹
部が溝であることを特徴とする。
ボリュームとなる凹部内の容積の増加を極力に抑えなが
ら吸入弁の応力集中を回避できる。
は、請求項3記載の往復式冷媒圧縮機において、前記吸
入弁の開口縁近接部の応力が集中する範囲と前記凹部の
形状とがほぼ一致していることを特徴とする。
が集中する範囲と凹部の形状とをほぼ一致させているの
で、より確実に吸入弁の応力集中が回避される。
面に基づいて説明する。
量型斜板式圧縮機の一部を示し、同図(a)は吸入弁の
部分拡大平面図、同図(b)は同図(a)の1B−1B
線に沿う吸入弁の最大撓み状態(ピストンが上死点側か
ら下死点側へ移動するとともに発生する吸入弁の状態)
時の断面図、同図(c)は同図(b)のc部の拡大図、
図2はこの可変容量型斜板式圧縮機の縦断面図、図3は
図2の可変容量型斜板式圧縮機の主要構成部分の分解斜
視図、図4は図2の可変容量型斜板式圧縮機のガスケッ
トの平面図、図5は図2の可変容量型斜板式圧縮機の吸
入弁シートの平面図、図6は図2の可変容量型斜板式圧
縮機のバルブプレートの平面図である。
圧縮機)のシリンダブロック1の一端面にはバルブプレ
ート2を介してリヤヘッド(シリンダヘッド)3が、他
端面にはフロントヘッド4がそれぞれ固定されている。
を中心にして周方向に所定間隔おきに複数のシリンダボ
ア6が配設されている。シリンダボア6内にはピストン
7が摺動可能に収容されている。シリンダボア6の内部
には圧縮室14(図1(b)参照)が形成され、圧縮室
14の容積はピストン7の動きにつれて変化する。
定され、シャフト5と一体に回転する。また、スラスト
フランジ40はスラスト軸受33を介してフロントヘッ
ド4の内壁面に回転可能に支持されている。斜板10
は、シャフト5に対して摺動可能かつシャフト5のヒン
ジボール9を中心に傾斜可能に取り付けられている。
てスラストフランジ40に連結され、スラストフランジ
40の回転につれて一体に回転する。斜板10はシャフ
ト5と直角な仮想面に対して傾斜可能である。斜板10
はピストン7の凹面部7a,7bにシュー50,51を
介して連結している。シュー50,51はシャフト5の
回転につれて斜板10の摺動面10a,10b上を相対
回転する。
介してフロントヘッド4に回転可能に支持され、シャフ
ト5の他端部はラジアル軸受25及びスラスト軸受24
を介してシリンダブロック1に回転可能に支持されてい
る。
1b,41cとからなる。リンク41aの一端部はピン
41bによってスラストフランジ40に回転可能に固定
され、他端部はピン41cによって斜板10に回転可能
に固定されている。
の間には巻きバネ47が装着され、この巻バネ47の付
勢力により斜板10がシリンダブロック1側へ付勢され
る。シリンダブロック1とヒンジボール9との間にはヒ
ンジボール9のストッパ48が装着されている。
室)13と、この吸入室13の周囲に位置する吐出室1
2とが形成されている(図1或いは図3参照)。
うに、シリンダボア6と吐出室12とを連通させる複数
の吐出ポート61と、シリンダボア6と吸入室13とを
連通させる複数の吸入ポート60とが、周方向に所定間
隔おきに設けられている。また、バルブプレート2には
ボルト19,31を挿入するための孔66,62、バル
ブプレート2を組み付けるための位置決めピン23を挿
入する孔65及び後述する連通路44の一部を構成する
孔63が形成されている。
ク側端面には複数の凹部68が設けられている。各凹部
68はシリンダボア6のバルブプレート側の開口縁6a
に近接する後述の吸入弁70の開口縁近接部70cの両
端部分70d(開口縁近接部の一部)と対向する。各凹
部68の開口形状は円形である。
重ね合わされている。図5に示すように、吸入弁シート
11は複数の吸入弁70の集合体である。吸入弁シート
11には吐出ポート61を塞がないようにするための孔
111、ボルト31を挿通するための孔112、後述す
る連通路44の一部を構成する孔113、位置決め用の
孔115及びボルト19を挿通するための孔116が形
成されている。吸入弁70は図1(a)に示すように、
リード部70aと連結部70bとを有している。リード
部70aは舌片状であり、圧縮室14に臨む。連結部7
0bはリード部70aを取り囲み、隣り合う吸入弁70
同士を連結している。吸入弁70の部分の内、シリンダ
ボア6のバルブプレート側開口縁6aに近接する部分は
開口縁近接部70cとなっている。リード部70aがリ
フトしたときにこの開口縁近接部70cの両端部70d
に最も高い応力が発生する。
れ、吐出ポート61は後述する吐出弁シート15の吐出
弁150により開閉される。
数の吐出弁150の集合体である。吐出弁シート15に
は後述する連通路44の一部を構成する孔153、吸入
ポート60を塞がないようにするための孔154、位置
決め用の孔155及びボルト19を挿通するための孔1
56が形成されている。吐出弁150はリード部150
aと連結部150bとを有している。リード部150a
は舌片状であり、吐出室12内に配置されている。連結
部150bはリード部150aの一端に連設され、隣り
合う吐出弁150同士を連結し、吸入室13内に臨む。
この連結部150bはボルト19によってバルブプレー
ト2に固定されている。
の間には、ガスケット17が配置されている。このガス
ケット17は、図4に示すように、シリンダボア6に連
続する孔17a、後述する連通路44の一部を形成する
孔17b、位置決め用の孔17c及びボルト19を挿通
するための孔17dを有している。
は、ガスケットリテーナ18が配置されている(図3参
照)。このガスケットリテーナ18は、中央の第1のガ
スケット部181と、この第1のガスケット部181を
取り囲む第2のガスケット部182と、第1のガスケッ
ト部181と第2のガスケット部182とを連結すると
ともに吐出弁150のリフト量を制限するリテーナ部1
83とを有している。第1のガスケット部181には、
後述する連通路44の一部を構成する孔181a、吸入
ポート60を塞がないようにするための孔181b、位
置決め用の孔181c及びボルト19を挿通するための
孔181dが形成されている。第2のガスケット部18
2にはボルト31を挿通するための孔182aが形成さ
れている。
0、吐出ポート61及び圧縮室14の数は、それぞれシ
リンダボア6の数(この実施形態では7)に等しい。
に示すようにそれぞれシリンダボア6の開口縁6aの内
側に位置する。また、吸入ポート60は吐出ポート61
の内側(バルブプレート2の半径方向内側)に位置す
る。吸入ポート60はほぼ菱形状である。
ア6の内周面に近接し、この吸入ポート60のバルブプ
レート周方向両端部60b,60cがシリンダボア6の
内周面から所定距離離れている。吸入弁70の先端部は
吸入ポート60を塞げる形状に形成されている。吸入弁
70の先端部のバルブプレート周方向両端部77,78
も吸入ポート60と同様にシリンダボア6の内周面から
所定距離離れている。
ンク室8とを連通する連通路44が設けられている。ま
た、吐出室12とクランク室8とを連通する連通路46
の途中には圧力調整弁32が設けられ、吐出室12内と
クランク室8内との圧力調整が行われる。
バルブプレート側開口縁6aの吸入弁70の先端部と対
向する位置には、吸入時の吸入弁70の撓みを規制する
ストッパ用凹部35が形成されている。ストッパ用凹部
35によって吸入弁70のリフト量(吸入弁70の開
度)が制限される。
を説明する。
フト5に伝達されると、シャフト5の回転力はスラスト
フランジ40、リンク機構41を経て斜板10に伝達さ
れ、斜板10が回転する。斜板10の回転によりシュー
50,51が斜板10の摺動面10a,10b上を相対
回転し、斜板10からの回転力がピストン7の直線往復
運動に変換される。ピストン7がシリンダボア6内を摺
動すると、シリンダボア6内の圧縮室14の容積が変化
し、この容積変化によって冷媒ガスの吸入、圧縮及び吐
出が順次行われる。斜板10の傾斜角度に応じた容量の
高圧の冷媒ガスが斜板式圧縮機の外部へ吐出される。
き、クランク室8の圧力が高くなると、斜板10の傾斜
角が小さくなり、ピストン7のストローク量が小さくな
って吐出容量が減少する。これに対し、熱負荷が大きく
なり圧力調整弁32が連通路46を絞り、クランク室8
の圧力が低くなると、斜板10の傾斜角が大きくなり、
ピストン7のストローク量が大きくなって吐出容量が増
大する。
るにしたがって圧縮室14と吸入室13との間に大きな
圧力差が生じ、図1(b)に示すように、吸入弁70が
圧縮室14側へ撓んで吸入ポート60が開き、この吸入
ポート60を介して吸入室13内の冷媒ガスが圧縮室1
4内に流入する。このように吸入弁70がリフトして
も、バルブプレート2の凹部68によって吸入弁70の
開口縁近接部70cの両端部分70dとバルブプレート
2との接触が避けられる。具体的に説明すると、吸入弁
70が撓むと、吸入弁70はバルブプレート2側へふく
れるように変形する。この変形部とバルブプレート2と
の接触を凹部68によって避けることができる。また、
図1(a)に示すように、凹部68によって実際の吸入弁
70のリード長(吸入ポート60の中心点S1と相対す
る吸入弁70の点S1´から吸入弁70の実際の揺動中
心軸S2´までの最短距離)L2及び撓み長さ(揺動中
心軸S2´からシリンダブロック1のストッパ用凹部3
5の縁までの最短距離)L2´が、凹部68を設けない
場合の吸入弁70のリード長(吸入弁の点S1´から吸
入弁70の揺動中心軸S2までの最短距離)L1及び撓
み長さ(揺動中心軸S2からシリンダブロック1のスト
ッパ用凹部35の縁までの最短距離)L1´よりも長く
なるため、吸入弁70が図1(b),(c)に示すよう
な撓み状態になったときの吸入弁70の開口縁近接部7
0cの両端部分70dの応力集中が緩和される。
るにしたがって圧縮室14の容積が次第に小さくなり、
圧縮室14内の圧力が上昇する。このとき吸入弁70は
吸入ポート60上に着座する。
り、圧縮室14内の圧力が最大になる。圧縮室14と吐
出室12との間に一定の圧力差が生じると吐出弁150
が吐出室12側へ撓み、吐出ポート61が開放される。
このとき吸入弁70は吸入ポート60を塞いでいる。
の凹部68によって吸入弁70の開口縁近接部70cに
応力が集中しないようになっているので、吸入弁70の
疲労強度が高まる。このため、設計自由度が増え、吸入
時の脈動抑制効果を阻害することなく、しかも閉弁時の
衝撃音も小さいまま、より圧縮機の高性能化を追求する
ことができる。
の第1〜第4変形例を示す図である。前述の実施形態と
共通する部分には同一符号を付して、その説明を省略す
る。
設けられた凹部168が円弧状の溝であり、しかもその
形状が吸入弁70の開口縁近接部70cの応力が集中す
る範囲70d(バルブプレートに凹部168が形成され
ていない場合の応力集中範囲)とほぼ一致している。こ
の吸入弁70の開口縁近接部70cの応力が集中する範
囲70dは、応力のコンピュータ解析などによって求め
られる。
丸孔の吸入ポート260が形成され、また、丸孔の吐出
ポート261が2つ形成されている。これに伴い2つ吐
出ポート261を塞がないようにするために吸入弁27
0の開口縁近接部270cから先端近傍部分までを3つ
に分割し、ばね部271,272,273としてある。
この場合、両側のばね部272,273は中央のばね部
271よりも短いので、それらの開口縁近接部272
c,273cに応力が集中する。したがって、この変形
例では、バルブプレートの部位のうち、ばね部272,
273の開口縁近接部272c,273cと対向する部
位に凹部268を形成した。この凹部268の開口形状
は円形である。
って吐出ポート361が塞がれないようにするために吐
出ポート361を吸入弁370の横に位置させた。ま
た、凹部368をバルブプレートの吸入弁370の開口
縁近接部370cの両端部分370dに対向する位置に
形成した。吸入ポート360及び吐出ポート361は丸
孔であり、凹部368の開口形状は円形である。
シリンダボア6の中央に位置させずに図面上シリンダボ
ア6の左側に寄せてある。この場合、吸入弁470の左
側縁470gが右側縁470hよりも短いので、吸入弁
470の開口縁近接部470cの右端部分470dより
も左端部分470d´に応力が集中する。したがって、
この変形例では、吸入弁470の開口縁近接部470c
の左端部分470d´に凹部468が対向するようにバ
ルブプレートに凹部468を1つだけ形成した。
同様の効果を得ることができる。特に第1変形例では凹
部168の形状を吸入弁70の開口縁近接部の応力が集
中する範囲とほぼ一致させてあるので、応力の集中を確
実に回避させることができ、しかも、凹部を形成するこ
とによって生じるデッドボリュームの増加を最小限にす
ることができる。
70,270,370,470を一体にしてあるが、必
ずしも一体にする必要はなく、別々のものであってもよ
い。また、吸入弁シート11は弾性を有する円板状の金
属板に切込を入てれ複数の吸入弁70を形成したもので
あるが、これに限らず、吐出弁シート15のように、弾
性を有する金属板を花弁状に打ち抜いて複数の吸入弁を
形成したものでも構わない。
270,370,470のリフト量をシリンダブロック
1に設けたストッパ用凹部35で制限してあるが、これ
に限らず、吸入弁70,270,370,470とシリ
ンダブロック1との間にバルブリテーナを配置し、この
バルブリテーナによって吸入弁70,270,370,
470のリフト量を制限してもよい。
に、凹部68,168,268,368,468の個数
は特に限定されず、凹部は吸入弁の応力が一番高くなる
部位に対向させてバルブプレートに設ければよい。
機の一例として可変容量型斜板式圧縮機を説明したが、
固定容量型斜板式圧縮機や揺動板式圧縮機等の往復式冷
媒圧縮機にも本願発明を適用できる。
の往復式冷媒圧縮機によれば、バルブプレートの凹部に
よって吸入弁のリフトする部分の長さが実質的に長くな
り、吸入弁の応力集中が回避されるので、相対的に疲労
強度が高まる。この結果、吸入弁、バルブプレート等の
設計自由度が高くなり、吸入時の脈動抑制効果を阻害す
ることなく、また閉弁時の衝撃音も小さいまま、圧縮機
の高耐久性化及び高性能化を達成できる。
よれば、凹部の開口形状が円形で凹部の形成が容易であ
るので、製造コストを高くすることなく、吸入弁の疲労
強度を高めることができる。
よれば、凹部を溝とすることによってデッドボリューム
となる凹部内の容積の増大を極力抑えながら吸入弁の疲
労強度を高めることができるので、より圧縮機の高性能
化を達成できる。
よれば、吸入弁の開口縁近接部の応力が集中する範囲と
凹部の形状とをほぼ一致させてより確実に吸入弁の疲労
強度を高めているので、より確実に圧縮機の高耐久性化
及び高性能化を達成できる。
斜板式圧縮機の一部を示し、同図(a)は吸入弁の部分
拡大平面図、同図(b)は同図(a)の1B−1B線に
沿う最大撓み状態時の断面図、同図(c)は同図(b)
のc部の拡大図である。
である。
成部分の分解斜視図である。
ットの平面図である。
シートの平面図である。
プレートの平面図である。
を示す図である。
を示す図である。
を示す図である。
形例を示す図である。
し、同図(a)は吸入弁の部分拡大図、同図(b)は同
図(a)の11B−11B線に沿う最大撓み状態時の断
面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 シリンダボアを有するシリンダブロック
と、 前記シリンダボア内に形成される圧縮室と、 この圧縮室に吸入される冷媒ガスが一時的に貯えられる
吸入室が形成され、前記シリンダブロックの一端面に結
合されるシリンダヘッドと、 前記圧縮室と前記吸入室との間に配置され、前記吸入室
の冷媒ガスを前記圧縮室ヘ導くための吸入ポートが形成
されたバルブプレートと、 前記吸入ポートを開閉する吸入弁とを備えている往復式
冷媒圧縮機において、 前記バルブプレートに凹部が設けられ、 その凹部が前記シリンダボアのバルブプレート側開口縁
に近接する前記吸入弁の開口縁近接部の少なくとも一部
と対向することを特徴とする往復式冷媒圧縮機。 - 【請求項2】 前記凹部の開口形状が円形であることを
特徴とする請求項1記載の往復式冷媒圧縮機。 - 【請求項3】 前記凹部が溝であることを特徴とする請
求項1記載の往復式冷媒圧縮機。 - 【請求項4】 前記吸入弁の開口縁近接部の応力が集中
する範囲と前記凹部の形状とがほぼ一致していることを
特徴とする請求項3記載の往復式冷媒圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001169423A JP2002364545A (ja) | 2001-06-05 | 2001-06-05 | 往復式冷媒圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001169423A JP2002364545A (ja) | 2001-06-05 | 2001-06-05 | 往復式冷媒圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2002364545A true JP2002364545A (ja) | 2002-12-18 |
Family
ID=19011496
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2001169423A Pending JP2002364545A (ja) | 2001-06-05 | 2001-06-05 | 往復式冷媒圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002364545A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60222577A (ja) * | 1984-04-20 | 1985-11-07 | Tokico Ltd | 圧縮機 |
JPH03255279A (ja) * | 1990-03-02 | 1991-11-14 | Hitachi Ltd | 圧縮機のリード弁装置 |
-
2001
- 2001-06-05 JP JP2001169423A patent/JP2002364545A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60222577A (ja) * | 1984-04-20 | 1985-11-07 | Tokico Ltd | 圧縮機 |
JPH03255279A (ja) * | 1990-03-02 | 1991-11-14 | Hitachi Ltd | 圧縮機のリード弁装置 |
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